JP7113806B2 - 吸収性物品用の糞便インジケータ、糞便インジケータ資材、及びそれらの使用、並びに吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品用の糞便インジケータ、糞便インジケータ資材、及びそれらの使用、並びに吸収性物品 Download PDF

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Description

本発明は、吸収性物品用の糞便インジケータ、糞便インジケータ資材、及びそれらの使用、並びに糞便インジケータ等を備える吸収性物品に関する。
従来、尿の排せつや、着用者の健康状態の変化を検知可能な吸収性物品が知られている。
例えば、特許文献1には、排せつ物を受け入れて収容する吸収性物品であって、幼児の健康状態を検知するセンサと、当該センサを視認可能な窓部を備える吸収性物品が開示されている。
特表2009-543652号公報
特許文献1の吸収性物品は、着用者の健康状態における異常の有無に応じて、センサが異なる応答を示すものである。このため、特許文献1の吸収性物品において、糞便に含まれる物質を検知する場合、健康状態の異常な着用者の糞便に含まれる物質に応答し、健常な着用者の糞便に含まれる物質に応答しないことが求められる。
ところで、例えば、乳幼児は、排せつ物を排せつしたことを母親に伝えられないことが多いが、乳幼児が排せつした排せつ物が糞便である場合には、排せつした糞便が乳幼児の肌へ刺激を与えて、肌荒れやかぶれの原因になるため、尿を排せつした場合に比較して、より迅速に吸収性物品を取り換える必要がある。しかしながら、特許文献1の吸収性物品に備えられたセンサは、健康状態の良好な着用者が、尿を排せつした場合と、糞便を排せつした場合とを、区別して検知するためのものではない。
したがって、本発明は、特に、尿を排せつした場合と、糞便を排せつした場合とを、区別して検知可能な、吸収性物品用の糞便インジケータを提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題にかんがみ、鋭意研究を行った。その結果、糞便への応答と、尿への応答が異なる糞便インジケータによれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
よって、本発明は、糞便への応答と、尿への応答が異なる、吸収性物品用の糞便インジケータを提供する。
本発明の糞便インジケータによれば、尿を排せつした場合と、糞便を排せつした場合とを、区別して検知することができる。
本発明の実施形態に係る糞便インジケータ資材1の平面図を示す図面である。
以下、本発明の態様について説明する。
[第1の態様]
(構成)
糞便への応答と、尿への応答が異なる、吸収性物品用の糞便インジケータ。
(効果)
本発明の第1の態様によれば、吸収性物品用の糞便インジケータが糞便に応答するとともに、この糞便インジケータの糞便への応答と尿への応答が異なるので、この糞便インジケータを吸収性物品に使用したときに、着用者が尿を排せつした場合と、糞便を排せつした場合と、を区別して検知することができる。
[第2の態様]
(構成)
上記糞便への応答が呈色反応である、上記第1の態様の糞便インジケータ。
(効果)
本発明の第2の態様によれば、糞便インジケータによる応答において、検出対象となっている物質である、検出対象物質への、糞便インジケータの応答が呈色反応であるので、糞便インジケータの糞便への応答を、視覚的に検知することができる。
[第3の態様]
(構成)
検出対象物質が、上記糞便中のたんぱく質、ビリルビン、腸内細菌、又は陽イオンである、上記第2の態様の糞便インジケータ。
(効果)
本発明の第3の態様によれば、糞便が、尿に比べてより多量のたんぱく質、ビリルビン、腸内細菌、及び陽イオンを含んでいるので、たんぱく質、ビリルビン、腸内細菌、又は陽イオンに応答する化学成分を選択することにより、糞便の排せつを特異的に検知することができる。
[第4の態様]
(構成)
糞便中の所定濃度以上の、上記たんぱく質、上記ビリルビン、上記腸内細菌、又は上記陽イオンに応答し、上記所定濃度未満の、上記たんぱく質、上記ビリルビン、上記腸内細菌、又は上記陽イオンに反応しない、上記第3の態様の糞便インジケータ。
(効果)
本発明の第4の態様によれば、糞便インジケータが、糞便中の所定濃度以上の、たんぱく質、ビリルビン、腸内細菌、陽イオンに応答しつつ、上記所定濃度未満の、たんぱく質、ビリルビン、腸内細菌、陽イオンに応答しないので、糞便インジケータにより、着用者が糞便を排せつした場合と、尿を排泄した場合とを、より明確に区別して検知することができる。
[第5の態様]
