JP7116820B1 - クレンジング化粧料 - Google Patents
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Description
クレンジング化粧料は、皮膚の皮脂汚れや口紅などの油性のメイクアップ化粧料を落とす目的で、界面活性剤を含有し、この界面活性剤の作用でメイク汚れを落とす水性クレンジング化粧料(ウォータータイプのクレンジング化粧料)と、油性成分と界面活性剤を含有し、油性成分の溶解作用で油性メイクアップ化粧料や油性の汚れを落とし、界面活性剤による乳化作用を用いて洗い流す油性クレンジング化粧料(オイルタイプのクレンジング化粧料)の二つのタイプがある。
本発明者は、油性クレンジング化粧料の化粧落とし性能と洗い流し性能改善について研究を行う過程で、油性タイプのクレンジング化粧料にアルギニン、アルギニンの酸付加塩、アルギニン誘導体、アルギニン誘導体の酸付加塩のいずれか1以上を含有させると、得られるクレンジング化粧料は、ぬるつきを感じさせることなく素早く洗い流しでき、洗いあがり後の残油感もないクレンジング化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
(1)次の成分を含有するクレンジング化粧料。
(A)成分: 炭素数6~26の脂肪酸と平均重合度3~50のポリグリセリンとのエステルからなるポリグリセリン脂肪酸エステル
(B)成分: 油剤
(C)成分: アルギニン及び/又はアルギニン誘導体
(D)成分: 無機酸及び/又は有機酸
(E)成分: 水
(2)次の成分を含有するクレンジング化粧料。
(A)成分: 炭素数6~26の脂肪酸と平均重合度3~50のポリグリセリンとのエステルからなるポリグリセリン脂肪酸エステル
(B)成分: 油剤
(E)成分: 水
(F)成分: アルギニンの酸付加塩及び/又はアルギニン誘導体の酸付加塩
(3)(A)成分が炭素数14~22の分岐脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸とポリグリセリンとのジエステルからなるポリグリセリン脂肪酸エステルと、炭素数6~10の直鎖脂肪酸及び/又は分岐脂肪酸とポリグリセリンとのエステルからなるポリグリセリン脂肪酸エステルを含むポリグリセリン脂肪酸エステルである(1)又は(2)に記載のクレンジング化粧料。
(4)(A)成分が、炭素数14~22の分岐脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸とポリグリセリンとのジエステルからなるポリグリセリン脂肪酸エステルと、炭素数6~10の直鎖脂肪酸及び/又は分岐脂肪酸とポリグリセリンとのエステルであって、ポリグリセリンの重合度と脂肪酸の結合残基数の比(ポリグリセリン重合度/脂肪酸の結合残基数)が2.0~3.5であるポリグリセリンの脂肪酸エステルを含むポリグリセリン脂肪酸エステルである(1)~(3)のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
(5)(A)成分が、ジイソステアリン酸デカグリセリル、ジオレイン酸デカグリセリルから選ばれる1以上と、カプリル酸トリグリセリル、カプリン酸トリグリセリル、ジカプリル酸ペンタグリセリル、ジカプリル酸ヘキサグリセリル、ジカプリン酸ヘキサグリセリル、ヘキサカプリル酸エイコサグリセリル、ヘキサカプリン酸エイコサグリセリル、及びオクタイソノナン酸エイコサグリセリルから選ばれる1以上を含むポリグリセリン脂肪酸エステルである(1)~(4)のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
(6)(B)成分がエチルヘキサン酸セチル及び/又はジイソノナン酸ブチレングリコールを含む油剤である(1)~(5)のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
