JP7120496B1 - 濾過膜洗浄装置、水処理装置及び濾過膜洗浄方法 - Google Patents

濾過膜洗浄装置、水処理装置及び濾過膜洗浄方法 Download PDF

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Abstract

濾過膜洗浄装置は、非オゾン水供給流路(21)から供給された非オゾン水にオゾンガス供給部(23)により供給されたオゾンガスが溶解されてオゾン水(28)が生成される流路であり、生成されたオゾン水(28)を循環させる循環ポンプ(30)が設けられた循環流路(29)と、循環流路(29)への非オゾン水の供給、循環流路(29)内でのオゾン水(28)の生成、循環流路(29)内におけるオゾン水(28)の循環、及びオゾン水(28)の濾過膜(3)への供給を同時に行うように、非オゾン水供給ポンプ(19)、循環ポンプ(30)、及びオゾン水供給ポンプ(33)を制御する制御部(37)を備える。これにより、本実施の形態の水処理装置(100)は、オゾン水生成塔を設けることなく、濾過膜(3)の洗浄効果の低減を抑制することができる

Description

本開示は、濾過膜洗浄装置、水処理装置及び濾過膜洗浄方法に関する。
下水、工場廃水等の被処理水の汚濁物質を分離除去する方法として、濾過膜を用いた膜濾過処理が知られている。膜濾過処理を継続して行うと、濾過膜の表面及び孔中に汚濁物質が付着し目詰まりが生じるため、濾過性能が徐々に低下する。そこで、濾過性能を維持するため、オゾン水を用いた濾過膜の洗浄が行われている。
例えば特許文献1の水処理装置では、オゾンを含有しない非オゾン水をオゾン水生成塔へと送水し、オゾン水生成塔において非オゾン水にオゾンガスを供給することによりオゾン水が生成し、生成したオゾン水により濾過膜を洗浄する。
特開2003-251160号公報
しかしながら、特許文献1の水処理装置では、濾過膜を洗浄するオゾン水を生成し貯蔵するためのオゾン水生成塔を設ける必要である。そのため、特許文献1の水処理装置では、オゾン水生成塔を設置するためのスペースの確保及びイニシャルコストが課題であった。そこで、オゾン水生成塔を設置することなくオゾン水を生成する方法として、オゾンガスを配管内に供給し、配管内の非オゾン水にオゾンガスを溶解させることにより、配管内でオゾン水を生成する方法を検討する。この方法を採用した場合、オゾンガス供給部から濾過膜までの距離が短い場合、又はオゾン水の濾過膜への供給速度が速い場合にオゾン水中の溶存オゾン濃度が予め設定された値まで上昇することなく濾過膜へ供給される虞がある。そのため、濾過膜の洗浄効果が低減するという課題があった。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、濾過膜の洗浄効果の低減を抑制することができる濾過膜洗浄装置を提供することを目的とするものである。
本開示に係る濾過膜洗浄装置は、オゾンガスを供給するオゾンガス供給部と、オゾンを含有しない水である非オゾン水を供給する非オゾン水供給ポンプが設けられた非オゾン水供給流路と、非オゾン水供給流路から供給された非オゾン水にオゾンガス供給部により供給されたオゾンガスが溶解されてオゾン水が生成される流路であり、生成されたオゾン水を循環させる循環ポンプが設けられ、オゾンガス供給部及び非オゾン水供給流路が接続された循環流路と、循環流路を循環しているオゾン水の一部を濾過膜へ供給するオゾン水供給ポンプが設けられ、循環流路に接続されたオゾン水供給流路と、循環流路への非オゾン水の供給、循環流路内でのオゾン水の生成、循環流路内におけるオゾン水の循環、及びオゾン水の濾過膜への供給を同時に行うように、非オゾン水供給ポンプ、循環ポンプ、及びオゾン水供給ポンプを制御する制御部と、を備えたものである。
また、本開示に係る水処理装置は、被処理水を膜濾過処理する濾過膜を有する膜分離槽と、膜分離槽により膜濾過処理された膜濾過水を貯水する膜濾過水槽と、オゾンガスを供給するオゾンガス供給部と、オゾンを含有しない水である非オゾン水を供給する非オゾン水供給ポンプが設けられた非オゾン水供給流路と、非オゾン水供給流路から供給された非オゾン水にオゾンガス供給部により供給されたオゾンガスが溶解されてオゾン水が生成される流路であり、生成されたオゾン水を循環させる循環ポンプが設けられ、オゾンガス供給部及び非オゾン水供給流路が接続された循環流路と、循環流路を循環しているオゾン水の一部を濾過膜へ供給するオゾン水供給ポンプが設けられ、循環流路に接続されたオゾン水供給流路と、循環流路への非オゾン水の供給、循環流路内でのオゾン水の生成、循環流路内におけるオゾン水の循環、及びオゾン水の濾過膜への供給を同時に行うように、非オゾン水供給ポンプ、循環ポンプ、及びオゾン水供給ポンプを制御する制御部と、を備えたものである。
また、本開示に係る濾過膜洗浄方法は、オゾンを含有しない水である非オゾン水を循環流路に供給するステップと、循環流路において非オゾン水にオゾンガスを溶解させてオゾン水を生成するステップと、循環流路においてオゾン水を循環させるステップと、循環流路を循環しているオゾン水の一部を濾過膜へ供給するステップと、を有し、循環流路への非オゾン水の供給、循環流路内でのオゾン水の生成、循環流路内におけるオゾン水の循環、及びオゾン水の濾過膜への供給を同時に行うことを特徴とする。
本開示によれば、非オゾン水にオゾンガスを溶解させて生成されるオゾン水を用いて濾過膜を洗浄する濾過膜洗浄装置において、循環流路への非オゾン水の供給、循環流路内でのオゾン水の生成、循環流路内におけるオゾン水の循環、及びオゾン水の濾過膜への供給を同時に行うことにより、濾過膜の洗浄効果の低減を抑制することができる濾過膜洗浄装置を提供する。
実施の形態1の水処理装置の概略図である。 実施の形態1のオゾン水生成部及びオゾンガス供給部を示す概略図である。 実施の形態1の濾過膜処理を示すフローチャートである。 実施の形態1の濾過膜の洗浄方法を示すフローチャートである。 実施の形態1の比較例の水処理装置の概略図である。 実施の形態2の水処理装置の概略図である。 実施の形態2の濾過膜の洗浄方法を示すフローチャートである。 実施の形態3の水処理装置の概略図である。
実施の形態1.
