JP7112951B2 - 耐火壁の構築方法 - Google Patents
耐火壁の構築方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7112951B2 JP7112951B2 JP2018234140A JP2018234140A JP7112951B2 JP 7112951 B2 JP7112951 B2 JP 7112951B2 JP 2018234140 A JP2018234140 A JP 2018234140A JP 2018234140 A JP2018234140 A JP 2018234140A JP 7112951 B2 JP7112951 B2 JP 7112951B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- corrugated steel
- wall
- fire
- base material
- steel plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Building Environments (AREA)
Description
そのため、耐火壁の耐火被覆部と反対側の面が高温に曝されると、耐火被覆部側の凹部では、断面視において3方向が閉鎖された状態となり、その3方向からの熱が凹部に集中して局部的に高温になるという問題がある。
前記下地材が、その下地材と前記波形鋼板の片面側の間に立設された複数本の鉄筋に固着されている点にある。
したがって、たとえ耐火壁の耐火被覆部と反対側の面が高温に曝されても、耐火被覆部側の面では、熱が全面に分散されて局部的に高温になるようなことはない。
更に、本構成によれば、下地材が、その下地材と波形鋼板の片面側の間に立設された複数本の鉄筋に固着されているので、鉄筋による下地材の補強効果が期待でき、下地材の保持と耐火被覆部の保持が確実となる。それに加えて、鉄筋も熱伝導性が高いので、鉄筋による熱の分散効果も期待できる。
更に、メタルラスは熱伝導性が高いので、メタルラスを介しての熱の分散効果を期待することができ、特に、メタルラスで波形鋼板の片面側の全体を覆う場合には、メタルラスを介して熱を耐火被覆部の全体に亘って分散させることができ、耐火被覆部の局部的な高温化を一層確実に回避することができる。
本発明に係る耐火壁1は、図1~図3に示すように、山部と谷部を交互に備えた波形鋼板2で構成される壁本体と、その波形鋼板2の片面側に吹付けロックウールからなる耐火材を吹付けにより塗布して形成される耐火被覆部3などを備えている。
この耐火壁1は、例えば、鋼管からなる左右一対の柱4(図1では、左側の柱のみを図示)、および、H形鋼からなる上梁5と下梁6で囲まれる矩形の空間に配設されて、耐火壁1の耐火被覆部3と反対側の面が高温に曝された際、その熱が耐火被覆部3側の面に伝わるのを抑制する。
波形鋼板2は、山部と谷部が水平に延出するように横方向に向けて配設され、そのため、耐火被覆部3側の面には、谷部により形成される凹部10が上下方向に多数条に亘って横方向に延出する。その耐火被覆部3側の面において、多数条の凹部10を覆うために、メタルラスからなる下地材11が、波形鋼板2の耐火被覆部3側の面の全面、つまり、多数条の凹部10を含む全面を覆うように配置され、この下地材11も、上枠7、下枠8、および、両側枠9からなる枠体に溶接により接続されて保持される。
すなわち、耐火壁1を構成する波形鋼板2、下地材11、および、鉄筋12は、上枠7、下枠8、および、両側枠9からなる枠体にそれぞれ接続されて保持される。
図3に詳しく示すように、その枠体の上枠7の上方には上枠ガセットプレート7aが、上梁5の下方には上梁ガセットプレート5aがそれぞれ連設され、更に、図1および図2に示すように、下枠8の下方には下枠ガセットプレート8aが、両側枠9の横外方には側枠ガセットプレート9aがそれぞれ連設される。
その結果、耐火壁1を構成する波形鋼板2、下地材11、および、鉄筋12は、上枠7、下枠8、および、両側枠9からなる枠体を介して、左右一対の柱4、上梁5、および、下梁6で囲まれる矩形の空間に配置保持される。
その状態で、壁本体を構成する波形鋼板2の片面側、つまり、メタルラスからなる下地材11側に吹付けロックウールからなる耐火材が吹付けにより塗布されて耐火被覆部3が形成され、更に、上枠7、下枠8、両側枠9をはじめとして、各ガセットプレート5a、7a、8a、9aを含んで柱4や上梁5など、必要な部位の全てが耐火被覆部3で被覆される。
例えば、予め工場などで、上枠7、下枠8、および、両側枠9からなる枠体を作製し、その枠体に対して波形鋼板2、鉄筋12、下地材11をこの順に配置し、それぞれ枠体に接続しておく。その枠体を現場に搬入し、各ガセットプレート5a、7a、8a、9aを介して柱4、上梁5、下梁6などに接続して保持させる。
この柱4、上梁5、下梁6などに枠体が接続保持された段階で、波形鋼板2による壁本体の構築が完了し、かつ、波形鋼板2の片面側の全体が下地材11により覆われた状態となる。その後、下地材11側に耐火材を吹付けて耐火被覆部3を形成するとともに、必要な部位も耐火被覆部3で覆う。
なお、図中13は上層階の床スラブ、14は下層階の床スラブを示す。