(7)(C)成分のアルギニン誘導体がアルギニンのスルホエチル型誘導体、N-アシルアルギニンのアルキルエステル型誘導体、アルギニンのサクシニル型誘導体、アルギニンのエチレンオキシドまたはアルギニンのプロピレンオキシド誘導体のいずれかである、(1)~(6)のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
(8)(C)成分のアルギニン誘導体がPPG-2アルギニン、ジヒドロキシプロピルアルギニン、アルキル(C12,C14オキシ)ヒドロキシプロピルアルギニン、ココイルアルギニンエチル、ラウロイルアルギニンから選ばれる1以上である(1)~(7)のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
(9)(B)成分である油剤を化粧料全量に対し21~90質量%含有する(1)~(8)のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
(10)(E)成分である水を化粧料全量に対し0.01~10質量%含有する(1)~(9)のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
(11)(C)成分であるアルギニン及び/又はアルギニン誘導体と(D)成分である無機酸及び/又は有機酸の質量比が、10:1~1:1である、(1)、(3)~(10)のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
また、本発明のクレンジング化粧料は、洗い流しに際して、油剤が速やかに水に乳化分散し、水のみで容易に洗い流すことができる。
さらにまた、本発明のクレンジング化粧料を用いて洗顔したあとは、水性洗顔料等を用いて再洗顔する必要がないという効果を奏する。
(A)成分:炭素数6~26の脂肪酸と平均重合度3~50のポリグリセリンとのエステルからなるポリグリセリン脂肪酸エステル
本発明のクレンジング化粧料には、(A)成分として炭素数6~26の脂肪酸と平均重合度3~50のポリグリセリンとのエステル(以下単に「ポリグリセリンエステル」と略していう場合がある)を含有する。
より具体的には、本発明の(A)成分である炭素数6~26の脂肪酸と平均重合度3~50のポリグリセリンからなるポリグリセリン脂肪酸エステルには、炭素数14~22の分岐脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸とポリグリセリンとのジエステルからなるポリグリセリンエステルと、炭素数6~10の直鎖脂肪酸及び/又は分岐脂肪酸とポリグリセリンとの脂肪酸エステルを含むことが好ましい。炭素数6~10の直鎖脂肪酸及び/又は分岐脂肪酸とポリグリセリンとの脂肪酸エステルとしては、ポリグリセリンの重合度と脂肪酸の結合残基数の比(ポリグリセリン重合度/脂肪酸の結合残基数)が2.0~3.5であるポリグリセリンの脂肪酸エステルを含むことが好ましい。
炭素数14~22の分岐脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸とポリグリセリンとのジエステルからなるポリグリセリンエステルとしては、ジイソステアリン酸デカグリセリル、ジオレイン酸デカグリセリルが好ましく例示できる。
炭素数6~10の直鎖脂肪酸及び/又は分岐脂肪酸とポリグリセリンとの脂肪酸エステルとしては、カプリル酸トリグリセリル、カプリン酸トリグリセリル、ジカプリル酸ペンタグリセリル、ジカプリル酸ヘキサグリセリル、ジカプリン酸ヘキサグリセリル、ヘキサカプリル酸エイコサグリセリル、ヘキサカプリン酸エイコサグリセリル、及びオクタイソノナン酸エイコサグリセリルが好ましく例示できる。
