JP2006292731A - 計測領域の自動設定手段を備えた変位センサ - Google Patents

計測領域の自動設定手段を備えた変位センサ Download PDF

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Abstract

【課題】 ガラス等のように、異なる反射率を有する複数の面を備えた計測対象物体を対象とした場合においても、計測領域の設定を自動的に行い、安定した計測を行うことを可能とした変位センサを提供すること。
【解決手段】 計測対象物体に対して所定角度で光を照射するための投光素子と、光が照射された計測対象物体からの反射光を受光するための受光素子と、受光素子にて計測対象物体の反射面を2面以上取得するまで、投光素子における発光量を所定値から自動的に所定量ずつ増加させ、取得した2つの反射面のそれぞれに対する計測領域を自動的に設定する計測対象領域の自動設定手段と、受光素子の受光画像に基づいて、目的とする変位の計測を行う変位計測手段とを具備する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、変位センサにおける計測対象領域の設定に係り、特に、ガラス等の透明体を計測対象物体とした場合において、反射率の異なる複数の面を対象とした計測領域の設定方法に関する。
三角測距法を用いた非接触変位センサ(光源としてレーザ等を採用)においては、投光素子から計測対象物体に向かって光を照射し、その計測対象物体から反射した光が、受光素子のどの位置に集光されたかの情報を用いて、計測対象物までの距離を計測するものである。
しかし、このような変位センサを用いてガラス等の透明体を計測対象として計測を行う場合、通常は、ガラス表面からとガラス裏面からとの2つの反射光が発生する。また、このようなガラス板において、表面はガラスが剥き出しであっても裏面に金属被膜等の膜付きのガラスなどがしばしば存在し、そのような膜付きのガラスを計測する場合、表面と裏面との反射率の違いから、反射光量に差が生じてしまう。このようなガラス板としては、例えば、テレビのブラウン管に使用されたガラス板、液晶表示パネルのガラス板などが相当する。このような場合、どちらか一方の面に対応するために、投光素子における発光量や受光素子における受光ゲイン等の受光感度を調整した場合、他方の面の受光状態が適切な状態に保てず(受光量が大きすぎる、もしくは、小さすぎる状態になる)、表面と裏面の位置を正確に取得することが困難となる。
また、ガラス計測を実施するときには、表面や裏面からの反射や多重反射して入射してくる光が存在する。このような中、ガラスの表面変位や、ガラスの厚みを安定計測するために、それぞれの面を分離して受光位置を認識する必要が生じる。その手段として、計測したい受光位置近辺を計測対象領域として設定することにより、設定された計測対象領域については安定した計測を行うことが可能となる。
例えば、図11(a)にて示されるように、所定のレーザ発光量、並びに受光感度の設定において、ガラス板を計測対象物体とした計測を行うと、受光素子から得られる画像としては、ガラス表面と裏面の反射光量に明らかな差があり、両方を安定して計測できない場合がある。また、同図の(b)にて示されるように、所定のレーザ発光量並びに受光感度の設定においては、ガラスの表面と裏面との反射率の差が大きすぎることに起因して、表面又は裏面のどちらか一方の受光画像しか得られない場合も往々にして存在する。このような場合、受光量が小さい方に対応して、安定した計測が行えるようにレーザ発光量や受光素子の全画素領域の受光感度を上げると、もう一方の反射面が飽和してしまうため、安定した計測が行えないという問題が生じている。
そこで、このような状況に対応するためには、同図(c)にて示されるように、例えば、計測領域を点線にて囲まれた領域に限定し、その領域に対してのみレーザ発光量や受光ゲインを調整することによって、他の反射面に悪影響を及ぼすことなく、計測したい面を安定して受光することが可能となる。
そして、撮像素子の全画素領域内において、離散的に複数の任意の大きさを有する領域を計測対象領域として設定することを可能とした変位センサは知られている(例えば特許文献1参照)。
WO2001/057471
しかしながら、図11(b)のように、受光素子から得られる画像上で、反射率が小さい面からの受光量がそのときの受光感度の設定状態によって観測できないような場合、その面の存在に気づかないまま、受光量が大きい方に合わせて感度が設定される可能性が高い。もちろん、全ての反射面を見つけ出して、それぞれの面に対して上記の計測対象領域を設定すれば良いのであるが、まずそのような作業が必要であることに気づくこと自体が困難と言える。また、反射面同士の間隔が広く、一方の反射面の像が受光素子上の測定可能な変位計測のレンジ外となる場合には受光素子上に存在しないのであるからいくら探してもその面は見つけ出すことができず、その面に対しては計測対象領域を設定することができない。このような場合には、検出対象であるガラスと変位センサとの距離が問題であるにもかかわらず、感度設定がうまくできないためであると考えて試行錯誤を繰り返し、設定に手間取る場合がある。このように、反射率の低い面の像が見えていなくても存在している可能性があり、また、計測対象に反射率の低い面があっても変位計測のレンジ外となることによって受光素子の画像上は現れない場合もあるので、計測領域設定作業はその必要性も含めて、変位センサのレンジ、計測対象物体の反射面の間隔、変位センサと反射面との設置間隔まで考慮した難しい判断となり、現場の者が簡単に行える作業とは言い難い。
そして、このような作業には、ユーザの介入が必要となり、作業効率が損なわれてしまうという問題点が指摘されていた。
また、このように、ユーザがモニタ等に映し出される受光波形によって計測対象領域の大体の位置を視認して、その後に手入力で計測領域の設定を行う場合、上述の図11(a)の場合は、ある程度どの位置に2つ目の反射面が存在するかは把握して計測領域の設定を行うことが可能であるが、同図(b)の場合には、2つ目の反射面がどこに存在するかが分からないため、計測領域の設定を行う前に、その位置を認識するために投光素子のレーザ発光量や受光素子の受光感度を調整しなくてはならないという煩雑な作業が要求されており、作業効率が大幅に低下するという問題点が指摘されていた。
