本開示は、添付の特許請求の範囲に記載の1つ以上の特徴および/または単独でまたは任意の組み合わせで特許可能な主題を含み得る以下の特徴を含む。
開示される実施形態の一態様では、患者支持装置に、トッパーを含む支持面を含むことができる。支持面の上に横たわっている患者からの熱や水分が支持面の上面から除去されるように、支持面の上面に沿って空気を送るようにトッパーを構成することができる。支持面の側面に、開口部を形成することができる。開口部から支持面の中まで空洞を形成することができる。空洞内に入口ポートを配置して、トッパーに流体的に接続することができる。空洞内には、空気圧式送風機を取り外し可能に配置することができる。空気圧式送風機には、空気圧式送風機が空洞内に配置されたときに入口ポートに接続する出口ポートを設けることができる。空気圧式送風機は、入口ポートを通してトッパーまで空気を送ることができる。
空洞を支持面の大腿セクションに形成することが考えられる。空気圧式送風機からトッパーへの気流を制御するために、コントローラを設けてもよい。支持面には、複数の空気袋を含んでもよい。複数の空気袋を各々、空気圧式送風機に流体的に接続することができる。コントローラは、空気圧式送風機から複数の空気袋各々への気流を制御して、複数の空気袋各々を膨張および収縮させることができる。複数の空気袋を各々膨張または収縮させ、支持面の快適さのレベルを制御してもよい。複数の空気袋を各々膨張および収縮させ、支持面のパルスを制御してもよい。圧迫用スリーブを空気圧式送風機に流体的に接続することができる。コントローラは、圧迫用スリーブへの気流を制御してもよい。支持面を、ベッドフレームに接した状態で配置してもよい。コントローラをベッドフレームに接続することができる。空気圧式送風機から電気プラグが延びていてもよい。コントローラを、電気プラグに接した状態で配置してもよい。
いくつかの実施形態では、コントローラは、患者用ペンダントであってもよい。患者支持体には、複数の空気袋を含んでもよい。患者用ペンダントは、複数の空気袋のパルス強度を制御することができる。患者支持体は、流れ制御を有する寝床内気候システムを含むことができる。患者用ペンダントは、寝床内気候システムの流れ制御を制御することができる。患者支持体には、フットウォーマーを含んでもよい。患者用ペンダントは、フットウォーマーを制御することができる。患者用ペンダントは、支持面のパルス強度、トッパーの寝床内気候管理流量、支持面のフットセクション内に配置されたフットウォーマーのうちの1つ以上を制御することができる。患者用ペンダントは、支持面のパルス強度、トッパーの寝床内気候管理流量、支持面のフットセクション内に配置されたフットウォーマーのうちの2つ以上を制御してもよい。患者用ペンダントは、支持面のパルス強度、トッパーの寝床内気候管理流量、支持面のフットセクション内に配置されたフットウォーマーのそれぞれを制御してもよい。
任意に、支持面の側面にインタフェースを設けることができる。インタフェースには、患者の体重範囲を選択するためのダイヤルを含んでもよい。患者の体重範囲に従って支持面を調整するために、支持面内の複数の空気袋を膨張または収縮させることができる。また、インタフェースには、支持面の残りの寿命期間をモニターする寿命終了インジケータを含むことができる。寿命終了インジケータには、時間の経過とともに分解されたり成長したりする化学物質のストリップを含んでもよい。寿命終了インジケータには、支持面がどのくらいの期間使用されているかをトラッキングするタイマーを含んでもよい。寿命終了インジケータには、支持面に電力が供給されている合計時間をトラッキングするタイマーを含んでもよい。
寿命終了インジケータを支持面内に配置すると望ましい場合がある。寿命終了インジケータは、支持面の残りの寿命期間をモニターすることができる。寿命終了インジケータには、支持面の残りの寿命期間を示す信号をユーザインタフェースに送信するための送信機を含んでもよい。
上記に代えてまたは上記に加えて、支持面には、第1のジッパーを用いて上側ティッキングに接続されるボトムティッキングを含むことができる。X線カセットスリーブに、第1のジッパーと支持面の上面との間に配置された第2のジッパーによって密封される開口部を設けることができる。第2のジッパーは、第1のジッパーとは外観が異なっていてもよい。X線カセットスリーブの開口部は、少なくとも部分的に支持面の二辺の周囲と支持面のヘッドエンドの端から端まで設けることができる。トッパーは、上側ティッキングの上に設けることができる。X線カセットスリーブの開口部に流体が入らないように密封するために、流体に耐性のある材料を第2のジッパーのリップストップ材料に溶接してもよい。
いくつかの実施形態では、支持面の下にセンサを配置してもよい。センサは、患者がセンサの所定の範囲内にいるときを判断することができる。センサが、患者がセンサの所定の範囲内にいるとセンサが判断したときに、インジケータが警告を発してもよい。支持面の下にセンサを配置してもよい。導電性材料をトッパーの下に配置してもよい。センサは、導電性材料がセンサの所定の範囲内にあるときを判断することができる。導体がセンサの所定の範囲内にあるとセンサが判断したときに、インジケータが警告を発してもよい。
開示される実施形態の別の態様では、患者支持装置に、トッパーを含む支持面を含むことができる。支持面の上に横たわっている患者からの熱や水分が支持面の上面から除去されるように、支持面の上面に沿って空気を送るようにトッパーを構成することができる。支持面の中に入口ポートを配置して、トッパーに流体的に接続することができる。支持面の中に、空気圧式送風機を配置することができる。空気圧式送風機には、空気圧式送風機が支持面内に配置されたときに入口ポートに接続する出口ポートを設けることができる。空気圧式送風機は、入口ポートを通してトッパーまで空気を送ることができる。
空気圧式送風機を支持面の大腿セクションに配置すると望ましい場合がある。空気圧式送風機からトッパーへの気流を制御するために、コントローラを設けてもよい。支持面には、複数の空気袋を含んでもよい。複数の空気袋を各々、空気圧式送風機に流体的に接続することができる。コントローラは、空気圧式送風機から複数の空気袋各々への気流を制御して、複数の空気袋各々を膨張および収縮させることができる。複数の空気袋を各々膨張または収縮させ、支持面の快適さのレベルを制御してもよい。複数の空気袋を各々膨張および収縮させ、支持面のパルスを制御してもよい。圧迫用スリーブを空気圧式送風機に流体的に接続することができる。コントローラは、圧迫用スリーブへの気流を制御してもよい。支持面を、ベッドフレームに接した状態で配置してもよい。コントローラをベッドフレームに接続することができる。空気圧式送風機から電気プラグが延びていてもよい。コントローラを電気プラグに接した状態で配置してもよい。コントローラには、患者用ペンダントを含んでもよい。患者用ペンダントは、支持面のパルス強度、トッパーの寝床内気候管理流量、支持面のフットセクション内に配置されたフットウォーマーのうちの1つ以上を制御することができる。患者用ペンダントは、支持面のパルス強度、トッパーの寝床内気候管理流量、支持面のフットセクション内に配置されたフットウォーマーのうちの2つ以上を制御してもよい。患者用ペンダントは、支持面のパルス強度、トッパーの寝床内気候管理流量、支持面のフットセクション内に配置されたフットウォーマーのそれぞれを制御してもよい。
上記に代えてまたは上記に加えて、支持面の側面にインタフェースを設けることができる。インタフェースには、患者の体重範囲を選択するためのダイヤルを含んでもよい。患者の体重範囲に従って支持面を調整するために、支持面内の複数の空気袋を膨張または収縮させることができる。また、インタフェースには、支持面の残りの寿命期間をモニターする寿命終了インジケータを含むことができる。寿命終了インジケータには、時間の経過とともに分解されたり成長したりする化学物質のストリップを含んでもよい。寿命終了インジケータには、支持面がどのくらいの期間使用されているかをトラッキングするタイマーを含んでもよい。寿命終了インジケータには、支持面に電力が供給されている合計時間をトラッキングするタイマーを含んでもよい。寿命終了インジケータは、支持面内に配置されていてもよい。寿命終了インジケータは、支持面の残りの寿命期間をモニターすることができる。寿命終了インジケータには、支持面の残りの寿命期間を示す信号をユーザインタフェースに送信するための送信機を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、支持面には、第1のジッパーを用いて上側ティッキングに接続されるボトムティッキングを含むことができる。X線カセットスリーブに、第1のジッパーと支持面の上面との間に配置された第2のジッパーによって密封される開口部を設けることができる。第2のジッパーは、第1のジッパーとは外観が異なっていてもよい。X線カセットスリーブの開口部は、少なくとも部分的に支持面の二辺の周囲と支持面のヘッドエンドの端から端まで設けることができる。トッパーは、上側ティッキングの上に設けることができる。X線カセットスリーブの開口部に流体が入らないように密封するために、流体に耐性のある材料を第2のジッパーのリップストップ材料に溶接してもよい。
任意に、支持面の下にセンサを配置する。センサは、患者がセンサの所定の範囲内にいるときを判断する。センサが、患者がセンサの所定の範囲内にいるとセンサが判断したときに、インジケータが警告を発してもよい。支持面の下にセンサを配置してもよい。導電性材料をトッパーの下に配置してもよい。センサは、導電性材料がセンサの所定の範囲内にあるときを判断することができる。導体がセンサの所定の範囲内にあるとセンサが判断したときに、インジケータが警告を発してもよい。
開示される実施形態のさらに別の態様では、患者支持装置に、トッパーを含む支持面を含むことができる。支持面の上に横たわっている患者からの熱や水分が支持面の上面から除去されるように、支持面の上面に沿って空気を送るようにトッパーを構成することができる。空気圧式送風機に、支持面の入口ポートに接続する出口ポートを設けることができる。空気圧式送風機は、入口ポートを通してトッパーまで空気を送ることができる。支持面がその有効寿命の終わりに達した時点を示すために、寿命終了インジケータを支持面に接続することができる。
任意に、寿命終了インジケータには、時間の経過とともに分解されたり成長したりする化学物質のストリップを含む。寿命終了インジケータには、支持面がどのくらいの期間使用されているかをトラッキングするタイマーを含んでもよい。寿命終了インジケータには、支持面に電力が供給されている合計時間をトラッキングするタイマーを含んでもよい。寿命終了インジケータには、支持面の残りの寿命期間を示す信号をユーザインタフェースに送信するための送信機を含んでもよい。
支持面の側面にインタフェースを設けることが考えられる。インタフェースには、患者の体重範囲を選択するためのダイヤルを含んでもよい。患者の体重範囲に従って支持面を調整するために、支持面内の複数の空気袋を膨張または収縮させることができる。インタフェースには、寿命終了インジケータを含むことができる。
いくつかの実施形態では、寿命終了インジケータには、支持面の下に配置されたセンサを含むことができる。センサは、患者がセンサの所定の範囲内にいるときを判断することができる。センサが、患者がセンサの所定の範囲内にいるとセンサが判断したときに、寿命終了インジケータが寿命警告を発してもよい。寿命終了インジケータは、支持面の下に配置されたセンサを含むことができる。導電性材料をトッパーの下に配置してもよい。センサは、導電性材料がセンサの所定の範囲内にあるときを判断することができる。導体がセンサの所定の範囲内にあるとセンサが判断したときに、寿命終了インジケータが寿命警告を発してもよい。
開示される実施形態のさらに別の態様では、患者支持装置に、トッパーを含む支持面を含むことができる。支持面の上に横たわっている患者からの熱や水分が支持面の上面から除去されるように、支持面の上面に沿って空気を送るようにトッパーを構成することができる。支持面には、第1のジッパーを用いて上側ティッキングに接続されるボトムティッキングを含むことができる。空気圧式送風機には、支持面の入口ポートに接続する出口ポートを設けることができる。空気圧式送風機は、入口ポートを通してトッパーまで空気を送ることができる。X線カセットスリーブに、第1のジッパーと支持面の上面との間に配置された第2のジッパーによって密封される開口部を設けることができる。
上記に代えてまたは上記に加えて、第2のジッパーは、第1のジッパーとは外観が異なっていてもよい。第1のジッパーは、第2のジッパーの第2の色とは異なる第1の色であってもよい。第1のジッパーは、第2のジッパーの第2のサイズとは異なる第1のサイズであってもよい。
X線カセットスリーブの開口部を、少なくとも部分的に支持面の三辺に沿って設けると望ましい場合がある。X線カセットスリーブの開口部は、少なくとも部分的に支持面の両辺の周囲と支持面のヘッドエンドの端から端まで設けることができる。
いくつかの実施形態では、X線カセットスリーブの開口部に流体が入らないように密封するために、流体に耐性のある材料を第2のジッパーのリップストップ材料に溶接してもよい。流体に耐性のある材料を、超音波溶接で溶接してもよい。流体に耐性のある材料を、高周波溶接で溶接してもよい。
開示される実施形態のさらに別の態様では、患者支持装置に、トッパーを含む支持面を含むことができる。支持面の上に横たわっている患者からの熱や水分が支持面の上面から除去されるように、支持面の上面に沿って空気を送るようにトッパーを構成することができる。支持面には、上側ティッキングに接続されるボトムティッキングを含むことができる。空気圧式送風機には、支持面の入口ポートに接続する出口ポートを設けることができる。空気圧式送風機は、入口ポートを通してトッパーまで空気を送ることができる。X線カセットスリーブは、少なくとも部分的に支持面の三辺に沿って設けられたスリーブジッパーによって密封される開口部を有してもよい。
任意に、ティッキングジッパーによって、ボトムティッキングを上側ティッキングに接続してもよい。スリーブジッパーは、ティッキングジッパーとは外観が異なっていてもよい。スリーブジッパーは、ティッキングジッパーの第2の色とは異なる第1の色であってもよい。スリーブジッパーは、ティッキングジッパーの第2のサイズとは異なる第1のサイズであってもよい。
スリーブジッパーを、少なくとも部分的に支持面の両辺の周囲と支持面のヘッドエンドの端から端まで設けると望ましい場合がある。
いくつかの実施形態では、X線カセットスリーブの開口部に流体が入らないように密封するために、流体に耐性のある材料をスリーブジッパーのリップストップ材料に溶接してもよい。流体に耐性のある材料を、超音波溶接で溶接してもよい。流体に耐性のある材料を、高周波溶接で溶接してもよい。
開示される実施形態の別の態様では、患者支持装置には、ヘッドエンドとフットエンドとを有する支持面を含むことができる。支持面は、第1の高さに上面を有することができる。上面は、ヘッドエンドからフットエンドまで存在することができる。支持面のフットエンドに、踵支持機構を組み込むことができる。この踵支持機構を、支持面のフットエンドにおける上面の高さを第1の高さとは異なる第2の高さに変えるように構成してもよい。第2の高さを、第1の高さよりも高くすることができる。第2の高さを、第1の高さよりも低くすることもできる。
踵支持機構に、支持面のフットエンドの下に配置されたプレートを含むと望ましい場合がある。プレートは少なくとも1本の溝を有してもよい。溝の中にロッドを配置することができ、ロッドにはカムを取り付けることができる。ハンドルをロッドから延ばしてロッドを回転させることができる。ロッドは、カムがフットエンドの上面を第1の高さに保持する下降位置と、カムがフットエンドの上面を第2の高さまで上昇させる上昇位置との間で回転可能にすることができる。プレートは、複数の溝を有してもよい。カムによって作動されるフットエンドの部分を調整するために、ロッドを複数の溝の間で移動可能にすることができる。
任意に、踵支持機構には、支持面のフットエンド内に配置されてフットエンドの上面の高さを変更する空気袋を設けてもよい。空気袋は、フットエンドの上面を第2の高さまで上昇させるように膨張可能であってもよい。第2の高さを、第1の高さよりも高くすることができる。空気袋は、フットエンドの上面を第2の高さまで下げるために収縮可能であってもよい。第2の高さを、第1の高さよりも低くすることができる。ハンドポンプを使用して、空気袋を膨張および収縮させてもよい。寝床内気候システムのポンプを使用して、空気袋を膨張および収縮させてもよい。ヒールサスペンション機構は、複数の空気袋を含んでもよい。複数の空気袋を各々、フットエンドの複数のセクションのうちの1つの下に配置することができる。複数の空気袋のうちの1つの空気袋を動作させて、フットエンドの対応する部分の高さを変えることができる。
上記に代えてまたは上記に加えて、ヒールサスペンション機構は、フットエンドに接続され、かつフットセクションの上面の高さを変えるために移動可能なフォームウェッジを有してもよい。フォームウェッジをフットエンドに対して回転させ、フォームウェッジを第2の高さに位置決めすることができる。フォームウェッジをフットエンドに沿って移動させ、フォームウェッジを第2の高さに位置決めすることができる。
いくつかの実施形態では、ヒールサスペンション機構は、フットエンドの下に配置された少なくとも1つのカムを有することができる。少なくとも1つのカムとフットエンドとの間に、膜を配置してもよい。膜を動かすために、カムを回転可能にすることができる。膜が動くと、膜はフットエンドの上面の高さを変えることができる。ヒールサスペンション機構は、複数のカムを有してもよい。膜を動かすために、複数のカムのうちの少なくとも1つを回転可能にすることができる。膜がヒンジ付きプレートを有してもよい。カムが回転すると、カムはヒンジ付きプレートを回転させることができる。ヒールサスペンション機構は、複数のヒンジプレートと複数のカムとを有することができる。各カムは、複数のヒンジプレートのうちの1つの下に配置され、対応するヒンジプレートを回転させるために回転可能にすることができる。
支持面にはベース面を含み、ヒールサスペンション機構にはフットエンドでベース面を覆う上面を含むことが考えられる。この上面を、フットエンドの上面の高さを変更するために、巻いて巻かれた状態になるように構成することができる。上面をベース面に固定するために固定機構を設けることができる。
ヒールサスペンション機構が、フットエンドの下に配置されたジャッキを有すると望ましい場合がある。ジャッキを作動させて、フットエンドの上面の高さを変えることができる。ジャッキは、油圧式であってもよいし、手動式であってもよい。
いくつかの実施形態では、ヒールサスペンション機構は、フットエンドの下に配置された入れ子式の部材であってもよい。入れ子式の部材は、フットエンドの上面の高さを変更するために調節可能であってもよい。入れ子式の部材は、油圧式であってもよいし、手動式であってもよい。
開示される実施形態の別の態様では、患者支持装置に、トップカバーと少なくとも1つの支持要素とを有するマットレスを含む支持面を含むことができる。トップカバーの下かつ少なくとも1つの支持要素の上に、可撓性基材を配置することができる。可撓性基材によって第1の導電性トレースを保持することができ、第1の導電性トレースに隣接した可撓性基材によって第2の導電性トレースを保持することができる。可撓性基材が乾燥しているとき、第1の導電性トレースと第2の導電性トレースとの間に開回路を形成することができる。可撓性基材の上に閾値量の液体が存在すると、可撓性基材が湿っているがゆえ、第1の導電性トレースと第2の導電性トレースとが閉回路を形成することができる。
第1の導電性トレースおよび第2の導電性トレースには、可撓性基材に織り込まれた導電性の糸を含むことが考えられる。第1の導電性トレースおよび第2の導電性トレースは、可撓性基材に印刷された導電性インクを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、可撓性基材が湿っているときに、第1の導電性トレースと第2の導電性トレースとの間のインピーダンスが変化することがある。
任意に、可撓性基材は、プラスチックシートであってもよい。第1の導電性トレースおよび第2の導電性トレースを、プラスチックシートに織り込んでもよい。
上記に代えてまたは上記に加えて、第1の導電性トレースと第2の導電性トレースとの間のインピーダンスが変化したときに、アラームが作動してもよい。アラームは、可視的アラームであってもよい。アラームは、可聴アラームであってもよい。アラームを、支持面から離して配置してもよい。
いくつかの実施形態では、受動的RFIDタグを可撓性基材に接した状態で配置し、第1の導電性トレースおよび第2の導電性トレースと電気的に接続することができる。受動的RFIDタグによって放射された無線エネルギーをアンテナで受信して、可撓性基材が乾燥しているか湿っているかを示すことができる。リーダーからアンテナに電力を供給してもよい。リーダーは、アンテナから信号を受信し、可撓性基材が湿っていることを示すアンテナからの信号のうちの少なくとも1つに応答して、通知メッセージを送信することができる。リーダーを医療施設のネットワークに通信可能に接続してもよい。また、リーダーを、ネットワークと無線で通信するように構成してもよい。
可撓性基材がほぼ長方形の形状で、RFIDタグを可撓性基材の中央よりも可撓性基材の縁の近くに取り付けると望ましい場合がある。
任意に、第1の導電性トレースは第1のトレースセグメントを含み、第2の導電性トレースは第2のトレースセグメントを含む。第1のトレースセグメントを、第2のトレースセグメントから間隔をおいて配置し、第2のトレースセグメントと交互にしてもよい。
いくつかの実施形態では、可撓性基材はプラスチックフィルムを含み、第1の導電性トレースおよび第2の導電性トレースは、プラスチックフィルムに織り込まれている。可撓性基材は疎水性材料を含むことができ、吸湿性材料は、第1の導電性トレースおよび第2の導電性トレースを覆うことができる。可撓性基材は、合成樹脂または熱可塑性ポリマー材料を含んでもよい。
本開示の別の態様によれば、患者支持装置は支持層を有することができる。支持層に接した状態で、マットレス層を配置することができる。マットレス層に接した状態で施術層を配置することができ、施術層には、膨張するように構成された複数の空気袋を設けることができる。施術層の上に保護層を配置することができる。この施術層を膨張させるように制御ユニットを構成することができる。通常モードでは、制御ユニットは施術層に接続されていなくてもよく、施術層を収縮した状態にしておくことができる。施術モードでは、制御ユニットを施術層に接続し、施術層を膨張させることができる。
いくつかの実施形態では、複数の空気袋を各々個別に膨張させることができる。圧力を切り替えながら、施術層を膨張させることができる。
任意に、支持層をベッドフレームに接した状態で配置してもよい。制御ユニットを、ベッドフレームに接した状態で配置してもよい。ホースを制御ユニットから設けてもよく、このホースを施術層に接続されるように構成してもよい。ホースを施術層の入口に接続してもよい。制御ユニットにはポンプを含んでもよい。制御ユニットには、施術層の圧力を選択的に変えるためのユーザ入力を含んでもよい。制御ユニットが施術層から切り離されたときに、施術層を収縮させてもよい。
上記に代えてまたは上記に加えて、支持層には、フォームを含んでもよい。マットレスには、フォームを含んでもよい。保護層には、三次元スペーサを含んでもよい。保護層には、不織布層を含んでいてもよい。保護層には、フォームを含んでもよい。
複数の空気袋が各々異なる圧力まで膨張可能であると望ましい場合がある。
支持層、マットレス層、施術層、保護層をカバーの中に入れることが考えられる。カバーには、支持層、マットレス層、施術層、保護層を密閉するように構成されたジッパーを含んでもよい。
本開示の別の態様によれば、患者支持装置には、フォーム支持層を有するマットレスアセンブリを含むことができる。フォーム支持層に接した状態で、フォームマットレス層を配置することができる。フォームマットレス層に接した状態で施術層を配置することができ、施術層には、複数の空気袋を設けることができる。施術層の上に保護層を配置することができる。この施術層を膨張させるように制御ユニットを構成することができる。通常モードでは、制御ユニットは施術層に接続されていなくてもよく、施術層を収縮した状態にしておくことができる。施術モードでは、ホースによって制御ユニットを施術層に接続し、施術層を膨張させることができる。
いくつかの実施形態では、圧力を切り替えながら、施術層を膨張させることができる。
任意に、支持層をベッドフレームに接した状態で配置してもよい。制御ユニットを、ベッドフレームに接した状態で配置してもよい。制御ユニットにはポンプを含んでもよい。制御ユニットには、施術層の圧力を選択的に変えるためのユーザ入力を含んでもよい。制御ユニットが施術層から切り離されたときに、施術層を収縮させてもよい。
上記に代えてまたは上記に加えて、保護層には、三次元スペーサ、不織布層、フォームのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
複数の空気袋が各々異なる圧力まで膨張可能であると望ましい場合がある。