図1を用いて、実施の形態1における濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100について説明する。図1は実施の形態1の水処理装置100の概略図である。水処理装置100は、被処理水1を膜濾過処理するための濾過膜3を備える膜分離槽2と、膜分離槽2において膜濾過処理された膜濾過水17を貯水する膜濾過水槽16と、膜濾過流路4と、濾過膜洗浄装置とを備える。
膜分離槽2では、例えば活性汚泥法により処理した被処理水1を濾過膜3により汚濁物質を分離除去する。被処理水1は、例えば上水道、下水道、下水二次処理水、工業排水、海水、屎尿等であり、被処理水流路5を介して膜分離槽2に流入される。膜分離槽2には、汚泥引抜流路10が接続されてもよい。汚泥引抜流路10には汚泥を引抜くための汚泥引抜ポンプ9が設けられている。また、膜分離槽2の底部に散気装置8を配置してもよい。散気装置8には、空気供給配管7を介して膜面曝気ブロワー6が接続される。
濾過膜3の材質は限定されないが、強い酸化剤であるオゾンに対する耐性に優れたフッ素系樹脂化合物が好ましい。他にも例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン-エチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂化合物、酢酸セルロース、エチルセルロース等のセルロース類、セラミック等を用いるとよい。また、上述の材質を2種以上組み合わせたものであってもよい。
濾過膜3の種類は限定されない。例えば、精密濾過(MF)膜、限外濾過(UF)膜等当該技術分野において公知の各種濾過膜3を用いるとよい。
濾過膜3の平均孔径は限定されないが、好ましくは0.001μm以上1μm以下、より好ましくは0.01μm以上0.1μm以下である。この範囲の平均孔径を有する濾過膜3を用いることにより、被処理水1と接する濾過膜3の表面に付着した汚濁物質だけでなく、膜濾過水17と接する濾過膜3の表面又は濾過膜3の孔中に化学的に付着した汚濁物質を効率的に除去することができる。
濾過膜3の形状は、限定されない。例えば、円筒状、平膜状等の当該技術分野において公知の形状にするとよい。また、浸漬型、ケーシング型、モノリス型等を採用してもよい。
濾過膜3の通水方式は、限定されない。例えば、全量濾過方式、クロスフロー濾過方式にするとよい。濾過膜3の外側に被処理水1を流し、内側に膜濾過水17を流す外圧濾過方式であってもよく、濾過膜3の内側に被処理水1を流し、外側に膜濾過水17を流す内圧濾過方式であってもよい。
膜濾過水槽16は、膜分離槽2により膜濾過処理された膜濾過水17を貯水する。
膜濾過流路4は例えば配管であり、濾過膜3と膜濾過水槽16とを接続し、膜濾過水17を膜濾過水槽16に送水する流路である。膜濾過流路4は、膜濾過ポンプ12、膜濾過水流量測定手段13、圧力計14を備える。膜濾過処理の際、膜濾過ポンプ12により膜分離槽2において分離された膜濾過水17は膜濾過水流路15を介して膜濾過水槽16に送水される。膜濾過水流量測定手段13は膜濾過流路4を流れる膜濾過水17の流量を測定する。
次に、濾過膜洗浄装置について説明する。濾過膜洗浄装置はオゾンを含有しない水である非オゾン水にオゾンガスを溶解させてオゾン水28を生成し、生成したオゾン水28を用いて濾過膜3を洗浄する。濾過膜洗浄装置は、非オゾン水供給流路21、循環流路29、オゾンガス供給部23、オゾン水供給流路35、及び制御部37を備える。非オゾン水供給流路21、循環流路29、及びオゾン水供給流路35は例えば配管等により形成される。
非オゾン水供給流路21は膜濾過水槽16と循環流路29とを接続し、膜濾過水槽16に貯水された膜濾過水17を循環流路29に供給する流路である。すなわち、本実施の形態において、オゾン水28の生成に用いる非オゾン水は、膜濾過水槽16に貯水された膜濾過水17である。非オゾン水供給流路21は、切替部18、非オゾン水供給ポンプ19、非オゾン水供給流量測定手段20を有する。切替部18は、制御部37からの指示に従い非オゾン水供給流路21を開閉する。非オゾン水供給ポンプ19は膜濾過水槽16から非オゾン水である膜濾過水17を循環流路29に供給する。非オゾン水供給流量測定手段20は、非オゾン水供給流路21を流れる非オゾン水の流量を測定する。
循環流路29は、オゾン水28が生成され、生成されたオゾン水28を循環させるための流路である。循環流路29には、オゾンガス供給部23、非オゾン水供給流路21、オゾン水供給流路35、オゾンガス排除部26、及び越流水流路27が接続される。オゾンガス排除部26は、循環流路29においてオゾン水28に溶解されなかったオゾンガスを循環流路29から排出するための例えば配管である。越流水流路27は、循環流路29内において予め設定された水量を超えるオゾン水28が循環する場合に、オゾン水28を循環流路29から排除するための流路である。越流水流路27は、オゾンガス排除部26にオゾン水28が混入することを防ぐために、循環流路29においてオゾンガス排除部26よりも低い水位に設けられる。
また、循環流路29は、切替部36、循環ポンプ30、循環流量測定手段31、及び溶存オゾン濃度測定手段32を有する。切替部36は、循環流路29とオゾン水供給流路35を接続し、制御部37からの指示に従いオゾン水28の流路を切替可能な例えば三方弁である。循環ポンプ30は、循環流路29においてオゾン水28を循環させる。循環流量測定手段31は、循環流路29を流れるオゾン水28の流量を測定する。溶存オゾン濃度測定手段32は、循環流路29におけるオゾン水28の溶存オゾン濃度を測定し、例えば吸光度式オゾン濃度計又は電極式オゾン濃度計である。溶存オゾン濃度測定手段32は、循環流路29の切替部36とオゾンガス供給部23が接続された部分との間に配置するとよい。図示していないが、循環流路29には、オゾン水28を均一に混合する手段である例えばスタティックミキサーが設けられていてもよい。
オゾンガス供給部23はオゾンガスを生成し、生成したオゾンガスを循環流路29に供給する。オゾンガス供給部23に供給されるオゾン原料は、限定されない。例えば、液体酸素、PSA(Pressure Swing Adsorption)、PVSA(Pressure Vacuum Swing Adsorption)で生成した酸素を用いるとよい。
図2は実施の形態1のオゾン水生成部22及びオゾンガス供給部23を示す概略図である。図2は、図1の22で示す部分の詳細を示す拡大図である。オゾン水生成部22は、循環流路29におけるオゾンガス供給部23、非オゾン水供給流路21、オゾンガス排除部26、及び越流水流路27が接続された部分である。オゾンガス供給部23は循環流路29に接続され、循環流路29内にオゾンガスを供給する。より詳細には、循環流路29のオゾン水生成部22は散気装置25を備え、散気装置25にはオゾンガス供給配管24を介してオゾンガス供給部23が接続される。図2では、オゾンガス供給部23から循環流路29内にオゾンガスを供給する手段として散気装置25を用いた場合を例示したが、循環流路29内において非オゾン水にオゾンガスを溶解しオゾン水28を生成し得る手段であれば特に限定されず、例えば、エジェクタ式、機械攪拌式、及び下方注入式のオゾンガスの供給手段を用いてもよい。
循環流路29では非オゾン水供給流路21から供給された非オゾン水にオゾンガスが溶解されることにより、生成されたオゾン水28を循環ポンプ30により循環する。より厳密には、非オゾン水供給流路21から循環流路29に供給された非オゾン水は循環流路29を循環するオゾン水28と混合して希釈されたオゾン水28となり、この希釈されたオゾン水28にオゾンガス供給部23により供給されたオゾンガスが溶解される。
上述のとおり本実施の形態の水処理装置100は、オゾンガス供給部23からオゾンガスを循環流路29内に供給する。これにより、本実施の形態の水処理装置100は、循環流路29のオゾン水生成部22においてオゾン水28を生成することができるので、従来の水処理装置が備えるオゾン水生成塔を備える必要がない。
従来の水処理装置が備えるオゾン水生成塔とは、濾過膜3を洗浄するために必要なオゾン水28の容量を貯水可能に設計された水槽である。本実施の形態のオゾン水生成部22の最大容量は、濾過膜3の洗浄に必要なオゾン水28の容量よりも小さく設計することができる。例えば、オゾン水生成部22の最大容量は、濾過膜3の洗浄に必要なオゾン水28の容量の4分の1以下である。