この発明は、このような従来の問題点に着目して成されたものであり、その目的とするところは、ガラス等の透明体のように、異なる反射率を有する複数の面を備えた計測対象物体を対象とした場合においても、計測対象領域の設定を自動的に行い、安定した計測を行うことを可能とした変位センサを提供することにある。
この発明の他の目的とするところは、ガラス等の透明体に金属皮膜等の処理がなされ、その表面と裏面との反射率が顕著に異なる場合においても、ユーザにおるマニュアル作業を介在させることなく、自動的に計測対象領域の設定を行い、作業効率を大幅に向上させることを可能とした変位センサを提供することにある。
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
本発明の変位センサは、計測対象物体に対して所定角度で光を照射するための投光素子と、光が照射された計測対象物体からの反射光を受光するための受光素子と、受光素子にて計測対象物体の反射面を2面以上取得するまで、投光素子における発光量を所定値から自動的に所定量若しくは所定比率ずつ増加させ、取得した少なくとも2つの反射面のそれぞれに対する計測領域を自動的に設定する計測対象領域の自動設定手段と、設定された計測対象領域に対応する受光素子の受光画像に基づいて、目的とする変位の計測を行う変位計測手段とを具備する。
このような構成によれば、ガラス板のように、表面と裏面との反射率が異なるような計測対象物体を計測するような場合においても、計測対象となる面の反射面を確実に取得することができ、計測対象領域の設定を自動的に行うことが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、前記計測対象領域の自動設定手段において、受光素子における計測対象物体の反射面を3面以上取得するまで投光素子における発光量の増加を継続する。
このような構成により、例えば、計測対象がガラス越しのワークにおけるガラスとガラス越しワーク表面とのギャップ計測であるような場合においても、ガラス表面、ガラス裏面、そしてガラス越しワーク表面の3面を確実に取得し、正確な計測を実行することが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、前記計測対象領域の自動設定手段は、受光画像における受光量分布の極大値に基づいて反射面を取得し、各反射面に対する計測対象領域を、他の反射面に対応する受光量分布の波形とは重ならないように計測対象領域を設定する。
他の反射面に対応する受光量分布の波形とは重ならないように計測対象領域を設定するとは、他の反射面に起因して受光される受光量分布波形の全体を含まない場合や、予め定めた値以上の部分を含まない場合、当該反射面に対応する極大値に基づく値よりも受光量が大きい部分を含まない場合を含む。これにより、各計測対象領域毎に、対応する反射面を確実に取得することができる。
また、ここで言う『計測対象』としては、ガラス表面、ガラス裏面、ガラス厚み、ガラス越しワーク表面、及びガラスとガラス越しワーク表面とのギャップ等が含まれる。
本発明の実施の形態によれば、受光素子は、2次元撮像素子でも1次元撮像素子でも良い。このような構成により、本発明の計測対象領域の自動設定処理は、受光素子として2次元撮像素子が適用された場合にも、そして、1次元撮像素子が適用された場合においても用いることが可能となり、汎用性のある計測領域の自動設定処理を提供することが可能となる。
また、本発明における別の実施の形態によれば、変位センサは、計測対象物体に対して所定角度で光を照射するための投光素子と、光が照射された計測対象物体からの反射光を受光するための受光素子と、受光素子にて計測対象物体の反射面を2面以上取得するまで、受光素子における受光ゲインを所定値から自動的に所定量若しくは所定比率ずつ増加させ、取得した少なくとも2つの反射面のそれぞれに対する計測領域を自動的に設定する計測対象領域の自動設定手段と、設定された計測対象領域に対応する受光素子の受光画像に基づいて、目的とする変位の計測を行う変位計測手段とを具備する。
このような構成によれば、ガラス板のように、表面と裏面との反射率が異なるような計測対象物体を計測するような場合においても、計測対象となる面の反射面を確実に取得することができ、計測対象領域の設定を自動的に行うことが可能となる。また、そのような計測対象領域の自動設定処理を、受光素子側の受光ゲインを調整して受光感度を変化させることによって行うことが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、前記計測対象領域の自動設定手段において、受光素子における計測対象物体の反射面を3面以上取得するまで受光素子における受光ゲインの増加を継続する。
このような構成により、例えば、計測対象がガラス越しのワークにおけるガラスとガラス越しワーク表面とのギャップ計測であるような場合においても、ガラス表面、ガラス裏面、そしてガラス越しワーク表面の3面を確実に取得し、正確な計測を実行することが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、前記計測対象領域の自動設定手段は、受光画像における受光量分布の極大値に基づいて反射面を取得し、各反射面に対する計測対象領域を、他の反射面に対応する受光量分布の波形とは重ならないように計測対象領域を設定する。
他の反射面に対応する受光量分布の波形とは重ならないように計測対象領域を設定するとは、他の反射面に起因して受光される受光量分布波形の全体を含まない場合や、予め定めた値以上の部分を含まない場合、当該反射面に対応する極大値に基づく値よりも受光量が大きい部分を含まない場合を含む。これにより、各計測対象領域毎に、対応する反射面を確実に取得することができる。
