JP7112606B1 - 水硬性組成物用粉末分散剤組成物 - Google Patents

水硬性組成物用粉末分散剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】水硬性組成物に優れた流動性を付与でき、高温環境下でも固結しにくいなど熱安定性に優れた水硬性組成物用粉末分散剤組成物を提供する。【解決手段】粒子(A)及び粒子(B)を含有する組成物であって、組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下である、水硬性組成物用粉末分散剤組成物。<粒子(A)>(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径が90μm以上600μm以下、粒径70μm以下の粒子の割合が15体積%以下である粒子[(A1)成分]原料の全ての単量体の融点が-80℃以上80℃以下である、特定の構成単位を含む共重合体[(A2)成分]5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であるノニオン性界面活性剤<粒子(B)>メジアン径が1μm以上50μm以下である無機化合物粒子【選択図】なし

Description

本発明は、水硬性組成物用粉末分散剤組成物、水硬性組成物用プレミックス及び水硬性組成物に関する。
近年、SDGs実現のため、ESG観点から環境に配慮したインフラ整備が目指されている。その一例として、再生可能エネルギーの活用のための洋上風力発電機新設や、高度経済成長期に確立されたインフラの維持補修が活況を呈している。
当該分野では、施工スペースが限られ、生コンクリートの搬入が困難であることから、水硬性組成物と粉末状の分散剤(以降、粉末分散剤とする)等有機化合物の粉体混合品である、プレミックスの使用が主流である。補修材にプレミックスされる粉末分散剤としては、ナフタレンスルホン酸系分散剤やポリカルボン酸系分散剤、メラミンスルホン酸系分散剤等があるが、特にポリカルボン酸系分散剤は高分散性を示し、水硬性組成物中の水の配合量を減らすことで、構造物の強度向上に資する。
他方、粉末分散剤は、分散剤溶液の乾燥により得られ、粉末化方法は、常温常圧で加熱による乾燥を行う加熱乾燥法と減圧下で乾燥を行う減圧乾燥法に大別され、分散剤溶液の展開方法により、ドラムドライ法、ディスクドライ法、ベルトドライ法に代表される薄膜乾燥法、噴霧乾燥法、ニーダー法、無機粉体担持法等に分けられる。
また、粉末分散剤に代表される水硬性組成物用粉末分散剤組成物には、固結防止性及びハンドリング性の向上を目的に、非晶質シリカ、炭酸カルシウム微粉末、高炉スラグ微粉末等の無機粉体が混合されることが多い。
特許文献1には、ポリアマイドポリアミンを重合体骨格に含む粉末状のポリカルボン酸系セメント分散剤であって、減水性、スランプフローの持続性、コンクリートの強度発現性を改良し得るという効果を有すると共に、ブロッキングが効果的に防止され得、且つ、スラリーへの溶解性に優れ、しかも無機粉体と均一に混合され得る分散剤及び該分散剤を含む分散剤組成物が開示されている。
国際公開第2006/059723号
しかしながら、一般的な水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、熱可塑性の高分子を含むことが多く、高温環境下で溶融や融着を起こしやすく、水硬性組成物用粉末分散剤組成物のハンドリング性が低下する、つまり熱安定性に課題があった。また、水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、例えば、プレミックスのような粉末形態で水硬性組成物の調製に用いる場合なども、水硬性組成物に対して優れた流動性を付与できることが望ましい。
本発明は、水硬性組成物に優れた流動性を付与でき、高温環境下でも固結しにくいなど熱安定性に優れた水硬性組成物用粉末分散剤組成物を提供する。
本発明は、下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下である、水硬性組成物用粉末分散剤組成物に関する。
<粒子(A)>
下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が90μm以上600μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が15体積%以下である粒子
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上80℃以下である共重合体
Figure 0007112606000001
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0以上2以下の数を示し、qは0又は1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、5以上150以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
<粒子(B)>
無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が1μm以上50μm以下である粒子
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下である、水硬性組成物用粉末分散剤組成物を含む。
<粒子(A)>
下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が90.0μm以上600.0μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が15.0体積%以下である粒子
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上80℃以下である共重合体
Figure 0007112606000002
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0以上2以下の数を示し、qは0又は1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、5以上150以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
<粒子(B)>
無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が1.0μm以上50.0μm以下である粒子
また、本発明は、前記本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物と、(C)セメント、石膏、スラグ、フライアッシュ及び石灰から選ばれる1種以上の水硬性粉体と、(D)細骨材とを配合してなる、水硬性組成物用プレミックスに関する。
また、本発明は、前記本発明の水硬性組成物用プレミックスと、水とを配合してなる水硬性組成物に関する。
また、本発明は、前記本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法であって、(A1)成分、(A2)成分及び水を含有する混合物を乾燥させて粒子(A)を製造すること、該粒子(A)と粒子(B)とを混合すること、を行う、水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、前記本発明の組成物の、水硬性組成物用粉末分散剤としての使用に関する。
本発明によれば、水硬性組成物に優れた流動性を付与でき、高温環境下でも固結しにくいなど熱安定性に優れた水硬性組成物用粉末分散剤組成物並びにこれを用いた水硬性組成物用プレミックス及び水硬性組成物が提供される。
近年、持続的な社会実現のためにSDGsが提唱されている。本発明は、分散剤組成物の保存安定性の向上、水硬性組成物製造時の水硬性粉体混合工程の省力化などを実現でき、例えば、SDGsのNo.7、9、11、12、13などに貢献する技術となり得ると考えられる。
本発明者らは、原料の全ての単量体の融点が所定範囲にある所定の共重合体〔(A1)成分〕に所定のノニオン性界面活性剤〔(A2)成分〕を配合して得た所定の粒子(A)に、所定の粒子(B)を混合することで、高温下における固結防止性が向上することを見出した。本発明により高温下における固結防止性が向上するメカニズムは必ずしも定かではないが、以下のように推察される。微細な粒子間の付着力(凝集引力)のうち、最も大きな相互作用力として知られているのが、液架橋力(ラプラス圧)である。また、粒子の融着は粒子同士の付着力により粒子の接触頻度が増加することで促進されると考えられる。本発明では、相対的に粒子(A)が大径化していることで粒子(A)そのものの表面積が相対的に低減し、小粒径で表面積の大きい粒子(B)により粒子(A)を被覆することで、融着を起こしやすい有機化合物(前記共重合体及びそれ以外の粒子(A)成分に取り込まれる有機化合物)同士の接触面積が低減すると考えられる。また、粒子(A)に配合されるノニオン性界面活性剤は、前記有機化合物よりも表面張力が低く、アニオン性界面活性剤等の極性が高い界面活性剤に比して前記共重合体との親和性が低いことから、当該ノニオン性界面活性剤が、前記有機化合物表面にブリードしやすくなる。その結果、溶融した前記有機化合物や粒子(A)中に含まれる水分による液相の表面張力が低下して、表面張力が支配因子であるラプラス圧、ひいては付着力を低下させ、高温下における固結防止性を向上させると考えられる。粒子(A)に配合されるノニオン性界面活性剤は、所定の表面張力を有することから、このような機構による固結防止性がより適切に発現するものと考えられる。また、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物を用いた水硬性組成物が流動性に優れるメカニズムは必ずしも定かではないが、以下のように推察される。高分子の熱特性は、高分子構成単位の剛直性に少なからず影響を受ける。すなわち、構成単位が軟らかいほど、その構成単位が重合した高分子も軟らかくなる傾向がある。軟らかい分子は、分子運動性も比較的大きくなるため、例えば、分散剤として機能する高分子は、水硬性組成物中においても当該高分子の吸着膜厚を厚く維持することができ、水硬性粉体により効果的に分散力を付与し見かけの自由水量を増やすことで、優れた水硬性組成物の流動性を示すと考えられる。本発明では、粒子(A)に用いる(A1)成分の共重合体の原料の全ての単量体の融点が比較的低いことで、かかる流動性の向上が発現しやすくなっているものと推察される。また、かかる共重合体は、水への溶解性や分散性が向上し同一条件下では流動性が速やかに発現して流動性を向上させやすくなっているものと推察される。
