JP7119378B2 - 半導体装置 - Google Patents

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この発明は、半導体装置に関する。
産業用または電気自動車用といった様々な用途の電力変換装置において、その中心的な役割を果たすパワー半導体デバイスへの低消費電力化に対する期待は大きい。パワー半導体デバイスの中でも、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)は、伝導度変調効果により低オン電圧が達成でき、また電圧駆動のゲート制御で制御が容易であるため、その使用が確実に定着してきている。特にシリコン(Si)ウエハの表面に設けたトレンチにゲート電極を形成するトレンチゲート型IGBTは、電子の反転層(チャネル)の密度(総チャネル長)を大きくすることができるので、オン電圧を低くすることができる。
従来、複数のトレンチゲートを有する半導体装置において、フローティングp型領域を有するトレンチゲート型IGBTが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。図21は、従来のフローティングp型領域を有する半導体装置の構造を示す断面図である。図21に示すように、n-型ドリフト層1を備えるシリコン基板の一方の表面層にp-型層4が設けられ、他方の表面層にn+型バッファ層3が設けられ、n+型バッファ層3の表面層にp+型コレクタ領域2が設けられている(以降は、p-型層4が設けられている側をシリコン基板のおもて面、p+型コレクタ領域2が設けられている側をシリコン基板の裏面と定義する)。シリコン基板のおもて面側からは、p-型層4を深さ方向に貫通してn-型ドリフト層1に達する複数のトレンチ6が設けられている。
-型層4は、トレンチ6によって、p-型ベース領域12と、p-型フローティング領域13とに分割されている。p-型ベース領域12とp-型フローティング領域13は、トレンチ6が並ぶ短手方向に例えば交互に繰り返し配置されており、短手方向と直交する長手方向にはトレンチ6と平行に直線状に延びている。p-型ベース領域12の内部には、n+エミッタ領域5が選択的に設けられている。さらに、p-型ベース領域12の内部には、n+エミッタ領域5に隣接して選択的にp+型ベース領域11が設けられている。p-型ベース領域12の、トレンチ6の側壁に沿った部分には、オン状態のときに主電流の電流経路となるn型の反転層が形成される。
エミッタ電極10は、層間絶縁膜9に設けられたコンタクトホールを介してp+型ベース領域11およびn+エミッタ領域5に導電接続されている。コレクタ電極14は、シリコン基板の裏面側においてp+コレクタ層2に導電接続されている。ゲート電極8は、ゲート絶縁膜7を介して、トレンチ6の内部に設けられている。
このような構造では、p-型フローティング領域13がエミッタ電極10に接続されていないため、オン状態の時にp+コレクタ層2側からn-型ドリフト層1に注入されたホールがエミッタ電極10に排出されることを少なくできる。これによって、p-型フローティング領域13にホール蓄積させ、n-型ドリフト層1のキャリア濃度分布をエミッタ側の多い状態とし、ターンオフ損失をそれほど増加させずにオン電圧を低くできる効果がある。
また、IGBTのオン抵抗を低減するため、半導体領域213bに、n+エミッタ領域が形成されず、pボディ領域203b内にn正孔バリア領域211が接合され、ゲート絶縁膜205とn正孔バリア領域211との間に、p+エミッタ領域203bを形成する技術がある(例えば、特許文献3参照)。また、IGBTのオン抵抗を低減するため、ベース層11のうちのフロート層18には、半導体基板10の一面10aを基準とした所定の深さのところに半導体基板10の一面10aから離間したN型のホールストッパー層19を形成する技術がある(例えば、特許文献4参照)。また、N+型エミッタ層9が配置されない隣り合うトレンチゲート間にフローティングp領域を配置しない技術がある(例えば、特許文献5参照)。また、トレンチIGBTにおいて、低いオン電圧を保ちつつ、スイッチング損失を低くし、ターンオン特性を改善し、かつ高い耐圧を得るため、P型ベース領域3を千鳥格子状に配置したN+エミッタ領域4を備え、トレンチゲート間にP型ベース領域を配置しない技術がある(例えば、特許文献6参照)。
特開平5-243561号公報 特開2001-308327号公報 特開2004-221370号公報 特開2014-197702号公報 特開2007-329270号公報 特開2006-210547号公報
エム・ヤマグチ(M.Yamaguchi)、外7名、IEGT デザイン クライテリオン フォア リデューシング EMI ノイズ(IEGT Design Criterion for Reducing EMI Noise)、プロシーディングス オブ 2004 インターナショナル シンポジウム オン パワー セミコンダクター デバイシズ アンド ICs(Proceedings of 2004 International Symposium on Power Semiconductor Devices & ICs)、2004年5月、p.115-118 ワイ・オノザワ(Y.Onozawa)、外5名、デベロップメント オブ ザ ネクスト ジェネレーション 1200V トレンチ-ゲート FS-IGBT フィーチャリング ロウワー EMI ノイズ アンド ロウワー スイッチング ロス(Development of the next generation 1200V trench-gate FS-IGBT featuring lower EMI noise and lower switching loss)、プロシーディングス オブ ザ 19th インターナショナル シンポジウム オン パワー セミコンダクター デバイシズ アンド ICs(Proceedings of the 19th International Symposium on Power Semiconductor Devices & ICs)、(済州島)、2007年5月27日-30日、p.13-16
ここで、従来のp-型フローティング領域13を用いた構造では、ゲート抵抗によるゲート電極8の充電速度の調整が難しく、これによりターンオフの速さの調整が難しいことが知られている(例えば、非特許文献1、2参照)。
-型フローティング領域13を用いない構造では、ゲート電極8はゲート抵抗を介して電流が流れることで充電されるので、ゲート抵抗を変えることでゲート電圧の増加速度dVg/dtを制御することができる。