そして、本発明の実施形態によれば、受光素子は、2次元撮像素子でも1次元撮像素子でも良い。このような構成により、本発明の計測対象領域の自動設定処理は、受光素子として2次元撮像素子が適用された場合にも、そして、1次元撮像素子が適用された場合においても用いることが可能となり、汎用性のある計測領域の自動設定処理を提供することが可能となる。
さらに、本発明の別の実施形態によれば、変位センサは、計測対象物体に対して所定角度で光を照射するための投光素子と、光が照射された計測対象物体からの反射光を受光するための受光素子と、受光素子にて計測対象物体の反射面を2面以上取得するまで、投光素子における発光量、並びに受光素子における受光ゲインの両方を同時に所定値から自動的に所定量若しくは所定比率ずつ増加させ、取得した少なくとも2つの反射面のそれぞれに対する計測領域を自動的に設定する計測対象領域の自動設定手段と、設定された計測対象領域に対応する受光素子の受光画像に基づいて、目的とする変位の計測を行う変位計測手段とを具備する。
このような構成によれば、ガラス板のように、表面と裏面との反射率が異なるような計測対象物体を計測するような場合においても、計測対象となる面の反射面を確実に取得することができ、計測対象領域の設定を自動的に行うことが可能となる。また、そのような計測対象領域の自動設定処理を、投光素子側の発光量と、同時に受光素子側の受光ゲインを徐々に増加させるという調整により行うことが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、前記計測対象領域の自動設定手段において、受光素子における計測対象物体の反射面を3面以上取得するまで投光素子における発光量、並びに受光素子における受光ゲインの増加を継続する。
このような構成により、例えば、計測対象がガラス越しのワークにおけるガラスとガラス越しワーク表面とのギャップ計測であるような場合においても、ガラス表面、ガラス裏面、そしてガラス越しワーク表面の3面を確実に取得し、正確な計測を実行することが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、前記計測対象領域の自動設定処理が、ユーザによって予め指定される計測対象に基づいて実行される。
このような構成によれば、計測対象が異なることによって、計測対象領域の設定処理が異なる場合にも容易に対応でき、かつ、ユーザの介入を最小限に留めて作業効率に悪影響を及ぼすことがない。
そして、本発明の実施形態によれば、受光素子は、2次元撮像素子でも1次元撮像素子でも良い。このような構成により、本発明の計測対象領域の自動設定処理は、受光素子として2次元撮像素子が適用された場合にも、そして、1次元撮像素子が適用された場合においても用いることが可能となり、汎用性のある計測領域の自動設定処理を提供することが可能となる。
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、ガラス等の透明体のように、異なる反射率を有する複数の面を備えた計測対象物体を対象とした場合においても、計測対象領域を自動的に設定することが可能となり、安定した計測を実現しつつ、計測時の作業効率が大幅に向上するという利点を有する。
以下に、この発明の好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲によってのみ特定されるものであり、以下の実施の形態は、本発明の一例を示すものに過ぎない。
本実施形態の変位センサの電気的ハードウェア構成を示すブロック図が図1に示されている。本実施形態における変位センサは、制御盤などへのコンパクトな収容を可能とするために、また狭小な計測環境への据え付けを容易とするために、センサヘッド部10と信号処理部20とを分離させてなる所謂アンプ分離型の変位センサであり、外部の制御機器であるPC30に接続されて使用される。
センサヘッド部10は、投光素子11と、受光素子12と、投光制御部13と、受光制御部14と、演算処理部15と、内部メモリ16と、通信制御部17とを備えている。
投光素子11は、例えばLD(レーザダイオード)から成る。投光制御部13は、投光素子11の駆動パルスを生成し、計測対象物へと向けて投光素子11によりパルス光を照射させる。受光制御部14は受光素子12の制御を行う。尚、ここで言う受光素子12としては、1次元撮像素子や、2次元撮像素子等の受光量の強度分布が測定可能な撮像素子を用いることが可能である。また、撮像素子としては、例えばCCDやCMOS、フォトダイオードアレイ等が挙げられる。
演算処理部15は、受光素子12から得られる受光量を取得して特徴量を算出する。内部メモリ16は、計測対象物の計測周期、センサヘッド部10のID番号(認識番号)などのセンサ固有の情報を格納する。通信制御部17は、信号処理部20との通信を制御する。
本実施形態のセンサヘッド部10は、以上のような回路構成とされ、この例では、信号処理部20の指令に応じて投光処理を行い、受光処理による受光信号を適当なタイミングで信号処理部20に送る処理を行うべく使用される。
信号処理部20は、通信制御部21と、計測制御部22と、外部信号検知部23と、SW検知部24と、表示部25と、内部メモリ26と、通信コントローラ27と、CPU28とを備えている。
通信制御部21は、センサヘッド部10との通信制御を行い、センサヘッド部10から受光データなどを取得する。計測制御部22は、センサヘッド部10から取得したデータに基づいて、計測対象物までの距離を計測する等の計測処理を行う。外部信号検知部23は、外部トリガなどの外部信号を検知し、計測制御部22による計測結果を取得するタイミングをCPU28に入力する。
SW検知部24は、信号処理部20に設けられた図示しないスイッチやボタンからの入力を検知する。表示部25は、計測値や設定条件を表示する液晶表示部や、動作状態等を示す表示灯LED等を備えている。内部メモリ26は、計測値などの計算結果を格納する。通信コントローラ27は、外部のPC30等との通信を行うためのUSBやRS−232Cを制御する。