(構成)
上記糞便インジケータが色素を含み、上記糞便への応答は、上記色素が、上記たんぱく質と作用して生じる呈色反応である、上記第3又は第4の態様の糞便インジケータ。
(効果)
たんぱく質に含まれる荷電基は、色素に作用して色素を変色させる。本発明の第5の態様によれば、糞便インジケータが色素を含むことにより、糞便中のたんぱく質に応答することができる。
[第6の態様]
(構成)
上記糞便インジケータがジアゾニウム塩を含み、上記糞便への応答は、上記ジアゾニウム塩が、上記ビリルビンと作用して生じる呈色反応である、上記第3又は第4の態様の糞便インジケータ。
(効果)
ビリルビンは、ジアゾニウム塩とジアゾカップリング反応を起こし、ジアゾ色素を生成する特性を有する。本発明の第6の態様によれば、糞便インジケータがジアゾニウム塩を含むことにより、糞便中のビリルビンに応答することができる。
[第7の態様]
(構成)
上記糞便インジケータが、過酸化物及び還元型色原体の組み合わせを含み、上記糞便への応答は、上記過酸化物及び上記還元型色原体の組み合わせが、上記腸内細菌と作用して生じる呈色反応である、上記第3又は第4の態様の糞便インジケータ。
(効果)
腸内細菌は、呼吸鎖構成要素等の酵素を内包する。本発明の第7の態様によれば、糞便インジケータが過酸化物及び還元型色原体を含むことにより、腸内細菌に含まれる酵素が過酸化物による還元型色原体の酸化を媒介し、色素が生成するので、糞便中の腸内細菌に応答することができる。
[第8の態様]
(構成)
上記糞便インジケータが、高分子電解質及びpH指示薬の組み合わせを含み、上記糞便への応答は、上記高分子電解質及び上記pH指示薬の組み合わせが、上記陽イオンと作用して生じる呈色反応である、上記第3又は第4の態様の糞便インジケータ。
(効果)
高分子電解質は、イオン交換樹脂として作用して、環境中の陽イオンとプロトンを交換する。本発明の第8の態様によれば、糞便中に含まれる陽イオンが、高分子電解質によってプロトンに交換され、このプロトンがpH指示薬を変色させるので、糞便インジケータが糞便中の陽イオンに応答することができる。
[第9の態様]
(構成)
吸収性物品を構成する資材と、上記資材に適用された、上記第1から第8のいずれかの態様の糞便インジケータの適用物と、を含む、糞便インジケータ資材。
(効果)
本発明の第9の態様によれば、上記糞便インジケータが、吸収性物品を構成する資材に適用されているので、これにより得られる糞便インジケータ資材の保管、運搬が容易となるとともに、吸収性物品の製造過程における、上記糞便インジケータの適用工程を省略することができ、吸収性物品の製造過程がより簡略化される。
[第10の態様]
(構成)
吸収性物品を構成する上記資材が、シート状基材であり、上記シート状基材が、30%以上80%以下の光線透過率を有する、上記第9の態様の糞便インジケータ資材。
(効果)
本発明の第10の態様によれば、吸収性物品を構成する資材がシート状基材であり、このシート状基材が、30%以上80%以下の光線透過率を有するので、シート状基材に適用された適用物の色変化を、シート状基材を介して検知可能な一方で、糞便がシート状基材を介して視認できないように構成することができる。
[第11の態様]
(構成)
上記第1から第8のいずれかの態様の糞便インジケータ、又は第9若しくは第10の態様の糞便インジケータ資材の、吸収性物品への使用。
(効果)
本発明の第11の態様によれば、上記糞便インジケータ又は上記糞便インジケータ資材を吸収性物品の製造に使用するので、糞便の排せつを特異的に検知可能な吸収性物品を提供することができる。
[第12の態様]
(構成)
上記第1から第8のいずれかの態様の糞便インジケータ、又は第9若しくは第10の態様の糞便インジケータ資材の、吸収性物品における糞便の検知のための使用。
(効果)
本発明の第12の態様によれば、上記糞便インジケータ又は上記糞便インジケータ資材を吸収性物品における糞便の検知に使用するので、吸収性物品で、糞便の排せつを特異的に検知することができる。
[第13の態様]
(構成)
上記第1から第8のいずれかの態様の糞便インジケータ、又は第9若しくは第10の態様の糞便インジケータ資材を備える吸収性物品。
(効果)
本発明の第13に記載の態様によれば、吸収性物品が、糞便の排せつを特異的に検知することができ、吸収性物品の取り換え時期を適切に把握することができる。
以下、本発明の糞便インジケータについて、詳細に説明する。
<糞便インジケータ>