しかしながら、p-型フローティング領域13などチャネルを形成していないメサ部(隣り合うトレンチ6の領域)を用いた構造では、ホールがチャネルを形成していないメサ部に集まるので、周辺の電位が急激に増加し、この電位増加の速度dV/dtによりゲート電極に対して変位電流が流れることでゲート電極8が充電されてしまう。このためゲート抵抗を大きくしてもゲート電流の充電速度を遅くすることが困難になる。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、低いオン電圧でありながら、ゲート抵抗によるゲート電圧の充電速度の制御性がよい半導体装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。第1導電型の第1半導体層の一方の表面層に選択的に第2導電型の第2半導体層が設けられる。前記第2半導体層の内部に選択的に第1導電型の第3半導体層が設けられる。前記第2半導体層の内部に前記第3半導体層に隣接して選択的に、前記第2半導体層に接続される第2導電型の第4半導体層が設けられる。前記第3半導体層および前記第2半導体層を貫通して前記第1半導体層に達するトレンチが設けられる。前記第1半導体層の前記一方の表面層に選択的に第1導電型の第5半導体層が設けられる。前記第1半導体層の他方の表面層に第2導電型の第6半導体層が設けられる。前記第3半導体層および前記第4半導体層と電気的に接続され、かつ前記第5半導体層と電気的に絶縁されたエミッタ電極が設けられる。前記第6半導体層と電気的に接続されたコレクタ電極が設けられる。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられる。前記第5半導体層は、前記トレンチと離間して、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に設けられている。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第5半導体層は、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に複数設けられている。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間の、前記第5半導体層によって挟まれた領域に、前記トレンチと離間して第2導電型の第7半導体層が設けられている。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。第1導電型の第1半導体層の一方の表面層に選択的に第2導電型の第2半導体層が設けられる。前記第2半導体層の内部に選択的に第1導電型の第3半導体層が設けられる。前記第2半導体層の内部に前記第3半導体層に隣接して選択的に、前記第2半導体層に接続される第2導電型の第4半導体層が設けられる。前記第3半導体層および前記第2半導体層を貫通して前記第1半導体層に達するトレンチが設けられる。前記第1半導体層の前記一方の表面層に選択的に第1導電型の第5半導体層が設けられる。前記第1半導体層の他方の表面層に第2導電型の第6半導体層が設けられる。前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に、前記トレンチと離間して、一方の表面が前記第5半導体層と接する第2導電型の第7半導体層が設けられる。前記第3半導体層および前記第4半導体層と電気的に接続され、かつ前記第5半導体層と電気的に絶縁されたエミッタ電極が設けられる。前記第6半導体層と電気的に接続されたコレクタ電極が設けられる。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられる。前記第5半導体層は、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間の、前記第1半導体層の前記一方の表面層全体に設けられる。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第5半導体層は、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に一つ設けられている。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に、前記トレンチと離間して、一方の表面が前記第5半導体層と接し、前記第5半導体層より幅の狭い第2導電型の第7半導体層が設けられている。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。第1導電型の第1半導体層の一方の表面層に選択的に第2導電型の第2半導体層が設けられる。前記第2半導体層の内部に選択的に第1導電型の第3半導体層が設けられる。前記第2半導体層の内部に前記第3半導体層に隣接して選択的に、前記第2半導体層に接続される第2導電型の第4半導体層が設けられる。前記第3半導体層および前記第2半導体層を貫通して前記第1半導体層に達するトレンチが設けられる。前記第1半導体層の前記一方の表面層に選択的に第1導電型の第5半導体層が設けられる。前記第1半導体層の他方の表面層に第2導電型の第6半導体層が設けられる。前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に、前記トレンチと離間して、前記第5半導体層によって挟まれた領域に第2導電型の第7半導体層が設けられる。前記第3半導体層および前記第4半導体層と電気的に接続され、かつ前記第5半導体層と電気的に絶縁されたエミッタ電極が設けられる。前記第6半導体層と電気的に接続されたコレクタ電極が設けられる。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられる。前記第5半導体層は、前記トレンチと接続して、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に複数設けられている。前記第7半導体層は、2μm以上4μm以下の距離、前記トレンチと離間している。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第5半導体層は、2μm以上6μm以下の距離、前記トレンチと離間していることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記トレンチと前記第7半導体層との距離は、前記トレンチと前記第5半導体層との距離より、1μm以上大きいことを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第7半導体層は、2μm以上4μm以下の距離、前記トレンチと離間していることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第5半導体層の幅は、2μm以上であることを特徴とする。
上述した発明によれば、チャネルの設けられないメサ部には、n+型フローティング領域(第1導電型の第5半導体層)が設けられる。これにより、チャネルの設けられないメサ部のホール蓄積層の電位が高くなり、チャネルが形成される前から、電位が高い状態となる。このため、チャネルが形成された時、ホールが集まりにくくなり、電位増加の速度dV/dtが小さくなり、ゲート電極が充電されてしまうことがなくなるため、ターンオンの制御性が改善する。
本発明にかかる半導体装置によれば、低いオン電圧でありながら、ゲート抵抗によるゲート電圧の充電速度の制御性がよいという効果を奏する。
