JP7112291B2 - 底開きコンテナおよびその移送方法 - Google Patents
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(1)
上記のように本実施形態の底開きコンテナ1およびその移送方法では、吊上げ工程のときには、第1吊りベルト4を一対の第1側布2aおよび一対の第2側布2bのそれぞれに取り付けられた4個のカラビナ3a、3bに連結し、第1吊りベルト4をフォークリフトFRのフォークFに連結し、第1吊りベルト4を介して荷物(本実施形態では段ボール箱B)が積まれたコンテナ本体2を吊り上げることができる。このとき、吊り上げるときにコンテナ本体2に作用する力は4個のカラビナ3a、3bを介して4枚の側布(すなわち、一対の第1側布2aおよび一対の第2側布2b)に確実に伝わり、コンテナ本体2内部の荷物を圧迫する力が一対の第1側布2aが対向する方向および一対の第2側布2bの対向する方向の4方向に分散されるので、吊上げ時にコンテナ本体2内部の荷物が型崩れや損傷するおそれが低減する。
また、本実施形態の底開きコンテナ1の移送方法では、荷物が積まれたコンテナ本体2を設置面(本実施形態ではパレットP)に設置した後、コンテナ本体2を荷物から引き抜く場合には、まず、スリット2dが形成された一対の第2側布2bに取り付けられた第2カラビナ3bと第1吊りベルト4との連結を解除する。ついで、上記の引抜き工程のように、フォークリフトFRのフォークFの向きをコンテナ本体2に対する上記の吊上げ工程のときのフォークFの向きと同じ向きを維持した状態でフォークFを上昇させることにより、スリット2dが形成されていない一対の第1側布2aを吊り上げる。これにより、コンテナ本体2のスリット2dが開いて荷物が設置面に設置された状態でコンテナ本体2のみが吊り上げられることにより、コンテナ本体2の引抜きが可能になる。
本実施形態の底開きコンテナ1では、第1吊りベルト4が帯または線状体が環状に閉じた形状を有する。そのため、環状の第1吊りベルト4を4個のカラビナ3a、3bに容易かつ確実に連結することが可能であり、かつ、コンテナ本体2を吊り上げる作業のときには、環状の第1吊りベルト4を介して4個のカラビナ3a、3bに吊上げ力を確実に作用させることが可能である。その結果、コンテナ本体2内部の荷物が型崩れや損傷するおそれが低減する。
さらに、本実施形態の底開きコンテナ1は、第1側布2aにおけるカラビナ3aを挟んだ対向位置に両端が固定された引抜き用係合部材として第2吊りベルト5を備えている。そのため、上記の本実施形態の底開きコンテナ1の移送方法における引抜き工程のときにコンテナ本体2を荷物から引き抜くときには、フォークリフトFRのフォークFを第2吊りベルト5に係合させて一対の第1側布2aを吊り上げれば、第1カラビナ3aを用いて吊り上げる場合よりも、第1側布2aに対して2点から吊り上げることが可能になり、コンテナ本体2を荷物から引き抜くときにコンテナ本体2が荷物に引っかかるなどの不具合を防止することが可能である。
(A)
なお、上記実施形態の底開きコンテナ1は、第2吊りベルト5などの引抜き用係合部材を有しており、この第2吊りベルト5を用いて引抜き工程のときに一対の第1側布2aを引き上げているが、本発明はこれに限定されない。本発明の変形例として、底開きコンテナ1は、第2吊りベルト5などの引抜き用係合部材を備えていなくてもよい。この場合、引抜き工程のときには、第2吊りベルト5を用いずに、第1吊りベルト4(連結部材)を介して一対の第1側布2aを引き上げるようにすれば、コンテナ本体2を荷物から引き抜くことが可能である。
上記実施形態では、4個の吊り部として4個のカラビナ3a、3bを用いた例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともスリット2dが形成された一対の第2側布2bに設けられた吊り部が連結部材(上記実施形態では第1吊りベルト4)との連結が解除できる構造であればよい。このような観点から、本発明の変形例として、図10~11に示されるように、カラビナ3a、3bの数を減らした構造にしてもよい。