また、オゾン水生成部22は循環流路29の一部であり、生成されたオゾン水28はオゾン水生成部22に貯水されるのではなく、循環流路29を循環する点においても従来の水処理装置が備えるオゾン水生成塔と異なる。
さらに、オゾン水生成部22は越流水流路27が接続されるが、従来の水処理装置が備えるオゾン水生成塔は一般的に越流水流路27が接続されていない。
図1に戻り、オゾン水供給流路35は、循環流路29と濾過膜3とを接続し、循環流路29を循環しているオゾン水28の一部を濾過膜3へ供給する流路である。オゾン水供給流路35の一部は、膜濾過流路4と共有であってもよい。図1では、切替部11によりオゾン水供給流路35及び膜濾過流路4が接続され、切替部11から濾過膜3までの流路が共有である例を示している。切替部11は制御部37の指示に従い膜濾過水17又はオゾン水28の流路を切替可能な例えば三方弁である。オゾン水供給流路35は、オゾン水供給ポンプ33及びオゾン水供給流量測定手段34を備える。オゾン水供給ポンプ33は、オゾン水供給流路35を介して循環流路29から濾過膜3へオゾン水28を送水する。オゾン水供給流量測定手段34は、オゾン水供給流路35を流れるオゾン水28の流量を測定する。
全てのポンプ及び切替部は制御部37に接続されている。そして、制御部37は、全てのポンプ及び切替部の動作を制御する。また、全ての流量測定手段および圧力計14の測定結果は制御部37に送信される。また、制御部37はオゾンガス供給部23の動作を制御する。制御部37による制御方法については、後述する水処理方法で説明する。
次に、水処理装置100を用いた水処理方法について説明する。水処理方法は、膜濾過処理と濾過膜3の洗浄処理に大別される。膜濾過処理は、活性汚泥法により被処理水1を処理した後、濾過膜3を用いて汚濁物質を分離除去する。膜濾過処理を継続して行うと、濾過性能が低下するという問題がある。具体的には、濾過膜3の継続的な使用に伴い、被処理水1に接する濾過膜3の表面、濾過水と接する濾過膜3の表面、濾過膜3の孔中にそれぞれ汚濁物質が付着して目詰まりが生じ、濾過性能が徐々に低下する。特に、濾過膜3に目詰りが生じると、膜濾過処理の際に必要な圧力が増加する。そのため、膜濾過流束、単位時間及び単位膜面積当たりの膜濾過水量が低下する。そこで、水処理装置100は、濾過膜3の性能を維持するため、定期的に濾過膜3の洗浄処理を行う。後述のポンプ及び切替部の動作は制御部37により制御される。
膜濾過処理と濾過膜3の洗浄処理の切換えは、例えば膜濾過処理の時間によって設定すればよい。
まず、膜濾過処理について説明する。図3は実施の形態1の濾過膜処理を示すフローチャートである。
制御部37は、切替部11の循環流路29側を閉じ、膜分離槽2側及び膜濾過水槽16側を開く(ステップS1)。そして、制御部37は膜濾過ポンプ12を起動させる(ステップS2)。これにより、被処理水1が濾過膜3で膜濾過され、濾過膜3で濾過された膜濾過水17が膜濾過流路4を介して膜濾過水槽16へ送水される。また、制御部37は、膜濾過処理中は膜面曝気ブロワー6を常時稼働させ、汚泥引抜ポンプ9を膜分離槽2内の汚泥濃度に応じて稼働時間を変更させ、膜分離槽2内の汚泥の引抜を行う。
次に、濾過膜3の洗浄処理について説明する。図4は実施の形態1の濾過膜の洗浄方法を示すフローチャートである。 膜濾過処理を行っていた場合は、制御部37は、膜濾過ポンプ12を停止して膜濾過処理を終了させる(ステップS3)。そして、制御部37は、切替部11の膜濾過水槽16側を閉じ、膜分離槽2側及び循環流路29側を開く(ステップS4)。
次に、制御部37は濾過膜3の予備洗浄を実施する(ステップS5)。濾過膜3の予備洗浄は必須ではないが、予備洗浄を行うことで被処理水1と接する濾過膜3の表面に付着した汚濁物質を除去し易くすることができる。具体的には、水処理装置100は、薬剤を含有していない予備洗浄液を用いて濾過膜3を予備洗浄する。例えば、制御部37は、切替部36及び切替部18を開き、非オゾン水供給ポンプ19、循環ポンプ30、及びオゾン水供給ポンプ33を起動する。これにより、制御部37は、膜濾過水17を濾過膜3へ送水して、予備洗浄を実施することができる。また、水処理装置100は濾過膜3を一定時間空気に曝すことにより、被処理水1と接する濾過膜3の表面に付着した汚濁物質を除去し易くしてもよい。
次に、制御部37はオゾン水28の生成及び循環を行う。まず、制御部37は、切替部36のオゾン水供給流路35側を閉じ、オゾン水28が循環流路29を循環するように循環流路29側を開ける(ステップS6)。この際、循環流路29内には前回濾過膜3の洗浄処理を実施した際に生成されたオゾン水28が残っている。循環流路29内に残っているオゾン水28は、前回の濾過膜3の洗浄処理から時間が経過しているためオゾンが分解され溶存オゾン濃度は前回の濾過膜3の洗浄処理時よりも低くなっている。そこで、制御部37は、循環ポンプ30及びオゾンガス供給部23を起動させる(ステップS7)。これにより、制御部37は、循環流路29内に残留するオゾン水28にオゾンガスを溶解させ、より高濃度なオゾン水28を生成し、生成したオゾン水28を循環流路29内で循環させる。そして、制御部37は溶存オゾン濃度測定手段32の値が予め設定された値に上昇したか否かを判断する(ステップS8)。制御部37は溶存オゾン濃度測定手段32の値が予め設定された値に上昇していないと判断した場合は、溶存オゾン濃度測定手段32の値が予め設定された値に上昇するまでオゾンガス供給部23からのオゾンガスの供給とオゾン水28の循環を実施する。
溶存オゾン濃度測定手段32における予め設定された値は、オゾン水供給流路35を介して濾過膜3へ供給されるまでの時間にオゾンが分解されオゾン水28の溶存オゾン濃度が減少することを考慮して、濾過膜3へ供給される際に達成したいオゾン水28の溶存オゾン濃度よりも高く設定するとよい。オゾン水供給流路35を介して濾過膜3へ供給されるまでの時間にオゾンがどの程度分解されるかは、オゾン水供給流路35の長さ及び供給流量により異なるため、実験により検証するとよい。
溶存オゾン濃度測定手段32における予め設定された値は10mg/L以上50mg/L以下が好ましい。オゾン水28の溶存オゾン濃度が10mg/Lより低い場合、濾過膜3に付着した汚濁物質の分解に時間を要し、オゾン水28の必要量が増大したりするため、濾過膜3の洗浄に係るランニングコストが増大する。一方、オゾン水28の溶存オゾン濃度が50mg/Lより高いと、オゾンガス供給部23の稼働時間が長くなるため、オゾン水28の生成に要するランニングコストが増大する。また、被処理水1の膜濾過を中断する時間も長くなるため、膜濾過水17量が低下する。
仮に、循環流路29内にオゾン水28が残っていない場合は、制御部37は切替部18及び非オゾン水供給ポンプ19を制御して、循環流路29に予め設定された水量の非オゾン水を供給するとよい。
制御部37はオゾン水28の生成及び循環を、上述の膜濾過処理と同時に実施してもよい。すなわち、図3及び図4においてS1~S2とS4~S8とを同時に実施してもよい。これにより、膜濾過処理が終了後に、速やかに濾過膜3の洗浄処理を開始することができる。
次に、オゾン水28の濾過膜3への供給を開始し、濾過膜3の逆洗浄を実施する場合について説明する。制御部37は、循環流路29への非オゾン水の供給、循環流路29内でのオゾン水28の生成、循環流路29内におけるオゾン水28の循環、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を同時に行うように、非オゾン水供給ポンプ19、循環ポンプ30、及びオゾン水供給ポンプ33を制御する(ステップS9)。具体的な水処理装置100の動作を以下に説明する。
まず、制御部37は、切替部18を開け、切替部36の全方向を開け、切替部11の循環流路29側及び膜分離槽2側を開けて膜濾過水槽16側を閉じる。そして、制御部37は、非オゾン水供給ポンプ19及びオゾン水供給ポンプ33を起動する。これにより、循環流路29への非オゾン水の供給、循環流路29内でのオゾン水28の生成、循環流路29内におけるオゾン水28の循環、及びオゾン水28の濾過膜3への供給が同時に行われ、濾過膜3の逆洗浄が開始される。上述のとおり、制御部37はオゾン水28の生成及び循環も継続して行うため、制御部37は非オゾン水供給ポンプ19及びオゾン水供給ポンプ33に加え、循環ポンプ30も駆動させている。
