JP7115898B2 - データ伝送装置、及び、データ伝送方法 - Google Patents

データ伝送装置、及び、データ伝送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7115898B2
JP7115898B2 JP2018083357A JP2018083357A JP7115898B2 JP 7115898 B2 JP7115898 B2 JP 7115898B2 JP 2018083357 A JP2018083357 A JP 2018083357A JP 2018083357 A JP2018083357 A JP 2018083357A JP 7115898 B2 JP7115898 B2 JP 7115898B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
unit
communication
control unit
microcomputer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018083357A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019191890A (ja
Inventor
雄一 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
Original Assignee
Clarion Co Ltd
Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Clarion Co Ltd, Faurecia Clarion Electronics Co Ltd filed Critical Clarion Co Ltd
Priority to JP2018083357A priority Critical patent/JP7115898B2/ja
Publication of JP2019191890A publication Critical patent/JP2019191890A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7115898B2 publication Critical patent/JP7115898B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、データ伝送装置、及び、データ伝送方法に関する。
背景技術として、特開2000-156848号公報(以下、特許文献1という)がある。特許文献1には、「セットトップボックス13を特定するための識別情報(ID)を含むTSパケットは、fingerprint挿入部133によって、デジタル放送などの伝送対象となるデジタル映像を構成するTSパケット列内に挿入されて伝送される。この場合、IDを含むTSパケットは、デジタル映像を補完する文字データから構成されるクローズドキャプションデータとして挿入される。このように、出所表示のためのIDをクローズドキャプションデータを利用してデジタル映像に埋め込むことにより、デジタルVCR14などで不正コピーされたデジタル映像が市場に出回った場合でも、そのIDでコピー作成元のセットトップボックス13を特定することが可能となる。」という技術が開示されている。
特開2000-156848号公報
特許文献1に係る発明では、デジタル映像を構成するパケットに識別情報を含むパケットを埋め込む処理を行う必要がある。このように、保護対象のデータ自体の処理を伴う手法を実現するためには、特定の方法による処理を実行可能な、高い処理負荷に対応するハードウェアが必要である。
本発明は、保護対象のデータ自体に対する特定の処理を必須としない方法により、データを適切に保護できるデータ伝送装置、及び、データ伝送方法を提供することを目的とする。
本発明は、データを出力するデータ出力部と、前記データ出力部を制御する制御部と、前記データ出力部により出力される前記データを入力するデータ入力部と、前記データ出力部と前記データ入力部とを介して、前記制御部により制御される機能部と、を備え、前記制御部と前記機能部との通信に関する通信条件を有し、前記通信条件が成立した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力が可能な状態となるよう構成され、前記機能部はレジスタを有する集積回路により構成され、前記制御部は、前記集積回路のレジスタに格納される値に関する参照データであって、複数の前記集積回路のそれぞれが有する前記レジスタの値に対応する複数の前記参照データを有し、前記集積回路の前記レジスタに格納された値が前記参照データに適合する場合に前記通信条件が成立したと判定し、全ての前記機能部について前記通信条件が成立したと判定した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力を可能とすることを特徴とするデータ伝送装置を提供する。
本発明によれば、保護対象のデータに対する特定の処理を必須としない方法により、データを適切に保護できる。
本発明の実施形態に係る車載装置の構成を示す図である。 通信条件データベースの構成例を示す模式図である。 車載装置の動作を示すフローチャートである。 車載装置の動作を示すフローチャートである。 車載装置の動作の説明図である。 車載装置の動作の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施形態に係る車載装置1の構成を示す図である。
車載装置1は、自動車などの車両に搭載される装置であり、映像ソース51、52に接続された送信部10と、表示部20とを有する。
映像ソース51、52は、映像を含むコンテンツのデータを供給する装置である。例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray(登録商標)ディスク等のディスク型記録媒体を再生するディスク再生装置が挙げられる。或いは、映像ソース51は、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶装置や、SSD(Solid State Drive)等の半導体記憶装置を備え、これらの記憶装置が記憶するデータを供給する装置であってもよい。また、映像ソース51、52は、テレビチューナー等の放送受信装置であってもよい。また、映像ソース51、52は、表示部20により表示される映像のデータを生成する装置であってもよい。例えば、映像ソース51、52は、表示部20が地図を表示するための映像データを生成する装置であってもよい。この場合、車載装置1が車両に搭載される経路案内装置(いわゆるカーナビゲーション装置)であって、経路案内のための地図を表示部20により表示する構成とすることができる。
また、映像ソース51と映像ソース52は同種の装置であってもよく、異なる種類の装置であってもよい。また、車載装置1は、送信部10に映像ソース51のみが接続された構成であってもよい。送信部10に、映像ソース51、52を含む3以上の装置が接続されてもよい。また、映像ソース51、52は、車載装置1の外部の装置であってもよい。
映像ソース51、52は、送信部10に対し、映像を含むコンテンツデータを供給する。また、映像ソース51、52が供給するコンテンツデータは、音声データを含むデータであってもよい。
