JP7112068B2 - 油性クレンジング化粧料 - Google Patents
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Description
しかしながら、本発明者等が検討したところ、上記HLBの低い界面活性剤とHLBの高い界面活性剤を併用した油性クレンジング化粧料は、界面活性剤/水/油が共存する系におけるクレンジング力、すなわち水が付着した濡れた部位におけるクレンジング力や、化粧料や化粧品のクレンジング後における水や湯での洗い流し性が必ずしも十分でないことが判明した。
(1)以下の成分
(a-1)HLB値が4.5以下の常温で液状の非イオン性界面活性剤を6~11質量%、
(a-2)HLB値が13以上の非イオン性界面活性剤を13~25質量%、
(b)炭化水素油を10~30質量%
(c)エステル油を1~50質量%並びに
(d)25℃において、水100gへの溶解性が1g以上であり、かつトリエチルヘキサノイン100gへの溶解性が10g以上である、油分及び水と相溶可能な両親媒性物質として、ジカルボン酸ビス(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)エステルおよびコハク酸ジエトキシエチルから選択される1種以上を0.1~20質量%
含み、
前記成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)が0.2~0.8であることを特徴とする油性クレンジング化粧料、
(2)さらに以下の成分
(e)水3~10質量%および
(f)一価アルコール0.1~8質量%
を含む上記(1)に記載の油性クレンジング化粧料、
(3)さらに以下の成分
(a-3)HLB値が8~12の非イオン性界面活性剤0.01~10質量%を含む上記(1)または(2)に記載の油性クレンジング化粧料、および
(4)前記成分(a-1)および成分(a-2)がいずれもポリグリセリン系界面活性剤である上記(1)~(3)のいずれかに記載の油性クレンジング化粧料、
(5)前記成分(b)が、炭素数13~15の鎖状飽和炭化水素から選ばれる一種以上である上記(1)~(4)のいずれかに記載の油性クレンジング化粧料
を提供するものである。
以下の成分
(a-1)HLB値が4.5以下の常温で液状の非イオン性界面活性剤6~11質量%、
(a-2)HLB値が13以上の非イオン性界面活性剤13~25質量%、
(b)炭化水素油10~30質量%、
(c)エステル油1~71質量%および
(d)25℃において、水100gへの溶解性が1g以上であり、かつトリエチルヘキサノイン100gへの溶解性が10g以上である、油分及び水と相溶可能な両親媒性物質0.1~20質量%
を含み、
前記成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)が0.1~0.8であることを特徴とするものである。
本発明に係る油性クレンジング化粧料は、(a-1)HLB値が4.5以下の常温で液状の非イオン性界面活性剤を含む。
本明細書において「常温」とは、25℃を意味する。
従って、常温で液状の非イオン性界面活性剤とは、25℃において、液体の状態の非イオン性界面活性剤である。
本発明において、成分(a-1)に係る非イオン性界面活性剤の融点は25℃未満にあるものと考えられ、常温で液状であることによって、油性クレンジング化粧料に好適に用いることができる。
成分(a-1)に係る非イオン性界面活性剤のHLBが4.5以下であることにより、親油性が高くなり、油性の化粧料ないし化粧品に対する馴染み性を容易に向上させることができる。
HLB=20×(親水部分の分子量/全体の分子量)
成分(a-1)に係る非イオン性界面活性剤として、具体的には、例えば、モノイソステアリン酸グリセリド(HLB:4.0)、セスキイソステアリン酸ソルビタン(HLB:4.0)、モノオレイン酸ソルビタン(HLB:4.3)、ラウロイルグルタミン酸POE(2)オクチルドデシルエーテルジエステル(HLB:4.0)、ジイソステアリン酸グリセリド、ジオレイン酸グリセリド、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリン、ペンタオレイン酸デカグリセリン、デカオレイン酸デカグリセリン、(ステアリン酸/リンゴ酸)グリセリド、又はイソステアリン酸POE(3)ソルビット、ペンタイソステアリン酸デカグリセリン(HLB:3.5)、デカオレイン酸デカグリセリン等から選ばれる一種以上を挙げることができ、ペンタイソステアリン酸デカグリセリンが好ましい。
本発明に係る油性クレンジング化粧料において、成分(a-1)に係る非イオン性界面活性剤の含有量が上記範囲内にあることにより、水が付着した濡れた部位であっても、化粧持ちの良好なメーキャップ化粧料等に素早く馴染み、優れたクレンジング効果を容易に発揮することができる。
成分(a-1)に係る非イオン性界面活性剤の含有量が6%未満であるとメーキャップ化粧料またはサンケア化粧品の除去効率が低下し易くなり、成分(a-1)に係る非イオン性界面活性剤の含有量が11%を超えると濡れた部位における洗浄力(耐水性)や洗い流し性が低下し易くなる。
