JP7113688B2 - 移動式クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、移動式クレーンに関する。
従来より、電動開閉バケット、油圧バケット、リフティングマグネット、切断式解体装置、吸引装置などのアタッチメントを、ブームの先端に吊架可能な移動式クレーンが知られている。これにより、移動式クレーンを様々な用途に利用することが可能になっている。
ここで、前述したアタッチメントを装着する移動式クレーンには、アタッチメントを動作させるためのエネルギー(例えば、電力、油圧、空気圧など)を発生させるエネルギー発生機構が必要になる。そこで特許文献1には、エンジンから出力された動力で発電し、リフティングマグネットを励磁する発電機を旋回体上に搭載したクローラクレーンが開示されている。
特許第4930536号公報
特許文献1に記載のクローラクレーンは、1台のエンジンの駆動力で、走行体を走行させ、旋回フレーム、ブーム、巻きドラム用の油圧ポンプを駆動し、さらにリフティングマグネット用の発電機を駆動している。
しかしながら、アタッチメントが必要とするエネルギーが大きくなると、標準で搭載されているエンジンだけでは駆動力が不足する。一方、発生させるエネルギーが大きくなると、エネルギー発生機構も大型化するので、その配置が大きな問題となる。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、アタッチメント用のエネルギーを発生させるエネルギー発生機構を、適切な位置に搭載した移動式クレーンを提供することにある。
前記の課題を解決するため、本発明の一態様は、各々が回転エネルギーを発生させる第1駆動源及び第2駆動源と、前記第1駆動源が発生させた前記回転エネルギーによって走行する走行体と、前記走行体に旋回可能に支持された旋回体と、上下方向に起伏可能な状態で前記旋回体に支持されたブームと、前記ブームから垂下されたワイヤを繰り出し及び巻き取るウインチと、前記ワイヤに支持されるアタッチメントと、前記第1駆動源が発生させた前記回転エネルギーを、前記旋回体、前記ブーム、及び前記ウインチを駆動させる第1エネルギーに変換する第1変換装置と、前記第2駆動源が発生させた前記回転エネルギーを、前記アタッチメントを駆動させる第2エネルギーに変換する第2変換装置とを備えており、前記第2駆動源及び前記第2変換装置は、前記旋回体の前後方向及び上方から見て前記第1駆動源及び前記第1変換装置の少なくとも一方と重ならない位置で、且つ前記旋回体の旋回半径の内側に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、アタッチメント用の第2エネルギーを発生させる第2駆動源及び第2変換装置を、移動式クレーン上の適切な位置に配置することができる。なお、前記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明において明らかにされる。
第1実施形態に係るクローラクレーン1の左側面図である。 クローラクレーン1の平面図である。 クローラクレーン1の正面図である。 エンジン24、31のマウント方法を示す図であって、(A)はエンジン24の第1マウント24aを、(B)はエンジン31の第2マウント31aを示す。 パワーユニット30、ビーム34、及びダンパー36の位置関係を示す図である。 第1実施形態の変形例に係る上部旋回体20とビーム34との接続方法を示す図である。 第2実施形態に係るクローラクレーン2の左側面図である。 クローラクレーン2を右後方から見た部分斜視図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、移動式クレーンの代表例であるクローラクレーン1の側面図である。図2は、クローラクレーン1の平面図である。図3は、クローラクレーン1の正面図である。なお、図2及び図3には、ブーム21の図示を省略している。
クローラクレーン1は、走行可能な下部走行体(クローラ)10と、旋回ベアリング20aを介して下部走行体10に旋回可能に支持された上部旋回体20とで構成されている。上部旋回体20は、前後方向の寸法が下部走行体10と概ね一致し、左右方向の寸法が下部走行体10より短い。上部旋回体20の前端は下部走行体10の前端より後方に位置し、上部旋回体20の後端は下部走行体10の後端より後方に位置している。
また、上部旋回体20の左右方向の両端(後述する一対のフレーム20b、20c)は、下部走行体10の左右方向の両端より内側に位置している。より詳細には、上部旋回体20の左右方向の両端は、一対の無限軌道11a、11bの左右方向の内側の端部よりさらに内側に位置している。
下部走行体10は、左右方向の両端に一対の無限軌道11a、11b(以下、これらを総称して「無限軌道11」と表記することがある)を備える。上部旋回体20は、ブーム21と、キャビン23と、エンジン(第1駆動源)24と、油圧ポンプ(第1変換装置)25と、カウンタウエイト26と、パワーユニット30とを支持している。
無限軌道11は、後端に配置された駆動輪12と、前端に配置された従動輪13と、駆動輪12及び従動輪13の間に配置された複数のローラ14と、駆動輪12、従動輪13、及びローラ14に巻回されたシュー15とを主に備える。エンジン24の駆動力が駆動輪12に伝達されて無限軌道11が回転することによって、下部走行体10が走行する。なお、下部走行体10は、無限軌道11に代えて、装輪式であってもよい。
また、下部走行体10の上面には、作業者が通行可能な通行可能領域16が設けられている。通行可能領域16は、下部走行体10の上面のうち、旋回ベアリング20aより外側で、且つ一対の無限軌道11a、11bより内側の領域である。そして、下部走行体10には、通行可能領域16と地面とを結ぶステップ17を備える。ステップ17は、下部走行体10の前端の2か所及び後端の2か所(左後方のステップ17は図示省略)に設けられている。