実施の形態1にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その1)。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その2)。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その3)。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その4)。 実施の形態2にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態3にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態4にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態5にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態6にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態7にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態8にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 従来の半導体装置のターンオン波形のゲート抵抗依存性を示すグラフである。 実施の形態1にかかる半導体装置のターンオン波形のゲート抵抗依存性を示すグラフである。 実施の形態1にかかる半導体装置および従来の半導体装置のターンオンdI/dtのゲート抵抗依存性を示すグラフである。 実施の形態1にかかる半導体装置の距離d1と、dI/dt、BVcesとの関係を示すグラフである。 実施の形態1にかかる半導体装置のn+型フローティング領域w1と、dI/dtとの関係を示すグラフである。 実施の形態2にかかる半導体装置の距離d1、距離d2と、dI/dtとの関係を示すグラフである(その1)。 実施の形態2にかかる半導体装置の距離d1、距離d2と、BVcesとの関係を示すグラフである(その1)。 実施の形態2にかかる半導体装置の距離d1、距離d2と、dI/dtとの関係を示すグラフである(その2)。 実施の形態2にかかる半導体装置の距離d1、距離d2と、BVcesとの関係を示すグラフである(その2)。 実施の形態4にかかる半導体装置の距離d2と、dI/dt、BVcesとの関係を示すグラフである。 実施の形態8にかかる半導体装置の距離d5と、dI/dtとの関係を示すグラフである。 実施の形態8にかかる半導体装置の距離d5と、BVcesとの関係を示すグラフである。 従来のフローティングp型領域を有する半導体装置の構造を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および-は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。+および-を含めたnやpの表記が同じ場合は近い濃度であることを示し濃度が同等とは限らない。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
本発明にかかる半導体装置について、フローティングp型領域を有するIGBTを例に説明する。図1は、実施の形態1にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図1には、2つの単位セル(素子の機能単位)のみを示し、これらに隣接する他の単位セルを図示省略する。図1に示すIGBTは、n-型ドリフト領域1となるシリコンからなる半導体基体(シリコン基体:半導体チップ)のおもて面(p+型ベース層11側の面)側にMOS(Metal Oxide Semiconductor)ゲートを備えたIGBTである。
図1に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置は、n-型ドリフト領域(第1導電型の第1半導体層)1の主面(おもて面)の表面層にp-型ベース領域(第2導電型の第2半導体層)12が選択的に設けられている。n-型ドリフト領域1の裏面側にn+型バッファ層3が設けられ、n+型バッファ層3の表面にp+型コレクタ領域(第2導電型の第6半導体層)2が設けられている。
-型ベース領域12の内部には、p+型ベース領域(第2導電型の第4半導体層)11およびn+型エミッタ領域(第1導電型の第3半導体層)5が選択的に設けられる。n+型エミッタ領域5はp+型ベース領域11の外周に配置され、p+型ベース領域11がn+型エミッタ領域5より深くてもよい。n+型エミッタ領域5に隣接した領域には、p-型ベース領域12を深さ方向(コレクタ電極14側)に貫通してn-型ドリフト領域1に達するトレンチ6が設けられる。例えば、熱酸化膜であるゲート絶縁膜7を介してポリシリコンからなるゲート電極8がトレンチ6に埋め込まれる。
また、ゲート電極8上に、エミッタ電極10と絶縁するための層間絶縁膜9が設けられる。層間絶縁膜9に設けられたコンタクトホールを介して、エミッタ電極10が、n+型エミッタ領域5、p+型ベース領域11およびp-型ベース領域12と電気的に接続される。エミッタ電極10は接地されてもよく、負の電圧が印加されてもよい。半導体装置の裏側には、コレクタ電極14が設けられる。コレクタ電極14には正の電圧が印加される。
-型ドリフト領域のおもて面側には複数のトレンチ6が設けられ、チャネルの設けられるメサ部15とチャネルの設けられないメサ部16を形成する。チャネルの設けられるメサ部15には、p-型ベース領域12、p-型ベース領域12より高不純物濃度のp+型ベース領域11およびn+型エミッタ領域5が設けられる。このため、半導体装置がオン状態の場合、p-型ベース領域12にチャネルが形成される。
チャネルの設けられないメサ部16にはn+型フローティング領域(第1導電型の第5半導体層)17が設けられる。n+型フローティング領域17は、電気的に浮遊状態にある。具体的には、n+型フローティング領域17は、表面を覆うゲート絶縁膜7および層間絶縁膜9によってエミッタ電極10と電気的に絶縁される。また、n+型フローティング領域17はn-型ドリフト層1との間のpn接合によりn-型ドリフト層1と電気的に絶縁される。
+型フローティング領域17は、チャネルの設けられないメサ部16に互いに離して複数設けられる(図1の例では2つ)。n+型フローティング領域17は、トレンチ6の側壁から距離d1離して設けられ、トレンチ6に近い方、距離d1が小さい方が好ましい。また、n+型フローティング領域17の不純物濃度、深さ、幅は、n+型エミッタ領域5と同様にしてもよい。
図16は、実施の形態1にかかる半導体装置の距離d1と、dI/dt、BVcesとの関係を示すグラフである。図16において、横軸は距離d1を示し、単位はμmである。また、左縦軸はターンオンdI/dtを示し、単位はA/μsであり、右縦軸はBVcesを示し、単位はVである。BVces(Collector-Emitter Breakdown Voltage)は、半導体装置の耐圧を示す。
図16に示すように、距離d1が4μmでターンオンdI/dtが最小になり、距離d1が2μm以上6μm以下の場合(図16の領域S1)、650V以上の耐圧で、ターンオンdI/dtが700A/μs以下と低くなっている。このため、n+型フローティング領域17は、トレンチ6の側壁から2μm以上6μm以下離して設けられることが好ましい。