なお、本発明の作用機構は、これらに限定されるものではない。
〔水硬性組成物用粉末分散剤組成物〕
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、所定の粒子(A)及び粒子(B)を含有する。
粒子(A)は、下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が90μm以上600μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が15体積%以下である粒子である。
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上80℃以下である共重合体
Figure 0007112606000003
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0以上2以下の数を示し、qは0又は1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、5以上150以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
(A1)成分は、高温下での固結防止性の観点から、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上80℃以下である。ここで、単量体は、当該共重合体の繰り返し単位の構成単位となる単量体を意味する。この単量体は、重合構造を含んでいてもよいが、その重合部分を構成する単量体は、融点を判定する単量体からは除外される。例えば、構成単位(2)は、構造中にアルキレンオキシドの重合構造(CHCH(R)O)を含むが、この重合構造の単量体であるアルキレンオキシドは、融点を判定する単量体とはしない。なお、(A1)成分の共重合体の原料の単量体の融点は、試薬として入手可能なサンプルについては、安全データシート(SDS)に開示された融点を採用する。また、試薬として入手不可能なサンプルについては、各サンプルをプラチナ製パンに0.4mg程度秤量し、熱重量-示差熱同時測定装置(TG-DTA)(Thermo plus EVO2、株式会社リガク製)により、200mL/分のN雰囲気下で、下記温度条件による測定に供し、示差熱分析(DTA)の吸熱ピーク温度Tp(℃)を融点とする。
[1]30℃→1,000℃(10.0℃/分)
[2]1,000℃→30℃(-30.0℃/分)
本発明の一つの態様において、(A1)成分の共重合体は、原料の全ての単量体の融点が、高温下での固結防止性の観点から、好ましくは-65℃以上、より好ましくは-30℃以上、更に好ましくは5℃以上、そして、好ましくは75℃以下、より好ましくは70℃以下、更に好ましくは65℃以下である。また、本発明の他の態様において、前記原料の単量体の融点の範囲は、-80℃、-65℃、-30℃、5℃以上、10℃、20℃、50℃、65℃、70℃、75℃、及び80℃から選択した数値を組み合わせて上限と下限とすることができる。また、構成単位(1)となる単量体の融点は、5℃以上、更に10℃以上、そして、20℃以下が好ましい。また、構成単位(2)となる単量体の融点は、50℃以上65℃以下が好ましい。(A1)成分の共重合体は、原料の全ての単量体の融点が前記範囲にあることが好ましい。
前記式(1)で表される構成単位(1)について、Rは、水素原子又はメチル基であり、メチル基を含むことが好ましい。Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムであり、好ましくは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属である。構成単位(1)は、2種以上であってもよい。構成単位(1)となる単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの塩から選ばれる単量体が挙げられる。
前記式(2)で表される構成単位(2)について、反応性の観点から、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基であり、高温下での固結防止性の観点から、それぞれ炭素数1のアルキル基、すなわちメチル基が好ましい。また、Rは、高温下での固結防止性の観点から、水素原子又はメチル基であり、水素原子が好ましい。構成単位(2)は、2種以上であってもよい。pは0以上2以下の数を示し、高温下での固結防止性の観点から、好ましくは0以上1以下であり、より好ましくは0である。qは0又は1の数を示し、熱安定性の観点から、好ましくは1である。nは、平均付加モル数であり、5以上150以下の数を示す。nは、高温下での固結防止性の観点から、好ましくは20以上、より好ましくは40以上、更に好ましくは60以上、より更に好ましくは100以上であり、そして、nは、好ましくは140以下、より好ましくは130以下、更に好ましくは120以下である。本発明の他の態様において、nの範囲は、100以上、そして、150以下、更に140以下、更に130以下、更に120以下であってよい。構成単位(2)となる単量体としては、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリオキシエチレンメタリルエーテル、ポリオキシエチレンイソプレニルエーテル及びポリオキシエチレンビニルエーテルから選ばれる単量体が挙げられる。
(A1)成分は、流動保持性の観点から、下記式(3)で表される構成単位(3)を含むことが好ましい。
Figure 0007112606000004
(式中、Rは、炭素数1以上4以下のヘテロ原子を含んでよい炭化水素基を示す。)
式(3)中のRは、炭素数1以上4以下のヘテロ原子を含んでよい炭化水素基を示し、好ましくはヒドロキシエチル基又はメチル基である。
構成単位(3)は、アクリル酸アルキル(炭素数1以上4以下)エステル及びメタクリル酸アルキル(炭素数1以上4以下)エステルから選ばれる化合物を単量体とする構成単位が好ましい。
(A1)成分は、セメント分散性の観点から、構成単位(1)、構成単位(2)、及び任意に構成単位(3)を含み、構成単位(1)~(3)の含有量の合計中、構成単位(1)の割合が45モル%以上95モル%以下、構成単位(2)の割合が5モル%以上30モル%以下、構成単位(3)の割合が0モル%以上35モル%以下の共重合体が好ましい。該共重合体は、構成単位(1)~(3)の含有量の合計中、構成単位(1)の割合は、単量体55モル%以上、更に65モル%以上、そして、90モル%以下、更に85モル%以下が好ましい。該共重合体は、構成単位(1)~(3)の含有量の合計中、構成単位(2)の割合は、単量体10モル%以上、更に15モル%以上、そして、25モル%以下、更に20モル%以下が好ましい。該共重合体は、構成単位(1)~(3)の含有量の合計中、構成単位(3)の割合は、単量体5モル%以上、更に10モル%以上、そして、25モル%以下、更に15モル%以下が好ましい。
(A1)成分における構成単位(1)と構成単位(2)のモル比は、セメント分散性の観点から、構成単位(1)/構成単位(2)で、好ましくは1以上、より好ましくは3以上、そして、好ましくは20以下、より好ましくは10以下である。
(A1)成分は、全構成単位中、構成単位(1)と構成単位(2)の合計の割合又は構成単位(1)と構成単位(2)と構成単位(3)の合計の割合が、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、そして、好ましくは100モル%以下であり、100モル%であってもよい。
(A1)成分の重量平均分子量は、セメント分散性の観点から、好ましくは20,000以上、より好ましくは25,000以上、更に好ましくは30,000以上、より更に好ましくは35,000以上であり、そして、好ましくは70,000以下であり、より好ましくは60,000以下、更に好ましくは55,000以下である。この重量平均分子量は、以下の条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定されたものである。
*GPC条件
装置:GPC(HLC-8320GPC)東ソー株式会社製
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CHCN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算(単分散のポリエチレングリコール:分子量87,500、250,000、145,000、46,000、24,000)