つぎに、図4と図5に示す別の実施形態について説明するが、重複説明を避けるため、先の実施形態(図1~図3)で説明したのと同じ構成については、同じ符号を付すことで詳細な説明を省略し、主として先の実施形態と異なる構成について説明する。
そのため、耐火壁1の耐火被覆部3の上端部が、上枠7により位置規制され、耐火壁1の耐火被覆部3と反対側の面が高温に曝されて波形鋼板2、下地材11、鉄筋12などが加熱により伸長しても、耐火被覆部3でのひび割れの発生が抑制される。
なお、耐火壁1の他の構成および構築方法は、先の実施形態と同じである。
その場合、図示はしないが、例えば、上枠7、下枠8、および、図外の両側枠からなる枠体において、上枠7の上方、下枠8の下方、および、両側枠の横外方にそれぞれ多数のスタッドを連設し、枠体を所定の位置に維持した状態でコンクリートを打設してRC造の柱や上下の梁5、6を構築する。それによって各スタッドがコンクリートに埋設され、枠体を柱や上下の梁5、6に接続させて保持させることになる。
すなわち、このような枠体をなくし、耐火壁の構築現場において、波形鋼板2、下地材11、および、鉄筋12を柱4や上下の梁5、6に直接接続して実施することもでき、更に、鉄筋12を使用せずに実施することも可能である。
また、下地材11により波形鋼板2の耐火被覆部3側の全面、つまり、凹部10を含む全面を覆った例を示したが、下地材11により凹部10のみを局部的に覆って実施することも可能である。
また、耐火被覆部3を形成するに際し、吹付けロックウールを吹付けにより塗布して形成した例を示したが、例えば、耐火用の発泡ウレタンやセラミック系被覆材などを吹付けにより塗布して形成することもできる。更に、吹付けではなく、例えば、セラミック系耐火被覆材などを塗付けにより塗布して形成することもできる。
2 波形鋼板
3 耐火被覆部
7 上枠
10 波形鋼板の凹部
11 下地材
12 鉄筋
Claims (4)
- 波形鋼板により壁本体を構築し、その壁本体としての波形鋼板の片面側に耐火材を塗布して耐火被覆部を形成する耐火壁の構築方法であって、
前記波形鋼板の片面側において、その波形鋼板の片面側をほぼ平坦な面とするように波形鋼板の凹部を下地材で覆った状態で耐火材を塗布して耐火被覆部を形成し、
前記下地材が、その下地材と前記波形鋼板の片面側の間に立設された複数本の鉄筋に固着されている耐火壁の構築方法。 - 前記下地材が、前記波形鋼板の片面側の全体を覆っている請求項1に記載の耐火壁の構築方法。
- 前記下地材が、メタルラスであり、前記耐火材が、吹付けロックウールである請求項1または2に記載の耐火壁の構築方法。
- 前記鉄筋の上端部が、耐火壁の上枠に接続され、当該耐火壁が、側面視において前記上枠の奥行き方向内に配置されている請求項1~3のいずれか1項に記載の耐火壁の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018234140A JP7112951B2 (ja) | 2018-12-14 | 2018-12-14 | 耐火壁の構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018234140A JP7112951B2 (ja) | 2018-12-14 | 2018-12-14 | 耐火壁の構築方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020094437A JP2020094437A (ja) | 2020-06-18 |
JP7112951B2 true JP7112951B2 (ja) | 2022-08-04 |
Family
ID=71084779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018234140A Active JP7112951B2 (ja) | 2018-12-14 | 2018-12-14 | 耐火壁の構築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7112951B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003138672A (ja) | 2001-10-31 | 2003-05-14 | Sekisui Chem Co Ltd | 建物の耐火構造とその施工方法 |
JP2010007393A (ja) | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Takenaka Komuten Co Ltd | 断熱性を備えた耐震壁構造、及び耐震壁構造の断熱性向上方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51121927A (en) * | 1975-04-16 | 1976-10-25 | Nippon Kokan Kk | Panel material for construction |
JPS5252428A (en) * | 1975-10-25 | 1977-04-27 | Kajima Corp | Wall surface structure of steel skeleton structure building |