本発明のクレンジング料は、(A)成分として、2以上含むことが好ましく、炭素数14~22の分岐脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸とポリグリセリンとのジエステルからなるポリグリセリンエステルから1以上と、炭素数6~10の直鎖脂肪酸及び/又は分岐脂肪酸とポリグリセリンとの脂肪酸エステルから1以上を含むことが好ましい。また、炭素数6~10の直鎖脂肪酸及び/又は分岐脂肪酸とポリグリセリンとの脂肪酸エステルとしては、ポリグリセリンの重合度と脂肪酸の結合残基数の比(ポリグリセリン重合度/脂肪酸の結合残基数)が2.0~3.5であるポリグリセリンの脂肪酸エステルから1以上を含むことが好ましい。具体的には、カプリル酸トリグリセリル(ポリグリセリン重合度/脂肪酸の結合残基数の比が3.0)、カプリン酸トリグリセリル(同3.0)、ジカプリル酸ペンタグリセリル(同2.5)、ジカプリル酸ヘキサグリセリル(同3.0)、ジカプリン酸ヘキサグリセリル(同3.0)、ヘキサカプリル酸エイコサグリセリル(同3.3)、ヘキサカプリン酸エイコサグリセリル(同3.3)、オクタイソノナン酸エイコサグリセリル(同2.5)が好ましく例示できる。
また、本発明のクレンジング化粧料は、(A)成分を化粧料全量に対して1~30質量%含有することが好ましく、より好ましくは5~25質量%、特に好ましくは15~22質量%である。
本発明のクレンジング化粧料は、(B)成分として油剤を含有する。
油剤は、リップクリームやファンデーション等の油性化粧料の洗浄に特に高い効果を発揮する。このため、油剤は本発明における重要な含有成分である。
本発明の(B)成分の油剤としては、通常化粧料に用いられる油剤であれば自由に含有させることができる。油剤として、以下のようなものを例示できる。
天然動植物油脂類及び半合成油脂としては、アボカド油、アマニ油、アーモンド油、オリーブ油(オリーブ果実油)、小麦胚芽油、ゴマ油、米胚芽油、米糠油、サフラワー油、大豆油、月見草油、トウモロコシ油、菜種油、馬脂、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ヤシ油、硬化ヤシ油、落花生油、メドゥフォーム油、ラノリン等が挙げられる。
本発明のクレンジング化粧料は、(B)成分の油剤をクレンジング化粧料全量あたり、好ましくは21~90質量%、より好ましくは40~85質量%、特に好ましくは60~80質量%含有する。
本発明のクレンジング化粧料は、油剤を高含有しており、口紅やファンデーションなどの油性化粧料や皮脂などの油性の汚れを容易に溶解させ、肌から速やかに除去する作用を発揮する。
本発明のクレンジング化粧料で使用する(C)成分であるアルギニンは、通常化粧料に用いられるアルギニンであればどのような由来のものであっても良い。例えば微生物発酵産物であっても良いし、化学合成品であっても良い。
アルギニン誘導体としては、アルギニンのスルホエチル型誘導体、N-アシルアルギニンのアルキルエステル型誘導体、アルギニンのサクシニル型誘導体、アルギニンのエチレンオキシドまたはアルギニンのプロピレンオキシド誘導体が例示できる。
なかでもアルギニンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド誘導体が好ましい。エチレンオキシド誘導体としては、N-(2-ヒドロキシエチル)-L-アルギニン及びN,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-L-アルギニンであり、プロピレンオキシド誘導体としてはN-(2-ヒドロキシプロピル)-L-アルギニン及び、N,N-ビス(2-ヒドロキシプロピル)-L-アルギニンである。
なおN,N-ビス(2-ヒドロキシプロピル)-L-アルギニンはPPG-2ArginineのINCI(International Nomenclature of Cosmetic Ingredients)名が付されている。本願明細書では「PPG-2アルギニン」と記載する場合がある。
(C)成分には、下記の(F)成分に該当するものを含まない。
本発明のクレンジング化粧料は、塩基性を呈するアルギニン及び/又はアルギニン誘導体を中和するために無機酸及び/又は有機酸を含有する。
本発明に使用する無機酸及び/又は有機酸は、通常化粧料に使用されるものであって、アルギニン及び/又はアルギニン誘導体と反応して付加塩となるものであればどのようなものであっても良い。具体的には、無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、チオシアン酸、炭酸等が好ましく例示できる。
