以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態の入力装置100を図1~図13に示す。本実施形態の入力装置100は、各種車両機器を操作するための遠隔操作デバイスに適用したものである。入力装置100は、図1に示すように、各種車両機器と共に、車両10に搭載されている。
入力装置100のうち後述する制御部140には、図2に示すように、常時電源回路11と、アクセサリ電源回路12とが接続されている。常時電源回路11は、バッテリ13と制御部140とを接続し、バッテリ13から例えば5Vの常時電源を制御部140に供給する回路となっている。アクセサリ電源回路12は、アクセサリスイッチ14を介してバッテリ13と制御部140とを接続し、アクセサリスイッチ14をオンすることによりアクセサリ電源を制御部140に供給する回路となっている。
各種車両機器は、本発明の所定の機器に対応するものであり、例えば、車両制御装置21によって制御されるヘッドアップディスプレイ装置(以下「HUD装置」という)22、ナビゲーション装置23、およびメータ装置24等が含まれる。また、各種車両機器は、例えば、オーディオ装置25、バックカメラ装置26、道路交通情報システム(VICS(登録商標))27、および専用通信器28等が含まれる。
車両制御装置21、および各種車両機器22~28は、入力装置100に対して別体で形成されており、入力装置100から離れた位置に配置されている。車両制御装置21、および各種車両機器22~28と、入力装置100とは、例えば、Controller Area Networkバス20(CANバス(登録商標))によって接続されている。CANバス20は、所定のプロトコルを用いて、車載された装置間での情報のやり取りを実現するための車載ネットワークシステムとなっている。
HUD装置22は、図1や図3に示すように、車両10のフロントウィンドウ10aに、操作者に対する表示用の虚像を投影して表示部22aを形成する構成とされている。本実施形態では、表示部22aは、例えば図3に示すように、情報表示領域22a1と、アイコン表示領域22a2とを有してなり、車両に関連する情報などが表示される。
情報表示領域22a1には、例えば図3に示すように、主に各種車両情報が表示される。各種車両情報は、例えば、走行中の道路名、車速、エンジン回転数、クルーズコントロール制御の作動状態、およびメッセージ等である。
アイコン表示領域22a2には、例えば、主に遠隔操作時に使用される各種アイコン22b、22b1が表示される。具体的には、アイコン表示領域22a2のうちその中央部を含む左上側の領域には、例えば図3に示すように、遠隔操作のために用意された複数の操作アイコン22bが表示される。複数の操作アイコン22bは、予め設定されて固定されたアイコンとされる。また、アイコン表示領域22a2のうちその下側および右側の領域には、図3に示すように、後述する車両10の状態に応じて複数の操作アイコン22bから選択されて割当てられた、例えば4つの選択アイコン22b1が表示される。
なお、ナビゲーション装置23は、例えば図1に示すように、車両10のインストルメントパネルの中央部に配置されるセンターディスプレイ23aを有している。センターディスプレイ23aとしては、例えば液晶ディスプレイ(LCD)が用いられ得る。また、メータ装置24は、例えば図1に示すように、表示領域内に配置されるメータ内ディスプレイ24aを有している。各種操作アイコン22b、選択アイコン22b1が表示される領域としては、上記のHUD装置22の表示部22aに代えて、センターディスプレイ23a、あるいはメータ内ディスプレイ24aを用いたものとしてもよい。つまり、各種操作アイコン22b、選択アイコン22b1が表示される領域は、所定の各種車両機器22~28に連動し、車両に関する情報などを表示する表示体であればよい。
入力装置100は、例えば図1に示すように、車両10のステアリング10bに設けられており、操作部110、タッチセンサ120、プッシュセンサ130、制御部140、および通信用IC150等を備えている。
操作部110は、いわゆるタッチパッドを形成するものであり、例えば操作者の指F等の操作体によって、各種車両機器22~28に対する入力操作が行われる部位である。操作部110は、例えば図1に示すように、ステアリング10bの水平スポーク部であって、操舵角がゼロの状態、すなわち水平状態における左右端にそれぞれ設けられている。つまり、操作部110は、ステアリング10bを握った操作者が例えば親指等の指Fを延ばすことで、後述の操作面111が指操作されることが可能な位置に配置されている。
以下、ステアリング10bの左右端に配置された2つの操作部110のうち、右端側の操作部110を代表例として説明する。
操作部110のうち指操作される側の面、すなわち操作者側の面は、例えば図4に示すように、操作面111となっている。操作面111は、操作者側に露出して、操作者が指操作を行う平面部とされ、例えば、表面全体にわたって指の滑りを良くする素材等により構成されている。操作部110は、操作面111での操作者の指操作により、表示部22aに表示される各種操作アイコン22b、選択アイコン22b1に対する選択や押込み等の所定の操作のための入力ができる設定とされている。