本発明に係る油性クレンジング化粧料は、(a-2)HLB値が13以上の非イオン性界面活性剤を含む。
成分(a-2)に係る非イオン性界面活性剤のHLBが13以上であることにより、親水性が高くなり、洗い流し性およびさっぱりとした使用感を容易に向上させることができる。
成分(a-2)に係る非イオン性界面活性剤として、具体的には、例えば、PEG-60水添ヒマシ油(HLB:14.0)、イソステアリン酸PEG-20グリセリル(HLB:13.2)、イソステアリン酸PEG-60グリセリル(HLB:16.4)、ステアリン酸PEG-45(HLB:18.0)、ポリソルベート40(HLB:16.0)、トリイソステアリン酸 PEG-120 メチルグルコース(HLB:17.3)、PEG-30フィトステロール(HLB:18.0)、オレス-20(HLB:17.0)、ラウリン酸ヘキサグリセリル(HLB:14.5)等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
本発明に係る油性クレンジング化粧料において、成分(a-2)に係る非イオン性界面活性剤の含有量が上記範囲内にあることにより、水が付着した濡れた部位であっても高いクレンジング力を発揮しつつ、クレンジング後における水や湯での洗い流し性を容易に向上させることができる。
本発明に係る油性クレンジング化粧料は、(b)炭化水素油を含む。
本発明に係る油性クレンジング化粧料において、成分(b)に係る炭化水素油の含有量が上記範囲内にあることにより、水が付着した濡れた部位であっても高いクレンジング力を発揮しつつ、クレンジング後における水や湯での洗い流し性を容易に向上させることができる。
成分(b)に係る炭化水素油の含有量が10質量%未満であると、クレンジング力が低下し易くなり、30質量%を超えると洗い流し性が低下し易くなる。
本発明に係る油性クレンジング化粧料は、(c)エステル油を含む。
本発明に係る油性クレンジング化粧料において、成分(c)に係るエステル油の含有量が上記範囲内にあることにより、水が付着した濡れた部位であっても高いクレンジング力を発揮しつつ、クレンジング後における水や湯での洗い流し性を容易に向上させることができる。
成分(c)に係るエステル油の含有量が1質量%未満であると、クレンジング後における洗い流し性が低下し易くなり、71質量%を超えると他の成分の含有量が減少してクレンジング力が低下し易くなる。
本発明に係る油性クレンジング化粧料は、(d)25℃において、水100gへの溶解性が1g以上であり、かつトリエチルヘキサノイン100gへの溶解性が10g以上である、油分及び水と相溶可能な両親媒性物質を含む。
本発明に係る油性クレンジング化粧料において、成分(d)に係る油分及び水と相溶可能な両親媒性物質の含有量が上記範囲内にあることにより、濡れた部位でも使用可能な耐水性と洗い流し易さの両立を容易に図ることができる。
成分(a-3)に係る非イオン性界面活性剤のHLBが上記範囲内にあることにより、温度安定性を容易に向上させることができる。
ポリグリセリン系界面活性剤として、具体的には、例えば、トリヤシ油脂肪酸ポリグリセリル-10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-6、モノオレイン酸デカグリセリン、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
ポリオキシアルキレン系界面活性剤として、具体的には、例えば、ジラウリン酸PEG-8、ジイソステアリン酸PEG-12、ジオレイン酸PEG-12、イソステアリン酸PEG-5グリセリル、イソステアリン酸PEG-6グリセリル、イソステアリン酸PEG-6、オレイン酸PEG-6、ペンタオレイン酸ソルベス-40、PEG-20水添ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-30グリセリル、イソステアリン酸PEG-10BG、ラウリン酸PEG-30水添ヒマシ油、ラウレス-5、トリイソステアリン酸PEG-60水添ヒマシ油、PPG-2-デセス-7、ステアリン酸PEG-15グリセリル、PEG-40水添ヒマシ油、ジラウリン酸PEG-20、ラウリン酸PEG-9グリセリル、イソステアリン酸PEG-15グリセリル、ジイソステアリン酸PEG-30グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、ジイソステアリン酸PEG-15BG、ラウリン酸PEG-20水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-20水添ヒマシ油、ラウレス-3、トリイソステアリン酸PEG-40水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-10BG等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
ソルビタン系界面活性剤として、イソステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