ここで、制御部37による非オゾン水供給ポンプ19、オゾン水供給ポンプ33、及び循環ポンプ30の制御方法を説明する。制御部37は、非オゾン水供給ポンプ19、オゾン水供給ポンプ33、及び循環ポンプ30を全て駆動させた上で、以下のようにそれぞれのポンプを制御する。
まず、非オゾン水供給流路21から循環流路29へ供給する非オゾン水の流量と、循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量とが同一になるように、非オゾン水供給ポンプ19及びオゾン水供給ポンプ33の少なくとも一方を制御する。すなわち、制御部37は非オゾン水供給流量測定手段20の値とオゾン水供給流量測定手段34の値とが等しくなるように、非オゾン水供給ポンプ19及びオゾン水供給ポンプ33の少なくとも一方を制御する。例えば、制御部37は、オゾン水供給流量測定手段34の値が高くなった場合は、非オゾン水供給流量測定手段20の値も高くなるよう非オゾン水供給ポンプ19の出力を上げ、反対にオゾン水供給流量測定手段34の値が低くなった場合は、非オゾン水供給流量測定手段20の値も低くなるよう非オゾン水供給ポンプ19の出力を下げるように制御する。
そして、制御部37は、循環流路29におけるオゾン水28の流量は、循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量より高くなるように、循環ポンプ30を制御する。すなわち、制御部37は循環流量測定手段31の値がオゾン水供給流量測定手段34の値より高くなるように、循環ポンプ30及び前記オゾン水供給ポンプ33の少なくとも一方を制御する。例えば、制御部37は、オゾン水供給流量測定手段34の値が循環流量測定手段31の値より上昇した場合は、循環ポンプ30の出力を上げるように制御する。
制御部37は、非オゾン水を循環流路29へ供給したことにより、循環流路29を循環するオゾン水28が希釈され、循環流路29内の溶存オゾン濃度測定手段32により測定された溶存オゾン濃度の値が予め設定された閾値未満になった場合は、次のように制御する。制御部37は、非オゾン水供給ポンプ19及びオゾン水供給ポンプ33を停止させ、切替部36のオゾン水供給流路35側を閉じ、切替部18を閉じる。そして、制御部37は循環ポンプ30を継続して起動させる。これにより、制御部37は、溶存オゾン濃度測定手段32により測定された溶存オゾン濃度の値が予め設定された閾値未満である場合、循環流路29への非オゾン水の供給、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を停止し、循環流路29内でのオゾン水28の生成、及び循環流路29内におけるオゾン水28の循環のみを実施する。これにより、循環流路29を循環するオゾン水28の溶存オゾン濃度は徐々に上昇する。その後、溶存オゾン濃度測定手段32の値が予め設定された閾値以上になった場合、制御部37は切替部36のオゾン水供給流路35側を開け、切替部18を開けて、非オゾン水供給ポンプ19及びオゾン水供給ポンプ33を起動させる。つまり、制御部37は、循環流路29への非オゾン水の供給、循環流路29内でのオゾン水28の生成、循環流路29内におけるオゾン水28の循環、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を同時に行い、濾過膜3の逆洗浄を再開させる。これにより、オゾン水28の溶存オゾン濃度を予め設定された閾値以上に保つことができる。
オゾン水28を用いた濾過膜3の洗浄処理の時間は、特に限定されず、濾過膜3に付着した汚濁物質の量などに応じて適宜設定すればよい。一般的には、濾過膜3の洗浄処理の時間は60分以下が好ましい。洗浄時間は短い方が好ましく、洗浄時間が長いとオゾンガス供給部23の稼働時間やポンプの稼働時間が長くなるため、ランニングコストが増大する。また、被処理水1の膜処理を中断する時間も長くなるため、膜濾過水17量が低下する。
オゾン水28の濾過膜面積当たりの供給水量である膜面透過流束は、特に限定されず、濾過膜3末端まで充填可能な流束を確保できればよい。具体的に、オゾン水28の膜面透過流束は、1LMH(L/m2/h)以上60LMH以下が好ましい。オゾン水28の膜面透過流束が60LMHより高い場合、濾過膜3に付着した汚濁物質の分解速度よりもオゾン水28の供給速度の方が速くなるため、汚染物質と反応しなかったオゾン水28が濾過膜3の外側へ流出する。その結果、オゾン水28の使用量が必要以上に増加し、濾過膜3の洗浄に要するコストが増大する可能性がある。オゾン水28の膜面透過流束が1LMHより低い場合、オゾン水28が濾過膜3末端まで充填されず、濾過膜3に付着した汚濁物質を分解できなくなったり、搬送中に濃度が低下したりする可能性がある。本実施の形態に係る濾過膜3の洗浄処理はオゾン水28を濾過膜3内に通水した後、オゾン水28をそのまま濾過膜3内で保持する洗浄方法、又は濾過膜3をオゾン水28に浸漬して保持する洗浄方法などを用いることができる。
濾過膜3の洗浄処理後に濾過膜3から排出されるオゾン水28は、膜分離槽2内に排出し、膜濾過処理に用いる被処理水1として利用することができる。或いは、逆流洗浄後に濾過膜3から排出されるオゾン水28は、処理済液として別途回収して処理してもよい。
濾過膜3の洗浄処理を終了する場合、制御部37は、非オゾン水供給ポンプ19、循環ポンプ30、及びオゾン水供給ポンプ33を停止させる(ステップS10)。そして、制御部37は切替部11の循環流路29側を閉じ、切替部18を閉じる(ステップS11)。これにより、オゾン水28の供給及び循環を停止する。そして、制御部37は、図3に示すS1及びS2を実施し、被処理水1の膜濾過処理を再開する。これにより、被処理水1の膜濾過処理を連続的且つ効率的に行うことができる。
本実施の形態における水処理装置100の効果を従来の水処理装置及び比較例の水処理装置と比較して説明する。図5は実施の形態1の比較例の水処理装置の概略図である。従来の水処理装置では、濾過膜3を洗浄するオゾン水28を生成し貯水するためのオゾン水生成塔の設置が必要であった。そのため、従来の水処理装置では、オゾン水生成塔を設置するためのスペースの確保及びイニシャルコストが課題であった。
図5に示す比較例の水処理装置は、膜濾過水槽16と濾過膜3とを接続し、膜濾過水槽16から膜濾過水17を濾過膜3に供給するための流路に、オゾンガス供給部23を接続し、流路内においてオゾン水28の生成を行い、生成したオゾン水28を濾過膜3へ供給する。比較例の水処理装置は、流路内においてオゾン水28の生成を行うため、従来の水処理装置のオゾン水生成塔を設置する必要がない。しかしながら、比較例の水処理装置は、例えばオゾンガス供給部23から濾過膜3までの距離が短い場合、又は濾過膜3へのオゾン水28の供給流量が高い場合に、オゾンガス供給部23から流路内に供給されたオゾンガスが膜濾過水17に十分に溶解される前に濾過膜3に送水され、オゾン水28中の溶存オゾン濃度が予め設定された値まで上昇することなく濾過膜3へ供給される虞がある。そのため、比較例の水処理装置は濾過膜3の洗浄効果が低減するという課題がある。
これに対し、本実施の形態における水処理装置100は、図1に示すように、非オゾン水供給流路21から供給された非オゾン水にオゾンガス供給部23により供給されたオゾンガスが溶解されてオゾン水28が生成される流路であり、生成されたオゾン水28を循環させる循環ポンプ30が設けられた循環流路29と、循環流路29への非オゾン水の供給、循環流路29内でのオゾン水28の生成、循環流路29内におけるオゾン水28の循環、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を同時に行うように、非オゾン水供給ポンプ19、循環ポンプ30、及びオゾン水供給ポンプ33を制御する制御部37を備える。これにより、本実施の形態における水処理装置100は、従来の水処理装置が備えるオゾン水生成塔を設ける必要がない。そして、本実施の形態における水処理装置100及び上述の比較例の水処理装置において、オゾンガス供給部23から濾過膜3までの距離が等しく、濾過膜3へのオゾン水28の供給流量が等しい場合に、本実施の形態における水処理装置100は比較例の水処理装置よりもオゾン水28の溶存オゾン濃度の維持を容易に行うことができる。そのため、本実施の形態における水処理装置100は比較例の水処理装置よりも濾過膜3の洗浄効果の低減を抑制することができる。
