JP7118905B2 - ドリル、被覆付きケーブルの検査方法及び被覆付きケーブルの被覆サンプリング方法 - Google Patents

ドリル、被覆付きケーブルの検査方法及び被覆付きケーブルの被覆サンプリング方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼線又はワイヤロープに被覆がされている被覆付きケーブルの被覆に対して穴をあけるためのドリルに関する。
各種の部材に穴をあけるための工具としてドリルが広く利用されており、ある程度以上の大きさの穴をあける際には、コアドリル若しくはホールソーと呼ばれる工具が利用される。特許文献1には、このようなホールソーに関する技術が開示されている。
特開2017-226038号公報
例えばつり橋などの構造物において、鋼線やワイヤロープが広く利用されている。このような屋外で使用される鋼線やワイヤロープでは、腐食防止等の観点から、鋼線やワイヤロープに被覆がされている被覆付きケーブルが用いられている。
このような被覆付きケーブルは、基本的にはメンテナンスフリーなものであるが、一定の期間の経過後などにおいて、内部の鋼線やワイヤロープの状態を点検したいという要望もある。このような場合、被覆の一部を除去して内部の鋼線やワイヤロープを点検する必要がある。被覆はポリエチレン等の熱可塑性樹脂で形成されることが多く、被覆の一部を除去する作業は、従来、被覆の一部を加熱して軟化させた上でカッター等で切り込みを入れるという作業を繰り返すことによって行っていた。当該作業は煩雑な作業であり、作業効率の改善が望まれている。
これに対し、作業効率を上げるために、被覆の一部除去をドリル等による穴開けによって行うことが考えられる。しかし、通常、ドリルは、その切削能力が高くなるように製作されているため、このような切削能力の高い従来のドリルを使用した場合、内部の鋼線やワイヤロープを傷つけてしまう恐れがある。よって、従来のドリルは、被覆付きケーブルの被覆に対して検査目的の穴をあける用途には使用できないものであった。
本発明は、上記の点に鑑み、鋼線又はワイヤロープに被覆がされている被覆付きケーブルの被覆に対して穴をあけるための用途に適したドリルを提供することを目的とする。
(構成1)
鋼線又はワイヤロープに被覆がされている被覆付きケーブルの被覆に対して穴をあけるためのドリルであって、少なくとも切れ刃の部分が、前記被覆よりも硬く、前記鋼線又はワイヤロープよりも柔らかい材料で形成されていることを特徴とするドリル。
(構成2)
前記ドリルが、先端部に刃部を有する円筒状の筒状体を備えるコアドリルであることを特徴とする構成1に記載のドリル。
(構成3)
前記刃部の逃げ面側に、前記筒状体の回転軸方向に沿って先端側に行くにに従って肉厚が薄くなるテーパー部が形成されていることを特徴とする構成2に記載のドリル。
(構成4)
前記テーパー部が、前記筒状体の回転方向後ろ側から前側に行くに従って肉厚が薄くなるように形成されていることを特徴とする構成3に記載のドリル。
(構成5)
前記刃部の側面視における先端角が、先端に行くに従い連続的若しくは段階的に角度が小さくなる鋭角となるように形成されていることを特徴とする構成2から4の何れかに記載のドリル。
(構成6)
前記刃部のすくい面の先端側に、側面視において略円弧状のくびれ形状となる湾曲面を有することにより、前記刃部の側面視における先端角が、先端に行くに従い角度が小さくなる鋭角となるように形成されていることを特徴とする構成5に記載のドリル。
(構成7)
前記コアドリルのシャンクに、軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔内にねじ溝が形成されていることを特徴とする構成2から6の何れかに記載のドリル。
(構成8)
前記材料の硬度が200HV以下であることを特徴とする構成1から7の何れかに記載のドリル。
(構成9)
前記材料の硬度が100HV以下であることを特徴とする構成8に記載のドリル。
(構成10)
前記材料が真鍮であることを特徴とする構成9に記載のドリル。
(構成11)
前記テーパー部の断面角度が15°以上であることを特徴とする構成3に従属する構成10に記載のドリル。
(構成12)
構成1から11の何れか1つに記載のドリルを使用して、前記被覆付きケーブルの被覆に穴をあける工程と、当該形成された穴から、前記鋼線又はワイヤロープの状態を検査する工程と、を有することを特徴とする被覆付きケーブルの検査方法。