CPU28は、信号処理部20全体を統括制御する。CPU28は、SW検知部24から取得したスイッチ状態により計測条件の設定を反映させ、その結果を表示部25を通して表示する。また、計測値取得部の機能を有し、計測制御部22から取得した計測値、計測条件の設定などを表示部25に表示させる。CPU28は、計測タイミング取得部の機能を有し、時間情報を生成するためのタイミングを検知し、時間情報を算出し、算出した時間情報を計測値に付加する。CPU28は、計測値を内部メモリ26に格納する、又は内部メモリ28から取得する機能を有し、さらに取得した計測値を通信コントローラに転送する機能も有する。
信号処理部20における動作を示すフローチャートが図2に示されており、グルーピング処理の詳細を示すフローチャートが図3に、そして、計測領域設定手段の詳細を示すフローチャートが図4にそれぞれ示されている。
図2に示されるように、電源投入により処理が開始されると、初期設定(n=0)が行われる(ステップ201)。次に、投光素子におけるレーザ発光量P(n)及び受光素子における受光ゲインG(n)の設定が行われる(ステップ202)。ここでは受光量を段階的に変化させる場合の小さい側の最初の値となるように、レーザ発光量なら0もしくは最小発光量、受光ゲインなら0もしくは最小ゲインに設定される。そして、ステップ202にて設定されたレーザ発光量に基づいて、投光素子から計測対象物への投光が行われ、受光素子にて設定された受光ゲインに基づいて受光画像の取得を行う(ステップ203)。そして、取得された受光画像に基づき、反射面数と位置の取得を行う(ステップ204)。反射面は、受光画像から得られた受光量分布の中から所定のしきい値以上の極大値を選ぶ方法や、それに準ずる方法によって取得される。このとき、反射面数が1に満たない場合(ステップ205、NO)、次のレーザ発光量または/並びに受光ゲインが受光画像の受光量を所定量あるいは所定比率で増加させるようにn=n+1と設定され(ステップ207)、ステップ202に戻り、再度受光画像の取得及び反射面数と位置の取得が行われる。ステップ205に戻り、反射面数が1以上ある場合(ステップ205、YES)、後に詳細に説明するグルーピング処理が行われる(ステップ206)。グルーピング処理が行われると、反射面数が2面以上取得できたかどうかの確認が行われる(ステップ208)。このとき、後に詳細に説明するが、計測対象物体がガラス越しのワークである場合やガラスギャップである場合、反射面数が3面以上取得されるまで自動的に制御が続けられる。反射面数が2面以下の場合(ステップ208、NO)、ステップ207、レーザ発光量及び受光ゲインを再度設定し、上記ステップを繰り返す。反射面数が2面以上取得できた場合、後に詳細に説明する計測領域の自動設定処理を行う(ステップ209)。
図3にて、図2におけるグルーピング処理の詳細が示されている。このグルーピング処理においては、先ず反射面が一つも取得されていないかどうかが確認される(ステップ301)。このとき、反射面を一つも取得していない場合(ステップ301、YES)、取得した受光位置を新しいグループとして登録する。それに対し、反射面を取得している場合(ステップ301、NO)、取得された反射面が既に登録されているグループと同じグループであるかどうかの確認が行われる(ステップ302)。ここでは、以下の条件を満たす場合に、同じグループであると判断する。
|X(n)−x|≦T(k,l,b,p)

x :取得した受光位置
X(n) :登録済みグループの平均受光位置
T(k、l、b、p) :光学的に受光波形の分離が不可能なしきい値
主に以下のパラメータに起因します
k :交差角
l :ビーム形状
b :倍率
p :受光素子画素数
上記の条件に基づき、登録済みのグループと同じグループであると判断された場合(ステップ302、YES)、取得した画像を既に登録済みのグループとして登録する(ステップ303)。このとき、グループの位置情報に、今回取得した結果を反映する。また、同じグループの位置情報を用いて平均化した結果をグループの位置情報とする。そして、ステップ302において、既に登録済みのグループと同じグループではないと判断された場合(ステップ302、NO)、取得した受光位置を新しいグループとして登録する。
図4に、図2に示す計測領域の設定処理の詳細が示されている。先ず、取得した各グループの位置情報をソートする(ステップ401)。そして、位置情報の近い順に、ガラス表面、裏面、ガラス越しのワーク表面と割り付ける(ステップ402)。その後、計測を行いたい対象に応じて計測領域の自動設定を行う(ステップ403)。ここで、計測対象とは、ガラス表面、ガラス裏面、ガラス厚み、ガラス越しのワーク表面、ガラスとガラス越しワーク表面間の距離(ガラスギャップ)等の様々な計測対象が含まれる。
ここで、計測対象領域を設定するにあたり、計測対象によって異なる処理が必要となる。上述の計測対象において、例えば、ガラス表面、ガラス裏面、及びガラス厚みが計測対象である場合、反射面を2面(ガラス表面及びガラス裏面)取得することによって計測を行うことができる。しかし、計測対象がガラスギャップ(ガラスとガラス越し表面間の距離)である場合には、上記の2面のみでは計測が行えず、反射面を3面取得することが必要となる(ガラス表面、ガラス裏面、及びガラス越しワーク表面)。そのため、計測対象によって、計測領域の設定手段が異なることになる。
以下に、計測対象がガラス厚み(反射面を2面取得)である場合における計測領域の自動設定処理をより詳細に説明する。
図5において、計測対象がガラス厚みである場合の計測領域の自動設定処理を示すフローチャートが示されている。先ず、レーザ発光量を最小に設定して(ステップ501)、設定されたレーザ発光量にて受光データの取得を行う(ステップ502)。そして、反射面が2面以上取得できたかどうかの確認が行われる(ステップ503)。ここで、取得された反射面が2面に達していない場合(ステップ503、NO)、レーザ発光量を上げて(ステップ505)、ステップ52に戻って再度受光データの取得を行う。このレーザ発光量の調整処理は、受光素子において反射面を2面以上取得するまで継続され、受光量を2面以上取得したら(ステップ503、YES)、2つの受光位置をX1、X2として、後述する状態に応じた計測領域の自動設定を行う(ステップ504)。計測領域の設定が行われたら、各計測領域において、レーザ投光パワーを上げる(ステップ506)。ここでは、計測領域における受光量が飽和するまでレーザ投光パワーを上げ続ける(ステップ507、NO)。そして、受光量が飽和したら(ステップ507、YES)、各計測領域の制御範囲を設定する(ステップ508)。この計測領域の制御範囲の設定においては、レーザ制御範囲の上限値の設定を行う。反射面を取得できたときのレーザ発光量の約1.4倍を上限値とすることにより、投光調整の最適化を実施することができる。