有機酸としては、酢酸、乳酸、クエン酸、スルファミン酸、あるいは酸性アミノ酸のグルタミン酸、アスパラギン酸、ピロリドンカルボン酸等を好ましく例示できる。
無機酸及び/又は有機酸は、含有するアルギニン及び/又はアルギニン誘導体の含有量や、その他の含有成分の種類に対応して適宜、その含有量を増減して調製することができる。(D)成分である無機酸及び/又は有機酸の含有量としては、含有するアルギニン及び/又はアルギニン誘導体を中和可能な当量を含有し、好ましくは0.001~1質量%、より好ましくは0.01~0.5質量%である。
本発明においては(C)成分であるアルギニン及び/又はアルギニン誘導体と(D)成分である無機酸及び/又は有機酸を含有した本発明の構成((A)+(B)+(C)+(D)+(E))にすることで、クレンジング化粧料による洗い流し行為中に生じるぬるつきを抑制し、洗い流し後の残油感を低減することができる。
本発明のクレンジング化粧料は(E)成分として水を含有する。水は、(C)成分であるアルギニン及び/又はアルギニン誘導体、(D)成分の無機酸及び/又は有機酸を溶解させるために必要である。(C)成分と(D)成分により形成されたアルギニンの酸付加塩、アルギニン誘導体の酸付加塩も(E)成分である水に溶解する。後述する(F)成分であるアルギニンの酸付加塩及び/又はアルギニン誘導体の酸付加塩も(E)成分である水に溶解する。
また、本発明においては、(E)成分である水を含有することにより水溶性の汚れや、水溶性のメイクアップ化粧料(例えばフィルムタイプマスカラ)の洗浄と洗浄後のクレンジング化粧料の洗い流しに効果を発揮する。使用する水は、精製水又は蒸留水が好ましい。
(E)成分である水の含有量は、化粧料全量に対し0.01~10質量%、好ましくは0.1~7質量%、より好ましくは0.2~5質量%、より一層好ましくは0.2~4質量%である。
本発明のクレンジング化粧料は、上記の(C)成分及び(D)成分、又は(C)成分及び(D)成分の内の1種以上を、(F)成分であるアルギニンの酸付加塩及び/又はアルギニン誘導体の酸付加塩に置き換えて含有することができる。また本発明のクレンジング化粧料は、上記の(C)成分及び(D)成分、又は(C)成分及び(D)成分の内の1種以上と、(F)成分であるアルギニンの酸付加塩及び/又はアルギニン誘導体の酸付加塩を含有することができる。すなわち、本発明の構成は「(A)+(B)+(C)+(D)+(E)」、「(A)+(B)+(C)+(D)+(E)+(F)」、「(A)+(B)+(C)+(E)+(F)」、「(A)+(B)+(D)+(E)+(F)」、「(A)+(B)+(E)+(F)」の構成のいずれもとることが出来る。
本発明のクレンジング化粧料で使用する(F)成分であるアルギニンの酸付加塩は、通常化粧料に使用されるアルギニンの酸付加塩であればどのような物でも使用可能である。具体的には、アルギニンの無機酸あるいは有機酸の付加塩であり、塩酸アルギニン、硝酸アルギニン、リン酸アルギニン、チオシアン酸アルギニン、炭酸アルギニン、酢酸アルギニン、乳酸アルギニン、クエン酸アルギニン、硫酸アルギニン、スルファミン酸アルギニン、グルタミン酸アルギニン、アスパラギン酸アルギニン、ピロリドンカルボン酸アルギニン等を例示できる。好ましくは塩酸アルギニン、グルタミン酸アルギニン、及びアスパラギン酸アルギニンである。
アルギニン誘導体の酸付加塩の具体例としては、塩酸アルギニン誘導体、硝酸アルギニン誘導体、リン酸アルギニン誘導体、チオシアン酸アルギニン誘導体、炭酸アルギニン誘導体、酢酸アルギニン誘導体、硫酸アルギニン誘導体、スルファミン酸アルギニン誘導体、グルタミン酸アルギニン誘導体、アスパラギン酸アルギニン誘導体、ピロリドンカルボン酸アルギニン誘導体等を例示できる。より具体的には、塩酸ジヒドロキシプロピルアルギニン、塩酸アルキル(C12,14)オキシヒドロキシプロピルアルギニンが好ましい。