(構成13)
構成2又は構成2に従属する構成3から11の何れか1つに記載のドリルを使用して、前記被覆付きケーブルの被覆の一部をサンプリングすることを特徴とする、被覆付きケーブルの被覆サンプリング方法。
(構成14)
構成7に記載のドリルを使用して、前記被覆付きケーブルの被覆の一部をサンプリングするサンプリング方法であって、前記ねじ溝と螺合するねじ山が外周に形成された棒状部材を有するサンプル押出治具を使用して、前記筒状体内のサンプルを取り出すことを特徴とする被覆付きケーブルの被覆サンプリング方法。
本発明のドリルによれば、少なくとも切れ刃の部分が、被覆付きケーブルの被覆よりも硬く、被覆付きケーブル内部の鋼線又はワイヤロープよりも柔らかい材料で形成されているため、内部の鋼線又はワイヤロープを傷つけてしまうことを低減しつつ、被覆に対する穴あけ作業を効率よく行うことができる。
本発明に係る実施形態のドリルを示す斜視図 実施形態のドリルの一部を切り欠いた斜視図 実施形態のドリルの一部を切り欠いた側面図 実施形態のドリルに形成された刃部を示す斜視図 実施形態のドリルに形成された刃部を示す側面図 実施形態のドリルに形成された刃部の正面図(a)と断面図(b) 実施形態のドリルに形成された刃部を示す上面図 被覆付きケーブルの断面図 コア抜きによって採取したサンプルを取り出す説明図 別の例のドリルにおけるコア抜きによって採取したサンプルを取り出す説明図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
図1は本発明に係る実施形態のドリルを示す斜視図であり、図2はその一部を切り欠いた図、図3は同側面図である。
図1~3に示されるように、本実施形態のドリル1は、コアドリル(若しくはホールソー)であり、先端部に刃部11Cを有する円筒状の筒状体11と、回転軸であり回転工具(電動工具等)に対する取り付け部であるシャンク12と、筒状体11とシャンク12とを接続する接続部13と、を有し、その全体が真鍮で形成されている。
筒状体11は、円筒状(中空)の部材であり、当該円筒状の筒状体11の基端側を閉塞する平面として接続部13が形成されている。ドリル1は、筒状体11と接続部13によってカップ状の態様を有している。なお、本実施形態では、接続部13が平面的に形成されるものを例としているが、筒状体11とシャンク12とを所定の強度を有して接続することができるものであればよく、例えばスポーク状に形成されるものであってもよい。
シャンク12は、筒状体11の回転軸として、筒状体11の軸線上に配置されている。本実施形態のドリル1では、筒状体11の軸線方向に、シャンク12を軸方向に貫通して筒状体11内に至る貫通孔Hが形成されている。
刃部11Cは、筒状体11の先端側に円環状に等間隔に6つ配置されている。なお、本実施形態においては等間隔に6つ配置されているものを例としているが、刃部の数やその配置間隔は任意のものであってよい。なお、本実施形態における筒状体11の肉厚は1mmであり、従って筒状体11の外周の一部として形成される刃部11Cも、その基本的な厚さは1mmである(以下で説明するテーパー部分は除く)。本実施形態のコアドリルの直径は20mm(内径は18mm)のものを例としているが、ドリルの直径などの寸法は任意のものとすることができる。
図4は刃部11Cの斜視図、図5は刃部11Cの側面図である。また、図6(a)は図5のa矢視図(刃部11Cの正面(回転方向前面)側の面を示す図)、図6(b)は図5のb-b線断面図であり、図7は刃部11Cの上面図である。
刃部11Cは、すくい面11C1と逃げ面11C2を有している。
図4、5に示されるように、すくい面11C1の先端部には、側面視において略円弧状のくびれ形状となる湾曲面11C1-1が形成されている。これにより、刃部11Cの先端角Bがより鋭角に形成され(本実施形態における先端角Bは50°)、先端部においてすくい角が大きく形成される。刃部11Cの側面視における先端角が、先端に行くに従い連続的に角度が小さくなる鋭角となるように形成されているものである。ここでは略円弧状の湾曲面11C1-1としているが、例えば、円弧状の代わりに複数の直線が接続された多角形状とする等してもよい。この場合、刃部11Cの側面視における先端角が、先端に行くに従い段階的に角度が小さくなる鋭角となるように形成されることになる。
なお、逃げ角Aを大きくすると、切削対象(被覆付きケーブルの被覆)に対する食い込みが大きくなり、比較的小径の穴を形成する場合(即ち、筒状体11の直径が小さい場合)に向いている。一方、逃げ角Aを小さくすると、切削対象に対する食い込みが小さくなり、比較的大径の穴を形成する場合(即ち、筒状体11の直径が大きい場合)に向く。逃げ角Aは、0°~15°の範囲であることが好ましい。
刃部11Cは、図4~7に示されるように、刃部11Cの逃げ面11C2側に、上に行くに従って(筒状体11の回転軸方向に沿って先端側に行くに従って)肉厚が薄くなるテーパー部11C3が形成されている。当該テーパー部11C3の回転方向先端側の断面角度Cは15°である(図6(a)参照)。
また、テーパー部11C3は、筒状体11の回転方向(図7参照)の後ろ側から前側に行くに従って肉厚が薄くなるように形成されている。
即ち、テーパー部11C3は、刃部11Cを、垂直方向(筒状体11の回転軸方向)に斜めに且つ前後方向(筒状体11の回転方向)にも斜めに削るような形状となっている。これにより、回転方向の前方側に切れ刃11CEが斜めに形成される。切れ刃11CEは、その上面視において、筒状体11の回転の接線方向に対して、直角に形成される(図7参照)。
このようにして切れ刃11CEを形成することにより、切削抵抗を小さくして切れ味を良くすることができる。
以上の構成を有する本実施形態のドリル1は、鋼線又はワイヤロープに被覆がされている被覆付きケーブルの被覆に対して穴をあけるためのドリルとして好適である。
前述のごとく、ドリル1は、刃部11Cが真鍮で形成されている。真鍮は、鋼線又はワイヤロープを構成する鋼やステンレス等よりも柔らかく、被覆を構成するポリエチレン等よりも硬い。従って、被覆に対しては穴をあけることが可能でありながら、鋼線又はワイヤロープに対して傷をつけるおそれが低減されるものである。
本実施形態のドリル1では、テーパー部11C3によって、刃部11Cを先端側に行くに従って肉厚が薄くなるように形成しているため、被覆に対する切削能力が向上され、且つ、ワイヤロープに接触した際には、刃部11Cの先端部がつぶれ易く、従って鋼線又はワイヤロープに対して傷をつけるおそれがより効果的に低減されるものである。
ドリル1で穴をあける際の深さ方向への実質的な切削能力は、切れ刃11CEのうちの先端部(先端の頂点付近)によって発揮される。本実施形態のドリル1では、上記説明した各構成により、切れ刃11CEの先端部(刃部11Cの先端部)が小さな突起状となるようにしている。鋼線又はワイヤロープよりも柔らかい材料としていることに加えて、深さ方向への実質的な切削能力を発揮する部分をこのような小さな突起状に形成していることにより、刃部11Cが鋼線又はワイヤロープに接触した際に、この突起状部分が直ぐにつぶれ易く、突起状部分がつぶれると、深さ方向への実質的な切削能力はなくなるものである。従って鋼線又はワイヤロープに対して傷をつけるおそれがより効果的に低減されるものである。
図8には、被覆付きケーブルの一例としての被覆平行線ストランド2を示した。被覆平行線ストランド2は、亜鉛メッキ鋼線21を平行に集束しながら、強度と弾性係数を低下させない程度のピッチで撚りを加え、これをフィラメントテープ23で巻いた上に高密度ポリエチレンの被覆22を行ったものである。なお、ここでは被覆平行線ストランドを例としているため、フィラメントテープ23を有するものであるが、例えばワイヤロープや単線の鋼線に被覆をしているような場合には、フィラメントテープ23は不要である。
このような被覆平行線ストランド2は、例えばつり橋などの建造物において広く利用されており、基本的にはメンテナンスフリーなものである。
しかしながら、例えば落雷時の熱によって被覆が傷つく(小さい穴が空く)ような場合もあり得、一定の期間の経過後などにおいて、内部の鋼線やワイヤロープの状態(水分の侵入による腐食の有無等)を点検したいという要請がある。
このような場合、従来、被覆の一部を加熱して軟化させた上でカッター等で切り込みを入れる作業を繰り返すことによって、被覆の一部を除去し、内部の鋼線やワイヤロープの点検を行っていた。当該作業は煩雑な作業であり、作業効率が悪かった。