このように、投光素子におけるレーザ発光量を、必要とする計測対象面数を取得できるまで自動的に制御することによって、ユーザが介入することなく、目的とする計測対象面の受光画像を容易に取得することができる。また、レーザ発光量を徐々に調整する過程において、対象計測領域における最適なレーザ発光量も把握することが可能となり、後の計測領域の設定から実際の計測に以降ずる段階において、既に計測を実行するために最適なレーザ発光量を把握しているため、容易に、かつ効率よく領域の設定並びに計測処理を行うことが可能となる。
また、上記ステップ205におけるレーザ発光量を上げる時には、等倍(例えば、1.1倍)刻みで上げる。このように、徐々にレーザ発光量を上げることにより、例えば、外乱光や多重反射によるノイズ等を実際の計測面による反射と容易に区別することが可能となり、そのようなノイズにより計測精度が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、上記例においては、レーザ発光量を調整することにより、必要となる計測対象面の反射面を取得しているが、受光素子側における受光感度(受光ゲイン)の調整によっても同様の効果を得ることが可能となる。また、投光素子側におけるレーザ発光量と受光素子側における受光感度の調整を同時に行うことにより調整しても良い。
以下に、異なる計測対象における計測領域の自動設定に係る領域ティーチング機能を図6〜8を参照して詳細に説明する。図6にはガラス表面を計測する場合の計測領域の設定を示す説明図が、図7にはガラス裏面を計測する場合の計測領域の設定を示す説明図が、そして図8には2領域計測を行う場合の計測領域の設定を示す説明図がそれぞれ示されている。これらの図には、計測対象面から反射され、受光された光がラインブライト波形として表示されている。また、これらの図において、縦軸は受光された光量を示すものであり、横軸は受光位置を示すものである。この場合、横軸上において左側がセンサヘッド部10により近い位置を示し、右側に行くほど遠い位置を示している。また、図6及び図7において、左側に示されているのは計測領域を設定していない状態のラインブライト波形であり、右側に示されているのが計測領域が設定された状態のラインブライト波形である。この右側の画像において点線にて囲まれた領域が計測対象領域を示しており、受光量を示す三角形状のラインブライト波形のうち、塗りつぶされている波形が計測対象の反射面を示している。また、図8において、左端に示されているのは計測領域を設定していない状態のラインブライト波形であり、中央に示されているのが計測対象領域1であり、右端に示されているのが計測対象領域2である。
図6の(a)〜(e)は、ガラス表面を計測対象とした場合の計測領域の設定を示している。そのため、右側の計測対象領域の設定後を示す図においては、左側の受光波形(ガラス表面)が計測対象として設けられている。
図6(a)には、取得された2つの反射面における光量差が小さい場合が示されている。このように、2つの反射面における光量差が小さい場合、領域を全エリアとして、計測対象領域を1つ目の受光位置(ガラス表面)に設定する。このように、2つの面における光量差が小さい場合においては領域を分ける必要がない。
図6(b)並びに(c)においては、2つの反射面において光量差がある場合が示されている。同図(b)は1つ目の受光位置(ガラス表面)の受光量が2つ目の受光位置(ガラス裏面)の受光量よりも大きい場合を示し、同図(c)においては、ガラス裏面の受光量がガラス表面の受光量よりも大きい場合をそれぞれ示している。このように、受光量に差が生じる場合には、1つ目と2つ目との計測対象面の中心を境として領域を設定する。この場合は、計測対象がガラス表面であるため、1つ目と2つ目との計測対象面の中心を境として1つ目の受光位置を含む領域を計測対象領域とする。
そして、図6(d)及び(e)には2つの面における光量差が非常に大きい場合を示しており、同図(d)にはガラス表面の受光波形は取得されているものの、ガラス裏面の受光量がガラス表面の受光量に比べ格段に小さいため、ガラス裏面の受光波形が取得されない場合を示している。それに対し、同図(e)においては、ガラス裏面の受光波形は取得されているものの、ガラス表面の受光量がガラス裏面の受光量に比べ格段に小さいため、ガラス表面の受光波形が取得されない場合を示している。このような場合、同図(d)においては、計測対象であるガラス表面の受光波形は取得できているため、計測対象領域を全エリアとして計測対称面を1つ目の受光位置と設定する。それに対し、同図(e)においては、計測対象であるガラス表面の受光波形が取得できていない。この場合、ガラス表面の受光波形が取得できるまでレーザ発光量や受光ゲインを調整する。そして、ガラス表面の受光波形が取得できたら、2つの計測対象面の中心を境に計測領域の設定を行う。この場合、ガラス表面が計測対象であるため、計測対象面の中心を境として、1つ目の受光位置(ガラス表面)を含む領域に設定する。
上述のようにして計測対象領域の設定が行われると、それらの計測対象領域における受光画像に基づき、周知の手法により、目的とする変位の計測を行う。このとき、各計測対象領域においては、計測対象面がその反射率の大小に拘わらず、計測に最適となるようにそれぞれ投光素子におけるレーザ発光量を調整しているため、精度の高い計測を実行することが可能となる。また、図6(d)及び(e)にて示されるように、ガラス表面と裏面との反射率の差が非常に大きく、一方の反射面が取得できていない状況においても、計測対象面を自動的に検出し、目的とする計測を実行することが可能となる。