図17は、実施の形態1にかかる半導体装置のn+型フローティング領域の幅w1と、dI/dtとの関係を示すグラフである。図17において、横軸はn+型フローティング領域17の幅w1(図1参照)を示し、単位はμmである。また、縦軸はターンオンdI/dtを示し、単位はA/μsである。図17に示すように、幅w1が大きくなるほど、dI/dtが低くなっており、このため、幅w1は大きいほど好ましい。具体的には、幅w1は2μm以上(図17の領域S2)であることが好ましい。
ここで、上述したように、チャネルの設けられないメサ部16には、オン状態でコレクタ電極14側からn-型ドリフト層1に注入されたホールが蓄積する。つまり、コレクタ電極14側からn-型ドリフト層1に注入されたホールが、エミッタ電極10に吐き出されにくくなる。これにより、n-型ドリフト層1のキャリア濃度分布が高くなる。本発明では、n+型フローティング領域17により、チャネルの設けられないメサ部16の表面とトレンチ6の側壁のホール蓄積層が電気的に切断される。これにより、チャネルの設けられないメサ部16のホール蓄積層の電位が高くなり、チャネルが形成される前から、電位が高い状態となっている。このため、チャネルが形成された時、ホールが集まりにくくなり、電位増加の速度dV/dtが小さくなりターンオンの制御性が改善する。
なお、実施の形態1では、チャネルの設けられないメサ部16には、p-型フローティング領域が設けられていない。トレンチ6の間隔が十分狭い場合、電界分布が平坦になり、トレンチ6の底部の電界集中が緩和されるため、p-型フローティング領域がなくても、所定の耐圧を出すことができる。
(実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法)
次に、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法について説明する。図2~5は、実施の形態にかかるIGBTの製造途中の状態を示す断面図である。まず、n-型ドリフト層1となるn-型半導体基板を用意する。n-型半導体基板の材料は、シリコンであってもよいし、炭化珪素(SiC)であってもよい。また、n-型半導体基板は、n型の半導体基板のおもて面上にn-型の半導体層をエピタキシャル成長させたものでもよい。以下、n-型半導体基板がシリコンウエハである場合を例に説明する。
次に、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1のおもて面側に、p-型ベース領域12を選択的に形成する。次に、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、p-型ベース領域12の表面に、p+型ベース領域11を選択的に形成する。次に、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、p+型ベース領域11の表面にn+型エミッタ領域5を選択的に形成し、n-型ドリフト層1のおもて面側、p-型ベース領域12が形成されていない領域に、n+型フローティング領域17を選択的に形成する。ここまでの状態が図2に記載される。
次に、n-型ドリフト層1のおもて面を熱酸化して、n-型ドリフト層1のおもて面を覆うフィールド酸化膜を形成する。次に、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、n+型エミッタ領域5、p-型ベース領域12を貫通してn-型ドリフト領域1に達するトレンチ6を形成する。トレンチ6は、n-型ドリフト層1のおもて面から見て、例えば、トレンチ6が並ぶ方向(図1の横方向)と直交する方向(図1の奥行き方向)に延びるストライプ状のレイアウトに配置されている。
次に、例えば熱酸化により、n-型ドリフト層1のおもて面およびトレンチ6の内壁に沿ってゲート絶縁膜7を形成する。次に、n-型ドリフト層1のおもて面上に、トレンチ6の内部を埋め込むようにポリシリコン(poly-Si)層を形成する。次に、このポリシリコン層を例えばエッチバックして、ゲート電極8となる部分をトレンチ6の内部に残す。
これらのp-型ベース領域12、n+型エミッタ領域5、p+型ベース領域11、トレンチ6、ゲート絶縁膜7およびゲート電極8でトレンチゲート構造のMOSゲートが構成される。ゲート電極8の形成後に、p-型ベース領域12、n+型エミッタ領域5、p+型ベース領域11、n+型フローティング領域17を形成してもよい。ここまでの状態が図3に記載される。
次に、n-型ドリフト層1のおもて面上に、ゲート電極8を覆うように層間絶縁膜9を形成する。次に、層間絶縁膜9をパターニングして、層間絶縁膜9を深さ方向に貫通する複数のコンタクトホールを形成する。深さ方向とは、n-型ドリフト層1のおもて面から裏面に向かう方向である。コンタクトホールには、n+型エミッタ領域5およびp+型ベース領域11が露出される。
次に、層間絶縁膜9上に、コンタクトホールを埋め込むようにエミッタ電極10を形成する。エミッタ電極10は、p-型ベース領域12、n+型エミッタ領域5およびp+型ベース領域11に電気的に接続される。ここまでの状態が図4に記載される。
次に、n-型ドリフト層1を裏面側から研削していき(バックグラインド)、半導体装置として用いる製品厚さの位置まで研削する。次に、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1を裏面側にn+型バッファ層3を形成する。次に、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n+型バッファ層3の表面にp+型コレクタ領域2を形成する。ここまでの状態が図5に記載される。
次に、p+型コレクタ領域2の表面の全面に、コレクタ電極14を形成する。その後、半導体ウエハをチップ状に切断(ダイシング)して個片化することで、図1に示すIGBTチップ(半導体チップ)が完成する。
以上、説明したように、実施の形態1にかかる半導体装置によれば、チャネルの設けられないメサ部には、n+型フローティング領域が設けられる。これにより、チャネルの設けられないメサ部のホール蓄積層の電位が高くなり、チャネルが形成される前から、電位が高い状態となる。このため、チャネルが形成された時、ホールが集まりにくくなり、電位増加の速度dV/dtが小さくなり、ゲート電極が充電されてしまうことがなくなるため、ターンオンの制御性が改善する。
また、実施の形態1にかかる半導体装置によれば、チャネルの設けられないメサ部が形成されるため、ターンオフ損失をそれほど増加させずにオン電圧を低くできる。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図6に示すように、実施の形態2にかかる半導体装置は、実施の形態1にかかる半導体装置に対し、p-型フローティング領域(第2導電型の第7半導体層)13を追加した構造である。
