JP7112971B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関し、特に、MONOSメモリを備えた半導体装置およびその製造方法に関するものである。
不揮発性メモリの一つとして、FET(Field Effect Transistor、電界効果トランジスタ)の構造を有し、ゲート電極と基板との間に形成されたONO(Oxide Nitride Oxide)膜に電荷を蓄積することで情報を記憶するMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)メモリが知られている。
特許文献1(特開2004-200504号公報)には、1つのMONOS型の不揮発性記憶素子と1つの選択用MISFETを備えた半導体集積回路装置が記載されている。
特開2004-200504号公報
MONOS型のメモリトランジスタと、当該メモリトランジスタに接続された選択トランジスタとを、それらのトランジスタのゲート長方向において互いに並べて配置する場合、それらのトランジスタの相互間の活性領域上で、メモリトランジスタのゲート絶縁膜と選択トランジスタのゲート絶縁膜とを作り分けることが考えられる。この場合、素子の寸法とフォトリソグラフィ工程の合わせずれの発生などに起因して、ゲート電極がゲート絶縁膜を踏み外して形成されることなどに起因して、トランジスタの耐圧が著しく低下する問題が生じることがある。すなわち、メモリトランジスタと選択トランジスタとをゲート長方向に並べて配置する場合には、半導体装置の信頼性が低下する問題が生じることがある。
その他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態である半導体装置は、半導体基板の第1領域に形成され、半導体基板の上面に沿う第1方向に延在する第1ゲート電極を備えた選択トランジスタと、第1領域と第1方向において並ぶ半導体基板の第2領域に形成され、第1方向に延在する第2ゲート電極を備えたMONOS型のメモリトランジスタとを有するものである。ここで、メモリトランジスタのソース領域は、選択トランジスタのドレイン領域に電気的に接続されている。
本願において開示される一実施の形態によれば、半導体装置の信頼性を向上させることができる。特に、トランジスタの耐圧の低下を防ぐことができる。
本発明の実施の形態1である半導体装置の平面図である。 図1のA-A線における断面図である。 図1のB-B線における断面図である。 図1のC-C線における断面図である。 本発明の実施の形態1である半導体装置の読出動作時の電流の流れを示す平面図である。 本発明の実施の形態1である半導体装置の製造工程中の断面図である。 図6に続く半導体装置の製造工程中の断面図である。 本発明の実施の形態2である半導体装置の平面図である。 本発明の実施の形態3である半導体装置の斜視図である。 本発明の実施の形態3である半導体装置の断面図である。 本発明の実施の形態3である半導体装置の断面図である。 比較例である半導体装置の平面図である。 比較例である半導体装置の製造工程中の断面図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その言及した数に限定されるものではなく、言及した数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことはいうまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。また、実施の形態を説明する図面においては、構成を分かり易くするために、平面図または斜視図等であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態1の半導体装置は、ゲート絶縁膜として、電荷蓄積部を含むONO膜を備えたトランジスタから成るMONOS型のメモリトランジスタと、メモリトランジスタの選択用のトランジスタとを有するものであり、互いに電気的に接続されたそれらのトランジスタの形成領域同士がゲート幅方向に並んでいることを主な特徴とするものである。
<半導体装置の構造>
以下に、図1~図4を用いて、本実施の形態の半導体装置の構造について説明する。図1は、本実施の形態における半導体装置の平面図である。図2、図3および図4は、本実施の形態における半導体装置の断面図である。図2には、図1のA-A線における断面を示し、図3には、図1のB-B線における断面を示し、図4には、図1のC-C線における断面を示している。なお、図1では素子上の積層配線のうち、1層目の配線M1、配線M1上の配線M2、配線M2上の配線MBおよびMSを示しているが、図2および図3では、配線M1よりも上の配線層の図示を省略している。図2では、第1領域QsRの断面を示し、図3では、第2領域QmRの断面を示し、図4では、第1領域QsRと第2領域QmRとの境界を含む断面を示している。また、図4では、層間絶縁膜、プラグおよび配線層の図示を省略している。
また、活性領域(ソース・ドレイン領域)およびゲート電極のそれぞれの上面にシリサイド層が形成されていてもよいが、ここではシリサイド層についての説明および図示を省略する。また、各ゲート電極の上には、ゲート電極をパターニングする際のハードマスクとして用いられる絶縁膜が形成されていてもよいが、ここではその説明および図示を省略する。
図1に、メモリアレイの平面図を示す。メモリアレイには、選択トランジスタQsが複数並んで形成された第1領域(選択素子領域)QsRと、記憶用のトランジスタ(不揮発性記憶素子)であるメモリトランジスタQmが複数並んで形成された第2領域(不揮発性記憶素子領域)QmRとが並んでいる。第1領域QsRおよび第2領域QmRは、半導体基板の上面おいて並ぶ領域であり、Y方向において互いに隣接している。Y方向およびX方向のそれぞれは、半導体基板の上面に沿う方向であり、Y方向とX方向とは、互いに平面視で直交している。
なお、図1では、層間絶縁膜およびサイドウォールスペーサの図示を省略している。また、活性領域の一部を覆うゲート絶縁膜は、各ゲート電極の直下に位置するため、図1では示していない。また、図1では、各ゲート電極に電気的に接続された配線の図示を省略している。また、図1では、配線の直下に位置する、他の配線、半導体基板の活性領域(ソース・ドレイン領域)、プラグおよびゲート電極などを透過して示している。ただし、図1では、上下の配線同士の間を接続するビアの図示を省略している。また、図1では、配線の配置を分かり易くするため、上層の配線よりも下層の配線を太く示す場合があるが、平面視における上層の配線の幅は、下層の配線の幅以上の大きさを有していてもよい。また、図1では、第1領域QsRおよび第2領域QmRの境界を破線で示している。
図2~図4に示すように、本実施の形態の半導体装置は、半導体基板SBを有している。半導体基板SBは、例えば1~10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンなどから成る。半導体基板SBは、その上面に沿ってY方向に並ぶ第1領域QsRおよび第2領域QmRを有している。第1領域QsRおよび第2領域QmRのそれぞれは、例えばY方向において2.5μmの幅を有している。半導体基板SB内には、半導体基板の上面から所定の深さに亘って、p型の半導体領域であるウェルWLが形成されている。図1および図4に示すように、半導体基板SBの上面の一部には溝(凹部)が形成されており、当該溝内に埋め込まれた絶縁膜は、素子分離領域(素子分離膜、素子分離絶縁膜)EIを構成している。すなわち、素子分離領域EIは半導体基板上に形成されている。当該絶縁膜は、例えば主に酸化シリコン膜から成る。ここでは、図1~図4に示す半導体基板SBの上面のうち、素子分離領域EIから露出する部分を活性領域と呼ぶ。
図1および図2に示すように、第1領域QsRにおいて、半導体基板SB上には、ゲート絶縁膜IF1を介して、Y方向に延在する選択ゲート電極SGがX方向に複数並んで配置されている。ただし、X方向に互いに隣り合う一対の選択ゲート電極SGと、X方向に互いに隣り合う他の一対の選択ゲート電極SGとの間には、選択ゲート電極SGと同様の形状(レイアウト)を有するダミー選択ゲート電極SGIが1つ形成されている。つまり、X方向において、2つの選択ゲート電極SGと、1つのダミー選択ゲート電極SGIとが交互に配置されている。言い換えれば、X方向において、選択ゲート電極SGの横の一方には他の選択ゲート電極SGが配置され、他の一方にはダミー選択ゲート電極SGIが配置されている。すなわち、各選択ゲート電極SGは、他の選択ゲート電極SGとダミー選択ゲート電極SGIに挟まれて配置されている。
平面視において、X方向において互いに隣り合う選択ゲート電極SGとダミー選択ゲート電極SGIとの間の活性領域には、ドレイン領域D1が形成されている。つまり、ダミー選択ゲート電極SGIは、平面視で2つのドレイン領域D1に挟まれている。ゲート絶縁膜IF1は、選択ゲート電極SGおよびダミー選択ゲート電極SGIのそれぞれと平面視で重なる領域において、選択ゲート電極SGおよびダミー選択ゲート電極SGIのそれぞれと同様のレイアウトを有している。
ダミー選択ゲート電極SGIは、半導体装置の読出動作時に0Vが印加される擬似的なゲート電極であり、スイッチング素子、メモリトランジスタおよびその他のトランジスタのいずれの構成要素でもない。すなわち、ダミー選択ゲート電極SGIはトランジスタを構成していないが、仮にダミー選択ゲート電極SGIがトランジスタを構成すると考える場合、ダミー選択ゲート電極SGIには、メモリセルの読出動作時に、当該トランジスタをオフ状態とするように電圧(0V)が印加される。ただし、ダミー選択ゲート電極SGIは回路を構成している。また、ダミー選択ゲート電極SGIに対しては電位を供給することが可能であり、ダミー選択ゲート電極SGIは電気的に浮遊状態にはなっていない。
X方向(ゲート長方向)で互いに隣り合う選択ゲート電極SG同士の間の半導体基板SB内には、半導体基板SBの上面から所定の深さに亘って、n型の半導体領域であるソース領域S1が形成されている。また、X方向(ゲート長方向)で互いに隣り合う選択ゲート電極SGとダミー選択ゲート電極SGIとの間の半導体基板SB内には、半導体基板SBの上面から所定の深さに亘って、n型の半導体領域であるドレイン領域D1が形成されている。ソース領域S1およびドレイン領域D1は、互いに同様の深さを有しており、ウェルWLよりも浅く形成されている。
選択ゲート電極SGおよびダミー選択ゲート電極SGIのそれぞれの直下にはソース領域S1およびドレイン領域D1がいずれも形成されていない領域(チャネル領域)がある。すなわち、選択ゲート電極SGは、ソース領域S1およびドレイン領域D1に挟まれた箇所の半導体基板SBの直上に、ゲート絶縁膜IF1を介して形成されている。つまり、平面視において、選択ゲート電極SGはソース領域S1とドレイン領域D1とに挟まれている。選択ゲート電極SGは、例えばポリシリコン膜から成る。一対のソース領域S1およびドレイン領域D1と、それらの間の選択ゲート電極SGとは、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor、MIS型電界効果トランジスタ)である選択トランジスタQsを構成している。選択トランジスタQsは、後述するメモリトランジスタQmの選択に用いられるスイッチング素子である。
ダミー選択ゲート電極SGIは、互いに隣り合う選択トランジスタQs同士を電気的に分離する役割を有しており、ダミー選択ゲート電極SGIを形成しない場合には、図1および図2においてダミー選択ゲート電極SGIが形成されている領域の直下に素子分離領域EIを形成する必要がある。2つのダミー選択ゲート電極SGIに挟まれた領域でX方向に並ぶ2つの選択トランジスタQsは、互いに1つのソース領域S1を共有している。
ゲート絶縁膜IF1は、半導体装置(半導体チップ)における電源電圧の入出力用に用いられる高耐圧のMISFETを構成するゲート絶縁膜(I/O酸化膜)と同様の膜厚を有しており、例えばロジック回路に用いられる低耐圧のMISFETを構成するゲート絶縁膜に比べて大きい膜厚を有している。
