以下、本発明の一形態に係るゲームシステムの一例を説明する。まず、図1を参照して、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を説明する。ゲームシステム1は、センターサーバ2と、センターサーバ2に所定のネットワーク5を介して接続可能なクライアント装置としての複数のゲーム機3とを含む。センターサーバ2は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
ゲーム機3は、ゲーム装置の一例であって、所定のプレイ料金の支払いと引き換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる商業用(業務用)のゲーム機として構成されている。この種のゲーム機3は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。ゲーム機3は、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として所定の施設6に設置されるコンピュータ装置である。ゲーム機3は、クレーンゲームを提供するクレーンゲーム機として構成されている。クレーンゲームは、景品の獲得を目的にプレイされるプライズゲーム(景品獲得ゲーム)の一種である。クレーンゲームは、景品獲得の手段としてクレーンを利用するタイプのプライズゲームである。クレーンは、物理的な捕獲対象を捕獲(取得)するための装置の一種であり、捕獲対象を挟むための複数の爪(多くの場合2つ)を有し、この爪で挟むことによって捕獲対象を掴む(捕獲する)ように構成される。また、このようなクレーンは捕獲対象を収容する収容部の上方に配置され、捕獲対象を掴むための捕獲動作をする位置が左右方向及び奥行方向の二軸方向に関するユーザの操作を通じて決定される。クレーンは、そのユーザの操作に基づく位置において下降し、捕獲動作を実行する。捕獲対象は、景品自体である場合が多いが、景品に関連付けられる代替物である場合もある。そして、このような捕獲対象がクレーンによって捕獲され、所定位置まで運搬された場合に景品がユーザに付与される。ゲーム機3は、このようなクレーンを利用するクレーンゲーム機として構成される。なお、ゲーム機3は、このようなクレーンゲームに限定されず、各種のプライズゲームを提供してよい。
また、ゲームシステム1には、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4が接続される。ユーザ端末装置4は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。例えば、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ(以下、PCと表記する。)4a、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む。)のようなモバイル端末装置4bがユーザ端末装置4として利用される。その他にも、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置がユーザ端末装置4として利用されてよい。ユーザ端末装置4は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。
ネットワーク5は、センターサーバ2に対してゲーム機3及びユーザ端末装置4をそれぞれ接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワーク5は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネット5Aと、センターサーバ2及びゲーム機3のそれぞれとインターネット5Aとを接続するLAN5B、5Cとがルータ5Dを介して接続されることにより構築される。ユーザ端末装置4も適宜の構成によりインターネット5Aに接続される。なお、ゲーム機3と施設6のルータ5Dとの間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機3がセンターサーバ2と通信可能に接続されてもよい。センターサーバ2のサーバユニット2A、2B…はLAN5Cに代えて、又は加えてWAN5Aにより、相互に接続される場合もある。
センターサーバ2は、ゲーム機3又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスは、ネットワーク5を介してゲーム機3のクレーンの動作を制御するためのクレーン制御サービスを含んでいる。クレーン制御サービスは、ユーザ端末装置4と協働することにより遠隔的においてゲーム機3のクレーンの動作を制御するサービスである。換言すれば、クレーン制御サービスは、センターサーバ2を介して遠隔地のユーザ端末装置4のユーザにクレーンゲームをプレイさせるためのサービスである。なお、ゲーム機用サービスは、その他にもプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービス、若しくはゲーム機3からユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスを含んでいてよい。また、認証したユーザのプレイデータをゲーム機3から受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機3に提供するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲーム機用サービスは、ネットワーク5を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス、或いはユーザから料金を徴収する課金サービス等を含んでいてもよい。
同様に、センターサーバ2は、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4のユーザに各種のWebサービスを提供する。このようなWebサービスは、クレーンサービスを含んでいる。クレーンサービスは、上述のクレーン制御サービスとの組み合わせにより遠隔地からクレーンゲームをユーザ端末装置4のユーザにプレイさせるためのサービスである。クレーンサービスの詳細は、クレーン制御サービスと合わせて後述する。なお、Webサービスは、例えばその他にもゲーム機3が提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービス、各ユーザ端末装置4に各種データ或いはソフトウエアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービス、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスを含んでよい。
次に、図2を参照してゲーム機3の構成を説明する。図2は一台のゲーム機3の一例を示している。図示例のゲーム機3は筐体10を有している。筐体10には、収容部11と、排出口12と、が設けられている。排出口12は、捕獲対象PSを排出するための開口である。収容部11は、捕獲対象PSを収容するための空間である。収容部11は、アクリル或いはガラス等の内部を視認可能な透明な素材によって外部と内部とが仕切られ、外部から内部が視認可能なように構成される。また、収容部11は、多くの捕獲対象PSを収容可能に構成される。
収容部11の内部には、捕獲部としてのクレーン13が設けられる。クレーン13は、収容部11の内部に収容される捕獲対象PSを捕獲するための装置である。クレーン13は、左右方向XD及び奥行方向YDをそれぞれX軸及びY軸とした場合のXY平面において各座標位置に配置されるように左右方向XD及び奥行方向YDの二軸方向に移動可能に構成される。そして、クレーン13は、このような各座標位置において所定の高さ(所定の下降位置)まで下降する下降動作を実行するとともに、その所定の高さにおいて捕獲対象PSを掴む捕獲動作、及び掴んだ捕獲対象PS(実際には掴んでいなくてもよい)を所定位置まで運搬する運搬動作を順に実行可能に構成される。また、運搬動作は、所定位置において掴んだ捕獲対象PSを解放する解放動作を含んでいる。さらに、収容部11の内部には、解放口14が設けられる。解放口14は、解放口14と排出口12とを接続する接続通路15に開口している。つまり、収容部11の内部は、解放口14を介して排出口12と接続されている。そして、解放口14は、クレーン13によって解放動作が実行されるべき所定位置として機能する。このため、実際にクレーン13によって捕獲対象PSが掴まれていた場合にはその捕獲対象PSは解放口14を介して排出口12から排出される。
