以下に、図面を参照して、本発明にかかる劣化予測プログラム、劣化予測方法、および劣化予測装置の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態にかかる劣化予測方法の一実施例)
図1は、実施の形態にかかる劣化予測方法の一実施例を示す説明図である。情報処理装置100は、端末装置のバッテリの劣化予測の精度向上を図るコンピュータである。バッテリは、例えば、リチウムイオン電池である。
端末装置は、例えば、シンクライアント型のシステムに含まれる。このシステムでは、端末装置は、複数の利用者によって共用される場合がある。例えば、このシステムは、複数の外勤者によって共用される端末装置と、複数の内勤者によって共用される端末装置とを含む。また、このシステムは、外勤者の端末装置のバッテリが一定以上劣化した場合、外勤者の端末装置と内勤者の端末装置とを入れ替えるように運用されてもよい。
端末装置のバッテリの劣化は、バッテリの満充電時の電池容量が低下することである。端末装置のバッテリの劣化速度は、利用者による端末装置の利用形態に応じて変化する。具体的には、端末装置がバッテリで動作中のバッテリの劣化はサイクル劣化と呼ばれ、端末装置が商用電源で動作中のバッテリの劣化は放置劣化と呼ばれ、サイクル劣化と放置劣化とでは劣化速度が異なる。そして、利用者ごとに、端末装置をバッテリで動作させる時間と、商用電源で動作させる時間とが異なるため、バッテリの劣化速度も異なる。
ここで、端末装置のバッテリが劣化すると、端末装置を含むシステムにおける作業効率の低下を招く可能性、および、端末装置のデータロストを招く可能性があるため、端末装置のバッテリの劣化に備えて、交換用のバッテリが用意される。そして、バッテリの劣化量が閾値を超えた場合、予め用意された交換用のバッテリと交換することになるが、交換用のバッテリが不足すると、端末装置が利用不可能になり、作業効率の低下および端末装置のデータロストを招く。
このため、端末装置のバッテリの劣化予測を実施することが望まれる。例えば、バッテリの劣化速度を算出し、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を算出し、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断することが望まれる。この際、具体的には、利用者による端末装置の利用形態ごとにバッテリの劣化速度が異なるため、現在の利用者による端末装置の利用形態に応じたバッテリの劣化速度を算出することが望まれる。これにより、交換用のバッテリの不足を防止し、端末装置が利用不可能にならないようにすることが望まれる。
これに対し、例えば、試験用のバッテリを用いて基準の劣化速度を算出し、基準の劣化速度に基づいて端末装置ごとにバッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を算出する方法が考えられる。また、例えば、端末装置ごとのバッテリの劣化量ログから、端末装置ごとにバッテリの劣化速度の平均値を算出し、端末装置ごとに劣化速度の平均値に基づいてバッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を算出する方法が考えられる。しかしながら、これらの方法では、現在の利用者による端末装置の利用形態に応じたバッテリの劣化速度を算出していないため、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を精度よく算出することができない。
また、端末装置のバッテリの劣化量の時間変化を折れ線近似して得られた折れ線の最後の線分区間の傾きを、現在の利用者による端末装置の利用形態に応じたバッテリの劣化速度として算出する方法も考えられる。しかしながら、この方法でも、現在の利用者による端末装置の利用形態に応じたバッテリの劣化速度を精度よく算出することが難しく、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を精度よく算出することが難しい。例えば、同じ利用者が端末装置を利用中でも、一時的に端末装置の使い方が変化した結果、劣化速度が変化することがあるため、折れ線の最後の線分区間の傾きが、現在の利用者による端末装置の利用形態に応じたバッテリの劣化速度を精度よく表すとは限らない。
また、外勤者は、端末装置をバッテリで動作させる傾向があり、内勤者は、端末装置を商用電源で動作させる傾向がある。このため、外勤者が利用中の端末装置の劣化予測にはサイクル劣化の劣化速度を参照し、内勤者が利用中の端末装置の劣化予測には放置劣化の劣化速度を参照する方法が考えられる。しかしながら、この方法でも、バッテリの劣化速度を精度よく算出することが難しく、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を精度よく算出することが難しい。例えば、外勤者も内勤者も、端末装置をバッテリと商用電源とのいずれか一方のみで動作させるとは限らず、バッテリの劣化速度を精度よく算出することができない。
また、端末装置は、いずれの利用者により利用中であるかを示す情報を蓄積する機能を有さず、端末装置の利用形態がどのように変化したかを示す情報を有さない場合がある。このため、端末装置の現在の利用者による端末装置の利用形態に応じたバッテリの劣化速度を算出することが難しい。
そこで、本実施の形態では、中心極限定理により、端末装置の利用形態ごとの端末装置のバッテリの劣化速度のばらつきが小さくなるという性質に基づいて、端末装置ごとに劣化予測を実施することができる劣化予測方法について説明する。
図1において、情報処理装置100は、端末装置ごとのバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを取得する。情報処理装置100は、例えば、端末装置Aと端末装置Bとのバッテリの劣化量の時間変化を示す時系列データを取得する。
情報処理装置100は、端末装置ごとに、取得した時系列データに基づいて、端末装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を近似する直線または折れ線を示す1以上のモデルを生成する。モデルは、端末装置の利用形態の変化を仮定した結果を示す。利用形態は、例えば、外勤者の利用形態と内勤者の利用形態とである。直線を示すモデルは、端末装置の利用形態が変化しないことを示す。折れ線を示すモデルは、折れ点前後で端末装置の利用形態が変化したことを示す。
情報処理装置100は、例えば、端末装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を折れ線近似する場合の折れ点候補を考慮して、1以上のモデルを生成する。情報処理装置100は、具体的には、端末装置Aについてのモデル101,102などを生成し、端末装置Bについてのモデル103,104などを生成する。ここで、いずれかの端末装置についてのモデルが、直線を示すモデル、および、折れ線を示すモデルのいずれか一方である場合があってもよい。
情報処理装置100は、端末装置ごとに、特定した1以上のモデルのそれぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に端末装置の複数の利用形態のいずれかの利用形態を対応付けた1以上のパターンを生成する。パターンは、各線分区間での端末装置の利用形態が何であるかを仮定した結果を示す。情報処理装置100は、例えば、モデル101~104などが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に、利用形態1と利用形態2とを対応付けた1以上のパターンを生成する。
情報処理装置100は、端末装置ごとに生成した1以上のパターンのいずれかのパターンを選択して組み合わせた1以上の組み合わせを生成する。組み合わせは、それぞれの端末装置の各線分区間での利用形態が何であるかを仮定した結果を示す。そして、情報処理装置100は、1以上の組み合わせのそれぞれの組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きのばらつきに基づいて、端末装置ごとのバッテリの劣化予測を実施する。傾きは、劣化速度を表す。