送信部10は、映像ソース51、52から供給されるデータに基づき、映像データを表示部20に送信する。表示部20は、液晶ディスプレイ21を備え、送信部10から送信される映像データに基づき、液晶ディスプレイ21に映像を表示する。
図1に示すように、送信部10は、マイコン11、コンテンツ供給IC15、及び、送信IC31を備える。また、表示部20は、液晶ディスプレイ21に加え、受信IC32、及び、IC33を備える。
マイコン11は、プログラムを実行するプロセッサ12と、プロセッサ12により処理されるデータやプロセッサ12が実行するプログラム等を記憶するメモリ13とを備える。メモリ13は、フラッシュROM(Read Only Memory)等を利用した不揮発性記憶領域、及び、揮発性記憶領域を備える。メモリ13は、後述する通信条件データベース14(図2)を、不揮発的に記憶する。マイコン11は、制御部に相当する。
プロセッサ12は、いわゆるプロセッサコアであり、メモリ13とともに1つの集積回路(IC:Integrated Circuit)であるマイコン11を構成する。マイコン11の具体的な実装態様は限定されず、プロセッサ12及び/またはメモリ13を複数備える構成であってもよいし、プロセッサ12及びメモリ13以外の回路を有してもよく、SoC(System on Chip)で構成されてもよい。
プロセッサ12は、プログラムを実行することにより、ソフトウェアとハードウェアとの協働によってマイコン11の各種機能を実現する。また、プロセッサ12は、マイコン11の機能を実現するためのプログラムが実装されたハードウェアであってもよい。
コンテンツ供給IC15は、マイコン11に接続され、マイコン11から送信される制御データD10に従って動作する。また、コンテンツ供給IC15は、送信IC31と、データバス41により接続される。
コンテンツ供給IC15は、映像ソース51、52に接続され、制御データD10に従って映像ソース51、52のいずれかをソースとして選択する。コンテンツ供給IC15は、選択したソースから供給されるコンテンツデータに基づく映像データD1を、データバス41を介して送信IC31に出力する。
コンテンツ供給IC15は、マイコン11から、映像データD1の出力停止を指示する制御データD10が入力された場合、制御データD10に従って、映像データD1を出力しない動作状態を設定する。この場合、コンテンツ供給IC15は、出力中の映像データD1の出力を停止する。さらに、コンテンツ供給IC15は、映像データD1を出力しない状態を維持する。コンテンツ供給IC15は、データ供給部に相当する。
送信IC31は、データバス43を介して、受信IC32に接続される。データバス43は、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)に対応するシリアルデータバスである。送信IC31は、コンテンツ供給IC15から入力される映像データD1に、後述する制御データD2を重畳して重畳データD3を生成し、データバス43を介して受信IC32に送信する。
受信IC32は、データバス43を介して送信IC31に接続され、データバス44を介して液晶ディスプレイ21に接続される。
受信IC32は、送信IC31が送信した重畳データD3を受信し、重畳データD3から映像データD5を抽出し、映像データD5を液晶ディスプレイ21に出力する。液晶ディスプレイ21は、図示しない液晶パネル、液晶パネルを駆動するドライバー回路、及び、映像データD5から映像信号を生成する表示制御回路等を有する。液晶ディスプレイ21は、映像データD5に基づく映像を表示する。
送信IC31はデータ出力部に相当し、受信IC32はデータ入力部に相当する。また、データバス43は通信線に相当する。
受信IC32が液晶ディスプレイ21に出力する映像データD5のデータフォーマット等は、映像データD1と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、受信IC32は、映像データD5に基づきアナログ映像信号を生成して液晶ディスプレイ21に出力する構成であってもよい。また、受信IC32と液晶ディスプレイ21との間に、映像データD5をアナログ映像信号に変換するA/Dコンバータ(図示略)を設けてもよい。
IC33は、表示部20が搭載するICの例であり、液晶ディスプレイ21による映像の表示に関与しない、或いは、映像の表示とは異なる車載装置1の機能に関する処理を行うICである。例えば、IC33は、GPIO(General Purpose Input/Output)エキスパンダ、Bluetooth(登録商標)レシーバ、静電タッチ制御IC等である。車載装置1が、スマートフォン等の外部の機器とBluetoothで通信する場合、IC33としてBluetoothレシーバを搭載する構成が考えられる。また、液晶ディスプレイ21が、表示面に対するタッチ操作を検出する静電容量式タッチパネルで構成される場合、車載装置1が、IC33として、静電タッチ制御ICを搭載する構成が考えられる。IC33は、受信IC32と、送信IC31とを介してマイコン11に接続される。
車載装置1において、マイコン11と、送信IC31、受信IC32、及びIC33は、I2C通信を実行する。マイコン11は、I2C通信のマスタデバイスであり、送信IC31、受信IC32、及びIC33はスレーブデバイスとして動作する。また、データバス42、44、45は、I2C通信に対応するシリアルバスである。
マイコン11は、送信IC31、受信IC32、及びIC33の各々を制御するため、制御データを送受信する。
データバス42は、制御データD2を伝送する。制御データD2は、マイコン11と、送信IC31、受信IC32、及びIC33との間で送受信されるデータを含む。また、データバス45に、マイコン11とIC33との間で通信される制御データD6を伝送する。制御データの送受信に係る動作は公知のI2Cの規格の通りである。スレーブである送信IC31、受信IC32、及びIC33は、図1に示すように、I2C通信のアドレスを有する。マイコン11は、送信IC31、受信IC32、及びIC33を、アドレスによりI2Cバス上で識別する。
上述のように、送信IC31は、データバス43において、コンテンツ供給IC15が出力する映像データD1と、I2C通信の制御データD2とを重畳した重畳データD3を送信し、受信IC32は重畳データD3を受信する。
一方、受信IC32は、制御データD6を含む重畳データD4を、送信IC31に送信する。重畳データD4は、例えば、送信IC31と受信IC32とが重畳データD3の伝送のために送受信する制御データや、マイコン11が受信IC32を制御するための制御データを、制御データD6に重畳したデータである。
なお、制御データD6は、マイコン11がIC33を制御するために必要な制御データに限らず、IC33の機能を実行するためにIC33がマイコン11や他のICと通信するデータを含む。例えば、IC33がGPIOエキスパンダで構成される場合、制御データD6はGPIO制御のためのデータを含んでもよい。また、例えば、IC33がBluetoothレシーバである場合、制御データD6は、Bluetoothにより送受信されるデータを含んでもよい。また、例えば、IC33が静電タッチ制御ICである場合、制御データD6は、液晶ディスプレイ21に対するタッチ操作に関するデータを含んでもよい。
送信IC31、受信IC32、及びIC33は、それぞれ、レジスタを有する。例えば、レジスタ311は、送信IC31が重畳データD3、D4を送受信する処理において、各種の値を格納する。同様に、レジスタ321は、受信IC32が重畳データD3、D4を送受信する処理で使用され、各種の値を格納する。IC33が有するレジスタ331、332は、IC33の機能を実行する際に使用される。