(A2)成分は、5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であるノニオン性界面活性剤である。(A2)成分の前記表面張力は、JIS K-3362記載のデュヌイ表面張力計によって測定されたものである。本発明の一つの態様において、(A2)成分の前記表面張力は、好ましくは25mN/m以上、より好ましくは30mN/m以上、そして、好ましくは45mN/m以下、より好ましくは40mN/m以下である。また、本発明の他の態様において、(A2)成分の前記表面張力は、30mN/m以上50.0mN/m以下、更に40mN/m以下であってよい。また、本発明の更なる他の態様において、(A2)成分の前記表面張力は、20.0mN/m以上35mN/m以下であってよい。また、本発明の更なる他の態様において、(A2)成分の前記表面張力の範囲は、20.0mN/m、25mN/m、30mN/m、35mN/m、40mN/m、45mN/m、及び50.0mN/mから選択した数値を組み合わせて上限と下限とすることができる。
(A2)成分としては、表面張力を低下させて固結防止の観点から、ポリオール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、脂肪酸ポリアルキレングリコールエステル、脂肪酸ポリオキシアルキレンポリオール、脂肪酸アルカノールアミド、オルガノポリシロキサン等から選択される1種類以上が挙げられ、ポリオール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、脂肪酸ポリアルキレングリコールエステル、脂肪酸ポリオキシアルキレンポリオール、及びオルガノポリシロキサンから選択される1種類以上が好ましく、ポリオール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、脂肪酸ポリアルキレングリコールエステル、脂肪酸ポリオキシアルキレンポリオール、及びオルガノポリシロキサンから選択される1種類以上がより好ましい。
(A2)成分が脂肪酸ポリアルキレングリコールエステルから選択される1種類以上である場合、脂肪酸の炭素数は、表面張力低下効果の観点から、8以上が好ましく、12以上がより好ましく、16以上がさらに好ましく、22以下が好ましく、20以下がより好ましく、18以下がさらに好ましい。
(A2)成分が脂肪酸ポリアルキレングリコールエステルから選択される1種類以上である場合、ポリオキシアルキレンの繰り返し単位は、表面張力低下効果の観点から、ポリオキシエチレン基および/またはポリオキシプロピレン基であることが好ましい。
(A2)成分が脂肪酸ポリアルキレングリコールエステルから選択される1種類以上である場合、脂肪酸ポリアルキレングリコールエステルのポリオキシアルキレンの繰り返し単位は、脂肪酸1モルに対する重合平均付加モル数にして、表面張力低下効果の観点から、1以上が好ましく、5以上がより好ましく、10以上がさらに好ましく、50以下が好ましく、40以下がより好ましく、30以下がさらに好ましい。
(A2)成分がポリオキシアルキレンアルキルエーテルから選択される1種類以上であり、ポリオキシアルキレンの繰り返し単位がポリオキシエチレン基を含む場合、ポリオキシエチレン基の繰り返し単位は、アルキル基1モルに対する重合平均付加モル数にして、表面張力低下効果の観点から、1以上が好ましく、5以上がより好ましく、10以上がさらに好ましく、45以下が好ましく、35以下がより好ましく、25以下がさらに好ましい。
(A2)成分がポリオキシアルキレンアルキルエーテルから選択される1種類以上であり、ポリオキシアルキレンの繰り返し単位がポリオキシプロピレン基を含む場合、ポリオキシプロピレン基の繰り返し単位は、アルキル基1モルに対する重合平均付加モル数にして、表面張力低下効果の観点から、1以上が好ましく、3以上がより好ましく、5以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、20以下がより好ましく、10以下がさらに好ましい。
(A2)成分がオルガノポリシロキサンから選択される1種類以上である場合、オルガノポリシロキサンとしては、表面張力低下効果の観点から、ジメチルシロキサンおよび/またはその変性物が好ましく、ジメチルシロキサン/シリカの反応生成物がより好ましい。
(A2)成分は、表面張力を低下させ固結防止の観点から、脂肪酸ポリアルキレングリコールエステルが好ましく、脂肪酸ポリアルキレングリコールエステルの脂肪酸の炭素数は16以上18以下で、ポリオキシアルキレンの繰り返し単位はポリオキシプロピレン基で、脂肪酸1モルに対する重合平均付加モル数にしてポリオキシプロピレン基の繰り返し単位は5以上10以下であることが好ましい。
(A2)成分は、固結防止性の観点から、Griffin法によって算出されるHLB値が、好ましくは0以上、より好ましくは0.0以上、更に好ましくは0.5以上、より更に好ましくは1.0以上、そして、好ましくは6.0以下、より好ましくは5.5以下、更に好ましくは5.0以下である。
粒子(A)中、(A1)成分の含有量は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは98質量%以上、そして、好ましくは99.9質量%以下、より好ましくは99.5質量%以下である。
また、粒子(A)中、(A2)成分の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、そして、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
粒子(A)は、セメント分散性の観点から、(A1)成分の含有量100質量部に対する(A2)成分の含有量の質量部が、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、より更に好ましくは0.7質量部以上、そして、好ましくは2.0質量部以下、より好ましくは1.8質量部以下、更に好ましくは1.6質量部以下、より更に好ましくは1.5質量部以下、より更に好ましくは1.4質量部以下、より更に好ましくは1.0質量部以下である。
粒子(A)中、(A1)成分と(A2)成分が占める割合は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
粒子(A)は、メジアン径(D50;μm)が90μm以上600μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が15体積%以下である。このメジアン径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置LA-300(株式会社堀場製作所製)を用い、エタノール(エタノール(95)、富士フイルム和光純薬株式会社製)を分散媒として超音波非照射下で測定されたものである。また、粒径70μm以下の粒子の割合は、メジアン径と同様の方法で測定した粒径の結果に基づいて算出されたものである。
粒子(A)のメジアン径(D50;μm)は、本発明の一つの態様において、好ましくは90.0μm以上、より好ましくは100μm以上、更に好ましくは110μm以上、そして、好ましくは600.0μm以下、より好ましくは450μm以下、更に好ましくは400μm以下、より更に好ましくは300μm以下である。
また、本発明の他の態様において、粒子(A)のメジアン径(D50;μm)は、100μm以上、そして、300μm以下、更に150μm以下、更に120μm以下であってよい。また、本発明の更なる他の態様において、粒子(A)のメジアン径(D50;μm)は、150μm以上200μm以下であってよい。また、本発明の更なる他の態様において、粒子(A)のメジアン径(D50;μm)は、250μm以上300μm以下であってよい。
また、本発明の更なる他の態様において、粒子(A)のメジアン径(D50;μm)の範囲は、90μm、90.0μm以上、100μm、110μm、120μm、150μm、200μm、250μm、300μm、400μm、450μm、600.0μm、及び600μmから選択した数値を組み合わせて上限と下限とすることができる。
また、粒子(A)中の粒径70μm以下の粒子の割合は、本発明の一つの態様において、好ましくは12体積%以下、より好ましくは9体積%以下、更に好ましくは6体積%以下である。また、本発明の他の態様において、粒子(A)中の粒径70μm以下の粒子の割合は、0.5体積%以上、更に4体積%以上、更に5体積%以上、そして、9体積%以下、更に6体積%以下であってよい。また、本発明の更なる他の態様において、粒子(A)中の粒径70μm以下の粒子の割合は、0.5体積%以上2体積%以下であってよい。また、粒子(A)中の粒径70μm以下の粒子の割合は、本発明の更なる他の態様において、0.5体積%、2体積%、4体積%、5体積%、6体積%、9体積%、12体積%、及び15.0体積%から選択した数値を組み合わせて上限と下限とすることができる。
粒子(A)は、例えば、(A1)成分、(A2)成分及び水を含有する混合物を乾燥させることで得ることができる。前記混合物は水溶液が好ましい。前記混合物、例えば水溶液の乾燥は、加熱乾燥、真空乾燥によって行うことができ、乾燥物の生産性の観点から、加熱乾燥によって行うことが好ましい。前記混合物、例えば水溶液の乾燥は、薄膜乾燥法、噴霧乾燥法、撹拌乾燥法などの方法により行うことが好ましい。薄膜乾燥法としては、ドラムドライ法、ディスクドライ法、ベルトドライ法が挙げられる。前記混合物、例えば水溶液の乾燥は、加熱乾燥に行うことが好ましい。また、前記混合物、例えば水溶液の乾燥は、薄膜乾燥法又は噴霧乾燥法により行うことがが好ましい。得られた粉末は、そのまま、あるいは、篩い分けなどの粒径調整を行って、粒子(A)として用いることがが好ましい。