いくつかの実施形態では、カバーが、マットレスアセンブリを囲んでいる。
開示される実施形態の一態様によれば、患者支持装置は、第1のフォーム層と、第1のフォーム層に接した状態で配置された第2のフォーム層とを含むことができる。第2のフォーム層に接した状態で、マニフォールドを配置することができる。マニフォールドは、複数の開口部を有することができる。マニフォールドに接した状態で患者用三次元スペーサを配置し、患者を保持するように構成することができる。送風機を、気流をマニフォールドに送るように構成することができる。気流は、複数の開口部を通ってマニフォールドを出て、患者用三次元スペーサに入ることができる。
マニフォールドが、下布帛層および上布帛層を含むと望ましい場合がある。下布帛層と上布帛層との間に、マニフォールド三次元スペーサを配置してもよい。上布帛層に、複数の開口部を形成してもよい。この複数の開口部を、患者用三次元スペーサの高圧点に配置してもよい。また、複数の開口部を、患者用三次元スペーサのシート領域に配置してもよい。気流は、マニフォールド三次元スペーサ内でマニフォールドに入ることができる。患者用三次元スペーサは、マニフォールド三次元スペーサよりも厚さが薄くてもよい。
上記に代えてまたは上記に加えて、第2のフォーム層は、粘弾性フォームであってもよい。第1のフォーム層を、支持フォーム層に接した状態で配置してもよい。
任意に、気流がマニフォールドから患者用三次元スペーサのシート領域まで流れるように、シート領域に複数の開口部を形成してもよい。患者用三次元スペーサには、気流が患者用三次元スペーサを出るための出口開口部を設けることができる。この出口開口部を、患者用三次元スペーサのヘッドエンドに配置してもよい。気流は、シート領域で患者用三次元スペーサに入り、患者用三次元スペーサのヘッドエンドまで流れることができる。
患者支持装置のフットエンドに送風機を配置することが考えられる。送風機は、患者支持装置の外にあってもよく、マニフォールドへのホースを含む。
いくつかの実施形態では、送風機の筐体に送風機を収容することができる。この送風機の筐体を、患者支持装置のフットエンドに配置することができる。送風機筐体には、真空チャンバを有するベースと、ベースに密着して加圧チャンバを形成するトップカバーとを含むことができる。送風機の吸気口を、真空チャンバに密着させてもよい。
入口が真空チャンバと流体連通していると望ましい場合がある。一対の入口が真空チャンバと流体連通していてもよい。入口には、入口空洞内の中までのびる吸気口を含んでもよい。流体が空洞内に直接入るのを防ぐために、吸気口の底に隆起部を形成してもよい。隆起部は、吸気口の一部を覆ってもよい。
任意に、送風機の出口が加圧チャンバと流体連通していてもよい。トップカバーに出口を形成してもよい。この出口によって、加圧チャンバからマニフォールドに気流を放出することができる。
いくつかの実施形態では、送風機の筐体の入口が遮断されたとき、送風機の速度を上げて圧力を維持することができる。送風機の筐体の出口が遮断されたとき、送風機の速度を落として圧力を維持することができる。
開示される実施形態の別の態様によれば、患者支持装置用の送風機アセンブリに、真空チャンバを形成するベースと、ベースに密着して加圧チャンバを形成するトップカバーと、を有する送風機の筐体を含むことができる。送風機には、入口と出口を設けることができる。入口を、真空チャンバ密着させることができる。出口を、加圧チャンバと流体連通させることができる。一対の入口を、真空チャンバと流体連通させることができる。
任意に、送風機の筐体を患者支持装置のフットエンドに配置してもよい。送風機の筐体は、患者支持装置の外にあってもよく、送風機の筐体を患者支持装置のマニフォールドに接続するホースを含んでもよい。
一対の入口がそれぞれ、入口空洞内の中までのびる吸気口を含むことが考えられる。流体が空洞内に直接入るのを防ぐために、吸気口の底に隆起部を形成してもよい。隆起部は、吸気口の一部を覆ってもよい。
上記に代えてまたは上記に加えて、トップカバーに出口を形成してもよい。この出口によって、加圧チャンバから患者支持装置のマニフォールドに気流を放出することができる。
送風機の筐体の入口が遮断されたとき、送風機の速度を上げて圧力を維持すると望ましい場合がある。送風機の筐体の出口が遮断されたとき、送風機の速度を落として圧力を維持することができる。
開示される実施形態のさらに別の態様によれば、送風機アセンブリの動作をモニターする方法に、送風機アセンブリの送風機の所定の速度を設定することを含むことができる。また、この方法には、送風機アセンブリの送風機の速度をモニターすることも含むことができる。この方法には、送風機のモニターした速度を所定の速度と比較することも含むことができる。この方法には、モニターした速度と所定の速度との比較に基づいて、送風機アセンブリに遮断箇所があるか否かを判断することも含むことができる。
任意に、送風機アセンブリに遮断箇所があるか否かを判断することには、モニターした速度が所定の速度と実質的に等しいときに、送風機アセンブリには遮断箇所がないと決定することを含むことができる。送風機アセンブリに遮断箇所があるか否かを判断することには、モニターした速度が所定の速度よりも速いときに、送風機アセンブリの吸気口が遮断されていると決定することを含むことができる送風機アセンブリに遮断箇所があるか否かを判断することには、モニターした速度が所定の速度より遅いときに、送風機アセンブリの出口が遮断されていると決定することを含むことができる。
開示される実施形態のさらに他の態様によれば、患者支持装置には、第1のフォーム層と、第1のフォーム層に接した状態で配置された第2のフォーム層とを含むことができる。第2のフォーム層に接した状態で、マニフォールドを配置することができる。マニフォールドには、下布帛層および上布帛層を含むことができる。下布帛層と上布帛層の間に、マニフォールドを配置することができる。上布帛層に、複数の開口部を形成してもよい。マニフォールドに接した状態で患者用三次元スペーサを配置し、患者を保持するように構成することができる。患者用三次元スペーサのヘッドエンドに、出口開口部を形成してもよい。送風機を、気流をマニフォールド三次元スペーサに送るように構成することができる。気流は、複数の開口部を通ってマニフォールド三次元スペーサを出て、患者用三次元スペーサに入ることができる。気流は、患者用三次元スペーサを通って出口開口部まで流れることができる。
いくつかの実施形態では、複数の開口部を、患者用三次元スペーサの高圧点に配置してもよい。また、複数の開口部を、患者用三次元スペーサのシート領域に配置してもよい。
任意に、患者用三次元スペーサは、マニフォールド三次元スペーサよりも厚さが薄くてもよい。第2のフォーム層は、粘弾性フォームであってもよい。第1のフォーム層を、支持フォーム層に接した状態で配置してもよい。
患者支持装置のフットエンドに送風機を配置すると望ましい場合がある。送風機は、患者支持装置の外にあってもよく、マニフォールドへのホースを含む。
送風機の筐体に送風機を収容することが考えられる。送風機の筐体には、真空チャンバを有するベースを含むことができる。ベースにトップカバーを密着させて加圧チャンバを形成することができる。送風機の筐体を、患者支持装置のフットエンドに配置することができる。送風機の吸気口を、真空チャンバに密着させてもよい。入口が真空チャンバと流体連通していてもよい。入口には、入口空洞内の中までのびる吸気口を含んでもよい。流体が空洞内に直接入るのを防ぐために、吸気口の底に隆起部を形成してもよい。隆起部は、吸気口の一部を覆ってもよい。送風機の出口が加圧チャンバと流体連通していてもよい。トップカバーに出口を形成してもよい。この出口によって、加圧チャンバからマニフォールドに気流を放出することができる。
任意に、送風機の筐体の入口が遮断されたとき、送風機の速度を上げて圧力を維持することができる。送風機の筐体の出口が遮断されたとき、送風機の速度を落として圧力を維持することができる。
開示される実施形態の別の態様によれば、患者支持装置に、トッパーを含む支持面を含むことができる。支持面の上に横たわっている患者からの熱や水分が支持面の上面から除去されるように、支持面の上面に沿って空気を送るようにトッパーを構成することができる。支持面には、第1のジッパーを用いて上側ティッキングに接続されるボトムティッキングを含むことができる。空気圧式送風機に、支持面の入口ポートに接続する出口ポートを設けてもよい。空気圧式送風機は、入口ポートを通してトッパーまで空気を送ることができる。X線カセットスリーブに、少なくとも部分的に支持面の二辺に沿って開口部を設けることができる。開口部を、一対の第2のジッパーによって密封してもよい。第2のジッパーを各々、第1のジッパーと支持面の上面との間に配置することができる。
いくつかの実施形態では、第2のジッパーは各々、第1のジッパーとは外観が異なっていてもよい。第1のジッパーは、第2のジッパー各々の第2の色とは異なる第1の色であってもよい。第1のジッパーは、第2のジッパー各々の第2のサイズとは異なる第1のサイズであってもよい。
任意に、支持面のヘッドに沿う部分には開口部が設けられていなくてもよい。
X線カセットスリーブの開口部に流体が入らないように密封するために、流体に耐性のある材料を第2のジッパー各々のリップストップ材料に溶接すると望ましい場合がある。流体に耐性のある材料を、超音波溶接で溶接してもよい。流体に耐性のある材料を、高周波溶接で溶接してもよい。
開示される実施形態のさらに他の態様によれば、患者支持装置に、トッパーを含む支持面を含むことができる。支持面の上に横たわっている患者からの熱や水分が支持面の上面から除去されるように、支持面の上面に沿って空気を送るようにトッパーを構成することができる。支持面には、上側ティッキングに接続されるボトムティッキングを含むことができる。空気圧式送風機に、支持面の入口ポートに接続する出口ポートを設けてもよい。空気圧式送風機は、入口ポートを通してトッパーまで空気を送ることができる。X線カセットスリーブには、一対のスリーブジッパーによって密封される開口部を設けてもよい。一対のスリーブジッパーを各々、少なくとも部分的に支持面の一辺に沿って設けることができる。
いくつかの実施形態では、ボトムティッキングをティッキングジッパーで上側ティッキングに接続することができる。スリーブジッパーは各々、ティッキングジッパーとは外観が異なっていてもよい。スリーブジッパーは各々、ティッキングジッパーの第2の色とは異なる第1の色であってもよい。スリーブジッパーは各々、ティッキングジッパーの第2のサイズとは異なる第1のサイズであってもよい。
任意に、X線カセットスリーブの開口部に流体が入らないように密封するために、流体に耐性のある材料をスリーブジッパー各々のリップストップ材料に溶接してもよい。流体に耐性のある材料を、超音波溶接で溶接してもよい。流体に耐性のある材料を、高周波溶接で溶接してもよい。
上記以外の特徴を単独で、あるいは上記に列挙したものおよび/または特許請求の範囲に列挙したものなどの他の任意の特徴と組み合わせたものが、特許性のある主題を含む可能性があり、現在認識されている実施形態を実施する最良の形態を例示する様々な実施形態の以下の詳細な説明を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
開示される実施形態の別の態様によれば、患者支持装置に、支持面であって、支持面の上に横たわっている患者からの熱や水分が支持面の上面から除去されるように、支持面の上面に沿って空気を送るように構成された支持面を含むことができる。支持面の側面に、開口部を形成することができる。開口部から支持面の中まで空洞を形成することができる。空洞内に入口ポートを配置して、上面に流体的に接続することができる。空気圧式送風機を、空洞内に配置されるように構成することができる。空気圧式送風機には、空気圧式送風機が空洞内に配置されたときに入口ポートに接続する出口ポートを設けることができる。空気圧式送風機は、入口ポートを通して支持面の上面まで空気を送ることができる。
いくつかの実施形態では、寿命終了インジケータを支持面に接続して、支持面の耐用寿命の終わりに達した時点を示すことができる。
任意に、支持面には、第1のジッパーを用いて上側ティッキングに接続されるボトムティッキングを含むことができる。また、患者支持装置には、第1のジッパーと支持面の上面との間に配置された第2のジッパーによって密封される開口部を有するX線カセットスリーブを含んでもよい。
上記に加えてまたは上記に代えて、X線カセットスリーブに、少なくとも部分的に支持面の三辺に沿って、スリーブジッパーによって密封される開口部を設けてもよい。
支持面のフットエンドに踵支持機構を組み込むと望ましい場合がある。踵支持機構を、支持面のフットエンドにおける上面の高さを変えるように構成してもよい。
支持面に少なくとも1つの支持要素を含むことができると考えられる。患者支持装置には、少なくとも1つの支持要素の上に配置された可撓性基材を含むことができる。この可撓性基材によって、第1の導電性トレースを保持することができる。第1の導電性トレースに隣接した可撓性基材によって、第2の導電性トレースを保持することができる。可撓性基材が乾燥しているとき、第1の導電性トレースと第2の導電性トレースとの間に開回路を形成することができる。可撓性基材の上に閾値量の液体が存在すると、可撓性基材が湿っているがゆえ、第1の導電性トレースと第2の導電性トレースとが閉回路を形成することができる。
いくつかの実施形態では、膨張するように構成された複数の空気袋を有する施術層を支持面に含むことができる。施術層の上に、保護層を配置することができる。この施術層を膨張させるように制御ユニットを構成することができる。通常モードでは、制御ユニットは施術層に接続されていなくてもよく、施術層は収縮した状態である。施術モードでは、制御ユニットを施術層に接続し、施術層を膨張させることができる。
任意に、支持面にフォーム支持層を含むことができる。フォーム支持層に接した状態で、フォームマットレス層を配置することができる。フォームマットレス層に接した状態で施術層を配置することができ、施術層には、複数の空気袋を設けることができる。施術層の上に保護層を配置することができる。この施術層を膨張させるように制御ユニットを構成することができる。通常モードでは、制御ユニットは施術層に接続されていなくてもよく、施術層は収縮した状態である。施術モードでは、ホースによって制御ユニットを施術層に接続し、施術層を膨張させることができる。
上記に加えてまたは上記に代えて、患者支持面に、第1のフォーム層を含むことができる。第1のフォーム層に接した状態で、第2のフォーム層を配置することができる。第2のフォーム層に接した状態で、マニフォールドを配置することができる。マニフォールドは、複数の開口部を有することができる。マニフォールドに接した状態で患者用三次元スペーサを配置し、患者を保持するように構成することができる。送風機を、気流をマニフォールドに送るように構成することができる。気流は、複数の開口部を通ってマニフォールドを出て、患者用三次元スペーサに入る。
送風機に、真空チャンバを形成するベースと、ベースに密着して加圧チャンバを形成するトップカバーと、を有する送風機の筐体を含むことができる。加圧チャンバと一緒に、ファンを設けてもよい。ファン入口を、真空チャンバ密着させることができる。ファン出口を、加圧チャンバと流体連通させることができる。一対の筐体入口を、真空チャンバと流体連通させることができる。
送風機の所定の速度を設定することによって送風機を制御することができると考えられる。送風機の速度をモニターすることができる。送風機のモニターした速度を、所定の速度と比較することができる。送風機に遮断箇所があるか否かを、モニターした速度と所定の速度との比較に基づいて判断することができる。
いくつかの実施形態では、支持面には、第1のフォーム層も含むことができる。第1のフォーム層に接した状態で、第2のフォーム層を配置することができる。第2のフォーム層に接した状態で、マニフォールドを配置することができる。マニフォールドには、下布帛層および上布帛層を含むことができる。下布帛層と上布帛層の間に、マニフォールド三次元スペーサを配置することができる。上布帛層に、複数の開口部を形成してもよい。マニフォールドに接した状態で患者用三次元スペーサを配置し、患者を保持するように構成することができる。患者用三次元スペーサのヘッドエンドに、出口開口部を形成してもよい。送風機を、気流をマニフォールド三次元スペーサに送るように構成することができる。気流は、複数の開口部を通ってマニフォールド三次元スペーサを出て、患者用三次元スペーサに入ることができる。気流は、患者用三次元スペーサを通って出口開口部まで流れることができる。
任意に、X線カセットスリーブに、少なくとも部分的に支持面の二辺に沿って開口部を設けてもよい。
上記に加えてまたは上記に代えて、X線カセットスリーブには、一対のスリーブジッパーによって密封される開口部を設けてもよい。一対のスリーブジッパーを各々、少なくとも部分的に支持面の一辺に沿って設けることができる。
電子部品エンクロージャを支持面内に配置すると望ましい場合がある。電子部品エンクロージャからワイヤを設けて接地させることができる。オーバーモールドを、ワイヤに接した状態で形成することができる。ワイヤからオーバーモールドを通って端子を設け、接地試験点とすることができる。
いくつかの実施形態では、支持面を通って支持面出口ポートを設けることができ、支持面出口ポートを送風機の出口ポートと流体連通させることができる。支持面出口ポートには、支持面出口ポートへの流体の進入を防止しやすくするためのリップを設けることができる。
開示される実施形態のさらに他の態様によれば、患者支持装置に、支持面であって、支持面に横たわっている患者からの熱および水分が支持面の上面から除去されるように、支持面の上面に沿って空気を送るように構成された支持面を含む。支持面の一辺に、開口部を形成することができる。開口部から支持面の中まで空洞を形成することができる。空洞内に入口ポートを配置し、上面と流体的に接続することができる。送風機アセンブリを、空洞内に配置されるように構成することができる。送風機アセンブリには、送風機アセンブリが空洞内にあるときに、入口ポートと接続される出口ポートを設けることができる。送風機アセンブリは、入口ポートを通る空気を支持面の上面まで送ることができる。
開示される実施形態の一態様によれば、患者支持装置に、フットエンドと反対側のヘッドエンドとを有するカバーを含むことができる。フットエンドとヘットエンドとの間に、一対の側面を設けることができる。カバーを貫通してカバー入口を設けることができる。カバーを貫通してカバー出口を設けることができる。送風機アセンブリをカバーの中に配置してもよく、送風機アセンブリには、カバー入口と流体連通する送風機入口および送風機出口を設けることができる。寝床内気候管理システムを、送風機出口と流体連通させることができる。空気がカバー入口を通って送風機アセンブリに流れ、送風機アセンブリが空気を寝床内気候管理システムに空気を排出することができる。カバー出口を通って、寝床内気候管理システムから空気を排出することができる。
いくつかの実施形態では、カバー入口を、カバーの一辺に設けることができる。いくつかの実施形態では、カバー入口が2つあってもよい。それぞれのカバー入口を、カバーの一辺に設けることができる。送風機アセンブリには、2つの送風機入口を含むことができる。各送風機入口は、カバー入口のうちの1つと流体連通することができる。カバー出口を、カバーのヘッドエンドに設けることができる。いくつかの実施形態では、カバー出口が複数あってもよい。
任意に、カバー入口に開口部を含んでもよい。入口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。開口部の中にプラグを配置して、カバー入口を送風機入口に接続するように構成してもよい。プラグには、開口部に挿入されるように構成できる開口部フランジを含んでもよい。送風機フランジを、送風機入口に接続するように構成してもよい。プラグを通って通路を設けることができる。通路は、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部の軸と同軸の軸を有することができる。カバー出口に開口部を含んでもよい。出口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。開口部の中にプラグを配置して、カバー出口を寝床内気候管理システムの出口に接続するように構成してもよい。プラグには、開口部に挿入されるように構成できる開口部フランジを含んでもよい。カバー出口に切り欠きを含んでもよく、プラグにタブを含んでもよい。開口フランジが開口部に挿入されたときに、タブを切り欠きで受け、カバー出口に対するプラグの回転を防止してもよい。プラグには、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部から延びるリップを含むことができる。
上記に加えてまたは上記に代えて、送風機アセンブリ内にアース板を配置することができる。アース板からアース線が設けられていてもよい。アース線はカバーを貫通してもよい。アース線から接地ラグが設けられていてもよい。接地ラグを、送風機アセンブリの試験を可能にするように構成してもよい。接地ラグは、送風機アセンブリのインピーダンス試験を可能にすることができる。
電源コードがカバーを通っていると望ましい場合がある。電源コードには、オーバーモールドを含んでもよい。カバーには、アンビリカルを含んでもよい。アンビリカルをオーバーモールドに固定して、カバーへの流体の進入を防止してもよい。オーバーモールドには、一対の隆起部を含んでもよい。隆起部の間に切り欠きを画定することができる。切り欠き内に固定されたタイまたはクランプのうちの少なくとも1つを用いて、アンビリカルをオーバーモールドに固定してもよい。
開示される実施形態の一態様によれば、患者支持装置に、フットエンドと反対側のヘッドエンドとを有するカバーを含むことができる。フットエンドとヘットエンドとの間に、一対の側面を設けることができる。一対のカバー入口を設けてもよい。それぞれのカバー入口は、カバーの一辺を通って設けられていてもよい。複数のカバー出口がカバーのヘッドエンドを通って設けられていてもよい。送風機アセンブリをカバーの中に配置することができる。送風機アセンブリには、カバー入口と流体連通する送風機入口および送風機出口を設けることができる。寝床内気候管理システムを、送風機出口と流体連通させることができる。空気がカバー入口を通って送風機アセンブリに流れ、送風機アセンブリが空気を寝床内気候管理システムに空気を排出することができる。カバー出口を通って、寝床内気候管理システムから空気を排出することができる。
送風機アセンブリに2つの送風機入口を含むと望ましい場合がある。各送風機入口は、カバー入口のうちの1つと流体連通することができる。カバー入口に開口部を含んでもよい。入口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。口部の中にプラグを配置して、カバー入口を送風機入口に接続するように構成してもよい。プラグには、開口部に挿入されるように構成できる開口部フランジを含んでもよい。送風機フランジを、送風機入口に接続するように構成してもよい。プラグを通って通路を設けることができる。通路は、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部の軸と同軸の軸を有することができる。
いくつかの実施形態では、カバー出口に開口部を含んでもよい。出口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。開口部の中にプラグを配置して、カバー出口を寝床内気候管理システムの出口に接続するように構成してもよい。プラグには、開口部に挿入されるように構成された開口部フランジを含んでもよい。カバー出口に切り欠きを含んでもよく、プラグにタブを含んでもよい。開口フランジが開口部に挿入されたときに、タブを切り欠きで受け、カバー出口に対するプラグの回転を防止してもよい。プラグには、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部から延びるリップを含むことができる。
任意に、送風機アセンブリ内にアース板を配置することができる。アース板からアース線が設けられていてもよい。アース線はカバーを貫通してもよい。アース線から接地ラグが設けられていてもよい。接地ラグを、送風機アセンブリの試験を可能にするように構成してもよい。接地ラグは、送風機アセンブリのインピーダンス試験を可能にすることができる。
上記に加えてまたは上記に代えて、電源コードを、カバーに通すことができる。電源コードには、オーバーモールドを含んでもよい。カバーには、アンビリカルを含んでもよい。アンビリカルをオーバーモールドに固定して、カバーへの流体の進入を防止してもよい。オーバーモールドには、一対の隆起部を含んでもよい。隆起部の間に切り欠きを画定することができる。切り欠き内に固定されたタイまたはクランプのうちの少なくとも1つを用いて、アンビリカルをオーバーモールドに固定してもよい。
開示される実施形態のさらに他の態様によれば、患者支持装置に、フットエンドと反対側のヘッドエンドとを有するカバーを含むことができる。フットエンドとヘットエンドとの間に、一対の側面を設けることができる。カバーを貫通してカバー入口を設けることができる。カバー入口には、開口部を設けてもよい。入口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。開口部の中にプラグを配置し、カバー入口をカバー内に配置された送風機アセンブリに接続するように構成することができる。