-型フローティング領域13は、チャネルの設けられないメサ部16に設けられる。p-型フローティング領域13は、電気的に浮遊状態にある。具体的には、p-型フローティング領域13は、表面を覆うゲート絶縁膜7および層間絶縁膜9によってエミッタ電極10と電気的に絶縁される。また、p-型フローティング領域13はn-型ドリフト層1との間のpn接合によりn-型ドリフト層1と電気的に絶縁される。p-型ベース領域12と、p-型フローティング領域13とを合わせてp-型層4となる。また、p-型フローティング領域13の不純物濃度、深さは、p-型ベース領域12と同様にしてもよい。
また、p-型フローティング領域13は、メサ部16の中心からn+型フローティング領域17の間に配置され、トレンチ6の側壁と距離d2離して配置される。p-型フローティング領域13の横方向(トレンチ6が並ぶ方向)のn-型ドリフト層1との界面が、n+型フローティング領域17のn-型ドリフト層1との横方向の界面よりトレンチ6の側壁と離れていること、d2>d1であることが好ましい。つまり、n+型フローティング領域17がp-型フローティング領域13の内部に設けられないことが好ましい。n+型フローティング領域17がp-型フローティング領域13の内部に設けられると、n+型フローティング領域17がチャネルの設けられないメサ部16の表面とトレンチ6の側壁のホール蓄積層を電気的に切断できず、チャネルの設けられないメサ部16のホール蓄積層の電位が高くできないためである。
図18A、図18Cは、実施の形態2にかかる半導体装置の距離d1、距離d2と、dI/dtとの関係を示すグラフである。図18A、図18Cにおいて、横軸は距離d2を示し、単位はμmである。また、縦軸はターンオンdI/dtを示し、単位はA/μsである。また、図18Aは、距離d1=2μmの場合であり、図18Cは、距離d1=4μmの場合である。図18Aでは、n+型フローティング領域17の幅w1が、1μm、3μm、5μm、9μmの場合を示し、図18Cでは、n+型フローティング領域17の幅w1が、1μm、3μm、9μmの場合を示す。
また、図18B、図18Dは、実施の形態2にかかる半導体装置の距離d1、距離d2と、BVcesとの関係を示すグラフである。図18B、図18Dにおいて、横軸は距離d2を示し、単位はμmである。また、縦軸はBVcesを示し、単位はVである。また、図18Bは、距離d1=2μmの場合であり、図18Dは、距離d1=4μmの場合である。図18Bでは、n+型フローティング領域17の幅w1が、1μm、3μm、5μm、9μmの場合を示し、図18Dでは、n+型フローティング領域17の幅w1が、1μm、3μm、9μmの場合を示す。
図18A、図18Cに示すように、距離d2が距離d1より大きい場合(図18Aのd2>2μm、図18Cのd2>4μm)は、距離d2が距離d1以下の場合より、ターンオンdI/dtが低くなっている。一方、図18B、図18Dに示すように、距離d2が大きくなると耐圧は低下する。このため、低いターンオンdI/dtと耐圧を両立させるため、距離d2が距離d1より1μm程度大きい場合(図18A、図18B、図18C、図18Dの領域S3、S4、S5、S6)、つまり、トレンチ6とp-型フローティング領域13との距離d2が、トレンチ6とn+型フローティング領域17との距離d1より、1μm程度大きいことが好ましい。
(実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法)
次に、実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法について説明する。実施の形態2では実施の形態1の図2において、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1のおもて面側に、p-型ベース領域12を選択的に形成する際、同時に、p-型フローティング領域13を選択的に形成する。そのほかの工程は、実施の形態1と同様にすることで、図6に示す半導体装置が完成する。
以上、説明したように、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、dV/dtが小さくなりターンオンの制御性が改善する。また、p-型フローティング領域を設けることで、トレンチの底面付近に、p-型フローティング領域とn-型ドリフト層との間のpn接合を形成することができる。このように、pn接合を形成することで、トレンチの底部のゲート絶縁膜に高電界が印加されることを防止することができる。このため、半導体装置の高耐電圧化が可能となる。
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図7に示すように、実施の形態3にかかる半導体装置は、実施の形態1にかかる半導体装置に対し、n+型フローティング領域17の幅を広くした構造である。
+型フローティング領域17は、チャネルの設けられないメサ部16のn-型ドリフト層1のおもて面の全面に設けられている。このため、n+型フローティング領域17は、トレンチ6の側壁と接している。n+型フローティング領域17の不純物濃度、深さは、実施の形態1と同様にしてもよい。
(実施の形態3にかかる半導体装置の製造方法)
次に、実施の形態3にかかる半導体装置の製造方法について説明する。実施の形態3では実施の形態1の図2において、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1のおもて面側に、n+型フローティング領域17を形成する際、n+型フローティング領域17をメサ部16のn-型ドリフト層1のおもて面の全面に形成する。そのほかの工程は、実施の形態1と同様にすることで、図7に示す半導体装置が完成する。
以上、説明したように、実施の形態3によれば、実施の形態1と同様に、dV/dtが小さくなりターンオンの制御性が改善する。上述したように、n+型フローティング領域とトレンチの間は間隔が空いている方が特性がよくなる。このため、実施の形態3は従来の構造よりdV/dtが小さくなるが、実施の形態1よりdV/dtは大きくなる。
(実施の形態4)
図8は、実施の形態4にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図8に示すように、実施の形態4にかかる半導体装置は、実施の形態3にかかる半導体装置に対し、p-型フローティング領域13を追加した構造である。
-型フローティング領域13は、実施の形態2と同様にチャネルの設けられないメサ部16に設けられる。p-型フローティング領域13は、n+型フローティング領域17の深さ方向の下に配置され、上面がn+型フローティング領域17と接する。また、p-型フローティング領域13の不純物濃度、深さ、幅は、p-型ベース領域12と同様にしてもよい。
また、p-型フローティング領域13は、トレンチ6の側壁と距離d2離して設けられる。p-型フローティング領域13が、トレンチ6の側壁と接すると、n+型フローティング領域17がチャネルの設けられないメサ部16の表面とトレンチ6の側壁のホール蓄積層を電気的に切断できず、チャネルの設けられないメサ部16のホール蓄積層の電位が高くできないためである。