次に、図3を参照してゲームシステム1の制御系の要部を説明する。まず、センターサーバ2には、制御ユニット21、及び記憶手段としての記憶部23が設けられる。制御ユニット21は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
記憶部23は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部23は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部23には、ユーザに各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット21に実行させるコンピュータプログラムの一例として、プログラムPG1が記録される。また、記憶部23には各種のサービスの提供に必要なサーバ用データSDも記録される。サーバ用データSDは、例えば、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたプレイデータ等のクレーンゲーム用の各種のデータを含み得る。
また、制御ユニット21には、制御ユニット21のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG1との組合せによって実現される論理的装置として、ゲーム機サービス管理部24、及びWebサービス管理部25が設けられる。ゲーム機サービス管理部24は、ゲーム機3に対して上述のゲーム機用サービスを実現するための各種処理を実行する。同様に、Webサービス管理部25は、ユーザ端末装置4に対して上述のWebサービスを実現するための各種の処理を実行する。このような各種の処理には、クレーン制御サービス、及びクレーンサービスを実現するためのカメラ制御処理、及びクレーン制御処理が含まれる。カメラ制御処理、及びクレーン制御処理は、ユーザ端末装置4の制御ユニット41、センターサーバ2の制御ユニット21、及びゲーム機3の制御ユニット31の協働により実現される処理である。カメラ制御処理、及びクレーン制御処理の手順については後述する。なお、制御ユニット21には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
一方、ゲーム機3には、コンピュータとしての制御ユニット31と、記憶手段としての記憶部32と、上述のクレーン13と、撮影装置としてのカメラCAと、が設けられる。記憶部32、クレーン13、及びカメラCAはいずれも制御ユニット31に接続される。そして、クレーン13及びカメラCAは、制御ユニット31によってその動作が制御される。具体的には、クレーン13には、モータDSが設けられる。モータDSは、クレーン13に収容部11の各位置に移動させるための移動動作、上述の捕獲動作、運搬動作、及び解放動作といった各種の動作を実行させるための駆動源である。モータDSは、制御ユニット31からの出力信号に従って動作する。つまり、クレーン13は、制御ユニット31によるモータDSの制御を介して各種の動作を実行する。一方、カメラCAは制御ユニット31からの出力信号に従って動作するとともに、撮影結果に従った信号を制御ユニット31に入力する。
制御ユニット31は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット31には、制御ユニット31のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG2との組合せによって実現される論理的装置として、クレーン制御部33及びカメラ制御部34が設けられる。クレーン制御部33はクレーン13の動作を、カメラ制御部34はカメラの動作を、それぞれ制御するための各種の処理を実行する。このような処理には、上述のクレーン制御サービスを享受するための処理も含まれる。つまり、このような処理には、センターサーバ2を介したユーザ端末装置4からの指示に従ってクレーン13及びカメラCAを動作させる処理を含む。具体的には、クレーン制御部33は、このような処理として、上述のとおりクレーン制御処理、及びカメラ制御処理を実行する。
記憶部32は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部32には、上述したプログラムPG2とともに、各種のデータが記録されるが、図3の例ではゲームデータGDが示されている。ゲームデータGDは、プログラムPG2に従ってユーザにクレーンゲームをプレイさせるためデータである。このようなデータは、必要な部分を含むように適宜に配信サービスを通じてセンターサーバ2から提供されてもよい。なお、ゲーム機3には、その他にも業務用のゲーム装置が備える各種の入力装置及び出力装置が設けられ得る。しかし、これらの図示は省略した。
一方、ユーザ端末装置4には、制御ユニット41と、記憶部42と、入力装置としてのタッチパネル43と、表示装置としてのモニタ44と、が設けられている。記憶部42、タッチパネル43、及びモニタ44は、いずれも制御ユニット41に接続される。制御ユニット41は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成される。なお、制御ユニット41には、例えば、その他にもネットワーク接続が可能な公知のコンピュータ装置が備える各種の入力装置及びモニタ等の各種の出力装置が接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
タッチパネル43は、指等によるタッチ操作の位置を検出する周知の入力装置である。タッチパネル43は、各位置に応じた出力信号を制御ユニット41に出力することにより、各種情報の入力に使用される。モニタ44は、各種の画面を表示する周知の表示装置である。このような画面には、例えば、クレーンサービスの提供に使用されるクレーン画面が含まれる。
記憶部42は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部42には、各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット41に実行させるコンピュータプログラムの一例として、プログラムPG3が記憶される。また、記憶部42には、上述のクレーンサービスを含む各種のサービスの提供に必要な端末用データTDが記録される。なお、端末用データTDは、必要な部分を含むように適宜に配信サービスを通じてセンターサーバ2から提供されてもよい。
制御ユニット41には、制御ユニット41のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG3との組合せによって実現される論理的装置として、Webサービス処理部45が設けられる。Webサービス処理部45は、ユーザ端末装置4用の各種のサービスの提供に必要な各種の処理を実行するとともに、センターサーバ2のWebサービス管理部25が提供するWebサービスを享受するために必要な各種の処理を実行する。このような処理には、Webサービスを享受するために必要な処理も含まれる。具体的には、このような処理は、上述のとおりクレーン制御処理、及びカメラ制御処理を含んでいる。