なお、下部走行体10の前後方向は、無限軌道11によって下部走行体10が前進及び後進する方向に一致する。また、下部走行体10の左右方向は、水平面上において下部走行体10の前後方向に直交する方向である。さらに、上部旋回体20の旋回角が0度(図1及び図2の状態)の状態において、上部旋回体20の前後方向及び左右方向は、下部走行体10の前後方向及び左右方向に一致する。
一方、下部走行体10に対して上部旋回体20が旋回すると、下部走行体10の前後方向及び左右方向と、上部旋回体20の前後方向及び左右方向とが異なる方向となる。上部旋回体20の前後方向及び左右方向を定義する他の方法として、キャビン23に搭乗して正面を向いた作業者の視点を基準として、前方及び後方を上部旋回体20の前後方向と定義し、右方及び左方を上部旋回体20の左右方向と定義してもよい。さらに他の例として、ブーム21の延設方向の水平方向の成分を、上部旋回体20の前後方向と定義し、水平面上でこれに直交する方向を左右方向と定義してもよい。
上部旋回体20は、一対のフレーム20b、20cを有する。一対のフレーム20b、20cは、上部旋回体20の旋回中心を通って前後方向に延びる仮想線Lを挟んで、上部旋回体20の左右方向に離間して配置されている。また、フレーム20b、20cは、それぞれが上部旋回体20の上下方向及び前後方向に延設されている。フレーム20b、20cは、概ね平板状の外形を呈するが、所々に凸部や凹部が形成されていてもよい。一対のフレーム20b、20cの左右方向の外面同士の距離(上部旋回体20の左右方向の幅)は、クローラクレーン1を分解搬送する際の最大幅(例えば、トレーラの荷台の幅)に限りなく近く設計されている。
上部旋回体20は、一対のフレーム20b、20cの間において、ブーム21、エンジン24、油圧ポンプ25、及びウインチ22aを支持している。換言すれば、ブーム21、エンジン24、油圧ポンプ25、及びウインチ22aは、上下方向から見て仮想線Lと重なる位置に配置されている。また、上部旋回体20は、一対のフレーム20b、20cの外側において、キャビン23及びパワーユニット30を支持している。換言すれば、キャビン23及びパワーユニット30は、上下方向から見て仮想線Lから上部旋回体20の左右方向に外れた位置に配置されている。
ブーム21は、タワーブーム21aと、タワージブ21bと、マスト21cと、フロントストラット21dと、リアストラット21eとで構成される。タワーブーム21aの基端は、一対のフレーム20b、20cの間で且つ上部旋回体20の前端に支持されて、上部旋回体20の前方及び上方に延設されている。タワージブ21bは、タワーブーム21aの先端に支持されて、上部旋回体20の前方及び上方に延設されている。
マスト21cは、タワーブーム21aの接続位置周辺で上部旋回体20に支持されて、上部旋回体20の後方及び上方に延設されている。フロントストラット21d及びリアストラット21eは、タワーブーム21aとタワージブ21bとの接続部分の周辺に設けられている。なお、タワーブーム21a及びタワージブ21bそれぞれの長さは、適宜変更することができる。また、ブーム21は、ウインチ22a、22bによって起伏される。
ウインチ22aは、一対のフレーム20b、20cの間に配置されている。ウインチ22aから延びるワイヤ22cは、マスト21cの先端に接続されている。また、マスト21cとタワーブーム21aの先端とは、ワイヤ22dで接続されている。そして、ウインチ22aがワイヤ22cを繰り出すことによってタワーブーム21aが倒伏し、ウインチ22aがワイヤ22cを巻き取ることによってタワーブーム21aが起仰する。
ウインチ22bは、タワーブーム21aの基端部に配置されている。ウインチ22bから延びるワイヤ22eは、リアストラット21eの先端、フロントストラット21dの先端を経由して、タワージブ21bの先端に接続されている。そして、ウインチ22bがワイヤ22eを繰り出すことによってタワージブ21bが倒伏し、ウインチ22bがワイヤ22eを巻き取ることによってタワージブ21bが起仰する。すなわち、タワーブーム21a及びタワージブ21bは、上下方向に起伏可能な状態で上部旋回体20に支持されている。
また、ブーム21は、ワイヤ27と、フック28と、ウインチ29とを備える。ワイヤ27は、ウインチ29からタワーブーム21a及びタワージブ21bに沿って延設され、タワージブ21bの先端から垂下されている。フック28は、タワージブ21bの先端から垂下されたワイヤ27に吊架されている。ウインチ29は、タワーブーム21aの基端部に設けられており、ワイヤ27を繰り出し及び巻き取る。
フック28は、ウインチ29がワイヤ27を繰り出すことによって下降し、ウインチ29がワイヤ27を巻き取ることによって上昇する。ただし、タワージブ21bが省略されて、タワーブーム21aの先端から垂下されたワイヤ27にフック28が吊架されてもよい。なお、ワイヤ27が垂下されるのは、タワーブーム21a或いはタワージブ21bの先端に限定されず、タワーブーム21a或いはタワージブ21bの途中の位置であってもよい。
さらに、フック28には、リフティングマグネット28aが着脱可能に吊架されている。リフティングマグネット28aは、電力線(図示省略)を通じてパワーユニット30から電力の供給を受けて電磁石として機能し、磁性を有する吊荷(金属など)を吊り上げるアタッチメントである。すなわち、クローラクレーン1は、リフティングマグネット28aを取り外してフック28で吊荷を吊り上げることもできるし、フック28に装着したリフティングマグネット28aで吊荷を吊り上げることもできる。なお、吊荷とは、フック28に係止して吊り上げられる物のみならず、リフティングマグネット28aに吸着する物(磁性体)、電動バケットや油圧バケットに掬い上げられる物、吸引装置によって吸引される物などを含む。