すなわち、本実施の形態の水処理装置100は循環流路29内において非オゾン水にオゾンガスを溶解させてオゾン水28を生成する。そして、本実施の形態の水処理装置100は、循環流路29への非オゾン水の供給、循環流路29内でのオゾン水28の生成、循環流路29内におけるオゾン水28の循環、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を同時に行うことにより、濾過膜3の洗浄処理に必要な容量のオゾン水28を貯水する必要がない。これにより、従来の水処理装置において必要であったオゾン水生成塔の設置を不要とすることができる。
また、上述の比較例の水処理装置のように、循環流路29内におけるオゾン水28の循環、及びオゾン水28の濾過膜3への供給が同時に行われない場合、同じ量のオゾンガスがオゾンガス供給部23から流路に供給されたとすれば、オゾンガス供給部23から濾過膜3までの距離、及び濾過膜3へのオゾン水28の供給流量によっては、オゾンガスが十分に溶解されず、オゾン水28中の溶存オゾン濃度が予め設定された値まで上昇することなく濾過膜3へ供給される虞がある。本実施の形態の水処理装置100は、循環流路29への非オゾン水の供給、循環流路29内でのオゾン水28の生成、循環流路29内におけるオゾン水28の循環、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を同時に行う。すなわち、循環流路29において生成されたオゾン水28の全量が濾過膜3へ供給されるのではなく、循環流路29において生成されたオゾン水28の一部は濾過膜3へ供給され、一部は循環流路29を循環する。このように、生成されたオゾン水28の一部は循環流路29を循環することにより、オゾン水28が濾過膜3へ供給されるまでの時間が長くなるため、オゾン水28中の溶存オゾン濃度を予め設定された値まで上昇させることが容易になる。そのため、本実施の形態における水処理装置100は比較例の水処理装置よりも濾過膜3の洗浄効果の低減を抑制することができる。
また、非オゾン水供給流路21から循環流路29へ供給する非オゾン水の流量が循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量よりも多い場合、循環流路29を循環するオゾン水28の溶存オゾン濃度が上昇しにくい。また、越流水流路27によって循環流路29から排出されるオゾン水28が増水するためオゾン水28が無駄に消費される。逆に、循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量が非オゾン水供給から循環流路29へ供給する非オゾン水の流量よりも多い場合、循環流路29内を循環するオゾン水28が枯渇し循環ポンプ30が空運転をする虞がある。そこで、制御部37は、非オゾン水供給流路21から循環流路29へ供給する非オゾン水の流量と、循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量とが同一になるように、非オゾン水供給ポンプ19及びオゾン水供給ポンプ33の少なくとも一方を制御する。これにより、循環流路29に流入する非オゾン水の流量と、循環流路29から流出するオゾン水28の流量が等しくなるため、循環流路29を循環するオゾン水28の容量を一定に保つことができる。
また、制御部37は、循環流路29におけるオゾン水28の流量は、循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量より高くなるように、循環ポンプ30及びオゾン水供給ポンプ33の少なくとも一方を制御する。ここで、本実施の形態の循環流路29におけるオゾン水28の流量をx、循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量をyとする。x>yである。
ここで、制御部37は、循環流路29におけるオゾン水28の流量、及び循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量をともにxに制御したと仮定する。この場合、オゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量が高いためオゾン水28の溶存オゾン濃度の低減は抑制できるが、オゾン水28の使用量は増加する。これに対し、本実施の形態の水処理装置100は、オゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量yは循環流路29におけるオゾン水28の流量xよりも低いため、オゾン水28の使用量を低減することができる。
次に、制御部37は、循環流路29におけるオゾン水28の流量、及び循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量をともにyに制御したと仮定する。この場合、オゾン水28の流量が低いため、オゾン水28の使用量を低減することができるが、濾過膜3にオゾン水が供給された際にオゾン水28の溶存オゾン濃度は低減する虞がある。これに対し、本実施の形態の水処理装置100は、循環流路29におけるオゾン水28の流量xは、循環流路29からオゾン水供給流路35へ供給するオゾン水28の流量yより高いため、オゾン水28中の溶存オゾン濃度の低下を抑制することができる。
また、制御部37は、溶存オゾン濃度測定手段32により測定された溶存オゾン濃度の値が予め設定された閾値未満である場合、循環流路29への非オゾン水の供給、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を停止し、循環流路29内でのオゾン水28の生成、及び循環流路29内におけるオゾン水28の循環のみを実施する。そして、制御部37は、溶存オゾン濃度測定手段32により測定された溶存オゾン濃度の値が予め設定された閾値以上となった場合に、循環流路29への非オゾン水の供給、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を再開する。これにより、オゾン水28の溶存オゾン濃度を予め設定された閾値以上に保つことができる。
また、濾過膜3の孔径が微小である場合、オゾン水28に未溶解のオゾンガスが濾過膜3の細孔を透過しないため、未溶解のオゾンガスが濾過膜3を透過せず流路内でガスロックを起こす虞がある。そこで、本実施の形態の水処理装置100は、循環流路29に接続され、循環流路29において溶解されなかったオゾンガスを循環流路29から排出するオゾンガス排除部26を備える。これにより、オゾン水28に未溶解のオゾンガスを循環流路29から排出できるので、ガスロックを防止することができる。
また、水処理装置100は、オゾン水28を濾過膜3へ供給しながら非オゾン水を循環流路29へ供給する場合、オゾン水28及び非オゾン水の供給開始のタイミングが必ずしも一致しない虞がある。例えば、オゾン水28の濾過膜3への供給開始よりも、非オゾン水の循環流路29への供給開始の方が早い場合を考える。この場合、循環流路29内の水量が一時的に循環流路29の最大容量を超え、流路、ポンプ、及び切替部に負荷が生じる。そこで、水処理装置100は、循環流路29に接続され、循環流路29内において予め設定された水量を超えるオゾン水28が循環する場合に、オゾン水28を循環流路29から排除する越流水流路27を設ける。これにより、循環流路29の水量が循環流路29の最大容量を一時的に超える場合に、循環流路29を循環するオゾン水28を循環流路29から排出することができる。そして、越流水流路27は、循環流路29においてオゾンガス排除部26よりも低い水位に設けられる。これにより、循環流路29内のオゾン水28が増水した場合に、オゾンガス排除部26にオゾン水28が混入することを防止できる。
また、本実施の形態の水処理装置100は、非オゾン水として膜濾過水17を用いる。これにより、非オゾン水を貯水するための水槽を新たに設ける必要がない。
実施の形態2.