情報処理装置100は、例えば、組み合わせ111~114などを生成する。そして、情報処理装置100は、組み合わせ111~114などのそれぞれの組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きのばらつきに基づいて、端末装置ごとのバッテリの劣化予測を実施する。利用形態ごとの線分区間の傾きのばらつきは、例えば、グラフ121~124に示すようなばらつきになる。線分区間の傾きのばらつきは、劣化速度のばらつきに対応する。劣化予測は、バッテリの劣化速度の算出、または、劣化量が閾値を超えるタイミングの特定などである。
ここで、中心極限定理により、劣化速度は、利用形態ごとに特有の統計分布を形成する傾向がある。例えば、劣化速度は、利用形態ごとにばらつきが小さくなる傾向がある。ここで、利用形態が同じでも利用者が異なると劣化速度はばらつく傾向があるが、利用形態が同じ利用者全体では、劣化速度のばらつきが小さくなる傾向がある。
このため、それぞれの端末装置の各線分区間での利用形態を正しく推定していれば、利用形態ごとの劣化速度のばらつきが小さくなると考えられる。一方で、それぞれの端末装置の各線分区間での利用形態を間違って推定してしまうと、正しくは別の統計分布に含まれる劣化速度を、同じ統計分布に含まれる劣化速度として扱ってしまうため、利用形態ごとの劣化速度のばらつきが大きくなると考えられる。したがって、情報処理装置100が生成した組み合わせのうち、利用形態ごとの劣化速度のばらつきが最も小さくなる組み合わせが、それぞれの端末装置の各線分区間での利用形態を正しく仮定した結果に対応する、正しい組み合わせである。
情報処理装置100は、具体的には、組み合わせ111~114のそれぞれについて、利用形態ごとの線分区間の傾きの分散を算出する。ここでは、情報処理装置100は、組み合わせ114が、利用形態ごとの線分区間の傾きの分散が最も小さくなり、利用形態ごとの劣化速度のばらつきが最も小さくなる正しい組み合わせであると判断する。そして、情報処理装置100は、組み合わせ114に含まれるパターンでの利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値を、利用形態ごとの劣化速度として算出する。統計値は、例えば、平均値、最大値、最小値、最頻値、中央値などである。
これにより、情報処理装置100は、端末装置の利用形態がどのように変化したかを示す情報を有さなくても、端末装置の利用形態ごとのバッテリの劣化速度を精度よく算出することができる。また、情報処理装置100は、それぞれの端末装置の各線分区間での利用形態を正しく仮定した結果に対応する正しい組み合わせを特定するため、一時的に端末装置の使い方が変化していても、バッテリの劣化速度を精度よく算出することができる。
そして、情報処理装置100は、劣化速度に基づいて、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を算出可能にすることができ、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断可能にすることができる。
情報処理装置100は、具体的には、端末装置の現在の利用形態を示す情報に基づいて、現在の利用形態に対応するバッテリの劣化速度を用いて、劣化所要時間を算出することができる。そして、情報処理装置100は、具体的には、現在の利用形態を示す情報に基づいて、劣化所要時間を考慮して、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断することができる。
また、情報処理装置100は、具体的には、正しい組み合わせと判断した組み合わせを参照して端末装置の現在の利用形態を特定し、現在の利用形態に対応するバッテリの劣化速度を用いて、劣化所要時間を算出してもよい。そして、情報処理装置100は、劣化所要時間を出力し、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを、システムの管理者が判断可能にすることができる。
(劣化予測システム200の一例)
次に、図2を用いて、図1に示した情報処理装置100を適用した、劣化予測システム200の一例について説明する。
図2は、劣化予測システム200の一例を示す説明図である。図2において、劣化予測システム200は、情報処理装置100と、複数の端末装置201とを含む。劣化予測システム200は、例えば、企業で利用される。
劣化予測システム200において、情報処理装置100と端末装置201とは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。情報処理装置100と端末装置201とは、直接接続されてもよい。
情報処理装置100は、端末装置201のバッテリの劣化予測を実施するコンピュータである。情報処理装置100は、例えば、端末装置201のバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを、端末装置201から受信する。時系列データは、例えば、図5に後述するようなデータである。情報処理装置100は、受信した時系列データに基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化予測を実施する。情報処理装置100は、具体的には、年度初めに時系列データを収集し、年内に必要になる交換用のバッテリの数を算出してもよい。情報処理装置100は、例えば、劣化予測システム200の管理者によって利用される。情報処理装置100は、例えば、サーバやPC(Personal Computer)などである。
端末装置201は、バッテリを有し、バッテリで動作可能なコンピュータである。端末装置201は、バッテリの劣化度合いを検出可能であり、自装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを、情報処理装置100に送信する。端末装置201の利用形態は複数ある。端末装置201の利用形態は、例えば、外勤者による利用形態と、内勤者による利用形態とである。複数の端末装置201は、例えば、外勤用の端末装置201と、内勤用の端末装置201とに分けて利用される。外勤用の端末装置201は、外勤者により利用される。内勤用の端末装置201は、内勤者により利用される。
また、端末装置201は、外勤用と内勤用とを変更可能である。例えば、外勤用の端末装置201のバッテリが一定以上劣化した場合、外勤用の端末装置201を内勤用に変更し、内勤用の端末装置201を外勤用に変更し、外勤用と内勤用とで端末装置201を交換してもよい。端末装置201は、自装置が外勤用か内勤用かを把握しなくてもよく、自装置が外勤用か内勤用かを示す情報を蓄積しなくてもよい。端末装置201は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブル端末などである。端末装置201は、ディスクレスである場合がある。
図2の例では、劣化予測システム200が企業で利用され、端末装置201の利用形態の一例が外勤者による利用形態と内勤者による利用形態とである場合について説明したが、これに限らない。例えば、劣化予測システム200が、学校、レストラン、ショッピングモール、病院などの様々な場所で利用される場合があってもよい。
具体的には、劣化予測システム200が学校で利用され、端末装置201の利用形態の一例が学生による利用形態と教師による利用形態とである場合があってもよい。また、具体的には、劣化予測システム200が病院で利用され、端末装置201の利用形態の一例が医師による利用形態と看護師による利用形態とである場合があってもよい。また、具体的には、劣化予測システム200がショッピングモールで利用され、端末装置201の利用形態の一例が在庫管理者による利用形態と接客対応者による利用形態とである場合があってもよい。
(劣化予測システム200の別の例)
次に、図3を用いて、図1に示した情報処理装置100を適用した、劣化予測システム200の別の例について説明する。
図3は、劣化予測システム200の別の例を示す説明図である。図3において、劣化予測システム200は、情報処理装置100と、複数の端末装置201とを含む。
劣化予測システム200において、情報処理装置100と端末装置201とは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN、WAN、インターネットなどである。情報処理装置100と端末装置201とは、直接接続されてもよい。