キャビン23は、一対のフレーム20b、20cの外側において、上部旋回体20に支持されている。より詳細には、キャビン23の左後端が上部旋回体20(右側のフレーム20c)の右前端に連結されている。キャビン23は、上部旋回体20に対して着脱可能であってもよい。着脱可能とは、輸送などのために上部旋回体20から取り外すことを予定して設計されており、キャビン23を破壊せずに上部旋回体20から取り外し、再び装着することができるものを指す。後述するパワーユニット30についても同様である。または、キャビン23は、のフレーム20b、20cの間に格納可能であってもよい。すなわち、キャビン23は、上部旋回体20との連結部分を中心として、上部旋回体20の前方に回動してもよい。
キャビン23には、クローラクレーン1を操作する作業者が搭乗する内部空間が形成されている。キャビン23の内部空間には、下部走行体10を走行させ、上部旋回体20を旋回させ、ブーム21を起伏させ(すなわち、ウインチ22a、22bにワイヤ22c、22eを繰り出し或いは巻き取らせ)、フック28を昇降させ(すなわち、ウインチ29にワイヤ27を繰り出し或いは巻き取らせ)、リフティングマグネット28aへの電力の供給を開始或いは停止させるための作業者の操作を受け付ける操作装置(ステアリング、ペダル、レバー、スイッチなど)が配置されている。すなわち、キャビン23に搭乗した作業者が操作装置を操作することによって、クローラクレーン1が動作する。
エンジン24は、例えば、燃料タンク(図示省略)に貯留された燃料(軽油など)を燃焼させて回転エネルギーを発生させる駆動源である。エンジン24は、例えば、総排気量が9000~16000(cc)、最高出力が200~350(KW)、最高トルクが1140~2100(Nm)の直列6気筒エンジンである。ただし、エンジン24のスペックは前述の例に限定されない。
エンジン24は、一対のフレーム20b、20cの間で、且つ上部旋回体20の前後方向の概ね中央(ウインチ22aより前方)に配置されている。図4(A)は、上部旋回体20にエンジン24を固定する方法を示す概略図である。エンジン24は、第1マウント24aを介して上部旋回体20に固定されている。第1マウント24aは、エンジン24が載置される平板24bと、平板24bの外縁部を上下方向から挟み込む枠型の防振ゴム24cと、防振ゴム24c及び平板24bを貫通して上部旋回体20にまで達する複数のボルト24dとで構成されている。
油圧ポンプ25は、エンジン24が出力する回転エネルギーで駆動されて、タンク(図示省略)に貯留された作動油を、上部旋回体20及びウインチ22a、22b、29に供給する。これにより、上部旋回体20が旋回し、ウインチ22a、22b、29がワイヤ22c、22e、27を繰り出し或いは巻き取る。すなわち、油圧ポンプ25は、エンジン24が出力する回転エネルギーを、上部旋回体20及びウインチ22a、22b、29を駆動させる油圧エネルギー(第1エネルギー)に変換する。油圧ポンプ25は、一対のフレーム20b、20cの間において、タワーブーム21aの接続位置より後方で且つエンジン24より前方に配置されている。
ただし、第1変換装置の具体例は油圧ポンプ25に限定されない。他の例として、クローラクレーン1は、油圧ポンプ25に代えて或いは油圧ポンプ25に加えて、発電機やコンプレッサーを備えてもよい。発電機は回転エネルギーを電気エネルギーに変換し、コンプレッサーは回転エネルギーを空気エネルギーに変換する。すなわち、上部旋回体20及びウインチ22a、22b、29は、油圧エネルギー、電気エネルギー、或いは空気エネルギーによって駆動される。
カウンタウエイト26は、クローラクレーン1の前後方向において、フック28或いはリフティングマグネット28aに吊架される吊荷とのバランスをとるための重量物である。カウンタウエイト26は、上下方向に積層可能な板状部の部材であって、吊り上げる予定の吊荷の最大重量に応じてベースプレート26aに必要数が載置される。カウンタウエイト26は、上部旋回体20の後端(ウインチ22aの後方)に配置される。
一対のフレーム20b、20cの間には、前方から後方に向かって、ブーム21、油圧ポンプ25、エンジン24、及びウインチ22aが、この順に並んで配置されている。すなわち、上部旋回体20上のスペースの大部分は、ブーム21、油圧ポンプ25、エンジン24、及びウインチ22aによって占められている。換言すれば、一対のフレーム20b、20cの間には、キャビン23及びパワーユニット30を配置するスペースが存在しない。
パワーユニット30は、エンジン(第2駆動源)31と、発電機(第2変換装置)32とを備える。エンジン31は、燃料タンクに貯留された燃料を燃焼させて、回転エネルギーを発生させる。発電機32は、エンジン31が発生させた回転エネルギーを電気エネルギー(第2エネルギー)に変換し、変換した電気エネルギーをリフティングマグネット28aに供給する。ただし、パワーユニット30に搭載される第2変換装置は、発電機32に限定されず、油圧ポンプやコンプレッサーでもよい。
また、エンジン31及び発電機32は、筐体33に収容されている。エンジン31及び発電機32は、筐体33内において、前後方向に隣接して配置されている。また、筐体33の容積のうち、エンジン31(エンジン31を駆動させるための冷却器、バッテリー、燃料タンクなどを含む)が6割程度を占め、発電機32(発電機32を駆動させるためのバッテリーなどを含む)が4割程度を占める。
エンジン31は、総排気量、最高出力、及び最高トルクがエンジン24と同等かそれ以上の大型の駆動源である。同様に、発電機32は、強力な電磁石であるリフティングマグネット28aを励磁するための電気エネルギーを発電可能な大型の変換装置である。そして、筐体33には、大型のエンジン31及び発電機32に加えて、前述した冷却器、バッテリー、燃料タンクなども収容されるので、筐体33のサイズも非常に大きくなる。