カバー入口を、カバーの一辺に設けると望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、カバー入口が2つあってもよい。それぞれのカバー入口を、カバーの一辺に設けることができる。送風機アセンブリには、2つの送風機入口を含むことができる。各送風機入口は、カバー入口のうちの1つと流体連通することができる。プラグには、開口部に挿入されるように構成できる開口部フランジを含んでもよい。送風機フランジを、送風機アセンブリに接続するように構成してもよい。プラグを通って通路を設けることができる。通路は、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部の軸と同軸の軸を有することができる。
開示される実施形態のさらに他の態様によれば、患者支持装置に、フットエンドと反対側のヘッドエンドとを有するカバーを含むことができる。フットエンドとヘットエンドとの間に、一対の側面を設けることができる。カバー出口がカバーを通っていてもよい。カバー出口に開口部を含んでもよい。出口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。開口部の中にプラグを配置し、カバー出口をカバー内に配置された寝床内気候管理システムに接続するように構成することができる。
カバー出口をカバーのヘッドエンドに設けることが考えられる。いくつかの実施形態では、複数のカバー出口がある。プラグには、開口部に挿入されるように構成できる開口部フランジを含んでもよい。カバー出口に切り欠きを含んでもよく、プラグにタブを含んでもよい。開口フランジが開口部に挿入されたときに、タブを切り欠きで受け、カバー出口に対するプラグの回転を防止してもよい。プラグには、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部から延びるリップを含むことができる。
開示される実施形態のさらに他の態様によれば、患者支持装置に、フットエンドと反対側のヘッドエンドとを有するカバーを含むことができる。フットエンドとヘットエンドとの間に、一対の側面を設けることができる。送風機アセンブリをカバーの中に配置することができる。送風機アセンブリ内にアース板を配置することができる。アース板からアース線が設けられていてもよい。アース線はカバーを貫通してもよい。
いくつかの実施形態では、アース線から接地ラグが設けられていてもよい。接地ラグを、送風機アセンブリの試験を可能にするように構成してもよい。接地ラグは、送風機アセンブリのインピーダンス試験を可能にすることができる。
任意に、送風機アセンブリには、カバーに設けられたカバー入口と流体連通することができる送風機入口を含んでもよい。カバー入口に開口部を含んでもよい。入口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。プラグには、開口部に挿入されるように構成できる開口部フランジを設けてもよい。送風機フランジを、送風機入口に接続するように構成してもよい。プラグを通って通路を設けることができる。通路は、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部の軸と同軸の軸を有することができる。
いくつかの実施形態では、送風機アセンブリには、カバーに設けられたカバー出口と流体連通する送風機出口を含んでもよい。カバー出口に開口部を含んでもよい。出口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。プラグには、開口部に挿入されるように構成できる開口部フランジを設けてもよい。プラグを、寝床内気候管理システムの出口に接続するように構成することができる。カバー出口に切り欠きを含んでもよく、プラグにタブを含んでもよい。開口フランジが開口部に挿入されたときに、タブを切り欠きで受け、カバー出口に対するプラグの回転を防止してもよい。プラグには、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部から延びるリップを含むことができる。
電源コードを、カバーに通すことができることが考えられる。電源コードには、オーバーモールドを含んでもよい。カバーには、アンビリカルを含んでもよい。アンビリカルをオーバーモールドに固定して、カバーへの流体の進入を防止してもよい。オーバーモールドには、一対の隆起部を含んでもよい。隆起部の間に切り欠きを画定することができる。切り欠き内に固定されたタイまたはクランプのうちの少なくとも1つを用いて、アンビリカルをオーバーモールドに固定してもよい。電源コードとアース線を一緒に被覆してもよい。
開示される実施形態の一態様によれば、患者支持装置に、フットエンドと反対側のヘッドエンドとを有するカバーを含むことができる。フットエンドとヘットエンドとの間に、一対の側面を設けることができる。カバーにアンビリカルを設けることができる。送風機アセンブリをカバーの中に配置することができる。電源コードを、送風機アセンブリからカバーを通してのばすことができる。電源コードには、オーバーモールドがあってもよい。アンビリカルをオーバーモールドに固定して、カバーへの流体の進入を防ぐことができる。
いくつかの実施形態では、オーバーモールドには、一対の隆起部を含んでもよい。隆起部の間に切り欠きを画定することができる。切り欠き内に固定されたタイまたはクランプのうちの少なくとも1つを用いて、アンビリカルをオーバーモールドに固定してもよい。
任意に、送風機アセンブリ内にアース板を配置することができる。アース板からアース線が設けられていてもよい。アース線はカバーを貫通してもよい。アース線から接地ラグが設けられていてもよい。接地ラグを、送風機アセンブリの試験を可能にするように構成してもよい。接地ラグは、送風機アセンブリのインピーダンス試験を可能にすることができる。
任意に、送風機アセンブリには、カバーに設けられたカバー入口と流体連通することができる送風機入口を含んでもよい。カバー入口に開口部を含んでもよい。入口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。プラグには、開口部に挿入されるように構成できる開口部フランジを設けてもよい。送風機フランジを、送風機入口に接続するように構成してもよい。プラグを通って通路を設けることができる。通路は、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部の軸と同軸の軸を有することができる。
いくつかの実施形態では、送風機アセンブリには、カバーに設けられたカバー出口と流体連通する送風機出口を含んでもよい。カバー出口に開口部を含んでもよい。出口カバーが開口部を部分的に覆ってもよい。プラグには、開口部に挿入されるように構成できる開口部フランジを設けてもよい。プラグを、寝床内気候管理システムの出口に接続するように構成することができる。カバー出口に切り欠きを含んでもよく、プラグにタブを含んでもよい。開口フランジが開口部に挿入されたときに、タブを切り欠きで受け、カバー出口に対するプラグの回転を防止してもよい。プラグには、開口部フランジが開口部に挿入されたときに開口部から延びるリップを含むことができる。
病院用ベッド10として具体化された例示的な患者支持装置を、図1に示す。ここではベッド10を病院用ベッドとして図示したが、ベッド10をどのような医療施設または家庭で利用してもよいことが理解されよう。たとえば、ホスピスケアを行う私設療養所または患者の自宅でベッド10を利用してもよい。また、本明細書ではベッド10を参照しているが、本明細書に記載の支持面および装置は、他の支持装置、たとえば椅子、車椅子、ストレッチャーなどにも同様に応用できることが理解されよう。ベッド10は、寝床内気候システム12を含む。この寝床内気候システム12は、フロア11の上で寝床内気候システム12を支持するフレーム構造体14に取り付けられている。寝床内気候システム12は、ベッド10の上に支持される患者の下にくるように配置されている。寝床内気候システム12は、患者とベッド10との間の境界を冷却して乾燥させ、患者がベッド10の上に支持される境界に沿って空気を移動させることによって皮膚の健康を促進するように構成されている。寝床内気候システム12は、環境の温度、湿度および/または圧力を考慮して寝床内気候システム12の動作を調整することができるように、寝床内気候システム12の周囲の環境に関する情報を検出するように構成された環境センサユニットを含んでもよい。
ここで図2を参照すると、ベッド10の上に支持される患者の下にくるように、支持面16(マットレスとも呼ばれる)が構成されている。患者がベッド10の上に支持されているときに患者と支持面16との間の境界を冷却して乾燥させるために、支持面16にエアボックス(図示せず)を接続し、コンディショニングがなされた空気を支持面16に供給してもよい。
支持面16は、たとえば図2に示すように、フォームシェル24、フォームヘッドセクション26、フォームフットセクション28、身体用空気袋30、ターン用空気袋32を包むように協働するトッパー20および下側ティッキング22を含む。空気袋30は、受動的または能動的な圧力再分配用空気袋であってもよい。いくつかの実施形態では、空気袋30は、ヒールサスペンション空気袋を含んでもよい。ヒールサスペンション機構を、医療施設で一般に使用されるフォームウェッジに代えて利用することができる。ヒールサスペンション機構の他の実施形態は、フットセクション28の折り重なる部分を含んでもよい。さらに別の実施形態では、フットセクション28の一部を上に回転させて踵を浮かせるためにカムを設けることができる。ターン用空気袋32も受動的または能動的な圧力再分配用空気袋として構成されると望ましい場合がある。受動的な圧力再分配システムでは、一連の圧力解放弁およびフォーム充填空気袋を利用することができる。トッパー20は、支持面16の上面36を形成し、患者がベッド10の上に支持されているときに患者と支持面16との間の境界に沿ってエアボックス18によって供給される調整された空気を送るように構成される。患者がベッド10の上に支持されているときに、フォームコンポーネント24、26、28と空気袋30、32は協働して患者を支持する。いくつかの実施形態では、支持面16は、図1に示すようにトッパー20と下側ティッキング22とを包み込む上掛け40を含んでもよい。
トッパー20は、図2に示すように、例示的に、底層41、中間層42、上層43を含む。中間層42は、例示的に、コンディショニングがなされた空気が、支持面16のフットエンド21からヘットエンド31まで支持面16の上面36に沿って底層41と上層43との間を流れることができるようにする三次元材料である。上層43は、トッパー20の上に支持された患者からの水分が上層43を通り、トッパー20の中間層42を通って流れるコンディショニングがなされた空気によって運び去られて蒸発できるようにする、穴の開いた材料で作られる。他の実施形態では、他の気流冷却トッパーを支持面16と併用してもよい。たとえば、エアロストッパー、空気流動ビードトッパーなどを支持面16に使用することができる。
図3を参照すると、エアボックスまたは空気圧式送風機50が例示的にフレーム構造体14に取り付けられるようになっているが、他の実施形態では、フレーム構造体14に一体に組み込まれてもよい。寝床内気候システム12を必要としない場合は、送風機50を別途設けることにより、寝床内気候システム12のコストを下げることができる。さらに、送風機50が外にあるという性質により、たとえばヒールサスペンション、温度制御などの機構を追加で支持面16内に入れ込むことが可能になる。エアボックス50は、支持面16に空気を供給するために、支持面16に接続されている。エアボックス18は、筐体52(空気処理ユニットを含む)、コネクタホース54、電源コード56、ユーザインタフェース58を含む。ユーザインタフェース58は、筐体52に接続され、LCDディスプレイ60を含み、いくつかのボタンを有する。ユーザインタフェースの詳細については、後述する。電源コード56は、壁付の差し込み口やベッド10に組み込まれた電源などの電源に、電気的に接続可能である。筐体52は、環境センサユニットと空気処理ユニットとを保持する。コネクタホース54は、筐体52から支持面16に至り、空気処理ユニットを支持面16に接続する。ここでは、コネクタホース54を1本のホース54として示してある。コネクタホース54は、寝床内気候システム12と空気袋30、32に気流を供給するように構成されている。筐体52には、寝床内気候システム12または空気袋30、32の一方に気流を選択的に供給するためのバルブシステムを含んでもよい。任意に、コネクタホース54が複数のホースを含んでもよい。この場合、それぞれのホースによって、寝床内気候システム12、空気袋30、空気袋32のうちの1つに空気処理ユニットを接続する。
支持面16の側面には、ベッド10のサイドレールに妨げられることのない位置で、インタフェース80が設けられている。ディスプレイを支持面16の側面に示してあるが、支持面16の足下部分など、支持面16に沿ったどの位置にインタフェース80を配置してもよい。インタフェース80の拡大図を図4に示す。インタフェース80は、ダイヤル82とダイヤルによって選択できる複数のインジケータ84とを有する重量ベースの値制御システムを含む。図示の実施形態では、インジケータ84には、3つの体重範囲が含まれている。しかしながら、体重範囲の個数についてはいくつでも考えられる。これらの体重範囲は、患者の体重に関連している。患者の体重に対応する体重範囲を選択することで、身体用空気袋30が適切なレベルまで膨張し、患者に快適さをもたらす。たとえば、第1のインジケータ84aが、32kgから82kgの範囲に対応する。この体重範囲にある患者に対しては、身体用空気袋30を第1の硬さまで膨張させることができる。第2のインジケータ84bは、83kgから159kgの体重範囲に対応する。この体重範囲の患者には、身体用空気袋30を第1の体重範囲よりも高いレベルまで膨張させる必要がある場合がある。すなわち、インジケータ84bを選択すると、身体用空気袋30は、インジケータ84aが選択されているときよりも硬くなるまで膨張する。第3のインジケータ84cは、159kgから226kgの体重範囲に対応する。この体重範囲の患者には、身体用空気袋30を第2の体重範囲よりも高いレベルまで膨張させる必要がある場合がある。すなわち、インジケータ84cを選択すると、身体用空気袋30は、インジケータ84bが選択されているときよりも硬くなるまで膨張する。介護者は、患者が支持面16の上にくる前または患者が支持面16の上にいる間に、適切な体重範囲(すなわちインジケータ84)を選択すればよい。
インタフェース80は、寿命終了インジケータ90も含む。寿命終了インジケータ90は、支持面16を医療施設に設置したときに選択できる「新規」ボタン92を含む。「新規」ボタン92を選択することによって、支持面16の寿命計が動作を開始する。寿命終了インジケータ90は、メーター94も含む。図示の実施形態では、メーター94は、液晶ディスプレイ(LED)である。メーター94には、上限96と下限98がある。まず支持面16が設置され、「新規」ボタン92が選択されたとき、メーター94は下限98で動作を開始する。支持面16が摩耗するにつれて、メーター94が上限96に向かって上昇していく。いくつかの実施形態では、メーター94は、異なる色で表示される。たとえば、メーター94が下限98付近にあるときには、メーター94を緑色にしておくことができる。メーター94が上限96と下限98との間の位置、たとえば上限96と下限98との真ん中まで上昇すると、メーター94を黄色に変えることができる。メーター94が上限96に近づいたら、メーター94を赤に変えることができる。メーター94が上限96に近づくと、介護者は、支持面16が磨耗してしまっている可能性があることを警告される。
寿命検出器のいくつかの実施形態を使用して、支持面16が寿命に達したときを判断し、どの使用レベルを表示すべきかをメーター94に知らせることができる。これらの実施形態のいくつかについて、あとで詳細に説明する。いくつかの実施形態では、寿命検出器は、支持面16の設置時に動作を開始するタイマーを含む。タイマーは、3年、5年、7年などの所定の時間にわたって、支持面16の寿命をカウントダウンする。3年、5年、7年たとえば、支持面16の7年の寿命期間に対する寿命検出器は、設置日から7年後に支持面16を交換すべきであることを示すであろう。タイマーは、電子タイマーであってもよいし、時間の経過とともに分解されたり成長したりする化学物質を含むタイマーであってもよい。化学物質を、その化学物質が活性化された日から所定の時間内に完全に分解してシステムからなくなるように構成してもよい。
いくつかの実施形態では、タイマーのオンとオフを切り替えてもよい。たとえば、タイマーは、患者が支持面16に出入りするのをトラッキングすることによって、ベッドが使用されている時間の長さをトラッキングすることができる。患者が支持面16上で検出されると、タイマーのスイッチが入って量をトラッキングする。患者が支持面16から出ると、タイマーはオフになる。別の実施形態では、タイマーは、支持面16に電力が供給されたときをトラッキングする。たとえば、支持面16が電源に差し込まれて支持面16に電力が供給されると、タイマーがオンの位置に切り替わり、使用状況をトラッキングする。支持面16がオフになって電力が供給されなくなると、タイマーがオフの位置に切り替わり、電力が再び供給されるまで支持面16の使用状況のトラッキングを停止する。
図5は、支持面120の別の実施形態を示す。支持面120は支持面16と同様であり、同じ参照符号で示される要素をいくつか含む。支持面120は、開口部124のある側面122を含む。空洞126は、開口部124から支持面120の中まで至っている。ここでは空洞126を支持面120の大腿セクション130に示したが、他の実施形態では、支持面120のヘッドセクション132、シートセクション134またはフットセクション136に空洞126を形成してもよい。また、支持面120の、介護者が空洞126にアクセスする部分に空洞126を形成してもよい。任意に、支持面120のフットエンド140またはヘッドエンド142に空洞126を形成してもよい。空洞126の中には、入口ポート146(破線で示す)が収容されている。図示の実施形態では、入口ポート146は、空洞126の後壁148から形成されている。入口ポート146は、寝床内気候システム12と流体連通している。入口ポート146に入る気流は、寝床内気候システム12に送られる。入口ポート146に入る気流を空気袋30、32に供給することができるように、ポート146は、空気袋30、32とも流体連通している。入口ポート146の下流にバルブ(図示せず)を配置して、寝床内気候システム12、空気袋30、空気袋32のうちの1つに気流を送るようにしてもよい。上記に代えてまたは上記に加えて、支持面120には複数の入口ポート146を含んでもよく、この場合、それぞれの入口ポート146が、寝床内気候システム12、空気袋30、空気袋32のうちの1つと流体連通する。
エアボックスまたは空気圧式送風機150は、空洞126内に配置されるように構成されている。送風機150を空洞126内に配置することで、ベッド10のフットボード上の空間は不要になる。また、医療施設での資金と資源を節約するために必要とされる場合にのみ、送風機150を追加してもよい。さらに、送風機150は、より小型でコンパクトなものであってもよく、そうすることで、医療施設内での保管スペースが節約される。いくつかの実施形態では、送風機150を病室に保管することができる。患者が支持面120の上にいる間に、送風機150を空洞126内に配置することができる。送風機150は、出口ポート152を含む。いくつかの実施形態では、送風機150は、複数の出口ポート152を含んでもよい。送風機150は、出口ポート152が入口ポート146と流体的に接続されるよう、空洞126に挿入されるように構成されている。任意に、複数の出口ポート152を、複数の入口ポート146に流体的に接続してもよい。送風機150は、出口ポート152から入口ポート146への気流を制御し、結果として、寝床内気候システム12、空気袋30、空気袋32への気流も制御する。複数の出口ポート152のある実施形態では、送風機150には、出口ポート152のうちの1つへの気流を制御することによって、寝床内気候システム12、空気袋30、空気袋32のうちの1つへの気流を制御するためのバルブが備えられていてもよい。
患者がさらに施術を必要としているとき、送風機150を空洞126内に挿入して、寝床内気候システム12、空気袋30、空気袋32に気流を供給することができる。送風機150を、壁のコンセントに差し込む電源コード156と一緒に示してあるが、いくつかの実施形態では、送風機150が電池式であってもよい。他の実施形態では、送風機150を空洞126内に挿入すると、送風機150を支持面120に電気的に接続することができる。このような接続は、送風機150が空洞126内に挿入されると空洞126の出口と係合する送風機150のプラグによって達成することができる。患者が施術を必要としていない場合は、送風機150を空洞126から取り外すことができる。一実施形態では、空洞126の壁は、患者が支持面120の上にいるときであっても空洞126の形状を保つ剛性の材料で形成されている。すなわち、空洞126は開いたままであり、つぶれることがない。いくつかの実施形態では、送風機150を使用していないときは、空洞126にフォームブロックなどを詰めておくことができる。
送風機150は、介護者が送風機150の動作を制御できるようにするインタフェース160を含む。送風機用のインタフェースの一例を以下に示す。支持面120は、上述したように動作する寿命終了インジケータ90も含む。いくつかの実施形態では、送風機150を動作させると、支持面120の寿命に影響する場合がある。したがって、寿命終了インジケータ90の寿命検出器で、送風機150の使用をトラッキングしてもよい。たとえば、寿命検出器は、送風機150が空洞126内に設置されたときに動作を開始するタイマーを含んでもよい。空洞126から送風機150が取り外されたら、タイマーを停止することができる。
図6を参照すると、患者支持面16と同様の患者支持面200が設けられている。患者支持面200の要素のうち、患者支持面16で説明した要素と同一のものには、同じ参照番号を使用して示してある。患者支持面200は、患者支持面200内に配置されたエアボックスまたは空気圧式送風機202を含む。送風機202は、寝床内気候システム12および空気袋30、32に流体的に接続されている。上述したように、送風機202内または寝床内気候システム12内にバルブを配置して、寝床内気候システム12、空気袋30、空気袋32のうちの1つに対する気流を制御してもよい。いくつかの実施形態では、送風機202は、支持面200内に恒久的に収容され、支持面200を交換する際に廃棄または再利用されるように構成されている。いくつかの実施形態では、支持面200の寿命の終了前に送風機202を保守管理するためおよび/または送風機が破損した場合には送風機200を交換するために、支持面200の開口部を介して送風機202にアクセス可能である。いくつかの実施形態では、支持面200が寿命に達すると、支持面200から送風機202を取り外して新しい支持面200で再び利用することができる。
送風機202を支持面200に一体化することによって、すべての支持面200で寝床内気候システム12を利用可能になるため、保管されているかもしれない送風機を介護者が探す必要がなくなる。また、送風機202が医療施設内で紛失することはないため、在庫が減ってコストが増す。送風機202が支持面200に組み込まれていると、患者は、施術を受けるのに送風機202を待つ必要がない。さらに、支持面200に送風機を取り付けなければならないのではなく、システムに電力が供給されたときをトラッキングするなど、使用状況に基づいて動作する寿命終了インジケータが、支持面200に電力が供給されると自動的に使用状況をトラッキングしはじめる。また、送風機202は支持面200の中に入っていて、医療施設で露出しているわけではないため、使用時に汚れることもない。さらに、送風機202のノイズが支持面200内のフォームと空気袋によってフィルタリングされるため、送風機202の動作は静かである。
いくつかの実施形態では、介護者が送風機202を制御できるようにするために、支持面200の側面206にインタフェース204を設けることができる。支持面200の側面206には、別のインタフェース210も設けられる。図7に示すように、インタフェース210は、ダイヤル82と、上述したようにダイヤル82によって選択できる複数のインジケータ84とを含む。インタフェース210については、寿命終了インジケータなしで図示してあるが、上述したようにして、インタフェース80に示したような寿命終了インジケータをインタフェース210に含んでもよいことを理解されたい。