操作面111は、例えば図4や図5に示すように、四角形状を成しており、その四角形の領域内に一般領域111aと、区画領域111bとを有している。
一般領域111aは、例えば図4に示すように、操作面111のうちその中央部を含む左上側の領域であり、表示部22aにおける複数の操作アイコン22bが表示される領域と対応している。
区画領域111bは、例えば図4に示すように、操作面111うちの下側および右側の領域である。区画領域111bは、例えば図4に示すように、下側の領域に、第1区画部1111、第2区画部1112、および第3区画部1113が設けられ、右側の領域に、第4区画部1114が設けられている。各区画部1111~1114は、表示部22aにおける操作アイコン22bのうち、選択された各種選択アイコン22b1がそれぞれ表示される領域と対応している。
なお、図4や図5では、操作面111における一般領域111a、区画領域111b、および各区画部1111~1114の境界を便宜的に二点鎖線で示しているが、これは、外観上での明確な各部位の境界が存在することを意味するものではない。
本実施形態では、各区画部1111~1114には、操作者の指Fが接触したときに指Fに対して知覚を与える知覚手段が設けられている。知覚手段は、例えば図5に示すように、操作者側に突出する突起112とされている。各区画部1111~1113に設けられた突起112は、例えば、ドーム状とされ、各区画部1111~1113の中央に配置される。また、第4区画部1114に設けられた突起112は、例えば、断面半円の棒状とされ、第4区画部1114の長手方向の仮想中心線に沿うように配置される。
なお、知覚手段としては、上記の突起112に代えて、操作面111の内側にへこむ凹部として形成されてもよいし、振動素子等によって指Fに対して振動を与えるもの、あるいは音響手段によって音を発生するもの等とされてもよく、任意である。また、知覚手段が突起112とされる場合、突起112の形状などについては、適宜変更され得る。
タッチセンサ120は、操作面111の裏面側に設けられた、例えば、静電容量式の検出部である。タッチセンサ120は、矩形の平板状に形成されており、操作面111に対する操作者の指Fによる操作位置を検出する構成とされている。タッチセンサ120は、本発明の位置検出部に対応する。
タッチセンサ120は、例えば図2に示すように後述する制御部140と接続されると共に、操作面111上のx軸方向に沿って延びる電極と、y軸方向に沿って延びる電極とが格子状に配列された構成とされている。各電極は、操作面111に近接する操作者の指Fの位置に応じて、発生する静電容量が変化し、その静電容量の信号、すなわち位置信号を制御部140に出力する。タッチセンサ120の表面は、絶縁材よりなる絶縁シートによって覆われている。なお、タッチセンサ120としては、上記静電容量式のものに限らず、他の感圧式等、各種タイプのものが使用されてもよい。
入力装置100では、タッチセンサ120により得られる操作面111上における指Fの座標位置の変化と、表示部22a上における各種操作アイコン22b、選択アイコン22b1の選択位置とが、対応付けされている。
プッシュセンサ130は、例えば、圧電体に加えられた力を電圧、すなわち誘起電圧に変換する、あるいは、電圧を力に変換する圧電効果を利用した素子であり、「ピエゾ素子」とも呼ばれる。プッシュセンサ130は、操作面111の裏面側に設けられて、ここでは、操作面111に対する指操作時の押込みによる押圧状態を検出する。具体的には、プッシュセンサ130は、指Fによる操作力が付加されると、この力に応じた押圧信号としての誘起電圧あるいは電流を発生させる構成とされている。プッシュセンサ130は、本発明の押圧検出部に対応する。
プッシュセンサ130は、図2に示すように、後述する制御部140に接続されており、発生した誘起電圧あるいは電流を押圧信号として制御部140に出力する。なお、押圧検出部としては、プッシュセンサ130に代えて、ボイスコイルモータ等の電磁アクチュエータが用いられてもよい。
制御部140は、CPU、RAM、および記憶媒体等を有している。バッファ141は、RAM内に確保されたデータ領域である。制御部140は、タッチセンサ120から得られる位置信号、およびプッシュセンサ130から得られる押圧信号等の各信号から、操作者の指Fの操作状態として、操作面111上における指Fの位置、および押込み操作の有無を取得する。そして、制御部140は、これらの操作状態に応じて、車両制御装置21に対して、各種車両機器22~28への入力操作用の指示を行う。
制御部140は、操作者の指Fの操作状態に応じて、表示部22aにおける複数の操作アイコン22bの表示状態を表示または非表示に変更すると共に、車両10の状態に応じて、各種選択アイコン22b1の選択割当てを変更して表示部22aに表示させる。なお、制御部140は、車両10の状態に応じた各種選択アイコン22b1の選択割当てを行うための例えば図10に示すテーブルが記憶媒体等に予め記憶されている。このテーブルの詳細については、後述する。