図4(B)は、筐体33にエンジン31を固定する方法を示す概略図である。エンジン31は、第2マウント31aを介して筐体33に固定されている。第2マウント31aは、エンジン24が載置される平板31bと、平板31bの外縁部を下方から支持する枠型の防振ゴム31cと、防振ゴム31cを貫通して平板31b及び筐体33を連結する連結部材31dとを備える。
ここで、図4(A)に示す第1マウント24aと、図4(B)に示す第2マウント31aとは、固有振動数が異なる。固有振動数を異ならせる具体的な方法は特に限定されないが、例えば、平板24b、31bの材質及び厚み、防振ゴム24c、31cの組成及び厚み、平板24b、31b及び防振ゴム24c、31cの位置関係のうちの少なくとも1つを異ならせればよい。
筐体33は、ビーム34(支持体)を介して上部旋回体20に支持されている。ビーム34は、上部旋回体20の旋回半径の内側に配置されている。また、ビーム34は、その前端及び後端の2か所(図3では前端のみを図示)において、上部旋回体20の左壁にボルト35で締結されている。すなわち、パワーユニット30は、上部旋回体20に片持ち支持されている。ただし、上部旋回体20に筐体33を取り付ける方法は、前述の例に限定されず、例えば、上部旋回体20に筐体33が直接取り付けてあってもよい。
パワーユニット30は、リフティングマグネット28aをフック28に装着して使用する際に、上部旋回体20に取り付けられて、リフティングマグネット28aと電力線で接続される。一方、リフティングマグネット28aをフック28から取り外すと、パワーユニット30も上部旋回体20から取り外される。すなわち、パワーユニット30は、上部旋回体20に着脱可能に支持されている。これに対して、エンジン24及び油圧ポンプ25は、クローラクレーン1の通常の使用態様において、着脱することが考慮されていない。ただし、パワーユニット30は上部旋回体20に対して着脱可能でなくてもよい。
図5は、筐体33及びビーム34の間に介在するダンパー(抑制部材)36を示す図である。ビーム34は、筐体33が載置される載置部34aと、ボルト35を受け入れるボルト穴34bが形成された締結部34cとで構成される。締結部34cは、載置部34aの前端及び後端の2か所において、載置部34aから上方に屈曲するように形成されている。また、2か所の締結部34cそれぞれには、上下方向に離間した2つのボルト穴34bが形成されている。
ダンパー36は、一方側の端部がビーム34の締結部34cを介して上部旋回体20に接続され、他方側の端部が筐体33に接続されている。すなわち、ダンパー36は、ビーム34の前端及び後端の2か所に配置されている。ダンパー36は、例えば、外力(振動)を受けたピストンがオイル室内を移動することによって、外力を減衰させるものである。すなわち、ダンパー36は、筐体33(より詳細には、エンジン31)の左右方向の振動を主に減衰させて、エンジン31及び発電機32が発生させる振動がビーム34を通じて上部旋回体20に伝搬されるのを抑制する役割を担う。
ただし、ダンパー36の接続箇所は、締結部34cと筐体33との間に限定されず、例えば、締結部34cと載置部34aとの間でもよい。また、抑制部材の具体例はダンパー36に限定されず、締結部34cと上部旋回体20との間に配置される弾性体(防振ゴム)、その他の周知の免振機構など、振動の伝搬を抑制できるあらゆる手段を採用できる。
また、パワーユニット30は、一対のフレーム20b、20cの外側で、且つブーム21を挟んでキャビン23と反対側において、上部旋回体20に支持されている。また、パワーユニット30は、上部旋回体20を前後方向から見て、ブーム21、油圧ポンプ25及びエンジン24の少なくとも一方(第1実施形態では、両方)と重ならない位置に配置されている。さらに、パワーユニット30は、上部旋回体20を左右方向から見て、油圧ポンプ25及びエンジン24の少なくとも一方(第1実施形態では、両方)と重なる位置に配置されている。
また、図2に示すように、パワーユニット30は、上部旋回体20の旋回半径の内側において、上部旋回体20に支持されている。なお、上部旋回体20の旋回半径とは、クローラクレーン1を動作させるのに必要な構成要素(例えば、キャビン23、カウンタウエイト26)を上部旋回体20に取り付けた状態において、水平方向における上部旋回体20の旋回中心からの最大距離を指す。換言すれば、上部旋回体20の旋回半径は、上部旋回体20と一体的に旋回する各部位のうち、旋回中心から最も遠い部位と旋回中心との間の距離を指す。図2の例では、上部旋回体20からキャビン23の外端までの距離Rが、上部旋回体20の旋回半径となる。
すなわち、図2の例において、上部旋回体20の旋回中心からパワーユニット30の外端までの距離Rは、距離Rより短い。さらに、距離Rは、上部旋回体20の旋回中心からカウンタウエイト26の外端までの距離Rより短いのが好ましい。一方、RよりRが大きくなる(すなわち、カウンタウエイト26がキャビン23より外方に張り出す)構造のクローラクレーン1も存在する。この場合は、少なくともR<Rが成立し、さらにR<Rが成立するのが望ましい。
また、図1に示すように、下部走行体10の前後方向と上部旋回体20の前後方向とを一致させた状態(すなわち、上部旋回体20の旋回角度が0°の状態)において、パワーユニット30の重心Gは、一対の無限軌道11a、11bそれぞれの前端及び後端の間(一点鎖線L、Lの内側)に位置している。より詳細には、パワーユニット30の重心Gは、駆動輪12及び従動輪13の内側(前後方向の転倒支点)に位置している。さらに、図3に示すように、下部走行体10の左右方向と、上部旋回体20の左右方向とを一致させた状態(すなわち、上部旋回体20の旋回角度が0°の状態)において、パワーユニット30の重心Gは、一対の無限軌道11a、11bの左右方向の中心(左右方向の転倒支点)より内側(一点鎖線L、Lの内側)に位置している。ただし、パワーユニット30の重心Gは、上部旋回体20の旋回角によらずに、常に一点鎖線L、L、L、Lの内側に配置されるのが望ましい。