実施の形態2における濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100について図6を用いて説明する。図6は実施の形態2の水処理装置100の概略図である。実施の形態1では、濾過膜3を洗浄する洗浄水はオゾン水28である例を示した。本実施の形態では濾過膜3を洗浄する洗浄水は、オゾン水28、及びオゾン以外の薬剤を含有する洗浄水の少なくとも2種類の薬剤を用いる例を説明する。本実施の形態の濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100の基本的な構成は、実施の形態1の濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100と同じであるため、相違点のみ説明する。また、実施の形態1の濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100と同様の構成については同一符号が付されている。
以下では、オゾン水28を第一の洗浄水28、オゾン以外の薬剤を含有する洗浄水を第二の洗浄水38と称する。第二の洗浄水38に含有される薬剤の種類は1種類に限定されない。
本実施の形態の濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100は、洗浄流路43、第二の洗浄水38を貯水する洗浄水槽39を備える。
洗浄流路43は、濾過膜3と洗浄水槽39とを接続する流路である。図6では、洗浄流路43の濾過膜3から切替部42までの流路が膜濾過流路4及びオゾン水供給流路35と共有である例を示している。洗浄流路43は、洗浄水槽39に貯水された第二の洗浄水38を濾過膜3へ供給するための洗浄ポンプ40、洗浄流路43を流れる第二の洗浄水38の流量を測定する洗浄流量測定手段41を有する。
洗浄水槽39に貯水された第二の洗浄水38の薬剤の種類は、オゾン以外の有機物又は無機物を分解可能な物質であれば特に限定されず、当該技術分野において公知の物質を用いることができる。有機物を分解可能な薬剤の例として、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。その中でも第二の洗浄水38の薬剤の種類は、薬剤が安価であり、濃度維持も容易な次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。また、第二の洗浄水38の薬剤の種類は、単独又は2種以上を組み合わせてもよい。有機物を分解可能な薬剤を2種類以上組み合わせる場合、第一の薬剤は水素電極を用いて測定された標準酸化還元電位(25℃)が好ましくは2.0V未満であり、第二の薬剤は水素電極を用いて測定された標準酸化還元電位(25℃)が好ましくは2.0V以上である。具体的には、第一の薬剤として次亜塩素酸ナトリウム、第二の薬剤としてオゾンを含有する洗浄水を用いることが好ましい。
また、無機物を分解可能な物質は、例えば塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、シュウ酸、クエン酸等の有機酸である。これらも、単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。有機物を分解可能な物質と無機物を分解可能な物質を2種以上組み合わせて用いてもよい。その場合、どちらを第一の薬剤又は第二の薬剤として用いるかは限定されない。例えば、有機物を分解可能な物質を第一の薬剤として用いた場合は無機物を分解可能な物質を第二の薬剤とする。無機物を分解可能な物質を第一の薬剤として用いた場合は有機物を分解可能な物質を第二の薬剤として用いればよい。
第二の洗浄水38中の薬剤濃度は、特に限定されない。例えば有機物を分解可能な物質を用いる場合、次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度)は1.0g/L以上5.0g/L以下、水酸化ナトリウムは1.0g/L以上4.0g/L以下が好ましい。無機物を分解可能な物質を用いる場合、塩酸、硫酸、硝酸は1.0g/L以上10.0g/L以下、シュウ酸は1.0g/L以上2.0g/L以下、クエン酸は1g/L以上10g/L以下が好ましい。薬剤濃度が上述の範囲よりも低いと、濾過膜3に付着した汚濁物質の分解に時間を要し、洗浄水28の使用量の増大に伴い薬剤タンクの容量も増大する。一方、薬剤濃度が上述の範囲よりも高いと、薬剤の使用量が多くなるため、薬剤に要するコストが増大する。
第二の洗浄水38を用いた濾過膜3の洗浄時間は、特に限定されず、濾過膜3に付着した汚濁物質の量などに応じて適宜設定すればよい。一般的には、次亜塩素酸ナトリウムを用いる場合は90分以下、シュウ酸やクエン酸を用いる場合は5分以上7分以下が好ましい。第二の洗浄水38を用いた濾過膜3の洗浄時間は短い方が好ましく、洗浄時間が長くなると、被処理水1の膜処理を中断する時間も長くなるため、膜濾過水量が低下する。
第二の洗浄水38の膜面積当たりの供給水量である膜面透過流束は、特に限定されない。一般的には、濾過膜3末端まで充填可能な流束を確保できればよい。具体的には、次亜塩素酸ナトリウムを用いる場合は、6LMH(L/m/h)以下が好ましい。膜面透過流束が高すぎると、第二の洗浄水38の必要量の増大に伴い薬剤に要するコストが増大したり、薬剤タンクの容量が増大したりする。膜面透過流束が低すぎると、第二の洗浄水38が濾過膜3末端まで充填されず、濾過膜3に付着した汚濁物質を分解できなくなる。
全てのポンプ及び切替部は制御部37に接続されている。また、全ての流量測定手段および圧力計14の測定結果は制御部37に送信される。制御部37は、全てのポンプ及び切替部の動作を制御する。また、制御部37はオゾン供給部の動作を制御する。
本実施の形態の濾過膜3の洗浄方法は、第二の洗浄水38を濾過膜3内に通水した後、第二の洗浄水38をそのまま濾過膜3内で保持する洗浄方法や、濾過膜3を第二の洗浄水38に浸漬して保持する洗浄方法などを用いることができる。
次に、本実施の形態の水処理装置100を用いた水処理方法について説明する。ここでは、まず第二の洗浄水38を用いて濾過膜3の洗浄処理したのちに、第一の洗浄水28であるオゾン水28を用いて濾過膜3の洗浄処理を実施する例を説明する。膜濾過処理及び第一の洗浄水28であるオゾン水28を用いて濾過膜3の洗浄処理を実施する方法は実施の形態1と同様であるため、第二の洗浄水38を用いて濾過膜3の洗浄処理する方法について説明する。図7は実施の形態2の濾過膜3の洗浄方法を示すフローチャートであり、第二の洗浄水38を用いた濾過膜3の洗浄方法のみ示している。
制御部37は、膜濾過処理を行っていた場合は膜濾過ポンプ12を停止する(ステップS20)。次に、制御部37は切替部42の膜濾過水流路15側を閉じ、洗浄流路43側を開く(ステップS21)。そして、制御部37は洗浄ポンプ40を起動させ(ステップS22)、洗浄流路43を介して第二の洗浄水38を濾過膜3へ供給し、濾過膜3の洗浄処理を開始する。第二の洗浄水38を用いた濾過膜3の洗浄処理を終了する場合、制御部37は、洗浄ポンプ40を停止し(ステップS23)、切替部42の洗浄流路43側を閉じ(ステップS24)、第二の洗浄水38の供給を停止する。
