JP7124132B2 - 積層体成形装置及び積層体成形方法 - Google Patents

積層体成形装置及び積層体成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、積層体成形装置及び積層体成形方法に関するものである。
航空機の構造部材(例えばストリンガなど)は、繊維強化プラスチック(FRP)(以下「複合材」という。)によって形成される場合がある。複合材は、複数枚の繊維シートを平坦に積層して積層体(チャージ)を形成し、積層体を目標形状に成形することによって、所望の構造部材として製造される。
ストリンガは、一方向に長い長尺部品であり、長手方向に沿って断面形状が変化したり、航空機の適用場所に応じたねじれやコンタが形成されている場合がある。ストリンガの断面形状には、ハット型やS型などがある。ハット型は、両端に形成されたフランジ部と、中心に形成されたキャップ部と、フランジ部とキャップ部を連結するウェブ部を有する。S型は、両端に形成されたフランジ部と、二つのフランジを連結するウェブ部を有する。
下記の特許文献1から3では、平坦な積層体を成形型に押し込むことによって、積層体を変形させて(折り曲げて)、ハット型やS字型に形成する方法が開示されている。
米国特許第8636935号明細書 米国特許第9162396号明細書 特許第5931906号公報
ハット型やS型の構造部材を製造する場合、図19に示すような平坦又は曲率半径が大きい緩やかな曲面の積層体60を折り曲げる必要がある。このとき、折り曲げ領域では、内周側と外周側で周長差が発生する。そのため、内周側の繊維シートと外周側の繊維シートとの間で適切に滑りを生じさせる必要がある。各繊維シート61の移動が均一であれば、図20に示すように、繊維シート61間が一定に保たれた形状で、積層体を変形させることができる。
摩擦力によって繊維シート間(層間)において繊維シートが適切に滑らない場合、すなわち、それぞれの繊維シートが適切な方向に適切な距離を移動しない場合、繊維シートが中間部分に余る。その結果、図21及び図22に示すように、中間部分に生じた余剰の繊維シート61によって、皺71(図21)やボイド72(図22)が発生したり端部形状が崩れたりする可能性がある。
特許文献1から3に記載された方法では、積層体の端部(フランジ部)が、ブラダなどの押え機構によって、成形型との間に挟まれている。そして、積層体の塑性変形性能に鑑みると、積層体の端部は、押え機構によって挟まれた状態で、積層体の変形とともに、中心(キャップ部)側へ移動することが許容されている。
そのため、従来、押え機構によって挟まれた部分であっても、積層体の端部では、繊維シート間の滑りが生じるため、摩擦力によって各繊維シートの移動が不均一になり、余った繊維シートによって皺やボイドが発生したり端部形状が崩れたりする可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、折り曲げ加工時において積層体の繊維シート間の滑りを適切に発生させて、積層体を精度良く成形することが可能な積層体成形装置及び積層体成形方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の積層体成形装置及び積層体成形方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る積層体成形装置は、複数の繊維シートが積層された板状の積層体を把持する把持部と、前記把持部によって把持された領域以外において前記積層体の一面側の表面及び前記積層体の他面側の表面に沿って配置され、前記積層体を折り曲げ加工するとき、前記積層体の前記繊維シート間の滑りが発生する領域において、前記積層体の前記一面側の表面及び前記積層体の前記他面側の表面のそれぞれに対して、摩擦力を付与して前記繊維シートの滑り方向に力をかけ、前記積層体の前記繊維シート間の滑りを促進させるように構成された滑り促進部とを備える。
この構成によれば、把持部が積層体を把持し、滑り促進部が、把持部によって把持された領域以外において積層体の表面に沿って配置される。滑り促進部は、積層体を折り曲げ加工するとき、積層体の繊維シート間の滑りを促進させる。滑り促進部が繊維シート間の滑りを促進させる領域で、繊維シート間の滑りが生じる。その結果、各繊維シートの移動が不均一になりにくく、余った繊維シートが発生することなく、皺やボイドが発生したり端部形状が崩れたりすることがない。