図1および図3に示すように、第2領域QmRにおいて、半導体基板SBの上面の一部はONO(Oxide Nitride Oxide)膜C1により覆われている。ONO膜C1は、シリコンから成る半導体基板SBの表面を熱酸化して形成した酸化シリコン膜X1と、酸化シリコン膜X1上に形成された窒化シリコン膜NFと、窒化シリコン膜NF上に形成された酸化シリコン膜X2とから成る。窒化シリコン膜NFは、メモリトランジスタQmの電荷蓄積部(電荷蓄積膜、電荷蓄積層)である。
ONO膜C1上には、Y方向に延在するメモリゲート電極MGがX方向に複数並んで配置されている。ただし、X方向に互いに隣り合う一対のメモリゲート電極MGと、X方向に互いに隣り合う他の一対のメモリゲート電極MGとの間には、1つのメモリゲート電極MGと同様の形状(レイアウト)を有するダミーメモリゲート電極MGIが形成されている。つまり、X方向において、2つのメモリゲート電極MGと、1つのダミーメモリゲート電極MGIとが交互に配置されている。言い換えれば、X方向において、メモリゲート電極MGの横の一方には他のメモリゲート電極MGが配置され、他の一方にはダミーメモリゲート電極MGIが配置されている。すなわち、各メモリゲート電極MGは、他のメモリゲート電極MGとダミーメモリゲート電極MGIに挟まれて配置されている。
平面視において、X方向において互いに隣り合うメモリゲート電極MGとダミーメモリゲート電極MGIとの間の活性領域には、ソース領域S2が形成されている。つまり、ダミーメモリゲート電極MGIは、平面視で2つのソース領域S2に挟まれている。ONO膜C1は、メモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIのそれぞれと平面視で重なる領域において、メモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIのそれぞれと同様のレイアウトを有している。
ダミーメモリゲート電極MGIは、半導体装置の読出動作時に0Vが印加される擬似的なゲート電極であり、スイッチング素子、メモリトランジスタおよびその他のトランジスタのいずれの構成要素でもない。すなわち、ダミーメモリゲート電極MGIはトランジスタを構成していないが、仮にダミーメモリゲート電極MGIがトランジスタを構成すると考える場合、ダミーメモリゲート電極MGIには、メモリセルの読出動作時に、当該トランジスタをオフ状態とするように電圧(0V)が印加される。ただし、ダミーメモリゲート電極MGIは回路を構成している。また、ダミーメモリゲート電極MGIに対しては電位を供給することが可能であり、ダミーメモリゲート電極MGIは電気的に浮遊状態にはなっていない。
X方向(ゲート長方向)で互いに隣り合うメモリゲート電極MG同士の間の半導体基板SB内には、半導体基板SBの上面から所定の深さに亘って、n型の半導体領域であるドレイン領域D2が形成されている。また、X方向(ゲート長方向)で互いに隣り合うメモリゲート電極MGとダミーメモリゲート電極MGIとの間の半導体基板SB内には、半導体基板SBの上面から所定の深さに亘って、n型の半導体領域であるソース領域S2が形成されている。ソース領域S2およびドレイン領域D2は、互いに同様の深さを有しており、ウェルWLよりも浅く形成されている。
メモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIのそれぞれの直下にはソース領域S2およびドレイン領域D2がいずれも形成されていない領域(チャネル領域)がある。すなわち、メモリゲート電極MGは、ソース領域S2およびドレイン領域D2に挟まれた箇所の半導体基板SBの直上に、ONO膜C1を介して形成されている。つまり、平面視において、メモリゲート電極MGはソース領域S2とドレイン領域D2とに挟まれている。メモリゲート電極MGは、例えばポリシリコン膜から成る。一対のソース領域S2およびドレイン領域D2と、それらの間のメモリゲート電極MGとは、MISFETを構成しており、当該MISFETおよびONO膜C1は、メモリトランジスタ(不揮発性記憶素子)Qmを構成している。メモリトランジスタQmは、電荷の蓄積による情報の記憶に用いられる素子である。すなわち、ONO膜C1を備えたメモリトランジスタQmは、MONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)型の記憶素子である。
ダミーメモリゲート電極MGIは、互いに隣り合うメモリトランジスタQm同士を電気的に分離する役割を有しており、ダミーメモリゲート電極MGIを形成しない場合には、図1および図3においてダミーメモリゲート電極MGIが形成されている領域の直下に素子分離領域EIを形成する必要がある。2つのダミーメモリゲート電極MGIに挟まれた領域でX方向に並ぶ2つのメモリトランジスタQmは、互いに1つのドレイン領域D2を共有している。
ソース領域S1、S2、ドレイン領域D1およびD2は、半導体基板SBにn型の不純物(例えばP(リン)またはAs(ヒ素))が導入された領域であり、ウェルWLは、半導体基板SBにp型の不純物(例えばB(ホウ素))が打ち込まれた領域である。ソース領域S1、S2、ドレイン領域D1およびD2のそれぞれは、不純物濃度が比較的薄いエクステンション領域と、不純物濃度がエクステンション領域よりも高い拡散領域とを有している。エクステンション領域は、拡散領域に隣接しており、拡散領域よりもチャネル領域側に位置している。
図1に示すように、選択ゲート電極SGとメモリゲート電極MGとは、第1領域QsRおよび第2領域QmRとの境界を挟んでY方向(ゲート幅方向)で互いに並んでいる。また、ダミー選択ゲート電極SGIとダミーメモリゲート電極MGIとは、第1領域QsRおよび第2領域QmRとの境界を挟んでY方向で互いに並んでいる。
図4に示すように、第1領域QsRおよび第2領域QmRとの境界の半導体基板SB上には、素子分離領域EIが形成されている。選択ゲート電極SG、メモリゲート電極MG、ゲート絶縁膜IF1およびONO膜C1は、いずれも素子分離領域EIの直上で終端している。言い換えれば、選択ゲート電極SG、メモリゲート電極MG、ゲート絶縁膜IF1およびONO膜C1のそれぞれのY方向の終端部は、素子分離領域EIの直上に位置している。選択ゲート電極SGとメモリゲート電極MGとは当該境界を挟んで互いに離間しており、ゲート絶縁膜IF1とONO膜C1とは当該境界を挟んで互いに離間している。つまり、当該境界を挟んで対向するゲート絶縁膜IF1の端部およびONO膜C1の端部のそれぞれは、素子分離領域EIの直上で終端している。
図2および図3に示すように、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGのそれぞれの側面を覆うように、サイドウォールスペーサSWが形成されている。サイドウォールスペーサSWは、自己整合的に形成された絶縁膜から成り、例えば、酸化シリコン膜および窒化シリコン膜の積層膜から成る。半導体基板SB上には、ゲート絶縁膜IF1、ONO膜C1、選択ゲート電極SG、メモリゲート電極MG、ダミー選択ゲート電極SGI、ダミーメモリゲート電極MGIおよびサイドウォールスペーサSWを覆う層間絶縁膜IL1が形成されている。層間絶縁膜IL1は、例えば主に酸化シリコン膜から成り、層間絶縁膜IL1の上面は平坦化されている。なお、図示はしていないが、層間絶縁膜IL1とゲート絶縁膜IF1、ONO膜C1、選択ゲート電極SG、メモリゲート電極MG、ダミー選択ゲート電極SGI、ダミーメモリゲート電極MGIおよびサイドウォールスペーサSWとの間には、層間絶縁膜IL1を構成する酸化シリコン膜に比べて薄いライナー絶縁膜(窒化シリコン膜)が形成されていてもよい。
図1~図3に示すように、層間絶縁膜IL1には、層間絶縁膜IL1を貫通するコンタクトホール(貫通孔)が複数形成されており、各コンタクトホール内には、導電性接続部であるプラグ(コンタクトプラグ)PGが形成されている。複数のプラグPGは、ソース領域S1、S2、ドレイン領域D1、D2、選択ゲート電極SG、メモリゲート電極MG、ダミー選択ゲート電極SGIおよびダミーメモリゲート電極MGIにそれぞれ電気的に接続されている。
図示はしていないが、ソース領域S1、S2、ドレイン領域D1、D2、選択ゲート電極SG、メモリゲート電極MG、ダミー選択ゲート電極SGIおよびダミーメモリゲート電極MGIのそれぞれの上面には、NiSi(ニッケルシリサイド)またはCoSi(コバルトシリサイド)などから成るシリサイド層が形成されていてもよい。その場合、プラグPGはシリサイド層を介してソース領域S1、S2、ドレイン領域D1、D2、選択ゲート電極SG、メモリゲート電極MG、ダミー選択ゲート電極SGIまたはダミーメモリゲート電極MGIに電気的に接続される。プラグPGは、例えば主にW(タングステン)から成る。
プラグPGの上面は、層間絶縁膜IL1の上面と同様の高さで平坦化されている。プラグPGおよび層間絶縁膜IL1のそれぞれの上には、例えば酸化シリコン膜から成る層間絶縁膜IL2が形成されている。層間絶縁膜IL2は複数の貫通孔(配線溝)を有しており、当該貫通孔内には、配線M1が埋め込まれている。配線M1の上面と層間絶縁膜IL2の上面とは、同様の高さで平坦化されている。各プラグPGの上面は、層間絶縁膜IL1上に形成された配線M1の下面に接続されている。配線M1は、例えば主にCu(銅)から成る。配線M1および層間絶縁膜IL2は、第1配線層を構成している。
図1に示すように、配線M1上には、ビア(図示しない)を介して配線M1に電気的に接続された配線M2が形成されている。配線M2上には、ビア(図示しない)を介して配線M2に電気的に接続された配線MB、MSが形成されている。配線M2は第2配線層を構成している。配線MB、MSのそれぞれは、第2配線層上の第3配線層を構成していてもよいが、第3配線層よりも上の配線層を構成していてもよい。ここでは図示を省略しているが、各ゲート電極には、例えば第4配線層の配線を用いて電位を供給する。
1つの選択トランジスタQsは、1つのメモリトランジスタQmに電気的に接続されている。具体的には、1つの選択トランジスタQsのドレイン領域D1は、1つのメモリトランジスタQmのソース領域S2に、プラグPGおよび配線M1を介して電気的に接続されている。ただし、本実施の形態では、選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを接続する導電経路として配線M2を含む場合と、配線M2を含まない場合とがある。互いに電気的に接続された選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmは、1つのメモリセル、つまり1ビット(bit)のセルを構成している。言い換えれば、1ビットのセルは、2つのトランジスタにより構成されている。
第1領域QsR内でY方向に並ぶ選択トランジスタQs同士は、別々のビットのセルを構成している。第1領域QsR内でX方向に並ぶ選択トランジスタQs同士は、別々のビットのセルを構成している。また、第2領域QmR内でY方向に並ぶメモリトランジスタQm同士は、別々のビットのセルを構成している。第2領域QmR内でX方向に並ぶメモリトランジスタQm同士は、別々のビットのセルを構成している。つまり、図1に示す1つの第2領域QmR内では、Y方向において8ビット分のメモリトランジスタQmが並んでおり、図1に示す1つの第1領域QsR内では、Y方向において4ビット分の選択トランジスタQsが並んでいる。なお、図1では示していないが、第1領域QsRは、選択ゲート電極SGに接続されたプラグPGと重なりX方向に沿う線を軸としてY方向に線対称な構造をさらに有しているため、実際には1つの第1領域QsR内において、Y方向に8ビット分の選択トランジスタQsが並んでいる。なお、第1領域QsR内および第2領域QmR内においてY方向に並ぶトランジスタの数は8つに限られない。