さらに好ましいポリグリセリン系界面活性剤としてはジイソステアリン酸ポリグリセリル-10を挙げることができ、さらに好ましいポリオキシアルキレン系界面活性剤としてはイソステアリン酸PEG-10BGを挙げることができる。
本発明に係る油性クレンジング化粧料において、成分(a-3)に係る非イオン性界面活性剤の含有量が上記範囲内にあることにより、温度安定性を容易に向上させることができる。
(e)水としては、特に制限されないが、イオン交換水等であることが好ましい。
本発明に係る油性クレンジング化粧料において、成分(e)に係る水の含有量が上記範囲内にあることにより、良好な保存安定性を容易に発揮することができる。
本発明に係る油性クレンジング化粧料において、成分(f)に係る一価のアルコールの含有量が上記範囲内にあることにより、良好な保存安定性を容易に発揮することができる。
その他の成分としては、保湿剤(例えば、トリメチルグリシン、塩化N-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]加水分解コムギ蛋白液、ヒアルロン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、加水分解ケラチン)、着色剤(例えば、顔料、又は色素)、粘度調整剤(例えば、メチルセルロース)、乳化剤、パール光沢付与剤(例えば、ジステアリン酸グリコールまたはジステアリン酸エチレングリコール)、塩類(例えば、塩化ナトリウム)、植物エキス類、防腐剤、ビタミン剤、香料、紫外線吸収剤、抗酸化剤、湿潤剤、キレート剤、pH調整剤(例えば、クエン酸、又は酒石酸)等を挙げることができる。
本発明に係る油性クレンジング化粧料が成分(e)(水)および成分(f)(一価アルコール)を含む場合は、先ず、成分(a-1)~成分(d)を加温しつつ溶解させた混合物を形成した後、さらに成分(e)および成分(f)を添加し可溶化して調製することが好ましい。
本出願書類において、透明とは、濁度計で波長530nmにおいて精製水をリファレンスにして測定した透過率が、0.001質量%酸化チタン懸濁水溶液の透過率より高く、かつ、常温で1日静置しても分離しない状態を意味する(色素や粉体等の配合があった場合は、それらを含まない状態で透明であれば、本発明の範囲に含まれるとする)。
成分(a-1)としてHLB値が3.5の常温で液状の非イオン性界面活性剤であるペンタイソステアリン酸ポリグリセリル-10(ペンタイソステアリン酸デカグリセリン)、成分(a-2)としてHLB値が14.5の非イオン性界面活性剤であるラウリン酸ポリグリセリル-6(ラウリン酸ヘキサグリセリル)、成分(b)として炭化水素油である炭素数13~15の鎖状飽和炭化水素油(C13-15アルカン)の混合物を60℃で撹拌溶解し、得られた溶解物に対し、成分(c)としてエステル油であるラウリン酸メチルへプチルおよび成分(d)としてシクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールを添加し、撹拌混合して、表1に示す組成を有するメーク落としを調製した。
このとき、成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)は0.5であった。
得られたメーク落としにおいて、以下に示す評価方法により、洗浄力(クレンジング効果)、耐水性(濡れた部位におけるクレンジング効果)、洗い流し性を評価した。結果を表1に示す。
女性パネル20名により、各々素肌に塗布したメークに対しメーク箇所が乾燥した状態で(濡れていない状態で)メーク落としを適用してメークを落とした(クレンジングした)ときの感触を確認する官能試験を行い、以下の基準により評価した。
◎(とても良い):15~20名以上が、優れていると評価した。
○(良い) :10~14名が、優れていると評価した。
△(普通) :5~9名が、優れていると評価した。
×(悪い) :0~4名が、優れていると評価した。
女性パネル20名により、各々素肌に塗布したメークに対しメーク箇所が濡れた状態でメーク落としを適用してメークを落とした(クレンジングした)ときの感触を確認する官能試験を行い、以下の基準により評価した。
◎(とても良い):15~20名以上が、優れていると評価した。
○(良い) :10~14名が、優れていると評価した。
△(普通) :5~9名が、優れていると評価した。
×(悪い) :0~4名が、優れていると評価した。
女性パネル20名により、各々素肌に塗布したメークに対しメーク箇所が濡れた状態でメーク落としを適用してメークを落とした(クレンジングした)後、洗い流す際の感触を確認する官能試験を行い、以下の基準により評価した。
◎(とても良い):15~20名以上が、優れていると評価した。
○(良い) :10~14名が、優れていると評価した。
△(普通) :5~9名が、優れていると評価した。
×(悪い) :0~4名が、優れていると評価した。
成分(d)としてシクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールに代えてコハク酸ジエトキシエチルを用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示す組成を有するメーク落としを調製した。