JPS5691806U (ja) * | 1979-12-19 | 1981-07-22 | ||
JPS5697349U (ja) * | 1979-12-24 | 1981-08-01 | ||
JPS5910644A (ja) * | 1982-07-09 | 1984-01-20 | 株式会社長谷川工務店 | 耐火被覆層の施工方法 |
JP2525050Y2 (ja) * | 1990-05-31 | 1997-02-05 | 大成建設株式会社 | 合成耐火被覆構造 |
-
2018
- 2018-12-14 JP JP2018234140A patent/JP7112951B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003138672A (ja) | 2001-10-31 | 2003-05-14 | Sekisui Chem Co Ltd | 建物の耐火構造とその施工方法 |
JP2010007393A (ja) | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Takenaka Komuten Co Ltd | 断熱性を備えた耐震壁構造、及び耐震壁構造の断熱性向上方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020094437A (ja) | 2020-06-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
SK118699A3 (en) | SHEET METAL STRUCTURAL MEMBER, CONSTRUCTION PANEL AND METHOD OFì (54) CONSTRUCTION | |
JP5314356B2 (ja) | 合成梁、合成梁施工方法、及び耐火建築物 | |
KR100211534B1 (ko) | 건축물의 pc벽체와 pc슬라브의 연결구조 및 그 시공방법 | |
KR20100036035A (ko) | 경간의 거리연장과 천정높이를 줄이는 것이 가능한 지지빔구조체 | |
JP7112951B2 (ja) | 耐火壁の構築方法 | |
US2154619A (en) | Precast building slab | |
KR20190052638A (ko) | 빔 보강 데크플레이트 및 이를 이용한 시공방법 | |
JP2002038420A (ja) | 橋梁用波形鋼板 | |
JP7045221B2 (ja) | 床 | |
JP6353591B1 (ja) | 合成床版 | |
JP6368538B2 (ja) | 耐火架構構造 | |
JP7009279B2 (ja) | 耐火被覆構造及びその施工方法 | |
JP7377709B2 (ja) | 床の施工方法 | |
JP4898317B2 (ja) | 耐震壁設置構造 | |
JP6775982B2 (ja) | 梁の耐火構造及び梁の耐火方法 | |
KR101579037B1 (ko) | 샌드위치 프리캐스트 콘크리트 합성보 및 그 제조방법 | |
KR101036909B1 (ko) | 모듈러 건축물의 내화시공시스템 | |
JP6934294B2 (ja) | 設備構造ユニット及び床施工方法 | |
JP7229836B2 (ja) | 中空スラブ構造 | |
JP5270112B2 (ja) | 壁状構造物 | |
JP2008002240A (ja) | デッキプレートによる屋根構造及び床構造 | |
JP7229831B2 (ja) | 天井下地パネルフレームの配設構造 | |
KR20180101678A (ko) | 합벽지지대용 앙카볼트 | |
KR200200417Y1 (ko) | 철근콘크리트 슬래브의 데크 거더 | |
JPH11293835A (ja) | デッキプレート合成スラブ構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201217 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211122 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220112 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220316 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220509 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220706 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220725 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7112951 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |