JP7119760B2 - 設定支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ制御装置へのパラメータ値設定を支援するための設定支援装置に関する。
モータ制御装置へのパラメータ値設定を支援するための様々な技術が知られている。例えば、特許文献1には、ゲインを徐々に上げながら試行錯誤的に制御性能を満足するゲインを探索する技術が記載されている。この技術によれば、ゲイン調整の専門知識が少ないユーザも、制御性能を満足するようにゲインを調整することができる。ただし、制御性能しか評価していないため、特許文献1記載の技術には、安定性を担保出来ない、試行錯誤回数が多くなるため調整に時間がかかる、といった問題がある。また、特許文献1には、各種評価指標のトレードオフをとりながらゲイン調整が行える技術が記載されている。この技術によれば、安定性を考慮してゲインを調整することができる。ただし、特許文献1記載の技術では、各種パラメータ値をどの値とするかについての判断がユーザに委ねられている。そのため、ユーザのゲイン調整に関する知識が十分ではない場合には、当該技術を用いてもゲイン調整を良好に行うことができなかった。
特開2011-244668号公報 特開2017-167607号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ゲイン調整に関する知識が不十分なユーザであっても、モータ制御装置に十分な安定性及び制御性能を付与できるパラメータ値をモータ制御装置に設定できる設定支援装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一観点による設定支援装置は、モータを制御するモータ制御装置へのパラメータ値設定を支援する設定支援装置であって、前記モータ制御装置に設定されている第1パラメータの値と第2パラメータの値の組み合わせが異なる複数の状況のそれぞれについて、前記モータ制御装置によるモータ制御の安定性又は制御性能を示す第1評価指標値を算出する指標値算出部と、前記指標値算出部により算出された各状況についての前記第1評価指標値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する推奨値算出部と、前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値を、前記第1パラメータの値と前記第2パラメータの値の組み合わせと前記第1評価指標値との関係を示す情報と共にディスプレイに表示する推奨値表示部と、を備える。
すなわち、設定支援装置は、第1パラメータの推奨値と第2パラメータの推奨値とを決定して、決定した2推奨値を、当該2推奨値を設定した場合に得られる第1評価指標値が分かる情報(前記第1パラメータの値と前記第2パラメータの値の組み合わせと前記第1評価指標値との関係を示す情報)と共にユーザに提示する、従って、本設定支援装置によれば、ゲイン調整に関する知識が不十分なユーザであっても、モータ制御装置に十分な安定性及び制御性能を付与できるパラメータ値をモータ制御装置に設定することができる。
なお、推奨値算出部による各状況についての第1評価指標値からの2推奨値の算出手順としては、様々なものを採用することが出来る。例えば、推奨値算出部は、所望値に最も近い第1評価指標値が得られた状況の第1及び第2パラメータ値を、各パラメータの推奨値として算出しても良い。また、そのような第1及び第2パラメータ値が複数組存在している場合には、第1パラメータ値及び/又は第2パラメータ値に基づき、それら複数組のパラメータ値の中から、推奨値とする1組のパラメータ値を選択しても良いし、他のアルゴリズムで(例えば、ランダムに)推奨値とする1組のパラメータ値を選択しても良い。
また、設定支援装置に、『前記指標値算出部は、前記複数の状況のそれぞれについて、前記第1評価指標値と、前記モータ制御装置によるモータ制御の、前記第1評価指標値とトレードオフの関係にある第2評価指標値とを算出し、前記推奨値算出部は、前記指標値算出部により算出された各状況についての前記第1評価指標値及び前記第2評価指標値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する』構成を採用しておいても良い。
推奨値表示部がディスプレイに表示する前記第1パラメータの値と前記第2パラメータの値の組み合わせと前記第1評価指標値との関係を示す情報は、3次元グラフであっても良い。
また、推奨値表示部は、前記第1パラメータの値、前記第2パラメータの値を、それぞれ、縦軸及び横軸の中の一方、他方とし、前記第1評価指標値を色又は輝度で表したコンター図であって、前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値が示す位置に所定のマークが示されたコンター図を前記ディスプレイに表示してもよい。推奨値表示部は、前記コンター図上に前記第2評価指標値の等値線を表示する機能を有してもよい。また、当該機能は、前記第2評価指標値の等値線を、前記第2評価指標値の値に応じた色、輝度で表示するものであってもよい。
推奨値算出部は、各状況についての前記第1パラメータの値、前記第2パラメータの値のそれぞれとのと間に正又は負の相関がある値を、各状況についての前記第2評価指標値として算出してもよい。また、指標値算出部は、前記モータ制御装置によるモータ制御の安定性を示す値を前記第1評価指標値として算出し、前記モータ制御装置によるモータ制御の制御性能を示す値を前記第2評価指標値として算出してもよい。
推奨値算出部は、各状況の前記第1評価指標値及び前記第2評価指標値に基づき、安定性についての要求仕様及び制御性能についての要求仕様を満たし、実現できる制御性能が最も低い状況を特定し、特定した状況についての前記第1パラメータの値及び前記第2パラメータの値を、前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値として算出してもよい。
設定支援装置に、『前記指標値算出部は、前記複数の状況のそれぞれについて、前記モータ制御装置によるモータ制御の安定性についての、前記第1評価指標値とは異なる評価基準での評価結果である第3評価指標値も算出し、前記推奨値算出部は、前記指標値算出部により算出された各状況についての前記第3評価指標値も用いて、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する』構成を採用してもよい。
モータ制御装置にノッチフィルタ又はトルクフィルタが含まれる場合、指標値算出部は、前記第1評価指標値又は前記第3評価指標値として、前記モータ制御装置を含むサーボシステムの、前記ノッチフィルタの中心周波数又は前記トルクフィルタの遮断周波数に応じた周波数におけるゲインを算出してもよい。
また、モータ制御装置に、ノッチフィルタ又はトルクフィルタが含まれる場合には、設定支援装置に、それぞれ、前記ノッチフィルタ又は前記トルクフィルタの周波数特性を規定する1つ以上のパラメータの値を指定する複数のパラメータ設定情報に基づき、前記複数のパラメータ設定情報のそれぞれについて、そのパラメータ設定情報にて指定する値が前記ノッチフィルタ又は前記トルクフィルタの前記1つ以上のパラメータの値として設定されている場合における前記第1評価指標値を、前記複数の状況のそれぞれについて算出すると共に、算出した各状況について算出された前記第1評価指標値に基づき、各状況が、安定性についての要求仕様を満たすものであるか否かを判定し、安定性についての要求仕様を満たすと判定された前記状況の範囲が最も広い前記パラメータ設定情報が指定している前記1つ以上のパラメータの値を、前記ノッチフィルタ又はトルクフィルタの前記1つ以上のパラメータの推奨値として出力するフィルタパラメータ推奨値出力部を、付加してもよい。