図1では、第1領域QsRおよび第2領域QmRのそれぞれに、第1のメモリセル(第1のビット)を構成する選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmが形成された第1ビット領域1Bを示している。同様に、図1では、第2のメモリセル(第2のビット)を構成する選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmが形成された第2ビット領域2Bを示している。同様に、第3のメモリセル(第3のビット)を構成する選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmが形成された第3ビット領域3B、並びに、第4のメモリセル(第4のビット)を構成する選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmが形成された第4ビット領域4Bも示している。すなわち、第1領域QsRの第1ビット領域1Bに形成された選択トランジスタQsは、第2領域QmRの第1ビット領域1Bに形成されたメモリトランジスタQmに接続されている。このことは、第2ビット領域2B、第3ビット領域3Bおよび第4ビット領域4Bについても同様である。
また、第1ビット領域1Bには、X方向において複数のビットのそれぞれを構成するトランジスタが形成されている。このことは、第2ビット領域2B、第3ビット領域3Bおよび第4ビット領域4Bについても同様である。
第1領域QsRおよび第2領域QmRのそれぞれにおいて、第4ビット領域4B、第3ビット領域3B、第2ビット領域2Bおよび第1ビット領域1Bは、第1領域QsRと第2領域QmRとの境界側から順にY方向に並んで配置されている。つまり、Y方向において、第1領域QsRの第1ビット領域1B、第2ビット領域2B、第3ビット領域3Bおよび第4ビット領域4Bと、第2領域QmRの第1ビット領域1B、第2ビット領域2B、第3ビット領域3Bおよび第4ビット領域4Bとは、互いに当該境界を軸として線対称に配置されている。このため、第1領域QsRの第4ビット領域4Bと第2領域QmRの第4ビット領域4Bと間の距離は、第1領域QsRの第1ビット領域1Bと第2領域QmRの第1ビット領域1Bと間の距離よりも小さい。
ここで、Y方向における第1領域QsRと第2領域QmRとの境界から、当該境界に最も近い活性領域(第4ビット領域4Bの活性領域)までの距離は、200nm~400nmである。すなわち、半導体装置の仕様にも依るが、当該境界、つまりゲート絶縁膜IF1とONO膜C1とを作り分ける境界と、活性領域とを200nm以上離間させる必要がある。言い換えれば、当該境界を挟む第1領域QsRの活性領域と第2領域QmRの活性領域とは、400~800nm離間している。このように選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを素子分離領域EIを介して離間させることで、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを互いに電気的に分離する。
図1では第2領域QmR内に第1ビット領域1B、第2ビット領域2B、第3ビット領域3Bおよび第4ビット領域4Bをそれぞれ2つずつ示している。つまり、第2領域QmR内に8つのビット領域を示している。ここで、第2領域QmR内において、メモリゲート電極MGに接続されたプラグPGを軸としてY方向に線対称に配置された第1ビット領域1B同士は、図1において同じ符号が付されているが、別々のビットを構成しているのであり、2つの第1ビット領域1Bが1つのビットを構成しているのではない。このことは、第2領域QmR内にそれぞれ2つずつ配置された第2ビット領域2B、第3ビット領域3Bおよび第4ビット領域4Bについても同様である。
第1領域QsRおよび第2領域QmRのそれぞれのビット領域では、X方向に延在する活性領域がY方向に並んで複数配置されている。第2領域QmRにおいてY方向に8つ並ぶ活性領域のそれぞれの直上には、X方向に延在する配線MBが形成されている。つまり、第2領域QmRの上部では、配線MBがY方向に8つ並んでいる。配線MBは、所謂ビット線である。配線MBは、配線MBの直下の配線M1、M2およびプラグPGを介して、メモリトランジスタQmのドレイン領域D2に電気的に接続されている。1つの配線MBは、X方向に並ぶ複数のメモリトランジスタQmのそれぞれのドレイン領域D2に共通して接続されている。
第1領域QsRのソース領域S1の直上には、Y方向に延在するソース配線である配線MSが形成されている。配線MSは、選択トランジスタQsのソース領域S1にソース電位を供給(印加)するための配線である。配線MSは、配線MSの直下の配線M1、M2およびプラグPGを介して、選択トランジスタQsのソース領域S1に電気的に接続されている。1つの配線MSは、Y方向に並ぶ複数の選択トランジスタQsのそれぞれのソース領域S1に共通して接続されている。
レイアウト面積を縮小する観点から、1つのメモリセル(ビット)を構成する選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmは、第1領域QsRおよび第2領域QmRの境界を軸として線対称のレイアウトを有する配線により互いに電気的に接続されている。第4ビット領域4Bに形成された2つのトランジスタ、すなわち、当該境界を挟んで平面視で隣り合う選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとは、Y方向に延在する第1の配線M1により直線的に接続されている。第3ビット領域3Bに形成された選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとは、Y方向に延在する第1の配線M2により直線的に接続されている。第3ビット領域3Bに形成された選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを接続する配線M2と、第4ビット領域4Bに形成された選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを接続する配線M1とは、第1領域QsRと第2領域QmRとの境界の直上において、平面視で互いに重なっている。
第2ビット領域2Bに形成された選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとは、第4ビット領域4Bに形成された2つのトランジスタの相互を接続する第1の配線M2とX方向で隣り合い、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGのそれぞれの直上を通って第1の配線M2を迂回するように配置された第2の配線M2により接続されている。第1ビット領域1Bに形成された選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとは、第3ビット領域3Bに形成された2つのトランジスタの相互を接続する第1の配線M1とX方向で隣り合い、当該選択ゲート電極SGおよび当該メモリゲート電極MGのそれぞれの直上であって、第2の配線M2の直下を通って第1の配線M1を迂回するように配置された第2の配線M1により接続されている。第1ビット領域1Bに形成された選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを接続する配線M1と、第2ビット領域2Bに形成された選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを接続する配線M2とは、第1領域QsRと第2領域QmRとの境界の直上において、平面視で互いに重なっている。
なお、第2ビット領域2Bに形成された選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを第2の配線M1で接続し、第1ビット領域1Bに形成された選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを第2の配線M2で接続してもよい。ここで説明した第1の配線M1、第2の配線M1、第1の配線M2、および、第2の配線M2のそれぞれの一方の端部は、Y方向に並ぶ4つのドレイン領域D1のいずれかにプラグPGなどを介して接続され、他方の端部は、Y方向に並ぶ4つのソース領域S2のいずれかに接続されている。これらの4つのドレイン領域D1と4つのソース領域S2とは、互いにY方向に並んでいる。
このように、Y方向に並ぶ4組の選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを、第1領域QsRおよび第2領域QmRの境界を軸として反転したレイアウトを有する第1の配線M1、第2の配線M1、第1の配線M2、および、第2の配線M2を用いて電気的に接続している。これにより、4組の選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを、平面視でX方向に並ぶ2つの配線が占める面積内に配置された配線、プラグ並びにビアのみにより電気的に接続することができるため、メモリアレイの平面レイアウトを縮小し、半導体装置を微細化することができる。
図1では、Y方向に並ぶ4組の選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを互いに接続する場合を示している。これに対し、第1領域QsR内でY方向に並ぶ選択ゲート電極SGおよび第2領域QmR内でY方向に並ぶメモリゲート電極MGをさらに増やす場合には、選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとを接続する配線として、配線M2より上層の配線であって、上記した第1の配線M1および第2の配線M1のそれぞれの直上の配線も使用すればよい。
<半導体装置の動作>
本実施の形態のメモリセルの動作について、図5を用いて以下に説明する。ただし、以下の説明で示す電圧の数値は一例であり、これに限定されるものではない。図5は、本実施の形態の半導体装置であるメモリセルの読出動作時の電流の流れを示す平面図である。
本実施の形態のメモリセルを構成するメモリトランジスタQm(図3参照)は、MISFET構造を有し、当該MISFETのゲート絶縁膜内のトラップ性絶縁膜での電荷蓄積状態を記憶情報とし、それをトランジスタのしきい値として読み出すものである。トラップ性絶縁膜とは、電荷を蓄積可能な絶縁膜である、一例として、窒化シリコン膜などが挙げられる。このような電荷蓄積部への電荷の注入・放出によってMISFETのしきい値をシフトさせ記憶素子として動作させる。
ここでいう選択メモリセルとは、「書込」、「消去」または「読出」を行う対象として選択されたメモリセルである。また、本実施の形態では、メモリトランジスタQmのONO膜C1中の電荷蓄積部である窒化シリコン膜NF(図3参照)への電子の注入を「書込」、ホール(hole:正孔)の注入を「消去」と定義する。
書込動作および消去動作は、FN方式と呼ばれるFN(Fowler Nordheim)トンネリングを利用した方式により行われる。言い換えれば、FN方式の書込は、窒化シリコン膜NF(図3参照)にFNトンネル効果により電子を注入することによってメモリセルの書込を行う動作方式とみなすことができ、FN方式の消去は、窒化シリコン膜NFにFNトンネル効果によりホールを注入することによってメモリセルの消去を行う動作方式とみなすことができる。
以下に、「書込」、「消去」および「読出」の各動作において、図1~図3に示す各部位に印加する電圧を例示する。ここでは、選択メモリセルのメモリゲート電極MGに印加する電圧Vmg、選択ゲート電極SGに印加する電圧Vsg、ソース線(選択トランジスタQsのソース領域S1)に印加する電圧Vsl、および、ビット線(メモリトランジスタQmのドレイン領域D2)に印加する電圧Vblについて説明する。また、ここでは、ウェルWLに印加する電圧Vwell、ダミーメモリゲート電極MGIに印加する電圧Vmgi、および、ダミー選択ゲート電極SGIに印加する電圧Vsgiについて説明する。
書込動作における電圧は、Vmg=8V、Vsg=-2.5V、Vsl=0V、Vbl=-2.5V、Vwell=-2.5V、Vmgi=8V、Vsgi=-2.5Vである。このような電圧を印加し、選択メモリセルのメモリトランジスタQmにおいて、メモリトランジスタQmのチャネル形成領域(ソース領域S2ドレイン領域D2間のウェルWL)から電子をトンネリングさせてONO膜C1中の窒化シリコン膜NFに注入することで書込を行う。この際、電子はチャネル形成領域からFNトンネリング(FNトンネル効果)により酸化シリコン膜X1(図3参照)を通過して窒化シリコン膜NF中に注入され、窒化シリコン膜NFのトラップ準位に捕獲される。また、FNトンネリングにより、窒化シリコン膜NF中からホールがチャネル形成領域に抜き出される。その結果、メモリトランジスタQmのしきい値電圧が上昇する。具体的には、メモリトランジスタのしきい値電圧は0Vより大きくなる。すなわち、メモリトランジスタQmは書込状態となる。