情報処理装置100は、端末装置201のバッテリの劣化予測を実施するコンピュータである。情報処理装置100は、例えば、端末装置201のバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを、端末装置201から受信する。時系列データは、例えば、図5に後述するようなデータである。情報処理装置100は、受信した時系列データに基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化予測を実施する。情報処理装置100は、具体的には、年度初めに時系列データを収集し、年内に必要になる交換用のバッテリの数を算出してもよい。情報処理装置100は、例えば、劣化予測システム200の管理者によって利用される。情報処理装置100は、例えば、サーバやPCなどである。
端末装置201は、バッテリを有し、バッテリで動作可能なコンピュータである。端末装置201は、バッテリの劣化度合いを検出可能であり、自装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを、情報処理装置100に送信する。端末装置201の利用形態は複数ある。端末装置201の利用形態は、例えば、営業による利用形態と、営業補佐による利用形態と、フィールドSE(System Engineer)による利用形態と、開発SEによる利用形態とである。複数の端末装置201は、営業用の端末装置201と、営業補佐用の端末装置201と、フィールドSE用の端末装置201と、開発SE用の端末装置201とに分けて利用される。営業用の端末装置201は、営業である利用者により利用される。営業補佐用の端末装置201は、営業補佐である利用者により利用される。フィールドSE用の端末装置201は、フィールドSEである利用者により利用される。開発SE用の端末装置201は、開発SEである利用者により利用される。
また、端末装置201は、営業用と営業補佐用とフィールドSE用と開発SE用とを変更可能である。例えば、営業用の端末装置201のバッテリが一定以上劣化した場合、営業補佐用の端末装置201を営業用に変更し、営業用の端末装置201を営業補佐用に変更し、営業用と営業補佐用とで端末装置201を交換してもよい。端末装置201は、自装置の利用形態を把握しなくてもよく、自装置の利用形態を示す情報を蓄積しなくてもよい。端末装置201は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブル端末などである。端末装置201は、ディスクレスである場合がある。このように、端末装置201の利用形態は、2つに限らず3つ以上であってもよい。
(情報処理装置100のハードウェア構成例)
次に、図4を用いて、図2に示した劣化予測システム200に含まれる、情報処理装置100のハードウェア構成例について説明する。
図4は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)401と、メモリ402と、ネットワークI/F(Interface)403と、記録媒体I/F404と、記録媒体405とを有する。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU401は、情報処理装置100の全体の制御を司る。メモリ402は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
ネットワークI/F403は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、ネットワークI/F403は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F403には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
記録媒体I/F404は、CPU401の制御に従って記録媒体405に対するデータのリード/ライトを制御する。記録媒体I/F404は、例えば、ディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)ポートなどである。記録媒体405は、記録媒体I/F404の制御で書き込まれたデータを記憶する不揮発メモリである。記録媒体405は、例えば、ディスク、半導体メモリ、USBメモリなどである。記録媒体405は、情報処理装置100から着脱可能であってもよい。
情報処理装置100は、上述した構成部のほか、例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、スキャナ、マイク、スピーカーなどを有してもよい。また、情報処理装置100は、記録媒体I/F404や記録媒体405を複数有していてもよい。また、情報処理装置100は、記録媒体I/F404や記録媒体405を有していなくてもよい。
(劣化量情報テーブル500の記憶内容)
次に、図5を用いて、劣化量情報テーブル500の記憶内容の一例について説明する。劣化量情報テーブル500は、例えば、図4に示した情報処理装置100のメモリ402や記録媒体405などの記憶領域により実現される。
図5は、劣化量情報テーブル500の記憶内容の一例を示す説明図である。図5に示すように、劣化量情報テーブル500は、PCと、日時と、劣化量と、現勤務属性とのフィールドを有する。劣化量情報テーブル500は、端末装置201ごとに各フィールドに情報を設定することにより、劣化量情報がレコードとして記憶される。
PCのフィールドには、端末装置201の名称が設定される。日時のフィールドには、端末装置201のバッテリの劣化量が測定された日時が設定される。劣化量のフィールドには、端末装置201のバッテリの劣化量が設定される。現勤務属性のフィールドには、端末装置201の現在の利用形態を示す、端末装置201の現在の利用者の勤務属性が設定される。
(端末装置201のハードウェア構成例)
次に、図6を用いて、図2に示した劣化予測システム200に含まれる端末装置201のハードウェア構成例について説明する。
図6は、端末装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図6において、端末装置201は、CPU601と、メモリ602と、ネットワークI/F603とを有する。また、各構成部は、バス600によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU601は、端末装置201の全体の制御を司る。メモリ602は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU601のワークエリアとして使用される。メモリ602に記憶されるプログラムは、CPU601にロードされることで、コーディングされている処理をCPU601に実行させる。
ネットワークI/F603は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、ネットワークI/F603は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F603には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
端末装置201は、上述した構成部のほか、例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、スキャナ、マイク、スピーカーなどを有してもよい。また、端末装置201は、記録媒体I/Fや記録媒体を有していてもよい。
(情報処理装置100の機能的構成例)
次に、図7を用いて、情報処理装置100の機能的構成例について説明する。
図7は、情報処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。情報処理装置100は、記憶部700と、取得部701と、生成部702と、算出部703と、予測部704と、出力部705とを含む。
記憶部700は、例えば、図4に示したメモリ402や記録媒体405などの記憶領域によって実現される。以下では、記憶部700が、情報処理装置100に含まれる場合について説明するが、これに限らない。例えば、記憶部700が、情報処理装置100とは異なる装置に含まれ、記憶部700の記憶内容が情報処理装置100から参照可能である場合があってもよい。