図8を参照すると、本明細書に記載の支持面のいずれかと併用することができるコントローラ220が示されている。コントローラ220は、寝床内気候システム12を制御するように構成されている。コントローラ220は、本明細書に記載の送風機のいずれかの電源コードまたは本明細書に記載の支持面のいずれかの電源コードなど、電源コード222に接した状態で配置されている。コントローラ220は、介護者または患者のいずれかが操作するように構成されている。すなわち、コントローラ220を、患者が支持面の上に支持されているときに患者の手の届く範囲にあるように構成することができる。コントローラ220には、支持面200の残りの寿命期間を示すメーター224を含んでもよい。メーター224には、支持面の残り寿命を示す複数のLED色付きバー226を含んでもよい。たとえば、支持面200に対して第1の所定の残り寿命期間のときに、すべて緑色に点灯させる8本のバー226をメーター224に含むことができる。寿命が短くなるにつれて、点灯させるバー226の数を減らせばよい。一例として、第1の所定の寿命期間よりも短い第2の所定の残り寿命期間に対応して4~5本のバー226だけが点灯している場合、バー226を黄色で点灯させてもよい。別の例として、第2の所定の寿命期間よりも短い第3の所定の寿命期間に対応して3本以下のバー226しか点灯していない場合、バー226を赤色に点灯させてもよい。1本のバー226だけが点灯しているとき、バーを赤く点滅させてもよい。
コントローラ220には、寝床内気候システム12をオンおよびオフにするための電源スイッチ228を含んでもよい。電源スイッチは、押しボタンスイッチであってもよいが、どのようなスイッチの形態をとってもよい。強さボタンで、ユーザが寝床内気候システム12の強さを制御できるようにすることができる。すなわち、寝床内気候システム12からの気流の量を、ボタンで増減することができる。寝床内気候システム12の現在の強さを示すために、メーターを設けてもよい。メーターは、寝床内気候システム12がオンになっているときにだけ見えるようにすることができる。さらに、メーターには、寝床内気候システム12の強さを表示するために、様々な色を含んでもよい。たとえば、寝床内気候システム12が低気流に設定されているとき、メーターで1~5のバーを緑色に点灯させることができる。気流が増すと、メーターではさらに1~4のバーを黄色に点灯させることができる。気流がさらに増すと、メーターではさらに1~3のバーを赤に点灯させることができる。このように、寝床内気候システム12の強度を、点灯するバーの数とバーの色の両方で示すことができる。いくつかの実施形態では、メーターには複数本のバーだけを含んでもよい。いくつかの実施形態では、メーターには色だけを含んでもよい。さらに他の実施形態では、メーターに数値によるインジケータを備えてもよい。
支持面250を図9に示す。支持面250は、支持面16の要素と同一で同じ参照符号によって示される要素を含む。支持面250は、フットエンド254を有するフレーム252に配置されている。フットエンド254には、エアボックスまたは空気圧式送風機260が接続されている。送風機260は、フットエンド254に取り外し可能に接続されていてもよい。いくつかの実施形態では、送風機260は、フレーム252のサイドレール256に接続されていてもよい。送風機260は、ホース262を介して寝床内気候システム12および空気袋30、32に流体的に接続されている。上述したように、複数のホース262によって送風機260を寝床内気候システム12および空気袋30、32に接続してもよい。任意に、送風機260および/または支持面250は、送風機260からの気流を寝床内気候システム12、空気袋30または空気袋32に向けるための少なくとも1つのバルブを含むことができる。送風機260は、送風機260をフレーム252の電源に電気的に接続するように図示された電源コード264も含む。あるいは、電源コード264を壁のコンセントに電気的に接続してもよい。
送風機260は、筐体270を含む。電源コード264およびホース262は、筐体270から設けられている。筐体270は、送風機260を制御するために介護者が使用できるインタフェース280を含む。特に、インタフェース280があれば、寝床内気候システム12、空気袋30、空気袋32への気流を、介護者が制御することができる。インタフェース280については、支持面250で使用する状態を示してあるが、本明細書にて説明または図示するどの支持面で使用してもよい。また、本明細書で説明または図示する送風機および/または支持面のいずれかにインタフェース280を組み込むこともできる。
図10に示すように、インタフェース280には、LEDスクリーンなどの画面282を含んでもよい。図示の実施形態では、画面282は、介護者による様々な動作設定の選択を可能にするタッチスクリーンである。画面282は、身体用空気袋30の圧力を制御するためのボタン284を含む。ボタン284によって、身体用空気袋30内の圧力の切り替えが可能になる。すなわち、送風機260が身体用空気袋30の膨張と収縮を切り替えて身体用空気袋30内の空気圧を増減し、支持面250の硬さを調節する。身体用空気袋30内の圧力を切り替えることによって、患者に褥瘡が生じる可能性を低減することができる。いくつかの実施形態では、送風機260で身体用空気袋30の圧力を徐々に増した後、身体用空気袋30の圧力を徐々に下げる。他の実施形態では、もっと短い間隔で圧力を増減させ、患者にパルス刺激を与えてもよい。いくつかの実施形態では、身体用空気袋30をすべて同時に膨張・収縮させるが、他の実施形態では、いくつかの身体用空気袋30を膨張させ、他の身体用空気袋30を収縮させて、患者を回転させる。ボタン284によって、介護者が特定の圧力レベルを選択および/または別の方法で身体用空気袋30内の圧力を制御できるようにする第2の画面を開くことができる。
寝床内気候システム12を制御するために、ボタン286が設けられている。たとえば、ボタン286によって、寝床内気候システム12をオンおよびオフにすることができる。あるいは、ボタン286によって、介護者が寝床内気候システム12を通る空気量を選択できるようにする寝床内気候画面を開くことができる。ボタン286を選択すると、送風機260が動作を開始して寝床内気候システム12に気流を放出し、褥瘡が生じやすい部分など患者の怪我をしやすい部分の肌が乾燥するのを防ぐことができる。
ボタン288は、支持面250の最大膨張動作を開始させる。最大膨張動作を選択することによって、すべての身体用空気袋30が最大容量まで膨張する。さらに、空気袋32を最大容量まで膨張させることもできる。空気袋30が最大容量のとき、支持面250は最も硬くなっている。これは、介護者がベッドを配置しなおす際の一助となる。
ボタン290は、支持面250の快適さを調節する操作を可能にする。ボタン290を使用すると、介護者が身体用空気袋30を選択的に膨張・収縮させられるようにする快適さ画面を起動することができる。身体用空気袋30は、支持面250のゾーンごとに調節可能である。すなわち、支持面250のヘッドセクション、胴セクション、シートセクション、フットセクションを個々に制御して、各セクションを異なる圧力に膨張または収縮させることができる。たとえば、患者を快適にするために、シートセクションを収縮させながら支持面250のヘッドセクションを膨張させることで、患者の頭部を上げることができる。同様に、シートセクションよりもフットセクションを大きく膨張させて、患者の足を上げることができる。いくつかの実施形態では、空気袋32を膨張または収縮させて患者を片側までターンさせることができる。
CPRボタン292は、支持面250のCPR機能を開始させる。ボタン288と同様に、CPRボタン292は、すべての空気袋30を最大圧力まで膨張させる。しかしながら、CPRボタン292は、支持面250内で現在動作している他のすべての施術、たとえば寝床内気候システム12、ヒーター、支持面250を振動させたりパルスを与えたりすることのできる施術も停止させる。空気袋30を最大圧力まで膨張させると、支持面250は最大の硬さになる。これは、患者にCPRを施すのに理想的である。
画面282の一部には、患者用ペンダントのためのONボタン300とOFFボタン302が含まれている(詳細については後述する)。ONボタン300が選択されると、患者用ペンダントは、支持面の様々な快適さの機能を患者自身が個々に制御できるようにする。OFFボタン302が選択されると、患者用ペンダントは無効になり、患者は支持面の機能をいずれも制御することができなくなる。
ホームボタン304は、インタフェースが上述したような異なる画面に変更されている場合、インタフェース280を画面282に戻す。アラームボタン306は、たとえばナースステーションにいる他の介護者などに緊急事態を警告する。そのような緊急事態には、心停止が起きた患者、薬物などに対して重篤な反応をした患者、病気になった患者、暴力的になった患者などを含むことができる。設定ボタン308は、介護者がインタフェース280、支持面250または支持面250に接続された他の装置の様々な設定を変更することができるようにする設定画面を起動する。
例示的な患者用ペンダント320を図11に示す。患者用ペンダント320は、支持面硬さ制御部322を含む。硬さ制御部322は、身体用空気袋30を膨張または収縮させることによって、身体用空気袋30内の圧力量を制御する。送風機260から身体用空気袋に供給する空気を増量することで身体用空気袋30の圧力を上げるためにボタン324が設けられている。また、身体用空気袋30から空気を抜くことによって身体用空気袋30の圧力を下げるためにボタン326が設けられている。ボタン324はプラス記号を含み、ボタン326はマイナス記号を含む。メーター328には、支持面250の現在の硬さが表示される。メーター328は、現在の硬さを表示するためにLEDなどで点灯している複数のバー330を含む。バー330が点灯していなければ、支持面250の硬さは最低レベルにある。ボタン324が操作されると、圧力が高くなるにつれて点灯されるバー330の数が増加する。すべてのバー330が点灯している場合、支持面250の硬さは最大である。ボタン326が操作されると、圧力が下がるにつれて点灯したままのバー330の数が少なくなる。
ペンダント320は、圧力切り替え制御部340も含む。圧力切り替え制御部340は、上述の圧力を切り替える機能に関連して身体用空気袋30内の圧力の切り替えを制御する。圧力切り替え制御部340は、身体用空気袋30の圧力が変化する速度を制御することができる。また、圧力切り替え制御部340は、最大膨張と最大収縮との間の圧力の変動を制御することもできる。圧力切り替え制御部340を動作させることで、最小設定、通常設定または最大設定を選択することができる。選択された設定は、圧力切り替え制御部340に隣接して設けられた3つのライト(LED)342のうちの1つによって示される。ライト342aは最小設定を示し、ライト342bは通常設定を示し、ライト342cは最大設定を示す。いくつかの実施形態において、最大設定では、通常設定よりも速く膨張と収縮とを切り替え、最小設定よりも速く膨張と収縮とを切り替える。いくつかの実施形態において、最大設定では通常設定よりも大きな圧力範囲にわたって膨張および収縮がなされ、通常設定では、最小設定よりも大きな圧力範囲にわたって膨張および収縮がなされる。
スリープモードボタン350は、快適な睡眠位置になるように支持面250の位置を定める。たとえば、スリープモードボタン350によって、患者が眠るのに快適な位置になるよういずれかの身体用空気袋30を膨張させたり収縮させたりすることができる。いくつかの実施形態では、睡眠設定は患者に固有であり、患者の要求に合わせて入院時にプログラムされる。いくつかの実施形態では、スリープモードボタン350によって、たとえばヘッドセクションまたはフットセクションなど、ベッドの一部を上下させることができる。
図12を参照すると、別の患者用ペンダント370は、支持面250の様々な機能を患者が制御できるようにする。マッサージ制御部372は、動作開始ボタン374を含む。動作開始ボタン374を使用すると、マッサージ制御部372が、振動、パルス、オフを繰り返す。たとえば、ボタン374を最初に押すと振動モードが作動して身体用空気袋30が速い気流で振動する。振動モードは、振動モードが選択されたときに点灯するインジケータ378で示される。ボタン374をもう一度押すと、パルスモードが開始され、身体用空気袋30を通して気流が律動的に供給される。パルスモードは、パルスモードが選択されたときに点灯するインジケータ380で示される。ボタン374を3回目に押すと、マッサージ制御が無効になり、インジケータ378と380の両方が消灯する。マッサージ制御の強さについては、増加ボタン382および低下ボタン384で変更することが可能であり、増加ボタン382で振動またはパルスの速度が増し、低下ボタン384で振動パルスの速度が低下する。LEDメーター386は、最大強度388と最小強度390との間の強度レベルを示す。
寝床内気候制御部400は、寝床内気候システム12を様々な強度に切り替える。いくつかの実施形態では、寝床内気候制御部400は、介護者が、たとえば上述したようなインタフェース280から寝床内気候システム12を作動させたときにだけ動作を開始する。いくつかの実施形態では、患者が寝床内気候制御部400を使って寝床内気候システム12を作動させることができる。すなわち、寝床内気候制御部400を操作すると、寝床内気候システム12が動作を開始し、その後、患者が強さのレベルを切り替えて寝床内気候システム12を止めるまで、患者自身が強さのレベルを切り替えることができる。たとえば、寝床内気候制御部400を最初に押すと、ライト402で示されるように、寝床内気候システム12の強さは最小で、寝床内気候システム12から患者に送られる気流も低レベルになる。寝床内気候制御部400をもう一度押すと、ライト404で示されるように、寝床内気候システム12が通常動作になる。寝床内気候制御部400を3回目に押すと、ライト406で示されるように、寝床内気候システム12の強度が最大になり、寝床内気候システム12に供給される気流が最大量になる。介護者が寝床内気候システム12の動作を開始しなければならない実施形態では、寝床内気候制御部を4回目に押すと、寝床内気候システム12の強度が最小に戻る。別の実施形態では、寝床内気候制御部400を4回目に押すと、寝床内気候システム12が停止する。
足下暖房ボタン410は、支持面250内でフットウォーマー412を作動させる。このフットウォーマー412を、支持面250に組み込まれているものとして図9に示してあるが、フットウォーマー412は支持面250に配置される追加の構成要素であってもよい。いくつかの実施形態では、支持面250は他のウォーマー、たとえばシートウォーマーおよび/またはバックウォーマーを含む。支持面250に組み込まれたいずれかのウォーマーを、ペンダント370などの患者用ペンダントで制御してもよい。フットウォーマーが動作を開始するとインジケータ414が点灯する。いくつかの実施形態では、低温から高温までのフットウォーマーからの熱の強さを、ペンダント370を用いて制御してもよい。
図13では、圧迫用スリーブ450がホース452を介して送風機260に接続されている。圧迫用スリーブ450は、患者の脚の血栓および/または褥瘡を防ぐために患者の脚に巻いた状態で図示してある。圧迫用スリーブ450は、右スリーブ454および左スリーブ456を含む。図14に示すように、圧迫用スリーブ450を送風機260に接続すると、図14に示すように、アイコンまたはボタン460がインタフェース280に表示される。アイコン460を選択すると、インタフェース280上で圧迫画面462が起動される。画面462は、右スリーブ454および左スリーブ456を示している。介護者は、画面462を使用して、スリーブ450にかける圧力を変更することができる。いくつかの実施形態では、選択した圧力を右スリーブ454と左スリーブ456の両方にかける。いくつかの実施形態では、右スリーブ454および左スリーブ456に、異なる圧力をかけてもよい。スリーブ454および456は各々、いくつかのゾーン470、たとえば、上脚ゾーン472、第1の下脚ゾーン474、第2の下脚ゾーン476、ふくらはぎゾーン478を含む。いくつかの実施形態では、それぞれのゾーン470に同一の圧力をかけることができる。他の実施形態では、患者の必要に応じて、ゾーン470にそれぞれ異なる圧力をかけてもよい。
図15を参照すると、重量計500が支持面250に組み込まれている。重量計500は、支持面250の中に配置されていてもよい。あるいは、重量計500は、支持面250の下に配置されていてもよい。重量計500は、支持面250の上にいる患者の体重をモニターするロードセル502を含む。ロードセル502は、送信機504に電気的に接続されている。送信機504は、インタフェース280に無線で接続されている。重力計500が使用されているとき、送信機504は、ロードセル502によって測定された重量を示す信号をインタフェース280に送信する。送信機504には、遠隔地またはインタフェース280で支持面250を識別するための無線周波数識別タグを含んでもよい。いくつかの実施形態では、送信機504は、無線接続、ブルートゥース(登録商標)接続または他の無線機能を介してクラウドサーバと通信することができる。図16に示すように、インタフェース280は、操作者が重量計500を制御できるようにする画面506を含む。アイコン510により、インタフェース280が重力計500からの信号を受信できるように、介護者がインタフェース280を重量計500に無線接続することが可能になる。アイコン512は、インタフェースを重量計500と同期させ、患者の体重を示す信号を送信機504から受信する。画面506には、送信機504から信号を受信した時点における患者の体重が表示される。また、画面506には、信号が受信された日時も表示される。
上述したように、寿命終了インジケータの中には、たとえば支持面250などの支持面の使用状況を、支持面250が使用されている時間の長さに基づいてトラッキングするものもある。いくつかの実施形態では、患者が支持面250の上にいることを重量計500で検出することができる。その後、重量計500は、タイマーで時間のトラッキングを開始するように指示する信号を寿命終了インジケータに送る。患者がもう支持面250の上にいないことを重量計500で検出すると、重量計500は寿命終了インジケータがタイマーを止めるように指示する信号を寿命終了インジケータに送る。一例では、支持面の寿命期間を3年とすることができる。したがって、患者が支持面の上に2時間いることを重量計500で検出した場合、寿命終了インジケータは、支持面250の残りの寿命期間を2時間短くする。すなわち、重量計500と通信することによって、寿命終了インジケータは、支持面250の実際の使用状況をトラッキングし、使用状況が所定の時間に達すると、介護者に対して警告する。いくつかの実施形態では、寿命終了インジケータは、支持面250の残りの耐用寿命を決定する際に患者の体重を考慮することができる。たとえば、支持面250は、200ポンド未満の患者に対して耐用寿命を7年、200ポンド以上の患者には耐用寿命をわずか5年とすることができる。患者の体重を示す信号を受信することによって、寿命終了インジケータは、支持面250の残りの寿命期間をより正確に決定することができる。
重量計500は、介護者入力と併用して支持面250の使用をトラッキングすることができるベッド進入機能および離床機能を提供する。重量計からのベッド進入信号は、始動後に患者が支持面250の上にいる限り動き続ける連続タイマーを作動させる。重量計500から離床信号が送信されると、タイマーは一時停止する。いくつかの実施形態では、重量計500が患者の体重も決定する。他の実施形態では、患者の体重は介護者が入力してもよい。支持面を占める各ブロックは、患者の体重と一緒に記録されて使用プロファイルが提供される。この使用プロファイルによって、医療施設に、時間の経過に伴う支持面での表面性能の傾向を決定するのに使用できる現実世界の使用データが得られる。
図17に示すように、支持面250と一緒に送信機520が配置されている。送信機520は、近距離通信装置であってもよいし、インタフェース280と無線通信することが可能な他の送信機であってもよい。また、いくつかの実施形態では、送信機520はナースステーションなどの遠隔ハブと通信することもできる。送信機520は、支持面250に組み込まれた寿命終了インジケータと電気的に接続されている。本明細書に記載するように、寿命終了インジケータは、図15に示した重量計500であってもよいし、電気タイマーおよび/または化学タイマーであってもよい。いくつかの実施形態では、電気タイマーおよび/または化学タイマーによって、支持面250の耐用寿命をカウントダウンすることができる。他の実施形態では、電気タイマーによって、患者が支持面250の上にいる時間の長さをトラッキングすることができる。さらに別の実施形態では、電機タイマーによって、支持面250が電源から電力を受け取っている時間の長さまたは支持面がオンになっている時間の長さをトラッキングすることができる。
送信機520は、支持面250の残りの耐用寿命を示す信号を受信するために寿命終了インジケータと通信するように構成されている。送信機520はさらに、インタフェース280と無線通信して、支持面250の残りの耐用寿命に関する警告を表示するように構成されている。送信機520には、遠隔地またはインタフェース280で支持面250を識別するための無線周波数識別タグを含んでもよい。いくつかの実施形態では、送信機520は、無線接続、ブルートゥース(登録商標)接続または他の無線機能を介してクラウドサーバと通信することができる。たとえば、インタフェース280は、図18に示すような画面522を有していてもよい。画面522は、インタフェース280を送信機520に通信可能に接続するために動作させることのできる無線接続ボタン524を含む。すなわち、インタフェース280が送信機520から無線信号の受信を開始するようにボタン524を動作させることができる。他の実施形態では、インタフェース280と送信機520の両方に電力が供給されている間、インタフェース280は送信機520と常時通信している。送信機520がインタフェース280と通信していると、画面522には送信機520からの信号で決定された支持面250の残りの寿命を示すアイコン526が表示される。
図18は、支持面250が耐用寿命の終わりに近づいているという警告を示している。この警告は、支持面250の所定の耐用寿命の残りが、たとえば1年、6ヶ月などのときに表示するようにしてよい。いくつかの実施形態では、アイコン526で寿命の残りを推定値として表示してもよい。たとえば、アイコン526には、「7年」、「5年」、「6ヶ月」などの単語を表示することができる。上記に代えてまたは上記に加えて、アイコン526に、残りの寿命を示す色を表示してもよい。たとえば、緑色は、支持面250の耐用寿命の残りが5年を超えていることを示し、黄色は支持面250の耐用寿命の残りが1年から5年であることを示し、赤色は支持面250の耐用寿命の残りが1年未満であることを示してもよい。いくつかの実施形態では、数字を色と併用することができる。さらに別の実施形態では、アイコン526に、支持面250の残りの耐用寿命を示すメーターを表示することができる。このメーターは、数字および/または色と併せて使用することができる。いくつかの実施形態では、画面522には、使用状況、支持面250の実年数、製造日、設置日、故障コード、エラーメッセージおよび/または使用状況データ、たとえば使用回数、患者の体重の代表値、患者の体重の平均値、使用時間の代表値および/または使用時間の平均値などに基づいて、支持面250の予測年数を表示することができる。
いくつかの実施形態では、製造時に支持面250のシリアル番号が記録される。医療施設で支持面250の使用状況をトラッキングできるように、シリアル番号は保存され、医療施設で利用可能できるようになっている。支持面がコンセントに差し込まれるか電源がオンになるなど、支持面250に電力が供給されると、連続タイマーによって、支持面250が使用されている時間がトラッキングされる。たとえばコンセントから抜いたり電源をオフにしたりして支持面250に電力が供給されなくなると、タイマーは停止し、総使用時間が記録される。総使用時間はシリアル番号と関連付けられ、総使用時間に関するデータが医療施設の遠隔ハブに送信されて、すべての支持面250の使用状況データを支持面250のシリアル番号と関連付けて医療施設で記録することができるようになる。
図19を参照すると、寿命終了インジケータ540が支持面250の上面542に組み込まれている。寿命終了インジケータ540は、上面542の色を変えて支持面250の耐用寿命の残りを示すように構成されている。たとえば、新しい支持面250として、上面542を青色にすることができる。支持面250が老化するにつれて、上面542の色が淡青色に変わって注意を促すようにすることができる。支持面250が寿命に達すると、上面542が灰色に変わるようにすることができる。いくつかの実施形態では、緑色、黄色、赤色などの他の色にしてもよい。いくつかの実施形態では、上面542は、耐用寿命の残りが第1の所定の長さよりも長ければ青色のままである。耐用寿命の残りが、たとえば1~5年など、第1の所定の長さと第2の所定の長さの間にあるとき、上面542が水色に変わるようにすることができる。耐用寿命の残りが、たとえば1年未満など第2の所定の長さを下回ると、上面542が灰色に変わるようにすることができる。