図7の(a)〜(e)は、ガラス裏面を計測対象とした場合の計測領域の設定を示している。そのため、右側の計測対象領域の設定後を示す図においては、右側の受光波形(ガラス裏面)が計測対象として設けられている。
図7の(a)には、取得された2つの反射面における光量差が小さい場合が示されている。このように、2つの反射面における光量差が小さい場合、計測領域を全エリアとして、計測対象領域を2つ目の受光位置(ガラス裏面)に設定する。このように、2つの面における光量差が小さい場合においては、ガラス表面を計測対象とした場合と同様に、領域を分ける必要がない。
図7(b)並びに(c)においては、2つの反射面において光量差がある場合が示されている。同図(b)は1つ目の受光位置(ガラス表面)の受光量が2つ目の受光位置(ガラス裏面)の受光量よりも大きい場合を示し、同図(c)においては、ガラス裏面の受光量がガラス表面の受光量よりも大きい場合をそれぞれ示している。このように、受光量に差が生じる場合には、1つ目と2つ目との計測対象面の中心を境として領域を設定する。この場合は、計測対象がガラス裏面であるため、同図(b)及び(c)にて示されるように、1つ目と2つ目との計測対象面の中心を境として2つ目の受光位置を含む領域を計測対象領域とする。
そして、図7(d)及び(e)には2つの面における光量差が非常に大きい場合を示しており、同図(d)にはガラス表面の受光波形は取得されているものの、ガラス裏面の受光量がガラス表面の受光量に比べ格段に小さいため、ガラス裏面の受光波形が取得されない場合を示している。それに対し、同図(e)においては、ガラス裏面の受光波形は取得されているものの、ガラス表面の受光量がガラス裏面の受光量に比べ格段に小さいため、ガラス表面の受光波形が取得されない場合を示している。このような場合、同図(d)においては、計測対象であるガラス裏面の受光波形が取得できていない、この場合、ガラス裏面(2つ目の受光位置)の受光波形が取得できるまでレーザ発光量や受光ゲインを調整する。そして、ガラス裏面の受光波形が取得できたら、2つの計測対象面の中心を境に領域の設定を行う。この場合、ガラス裏面が計測対象であるため、2つの計測対象面の中心を境として、2つ目の受光位置(ガラス裏面)を含む領域に設定する。それに対し、同図(e)においては、計測対象であるガラス裏面の受光波形は取得できているため、計測対象領域を全エリアとして計測対称面を1つ目の受光位置と設定する。
上述のようにして計測対象領域の設定が行われると、それらの計測対象領域における受光画像に基づき、周知の手法により、目的とする変位の計測を行う。このとき、各計測対象領域においては、計測対象面がその反射率の大小に拘わらず、計測に最適となるように投光素子におけるレーザ発光量を調整しているため、精度の高い計測を実行することが可能となる。また、図7(d)及び(e)にて示されるように、ガラス表面と裏面との反射率の差が非常に大きく、一方の反射面が取得できていない状況においても、計測対象面を自動的に検出し、目的とする計測を実行することが可能となる。
図8の(a)〜(d)においては、本発明による自動領域設定処理を活用した2領域計測を行う際の領域設定が示されている。
図8の(a)には、取得された2つの反射面における光量差が小さい場合が示している。このような場合、計測領域を全エリアとし、計測対象を第1受光位置とする領域1と、計測領域を2つ目の受光位置を中心に、反射面の中心までの範囲とし、計測対象を2つ目の受光位置とする領域2とに分けて計測を行う。
図8(b)並びに(c)においては、2つの反射面において光量差がある場合が示されている。同図(b)は1つ目の受光位置(ガラス表面)の受光量が2つ目の受光位置(ガラス裏面)の受光量よりも大きい場合を示し、同図(c)においては、ガラス裏面の受光量がガラス表面の受光量よりも大きい場合をそれぞれ示している。このように、受光量に差が生じている場合、受光量が大きい面の位置によって、領域の取り方を変える。すなわち、同図(b)のように、1つ目の受光位置の受光量の方が大きい場合、計測対象を1つ目の受光位置とし、計測対象領域を全エリアとする領域1と、計測対象を2つ目の受光位置とし、計測対象領域を2つ目の受光位置を中心に、反射面の中心までの範囲とする領域2とに分ける。それに対し、同図(c)にて示されるように、2つ目の受光位置の受光量の方が大きい場合、計測対象を1つ目の受光位置とし、計測対象領域を1つ目の受光位置を中心に、反射面の中心までの範囲とする領域1と、計測対象を2つ目の受光位置とし、計測対象領域を2つ目の受光位置を中心に、反射面の中心までの範囲とする領域2とに分ける。
そして、図8(d)には、1つ目の受光位置と2つ目の受光位置との間に非常に大きな光量差が生じている場合が示されている。この例では、1つ目の受光位置(ガラス表面)については受光画像を取得できているものの、2つ目の受光位置における受光量が1つ目の受光位置の受光量に比べ格段に小さいため、受光画像が取得できていない状態を示している。このような場合、受光量が小さい方を領域2として設定する。すなわち、同図(d)のように、計測対象領域を全エリアとし、受光画像が取得できている方(1つ目の受光位置)を計測対象とした領域1と、計測対象領域を2つ目の受光位置を中心に、反射面の中心までの範囲とし、計測対象を2つ目の受光位置とした領域2とに分けて計測を行う。
上述のようにして計測対象領域の設定が行われると、それらの計測対象領域における受光画像に基づき、周知の手法により、目的とする変位の計測を行う。もちろん、各面の受光位置を含み、その受光位置と所定の位置関係にある領域を計測対象領域として設定することも可能である。このとき、各計測対象領域においては、計測対象面がその反射率の大小に拘わらず、計測に最適となるように投光素子におけるレーザ発光量を調整しているため、精度の高い計測を実行することが可能となる。また、図8(d)にて示されるように、ガラス表面と裏面との反射率の差が非常に大きく、一方の反射面が取得できていない状況においても、計測対象面を自動的に検出し、目的とする計測を実行することが可能となる。
本発明による計測領域の自動設定処理は、ガラス越しにワークの計測を行うような場合においても有効である。以下に、ガラス越しのワークに対して、ガラスとガラス越しワークの表面との距離(ガラスギャップ)の計測を行う場合の計測領域の自動設定処理を、図9及び10を参照して説明する。