次に、図4を参照して、カメラCAの配置及び撮影範囲について説明する。図4は、カメラCAの配置及び撮影範囲の一例を説明するための説明図である。また、図4の例は、収容部11の内部を横(例えば図2の例の排出口12が設けられている正面側)から見た場合の断面図を模式的に示している。図4に示すように、カメラCAは、収容部11の内部において下方(例えば図2の例において左右方向XD及び奥行方向YDの両方と交差する方向が上下方向)に位置する捕獲対象PSが撮影範囲SAに含まれるように上方に配置される。具体的には、カメラCAは、クレーン13の移動の妨げとならないように、クレーン13の二つの爪13aの付け根あたりに配置される(図4の例では説明の便宜のため、カメラCAはクレーン13の大きさと比して実際よりも大きく図示されているが、実際には捕獲対象PSの捕獲の妨げとならない程度に小さく形成される)。図4の例では、クレーン13がプレイ(捕獲)の開始時において毎回初期位置に位置する場合が示されている。そして、カメラCAの撮影範囲SAは、少なくともこのような初期位置において捕獲対象PSが位置する収容部11の底部11bの全範囲を含むように設定されている。つまり、このような撮影範囲SAが実現されるように、カメラCAの画角及び撮影方向が予め固定的に設定されている。
なお、カメラCAの配置位置は適宜でよい。例えば、カメラCAはクレーン13の適宜の位置に配置されてもよいし、クレーン13による捕獲対象PSの捕獲を妨げない限り、クレーン13とは別の適宜の位置に配置されてもよい。例えば、このような別の位置として、クレーン13とは別の位置の上方が採用されてもよいし、収容部11の四隅のいずれか等、斜めから収容部11の底部11b(換言すれば収容部11の底部11bに位置する全捕獲対象PS)を撮影する適宜の位置が採用されてもよい。このような場合、カメラCAの位置は固定的であってもよいし、可変的であってもよい。つまり、カメラCAは、クレーン13とは別に独立的に収容部11の内部を移動するように構成されてもよい。同様に、カメラCAの画角及び撮影方向も可変的であってよい。また、カメラCAの数も適宜でよい。例えば、カメラCAは、収容部11の上方(上側)に加えて、収容部11の側方(側面側)にも設けられていてよい。つまり、収容部11の内部には二台のカメラCAが設けられていてもよい。この場合、側方(例えば図2の例の左右方向XDに位置する側壁のいずれか)に設けられるカメラCAの撮影範囲SAは、捕獲対象PSを側方から撮影するように設定されてよい。また、このような撮影範囲SAは、クレーン13の下降位置(下降の程度)が判別されるように、下降時のクレーン13を含むように設定されてよい。
図5は、カメラの配置の他の一例を説明するための説明図である。図5に示すように、収容部11の上側には上面(筐体2の天井に相当)11uとの間に少し間隔をあけるように梁48が設けられ、カメラCAは上面11uに、クレーン13は梁48に、それぞれ取り付けられていてもよい。そして、梁48は、クレーン13をXY平面の各座標位置に配置するように形成されてよい。具体的には、図5の例では、梁48は左右方向(X軸方向)に延びている。この場合、梁48は、奥行方向(Y軸方向)に移動するように構成されてよい。これにより、梁48は、クレーン13はXY平面の各座標位置に配置することができる。この場合、クレーン13の移動動作及び運搬動作は、梁48によって実現されてもよい。また、この場合、クレーン13の移動面とカメラCAの設置面とは上下方向にずれて位置するため、カメラCAはクレーン13による捕獲対象PSの捕獲を妨げない。カメラCA及びクレーン13は、例えば、このように配置されてもよい。なお、この例では、クレーン13及び梁48の組み合わせが本発明の捕獲部として機能してよい。
次に、クレーンサービス及びクレーン制御サービス(以下、これらの組み合わせにより実現されるサービスをクレーンゲームサービスと呼ぶ場合がある)の詳細を説明する。クレーンゲームサービスは、上述のとおりセンターサーバ2を介して遠隔地のユーザ端末装置4のユーザにクレーンゲームをプレイさせるためのサービスである。図6は、クレーンゲームサービスの一例を説明するための説明図である。図6に示すように、センターサーバ2は、A工程、D工程、E工程、F工程、及びJ工程を含むクレーンサービスをユーザ端末装置4に、B工程、C工程、G工程、H工程、及びI工程を含むクレーン制御サービスをゲーム機3に、それぞれ提供する。つまり、クレーンゲームサービスは、A工程~J工程までの10個の工程を含んでいる。そして、これらの10個の工程を介して、ユーザ端末装置4のモニタ44に表示されるクレーン画面50へのタッチ操作がゲーム機3のクレーン13の位置に反映され、その結果がユーザ端末装置4に提供される。つまり、クレーン画面50へのタッチ操作がクレーン13の位置に対する操作として利用され、その操作に従った実際のクレーン13の動作により遠隔地のユーザ端末装置4のユーザにクレーンゲームが提供される。
具体的には、ユーザ端末装置4は、まずクレーンゲームサービスの開始をセンターサーバ2に要求する(A工程)。このような要求は、所定のアプリケーション等を通じた所定の要求操作によって実現される。また、このような要求には、各ユーザを識別するためにユーザ毎にユニークなユーザIDの情報を含んでいる。つまり、クレーンゲームサービスは、各ユーザを特定しつつ提供される。一方、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4からクレーンゲームサービス開始が要求されると、ゲーム機3にクレーン画面50の提供に必要なカメラCAの撮影結果を要求する(B工程)。また、ゲーム機3は、センターサーバ2から撮影結果が要求されると、カメラCAの撮影結果をセンターサーバ2に提供する(C工程)。カメラCAの撮影結果は、静止画(写真)であってもよい(この場合、ゲーム機3は撮影結果の要求に従って撮影範囲SAを撮影するようにカメラCAを動作させてよい)が、以下では動画(常時撮影している場合はその結果が、そうでない場合は静止画の場合と同様に撮影結果の要求に従って撮影開始した結果が、それぞれ利用される)である場合について説明する。センターサーバ2は、ゲーム機3から撮影結果を受信すると、その撮影結果に対応する動画を含むクレーン画面50をユーザ端末装置4のモニタ44に表示させる。なお、クレーン画面50はセンターサーバ2によって生成されてもよいし、センターサーバ2から受信した撮影結果に基づいてユーザ端末装置4によって生成されてもよい。
クレーン画面50の動画は、収容部11の底部11bの撮影結果として各捕獲対象PSに対応する対象画像PSIを含んでいる。また、各対象画像PSIの位置は、収容部11の底部11bにおけるリアルタイムの各捕獲対象PSの位置として機能する。そして、ユーザ端末装置4では、このようなクレーン画面50に対してクレーン13に実際に捕獲動作を実行させるべき位置が指示される(E工程)。具体的には、このようなクレーン13に実際に捕獲動作を実行させるべき位置を指示するための操作としてクレーン画面50の各位置をタッチするタッチ操作が実行される。そして、ユーザ端末装置4は、クレーン画面50に実際にタッチ操作が実行された場合に、その指示結果(操作結果)をセンターサーバ2に送信する(F工程)。
一方、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4から指示結果を受信すると、その指示結果をゲーム機3に送信する(G工程)。そして、ゲーム機3は、その指示結果に従って実際にクレーン13を制御する(H工程)。つまり、ゲーム機3は、クレーン画面50に対するタッチ位置と収容部11の内部において対応する位置に実際に配置するようにクレーン13を移動させる。図6の例では、E工程において、一つの対象画像PSIの中心位置あたりがタッチ操作されている。つまり、クレーン画面50を介して、この一つの対象画像PSIに対応する捕獲対象PSの中心付近(底部11bにおける左右方向XD及び奥行方向YDの中心付近)の位置がクレーン13によって捕獲動作が実行されるべき位置として指示されている。このため、ゲーム機3は、このような捕獲対象PSの中心付近の位置の上方(図6の破線で示す位置)にクレーン13が位置するようにH工程においてクレーン13を実際に移動させる。また、この例において、クレーン画面50、及びそのクレーン画面50に対するタッチ操作が、本発明の撮影画面、及び位置指定操作としてそれぞれ機能する。