取得部701~出力部705は、制御部の一例として機能する。取得部701~出力部705は、具体的には、例えば、図4に示したメモリ402や記録媒体405などの記憶領域に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、ネットワークI/F403により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、図4に示したメモリ402や記録媒体405などの記憶領域に記憶される。
記憶部700は、各機能部の処理において参照され、または更新される各種情報を記憶する。記憶部700は、例えば、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを記憶する。端末装置201は、例えば、シンクライアント型のシステムに含まれる。バッテリは、例えば、リチウムイオン電池である。端末装置201のバッテリの劣化は、バッテリの満充電時の電池容量が低下することである。記憶部700は、具体的には、図5に示した劣化量情報テーブル500を用いて、時系列データを記憶する。
記憶部700は、例えば、端末装置201の複数の利用形態を記憶する。複数の利用形態は、例えば、外勤者による利用形態、および、内勤者による利用形態を含む。複数の利用形態は、マーケティング、営業、営業補佐、インサイドセールス、事務、開発SE、フィールドSE、工場勤務などのそれぞれの業務に携わる利用者による利用形態を含んでもよい。また、複数の利用形態は、同じ業務に携わる役職が異なる利用者による利用形態を含んでもよい。複数の利用形態は、例えば、特定の利用形態を示さない第1利用形態と第2利用形態となどであってもよい。記憶部700は、具体的には、端末装置201の利用形態を示す勤務属性として外勤と内勤とを記憶する。また、記憶部700は、具体的には、端末装置201の利用形態を示す勤務属性として、営業と営業補佐とフィールドSEと開発SEとを記憶してもよい。
また、記憶部700は、例えば、端末装置201のバッテリの劣化度合いの時間変化を近似する直線または折れ線を示すモデルを記憶する。モデルは、端末装置201の利用形態の変化を仮定した結果を示す。直線を示すモデルは、端末装置201の利用形態が変化しないことを示す。折れ線を示すモデルは、折れ点前後で端末装置201の利用形態が変化したことを示す。いずれかの端末装置201についてのモデルは、直線を示すモデル、および、折れ線を示すモデルのいずれか一方であってもよい。
また、記憶部700は、例えば、モデルが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に端末装置201の複数の利用形態のいずれかの利用形態を対応付けたパターンを記憶する。パターンは、各線分区間での端末装置201の利用形態が何であるかを仮定した結果を示す。また、記憶部700は、例えば、端末装置201ごとにパターンを選択して組み合わせた組み合わせを記憶する。組み合わせは、それぞれの端末装置201の各線分区間での利用形態が何であるかを仮定した結果を示す。
取得部701は、各機能部の処理に用いられる各種情報を取得する。取得部701は、取得した各種情報を、記憶部700に記憶し、または、各機能部に出力する。また、取得部701は、記憶部700に記憶しておいた各種情報を、各機能部に出力してもよい。取得部701は、例えば、管理者の操作入力に基づき、各種情報を取得する。取得部701は、例えば、情報処理装置100とは異なる装置から、各種情報を受信してもよい。
取得部701は、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを取得する。取得部701は、例えば、端末装置201のバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを、端末装置201から受信する。これにより、取得部701は、端末装置201のバッテリの劣化予測に用いる時系列データを取得し、生成部702の処理を開始させることができる。
取得部701は、端末装置201ごとの第1時点での利用形態を示すデータを取得してもよい。第1時点は、例えば、現時点である。第1時点は、過去の時点であってもよい。取得部701は、例えば、管理者の操作入力に基づいて、端末装置201ごとの現時点の利用者の勤務属性を取得する。これにより、取得部701は、生成部702の処理効率の向上を図ることができる。
生成部702は、端末装置201ごとに、取得した時系列データに基づいて、端末装置201のバッテリの劣化度合いの時間変化を近似する直線または折れ線を示す1以上のモデルを生成する。生成部702は、例えば、端末装置201のバッテリの劣化度合いの時間変化を折れ線近似する場合の折れ点候補を考慮して、1以上のモデルを生成する。これにより、生成部702は、端末装置201の利用形態がいつ変化したかを示す変化の仕方として、考え得る様々な変化の仕方を仮定することができる。
生成部702は、端末装置201ごとに、特定した1以上のモデルのそれぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に端末装置201の複数の利用形態のいずれかの利用形態を対応付けた1以上のパターンを生成する。生成部702は、例えば、端末装置201ごとに、特定した1以上のモデルのそれぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に、外勤と内勤とのいずれかの勤務属性を対応付けた1以上のパターンを生成する。
生成部702は、具体的には、それぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる隣接する線分区間に対応付けられる利用形態が異なるように、1以上のパターンを生成することが好ましい。これにより、生成部702は、各線分区間で端末装置201の利用形態がどのように変化したかを表した変化の仕方として、考え得る様々な変化の仕方を仮定することができる。
生成部702は、例えば、端末装置201ごとに、取得した第1時点での利用形態を示すデータに基づいて、1以上のパターンを生成してもよい。生成部702は、具体的には、それぞれのモデルが示す直線または折れ線のうち、第1時点に対応する線分区間には第1時点での利用形態を対応付け、かつ、隣接する線分区間には異なる利用形態を対応付けるように、1以上のパターンを生成する。これにより、生成部702は、第1時点での利用形態を考慮すると間違った仮定を示すことが明確であるパターンを生成せず、処理効率の向上および処理精度の向上を図ることができる。また、生成部702は、線分区間で端末装置201の利用形態がどのように変化したかを表した変化の仕方として、考え得る様々な変化の仕方を仮定することができる。
生成部702は、例えば、端末装置201ごとに、特定した1以上のモデルのそれぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に、第1利用形態と第2利用形態とのいずれかを対応付けた1以上のパターンを生成してもよい。これにより、生成部702は、利用形態の数が判明していれば、利用形態が具体的にどのような利用形態であるかが不明であっても、処理を行うことができる。
生成部702は、端末装置201ごとに生成した1以上のパターンのいずれかのパターンを選択して組み合わせた1以上の組み合わせを生成する。これにより、生成部702は、それぞれの端末装置201の各線分区間で端末装置201の利用形態がどのように変化したかを表した変化の仕方として、考え得る様々な変化の仕方を仮定することができる。
算出部703は、1以上の組み合わせのそれぞれの組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きを算出する。傾きは、劣化速度を表す。算出部703は、1以上の組み合わせのそれぞれの組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きのばらつきを示す指標値を算出する。算出部703は、例えば、1以上の組み合わせのそれぞれの組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きの分散を算出する。これにより、算出部703は、生成部702が生成した組み合わせのうち、いずれの組み合わせが正しい組み合わせであるかを判断する指標となる、利用形態ごとの劣化速度のばらつきを示す、利用形態ごとの線分区間の傾きの分散を算出することができる。