また、制御部37は、上述の第二の洗浄水38を用いて濾過膜3の洗浄処理と同時に、第一の洗浄水28であるオゾン水28の生成及び循環を実施してもよい。これにより、第二の洗浄水38を用いて濾過膜3の洗浄処理を実施したのちに、速やかに第一の洗浄水28であるオゾン水28を用いて濾過膜3の洗浄処理を開始することができる。そして、制御部37は、実施の形態1で説明したオゾン水28を用いて濾過膜3の洗浄処理を実施する。
実施の形態1と同様、本実施の形態における水処理装置100は、非オゾン水供給流路21から供給された非オゾン水にオゾンガス供給部23により供給されたオゾンガスが溶解されてオゾン水28が生成される流路であり、生成されたオゾン水28を循環させる循環ポンプ30が設けられた循環流路29と、循環流路29への非オゾン水の供給、循環流路29内でのオゾン水28の生成、循環流路29内におけるオゾン水28の循環、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を同時に行うように、非オゾン水供給ポンプ19、循環ポンプ30、及びオゾン水供給ポンプ33を制御する制御部37とを備える。これにより、本実施の形態における水処理装置100は、従来の水処理装置が備えるオゾン水生成塔を設けることなく必要がない。そして、本実施の形態における水処理装置100及び図5に示す比較例の水処理装置において、オゾンガス供給部23から濾過膜3までの距離が等しく、濾過膜3へのオゾン水28の供給流量が等しい場合に 、本実施の形態における水処理装置100は図5に示す比較例の水処理装置よりもよりもオゾン水28の溶存オゾン濃度の維持を容易に行うことができる。そのため、本実施の形態における水処理装置100は図5に示す比較例の水処理装置よりも濾過膜3の洗浄効果の低減を抑制することができる。
また、本実施の形態における水処理装置100は、オゾン以外の薬剤を含有する第二の洗浄水38を貯水する洗浄水槽39と、前記洗浄水槽39に貯水された第二の洗浄水38を濾過膜3へ供給するための洗浄ポンプ40が設けられ、濾過膜3と洗浄水槽39とを接続する洗浄流路43とをさらに備える。これにより、オゾン水28である第一の洗浄水28と第二の洗浄水38を併用して濾過膜3の洗浄処理を実施することができる。
なお、制御部37は、第二の洗浄水38を膜濾過水17により希釈しながら濾過膜3の洗浄処理を実施してもよい。具体的には、制御部37は切替部11の膜濾過水流路15側を閉じ、濾過膜3側及び循環流路29側を開く。そして、制御部37は、切替部42の洗浄流路43側を開き、切替部18及び切替部36を開く。そして、制御部37は非オゾン水供給ポンプ19、循環ポンプ30、及び洗浄ポンプ40を起動させる。これにより、第二の洗浄水38を膜濾過水17により希釈しながら濾過膜3の洗浄処理を実施することが可能である。また、制御部37は、洗浄流量測定手段41の値及び非オゾン水供給流量測定手段20の値に応じて、洗浄ポンプ40及び非オゾン水供給ポンプ19の少なくとも一方を調整することで、濾過膜3に供給する希釈した第二の洗浄水38の濃度及び流量を調整することができる。
また、本実施の形態では、第一の洗浄水28と第二の洗浄水38を併用して濾過膜3の洗浄処理を実施する例を示したが、洗浄水の種類は2種類に限られない。例えば、オゾンを含有するオゾン水28、有機物を分解可能な物質を含有する洗浄水、及び無機物を含有する洗浄水を併用してもよい。また、複数の種類の洗浄水を用いて濾過膜3の洗浄処理する際、濾過膜3の洗浄処理を実施する洗浄水の順番は特に限定されない。
また、洗浄流路43の濾過膜3から切替部42までの流路は、第二の洗浄水38及び膜濾過水17を均一に混合する例えばスタティックミキサー等の手段を備えてもよい。
実施の形態3.
実施の形態3における濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100について図8を用いて説明する。図8は実施の形態3の水処理装置100の概略図である。実施の形態1及び実施の形態2では、非オゾン水として膜濾過水17を用いる例を説明した。本実施の形態では、非オゾン水として膜濾過水17以外の清澄水45を用いる例を説明する。本実施の形態の濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100の基本的な構成は、実施の形態1又は実施の形態2の濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100と同じであるため、相違点のみ説明する。また、実施の形態1及び実施の形態2の濾過膜洗浄装置を備える水処理装置100と同様の構成については同一符号が付されている。
本実施の形態の水処理装置100は、膜濾過水17以外の清澄水45が貯水された清澄水槽44を備え、非オゾン水供給流路21は清澄水槽44と循環流路29とを接続する。膜濾過水17以外の清澄水45は、オゾン水28を生成するに当たり最低限の水質を得ることができるものであればよく、例えば水道水、工水、イオン交換水、純水、及び超純水の少なくともいずれか一つである。
本実施の形態の濾過膜3の洗浄処理は、実施の形態1又は実施の形態2に記載の濾過膜3の洗浄処理において非オゾン水として清澄水45を用いる点以外は同様の方法である。
実施の形態1と同様、本実施の形態における水処理装置100は、非オゾン水供給流路21から供給された非オゾン水にオゾンガス供給部23により供給されたオゾンガスが溶解されてオゾン水28が生成される流路であり、生成されたオゾン水28を循環させる循環ポンプ30が設けられた循環流路29と、循環流路29への非オゾン水の供給、循環流路29内でのオゾン水28の生成、循環流路29内におけるオゾン水28の循環、及びオゾン水28の濾過膜3への供給を同時に行うように、非オゾン水供給ポンプ19、循環ポンプ30、及びオゾン水供給ポンプ33を制御する制御部37とを備える。これにより、本実施の形態における水処理装置100は、従来の水処理装置が備えるオゾン水生成塔を設けることなく必要がない。そして、本実施の形態における水処理装置100及び図5に示す比較例の水処理装置において、オゾンガス供給部23から濾過膜3までの距離が等しく、濾過膜3へのオゾン水28の供給流量が等しい場合に 、本実施の形態における水処理装置100は図5に示す比較例の水処理装置よりもよりもオゾン水28の溶存オゾン濃度の維持を容易に行うことができる。そのため、本実施の形態における水処理装置100は図5に示す比較例の水処理装置よりも濾過膜3の洗浄効果の低減を抑制することができる。
また、膜濾過水17の水質は被処理水1の水質の影響を受ける場合がある。そのため、非オゾン水として膜濾過水17を用いると、膜濾過水17に吹き込んだオゾンガスと膜濾過水17中に溶解していた物質が反応し、膜濾過水17に溶解できるオゾンが少なくなる場合がある。これにより、オゾン水28の溶存オゾン濃度を上昇させるために大量のオゾンガスが必要になる、及び溶存オゾン濃度を予め設定された濃度に上昇させるまでに時間を要する虞がある。
また、実施の形態2において第二の洗浄水38を膜濾過水17により希釈する場合も、薬剤と膜濾過水17中に溶解していた物質が反応し、膜濾過水17に溶解する薬剤濃度が低下し、濾過膜3の洗浄効果が低減する虞がある。