粒子(B)は、無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が1μm以上50μm以下である粒子である。このメジアン径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置LA-300(株式会社堀場製作所製)を用い、エタノール(エタノール(95)、富士フイルム和光純薬株式会社製)を分散媒として超音波非照射下で測定されたものである。
粒子(B)のメジアン径(D50;μm)は、好ましくは1.0μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上、そして、好ましくは50.0μm以下、より好ましくは40μm以下、より好ましくは20μm以下である。
粒子(B)の無機化合物としては、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム等の無機塩類の粉末やカオリナイト、ベントナイト等の粘土鉱物粉末、又は高炉スラグやフライアッシュなどの微粉末、炭酸リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、ビルダー、ゼオライト、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ粉末(例えば、シリカ微粉末、多孔質シリカ微粉末など)、若しくはこれらの任意の組合せなどが挙げられる。これらの中でも、シリカ粉末(例えば、シリカ微粉末、多孔質シリカ微粉末など)、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム等の無機塩類の粉末が、固結防止性の観点から、好ましい。すなわち、粒子(B)は、シリカ粉末、炭酸カルシウム粉末、及びケイ酸カルシウム粉末から選ばれる粒子が好ましい。
粒子(B)は、無機化合物からなる水硬性を示さない粒子であって、メジアン径(D50;μm)が1μm以上50μm以下である粒子が好ましい。
なお、粒子(B)について、水硬性を示さない、とは、粒子(B)が水との化学反応による硬化を起こさないこと、つまり、水の存在により化学的に硬化しないことをいう。
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下である。前記組成物の前記表面張力は、JIS K-3362記載のデュヌイ表面張力計によって測定されたものである。本発明の一つの態様において、前記組成物の前記表面張力は、好ましくは30mN/m以上、より好ましくは35mN/m以上、更に好ましくは40mN/m以上、そして、好ましくは48mN/m以下、より好ましくは46mN/m以下である。また、本発明の他の態様において、前記組成物の前記表面張力は、35mN/m以上50.0mN/m以下であってよい。また、本発明の更なる他の態様において、前記組成物の前記表面張力は、30mN/m以上40mN/m以下であってよい。また、本発明の更なる他の態様において、前記組成物の前記表面張力の範囲は、20.0mN/m、30mN/m、35mN/m、40mN/m、46mN/m、48mN/m、及び50.0mN/mから選択した数値を組み合わせて上限と下限とすることができる。
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、前記所定の表面張力を満たすように粒子(A)、粒子(B)を含有することが好ましい。
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物中の粒子(A)の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物中の粒子(B)の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、より更に好ましくは5質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、高温下の固結防止性の観点から、粒子(A)中の(A1)成分の100質量部に対して粒子(B)を好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは3質量部以上、より更に好ましくは5質量部以上、そして、好ましくは15質量部以下、より好ましくは12質量部以下、更に好ましくは10質量部以下、更に9質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、粒子(A)、粒子(B)以外の任意の成分を含有することができる。そのような任意の成分としては、粉末消泡剤、粉末収縮低減剤、粉末増粘剤などが挙げられる。ただし、これらは粒子(A)、粒子(B)には該当しないものが選択される。粉末消泡剤及び粉末収縮低減剤の例としては、ポリオキシアルキレングリコールアルキルエーテルが挙げられる。粉末増粘剤の例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体が挙げられる。また、ポリエチレングリコールなどの有機粉体を粉末化助剤として含有することができる。
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、前記粒子(A)及び前記粒子(B)を配合してなる水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下である、水硬性組成物用粉末分散剤組成物であってよい。
本発明により、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法であって、(A1)成分、(A2)成分及び水を含有する混合物を乾燥させて粒子(A)を製造すること、該粒子(A)と粒子(B)とを混合すること、を行う、水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法が提供される。本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法には、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法における粒子(A)、粒子(B)、(A1)成分、(A2)成分の具体例や好ましい態様なども、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物と同じである。前記混合物の乾燥は、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物の粒子(A)で述べた方法で行うことができる。
また、本発明により、本発明の組成物の、水硬性組成物用粉末分散剤としての使用が提供される。すなわち、前記粒子(A)及び前記粒子(B)を含有する組成物であって、当該組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下である組成物の、水硬性組成物用粉末分散剤としての使用が提供される。本発明の使用には、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。本発明の使用における粒子(A)、粒子(B)、(A1)成分、(A2)成分の具体例や好ましい態様なども、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物と同じである。
[水硬性組成物用プレミックス]
本発明の水硬性組成物用プレミックスは、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物と、(C)セメント、石膏、スラグ、フライアッシュ及び石灰から選ばれる1種以上の水硬性粉体〔以下、(C)成分という〕と、(D)細骨材〔以下、(D)成分という〕とを配合してなる、水硬性組成物用プレミックスである。
本発明の水硬性組成物用プレミックスには、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。本発明の水硬性組成物用プレミックスにおける粒子(A)、粒子(B)、(A1)成分、(A2)成分の具体例や好ましい態様なども、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物と同じである。
本発明の水硬性組成物用プレミックスは、コンクリート、モルタルなどの水硬性組成物を製造するための混合物であって、予め本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物と、(C)成分と、(D)成分とを混合して得られる。通常、本発明の水硬性組成物用プレミックスは、水と混合して用いられる。本発明の水硬性組成物用プレミックスとしては、例えば、モルタルプレミックスが挙げられる。
本発明の水硬性組成物用プレミックスは、形態が粉末であることが好ましい。すなわち、本発明の水硬性組成物用プレミックスは、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物と、(C)成分と、(D)成分とを所定条件で配合してなる水硬性組成物用粉末プレミックスが好ましい。
本発明の水硬性組成物用プレミックス中の粒子(A)の配合量は、水硬性スラリーの流動性の観点から、(C)成分の水硬性粉体100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.10質量部以上、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは1質量部以下である。
本発明の水硬性組成物用プレミックス中の(C)成分の配合量は、硬化体強度の観点から、配合する全成分中、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましい。そして、プレミックス中の(C)成分の配合量は、配合する全成分中、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましい。