予測部704は、1以上の組み合わせのそれぞれの組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きのばらつきに基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化予測を実施する。予測部704は、例えば、1以上の組み合わせのうち、利用形態ごとの線分区間の傾きの分散を加算した合計値が最小になる組み合わせを特定する。これにより、予測部704は、それぞれの端末装置201の各線分区間での利用形態を正しく仮定した結果に対応する、正しい組み合わせを特定することができる。そして、予測部704は、正しい組み合わせに基づき、端末装置201ごとのバッテリの劣化予測を精度よく実施可能にすることができる。
予測部704は、特定した組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値に基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化予測を実施する。統計値は、例えば、平均値、最大値、最小値、最頻値、中央値などである。
予測部704は、例えば、特定した組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値に基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化速度を算出する。予測部704は、具体的には、端末装置201の現在の利用形態を示すデータに基づいて、端末装置201の現在の利用形態に対応する線分区間の傾きの統計値を、端末装置201のバッテリの劣化速度として算出する。
これにより、予測部704は、端末装置201の利用形態がどのように変化したかを示すデータを有さなくても、端末装置201ごとのバッテリの劣化速度を精度よく算出することができる。そして、予測部704は、劣化速度に基づいて、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を算出可能にすることができ、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断可能にすることができる。
予測部704は、具体的には、端末装置201の現在の利用形態を示すデータを用いずに、正しい組み合わせと判断した組み合わせを参照して、端末装置201の現在の利用形態を特定してもよい。そして、予測部704は、端末装置201の現在の利用形態に対応する線分区間の傾きの統計値を、端末装置201のバッテリの劣化速度として算出する。
これにより、予測部704は、端末装置201の利用形態がどのように変化したかを示すデータを有さなくても、端末装置201ごとのバッテリの劣化速度を精度よく算出することができる。そして、予測部704は、劣化速度に基づいて、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を算出可能にすることができ、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断可能にすることができる。
予測部704は、利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値に基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いが閾値を超えるタイミングを特定する。予測部704は、例えば、現在の利用形態に対応するバッテリの劣化速度を用いて、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いが閾値を超えるタイミングを特定する。
予測部704は、具体的には、端末装置201ごとに算出したバッテリの劣化速度を用いて、端末装置201ごとのバッテリの劣化量が閾値を超えるタイミングを特定する。これにより、予測部704は、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いが閾値を超えるタイミングを精度よく特定することができる。そして、予測部704は、特定したタイミングに基づいて、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断可能にすることができる。
予測部704は、端末装置201の現在の利用形態を示すデータに基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いが閾値を超えるタイミングを参照して、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを算出する。これにより、予測部704は、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを管理者が把握しやすくし、作業効率の低下および端末装置201のデータロストを防止しやすくすることができる。
出力部705は、劣化予測の実施結果を出力する。出力形式は、例えば、ディスプレイへの表示、プリンタへの印刷出力、ネットワークI/F403による外部装置への送信、または、メモリ402や記録媒体405などの記憶領域への記憶である。
出力部705は、例えば、端末装置201ごとのバッテリの劣化速度を出力する。これにより、出力部705は、管理者が、劣化速度に基づいて、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を算出可能にすることができ、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断可能にすることができる。
出力部705は、例えば、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いが閾値を超えるタイミングを出力してもよい。これにより、出力部705は、管理者が、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断可能にすることができる。
出力部705は、例えば、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを出力してもよい。これにより、出力部705は、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを管理者に把握させることができる。
(劣化予測システム200の動作例)
次に、図8~図12を用いて、劣化予測システム200の動作例について説明する。
図8~図12は、劣化予測システム200の動作例を示す説明図である。図8の例では、劣化予測システム200は、情報処理装置100と、外勤用の端末装置201と、内勤用の端末装置201とを含む。
図8において、端末装置201は、自装置のバッテリの劣化量の時間変化を示す時系列データを、情報処理装置100に送信する。情報処理装置100は、それぞれの端末装置201のバッテリの劣化量の時間変化を示す時系列データを受信する。また、情報処理装置100は、それぞれの端末装置201の現在の利用形態を示す現勤務属性を取得する。情報処理装置100は、それぞれの端末装置201のバッテリの劣化量の時間変化を示す時系列データと現勤務属性とを、劣化量情報テーブル500を用いて記憶する。次に、図9の説明に移行する。
図9において、情報処理装置100は、それぞれの端末装置201のバッテリの劣化量の時間変化を近似する直線または折れ線を示すモデルを生成する。以下の説明では、外勤用の端末装置201の一例を「端末装置A」および「端末装置B」とし、内勤用の端末装置201の一例を「端末装置a」として説明を行う。
情報処理装置100は、例えば、端末装置Aのバッテリの劣化量の時間変化を示す時系列データに対して折れ線回帰を適用する。そして、情報処理装置100は、端末装置Aのバッテリの劣化量の時間変化を折れ線900で近似した場合の折れ点901,902を学習する。