いくつかの実施形態では、上面542には、触媒に曝露されると色が変わるベースケミカルが充填されている。支持面250を取り付けると、シールが破れて上面542の中に触媒が放出され、それによって触媒がベースケミカルと混合される。化学的な性質により、ベースケミカルは時間の経過とともに色が変化する。たとえば、ベースケミカルを、7年間にわたって色が完全に変わるように構成することができる。したがって、上面542の色をモニターすることによって、支持面の残りの寿命を7年間にわたって決定することができる。他の実施形態では、たとえば5年間など、異なる期間にわたって化学物質の色を変化させてもよい。これにより、支持面250の残りの寿命が示される期間が変わる。化学物質については、支持面205の予想寿命期間をもとに選択することができる。たとえば、支持面250の予想寿命期間が5年である場合、5年間にわたって色が変わる化学物質を選択すればよい。いくつかの実施形態では、化学物質は経時的に分解される。いくつかの実施形態では、化学物質は時間とともに成長する。
いくつかの実施形態では、上面542は、様々な色を表示するように制御可能な、たとえば液晶などの細いフィラメントを含む。そのような実施形態では、支持面250は、上述のように、重力計および/または電気タイマーを含むことができる。重量計および/または電気タイマーからの信号に基づいて、フィラメントの色を変えて支持面の残りの寿命期間を示すことができる。上述したように、そのような表示は、緑色、黄色、赤色の配色を含むことができる。配色についてはどのような色を用いてもよいことを理解されたい。
図20に示すように、支持面250は、支持面250の側面272に寿命終了インジケータ270を含むと望ましい場合がある。寿命終了インジケータ270は、寿命終了インジケータ270がサイドレール256で邪魔されないようにして、支持面250の側面272に配置されている。寿命終了インジケータ270は、寿命終了インジケータ270が介護者に見えるように配置されている。図21に示すように、寿命終了インジケータ270は、メーター274を含む。メーター274は、上述のように化学的に動作させることができる。いくつかの実施形態では、メーター274は、LEDなどによって電気的に動作しでもよいし、重量計または電気タイマーからの入力を表示するものであってもよい。
メーター274は、5年、4年、3年、2年、1年と示されている一連のマーク276を含む。メーター274は、他の期間を表示してもよいことを理解されたい。支持面250の残り寿命が短くなるにつれて、メーター274の色付きのバー278が下がる。すなわち、色付きのバー278は5年のマーク276で始まり、1年使用後に4年のマーク276に下がるといった具合である。支持面250の寿命を通して、色付きのバー278は、0年で消えて支持面250を交換すべきだと示すまで、経過時間に対応して下がり続ける。いくつかの実施形態では、色付きのバー278でも色を変えることができる。たとえば、5年のマーク276では色付きのバー278を緑色に、3年のマーク276では色付きのバー278を黄色に、1年のマーク276では色付きのバー278を赤色にすることができる。
図22を参照すると、支持面600には、ヘッドエンド602、反対側のフットエンド604、右側606、左側608が含まれる。支持面600の中には、X線カセットスリーブ620が配置され、X線カセット622を保持するように構成されている。スリーブ620は、ジッパー624によって密封されている。いくつかの実施形態では、ジッパー624以外の固定機構、たとえばフックアンドループファスナーなどを用いることができる。ジッパー624は、ヘッドエンド602の全長626に沿って設けられている。また、ジッパー624は、右側606の長さ628の途中まで設けられ、左側608の長さ628の途中まで設けられている。
図23に示すように、支持面600は、ジッパー644で下側ティッキング642に密着した上側ティッキング640を含む。また、ジッパー644を、上側ティッキング640を下側ティッキング642から分離して、支持面600の内側、たとえば上述した空気袋などの構成要素を露出させるように機能させることもできる。ジッパー624は、上側ティッキング640とジッパー644との間に配置される。いくつかの実施形態では、ジッパー624は、スリーブ620をティッキング接続と区別するために、ジッパー644とは色が異なる。いくつかの実施形態では、ジッパー624とジッパー644は、ジッパー624と644とを区別するために、大きさが異なっていてもよい。
図24および図25に、スリーブ620を、カセット622の挿入と取り外しを可能にする開いた状態で示す。スリーブ620は、ジッパー624によって密封される開口部650を含む。開口部650から支持面600の中まで、空洞652形成されている。空洞652は、カセット622を受け入れるように構成されている。開口部650は、支持面600の両側606、608の途中までと支持面600のヘッドエンド602の端から端まで設けられ、介護者がスリーブ620に触れるようになっている。いくつかの実施形態では、介護者は、患者が支持面600の上にいるときにカセット622をスリーブ620に挿入し、スリーブ620から取り外すことができる。
スリーブ620は、ジッパー624のリップストップ材料662に接着または溶接されてスリーブ620を密封する内側のライナー660を含む。いくつかの実施形態では、ライナー660は、超音波溶接または高周波溶接で溶接される。ライナー660は、耐水性材料、たとえば熱可塑性樹脂で作られる。ジッパー624が閉じられると、スリーブ620は、体液などの流体がスリーブ620に入らないように密封される。このように、スリーブ620は、カセットを破損するおそれのある流体にカセット622が曝露されるのを防ぐ。
支持面600の使用を中止せずにスリーブ620を拭くことができるようにするために、スリーブ620を三辺で開くことができる。介護者は、右側606、左側608またはヘッドエンド602のいずれかから、スリーブ620に触れることができる。また、胸、腹、腰のX線を考慮して、スリーブ620は従来のスリーブよりも大きく、患者の頭部から臀部/腰までの範囲をカバーすることができる。いくつかの実施形態では、スリーブ620を支持面600のフットエンド604まで設けてもよい。スリーブ620は支持面600のコアの上に配置されるため、支持面600に組み込まれることがある寝床内気候システムにスリーブ620が干渉することはない。支持面600の2つの別々の区画(スリーブ620とコア)を設けることで、完全に囲まれた防火布をそれぞれの区画に入れることができるため、支持面600が難燃試験に合格できるようになる。スリーブ620は、トッパー付きまたはトッパーなしで支持面600内に入れることができる。
図26および図27に示すように、支持面700には、電子コントローラ704に接続されたタッチセンサ716が含まれる。ベースフォーム710が設けられ、複数の空気袋712がベースフォーム710の上に配置されている。支持面700の上側ティッキング714が、空気袋712を横断するようにして設けられている。患者が上側ティッキング714の上に横たわるように構成される。ベースフォーム710と空気袋712との間には、静電容量式タッチセンサ716が配置されている。タッチセンサ716を使用すると、患者がタッチセンサ716から1インチ以内程度の距離にいるのを検出することができる。タッチセンサ716は、何かが触れたときや人体がタッチセンサ716の1インチ以内にあるときに信号を送るスイッチとして機能する容量性電荷センサである。タッチセンサ716は、プラスチック、ガラス、紙または布帛を通して検出を行うことができる。したがって、タッチセンサ716は、空気、空気袋、ティッキング材を介して検出を行うことができる。導電性材料をセンサに取り付けて検知面積を増すことも可能である。タッチセンサ716は、支持面700の領域全体の下だけに配置してもよいし、患者が底づきする可能性がある場所に限定して配置してもよい。
患者がタッチセンサ716の1インチ以内にいないとき、タッチセンサは、第1の電圧を電子コントローラ704に供給する。図28に示すように、患者の体重によって空気袋712が変形し、底づきが生じている。タッチセンサ716から1インチ以内に、患者の仙骨718を示してある。このため、タッチセンサ716は、たとえば5Vなどの第2の電圧を、電子コントローラ704に送信する第2の電圧を受信すると、電子コントローラ704は、介護者に対して可聴または可視的な警告を送り、患者が底づきしていることを示す。
タッチセンサ716は、患者をモニターして、患者が底づきしているか否か、たとえばベースフォーム710と接触しているかこれに近づいているか否かを判断してもよい。タッチセンサ716によって、介護者は、実際に自分の手を患者の下に入れなくても、「手で確認」を行うことができる。これによって、患者が介護者に不必要につつかれることがなく、患者にとってより良い快適になる。いくつかの実施形態では、患者が底づきしているときに、介護者に可聴または可視的な警告がなされる。
図29は、タッチセンサ716と併用されるように構成された導電性布帛720を示す。図30を参照すると、支持面700は、布帛720とタッチセンサ716とを含む。布帛720は、支持面700の上側ティッキング730の下に配置されている。患者を布帛720から離すために、スペーサ732が上側ティッキング730と布帛720との間に配置されている。空気袋712は、タッチセンサ716と布帛720との間に配置されている。タッチセンサ716は、ベースフォーム710の上にある。荷重734が支持面700に加わると、布帛720が移動してタッチセンサ716に近づく。布帛720は、この布帛720がタッチセンサ716の0.5インチ以内にあるときに、タッチセンサ716を作動させるように構成される。布帛720がタッチセンサ716の0.5インチ以内にあるとき、タッチセンサ716は電子コントローラ704に電圧を送り、支持面700が底づきしていることを示す。
底づきが検出されると、支持面700は空気袋712を用いて圧力を調整し、患者をベースフォームから持ち上げることができる。また、支持面700が耐えることができる重量を理解することで、底づきの危険にさらすことなく、表面の空気袋の圧力を理想的な境界面圧力に最適化することができる。空気袋712の圧力を調整しても底づき状態を補正することができない場合、介護者またはナースステーションにアラームを送信することができる。さらに、繰り返し底づきすることは、支持面700が磨耗していることを示す指標となり得る。タッチセンサ716は、それ自体が支持面700の寿命を決定する上での一助となり得る。
図31~図33は、支持面の底づきを判断するための他のセンサ750を示す。センサ750は、フォーム支持面などのフォーム表面754に形成された隙間752の中に配置される。隙間752は、フォーム表面754のほぼ底1インチに形成されている。フォーム表面754の底1インチがつぶれると、患者が底づきしたと判断されるであろう。
センサ750は、それぞれ隙間752の頂部760および隙間752の底部762に配置された一対の弾性金属導体756および758を含むことができる。導体756、758は、絶縁体によって互いに離すことができる。導体は、患者の少なくとも一部が底づきしたときに、互いに接触するようになっている。センサ750には、導体756、758を囲む可撓性の防水筐体も含んでもよい。患者がベッドに横たわっていると、センサ750が圧迫されることが容易に理解されよう。センサ750が圧迫されると、導体756、758の間の1箇所以上で接触が生じて、その結果、患者が底づきしている旨を電気的に表示することができる。図31は、拡張構成での隙間752を示す。図32には、隙間752がつぶれ始めている状態を示す。図33では、隙間752は完全につぶれている。隙間がつぶれると、導体756、758は互いに接近し、それによって電気信号が発生する。この信号は、導体756、758が互いに近づくにつれて大きくなる。所定の信号に達すると、フォーム表面754は底づきしたと考えられる。この段階で、介護者には患者が底づきした旨が警告される。また、底づきによって、フォーム表面754が寿命に達したことも示される。
図34~図60に示す実施形態では、支持面にヒールサスペンション機構が組み込まれている。そのような実施形態では、介護者は、支持面に別個のヒールウェッジを探し出して配置する必要がない。本明細書に記載のヒールサスペンション機構があれば、ウェッジが見つからない場合も、ヒールサスペンション用に間に合わせの解決策をとる必要がない。また、この機構は、足りない構成要素を探すのに費やされる時間をなくし、患者の世話に一層集中することを可能にする。本明細書に記載のヒールサスペンション機構は、一体化された任意の支持面と適切に作用するように最適化することができる。たとえば、本明細書に記載のヒールサスペンション機構は、本明細書に記載のどの支持面とも併用することができる。これらの機構を支持面カバーの内側に完全に一体化できるため、支持面をクリーニングしやすくなる。さらに、これらの機構によって、なくなったヒールウェッジを交換するための費用が必要なくなる。
図34を参照すると、患者支持面800には、本体セクション804と反対側のフットセクション806とを有する本体802が含まれる。患者支持面800は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面800は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション804からフットセクション806まで、上面808が存在している。上面808は、支持面800の底812から第1の高さ810の位置にある。患者820が足822を支持面800のフットセクション806側において、上面808の上に乗るように構成されている。上面808の高さを変えるために、フットセクション806内にヒールサスペンション機構824が配置されている。上面808の高さを変えることによって、患者の足822の踵826は、上面808から隙間828(図35に示す)だけ離れる。
ヒールサスペンション機構824は、複数の溝840が形成されたプレート838を含む。ここでは、支持面800の片面だけを示してある点に注意されたい。しかしながら、支持面800は、その両側にプレート838を含んでもよいことを理解されたい。任意に、支持面800の両側の間に複数のプレート838を配置することができる。図示の実施形態では、プレート838は、3本の溝840a~840cを含む。しかしながら、溝840の数は何本でも構わない。溝840a~840cは各々、フットセクション806の3つの対応するセクション842a~842cのうちの1つの下に配置されている。本体802には可撓性膜844が接続され、それぞれのセクション842に沿って設けられている。溝840a~840cのうちの1つの中に、カムアセンブリ846が配置されるように構成されている。カムアセンブリ846をフットセクション806の対応するセクション842a~842cの下に位置決め可能なように、カムアセンブリ846は、溝840a~840cとの間で出入りして移動可能なように構成されている。カムアセンブリ846は、溝840a~840cまで移動可能でそれぞれの溝840a~840cの中に配置されるロッド848を含む。ロッド848には、固定端852と移動端854とを有するカム850が接続されている。1つのカム850だけを図示してあるが、支持面800の両側の間でロッド848に沿って複数のカム850を配置してもよいことに注意されたい。ロッド848から、ハンドル856が設けられている。カム850の移動端854が第1の位置860(図34に示す)から第2の位置862(図35に示す)まで固定端852を中心に回転するように、ハンドル856は回転するように構成されている。
図34に示すように、カム850が第1の位置860にあるとき、膜844はカム850の固定端852上にあるため、フットセクション806の上面808は第1の高さ810に保持される。図35に示すように、カム850が第2の位置862まで回転すると、カム850の移動端854が膜844を上方に移動させるため、フットセクション806の上面808も支持面800の底812から第2の高さ870まで上昇する。ここで、第2の高さ870は、第1の高さ810よりも高い。特に、図34~図35では、カムアセンブリ846が溝840b内にあることで、セクション842bが上昇した状態を示してある。カムアセンブリ846は、セクション842aまたは842cの高さを上げるために溝840aおよび840cにも移動可能であることが理解されよう。
図36を参照すると、患者支持面900には、本体セクション904と反対側のフットセクション906とを有する本体902が含まれる。患者支持面900は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面900は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション904からフットセクション906まで、上面908が存在している。上面908は、支持面900の底912から第1の高さ910の位置にある。患者920が足922を支持面900のフットセクション906側において、上面908の上に乗るように構成されている。上面908の高さを変えるために、フットセクション906内にヒールサスペンション機構924が配置されている。上面908の高さを変えることによって、患者の足922の踵926は、上面908から隙間928(図37に示す)だけ離れる。
ヒールサスペンション機構924は、複数のカム940を含む。図示の実施形態では、ヒールサスペンション機構924は、3つのカム940a~940cを含む。しかしながら、カム940の個数はいくつでも構わない。カム940a~940cは各々、フットセクション906の3つの対応するセクション942a~942cのうちの1つの下に配置されている。本体902には可撓性膜944が接続され、それぞれのセクション942a~942cに沿って設けられている。カム940a~940cは各々、固定端952と移動端954とを有する。1つのカム940a~940cだけを図示してあるが、支持面800の両側間で複数のカム940a~940cをロッドで接続して配置してもよいことに注意されたい。それぞれのカム940a~940cにはノブ956が配置され、カム940a~940cの移動端954が第1の位置960(図36に示す)から第2の位置962(図37に示す)まで固定端952を中心に回転するように、各カム940a~940cを回転させる。
図36に示すように、それぞれのカム940a~940cが第1の位置962にあるとき、膜944はカム940a~940cの固定端952上にあるため、フットセクション906の上面908は第1の高さ910に保持される。図37に示すように、カム940bが第2の位置964まで回転すると、カム940bの移動端954が膜944を上方に移動させるため、フットセクション906の上面908も支持面900の底912から第2の高さ970まで上昇する。ここで、第2の高さ970は、第1の高さ910よりも高い。特に、図37では、カム940bが回転したことで、セクション942bが上昇した状態を示してある。カム940a~940cは、セクション942aまたは942cの高さを上げるために回転することも可能であることが理解されよう。いくつかの実施形態では、フットセクション906の上面908の高さを変えるために、カム940a~940cをいくつ回転させてもよい。
図38を参照すると、患者支持面1000には、本体セクション1004と反対側のフットセクション1006とを有する本体1002が含まれる。患者支持面1000は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面1000は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1004からフットセクション1006まで、上面1008が存在している。上面1008は、支持面1000の底1012から第1の高さ1010の位置にある。患者1020が足1022を支持面1000のフットセクション1006側において、上面1008の上に乗るように構成されている。上面1008の高さを変えるために、フットセクション1006内にヒールサスペンション機構1024が配置されている。上面1008の高さを変えることによって、患者の足1022の踵1026は、上面1008から隙間1028(図39に示す)だけ離れる。
ヒールサスペンション機構1024は、複数のカム1040を含む。図示の実施形態では、ヒールサスペンション機構1024は、3つのカム1040a~1040cを含む。しかしながら、カム1040の個数はいくつでも構わない。カム1040a~1040cは各々、フットセクション1006の3つの対応するセクション1042a~1042cのうちの1つの下に配置されている。本体1002には可撓性膜1044a~1044cがヒンジ1046によって接続されている。膜1044a~1044cは各々、それぞれのセクション1042a~1042cに沿って設けられている。カム1040a~1040cは各々、固定端1052と移動端1054とを有する。1つのカム1040a~1040cだけを図示してあるが、支持面1000の両側間で複数のカム1040a~1040cをロッドで接続して配置してもよいことに注意されたい。それぞれのカム1040a~1040cにはノブ1056が配置され、カム1040a~1040cの移動端1054が第1の位置1060(図38に示す)から第2の位置1062(図39に示す)まで固定端1052を中心に回転するように、各カム1040a~1040cを回転させる。
図38に示すように、それぞれのカム1040a~1040cが第1の位置1060にあるとき、膜1044はカム1040a~1040cの固定端1052上にあるため、フットセクション1006の上面1008は第1の高さ1010に保持される。図39に示すように、カム1040bが第2の位置1062まで回転すると、カム1040bの移動端1054がヒンジ1046を中心に膜1044bを上方に移動させるため、フットセクション1006の上面1008も支持面1000の底1012から第2の高さ1070まで上昇する。ここで、第2の高さ1070は、第1の高さ1010よりも高い。特に、図39では、カム1040bが回転したことで、セクション1042bが上昇した状態を示してある。カム1040a~1040cは、セクション1042aまたは1042cの高さを上げるために回転することも可能であることが理解されよう。いくつかの実施形態では、フットセクション1006の上面1008の高さを変えるために、カム1040a~1040cをいくつ回転させてもよい。
図40を参照すると、患者支持面1100には、本体セクション1104と反対側のフットセクション1106とを有する本体1102が含まれる。本体セクション1104からフットセクション1106にかけて、本体1102内に複数のフォームセグメント1108が配置されている。いくつかの実施形態では、支持面1100は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1104からフットセクション1106まで、上面1110が存在している。上面1110は、支持面1100の底1114から第1の高さ1112の位置にある。患者1120が足1122を支持面1100のフットセクション1106側において、上面1110の上に乗るように構成されている。上面1110の高さを変えるために、フットセクション1106内にヒールサスペンション機構1124が配置されている。上面1110の高さを変えることによって、患者の足1122の踵1126は、上面1110から隙間1128(図41に示す)だけ離れる。
ヒールサスペンション機構1124は、フォームセクション1108の下の支持面1100のフットセクション1106に配置された複数の空気袋1128を含む。図示の実施形態では、ヒールサスペンション機構1124は、空気袋1128a~1128dを含む。しかしながら、空気袋1128をいくつでもヒールサスペンション機構1124に組み込むことができる。ヒールサスペンション機構1124に組み込まれていない空気袋1128は、発泡充填空気袋であってもよい。各空気袋1128a~1128dは、フットセクション1106の各セクション1130a~1130dの下に配置されている。各空気袋1128a~1128dは、それぞれのホース1142a~1142dを介してバルブ1140に流体的に接続されている。バルブ1140には、バルブ1140に気流を供給するようにハンドポンプ1144が流体的に接続されている。いくつかの実施形態では、バルブ1140に電気ポンプを流体的に接続してもよい。バルブ1140は、気流を空気袋1128a~1128dのうちの1つに送るように操作されるダイヤル1146を含む。ダイヤル1146は、それぞれがホース1142a~1142dのうちの1つ、したがってそれぞれの空気袋1128a~1128dに対応するインジケータ1148a~1148dを含む。ハンドポンプ1144は、バルブ1140を介して空気袋1128a~1128dのうちの1つに気流を供給し、それぞれの空気袋1128a~1128dを第1の位置1160(図40に示す)から第2の位置1162(図41に示す)まで膨張させるように動作可能である。