ゲーム機3は、ユーザ端末装置4からの指示結果に対応するようにクレーン13を実際に動作させた後、その動作の結果をセンターサーバ2に送信する(I工程)。具体的には、ゲーム機3は、クレーン画面50に対するタッチ操作の位置に実際にクレーン13を移動し、下降動作、捕獲動作、及び運搬動作(解放動作を含む)を順に実行させた後に、その運搬動作によって捕獲対象PSが排出口12から排出されたか否かに関する情報をその動作の結果としてセンターサーバ2に送信する。換言すれば、クレーンゲームの結果として、捕獲対象PSを獲得したか否かに関する情報をセンターサーバ2に送信する。このような情報は、例えば、“獲得”或いは“失敗”等の結果を示す文字情報であってもよいし、解放口14を含む撮影結果に対応する動画であってもよい。あるいは、このような情報の提供は、例えば、カメラCAが接続通路等に排出口12から排出された捕獲対象PSを撮影するように配置されたカメラを更に含む場合には、そのカメラの撮影結果にクレーン画面50の動画を切り替えることにより実現されてもよい。このため、ゲーム機3には、排出口12から捕獲対象PSが排出されたか否かを検出するための各種のセンサ(カメラを含む)が設けられていてよい。
センターサーバ2は、ゲーム機3から動作結果を受信すると、その結果がユーザ端末装置4を介してユーザに提供されるように、その結果をユーザ端末装置4に送信する(J工程)。また、センターサーバ2は、J工程においてクレーン13の動作の結果として捕獲対象PSが獲得されている場合、その捕獲対象PSに関連付けられる所定の景品の付与を実行してもよい。具体的には、例えば、捕獲対象PSが電子的な景品に関連付けられている場合、このようなその電子的な景品をユーザ端末装置4のユーザに付与してよい。つまり、このような付与の情報を含むようにユーザ端末装置4に動作結果の情報を送信してよい。また、このような付与は、例えば、プレイデータ等によりユーザIDを介して各ユーザの実績が管理されている場合には、そのようなプレイデータを更新することにより実現されてもよい。あるいは、捕獲対象PJが物理的な景品(捕獲対象PJ自体が景品の場合を含む)に関連付けられている場合、その物理的な景品をユーザの手元に実際に届けるための配送指示を実行してよい。配送指示は、例えば、予め各ゲーム機3に対応する受け取り場所(例えば施設6、或いは施設6に関連付けられる店舗等)が設定されている場合には、そのような場所に景品を配送するための指示によって実現される。また、例えば、プレイデータ等によって各ユーザの住所が管理されている場合には、そのような住所に配送するための指示によって実現される。そして、そのような配送指示に基づく実際の配送手続きは、施設6の運営者によって実現されてもよいし、別途所定の処理によって実現されてもよい。一例として、このようにA工程~J工程までの10個の工程に基づいてクレーンゲームサービスが実現される。
なお、クレーン13の位置の指示は、タッチ操作(タッチする操作、或いはタッチした状態から指を離す操作の両方を含み、前者の場合はタッチした位置がタッチ操作の位置として、後者の場合はタッチを離した位置がタッチ操作の位置として、それぞれ機能してよい)によってそのまま実現されてもよいし、タッチ操作の後に指示を修正する修正機会(例えば、確定するか否かの確認)が設けられてもよい。このような修正機会が与えられる場合において、クレーン13の移動は修正機会の後(換言すればタッチ操作の確定後)に実行されてもよいし、修正機会の前(換言すればタッチ操作の確定前)に実行されてもよい。後者の場合、クレーン13が実際に移動した後の位置を修正機会においてユーザに考慮されせることができる。また、クレーン13の下降動作は、タッチ操作の位置に移動後に自動的に実行されてもよいし、そのような移動後にユーザの指示に基づいて実行されてもよい(この場合、ユーザ端末装置4は、このような下降時期の指示を指示結果としてF工程においてセンターサーバ2に送信してよい)。
さらに、下降動作によってクレーン13が下降する位置は、ユーザによって指示されてもよい。具体的には、例えば、収容部11の側方にもカメラCAが設けられている場合において、クレーン画面50の動画が上方のカメラCAからの撮影結果から側方からのカメラCAの撮影結果に切り替わるように、再度C工程~D工程を実施してよい。同様に、そのクレーン画面50に対するタッチ操作(上下方向に関する位置を指定する操作)の位置に対応する位置までクレーン13が実際に下降するように、F工程及びG工程が実行されてよい。図7は、クレーン13の下降位置が指定される場合のタッチ操作の一例を説明するための説明図である。図7に示すように、カメラCAがクレーン13のカメラCA(以下、上側のカメラCA1と呼ぶ場合がある)、及び側方のカメラCA(以下、側面側のカメラCA2と呼ぶ場合がある)を含む場合、移動動作の後にクレーン画面50に含まれる撮影結果が上側のカメラCA1から側面側のカメラCA2に切り替わる。つまり、側面側のカメラCA2の撮影結果がクレーン画面50(以下、側面側のカメラCA2に対応するクレーン画面50を切替後のクレーン画面50Aと呼ぶ場合がある)に反映される。また、側面側のカメラCA2は、底部11bに位置する捕獲対象PSの側面、及び捕獲対象PSを捕獲する位置におけるクレーン13の側面を撮影するように撮影範囲SAが設定される。このため、切替後のクレーン画面50Aには、対象画像PSIだけでなく、クレーン13に対応するクレーン画像13Iが含まれる。そして、このような側面側のカメラCA2の撮影結果を含む切替後のクレーン画面50Aに対してクレーン13の下降位置を指定するためのタッチ操作が実行される。
また、このようなタッチ操作の結果は、クレーン13が実行する下降動作において実際に下降する高さに反映される。つまり、このようなタッチ操作の位置に対応する高さまでクレーン13が下降するように実際にクレーン13の下降動作が制御される。このように下降動作における所定の高さもクレーン画面50(切替後のクレーン画面50A)に対するタッチ操作によって指定されてよい。この例において、側面側のカメラCA2、その撮影結果に対応する切替後のクレーン画面50、及びその切替後のクレーン画面50Aにおいてタッチ操作されている対象画像PSIの位置が、本発明の第2撮影装置、第2撮影画面、及び第2指定位置としてそれぞれ機能する。また、このようなタッチ操作の位置に対応するようにクレーン13が実際に下降する位置(高さ)が本発明の対応下方位置として機能する。一方、上側のカメラCA1、その撮影結果に対応するクレーン画面50(図6の例)、及びそのクレーン画面50においてタッチ操作されている対象画像PSIの位置(図6の例)が、本発明の第1撮影装置、第1撮影画面、及び第1指定位置としてそれぞれ機能する。なお、これらのようなクレーン13の位置の指示は、タッチ操作に限定されない。例えば、キーボード等の各種の入力装置を介してカーソルの位置がクレーン画面50において操作される場合、そのようなカーソルの位置を介してクレーン13が配置されるべき位置が指示されてもよい。つまり、各種の入力装置に対応する適宜の操作(動作を含む)が位置の指示として利用されてよい。
次に、クレーン画面50に対する位置の指示に基づいてクレーン13を実際に移動させるための手法について説明する。この手法は、クレーン画面50に対する指示(タッチ操作)の位置をクレーン13が配置されるべき実際の位置に変換する位置変換を含んでいる。図8は、位置変換の一例を説明するための説明図である。図8の例では、下側が実際の空間(収容部11)におけるクレーン13の各位置を、上側がそのような実際の空間に対応するクレーン画面50におけるクレーン13の各位置を、それぞれ示している。また、図8の例は、上述の手法をゲーム機サービス管理部24が実行する場合を示している。そして、図8の例は、図4の例における底部11bの中心付近に対応する上方がクレーン13の初期位置として利用される場合を示している。この場合、図8に示すように、まずクレーン画面50におけるx軸(左右方向XDに対応)及びy軸(奥行方向YDに対応)に関して初期位置FPと指示位置(タッチ操作の位置)GPとの間のピクセル数が算出され、そのようなピクセル数がクレーン13の左右方向XD(X軸)及び奥行方向YD(Y軸)に関するモータDSの駆動量に変換される。つまり、クレーン画面50の指示位置GPに対応するモータDSの駆動量に基づいて実際にクレーン13が位置すべき実際の指示位置GPRが算出される。そして、そのような実際の指示位置GPRまで実際にクレーン13が位置する実際の初期位置FPRからクレーン13が移動する。