一般に、多くのICは、ICの機能を実行するためのレジスタを有し、IC33のように複数のレジスタを有するICも少なくない。また、ICのレジスタはアドレスを有する。図1に、レジスタ311、321、331、332のアドレスを示す。マイコン11は、ICのアドレス、及び、レジスタのアドレスの組合せによって、車載装置1が備えるレジスタ311、321、331、332の各々を識別できる。
マイコン11は、メモリ13に、通信条件データベース14を記憶している。通信条件データベース14は、マイコン11がI2C通信するICに関する情報を格納する。
図2は、通信条件データベース14の構成例を示す模式図である。
通信条件データベース14は、マイコン11に接続するICのアドレスと、ICが有するレジスタのアドレスと、レジスタに格納されていることが期待される値である参照データとを対応付けて含む。図2の例では、送信IC31、受信IC32、IC33のアドレスが格納される。また、送信IC31のアドレスに対応付けて、レジスタ311のアドレスと、参照データとが対応付けて格納される。同様に、受信IC32のアドレス、レジスタ321のアドレス、及び参照データが対応付けて格納される。IC33のレジスタ331、332についても同様である。
図2の通信条件データベース14は、マイコン11が通信可能な全てのICについての情報を含む。通信条件データベース14に情報が格納されたIC及びレジスタについて特に制限はなく、マイコン11にスレーブとして接続可能なICのうち、少なくともいずれかのICについての情報を含んでいればよい。例えば、送信IC31、受信IC32、IC33のいずれか1以上についての情報を含んでいればよい。さらに好ましくは、通信条件データベース14は、マイコン11が、データバス43を介して制御するICについての情報を含んでいればよい。この理由は後述する。通信条件データベース14は、より多数のICに関する情報を含んでもよい。
また、車載装置1が、送信IC31、受信IC32、及びIC33以外にICを有する場合、それらのICの情報を含んでいればよい。
詳細は後述するが、マイコン11は、マイコン11に対しスレーブとしてI2C通信を行うICとの通信状態について、所定の通信条件が成立するか否かを判定する。本実施形態では、通信条件は、通信に成功することである。すなわち、マイコン11は、ICとの通信に成功した場合に、通信条件が成立したと判定する。
マイコン11は、通信の成否の判定に、参照データを用いる。参照データは、レジスタに格納される値と比較される値である。マイコン11は、判定対象のICのレジスタから値を取得し、通信条件データベース14の参照データと比較し、一致した場合に、ICとの通信に成功したと判定する。従って、通信条件データベース14は、マイコン11がスレーブICとの通信状態を判定するためのデータとして利用される。
図2に示す通信条件データベース14の構成は一例である。例えば、車載装置1において、送信IC31、受信IC32、及びIC33のレジスタを、ICのアドレスを用いることなく識別可能であれば、通信条件データベース14がICのアドレスを含まない構成としてもよい。
また、レジスタに格納される値は、ICによる書き込みの動作により変化することがある。このため、通信条件データベース14は、1つのレジスタに対し、複数の参照データを格納してもよい。例えば、通信条件データベース14は、1つのレジスタに対し、マイコン11がレジスタの値を取得するタイミングに対応付けて、参照データを格納してもよい。
図3及び図4は、車載装置1の動作を示すフローチャートである。図3及び図4には、車載装置1の電源が投入された後にマイコン11が実行する動作を示す。
マイコン11は、起動後に通信ホストとしての機能を起動する(ステップST1)。マイコン11は、予め設定された順序に従って、アクセス対象として設定されたICのレジスタに対し、Readアクセスを実行し、レジスタの値を取得する(ステップST2)。ステップST2のアクセスは、マイコン11の起動時に実行されるため、起動時Readアクセスと呼ぶことができる。
ステップST2でマイコン11がアクセスするレジスタは、通信条件データベース14にアドレス及び参照データが格納されたレジスタである。また、ステップST2で、マイコン11は、アクセス対象のレジスタが複数ある場合、通信条件データベース14における情報の格納順に、レジスタを選択し、Readアクセスする。つまり、本実施形態で、通信条件データベース14は、マイコン11がレジスタにアクセスする順序を指定する。また、マイコン11がアクセスするIC及びレジスタと、アクセスする順序とを指定するデータを、通信条件データベース14とは別のデータとして、メモリ13に記憶する構成であってもよい。
マイコン11は、ステップST2でレジスタから取得した値と、通信条件データベース14の参照データとを比較する(ステップST3)。マイコン11は、比較結果が適正か否かを判定する(ステップST4)。例えば、マイコン11は、レジスタから取得した値と参照データとが一致した場合に、比較結果が適正と判定する。
比較結果が適正でないと判定した場合(ステップST4;NO)、マイコン11は、コンテンツ供給IC15による映像データD1の出力を制限する(ステップST5)。ステップST5で、マイコン11は、コンテンツ供給IC15に対して映像データD1の出力を制限する設定を行う。また、ステップST5で、マイコン11は、コンテンツ供給IC15が映像データD1を出力中である場合は、映像データD1の出力を停止させる。コンテンツ供給IC15が映像データD1を出力しないため、送信IC31から受信IC32への重畳データD3の送信ができなくなる。より詳細には、送信IC31は、映像データD1に基づくデータを含む重畳データD3を生成できない。このため、送信IC31は、制御データを含み、映像データD1に基づくデータを含まない重畳データD3を送信することは可能である。また、ステップST5で、コンテンツ供給IC15が映像データD1の出力を停止した場合、その後に送信IC31が送信する重畳データD3には映像データD1に基づくデータが含まれない。
比較結果が適正であると判定した場合(ステップST4;YES)、マイコン11は、Readアクセスする対象の全てのレジスタに対し、起動時Readアクセスが完了したか否かを判定する(ステップST6)。起動時Readアクセスが完了していない場合(ステップST6;NO)、マイコン11はステップST2に戻って、レジスタを選択してReadアクセスする。
このように、ステップST2~ST6では、車載装置1の起動時にマイコン11が起動時Readアクセスを行い、レジスタの値を判定する。マイコン11が起動時Readアクセスでレジスタから取得する値は、多くの場合、レジスタの初期値である。つまり、起動時Readアクセスでは、レジスタの初期値に基づき判定を実行している。
設定されたレジスタに対する起動時Readアクセスが完了した場合(ステップST6;YES)、マイコン11は、予め設定された順序に従って、アクセス対象として設定されたICのレジスタに対し、Writeアクセスを実行する(ステップST7)。ステップST7でWriteアクセスする対象のレジスタは、例えば、ステップST2と同様に、通信条件データベース14に情報が格納されたレジスタである。ステップST7のWriteアクセスは、マイコン11の起動時に実行されるため、起動時Writeアクセスと呼ぶことができる。