図40に示すように、各空気袋1128a~1128dが第1の位置1160にあるとき、フットセクション1106の上面1110は第1の高さ1112に保持されている。図41に示すように、空気袋1128bが第2の位置1162まで膨張すると、フットセクション1106の上面1110は、支持面1100の底1114から第2の高さ1170まで上昇する。ここで、第2の高さ1170は、第1の高さ1112よりも高い。特に、図41では、空気袋1128bが膨張したことで、セクション1130bが上昇した状態を示してある。空気袋1128a、1128c、1128dも、それぞれセクション1130a、1130c、1130dの高さを上げるために膨張可能であることが理解されよう。いくつかの実施形態では、空気袋1128a~1128dの複数の組み合わせを膨張させてフットセクション1106の上面1110の高さを変えることができるように、バルブ1140を構成することができる。
図42を参照すると、患者支持面1200には、本体セクション1204と反対側のフットセクション1206とを有する本体1202が含まれる。本体セクション1204からフットセクション1206にかけて、本体1202内に複数の空気袋1208が配置されている。いくつかの実施形態では、支持面1200は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1204からフットセクション1206まで、上面1210が存在している。上面1210は、支持面1200の底1214から第1の高さ1212の位置にある。患者1220が足1222を支持面1200のフットセクション1206側において、上面1210の上に乗るように構成されている。上面1210の高さを変えるために、フットセクション1206内にヒールサスペンション機構1224が配置されている。上面1210の高さを変えることによって、患者の足1222の踵1226は、上面1210から隙間1228(図43に示す)だけ離れる。
ヒールサスペンション機構1224は、支持面1200のフットセクション1206に配置された複数の空気袋1208を含む。図示の実施形態では、ヒールサスペンション機構1224は、空気袋1208a~1208cを含む。しかしながら、空気袋1208をいくつでもヒールサスペンション機構1224に組み込むことができる。ヒールサスペンション機構1224に組み込まれていない空気袋1208は、発泡充填空気袋であってもよい。各空気袋1208a~1208cは、フットセクション1206の各セクション1230a~1230dの下に配置されている。各空気袋1208a~1208cは、それぞれのホース1242a~1242cを介してバルブ1240に流体的に接続されている。リリースバルブ1240は、空気袋1208a~1208cのいずれかから空気を放出するように構成されている。バルブ1240は、空気袋1208a~1208cのうちの1つからポンプ1250に気流を放出するように操作されるダイヤル1246を含む。ダイヤル1246は、それぞれがホース1242a~1242cのうちの1つ、したがってそれぞれの空気袋1208a~1208cに対応するインジケータ1248a~1248cを含む。バルブ1240は、空気袋1208a~1208cのいずれかから空気を放出して、それぞれの空気袋1208a~1208cを第1の位置1260(図42に示す)から第2の位置1262(図43に示す)に収縮させるように動作可能である。
図42に示すように、各空気袋1208a~1208cが第1の位置1260にあるとき、フットセクション1206の上面1210は第1の高さ1212に保持されている。図43に示すように、空気袋1208aおよび1208bが第2の位置1262まで収縮すると、フットセクション1206の上面1210は支持面1200の部1214から第2の高さ1270の位置まで低くなる。ここで、第2の高さ1270は、第1の高さ1212より低い。特に、図41では、空気袋1208aを約50%収縮した状態で示し、空気袋1208bは約25%収縮した状態で示してある。それによって、セクション1230aおよび1230bが下げている。セクション1230a~1230cの高さを下げるために、いくつの空気袋1208a~1208cをどのような圧力まで収縮させても、フットセクション1206の上面1210を下げることができることが理解されよう。
図44を参照すると、患者支持面1300には、本体セクション1304と反対側のフットセクション1306とを有する本体1302が含まれる。患者支持面1300は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面1300は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1304からフットセクション1306まで、上面1310が存在している。上面1310は、支持面1300の底1314から第1の高さ1312の位置にある。上面1310は、フットセクション1306で第1の高さ1312から第2の高さ1316まで角度をなし、傾斜面1318が形成されている。患者1320が足1322を傾斜面1318において、上面1310の上に乗るように構成されている。傾斜面1318の高さを変えるために、傾斜面1318の下でフットセクション1306内にヒールサスペンション機構1324が配置されている。傾斜面1318の高さを変えることによって、患者の足1322の踵1326は、上面1310から隙間1328(図45に示す)だけ離れる。
ヒールサスペンション機構1324は、支持面1300の上面1310の傾斜面1318の下に配置された空気袋1326を含む。空気袋1326は、ホース1342を介してハンドポンプ1340に流体的に接続されている。ハンドポンプ1340は、空気袋1326を膨張させるように構成されている。バルブ1340は、空気袋1326を第1の位置1360(図44に示す)から第2の位置1362(図45に示す)に膨張させるために空気袋3126に空気を供給するように動作可能である。図44に示すように、空気袋1326が第1の位置1362まで収縮すると、傾斜面1318は第1の位置1364に保持される。図45に示すように、空気袋1326が第2の位置1362まで膨張すると、傾斜面1318は第2の位置1366まで持ち上げられる。ここで、第2の位置1366は、高さの一番上を、上面1310を上げる。
図46を参照すると、患者支持面1400には、本体セクション1404と反対側のフットセクション1406とを有する本体1402が含まれる。患者支持面1400は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面1400は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1404からフットセクション1406まで、上面1410が存在している。上面1410は、支持面1400の底1414から第1の高さ1412の位置にある。上面1410は、フットセクション1406で第1の高さ1412から第2の高さ1416まで角度をなし、傾斜面1418が形成されている。患者1420が足1422を傾斜面1418において、上面1410の上に乗るように構成されている。傾斜面1418の高さを変えるために、傾斜面1418の下でフットセクション1406内にヒールサスペンション機構1424が配置されている。傾斜面1418の高さを変えることによって、患者の足1422の踵1426は、上面1410から隙間1428(図47および48に示す)だけ離れる。
本体セクション1404の上面1410の下には、寝床内気候システム1430が配置されている。寝床内気候システム1430は、本体セクション1404の上面1410に空気を押し込むように構成された空気袋1432を含む。いくつかの実施形態では、空気袋1432をフットセクション1406の中まで設けてもよい。寝床内気候システム1430は、ホース1438を介してバルブ1436に流体的に接続されている。バルブ1436は、ホース1442を介してポンプ1440に流体的に接続されている。ポンプ1440は、寝床内気候システム1430に気流を供給するように構成されている。
ヒールサスペンション機構1424は、支持面1400のフットセクション1406の傾斜面1418の下に配置された空気袋1450a~1450bを含む。空気袋1450a~1450bは、それぞれのホース1452a~1452bを介してポンプ1440に流体的に接続されている。バルブ1436は、インジケータ1456a~1456cを有するダイヤル1454を含む。ダイヤル1454をインジケータ1456a~1456bのうちの1つまで回し、それぞれ空気袋1450a~1450bに気流を供給して、対応する空気袋1450a~1450bを第1の位置1460a~1460bから第2の位置1462a~1462bまで膨張させる(図47および図48に示す)。ダイヤル1454をインジケータ1456cまで回し、寝床内気候システム1430に気流を供給することもできる。
図46に示すように、空気袋1450a~1450bが第1の位置1460a~1460bまで収縮したとき、傾斜面1418は第1の位置1464に保持される。図46には、寝床内気候システム1430に気流を供給するためにインジケータ1456cまで回されてダイヤル1454も示す。図47に示すように、ダイヤル1454がインジケータ1456aまで回されると、ポンプ1440が空気袋1450aに気流を供給し、空気袋1450aを第2の位置1464aまで膨張させて、傾斜面1418を上昇させる。図48に示すように、ダイヤル1454がインジケータ1456bまで回されると、ポンプ1440が空気袋1450bに気流を供給し、空気袋1450bを第2の位置1464bまで膨張させて、傾斜面1418を上昇させる。ダイヤル1454を、空気袋1450a~1450bと寝床内気候システム1430のどのような組み合わせに気流を供給するように構成してもよいことが理解されよう。
図49を参照すると、患者支持面1500には、本体セクション1504と反対側のフットセクション1506とを有する本体1502が含まれる。患者支持面1500は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面1500は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1504からフットセクション1506まで、上面1508が存在している。上面1508は、支持面1500の底1512から第1の高さ1510の位置にある。患者1520が足1522を支持面1500のフットセクション1506において、上面1508の上に乗るように構成されている。フットセクション1506内にヒールサスペンション機構1524が配置されている。ヒールサスペンション機構1524は、患者の足1522の踵1526が上面1508から隙間1528(図50に示す)だけ離れるように、上面1508の上を移動可能である。
ヒールサスペンション機構1524は、フットセクション1506の端1540に配置されたウェッジ1538、たとえばフォームウェッジを含む。フットセクション1506の端1540は、フットセクション1506に形成された切り欠き1542を含む。ウェッジ1538は、切り欠き1542の中にあり、ストラップ1544を介してフットセクション1506に固定されている。ストラップ1544は、切り欠き1542内のウェッジ1538を第1の位置1560に保持する。ウェッジ1538は、フットセクション1506の上面1508でひっくり返って第2の位置1562(図50に示す)になるように構成されている。図49に示すように、ウェッジ1538が第1の位置1560にあるとき、ウェッジ1538の頂部1570は第1の高さ1510にあり、上面1508と同じ高さである。図50に示すように、ウェッジ1538がひっくり返って第2の位置1562にくると、ウェッジ1538の内側1574が上を向いて第1の高さ1510よりも高い第2の高さ1576の位置にくるように、ウェッジ1538の外側1572が上面1508の上にくる。ウェッジ1538が第2の位置1562にあるときに、患者の踵1526を持ち上げるために、患者の足1522がウェッジ1538の内側1574の上に乗るように構成される。
図51を参照すると、患者支持面1600には、本体セクション1604と反対側のフットセクション1606とを有する本体1602が含まれる。患者支持面1600は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面1600は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1604からフットセクション1606まで、上面1608が存在している。上面1608は、支持面1600の底1612から第1の高さ1610の位置にある。患者1620が足1622を支持面1600のフットセクション1606において、上面1608の上に乗るように構成されている。フットセクション1606内にヒールサスペンション機構1624が配置されている。ヒールサスペンション機構1624は、患者の足1622の踵1626が上面1608から隙間1628(図52に示す)だけ離れるように、上面1608の上を移動可能である。
ヒールサスペンション機構1624は、フットセクション1606の端1640に配置されたウェッジ1638、たとえばフォームウェッジを含む。フットセクション1606の端1640は、フットセクション1606に形成された切り欠き1642を含む。ウェッジ1638は、第1の位置1660で切り欠き1642の中にある。ウェッジ1638は、フットセクション1606の上面1608で摺動して第2の位置1662(図52に示す)になるように構成されている。図51に示すように、ウェッジ1638が第1の位置1660にあるとき、ウェッジ1638の頂部1670は第1の高さ1610にあり、上面1608と同じ高さである。図52に示すように、ウェッジ1638が第2の位置1662に滑り込むと、ウェッジ1638の頂部1670が第1の高さ1610よりも高い第2の高さ1674の位置にくる。ウェッジ1638が第2の位置1662にあるときに、患者の踵1626を持ち上げるために、患者の足1622がウェッジ1638の頂部1670の上に乗るように構成される。
図53を参照すると、患者支持面1700には、本体セクション1704と反対側のフットセクション1706とを有する本体1702が含まれる。患者支持面1700は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面1700は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1704からフットセクション1706まで、上面1708が存在している。上面1708は、支持面1700の底1712から第1の高さ1710の位置にある。患者1720が足1722を支持面1700のフットセクション1706において、上面1708の上に乗るように構成されている。フットセクション1706内にヒールサスペンション機構1724が配置されている。ヒールサスペンション機構1724は、患者の足1722の踵1726が上面1708から隙間1728(図54に示す)だけ離れるように、患者の足1722の下を移動可能である。
ヒールサスペンション機構1724は、フットセクション1706に裁断部1738を含む。裁断部1738は、フットセクション1706の端1744から離れた位置1742で始まり本体セクション1704に向かって位置1746まで形成されたボトムカット1740を含む。位置1742は、端1744から第1の距離1748だけ離れており、位置1746は端1744から第2の距離1750だけ離れている。第2の距離1750は、第1の距離1748よりも長い。位置1746には、ボトムカット1740から上面1708を通ってカット1752が設けられている。いくつかの実施形態では、ボトムカット1740およびカット1752は、ジッパーで密封されていてもよい。裁断部1738は、位置1746から端1744に向かって巻かれて、巻かれた裁断部1754(図54に示す)を形成するように構成されている。図53に示すように、裁断部1738が第1の巻かれていない位置1760にあるときに、裁断部1738の頂部1762は第1の高さ1710にあり、上面1708と同じ高さである。図54に示すように、裁断部1738を第2の位置1762まで転がして巻かれた裁断部1754を形成すると、裁断部1738の底1766の一部1764が第1の高さ1710よりも高い第2の高さ1774の位置にくる。裁断部1738が第2の位置1762にあるときに、患者の踵1726を持ち上げるために、患者の足1722が巻かれた裁断部1754の上に乗るように構成される。
図55を参照すると、患者支持面1800には、本体セクション1804と反対側のフットセクション1806とを有する本体1802が含まれる。患者支持面1800は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面1800は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1804からフットセクション1806まで、上面1808が存在している。上面1808は、支持面1800の底1812から第1の高さ1810の位置にある。患者1820が足1822を支持面1800のフットセクション1806において、上面1808の上に乗るように構成されている。フットセクション1806内にヒールサスペンション機構1824が配置されている。ヒールサスペンション機構1824は、患者の足1822の踵1826が上面1808から隙間1828(図56に示す)だけ離れるように、上面1808の上を移動可能である。
ヒールサスペンション機構1824は、フットセクション1806に裁断部1838を含む。裁断部1838は、フットセクション1806の端1844で始まり、本体セクション1804に向かって、箸1844から距離1848離れた位置1846まで形成されたボトムカット1840を含む。ヒールサスペンション機構1824を使用していないときに、裁断部1838をフットセクション1806に固定するために、ボトムカット1840に沿って、ジッパー1836が設けられている。裁断部1838は、第1の位置1860から第2の位置1862(図56に示す)までたたまれるように構成されている。図55に示すように、裁断部1838が第1の位置1860にあるときに、裁断部1838の頂部1862は第1の高さ1810にあり、上面1808と同じ高さである。図56に示すように、裁断部1838を第2の位置1862までたたむと、裁断部1838の底1866が第1の高さ1810よりも高い第2の高さ1874の位置にくる。裁断部1838が第2の位置1862にあるときに、患者の踵1826を持ち上げるために、患者の足1822が裁断部1838の底1866の上に乗るように構成される。裁断部1838の底1866に、フォームパッド1880を追加で配置して、患者の踵1826をさらに持ち上げるとともに、患者の足1822をジッパー1836から保護するようにしてもよい。
図57を参照すると、患者支持面1900には、本体セクション1904と反対側のフットセクション1906とを有する本体1902が含まれる。患者支持面1900は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面1900は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション1904からフットセクション1906まで、上面1908が存在している。上面1908は、支持面1900の底1912から第1の高さ1910の位置にある。患者1920が足1922を支持面1900のフットセクション1906において、上面1908の上に乗るように構成されている。フットセクション1906内にヒールサスペンション機構1924が配置されている。患者の足1922の踵1926が上面1908から隙間1928(図58に示す)だけ離れるように、ヒールサスペンション機構1924はフットセクション1906を持ち上げるように移動可能である。
ヒールサスペンション機構1924は、フットセクション1906の下に配置されたジャッキ1940を含む。ジャッキ1940は、ベース1942と、ベース1942から上側ポスト1946に至る伸張可能なアーム1944とを含む。上側ポスト1946は、フットセクション1906で支持面1900の底部1912に沿って設けられた可撓性の膜1948に接続されている。ハンドル1950が、伸張可能なアーム1944にねじ留めされるねじ1952に接続されている。ハンドル1950が第1の方向に回転すると、ねじ1952が動いて伸張可能なアーム1944を折り畳み位置1954(図57に示す)まで下げる。ハンドル1950を反対の第2の方向に回転させると、ねじ1952が動いて、伸張可能なアーム1944を上昇位置1956(図58に示す)まで上昇させる。いくつかの実施形態では、伸張可能なアーム1944は、油圧作動式であってもよい。
図57に示すように、伸張可能なアーム1944が折り畳み位置1954にあるとき、フットセクション1906の上面1808は第1の高さ1810に配置されている。図58に示すように、伸張可能なアーム1944が上昇位置1956にあると、ジャッキ1940の上側ポスト1946が膜1948を上に押し、フットセクション1906で支持面1900の底1912を押すことから、フットセクション1906で上面1908が第1の高さ1910よりも高い第2の高さ1960まで持ち上げられる。
図57を参照すると、患者支持面2000には、本体セクション2004と反対側のフットセクション2006とを有する本体2002が含まれる。患者支持面2000は、フォームマットレスであってもよいし、エアマットレスであってもよい。いくつかの実施形態では、患者支持面2000は、図1~図33に示す支持面のいずれであってもよい。本体セクション2004からフットセクション2006まで、上面2008が存在している。上面2008は、支持面2000の底2012から第1の高さ2010の位置にある。患者2020が足2022を支持面2000のフットセクション2006において、上面2008の上に乗るように構成されている。フットセクション2006内にヒールサスペンション機構2024が配置されている。患者の足2022の踵2026が上面2008から隙間2028(図60に示す)だけ離れるように、ヒールサスペンション機構2024はフットセクション2006を持ち上げるように移動可能である。
ヒールサスペンション機構2024は、本体2002の下に配置された昇降アセンブリ2040を含む。昇降アセンブリ2040は、支持面2000の底2012に沿って設けられたベース2042を含む。ベース2042から、トッププレートまで、アーム2044が設けられている。トッププレート2046は、フットセクション2006で支持面2000の底2012に沿って設けられた可撓性の膜2048に接続されている。アーム2044をベース2042から設けることができる。いくつかの実施形態では、アーム2044は油圧によってベース2042から上昇する。いくつかの実施形態では、アーム2044は、ベース2042から入れ子式に設けられる。このアーム2044を、トッププレート2046を折り畳み位置2054(図59に示す)まで下降させるように動作させることができる。また、トッププレート2046を上昇位置2056(図60に示す)まで上昇させるようにアーム2044を動作させることもできる。図59に示すように、トッププレート2046が折り畳み位置2054にあるとき、フットセクション2006の上面2008は第1の高さ2010の位置にある。図60に示すように、トッププレート2046が上昇位置2056にあると、フットセクション2006の上面2008は、第1の高さ2010よりも高い第2の高さ2060まで上昇する。
図61を参照すると、患者支持装置2100は、トップカバー2104、1つ以上の支持要素2102、ボトムカバー2106を有するマットレス2100として具体化されている。マットレス2100は、本明細書に記載のマットレスのいずれであってもよい。トップカバー2104およびボトムカバー2106は、ジッパーなどで互いに取り付けられて、支持要素2102が収容される内部領域を有する上掛けまたはケーシングを形成している。図示の例では、支持要素2102を単一のフォームブロックとして示してあるが、他の実施形態では、支持要素2102が複数のフォーム要素または膨張式空気袋を含む。トップカバー2104は、不透性カバー、たとえば液体を通さないプラスチック製のカバーであってもよい。他の実施形態では、トップカバー2104は、液体を通すことができる布カバーである。さらに他の実施形態では、トップカバー2104は、空気と水蒸気は通すが液体は通さない水蒸気透過性材料からなる。
トップカバー2104とマットレス2100の他の支持要素との間に、流体進入検出システム2110が配置されている。流体進入検出システム2110は、主に可撓性基材2112を含む。可撓性基材2112は、プラスチックなどの疎水性材料を含む。いくつかの実施形態では、可撓性基材2112は合成樹脂を含み得る。いくつかの実施形態では、可撓性基材2112は熱可塑性ポリマー材料を含み得る。可撓性基材2112は実質的に長方形であり、マットレス2100のヘッドエンド2114からマットレス2100のフットエンド2116まで至り、マットレス2100の幅を横切って横方向に存在している。よって、可撓性基材2112は、マットレス2100の支持要素2102とトップカバー2104との間全体に存在することになる。