上部旋回体20は、ビーム34を介して通路部材37を支持している。通路部材37は、作業者が通行可能な幅を有する網目状の平板部材である。通路部材37は、筐体33に隣接して設けられている。より詳細には、通路部材37は、筐体33の前後左右を囲んでいる。すなわち、クローラクレーン1の作業者は、通路部材37の上を通って筐体33の周りを歩くことができる。
通路部材37は、ステップ38を有する。ステップ38は、通路部材37の前端に設けられている。また、ステップ38は、上部旋回体20の旋回角によらず、上下方向から見て通行可能領域16に連続する位置に配置されている。すなわち、ステップ38は、上部旋回体20が0°~360°のどの旋回角で停止した状態でも、作業者が通行可能領域16と通路部材37との間を行き来できる位置に配置されている。
なお、ステップ38と通行可能領域16とが連続するとは、ステップ38と通行可能領域16との間を、作業者が自然な歩幅で上り下りすることができる状態を指す。例えば、成人男性の歩幅を約70cmとすると、水平方向におけるステップ38の最下段と通行可能領域16との離間距離が50cm以下、好ましくは30cm以下、さらに好ましくは上下方向から見てステップ38と通行可能領域16とが重なっている状態を指す。
第1実施形態に係るクローラクレーン1を上記の構成とすることによって、例えば、以下のような作用効果を奏する。
第1実施形態のように、一対のフレーム20b、20cの外側であれば、大型のパワーユニット30を配置するスペースを確保することができる。また、パワーユニット30を上部旋回体20の旋回半径の内側に配置するので、パワーユニット30を装着するか否かによって、クローラクレーン1の作業半径が変化しない。その結果、事後的にリフティングマグネット28aが必要になった場合でも、パワーユニット30を装着しない前提で策定した工事計画を見直す必要がない。
また、第1実施形態のように、エンジン31及び発電機32を筐体33に収容してユニット化することによって、パワーユニット30をクローラクレーン1に着脱する際の作業性が向上する。ただし、筐体33を省略して、エンジン31及び発電機32を独立して上部旋回体20に支持させてもよい。この場合、エンジン31及び発電機32を1つの物体とみなしたときの重心と無限軌道11との位置関係を、前述のように設定すればよい。
また、一般的なクローラクレーン1において、左右方向の転倒支点は無限軌道11の左右方向の中心になり、前後方向の転倒支点は無限軌道11の前端及び後端になる。そこで第1実施形態のように、前後左右の転倒支点の内側にパワーユニット30の重心Gを配置することによって、パワーユニット30を装着したことによるクローラクレーン1の安定性の低下を抑制することができる。
また、大型のクローラクレーン1は、一対のフレーム20b、20cの左右方向の幅が分解搬送時の最大幅に限りなく近く設計される。そのため、このようなクローラクレーン1において、キャビン23は、作業中は上部旋回体20から張り出して配置され、輸送時には一対のフレーム20b、20cの間に収まるように、取り外し或いは格納される。そして第1実施形態は、このような大型のクローラクレーン1に適用することによって、特に顕著な作用効果が期待できる。ただし、キャビン23及びパワーユニット30は、上部旋回体20から取り外せなくてもよい。
また、クローラクレーン1の作業者は、パワーユニット30の起動、停止、及びメンテナンスなどのために、筐体33の傍まで足を運ぶ必要が生じる。そこで第1実施形態のように、ステップ17、通行可能領域16、ステップ38、及び通路部材37を通じて、パワーユニット30への導線を確保することによって、パワーユニット30に対する作業者の作業性が向上する。なお、作業者とは、キャビン23に搭乗してクローラクレーン1を操縦する人のみならず、クローラクレーン1をメンテナンスする人など、クローラクレーン1に関わるあらゆる人を含む。
また、エンジン24、31をクローラクレーン1に併存させる場合、各々が発生させる振動が共振を引き起こす可能性がある。特に、重量の大きい吊荷を吊架するクローラクレーン1において、共振は荷振れや騒音の原因となり得る。そこで第1実施形態のように、各エンジン24、31を支持するマウント24a、31aの固有振動数を異ならせることによって、共振の発生を抑制することができる。
さらに、着脱可能に構成されているエンジン31は、上部旋回体20に強固に固定されているエンジン24と比較して、振動を発生させやすい。また、上部旋回体20に片持ち支持されているビーム34に振動が伝搬すると、揺れが大きくなって作業に支障をきたす。そこで第1実施形態のように、エンジン31を収容した筐体33と上部旋回体20との間にダンパー36を介在させることによって、エンジン31が発生させる振動を効果的に減衰させることができる。
なお、上部旋回体20に対するパワーユニット30の取り付け方法は、前述の例に限定されない。図6は、第1実施形態に係るパワーユニット30の取り付け方法の変形例を示す図であって、取り付け箇所の正面図(中央)、平面図(左上)、及び側面図(右下)である。
図6に示すビーム34は、ボルト穴34bの位置にアイエンド41が形成されている。すなわち、2か所の締結部34cそれぞれに、上下方向に離間した2つのアイエンド41が形成されている。アイエンド41は、前後方向に開口している。また、図6に示す上部旋回体20には、パワーユニット30が上部旋回体20に取り付けられたときに、アイエンド41に連通するアイエンド42、43が形成されている。すなわち、アイエンド42、43は、パワーユニット30に形成されたアイエンド41に対応する4か所に設けられている。