本発明に係る積層体成形装置は、複数の繊維シートが積層された板状の積層体を把持する把持部と、前記把持部によって把持された領域以外において前記積層体の表面に沿って配置され、前記積層体を折り曲げ加工するとき、前記積層体の前記繊維シート間の滑りが発生する領域において、前記積層体の前記繊維シート間の滑りを促進させるように構成された滑り促進部と、前記把持部を移動させる駆動部と、前記把持部が移動することにより前記積層体に対し折り曲げ加工が施されるように、前記駆動部を制御する駆動制御部とを備
この構成によれば、把持部が移動することによって積層体に対して折り曲げ加工が施される。
上記発明において、前記滑り促進部は、折り曲げ加工時に前記繊維シートを滑り方向へ移動させるように、前記積層体の表面に摩擦力を付与する構成を有してもよい。
この構成によれば、滑り促進部が積層体の表面に摩擦力を付与しつつ、折り曲げ加工時に繊維シートを強制的に滑り方向へ移動させる。滑り促進部は、例えば、ローラ、キャタピラ、板部材、又は、真空チャックなどである。
上記発明において、前記滑り促進部は、折り曲げ加工時に前記繊維シート間の滑りを促進させるように、前記繊維シート間の摩擦係数を低減させる構成を有してもよい。
この構成によれば、滑り促進部が繊維シート間の摩擦係数を低減させて、折り曲げ加工時における繊維シート間の滑りを促進させる。滑り促進部は、例えば、加熱装置、又は、真空チャックなどである。
本発明に係る積層体成形方法は、複数の把持部が、複数の繊維シートが積層された板状の積層体を把持するステップと、前記積層体を折り曲げ加工するとき、前記把持部によって把持された領域以外において前記積層体の一面側の表面及び前記積層体の他面側の表面に沿って配置された滑り促進部が、前記積層体の前記繊維シート間の滑りが発生する領域において、前記積層体の前記一面側の表面及び前記積層体の前記他面側の表面のそれぞれに対して、摩擦力を付与して前記繊維シートの滑り方向に力をかけ、前記積層体の前記繊維シート間の滑りを促進させるステップとを備える。
本発明によれば、折り曲げ加工時において積層体の繊維シート間の滑りを適切に発生させて、積層体を精度良く成形することができる。
本発明の一実施形態に係る成形装置を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、ハット型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、ハット型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、ハット型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、S型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、S型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、S型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、S型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、L型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、L型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、L型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、L型の積層体を形成する工程を示している。 本発明の一実施形態に係る把持部及び滑り促進部の第1実施例を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る把持部及び滑り促進部の第2実施例を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る把持部及び滑り促進部の第3実施例を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る把持部及び滑り促進部の第4実施例を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る把持部及び滑り促進部の第5実施例を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る成形装置の把持部及び滑り促進部を示す概略構成図であり、シートを用いてS型の積層体を形成する工程を示している。 成形前の積層体を示す概略縦断面図である。 成形後の積層体を示す概略縦断面図であり、繊維シートが適切に移動している状態を示す。 成形後の積層体を示す概略縦断面図であり、繊維シートに皺が形成された状態を示す。 成形後の積層体を示す概略縦断面図であり、繊維シート間にボイドが形成された状態を示す。