設定支援装置に、ユーザからの指示に従い、前記フィルタパラメータ推奨値出力部が処理対象とする前記複数のパラメータ設定情報を変更するユーザインターフェース部を、付加してもよい。
モータ制御装置に、ノッチフィルタが含まれる場合には、設定支援装置に、前記ノッチフィルタの周波数特性を規定する1つ以上のパラメータの推奨値を、前記モータ制御装置によるモータ制御のゲイン特性の測定結果から決定する推奨値決定部を、付加してもよい。
指標値算出部は、前記モータ制御装置によるモータ制御のゲイン特性の測定結果から、前記モータを含む所定部分の周波数伝達関数を求め、求めた周波数伝達関数を用いて、前記複数の状況のそれぞれについての前記第1評価指標値を算出してもよい。さらに、指標値算出部は、前記周波数伝達関数を用いて、前記複数の状況のそれぞれについての前記第2評価指標値を算出してもよい。
指標値算出部は、積分演算を行うことなく、前記周波数伝達関数から、前記複数の状況のそれぞれについての前記第2評価指標値を算出してもよい。また、指標値算出部は、各状況における、前記第1パラメータ、前記第2パラメータ以外の少なくとも1つのパラメータの値を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータの値から決定する機能を有してもよい。
本発明の一観点による設定支援装置は、2軸以上のモータを同期的に制御するために使用される複数のモータ制御装置へのパラメータ値設定を支援する設定支援装置であって、パラメータ値の設定の支援対象となっているモータ制御装置毎に、そのモータ制御装置に設定されている第1パラメータの値と第2パラメータの値の組み合わせが異なる複数の状況のそれぞれについて、そのモータ制御装置によるモータ制御の安定性を示す第1評価指標値を算出する第1評価指標値算出手段と、前記状況別に、前記第1評価指標値算出手段により算出された前記第1評価指標値の最悪値を特定する特定手段と、前記特定手段により前記状況別に特定された前記最悪値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する推奨値算出手段と、前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値を、前記第1パラメータの値と前記第2パラメータの値の組み合わせと前記第1評価指標値の前記最悪値との関係を示す情報と共にディスプレイに表示する推奨値表示手段と、を備える。
この設定支援装置(以下、第2設定支援装置とも表記する)によれば、ゲイン調整に関する知識が不十分なユーザであっても、2軸以上のモータを同期的に制御するために使用される複数のモータ制御装置に、各モータ制御装置に十分な安定性及び制御性能を付与で
きるパラメータ値を設定することができる。
第2設定支援装置の推奨値算出手段による各状況についての最悪値からの2推奨値の算出手順としては、様々なものを採用することが出来る。例えば、推奨値算出手段は、所望値に最も近い最悪値が得られた状況の第1及び第2パラメータ値を、各パラメータの推奨値として算出しても良い。また、そのような第1及び第2パラメータ値が複数組存在している場合には、第1パラメータ値及び/又は第2パラメータ値に基づき、それら複数組のパラメータ値の中から、推奨値とする1組のパラメータ値を選択しても良いし、他のアルゴリズムで(例えば、ランダムに)推奨値とする1組のパラメータ値を選択しても良い。
また、第2設定支援装置に、『前記推奨値算出手段は、前記状況別の最悪値の特定結果に基づき、前記各状況が、安定性についての要求仕様を満たすものであるか否かを判定し、前記要求仕様を満たすものであると判定された前記状況毎に、前記モータ制御装置によるモータ制御についての、前記第1評価指標値とトレードオフの関係にある第2評価指標値を算出し、算出された各状況についての前記第2評価指標値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する』構成を採用しておいても良い。
本発明によれば、ゲイン調整に関する知識が不十分なユーザであっても、モータ制御装置に十分な安定性及び制御性能を付与できるパラメータ値をモータ制御装置に設定できる設定支援装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る設定支援装置10の使用形態例の説明図である。 図2は、モータ制御装置のパラメータを説明するためのブロック図である。 図3は、設定支援装置10の機能ブロック図である。 図4は、閉ループゲインピーク量、共振ピーク余裕の説明図である。 図5は、安定性マップの説明図である。 図6は、安定性マップの説明図である。 図7は、安定性指標値算出処理の流れ図である。 図8は、位置閉ループ特性Gp_closed、位置開ループ特性Gp_open、速度閉ループ特性Gv_closed及び速度開ループ特性Gv_openの説明図である。 図9は、第2ノッチフィルタパラメータ算出処理の流れ図である。 図10は、最適化レベル設定用アイテムの説明図である。 図11は、第2ノッチフィルタパラメータ算出処理の効果の説明図である。 図12は、第2ノッチフィルタパラメータ算出処理の効果の説明図である。 図13は、第3ノッチフィルタパラメータ算出処理の流れ図である。 図14は、第3ノッチフィルタパラメータ算出処理の内容を説明するための図である。 図15は、複数軸を協調させて動作させるシステム例の説明図である。 図16は、図15に示したようなシステムで生じ得る現象の説明図である。 図17は、多軸用パラメータ値設定支援処理の内容を説明するための図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る設定支援装置10の使用形態例を示す。
本実施形態に係る設定支援装置10は、モータ制御装置30へのパラメータ値設定を支援するために、1台以上(図1では、1台)のモータ制御装置30と接続されて使用される装置である。
モータ制御装置30は、負荷装置42と接続されたモータ41を、PLC(Programmable Logic Controller)等の上位装置(図示略)から入力される指令(位置指令、トルク
指令又は速度指令)に従って制御する装置である。以下、モータ41と負荷装置42とからなる部分のことを、制御対象40と表記し、モータ制御装置30と制御対象40とからなる部分のことをサーボシステムと表記する。
モータ制御装置30は、上位装置から位置指令が入力される場合、図2に示したように、位置制御器31、速度制御器32、電流制御器34、位置検出器35等として動作する。
位置検出器35は、モータ41又は負荷装置42に取り付けられたエンコーダ(図示略)により検出される制御対象40の速度(以下、検出速度)を積分することで、制御対象40の位置(以下、検出位置)を出力するユニットである。
位置制御器31は、パラメータとして位置比例ゲインKppを有するユニットである。図示してあるように、この位置制御器31には、位置指令と検出位置との偏差である位置偏差が入力される。そして、位置制御器31は、当該位置偏差に位置比例ゲインKppの乗じた値である速度指令を算出して出力する。