図19は、実施の形態4にかかる半導体装置の距離d2と、dI/dt、BVdssとの関係を示すグラフである。図19において、横軸は距離d2を示し、単位はμmである。また、左縦軸はターンオンdI/dtを示し、単位はA/μsであり、右縦軸はBVcesを示し、単位はVである。BVces(Collector-Emitter Breakdown Voltage)は、半導体装置の耐圧を示す。
図19に示すように、距離d2が小さくなるほど、ターンオンdI/dtが低くなり、距離d2が2μm以上4μm以下の場合、1000V以上の耐圧(図19の領域S7)で、ターンオンdI/dtが900A/μs以下(図19の領域S8)と低くなっている。このため、p-型フローティング領域13は、トレンチ6の側壁から2μm以上4μm以下離して設けられることが好ましい。
(実施の形態4にかかる半導体装置の製造方法)
次に、実施の形態4にかかる半導体装置の製造方法について説明する。実施の形態4では実施の形態1の図2において、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1のおもて面側に、p-型ベース領域12を選択的に形成する際、同時に、p-型フローティング領域13を形成する。その後、実施の形態3と同様に、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1のおもて面側に、n+型フローティング領域17をメサ部16のn-型ドリフト層1のおもて面の全面に形成する。そのほかの工程は、実施の形態1と同様にすることで、図8に示す半導体装置が完成する。
以上、説明したように、実施の形態4によれば、実施の形態1と同様に、dV/dtが小さくなりターンオンの制御性が改善する。n+型フローティング領域がトレンチと接しているため、dV/dtは、実施の形態3と同様になる。また、p-型フローティング領域を設けるため、実施の形態2と同様に、トレンチの底部のゲート絶縁膜に高電界が印加されることを防止することができる。
(実施の形態5)
図9は、実施の形態5にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図9に示すように、実施の形態5にかかる半導体装置は、実施の形態1にかかる半導体装置に対し、n+型フローティング領域17をチャネルが設けられていないメサ部16に一つ設けて、n+型フローティング領域17の幅を広くした構造である。
+型フローティング領域17は、チャネルの設けられないメサ部16のn-型ドリフト層1のおもて面にトレンチ6の側壁と距離d3離して設けられている。n+型フローティング領域17一つで、トレンチ6の間の、n-型ドリフト層1のおもて面の広いところを分断するため、ある程度の広さが必要であり、少なくとも実施の形態1のn+型フローティング領域17より幅が広い。また、n+型フローティング領域17の不純物濃度、深さは、実施の形態1と同様にしてもよい。
また、実施の形態5にかかる半導体装置の距離d3と、dI/dt、BVcesとの関係は、実施の形態1にかかる半導体装置の距離d1と、dI/dt、BVcesとの関係と同様になる。このため、実施の形態5でも、実施の形態1と同様に、n+型フローティング領域17は、トレンチ6の側壁から2μm以上6μm以下離して設けられることが好ましい。
(実施の形態5にかかる半導体装置の製造方法)
次に、実施の形態5にかかる半導体装置の製造方法について説明する。実施の形態5では実施の形態1の図2において、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1のおもて面側に、n+型フローティング領域17を形成する際、n+型フローティング領域17をメサ部16のn-型ドリフト層1のおもて面にトレンチ6の側壁と接しないように一つ形成する。そのほかの工程は、実施の形態1と同様にすることで、図9に示す半導体装置が完成する。
以上、説明したように、実施の形態5によれば、実施の形態1と同様に、dV/dtが小さくなりターンオンの制御性が改善する。実施の形態5では、n+型フローティング領域とトレンチの間は間隔が空いているため、dV/dtは実施の形態1と同程度になる。
(実施の形態6)
図10は、実施の形態6にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図10に示すように、実施の形態6にかかる半導体装置は、実施の形態5にかかる半導体装置に対し、p-型フローティング領域13を追加した構造である。
-型フローティング領域13は、実施の形態2と同様にチャネルの設けられないメサ部16に設けられる。また、p-型フローティング領域13の不純物濃度、深さは、p-型ベース領域12と同様にしてもよい。
また、p-型フローティング領域13は、トレンチ6の側壁から距離d4離して設けられ、メサ部16の中心からn+型フローティング領域17より狭い幅で設けられる。p-型フローティング領域13の横方向のn-型ドリフト層1との界面が、n+型フローティング領域17のn-型ドリフト層1との横方向の界面よりトレンチ6の側壁と離れていること、d4>d3であることが好ましい。実施の形態2と同様に、チャネルの設けられないメサ部16のホール蓄積層の電位が高くできなくなることを防止するためである。
また、実施の形態6にかかる半導体装置の距離d3、距離d4と、dI/dtとの関係は、実施の形態2にかかる半導体装置の距離d1、距離d2と、dI/dtとの関係と同様になる。さらに、実施の形態6にかかる半導体装置の距離d3、距離d4と、BVcesとの関係は、実施の形態2にかかる半導体装置の距離d1、距離d2と、BVcesとの関係と同様になる。このため、実施の形態6でも、実施の形態2と同様に、トレンチ6とp-型フローティング領域13との距離d4は、トレンチ6とn+型フローティング領域17との距離d3より、1μm程度大きいことが好ましい。
(実施の形態6にかかる半導体装置の製造方法)
次に、実施の形態6にかかる半導体装置の製造方法について説明する。実施の形態6では実施の形態1の図2において、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1のおもて面側に、p-型ベース領域12を選択的に形成する際、同時に、p-型フローティング領域13を形成する。この後、実施の形態5と同様に、n+型フローティング領域17をメサ部16のn-型ドリフト層1のおもて面にトレンチ6の側壁と接しないように一つ形成する。そのほかの工程は、実施の形態1と同様にすることで、図10に示す半導体装置が完成する。
以上、説明したように、実施の形態6によれば、実施の形態1と同様に、dV/dtが小さくなりターンオンの制御性が改善する。また、実施の形態2と同様に、p-型フローティング領域を設けることで、トレンチの底部のゲート絶縁膜に高電界が印加されることを防止することができる。
(実施の形態7)
図11は、実施の形態7にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図11に示すように、実施の形態7にかかる半導体装置は、実施の形態1にかかる半導体装置に対し、n+型フローティング領域17の位置を変更した構造である。