通信用IC150は、インターフェイス151を介してCANバス20に接続されており、CANバス20から入力装置100にとって必要な情報等を取得し、制御部140に伝送する。また、通信用IC150は、操作面111において、タッチセンサ120、およびプッシュセンサ130から得られる位置信号や押圧信号等の各信号をCANバス20に出力する。
以上が、本実施形態の入力装置100の基本的な構成である。
次に、入力装置100の作動および作用効果について、図6~図13を参照して説明する。以下においては、上記で説明した各種車両機器22~28および各種操作アイコン22b以外の車両機器および操作アイコンも含むものとして説明する。
まず、図6~図9に基づいて、制御部140が行う表示部22aにおける各種操作アイコン22b、各種選択アイコン22b1の表示制御について説明する。
なお、各種操作アイコン22bとしては、図9に示す例として、レーンキーピングアシスト(以下「LKA」という)用アイコン、モータ走行設定用アイコン、クリアランスソナー用アイコン、およびHUD装置22の表示部22aの位置調整用アイコン等がある。また、各種操作アイコン22bとしては、他にも、メインメニュへの戻り用アイコン、タイヤプレッシャモニタ用アイコン、空転防止装置用アイコン、車高調整用アイコン、およびクルーズコントロール(以下「ACC」という)用アイコン等がある。さらに、各種選択アイコン22b1としては、例えば、上記各種操作アイコン22bの中から選択されたLKA用アイコン、クリアランスソナー用アイコン、ACC用アイコン、および走行モード設定アイコン等がある。
操作面111の一般領域111aに対するタッチ操作等の所定の指操作がないとき、制御部140は、例えば、図6に示すように、4つの選択アイコン22b1のみを表示し、入力操作用の操作アイコン22bについてはすべて非表示とする制御を行う。
例えば、操作者の指Fが操作面111のうち第3区画部1113に置かれたとき、制御部140は、図7に示すように、表示部22aにおいて対応する位置の選択アイコン22b1を例えば枠表示にする等の強調表示の制御を行う。
なお、制御部140は、例えば操作者の指Fが操作面111のうち第1区画部1111または第2区画部1112に置かれたときも、上記と同様に対応する位置の選択アイコン22b1の強調表示の制御を行う。
例えば、操作者の指Fが操作面111のうち第4区画部1114に置かれたとき、制御部140は、図8に示すように、表示部22aにおいて対応する位置の選択アイコン22b1を例えば元の大きさよりも拡大する等の強調表示の制御を行う。
例えば、操作者の指Fが操作面111のうち一般領域111aに置かれたとき、すなわち例えばタッチ操作等の所定の操作があったとき、制御部140は、図9に示すように、対応する位置の操作アイコン22bを表示部22aにすべて表示する制御を行う。
次に、図10に示すテーブルについて説明する。
図10のテーブルは、例えば、車両10の状態に応じて、入力操作の必要性がより高いアイコンを、選択アイコン22b1として、操作面111の各区画部1111~1114に対応する表示部22aの位置に割当てて表示させる決定をするために用いられる。車両10の状態とは、ここでは、例えば、車両10の走行速度およびACC制御の設定状態である。
以下、図10のテーブルを「割当てテーブル」と呼ぶことにする。割当てテーブルでは、例えば、車両10の状態を1~5に分けて、各状態1~5に対して、各区画部1111~1114に対応する選択アイコン22b1の割当てを決定する。
状態1は、例えば図10に示すように、低速走行でACCがオフ状態の場合に対応している。状態1では、第1区画部1111~第4区画部1114に対応する選択アイコン22b1は、例えば、ドアミラー調整用アイコン、クリアランスソナー用アイコン、360度ビューモニタ用アイコン、走行モード設定アイコンがこの順に割当てられる。
状態2は、例えば図10に示すように、高速走行でACCがオフ状態の場合に対応している。状態2では、第1区画部1111~第4区画部1114に対応する選択アイコン22b1は、例えば、LKA用アイコン、割当てなし、ACCがReadyの状態すなわちACC準備状態のアイコン、走行モード設定アイコンがこの順に割当てられる。
状態3は、例えば図10に示すように、高速走行でACC準備状態の場合に対応している。状態3では、第1区画部1111~第4区画部1114に対応する選択アイコン22b1は、ブレーキ操作後のACC条件復帰用のアイコン、ACCオフ用のアイコン、ACCセット用のアイコン、走行モード設定アイコンがこの順に割当てられる。
状態4は、例えば図10に示すように、高速走行でACCがオンの状態、かつ前車追尾なしの場合に対応している。状態4では、第1区画部1111~第4区画部1114に対応する選択アイコン22b1は、例えば、LKA用アイコン、ACCオフ用のアイコン、割当てなし、速度調整用アイコンがこの順に割当てられる。
状態5は、例えば図10に示すように、高速走行でACCがオンの状態、かつ前車追尾中の場合に対応している。状態5では、第1区画部1111~第4区画部1114に対応する選択アイコン22b1は、例えば、LKA用アイコン、ACCオフ用のアイコン、車間距離設定用のアイコン、速度調整用アイコンがこの順に割当てられる。
ここで、車両10の状態1~状態5の遷移について図11を参照して説明する。