マイコン11は、ステップST7でWriteアクセスしたレジスタに対し、Readアクセスを実行し、レジスタの値を取得する(ステップST8)
マイコン11は、ステップST8でレジスタから取得した値と、通信条件データベース14の参照データとを比較する(ステップST9)。マイコン11は、比較結果が適正か否かを判定する(ステップST10)。ステップST10の判定は、例えば、ステップST4と同様に実行される。
比較結果が適正でないと判定した場合(ステップST10;NO)、マイコン11は、ステップST5に移行し、コンテンツ供給IC15による映像データD1の出力を制限する(ステップST5)。
比較結果が適正であると判定した場合(ステップST10;YES)、マイコン11は、Writeアクセスする対象の全てのレジスタに対し、起動時Writeアクセスが完了したか否かを判定する(ステップST11)。起動時Writeアクセスが完了していない場合(ステップST11;NO)、マイコン11はステップST7に戻って、レジスタを選択してWriteアクセスする。
設定されたレジスタに対する起動時Writeアクセスが完了した場合(ステップST11;YES)、マイコン11は、ICに対する通信が全て成立したか否かを判定する(ステップST12)。マイコン11は、通信条件データベース14に設定されたICについて、全てのレジスタに関する起動時Readアクセス、及び、起動時Writeアクセスの比較結果が適正であった場合、ICとの通信が成立したと判定する。そして、通信条件データベース14に設定された全てのICについて通信が成立したと判定した場合、通信条件が成立したことになる。
マイコン11は、いずれかのICとマイコン11との間で通信が成立していないと判定した場合(ステップST12;NO)、ステップST5に移行し、コンテンツ供給IC15による映像データD1の出力を制限する(ステップST5)。
マイコン11は、全ての通信が成立したと判定した場合(ステップST12;YES)、コンテンツ供給IC15に対し、映像出力を開始させる制御データD10を送信する(ステップST13)。これにより、コンテンツ供給IC15は映像データD1を出力可能な状態となり、コンテンツ供給IC15から送信IC31への映像データD1の出力が開始される。そして、送信IC31は映像データD1に基づくデータを含む重畳データD3の送信が可能となり、受信IC32は、映像データD1に基づくデータを含む重畳データD3を受信する。これにより、液晶ディスプレイ21に映像が表示される。
マイコン11は、映像出力中のレジスタへのアクセスを実行する。すなわち、マイコン11は、予め設定された順序に従って、アクセス対象として設定されたICのレジスタに対し、Readアクセスを実行し、レジスタの値を取得する(ステップST14)。ステップST14でReadアクセスする対象のレジスタは、例えば、ステップST2と同様に、通信条件データベース14に情報が格納されたレジスタである。
マイコン11は、ステップST14でレジスタから取得した値と、通信条件データベース14の参照データとを比較する(ステップST15)。マイコン11は、比較結果が適正か否かを判定する(ステップST16)。ステップST16の判定は、例えば、ステップST4と同様に実行される。
比較結果が適正でないと判定した場合(ステップST16;NO)、マイコン11は、ステップST5に移行し、コンテンツ供給IC15に、映像データD1の出力を停止させる(ステップST5)。
比較結果が適正であると判定した場合(ステップST16;YES)、マイコン11は、車載装置1の動作を終了するか否かを判定する(ステップST17)。マイコン11は、ユーザーの操作等により車載装置1の停止が指示された場合、或いは、タイマー等の設定により車載装置1が動作を終了する場合、マイコン11は、車載装置1の動作を終了すると判定する。動作を終了しない場合(ステップST17;NO)、マイコン11はステップST14に戻る。
マイコン11は、ステップST14の処理を、通信条件データベース14に情報が格納されたレジスタに対して、順に実行する。また、通信条件データベース14に情報が格納された全てのレジスタに対し、ステップST14でReadアクセスした場合、その後は、同様の処理を繰り返し実行する。また、ステップST14で、マイコン11は、通信条件データベース14に情報が格納されたレジスタから、Readアクセスするレジスタをランダムに、或いは設定された条件に従って選択してもよい。
また、ステップST14でアクセスするレジスタ、及び、レジスタの選択順序を指定するデータを、通信条件データベース14とは別のデータとして、メモリ13に記憶してもよい。
また、マイコン11がステップST17からステップST14に移行する際に、設定された待機時間を設けてもよい。この場合、マイコン11は、ステップST14~ST17を、設定された時間ごとに、繰り返し実行する。
また、マイコン11は、車載装置1の動作を終了すると判定した場合(ステップST17;YES)、コンテンツ供給IC15からの映像データD1の出力を停止させて(ステップST18)、本処理を終了する。
ステップST4、ST10、ST16で、マイコン11が行う判定は、Readアクセスによりレジスタから取得した値と参照データとの比較結果に限定されない。マイコン11は、ReadアクセスによりICから送信される応答が適正か否かを判定してもよい。具体的には、I2C通信の手順に従う場合、マイコン11は、Readアクセスにおいて、スレーブIC(ここでは受信IC32やIC33)のアドレスと、レジスタのアドレスと、Read/Write要求とを送信する。この場合、受信側のスレーブICは、マイコン11に対しACK信号を送信する。マイコン11がReadアクセスを実行した際に、スレーブICから、I2C通信の手順において正常でない応答(例えば、NACK信号)が送信された場合、マイコン11は、参照データとの比較を行うことなく、ステップST4、ST10、ST16で比較結果が適正でないと判定してもよい。マイコン11がWriteアクセスを行う場合も同様である。
図5及び図6を参照して後述するように、マイコン11がReadアクセスするスレーブICが存在しない場合や、スレーブICのアドレスやレジスタのアドレスが通信条件データベース14の情報と異なる場合、マイコン11はレジスタの値を取得できない。このような場合も、マイコン11は、ステップST4、ST10、ST16で、レジスタの値が適正でない場合と同様に、適正でないと判定して、ステップST5に移行できる。
図5及び図6は、車載装置1の動作の説明図であり、マイコン11が、ICの通信が成立しないと判定する場合の例を示す。
図5は、車載装置1において、表示部20(図1)が、IC33を持たない表示部20Aに交換された例を示す。表示部20Aは、受信IC32を搭載しているため、送信IC31が送信する重畳データD3を受信し、液晶ディスプレイ21に映像データD5を出力可能である。また、受信IC32のアドレス、及び、受信IC32のレジスタ321のアドレスは、表示部20と共通である。
図5の構成では、送信IC31は、受信IC32と通信を実行することが可能であり、重畳データD3を出力できる。また、マイコン11は、図3及び図4に示した動作を実行することにより、通信条件データベース14(図2)に従って受信IC32と通信し、レジスタ321にReadアクセスやWriteアクセスを実行できる。