このとき、成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)は0.5であった。
得られたメーク落としにおいて、実施例1と同様にして、洗浄力(クレンジング効果)、耐水性(濡れた部位におけるクレンジング効果)、洗い流し性を評価した。結果を表1に示す。
成分(d)としてシクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールを加えず、表1に示す組成となるように各成分を加えた以外は、実施例1と同様にしてメーク落としを調製した。
このとき、成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)は0.5であった。
得られたメーク落としにおいて、実施例1と同様にして、洗浄力(クレンジング効果)、耐水性(濡れた部位におけるクレンジング効果)、洗い流し性を評価した。結果を表1に示す。
成分(a-1)としてHLB値が3.5の常温で液状の非イオン性界面活性剤であるペンタイソステアリン酸ポリグリセリル-10(ペンタイソステアリン酸デカグリセリン)、成分(a-2)としてHLB値が14.5の非イオン性界面活性剤であるラウリン酸ポリグリセリル-6(ラウリン酸ヘキサグリセリル)、成分(b)として炭化水素油である炭素数13~15の鎖状飽和炭化水素油(C13-15アルカン)の混合物を60℃で撹拌溶解した。得られた溶解物に対し、成分(c)としてエステル油であるラウリン酸メチルへプチルおよび成分(d)としてシクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールを添加して撹拌混合し、次いで、得られた撹拌混合物に対し、さらに成分(e)としてイオン交換水を加えるとともに成分(f)としてエタノールを添加して撹拌混合することにより表1に示す組成を有する無色透明なメーク落としを調製した。
このとき、成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)は0.5であった。
得られたメーク落としにおいて、実施例1と同様にして、洗浄力(クレンジング効果)、耐水性(濡れた部位におけるクレンジング効果)、洗い流し性を評価した。結果を表1に示す。
また、得られたメーク落としにおいて、以下の評価方法により温度安定性を評価した。結果を表1に示す。
得られたメーク落としを、0℃、25℃(室温)、40℃の各温度条件下において1ヶ月保存し、目視により外観変化、粘度変化または層分離等の有無を確認し、以下の基準にて評価した。なお、◎及び○と評価されたものは、実用上十分な安定性を示すものである。
◎:外観変化、粘度変化、又は層分離等の異常は全く認められない。
○:外観変化、粘度変化、又は層分離等の異常が僅かに認められる。
△:外観変化、粘度変化、又は層分離等の異常が認められる。
×:外観変化、粘度変化、又は層分離等の異常が著しい。
成分(a-1)としてHLB値が3.5の常温で液状の非イオン性界面活性剤であるペンタイソステアリン酸ポリグリセリル-10(ペンタイソステアリン酸デカグリセリン)、成分(a-2)としてHLB値が14.5の非イオン性界面活性剤であるラウリン酸ポリグリセリル-6(ラウリン酸ヘキサグリセリル)、成分(a-3)としてジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、成分(b)として炭化水素油である炭素数13~15の鎖状飽和炭化水素油(C13-15アルカン)の混合物を60℃で撹拌溶解した。得られた溶解物に対し、成分(c)としてエステル油であるラウリン酸メチルへプチルおよび成分(d)としてシクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールを添加して撹拌混合し、次いで、得られた撹拌混合物に対し、さらに成分(e)としてイオン交換水を加えるとともに成分(f)としてエタノールを添加して撹拌混合することにより表1に示す組成を有する無色透明なメーク落としを調製した。
このとき、成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)は0.5であった。
得られたメーク落としにおいて、実施例1と同様にして、洗浄力(クレンジング効果)、耐水性(濡れた部位におけるクレンジング効果)、洗い流し性を評価した。結果を表1に示す。
また、得られたメーク落としにおいて、実施例3と同様にして温度安定性を評価した。結果を表1に示す。
成分(a-1)としてHLB値が4.0の常温で液状の非イオン性界面活性剤であるセスキイソステアリン酸ソルビタン20.0質量%、成分(a-2)としてHLB値が14.0の非イオン性界面活性剤であるPEG-60水添ヒマシ油15.0質量%、成分(b)として炭化水素油であるイソドデカン23.0質量%、成分(c)としてエステル油であるエチルヘキサン酸セチル10.0質量%およびジカプリン酸ネオペンチルグリコール7.0質量%、成分(d)としてシクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール10.0質量%、成分(e)としてイオン交換水5.0質量%、成分(f)として1,3ブチレングリコール10.0質量%という含有割合になるように室温にて混合、撹拌して、無色透明なメーク落としを調製した。