具体的には、ゲーム機サービス管理部24は、まずクレーン画面50における初期位置FPと指示位置GPとの間のx軸及びy軸に関するピクセル数を算出するために、カメラCAの撮影条件、つまりカメラCAの位置、向き(撮影方向)、及び画角の情報を取得する。この情報は、カメラCAの撮影条件が予め固定されている場合、固定的に予め設定された撮影条件の情報を取得することにより実現されてもよい。次に、ゲーム機サービス管理部24は、カメラCAの撮影条件に基づいて、初期位置FPと指示位置GPとの間のx軸及びy軸に関するピクセル数を算出する。より具体的には、例えば底部11bの真上から真下の底部11bに向かって底部11bの全範囲を撮影範囲SAに含むように撮影条件が固定的に設定されている場合、撮影結果は底部11bにおける捕獲対象PSのX軸及びY軸方向の座標をそのまま投影しているとみなすことができる。このため、この場合、ゲーム機サービス管理部24は、クレーン画面50(撮影結果)における初期位置FPの座標と指示位置GPの座標との間のx軸方向及びy軸方向のピクセル数をそのまま算出する。一方、撮影方向が底部11bと交差するようにカメラCAの向き及び位置が設定される場合には、ゲーム機サービス管理部24は、撮影結果における初期位置FPの座標と指示位置GPの座標との間のx軸方向及びy軸方向のピクセル数を取得した後に、その取得値をカメラCAの向き及び位置に基づいて底部11bを真上から撮影した場合のピクセル数に換算し直す。つまり、ゲーム機サービス管理部24は、撮影結果から得られるピクセル数を修正することにより底部11bを真上から撮影した場合のピクセル数を算出する。
また、ゲーム機サービス管理部24は、このようにピクセル数を算出した後、そのピクセル数を変換条件に基づいて実際のクレーン13のX軸方向及びY軸方向に関するモータ駆動量に変換する。例えば、変換条件として、画角毎にピクセル数とモータ駆動量との間の関係を規定する換算テーブルが利用される。つまり、ゲーム機サービス管理部24は、このような換算テーブルに基づいて、撮影結果の画角において算出したピクセル数に対応するX軸方向及びY軸方向のモータ駆動量を取得することによりピクセル数からモータ駆動量への変換を実現する。そして、ゲーム機サービス管理部24は、その換算したモータ駆動量に従って実際にクレーン13を駆動させる。つまり、ゲーム機サービス管理部24は、実際にそのモータ駆動量だけX軸方向及びY軸方向にクレーン13をゲーム機3が移動させるようにゲーム機3に指示する。これにより、クレーン13は実際の初期位置FPRから実際の指示位置GPRまで移動する。一例として、ゲーム機サービス管理部24は、このような位置変換を含む手法によりクレーン画面50に対する位置の指示に基づいてクレーン13を実際に移動させる。また、この例において、クレーン画面50における指示位置GP、及び収容部11において実際にクレーン13が位置すべき実際の指示位置GPRが、本発明の指定位置、及び対応位置としてそれぞれ機能する。
なお、撮影方向に関する修正はピクセル数ではなく、モータ駆動量への換算において考慮されてもよい。つまり、初期位置FPの座標と指示位置GPとの間のx軸方向及びy軸方向のピクセル数は、撮影条件にかかわらず、撮影結果からそのまま算出されてよい。そして、そのピクセル数がモータ駆動量に変換されるときに、撮影方向に応じた修正が実行されてもよい。また、クレーン画面50に対する位置の指示に基づいてクレーン13を実際に移動させる手法は、ピクセル数に基づく変換を利用する形態に限定されない。例えば、タッチ操作の位置(指示位置GP)は所定の座標系によって定義されてもよい。そして、このような座標系における座標の情報がクレーン13の位置(座標)に変換されてもよい。換言すれば、実際の指示位置GPRは、ピクセル数等に基づく実際の初期位置FPRからの差分ではなく、座標等の絶対的な情報によって特定されてもよい。このようにタッチ操作の位置は各種の手法により実際のクレーン13の駆動に変換されてよい。同様に、カメラCAが側方にも設けられ、上下方向の高さもタッチ操作によって指定される場合(例えば図7の例の場合)、このような上下方向の指定に関しても上述の変換が適用されてよい。あるいは、例えば斜め上方から捕獲対象PSを撮影するように一つのカメラCAが配置される場合、そのような斜め方向からの撮影結果に対応するクレーン画面50への1回のタッチ操作に基づいて、XY軸の位置(座標)だけでなく、上下方向(Z軸方向)の位置(座標)が算出されてもよい。つまり、クレーン画面50への1回のタッチ操作に基づいて3次元空間を示す座標位置(XYZの3軸に関する位置)が算出されてもよい。また、このような座標位置の算出は、捕獲対象PS(立体物)を同じ上方の異なる位置から平面的に撮影する複数のカメラCAの撮影結果に基づいて差分法等により実現されてもよい。つまり、クレーン画面50のタッチ位置は各種の手法により実際の空間(収容部11)における各位置に変換されてよい。そして、このような変換の手法は、捕獲動作に限らず、運搬動作等の適宜のクレーン13の動作に適用されてよい。
次に、図9及び図10を参照して、カメラ制御処理、及びクレーン制御処理について説明する。カメラ制御処理は、各ユーザがユーザ端末装置4からセンターサーバ2を介してゲーム機3のカメラCAの動作を制御するための処理である。このため、カメラ制御処理は、Webサービス処理部45、ゲーム機サービス管理部24、Webサービス管理部25、及びカメラ制御部34の協働により実現される。なお、図9の例では、Webサービス処理部45によって主として実行される処理がユーザ端末装置4として、ゲーム機サービス管理部24或いはWebサービス管理部25によって主として実行される処理がセンターサーバ2として、カメラ制御部34によって主として実行される処理がゲーム機3として、それぞれ記述されている。
ユーザ端末装置4は、例えばクレーンサービスの提供に伴いカメラCAの動作を指示する操作がユーザによって実行される毎に図9のカメラ制御処理を開始し、まずそのカメラCA(側方にもカメラCAが設けられている場合、そのようなカメラCAを含む)の動作を指示する操作(クレーン画面50の提供開始を指示する操作を含む)の操作結果をセンターサーバ2に送信する(ステップS101)。具体的には、カメラCAの撮影条件が予め固定されている場合、ユーザ端末装置4、このような操作結果としてカメラCAに対する撮影を指示する操作の結果をセンターサーバ2に送信する。なお、撮影条件がユーザの指示に基づいて変化する場合、このような操作結果は、そのような撮影条件に関する指示を含んでいてよい。また、カメラCAの配置位置がユーザの指定(このような指定をタッチパネル43は許容してよい。具体的には、このような指定として、例えばカメラCAを左右方向XD等に移動させるためのクレーン画面50に対する左右方向等へのスライド操作が許容されてよい)に従って変化する場合、ステップS101の操作結果は、このようなカメラCAの配置位置に関する指定結果を含んでいてよい。
一方、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4からカメラCAの動作を指示する操作結果を受信すると、図9のカメラ制御処理を開始し、まずその受信した操作結果に基づいてカメラCAの動作に対する指示を判別する(ステップS201)。具体的には、カメラCAの撮影条件が予め固定されている場合、センターサーバ2は、受信した操作結果に基づいてカメラCAに対する動作指示として撮影指示を判別する。そして、センターサーバ2は、その判別したカメラCAに対する指示を実際にカメラCAに実行させるようにゲーム機3にそのような指示を送信する(ステップS202)。なお、操作結果が撮影条件に関する指示を含む場合、センターサーバ2は、そのような撮影条件に関する指示をステップS201において判別し、その判別した撮影条件に関する指示をステップS202においてゲーム機3に送信してよい。カメラCAの配置位置が変化する場合における配置位置に関しても同様である。