本発明の糞便インジケータは、吸収性物品用の糞便インジケータであって、糞便への応答と、尿への応答が異なるものである。本発明の実施形態において、検出対象物質としては、特に限定されるものではないが、たんぱく質、ビリルビン、腸内細菌、又は陽イオンを挙げることができ、糞便インジケータのこれらに例示される検出対象物質への応答としては、呈色反応を挙げることができる。本発明の実施形態における糞便インジケータの性状は、溶媒中に検出対象物質と作用する検出反応物質を溶解又は分散させた溶液又は分散液であってもよく、液状の接着剤成分に、上記の検出反応物質を混合して、液状の接着剤組成物としたものであってもよく、ホットメルト接着剤等、常温で固体状態にある熱可塑性樹脂に、上記の検出反応物質を混合(例えば、混錬や粉体/粒体/ペレットとして分散)したものであってもよい。また、本発明の実施形態における糞便インジケータは、上記の検出反応物質を含む溶液、分散液、接着剤組成物、ホットメルト接着剤等を適用して乾燥/固化することにより得られる、適用物であってもよい。
[糞便インジケータの適用物]
本発明の実施形態における糞便インジケータの適用物は、上記の糞便インジケータを所定の資材に、塗布、印刷、浸漬、練り込み、注入、分散、散布、積層して得られる塗布物、被膜、混合物、分散物、積層物等を総称したものである。本発明の実施形態における糞便インジケータの適用物は、所定濃度以上の、たんぱく質、ビリルビン、腸内細菌、又は陽イオンに応答するように、例えば、上記の検出反応物質の種類や適用量が調整されていることが好ましい。
(たんぱく質と作用する検出反応物質を含む糞便インジケータ)
ここで、本発明の実施形態において、糞便インジケータに含まれる検出反応物質と作用する検出対象物質をたんぱく質とする場合、糞便インジケータが含む検出反応物質としては、色素を用いることが好ましい。一般に、たんぱく質は、溶液中において、構成アミノ基に由来する荷電基を有しており、これらの荷電基、特に正荷電基が、色素と結合すると、色素が変色する。したがって、好ましくは所定濃度以上の、たんぱく質が存在する場合、色素の変色反応として、たんぱく質を検出することができる。本発明の実施形態においては、当該色素としてのpH指示薬が、糞便中の食物由来の未消化のたんぱく質や、腸内細菌から分泌されるたんぱく質等に応答することで、糞便に応答する。
(pH指示薬)
たんぱく質の検出に用いられる色素としては、特に限定されるものではないが、pH指示薬が好ましい。pH指示薬は、たんぱく質が有する正荷電基に結合して変色すると考えられる(タンパク誤差法)。酸性領域に変色域を持つpH指示薬として、ゲンチアナバイオレット(低pH;黄色、高pH;青紫色)、マラカイトグリーン(低pH;黄色、高pH;緑色)、チモールブルー(低pH;赤色、高pH;黄色)、メチルイエロー(低pH;赤色、高pH;黄色)、テトラブロモフェノールブルー(低pH;黄色、高pH;青色)、ブロモフェノールブルー(低pH;黄色、高pH;紫色)、コンゴーレッド(低pH;青紫色、高pH;赤色)、メチルオレンジ(低pH;赤色、高pH;橙色)、ブロモクレゾールグリーン(低pH;黄色、高pH;青緑色)等を挙げることができ、中性領域に変色域を持つpH指示薬として、メチルレッド(低pH;赤色、高pH;黄色)、リトマス(低pH;赤色、高pH;青色)、ブロモクレゾールパープル(低pH;黄色、高pH;紫色)、ブロモチモールブルー(低pH;黄色、高pH;青色)等を挙げることができ、塩基性領域に変色域を持つpH指示薬として、フェノールレッド(低pH;黄色、高pH;赤色)、ニュートラルレッド(低pH;赤色、高pH;黄色)、ナフトールフタレイン(低pH;赤色、高pH;青緑色)、クレゾールレッド(低pH;黄色、高pH;赤紫色)、クレゾールフタレイン(低pH;無色、高pH;紫)、フェノールフタレイン(低pH;無色、高pH;桃色)、チモールフタレイン(低pH;無色、高pH;青色)、アリザリンイエローR(低pH;黄色、高pH;赤)等を挙げることができる。たんぱく質の検出に用いられるpH指示薬としては、好ましくは、チモールブルー、ブロモフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、メチルレッド、ブロモクレゾールパープル、及び/又はフェノールレッドが用いられる。ここで、尿のpHが通常6.0近辺の数値であるとともに、約5.0から約9.0の範囲で変動し、糞便のpHは、約4.0から約9.0の範囲で変動する。尿や糞便自体のpH変化によって、pH指示薬が呈色せず、たんぱく質に応答してpH指示薬を呈色させることが好ましいことを考慮すると、本発明の実施形態において、たんぱく質の検出に用いるpH指示薬としては、酸性域に変色域を持つpH指示薬や、塩基性域に変色域を持つpH指示薬を使用することが好ましい。
(たんぱく質の含有量、及び糞便インジケータの適用量)