以下に、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
繊維強化プラスチック成形品は、繊維基材及び樹脂によって構成される繊維強化プラスチック(FRP)から形成される。繊維強化プラスチック成形品は、航空機を構成するFRP構造体、そのほかの各種の装置や構造を構成するFRP成形品などである。FRP構造体の一つであるストリンガは、一方向に長い長尺状の部材であり、長手方向の寸法が長手方向に交差する幅方向の寸法よりも長い。ストリンガの横断面は、例えばハット型又はS型である。
ハット型のストリンガは、両端に形成されたフランジ部と、中心に形成されたキャップ部と、フランジ部とキャップ部を連結するウェブ部を有する。S型のストリンガは、両端に形成されたフランジ部と、二つのフランジを連結するウェブ部を有する。
繊維シートは、シート状部材である。繊維基材には、炭素繊維、ガラス繊維等の任意の繊維が用いられる。繊維シートは、ストリンガの厚みに応じて必要な枚数だけ積層され、複数枚の繊維シートが積層されることによって積層体が構成される。本実施形態では、繊維シートは、繊維基材に樹脂が含浸されたプリプレグであるが、これに限らず賦形可能なドライなものであってもよい。
折り曲げ加工前の積層体は、平坦形状を有するものでもよいし、曲率半径が大きい緩やかな曲面形状を有するものでもよい。
本実施形態に係る成形装置1を用いて、積層体が目標形状に成形(賦形)された後、オートクレーブなどによる加熱及び/又は加圧によって樹脂が硬化され、繊維強化プラスチック成形品が形成される。
次に、積層体を目標形状に成形(賦形)する本実施形態に係る成形装置1について説明する。
成形装置1は、図1に示すように、把持部2と、滑り促進部3と、駆動部4と、駆動制御部5などを備え、積層体50に対して折り曲げ加工を施す。折り曲げ加工によって、断面形状において折り曲げ部を有する積層体50が形成される。折り曲げ加工された積層体50は、硬化工程などを経て、ハット型、S型などの断面形状を有する繊維強化プラスチック成形品として形成される。
把持部2は、積層体50の一面側と他面側のそれぞれに配置される平行な第1押え部6と第2押え部7を有する。
第1押え部6と第2押え部7は、互いに接近する方向へ移動することによって、挟み込まれた積層体50に対して押圧力を付与できる。反対に、第1押え部6と第2押え部7は、互いに離間する方向へ移動することによって、第1押え部6と第2押え部7の間に積層体50を設置したり、挟み込まれた積層体50に付与された押圧力を低減したりすることができる。
第1押え部6と、第2押え部7は、それぞれ押え面を有する。押え面は、例えば四角形形状の面を有し、挟み込まれる積層体50と接触する。第1押え部6と、第2押え部7は、押え面の端辺に角部6A,7Aを有してもよい。把持部2が積層体50を挟んだ状態で、折り曲げ加工が行われると、角部6A,7Aを起点にして積層体50が折り曲げられる。角部6A,7Aの断面形状は、形成する積層体50の折り曲げ部の目標形状(例えば円弧形状)に対応した形状と一致させてもよい。この場合、把持部2の第1押え部6と、第2押え部7は、成形型としての機能を発揮する。
把持部2は、間に積層体50を挟んだ状態で、駆動部4によって移動可能に構成されている。これにより、把持部2は、挟み込まれた積層体50とともに、設置位置を変更できる。
滑り促進部3は、把持部2によって把持された領域以外において、積層体50の表面に沿って配置され、積層体50を折り曲げ加工するとき、積層体50の繊維シート間の滑りを促進させるように構成されている。滑り促進部3は、積層体50の一面側と他面側のそれぞれに配置されることが望ましい。繊維シート間の滑りを促進させる方法としては、積層体50の表面に摩擦力を付与しつつ、折り曲げ加工時に繊維シートを強制的に滑り方向へ移動させる方法や、繊維シート間の摩擦係数を低減させて、折り曲げ加工時における繊維シート間の滑りを促進させる方法などがある。