そこで、本実施の形態の水処理装置100は、非オゾン水として膜濾過水17以外の清澄水45を用いる。具体的には、水道水、工水、イオン交換水、純水、及び超純水の少なくともいずれか一つである。これにより、非オゾン水として膜濾過水17を用いた場合と比較して、オゾン水28の生成及び第二の洗浄水38の希釈を効率的かつ安定的に行うことが可能できる。
なお、上述の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能である。また、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 被処理水、2 膜分離槽、3 濾過膜、4 膜濾過流路、5 被処理水流路、6 膜面曝気ブロワー、7 空気供給配管、8 散気装置、9 汚泥引抜ポンプ、10 汚泥引抜流路、11 切替部、12 膜濾過ポンプ、13 膜濾過水流量測定手段、14 圧力計、15 膜濾過水流路、16 膜濾過水槽、17 膜濾過水、18 切替部、19 非オゾン水供給ポンプ、20 非オゾン水供給流量測定手段、21 非オゾン水供給流路、22 オゾン水生成部 23 オゾンガス供給部、24 オゾンガス供給配管、25 散気装置、26 オゾンガス排除部、27 越流水流路、28 オゾン水(第一の洗浄水)、29 循環流路、30 循環ポンプ、31 循環流量測定手段、32 溶存オゾン濃度測定手段、33 オゾン水供給ポンプ、34 オゾン水供給流量測定手段、35 オゾン水供給流路、36 切替部、37 制御部、38 第二の洗浄水、39 洗浄水槽、40 洗浄ポンプ、41 洗浄流量測定手段、42 切替部、43 洗浄流路、44 清澄水槽、45 清澄水、100 水処理装置

Claims (10)

  1. オゾンガスを供給するオゾンガス供給部と、
    オゾンを含有しない水である非オゾン水を供給する非オゾン水供給ポンプが設けられた非オゾン水供給流路と、
    前記非オゾン水供給流路から供給された非オゾン水に前記オゾンガス供給部により供給された前記オゾンガスが溶解されてオゾン水が生成される流路であり、生成された前記オゾン水を循環させる循環ポンプが設けられ、前記オゾンガス供給部及び前記非オゾン水供給流路が接続された循環流路と、
    前記循環流路を循環している前記オゾン水の一部を濾過膜へ供給するオゾン水供給ポンプが設けられ、前記循環流路に接続されたオゾン水供給流路と、
    前記循環流路への前記非オゾン水の供給、前記循環流路内での前記オゾン水の生成、前記循環流路内における前記オゾン水の循環、及び前記オゾン水の前記濾過膜への供給を同時に行うように、前記非オゾン水供給ポンプ、前記循環ポンプ、及び前記オゾン水供給ポンプを制御する制御部と、
    を備える濾過膜洗浄装置。
  2. 前記制御部は、前記非オゾン水供給流路から前記循環流路へ供給する前記非オゾン水の流量と、前記循環流路から前記オゾン水供給流路へ供給する前記オゾン水の流量とが同一になるように、前記非オゾン水供給ポンプ及び前記オゾン水供給ポンプの少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1に記載の濾過膜洗浄装置。
  3. 前記制御部は、前記循環流路における前記オゾン水の流量は、前記循環流路から前記オゾン水供給流路へ供給する前記オゾン水の流量より高くなるように、前記循環ポンプ及び前記オゾン水供給ポンプの少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の濾過膜洗浄装置。
  4. 前記循環流路は、前記循環流路における前記オゾン水の溶存オゾン濃度を測定する溶存オゾン濃度測定手段をさらに備え、
    前記制御部は前記溶存オゾン濃度が予め設定された閾値未満である場合、前記循環流路への前記非オゾン水の供給、及び前記オゾン水の前記濾過膜への供給を停止し、前記循環流路内での前記オゾン水の生成、及び前記循環流路内における前記オゾン水の循環を実施し、前記溶存オゾン濃度が予め設定された前記閾値以上になった場合に、前記循環流路への前記非オゾン水の供給、及び前記オゾン水の前記濾過膜への供給を再開することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の濾過膜洗浄装置。
  5. 前記循環流路に接続され、前記循環流路内において予め設定された水量を超える前記オゾン水が循環する場合に、前記オゾン水を前記循環流路から排除するための越流水流路をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の濾過膜洗浄装置。
  6. 前記循環流路に接続され、前記循環流路において溶解されなかった前記オゾンガスを前記循環流路から排出するオゾンガス排除部をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の濾過膜洗浄装置。
  7. 前記オゾン以外の薬剤を含有する洗浄水を貯水する洗浄水槽と、
    前記洗浄水槽に貯水された前記洗浄水を前記濾過膜へ供給するための洗浄ポンプが設けられ、前記濾過膜と前記洗浄水槽とを接続する洗浄流路とをさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の濾過膜洗浄装置。
  8. 前記非オゾン水は膜濾過水、水道水、工水、イオン交換水、純水、及び超純水の少なくともいずれか一つであることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の濾過膜洗浄装置。
  9. 被処理水を膜濾過処理する濾過膜を有する膜分離槽と、
    前記膜分離槽により膜濾過処理された膜濾過水を貯水する膜濾過水槽と、
    オゾンガスを供給するオゾンガス供給部と、
    オゾンを含有しない水である非オゾン水を供給する非オゾン水供給ポンプが設けられた非オゾン水供給流路と、
    前記非オゾン水供給流路から供給された非オゾン水に前記オゾンガス供給部により供給された前記オゾンガスが溶解されてオゾン水が生成される流路であり、生成された前記オゾン水を循環させる循環ポンプが設けられ、前記オゾンガス供給部及び前記非オゾン水供給流路が接続された循環流路と、
    前記循環流路を循環している前記オゾン水の一部を前記濾過膜へ供給するオゾン水供給ポンプが設けられ、前記循環流路に接続されたオゾン水供給流路と、
    前記循環流路への前記非オゾン水の供給、前記循環流路内での前記オゾン水の生成、前記循環流路内における前記オゾン水の循環、及び前記オゾン水の前記濾過膜への供給を同時に行うように、前記非オゾン水供給ポンプ、前記循環ポンプ、及び前記オゾン水供給ポンプを制御する制御部と、
    を備える水処理装置。
  10. オゾンを含有しない水である非オゾン水を循環流路に供給するステップと、
    前記循環流路において前記非オゾン水にオゾンガスを溶解させてオゾン水を生成するステップと、
    前記循環流路において前記オゾン水を循環させるステップと、
    前記循環流路を循環している前記オゾン水の一部を濾過膜へ供給するステップと、を有し、
    前記循環流路への前記非オゾン水の供給、前記循環流路内での前記オゾン水の生成、前記循環流路内における前記オゾン水の循環、及び前記オゾン水の前記濾過膜への供給を同時に行うことを特徴とする濾過膜洗浄方法。
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