本発明の水硬性組成物用プレミックス中の(D)成分の配合量は、流動性の観点から、配合する全成分中、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましい。そして、プレミックス中の(D)成分の配合量は、配合する全成分中、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましい。
本発明の水硬性組成物は、水硬性スラリー用プレミックスであることが好ましい。
(C)成分の水硬性粉体とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられる。好ましくは普通ポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸塩セメント等のセメントである。また、セメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフュームなどのポソラン作用及び/又は潜在水硬性を有する粉体や、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加された高炉スラグセメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等のセメントを用いることもできる。水硬性粉体が、セメントなどの水和反応により硬化する物性を有する粉体の他、ポゾラン作用を有する粉体、潜在水硬性を有する粉体、及び石粉(炭酸カルシウム粉末)から選ばれる粉体を含む場合、本発明では、それらの量も水硬性粉体の量に算入する。また、水和反応により硬化する物性を有する粉体が、高強度混和材を含有する場合、高強度混和材の量も水硬性粉体の量に算入する。これは、水硬性粉体の質量が関係する質量部や質量比などにおいても同様である。
(D)成分の細骨材としては、JIS A0203-2014中の番号2311で規定されるものが挙げられる。細骨材としては、川砂、陸砂、山砂、海砂、石灰砂、珪砂及びこれらの砕砂、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材、軽量細骨材(人工及び天然)及び再生細骨材等が挙げられる。細骨材は種類の違うものを混合して使用しても良く、単一の種類のものを使用しても良い。
本発明の水硬性組成物用プレミックスの組成は、これを用いて調製する水硬性組成物に応じて適宜設定することができる。
本発明の水硬性組成物用プレミックスは、粉末消泡剤、粉末収縮低減剤、粉末膨張剤、粉末効果促進剤、粉末効果遅延剤、粉末起泡剤、粉末防水材、粉末防錆剤などの任意成分を含有することができる。
本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、それ自体が高温環境下でも固結しにくいなど熱安定性に優れたものであるが、これを水硬性粉体に配合した場合は、当該水硬性粉体もまた高温環境下でも固結しにくいものとなる。すなわち、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、例えば、水硬性粉体用固結防止剤として用いることができる。本発明により、粒子(A)及び粒子(B)を含有する組成物であって、当該組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下である組成物の、水硬性粉体用固結防止剤としての使用が提供される。粒子(A)と粒子(B)は、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物で述べたものと同じものである。本発明の使用には、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
[水硬性組成物]
本発明の水硬性組成物は、本発明の水硬性組成物用プレミックスと、水とを配合してなる水硬性組成物である。
本発明の水硬性組成物には、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物及び水硬性組成物用プレミックスで述べた事項を適宜適用することができる。
本発明の水硬性組成物の組成、例えば水/水硬性粉体比などは、その用途などに応じて適宜設定することができる。
本発明の水硬性組成物は、床面、壁面等の平滑化、型枠、空洞等の充填、欠陥の補修、押出成形、吹付け、杭壁保護、逸水防止等に用いることができる。
本発明の水硬性組成物は、水/水硬性粉体比(以下、W/Pと表記する場合もある)が、強度の観点から、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましく、そして、200質量%以下が好ましく、100質量%以下がより好ましく、50質量%以下が更に好ましく、40質量%以下がより更に好ましい。
ここで、水/水硬性粉体比は、水硬性組成物中の水と水硬性粉体の質量百分率(質量%)であり、水/水硬性粉体×100で算出される。水/水硬性粉体比は、水和反応により硬化する物性を有する粉体の量に基づいて算出される。水和反応により硬化する物性を有する粉体が、高強度混和材を含有する場合、高強度混和材の量も水硬性粉体の量に算入する。水硬性粉体に関する、水硬性組成物の他の量的関係についても同様である。
本発明の水硬性組成物は、従来のセメント分散剤、水溶性高分子化合物、空気連行剤、セメント湿潤剤、膨張材、防水剤、遅延剤、急結剤、起泡剤、発泡剤、防水剤、流動化剤、増粘剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、硬化促進剤、防腐剤、消泡剤などの任意成分を含有することができる。
本発明により、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物と、(C)成分と、(D)成分と、水とを混合する、水硬性スラリーの製造方法が提供される。
また、本発明により、本発明の水硬性組成物用プレミックスと、水とを混合する、水硬性スラリーの製造方法が提供される。
また、本発明により、前記の方法で製造した水硬性スラリーを、型枠に充填して硬化させる、硬化体の製造方法が提供される。
水硬性組成物中の粒子(A)の配合量は、セメント分散性の観点から、配合する全成分中、0.01質量%以上が好ましく、0.03質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上が更に好ましい。そして、水硬性組成物中の粒子(A)の配合量は、セメント分散性の観点から、配合する全成分中、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量以下が更に好ましい。
水硬性組成物中の粒子(B)の配合量は、高温下の固結防止性の観点から、配合する全成分中、0.0001質量%以上が好ましく、0.0003質量%以上がより好ましく、0.0005質量%以上が更に好ましい。そして、水硬性組成物中の粒子(B)の配合量は、高温下の固結防止性の観点から、配合する全成分中、0.05質量%以下が好ましく、0.03質量%以下がより好ましく、0.01質量%以下が更に好ましい。
水硬性組成物中の(C)成分の配合量は、硬化体強度の観点から、配合する全成分中、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましい。そして、水硬性組成物中の粒子(C)の配合量は、硬化体強度の観点から、配合する全成分中、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、60質量以下が更に好ましい。
水硬性組成物中の(D)成分の配合量は、流動性の観点から、配合する全成分中、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましい。そして、水硬性組成物中の粒子(D)の配合量は、流動性の観点から、配合する全成分中、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、60質量以下が更に好ましい。
上述した実施の形態に加え、本発明は以下の態様を開示する。以下の態様には、本発明の水硬性組成物用粉末分散剤組成物、水硬性組成物用プレミックス、水硬性組成物、水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法、及び使用で述べた事項を、適宜取り入れることができる。
<1> 下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下である、水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<粒子(A)>
下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が90.0μm以上600.0μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が15.0体積%以下である粒子
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上80℃以下である共重合体
Figure 0007112606000005
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0以上2以下の数を示し、qは0又は1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、5以上150以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