速度制御器32は、速度指令と検出速度との偏差である速度偏差を操作量とし、トルク指令を制御量としたPI制御を行うユニットである。この速度制御器32は、パラメータとして、速度比例ゲインKvpと積分ゲインKiとを有している。
また、速度制御器32は、ON/OFF(機能させるか否か)を設定可能なトルクフィルタ(ローパスフィルタ)及びノッチフィルタを含んでいる。速度制御器32内のトルクフィルタは、パラメータとしてカットオフ周波数を有しており、速度制御器32内のノッチフィルタは、パラメータとして、中心周波数、ノッチ深さ及びQ値(=中心周波数/ノッチ幅)を有している。
電流制御器34は、速度制御器32からのトルク指令に応じた駆動電流を生成してモータに供給するユニットである。
以上のことを前提に、以下、設定支援装置10の構成及び動作を具体的に説明する。
図3に、設定支援装置10の機能ブロック図を示す。
本実施形態に係る設定支援装置10は、PC(パーソナルコンピュータ)に設定支援プログラムをインストールした装置である。図3に示してあるように、PCにインストールされた設定支援プログラムは、PCの本体部分(CPUとその周辺デバイスからなる部分)13を、演算処理部14、UI部15及び表示制御部16として動作させる。
表示制御部16は、表示装置12の画面上に、演算処理部14又はUI部15から指示された内容の画像を表示する機能ブロックである。
演算処理部14は、ノッチフィルタパラメータ算出処理、推奨値算出処理、表示・設定処理、設定.表示処理等を実行可能な機能ブロックである。
ノッチフィルタパラメータ算出処理は、速度制御器32内のノッチフィルタの各パラメータの推奨値を算出してモータ制御装置30に設定する処理である。このノッチフィルタパラメータ算出処理には、第1~第3ノッチフィルタパラメータ算出処理がある。
推奨値算出処理は、安定性指標値算出処理と制御性能指標値・推奨値算出処理とで構成される処理である。
安定性指標値算出処理は、モータ制御装置30に設定されている第1パラメータの値と第2パラメータの値の組み合わせが異なる複数の状況のそれぞれについて、モータ制御装置によるモータ制御の安定性を示す安定性指標値を算出する処理である。この安定性指標値算出処理は、第1、第2パラメータをいずれのパラメータとするかをユーザが指定可能な処理であると共に、ゲイン余裕、位相余裕、閉ループゲインピーク量、共振ピーク余裕の中の1つ以上の値を、算出する安定性指標値として指定できる処理となっている。なお、閉ループゲインピーク量、共振ピーク余裕とは、図4に模式的に示したように、それぞれ、ゲイン特性における低周波数側のピーク値、共振周波数におけるゲイン余裕のことである。
また、安定性指標値算出処理は、第1、第2パラメータ以外の各パラメータの値を、固定値(ユーザが指定した値)とするか、第1又は第2パラメータ値に応じた値とするかを指定可能な処理となっている。さらに、安定性指標値算出処理は、第1、第2パラメータの一方の値を、固定値(ユーザが指定した値)とすることも指定可能な処理となっている。
制御性能指標値・推奨値算出処理は、少なくとも、安定性指標値算出処理にて算出された安定性指標値が安定性要求仕様を満たしている各状況について、モータ制御装置30によるモータ制御の制御性能を示す制御性能指標値を算出し、算出結果に基づき、安定性要求仕様及び制御性能要求仕様を満たす第1及び第2パラメータの値を、各パラメータの推奨値として算出する処理である。この制御性能指標値・推奨値算出処理は、軌道追従遅れ時間、定常偏差、整定時間、軌道追従性能の代替特性値、定常偏差の代替特性値、整定時間の代替特性値、ランプ応答追従性の代替特性値の中の1つ以上の値を、算出する制御性能指標値として指定できる処理となっている。
ここで、安定性要求仕様とは、安定性要求を満たしていると判定すべき条件を、算出対象とされている1つ以上の安定性指標値の値で規定する情報(例えば、“閉ループゲインピーク量が1dB以下”、“閉ループゲインピーク量が1dB以下且つ共振ピーク余裕(共振周波数におけるゲイン余裕)が5dB以上”)のことである。また、制御性能要求仕様とは、制御性能要求を満たしていると判定すべき条件を、制御性能指標値の値で規定する情報のことである。この制御性能要求仕様は、制御性能指標値毎(別)に、設定される情報となっており、制御性能指標値・推奨値算出処理では、制御性能要求仕様毎に、推奨値が算出される。
表示・設定処理は、制御性能指標値・推奨値算出処理により算出された各推奨値を各状況の安定性指標値と共に処理結果として表示装置12の画面上に表示し、ユーザによる確認操作がなされたときに算出した各推奨値をモータ制御装置30に設定する処理である。設定・表示処理は、制御性能指標値・推奨値算出処理により算出された各推奨値をモータ制御装置30に設定してから、各推奨値を各状況の安定性指標値と共に処理結果として表示装置12の画面上に表示する処理である。
図5に、表示・設定処理又は設定・表示処理により、表示装置12の画面上に処理結果として表示される画像(以下、安定性マップと表記する)の一例を示す。図示したように、安定性マップは、基本的には、第1パラメータ(図では、速度比例ゲインKvp)の値と第2パラメータ(図では、積分ゲインKi)の値の各組み合わせに対して、安定性指標値を色で示したコンター図上に、推奨値を示す図形(☆)が示されたものである。なお、安定性マップ内に示してある○は、後述する位置閉ループ特性Gp_closed計測時における第1及び第2パラメータの設定値を示す図形である。
ただし、ユーザが、複数の制御性能要求仕様を指定している場合には、安定性マップとして、コンター図上に制御性能要求仕様別に推奨値が示された画像が表示される。さらに、ユーザが、或る制御性能指標値に関する等値線の表示を指定した場合には、図6に示したように、コンター図上に当該制御性能評価値が同じ点を結んだ等値線が、制御性能評価値を色で表示される。
UI部15(図3)は、マウス、キーボード等の入力装置11を操作させることにより、ユーザに演算処理部14に実行させる処理の内容を指定させて、ユーザにより指定された内容の処理を演算処理部14に実行させる機能ブロックである。
このUI部15は、ユーザが、演算処理部14に以下に例示するような一連の処理を実行させることが出来るように構成されている。
・処理例1
ノッチフィルタパラメータ算出処理(第1~第3ノッチフィルタパラメータ算出処理のいずれか)を実行し、
第1パラメータ、第2パラメータを、それぞれ、Kvp、kiとし、安定性指標値を閉ループゲインピーク量とし、安定性指標値を定常偏差の代替特性値とした推奨値算出処理を実行し、
設定・表示処理(又は、表示・設定処理)を実行する。
・処理例2
ノッチフィルタパラメータ算出処理を実行し、
第1パラメータ、第2パラメータを、それぞれ、Kvp、kiとし、安定性指標値を閉ループゲインピーク量とし、安定性指標値を定常偏差の代替特性値とした推奨値算出処理を実行し、
第1パラメータ、第2パラメータを、それぞれ、Kpp、kiとした推奨値算出処理であって、kiを、完了した推奨値算出処理で得られた推奨値に固定した推奨値算出処理を実行し、
設定・表示処理(又は、表示・設定処理)を実行する。
・処理例3
ノッチフィルタパラメータ算出処理を実行し、
第1パラメータ、第2パラメータを、それぞれ、Kvp、kppとし、kiをKvp・4とし、安定性指標値を閉ループゲインピーク量とし、安定性指標値を定常偏差の代替特性値とした推奨値算出処理を実行し、