本発明の実施形態においては、たんぱく質誤差法を使用した糞便インジケータの糞便への応答と、尿への応答が異なっており、糞便インジケータが糞便に応答し、尿には応答しないことが好ましい。
一般に、健常者の尿中には、たんぱく質は含まれておらず、非健常者であっても、尿中のたんぱく質は、10,000mg/Lを下回る。よって、本発明の実施形態においては、pH指示薬を使用したたんぱく質誤差法により、糞便インジケータが、150mg/L以上のたんぱく質に応答することが好ましく、5,000mg/L以上のたんぱく質に応答することがより好ましく、10,000mg/L以上のたんぱく質に応答することが更に好ましい。本実施形態においては、例えば、検出反応物質としてブロモフェノールブルーを使用する条件で、糞便インジケータが150mg/L以上のたんぱく質に応答する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりのpH指示薬の適用量を、16.3μgとすることが好ましく、糞便インジケータが5,000mg/L以上のたんぱく質に応答する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりのpH指示薬の適用量を、0.5μgとすることが好ましく、糞便インジケータが10,000mg/L以上のたんぱく質に応答する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりのpH指示薬の適用量を、0.25μgとすることが好ましい。なお、1cmあたりのpH指示薬の適用量を17.0μg以下とすることにより、吸収性物品の着用者に対する糞便インジケータの安全性が高まる。
また、本実施形態においては、例えば、検出反応物質としてブロモフェノールブルーを使用する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりのpH指示薬の適用量を、10ng以上とすることが好ましく、30ng以上とすることがより好ましく、50ng以上とすることが更に好ましい。pH指示薬の適用量を10ng以上とすることにより、糞便インジケータにおける、たんぱく質への応答の視認性が高まる。
(ビリルビンと作用する検出反応物質を含む糞便インジケータ)
本発明の実施形態において、糞便インジケータに含まれる検出反応物質と作用する検出対象物質をビリルビンとする場合、糞便インジケータに含まれる検出反応物質としては、ジアゾニウム塩を用いることが好ましい。ここで、ビリルビンは、ヘモグロビンを構成するヘムの代謝産物であり、腸管中に分泌される胆汁を介して糞便中に混入する。ビリルビンは、ジアゾニウム塩とジアゾカップリング反応を起こして変色するため、ジアゾニウム塩を使用することにより、糞便中の、好ましくは所定濃度以上の、ビリルビンを検知することができる。
(ジアゾニウム塩)
ジアゾニウム塩としては、下記一般式(1)で表される芳香族ジアゾニウム塩を用いることができる。
ArNX (1)
(式中、Arは、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Xは酸に由来する陰イオンである。)
本実施形態におけるジアゾニウム塩として、より具体的には、2,6-ジクロルベンゼンジアゾニウム塩、2,4-ジクロルベンゼンジアゾニウム塩、2-メチル-5-ニトロベンゼンジアゾニウム塩、p-ジアゾベンゼンスルホン酸、4-メトキシベンゼンジアゾニウム塩、3,4-メチレンジオキシベンゼンジアゾニウム塩等を挙げることができ、これらに含まれる陰イオンとしては、塩化物イオン、フッ化ホウ酸イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン等を挙げることができる。また、本実施形態においては、ジアゾニウム塩として、ジアゾニウム基を2個以上有する化合物も使用することができる。そのようなジアゾニウム塩としては、p,p’-ジジアゾジフェニルエーテル4フッ化ホウ酸塩、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ジジアゾビフェニル4フッ化ホウ酸塩等を挙げることができる。
(ビリルビンの含有量、及び糞便インジケータの適用量)
本発明の実施形態においては、ジアゾカップリング法を使用した糞便インジケータの糞便への応答と、尿への応答が異なっており、糞便インジケータが糞便に応答し、尿には応答しないことが好ましい。