これにより、滑り促進部3が繊維シート間の滑りを促進させる領域50Aで、繊維シート間の滑りが生じる。その結果、各繊維シートの移動が不均一になりにくく、余った繊維シートが発生することなく、皺やボイドが発生したり端部形状が崩れたりすることがない。
滑り促進部3は、折り曲げ加工を行う際、駆動部4によって移動可能に構成されている。これにより、滑り促進部3は、積層体50とともに、設置位置を変更できる。例えば、滑り促進部3は、折り曲げ部を中心にして、積層体50の表面に沿って配置された状態で回動する。
駆動部4は、把持部2と接続されており、把持部2を移動させる。駆動部4は、滑り促進部3と接続されており、滑り促進部3を移動させる。駆動部4の構成は、一般的な技術を適用でき、本明細書では詳細な説明を省略する。
駆動制御部5は、把持部2の移動によって積層体50に対し折り曲げ加工が施されるように、駆動部4を制御する。例えば、駆動制御部5は、予め決定された経路に基づいて把持部2が移動するように、駆動部4を制御する。把持部2の移動経路は、形成する積層体50の目標形状に応じて予め算出されて決定される。駆動制御部5は、滑り促進部3が積層体50に追従して移動するように、駆動部4を制御する。駆動制御部5の動作は、予め記録されたプログラムを実行して、CPU等のハードウェア資源によって実現される。
形成する積層体50がハット型の場合、複数の把持部2間の距離は、積層体50のうちウェブ部となる領域の長さである。把持部2が積層体50のうちキャップ部となる領域を把持する場合、第1押え部6と第2押え部7の押え面の幅は、キャップ部の長さである。把持部2が積層体50のうちフランジ部となる領域を把持する場合、第1押え部6と第2押え部7の押え面の幅は、フランジ部の長さと等しくてもよいし、異なる長さでもよい。
ハット型の積層体50を形成する場合、図2から図4に示すように、三つの把持部2と、把持部2間に設置された二つの滑り促進部3が用いられる。中央に設置される把持部2は、積層体50のうちキャップ部となる領域を把持する。各把持部2は、互いに離間して配置される。両端にそれぞれ設置される把持部2は、積層体50のうちフランジ部となる領域を把持する。折り曲げ加工を行う際、中央に設置された把持部2は、積層体50の厚さ方向に移動し、端部に設置された把持部2は、積層体50の厚さ方向に対して交差する方向(平板状の積層体50の場合、積層体50の面内方向に対して平行な方向)に中央側に向かって移動する。滑り促進部3は、積層体50に追従して移動する。
S型の積層体50を形成する場合、図5から図8に示すように、二つの把持部2と、把持部2間に設置された一つの滑り促進部3が用いられる。各把持部2は、積層体50のうちフランジ部となる領域を把持する。各把持部2は、互いに離間して配置される。折り曲げ加工を行う際、一端側に設置された把持部2は、積層体50の厚さ方向に移動し、他端側に設置された把持部2は、積層体50の厚さ方向に対して交差する方向(平板状の積層体50の場合、積層体50の面内方向に対して平行な方向)に一端側に設置された把持部2に向かって移動する。滑り促進部3は、積層体50に追従して移動する。
各把持部2は、積層体50の各繊維シートにおいて、繊維シートの面内方向に引張力が作用し続けた状態で同時に移動する。折り曲げ加工時において、繊維シートにおいて面内方向に圧縮力が作用しないようにすることで、繊維シート間の滑りが抑制されていない領域50Aにおいて、繊維シート間の滑りが適切に発生する。
上述では、全ての把持部2が同時に移動する場合について説明したが、本発明はこの例に限定されず、一方の把持部2が停止したまま、他方の把持部2のみが移動してもよい。例えば、ハット型の積層体50を形成する場合、積層体50のうちフランジ部となる領域を把持する把持部2のみが移動する。S型の積層体50を形成する場合、積層体50のうち一方のフランジ部となる領域を把持する把持部2のみが移動する。これらの場合、移動する側の把持部2は、形成される折り曲げ部(固定された把持部2の角部6A,7A)を中心として回動するように移動する。