また、ゲーム機3は、センターサーバ2からカメラCAの動作に関する指示を受信すると、図9のカメラ制御処理を開始し、まずその受信した指示に従ってカメラCAが実際に動作するように、カメラCAの動作を制御する(ステップS301)。具体的には、カメラCAの撮影条件が予め固定されている場合、ゲーム機3は、センターサーバ2からの撮影指示に基づいて実際にカメラCAが撮影範囲SAを撮影するように、カメラCAの動作を制御する。続いて、ゲーム機3は、カメラCAの撮影結果をセンターサーバ2に送信する(ステップS302)。そして、ゲーム機3は、撮影結果の送信の後、今回の処理を終了する。なお、センターサーバ2からの指示に撮影条件に関する指示が含まれている場合、ゲーム機3は、そのような撮影条件を実現するようにステップS301においてカメラCAの位置等を制御してよい。センターサーバ2からの指示にカメラCAの配置位置に関する指示が含まれている場合も同様である、つまり、ゲーム機3はそのような配置位置に実際にカメラCAを配置するようにカメラCAの位置を制御してよい。
一方、センターサーバ2は、ゲーム機3からカメラCAの撮影結果を受信すると、ユーザ端末装置4に対するクレーン画面50の提供を開始する(ステップS203)。このような提供は、上述のとおりユーザ端末装置4においてクレーン画面50が表示されるようにカメラCAの撮影結果を提供することにより実現されてもよいし、クレーン画面50自体を提供することにより実現されてもよい。そして、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4にクレーン画面50を提供した後に今回の処理を終了する。
また、ユーザ端末装置4は、センターサーバ2からクレーン画面50が提供されると、そのクレーン画面50をモニタ44に表示させる(ステップS102)。そして、ユーザ端末装置4は、クレーン画面50をモニタ44に表示させた後に今回の処理を終了する。これにより、ユーザ端末装置4からの指示に従って実際にゲーム機3のカメラCAが動作する。そして、そのような動作結果に従ってクレーン画面50がユーザ端末装置4に表示される。より具体的には、図6の例のクレーンゲームサービスにおけるA工程~D工程が実現される。
一方、クレーン制御処理は、各ユーザがユーザ端末装置4からセンターサーバ2を介してゲーム機3のクレーン13の動作を制御するための処理である。このため、クレーン制御処理は、Webサービス処理部45、ゲーム機サービス管理部24、Webサービス管理部25、及びクレーン制御部33の協働により実現される。なお、図10の例では、Webサービス処理部45によって主として実行される処理がユーザ端末装置4として、ゲーム機サービス管理部24或いはWebサービス管理部25によって主として実行される処理がセンターサーバ2として、クレーン制御部33によって主として実行される処理がゲーム機3として、それぞれ記述されている。
ユーザ端末装置4は、例えばクレーンサービスの提供に伴いクレーン13の動作を指示する操作(例えばクレーン画面50に対するタッチ操作)がユーザによって実行される毎に図10のクレーン制御処理を開始し、まずそのクレーン13の動作を指示する操作の操作結果をセンターサーバ2に送信する(ステップS401)。具体的には、ユーザ端末装置4は、クレーン画面50に対するタッチ操作の結果、つまりタッチ操作の位置に関する情報を含むように操作結果をセンターサーバ2に送信する。
一方、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4からクレーン13の動作を指示する操作結果を受信すると、図10のクレーン制御処理を開始し、まずその操作結果の情報を取得し、取得した操作結果の情報に基づいてクレーン13の動作に対する指示を特定する(ステップS501)。具体的には、センターサーバ2は、まず受信した操作結果からクレーン画面50におけるタッチ操作の位置の情報を取得する。また、センターサーバ2は、その位置の情報に基づいて初期位置FP(クレーン13が現在位置するクレーン画面50上の位置)からのピクセル数を算出する。つまり、センターサーバ2は、初期位置FPを基準にそこからx軸方向及びy軸方向に関するタッチ操作の位置までのピクセル数を算出する。また、カメラCAの撮影条件が可変的である場合には、この算出には上述のとおり撮影条件が反映される。そして、センターサーバ2は、その算出したピクセル数を指示の位置、つまりクレーン13を移動させるべき指示の位置として特定する。
続いて、センターサーバ2は、ステップS501で特定した指示を実際のクレーン13の動作に変換する(ステップS502)。具体的には、センターサーバ2は、ステップS501で特定した指示の位置を収容部11におけるクレーン13の実際の位置に変換する。この変換は、上述のとおりステップS501で算出したピクセル数を、クレーン13を駆動させるモータDSの駆動量に置換することにより実現される。つまり、センターサーバ2は、ステップS501で算出したピクセル数をモータ駆動量に置換する。また、カメラCAの撮影条件が可変的である場合には、この置換には上述のとおり撮影条件が反映される。そして、このような変換に基づいて、センターサーバ2は、クレーン画面50における指示位置GPから収容部11において実際にクレーン13が位置すべき実際の指示位置GPRを取得する。次に、センターサーバ2は、そのように変換した後の指示をゲーム機3に送信する(ステップS503)。つまり、センターサーバ2は、ステップS502で変換したモータ駆動量に従って実際にゲーム機3がクレーン13を移動させるようにX軸方向及びY軸方向に関するモータ駆動量の情報をゲーム機3に提供する。
一方、ゲーム機3は、センターサーバ2からモータ駆動量(実際の指示位置GPR)の指示を受信すると、図10のクレーン制御処理を開始し、まずその受信した指示に従ってクレーン13が動作するように、クレーン13を制御する(ステップS601)。具体的には、ゲーム機3は、X軸方向及びY軸方向のモータ駆動量に従って実際の初期位置FPRのクレーン13をX軸方向及びY軸方向に移動させる。つまり、ゲーム機3は、クレーン13を実際の初期位置FPRから実際の指示位置GPRまで実際に移動させる。また、ステップS601の制御は、そのような位置への配置後にクレーン13が下降動作及び捕獲動作を所定の規則に従って自動で実行する仕様の場合には、下降動作及び捕獲動作を所定の規則に従ってクレーン13に実行させる制御を含む。一方、ステップS601の制御は、クレーン13の下降動作及び捕獲動作がユーザの指示によって実行される場合には、そのような指示に従って下降動作及び捕獲動作をクレーン13に実行させる制御を含む。同様に、ステップS601の制御は、捕獲動作の後に所定の規則に従って実行されるべき運搬動作をクレーン13に実行させる制御も含む。さらに、ステップS601の制御は、運搬動作の後に実際の初期位置FPRまで戻るための戻る動作をクレーンに実行させる制御も含む。つまり、ゲーム機3は、ステップS601において、クレーン画面50へのタッチ操作に対応する位置にクレーン13が配置されるように実際にクレーン13を移動させるとともに、下降動作から戻る動作までの一連の動作をクレーン13に実行させる。
続いて、ゲーム機3は、そのような指示の位置における一連のクレーン13の動作の結果をセンターサーバ2に送信する(ステップS602)。より具体的には、ゲーム機3は、一連のクレーン13の動作の結果、換言すればクレーンゲームの結果として排出口12から捕獲対象PSが排出されたか否をセンターサーバ2に送信する。そして、ゲーム機3は、その送信を終えると、今回の処理を終了する。