一般に、健常者の尿中には、ビリルビンは含まれておらず、非健常者であっても、尿中のビリルビンは、60mg/Lを下回る。よって、本発明の実施形態においては、ジアゾニウム塩を使用した、ジアゾカップリング法により、糞便インジケータが、5mg/L以上のビリルビンに応答することが好ましく、25mg/L以上のビリルビンに応答することがより好ましく、60mg/L以上のビリルビンに応答することが更に好ましい。本実施形態においては、例えば、検出反応物質として2,4-ジクロルベンゼンアゾニウム4フッ化ホウ酸塩を使用する条件で、糞便インジケータが5mg/L以上のビリルビンに応答する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりのジアゾニウム塩の適用量を、25.0μgとすることが好ましく、糞便インジケータが25mg/L以上のビリルビンに応答する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりのジアゾニウム塩の適用量を、5.0μgとすることが好ましく、糞便インジケータが60mg/L以上のビリルビンに応答する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりのジアゾニウム塩の適用量を、2.1μgとすることが好ましい。なお、1cmあたりのジアゾニウム塩の適用量を25.0μg以下とすることにより、吸収性物品の着用者の皮膚への、糞便インジケータの接触の可能性を低減できる。
また、本実施形態においては、例えば、検出反応物質として2,4-ジクロルベンゼンアゾニウム4フッ化ホウ酸塩を使用する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりのジアゾニウム塩の適用量を、50ng以上とすることが好ましく、230ng以上とすることがより好ましく、410ng以上とすることが更に好ましい。ジアゾニウム塩の適用量を50ng以上とすることにより、糞便インジケータにおける、ビリルビンへの応答の視認性が高まる。
(腸内細菌と作用する検出反応物質を含む糞便インジケータ)
本発明の実施形態において、糞便インジケータに含まれる検出反応物質と作用する検出対象物質を腸内細菌とする場合、糞便インジケータが含む検出反応物質としては、過酸化物及び還元型色原体の組み合わせを用いることが好ましい。ここで、腸内細菌とは、ヒトの腸管内部に共生する原核生物等である。腸内細菌は、呼吸関連酵素群等に代表される酸化還元反応触媒(酵素)を含んでいる。この酸化還元反応触媒によって、過酸化物の存在下で、還元型色原体が酸化され、その結果として酸化型色原体が生じて、発色する。例えば、腸内細菌に含まれるペルオキシダーゼは、過酸化物の存在下、還元型色原体の酸化反応を媒介する。よって、過酸化物及び還元型色原体により、糞便中の、好ましくは所定濃度以上の、腸内細菌を検知することができる。
(過酸化物及び還元型色原体)
本実施形態において、過酸化物としては、乾燥状態でも安定に保持される化合物を用いることが好ましく、有機過酸化物を用いることがより好ましい。有機過酸化物の具体例としては、クメンヒドロペルオキシド、t-ブチルヒドロペルオキシド、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、パラメンタンヒドロペルオキシド等を挙げることができる。また、還元型色原体としては、上記の過酸化物により酸化されて呈色する各種の色素を使用することができ、より具体的には、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン、o-トリジン、4-アミノアンチピリン及び1-ナフトール-3,6-ジスルホン酸二ナトリウムの組み合わせ、並びにグアヤク脂等を挙げることができる。
(尿中の細菌の含有量、及び糞便インジケータの適用量)
本発明の実施形態においては、酸化反応触媒による過酸化物の酸化還元反応を使用した糞便インジケータの糞便への応答と、尿への応答が異なっており、糞便インジケータが糞便に応答し、尿には応答しないことが好ましい。
一般に、健常者の尿中には、細菌類は含まれておらず、非健常者であっても、尿中の細菌数は、10CFU/mL程度であり、糞便中の腸内細菌である1010CFU/gから1011CFU/gに比べて無視できる程度のものである。よって、本発明の実施形態においては、過酸化物及び還元型色原体の組み合わせにより、糞便インジケータが、1.0CFU/mL以上の腸内細菌に応答することが好ましく、10CFU/g以上の腸内細菌に応答することがより好ましい。本実施形態においては、例えば、検出反応物質として、クメンヒドロペルオキシド(過酸化物)及び3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(還元型色原体)の組み合わせを使用する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりの過酸化物の適用量を、378μgとすることが好ましく、15.1μgとすることがより好ましく、還元型色原体の適用量を、69.4μgとすることが好ましく、2.8μgとすることがより好ましい。なお、1cmあたりの過酸化物及び還元型色原体の適用量を、それぞれ、380μg以下、及び70μg以下とすることにより、吸収性物品の着用者の皮膚への、糞便インジケータの接触の可能性を低減できる。