状態1は低速走行の状態を示し、車両10の走行速度が所定速度以上となると、図11に示すように、状態2に移行する。状態2において、ACCの準備状態がセットされると、状態3に移行する。状態3において、ACCがオフされると、状態2に戻る。
状態3においてACCをオンにし、かつ前車追尾なしの状態であると、状態4に移行するが、状態4においてブレーキ操作がされた場合には状態3に戻る。また、状態3においてACCをオンにし、かつ前車追尾ありの状態であると、状態5に移行するが、状態5においてブレーキ操作がされた場合には状態3に戻る。さらに、状態4において前車追尾ありの状態にすると、状態5に移行するが、状態5において前車追尾なしの状態にすると状態4に戻る。加えて、状態4、5において、ACCをオフにすると、状態2に戻る。
例えば上記したような車両10の状態の変化が、割当てテーブルに反映され、車両10の状態に応じて割り当てられた選択アイコン22b1が表示部22aに表示される。
次に、制御部140が行う制御内容について、図12、図13を参照して説明する。
まず、図12のステップS100では、制御部140は、車両10が高速走行中か否かを判定する。車速としては、例えば、メータ装置24における速度データを用いることができる。制御部140は、車速が予め定めた所定速度以上ではないと判定した場合、すなわち否定判定の場合、ステップS110に処理を進める。ステップS110では、制御部140は、図10の割当てテーブルにおける状態1に対応した各種選択アイコン22b1の割当て、すなわち状態1のセットを行い、表示部22aに表示させる。
以下、説明の簡便化のため、割当てテーブルにおける状態1~5のうちいずれかの状態Xに対応した各種選択アイコン22b1の割当てを単に「状態Xのセット」と称する。
ステップS100で肯定判定の場合、制御部140は、ステップS120に処理を進め、ACCが準備状態にあるか否かを判定する。ステップS120で否定判定の場合、制御部140は、ステップS130に処理を進め、図10の割当てテーブルにおける状態2のセットを行い、表示部22aに表示させる。
ステップS120で肯定判定の場合、制御部140は、ステップS140に処理を進め、ACCが実行中であるか否かを判定する。ステップS140で否定判定の場合、制御部140は、ステップS150に処理を進め、図10の割当てテーブルにおける状態3のセットを行い、表示部22aに表示させる。
ステップS140で肯定判定の場合、制御部140は、ステップS160に処理を進め、ACCにおいて前車を追尾中であるか否かを判定する。ステップS160で否定判定の場合、制御部140は、ステップS170に処理を進め、図10の割当てテーブルにおける状態4のセットを行い、表示部22aに表示させる。
ステップS160で肯定判定の場合、制御部140は、ステップS180に処理を進め、図10の割当てテーブルにおける状態5のセットを行い、表示部22aに表示させる。
次に、制御部140が、上記した図12の制御フローと併せて実行する、図13の制御フローについて説明する。
まず、ステップS200では、図13に示すように、制御部140は、操作面111に指Fが接触中か否かを判定する。ステップS200で肯定判定の場合、制御部140は、ステップS210に処理を進め、指Fの位置座標を取得した後、ステップS220に処理を進める。一方、ステップS200で否定判定の場合、制御部140は、ステップS200の処理を繰り返す。
ステップS220では、制御部140は、取得した指Fの位置座標が第1~第4区画部1111~1114のいずれかに対応するか否かを判定する。ステップS220で肯定判定の場合、制御部140は、ステップS230に処理を進め、指Fの位置する各区画部1111~1114に対応する表示部22aにおける選択アイコン22b1を、図7や図8で説明したように、強調表示にする。
一方、ステップS220で否定判定の場合、すなわち、指Fの接触した位置座標が一般領域111a内であり、一般領域111a内に対するタッチ操作がある場合、制御部140は、ステップS240に処理を進める。ステップS240では、制御部140は、一般領域111aに対応するアイコン、つまり、複数の操作アイコン22bを、図9で説明したように、表示部22aに表示させる。換言すると、一般領域111a内へのタッチ操作があるまでは、制御部140は、一般領域111aに対応する複数の操作アイコン22bの表示状態を非表示に維持する。
そして、制御部140は、ステップS230またはS240の後、ステップS250に処理を進め、操作面111における押込み操作が検知されたか否かを判定する。ステップS250で肯定判定の場合、制御部140は、ステップS260に処理を進め、押込まれた区画部1111~1114のいずれかに対応する選択アイコン22b1の機能を実行させる。一方、ステップS250で否定判定の場合、制御部140は、処理をステップS200に戻す。
以上のように、本実施形態では、制御部140は、操作面111の一般領域111aに対して指Fによるタッチ操作等の所定の操作があるまでは、一般領域111aに対応する複数の操作アイコン22bの表示部22aにおける表示状態を非表示とする制御を行う。そのため、操作者にとって情報過多となることがない。なお、操作者は、一般領域111aに対して、必要に応じてタッチ操作等の所定の操作を行うことで複数の操作アイコン22bを表示部22aに表示させることができる。