アイエンド42、43は、各々が前後方向に開口している。アイエンド42、43は、パワーユニット30が上部旋回体20に取り付けられたときに、対応するアイエンド41を挟むように、前後方向に離間している。そして、互いに連通するアイエンド41、42、43にピン44を挿入すると、パワーユニット30が上部旋回体20に装着される。一方、アイエンド41、42、43からピン44を抜くと、パワーユニット30が上部旋回体20から取り外される。すなわち、パワーユニット30を上部旋回体20に取り付けた状態で連通するアイエンド41、42、43には、ピン44が挿脱可能である。
上記の変形例によれば、上部旋回体20に対してパワーユニット30をボルト35で締結する場合と比較して、パワーユニット30を着脱する作業を効率化することができる。なお、図6ではピン44を前後方向に挿脱する例を示したが、ピン44の挿脱方向はこれに限定されず、上下方向や左右方向であってもよい。
(第2実施形態)
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第2実施形態に係るクローラクレーン2を説明する。図7は、第2実施形態に係るクローラクレーン2の側面図である。図8は、クローラクレーン2を右後方から見た部分斜視図である。なお、第1実施形態に係るクローラクレーン1との共通点の詳しい説明は省略し、相違点を中心に説明するものとする。
実施形態2に係るクローラクレーン2は、ブーム(第2ブーム)51と、懸垂部材52と、フレーム(支持部材)60とを有し、ビーム34、通路部材37、ステップ38、及びダンパー39を有しない点で、第1実施形態に係るクローラクレーン1と相違する。クローラクレーン1、2において、タワージブ21bから先の構造は共通するので、図7では図示を省略している。
ブーム51は、上部旋回体20の前端に支持されて、後方及び上方に延設されている。すなわち、ブーム51は、ブーム(第1ブーム)21と同一平面(上部旋回体20の前後方向及び鉛直方向を含む平面)上に延設されている。ブーム51は、予め定められた角度に固定されていてもよいし、ウインチ(図示省略)によって起伏可能に構成されていてもよい。
懸垂部材52は、長尺棒状の部材である。懸垂部材52は、一方側の端部(上端)がブーム51の先端に取り付けられて、ブーム51から垂下されている。また、懸垂部材52の他方側の端部(下端)は、フレーム60に着脱可能に取り付けられている。すなわち、懸垂部材52は、フレーム60に支持されたパワーユニット30を、ブーム51に対して懸垂支持している。なお、懸垂部材52の具体例は長尺棒状の部材に限定されず、例えば、ワイヤロープなどであってもよい。また、懸垂部材52が垂下されるのは、ブーム51の先端に限定されず、ブーム51の途中の位置であってもよい。
懸垂部材52は、リフティングマグネット28aが吊荷を支持していないときに、フレーム60が接地する長さに設定される。また、懸垂部材52は、重量が閾値以上の吊荷をリフティングマグネット28aが支持したときに、フレーム60が地面から離間する長さに設定される。なお、ここでの「接地」とは、エンジン31及び発電機32の重量を地面で支えている状態を指す。すなわち、筐体33及びフレーム60の少なくとも一方を介してエンジン31及び発電機32が間接的に接地されてもよいし、筐体33及びフレーム60を省略してエンジン31及び発電機32が直接的に接地されてもよい。一方、ここでの「離間」とは、エンジン31及び発電機32の重量を懸垂部材52で支えている状態を指す。
なお、クローラクレーン2は、フレーム60を地面から離間させるために、積極的な制御をする必要はない。リフティングマグネット28aが吊荷を支持したときに、吊荷の重さでクローラクレーン2が前傾することによって、フレーム60が地面から離間すればよい。すなわち、所望の重量の吊荷が吊り上げられたときに、フレーム60が地面から離間するように、適切な長さの懸垂部材52を適切なテンションで垂下していればよい。
フレーム60は、パワーユニット30を支持する複数のビーム61a~61g及び支持板61hと、懸垂部材52及びフレーム60を連結する連結部材62と、上部旋回体20及びフレーム60を連結する連結部材63とを主に備える。すなわち、フレーム60は、パワーユニット30を支持すると共に、懸垂部材52及び上部旋回体20の両方に連結されている。
ビーム61a、61bは、パワーユニット30の右上方及び左上方で前後方向に延びる。ビーム61c、61d(ビーム61dは図示省略)は、パワーユニット30の右前方及び左前方で上下方向に延びる。ビーム61e、61fは、パワーユニット30の右後方及び左後方で上下方向に延びる。ビーム61gは、パワーユニット30の上方中央で左右方向に延びる。支持板61hは、パワーユニット30の下面を支持する。なお、隣接するビーム61a~61g及び支持板61hは、相互に接続されている。
連結部材62は、ビーム61gの左右両端それぞれに連結された一対のリンク部材62a、62bと、一方側の端部(下端)が一対のリンク部材62a、62bに連結され、他方側の端部(上端)が懸垂部材52の下端に着脱可能に連結されたアダプタ62cとを備える。
一対のリンク部材62a、62bは、上部旋回体20の左右方向(すなわち、旋回方向)に延びる軸線周りに回動可能で、且つ上下方向及び前後方向に延びる軸線周りに回動不能な状態で、ビーム61gに連結されている。また、アダプタ62cは、上部旋回体20の左右方向(すなわち、旋回方向)に延びる軸線周りに回動可能で、且つ上下方向及び前後方向に延びる軸線周りに回動不能な状態で、一対のリンク部材62a、62b及び懸垂部材52に連結されている。
連結部材63は、一方側の端部(後端)がビーム61c、61dに連結され、他方側の端部(前端)が上部旋回体20に連結される一対のリンク部材63a、63bと、一対のリンク部材63a、63bを相互に接続する複数の補強部材63cとを備える。一対のリンク部材63a、63bは、上部旋回体20の左右方向(すなわち、旋回方向)に延びる軸線周りに回動可能で、且つ上下方向及び前後方向に延びる軸線周りに回動不能な状態で、ビーム61c、61d及び上部旋回体20に連結されている。