次に、情報処理装置100は、例えば、学習した折れ点901,902をそれぞれ利用するか否かを考慮し、端末装置Aのバッテリの劣化量の時間変化を近似する直線または折れ線を示すモデルを生成する。情報処理装置100は、具体的には、折れ点901,902を利用せず直線を示すモデル910を生成する。また、情報処理装置100は、具体的には、折れ点901を利用し、折れ線を示すモデル920を生成する。また、情報処理装置100は、具体的には、折れ点902を利用し、折れ線を示すモデル930を生成する。また、情報処理装置100は、具体的には、折れ点901,902を利用し、折れ線を示すモデル940を生成する。
次に、情報処理装置100は、例えば、端末装置Aの現勤務属性が外勤であることを考慮して、モデル910~940が示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に、外勤または内勤の勤務属性を対応付けたパターン1~4を生成する。
パターン1は、モデル910が示す直線に外勤を対応付けたパターンである。また、パターン2は、モデル920が示す折れ線のうち、折れ点901より後側の線分区間に外勤を対応付け、折れ点901より前側の線分区間に内勤を対応付けたパターンである。また、パターン3は、モデル930が示す折れ線のうち、折れ点902より後側の線分区間に外勤を対応付け、折れ点902より前側の線分区間に内勤を対応付けたパターンである。また、パターン4は、モデル940が示す折れ線のうち、折れ点902より後側の線分区間に外勤を対応付け、折れ点901と折れ点902との間の線分区間に内勤を対応付け、折れ点901より前側の線分区間に外勤を対応付けたパターンである。
次に、情報処理装置100は、パターン1~4のそれぞれについて、外勤を対応付けた各線分区間の回帰係数、および、内勤を対応付けた各線分区間の回帰係数を算出する。回帰係数は、線分区間の傾きであり、劣化速度を表す。情報処理装置100は、同様に、端末装置Bや端末装置aについてもパターンを生成する。次に、図10の説明に移行する。
図10において、情報処理装置100は、端末装置201ごとに生成した1以上のパターンのいずれかのパターンを選択して組み合わせることにより、1以上の組み合わせを生成する。そして、情報処理装置100は、それぞれの組み合わせについて、内勤を対応付けた線分区間の回帰係数の分散と、外勤を対応付けた線分区間の回帰係数の分散とを算出し、分散の和を算出する。情報処理装置100は、例えば、算出結果を表1010に示すように記憶する。
ここで、正しい組み合わせでは、グラフ1000に示すように、内勤を対応付けた線分区間の回帰係数の分散と、外勤を対応付けた線分区間の回帰係数の分散とが、いずれも小さくなる傾向がある。このため、情報処理装置100は、最も分散の和が小さい組み合わせ22番を、正しい組み合わせとして特定する。次に、図11の説明に移行する。
図11において、情報処理装置100は、特定した組み合わせ22番における、内勤を対応付けた線分区間の回帰係数の最頻値を、内勤の端末装置201のバッテリの劣化速度として算出する。また、情報処理装置100は、特定した組み合わせ22番における、外勤を対応付けた線分区間の回帰係数の最頻値を、外勤の端末装置201のバッテリの劣化速度として算出する。情報処理装置100は、例えば、算出結果を表1100に示すように記憶する。
情報処理装置100は、端末装置Aの現勤務属性が外勤であるため、算出した外勤の端末装置201のバッテリの劣化速度を用いて、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでにかかる時間が所定時間未満であると判定する。また、情報処理装置100は、端末装置aの現勤務属性が内勤であるため、算出した外勤の端末装置201のバッテリの劣化速度を用いて、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでにかかる時間が所定時間よりも長いと判定する。
このため、情報処理装置100は、端末装置Aのバッテリの劣化量が閾値を超えたタイミングで、端末装置Aと端末装置aとのバッテリを入れ替えるか、または、端末装置Aと端末装置aとを外勤用と内勤用とで相互に切り替える予定を決定する。これにより、情報処理装置100は、端末装置Aのバッテリを新品に交換しなくても、端末装置Aと端末装置aとを所定時間が経過するまで動作可能にすることができる。
ここで、例えば、端末装置Aのバッテリの劣化量の変化は、グラフ1110に示すような変化になる。また、例えば、端末装置aのバッテリの劣化量の変化は、グラフ1120に示すような変化になる。次に、図12の説明に移行する。
図12の例は、情報処理装置100が、時間50において外勤者Xが利用中の端末αと、時間50において内勤者Yが利用中の端末βと、時間50において外勤者Zが利用中の端末γとの劣化予測を実施した結果を示している。
図12のグラフ1200~1220に示すように、情報処理装置100は、それぞれの端末装置201のバッテリの劣化量の時間変化を近似する折れ線の各線分区間に、勤務属性を正しく対応付けて、劣化予測を実施することができる。情報処理装置100は、例えば、グラフ1200に示すように勤務属性を正しく対応付けて、劣化予測を実施することができる。情報処理装置100は、具体的には、グラフ1200に示すように、時間20で利用形態が変化したと仮定し、時間20より前には内勤を対応付け、時間20より後には外勤を対応付ける。そして、情報処理装置100は、例えば、時間100までに端末装置αのバッテリの劣化量が閾値を超えるか否かを判定する。
また、情報処理装置100は、例えば、内勤者Yの一時的な使用方法の変化により、グラフ1210の時間45より後の部分1211で劣化速度が変動しても、グラフ1210に示すように勤務属性を正しく対応付けて、劣化予測を実施することができる。情報処理装置100は、具体的には、グラフ1210に示すように、時間18で利用形態が変化したと仮定し、時間18より前には外勤を対応付け、時間18より後には内勤を対応付ける。そして、情報処理装置100は、例えば、時間100までに端末装置βのバッテリの劣化量が閾値を超えるか否かを判定する。図12の例では、情報処理装置100は、時間100までには端末装置βのバッテリの劣化量が閾値を超えないと判定することができる。図12の例では、情報処理装置100は、時間100までに端末装置αのバッテリの劣化量が閾値を超えると判定することができる。
ここで、従来の装置が劣化予測を実施した場合では、例えば、端末装置201のバッテリの劣化量の時間変化を折れ線近似し、時間45より後の部分1211を、最後の線分区間として扱ってしまう傾向がある。このため、従来の装置は、時間45より後の部分1211の傾きをバッテリの劣化速度として用いて、時間100までに端末装置βのバッテリの劣化量が閾値を超えてしまうと間違って判定してしまうおそれがある。これに対し、情報処理装置100は、時間100までに端末装置βのバッテリの劣化量が閾値を超えるか否かを精度よく判定することができる。
また、情報処理装置100は、同様に、例えば、内勤者Zの一時的な使用方法の変化により、グラフ1220の一部で劣化速度が変動しても、グラフ1220に示すように勤務属性を正しく対応付けて、劣化予測を実施することができる。情報処理装置100は、具体的には、グラフ1220に示すように、時間10で利用形態が変化したと仮定し、時間10より前には外勤を対応付け、時間10より後には内勤を対応付ける。そして、情報処理装置100は、例えば、時間100までに端末装置γのバッテリの劣化量が閾値を超えるか否かを判定する。図12の例では、情報処理装置100は、時間100までに端末装置γのバッテリの劣化量が閾値を超えると判定することができる。
これにより、情報処理装置100は、端末装置201の利用形態がどのように変化したかを示す情報を有さなくても、端末装置201ごとのバッテリの劣化予測を精度よく実施することができる。また、情報処理装置100は、同じ利用者による端末装置201の利用中に、端末装置201の一時的な使用方法の変化があっても、端末装置201ごとのバッテリの劣化予測を精度よく実施することができる。そして、情報処理装置100は、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを管理者が把握しやすくし、作業効率の低下および端末装置201のデータロストを防止しやすくすることができる。
(全体処理手順)