しかし、マイコン11が、レジスタ331、332にReadアクセスを実行すると、このReadアクセスは失敗する。このため、マイコン11は、ステップST4、或いはステップST10で、比較結果が適正でないと判定する。これにより、マイコン11が、ステップST5でコンテンツ供給IC15の映像データD1の出力を停止させる。
表示部20Aは、液晶ディスプレイ21及び受信IC32を有しているので、重畳データD3の受信及び映像の表示が可能である。しかしながら、表示部20Aは、重畳データD3の受信や映像の表示に関与しないIC33の構成が、表示部20と異なっているため、マイコン11により、コンテンツ供給IC15からの映像データD1の出力が停止される。
従って、車載装置1において、表示部20が表示部20Aに交換された場合に、表示部20Aに対する映像データの出力が行われないため、保護対象のコンテンツデータを含む映像データD1を、不適切な利用や不正な複製から、確実に保護できる。
図6は、車載装置1において、受信基板61、及び、記録装置62が接続された例を示す。受信基板61は、受信IC37を備える。受信IC37は、送信IC31と通信可能なICであり、受信IC32と同様に送信IC31が送信する重畳データD3を受信する。受信IC37は、重畳データD3から映像データD7を生成して出力する機能を有する。映像データD7は、映像データD5と同様の表示用のデータであってもよいし、他のフォーマットのデータであってもよい。
図6の例で、受信基板61は、記録装置62に接続される。記録装置62は、記録IC38を備える。記録IC38は、受信IC37が出力する映像データD7を取得して、図示しない記録媒体に記録する。
図6の構成で車載装置1が動作すると、送信部10が出力する重畳データD3から映像データD7を取り出し、記録装置62によって記録媒体に記録される。記録装置62が搭載する受信IC37が、受信IC32と同様に、送信IC31と共通の通信規格に準拠している場合、受信IC37は送信IC31と通信を実行することが可能であり、重畳データD3を受信できる。
しかし、マイコン11が、通信条件データベース14に従って、図3及び図4に示した動作を実行すると、コンテンツ供給IC15からの映像データD1の出力が停止される。例えば、マイコン11が通信条件データベース14に従って受信IC32にReadアクセスを行う場合、受信IC37のアドレス及びレジスタ371のアドレスが、受信IC32及びレジスタ321のアドレスと一致していなければ、Readアクセスは失敗する。また、受信IC37及びレジスタ371が、受信IC32及びレジスタ321と同じアドレスを有している場合であっても、レジスタ371から取得される値が参照データと一致していなければ、マイコン11は通信が成立していないと判定する。
さらに、マイコン11が、通信条件データベース14に従って、IC33(図1)へのReadアクセスを行うと、このReadアクセスは失敗する。このため、マイコン11は、ステップST4、或いはステップST10で、比較結果が適正でないと判定する。これにより、マイコン11が、ステップST5でコンテンツ供給IC15の映像データD1の出力を停止させる。
従って、車載装置1において、表示部20に受信基板61に接続された場合に、受信基板61に対する映像データの出力が行われない。このため、保護対象のコンテンツデータを含む映像データD1を、不適切な利用や不正な複製から、確実に保護できる。
このように、マイコン11が実行する図3及び図4の処理は、いわゆる認証処理として利用可能である。
図5に示した構成は、例えば、車載装置1から表示部20を取り外して、表示部20とは仕様が異なる表示部20Aを車載装置1に装着した例であり、車載装置1の不適切な改造に相当する。また、図6に示した構成は、例えば、車載装置1から映像データD7を取り出すために受信基板61及び記録装置62を接続した例であり、映像データD1の不正な取得を目的とした改造に相当する。このような不適切な改造から、保護対象のコンテンツデータである映像データD1を保護する手法として、HDCP(High-Bandwidth Digital Content Protection)等の著作権保護の仕組みが提案されている。
一例として、HDCP規格を採用する場合、規格に準拠した暗号化と復号を実行するためのハードウェアが必要である。また、送信側と受信側との両方に対する暗号化制御が必要とされ、暗号鍵の管理を適切に行う必要がある。これらの制約により、車載装置1の構成や仕様が制限される。
これに対し、本実施形態でマイコン11が通信条件データベース14に基づき実行する処理は、送信IC31及び受信IC32を介してマイコン11と通信するIC33に対する通信に関し、通信条件が成立することを、映像データの出力の条件とする。つまり、IC33に関する情報を鍵として利用し、映像データの出力を制御する。
上述のように、通信条件データベース14に情報が格納されるIC33の種類や数に制限はなく、映像データの処理に関与しないICを含むことができる。一般的な電子機器、特にデジタルデータの伝送や処理に関与する機器の基板には多数のICが実装され、ICの機能や種類は様々である。さらに、通信条件データベース14に、車載装置1が搭載するカスタムICに関する情報を格納することも勿論可能である。従って、通信条件データベース14に格納される情報は膨大なパターンを有し、市販されていないICに関する、公に知られていない情報が格納された構成とすることもできる。このため、マイコン11が認証処理で使用する鍵(通信条件データベース14に相当)の態様は、公知の認証処理に比べて非常に多いということができる。例えば、HDCP規格では40対の鍵ペアを利用するが、マイコン11の認証処理で使用される鍵は、より多くの情報を含み得る上に、複雑性が高い。従って、マイコン11による認証処理は、堅牢性に優れているといえる。
さらに、通信条件データベース14には、表示部20が有する複数のICの全てに関する情報を格納してもよいし、一部のICに関する情報を格納してもよい。また、通信条件データベース14は、ICが有するレジスタの値について参照データを含む。従って、車載装置1の構成と、通信条件データベース14の情報とが完全に一致するとは限らないため、車載装置1の構成から、通信条件データベース14に含まれる情報を推定することは極めて困難である。
また、本実施形態の認証処理で鍵として使用するICの種類や機能に制限がないことから、車載装置1が、例えばGPIO制御やBluetooth通信などのために備えるICを利用できる。このため、認証処理のために特定のICを車載装置1に搭載させる必要がなく、認証処理を採用することが設計上の制約を生じることがない。
また、本実施形態の認証処理のセキュリティ強度は、通信条件データベース14に格納する情報の量、すなわちマイコン11がReadアクセスやWriteアクセスする回数や対象のICの数により調整できる。このため、処理負荷の軽減とセキュリティ強度のバランスを容易に調整できる。
以上説明したように、本実施形態の車載装置1は、データを出力する送信IC31と、送信IC31を制御するマイコン11と、送信IC31により出力されるデータを入力する受信IC32と、送信IC31と受信IC32とを介して、マイコン11により制御される機能部としてのIC33と、を備え、マイコン11とIC33との通信に関する通信条件を有し、通信条件が成立した場合に、送信IC31から受信IC32へのデータの出力が可能な状態となる。
本発明のデータ伝送装置、及び、データ伝送方法を適用した車載装置1によれば、保護対象のコンテンツデータを含む映像データD1や、映像データD1を重畳した重畳データD3に対する特定の処理を必須としない方法により、データを適切に保護できる。特定の処理とは、例えば、送信IC31と受信IC32との間における映像データD1や重畳データD3に対する、規格により定められた暗号化/復号の処理である。