消去動作における電圧は、Vmg=-3.3V、Vsg=3.3V、Vsl=Vbl=Floating(High-Z)、Vwell=6.6V、Vmgi=-3.3V、Vsgi=3.3Vである。つまり、ソース線とビット線とは開放電圧(フローティング状態、高いインピーダンスの状態)とする。上記電圧を印加することで、選択メモリセルのメモリトランジスタQmにおいて、窒化シリコン膜NF内の電子をトンネル効果によりチャネル形成領域に放出させ、かつ、チャネル形成領域からホールを窒化シリコン膜NFにトンネル注入することで消去を行う。その結果、メモリトランジスタQmのしきい値電圧が低下する。具体的には、メモリトランジスタのしきい値電圧は0V未満となる。すなわち、メモリトランジスタQmは消去状態となる。
読出動作における電圧は、Vmg=0V、Vsg=3.3V、Vsl=0V、Vbl=1V、Vwell=0V、Vmgi=0V、Vsgi=0Vである。読出時のメモリゲート電極MGに印加する電圧Vmgを、書込状態におけるメモリトランジスタQmのしきい値電圧と消去状態におけるしきい値電圧との間の値にすることで、メモリセルに流れる電流により書込状態と消去状態とを判別することができる。読出時にはダミー選択ゲート電極SGIおよびダミーメモリゲート電極MGIをオフ状態にする。これにより、素子分離領域EIで区切られていない1つの活性領域上に並ぶ複数の選択ゲート電極SG同士またはメモリトランジスタQm同士を、互いに分離された素子として使用することができる。
読出動作時において、電流経路は図5に示すような経路となる。図5では、読出動作時における電流の流れを太い矢印で示している。ここでは例として、第2ビット領域2Bに形成されたメモリセルにおける電流経路を示している。図5に示すように、電流は、ビット線である配線MBから、メモリトランジスタQmのドレイン領域D2、チャネル形成領域およびソース領域S2を順に通って配線M2に流れ、その後、配線M2から選択トランジスタQsのドレイン領域D1、チャネル形成領域およびソース領域S1を順に通って、ソース線である配線MSに流れる。
<半導体装置の製造工程>
以下に、図6および図7を用いて、本実施の形態の半導体装置の製造工程について説明する。図6および図7は、本実施の形態の半導体装置であるメモリセルの製造工程を示す断面図である。図6および図7では、第1領域QsRの断面と第2領域QmRの断面とを並べて示す。ここでは、ONO膜とI/O酸化膜とを作り分け、複数種類のゲート電極を1つのポリシリコン膜から形成する。
まず、図6に示すように、例えばp型の単結晶シリコン(Si)から成る半導体基板SBを準備する。続いて、半導体基板SBの上面に溝を形成した後、当該溝内に酸化シリコン膜を埋め込むことで、当該酸化シリコン膜から成る素子分離領域(図示しない)を形成する。
続いて、半導体基板SBの上面にp型の不純物(例えばB(ホウ素))を、例えばイオン注入法により打ち込むことで導入し、これにより第1領域QsRおよび第2領域QmRのそれぞれの半導体基板SB内にp型のウェルWLを形成する。なお、メモリを搭載しようとするベースのプロセス条件がメモリにとって都合のよい仕様であれば、メモリのウェルWLと、I/O領域のn型MOSFETのウェルとを共通化してもよい。I/O(Input/Output)領域とは、例えば、半導体装置(半導体チップ)と外部装置との間で信号を入出力するために用いられる回路・素子が形成された領域である。I/O領域に形成されるMISFETは、ロジック回路を構成する素子に比べて高耐圧が求められ、比較的厚いゲート絶縁膜を有している。ここでは、I/O領域のMISFETを有する厚いゲート絶縁膜、および、当該ゲート絶縁膜と同じ工程で形成される他の領域のゲート絶縁膜を、I/O酸化膜と呼ぶ場合がある。
続いて、第1領域QsRの半導体基板SBの上面にチャネル領域を形成するためのイオン注入を行う。ここでは、半導体基板SBの上面にp型の不純物(例えばB(ホウ素))を打ち込む。チャネル領域はトランジスタの動作時にチャネルが形成される領域であり、ウェルWLよりも深さは浅い。第1領域QsRに当該チャネル領域を形成するために行う当該イオン注入工程では、同時にI/O領域におけるn型MISFETの形成領域にチャネル領域を形成してもよい。
続いて、ウェルWLおよびチャネル領域のそれぞれを形成するために注入された不純物を活性化させるためにアニールを行う。その後、半導体基板SBの上面を覆うI/O酸化膜であるゲート絶縁膜IF1を形成する。当該I/O酸化膜を形成するために行う酸化工程では、例えばISSG(In-Situ Steam Generation)酸化を行う。
続いて、フォトリソグラフィ技術を用いて、ゲート絶縁膜IF1上に、第2領域QmRの半導体基板SBの上面と、第1領域QsRの半導体基板SBの上面の一部とを露出するレジストパターンを形成する。本実施の形態では、選択トランジスタの形成領域とメモリトランジスタの形成領域とをそれぞれ別々にまとめているため、当該レジストパターンを形成するためのマスク(レチクル)などを含む露光装置は、高い精度を必要とせず、ラフなパターン用のものでもよい。つまり、微細なパターンを形成することが可能なKrFエキシマレーザーなどを用いた露光装置を用いる必要はない。
続いて、当該レジストパターンをマスク(注入阻止マスク)として用いて、第2領域QmRにチャネル領域を形成するためのイオン注入を行う。ここでは、半導体基板SBの上面にp型の不純物(例えばB(ホウ素))を打ち込む。続いて、アッシング処理を行った後、フッ酸を含む薬液を用いた酸化膜ウェットエッチングを行うことで、第2領域QmRのゲート絶縁膜IF1を除去し、これにより半導体基板SBの上面を露出させる。続いて、当該レジストパターンを除去する。
続いて、例えば熱酸化法を用いて、半導体基板SBの上面上に、ONO膜のボトム酸化膜である酸化シリコン膜X1を形成する。ここでの酸化シリコン膜X1の膜厚は例えば2nm程度であるが、それ以下でもそれ以上でもよい。続いて、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、半導体基板SBの上面上に、窒化シリコン膜NFを形成する。窒化膜は、例えば10nm程度の膜厚を有していてもよく、例えば2nm程度の膜厚の膜と3nm程度の膜厚の膜とから成る窒化シリコン膜の積層膜であってもよい。窒化シリコン膜NFを積層膜として形成する場合には、積層膜を構成する膜同士の界面に酸化層が形成されるようにする。続いて、窒化膜の表面を酸化してONO膜のトップ酸化膜である酸化シリコン膜X2を形成する。酸化には例えばISSG酸化を用いる。これにより、酸化シリコン膜X1、窒化シリコン膜NFおよび酸化シリコン膜X2から成る積層膜であるONO膜C1を形成する。
続いて、第2領域QmRのONO膜C1を覆い、第1領域QsRのONO膜C1を露出するレジストパターンをONO膜C1上に形成する。本実施の形態では、選択トランジスタの形成領域とメモリトランジスタの形成領域とをそれぞれ別々にまとめているため、当該レジストパターンを形成するためのマスク(レチクル)などを含む露光装置は、高い精度を必要とせず、ラフなパターン用のものでもよい。続いて、アッシング処理を行った後、フッ酸を含む薬液を用いた酸化膜ウェットエッチングを行うことで、酸化シリコン膜X2をパターニングする。続いて、当該レジストパターンを除去した後、酸化シリコン膜X2をマスクとして用いて、熱リン酸などの薬液を用いて一部の窒化シリコン膜NFを除去する。これにより、ONO膜C1は第2領域QmRのみに残り、第2領域QmR以外の領域でゲート絶縁膜IF1およびI/O酸化膜が露出する。これにより、図6に示す構造を得る。
次に、図7に示すように、ロジック回路領域などのコアデバイス形成領域(図示しない)のI/O酸化膜を除去し、半導体基板SBの上面を露出させる。続いて、コアデバイス形成領域において、半導体基板SBの上面上に薄膜の酸化シリコン膜を成膜する。酸化には例えばISSG酸化を用いる。当該酸化シリコン膜は、コアデバイス形成領域のトランジスタのゲート絶縁膜として用いられる。
続いて、例えばCVD法を用いて、半導体基板SBの上面上に、ゲート電極となるポリシリコン膜を形成する。続いて、レジストパターンをマスクとして用いて、当該ポリシリコン膜に対するn型不純物の注入とp型不純物の注入とをそれぞれ行い、その後アニールを行う。続いて、ゲート電極の加工を行う。ここでは、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて第1領域QsRおよび第2領域QmRのそれぞれの当該ポリシリコン膜をパターニングする。これにより、第1領域QsRには、当該ポリシリコン膜から成る選択ゲート電極SGおよびダミー選択ゲート電極SGIが形成され、第2領域QmRには、当該ポリシリコン膜から成るメモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIが形成される。また、ロジック回路領域では、当該ポリシリコン膜をパターニングすることで、ゲート電極(図示しない)が形成される。
当該エッチング工程で各ゲート電極をパターニングした後、続けてゲート絶縁膜IF1およびONO膜C1をパターニングする方法も考えられる。しかし、ゲート絶縁膜IF1およびONO膜C1よりも薄いロジック回路領域のゲート絶縁膜が露出している状態で、それらの絶縁膜を同一のエッチング工程でパターニングしようとすると、ロジック回路領域の薄いゲート絶縁膜が除去された箇所で半導体基板SBの上面が過度に削られる問題が生じる。よって、当該エッチング工程では、各ゲート電極をパターニングした後、ゲート絶縁膜IF1およびONO膜C1を削り込まず、半導体基板SBの上面を露出させないことで、活性領域の半導体基板SBの表面が過度に削られることを防ぐことができる。
すなわち、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGを形成した直後において、ロジック回路領域の活性領域は薄いゲート絶縁膜により覆われており、第1領域QsRの活性領域はゲート絶縁膜IF1に覆われており、第2領域QmRの活性領域はONO膜C1に覆われており、I/O領域の活性領域は厚いゲート絶縁膜(I/O酸化膜)に覆われている。したがって、半導体基板SBの表面をエッチングから保護することができる。以上により、図7に示す構造を得る。
本実施の形態では、選択トランジスタの形成領域とメモリトランジスタの形成領域とをそれぞれ別々にまとめているため、後述する比較例(図12および図13参照)のように、ONO膜C1は、ゲート長方向で隣り合うゲート電極同士の間の領域のような狭い領域内では終端しない。よって、当該レジストパターンを形成するためのマスク(レチクル)などを含む露光装置は、高い精度を必要とせず、ラフなパターン用のものを使用することが可能である。
次に、図3に示すように、第2領域QmRの半導体基板SBの上面に、n型不純物イオンを打ち込むことで、エクステンション領域(図示しない)を形成する。ここでは、第1領域QsRを覆い、第2領域QmRを露出するレジストパターンを半導体基板SB上に形成し、当該レジストパターンをマスクとしてイオン注入を行うことで、メモリゲート電極MGの直下のチャネル領域を挟むように一対のエクステンション領域を形成する。その後、当該レジストパターンをマスクとして用いてドライエッチングを行うことで、ONO膜C1の一部を除去し、これにより半導体基板SBの上面を露出させる。すなわち、ONO膜C1は、メモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIのそれぞれの直下にのみ残る。続いて、当該レジストパターンを除去する。