設定・表示処理(又は、表示・設定処理)を実行する。
以下、演算処理部14が実行可能な各種処理についてさらに具体的に説明する。なお、本設定支援装置10の使用時には、通常、ノッチフィルタパラメータ算出処理が最初に実行されるのであるが、説明の便宜上、以下では、推奨値算出処理(安定性指標値算出処理
及び制御性能指標値算出処理)の説明を行った後に、ノッチフィルタパラメータ算出処理について説明することにする。
《安定性指標値算出処理》
図7に、安定性指標値算出処理の流れ図を示す。この流れ図及び以下の説明において、位置閉ループ特性Gp_closed、位置開ループ特性Gp_open 速度閉ループ特性Gv_closed、速度開ループ特性Gv_openとは、それぞれ、サーボシステムの、図8の点線枠51~
54内に示してある部分の周波数伝達関数のことである。
図7に示してあるように、安定性指標値算出処理時、演算処理部14は、まず、モータ制御装置30を制御することにより、位置閉ループ特性Gp_closed(複素数の配列)を計測する処理(ステップS101)を行う。このステップの処理は、『多数の周波数成分を含むように時間変化する位置指令をモータ制御装置30に入力しながら検出位置を周期的に収集し、入力した位置指令と収集した検出位置とをフーリエ変換して比をとることにより位置閉ループ特性Gp_closedを算出する処理』であっても、『モータ制御装置30に位置閉ループ特性Gp_closedの計測を依頼し、計測結果をモータ制御装置30から取得する処理』であっても良い。
ステップS101の処理を終えた演算処理部14は、計測した位置閉ループ特性Gp_closedと、その時点においてモータ制御装置30の各部に設定されている各種パラメータ値とから、制御対象特性P(制御対象40の周波数伝達関数P)を算出する(ステップS102)。
より具体的には、演算処理部14は、このステップS102にて、まず、その時点(Gv_closedの計測時点)における各種パラメータ(Kpp、Kvp、Ki、フィルタパラ
メータ)の設定値から、位置制御器31の特性(周波数伝達関数;以下同様)Cp及び速度制御器32の特性Cvを特定する。
そして、演算処理部14は、特定した特性Cp、Cv等に基づき、以下の演算を順次行うことにより、制御対象特性Pを算出する。なお、以下の(2)式におけるCiは、位置検出器35の特性(周波数伝達関数)である。
Gp_open=Gp_closed/(1-Gp_closed) ・・・(1)
Gv_closed=Gp_open/(Cp・Ci) ・・・(2)
Gv_open=Gv_closed/(1-Gv_closed) ・・・(3)
P=Gv_open/Cv ・・・(4)
すなわち、演算処理部14は、まず、位置閉ループ特性Gp_closedから位置開ループ特性Gp_openを求める((1)式)。次いで、演算処理部14は、位置開ループ特性Gp_openから特性Cp及び特性Ciを除することで、速度閉ループ特性Gv_closedを求める(
(2)式)。さらに、演算処理部14は、速度閉ループ特性Gv_closedから速度開ルー
プ特性Gv_oepnを求める((3)式)。そして、演算処理部14は、速度開ループ特性Gv_openからCvを除すことで制御対象特性Pを算出する((4)式)。
ステップS102の処理を終えた演算処理部14は、ステップS103~S106の処理ループを開始し、まず、処理対象状況が、複数の評価対象状況の中の最初の評価対象状況であることを記憶する(ステップS103)。ここで、複数の評価対象状況とは、ユーザにより設定対象パラメータとして指定された2パラメータ(KiとKvp、KppとKvp等)の値の組み合わせが互いに異なる状況のことである。なお、評価対象状況の数、各評価対象状況の具体的な内容は、2設定対象パラメータの組み合わせに応じて演算処理部14が自動的に決定する。その際、演算処理部14は、各評価対象状況についての設定
対象パラメータ以外の各パラメータ値を、ユーザの指定に従って、固定値(ユーザが指定した値)か、第1又は第2パラメータから求めた値とする。
ステップS103の処理を終えた演算処理部14は、処理対象状況における各部の特性(位置制御器31の特性Cpと速度制御器32の特性Cv)を特定する(ステップS10
4)。そして、演算処理部14は、特定した各部の特性と制御対象特性Pとから、処理対象状況におけるGp_closedを算出する(ステップS104)。このステップ104の処理は、以下の演算を順々に行うことでGp_closedを算出する処理である(図8参照)。
Gv_open=Cv・P
Gv_closed=(Gv_open)/(1+Gv_open)
Gp_open=Cp・Ci・Gv_closed
Gp_closed=Gp_open/(1+Gp_open)
処理対象状況におけるGp_closedの算出を終えた演算処理部は、当該Gp_closedを用いて、ユーザにより指定された数、種類の安定性指標値(例えば、ゲイン余裕のみや、閉ループゲインピーク量と共振ピーク余裕)を算出・記憶する(ステップS105)。
ステップS105の処理を終えた演算処理部14は、未処理の評価対象状況が残っているか否かを判断する(ステップS106)。未処理の評価対象状況が残っていた場合(ステップS106;YES)、演算処理部14は、ステップS103に戻って、次の評価対象状況に対する処理を実行する。
そして、演算処理部14は、全評価対象状況に対する処理が完了したときに(ステップS106;NO)に、この安定性指標値算出処理を終了する。
《制御性能指標値・推奨値算出処理》
制御性能指標値・推奨値算出処理は、安定性指標値算出処理(図7)の処理結果と安定性要求仕様と1つ以上の制御性能要求仕様とに基づき、制御性能要求仕様毎に、安定性要求仕様及び制御性能要求仕様を満たす、最も制御性能が悪い2設定対象パラメータ値を、2設定対象パラメータの推奨値として算出する処理である。なお、最も制御性能が良い2設定対象パラメータ値ではなく、最も制御性能が悪い2設定対象パラメータ値を、2設定対象パラメータの推奨値として算出しているのは、安定性を多めに確保しておけば、制御対象40の経時変化等により安定性が劣化しても安定性要求仕様を満たす状態を維持できることになるためである。
既に説明したように、設定支援装置10は、制御性能の判定に用いる制御性能指標値として、軌道追従遅れ時間、定常偏差、整定時間、軌道追従性能の代替特性値、定常偏差の代替特性値、整定時間の代替特性値、ランプ応答追従性の代替特性値の中の1つ以上の値を指定可能な装置として構成されている。
制御性能指標値・推奨値算出処理時、演算処理部14は、各評価対象状況における軌道追従遅れ時間、定常偏差、整定時間を、安定性指標値算出処理時に得られた各評価対象状況におけるGv_closeを基に畳み込み演算を行うことで算出する。そして、演算処理部14は、各評価対象状況について算出した制御性能指標値(軌道追従遅れ時間等)、安定性指標値算出処理で算出された各評価対象状況についての安定性指標値に基づき、安定性要求仕様及び制御性能要求仕様を満たす、最も制御性能が悪い2設定対象パラメータ値を、2設定対象パラメータの推奨値として算出する。
また、推奨値算出処理時、演算処理部14は、他の各制御性能指標値を、畳み込み演算を行うことなく算出する。
具体的には、演算処理部14は、軌道追従性能の代替特性値として、以下のL値を算出する。
L=SQR(第1パラメータ値+α・第2パラメータ値