上記実施形態では、本発明の連結部材の一例として環状の第1吊りベルト4を挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、4個のカラビナ3a、3b(吊り部)に連結してコンテナ本体2を吊上げ可能な状態にする構成であれば種々の形態の連結部材を採用してもよい。
また、図13に示される変形例のように、上記の図12のようにフォークリフトFRのフォークFに装着可能な連結部材としてアタッチメント14を備えるとともに、さらに引抜き用係合部材として第2吊りベルト5が一対の第1側布2aに両端が固定されてもよい。
引抜き用係合部材として、一対の第1側布2aに両端が固定された第2吊りベルト5は、図2に示されるように、フォークリフトFRに近い側の第2吊りベルト5の一方の端部がカラビナ6を介して第1側布2aの張出し部分2a2に着脱自在に固定され、他方の端部が張出し部分2a2に固定されていてもよい。
2 コンテナ本体
2a 第1側布
2b 第2側布
2c 底布
2d スリット
3a 第1カラビナ(吊り部)
3b 第2カラビナ(吊り部)
4 第1吊りベルト(連結部材)
5 第2吊りベルト(引抜き用係合部材)
10 リング状テープ(吊り部)
13a 第1リング(吊り部)
13b 第2リング(吊り部)
14 アタッチメント
14b 吊り部側連結部
14c フォーク側連結部(吊上げ装置側連結部)
B 段ボール箱(荷物)
F フォーク
FR フォークリフト
P パレット
Claims (7)
- 矩形の底布、当該底布の外周縁における互いに対向する位置に延設された一対の第1側布、および当該外周縁における前記一対の第1側布が対向する向きと直交する向きで互いに対向する位置に延設された一対の第2側布を有し、前記底布を横断するとともに前記一対の第2側布のそれぞれの一部にまで連続するスリットが形成されているコンテナ本体と、
前記一対の第1側布および前記一対の第2側布のそれぞれにおける前記底布と反対側の端部に取り付けられた4個の吊り部と、
前記4個の吊り部に連結して前記コンテナ本体を吊上げ可能な状態にする連結部材とを備えており、
前記吊り部および前記連結部材は、前記スリットが形成された前記一対の第2側布に取り付けられた2個の前記吊り部と前記連結部材との連結を解除することが可能な構成を有する
ことを特徴とする底開きコンテナ。 - 前記連結部材は、帯または線状体が環状に閉じた形状を有する、
請求項1に記載の底開きコンテナ。 - 前記連結部材は、吊上げ装置に装着可能なアタッチメントであり、
前記アタッチメントは、
前記4個の吊り部に個別に着脱自在に連結する4個の吊り部側連結部と、
前記吊上げ装置の上下移動部分に着脱自在に連結する吊上げ装置側連結部と
を備えており、
前記吊り部側連結部と前記吊上げ装置側連結部とが互いの相対的な高さが変わらないように連結されている、
る請求項1に記載の底開きコンテナ。 - 前記一対の第1側布における前記吊り部を挟んだ対向位置に両端が固定された引抜き用係合部材をさらに備えている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の底開きコンテナ。 - 請求項1記載の底開きコンテナの移送方法であって、
前記連結部材を、前記一対の第1側布および前記一対の第2側布のそれぞれに取り付けられた4個の前記吊り部に連結するとともに、吊上げ装置の上下移動部分に連結した状態で、前記上下移動部分を上昇させることにより、前記連結部材を介して荷物が積まれた前記コンテナ本体を吊り上げる吊上げ工程と、
前記コンテナ本体の底布が設置面に着地し、その状態で、前記スリットが形成された前記一対の第2側布の2個の吊り部から前記連結部材を外す工程と、