ここでは、第2領域QmRのエクステンション領域を形成するための当該レジストパターンを用いてONO膜C1を開口させているため、ONO膜C1の加工領域を第2領域QmRのみに限定することができる。よって、ONO膜C1のドライエッチングに伴う活性領域の半導体基板SBの表面の削れを最小限に抑えるエッチング条件を選択することができ、かつ、第2領域QmRにおいてエクステンション領域を形成するための条件として最適な条件でイオン注入を行うことができる。
続いて、図2に示すように、第1領域QsRの半導体基板SBの上面に、n型不純物イオンを打ち込むことで、エクステンション領域(図示しない)を形成する。ここでは、第2領域QmRを覆い、第1領域QsRを露出するレジストパターンを半導体基板SB上に形成し、当該レジストパターンをマスクとしてイオン注入を行うことで、選択ゲート電極SGの直下のチャネル領域を挟むように一対のエクステンション領域を形成する。その後、当該レジストパターンをマスクとして用いてドライエッチングを行うことで、ゲート絶縁膜IF1の一部を除去し、これにより半導体基板SBの上面を露出させる。すなわち、ゲート絶縁膜IF1は選択ゲート電極SGおよびダミー選択ゲート電極SGIのそれぞれの直下にのみ残る。続いて、当該レジストパターンを除去する。ここでも、当該レジストパターンを形成するためのマスク(レチクル)などを含む露光装置は、高い精度を必要とせず、ラフなパターン用のものを使用することが可能である。
ここでは、第1領域QsRのエクステンション領域を形成するための当該レジストパターンを用いてゲート絶縁膜IF1を開口させているため、ゲート絶縁膜IF1の加工領域を第1領域QsRのみに限定することができる。よって、ゲート絶縁膜IF1のドライエッチングに伴う活性領域の半導体基板SBの表面の削れを最小限に抑えるエッチング条件を選択することができ、かつ、第1領域QsRにおいてエクステンション領域を形成するための条件として最適な条件でイオン注入を行うことができる。
また、当該エクステンション領域の形成工程では、同時に、I/O領域のMISFETのエクステンション領域を形成してもよい。これにより、使用するマスク(レチクル)の数を低減し、製造コストを低減させることができる。また、第1領域QsRおよび第2領域QmRには、同一のレジストパターンを用いた同一の注入工程によりエクステンション領域の形成を行ってもよく、その場合、当該レジストパターンをマスクとして用いて行うエッチング工程により、ゲート絶縁膜IF1およびONO膜C1を同時に除去してもよい。
このように、各領域にエクステンション領域を作り分けるために形成された複数のレジストパターンのそれぞれをマスクとして用いてエッチングを行うことで、ロジック回路領域の薄いゲート絶縁膜、第1領域QsRのゲート絶縁膜IF1および第2領域QmRのONO膜C1のそれぞれを別々の工程でパターニングすることができる。これにより、ゲート絶縁膜が他の領域のゲート絶縁膜より薄い領域において、エッチングにより半導体基板が過度に削られることを防ぐことができる。
続いて、図2および図3に示すように、選択ゲート電極SG、ダミー選択ゲート電極SGI、メモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIのそれぞれの側面を覆うサイドウォールスペーサSWを形成する。サイドウォールスペーサSWは、例えば、半導体基板SB上にCVD法により酸化シリコン膜および窒化シリコン膜から成る積層絶縁膜を形成した後、当該積層絶縁膜をエッチバックし、当該積層絶縁膜から各ゲート電極および半導体基板SBの上面を露出させることで、自己整合的に形成することができる。
続いて、半導体基板SBの上面にn型不純物イオンを打ち込むことで、ソース領域S1、S2、ドレイン領域D1およびD2のそれぞれの拡散領域を形成する。これにより、上述したエクステンション領域および当該拡散領域から成るソース領域S1、S2、ドレイン領域D1およびD2が形成される。拡散領域は、エクステンション領域よりも高い不純物濃度を有するn型半導体領域である。図2および図3では、互いに接する拡散領域およびエクステンション領域のそれぞれを区別して示しておらず、一体となっているものとして図示を行っている。ソース領域S1およびドレイン領域D1と、それらの間の半導体基板SB上の選択ゲート電極SGとは、選択トランジスタQsを構成している。ソース領域S2およびドレイン領域D2と、それらの間の半導体基板SB上のメモリゲート電極MGとは、メモリトランジスタQmを構成している。
続いて、露出している半導体基板SBの上面および各ゲート電極の上面に、サリサイドプロセスを用いて、シリサイド層(図示しない)を形成する。続いて、半導体基板SB上に窒化シリコン膜から成るライナー絶縁膜(図示しない)を介して、例えば酸化シリコン膜から成る層間絶縁膜IL1をCVD法などにより形成した後、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により層間絶縁膜IL1の上面を平坦化する。続いて、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング法を用いて、層間絶縁膜IL1を貫通する複数のコンタクトホールを形成する。続いて、複数のコンタクトホール内を、例えば主にW(タングステン)から成る導電膜により埋め込むことで、各コンタクトホール内にプラグPGを形成する。
続いて、層間絶縁膜IL1上およびプラグPG上に、例えば酸化シリコン膜から成る層間絶縁膜IL2を形成する。その後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、層間絶縁膜IL2を貫通し、底部にプラグPGの上面を露出する配線溝を形成する。続いて、配線溝内に、例えば主にCu(銅)から成る配線M1を形成する。配線M1は、例えば所謂シングルダマシン法により形成される。
その後、配線M1および層間絶縁膜IL2から成る第1配線層上に、複数の配線層を積層する。これにより、第1領域QsRの選択トランジスタQsのドレイン領域D1と、第2領域QmRのメモリトランジスタQmのソース領域S1とを、プラグPGおよび配線M1を介して電気的に接続する。選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを接続する配線は、配線M1のみならず、さらに配線M1上の配線を用いてもよい。以上により、互いに接続された選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmから成るメモリセルをメモリアレイに複数形成する。これにより、図1~図3に示す構造を得る。
<本実施の形態の効果>
図12および図13を用いて、本実施の形態の効果について説明する。図12は、比較例である半導体装置の平面図である。図13は、比較例である半導体装置の製造工程中の断面図である。図12では、主にゲート電極およびプラグのみを示し、素子分離領域、層間絶縁膜、サイドウォールスペーサおよび配線層などの図示は省略している。
図12の平面レイアウトに示すように、比較例の半導体装置は、互いに接続された選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmから成るメモリセルを複数有している点で、本実施の形態の半導体装置と同様である。ただし、選択トランジスタQsが形成された領域である第3領域QsA(図1の第1領域QsRに対応)と、当該選択トランジスタQsに接続されたメモリトランジスタQmのメモリゲート電極MGが形成された領域である第4領域QmA(図1の第2領域QmRに対応)とが、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmのそれぞれのゲート長方向で並んでいる。この点で、当該比較例は本実施の形態の半導体装置と異なる。
すなわち、第3領域QsAには、Y方向に延在する選択ゲート電極SGが、半導体基板上にゲート絶縁膜(図示しない)を介して形成されている。1つの第3領域QsAでは、2つの選択ゲート電極SGがX方向(ゲート長方向)において並んで配置されている。第4領域QmAには、Y方向に延在するメモリトランジスタQmが、半導体基板上にONO膜(図示しない)を介して形成されている。1つの第4領域QmAでは、2つのメモリゲート電極MGがX方向(ゲート長方向)において並んで配置されている。
X方向において、第3領域QsAの中心に形成されたプラグPGは、選択トランジスタQsのソース領域に電気的に接続されている。X方向において、第4領域QmAの中心に形成されたプラグPGは、メモリトランジスタQmのドレイン領域に電気的に接続されている。これに対し、第3領域QsAおよび第4領域QmAの境界を挟んでX方向で対向する選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGの相互間には、プラグは形成されていない。つまり、選択トランジスタQsのドレイン領域およびメモリトランジスタQmのソース領域にはプラグは接続されていない。選択トランジスタQsのドレイン領域およびメモリトランジスタQmのソース領域は、同一のn型半導体領域から成る。すなわち、比較例の選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとは、プラグおよび配線を介さずに、選択トランジスタQsのドレイン領域でありメモリトランジスタQmのソース領域である半導体領域を共有することで、互いに電気的に接続されている。
第3領域QsAには、X方向に2つの選択トランジスタQsが並んで配置され、第4領域QmAには、X方向に2つのメモリトランジスタQmが並んで配置されている。第3領域QsAおよび第4領域QmAは、X方向に交互に並んで配置されている。
このような半導体装置の製造工程では、図13に示すように、図6を用いて説明した工程と同様の工程を行うことにより、第3領域QsAの半導体基板SB上にゲート絶縁膜IF1を形成し、その後、第4領域QmAの半導体基板SB上にONO膜C1を形成する。すなわち、半導体基板SB上に形成したゲート絶縁膜IF1をフォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて加工し、第4領域QmAの半導体基板SBを露出させる。続いて、ゲート絶縁膜IF1上を含む半導体基板SB上にONO膜C1を形成した後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いてONO膜C1を加工し、第3領域QsAのONO膜C1を除去する。
続いて、図7を用いて説明した工程と同様の工程を行う。すなわち、半導体基板SB上にポリシリコン膜を堆積した後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いてポリシリコン膜を加工する。これにより、第3領域QsAのゲート絶縁膜IF1上に選択ゲート電極SGを形成し、第4領域QmAのONO膜C1上にメモリゲート電極MGを形成する。これにより、図13に示す構造を得る。
図示は省略するが、その後の工程は、本実施の形態と同様に行う。すなわち、レジストとマスクとして用いてエクステンション領域の形成を行い、当該レジストをマスクとして用いて、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGから露出するゲート絶縁膜IF1およびONO膜C1を除去する。その後、サイドウォールスペーサおよび拡散領域を形成することで、ソース・ドレイン領域を形成する。続いて、半導体基板SB上に層間絶縁膜、プラグおよび配線層を形成することで、比較例の半導体装置が完成する。ただし、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQm(図12参照)は、配線を介さずに互いに接続されている。
ここで、図13を用いて説明した工程では、ゲート絶縁膜IF1とONO膜C1とを、第3領域QsAおよび第4領域QmAの境界を挟んで互いに離間するように作り分ける必要がある。この作り分けは、フォトリソグラフィ技術を用いて行われる。また、上記のように、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGを形成するための加工も、フォトリソグラフィ技術を用いて行われる。フォトリソグラフィ技術を用いたエッチング法による加工(パターニング)工程では、半導体基板SB上に塗布されたレジスト膜を露光・現像することにより形成されたレジストパターンをマスクとして用いて、ゲート絶縁膜IF1、ONO膜C1またはポリシリコン膜を加工する。この露光工程でマスク(レチクル)の位置などにずれが生じることに起因して、露光位置がずれ、ゲート絶縁膜IF1、ONO膜C1、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGのそれぞれの形成位置および寸法にずれが生じる場合がある。