これに対し、本実施形態のドリル1を用いることにより、電動工具等によって被覆22に穴を空け、当該形成された穴から、鋼線21の状態を検査することができる(電動ドリルで穴を空けても鋼線21を傷つけるおそれが低減される)ため、作業効率に優れるものである。
同時に、コアドリルであるドリル1によって被覆22に穴を空けることで、被覆22の一部分をコア抜きすることができるため、被覆付きケーブルの被覆の一部をサンプリングすることができる。即ち、図9に示したように、被覆22の一部を円柱状に切り取ったサンプル22Pを得ることができ、当該サンプル22Pを用いて被覆22の劣化状態等の分析をすることが可能である。
本実施形態のドリル1によれば、筒状体11の軸線方向にシャンク12及び接続部13を貫通する貫通孔Hが形成されているため、図9からも理解されるように、貫通孔Hに棒3を入れて押し出すことによって筒状体11の内部にあるサンプル22Pを容易に取り出すことができる。
なお、ドリル1による被覆22の一部分のコア抜き作業において、ドリル1と被膜22の間の摩擦熱により、コア抜きされたサンプル22Pが筒状体11に対して溶着してしまい、筒状体11の内部にあるサンプル22Pの取出しの作業性が悪化する場合がある。
このような問題に対し、サンプル22Pの取出し作業をより容易にするドリルの例を図10に示した。
図10に示したドリル1´は、シャンク12の貫通孔H内にねじ溝121が形成されている。ねじ溝121以外は、上記説明したドリル1と同様の構成である。
図10からも理解されるように、当該ドリル1´に対し、ねじ溝121と螺合するねじ山311が外周に形成された棒状部材31と、ハンドル32とを有するサンプル押出治具3´を使用することにより、筒状体11内のサンプル22Pを容易に取り出すことができる。即ち、サンプル押出治具3´の棒状部材31を貫通孔H内に挿入しつつ、ねじ溝121とねじ山311を螺合させ、ハンドル32を回転させることにより、てこの原理によって小さい力でサンプル22Pを取り出すことができるものである。
貫通孔H内におけるねじ溝121の形成位置や、棒状部材31の外周におけるねじ山311の形成位置は任意であってよいが、棒状部材31を貫通孔H内に挿入して棒状部材31の先端が筒状体11内に突出する前に、ねじ溝121とねじ山311の少なくとも一部が螺合するように構成するとよい。
以上のごとく、本実施形態のドリル1によれば、鋼線又はワイヤロープに被覆がされている被覆付きケーブルの被覆の穴あけを電動ドリル等の工具によって行うことが可能であり、被覆付きケーブルに対する検査の作業効率を著しく向上させることができる。
なお、本実施形態では、コアドリル(若しくはホールソー)を例として説明したが本発明をこれに限るものではない。サンプル採取の必要がなく、穴の径も比較的小さくて構わないような場合には、通常のドリルとしてもよい。この場合にも、ドリルを“被覆よりも硬く、鋼線又はワイヤロープよりも柔らかい材料”で形成することにより、鋼線又はワイヤロープを傷つけるおそれが低減され、穴あけ作業を電動ドリル等の工具によって行うことができる。“被覆よりも硬く、鋼線又はワイヤロープよりも柔らかい材料”で形成されているドリルとは、ドリル(少なくとも切れ刃の部分)が、被覆に対する実質的な切削能力を有している一方で、鋼線又はワイヤロープに対する実質的な切削能力を有していない(鋼線又はワイヤロープのメッキ層に多少の傷がつくことはあっても、母材までは至らない)ものであることが好ましい。
鋼線又はワイヤロープを構成する鋼若しくはステンレスは、400HV~450HV程度の硬度を有しており、ドリル(少なくとも切れ刃の部分)を形成する材料としては、硬度が200HV以下であることが好ましく、100HV以下であるとより好ましい。本実施形態で使用している真鍮の硬度は50HV程度である。また、本実施形態におけるワイヤロープの被覆である高密度ポリエチレンは、タイプDのデュロメータ硬度計による測定結果が55~60程度であり、本実施形態のドリルで使用している真鍮を同デュロメータ硬度計で測定すると、使用した硬度計の測定限界(100)以上の値であった。即ち、本実施形態のドリルは、“被覆よりも硬く、鋼線又はワイヤロープよりも柔らかい材料”で形成されているものである。
本実施形態のごとく切れ刃を真鍮で形成する場合には、テーパー部の回転方向先端側の断面角度C(図6参照)を15°以上とすることが好ましい。テーパー部の断面角度Cが小さい程、基本的には切れ味が良いが、断面角度Cを小さくしすぎると被覆(高密度ポリエチレン)に負けて刃部が曲がってしまう場合がある。刃部を真鍮で形成している場合には、15°以上とすることが好ましいものである。