また、制御部140は、車両10の状態に応じて、複数の各区画部1111~1114に対応するそれぞれの選択アイコン22b1の選択割当てを変更して、表示部22aに表示させる制御を行う。そのため、操作者が、複数の操作アイコン22bのうち車両10の状態に見合ったアイコンの選択、および操作が可能となり、操作性を向上させることができる。加えて、複数の各区画部1111~1114には、知覚手段としての突起112が設けられているので、操作者は、複数の各区画部1111~1114を直視しなくても指Fが受ける感触による操作が可能となり、同様に操作性を向上させることができる。総じて、情報過多による目障りさを抑制し、かつ、操作負荷を低減することが可能となる。
また、車両10の状態としては、具体的には、車両10の走行速度、およびACC制御の設定状態を含む。これにより、走行速度、およびACC制御の設定状態に応じた選択アイコン22b1の割当てが可能となり、使い勝手を向上させることができる。
また、それぞれの選択アイコン22b1は、車両10の状態に応じて、入力操作の必要性がより高い操作アイコン22bとして設定されている。これにより、車両10の状態に応じて、入力操作の必要性のより高い選択アイコン22b1が操作面111の各区画部1111~1114に対応するように、表示部22aに表示される。そのため、複数の操作アイコン22bの中から使用したい操作アイコン22bを探すという操作者の手間が省け、使い勝手が向上した入力装置となる。
また、制御部140は、複数の区画部1111~1114のいずれかに対して、指Fの操作があると、対応する表示部22aにおける選択アイコン22b1の表示を強調表示する。これにより、現在、操作中の選択アイコン22b1に対する認識度を高めることができる。
また、操作面111における一般領域111aは、車両10の状態によらず、表示部22aにおいて固定された複数の操作アイコン22bが表示される領域に対応している。これにより、車両10の状態によらず、一般領域111aにおいて、基本となる複数の操作アイコン22bに対応する操作が可能となる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、操作面111における各区画部1111~1114に対応する各種選択アイコン22b1を割当てる際に、車両10の状態、具体的には、車両10の走行速度、およびACC制御の設定状態に応じるものとして説明した。
しかしながら、車両10の状態は、これに限定されず、その他にも、車両外の状況、車両10を目的地に案内する際の案内経路情報、指Fを操作する操作者の特徴、操作の頻度、および各種車両機器22~28の作動状況のうち少なくとも1つを含んでもよい。
車両外の状況とは、例えば、周辺車両の走行状況や、走行中道路の種別等である。また、走行中道路の種別とは、一般道、高速道路、および生活道路等である。
案内経路情報とは、例えば、「この先暫く高速道路が続く」、「この先カーブが続く」、あるいは「直近の交差点に視角となる領域がある」といった情報である。
操作者の特徴とは、本入力装置100の扱いに慣れた人、あるいは慣れてない人等といった特徴である。
操作の頻度とは、例えば、所定の期間中において、操作アイコン22bや選択アイコン22b1のうちどれが、より多く使用されたかを示す頻度データ等である。
各種車両機器22~28の作動状況とは、操作者が操作面111にタッチ操作をする際に、どの車両機器が現在、作動中であるかを示すデータである。
これらの条件を加えることにより、更に、選択アイコン22b1の選択割当てのバリエーションを増やすことができ、使い勝手を向上させることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態の入力装置は、操作者が操作部110を指操作した際、制御部140がアイコン表示領域22a2にその操作位置に対応する所定の各種アイコン22b、22b1について所定の拡大表示をさせる制御を行う点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
まず、制御部140による本実施形態での表示制御について、図14~図16を参照して説明する。
図14~図16では、所定の各種アイコン22b、22b1の後述のスライドインによる表示の理解を助けるため、便宜的に経時変化の方向を白抜き矢印で示している。
以下、説明の簡略化のため、図14~図16に示すように、アイコン表示領域22a2の外郭をなす辺のうち、操作面111での操作者による操作位置に対応する部分に最も近い辺を便宜的に「第一辺22a3」と称する。また、図14~図16では、第一辺22a3とアイコン表示領域22a2の外郭をなす他の辺とを区別して見易くするため、第一辺22a3を太線で示している。
制御部140は、本実施形態では、操作者が操作面111を指操作した場合、一般領域111a、第1~第3区画部1111~1113、および第4区画部1114のいずれかに対応した各種アイコン22b、22b1について所定の拡大表示をさせる制御を行う。