X方向におけるこのずれが過度に大きくなった場合、選択ゲート電極SGの一部がゲート絶縁膜IF1の終端部よりも外側に形成され、または、メモリゲート電極MGの一部がONO膜C1の終端部より外側に形成されることがある。図13では例として、1つのメモリゲート電極MGの一部がONO膜C1を踏み外し、ONO膜C1の横で半導体基板SBの上面に接している構造を示している。この場合、選択ゲート電極SGと半導体基板SBとの間の耐圧、または、メモリゲート電極MGと半導体基板SBとの間の耐圧が低下する問題が生じる。
これに対し、図13に示す構造においてX方向でのゲート絶縁膜IF1とONO膜C1との離間する距離を縮めれば、上記のようなゲート電極などの位置ずれに起因する耐圧の低下を防ぐことができるように思える。しかしこの場合、フォトリソグラフィ工程での露光位置のずれに起因してゲート絶縁膜IF1の上にONO膜C1が重なったまま残る虞がある。ゲート絶縁膜IF1上にONO膜C1が重なって残る場合、その上に選択ゲート電極SGまたはメモリゲート電極MGが形成されると、選択トランジスタQsまたはメモリトランジスタQmの特性が変化し、半導体装置が正常に動作しなくなる問題が生じる。
また、第3領域QsAおよび第4領域QmAの境界を挟んで並ぶ選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGの間隔を増大させれば、選択ゲート電極SGとゲート絶縁膜IF1の端部との間の距離およびメモリゲート電極MGとONO膜C1の端部との間の距離のそれぞれを十分に確保することができ、露光の位置ずれによる耐圧低下の上記問題の発生を防ぐことができるように思える。しかしこの場合、メモリアレイの占有面積が増大し、半導体装置が大きくなる問題が生じる。
すなわち、比較例の半導体装置では、メモリセルを構成する選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmがゲート長方向で並んでいることにより、半導体装置の面積の増大を防ぎつつメモリセルの信頼性の低下を防ぐことが困難である問題がある。また、露光位置のずれに対するマージンが少なく、歩留まりが低下する問題がある。
そこで、本実施の形態では、図1に示すように、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmのそれぞれを別々の領域にまとめて形成し、メモリセルを構成する選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを、配線を介して電気的に接続している。
このように、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmのそれぞれを別々の領域にまとめて形成することで、ゲート電極およびゲート絶縁膜などのパターンサイズおよびパターン同士の間の距離を大きくすることが可能となり、パターン同士の間の境界における管理が厳しくなくなる。このため、ゲート電極とゲート絶縁膜との間、および、対向するゲート絶縁膜IF1とONO膜C1との間のそれぞれの距離(マージン)を大きく確保することができる。よって、図13に示すように、ゲート電極(選択ゲート電極SGまたはメモリゲート電極MG)がゲート絶縁膜(ゲート絶縁膜IF1またはONO膜C1)を踏み外し、ゲート電極の一部がゲート絶縁膜の外側に形成されることを防ぐことができる。また、ゲート絶縁膜IF1上にONO膜C1が重なったまま残ることを防ぐことができる。
また、ここでは複数の選択トランジスタQsが形成された第1領域QsRと、複数のメモリトランジスタQmが形成された第2領域QmRとを、それらのトランジスタのゲート幅方向(Y方向)に並べている。これにより、第1領域QsRおよび第2領域QmRの境界を挟んで対向する選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGを、素子分離領域EIの直上で終端させることができる。つまり、比較例では、ONO膜とI/O酸化膜とを作り分ける境界部が活性領域上に存在していたが、本実施の形態では、ONO膜とI/O酸化膜とを作り分ける境界部は素子分離領域EI(図4参照)上にのみ存在する。したがって、ゲート電極がゲート絶縁膜を踏み外し、ゲート電極の一部がゲート絶縁膜の外側に形成されたとしても、ゲート電極の当該一部は、半導体基板SBの上面ではなく、素子分離領域EIの上面に接する。
また、図13に示す比較例のように、ゲート絶縁膜(ゲート絶縁膜IF1またはONO膜C1)を加工した際、ゲート絶縁膜の終端部(段差部分)には加工に伴ってポリシリコンまたはゲート絶縁膜の残渣が発生することが考えられる。このような残渣が活性領域の表面上に残っていると、ゲート電極と半導体基板との間での耐圧低下の原因となる。これに対し、本実施の形態では、ゲート幅方向(Y方向)におけるゲート絶縁膜の端部を素子分離領域EI(図4参照)上で終端させることができる。したがって、上記残渣が発生したとしても、当該残渣により影響が生じることを防ぐことができる。
以上により、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGと半導体基板SBとの間の耐圧が低下することを防ぐことができるため、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、1つのメモリセル(ビット)を構成する選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmが、それらのトランジスタのゲート電極のゲート幅方向(Y方向)で並んでいることにより、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを互いに接続する配線を最短距離で繋ぐことができる。すなわち、半導体装置の微細化、低抵抗化および省電力化を実現することができる。具体的には、当該選択トランジスタQsの選択ゲート電極SGと当該メモリトランジスタQmのメモリゲート電極MGとがY方向で並んでおり、当該選択トランジスタQsのソース領域S1と当該メモリトランジスタQmのドレイン領域D2とがY方向で並んでおり、当該選択トランジスタQsのドレイン領域D1と当該メモリトランジスタQmのソース領域S2とがY方向で並んでいる。
また、本実施の形態では、ベースプロセスが例えば数十nmの先端プロセスであっても、メモリセルを形成するために必要なマスク(レチクル)の仕様は、直線状パターン(I線)のようなラフなパターン形成用の仕様でよい。これにより、パターニングが容易となり、マスク(レチクル)の追加、および、フォトリソグラフィ工程の追加のそれぞれに要するコストを低減することができる。また、露光位置の合わせずれなどに起因して歩留まりが低下することを防ぐことができる。また、パターンの作り込みが容易であるため、新規メモリ混載業務完了までに要する工数(時間)を低減することができる。
また、本実施の形態では、図1~図3に示すように、第1領域QsRにおいて選択ゲート電極SGと並ぶダミー選択ゲート電極SGIと、第2領域QmRにおいてメモリゲート電極MGと並ぶダミーメモリゲート電極MGIとを形成している。これにより、X方向(ゲート長方向)に並ぶ選択トランジスタQs同士のそれぞれを素子分離領域EIにより分離する必要がなくなり、X方向(ゲート長方向)に並ぶメモリトランジスタQm同士のそれぞれを素子分離領域EIにより分離する必要がなくなる。
よって、素子分離領域EIにより規定される活性領域は、X方向に延在するパターンをY方向に複数並べるレイアウトのみにより構成される。すなわち、活性領域のレイアウトを単純化することができる。このため、メモリセルの活性領域を形成するために必要なマスク(レチクル)の仕様は、直線状パターン(I線)のようなラフなパターン形成用の仕様でよい。これにより、パターニングが容易となり、半導体装置の製造コストを低減することができる。また、活性領域のレイアウトを単純化することで、露光位置のずれに起因する半導体装置の信頼性の低下および半導体装置の歩留まりの低下を防ぐことができる。
(実施の形態2)
以下に、図8を用いて、選択トランジスタとメモリトランジスタとを相互に接続する配線を複数設けた半導体装置において、それぞれの配線同士の抵抗値の差(抵抗差)を低減することについて説明する。図8は、本実施の形態2の半導体装置の平面図である。本実施の形態の半導体装置の断面構造は、図2および図3に示す断面構造とほぼ同様であるため、ここでは断面構造の説明は省略する。
前記実施の形態1では、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを相互に接続する配線が配線M2を含まない場合があったが、図8に示すように、本実施の形態の半導体装置は、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを相互に接続する配線が、すべて配線M1、M2を含んでいる。また、前記実施の形態1に比べ、ここでは、X方向において、選択ゲート電極SG、ダミー選択ゲート電極SGI、メモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIのそれぞれの長さ、および、互いに隣り合うゲート電極同士の間隔のそれぞれが大きい。また、前記実施の形態1と異なり、ここでは、Y方向に並ぶ複数の選択トランジスタQsおよびY方向に並ぶ複数のメモリトランジスタQmのそれぞれを相互に接続する複数の配線M2は、Y方向においていずれも同じ長さを有している。Y方向に並ぶ複数の選択トランジスタQsおよびY方向に並ぶ複数のメモリトランジスタQmのそれぞれを相互に接続する複数の配線M2は、第1領域QsRと第2領域QmRとの境界線の直上において、X方向に並んでいる。また、前記実施の形態1と異なり、ここでは、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを相互に接続する配線は、第1領域QsRと第2領域QmRとの境界を軸とする線対称の平面レイアウトを有していない。
ここでは、互いに隣り合う第1領域QsRおよび第2領域QmRにおいて、第1領域QsRの第1ビット領域1Bと第2領域QmRの第1ビット領域1Bとの間の距離、および、第1領域QsRの第2ビット領域2Bと第2領域QmRの第2ビット領域2Bとの間の距離は、いずれも同じである。また、互いに隣り合う第1領域QsRおよび第2領域QmRにおいて、第1領域QsRの第3ビット領域3Bと第2領域QmRの第3ビット領域3Bとの間の距離、および、第1領域QsRの第4ビット領域4Bと第2領域QmRの第4ビット領域4Bとの間の距離は、いずれも同じである。また、互いに隣り合う第1領域QsRおよび第2領域QmRにおいて、第1領域QsRの第2ビット領域2Bと第2領域QmRの第2ビット領域2Bとの間の距離、および、第1領域QsRの第3ビット領域3Bと第2領域QmRの第3ビット領域3Bとの間の距離は、いずれも同じである。すなわち、互いに隣り合う第1領域QsRおよび第2領域QmRのそれぞれの対応するビット領域同士のY方向の距離は、いずれも同じである。
これは、Y方向において、第2領域QmRの第1ビット領域1B、第2ビット領域2B、第3ビット領域3Bおよび第4ビット領域4B、並びに、第1領域QsRの第1ビット領域1B、第2ビット領域2B、第3ビット領域3Bおよび第4ビット領域4Bが順に並んでいるためである。つまり、第1ビット領域1BのメモリトランジスタQm、第2ビット領域のQm、第3ビット領域3BのメモリトランジスタQm、第4ビット領域4BのメモリトランジスタQm、第1ビット領域1Bの選択トランジスタQs、第2ビット領域2Bの選択トランジスタQs、第3ビット領域3Bの選択トランジスタQsおよび第4ビット領域4Bの選択トランジスタQsは、Y方向に順に並んでいる。このため、第1ビット領域1Bの選択トランジスタQsと第2ビット領域2BのメモリトランジスタQmは、Y方向で並ぶ第2ビット領域2Bの選択トランジスタQsと第1ビット領域1BのメモリトランジスタQmとの間に位置している、