本発明のクレンジング化粧料は、(F)成分であるアルギニンの酸付加塩及び/又は、アルギニン誘導体の酸付加塩を、クレンジング化粧料全量あたり、好ましくは0.001~5質量%、より好ましくは0.005~3質量%、特に好ましくは0.01~1質量%含有する。
本発明のクレンジング化粧料に(C)成分、(F)成分がともに含まれる場合は、アルギニン及び/又はアルギニン誘導体相当量として、クレンジング化粧料全量あたり、好ましくは0.001~5質量%、より好ましくは0.005~3質量%、特に好ましくは0.01~1質量%含有する。
また、本発明のクレンジング化粧料は、化粧料に常用される各種成分を本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。例えば、グリセリン、ブチレングリコール(BG)やジプロピレングリコール(DPG)、1,2-ペンタンジオールなどの多価アルコール、エタノール、保湿成分、増粘剤、防腐剤、pH調整剤、中和剤、酸化防止剤、香料、着色剤(例えばシアノコバラミン、(クロロフィリン/銅)複合体)、美容成分(例えばローズマリーエキス)等を適当量含有することができる。
1.実施例及び比較例のクレンジング化粧料の調製
<クレンジング化粧料の調製方法>
下記表1~表3に示す組成の(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分の混合溶液(あるいは溶解液)、又は(A)成分、(B)成分、(E)成分、(F)成分の混合溶液(あるいは溶解液)、さらにはその他の添加成分を含む各溶液を、それぞれ85℃以上に加温し、次いで均一に混合し、さらに撹拌しながら完全に溶解させた。その後、室温まで冷却し、実施例及び比較例のクレンジング化粧料を調製した。
次の手法により、実施例1~15及び比較例1~9の各クレンジング化粧料の洗い流しの特性と含有成分による効果を評価した。
(1)洗顔及び洗顔後の洗い流し方法
熟練した官能評価専門パネラー(10名)により評価を行った。
クレンジング化粧料を掌に2gとり、30秒間マッサージするように全顔に塗布した。次いで、水により洗い流しを行った。洗い流しは、水を掌に受けて円を描くような操作を繰り返して洗い流すように洗顔手技を統一した。
水を掌に受けて円を描くように洗顔中に、手のひらにクレンジングのぬるつき感がなくなるまでにかかる洗い流し回数をカウントし、下記判断規準により洗い流し時のぬるつき感を判定した。表には「洗い流し行為中のぬるつきがなくなる速さ」として判定結果を「◎、○、△、×」で記載した。
すなわち、ぬるつき感がなくなるまでに水を掌に受けて円を描くような操作を何回繰り返したかを“洗い流し回数”としてカウントし、少ない回数であるほど、ぬるつき感がなくなる速さが良好である、ぬるつきが速くなくなるとした。
1点:非常に遅い(洗い流し回数7回以上)
2点:遅い(洗い流し回数6回)
3点:普通(洗い流し回数5回)
4点:速い(洗い流し回数4回)
5点:非常に速い(洗い流し回数3回以下)
10名の評点の平均点を求め、1.0~2.0:×、2.1~3.0:△、3.1~4.0:〇、4.1~5.0:◎として表した。
評価「◎」が最も洗い流しの行為中にぬるつき感が速くなくなり、優れている。
残油感は、洗い流し直後の肌に残る油膜感として評価した。
油膜感とは、水で洗い流し、さらにタオルでふき取った後に感じる肌の上に油が残っている感覚、または油で覆われているように感じる感覚をいう。さらに肌が引っ張られ、肌を指で触れた際の感触が素肌と異なる指止まりを感じることをいう。
洗い流し後の油膜感の評価基準は以下の通りである。
1点:強く感じる
2点:感じる
3点:やや感じる
4点:感じない
10名の評点の平均点を求め、1.0~1.5:×、1.6~2.5:△、2.6~3.5:〇、3.6~4.0:◎として表した。
以上の洗い流し効果評価の結果は、下記の表1~表3の組成表の下段に示した。
(1)(C)成分としてアルギニン及び/又はアルギニン誘導体を含有するクレンジング化粧料の使用性評価(試験結果1)
表1に試験を行ったクレンジング化粧料の組成及び洗い流し時のぬるつき感(洗い流し行為中にぬるつきがなくなる速さ)と、洗い流し後の残油感(洗い流し後の油膜感)の評価結果を示した。