一方、センターサーバ2は、ゲーム機3からクレーンゲームの結果を受信すると、その結果をユーザ端末装置4に送信する(ステップS504)。この際、センターサーバ2は、例えばプレイデータの更新を通じて捕獲対象PSに対応する景品の付与を実行してもよいし、捕獲対象PSが物理的な景品に関連付けられる場合には配送指示を実行してもよい。そして、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4に結果を送信した後に、今回の処理を終了する。
また、ユーザ端末装置4は、センターサーバ2からクレーンゲームの結果を受信すると、その結果をユーザに提示する(ステップS402)。より具体的には、ユーザ端末装置4は、そのクレーンゲームの結果をモニタ44に表示することによりユーザに提示する。そして、ユーザ端末装置4は、クレーンゲームの結果をユーザに提示した後に今回の処理を終了する。これにより、ユーザ端末装置4からの指示に従って実際にゲーム機3のクレーン13が動作する。そして、そのような動作の結果として捕獲対象PSが排出口12から排出された場合には、その捕獲対象PSに対応する景品がユーザに付与される。つまり、ユーザ端末装置4を介して遠隔地のユーザに実際にゲーム機3のクレーンゲームが提供される。より具体的には、図6の例のクレーンゲームサービスにおけるF工程~J工程が実現される。
以上に説明したように、この形態によれば、捕獲対象PSの状況がその撮影結果を含むクレーン画面50を通じてユーザに提供され、そのクレーン画面50に対するタッチ操作(位置を指定する操作)が収容部11におけるクレーン13の位置としてそのまま反映される。これにより、押しボタン等に対する操作量(操作時間)がクレーン13の移動量としてクレーン13の位置に反映される場合に比べて、より直接的にクレーン13の位置をユーザに指示させることができる。このため、このような操作量が利用される場合に比べて、収容部11においてクレーン13が捕獲動作を実行すべき位置をより簡易にユーザに指定させることができる。また、クレーン画面50の各位置は、カメラCAの撮影結果を通じて収容部11の底部11bにおける各位置に対応しているため、操作量がクレーン13の位置の指定に利用される場合に比べて、ユーザの思惑をより正確に収容部11におけるクレーン13の実際の位置に反映することができる。さらに、このような位置の指定は、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4に表示されるクレーン画面50を介して実行されるため、通信環境等に起因してタイムラグの影響を受ける場合も多いが、操作量、つまり操作時間の指示に比べて、そのようなタイムラグの影響を低減することができる。これらにより、ゲーム機3が提供するクレーンゲームをゲーム機3から離れた遠隔地においてユーザ端末装置4を使用するユーザに提供することができるとともに、その場合の通信環境等の影響を比較的抑制することができる。
また、クレーン13の下降位置がユーザによって指定される場合には、ユーザの指定結果をクレーン13のより多くの動作に反映することができる。さらに、カメラCAの撮影条件(カメラCAの配置位置の変化を含む)がユーザによって指定される場合には、カメラCAの撮影条件、換言すればクレーン13の表示内容(撮影範囲SA)にユーザの指定結果を反映することができるので、ユーザの指定結果が反映される範囲を拡大することができる。これにより、ユーザの満足度をより向上させることができるとともに、ゲームの複雑性を向上させることもできる。結果として、これらによりゲームの興趣性を向上さえることができる。
以上の形態において、センターサーバ2のゲーム機サービス管理部24が、図10の手順を実行することにより本発明の情報取得手段、及び捕獲部制御手段として機能する。より具体的には、ゲーム機サービス管理部24が図10のステップS501を実行することにより情報取得手段として、図10のステップS503を実行することにより捕獲部制御手段として、それぞれ機能する。また、カメラCAの配置位置が変化する場合において、センターサーバ2のゲーム機サービス管理部24が、図9のステップS202を実行することにより本発明の撮影制御手段として機能する。
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、ゲーム機3はアーケードゲーム機に限定されず、プライズゲームを提供可能な適宜のゲーム装置がゲーム機3として利用されてもよい。また、ゲーム装置がセンターサーバ2として機能してもよい。換言すれば、上述の形態のセンターサーバ2の役割(各種処理等)の全部或いは一部をゲーム機3が実行してもよい。一方で、センターサーバ2は省略されてもよい。この場合、一台のゲーム機3が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。この場合、そのゲーム機3にはクレーン画面50を表示する表示装置及びタッチ操作を入力するための入力装置が設けられていてよい。あるいは、そのようなゲーム機3には、適宜の無線通通信技術(センターサーバ2が介在する場合、及び介在しない場合の両方を含んでよい)を介してユーザ端末装置4が更に接続されてもよい。つまり、一台のゲーム機3が本発明のゲームシステムとして機能する場合おいても、そのゲーム機3に更にクレーン画面50用の表示装置及びタッチ操作用の入力装置を有するユーザ端末装置4が接続されてよい。このように一台のゲーム機3は適宜に複数の役割(例えば出力装置等を含む本発明のゲームシステムの役割、或いは出力装置等を含まない本発明のゲームシステムの役割)を兼務してよい。同様に、このような一台のゲーム機3は、状況に応じて本発明のゲームシステムの一部としても機能するように使い分けられてよい。つまり、一台のゲーム機3は、所定の期間では単体で本発明のゲームシステムとして機能し、その同じ一台のゲーム機3が他の期間では本発明のゲームシステムの一部として機能してもよい。具体的には、例えば、施設6の営業時間では出力装置等を含む本発明のゲームシステムとして、施設6の営業外の時間ではユーザ端末装置4を介してタッチ操作等が入力されるゲーム機3として、それぞれ同じ一台のゲーム機3が機能してもよい。これらの場合、オンライン(遠隔地からのプレイ)とオフライン(施設6におけるプレイ)との間でクレーン13を操作するUIを共通化することができる。つまり、オンラインとオフラインとの間で操作UIが共通するプライズゲームを提供することができる。
さらに、本発明のゲームシステムは、カメラCA、タッチパネル等の入力装置、及びそれらを制御する制御ユニット31を含む後付けユニットによって実現されてもよい。具体的には、クレーン13の動作を押しボタン等の操作によって制御する従来のプライズゲームを提供するゲーム機(以下、従来のゲーム機)に後付けユニットを付加することにより本発明のゲームシステムが実現されてもよい。この場合、制御ユニット31は、押しボタンに応じて動作するクレーンを制御するために、タッチ操作を押しボタンへの操作結果に変換する変換処理を実行してよい。そして、制御ユニット31は、そのような変換処理の結果をその従来のゲーム機の制御ユニットに出力することにより実際にクレーンの動作を制御してよい。この場合、後付けユニットを利用して、従来のゲーム機を本発明のゲームシステムとして機能させることができる。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明のゲームシステムは、捕獲対象(PS)を収容する収容部(11)において前記捕獲対象を捕獲するための捕獲動作、及び前記捕獲対象を所定位置まで運搬するための運搬動作を順に実行するように前記収容部の内部を移動する捕獲部(13)の動作及び移動を入力装置(43)に対するユーザの操作結果に従って制御することにより前記捕獲対象が前記所定位置(14)まで運搬された場合に所定の景品を前記ユーザに付与する景品獲得ゲームを提供するとともに、前記捕獲対象を含むように前記収容部の内部を撮影する撮影装置(CA)、及び当該撮影装置によって撮影された撮影結果を含む撮影画面(50)を表示する表示装置(44)が接続される場合に、前記撮影画面を通じて前記捕獲対象の状況を提示するゲームシステムであって、前記入力装置が前記撮影画面の各位置を指定する位置指定操作の入力を許容する場合に、当該位置指定操作を通じて指定された前記撮影画面における位置としての指定位置(GP)の情報を取得する情報取得手段(24)と、前記撮影画面における前記指定位置が前記収容部における対応位置(GPR)に変換された後の当該対応位置に前記捕獲部が実際に位置するように前記指定位置の情報に基づいて前記捕獲部の移動を制御する捕獲部制御手段(24)と、を備えるものである。