L型の積層体50を形成する場合、図9から図12に示すように、一つの把持部2と、一つの滑り促進部3が用いられる。把持部2は、積層体50のうちフランジ部となる領域を把持する。折り曲げ加工を行う際、把持部2は、積層体50の厚さ方向に移動する。滑り促進部3は、積層体50に追従して移動する。L型の積層体50を形成する場合、図9から図12に示した構成及び動作の例に限定されない。例えば、把持部2が停止したまま滑り促進部3のみが移動したり、把持部2及び滑り促進部3とは別の折り曲げ機構(図示せず。)を更に備えたりして、折り曲げ加工を行ってもよい。
次に本実施形態に係る成形装置1を用いた加工方法について説明する。
まず、把持部2に、折り曲げ加工の被加工対象である積層体50を設置する。このとき、第1押え部6と第2押え部7の間に積層体50を設置し、第1押え部6と第2押え部7を互いに接近させることによって積層体50を挟み込む。
把持部2によって把持された領域以外において、滑り促進部3を積層体50の表面に沿って配置する。
次に、把持部2及び滑り促進部3を移動させることによって、積層体50に対し折り曲げ加工を施す。折り曲げ加工が行われると、第1押え部6及び/又は第2押え部7の角部6A,7Aを起点にして積層体50が折り曲げられる。このとき、把持部2及び滑り促進部3は、積層体50が目標形状となるように、予め決定された移動経路に基づいて移動する。滑り促進部3を用いて、繊維シート間の滑りが発生する領域50Aに対して、繊維シート間の滑りを促進させる。
そして、積層体50が目標形状となるまで折り曲げ加工を継続し、積層体50が目標形状となったとき折り曲げ加工を停止する。
以下、滑り促進部3の実施例について説明する。
第1実施例に係る滑り促進部3は、図1~図12や、図13に示すように、ローラ11を有する。ローラ11は、積層体50の一面側及び他面側において、それぞれ一つ以上配置される。積層体50の一面側及び他面側のそれぞれに複数のローラ11が配置される場合、各ローラ11は、積層体50の表面に沿って配置される。
ローラ11は、モータ等の駆動部を有し、軸周りに回転可能である。積層体50を折り曲げ加工するとき、ローラ11は、積層体50の表面に対して摩擦力を付与して、ローラ11の回転力によって繊維シートの滑り方向に力をかける。これにより、滑り促進部3を用いない場合と比べて、折り曲げ加工時に繊維シートが強制的に滑り方向へ移動するため、積層体50の繊維シート間の滑りを促進させることができる。
第2実施例に係る滑り促進部3は、図14に示すように、無限軌道状のベルトであるキャタピラ12を有する。キャタピラ12は、積層体50の一面側及び他面側において、それぞれ一つ以上配置される。キャタピラ12と積層体50は互いに面接触する。
キャタピラ12は、モータ等の駆動部を有し、周方向に回転可能である。積層体50を折り曲げ加工するとき、キャタピラ12は、積層体50の表面に対して摩擦力を付与して、キャタピラ12の回転力によって繊維シートの滑り方向に力をかける。これにより、滑り促進部3を用いない場合と比べて、折り曲げ加工時に繊維シートが強制的に滑り方向へ移動するため、積層体50の繊維シート間の滑りを促進させることができる。
第3実施例に係る滑り促進部3は、図15に示すように、平板状の板部材13を有する。板部材13は、積層体50の一面側及び他面側において、それぞれ一つ以上配置される。板部材13と積層体50は互いに面接触する。
板部材13は、モータ等の駆動部と接続され、積層体50の表面に接触したまま移動するように移動及び回動可能である。積層体50を折り曲げ加工するとき、板部材13は、積層体50の表面に対して摩擦力を付与して、板部材13の移動により生じる力によって繊維シートの滑り方向に力をかける。これにより、滑り促進部3を用いない場合と比べて、折り曲げ加工時に繊維シートが強制的に滑り方向へ移動するため、積層体50の繊維シート間の滑りを促進させることができる。
第4実施例に係る滑り促進部3は、図16に示すように、加熱装置14を有する。加熱装置14は、例えばヒータ、電熱線などである。加熱装置14は、積層体50の一面側及び他面側において、積層体50の表面に沿ってそれぞれ一つ以上配置される。加熱装置14は、モータ等の駆動部と接続され、積層体50の表面に沿ったまま移動するように移動及び回動可能である。
加熱装置14は、繊維シート間の滑りを促進させる領域50Aを加熱して、加熱された領域50Aにおける樹脂の粘度を低下させる。これにより、繊維シート間の静止摩擦係数が低減される。その結果、滑り促進部3を用いない場合と比べて、折り曲げ加工時に繊維シートが滑り方向へ移動しやすくなるため、積層体50の繊維シート間の滑りを促進させることができる。