表1の使用性評価の欄に示す通り、いずれの組成も洗い流し時のぬるつき感及び洗い流し後の残油感のいずれも問題なく、好ましい評価結果(◎、又は○評価)であった。
表2に試験を行ったクレンジング化粧料の組成及び洗い流し時のぬるつき感(洗い流し行為中にぬるつきがなくなる速さ)及び洗い流し後の残油感(洗い流し後の油膜感)の評価結果を示した。
表2の使用性評価の欄に示す通り、実施例13~15のクレンジング化粧料は、いずれの組成も洗い流し行為中のぬるつき感及び洗い流し後の油膜感がなく、好ましい評価結果(◎評価)であった。
表3に試験を行った比較例1~9のクレンジング化粧料の組成及び洗い流し時のぬるつき感(洗い流し行為中にぬるつきがなくなる速さ)、洗い流し後の残油感(洗い流し後の油膜感)の評価結果を示した。
表3に示す通り、比較例のクレンジング化粧料の洗い流し行為中ぬるつき感、洗い流し後の油膜感の両方の評価が「〇」となったものはなかった。
また比較例6は、実施例10~12と同量の(C)成分のアルギニンを含有しているが、(D)成分である無機酸及び/又は有機酸を含有していない。この比較例6のクレンジング化粧料の洗い流し行為中のぬるつき感の評価は「×」であった。
また(C)、(D)成分に代えて(F)成分であるアルギニンの酸付加塩及び/又はアルギニン誘導体の酸付加塩を含有する実施例13~15は、実施例1~12と同様に、洗い流し時のぬるつき感がなく、洗い流し後の残油感のないクレンジング化粧料となることが明らかとなった。
Claims (5)
- 次の成分を含有し、(C)と(D)の質量比が、10:1~1:1である、クレンジング化粧料。
(A)成分: ジイソステアリン酸デカグリセリル、ジオレイン酸デカグリセリルから選ばれる1以上を含むポリグリセリン脂肪酸エステル(A1)を、合計でクレンジング化粧料中5~14質量%と、
ジカプリン酸ヘキサグリセリル、ヘキサカプリル酸エイコサグリセリル及びオクタイソノナン酸エイコサグリセリルから選ばれる1以上を含むポリグリセリン脂肪酸エステル(A2)を、合計でクレンジング化粧料中5.5~15質量%、とを含むポリグリセリン脂肪酸エステル
(B)成分: 油剤
(C)成分: アルギニン及び/又はアルギニン誘導体をクレンジング化粧料中0.01~1.5質量%
(D)成分: 無機酸及び/又は有機酸
(E)成分: 水 - 次の成分を含有するクレンジング化粧料。
(A)成分: ジイソステアリン酸デカグリセリル、ジオレイン酸デカグリセリルから選ばれる1以上を含むポリグリセリン脂肪酸エステル(A1)を、合計でクレンジング化粧料中5~14質量%と、
ジカプリン酸ヘキサグリセリル、ヘキサカプリル酸エイコサグリセリル及びオクタイソノナン酸エイコサグリセリルから選ばれる1以上を含むポリグリセリン脂肪酸エステル(A2)を、合計でクレンジング化粧料中5.5~15質量%、とを含むポリグリセリン脂肪酸エステル
(B)成分: 油剤
(E)成分: 水
(F)成分: アルギニンの酸付加塩及び/又はアルギニン誘導体の酸付加塩をクレンジング化粧料中0.01~3質量% - (B)成分がエチルヘキサン酸セチル及び/又はジイソノナン酸ブチレングリコールを含む油剤である請求項1又は2に記載のクレンジング化粧料。
- (C)成分のアルギニン誘導体がアルギニンのスルホエチル型誘導体、N-アシルアルギニンのアルキルエステル型誘導体、アルギニンのサクシニル型誘導体、アルギニンのエチレンオキシドまたはアルギニンのプロピレンオキシド誘導体のいずれかである、請求項1又は3に記載のクレンジング化粧料。
- (C)成分のアルギニン誘導体がPPG-2アルギニン、ジヒドロキシプロピルアルギニン、アルキル(C12,C14オキシ)ヒドロキシプロピルアルギニン、ココイルアルギニンエチル、ラウロイルアルギニンから選ばれる1以上である請求項1、3、及び4のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
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