JP7119996B2 - 埋設物検出装置および埋設物検出方法 - Google Patents
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Description
すなわち、上記従来のウォールスキャナでは、例えば、コンクリート中の埋設物の検出を行う際に、電磁波の放射ボタンを操作して電磁波を放射させてからコンクリートの表面に沿ってウォールスキャナを移動させるように、電磁波の放射制御を行っていた。
ここで、車輪の回転の安定とは、例えば、回転検出部からの入力にチャタリングの発生がない状況、回転速度の安定、回転方向が一定等の条件が含まれる。
これにより、例えば、ユーザが埋設物検出装置を持ってコンクリートの表面に沿って移動させた際に、埋設物検出装置の移動速度、すなわち、車輪の回転速度が所定の範囲内で安定化したことが検出されると、電磁波の放射を自動的に開始することができる。
ここで、車輪の回転方向が所定回数以上連続して同じ方向であるとは、回転検出部からの1パルス分に相当する入力が、連続して所定回数以上同じ方向を示すことを意味している。
これにより、仮の電磁波の反射波の波形の変化に応じて、埋設物検出装置の車輪が対象物に接触している状態であることを判別して、電磁波の放射の開始タイミングを制御することができる。
ここで、車輪の回転の安定とは、例えば、回転検出部からの入力にチャタリングの発生がない状況、回転速度の安定、回転方向が一定等の条件が含まれる。
これにより、例えば、ユーザが埋設物検出装置を持ってコンクリートの表面に沿って移動させた際に、埋設物検出装置の移動速度、すなわち、車輪の回転速度が所定の範囲内で安定化したことが検出されると、電磁波の放射を自動的に開始することができる。
ここで、車輪の回転方向が所定回数以上連続して同じ方向であるとは、回転検出部からの1パルス分に相当する入力が、連続して所定回数以上同じ方向を示すことを意味している。
これにより、仮の電磁波の反射波の波形の変化に応じて、埋設物検出装置の車輪が対象物に接触している状態であることを判別して、電磁波の放射の開始タイミングを制御することができる。
図1は、本実施形態の埋設物検出装置1をコンクリート(対象物)100上に配置した状態を示す斜視図である。図2は、本実施形態の埋設物検出装置1の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の埋設物検出装置1は、コンクリート100等の対象物の表面100aを移動しながら電磁波をコンクリート100に放射し、その反射波を受信して解析することによって、コンクリート100内の埋設物101a,101b,101c,101dの位置を検出する。そして、図1では、埋設物検出装置1の移動方向が、矢印Aで示されている。
エンコーダ7は、車輪4に接続されており、車輪4の回転に関する情報を検出し、その検出された情報に基づいて、インパルス制御モジュール5に反射波の受信タイミングを制御するための信号を送信する。
メイン制御モジュール6は、インパルス制御モジュール5で受信された反射波に関するデータを受け取り、埋設物の検出を行う。
表示部8は、本体部2の上面に設けられており、埋設物101a,101b,101c,101dの位置を示す画像等を表示する。
図3は、インパルス制御モジュール5の構成を示すブロック図である。
インパルス制御モジュール5は、制御部(放射制御部)10と、送信アンテナ11と、受信アンテナ12と、パルス発生部13と、ディレイ部14と、ゲート部15と、を有している。
送信アンテナ11は、本体部2の底面側に設けられており、パルスの周期に基づいて、一定周期で電磁波を放射する。
ゲート部15は、ディレイ部14からのパルスを受信すると、受信アンテナ12で受信した反射波を取り込み、制御部10へと送信する。
これにより、インパルス制御モジュール5は、エンコーダか7からの入力をトリガとして、送信アンテナ11から電磁波を複数回出力する。そして、インパルス制御モジュール5は、ディレイ部14によるディレイICを用いて受信タイミングを遅らせることで受信アンテナ12との距離ごとの受信データを取得することができる。
図5は、メイン制御モジュール6の構成を示すブロック図である。
メイン制御モジュール6は、受信部21と、RFデータ管理部22と、埋設物判定部24と、判定結果登録部25と、表示制御部26と、を有している。
RFデータ管理部22は、受信部21が受信した1ライン分のRFデータを記憶する。
なお、埋設物判定部24における埋設物101の検出処理については、受信アンテナ12において受信した複数の1ライン分のRFデータに基づいて、既知の方法を用いて実施すればよい。具体的には、例えば、埋設物101が鉄筋等の金属である場合には、送信アンテナ11から放射された電磁波は、その表面において反射される。このため、受信アンテナ12において、このような埋設物101の表面で反射された反射波の速度(強度)と、反射波を受信するまでの時間とを検出することで、コンクリート100内の埋設物101の有無およびその位置を検出することができる。