このとき、成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)は1.3であった。
実施例3において、成分(a-1)に相当するHLB値が3.5の常温で液状の非イオン性界面活性剤であるペンタイソステアリン酸ポリグリセリル-10(ペンタイソステアリン酸デカグリセリン)の配合割合を10.1質量%から17.2質量%に変更し、成分(a-2)に相当するHLB値が14.5の非イオン性界面活性剤であるラウリン酸ポリグリセリル-6(ラウリン酸ヘキサグリセリル)の配合割合を20.4質量%から13.3質量%に変更した以外は、実施例3と同様にして無色透明なメーク落としを調製した。
このとき、成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)は1.3であった。
また、上記実施例3および比較例2において、以下に示す洗浄力評価後および耐水性評価後における各試験片の状態を示す写真を図1に示す(図1(a)が洗浄力評価後における実施例3および比較例2のメーク落としを用いた評価後の状態図であり、図1(b)が耐水性評価後における実施例3および比較例2のメーク落としを用いた評価後の状態図である)。
人工皮膚に対しウォータープルーフマスカラを塗布して2時間乾燥させたメークに対しメーク箇所が乾燥した状態で(濡れていない状態で)メーク落としを適用して指で40回往復させてメークを落とす(クレンジングする)試験を行い、以下の基準により評価した。
○(良い) :擦過範囲全体に亘って、マスカラが良く落ちている。
△(普通) :擦過範囲の約半分において、マスカラが落ちている。
×(悪い) :擦過範囲においてマスカラが全く落ちていない。
人工皮膚に対しウォータープルーフマスカラを塗布して2時間乾燥させたメークに対しメーク箇所にイオン交換水を一滴垂らし濡らした状態でメーク落としを適用して指で40回往復させてメークを落とす(クレンジングする)試験を行い、以下の基準により評価した。
○(良い) :擦過範囲全体に亘って、マスカラが良く落ちている。
△(普通) :擦過範囲の約半分において、マスカラが落ちている。
×(悪い) :擦過範囲においてマスカラが全く落ちていない。
素肌に塗布したメークに対しメーク箇所が濡れた状態でメーク落としを適用してメークを落とした(クレンジングした)後、洗い流す際の感触を確認する官能試験を行い、以下の基準により評価した。
○(良い) :流水により簡単に洗い落とすことができる。
△(普通) :流水とともに強くこすらないと洗い落すことができない。
×(悪い) :全く洗い流すことができない。
一方、表1より、比較例1で得られたメーク落としは、成分(d)を含まないことから、特に耐水性(濡れた部位におけるクレンジング効果)に劣ることが分かる。
一方、表2および図1より、比較例2および比較例3で得られたメーク落としは、成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)が1.3であり、0.1~0.8という特定の範囲外にあることから、洗浄力(クレンジング効果)や耐水性(濡れた部位におけるクレンジング効果)に劣ることが分かる。
Claims (5)
- 以下の成分
(a-1)HLB値が4.5以下の常温で液状の非イオン性界面活性剤を6~11質量%、
(a-2)HLB値が13以上の非イオン性界面活性剤を13~25質量%、
(b)炭化水素油を10~30質量%、
(c)エステル油を1~50質量%並びに
(d)25℃において、水100gへの溶解性が1g以上であり、かつトリエチルヘキサノイン100gへの溶解性が10g以上である、油分及び水と相溶可能な両親媒性物質として、ジカルボン酸ビス(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)エステルおよびコハク酸ジエトキシエチルから選択される1種以上を0.1~20質量%
含み、
前記成分(a-2)に対する成分(a-1)の質量比(a-1)/(a-2)が0.2~0.8であることを特徴とする油性クレンジング化粧料。 - さらに以下の成分
(e)水3~10質量%および
(f)一価アルコール0.1~8質量%
を含む請求項1に記載の油性クレンジング化粧料。 - さらに以下の成分
(a-3)HLB値が8~12の非イオン性界面活性剤0.01~10質量%を含む請求項1または請求項2に記載の油性クレンジング化粧料。 - 前記成分(a-1)および成分(a-2)がいずれもポリグリセリン系界面活性剤である請求項1~請求項3のいずれかに記載の油性クレンジング化粧料。
- 前記成分(b)が、炭素数13~15の鎖状飽和炭化水素から選ばれる一種以上である請求項1~請求項4のいずれかに記載の油性クレンジング化粧料。
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