なお、αは、第1パラメータと第2パラメータの組み合わせに応じて予め定められている値(>0)である。
また、演算処理部14は、定常偏差の代替特性値、整定時間の代替特性値としては、それぞれ、安定性指標値算出処理時に得られた各評価対象状況におけるGv_closedの1番
目の配列値(最も低周波数側の配列値)Gv_closed[1]、k番目の配列値Gv_closed[
k]を算出する。なお、Gv_closed[k]とは、Gv_closedの、ユーザにより整定時間の
代替特性値の評価時間として指定された時間の逆数に相当する周波数成分のことである。
また、演算処理部14は、ランプ応答追従性の代替特性値を、各評価対象状況におけるGv_closedにさらに1/(jω)(ωは、指定された周波数)を乗じた値を算出する。
そして、演算処理部14は、各評価対象状況について算出した制御性能指標値(代替特性値)、安定性指標値算出処理で算出された各評価対象状況についての安定性指標値に基づき、安定性要求仕様及び制御性能要求仕様を満たす、最も制御性能が悪い2設定対象パラメータ値を、2設定対象パラメータの推奨値として算出する。
ここで、上記した各代替特性値について、幾つかの事項を補足しておくことにする。
ボード線図のゲインピークが出ない安定領域においては、軌道追従性能と、各ゲイン値(Kpp値、Kvp値、Ki値)との間に略正の相関がある。そのため、上記したL値を、軌道追従性能の代替特性値として使用することが出来る。また、定常偏差とGv_closed[1]との間、整定時間とGv_closed[k]との間、ランプ応答追従性とGv_closed/(
jω)との間にも、略正の相関がある。そのため、定常偏差、整定時間ランプ、応答追従性の各代替特性値を制御性能の指標値として使用することも出来る。
そして、上記した各代替特性値は、簡単な演算で得られるものであるため、畳み込み演算が必要とされる軌道追従遅れ時間等よりも短時間で算出できる。従って、上記代替特性値を、制御性能の判定に用いるよう指定しておけば、各設定対象パラメータの推奨値を、極めて短時間のうちに得ることが可能となる。
《ノッチフィルタパラメータ算出処理》
既に説明したように、ノッチフィルタパラメータ算出処理には、第1~第3ノッチフィルタパラメータ算出処理がある。以下、第1~第3ノッチフィルタパラメータ算出処理の内容を順に説明する。
・第1ノッチフィルタパラメータ算出処理
第1ノッチフィルタパラメータ算出処理の実行が指示された演算処理部14は、以下の手順で、速度制御器32内のノッチフィルタの各パラメータの推奨値を算出してモータ制御装置30に設定する。
第1ノッチフィルタパラメータ算出処理を開始した演算処理部14は、まず、ノッチフィルタをオフとする。次いで、演算処理部14は、モータ制御装置30を制御することにより、位置閉ループ特性Gp_closedを計測する。ここで、位置閉ループ特性Gp_closedとは、サーボシステムの周波数伝達関数(複素数の配列)のことである。このGp_closedの計測処理は、『多数の周波数成分を含むように時間変化する位置指令をモータ制御装置30に入力しながら検出位置を周期的に収集し、入力した位置指令と収集した検出位置とを
フーリエ変換して比をとることにより位置閉ループ特性Gp_closedを算出する処理』であ
っても、『モータ制御装置30に位置閉ループ特性Gp_closedの計測を依頼し、計測結果
をモータ制御装置30から取得する処理』であっても良い。
そして、演算処理部14は、 計測したGp_closed中の共振ピークが抑制されるように、ノッチフィルタの各パラメータ(中心周波数ωn、ノッチ深さd、ノッチ幅Δω)の推奨値を決定し、決定した各推奨値をモータ制御装置30に設定してから、第1ノッチフィルタパラメータ算出処理を終了する。
・第2ノッチフィルタパラメータ算出処理
図9に、第2ノッチフィルタパラメータ算出処理の流れ図を示す。
図示してあるように、第2ノッチフィルタパラメータ算出処理を開始した演算処理部14は、まず、モータ制御装置30を制御することにより、位置閉ループ特性Gp_closedを計測する(ステップS201)。この計測処理は、安定性指標値算出処理(図7)のステップS101の処理と同じものである。また、演算処理部14は、ステップS201にて、位置閉ループ特性Gp_closedから、ノッチフィルタの中心周波数の推奨値とする共振ピークの周波数を特定する処理も行う。
次いで、演算処理部14は、安定性指標値算出処理のステップS102と同内容の処理をステップS202にて行う。
その後、演算処理部14は、今回実行するステップS204~S207の処理ループで評価するノッチフィルタの深さd、Q値の組み合わせが、複数の評価対象値ペアの中の最初の評価対象値ペアであることを記憶する(ステップS203)。ここで、複数の評価対象値ペアとは、ユーザが指定したノッチフィルタの最適化レベルにより、総数や各評価対象値ペアの内容が定められる情報のことである。より具体的には、本実施形態に係るUI部15は、表示制御部16に、表示装置12の画面上に図10に示した最適化レベル設定用アイテム(いわゆるスライダーコントロール)を表示させる。そして、UI部15は、最適化レベルとして、例えば、最高レベルが指定された場合には、[0, 5, 10, 15, 20]中の1値と、[0.8, 1.0, 1.2, 1.4, 1.6]中の1値とからなる深さdとQ値の総計25個の
ペアが、“複数の評価対象値ペア”であることを演算処理部14に通知する。
ステップS203(図9)の処理を終えた演算処理部14は、ステップS204~S207の処理ループを開始する。この処理ループは、ステップS204にて設定される処理対象状況が、ノッチフィルタの各パラメータを除いたパラメータについての設定状況であること、及び、各処理対象状況における安定性指標値が評価対象値ペア別に記憶される(ステップS206)ことを除けば、安定性指標値算出処理(図7)のステップS103~S107の処理ループと同じものである。
演算処理部14は、未処理の評価対象状況がなくなったとき(ステップS207;NO)に、ステップS204~S207の処理ループを抜け出す。そして、演算処理部14は、未処理の評価対象値ペアが残っていた場合(ステップS208;YES)には、ステップS203に戻って、次の評価対象値ペアに対する処理を実行する。
演算処理部14は、未処理の評価対象値ペアがなくなった場合(ステップS208;NO)には、各評価対象値ペアについての処理結果に基づき、安定性を確保できる範囲が最も広い評価対象値ペアを特定する(ステップS209)。この処理としては、例えば、コンター図表示した場合に、安定性指標値が所定条件を満たす領域が最も広くなる評価対象値ペアを特定する処理が行われる。
そして、演算処理部14は、特定した評価対象値ペアを、ステップS201で特定した中心周波数と共に、モータ制御装置30に設定(ステップS209)してから、この第2ノッチフィルタパラメータ算出処理を終了する。
上記第2ノッチフィルタパラメータ算出処理によれば、例えば、図11(A)、図11(B)に示したように、サーボシステムの安定領域を広げることが出来る。なお、図11(A)は、ノッチフィルタがOFF(ノッチフィルタの深さが“0”)である場合におけるサーボシステムの安定性マップであり、図11(B)は、第2ノッチフィルタパラメータ算出処理完了後のサーボシステムの安定性マップである。