また、本実施形態においては、例えば、検出反応物質として、クメンヒドロペルオキシド(過酸化物)及び3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(還元型色原体)の組み合わせを使用する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりの過酸化物の適用量を、151ng以上とすることが好ましく、200ng以上とすることがより好ましく、還元型色原体の適用量を、28ng以上とすることが好ましく、40ng以上とすることがより好ましい。過酸化物及び還元型色原体の塗布量を、それぞれ、151ng以上、及び28ng以上とすることにより、糞便インジケータにおける、腸内細菌への応答の視認性が高まる。
(陽イオンと作用する検出反応物質を含む糞便インジケータ)
本発明の実施形態において、糞便インジケータに含まれる検出反応物質と作用する検出対象物質を陽イオンとする場合、糞便インジケータに含まれる検出反応物質としては、高分子電解質及びpH指示薬の組み合わせを用いることが好ましい。ここで、本実施形態の糞便インジケータが検知する陽イオンとしては、主として、ナトリウムイオン及びカリウムイオン等の1価の陽イオンを挙げることができる。これらの陽イオンは、高分子電解質中のプロトンと交換され、放出されたプロトンがpH指示薬を変色させる(陽イオン抽出法)。よって、これにより、糞便中の、好ましくは所定濃度以上の、陽イオンに応答することができる。
(高分子電解質及びpH指示薬)
本実施形態において、高分子電解質としては、酸基を有する水溶性高分子化合物を用いることが好ましく、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニル硫酸等を挙げることができる。また、pH指示薬としては、上述のpH指示薬と同種のものを使用することができるが、本実施形態において、陽イオン抽出法がプロトンを検知することを考慮すれば、酸性域に変色域を持つpH指示薬を使用することが好ましい。また、尿のpHが通常6.0近辺の数値であるとともに、約5.0から約9.0の範囲で変動し、糞便のpHは、約4.0から約9.0の範囲で変動する。尿や糞便自体のpH変化によって、pH指示薬が呈色せず、陽イオンに応答してpH指示薬を呈色させることが好ましいことを考慮すると、pH4.0以下のpH値の範囲において、変色域を有するpH指示薬を使用することがより好ましい。
(尿中の陽イオンの含有量、及び糞便インジケータの適用量)
本発明の実施形態においては、陽イオン抽出法を使用した糞便インジケータの糞便への応答と、尿への応答が異なっており、糞便インジケータに含まれる検出反応物質が糞便に応答し、尿には応答しないことが好ましい。
一般に、ヒトは、一日当たり80mEqから250mEqまでのナトリウム、38mEqから64mEqまでのカリウムを尿中に排せつする一方で、一日あたりの尿量は、通常500mLから2000mLである。よって、本発明の実施形態においては、高分子電解質及びpH指示薬の組み合わせを使用した、陽イオン抽出法により、糞便インジケータが、700mEg/L以上の陽イオンに応答とすることが好ましい。本実施形態においては、例えば、検出反応物質の一つであるpH指示薬として、ブロモチモールブルーを使用する条件において、糞便インジケータにおける1cmあたりのpH指示薬の適用量を、38.0μg以下とすることが好ましく、糞便インジケータが700mEg/L以上の陽イオンに応答する場合、3.4μg以下とすることがより好ましい。なお、pH指示薬の塗布量を、それぞれ38.0μg以下とすることにより、吸収性物品の着用者に対する糞便インジケータの安全性が高まる。
また、本実施形態においては、例えば、検出反応物質の一つであるpH指示薬として、ブロモチモールブルーを使用する場合、糞便インジケータにおける1cmあたりのpH指示薬の塗布量を、34ng以上とすることが好ましく、70ng以上とすることがより好ましい。pH指示薬の塗布量を、34ng以上とすることにより、糞便インジケータにおける、陽イオンへの応答の視認性が高まる。
(その他の検出対象物質と作用する検出反応物質を含む糞便インジケータ)
