JP2016114178A - 木ネジ - Google Patents
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Abstract
Description
図2に示す本発明の最適実施例において、木ネジ1は、SUS410の外径4.51mmの素材から、山径D1を6.1mmに形成すると共に、谷径D2を4.0mmに形成され、従って、ねじ山4aの高さHが1.05mmとされている。ねじ山のピッチPは2.5mmに形成され、不等角に形成されたねじ山のフランク角(シャンクの軸線に直角となる直線に対する角度)は、進入側フランク4Fのフランク角θ1を25°、後退側フランク4Rのフランク角θ2を10°とするように形成されている。そして、ねじ溝4bの断面積Sと形状を決定する溝底幅Wは、W/Pを0.63とするように形成されており、これにより、ねじ込みトルクを最小としながら、引き抜き保持力を最大とするように構成されている。
そこで、前記最適実施例の木ネジ1を製作することにより3本使用し、3回にわたり杉材にねじ込むことにより実験を行ったところ、ねじ込みトルク(T/Nm)と、引き抜き保持力(F/kN)の結果は、次の通りであった。
[1回目]ねじ込みトルク:3.62、引き抜き保持力:7.690
[2回目]ねじ込みトルク:4.26、引き抜き保持力:7.875
[3回目]ねじ込みトルク:4.02、引き抜き保持力:7.820
[平均]ねじ込みトルク:3.97、引き抜き保持力:7.80
図3に示すように、比較例1の木ネジは、ピッチP、進入側フランク角θ1、後退側フランク角θ2、溝底幅Wに関するW/Pを下記の条件として製作した。
ピッチP=3.2mm
進入側フランク角θ1=21°
後退側フランク角θ2=45°
W/P=0.38
比較例1の木ネジを製作することにより3本使用し、3回にわたり杉材にねじ込むことにより実験を行ったところ、ねじ込みトルク(T/Nm)と、引き抜き保持力(F/kN)の結果は、次の通りであった。
[1回目]ねじ込みトルク:5.18、引き抜き保持力:7.925
[2回目]ねじ込みトルク:4.31、引き抜き保持力:7.320
[3回目]ねじ込みトルク:4.22、引き抜き保持力:7.365
[平均]ねじ込みトルク:4.57、引き抜き保持力:7.54
図4に示すように、比較例2の木ネジは、ピッチP、進入側フランク角θ1、後退側フランク角θ2、溝底幅Wに関するW/Pを下記の条件として製作した。
ピッチP=3.2mm
進入側フランク角θ1=45°
後退側フランク角θ2=21°
W/P=0.38
比較例2の木ネジを製作することにより3本使用し、3回にわたり杉材にねじ込むことにより実験を行ったところ、ねじ込みトルク(T/Nm)と、引き抜き保持力(F/kN)の結果は、次の通りであった。
[1回目]ねじ込みトルク:4.34、引き抜き保持力:7.055
[2回目]ねじ込みトルク:4.45、引き抜き保持力:6.665
[3回目]ねじ込みトルク:4.32、引き抜き保持力:7.200
[平均]ねじ込みトルク:4.37、引き抜き保持力:6.97
図5に示すように、比較例3の木ネジは、ピッチP、進入側フランク角θ1、後退側フランク角θ2、溝底幅Wに関するW/Pを下記の条件として製作した。
ピッチP=3.2mm
進入側フランク角θ1=25°
後退側フランク角θ2=10°
W/P=0.75
比較例3の木ネジを製作することにより3本使用し、3回にわたり杉材にねじ込むことにより実験を行ったところ、ねじ込みトルク(T/Nm)と、引き抜き保持力(F/kN)の結果は、次の通りであった。
[1回目]ねじ込みトルク:4.59、引き抜き保持力:7.400
[2回目]ねじ込みトルク:4.88、引き抜き保持力:7.195
[3回目]ねじ込みトルク:4.37、引き抜き保持力:6.995
[平均]ねじ込みトルク:4.61、引き抜き保持力:7.20
図6に示すように、比較例4の木ネジは、ピッチP、進入側フランク角θ1、後退側フランク角θ2、溝底幅Wに関するW/Pを下記の条件として製作した。
ピッチP=3.2mm
進入側フランク角θ1=10°
後退側フランク角θ2=25°
W/P=0.75
比較例4の木ネジを製作することにより3本使用し、3回にわたり杉材にねじ込むことにより実験を行ったところ、ねじ込みトルク(T/Nm)と、引き抜き保持力(F/kN)の結果は、次の通りであった。
[1回目]ねじ込みトルク:4.41、引き抜き保持力:7.145
[2回目]ねじ込みトルク:4.07、引き抜き保持力:6.220
[3回目]ねじ込みトルク:4.74、引き抜き保持力:7.765
[平均]ねじ込みトルク:4.41、引き抜き保持力:7.04
本発明の最大の課題は、ねじ込みトルク(T/Nm)を小さくすると共に、引き抜き保持力(F/kN)が大きくする点にあるところ、上記比較例の実験結果によれば、次のように分析することができる。
通常、ネジは、進入側フランク角θ1を大きくすれば、ねじ込み時の木質により受ける抵抗を軽減することができるので、これにより、ねじ込みトルクを小さくすることができると考えられている。比較例1(θ1=21°)と比較例2(θ1=45°)を対比すると、比較例1のねじ込みトルク(平均4.57)に対して、比較例2のねじ込みトルク(平均4.37)が小さく、この点が実証されている。
通常、ネジは、後退側フランク角θ2を小さくすれば、ねじ込み状態の木質による抵抗が増大するので、これにより、引き抜き保持力を大きくすることができると考えられている。比較例3(θ2=10°)と比較例4(θ2=25°)を対比すると、フランク角θ2が大きい比較例4の引き抜き保持力(平均7.04)よりも、フランク角θ2を小さくした比較例3の引き抜き保持力(平均7.20)の方が大きく、この点が実証されている。