<粒子(B)>
無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が1.0μm以上50.0μm以下である粒子
<2>
下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下である、水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<粒子(A)>
下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が90μm以上600μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が15体積%以下である粒子
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上80℃以下である共重合体
Figure 0007112606000006
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0以上2以下の数を示し、qは0又は1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、5以上150以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
<粒子(B)>
無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が1μm以上50μm以下である粒子
<3>
粒子(A)中の(A1)成分の100質量部に対して粒子(B)を0.1質量部以上15質量部以下含有する、<1>又は<2>に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<4>
粒子(A)は、(A1)成分の含有量100質量部に対する(A2)成分の含有量の質量部が0.1質量部以上2.0質量部以下である、<1>~<3>の何れか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<5>
下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、
粒子(A)中の(A1)成分の100質量部に対して粒子(B)を3質量部以上10質量部以下含有し、
粒子(A)は、(A1)成分の含有量100質量部に対する(A2)成分の含有量の質量部が0.1質量部以上2.0質量部以下であり、
当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が35mN/m以上50.0mN/m以下である、
水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<粒子(A)>
下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が100μm以上300μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が0.5体積%以上9体積%以下である粒子
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上70℃以下であり、構成単位(1)となる単量体の融点が5℃以上20℃以下であり、構成単位(2)となる単量体の融点が50℃以上65℃以下である、共重合体
Figure 0007112606000007
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0の数を示し、qは1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、40以上130以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が30mN/m以上50.0mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
<粒子(B)>
無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が10μm以上40μm以下である粒子
<6>
(A1)成分が任意に下記式(3)で表される構成単位(3)を含み、構成単位(1)~(3)の含有量の合計中、構成単位(1)の割合が45モル%以上95モル%以下、構成単位(2)の割合が5モル%以上30モル%以下、構成単位(3)の割合が0モル%以上35モル%以下である、<1>~<5>の何れか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
Figure 0007112606000008
(式中、Rは、炭素数1以上4以下のヘテロ原子を含んでよい炭化水素基を示す。)
<7>
下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、
粒子(A)中の(A1)成分の100質量部に対して粒子(B)を5質量部以上10質量部以下含有し、
粒子(A)は、(A1)成分の含有量100質量部に対する(A2)成分の含有量の質量部が0.5質量部以上1.0質量部以下であり、
当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が35mN/m以上50.0mN/m以下である、
水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<粒子(A)>
下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が100μm以上120μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が4体積%以上6体積%以下である粒子
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上70℃以下であり、構成単位(1)となる単量体の融点が10℃以上20℃以下であり、構成単位(2)となる単量体の融点が50℃以上65℃以下である、共重合体
Figure 0007112606000009
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0の数を示し、qは1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、100以上150以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が30mN/m以上40mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
<粒子(B)>
無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が10μm以上20μm以下である粒子
<8>
下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、
粒子(A)中の(A1)成分の100質量部に対して粒子(B)を5質量部以上10質量部以下含有し、
粒子(A)は、(A1)成分の含有量100質量部に対する(A2)成分の含有量の質量部が0.5質量部以上1.0質量部以下であり、
当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が35mN/m以上50.0mN/m以下である、
水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<粒子(A)>
下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が150μm以上200μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が0.5体積%以上2体積%以下である粒子
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上70℃以下であり、構成単位(1)となる単量体の融点が10℃以上20℃以下であり、構成単位(2)となる単量体の融点が50℃以上65℃以下である、共重合体
Figure 0007112606000010
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0の数を示し、qは1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、100以上150以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が30mN/m以上40mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
<粒子(B)>
無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が10μm以上20μm以下である粒子
<9>
下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、
粒子(A)中の(A1)成分の100質量部に対して粒子(B)を5質量部以上10質量部以下含有し、
粒子(A)は、(A1)成分の含有量100質量部に対する(A2)成分の含有量の質量部が0.5質量部以上1.0質量部以下であり、
当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が35mN/m以上50.0mN/m以下である、
水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<粒子(A)>