そして、第2ノッチフィルタパラメータ算出処理後には、上記内容の推奨値算出処理が行われるので、本実施形態に係る設定支援装置10によれば、図12(A)、図12(B)に示したように、制御帯域を上げることが出来る。
・第3ノッチフィルタパラメータ算出処理
図13に、第3ノッチフィルタパラメータ算出処理の流れ図を示す。
この第3ノッチフィルタパラメータ算出処理は、より高速にノッチフィルタの各パラメータの推奨値が算出できるように、第2ノッチフィルタパラメータ算出処理を変形した処理である。
図示してあるように、第3ノッチフィルタパラメータ算出処理を開始した演算処理部14は、まず、ステップS301、S302にて、それぞれ、第3ノッチフィルタパラメータ算出処理(図9)のステップS201、S202と同じ処理を行う。
次いで、演算処理部14は、今回実行するステップS304~S307の処理ループで評価するノッチフィルタの深さd、Q値の組み合わせが、複数の評価対象値ペアの中の最初の評価対象値ペアであることを記憶する(ステップS303)。また、このステップS303にて、演算処理部14は、今回実行するステップS304~S307の処理ループで評価するKvp値がKvpの初期値(例えば、1[Hz])であることも記憶する。
ステップS303の処理を終えた演算処理部14は、ステップS304~S307の処理ループを開始し、まず、Ki=Kvp/4として、安定性指標値を算出する(ステップS304)。より具体的には、演算処理部14は、ノッチフィルタの中心周波数がステップS301で特定した周波数であり、ノッチフィルタの深さd、Q値の組み合わせが現評価対象ペアであり、Kvp値が、ステップS303又はS306で設定された値であり、Ki値が、Kvp値の1/4である状況にモータ制御装置30があると仮定して、制御対象特性Pを用いて、当該状況における位置閉ループ特性Gp_closedを求める。そして、演算処理部14は、求めたGp_closedから、安定性指標値を算出する。
ステップS304の処理を終えた演算処理部14は、算出された安定指標値が安定性要求仕様を満たすものであるか否かを判断する(ステップS305)。
算出された安定指標値が安定性要求仕様を満たすものであった場合(ステップS305;YES)、演算処理部14は、現Kvp値を、現評価対象値ペアについての最大Kvp値として記憶する(ステップS306)。なお、この処理は、既存の最大Kvp値を書き換える処理である。そして、演算処理部14は、Kvp値を所定量増加させる処理(ステップS307)を行ってから、ステップS304以降の処理を再び開始する。
また、演算処理部14は、算出された安定指標値が安定性要求仕様を満たすものではな
かった場合(ステップS305;NO)には、未処理の評価対象値ペアが残っているか否かを判断する(ステップS308)。そして、演算処理部14は、未処理の評価対象値ペアが残っていた場合(ステップS308;YES)には、ステップS303に戻って、次の評価対象値ペアに対する処理を開始する。
演算処理部14は、未処理の評価対象値ペアがなくなった場合(ステップS308;NO)には、各評価対象値ペアについての最大Kvp値に基づき、最大Kvp値が最も大きな評価対象値ペアを特定する(ステップS309)。例えば、各評価対象値ペアについて得られた最大Kvp値が図14に示したようなものであった場合、演算処理部14は、最大Kvp値が“107”となっている評価対象値ペア(ノッチ深さ“10”、Q値“1.6”)を特定する。そして、演算処理部14は、特定した評価対象値ペアを、ステップS301で特定した中心周波数と共に、モータ制御装置30に設定(ステップS309)してから、この第3ノッチフィルタパラメータ算出処理を終了する。
設定支援装置10(演算処理部14)は、上記した各種処理に加えて、多軸用パラメータ値設定支援処理も行うことが出来るように構成されている。
多軸用パラメータ値設定支援処理は、図15に示した構成を有するガントリのような、複数軸(X1軸、X2軸)を協調させて動作させるシステムのX1軸、X2軸を制御する2モータ制御装置30へのパラメータ値設定を支援するための処理である。
図15に示したようなシステムでは、各軸の周波数特性が同一でないとヨーイングなど好ましくない挙動が発生し得る。そのため、各軸のゲインとして同一の値を設定することが多いが、各軸の周波数特性は、メカ構造やガントリ位置、負荷位置などによって変化する。例えば、負荷がX2軸に偏った状態ではX1軸に関する速度閉ループ周波数特性とX2軸に関する速度閉ループ周波数特性とは、図16に示したように異なったものとなる。
そのため、単に各軸のゲインとして同一の値を設定したのでは、両軸の制御の安定性が担保出来ない場合がある。
両軸の制御の安定性を担保するために、多軸用パラメータ値設定支援処理では、まず、負荷がX2軸(又はX1軸)に偏った状態でX1軸制御用のモータ制御装置30、X2軸制御用のモータ制御装置30のそれぞれについて、例えば、設定対象パラメータを位置比例ゲインKpp及び速度比例ゲインKvpとした安定性指標値算出処理(図7)が行われる。
次いで、X1軸制御用のモータ制御装置30についての安定性指標値算出処理の処理結果(複数の状況のそれぞれについての安定性指標値)と、X2軸制御用のモータ制御装置30についての安定性指標値算出処理の処理結果とから、各状況における安定性指標値の最悪値を特定する最悪値特定処理が行われる。すなわち、図17に示してあるX1軸安定性マップ及びX2軸安定性マップから同図に示してある合成安定性マップを生成する処理に相当する処理が行われる。
その後、最悪値特定処理の処理結果を用いて(最悪値特定処理で得られた各最悪値を安定性指標値として取り扱って)、X1軸又はX2軸制御用のモータ制御装置30に対して制御性能指標値・推奨値算出処理が行われる。そして、ユーザによる確認後(又はユーザによる確認なしで)、算出された2推奨値がX1軸制御用のモータ制御装置30とX2軸制御用のモータ制御装置30とに設定されて、多軸用パラメータ値設定支援処理が終了する。
以上、説明したように、本実施形態に係る設定支援装置10は、安定性及び制御性能の双方を考慮して2パラメータの推奨値を決定して出力することが出来る。従って、本設定支援装置10によれば、ゲイン調整に関する知識が不十分なユーザであっても、モータ制御装置30に十分な安定性及び制御性能を付与できるパラメータ値を、モータ制御装置30に設定することが可能となる。
《変形例》
上記した設定支援装置10は、各種の変形が可能なものである。例えば、第1~第3ノッチフィルタパラメータ算出処理を、算出された各推奨値をユーザに提示し、確認を得てから、各推奨値をモータ制御装置30に設定する処理に変形しても良い。第2,第3ノッチフィルタパラメータ算出処理を、ノッチフィルタ以外のフィルタ(位置フィルタ、トルクフィルタ)のパラメータの推奨値を算出する処理に変形しても良い。設定支援装置10を、安定性マップとして3次元グラフを表示する装置に変形しても良い。
また、軌道追従性能(又は他の性能)の代替特性値として、SQR(第1パラメータ値+α・第2パラメータ値)とは異なる値、例えば、“第1パラメータ値+k・第2パラメータ値”や、|第1パラメータ値|+k・|第1パラメータ値|(k1、は、予め定められている値)を使用しても良い。