すなわち、連結部材62、63は、上下方向において、上部旋回体20に対するフレーム60の変位を許容する。一方、連結部材62、63は、上部旋回体20の前後方向及び上部旋回体20の旋回方向(左右方向)において、上部旋回体20に対するフレーム60の変位を規制している。
なお、「変位を規制する」とは、完全に固定されて全く動けない状態に限定されない。例えば、図8の例におけるフレーム60は、連結部材63が回動して上部旋回体20との距離が変化することによって、前後方向に僅かに変位する。すなわち、連結部材62、63は、上部旋回体20が旋回した場合などに、前後方向及び左右方向において、上部旋回体20とフレーム60との相対位置が大きく変化しない程度に、フレーム60の変位を規制する。
第2実施形態に係るクローラクレーン2を上記の構成とすることによって、例えば、以下のような作用効果を奏する。
第2実施形態によれば、リフティングマグネット28aによって吊荷が支持されていない状態において、フレーム60が接地しているので、パワーユニット30の重量でクローラクレーン2の重心位置が後方に移動するのを抑制できる。一方、重量が閾値以上の吊荷をリフティングマグネット28aが支持したときに、フレーム60が地面から離間してカウンタウエイトとして機能する。その結果、クローラクレーン2が不安定になることを抑制できる。
また、第2実施形態によれば、上部旋回体20に対するフレーム60の上下方向の変位を許容すると共に、上部旋回体20に対するフレーム60の前後方向及び左右方向の変位を規制することによって、リフティングマグネット28aが支持する吊荷の重量に応じたフレーム60の上下動を許容しつつ、上部旋回体20の旋回に伴うフレーム60の揺動を抑制できる。
(第2実施形態の変形例)
地面に対してフレーム60を接離させる構成は、前述の例に限定されない。他の例として、クローラクレーン2は、リフティングマグネット28aが支持する吊荷の重量をセンサ(図示省略)によって検出し、センサで検出した重量が閾値以上だと判定したことに応じて、ウインチ(図示省略)などでブーム51を起仰させてもよいし、ワイヤロープで構成される懸垂部材52をウインチ(図示省略)で巻き取ってもよい。これにより、より柔軟にクローラクレーン2の重心位置を一定させることができる。
また、筐体33及びフレーム60の少なくとも一方を省略してもよい。すなわち、エンジン31及び発電機32は、筐体33及びフレーム60の一方或いは両方を介して間接的に懸垂部材52に懸垂支持されてもよいし、筐体33及びフレーム60を省略して直接的に懸垂部材52に懸垂支持されてもよい。また、さらに、エンジン31及び発電機32は、筐体33及びフレーム60の一方或いは両方を介して間接的に連結部材63に連結されてもよいし、筐体33及びフレーム60を省略して直接的に連結部材63に連結されてもよい。
(その他の変形例)
移動式クレーンの具体例はクローラクレーン1、2に限定されず、ホイールクレーン、ラフテレーンクレーン、オールテレーンクレーンなどであってもよい。また、アタッチメントの具体例はリフティングマグネット28aに限定されず、電動開閉バケット、油圧バケット、切断式解体装置、吸引装置などであってもよい。
本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
1,2 クローラクレーン(移動式クレーン)
10 下部走行体(走行体)
11a,11b 無限軌道
12 駆動輪
13 従動輪
14 ローラ
15 シュー
16 通行可能領域
17,38 ステップ
20 上部旋回体(旋回体)
20a 旋回ベアリング
21 ブーム(第1ブーム)
22a,22b,29 ウインチ
22c,22d,22e,27 ワイヤ
23 キャビン
24 エンジン(第1駆動源)
24a 第1マウント
24b 平板
24c 防振ゴム
24d ボルト
25 油圧ポンプ(第1変換装置)
26 カウンタウエイト
28 フック
28a リフティングマグネット(アタッチメント)
30 パワーユニット
31 エンジン(第2駆動源)
31a 第2マウント
31b 平板
31c 防振ゴム
31d 連結部材
32 発電機(第2変換装置)
33 筐体
34 ビーム
34a 載置部
34b ボルト穴
34c 締結部
35 ボルト
36 ダンパー
37 通路部材
41,42,43 アイエンド
44 ピン
51 ブーム(第2ブーム)
52 懸垂部材
60 フレーム(支持部材)
62,63 連結部材

Claims (14)

  1. 各々が回転エネルギーを発生させる第1駆動源及び第2駆動源と、
    前記第1駆動源が発生させた前記回転エネルギーによって走行する走行体と、
    前記走行体に旋回可能に支持された旋回体と、
    上下方向に起伏可能な状態で前記旋回体に支持されたブームと、
    前記ブームから垂下されたワイヤを繰り出し及び巻き取るウインチと、
    前記ワイヤに支持されるアタッチメントと、
    前記第1駆動源が発生させた前記回転エネルギーを、前記旋回体、前記ブーム、及び前記ウインチを駆動させる第1エネルギーに変換する第1変換装置と、
    前記第2駆動源が発生させた前記回転エネルギーを、前記アタッチメントを駆動させる第2エネルギーに変換する第2変換装置とを備えており、
    前記第2駆動源及び前記第2変換装置は、前記旋回体の前後方向及び上方から見て前記第1駆動源及び前記第1変換装置の少なくとも一方と重ならない位置で、且つ前記旋回体の旋回半径の内側に配置されていることを特徴とする移動式クレーン。
  2. 請求項1に記載の移動式クレーンにおいて、