下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が250μm以上300μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が5体積%以上9体積%以下である粒子
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上70℃以下であり、構成単位(1)となる単量体の融点が10℃以上20℃以下であり、構成単位(2)となる単量体の融点が50℃以上65℃以下である、共重合体
Figure 0007112606000011
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0の数を示し、qは1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、100以上150以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が30mN/m以上40mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
<粒子(B)>
無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が10μm以上20μm以下である粒子
<10>
下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、
粒子(A)中の(A1)成分の100質量部に対して粒子(B)を5質量部以上10質量部以下含有し、
粒子(A)は、(A1)成分の含有量100質量部に対する(A2)成分の含有量の質量部が0.5質量部以上1.0質量部以下であり、
当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が30mN/m以上40mN/m以下である、
水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<粒子(A)>
下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が100μm以上150μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が4体積%以上9体積%以下である粒子
[(A1)成分]
下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上70℃以下であり、構成単位(1)となる単量体の融点が10℃以上20℃以下であり、構成単位(2)となる単量体の融点が50℃以上65℃以下である、共重合体
Figure 0007112606000012
(式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0の数を示し、qは1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、100以上150以下の数を示す。)
[(A2)成分]
5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上35mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
<粒子(B)>
無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が10μm以上20μm以下である粒子
<11>
(A1)成分は、共重合体の全構成単位中、構成単位(1)と構成単位(2)の合計の割合が、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、そして、好ましくは100モル%以下である、又は100モル%である、<7>~<10>の何れか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
<12>
<1>~<11>の何れか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法であって、(A1)成分、(A2)成分及び水を含有する混合物を乾燥させて粒子(A)を製造すること、該粒子(A)と粒子(B)とを混合すること、を行う、水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法。
<13>
<1>~<11>の何れか1項に記載の組成物の、水硬性組成物用粉末分散剤としての使用。
<実施例1及び比較例1>
(1)使用材料
(1-1)粒子(A)
(A1)成分
共重合体1:メタクリル酸/メトキシポリエチレングリコール(120)モノメタクリレート=90モル/10モル(カッコ内は平均付加モル数、以下同様)ナトリウム塩、重量平均分子量=40,000
共重合体2:アクリル酸/メタクリル酸/メトキシポリエチレングリコール(50)モノメタクリレート=50モル/30モル/20モル(カッコ内は平均付加モル数、以下同様)ナトリウム塩、重量平均分子量=50,000
共重合体3:メタクリル酸/アクリル酸メチル/メトキシポリエチレングリコール(50)モノメタクリレート/アクリル酸=40モル/32モル/20モル/8モル(カッコ内は平均付加モル数、以下同様)ナトリウム塩、重量平均分子量=60,000
比較共重合体1:国際公開第2006/059723号の表1の共重合体1
(A2)成分
ノニオン性界面活性剤1:消泡剤No.21(ポリオキシアルキレン誘導体混合物、花王株式会社製)
ノニオン性界面活性剤2:DOWSIL DK Q1-1183 ANTIFOAM(ジメチルシロキサン/シリカの反応生成物、ダウ・東レ株式会社製)
(A2)成分の比較成分
比較ノニオン性界面活性剤1:ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)モノメチルエーテル(花王株式会社製)
(1-2)粒子(B)
無機粉末1:ニップシール NS-K(東ソー・シリカ株式会社製)、水硬性を示さない粒子
無機粉末2:ニップシール VN3(東ソー・シリカ株式会社製)、水硬性を示さない粒子
粒子(B)の比較成分
比較無機粉末1:ニップシール ER-R(東ソー・シリカ株式会社製)、水硬性を示さない粒子
(2)水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造
(2-1)製造例1
粒子(A)の一部は、噴霧乾燥法により製造した。
(A1)成分、(A2)成分(又は比較ノニオン性界面活性剤1)及び水を加え、粒子(A)用の混合物を調製した。
前記混合物を、実機型の粉末化設備で噴霧乾燥し、粒子(A)を製造した。用いた粉末化設備は、ディスクアトマイザ、送風設備及び乾燥機を備えており、乾燥機入口温度は150℃、出口温度は90℃、外気温は20℃、ディスクアトマイザ回転数は11,000rpmであった。その後、粗大粒や異物を取り除くための1mmメッシュの篩にかけ、通過したものを粒度分布測定に供した。
得られた粒子(A)に粒子(B)を表1記載の質量部で添加・ドライミックスし、水硬性組成物用粉末分散剤組成物を製造した。
(2-1)製造例2
粒子(A)の一部は、ドラムドライ法により製造した。
製造例1と同様に調製した混合物を、実機型のドラム乾燥設備でシート化した。用いた粉末化設備は、乾燥ドラム及びスクレーパーを備えており、乾燥ドラム面積は6.2m、乾燥ドラム回転数は3.1rpm、乾燥ドラム温度は130℃、外気温は30℃であった。続いて、得られたシートを実機型のドラム冷却設備で冷却し、フェザーミルにより粉砕した。上記のドラム乾燥設備からスクレーパーによって剥離されたサンプルのシートが、引き続き冷却設備に搬送されるように、冷却設備を粉末化設備の近傍に設置した。用いた冷却設備は、冷却ドラムを備えており、冷却ドラム面積は5.8m、冷却ドラム回転数は1.5rpm、冷却ドラム温度は20℃、外気温は30℃であった。その後、粗大粒や異物を取り除くための1mmメッシュの篩にかけ、通過したものを粒度分布測定に供した。
得られた粒子(A)に粒子(B)を表1記載の質量部で添加・ドライミックスし、水硬性組成物用粉末分散剤組成物を製造した。
(3)粒子(A)のメジアン径及び粒度分布
上記の通り製造した粒子(A)を、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置LA-300(株式会社堀場製作所製)を用い、エタノール(95)(富士フイルム和光純薬株式会社製)を分散媒として使用して粒度分布測定を実施し、メジアン径(D50;μm)及び粒径70μm以下の粒子の割合(体積%)を測定、算出した。一部の実施例、比較例は、75μm、100μm、150μm、250μmメッシュの篩により分級した粒子(A)を適宜混合することで、メジアン径(D50;μm)及び粒径70μm以下の粒子の割合(体積%)を調整し、同様に粒度分布測定を実施した。
(4)粒子(B)のメジアン径及び粒度分布
粒子(A)のメジアン径と同様に粒子(B)のメジアン径を測定した。
(5)試験
(5-1)ケーキング試験
水硬性組成物用粉末分散剤組成物を各10g、アルミニウム製の皿の上に展開し、110℃の乾熱乾燥機に入れた。続いて、120℃、更に130℃まで昇温し、各温度を30分間保ち、固結防止性の指標として、各温度下で30分静置した水硬性組成物用粉末分散剤組成物を、1mmメッシュの篩にかけ、下記式に基づき1mmメッシュ篩通過率(%)を算出した。結果を表2に示す。
<1mmメッシュ篩通過率(%)の算出方法>
1mmメッシュ篩通過率(%)=1mmメッシュ篩を通過したサンプル質量×100/篩試験に供した全サンプル質量
(5-2)モルタル試験