次に、図13および図14を用いて、情報処理装置100が実行する、全体処理手順の一例について説明する。全体処理は、例えば、図4に示したCPU401と、メモリ402や記録媒体405などの記憶領域と、ネットワークI/F403とによって実現される。
図13および図14は、全体処理手順の一例を示すフローチャートである。図13において、情報処理装置100は、各端末装置201の劣化量時系列データと勤務属性とを取得する(ステップS1301)。次に、情報処理装置100は、i=1を設定する(ステップS1302)。そして、情報処理装置100は、ステップS1303の処理に移行する。
ステップS1303では、情報処理装置100は、i番目の端末装置201を選択する(ステップS1303)。次に、情報処理装置100は、i番目の端末装置201の劣化量時系列データに対して折れ点推定を実施し、折れ点候補を抽出する(ステップS1304)。そして、情報処理装置100は、劣化量の時間変化を近似する直線および折れ線のそれぞれに含まれる各線分区間に、外勤または内勤の勤務属性を対応付けた回帰パターンを生成する(ステップS1305)。
次に、情報処理装置100は、生成した回帰パターンごとに、外勤に関する回帰係数および内勤に関する回帰係数を算出する(ステップS1306)。そして、情報処理装置100は、すべての端末装置201を選択したか否かを判定する(ステップS1307)。
ここで、未選択の端末装置201がある場合(ステップS1307:No)、情報処理装置100は、i=i+1を設定する(ステップS1308)。そして、情報処理装置100は、ステップS1303の処理に戻る。
一方で、すべての端末装置201を選択している場合(ステップS1307:Yes)、情報処理装置100は、図14のステップS1401の処理に移行する。
図14において、情報処理装置100は、回帰パターンの組み合わせを特定する(ステップS1401)。次に、情報処理装置100は、組み合わせごとに、外勤に関する回帰係数の分散、および、内勤に関する回帰係数の分散を算出する(ステップS1402)。そして、情報処理装置100は、外勤に関する分散、および、内勤に関する分散の合計値が最小になる組み合わせを特定する(ステップS1403)。
次に、情報処理装置100は、特定した組み合わせにおける外勤に関する回帰係数の最頻値および内勤に関する回帰係数の最頻値を算出する(ステップS1404)。そして、情報処理装置100は、図15に後述する劣化診断処理を実行する(ステップS1405)。その後、情報処理装置100は、全体処理を終了する。これにより、情報処理装置100は、バッテリの劣化予測を精度よく実施することができる。
(劣化診断処理手順)
次に、図15を用いて、情報処理装置100が実行する、劣化診断処理手順の一例について説明する。劣化診断処理は、例えば、図4に示したCPU401と、メモリ402や記録媒体405などの記憶領域と、ネットワークI/F403とによって実現される。
図15は、劣化診断処理手順の一例を示すフローチャートである。図15において、情報処理装置100は、外勤に関する回帰係数の最頻値に基づいて、所定期間内に劣化量が閾値に達する外勤用の端末装置201があるか否かを判定する(ステップS1501)。
ここで、所定期間内に劣化量が閾値に達する外勤用の端末装置201がない場合(ステップS1501:No)、情報処理装置100は、劣化診断処理を終了する。一方で、所定期間内に劣化量が閾値に達する外勤用の端末装置201がある場合(ステップS1501:Yes)、情報処理装置100は、ステップS1502の処理に移行する。
ステップS1502では、情報処理装置100は、最も早く劣化量が閾値に達する外勤用の端末装置201を特定する(ステップS1502)。そして、情報処理装置100は、特定した外勤用の端末装置201の劣化量が閾値に達するまでの所要時間内で、劣化量が閾値未満である内勤用の端末装置201があるか否かを判定する(ステップS1503)。
ここで、劣化量が閾値未満である内勤用の端末装置201がある場合(ステップS1503:Yes)、情報処理装置100は、ステップS1504の処理に移行する。一方で、劣化量が閾値未満である内勤用の端末装置201がない場合(ステップS1503:No)、情報処理装置100は、ステップS1505の処理に移行する。
ステップS1504では、情報処理装置100は、特定した外勤用の端末装置201を内勤用に変更し、最も劣化量が小さい内勤用の端末装置201を外勤用に変更する(ステップS1504)。そして、情報処理装置100は、ステップS1501の処理に戻る。
ステップS1505では、情報処理装置100は、必要バッテリ数をインクリメントする(ステップS1505)。そして、情報処理装置100は、ステップS1501の処理に戻る。これにより、情報処理装置100は、用意することが好ましい交換用のバッテリの数を示す必要バッテリ数を算出することができる。そして、情報処理装置100は、必要バッテリ数を利用者に通知し、作業効率の低下を抑制可能にすることができる。
以上説明したように、情報処理装置100によれば、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを取得することができる。情報処理装置100によれば、端末装置201ごとに、取得した時系列データに基づいて、端末装置201のバッテリの劣化度合いの時間変化を近似する直線または折れ線を示す1以上のモデルを生成することができる。情報処理装置100によれば、端末装置201ごとに、特定した1以上のモデルのそれぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に端末装置201の複数の利用形態のいずれかの利用形態を対応付けた1以上のパターンを生成することができる。情報処理装置100によれば、端末装置201ごとに生成した1以上のパターンのいずれかのパターンを選択して組み合わせた1以上の組み合わせを生成することができる。情報処理装置100によれば、1以上の組み合わせのそれぞれの組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きのばらつきに基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化予測を実施することができる。
これにより、情報処理装置100は、端末装置201の利用形態がどのように変化したかを示す情報を有さなくても、端末装置201の利用形態ごとのバッテリの劣化速度を精度よく算出することができる。また、情報処理装置100は、それぞれの端末装置201の各線分区間での利用形態を正しく仮定した結果に対応する正しい組み合わせを特定するため、一時的に端末装置201の使い方が変化していても、バッテリの劣化速度を精度よく算出することができる。そして、情報処理装置100は、劣化速度に基づいて、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を算出可能にすることができ、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断可能にすることができる。結果として、情報処理装置100は、利用者の作業効率の低下および端末装置201のデータロストを防止しやすくすることができる。
情報処理装置100によれば、端末装置201ごとの第1時点での利用形態を示すデータを取得することができる。情報処理装置100によれば、端末装置201ごとに、取得したデータに基づいて、それぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる隣接する線分区間に対応付けられる利用形態が異なるように、1以上のパターンを生成することができる。これにより、情報処理装置100は、第1時点での利用形態を考慮すると間違った仮定であることが明確であるパターンを生成せず、処理効率の向上および処理精度の向上を図ることができる。
情報処理装置100によれば、複数の利用形態として、外勤者による利用形態、および、内勤者による利用形態を利用することができる。これにより、情報処理装置100は、外勤用の端末装置201と、内勤用の端末装置201とのバッテリの劣化予測を実施することができる。