設定支援装置10を、第1及び第2パラメータの推奨値を、各状況についての第1評価指標値から算出(特定)する装置に変形しても良い。各状況についての第1評価指標値からの2推奨値の算出手順としては、所望値に最も近い第1評価指標値が得られた状況の第1及び第2パラメータ値を、各パラメータの推奨値として算出するという手順を例示できる。なお、そのような第1及び第2パラメータ値が複数組存在している場合には、第1パラメータ値及び/又は第2パラメータ値に基づき、それら複数組のパラメータ値の中から、推奨値とする1組のパラメータ値を選択しても良い。より具体的には、複数組のパラメータ値の中から、第1パラメータ値が最も大きい又は小さいものや、第1パラメータ値と第2パラメータ値から求められる値(上記したL値等)が最も大きい又は小さいものを検索し、検索結果を第1及び第2パラメータの推奨値としても良い。また、他のアルゴリズムで(例えば、ランダムに)、上記複数組のパラメータ値の中から推奨値とする1組のパラメータ値を選択しても良い。
同様に、多軸用パラメータ値設定支援処理を、第1及び第2パラメータの推奨値を各状況についての最悪値から算出(特定)する処理に変形しても良い。また、設定支援装置を、第1評価指標値として、制御性能を示す評価指標値を算出し、第2評価指標値として、安定性を示す評価指標値を算出する装置に変形することも出来る。ただし、そのように設定支援装置を変形すると、通常、推奨値が得られるまでにより長い時間が必要とされることになるので、上記実施形態の構成を採用しておくことが好ましい。
《付記》
モータ(41)を制御するモータ制御装置(30)へのパラメータ値設定を支援する設定支援装置(10)であって、
前記モータ制御装置(30)に設定されている第1パラメータの値と第2パラメータの値の組み合わせが異なる複数の状況のそれぞれについて、前記モータ制御装置(30)によるモータ制御の安定性又は制御性能を示す第1評価指標値を算出する指標値算出部(14)と、
前記指標値算出部(14)により算出された各状況についての前記第1評価指標値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する推奨値算出部(14)と、
前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値を、前記第1パ
ラメータの値と前記第2パラメータの値の組み合わせと前記第1評価指標値の前記最悪値との関係を示す情報と共にディスプレイに表示する推奨値表示部(14、16)と、
を備えることを特徴とする設定支援装置(10)。
2軸以上のモータ(41)を同期的に制御するために使用される複数のモータ制御装置(30)へのパラメータ値設定を支援する設定支援装置(10)であって、
パラメータ値の設定の支援対象となっているモータ制御装置指標値毎に、そのモータ制御装置指標値に設定されている第1パラメータの値と第2パラメータの値の組み合わせが異なる複数の状況のそれぞれについて、そのモータ制御装置(30)によるモータ制御の安定性を示す第1評価指標値を算出する第1評価指標値算出手段(14)と、
前記状況別に、前記第1評価指標値算出手段(14)により算出された前記第1評価指標値の最悪値を特定する特定手段(14)と、
前記特定手段により前記状況別に特定された前記最悪値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する推奨値算出手段(14)と、
前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値を、前記第1パラメータの値と前記第2パラメータの値の組み合わせと前記第1評価指標値の前記最悪値との関係を示す情報と共にディスプレイに表示する推奨値表示手段(14、16)と、
を備えることを特徴とする設定支援装置(10)。
10 設定支援装置
11 入力装置
12 表示装置
13 本体部分
14 演算処理部
15 UI部
16 表示制御部
30 モータ制御装置
31 位置制御器
32 速度制御器
34 電流制御器
35 位置検出器
40 制御対象
41 モータ
42 負荷装置

Claims (18)

  1. モータを制御し、かつ、ノッチフィルタ又はトルクフィルタを含むモータ制御装置へのパラメータ値設定を支援する設定支援装置であって、
    前記モータ制御装置に設定されている第1パラメータの値と第2パラメータの値の組み合わせが異なる複数の状況のそれぞれについて、前記モータ制御装置によるモータ制御の安定性又は制御性能を示す第1評価指標値を算出する指標値算出部と、
    前記指標値算出部により算出された各状況についての前記第1評価指標値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する推奨値算出部と、
    前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値を、前記第1パラメータの値と前記第2パラメータの値の組み合わせと前記第1評価指標値との関係を示す情報と共にディスプレイに表示する推奨値表示部と、
    前記ノッチフィルタ又は前記トルクフィルタの周波数特性を規定する1つ以上のパラメータの値を指定する複数のパラメータ設定情報に基づき、前記複数のパラメータ設定情報のそれぞれについて、前記複数のパラメータ設定情報にて指定する値が前記ノッチフィルタ又は前記トルクフィルタの前記1つ以上のパラメータの値として設定されている場合における前記第1評価指標値を、前記複数の状況のそれぞれについて算出すると共に、各状況について算出された前記第1評価指標値が、安定性についての要求仕様を満たすものであるか否かを判定する判定部と、
    前記第1評価指標値が前記要求仕様を満たすと判定された場合における前記複数のパラメータ設定情報の1つに基づいて特定した前記1つ以上のパラメータの値を、前記ノッチフィルタ又はトルクフィルタの前記1つ以上のパラメータの推奨値として出力するフィルタパラメータ推奨値出力部と、
    を備えることを特徴とする設定支援装置。
  2. 前記指標値算出部は、前記複数の状況のそれぞれについて、前記第1評価指標値と、前記モータ制御装置によるモータ制御の、前記第1評価指標値とトレードオフの関係にある第2評価指標値とを算出し、
    前記推奨値算出部は、前記指標値算出部により算出された各状況についての前記第1評価指標値及び前記第2評価指標値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の設定支援装置。
  3. 前記推奨値表示部は、前記第1パラメータの値、前記第2パラメータの値を、それぞれ、縦軸及び横軸の中の一方、他方とし、前記第1評価指標値を色又は輝度で表したコンター図であって、前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値が示す位置に所定のマークが示されたコンター図を前記ディスプレイに表示する、
    ことを特徴とする請求項に記載の設定支援装置。
  4. 前記推奨値表示部は、前記コンター図上に前記第2評価指標値の等値線を表示する機能を有する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の設定支援装置。
  5. 前記指標値算出部は、各状況についての前記第1パラメータの値、前記第2パラメータの値のそれぞれとの間に正又は負の相関がある値を、各状況についての前記第2評価指標値として算出する、
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の設定支援装置。