なお、本実施形態では被覆の一例として高密度ポリエチレンを挙げ、従って、切れ刃としては高密度ポリエチレンより硬い材料を用いるものであるが、被覆としてはナイロンやポリ塩化ビニル等、多様な材料が考えられ、よって切れ刃としてもそれぞれの被覆よりも硬いものであればよい。
本実施形態では切れ刃が真鍮で形成されているものを例としているが、本発明をこれに限るものでは無く、“被覆よりも硬く、前記鋼線又はワイヤロープよりも柔らかい材料”であればよい。“被覆よりも硬く、前記鋼線又はワイヤロープよりも柔らかい材料”は金属であることを要するものではなく、例えば樹脂等であっても構わない。
1...ドリル(コアドリル)
11...筒状体
11C...切れ刃
11C1...すくい面
11C1-1...湾曲面
11C2...逃げ面
11C3...テーパー部
12...シャンク
13...接続部
2...被覆平行線ストランド(被覆付きケーブル)
21...亜鉛メッキ鋼線
22...被覆

Claims (14)

  1. 鋼線又はワイヤロープに被覆がされている被覆付きケーブルの被覆に対して穴をあけるためのドリルであって、
    少なくとも切れ刃の部分が、前記被覆よりも硬く、前記鋼線又はワイヤロープよりも柔らかい材料で形成されていることを特徴とするドリル。
  2. 前記ドリルが、先端に刃部を有する円筒状の筒状体を備えるコアドリルであることを特徴とする請求項1に記載のドリル。
  3. 前記刃部の逃げ面側に、前記筒状体の回転軸方向に沿って先端側に行くに従って肉厚が薄くなるテーパー部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のドリル。
  4. 前記テーパー部が、前記筒状体の回転方向後ろ側から前側に行くに従って肉厚が薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項3に記載のドリル。
  5. 前記刃部の側面視における先端角が、先端に行くに従い連続的若しくは段階的に角度が小さくなる鋭角となるように形成されていることを特徴とする請求項2から4の何れかに記載のドリル。
  6. 前記刃部のすくい面の先端側に、側面視において略円弧状のくびれ形状となる湾曲面を有することにより、前記刃部の側面視における先端角が、先端に行くに従い角度が小さくなる鋭角となるように形成されていることを特徴とする請求項5に記載のドリル。
  7. 前記コアドリルのシャンクに、軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔内にねじ溝が形成されていることを特徴とする請求項2から6の何れかに記載のドリル。
  8. 前記材料の硬度が200HV以下であることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のドリル。
  9. 前記材料の硬度が100HV以下であることを特徴とする請求項8に記載のドリル。
  10. 前記材料が真鍮であることを特徴とする請求項9に記載のドリル。
  11. 前記テーパー部の断面角度が15°以上であることを特徴とする請求項3に従属する請求項10に記載のドリル。
  12. 請求項1から11の何れか1つに記載のドリルを使用して、前記被覆付きケーブルの被覆に穴をあける工程と、当該形成された穴から、前記鋼線又はワイヤロープの状態を検査する工程と、を有することを特徴とする被覆付きケーブルの検査方法。
  13. 請求項2又は請求項2に従属する請求項3から11の何れか1つに記載のドリルを使用して、前記被覆付きケーブルの被覆の一部をサンプリングすることを特徴とする、被覆付きケーブルの被覆サンプリング方法。
  14. 請求項7に記載のドリルを使用して、前記被覆付きケーブルの被覆の一部をサンプリングするサンプリング方法であって、
    前記ねじ溝と螺合するねじ山が外周に形成された棒状部材を有するサンプル押出治具を使用して、前記筒状体内のサンプルを取り出すことを特徴とする被覆付きケーブルの被覆サンプリング方法。
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