前記コンテナ本体に対する前記吊上げ工程のときの前記上下移動部分の向きと同じ向きで前記上下移動部分を上昇させることにより、前記スリットが形成されていない前記一対の第1側布を吊り上げることによって、前記スリットが開いて前記荷物が前記設置面に設置された状態で前記コンテナ本体を吊り上げて、当該コンテナ本体を荷物から引き抜く引抜き工程とを含む
ことを特徴とする底開きコンテナの移送方法。 - 請求項4記載の底開きコンテナの移送方法であって、
前記連結部材を、前記一対の第1側布および前記一対の第2側布のそれぞれに取り付けられた4個の前記吊り部に連結するとともに、吊上げ装置の上下移動部分に連結し、かつ、当該上下移動部分を前記引抜き用係合部材に通した状態で、前記上下移動部分を上昇させることにより、前記連結部材を介して荷物が積まれた前記コンテナ本体を吊り上げる吊上げ工程と、
前記コンテナ本体の底布が設置面に着地し、その状態で、前記スリットが形成された前記一対の第2側布の2個の吊り部から前記連結部材を外す工程と、
前記コンテナ本体に対する前記吊上げ工程のときの前記上下移動部分の向きと同じ向きで前記上下移動部分を上昇させることにより、当該上下移動部分を前記引抜き用係合部材に通して当該引抜き用係合部材に係合した状態で、前記スリットが形成されていない前記一対の第1側布を吊り上げることによって、前記スリットが開いて前記荷物が前記設置面に設置された状態で前記コンテナ本体を吊り上げて、当該コンテナ本体を荷物から引き抜く引抜き工程とを含む
ことを特徴とする底開きコンテナの移送方法。 - 請求項4記載の底開きコンテナの移送方法であって、
前記一対の第1側布に両端が固定された前記引抜き用係合部材のうち、吊上げ装置に近い側の引抜き用係合部材の一端部が前記第1側布に着脱自在に固定可能であり、他端部が前記第1側布に固定された引抜き用係合部材を準備する工程と、
前記引抜き用係合部材を吊上げ装置の上下移動部分に係合しない状態で、かつ、前記連結部材を、前記一対の第1側布および前記一対の第2側布のそれぞれに取り付けられた4個の前記吊り部に連結するとともに、前記吊上げ装置の上下移動部分に連結した状態で、前記上下移動部分を上昇させることにより、前記連結部材を介して荷物が積まれた前記コンテナ本体を吊り上げる吊上げ工程と、
前記コンテナ本体の底布が設置面に着地し、その状態で、前記スリットが形成された前記一対の第2側布の2個の吊り部から前記連結部材を外す工程と、
前記一対の第1側布における前記吊上げ装置に近い側の引抜き用係合部材を、前記第1側布に前記他端部が固定された状態で前記上下移動部分の上側に掛けるとともに前記一端部を前記第1側布に固定し、かつ、前記吊上げ装置に遠い側の引抜き用係合部材を、前記第1側布に両端が固定された状態で前記上下移動部分の上側に掛ける工程と、
前記コンテナ本体に対する前記吊上げ工程のときの前記上下移動部分の向きと同じ向きで前記上下移動部分を上昇させることにより、当該上下移動部分を前記吊上げ装置に近い側および遠い側の両方の前記引抜き用係合部材に通してこれらの引抜き用係合部材に係合した状態で、前記スリットが形成されていない前記一対の第1側布を吊り上げることによって、前記スリットが開いて前記荷物が前記設置面に設置された状態で前記コンテナ本体を吊り上げて、当該コンテナ本体を荷物から引き抜く引抜き工程とを含む
ことを特徴とする底開きコンテナの移送方法。
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Citations (1)
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JPS58151596U (ja) * | 1982-04-06 | 1983-10-11 | 宇野港倉庫株式会社 | 底開きコンテナ |
JPH0350071Y2 (ja) * | 1984-11-27 | 1991-10-25 | ||
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2018
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