情報処理装置100によれば、1以上の組み合わせのうち、利用形態ごとの線分区間の傾きの分散を加算した合計値が最小になる組み合わせを特定することができる。情報処理装置100によれば、特定した組み合わせにおける、利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値に基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化予測を実施することができる。これにより、情報処理装置100は、それぞれの端末装置201の各線分区間での利用形態を正しく仮定した結果に対応する正しい組み合わせを特定することができる。このため、情報処理装置100は、利用者が同じであるが一時的に端末装置201の使い方が変化するようなことがあっても、バッテリの劣化速度を精度よく算出することができる。
情報処理装置100によれば、利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値に基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化速度を算出することができる。これにより、情報処理装置100は、劣化速度に基づいて、バッテリの劣化量が閾値を超えるまでの劣化所要時間を算出可能にすることができ、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断可能にすることができる。
情報処理装置100によれば、利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値に基づいて、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いが閾値を超えるタイミングを特定することができる。これにより、情報処理装置100は、端末装置201ごとのバッテリの劣化度合いが閾値を超えるタイミングを精度よく特定することができる。そして、情報処理装置100は、特定したタイミングに基づいて、交換用のバッテリをいくつ用意することが好ましいかを判断可能にすることができる。
情報処理装置100によれば、シンクライアントに用いられる端末装置201に対しても適用することができる。これにより、情報処理装置100は、端末装置201の利用形態がどのように変化したかを示す情報を取得しない場合であっても、端末装置201の利用形態ごとのバッテリの劣化速度を精度よく算出することができる。
なお、本実施の形態で説明した劣化予測方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本実施の形態で説明した劣化予測プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本実施の形態で説明した劣化予測プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータに、
端末装置ごとのバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを取得し、
前記端末装置ごとに、取得した前記時系列データに基づいて、前記端末装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を折れ線近似する場合の折れ点候補を考慮して、前記端末装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を近似する直線または折れ線を示す1以上のモデルを生成し、
前記端末装置ごとに、特定した前記1以上のモデルのそれぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に前記端末装置の複数の利用形態のいずれかの利用形態を対応付けた1以上のパターンを生成し、
前記端末装置ごとに生成した前記1以上のパターンのいずれかのパターンを選択して組み合わせた1以上の組み合わせのそれぞれの組み合わせにおける、前記利用形態ごとの線分区間の傾きのばらつきに基づいて、前記端末装置ごとのバッテリの劣化予測を実施する、
処理を実行させることを特徴とする劣化予測プログラム。
(付記2)前記コンピュータに、
前記端末装置ごとの第1時点での利用形態を示すデータを取得する、処理を実行させ、
前記1以上のパターンを生成する処理は、前記端末装置ごとに、取得した前記データに基づいて、前記それぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる隣接する線分区間に対応付けられる利用形態が異なるように、前記1以上のパターンを生成する、ことを特徴とする付記1に記載の劣化予測プログラム。
(付記3)前記複数の利用形態は、外勤者による利用形態、および、内勤者による利用形態を含む、ことを特徴とする付記1または2に記載の劣化予測プログラム。
(付記4)前記実施する処理は、前記1以上の組み合わせのうち、前記利用形態ごとの線分区間の傾きの分散を加算した合計値が最小になる組み合わせにおける、前記利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値に基づいて、前記端末装置ごとのバッテリの劣化予測を実施する、ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の劣化予測プログラム。
(付記5)前記実施する処理は、前記利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値に基づいて、前記端末装置ごとのバッテリの劣化速度を算出する、ことを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の劣化予測プログラム。
(付記6)前記実施する処理は、前記利用形態ごとの線分区間の傾きの統計値に基づいて、前記端末装置ごとのバッテリの劣化度合いが閾値を超えるタイミングを特定する、ことを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の劣化予測プログラム。
(付記7)前記端末装置は、シンクライアントに用いられる装置である、ことを特徴とする付記1~6のいずれか一つに記載の劣化予測プログラム。
(付記8)コンピュータが、
端末装置ごとのバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを取得し、
前記端末装置ごとに、取得した前記時系列データに基づいて、前記端末装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を折れ線近似する場合の折れ点候補を考慮して、前記端末装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を近似する直線または折れ線を示す1以上のモデルを生成し、
前記端末装置ごとに、特定した前記1以上のモデルのそれぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に前記端末装置の複数の利用形態のいずれかの利用形態を対応付けた1以上のパターンを生成し、
前記端末装置ごとに生成した前記1以上のパターンのいずれかのパターンを選択して組み合わせた1以上の組み合わせのそれぞれの組み合わせにおける、前記利用形態ごとの線分区間の傾きのばらつきに基づいて、前記端末装置ごとのバッテリの劣化予測を実施する、
処理を実行することを特徴とする劣化予測方法。
(付記9)端末装置ごとのバッテリの劣化度合いの時間変化を示す時系列データを取得し、
前記端末装置ごとに、取得した前記時系列データに基づいて、前記端末装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を折れ線近似する場合の折れ点候補を考慮して、前記端末装置のバッテリの劣化度合いの時間変化を近似する直線または折れ線を示す1以上のモデルを生成し、
前記端末装置ごとに、特定した前記1以上のモデルのそれぞれのモデルが示す直線または折れ線に含まれる各線分区間に前記端末装置の複数の利用形態のいずれかの利用形態を対応付けた1以上のパターンを生成し、
前記端末装置ごとに生成した前記1以上のパターンのいずれかのパターンを選択して組み合わせた1以上の組み合わせのそれぞれの組み合わせにおける、前記利用形態ごとの線分区間の傾きのばらつきに基づいて、前記端末装置ごとのバッテリの劣化予測を実施する、
制御部を有することを特徴とする劣化予測装置。