+型フローティング領域17は、チャネルの設けられないメサ部16のn-型ドリフト層1のおもて面に互いに離して複数(図11の例では2つ)設けられる。トレンチ6近傍のn+型フローティング領域17は、一方の側面がトレンチ6と接するように設けられている。n+型フローティング領域17の幅、不純物濃度、深さは、実施の形態1と同様にしてもよい。
(実施の形態7にかかる半導体装置の製造方法)
次に、実施の形態7にかかる半導体装置の製造方法について説明する。実施の形態7では実施の形態1の図2において、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1のおもて面側に、n+型フローティング領域17を形成する際、n+型フローティング領域17をメサ部16のn-型ドリフト層1のおもて面に、複数形成する。この際、トレンチ6近傍のn+型フローティング領域17の一方の側面がトレンチ6と接するよう形成する。そのほかの工程は、実施の形態1と同様にすることで、図11に示す半導体装置が完成する。
以上、説明したように、実施の形態7によれば、実施の形態1と同様に、dV/dtが小さくなりターンオンの制御性が改善する。上述したように、n+型フローティング領域とトレンチの間は間隔が空いている方が特性がよくなる。このため、実施の形態7は従来の構造よりdV/dtが小さくなるが、実施の形態1よりdV/dtは大きくなる。
(実施の形態8)
図12は、実施の形態8にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図12に示すように、実施の形態8にかかる半導体装置は、実施の形態7にかかる半導体装置に対し、p-型フローティング領域13を追加した構造である。
-型フローティング領域13は、実施の形態2と同様にチャネルの設けられないメサ部16に設けられる。また、p-型フローティング領域13の不純物濃度、深さ、幅は、p-型ベース領域12と同様にしてもよい。
また、p-型フローティング領域13は、実施の形態2と同様にメサ部16の中心からn+型フローティング領域17の間に配置され、実施の形態8ではトレンチ6の側壁と距離d5離して配置される。p-型フローティング領域13の横方向のn-型ドリフト層1との界面が、n+型フローティング領域17のn-型ドリフト層1との横方向の界面よりトレンチ6の側壁に近づいていること、d6>d5であることが好ましい。つまり、p-型フローティング領域13とn+型フローティング領域17が接していることが好ましい。p-型フローティング領域13とn+型フローティング領域17が離れると、n+型フローティング領域17がチャネルの設けられないメサ部16の表面とトレンチ6の側壁のホール蓄積層を電気的に切断できず、チャネルの設けられないメサ部16のホール蓄積層の電位が高くできないためである。
図20Aは、実施の形態8にかかる半導体装置の距離d5と、dI/dtとの関係を示すグラフである。図20Aにおいて、横軸は距離d5を示し、単位はμmである。また、縦軸はターンオンdI/dtを示し、単位はA/μsである。図20Bは、実施の形態8にかかる半導体装置の距離d5と、BVcesとの関係を示すグラフである。図20Bにおいて、横軸は距離d5を示し、単位はμmである。また、縦軸はBVcesを示し、単位はVである。図20Aでは、n+型フローティング領域17の幅w1が、1μm、3μm、5μm、7μm、9μmの場合を示し、図20Bでは、n+型フローティング領域17の幅w1が、1μm、3μm、5μm、9μmの場合を示す。
図20A、図20Bに示すように、距離d5が2μm以上4μm以下の場合(図20Aの領域S9、図20Bの領域S10)、幅w1が、5μm以上の場合600V以上の耐圧で、ターンオンdI/dtが900A/μs以下と低くなっている。このため、n+型フローティング領域17は、トレンチ6の側壁から2μm以上4μm以下離して設けられることが好ましい。また、距離d5が3μm程度の場合、ターンオンdI/dtと耐圧を両立できるため、より好ましい。
(実施の形態8にかかる半導体装置の製造方法)
次に、実施の形態8にかかる半導体装置の製造方法について説明する。実施の形態8では実施の形態1の図2において、フォトリソグラフィおよびイオン注入によって、n-型ドリフト層1のおもて面側に、p-型ベース領域12を選択的に形成する際、同時に、p-型フローティング領域13を形成する。この後、n+型フローティング領域17を実施の形態7と同様に形成する。そのほかの工程は、実施の形態1と同様にすることで、図12に示す半導体装置が完成する。
以上、説明したように、実施の形態8によれば、実施の形態1と同様に、dV/dtが小さくなりターンオンの制御性が改善する。また、実施の形態7と同様に、従来の構造よりdV/dtが小さくなるが、実施の形態1よりdV/dtは大きくなる。また、p-型フローティング領域を設けることで、トレンチの底部のゲート絶縁膜に高電界が印加されることを防止することができる。このため、炭化珪素半導体装置の高耐電圧化が可能となる。
以下に、ターンオン波形、ターンオン時のコレクタ電流の測定結果により、従来例に対する本発明の効果を示す。図13は、従来の半導体装置のターンオン波形のゲート抵抗依存性を示すグラフである。また、図14は、実施の形態1にかかる半導体装置のターンオン波形のゲート抵抗依存性を示すグラフである。
図13、図14において、左縦軸はゲート電圧を示し、単位はVである。右縦軸はコレクタ電流を示し、単位はAである。また、横軸は、時間を示し、単位は秒である。図13、図14において、符号Aで示す楕円に囲まれた線がコレクタ電流であり、符号Bで示す楕円に囲まれた線がゲート電圧である。それぞれの楕円の中で、5つの線は、左からゲート抵抗Rgが10、20、30、40、50Ωの場合を示す。
図13の従来例と比較して、図14の実施の形態1では、全てのゲート抵抗Rgの場合で、ゲート電圧およびコレクタ電流の時間変動が少なく、速く収束していくことがわかる。このように、実施の形態1では、ゲート電位の増加速度dV/dtが小さく、ゲート抵抗によるゲート電圧の充電速度の制御性がよくなっている。
図15は、実施の形態1にかかる半導体装置および従来の半導体装置のターンオンdI/dtのゲート抵抗依存性を示すグラフである。図15において、縦軸は、dI/dtを示し、単位は、A/μsである。横軸はゲート抵抗Rgを示し、単位はΩである。図15に示すように、実施の形態1ではゲート抵抗Rgを50Ωと大きくしたとき、dI/dtが従来の半分まで低下していることがわかる。なお、図示していないが、n+型フローティング領域17がトレンチ6の側壁と接する形態、例えば、実施の形態7等では、dI/dtが若干増加するが従来よりdI/dtは低下する。
以上において本発明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であり、上述した各実施の形態において、例えば各部の寸法や不純物濃度等は要求される仕様等に応じて種々設定される。また、各実施の形態では第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、本発明は第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる半導体装置は、電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置などに使用される高耐圧半導体装置に有用である。