本発明によれば、捕獲対象の状況がその撮影結果を含む撮影画面を通じてユーザに提供され、その撮影画面に対する位置を指定する指示が収容部における捕獲部の位置としてそのまま反映される。これにより、各種の操作部に対する操作量が捕獲部の移動量として捕獲部の位置に反映される場合に比べて、より直接的に捕獲部の位置をユーザに指定させることができる。このため、このような操作量が利用される場合に比べて、収容部において捕獲部が捕獲動作を実行すべき位置をより簡易にユーザに指定させることができる。また、撮影画面の各位置は、撮影装置の撮影結果を通じて収容部における各位置に対応しているため、操作量が捕獲部の位置の指定に利用される場合に比べて、ユーザの思惑をより正確に収容部における捕獲部の位置に反映することができる。さらに、このような位置の指定は、ネットワークを介して捕獲部の位置が指定される場合において、操作量、つまり操作時間の指示に比べて、タイムラグの影響が少ない傾向にある。このため、ネットワークを介して捕獲部の位置が指定される場合におけるタイムラグの影響を比較的抑制することができる。これらにより、ユーザの満足度を向上されることができ、ひいてはゲームの興趣性を向上させることができる。なお、入力装置がユーザの動作の入力を許容する場合、操作の用語は、このようなユーザの動作を含む。
収容部は捕獲対象を収容するように適宜に構成されてよい。例えば、収容部は箱状、筒状、或いはテーブル状等の適宜の形状に構成されてよい。同様に、景品の付与に対応する所定位置は適宜な位置に設けられてよい。例えば、所定位置は収容部の側面に設けられてもよいし、収容部の上方に設けられてもよい。そして、捕獲部は、このような適宜の所定位置に捕獲対象を運搬(例えば所定位置が側面に位置する場合において捕獲対象を所定位置に向かって押す場合を含む)するように構成されてよい。結果として、捕獲の用語には、捕獲対象を掬う、掴む、挟む、及び引っ掛けるといった捕獲対象を拘束する各種の態様(押す等の特定の方向に関して拘束する場合を含む)が含まれる。同様に、撮影装置も適宜の位置に配置されてよい。例えば、撮影装置は、捕獲対象を斜めに撮影する位置に配置されてもよいし、側面から撮影する位置に配置されてもよい。具体的には、例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記撮影装置は、前記捕獲対象が前記収容部の底部(11b)に位置している場合に、前記収容部の底部を平面的に撮影するように前記収容部の内部の上側に配置され、前記捕獲部制御手段は、前記対応位置の所定の下方位置において前記捕獲部が前記捕獲動作を実行するように前記捕獲部の動作を更に制御してもよい。
捕獲部が所定の下方位置において捕獲動作を実行する場合において、所定の下方位置は適宜に設定されてよい。例えば、所定の下方位置は、予め固定的に設定されていてもよいし、可変的に設定されてもよい。可変的に設定される場合、所定の下方位置は各種の条件に応じて設定されてよい。例えば、このような条件として各種のセンサの出力結果が利用されてもよい。そして、このような出力結果に基づいて捕獲対象が検知された場合のその捕獲対象の位置に応じて所定の下方位置が設定されてよい。あるいは、各種の条件として、ユーザの指定結果が利用され、所定の下方位置はユーザの指定結果に応じて設定されてもよい。具体的には、捕獲部が所定の下方位置において捕獲動作を実行する本発明の一態様において、前記撮影装置は、前記収容部の上側に配置される第1撮影装置(CA1)、及び前記捕獲対象の側面を撮影するように前記捕獲対象の側面側に配置される第2撮影装置(CA2)を含み、前記入力装置は、前記撮影画面が前記第1撮影装置及び前記第2撮影装置の撮影結果にそれぞれ対応する第1撮影画面(50)及び第2撮影画面(50A)を含む場合に、前記第1撮影画面の各位置の指定及び前記第2撮影画面の各位置の指定をそれぞれ前記位置指定操作として許容し、前記情報取得手段は、前記指定位置が前記第1撮影画面及び前記第2撮影画面にそれぞれ対応する第1指定位置及び第2指定位置を含む場合に、当該第1指定位置及び当該第2指定位置を取得し、前記捕獲部制御手段は、前記第2指定位置が前記収容部の上下方向において対応する対応下方位置に変換された後の当該対応下方位置を前記所定の下方位置として利用し、当該対応下方位置において前記捕獲部が前記捕獲動作を実行するように前記捕獲部の動作を制御してもよい。この場合、ユーザの指定結果を捕獲部のより多くの動作に反映することができる。これにより、ユーザの満足度をより向上させることができるとともに、ゲームの複雑性を向上させることができ、ひいてはゲームの興趣性を更に向上させることができる。
また、撮影装置の位置は固定的であってもよいし、可変的であってもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記ユーザの指定に従って配置位置が変化するように前記撮影装置が構成され、前記配置位置を指定する操作の入力を前記入力装置が許容する場合に、前記配置位置に前記撮影装置が配置されるように前記配置位置の位置を制御する撮影制御手段(24)を備える態様が採用されてもよい。この場合、撮影装置の位置、換言すれば撮影画面の表示内容にユーザの指定結果を反映することができるので、ユーザの指定結果が反映される範囲を拡大することができる。結果として、やはりユーザの満足度をより向上させることができるとともに、ゲームの複雑性を向上させることができ、ひいてはゲームの興趣性を更に向上させることができる。
捕獲部、入力装置、撮影装置、及び表示装置は適宜に構成されてよい。例えば、これらは全て一台のゲーム機に設けられていてもよい。この場合、捕獲部制御手段は直接的に捕獲部の動作等を制御してもよい。そして、このような一台のゲーム機が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。一方、これらの捕獲部、入力装置、撮影装置、及び表示装置は、別々の装置に設けられていてもよい。例えば、捕獲部及び撮影装置はゲーム機に、入力装置及び表示装置はそのようなゲーム機にネットワークを介して接続されるユーザ端末装置に、それぞれ設けられていてもよい。そして、このようなゲーム機が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。あるいは、これらのゲーム機とユーザ端末装置との間にサーバ装置が介在してもよい。この場合、撮影装置の動作はサーバ装置によって制御されるようにゲーム機とは別に設けられていてもよい。また、捕獲部制御手段はゲーム機への指示を介して間接的に捕獲部の動作等を制御するようにサーバ装置に設けられていてもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記捕獲部制御手段は、前記捕獲部及び前記撮影装置が設けられたゲーム機(3)と、前記表示装置及び前記入力装置として機能するように前記表示装置及び前記入力装置が設けられたユーザ端末装置(4)とにネットワーク(5)を介して接続される場合に、前記捕獲部を移動及び動作させるように前記ゲーム機に指示することにより前記捕獲部の移動及び動作を制御してもよい。この場合、ネットワークを介して、上述のような景品捕獲ゲームをゲーム機から離れた遠隔地のユーザ端末装置のユーザに提供することができる。
一方、本発明のコンピュータプログラムは、前記捕獲部、前記入力装置、前記撮影装置、及び前記表示装置に接続されるコンピュータ(24)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。本発明のコンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。