操作者が一般領域111aを指操作した場合、制御部140は、例えば図14に示すように、一般領域111aに対応する複数の操作アイコン22bを、第一辺22a3側からその反対側の辺に向かって拡大表示させる制御を行う。つまり、操作者が操作面111のうち一般領域111aすなわち左上側の部分を操作した場合、一般領域111aに対応する操作アイコン22bが、アイコン表示領域22a2の外郭のうち上側の辺となる第一辺22a3側からスライドインするように表示される。
操作者が第1~第3区画部1111~1113を指操作した場合、制御部140は、例えば図15に示すように、第1~第3区画部1111~1113に対応する選択アイコン22b1を、第一辺22a3側から反対側の辺に向かって拡大表示させる制御を行う。この場合、これらの選択アイコン21bは、アイコン表示領域22a2の外郭のうち下側の辺となる第一辺22a3側から上側の辺に向かってスライドインするように表示される。
操作者が第4区画部1114を指操作した場合、制御部140は、例えば図16に示すように、第4区画部1114に対応する選択アイコン22b1を、第一辺22a3側からその反対側の辺に向かって拡大表示させる制御を行う。この場合、これらの選択アイコン21bは、アイコン表示領域22a2の外郭のうち右側の辺となる第一辺22a3側から左側の辺に向かってスライドインするように表示される。
これにより、操作者は、各種アイコン22b、22b1の拡大表示の起点、すなわち第一辺22a3を視認することとなり、操作面111を視認することなく、操作面111の操作位置を容易に把握することができる。
なお、上記の説明では、拡大表示の一例としてスライドインを示したが、拡大表示は、これに限定されるものではなく、例えば第一辺22a3からその反対側の辺に向かって徐々に拡大されながら表示されるズームインであってもよい。拡大表示がズームインであっても、操作者は、第一辺22a3の位置を把握でき、操作面111の操作位置がどの領域に属するかを容易に知覚することができる。
また、拡大表示される各種アイコン22b、22b1は、例えば図14に示すように、第一辺22a3に対向する辺(以下「第二辺22b2」という)と、これに交差する辺と、これらの辺の交点に相当するエッジ部22b3とを有する意匠とされることが好ましい。これは、操作者が、アイコン表示領域22a2における拡大表示の起点に加えて、この起点側に対応する第二辺22b2およびエッジ部22b3も併せて把握でき、操作面111の操作位置をより明確に知覚し、その操作負荷をより軽減できるためである。
さらに、図14に示すように、拡大表示では、各種アイコン22b、22b1のほか、第一辺22a3とこれに隣接する各種アイコン22b、22b1との間に枠部22b4を表示してもよい。これにより、操作者は、操作面111のうちどの部位を操作しているかをより視覚的に認識できる。なお、枠部22b4は、例えば、アイコン表示領域22a2の外郭をなす辺のうち第一辺22a3およびこれに交差する辺に隣接すると共に、エッジを有する意匠とされてもよいし、第一辺22a3およびこれに交差する辺と一体であってもよい。
なお、操作者による操作面111の操作が検出された場合に、アイコン表示領域22a2にその操作位置に対応する各種アイコン22b、22b1のみを表示することで、操作者の認識負荷が低減する一方で、操作位置が認識しにくいことが懸念される。
しかしながら、上記したように各種アイコン22b、22b1は、スライドインやズームインのようなアニメーションによる拡大表示させられつつ、かつその起点となる方向が操作面111での操作位置に対応している。そのため、アイコン表示領域22a2に必要最小限の各種アイコン22b、22b1を表示させて認識負荷を低減しつつも、操作者に操作面111上での操作位置を容易に認識させることが可能となる。
次に、本実施形態での制御部140による入力制御のうち上記第1実施形態と異なる点について、図17を参照して説明する。なお、当該入力制御のうち上記第実施形態と共通する点については、その説明を省略する。
図17は、本実施形態の入力装置の制御部140による入力制御の一部であって、図13のフローチャートのうちステップS210からステップS250の間に相当する処理を示している。
ステップS220で肯定判定の場合、制御部140は、図17に示すように、ステップS310に処理を進め、各区画部1111~1114に対応する選択アイコン22b1を、アイコン表示領域22a2にスライドインで拡大表示させる制御を行う。
一方、ステップS220で否定判定の場合、制御部140は、ステップS320に処理を進め、一般領域111aに対応する操作アイコン22bを、アイコン表示領域22a2にスライドインで拡大表示させる制御を行う。
そして、ステップS310またはステップS320の後、制御部140は、ステップS250に処理を進める。
なお、図17では、拡大表示がスライドインである例を示しているが、これに限定されず、拡大表示がズームインの場合には、ステップS310、S320にて、各種アイコン22b、22b1は、アイコン表示領域22a2にズームインで表示される。