    前記第2駆動源及び前記第2変換装置は、前記旋回体の左右方向から見て前記第1駆動源及び前記第1変換装置の少なくとも一方と重なる位置に配置されていることを特徴とする移動式クレーン。
  3. 請求項1または2に記載の移動式クレーンにおいて、
    前記第1駆動源及び前記第1変換装置は、上下方向から見て、前記旋回体の旋回中心を通って前記旋回体の前後方向に延びる仮想線に重なる位置に配置されており、
    前記第2駆動源及び前記第2変換装置は、上下方向から見て、前記仮想線から前記旋回体の左右方向に外れた位置に配置されることを特徴とする移動式クレーン。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の移動式クレーンにおいて、
    前記移動式クレーンを操作する作業者が搭乗するキャビンをさらに備えており、
    前記キャビンは、前記ブームを挟んで前記第2駆動源及び前記第2変換装置と反対側において、前記旋回体に支持されていることを特徴とする移動式クレーン。
  5. 請求項4に記載の移動式クレーンにおいて、
    前記キャビンは、前記旋回体に対して着脱可能、或いは前記旋回体の前記ブームを支持する一対のフレームの内側に格納可能であることを特徴とする移動式クレーン。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の移動式クレーンにおいて、
    前記第2駆動源及び前記第2変換装置が載置される載置部、及び前記旋回体に着脱可能に支持される締結部を有する支持体をさらに備えており、
    前記支持体は、前記旋回体の旋回半径の内側に配置されていることを特徴とする移動式クレーン。
  7. 請求項6に記載の移動式クレーンにおいて、
    前記第2駆動源及び前記第2変換装置で発生する振動が前記支持体を通じて前記旋回体に伝搬するのを抑制する抑制部材を備えることを特徴とする移動式クレーン。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の移動式クレーンにおいて、
    前記第1駆動源は、第1マウントを介して前記旋回体に支持されており、
    前記第2駆動源は、前記第1マウントと固有振動数が異なる第2マウントを介して前記旋回体に支持されることを特徴とする移動式クレーン。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の移動式クレーンにおいて、
    前記走行体は、左右方向の両端に一対の無限軌道を有しており、
    前記走行体の左右方向と前記旋回体の左右方向とを一致させた状態において、前記第2駆動源及び前記第2変換装置を1つの物体とみなしたときの重心は、前記一対の無限軌道それぞれの左右方向の中心より内側に位置していることを特徴とする移動式クレーン。
  10. 請求項1~9のいずれかに記載の移動式クレーンにおいて、
    前記走行体は、左右方向の両端に一対の無限軌道を有しており、
    前記走行体の前後方向と前記旋回体の前後方向とを一致させた状態において、前記第2駆動源及び前記第2変換装置を1つの物体とみなしたときの重心は、前記一対の無限軌道それぞれの前端及び後端の間に位置していることを特徴とする移動式クレーン。
  11. 請求項1~10のいずれかに記載の移動式クレーンにおいて、
    前記第1駆動源及び前記第1変換装置は、前記ブームを支持する一対のフレームの間に配置され、
    前記第2駆動源及び前記第2変換装置は、前記一対のフレームの外側に配置されることを特徴とする移動式クレーン。
  12. 請求項1~11のいずれかに記載の移動式クレーンにおいて、
    前記第2駆動源及び前記第2変換装置に隣接する位置において、作業者が通行可能な通路部材を備えており、
    前記走行体の上面には、作業者が通行可能な通行可能領域が設けられており、
    前記通路部材は、前記旋回体の旋回角によらず、上下方向から見て前記通行可能領域に連続する位置にステップを有することを特徴とする移動式クレーン。
  13. 各々が回転エネルギーを発生させる第1駆動源及び第2駆動源と、
    前記第1駆動源が発生させた前記回転エネルギーによって走行する走行体と、
    前記走行体に旋回可能に支持された旋回体と、
    前記旋回体に支持されて前記旋回体の前方且つ上方に延設されており、上下方向に起伏する第1ブームと、
    前記旋回体に支持されて前記旋回体の後方且つ上方に延設された第2ブームと、
    前記第1ブームから垂下されたワイヤを繰り出し及び巻き取るウインチと、
    前記ワイヤに支持されるアタッチメントと、
    前記第1駆動源が発生させた前記回転エネルギーを、前記旋回体、前記第1ブーム、及び前記ウインチを駆動させる第1エネルギーに変換する第1変換装置と、
    前記第2駆動源が発生させた前記回転エネルギーを、前記アタッチメントを駆動させる第2エネルギーに変換する第2変換装置と、
    前記第2駆動源及び前記第2変換装置を前記第2ブームに対して懸垂支持する懸垂部材とを備えており、
    前記懸垂部材は、
    前記アタッチメントが吊荷を支持していないときに、前記第2駆動源及び前記第2変換装置が接地し、
    重量が閾値以上の吊荷を前記アタッチメントが支持したときに、前記第2駆動源及び前記第2変換装置が地面から離間する長さであることを特徴とする移動式クレーン。
  14. 請求項13に記載の移動式クレーンにおいて、
    上下方向における前記第2駆動源及び前記第2変換装置の変位を許容し、且つ前記旋回体の前後方向及び前記旋回体の旋回方向における前記第2駆動源及び前記第2変換装置の変位を規制した状態で、前記第2駆動源及び前記第2変換装置と前記旋回体とを連結する連結部材をさらに備えることを特徴とする移動式クレーン。
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