第5実施例に係る滑り促進部3は、図17に示すように、真空チャック15を有する。真空チャック15は、平板状の多孔材16を備え、積層体50との間の空気を吸引して積層体50を吸着させる。多孔材16と積層体50は、吸着時、互いに面接触する。真空チャック15は、積層体50の一面側及び他面側において、積層体50の表面に沿ってそれぞれ一つ以上配置される。真空チャック15は、モータ等の駆動部を有し、積層体50の表面に接触したまま移動するように移動及び回動可能である。
積層体50を折り曲げ加工するとき、真空チャック15の多孔材16は、積層体50に吸着した状態で、積層体50の表面に対して摩擦力を付与して、多孔材16の移動により生じる力によって繊維シートの滑り方向に力をかける。これにより、滑り促進部3を用いない場合と比べて、折り曲げ加工時に繊維シートが強制的に滑り方向へ移動するため、積層体50の繊維シート間の滑りを促進させることができる。
真空チャック15は、繊維シート間の滑りを促進させる領域50Aにおいて、繊維シート間を引き離す方向に力を加える。これにより、繊維シート間の静止摩擦係数が低減される。その結果、滑り促進部3を用いない場合と比べて、折り曲げ加工時に繊維シートが滑り方向へ移動しやすくなるため、積層体50の繊維シート間の滑りを促進させることができる。
上記第1から第5実施例は、それぞれ単独で用いてもよいし、複数の実施例の構成を組み合わせて用いてもよい。
図18に示すように、折り曲げ加工の対象である積層体50の両面に、積層体50よりも弾性率が低いシート20(例えば合成樹脂製のシート、金属製の薄板など)を配置した状態で、折り曲げ加工を行ってもよい。これにより、折り曲げ加工時において、繊維シート間の滑りが抑制されていない領域50Aで、シート20が、繊維シートの面外変形を抑制でき、皺やボイドがより発生しにくくなる。
1 :成形装置
2 :把持部
3 :滑り促進部
4 :駆動部
5 :駆動制御部
6 :第1押え部
6A,7A :角部
7 :第2押え部
11 :ローラ
12 :キャタピラ
13 :板部材
14 :加熱装置
15 :真空チャック
16 :多孔材
20 :シート
50,60 :積層体
61 :繊維シート

Claims (4)

  1. 複数の繊維シートが積層された板状の積層体を把持する把持部と、
    前記把持部によって把持された領域以外において前記積層体の一面側の表面及び前記積層体の他面側の表面に沿って配置され、前記積層体を折り曲げ加工するとき、前記積層体の前記繊維シート間の滑りが発生する領域において、前記積層体の前記一面側の表面及び前記積層体の前記他面側の表面のそれぞれに対して、摩擦力を付与して前記繊維シートの滑り方向に力をかけ、前記積層体の前記繊維シート間の滑りを促進させるように構成された滑り促進部と、
    を備える積層体成形装置。
  2. 複数の繊維シートが積層された板状の積層体を把持する把持部と、
    前記把持部によって把持された領域以外において前記積層体の表面に沿って配置され、前記積層体を折り曲げ加工するとき、前記積層体の前記繊維シート間の滑りが発生する領域において、前記積層体の前記繊維シート間の滑りを促進させるように構成された滑り促進部と、
    前記把持部を移動させる駆動部と、
    前記把持部が移動することにより前記積層体に対し折り曲げ加工が施されるように、前記駆動部を制御する駆動制御部と、
    を備る積層体成形装置。
  3. 前記滑り促進部は、折り曲げ加工時に前記繊維シート間の滑りを促進させるように、前記繊維シート間の摩擦係数を低減させる構成を有する請求項1または請求項2に記載の積層体成形装置。
  4. 複数の把持部が、複数の繊維シートが積層された板状の積層体を把持するステップと、
    前記積層体を折り曲げ加工するとき、前記把持部によって把持された領域以外において前記積層体の一面側の表面及び前記積層体の他面側の表面に沿って配置された滑り促進部が、前記積層体の前記繊維シート間の滑りが発生する領域において、前記積層体の前記一面側の表面及び前記積層体の前記他面側の表面のそれぞれに対して、摩擦力を付与して前記繊維シートの滑り方向に力をかけ、前記積層体の前記繊維シート間の滑りを促進させるステップと、
    を備える積層体成形方法。
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