図62に示すように、可撓性基材2112は、可撓性基材2112の第1の側2122に沿って設けられた導電トレース2120を含む。また、導電トレース2124が、可撓性基材2112の第2の側2126に沿って設けられている。導電性トレース2120および導電性トレース2124は、可撓性基材2112上に織り込まれた導電性の糸を含んでもよい。いくつかの実施形態では、導電性トレース2120および導電性トレース2124は、可撓性基材2112に印刷された導電性インクを含む。導電性トレース2120および導電性トレース2124は、可撓性基材2112上に印刷される導電性インクを含む。導電性トレース2120および導電性トレース2124は、コントローラ2130と電気的に接続されていてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ2130は、可聴アラームであっても可視的アラームであってもよいアラーム2132を含む。いくつかの実施形態では、コントローラ2130は、遠隔アラーム2134、たとえばナースステーションのアラームに、電気的にまたは無線で接続される。
導電性トレース2120から、複数の導電性セグメント2140が設けられている。セグメント2140は、可撓性基材2112上に織り込まれた導電性の糸を含んでもよい。いくつかの実施形態では、セグメント2140は、可撓性基材2112に印刷された導電性インクを含む。セグメント2140は、導電性トレース2120から導電性トレース2124に向かって設けられている。セグメント2140は、導電性トレース2124と接触しない。他の複数の導電性セグメント2142が、導電性トレース2124から設けられている。セグメント2142は、可撓性基材2112上に織り込まれた導電性の糸を含んでもよい。いくつかの実施形態では、セグメント2142は、可撓性基材2112に印刷された導電性インクを含む。セグメント2142は、導電性トレース2124から導電性トレース2120に向かって設けられている。セグメント2142は、導電性トレース2120と接触しない。第1の導電性トレース2120、第2の導電性トレース2124ならびにセグメント2140および2142の上に、吸水材料をのせてもよい。
セグメント2140およびセグメント2142は、ヘッドエンド2114からフットエンド2116まで可撓性基材2112の長さ2150に沿って交互に並ぶ。したがって、セグメント2140は、セグメント2142と交互に配置されるか、互いにかみ合うように配置される。それぞれの経路2140は、経路2142と隣接し、それぞれの経路2142は、経路2140と隣接する位置にある。可撓性基材が乾燥しているときは、導電性トレース2120と導電性トレース2124との間に開回路が形成される。コントローラ2130によって、隣接するセグメント2140と2142との間のインピーダンスを測定する。いくつかの実施形態では、コントローラ2130は、セグメント2140と2142との間のベースラインインピーダンスを測定するように較正される。すなわち、セグメント2140と2142との間のインピーダンスは、可撓性基材2112が乾燥したままである範囲において、一定である。可撓性基材2112上に洗浄液または失禁などで閾値量の液体が存在すると、可撓性基材2112が湿るため、導電性トレース2120と導電性トレース2124との間に閉回路が形成される。可撓性基材が湿っているとき、導電性トレース2120と導電性トレース2124との間のインピーダンスは変化する。
流体がトップカバー2104にしみこむと、液体は可撓性基材2112上に集められる。いくつかの実施形態では、トップカバー2104に裂け目があるため、液体がトップカバー2104にしみこむ。いくつかの実施形態では、トップカバー2104が磨耗してしまうと、液体がトップカバー2104にしみこむ。液体がトップカバー2104にしみこむと、この液体は可撓性基材2112上にとどまる。隣接するセグメント2140と2142との間の隙間に液体が橋をかけたような状態になる結果として、この液体によってセグメント2140と2142との間のインピーダンスが変化する。インピーダンスの変化は、コントローラ2130によって検出される。特に、セグメント2140、2142間に液体が橋をかけたような状態になると、インピーダンスが大幅に低下し、それによって開回路(すなわち乾燥)状態が閉回路(すなわち湿潤)状態に変化する。それに応答して、コントローラ2130は、トップカバー2104が良くない状態にあり、液体がマットレス2100の中に進入している旨の警告を送信する。
いくつかの実施形態では、可撓性基材2112に接した状態で受動的RFIDタグ2150を配置して、導電性トレース2120および導電性トレース2124と電気的に接続してもよい。可撓性基材が乾いているか湿っているかを示す、RFIDタグ2150から放射された無線エネルギーをアンテナ2152で受信する。いくつかの実施形態では、コントローラ2130のリーダー2154がアンテナに電力を供給し、受動的RFIDタグ2150に電力を供給する電磁場を生成する。リーダー2154は、受動的RFIDタグ2150からの後方散乱データを含む信号をアンテナから受信し、アンテナからの信号のうちの少なくとも1つに応答して通知メッセージを送信して、可撓性基材2112が湿っていることを示す。リーダーを、医療施設のネットワーク2160に通信可能に接続してもよく、ネットワーク2160と無線通信するように構成してもよい。
いくつかの実施形態では、導電性トレース2120と導電性トレース2124との間のインピーダンスが変化したときにアラーム2132を作動させることができる。アラーム2132は、可視的アラームであっても可聴アラームであってもよい。アラーム2132は、患者支持装置2100に設けられてもよい。他の実施形態では、アラーム2134は、たとえばナースステーション2170など、患者支持装置2100から離れている。
システム2110による液体検出により、介護者は、良くない状態にあるトップカバー2104が原因でマットレスの内側が汚れているか否かを手でチェックする必要がなくなる。液体がトップカバー2104にしみこむと、介護者には、リアルタイムで警告がなされる。したがって、介護者は、マットレス2100の中に液体をとどめてしまうのではなく、より迅速な方法でマットレス2100内の液体に注意を向けることができる。マットレス2012への液体の進入に適時に注意を向けることで、トップカバー2104しか交換する必要がなくなり、マットレス2100の寿命期間を延ばすことができる。さらに、液体の進入がわかった時にマットレス2100を適宜清掃し、マットレス2012の使用時に感染を防止することもできる。
ここで図63を参照すると、マットレス2200には、ボトムセクション2204、ヘッドセクション2206、フットセクション2208を有するフォームベース2202が含まれる。ボトムセクション2204は、ヘッドセクション2206とフットセクション2208との間に存在している。ボトムセクション2204は、高さ2220を有し、ヘッドセクション2206およびフットセクション2208は、高さ2220よりも高い高さ2222を有する。ヘッドセクション2206とフットセクション2208との間かつボトムセクション2204の上で、フォームベース2202に空洞2224が形成されている。いくつかの実施形態では、フォームベース2202には、空洞2224のすべての面が囲まれるように高さ2222まで設けられたサイドセクション(図示せず)も含まれていてもよい。
空洞2224の中にはフォーム層2230が配置され、ヘッドセクション2206からフットセクション2208まで至っている。図示の実施形態では、フォーム層2230はフォームベース2202とは別の層である。他の実施形態では、フォーム層2230を、フォームベース2202と一体に形成してもよい。フォーム層2230は、ヘッドセクション2206およびフットセクション2208の高さ2222よりも低い高さ2232まで至っている。ヘッドセクション2206とフットセクション2208との間かつフォーム層2230の上に、空洞2234が画定されている。空洞2234は、フォーム層2230とヘッドセクション2206およびフットセクション2208との高さの差がゆえに圧力点が生じることなく患者がマットレス2200に横になることができるような大きさである。
空洞2234の中に、施術層2240が配置されている。施術層2240は、収縮位置から膨張位置まで膨張可能である。患者が施術による治療を必要としないとき、施術層2240は収縮する。患者がたとえば潰瘍または褥瘡を治療するために施術による治療を必要とする場合、施術層2240を膨張させる。
施術層2240の上には、保護層2250が配置されている。保護層2250は、フォームベース2202のヘッドセクション2206とフットセクション2208の上に存在している。保護層2250は、三次元スペーサで形成されている。いくつかの実施形態では、保護層2250は、不織布層で形成される。他の実施形態では、保護層2250は、フォーム層で形成される。保護層2250は、複数の材料の組み合わせで作られてもよいことが、理解されるであろう。施術層2240は、保護層2250に隣接して配置されるため、施術層2240が収縮しても、保護層2240によって患者には平らな表面が提供され続ける。すなわち、保護層2250は、施術層2240が収縮したときに空洞2234内に落ち込まないように形成される。
マットレス2200の周囲には、カバー2260が配置される。カバー2260は、フォームベース2202、フォーム層2230、施術層2240、保護層2250を囲む。カバー2260は、カバー2260をマットレス2200の周囲に固定するために、ジッパーまたは他の固定機構を含むことができる。いくつかの実施形態では、カバー2260は、患者の汗などの液体がマットレス2200の層を飽和させるのを防ぐために、水不透過性材料で形成される。
ここで図64を参照すると、施術層2240は、レーザー溶接または高周波溶接で溶接することができるプラスチック材料で形成されている。施術層2240は、複数の空気袋2270を含む。空気袋2270は、施術層2240の上層2272を施術層2240の下層2274に溶接することによって形成することができる。ここでは空気袋2270を施術層2240の幅2280に沿って延びるように示したが、空気袋2270を、施術層2240の長さ2282に沿って延びるように形成してもよい。いくつかの実施形態では、空気袋2270は、アレイ状など他の構成であってもよい。
制御ユニット2290が、施術層2240に接続するように構成されている。制御ユニット2290は、ホース2294を介して施術層2240に流体的に接続される送風機2292を含む。ホース2294は、施術層2240の入口2296に接続される。一実施形態では、医療施設は、複数のマットレス2200と、これよりも少ない数の制御ユニット2290とを有することができる。すなわち、制御ユニット2290は、特定の患者が施術による治療を必要とする場合にのみ必要とされる。したがって、医療施設では、施術が必要な患者のためだけに制御ユニット2290を設けることによって、コストを節約することができる。施術の必要ない患者は、施術層2240が収縮位置にあるマットレス2200を使うことができる。患者に施術が必要になったら、施術層2240に制御ユニット2290を取り付けて施術層2240を膨張させる。
図示の実施形態では、施術層2240は、バルブ2300を含む。バルブ2300は、一連のホース(図示せず)を介して特定の空気袋2270に気流を向けるように構成されている。このように、すべての空気袋2270を同時に膨張させる必要はない。むしろ、患者の施術上の必要性に基づいて、空気袋2270を個々に膨張させることができる。たとえば、施術層2240のシートセクション2304の空気袋2302を膨張させて、患者の仙骨に対する圧力を軽減することができる。他の実施形態では、施術層2240にはバルブ2300を含まず、すべての空気袋2270が同時に膨張する。
図65は、制御ユニット2290用のディスプレイ2310の一例を示している。ディスプレイ2310は、メンブレンスイッチまたはタッチスクリーンディスプレイなどのユーザ入力ボタンを含むことができることを理解されたい。ディスプレイ2310は、制御ユニット2290をオンおよびオフにするためのユーザ入力を含む。図示の実施形態では、ディスプレイ2310は、「オン」入力2312および「オフ」入力2314を含む。入力2312および2314を単一の電源入力に置き換えてもよいことが理解されよう。
施術層2240がバルブ2300を含む実施形態では、膨張させる特定の空気袋を選択するために、複数の入力2316を設けることができる。たとえば、入力2316は、ヘッドセクションを膨張させるためのボタン2318、胴セクションを膨張させるためのボタン2320、シートセクションを膨張させるためのボタン2322、フットセクションを膨張させるためのボタン2324を含むことができる。たとえば足の痛みまたは背中の痛みなど、特定の施術のために他の入力2316を提供してもよい。ずべての空気袋2270を膨張させるために、別の入力2316を設けてもよい。
いくつかの実施形態では、制御ユニット2290は、空気袋2270にパルスまたは振動を送ることによって、パーカッション療法を提供することができる。そのような実施形態では、ディスプレイ2310はパーカッション療法を制御するための入力2340を含む。ディスプレイ2310は、パーカッション療法を強めるための入力2342とパーカッション療法を弱めるための入力2344とを含む。また、ディスプレイ2310は、パーカッション療法のレベルを示す複数のアイコン2348を有するメーター2346を含んでもよい。
また、ディスプレイ2310は、施術層2240の他の態様を制御するための追加の入力2350を含んでもよい。たとえば、施術層2240は、寝床内機構制御を可能にすることができる。
ここで図66を参照すると、施術層2360の別の実施形態をマットレス2200と併用することができる。施術層2360は、上述のようにレーザー溶接または高周波溶接によって形成することができる複数の空気袋2362を含む。施術層2360は、施術層2360の端または側面に接続された送風機2364を含む。送風機2364は、カバー2260を貫通して設けられ、電源入力2366を含む。送風機2364は、各空気袋2362と流体連通している。いくつかの実施形態では、上述のように、バルブ2364によって、空気袋2362を送風機2364に選択的に流体的に接続する。
制御ユニット2380の別の実施形態は、送風機2364に電力を供給するために電源入力2366に差し込むように構成されている。制御ユニット2380は、たとえば上述したディスプレイ2310など、ディスプレイ2382と一緒に構成されていてもよい。上述したように、制御ユニット2380は、患者が施術による治療を必要とするときに、施術層2360に取り付けられる。
図67を参照すると、施術層2240と保護層2250とが密集するのを防ぐために、これらの各層をフォームベース2202および/またはフォーム層2230に接続することができる。図示の実施形態では、施術層2240は、スナップ、ジッパー、バックルなどの留め具2390を用いてフォーム層2230に接続される。また、施術層2240を、フォームベース2202のボトムセクション2204、ヘッドセクション2206および/またはフットセクション2208のいずれかに接続してもよい。図示の実施形態では、保護層2250は、スナップ、ジッパー、バックルなどの留め具2392を用いて、ヘッドセクション2206およびフットセクション2208に接続されている。また、保護層2250を、フォームベース2202のフォーム層2230または底層2204に接続してもよい。いくつかの実施形態では、保護層2250と施術層2240を接続してもよい。
マットレス2200は、施術の有無にかかわらず使用できる患者用の表面を提供する。患者が医療施設に入院して施術を必要とする例では、施術層2240を膨張させた状態で患者をマットレス2200の上に寝かせることができる。後で患者が施術を必要としなくなったら、患者を動かすことなく施術層2240を収縮させることができる。患者が医療施設に入院し、施術を必要としない例では、施術層2240が収縮した状態で患者をマットレス2200の上に寝かせてもよい。後で患者が施術を必要としたら、患者を動かすことなく施術層2240を膨張させることができる。したがって、マットレス2200によって、患者が医療施設に入院したら患者を動かさずにすませやすくなる。
ここで図68を参照すると、患者支持装置2400は、皮膚と表面との境界面から熱と水分を除去するために、装置2400の表面2404に寝床内気候管理(MCM)機構2402を含む。熱と水分を除去すると、褥瘡(PI)発症のリスクが低下することが示されている。実験室での研究では、熱の除去量が多くなると、虚血および虚血性壊死に対する予防性も高まることが明らかになった。仙骨および骨盤では、一般にPIの60%近くが体表面積の10%未満で発生する。この領域におけるPIの重症度と罹患率を考慮して、MCM2402を、患者支持装置2400のシートセクション2406に空気を向けるように構成する。
患者支持装置2400は、フォーム材料で形成することができるベース2420を含む。他の実施形態では、ベース2420は、空気袋または他の適切なクッション材料で形成される。ここではベース2420を複数のブロック2428として示したが、ベース2420は1つの連続した部品であってもよい。ベース2420は、装置2400のヘッドエンド2422からシートセクション2406まで存在している。ベース2420と装置2400のフットエンド部材2426との間で、ベース2420に隣接して送風機アセンブリ2424が配置されている。フットエンド部材2426は、フォーム材料で形成されてもよい。他の実施形態では、フットエンド部材2426は、空気袋または他の適切なクッション材料で形成される。別のフォーム層またはクッション2430がフットエンド部材2426に隣接して送風機アセンブリ2424の上に配置されている。別のフォーム層2440がベース2420の上に配置されている。いくつかの実施形態では、層2440は空気袋または他の適切なクッション材料で形成されてもよい。層2440の上には、粘弾性フォーム層2442が配置されている。
粘弾性フォーム層2442を覆って、マニフォールド2450が設けられている。送風機アセンブリ2424の出口は、送風機アセンブリ2424からクッション2430内の通路を通ってマニフォールド2450の中まで気流を送るように構成されている。マニフォールド2450は、マニフォールド2450と装置2400の上面2454との間に配置された患者用三次元スペーサ2452に気流を送る。患者用三次元スペーサ2452の上面2456が、装置2400の上面2454を形成する。気流は、患者支持装置2400のシートセクション2406の中に送られる。
図69に示すように、マニフォールド2450は、上布帛層2472と下布帛層2474との間に配置されたマニフォールド三次元スペーサ2470を含む。マニフォールド三次元スペーサ2470は、厚さ2476を有する。マニフォールド三次元スペーサ2470の上面2490に、開口部2478が形成されている。開口部2478は、装置2400のシートセクション2406に形成され、シートセクション2406で送風機アセンブリ2424からマニフォールド三次元スペーサ2470の上面2490を通って気流を送るように構成されている。図70に示すように、空気は装置2400の側面2482を通って送風機アセンブリ2424に入り、マニフォールド三次元スペーサ2470内に排出される。空気は、開口部2478を通ってマニフォールド2450を出る。
図69に戻ると、患者用三次元スペーサ2452は、マニフォールド2450の上に配置され、マニフォールド三次元スペーサ2452の厚さ2476よりも薄い厚さ2480を有する。空気は、上布帛層を通って流れ、患者用三次元スペーサ2452の底面2494に形成された開口部2492を介して患者用三次元スペーサ2452に入る。図70に示すように、空気は患者の仙骨および骨盤2484の周りを流れ、患者用三次元スペーサ2452のヘッドエンド2496に移動する。空気は、患者用三次元スペーサ2452のヘッドエンド2496に形成された開口部2498(図69に示す)を通って空気が患者支持装置2400を出る。
装置は、気流を関心領域(ROI)に向けるためのシステムを提供する。マニフォールド2450は、2つの布帛材料2472、2474の間に3Dスペーサ材料2452の層を導入することによって構築される。マニフォールド三次元スペーサ2452は、十分な気流を可能にする媒体を提供するように選択される。マニフォールド三次元スペーサ2452は、患者の荷重がかかったときに布帛2472、2474を通る気流路が著しく遮断されるのを防ぐように構成されている。上布帛層2472には、最も施術が必要とされる適切な位置(すなわち、シートセクション2406)に穴が一定のパターンで打ち抜かれている。残りの変更されていない上布帛層2472および下布帛層2474は、マニフォールド2450からの空気の漏れを防止しやすくするための壁として作用する。
装置2400は、MCM療法用の気流を供給するために使用可能な低圧システムを提供するように構成されている。施術が最も必要とされるMCMによって施術がなされるように、施術位置を設計によって制御することができる。図71は、速度粒子軌道の流体力学的なコンピュータシミュレーションを示す。このシミュレーションは、シートセクション2406で収束する気流を示している。図72に示す圧力スペクトルは、気流を制御しやすくする実質的に均一な圧力を示す。患者支持装置2400で低圧空気源を利用して、標的領域に十分な気流を提供することができる。
図73を参照すると、送風機アセンブリ2424には、底2502と、底2502から空洞2506を形成する側壁2504とを有するベース2500が含まれる。底2502から側壁2504の高さよりも高い高さまで、中央プラットフォーム2510が上に延びている。プラットフォーム2510の上面2522には、開口部2520が形成され、開口部2520は真空チャンバ2524の中まで至っている。
真空チャンバ2524は、入口アセンブリ2526に流体的に接続されている。入口アセンブリ2526は、ベース2500の側面2528に沿って設けられている。入口アセンブリ2526は、一対の対向する入口2528を含む。いくつかの実施形態では、入口アセンブリ2526には、入口2528が1つしかない。他の実施形態では、入口アセンブリ2526には、入口2528がいくつあってもよい。各入口2528は、通路2560の中まで至る開口部2550を含む。図示の実施形態における通路2560は、入口2528の開口部2550の間に設けられている。通路2560は、真空チャンバ2524と流体連通している。
ここで図74を参照すると、開口部2520を覆って送風機2570が配置され、プラットフォーム2510に密着している。送風機2570は、真空チャンバ2524と流体連通する入口を含む。したがって、送風機2570は、真空チャンバ2524と密着している。また、送風機2570は、ベース2500の上で開く出口2572も含む。図示はしていないが、送風機2570には、送風機2570の吸込口に空気を引き込むファンを含むことを理解されたい。すなわち、空気は入口2528を通って送風機アセンブリ2424に入り、通路2560を通って真空チャンバ2524に入り、入口を通って送風機2570に入る。その後、送風機2570は、ベース2500を越えて出口2572を通って空気を排出する。
図75に示すように、ベース2500の側壁2504にトップカバー2590が密着し、加圧チャンバ2592を形成している。送風機2570は、加圧チャンバ2592内に配置されている。したがって、送風機2570の入口は、真空チャンバ2524と流体連通し、送風機2570の出口2572は、加圧チャンバ2592と流体連通している。送風機2570は、真空チャンバ2524から空気を受け取り、加圧チャンバ2592に空気を排出する。トップカバー2590は、送風機アセンブリ2424の排気口2596を画定する開口部2594を含む。
図76に示すように、各入口2528は、通路2560内まで至る開口部2550を含む。入口2528の底2602を横切って隆起部2600が形成されている。隆起部2600は、この隆起部2600が開口部2550の一部を覆うように、開口部2550のその部分を横切って存在している。隆起部2600は、通路2560への流体の進入を防止しやすいように構成されている。すなわち、空気は隆起部2600を通って通路2560に入ることができるが、液体は隆起部2600によって通路2560に入るのを阻止される。送風機アセンブリ2424の気流基準に基づいて、隆起部2600の高さ2604が選択される。
動作時、送風機アセンブリ2424は、図70に示すように、患者支持装置2400の側面から空気を引き込む。空気は、入口2528に入り、真空チャンバ2524に入る。送風機2570は、真空チャンバ2524から空気を引き込み、空気を所定の圧力で加圧チャンバ2592の中に排出するように動作する。加圧空気は、排気口2596を通って加圧チャンバ2592を出る。排気口2596から、空気は、プレナムまたはホースを通ってマニフォールド三次元スペーサ2452の中まで移動する。マニフォールド三次元スペーサ2452内の加圧空気は、開口部2478および開口部2492を通って、患者の仙骨および骨盤2484で患者用三次元スペーサ2452に入る。その後、加圧空気は、患者用三次元スペーサ2452を通ってヘッドエンド2496に形成された開口部2498に流れる。加圧空気は、開口部2498を通って患者支持装置2400を出る。