本実施形態によれば、制御部140は、アイコン表示領域22a2において、操作面111における操作位置に対応する第一辺22a3側から各種アイコン22b、22b1を所定の拡大表示をさせる制御を行う。これにより、操作者は、各種アイコン22b、22b1の拡大表示の起点、すなわち第一辺22a3を視認することとなり、操作面111を視認することなく、操作面111の操作位置を容易に把握することができる。そのため、上記第1、第2実施形態の効果に加えて、操作者が操作面111の操作位置をより知覚し易く、操作負荷がより軽減される入力装置となる。
(第4実施形態)
上記第3実施形態では、1つの操作部110の操作面111を操作することで、アイコン表示領域22a2に表示されるすべての各種アイコン22b、22b1の入力操作が可能な例について説明した。
これに対して、第4実施形態の入力装置は、ステアリング10bの左右端に配置された2つの操作部110によりアイコン表示領域22a2における各種アイコン22b、22b1の入力操作を行う構成とされている。また、本入力装置は、制御部140がこれら2つの操作部110に対応した拡大表示の制御を行う。本入力装置は、これらの点で上記第3実施形態と相違する。本実施形態では、主にこの相違点について説明する。
以下、説明の簡便化のため、ステアリング10bに配置される2つの操作部110のうち水平スポーク部の左端側のものを「左の操作部110」と称し、右端側のものを「右の操作部110」と称する。また、これらによりなる2つの操作部110を「一対の操作部110」と称する。
一対の操作部110は、本実施形態では、図1に示すように、左の操作部110と右の操作部110の2つによりなり、これらにより表示部22aに表示される1つの画面での操作を行う構成とされている。一対の操作部110は、例えば、一方が車両10の設定系操作に用いられ、他方が音楽などのエンターテイメント系操作に用いられる等、左右でそれぞれ異なる機能が割り当てられる。
制御部140は、一対の操作部110における操作面111での操作が検出された場合、上記第3実施形態と同様に、操作位置に対応する第一辺22a3側から各種アイコン22b、22b1をアイコン表示領域22a2に拡大表示させる制御を行う。
ここで、本実施形態における制御部140による拡大表示の制御について、図18~図20を参照して説明する。
表示部22aは、本実施形態では、例えば図18に示すように、一対の操作部110の操作面111での操作が検出されるまでの間、すなわち非操作時の間、その左側の領域に左の操作部110に対応するアイコン22cLを表示する。また、表示部22aは、非操作時の間、その右側の領域に右の操作部110に対応するアイコン22cRを表示する。
なお、図18では、アイコン22cLが紙面右側に弓なりの端部を有する意匠とされ、アイコン22cRが紙面左側に弓なりの端部を有する意匠とされている。また、アイコン22cLがエンターテイメント系操作に対応したアイコンとされ、アイコン22cRが車両10の設定系操作に対応したアイコンとされているが、この例に限定されない。さらに、図18に示すアイコン22cRのように、車両設定系操作に対応するアイコンには、メインの機能や設定値のほか、現在作動中の機能や他の設定値などが表示されてもよく、表示内容については任意である。
操作者の指Fが右の操作部110の操作面111に置かれたとき、制御部140は、図19に示すように、右の操作部110の操作面111に対応する操作アイコン22bを表示部22aに拡大表示させる制御を行う。このとき、図19に示すように、表示部22aの外郭をなす辺のうち右側の辺が第一辺22a3となり、アイコン22cRに関連付けられた複数の操作アイコン22bが、第一辺22a3からその反対側の辺に向かってスライドインする。なお、このとき、エンターテイメント系操作に対応するアイコン22cLは、アイコン22cRのスライドインに伴って、表示部22aの左側の領域から押し出されるようなアニメーション表示がなされ、図19に示すように、表示部22aの画面上から消失する。
一方、操作者の指Fが左の操作部110の操作面111に置かれたとき、制御部140は、図20に示すように、左の操作部110の操作面111に対応する操作アイコン22bを表示部22aに拡大表示させる制御を行う。このとき、図20に示すように、表示部22aのうち左側の辺が第一辺22a3となり、アイコン22cLに関連付けられた複数の操作アイコン22bが、左辺側から右辺側に向かってスライドインする。なお、このとき、車両設定系操作に対応するアイコン22cRは、図20に示すように、アイコン22cLにより表示部22aのさらに右側の領域に押しやられる。
つまり、制御部140は、本実施形態では、左の操作部110での操作が検出された場合、対応する各種アイコン22b、22b1を左側から右側へ、右の操作部110での操作が検出された場合、その逆のアニメーション表示を表示部22aにさせる制御を行う。
また、図21に示すように、一対の操作部110の一方の操作面111に指を置いた際に例えばスライドインで表示される画面に、対応する各種アイコン22bと共に、操作位置表示アイコン22dを表示させてもよい。例えば、操作位置表示アイコン22dは、図21に示すように、操作面111の一般領域111aおよび区画領域111bに対応する領域と、操作者による操作が検出された領域に指を置いた意匠とされる。これにより、操作者は、操作面111上の操作位置をより視覚的に認識することができる。なお、図21では、断面を示すものではないが、分かり易くするため、操作位置表示アイコン22dの一部にハッチングを施している。