本発明の糞便インジケータは、糞便中のたんぱく質、ビリルビン、腸内細菌、及び陽イオン以外の検出対象物質と作用する検出反応物質を含むものであってもよい。そのような検出反応物質としては、例えば、pH指示薬(糞便の水素イオンに応答)、スルファニルアミド(糞便中の亜硝酸塩に応答)、ニトロブルシドナトリウム水和物(糞便中のケトン体に応答)、グルコースオキシダーゼとペルオキシダーゼと還元性色原体の組み合わせ(糞便中のブドウ糖に応答)等を含む。このような検出反応物質を含む糞便インジケータも、本発明の範囲内に含まれるものである。
<糞便インジケータ資材>
本発明は、吸収性物品を構成する資材と、この資材に適用された糞便インジケータの適用物と、を含む、糞便インジケータ資材にも関する。ここで、吸収性物品を構成する資材としては、例えば、液透過性のトップシートや、液不透過性のバックシートを構成する資材(例えば、不織布、フィルム等)、吸収層を構成する資材(パルプ繊維、高吸収性ポリマー、コアラップシート等)、セカンドシート、キャリアシート、中間シート、外装シート等を挙げることができる。本発明の実施形態においては、糞便インジケータ資材が、バックシートに、糞便インジケータの適用物が適用されたものであることが好ましい。
図1は、本発明の実施形態に係る糞便インジケータ資材1の平面図を示す図面である。本実施形態において、糞便インジケータ資材1は、バックシート3と、バックシート3に適用された糞便インジケータの適用物2とを、含む。糞便インジケータの適用物2は、好ましくは乾燥した状態/固化した状態で保持される。バックシートとしては、液不透過性のシート状基材を用いることが好ましく、少なくとも一部の表面を親水化した液不透過性のシート状基材を用いてもよい。
本発明の実施形態において、上記のバックシート3に代表されるシート状基材は、可視スペクトル範囲における光線透過率が30%以上80%以下であることが好ましい。上記のシート状基材が、上記光線透過率を有することにより、シート状基材に適用された糞便インジケータの呈色反応が、上記シート状基材を介した状態でも容易に視認可能であるとともに、糞便の色味が、この反対面から視認しにくいものとすることができる。可視スペクトル範囲における光線透過率は、透過率測定器によって測定することができる。
<吸収性物品>
本発明の吸収性物品は、本発明の糞便インジケータ又は糞便インジケータ資材を備えるものである。本発明の実施形態においては、吸収性物品が、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシートとバックシートとの間に配置された吸収層を有するとともに、バックシートに、本発明の糞便インジケータが適用されていてもよい。
本発明の実施形態において、バックシート用連続シートの少なくとも一部に、糞便インジケータが適用されている場合、例えば、バックシート用連続シートの一方面に上記糞便インジケータが適用されるとともに、上記一方面に、吸収層を配置したうえで、吸収層の上層にトップシート用連続シートを配置し、ヒートシール接着剤等に例示される接着手段を用いて一体化したのちに、一体化された連続体から、吸収性物品を切り出して個別化すればよい。
<糞便インジケータを用いた糞便の検知方法>
本発明は、本発明の糞便インジケータ又は糞便インジケータ資材を用いた、吸収性物品における糞便の検知方法にも関し、糞便と接した吸収性物品において、糞便インジケータ又は糞便インジケータ資材における呈色反応を検知して、吸収性物品中の糞便の存在(排せつ)を検知する工程を含む。本発明の実施形態においては、上記糞便インジケータ又は糞便インジケータ資材を備える吸収性物品において、上記糞便インジケータの、尿に対する応答と、糞便に対する応答が異なるので、吸収性物品の着用者が、意思疎通が困難な者である場合おいて、監護者又は介護者(母親、家族、介護士、看護師等)が、吸収性物品への便の排せつを、尿の排せつと区別して認知することができる。本発明の実施形態においては、糞便インジケータの、糞便中への応答が、呈色反応であることが好ましく、糞便インジケータが、尿に対して応答せず、糞便に対して応答するものであることがより好ましい。
本発明の糞便インジケータ又は糞便インジケータ資材を用いた、吸収性物品における糞便の検知方法においては、着用者により糞便が排泄された後、例えば、30秒以内、好ましくは10秒以内に糞便インジケータが応答し、糞便インジケータの糞便への応答は、1時間以上継続することが好ましく、3時間以上継続することがより好ましく、12時間以上継続することが更に好ましい。監護者又は介護者は、糞便インジケータが糞便に応答している間に、着用者が装着する吸収性物品を取り換えることが好ましい。