図77に示すように、送風機アセンブリ2424の送風機2570は、モータ2622によって駆動されて入口2624内に空気を引き込み、出口2572を通して加圧空気を排出するファン2620を含む。コントローラ2630には、プロセッサ2632と、プロセッサ2632に電気的に接続されたメモリ2634とが含まれる。メモリは、モータ2622を制御するためにプロセッサ2632によって実行される命令を含む。たとえば、送風機2570は、排出された空気が所定の圧力になるように動作するように構成されてもよい。プロセッサ2632は、所定の圧力を維持するのに最適な速度でファン2620を回転させるための命令を実行する。いくつかの実施形態では、所定の圧力は、所定の圧力範囲であってもよい。送風機2570の動作速度と吐出圧を表示するように、ディスプレイ2636を構成してもよい。ディスプレイ2636は、タッチスクリーンディスプレイであってもよいし、他のユーザ入力を含んでもよい。したがって、ディスプレイまたは他のユーザ入力を、所定の吐出圧ならびに送風機アセンブリ2424の他のパラメータを設定するように動作可能なようにすることができる。
出口2572での吐出圧をモニターするために、圧力センサ2650が設けられている。いくつかの実施形態では、圧力センサ2650を、送風機アセンブリ2424の排気口2596での吐出圧を検出するように構成してもよい。吐出圧が所定の圧力範囲外であること、または所定の圧力が維持されていないことを圧力センサ2650で検出すると、コントローラ2630は、モータ2622の速度を変更し、所定の圧力または圧力範囲を維持する一助とすることができる。
モータ2622の速度をモニターするのに、速度センサ2660も設けることができる。モータの速度をモニターすることによって、コントローラ2630を、送風機アセンブリ2424内の遮断箇所を検出するように動作可能とすることができる。図78を参照すると、送風機アセンブリ2424の遮断箇所を決定するための方法2670が図示されている。ブロック2672で、送風機アセンブリ2424に対して、所定の動作範囲を設定する。所定の動作範囲は、所定の吐出圧および/またはモータ2622の所定の速度を含むことができる。ブロック2674では、速度センサ2660によって、モータ2622の速度をモニターする。次に、工程2676において、モータ2622の速度を所定の速度範囲と比較する。
ブロック2678では、コントローラ2630が、モータ2622が所定の範囲で動作しているか否かを判断する。モータ2622が所定の動作範囲で動作している場合、ブロック2690において、モータ2622は所定のパラメータで動作し続ける。モータ2622が所定の範囲で動作していない場合、ブロック2692で、コントローラ2630が、モータ2622が所定の動作範囲よりも高速に動作しているか否かを判断する。モータ2622が所定の動作速度よりも高速に動作している場合、ブロック2694で、コントローラは、送風機2570の入口2624を閉じることを決定する。いくつかの実施形態では、動作速度が高めであるのは、送風機アセンブリ2424の入口2528が閉じていることの指標となり得る。いくつかの実施形態では、入口2528と入口2624の両方を閉じてもよい。モータ2622が所定の動作範囲よりも高速に動作していないとコントローラ2630が決定した場合、モータ2622は所定の動作範囲よりも低速で動作しているはずである。ブロック2696において、コントローラ2630は、送風機2570の出口2572が閉じていると判断する。いくつかの実施形態では、動作速度が低めであるのは、送風機アセンブリ2424の排気口2596が閉じていることの指標となり得る。いくつかの実施形態では、出口2572と排気口2596の両方を閉じてもよい。
ここで図79を参照すると、グラフ2700に、さまざまな動作条件2704を考慮したファンの動作速度2702を毎分回転数(RPM)で示してある。送風機アセンブリ2424の動作範囲2706は、図示の実施形態では、約3100RPMから5100RPMである。約5100RPMを超える動作速度は、吸気システム遮断状態2710を示す。約3100RPM未満の動作速度は、排気システム遮断状態2712であるか否かを示す。
すべての入口と出口が開いている状態2720では、ファンは約3500RPMの速度2722の動作範囲2706で動作する。すべての入口と出口が開いており、ファンが約10,000フィートの速度で動作している状態2724では、ファンは約4100RPMの速度2726の動作範囲2706で動作する。一方の入口が閉じている状態2730では、ファンは、約5100RPMの速度2732の吸気システム遮断状態2710で動作する。出口が完全に閉じている状態2740では、ファンは約2800RPMの速度2742の排気システム遮断状態2712で動作する。出口が部分的に閉じた状態2750では、ファンは約3100RPMの速度2752の排気システム遮断状態2712で動作する。したがって、送風機アセンブリ2424の速度をモニターすることによって、送風機アセンブリ2424の動作状態を決定することができる。
図80を参照すると、支持面2800には、ヘッドエンド2802、反対側のフットエンド2804、右側2806、左側2808が含まれる。支持面2800の中にはX線カセットスリーブ2820が配置され、X線カセット2822を保持するように構成されている。スリーブ2820は、ジッパー2824によって密封されている。いくつかの実施形態では、ジッパー2824以外の固定機構、たとえばフックアンドループファスナーなどを用いることができる。ジッパー2824は、右側2806の長さ2828の途中まで設けられ、左側2808の長さ2828の途中まで設けられている。図示の実施形態では、ジッパー2824は、支持面2800のヘッドエンド2802またはフットエンド2804に沿う部分には設けられていない。
図81に示すように、支持面2800は、ジッパー2844で下側ティッキング2842に密着した上側ティッキング2840を含む。また、ジッパー2844を、上側ティッキング2840を下側ティッキング2842から分離して、支持面2800の内側、たとえば本明細書に記載する空気袋などの構成要素を露出させるように機能させることもできる。ジッパー2824は各々、上側ティッキング2840とジッパー2844との間に配置される。いくつかの実施形態では、ジッパー2824はどちらも、スリーブ2820をティッキング接続と区別するために、ジッパー2844とは色が異なる。いくつかの実施形態では、ジッパー2824およびジッパー2844は各々、ジッパー2824と2844とを区別するために、大きさが異なっていてもよい。
図82および図83に、スリーブ2820を、カセット2822の挿入と取り外しを可能にする開いた状態で示す。スリーブ2820は、ジッパー2824によって密封される開口部2850を右側2806と左側2808のそれぞれに含む。開口部2850の間で、支持面2800の中まで空洞2852が設けられている。空洞2852は、カセット2822を受け入れるように構成されている。開口部2850は各々、支持面2800の左右2806、2808の一方のうちの途中まで形成され、介護者がスリーブ2820に触れるようになっている。いくつかの実施形態では、介護者は、患者が支持面2800の上にいるときにカセット2822をスリーブ2820に挿入し、スリーブ2820から取り外すことができる。
スリーブ2820は、各ジッパー2824のリップストップ材料2862に接着または溶接されてスリーブ2820を密封する内側のライナー2860を含む。いくつかの実施形態では、ライナー2860は、超音波溶接または高周波溶接で溶接される。ライナー2860は、耐水性材料、たとえば熱可塑性樹脂で作られる。ジッパー2824が閉じられると、スリーブ2820は、体液などの流体がスリーブ2820に入らないように密封される。このように、スリーブ2820は、カセットを破損するおそれのある流体にカセット2822が曝露されるのを防ぐ。
支持面2800の使用を中止せずにスリーブ2820を拭くことができるようにするために、スリーブ2820を両側2806および2808で開くことができる。介護者は、右側2806または左側2808のいずれかから、スリーブ2820に触れることができる。また、胸、腹、腰のX線を考慮して、スリーブ2820は従来のスリーブよりも大きく、患者の頭部から臀部/腰までの範囲をカバーすることができる。いくつかの実施形態では、スリーブ2820を支持面2800のフットエンド2804まで設けてもよい。スリーブ2820は支持面2800のコアの上に配置されるため、支持面2800に組み込まれることがある寝床内気候システムにスリーブ2820が干渉することはない。支持面2800の2つの別々の区画(スリーブ2820とコア)を設けることで、完全に囲まれた防火布をそれぞれの区画に入れることができるため、支持面2800が難燃試験に合格できるようになる。スリーブ2820は、トッパー付きまたはトッパーなしで支持面2800内に入れることができる。
図84を参照すると、X線カセットスリーブ2900には、布帛で形成されたポケット2902が含まれる。この布帛は、プラスチックコーティング、たとえばポリウレタンでコーティングすることができる。図85に示すように、ポケット2902は、開口端2904を含む。開口端2904の間には空洞がある。一対のエンドパネル2906が各々、ポケット2902の端2904に接続されている。いくつかの実施形態では、パネル290は、6たとえば高周波溶接によって、ポケット2902に溶接される。パネル2906は、パネル2906を貫通する開口部2908を含む。図86に示すように、パネル2906をポケット2902に溶接すると、パネル2906の開口部2908はポケット2902の開口端2904と整列配置される。図85に示すように、上側連結部材2920および下側連結部材2922には、ポケットフランジ2924およびパネルフランジ2926が含まれる。ポケットフランジ2924は、端2904でポケット2902に溶接されている。図87に示すように、パネルフランジ2926は、ポケット2902の開放端2904がパネル2906の開口部2908と整列配置されるように、エンドパネル2906に溶接されている。上側連結部材2920と下側連結部材2920のそれぞれに、ジッパー2928が溶接されている。接部は、流体がポケット2902の中に流れ込まないように、連結部材2920および2922、ジッパー2928を封止する。図89は、ジッパー2928の端2932で一緒に溶接された各連結部材2920、2922のタブ2930を示す。溶接されたタブ2930は、ジッパー2928の端2932を封止する。図88に示すように、ジッパー2928はパネル2906に溶接され、開口部2908を閉じる。ジッパーをはめた状態にあるとき、ジッパー2928をあけると各々の開口部2908が開き、ポケット2902にX線カセットを挿入することができる。
図90を参照すると、スリーブ2900はマットレスのボトムカバー2950に溶接されている。ボトムカバー2950は、ボトムパネル2952と、一対のサイドパネル2954と、ヘッドエンドパネル2956と、フットエンドパネル2958とを含む。ボトムパネル2952は、サイドパネル2954間ならびに、ヘッドエンドパネル2956とフットエンドパネル2958との間に存在している。スリーブ2900は、ヘッドエンドパネル2956に隣接してサイドパネル2954に溶接されている。スリーブ2900の各エンドパネル2906は、カバー2950のサイドパネル2954に溶接されている。スリーブ2900は、スリーブ2900の開口部2908がカバー2950のサイドパネル2954からアクセス可能であるように、カバー2950に溶接されている。溶接およびジッパー2928は、マットレス上の流体がポケット2902に入るのを防ぐために、実質的に流体耐性である。
ボトムパネル2952は、マットレスの構成要素を保持するように構成されたポケット2970を含む。たとえば、ポケット2970は、フォームブロック(図示せず)を保持するように構成することができる。ポケット2970は、ボトムパネル2952に溶接された布帛材料で形成されている。布帛材料は、開口部が第4の側に形成されるように3つの側に溶接されている。この開口部は、マットレスの構成要素を挿入するためのポケット2970の入口となる。また、ボトムパネル2952は、電源コード(詳細については後述する)が入るような大きさの開口部2974を含む。後述するように、電源コードは、マットレス内の送風機がコンセントから電力を得ることができるように、送風機からマットレスの外側まで至っている。
サイドパネル2954は、入口2980を含む。入口2980は、送風機アセンブリによって空気をマットレスの中に引き込むことができるように構成されている。図97に示すように、入口2980は各々、空洞3004を画定する側壁3002を有する本体3000を含む。側壁3002は、カバー2950のサイドパネル2954に溶接されてマットレス内への流体の進入を防ぐ外側フランジ3006を含む。空洞3004の開口部3010の一部を覆う形で、カバー3008が存在している。開口部3010には、軸3012がある。図98は、開口部3022を有する本体3000の裏側3020を示す。開口部3022は、裏側3020から空洞3004まで至っている。カバー3008は、開口部3022を部分的にふさいで、流体が開口部3022に流れ込むのを防ぐ。送風機アセンブリの動作時、空気はカバー3008の周りを通って開口部3022に流れる。
図99に示すプラグ3030は、開口部3022に挿入されるように構成されている。プラグ3030は、中間フランジ3032と、中間フランジ3032から延びる入口コネクタ3034とを含む。プラグ3030は、開口部3010の軸3012と同軸の軸3046のある通路3044を有する。入口コネクタ3034は、図100に示すように、入口コネクタ3034のリップ3036が開口部3020の周囲に形成された開口部フランジ3038と係合してこれに係止するように、開口部3022に挿入される。開口部フランジ3038は、空洞3004の中まで設けられ、図101に示すように、プラグ3030の中間フランジ3032を本体3000の裏側3020に接した状態にする。中間フランジ3032から、入口コネクタ3034とは逆方向に、送風機コネクタ3040が設けられている。送風機コネクタ3040は、後述するように、チューブまたは他の適切な導管を介して送風機の入口に結合するように構成されている。送風機コネクタ3040は、送風機アセンブリの入口に通じる管に送風機コネクタ3040を固定するためのリップ3042を含む。動作時、空気はカバー3008の周りを流れ、プラグ3030および開口部3022を通って送風機の入口に流れる。カバー3008と開口部フランジ3038は、協働して送風機への流体の進入を阻止する。
図90に示すように、ヘッドエンドパネル2956は出口3050を含む。出口3050は、マットレスから空気を排出するように構成されている。図92に示すように、各出口3050は、空洞3056を画定する側壁3054を有する本体3052を含む。側壁3054は、カバー2950のヘッドエンドパネル2956に溶接されてマットレスへの流体の進入を防ぐ外側フランジ3058を含む。空洞3056の開口部3062の一部を覆う形で、カバー3060が存在している。開口部3062には、軸3068がある。図93は、開口部3062を有する本体3052の裏側3058を示す。開口部3062は、裏側3058から空洞3056まで至っている。カバー3060は、開口部3062を部分的にふさいで、流体が開口部3062に流れ込むのを防ぐ。開口部3062を画定している側壁3064に、切り欠き3066が含まれる。
図94に示すプラグ3080は、開口部3062に挿入されるように構成されている。プラグ3080は、フランジ3082と、フランジ3082から延びる出口コネクタ3084とを含む。プラグ3080は、開口部3062の軸3068と同軸の軸3094のある通路3092を有する。出口コネクタ3084は、図95に示すように、出口コネクタ3084のフランジ3086が開口部3062の周囲に形成された開口部フランジ3090と係合してこれに係止するように、開口部3062に挿入される。開口部フランジ3090は、空洞3056の中まで設けられ、図96に示すように、プラグ3080のフランジ3082を本体3052の裏側3058に接した状態にする。再び図94を参照すると、図95に示すように、出口コネクタ3084の底端3102から空洞3056の中までリップ3100が設けられている。出口コネクタ3084にはタブ3104が設けられ、切り欠き3066と係合してリップ3100の回転を防ぐように構成されている。
動作時、マットレスから開口部3062を通って空気が排出される。カバー3060、開口部フランジ3090、リップ3100は、出口3050への流体の進入を阻止する。マットレスのヘッドエンドが実質的に水平であるとき、カバー3060および開口部フランジ3090がゆえに、流体は出口3050に進入することができない。しかしながら、マットレスのヘッドエンドが0度から65度までのヘッド傾斜角まで上昇すると、マットレスからの流体が出口3050の空洞3056の中に溜まりはじめる可能性がある。リップ3100は、これらの流体が開口部3062に流れ込むのを阻止する。すなわち、リップ3100は、空洞3056内に集まる流体が開口部3062を通ってマットレスに逆流する前に、マットレスのヘッドエンドに沿って空洞から流れ出るような大きさになっている。
図91を参照すると、マットレス3200には、ボトムカバー2950と、ボトムカバー2950に溶接されたスリーブ2900とが含まれる。マットレス3200の中には、送風機アセンブリ3202が配置されている。送風機アセンブリ3202を図102に示す。送風機アセンブリ3202は、ファン(または送風機)3206をチャンバ3208に収容する筐体3204を含む。送風機アセンブリ3202への診断アクセスを提供するために、筐体3204内にはユニバーサルシリアルバス(USB)ポート3214が設けられている。筐体3204は、ボトムカバー2950のヘッドエンドパネル2956に設けられた出口3050と流体連通した出口3210を含む。一対のチューブ3212が筐体3204から設けられ、ボトムカバー2950のサイドパネル2954に形成された入口2980と流体連通している。図91に示すように、筐体3204の電源コンセント3220が電源コード3222と接続するように構成されている。図91には、マットレス3200のヘッドエンド3230に向かって設けられたコード3222を図示してあるが、後述するように、コード3222は、ボトムカバー2950のボトムパネル2952の開口部2974を通っていることを、理解されたい。開口部2974は、後述するように、コード3222の周囲を密封し、開口部2974を通って流体が進入するのを阻止している。
さらに図91を参照すると、送風機アセンブリ3202に隣接してフォーム充填空気袋3240が配置され、送風機アセンブリ3202とボトムカバー2950のヘッドエンドパネル2956との間にある。空気袋3240は、周囲の空気が空気袋3240に入ることができるようにする入口バルブ(図示せず)を含む。周囲の空気は空気袋3240を通過し、出口バルブ3242を通って出る。空気袋3240は整列配置され、ボトムカバー2950のサイドパネル2954間に横方向に存在している。フォームパネル3250は、空気袋3240および送風機アセンブリ3202を収容する。フォームパネル3250のフットエンド3252は、ベッドフレーム(図示せず)のフットセクションの伸縮によって示されるように、フォームパネル3250のフットエンド3252が伸縮できるようにする開口部3254を含む。フォームパネル3250を貫通して開口部3256が設けられ、送風機アセンブリ3202の出口3210と整列配置されている。
フォームパネル3250の上には、寝床内気候管理(MCM)層3260が配置され、ボトムカバー2950にファスナーで留められている。MCM層3260は防火ソックスに入れられている。層3260のフットエンド3264から、層3260の入口3262が設けられている。入口3262は、下方に折り曲げられてフォームパネル3250の開口部3256を通るように構成されている。入口3262は、送風機アセンブリ3202の出口3210に接続されている。いくつかの実施形態では、入口3262は、フックアンドループファスナー、スナップなどで、送風機アセンブリ3202の出口3210の周りに固定される。
防火ソックス3270は、フォームパネル3250および空気袋3240を収容する。防火ソックス3270は、スリーブ2900の上に配置される。送風機アセンブリ3202は、ソックス3270の外側に配置される。寝床内気候管理層3260を送風機アセンブリ3202と接続するために、ソックスに穴が設けられている。防火ソックス3270は、フォームパネル3250に接続された保持フランジ3251を用いてフォームパネル3250に固定される。フランジ3251の端部を入れるために、ソックス3270に穴が設けられている。マットレス3200を密封するために、ボトムカバー2950にトップカバー3272がファスナーで固定されている。
ここで図103を参照すると、送風機アセンブリ3202の筐体3204の中に、制御回路3300が配置されている。制御回路3300は、送風機3206に電力を供給するために、送風機アセンブリ3202に関する診断情報を受信するUSB診断装置3216と接続するUSBポート3214のある制御盤3001を含む。送風機アセンブリ3202には、別のポート3302から電力および制御信号が供給される。制御回路3300に電力を供給するのに利用できるオプションが2つある。まず、制御回路3300は、患者支持装置(図示せず)のフレーム3304から電力を得ることができる。そのような実施形態では、フレーム3304からの電力ケーブルを、筐体3204のコンセント3221に差し込む。フレーム3304には、たとえば28ボルト電源などの電源3306があり、そこから制御盤3301と送風機3206に電力が供給される。
別の実施形態では、制御回路3300は、壁のコンセントなどの外部電源から電力を得る。そのような実施形態では、電源コード3222が壁のコンセントに接続される。電源コード3222は、筐体3204のコンセント3220に接続されたAC/DC電源3312に接続される。コンセント3220から、アース線ラグ3314が延びている。グラフィカルユーザインタフェースを提供するために、制御回路3300のインタフェースポート3322にユーザインタフェース装置3320が接続される。装置3320は、いくつかの実施形態では、患者支持装置のフレームに接続されてもよい。
図104に示すように、制御盤3301に電力を供給するために、コンセント3220から電源3212まで、正端子3350および負端子3352が設けられている。コンセント3220からアース板3356まで、アース線3354が延びている。アース板3356から、筐体3204を貫通したボルト3357まで、別のアース線3358が延びている。電源3312から制御盤3301まで、電気ケーブル3360が延びている。電気ケーブル3360は、送風機アセンブリ3202の送風機や制御盤の他の構成要素を動作させるための電力を供給する。
ここで図105を参照すると、アース線3380が、筐体3204を貫通しているボルト3357に接合され、電源コード3222に沿って配線されている。アース線3380と電源コード3222は、カバー3384で一緒に被覆され、オーバーモールド3382まで至っている。電源コード3222は、オーバーモールド3382を通り、それぞれのプラグまで至っている。図106に示すように、アース線3380は、オーバーモールド3382に挿入され、オーバーモールド3382の他方の側から延びる接地ラグ3314に接続されている。接地ラグ3314は、アースラインを高電流が流れる連続導通試験用のアクセスを提供し、最大インピーダンスをモニターする。いくつかの実施形態では、オーバーモールド3382上の接地ラグ3380にアリゲータークリップが取り付けられ、電源コード3222がインピーダンスを測定する機械に差し込まれる。
オーバーモールド3382は、切り欠き3392を形成する一対の隆起部3390を含む。すなわち、切り欠き3392は隆起部3390の間に形成され、クランプまたはタイを保持するように構成される。図107に示すように、マットレス3200のボトムカバー2950の開口部2974からやや円錐台形のアンビリカル3400が設けられている。電源コード3222は、アンビリカル3400を通っている。図108に示すように、アンビリカル3400は、オーバーモールド3382の上で引っ張られ、アンビリカルの端とオーバーモールド3382の周りにクランプまたは3402が固定されている。タイ3402は、隆起部3390がタイ3402の動きを防止するように、切り欠き3392内に固定されている。アンビリカル3400をオーバーモールド3382に接続することで、電源コード3222は、マットレス3200への流体の進入を阻止する実質的に流体を通さない封止状態を維持しつつ、マットレス3200から出ることができる。
本開示では複数の実施形態に言及しているが、各実施形態の態様を、本明細書に記載した他の実施形態と併用してもよいことは、理解されるであろう。
本開示では特定の実施形態に言及しているが、添付の特許請求の範囲に記載した主題から逸脱することなく形態および詳細に様々な変更をほどこし得ることが、当業者には理解されるであろう。