1 n-型ドリフト層
2 p+型コレクタ領域
3 n+型バッファ層
4 p-型層
5 n+型エミッタ領域
6 トレンチ
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 層間絶縁膜
10 エミッタ電極
11 p+型ベース領域
12 p-型ベース領域
13 p-型フローティング領域
14 コレクタ電極
15 チャネルの設けられるメサ部
16 チャネルの設けられないメサ部
17 n+型フローティング領域

Claims (11)

  1. 第1導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の一方の表面層に選択的に設けられた第2導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の内部に選択的に設けられた第1導電型の第3半導体層と、
    前記第2半導体層の内部に前記第3半導体層に隣接して選択的に設けられ、前記第2半導体層に接続される第2導電型の第4半導体層と、
    前記第3半導体層および前記第2半導体層に接し、前記第1半導体層に達するトレンチと、
    前記第1半導体層の前記一方の表面層に選択的に設けられた第1導電型の第5半導体層と、
    前記第1半導体層の他方の表面層に設けられた第2導電型の第6半導体層と、
    前記第3半導体層および前記第4半導体層と電気的に接続され、かつ前記第5半導体層と電気的に絶縁されたエミッタ電極と、
    前記第6半導体層と電気的に接続されたコレクタ電極と、
    前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
    を備え、
    前記第5半導体層は、前記トレンチと離間して、前記第2半導体層に接していない前記トレンチ間に設けられていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第5半導体層は、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間の、前記第5半導体層によって挟まれた領域に、前記トレンチと離間して第2導電型の第7半導体層が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 第1導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の一方の表面層に選択的に設けられた第2導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の内部に選択的に設けられた第1導電型の第3半導体層と、
    前記第2半導体層の内部に前記第3半導体層に隣接して選択的に設けられ、前記第2半導体層に接続される第2導電型の第4半導体層と、
    前記第3半導体層および前記第2半導体層に接し、前記第1半導体層に達するトレンチと、
    前記第1半導体層の前記一方の表面層に選択的に設けられた第1導電型の第5半導体層と、
    前記第1半導体層の他方の表面層に設けられた第2導電型の第6半導体層と、
    前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に、前記トレンチと離間して、一方の表面が前記第5半導体層と接する第2導電型の第7半導体層と、
    前記第3半導体層および前記第4半導体層と電気的に接続され、かつ前記第5半導体層と電気的に絶縁されたエミッタ電極と、
    前記第6半導体層と電気的に接続されたコレクタ電極と、
    前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
    を備え、
    前記第5半導体層は、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間の、前記第1半導体層の前記一方の表面層全体に設けられることを特徴とする半導体装置。
  5. 前記第5半導体層は、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に一つ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に、前記トレンチと離間して、一方の表面が前記第5半導体層と接し、前記第5半導体層より幅の狭い第2導電型の第7半導体層が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 第1導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の一方の表面層に選択的に設けられた第2導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の内部に選択的に設けられた第1導電型の第3半導体層と、
    前記第2半導体層の内部に前記第3半導体層に隣接して選択的に設けられ、前記第2半導体層に接続される第2導電型の第4半導体層と、
    前記第3半導体層および前記第2半導体層に接し、前記第1半導体層に達するトレンチと、
    前記第1半導体層の前記一方の表面層に選択的に設けられた第1導電型の第5半導体層と、
    前記第1半導体層の他方の表面層に設けられた第2導電型の第6半導体層と、
    前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に、前記トレンチと離間して、前記第5半導体層によって挟まれた領域に設けられた第2導電型の第7半導体層と、
    前記第3半導体層および前記第4半導体層と電気的に接続され、かつ前記第5半導体層と電気的に絶縁されたエミッタ電極と、
    前記第6半導体層と電気的に接続されたコレクタ電極と、
    前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
    を備え、
    前記第5半導体層は、前記トレンチと接続して、前記第2半導体層が設けられていない前記トレンチ間に複数設けられ、
    前記第7半導体層は、2μm以上4μm以下の距離、前記トレンチと離間していることを特徴とする半導体装置。
  8. 前記第5半導体層は、2μm以上6μm以下の距離、前記トレンチと離間していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  9. 前記トレンチと前記第7半導体層との距離は、前記トレンチと前記第5半導体層との距離より、1μm以上大きいことを特徴とする請求項3または6に記載の半導体装置。
  10. 前記第7半導体層は、2μm以上4μm以下の距離、前記トレンチと離間していることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  11. 前記第5半導体層の幅は、2μm以上であることを特徴とする請求項1、4、7のいずれか一項に記載の半導体装置。
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