次に、制御部140による割り込み表示の制御について、図22、図23を参照して説明する。
制御部140は、操作者による操作面111の操作に基づいて、表示部22aに所定の拡大表示をさせる制御だけでなく、操作者による操作面111の操作と無関係に所定の割り込み表示をさせる制御も行ってもよい。
具体的には、例えば電話の着信があった場合には、制御部140は、図22に示すように、エンターテイメント系操作に対応したアイコン22cL側から電話着信用の画面およびこれに対応する複数の選択アイコン22b1を表示させる制御を行う。この場合にも、表示部22aには、操作者が左の操作部110の操作面111に指を置いたときと同様に、その左側の領域から所定の画面および選択アイコン22b1がスライドイン表示される。この場合、操作者は、左の操作部110を操作すればよいことを容易に把握できる。
また、割り込み表示としては、図23に示すように、表示部22aの中央から別の割り込み画面22eを表示させるものでもよい。この場合、制御部140は、例えば、表示部22aに、割り込み画面22eをズームイン表示させる制御と共に、左のアイコン22cLを左に、右のアイコン22cRを右に、それぞれ押しやるアニメーション表示をさせる制御を行う。この場合、操作者は、自身の操作とは無関係の割り込みであることを把握でき、例えば左右の操作部110いずれか一方の一般領域111aを操作すればよいことを知覚できる。
なお、割り込み画面22eに表示されるものの例としては、例えば、所定の機器に人工知能が搭載されている場合に当該人工知能によるレコメンドメッセージなどが挙げられるが、これに限定されない。
本実施形態によれば、上記第3実施形態と同様に、表示部22aに表示するアイコン等を必要最小限にしつつも、操作者が操作位置を知覚しやすく、その操作負荷が軽減された入力装置となる。また、操作者による操作面111の操作以外による割り込みがあった場合であっても、操作者の認識負荷を低減した状態に保つ効果も得られる。
(他の実施形態)
なお、上記した各実施形態に示した入力装置は、本発明の入力装置の一例を示したものであり、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)本開示に記載の制御部140及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部140及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部140及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
(2)上記各実施形態では、操作部110として、いわゆるタッチパッド式のものを採用した例について説明したが、これに限られない。操作部110は、例えば、ナビゲーション装置23におけるセンターディスプレイ23a等の表示画面が透過されて操作面111に視認されるいわゆるタッチパネル式のものも適用され得る。
また、上記各実施形態では、操作部110が車両10のステアリング10bに配置される例について説明したが、これに限られず、操作部110は、車両10のセンターコンソール等のステアリング10b以外の箇所に配置されてもよい。
さらに、上記各実施形態では、入力装置100が2つの操作部110を有する構成とされた例について説明したが、上記第4実施形態を除き、操作部110を1つのみ有する構成とされてもよい。
(3)また、上記各実施形態では、操作体を操作者の指Fとして説明したが、これに限らず、ペンを模したスティックとしてもよい。
(4)上記各実施形態では、入力装置100は、アクチュエータを有し、プッシュセンサ130が操作者による押圧を検出した場合に、当該アクチュエータにより操作者の指Fに振動を与える構成とされてもよい。これにより、操作者の指Fにコンピュータのマウスをクリックした際に得られるような触感、すなわちクリック感を与えることができ、操作者は、あたかも押下型スイッチを操作した場合のような操作感を得ることができる。
(5)上記各実施形態では、操作面111における一般領域111aと各区画部1111~1114の配置(定義)の一例について説明したが、これに限定されるものではなく、適宜変更されてもよい。例えば、操作部110がステアリング10bの水平スポーク部のうち左端に配置された場合、第4区画部1114を操作面111のうち左端に定義してもよく、これに合わせて一般領域111aや他の区画部1111~1113とされる箇所が変更されてもよい。また、区画領域111bを構成する区画部が4つでなくてもよく、その数が適宜変更されてもよい。このように、操作面111を構成する一般領域111aおよび区画領域111bの配置関係や区画部の数などは、適宜変更され得る。
なお、この場合、アイコン表示領域22a2に表示される各種アイコン22b、22b1の配置、および操作面111における知覚手段の配置などは、操作面111での区画部の配置に合わせて適宜変更され得る。