すなわち、車載装置1によれば、マイコン11が、送信IC31と受信IC32とを介して、マイコン11により制御されるIC33との通信条件が成立した場合に、コンテンツ供給IC15から映像データD1の出力が可能となる。また、通信条件が成立しない場合に、マイコン11が、コンテンツ供給IC15による映像データD1の出力を停止させる。このため、マイコン11とIC33との通信の状態を、鍵として用いることによって、堅牢性が高く、処理負荷の軽い処理により、コンテンツデータを、不正な複製などの不適切な利用から保護できる。
また、機能部はIC33に限定されず、車載装置1が有し送信IC31及び受信IC32を介してマイコン11により制御されるICであればよく、本発明のデータ伝送装置、及び、データ伝送方法を適用するために専用のICを設置する必要がない。このため、専用のハードウェアや、高負荷の暗号化/複合処理を必須としない方法により、映像データD1、及び映像データD1を含む重畳データD3を保護できる。
車載装置1において、送信IC31と受信IC32とはデータバス43を介して接続され、IC33は、データバス43及び受信IC32を介してマイコン11に接続される。マイコン11は、機能部ごとに通信条件を有し、全ての通信条件が成立した場合に、送信IC31から受信IC32へのデータの出力が可能な状態となる。このため、いずれかの機能部の通信条件が成立しない場合は、コンテンツデータを含む重畳データD3を送信IC31から受信IC32へ出力しないので、保護対象のコンテンツデータをより適切に保護できる。
また、送信IC31及び受信IC32は、データと、マイコン11とIC33との間で送受信される制御データとを重畳して、データバス43を介して伝送する。つまり、送信IC31から受信IC32へのデータの出力がされるデータバス43を介した通信の状態に基づき、送信IC31から受信IC32へのデータの出力を制御する。従って、送信IC31から受信IC32へのデータの出力と、マイコン11により機能部としてのIC33に関する通信条件の判定とが、いずれもデータバス43を介在させる。このため、通信条件の判定の処理をデータバス43から分離させて重畳データD3を取り出す等の不正な手法を適用できないので、保護対象のコンテンツデータをより適切に保護できる。
また、IC33はレジスタを有する集積回路により構成され、マイコン11は、集積回路のレジスタに格納される値に関する参照データを有し、マイコン11は、集積回路のレジスタに格納された値が参照データに適合した場合に、通信条件が成立したと判定する。これにより、一般的なICが備えるレジスタの値を利用してデータの出力を制御するので、データの出力制御のための専用のハードウェアを設ける必要がなく、一般的なICを備えた回路に容易に適用できる。また、データの出力制御のために多様なICのレジスタを利用でき、レジスタの値の多様性を利用するので、データ保護の堅牢性を高めることができる。
また、マイコン11は、複数のIC33のそれぞれが有するレジスタの値に対応する複数の参照データを有し、IC33が有するレジスタの値が参照データに適合する場合に通信条件が成立したと判定し、全てのIC33について通信条件が成立したと判定した場合に、送信IC31から受信IC32へのデータの出力を可能とする。これにより、通信条件が成立したか否かの判定を、値を比較する処理で実行できるので、処理負荷が軽いという利点がある。このため、負荷の軽い処理によって、レジスタの値の多様性を利用して高いセキュリティ強度を確保できる。
また、車載装置1は、マイコン11と受信IC32との通信に関する通信条件を有し、マイコン11と受信IC32との通信に関する通信条件、及び、マイコン11とIC33との通信に関する通信条件の全てが成立したと判定した場合に、送信IC31から受信IC32へのデータの出力を可能とする。つまり、通信条件データベース14は、受信IC32に関する情報を格納した構成とすることができる。この場合、受信IC32を、データの出力制御に利用するので、受信IC32を他の装置に置き換えるなどの不適切な行為がなされた場合に、重畳データD3を確実に保護できる。
また、送信IC31に対しデータを供給するコンテンツ供給IC15を備え、マイコン11は、通信条件が成立した場合に、コンテンツ供給IC15から送信IC31へのデータの供給を可能とし、通信条件が成立しない場合に、コンテンツ供給IC15から送信IC31へのデータの供給を停止させる。これにより、コンテンツデータを含む映像データD1を、より適切に保護できる。
また、コンテンツ供給IC15は、映像データおよび音声データの少なくともいずれかを含むコンテンツデータを送信IC31に供給するものであってもよい。
例えば、公知のLVDSではI2S等によるデジタル音声データを重畳して伝送可能である。車載装置1が映像データD1を重畳した重畳データD3をデータバス43に伝送する構成において、重畳データD3に、映像データと共に音声データを重畳することも可能である。この場合、映像データと音声データを適切に保護できる。
上述の実施形態は、あくまでも本発明の一実施の態様を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態では、コンテンツ供給IC15が供給する映像データD1を保護対象のデータとする例を説明した。すなわち、コンテンツ供給IC15による映像データD1の出力を、マイコン11が制御する例を説明した。本発明はこれに限定されず、車載装置1が生成する映像データを保護対象としてもよい。例えば、コンテンツ供給IC15、または、その他のICが、液晶ディスプレイ21に表示される各種画面のデータを生成し、この画面のデータをデータバス43により伝送する構成として、本発明を適用してもよい。ここで、各種画面とは、例えば、車載装置1のメニュー画面など、車載装置1や、車載装置1を搭載した車両や、車載装置1に有線または無線接続される外部装置を操作するためのユーザーインターフェースを構成する画面が挙げられる。或いは、経路案内のために表示される地図表示画面、音楽再生時に表示される楽曲情報の表示画面等であってもよい。この場合、マイコン11は、液晶ディスプレイ21に表示される各種画面のデータを出力するICに対し、コンテンツ供給ICと同様に、通信条件が成立したと判定した場合にデータの出力を可能とし、通信条件が成立していないと判定した場合にデータの出力を停止させる制御を行えばよい。
また、上記実施形態の車載装置1において、表示部20に、液晶ディスプレイ21に代えて、或いは液晶ディスプレイ21に追加して、スピーカーから音声を出力する音声出力部を設けてもよい。この場合、コンテンツ供給IC15が音声データを含む映像データD1を出力し、送信IC31から受信IC32に、音声データを含む重畳データD3を送信する構成として、音声および映像を車載装置1により出力できる。この場合、音声と映像を含むコンテンツデータを、適切に保護できる。また、車載装置1は、音声データのソースをコンテンツ供給IC15に接続して、送信IC31から受信IC32に音声データを含む重畳データD3を伝送する構成であってもよい。例えば、音楽データを記録したCDを再生する装置や、ラジオチューナーを、コンテンツ供給IC15に接続して、音声ソースとして利用してもよい。