ネジを軽いトルクでねじ込み可能にするためには、進入側フランク角θ1を大きくすることにより、ねじ込み時の木質により受ける抵抗を軽減するという従来の技術的思想を踏襲しながら、杉材のような軽軟材に特有の性質を克服できるように構成することが好ましい。しかしながら、上記の分析結果のように、螺糸による木質の切削量が十分でないと、進入側フランク角θ1を大きくすることによるトルクの低下効果がないことに留意する必要がある。しかも、切削量が少ないことは、つまり、木質による保持力が小さくなるから、ネジの引き抜き保持力を向上させることができなくなる。
[本発明の実施例]3.97(平均)
[比較例1]4.57
[比較例2]4.37
[比較例3]4.61
[比較例4]4.41
ネジの引き抜き保持力の向上を可能にするためには、後退側フランク角θ2を小さくすることにより、ねじ込み状態からの引き抜き抵抗を増大するという従来の技術的思想を踏襲することが好ましい。しかしながら、上記分析結果のように、杉材のような軽軟材の場合、ねじ溝の断面積Sと断面形状を決定するピッチPと溝底幅Wの関係が極めて重要であり、この点の条件が定まらないと、後退側フランク角θ2を小さくしても、引き抜き保持力を向上する効果が生じないことに留意する必要がある。
[本発明の実施例]7.80(平均)
[比較例1]7.54
[比較例2]6.97
[比較例3]7.20
[比較例4]7.04
通常、杉材は割れ難いと考えられているが、山径のみならず谷径も大きく形成した木ネジを使用すると、杉材であっても、ねじ込み時に割れを招来するおそれがある。従って、本発明は、山径D1と谷径D2に関して、D2/D1を0.6以上0.7以下に形成している。上述の最適実施例の場合、山径D1を6.1mm、谷径D2を4.0mmに形成し、従って、D2/D1を0.65に形成しており、谷径部分でシャンク3を細くすることにより、ねじ込みトルクの軽減に寄与し、山径部分でねじ山の高さHを高くすることにより、引き抜き保持力の向上に寄与している。
2 頭部
2a 係合部
3 シャンク
3a 尖鋭部
4 螺糸
4a ねじ山
4b ねじ溝
4F 進入側フランク
4R 後退側フランク
5 刃
6 首部
D1 山径
D2 谷径
P ねじ溝のピッチ
W ねじ溝の溝底幅
θ1 進入側フランク角
θ2 後退側フランク角
Claims (2)
- 回転工具の係合部を備えた頭部からシャンクを延設し、シャンク先端の尖鋭部から頭部に向けて螺糸を形成しており、杉材を含む軽軟木材にねじ込まれる木ネジにおいて、
ねじ山のピッチPと、隣り合うねじ山の間に形成されたねじ溝の溝底幅Wと、ねじ山の進入側フランク角θ1と、後退側フランク角θ2に関して、
W/Pを0.6以上0.7以下に形成し、θ1+θ2を25°以上40°以下に形成し、θ1>θ2に形成して成ることを特徴とする木ネジ。 - 木ネジの山径D1と谷径D2に関して、D2/D1を0.6以上0.7以下に形成して成ることを特徴とする請求項1に記載の木ネジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014253993A JP2016114178A (ja) | 2014-12-16 | 2014-12-16 | 木ネジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014253993A JP2016114178A (ja) | 2014-12-16 | 2014-12-16 | 木ネジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016114178A true JP2016114178A (ja) | 2016-06-23 |
Family
ID=56139824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014253993A Pending JP2016114178A (ja) | 2014-12-16 | 2014-12-16 | 木ネジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016114178A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018112208A (ja) * | 2017-01-10 | 2018-07-19 | 株式会社カネカ | 発泡体用ねじ及び発泡体用ねじを使用した構造体 |
JP2020126038A (ja) * | 2019-02-04 | 2020-08-20 | 株式会社安藤・間 | 放射化抑制構造、及び壁体管理方法 |
Citations (2)
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JPS4848857A (ja) * | 1971-10-19 | 1973-07-10 | ||
JPH05280519A (ja) * | 1992-03-17 | 1993-10-26 | Adolf Wuerth Gmbh & Co Kg | ねじとその製造方法及びその製造に用いる転造ダイス |
-
2014
- 2014-12-16 JP JP2014253993A patent/JP2016114178A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018112208A (ja) * | 2017-01-10 | 2018-07-19 | 株式会社カネカ | 発泡体用ねじ及び発泡体用ねじを使用した構造体 |
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JP7450365B2 (ja) | 2019-02-04 | 2024-03-15 | 株式会社安藤・間 | 放射化抑制構造 |
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