下記のモルタル配合でモルタルを調製した。モルタルは、JIS R 5201に規定されるモルタルミキサーを使用して配合成分を混練(60rpm、240秒)して調製した。その際、表1記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物は、セメント100質量部に対して0.30質量部となるよう、予めセメント、細骨材と共にドライミックスすることにより添加した。ノニオン性界面活性剤は、水道水に予め混合することによって添加した。
<モルタルの配合>
・セメント:700g(太平洋セメント株式会社製早強ポルトランドセメント、比重3.16)
・細骨材:700g(砂、京都府城陽産、表乾比重2.50g/cm
・水道水:161g
・ノニオン性界面活性剤:0.05g(消泡剤No.21、花王株式会社製)
・W/C:23%
上記で調製した混練直後のモルタルを、JIS R 5201に記載のフローコーン(上径70mm×下径100mm×高さ60mm)に充填し、モルタルフローを測定した。結果を表2に示した。
Figure 0007112606000013
*1 国際公開第2006/059723号の表1の共重合体1の製造に用いた化合物A-1(特許第3336456号の化合物A-1)で、エチレンオキサイドを付加反応させる前のポリアマイドポリアミンの融点を、便宜的に式中(3)の欄に示した。前記化合物A-1は、前記ポリアマイドポリアミンにエチレンオキサイドを2.0モル付加反応させたものであるが、この量のエチレンオキサイドの付加では融点の大きな変動は生じないため、前記ポリアマイドポリアミンの融点を化合物A-1の融点と見なすことができる。
*2 (A2)成分の添加量は、(A1)成分100質量部に対する質量部である。
*3 粒子(B)の添加量は、粒子(A)100質量部に対する質量部である。
Figure 0007112606000014
実施例1-1、1-3、1-4、1-7は、更に140℃に昇温して前記同様にケーキング試験を行った場合でも、篩通過率は90%を超えていた。

Claims (14)

  1. 下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、
    当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であり、
    粒子(A)中の(A1)成分の100質量部に対して粒子(B)を0.1質量部以上15質量部以下含有し、
    粒子(A)は、(A1)成分の含有量100質量部に対する(A2)成分の含有量の質量部が0.1質量部以上2.0質量部以下であり、
    粒子(A)中、(A1)成分の含有量が95質量%以上であり、
    当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物中の粒子(A)の含有量が50質量%以上である、
    水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
    <粒子(A)>
    下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が90.0μm以上600.0μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が15.0体積%以下である粒子
    [(A1)成分]
    下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上80℃以下である共重合体
    Figure 0007112606000015

    (式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0以上2以下の数を示し、qは0又は1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、5以上150以下の数を示す。)
    [(A2)成分]
    5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であるノニオン性界面活性剤
    <粒子(B)>
    無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が1.0μm以上50.0μm以下である粒子
  2. 下記の粒子(A)及び粒子(B)を含有する水硬性組成物用粉末分散剤組成物であって、
    当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物は5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下であり、
    粒子(A)中の(A1)成分の100質量部に対して粒子(B)を0.1質量部以上15質量部以下含有し、
    粒子(A)は、(A1)成分の含有量100質量部に対する(A2)成分の含有量の質量部が0.1質量部以上2.0質量部以下であり、
    粒子(A)中、(A1)成分の含有量が95質量%以上であり、
    当該水硬性組成物用粉末分散剤組成物中の粒子(A)の含有量が50質量%以上である、
    水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
    <粒子(A)>
    下記(A1)成分と(A2)成分とを含む粒子であって、メジアン径(D50;μm)が90μm以上600μm以下であり、粒径70μm以下の粒子の割合が15体積%以下である粒子
    [(A1)成分]
    下記式(1)で表される構成単位(1)及び下記式(2)で表される構成単位(2)を含む共重合体であって、共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上80℃以下である共重合体
    Figure 0007112606000016

    (式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示し、pは0以上2以下の数を示し、qは0又は1の数を示し、nは平均付加モル数を示し、5以上150以下の数を示す。)
    [(A2)成分]
    5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が20.0mN/m以上50.0mN/m以下でノニオン性界面活性剤
    <粒子(B)>
    無機化合物からなる粒子であって、メジアン径(D50;μm)が1μm以上50μm以下である粒子
  3. 5質量%濃度の水溶液又は水懸濁液の25℃での表面張力が35mN/m以上50.0mN/m以下である、請求項1又は2に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
  4. 粒子(A)のメジアン径(D50;μm)が100μm以上450μm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
  5. 粒子(A)における粒径70μm以下の粒子の割合が0.5体積%以上9体積%以下である粒子である、請求項1~4のいずれか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
  6. (A1)成分が、該共重合体の原料の全ての単量体の融点が-80℃以上65℃以下である共重合体である、請求項1~5のいずれか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
  7. 粒子(B)が、シリカ粉末、炭酸カルシウム粉末、及びケイ酸カルシウム粉末から選ばれる粒子である、請求項1~6のいずれか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
  8. 粒子(B)のメジアン径(D50;μm)が10μm以上40μm以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
  9. (A1)成分が任意に下記式(3)で表される構成単位(3)を含み、構成単位(1)~(3)の含有量の合計中、構成単位(1)の割合が45モル%以上95モル%以下、構成単位(2)の割合が5モル%以上30モル%以下、構成単位(3)の割合が0モル%以上35モル%以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物。
    Figure 0007112606000017

    (式中、Rは、炭素数1以上4以下のヘテロ原子を含んでよい炭化水素基を示す。)
  10. 請求項1~の何れか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物と、(C)セメント、石膏、スラグ、フライアッシュ及び石灰から選ばれる1種以上の水硬性粉体と、(D)細骨材とを配合してなる、水硬性組成物用プレミックス。
  11. 請求項10に記載の水硬性組成物用プレミックスと、水とを配合してなる水硬性組成物。
  12. 請求項1~の何れか1項に記載の水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法であって、(A1)成分、(A2)成分及び水を含有する混合物を乾燥させて粒子(A)を製造すること、該粒子(A)と粒子(B)とを混合すること、を行う、水硬性組成物用粉末分散剤組成物の製造方法。
  13. 請求項1~の何れか1項に記載の組成物の、水硬性組成物用粉末分散剤としての使用。
  14. 請求項1~の何れか1項に記載の組成物の、水硬性粉体用固結防止剤としての使用。
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