表示制御部26は、移動方向Aと深さ方向Bの平面において信号強度を色で階調処理した画像、および埋設物101の位置を表示するように、表示部8の制御を行う。
本実施形態の埋設物検出方法では、上述した埋設物検出装置1を用いて、図6に示すフローチャートに従って、コンクリート100内の埋設物101の検出を行う。
次に、ステップS3では、ステップS2において、電磁波の放射開始条件を満たしており電磁波の放射が開始された後、受信アンテナ12において受信した反射波の波形の変化に基づいて、電磁波の放射停止制御を実施する。
次に、ステップS4では、ステップS3において、電磁波の放射を停止させるか否かを決定した後、コンクリート100内の埋設物101の探索を終了するか否かを判定する。
次に、ステップS5では、受信アンテナ12において受信された反射波の1ライン分のRFデータを用いて、コンクリート100内における埋設物101の有無、およびその位置を検出して、処理を終了する。
本実施形態の埋設物検出方法では、上述した図6のステップS2の電磁波放射開始制御を、図7に示すフローチャートに従って実施する。
また、作業者(ユーザ)によって異なる方向に埋設物検出装置1を移動させている場合には、図8(b)に示すように、移動方向(回転方向)が変化してから最初の入力を1回としてカウントし、そこから連続して同じ方向に連続して入力があった場合には、ステップS13へ進む。よって、図8(b)に示す例では、右、右、左、右・・・と4つ目の入力から1回目の入力としてカウントし、そこから連続して右へ5回の入力があったため、ステップS13へ進む。
次に、ステップS15では、制御部10は、受信アンテナ12から受信した仮の電磁波の反射波の1ライン分のデータの波形を用いて、空気中を示すデータであるか否かを判定する。
また、埋設物検出装置1がコンクリート100の表面100aから離間したことを検出するための原理について説明する。
一方、埋設物検出装置1の車輪4がコンクリート100の表面100aから離間した状態では、図10(a)に示すように、放射された電磁波は、空気中を移動して受信アンテナ12で受信される。
ここで、図9(b)に示すグラフと、図10(b)に示すグラフとの差分は、図11(a)に示すグラフとして示される。
すなわち、図11(b)に示すように、埋設物検出装置1がコンクリート100の表面100aに接触している場合(図9(a)参照)と、離間している場合(図10(a)参照)とでは、コンクリート100の表面100a付近の受信波の速度(強度)が大きな差が見られることが分かる。
これにより、コンクリート100内の埋設物101の検出を開始する際に、作業者による操作なしで自動的に電磁波を放射することができる。
本実施形態の埋設物検出方法では、上述した埋設物検出装置1を用いて、図12に示すフローチャートおよび図13に示すシーケンス図に従って、送信アンテナ11からの電磁波の放射停止制御を行う。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態では、図7のステップS12に示すように、エンコーダ7からの入力がN回以上連続していることを条件として、車輪4の回転の安定を検出した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施形態では、エンコーダ7からの入力が同じ方向にN回以上連続したものである場合に、送信アンテナ11から仮の電磁波を放射させ、受信アンテナ12においてその反射波を受信し、その受信状況に基づいて、制御部10が、送信アンテナ11からの電磁波の放射を開始するか否かを決定する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施形態では、図12に示すように、エンコーダ7からの入力停止と、埋設物検出装置1がコンクリート100の表面100aに接触した状態における反射波のデータと比較して、その変化(差)が所定の閾値以上であることを条件として、電磁波放射停止制御を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施形態では、本体部2に4つの車輪4が取り付けられた埋設物検出装置1を用いて、コンクリート100内の埋設物101を検出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本体部に取り付けられる車輪は、4つに限らず、1つ、2つ、3つあるいは5つ以上であってもよい。
上記実施形態では、埋設物検出装置1によって検出される埋設物101として、コンクリート100内の鉄筋を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、他の材料中の異物を検出する用途に使用されてもよい。