このような配置により、各ビット間同士の間で、互いに接続される選択トランジスタQsまたはメモリトランジスタQmの相互間のY方向の距離を揃えることができる。よって、選択トランジスタQsまたはメモリトランジスタQmを互いに接続する配線の抵抗を各ビット間で揃え、抵抗値がばらつくことを防ぐことができる。すなわち、各メモリセルの当該配線の抵抗差に起因して、読出時の電流の大きさに差が生じることを防ぐことができる。
このように、書込または消去の状態が同じメモリセル同士の間での特性差(抵抗差に起因する読出電流値の差)を小さくすることができる。すなわち、メモリアレイにおけるビット特性分布を狭くすることができる。読出し電流値の差を小さくすることで、例えば書込状態のメモリセルを読出す際に、誤って消去状態であると判別されることを防ぐことができる。また、そのような誤読出しを防ぐために、消去状態のメモリセルのしきい値電圧と、書込状態のメモリセルのしきい値電圧の差を大きく設定する必要がなくなる。
ここでは、X方向で隣り合う2つのゲート電極およびそれらのゲート電極同士の間の領域のそれぞれと平面視で重なる領域において、X方向に並ぶ4つの配線M2を配置する必要がある。このため、X方向において最小寸法のゲート電極を最小寸法で並べて配置することはできない。よって、本実施の形態は、ゲート電極のX方向の長さ(ゲート長)が大きく、配線のX方向の幅および配線同士の間隔のそれぞれが小さい半導体装置に好適に適用することができる。
(実施の形態3)
前記実施の形態1または前記実施の形態2の発明は、フィン型のトランジスタにより構成されるメモリセルに適用することが可能である。以下に、図9~図11を用いて、フィン型のトランジスタにより構成される本実施の形態3のメモリセルの構造について説明する。図9は、本実施の形態の半導体装置の斜視図である。図10および図11は、本実施の形態の半導体装置の断面図である。図9では、第1領域QsRと第2領域QmRとの境界を破線で示している。図10および図11では、左側に第1領域QsRを示し、右側に第2領域QmRを示している。
本実施の形態のメモリアレイの平面レイアウトは、図1に示す平面レイアウトと同様である。ただし、第1領域QsRおよび第2領域QmRを含むメモリアレイの全ての活性領域は、半導体基板SB上に突出し、X方向に延在するフィンにより構成されている。図10は、X方向(各トランジスタのゲート長方向)に沿う断面を示すものであり、図10の断面図は、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGを含んでいる。図11は、Y方向(各トランジスタのゲート幅方向)に沿う断面を示すものであり、図11の断面図は、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGを含んでいる。
図9~図11に示すように、第1領域QsRには、X方向に延在する複数のフィンFAが、Y方向に等間隔に配置されている。フィンFAは、例えば、半導体基板SBの上面(主面)から選択的に突出した直方体の突出部(凸部)であり、壁状(板状)の形状を有している。フィンFAは、半導体基板SBの一部であり、半導体基板SBの活性領域を構成している。平面視において、隣り合うフィンFA同士の間は、素子分離領域(素子分離膜、素子分離絶縁膜)EIで埋まっており、フィンFAの周囲は、素子分離領域EIで囲まれている。
フィンFAの下端部分は、平面視において、半導体基板SBの上面を覆う素子分離領域EIで囲まれている。ただし、フィンFAの上端を含む一部は、素子分離領域EIよりも上に突出している。つまり、隣り合う複数のフィン同士の間の全ての領域が素子分離領域EIにより完全に埋め込まれているわけではない。
複数のフィンFAの上には、ゲート絶縁膜IF1を介して、Y方向に延在する複数の選択ゲート電極SGが配置されている。選択ゲート電極SGは、フィンFAの上面および側面を覆っている。フィンFAの上面および側面を含むフィンFAの内部には、選択ゲート電極SGを挟むように、ドレイン領域D1とソース領域S1とが形成されている。ドレイン領域D1およびソース領域S1は、n型の半導体領域である。選択ゲート電極SG、ソース領域S1およびドレイン領域D1は、選択トランジスタQsを構成している。
前記実施の形態1と同様に、選択ゲート電極SGの隣には、平面視でドレイン領域D1を挟むようにダミー選択ゲート電極SGIが配置されている。ダミー選択ゲート電極SGIは、選択ゲート電極SGと同様の構造を有しており、フィンFA上にゲート絶縁膜IF1を介して形成されている。選択ゲート電極SGおよびダミー選択ゲート電極SGIのそれぞれの側面は、サイドウォールスペーサSWにより覆われている。
また、第2領域QmRには、第1領域QsRのフィンFAと同様に、X方向に延在する複数のフィンFBが、Y方向に等間隔に配置されている。平面視において、隣り合うフィンFB同士の間は、素子分離領域(素子分離膜、素子分離絶縁膜)EIで埋まっており、フィンFBの上端を含む一部は、素子分離領域EIよりも上に突出している。
複数のフィンFBの上には、ONO膜C1を介して、Y方向に延在する複数のメモリゲート電極MGが配置されている。メモリゲート電極MGは、フィンFBの上面および側面を覆っている。フィンFBの上面および側面を含むフィンFBの内部には、メモリゲート電極MGを挟むように、ソース領域S2とドレイン領域D2とが形成されている。ソース領域S2およびドレイン領域D2は、n型の半導体領域である。メモリゲート電極MG、ソース領域S2およびドレイン領域D2は、メモリトランジスタQmを構成している。
前記実施の形態1と同様に、メモリゲート電極MGの隣には、平面視でソース領域S2を挟むようにダミーメモリゲート電極MGIが配置されている。ダミーメモリゲート電極MGIは、メモリゲート電極MGと同様の構造を有しており、フィンFB上にONO膜C1を介して形成されている。メモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIのそれぞれの側面は、サイドウォールスペーサSWにより覆われている。
また、前記実施の形態1と同様に、選択トランジスタQsまたはメモリトランジスタQmを覆うように層間絶縁膜IL1が形成されており、層間絶縁膜IL1を貫通する複数のプラグPGは、選択ゲート電極SG、ダミー選択ゲート電極SGI、メモリゲート電極MG、ダミーメモリゲート電極MGI、ソース領域S1、S2、ドレイン領域D1およびD2にそれぞれ電気的に接続されている。フィンFA、FBは、層間絶縁膜IL1により覆われている。なお、図9では、ウェル、サイドウォールスペーサ、プラグ、層間絶縁膜および配線の図示を省略している。図9では、積層構造を有するONO膜C1を1つの膜として示している。また、各ゲート電極に接続されたプラグは、図10および図11に示されていない箇所に設けられている(図1参照)。
フィンFA、FBのそれぞれは、半導体基板SBの上面から、当該上面に対して垂直な方向に突出する、例えば、直方体の突出部である。フィンFA、FBのそれぞれは、必ずしも直方体である必要はなく、短辺方向に沿う断面視にて、上面の両端部である角部が丸みを帯びていてもよい。また、フィンFA、FBのそれぞれの側面は、半導体基板SBの上面に対して垂直であってもよいが、垂直に近い傾斜角度を有していてもよい。つまり、フィンFA、FBのそれぞれの断面形状は、直方体であるか、または、上端より下端の方が幅が大きい台形である。選択ゲート電極SGおよびダミー選択ゲート電極SGIは、フィンFAを跨ぐようにY方向に延在しており、メモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIのそれぞれは、フィンFBを跨ぐようにY方向に延在している。
また、図1に示すように、平面視でフィンFA、FBが延在する方向(X方向)が各フィンの長辺方向(長手方向)であり、当該長辺方向に直交する方向(Y方向)が各フィンの短辺方向(短手方向)である。つまり、フィンの長さは、フィンの幅よりも大きい。フィンFA、FBは、長さ、幅、および、高さを有する突出部であれば、その形状は問わない。例えば、平面視で、蛇行するレイアウトを有していてもよい。
フィンFA内には、フィンFAの上面からフィンFAより下の半導体基板SB内に亘ってp型の半導体領域であるウェルWLが形成されている。ウェルWLは、半導体基板SB内にp型不純物(例えばB(ホウ素))が導入された領域である。ウェルWLの深さは、ソース領域S1、S2、ドレイン領域D1およびD2のいずれの深さよりも深い。
層間絶縁膜IL1上には複数の配線M1(図10参照)が形成され、複数の配線M1は、プラグPGを介して、選択ゲート電極SG、ダミー選択ゲート電極SGI、メモリゲート電極MG、ダミーメモリゲート電極MGI、ソース領域S1、S2、ドレイン領域D1およびD2にそれぞれ電気的に接続されている。図示は省略するが、配線M1上には、積層された配線M2、MBおよびMSを含む積層配線層が形成されている(図1参照)。選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmのそれぞれは、フィンFAの表面(上面および側面)をチャネルとして有するFINFET(Fin Field Effect Transistor)、つまりフィン型の電界効果トランジスタである。
本実施の形態の配線層を含むメモリアレイのレイアウトは、図1に示すレイアウトと同様であるため、選択ゲート電極SGおよびダミー選択ゲート電極SGIはまとめて第1領域QsRに形成され、メモリゲート電極MGおよびダミーメモリゲート電極MGIはまとめて第2領域QmRに形成され、第1領域QsRと第2領域QmRとは、Y方向に並んで配置されている。すなわち、選択トランジスタQsのドレイン領域D1と、メモリトランジスタQmのソース領域S2とは、前記実施の形態1と同様に、第1領域QsRと第2領域QmRとの境界を軸とする線対称の構造を有する配線により互いに接続されている。このようにして電気的に接続された一組の選択トランジスタQsとメモリトランジスタQmとは、1つのメモリセル(ビット)を構成している。
本実施の形態の半導体装置は、製造工程において、フィンFA、FBおよび素子分離領域EIを形成した後、前記実施の形態1と同様の工程を行うことで形成することができる。
つまり、本実施の形態の半導体装置の製造工程では、まず、半導体基板SBを用意した後、半導体基板SBの上面から突出するフィンFA、FBを形成する。すなわち、半導体基板SB上にハードマスクとなる絶縁膜から成るパターンを形成する。その後、当該パターンをエッチング保護マスクとして用いてドライエッチングを行うことで、半導体基板SBの上面の一部を後退させる。これにより、半導体基板SBの上面に複数の溝を形成され、2つの溝に挟まれたフィンFAが第1領域QsRに形成される。同時に、第2領域QmRにはフィンFBが形成される。
続いて、上記複数の溝のそれぞれの内側に、例えば酸化シリコン膜から成る絶縁膜を埋め込むことで、当該絶縁膜から成る素子分離領域EIを形成する。すなわち、半導体基板SB上にCVD法などで酸化シリコン膜を形成した後、当該酸化シリコン膜の上面を下方に後退させることで、当該酸化シリコン膜から成る素子分離領域EIを形成する。このようにエッチバックを行うことで、フィンFAの上側の一部分が、素子分離領域EIの上面よりも上に突出する。
以降は、図6および図7を用いて説明した工程のうち、素子分離領域EIを形成した後の工程と同様の工程を行うことで、本実施の形態のFINFETを含む半導体装置を形成することができる。