また、車載装置1は、車両に搭載される装置であればよく、映像ソース51、52が供給する映像データに基づく映像を出力する機能以外に、他の機能を備えてもよい。例えば、車載装置1は、車載装置1を搭載した車両の位置を検出し、経路案内を行うカーナビゲーション装置であってもよい。また、音声を出力するカーオーディオ装置であってもよく、車両の空調の制御や、車両の運転に係る各種情報を表示する装置であってもよい。また、車載装置1は、送信部10、及び表示部20に限らず、その他の機能モジュールを含む構成であってもよい。また、送信部10と表示部20とを接続する通信線は、データバス43に限らず、例えば無線通信路であってもよい。
また、車載装置1が備える各種のICの通信方式は、I2Cに限定されない。マイコン11が、他のICを特定し、各ICが備えるレジスタに対しReadアクセスやWriteアクセスを行うことが可能であれば、バスの具体的な仕様等は任意である。
なお、図3及び図4のフローチャートの処理単位は、マイコン11の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。マイコン11が実行する処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、フロー制御として図3及び図4に示した処理の一部を割り込み制御により実行することも可能である。
1 車載装置
10 送信部
11 マイコン(制御部)
12 プロセッサ
13 メモリ
14 通信条件データベース
15 コンテンツ供給IC(データ供給部)
21 液晶ディスプレイ
31 送信IC(データ出力部)
32 受信IC(データ入力部)
33 IC(機能部)
43 データバス(通信線)
51、52 映像ソース
311、321、331、332 レジスタ
D1、D5 映像データ
D2、D6 制御データ
D3、D4 重畳データ
D10 制御データ

Claims (8)

  1. データを出力するデータ出力部と、
    前記データ出力部を制御する制御部と、
    前記データ出力部により出力される前記データを入力するデータ入力部と、
    前記データ出力部と前記データ入力部とを介して、前記制御部により制御される機能部と、を備え、
    前記制御部と前記機能部との通信に関する通信条件を有し、
    前記通信条件が成立した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力が可能な状態となるよう構成され、
    前記機能部はレジスタを有する集積回路により構成され、
    前記制御部は、
    前記集積回路のレジスタに格納される値に関する参照データであって、複数の前記集積回路のそれぞれが有する前記レジスタの値に対応する複数の前記参照データを有し、
    前記集積回路の前記レジスタに格納された値が前記参照データに適合する場合に前記通信条件が成立したと判定し、全ての前記機能部について前記通信条件が成立したと判定した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力を可能とする
    ことを特徴とするデータ伝送装置。
  2. データを出力するデータ出力部と、
    前記データ出力部を制御する制御部と、
    前記データ出力部により出力される前記データを入力するデータ入力部と、
    前記データ出力部と前記データ入力部とを介して、前記制御部により制御される機能部と、を備え、
    前記制御部と前記機能部との通信に関する通信条件を有し、
    前記制御部と前記データ入力部との通信に関する前記通信条件を有し、
    前記制御部は、前記制御部と前記データ入力部との通信に関する前記通信条件、及び、前記制御部と前記機能部との通信に関する前記通信条件の全てが成立したと判定した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力を可能とする
    ことを特徴とするータ伝送装置。
  3. 前記データ出力部と前記データ入力部とは通信線を介して接続され、
    前記機能部は、前記通信線及び前記データ入力部を介して前記制御部に接続され、
    前記機能部ごとに前記通信条件を有し、全ての前記通信条件が成立した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力が可能な状態となることを特徴とする請求項1または2記載のデータ伝送装置。
  4. 前記データ出力部及び前記データ入力部は、前記データと、前記制御部と前記機能部との間で送受信される制御データとを重畳して、前記通信線を介して伝送することを特徴とする請求項記載のデータ伝送装置。
  5. 前記データ出力部に対し前記データを供給するデータ供給部を備え、
    前記制御部は、前記通信条件が成立した場合に、前記データ供給部から前記データ出力部への前記データの供給を可能とし、前記通信条件が成立しない場合に、前記データ供給部から前記データ出力部への前記データの供給を停止させることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のデータ伝送装置。
  6. 前記データ供給部は、映像データおよび音声データの少なくともいずれかを含むコンテンツデータを前記データ出力部に供給することを特徴とする請求項記載のデータ伝送装置。
  7. データ出力部とデータ入力部との間でデータを伝送するデータ伝送方法であって、
    前記データ出力部を制御する制御部と、前記データ出力部と前記データ入力部とを介して前記制御部により制御される機能部との通信に関する通信条件が成立した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力が可能な状態と
    前記機能部がレジスタを有する集積回路により構成され、前記制御部が、前記集積回路のレジスタに格納される値に関する参照データであって、複数の前記集積回路のそれぞれが有する前記レジスタの値に対応する複数の前記参照データを有する場合に、
    前記制御部によって、前記集積回路の前記レジスタに格納された値が前記参照データに適合する場合に前記通信条件が成立したと判定し、全ての前記機能部について前記通信条件が成立したと判定した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力を可能とする
    ことを特徴とするデータ伝送方法。
  8. データ出力部とデータ入力部との間でデータを伝送するデータ伝送方法であって、
    前記データ出力部を制御する制御部と、前記データ出力部と前記データ入力部とを介して前記制御部により制御される機能部との通信に関する通信条件が成立した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力が可能な状態とし、
    前記制御部が、前記制御部と前記機能部との通信に関する通信条件、及び、前記制御部と前記データ入力部との通信に関する前記通信条件を有する場合に、
    前記制御部によって、前記制御部と前記データ入力部との通信に関する前記通信条件、及び、前記制御部と前記機能部との通信に関する前記通信条件の全てが成立したと判定した場合に、前記データ出力部から前記データ入力部への前記データの出力を可能とする
    ことを特徴とするデータ伝送方法