本発明の糞便インジケータ又は糞便インジケータ資材を用いた、吸収性物品における糞便の検知方法においては、糞便インジケータの糞便への応答の継続する間、糞便インジケータの尿への応答が、糞便への応答とは異なるものであり、糞便インジケータが尿へ応答しないことが好ましい。よって、本発明の糞便インジケータ又は糞便インジケータ資材を用いた、吸収性物品における糞便の検知方法においては、好ましくは1時間以上の間、より好ましくは3時間以上の間、更に好ましくは12時間以上の間、糞便インジケータの尿への応答が、糞便への応答とは異なるものであり、糞便インジケータが尿への応答をしないことが好ましい。
以下、本発明の実施形態について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<実験例>
健常者の糞便(ヒト乳児の水様便/軟便)と、尿をそれぞれ採取し、以下に示す糞便インジケータを用いて、糞便インジケータの、糞便への応答と、尿への応答を観察した。使用した検出反応物質の名称と、糞便への応答の様子、尿への応答の様子をそれぞれ以下に示す。
1)検出対象物質 :たんぱく質
検出反応物質 :テトラブロモフェノールブルー
(1cmあたり16.3μg)
糞便インジケータの色:黄色
尿への呈色反応 :黄色
糞便への呈色反応 :青緑色
2)検出対象物質 :ビリルビン
検出反応物質 :2,4-ジクロルベンゼンジアゾニウム4フッ化ホウ酸塩
(1cmあたり25.0μg)
糞便インジケータの色:淡ピンク色
尿への呈色反応 :淡ピンク色
糞便への呈色反応 :ピンク色
3)検出対象物質 :腸内細菌
検出反応物質 :クメンヒドロペルオキシド
(1cmあたり378μg)
3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン
(1cmあたり69.4μg)
糞便インジケータの色:淡黄色
尿への呈色反応 :淡黄色
糞便への呈色反応 :青色
4)検出対象物質 :陽イオン
検出反応物質 :メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体
ブロモチモールブルー
(1cmあたり36.0μg)
糞便インジケータの色:青色
尿への呈色反応 :青~緑色
糞便への呈色反応 :黄色
上記の実験例にみられるように、本実験例で用いた糞便インジケータは、糞便には応答して変色したものの、尿に対しては応答しなかった。したがって、本発明の糞便インジケータが、糞便への応答と、尿への応答が異なることが示された。
1 糞便インジケータ資材
2 糞便インジケータの適用物
3 バックシート

Claims (7)

  1. 糞便への応答と、尿への応答が異なり、
    前記糞便への応答が呈色反応であり、かつ
    検出対象物質が、前記糞便中のビリルビン、腸内細菌、又は陽イオンである、
    吸収性物品用の糞便インジケータであって、
    下記の(a)~(c)のいずれかの条件:
    (a)前記糞便インジケータがジアゾニウム塩を含み、
    前記糞便への応答は、
    前記ジアゾニウム塩が、前記ビリルビンと作用して生じる呈色反応である、
    (b)前記糞便インジケータが、過酸化物及び還元型色原体の組み合わせを含み、
    前記糞便への応答は、
    前記過酸化物及び前記還元型色原体の組み合わせが、前記腸内細菌と作用して生じる呈色反応である、
    (c)前記糞便インジケータが、高分子電解質及びpH指示薬の組み合わせを含み、
    前記糞便への応答は、
    前記高分子電解質及び前記pH指示薬の組み合わせが、前記陽イオンと作用して生じる呈色反応である、
    を満たす、
    吸収性物品用の糞便インジケータ。
  2. 糞便中の所定濃度以上の、前記ビリルビン、前記腸内細菌、又は前記陽イオンに応答し、前記所定濃度未満の、前記ビリルビン、前記腸内細菌、又は前記陽イオンに応答しない、請求項に記載の糞便インジケータ。
  3. 吸収性物品を構成する資材と、前記資材に適用された、請求項1又は2に記載の糞便インジケータの適用物と、を含む、糞便インジケータ資材。
  4. 吸収性物品を構成する前記資材が、シート状基材であり、
    前記シート状基材が、30%以上80%以下の光線透過率を有する、請求項に記載の糞便インジケータ資材。
  5. 請求項1若しくは2に記載の糞便インジケータ、又は請求項若しくはに記載の糞便インジケータ資材の、吸収性物品への使用。
  6. 請求項1若しくは2に記載の糞便インジケータ、又は請求項若しくはに記載の糞便インジケータ資材の、吸収性物品における糞便の検知のための使用。
  7. 請求項1若しくは2に記載の糞便インジケータ、又は請求項若しくはに記載の糞便インジケータ資材を備える吸収性物品。
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