  6. 前記指標値算出部は、前記モータ制御装置によるモータ制御の安定性を示す値を前記第1評価指標値として算出し、前記モータ制御装置によるモータ制御の制御性能を示す値を前記第2評価指標値として算出する、
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の設定支援装置。
  7. 前記推奨値算出部は、各状況の前記第1評価指標値及び前記第2評価指標値に基づき、安定性についての要求仕様及び制御性能についての要求仕様を満たし、実現できる性能が最も低い状況を特定し、特定した状況についての前記第1パラメータの値及び前記第2パラメータの値を、前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値として算出する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の設定支援装置。
  8. 前記指標値算出部は、前記複数の状況のそれぞれについて、前記モータ制御装置によるモータ制御の安定性についての、前記第1評価指標値とは異なる評価基準での評価結果である第3評価指標値も算出し、
    前記推奨値算出部は、前記指標値算出部により算出された各状況についての第3評価指標値も用いて、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の設定支援装置。
  9. 前記指標値算出部は、前記第1評価指標値又は前記第3評価指標値として、前記モータ制御装置を含むサーボシステムの、前記ノッチフィルタの中心周波数又は前記トルクフィルタの遮断周波数に応じた周波数におけるゲインを算出する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の設定支援装置。
  10. ユーザからの指示に従い、前記フィルタパラメータ推奨値出力部が処理対象とする前記複数のパラメータ設定情報を変更するユーザインターフェース部を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項に記載の設定支援装置。
  11. 前記ノッチフィルタの周波数特性を規定する1つ以上のパラメータの推奨値を、前記モータ制御装置によるモータ制御のゲイン特性の測定結果から決定する推奨値決定部を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の設定支援装置。
  12. 前記指標値算出部は、前記モータ制御装置によるモータ制御のゲイン特性の測定結果から、前記モータを含む所定部分の周波数伝達関数を求め、求めた周波数伝達関数を用いて、前記複数の状況のそれぞれについての前記第1評価指標値を算出する、
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の設定支援装置。
  13. 前記指標値算出部は、前記モータ制御装置によるモータ制御のゲイン特性の測定結果から、前記モータを含む所定部分の周波数伝達関数を求め、求めた周波数伝達関数を用いて、前記複数の状況のそれぞれについての前記第1評価指標値と前記第2評価指標値とを算出する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の設定支援装置。
  14. 前記指標値算出部は、積分演算を行うことなく、前記周波数伝達関数から、前記複数の状況のそれぞれについての前記第2評価指標値を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の設定支援装置。
  15. 前記指標値算出部は、各状況における、前記第1パラメータ、前記第2パラメータ以外の少なくとも1つのパラメータの値を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータの値から決定する機能を有する、
    ことを特徴とする請求項1から1のいずれか一項に記載の設定支援装置。
  16. 前記推奨値算出部により算出された前記第1パラメータの前記推奨値と前記第2パラメータの前記推奨値とを自動的に前記モータ制御装置に設定する第1動作モードと、前記推奨値算出部により算出された前記第1パラメータの前記推奨値と前記第2パラメータの前記推奨値とを、ユーザにより設定指示が入力されたときに前記モータ制御装置に設定する第2動作モードとを有する設定処理部であって、ユーザにより指定された動作モードで動作する設定処理部を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から1のいずれか一項に記載の設定支援装置。
  17. 2軸以上のモータを同期的に制御するために使用され、かつ、ノッチフィルタ又はトルクフィルタを含む複数のモータ制御装置へのパラメータ値設定を支援する設定支援装置であって、
    パラメータ値の設定の支援対象となっているモータ制御装置毎に、そのモータ制御装置に設定されている第1パラメータの値と第2パラメータの値の組み合わせが異なる複数の状況のそれぞれについて、そのモータ制御装置によるモータ制御の安定性を示す第1評価指標値を算出する第1評価指標値算出手段と、
    前記状況別に、前記第1評価指標値算出手段により算出された前記第1評価指標値の最悪値を特定する特定手段と、
    前記特定手段により前記状況別に特定された前記最悪値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する推奨値算出手段と、
    前記第1パラメータの前記推奨値及び前記第2パラメータの前記推奨値を、前記第1パラメータの値と前記第2パラメータの値の組み合わせと前記第1評価指標値の前記最悪値との関係を示す情報と共にディスプレイに表示する推奨値表示手段と、
    前記ノッチフィルタ又は前記トルクフィルタの周波数特性を規定する1つ以上のパラメータの値を指定する複数のパラメータ設定情報に基づき、前記複数のパラメータ設定情報のそれぞれについて、前記複数のパラメータ設定情報にて指定する値が前記ノッチフィルタ又は前記トルクフィルタの前記1つ以上のパラメータの値として設定されている場合における前記第1評価指標値を、前記複数の状況のそれぞれについて算出すると共に、各状況について算出された前記第1評価指標値が、安定性についての要求仕様を満たすものであるか否かを判定する判定部と、
    前記第1評価指標値が前記要求仕様を満たすと判定された場合における前記複数のパラ
    メータ設定情報の1つに基づいて特定した前記1つ以上のパラメータの値を、前記ノッチフィルタ又はトルクフィルタの前記1つ以上のパラメータの推奨値として出力するフィルタパラメータ推奨値出力部と、
    を備えることを特徴とする設定支援装置。
  18. 前記推奨値算出手段は、前記状況別の最悪値の特定結果に基づき、前記各状況が、安定性についての要求仕様を満たすものであるか否かを判定し、前記要求仕様を満たすものであると判定された前記状況毎に、前記モータ制御装置によるモータ制御についての、前記第1評価指標値とトレードオフの関係にある第2評価指標値を算出し、算出された各状況についての前記第2評価指標値に基づき、前記第1パラメータの推奨値と前記第2パラメータの推奨値とを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の設定支援装置。
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