JP2018083357A 2018-04-24 2018-04-24 データ伝送装置、及び、データ伝送方法 Active JP7115898B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018083357A JP7115898B2 (ja) 2018-04-24 2018-04-24 データ伝送装置、及び、データ伝送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018083357A JP7115898B2 (ja) 2018-04-24 2018-04-24 データ伝送装置、及び、データ伝送方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019191890A JP2019191890A (ja) 2019-10-31
JP7115898B2 true JP7115898B2 (ja) 2022-08-09

Family

ID=68390536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018083357A Active JP7115898B2 (ja) 2018-04-24 2018-04-24 データ伝送装置、及び、データ伝送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7115898B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7382611B1 (ja) 2022-05-20 2023-11-17 新コスモス電機株式会社 エタノール除去方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008219796A (ja) 2007-03-07 2008-09-18 Funai Electric Co Ltd データ再生装置と送信器
JP2009081800A (ja) 2007-09-27 2009-04-16 Furukawa Electric Co Ltd:The 加入者宅側光回線終端装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0638159A (ja) * 1992-07-17 1994-02-10 Kokusai Electric Co Ltd ビデオスイッチング装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008219796A (ja) 2007-03-07 2008-09-18 Funai Electric Co Ltd データ再生装置と送信器
JP2009081800A (ja) 2007-09-27 2009-04-16 Furukawa Electric Co Ltd:The 加入者宅側光回線終端装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7382611B1 (ja) 2022-05-20 2023-11-17 新コスモス電機株式会社 エタノール除去方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019191890A (ja) 2019-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5210244B2 (ja) 映像制御装置及び映像制御装置を制御する制御方法
TWI434196B (zh) 晶片上系統(soc)測試介面安全之裝置與方法
EP2162823B1 (en) Apparatus and method of receiving data
US20110110516A1 (en) Content receiver, content reproducer, management server, content use system, content use method, method of write-out from content receiver, method of possible viewing time management on content reproducer, method of time limit fixation in management server, and program
US20090027405A1 (en) Image processing device and image processing method
US20070165038A1 (en) Information processing apparatus and operation control method for use in the same
US20060071920A1 (en) Information-processing apparatus, information-processing method, program, and storage medium
JP2009253468A (ja) 映像制御装置およびその制御方法
JP2006287364A (ja) 信号出力装置及び信号出力方法
US20050234832A1 (en) Recording/reproduction device for encrypting and recording data on storage medium and method thereof
JP7115898B2 (ja) データ伝送装置、及び、データ伝送方法
US11169674B2 (en) Electronic apparatus, method of controlling the same and recording medium thereof
US20080072333A1 (en) Receiving systems and related methods storing content protection keys in conjunction with information referred to micro-processor
JP2009071587A (ja) 映像音声送信装置及び映像音声送信方法
JP2006053703A (ja) 記憶制御システム及び方法
JP2010252107A (ja) 半導体集積回路装置
US20070203842A1 (en) Transmission device
US20120017019A1 (en) In-vehicle display device, extension device, and individual functional device
KR101622765B1 (ko) 전자장치 및 그 데이터 제어방법
JP2008077273A (ja) 半導体メモリカードにおけるデータ保護方法、および半導体メモリカード
JP5176513B2 (ja) コンテンツ再生装置
JP2009026401A (ja) 車載装置
JP2009123002A (ja) 再生装置、機器認証確認方法及びプログラム
KR20120057457A (ko) 응용 소프트웨어 설치가 가능한 avn 시스템 및 그 동작 방법
JP2003069948A (ja) 画像処理装置および画像処理システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220719

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7115898

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150