図9には、計測対象が、ガラスギャップである場合の計測領域の自動設処理を示すフローチャートが示されている。同図にて示されているように、先ず、レーザ発光量を最小に設定する初期化処理が行われる(ステップ901)。次に、設定されたレーザ発光量にて受光データを取得し(ステップ902)、反射面が3面以上取得できたかどうかの判定が行われる(ステップ903)。ここで、反射面が3面以上取得されていなければ(ステップ903、NO)、レーザ発光量を上げて(ステップ905)受光データの取得を繰り返す。そして、反射面が3面以上取得されれば(ステップ903、YES)、3つの受光位置をX1、X2、X3とし、状態に応じた計測領域の設定を行う(ステップ904)。続いて、設定された各計測領域において、レーザ発光パワーを上げ(ステップ906)、計測領域における受光量が飽和するまでこの作業が続けられる(ステップ907、NO)。各計測領域において、受光量の飽和が確認されたら(ステップ907、YES)、各計測領域のレーザ投光制御範囲を設定する(ステップ908)。
ここでも、上述のガラス厚み計測時と同様に、レーザ発光量を上げる時には、等倍(例えば、1.1倍)刻みで上げる。このように、徐々にレーザ発光量を上げることにより、例えば、外乱光や多重反射によるノイズ等を実際の計測面による反射と容易に区別することが可能となり、そのようなノイズにより計測精度が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、上記例においても、レーザ発光量を調整することにより、必要となる計測対象面の反射面を取得しているが、受光素子側における受光感度(受光ゲイン)の調整によっても同様の効果を得ることが可能となる。また、投光素子側におけるレーザ発光量と受光素子側における受光感度の調整を同時に行うことにより調整しても良い。
図10には、計測対象となる計測面に応じた計測領域の自動設定に係る領域ティーチング機能が示されている。同図(a)は、反射面を3面(ガラス表面、ガラス裏面、及びガラス越しワーク表面)取得した場合の計測領域設定前の状態を示している。同図(b)には、1つ目の受光位置(ガラス表面)を計測対象とした場合の計測領域の設定を示しており、(c)には2つ目の受光位置(ガラス裏面)を計測対象とした場合の計測領域の設定を示しており、(d)には3つ目の受光位置(ガラス越しワーク表面)を計測対象とした場合の計測領域の設定を示している。これらの図において示されるように、対象となる計測面を含む、その前後に計測領域の境を設定する。
より詳細には、図10(b)にて示されるように、1つ目の受光位置(ガラス表面)を計測対象とする場合、1つ目の受光位置を含むその前後に計測領域を設定する。同様に、同図(c)においても、計測対象となる2つ目の受光位置(ガラス裏面)を含むその前後の領域が計測領域とされ、同図(d)においても、計測対象となる3つ目の受光位置(ガラス越しワーク表面)を含むその前後の領域が計測領域とされる。このようにして、計測対象となる計測面毎にその計測面を含む前後の領域を計測領域として設定して、それぞれの計測領域において適したレーザ発光量を用いて安定した計測を実現する。
また、本発明の自動領域設定処理を用いた2領域計測を採用して、ガラスギャップを計測する場合の計測領域設定が図10(e)〜(g)にて示されている。同図(e)は同図(a)と同様で、反射面を3面取得した場合の計測領域設定前の状態を示している。このように、2領域計測においてギャップを計測する場合には、領域1に2つ目の受光位置(同図(f))を、そして領域2には3つ目の受光位置(同図(g))が入るように計測領域を設定する。
上述のようにして計測対象領域の設定が行われると、それらの計測対象領域における受光画像に基づき、周知の手法により、目的とする変位の計測を行う。このとき、各計測対象領域においては、計測対象面がその反射率の大小に拘わらず、計測に最適となるように投光素子におけるレーザ発光量を調整しているため、精度の高い計測を実行することが可能となる。また、図10(e)〜(g)にて示されるような計測領域の設定を行うことにより、2つ目の受光位置(ガラス裏面)と3つ目の受光位置(ガラス越しワークの表面)とを正確に計測することが可能となり、安定したギャップ計測を行うことが可能となる。
図5〜図10にて示したように、計測対象が異なると、その計測対象に応じた計測領域の設定が必要となる。そして、その計測対象をユーザが予め選択することにより、その計測対象に合わせた上述の計測領域の設定処理を自動的に行うことが可能となる。この場合の計測対象としては、ガラス表面、ガラス裏面、ガラス厚み、ガラス越しワーク表面、ガラスギャップ等が挙げられる。そして、ユーザが計測したい対象を予め選択することにより、ユーザによるその他の介入並びに詳細な設定処理を行うことなく、以後の計測領域の設定処理を自動的に行い、対象とする個所の計測を実行することが可能となる。
ここで、ユーザが計測したい対象をガラス厚みと選択する場合、計測領域を自動設定(表面及び裏面)することにより、以後の設定にユーザが携わることなく、2領域計測の計測領域設定処理を自動的に実行する。さらに、ユーザが計測したい対象をガラスギャップと選択する場合、計測領域を自動設定(裏面及びガラス越しワーク表面)することにより、以後の設定にユーザが携わることなく、2領域計測の計測領域設定処理を自動的に実行する。
上記のように、投光素子におけるレーザ発光量を最小値から順に等倍(この例では、1.1倍)刻みで上げていき、計測対象がガラス厚み計測であれば、反射面を2面取得できるまで、そして、計測対象がガラスギャップであれば、反射面を3面取得できるまで、レーザ発光量を上げる。そして、取得された反射面に対して、領域1、領域2の計測対象面を自動設定する。このとき、受光量の小さい側を領域2の計測対象とする。そして、領域1と領域2との中間に計測領域の開始位置、もしくは終了位置を設定する。これらの設定が行われた後に、レーザ制御範囲の上限値の設定を行う。上述のように、この上限値は、反射面を取得できたときのレーザ発光量の約1.4倍を上限値と設定する。このように、計測対象領域の領域設定に係るティーチングを行うことにより、計測領域を自動で設定することが可能となり、計測処理における作業効率を飛躍的に向上させ、かつ、反射面毎の領域設定がされるため、反射率が大幅に異なる複数の面を有するガラス板等を計測する場合においても、計測対象面毎に安定した計測を行うことが可能となり、計測精度も高く維持することが可能となる。