本実施の形態では、前記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、図13を用いて説明した比較例と同様のメモリセルをフィン上に形成する場合、1つのフィン上に並んで配置され、互いに共有するn型半導体領域を通じて電気的に接続された選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmを、ゲート長方向に並べて配置することが考えられる。その場合、比較例の半導体装置では、メモリセルを構成する選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmが相互間に素子分離領域EIを挟まずゲート長方向で並んでいるために、ゲート絶縁膜IF1とONO膜C1との作り分けのマージンが小さく、露光位置のずれなどにより耐圧の低下が起こる虞がある。したがって、半導体装置の面積の増加を防ぎつつメモリセルの信頼性の低下を防ぐことが困難となる問題が生じる。また、露光位置のずれに対するマージンが少ないことで、歩留まりが低下する問題がある。
これに対し、本実施の形態では、図1、図9~図11に示すように、選択トランジスタQsおよびメモリトランジスタQmのそれぞれを別々の領域にまとめて形成することで、ゲート電極およびゲート絶縁膜などのパターンサイズおよびパターン同士の間の距離を大きくすることが可能となり、パターン同士の間の境界における管理が厳しくなくなる。このため、ゲート電極とゲート絶縁膜との間、および、対向するゲート絶縁膜IF1とONO膜C1との間のそれぞれの距離(マージン)を大きく確保することができる。よって、図13に示すように、ゲート電極(選択ゲート電極SGまたはメモリゲート電極MG)がゲート絶縁膜(ゲート絶縁膜IF1またはONO膜C1)を踏み外し、ゲート電極の一部がゲート絶縁膜の外側に形成されることを防ぐことができる。また、ゲート絶縁膜IF1上にONO膜C1が重なったまま残ることを防ぐことができる。
また、ここでは複数の選択トランジスタQsが形成された第1領域QsRと、複数のメモリトランジスタQmが形成された第2領域QmRとを、それらのトランジスタのゲート幅方向に並べている。これにより、第1領域QsRおよび第2領域QmRの境界を挟んで対向する選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGを、素子分離領域EIの直上で終端させることができる。つまり、比較例では、ONO膜とI/O酸化膜とを作り分ける境界部が活性領域上に存在していたが、本実施の形態では、ONO膜とI/O酸化膜とを作り分ける境界部は素子分離領域EI(図4参照)上にのみ存在する。したがって、ゲート電極がゲート絶縁膜を踏み外し、ゲート電極の一部がゲート絶縁膜の外側に形成されたとしても、ゲート電極の当該一部は、半導体基板SBの上面ではなく、素子分離領域EIの上面に接する。
また、本実施の形態では、ゲート幅方向(Y方向)におけるゲート絶縁膜の端部を素子分離領域EI(図4参照)上で終端させることができるため、ゲート絶縁膜の終端部近傍にシリコンなどから成る残渣が発生したとしても、当該残渣により影響が生じることを防ぐことができる。
以上により、選択ゲート電極SGおよびメモリゲート電極MGと半導体基板SBとの間の耐圧が低下することを防ぐことができるため、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、ベースプロセスが例えば数十nmの先端プロセスであっても、メモリセルを形成するために必要なマスク(レチクル)の仕様は、直線状パターン(I線)のようなラフなパターン形成用の仕様でよい。これにより、パターニングが容易となり、マスク(レチクル)の追加、および、フォトリソグラフィ工程の追加のそれぞれに要するコストを低減することができる。また、露光位置の合わせずれなどに起因して歩留まりが低下することを防ぐことができる。また、パターンの作り込みが容易であるため、新規メモリ混載業務完了までに要する工数(時間)を少なくすることができる。
また、本実施の形態では、図1~図3に示すように、第1領域QsRにおいて選択ゲート電極SGと並ぶダミー選択ゲート電極SGIと、第2領域QmRにおいてメモリゲート電極MGと並ぶダミーメモリゲート電極MGIとを形成している。これにより、X方向(ゲート長方向)に並ぶ選択トランジスタQs同士のそれぞれを素子分離領域EIにより分離する必要がなくなり、X方向(ゲート長方向)に並ぶメモリトランジスタQm同士のそれぞれを素子分離領域EIにより分離する必要がなくなる。
よって、素子分離領域EIにより規定される活性領域は、X方向に延在するパターンをY方向に複数並べるレイアウトのみにより構成される。すなわち、活性領域のレイアウトを単純化することができるため、本願発明は、本実施の形態のようにFINFETに容易に適用することができる。さらに、メモリセルの活性領域を形成するために必要なマスク(レチクル)の仕様は、直線状パターン(I線)のようなラフなパターン形成用の仕様でよい。これにより、パターニングが容易となり、半導体装置の製造コストを低減することができる。また、活性領域のレイアウトを単純化することで、露光位置のずれに起因する半導体装置の信頼性の低下および半導体装置の歩留まりの低下を防ぐことができる。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
C1 ONO膜
D1、D2 ドレイン領域
IF1 ゲート絶縁膜
M1、M2、MB、MS 配線
MG メモリゲート電極
MGI ダミーメモリゲート電極
Qm メモリトランジスタ
QmR 第2領域
Qs 選択トランジスタ
QsR 第1領域
S1、S2 ソース領域
SB 半導体基板
SG 選択ゲート電極
SGI ダミー選択ゲート電極

Claims (13)

  1. 複数の選択トランジスタが形成された第1領域、および、複数のメモリトランジスタが形成された第2領域を有する半導体基板を有し、
    前記複数の選択トランジスタのそれぞれは、
    前記半導体基板上に第1絶縁膜を介して形成され、平面視で第1方向に延在する第1ゲート電極と、
    前記半導体基板の上面に形成され、平面視で前記第1方向と交わる第2方向において前記第1ゲート電極を挟む第1ソース領域および第1ドレイン領域と、
    を備え、
    前記複数のメモリトランジスタのそれぞれは、
    前記半導体基板上に、電荷蓄積膜を含む第2絶縁膜を介して形成され、前記第1方向に延在する第2ゲート電極と、
    前記半導体基板の前記上面に形成され、前記第2方向において前記第2ゲート電極を挟む第2ソース領域および第2ドレイン領域と、
    を備え、
    前記第1領域および前記第2領域は、前記第1方向で隣り合っており、
    前記第1ドレイン領域と前記第2ソース領域とが互いに電気的に接続された一対の前記選択トランジスタと前記メモリトランジスタとは、メモリセルを構成している、半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1領域と前記第2領域との境界を挟んで対向する前記第1絶縁膜の端部と前記第2絶縁膜の端部とのそれぞれは、前記半導体基板上に形成された素子分離領域の直上で終端している、半導体装置。
  3. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記メモリセルを構成する前記選択トランジスタと前記メモリトランジスタとは、前記選択トランジスタおよび前記メモリトランジスタのそれぞれの上に形成された配線により互いに電気的に接続されている、半導体装置。
  4. 請求項3記載の半導体装置において、
    前記メモリセルを構成する前記選択トランジスタの前記第1ドレイン領域と、前記メモリセルを構成する前記メモリトランジスタの前記第2ソース領域とは、前記第1方向で並んでいる、半導体装置。
  5. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記複数の選択トランジスタは、前記第1方向で互いに並ぶ第1選択トランジスタおよび第2選択トランジスタを有し、
    前記複数のメモリトランジスタは、前記第1方向で互いに並ぶ第1メモリトランジスタおよび第2メモリトランジスタを有し、
    第1メモリセルを構成する前記第1選択トランジスタと前記第1メモリトランジスタとは、前記第1選択トランジスタおよび前記第1メモリトランジスタのそれぞれの上に形成された第1配線により互いに電気的に接続され、
    第2メモリセルを構成する前記第2選択トランジスタと前記第2メモリトランジスタとは、前記第1配線の上に形成された第2配線により互いに電気的に接続されている、半導体装置。
  6. 請求項5記載の半導体装置において、
    前記第2選択トランジスタ、前記第1選択トランジスタ、前記第1メモリトランジスタおよび前記第2メモリトランジスタは、前記第1方向に順に並んでいる、半導体装置。
  7. 請求項6記載の半導体装置において、
    前記第1配線と前記第2配線とは、前記第1領域と前記第2領域との間の境界の直上において、平面視で互いに重なっている、半導体装置。
  8. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記複数の選択トランジスタは、前記第1方向で互いに並ぶ第1選択トランジスタおよび第2選択トランジスタを有し、
    前記複数のメモリトランジスタは、前記第1方向で互いに並ぶ第1メモリトランジスタおよび第2メモリトランジスタを有し、
    第1メモリセルを構成する前記第1選択トランジスタと前記第1メモリトランジスタとは、前記第1選択トランジスタおよび前記第1メモリトランジスタのそれぞれの上に形成された第3配線により互いに電気的に接続され、
    第2メモリセルを構成する前記第2選択トランジスタと前記第2メモリトランジスタとは、前記第1領域と前記第2領域との間の境界の直上において前記第3配線と並ぶ第4配線により互いに電気的に接続されている、半導体装置。
  9. 請求項8記載の半導体装置において、
    前記第1選択トランジスタ、前記第2選択トランジスタ、前記第1メモリトランジスタおよび前記第2メモリトランジスタは、前記第1方向に順に並んでいる、半導体装置。
  10. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1領域内で素子分離領域により規定された第1活性領域上に前記第1絶縁膜を介して形成され、前記第1方向に延在する擬似的な第3ゲート電極と、
    前記第2領域内で前記素子分離領域により規定された第2活性領域上に前記第2絶縁膜を介して形成され、前記第1方向に延在する擬似的な第4ゲート電極と、
    をさらに有し、
    前記第3ゲート電極は、前記第1活性領域に形成され、第2方向で隣り合う2つの前記選択トランジスタのそれぞれの前記第1ゲート電極同士の間に位置し、
    前記第4ゲート電極は、前記第2活性領域に形成され、第2方向で隣り合う2つの前記メモリトランジスタのそれぞれの前記第2ゲート電極同士の間に位置している、半導体装置。
  11. 請求項10記載の半導体装置において、
    前記メモリセルの読出動作時において、前記第3ゲート電極および前記第4ゲート電極のそれぞれには、0Vが印加される、半導体装置。
  12. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記半導体基板上に形成され、前記第1方向で隣り合う前記選択トランジスタと前記メモリトランジスタとを互いに分離する素子分離領域をさらに有し、
    前記第1領域と前記第2領域との間の境界と、前記第1方向における前記素子分離領域の端部との距離は、200nm~400nmである、半導体装置。
  13. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1領域の前記半導体基板の一部分であって、前記半導体基板の上面から上方に突出し、前記第2方向に延在する第1突出部と、
    前記第2領域の前記半導体基板の一部分であって、前記半導体基板の上面から上方に突出し、前記第2方向に延在する第2突出部と、
    をさらに有し、
    前記第1ゲート電極は、前記第1突出部の上面および側面を覆い、
    前記第1ソース領域および前記第1ドレイン領域のそれぞれは、前記第1突出部内に形成され、
    前記第2ゲート電極は、前記第2突出部の上面および側面を覆い、
    前記第2ソース領域および前記第2ドレイン領域のそれぞれは、前記第2突出部内に形成されている、半導体装置。
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