2 本体部
3 把手
4 車輪
5 インパルス制御モジュール
6 メイン制御モジュール
7 エンコーダ(回転検出部)
8 表示部
10 制御部(放射制御部)
11 送信アンテナ(放射部)
12 受信アンテナ(受信部)
13 パルス発生部
14 ディレイ部
15 ゲート部
21 受信部
22 RFデータ管理部
24 埋設物判定部
25 判定結果登録部
26 表示制御部
100 コンクリート
100a 表面
101a~101d 埋設物
Claims (9)
- 対象物の表面を移動しながら対象物に向かって放射した電磁波の反射波に関するデータを用いて対象物内の埋設物を検出する埋設物検出装置であって、
本体部と、
前記本体部に設けられ、前記電磁波を放射する放射部と、
前記本体部に設けられ、前記電磁波の反射波を受信する受信部と、
前記本体部に取り付けられており、前記対象物の表面に接触した状態で回転する車輪と、
前記本体部に設けられ、前記車輪に接続されており、前記車輪の回転に関する情報を検出する回転検出部と、
前記回転検出部からの入力状況に基づいて、前記放射部から所定の放射停止条件を満たすまでの連続的な前記電磁波の放射を開始するか否かを決定する放射制御部と、
を備え、
前記放射制御部は、前記回転検出部からの入力状況に基づいて、一時的に仮の電磁波を放射するように前記放射部を制御するとともに、前記受信部において受信された前記仮の電磁波の反射波の受信状況に基づいて、前記電磁波の放射を開始するか否かを決定する、
埋設物検出装置。 - 前記放射制御部は、前記回転検出部からの入力に基づいて、前記車輪の回転が安定したと判定した場合に、前記電磁波の放射を開始するように前記放射部を制御する、
請求項1に記載の埋設物検出装置。 - 前記放射制御部は、前記回転検出部から入力される前記車輪の回転速度が、所定の範囲内であった場合に、前記電磁波の放射を開始するように前記放射部を制御する、
請求項2に記載の埋設物検出装置。 - 前記放射制御部は、前記回転検出部から入力される前記車輪の回転方向が、所定回数以上、連続して同じであった場合に、前記電磁波の放射を開始するように前記放射部を制御する、
請求項2または3に記載の埋設物検出装置。 - 前記放射制御部は、前記受信部において受信した前記反射波の波形が、前記車輪が前記対象物の表面に接触していることを示している場合に、前記電磁波の放射を開始するように、前記放射部を制御する、
請求項1に記載の埋設物検出装置。 - 対象物の表面を移動しながら対象物に向かって放射した電磁波の反射波を受信部において受信し、前記反射波に関するデータを用いて対象物内の埋設物を検出する埋設物検出装置を用いた埋設物検出方法であって、
前記埋設物検出装置に設けられた車輪に接続された回転検出部において、前記車輪の回転に関する情報を検出する回転検出ステップと、
前記回転検出部からの入力状況に基づいて、前記電磁波を放射する放射部から所定の放射停止条件を満たすまでの連続的な前記電磁波の放射を開始するか否かを決定する判定ステップと、
前記回転検出部からの入力に基づいて、前記車輪の回転が安定したと判定した場合に、前記電磁波の放射を開始するように前記放射部を制御する放射開始ステップと、
を備え、
前記放射開始ステップでは、前記回転検出部からの入力状況に基づいて、一時的に仮の電磁波を放射するように前記放射部を制御するとともに、前記受信部において受信された前記仮の電磁波の反射波の受信状況に基づいて、前記電磁波の放射を開始するか否かを決定する、
埋設物検出方法。 - 前記放射開始ステップでは、前記回転検出部から入力される前記車輪の回転速度が、所定の範囲内であった場合に、前記電磁波の放射を開始するように前記放射部を制御する、
請求項6に記載の埋設物検出方法。 - 前記放射開始ステップでは、前記回転検出部から入力される前記車輪の回転方向が、所定回数以上、連続して同じであった場合に、前記電磁波の放射を開始するように前記放射部を制御する、
請求項6または7に記載の埋設物検出方法。 - 前記放射開始ステップでは、前記受信部において受信した前記反射波の波形が、前記車輪が前記対象物の表面に接触していることを示している場合に、前記電磁波の放射を開始するように、前記放射部を制御する、
請求項6に記載の埋設物検出方法。
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JP2018246953A JP7119996B2 (ja) | 2018-12-28 | 2018-12-28 | 埋設物検出装置および埋設物検出方法 |
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- 2018-12-28 JP JP2018246953A patent/JP7119996B2/ja active Active
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