尚、上記の実施例では、予め所得する面数が決められたものとして記載したが、反射面の面数を入力するようにした後、入力された反射面の面数が得られるまでレーザ発光量および/または受光ゲインを段階的に変化させて反射面を検出する処理を繰り返し、入力された、面数まで取得した後にそれぞれの面に対して計測領域の設定を行うようにしてもよい。
このように、投光素子におけるレーザ発光量を適時調整し、計測対象である計測面の受光波形を取得し、その計測対象に基づく計測領域の設定処理を自動的に行うようにすることによって、ユーザ側の処理は、計測対象を指定するのみとなり、以後の計測領域の設定処理、並びに実際の計測処理を自動で行うことが可能となる。このように、非常に煩雑である計測領域の設定処理を自動化することにより、計測における作業効率が大幅に向上し、かつ、複数の異なる反射率を有するガラス等の計測においても、安定した計測を行うことが可能となる。
本発明に係る変位センサの電気的ハードウェア構成を示すブロック図である。 信号処理部の動作を示すフローチャートである。 グルーピング処理の詳細を示すフローチャートである。 計測領域の設定の詳細を示すフローチャートである。 計測対象がガラス厚みである場合の計測領域の設定処理を示すフローチャートである。 ガラス表面を計測する場合の計測領域の設定を示す説明図である。 ガラス裏面を計測する場合の計測領域の設定を示す説明図である。 2領域計測を行う場合の計測領域の設定を示す説明図である。 計測領域がガラスギャップである場合の計測領域の設定処理を示すフローチャートである。 反射面を3面取得した場合の計測領域の設定を示す説明図である。 ガラス表面と裏面における反射率に相違がある場合を示す説明図である。
符号の説明
10 センサヘッド部
11 投光素子
12 受光素子
13 投光制御部
14 受光制御部
15 演算処理部
16 内部メモリ
17 通信制御部
20 信号処理部
21 通信制御部
22 計測制御部
23 外部信号検知部
24 SW検知部
25 表示部
26 内部メモリ
27 USBコントローラ
28 CPU
30 PC

Claims (11)

  1. 計測対象物体に対して所定角度で光を照射するための投光素子と、
    光が照射された計測対象物体からの反射光を受光するための受光素子と、
    受光素子にて計測対象物体の反射面を2面以上取得するまで、投光素子における発光量を所定値から自動的に所定量若しくは所定比率ずつ増加させ、取得した少なくとも2つの反射面のそれぞれに対する計測領域を自動的に設定する計測対象領域の自動設定手段と、
    設定された計測対象領域に対応する受光素子の受光画像に基づいて、目的とする変位の計測を行う変位計測手段と、
    を具備することを特徴とする変位センサ。
  2. 前記計測対象領域の自動設定手段において、
    受光素子における計測対象物体の反射面を3面以上取得するまで投光素子における発光量の増加を継続すること、を特徴とする請求項1に記載の変位センサ。
  3. 前記計測対象領域の自動設定手段は、受光画像における受光量分布の極大値に基づいて反射面を取得し、各反射面に対する計測対象領域を、他の反射面に体操する受光量分布の波形とは重ならないように計測対象領域を設定すること、を特徴とする請求項1に記載の変位センサ。
  4. 前記受光素子が2次元撮像素子であること、を特徴とする請求項1及び2に記載の変位センサ。
  5. 前記受光素子が1次元撮像素子であること、を特徴とする請求項1及び2に記載の変位センサ。
  6. 計測対象物体に対して所定角度で光を照射するための投光素子と、
    光が照射された計測対象物体からの反射光を受光するための受光素子と、
    受光素子にて計測対象物体の反射面を2面以上取得するまで、受光素子における受光ゲインを所定値から自動的に所定量若しくは所定比率ずつ増加させ、取得した少なくとも2つの反射面のそれぞれに対する計測領域を自動的に設定する計測対象領域の自動設定手段と、
    設定された計測対象領域に対応する受光素子の受光画像に基づいて、目的とする変位の計測を行う変位計測手段と、
    を具備することを特徴とする変位センサ。
  7. 前記計測対象領域の自動設定手段において、
    受光素子における計測対象物体の反射面を3面以上取得するまで受光素子における受光ゲインの増加を継続すること、を特徴とする請求項6に記載の変位センサ。
  8. 前記計測対象領域の自動設定手段は、受光画像における受光量分布の極大値に基づいて反射面を取得し、各反射面に対する計測対象領域を、他の反射面に対応する受光量分布の波形とは重ならないように計測対象領域を設定すること、を特徴する請求項6に記載の変位センサ。
  9. 前記受光素子が2次元撮像素子であること、を特徴とする請求項6及び7に記載の変位センサ。
  10. 前記受光素子が1次元撮像素子であること、を特徴とする請求項6及び7に記載の変位センサ。
  11. 計測対象物体に対して所定角度で光を照射するための投光素子と、
    光が照射された計測対象物体からの反射光を受光するための受光素子と、
    受光素子にて計測対象物体の反射面を2面以上取得するまで、投光素子における発光量、並びに受光素子における受光ゲインの両方を同時に所定値から自動的に所定量若しくは所定比率ずつ増加させ、取得した少なくとも2つの反射面のそれぞれに対する計測領域を自動的に設定する計測対象領域の自動設定手段と、
    設定された計測対象領域に対応する受光素子の受光画像に基づいて、目的とする変位の計測を行う変位計測手段と、
    を具備することを特徴とする変位センサ。
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