本発明は、in vivoまたはin vitroにてグリコール酸オキシダーゼ(HAO1)遺伝子のレベルおよび/または発現を低減することが可能な、核酸、例えば二本鎖RNA(「dsRNA」)を含む組成物、ならびにそれらを調製する方法を目的とする。dsRNAの鎖の1つは、標的とするHAO1転写産物の破壊および/または翻訳阻害を対象とし得る19~35ヌクレオチドの範囲の長さを持つヌクレオチド配列の領域を含む。
定義
他に定義しない限り、本明細書で使用するところの全ての技術的かつ科学的語句は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解される意味を持つ。以下の参照は、本発明で使用される多くの語句の一般的な定義を当業者に提供する。Singleton et al., Dictionary of Microbiology and Molecular Biology(2nd ed.1994);The Cambridge Dictionary of Science and Technology (Walker ed.,1988);The Glossay of Genetics,5th Ed.,R.Rieger et al.(eds.),Springer Verlag (1991); and Hale & Maham,The Harper Collins Dictionay of Biology(1991)。本明細書で使用するように、以下の語句は、他で特定しない限り、以下のそれらに帰する意味を持つ。
本発明は、グリコール酸オキシダーゼ発現を調節(例えば阻害)可能な1つ以上のDsiRNA分子を特徴とする。本発明のDsiRNAは任意に、グリコール酸オキシダーゼ誤調節に関連した疾患または障害(例えば、原発性高シュウ酸尿症1型(PH1)または肝臓、腎臓などの他の疾患もしくは障害)の維持または発展に関連した他の遺伝子および/または遺伝子産物のモジュレータと組み合わせて使用可能である。本発明のDsiRNA剤は、GenBank寄託番号第NM_017545.2号(ヒトHAO1)および第NM_010403.2号(マウスHAO1)によって表されるcDNA配列に対応するもののようなグリコール酸オキシダーゼ(ヒドロキシ酸オキシダーゼ1、すなわちHAO1)RNAを調節し、それらは本明細書で一般的に「グリコール酸オキシダーゼ」または「ヒドロキシ酸オキシダーゼ1」と呼ばれる。
本発明の種々の態様および実施形態の以下の記述が、本明細書中で一般的にグリコール酸オキシダーゼと呼ばれる例示的なグリコール酸オキシダーゼRNAに関して提供される。しかしながら、このような記載は単なる例示を意味するのみであり、本発明の種々の態様および実施形態はまた、変異体グリコール酸オキシダーゼRNAまたはさらなるグリコール酸オキシダーゼスプライスバリアントのような、代替的なグリコール酸オキシダーゼRNAも対象とする。また、特定の態様および実施形態はグリコール酸オキシダーゼ経路に関与する他の遺伝子をも対象とし、その誤調節がグリコール酸オキシダーゼの誤調節に関連して作用する(例えばグリコール酸オキシダーゼの調節に影響されるか、またはグリコール酸オキシダーゼの調節に影響を与える)ことにより治療のために標的化され得る表現型効果(例えば、グリオキシル酸塩および/またはシュウ酸塩の過剰産生)を産出する遺伝子を含む。DAOおよびAGTは、グリコール酸オキシダーゼと相互作用する遺伝子の例である。グリコール酸オキシダーゼと共に作用する経路のそれらを含む、このような追加の遺伝子は、グリコール酸オキシダーゼ-標的化dsRNAの利用に関して本明細書で記述されたdsRNAおよび方法を用いて標的とされ得る。したがって、他の遺伝子の阻害もしくはおよびこのような阻害の効果、または上方制御およびこのような上方制御の効果を、本明細書で記述したように実施できる。
語句「グリコール酸オキシダーゼ」は、グリコール酸オキシダーゼタンパク質、ペプチド、またはポリペプチドをコードする核酸配列を意味する(例えば、グリコール酸オキシダーゼ(HAO1)Genbank寄託番号第NM_017545.2号および第NM_010403.2号の配列のような、グリコール酸オキシダーゼ転写産物)。ある特定の実施形態では、語句「グリコール酸オキシダーゼ」はまた、他のグリコール酸オキシダーゼアイソフォーム、変異体グリコール酸オキシダーゼ遺伝子、グリコール酸オキシダーゼ遺伝子のスプライスバリアント、およびグリコール酸オキシダーゼ遺伝子多型などの、他のグリコール酸オキシダーゼコード配列を含むことも意味する。語句「グリコール酸オキシダーゼ」は、グリコール酸オキシダーゼ遺伝子/転写産物のポリペプチド遺伝子産物、例えば、グリコール酸オキシダーゼ(HAO1)Genbank寄託番号第NP_060015.1号および第NP_034533.1号によってコードされたものなどの、グリコール酸オキシダーゼタンパク質、ペプチド、またはポリペプチド指すためにも使用される。
本明細書で使用するところの、「グリコール酸オキシダーゼ関連疾患または障害」は、変化したグリコール酸オキシダーゼ発現、レベルおよび/または活性に関連すると当業者に知られている疾患または障害を意味する。とりわけ、「グリコール酸オキシダーゼ-関連疾患または障害」または「HAO1-関連疾患または障害」は、限定されないが原発性高シュウ酸尿症(PH1)を含む、腎臓、肝臓、皮膚、骨、目および他の臓器の疾患または障害を含む。
ある特定の実施形態では、グリコール酸オキシダーゼ標的配列のdsRNA-媒介阻害を評価する。このような実施形態では、グリコール酸オキシダーゼRNAレベルは、任意に、このような抗-グリコール酸オキシダーゼdsRNAが存在しないものに対する本発明の抗-グリコール酸オキシダーゼdsRNAの存在下でのグリコール酸オキシダーゼレベルの比較を介して、本技術分野で認識された方法(例えばRT-PCR、ノザンブロット、発現アレイなど)によって評価可能である。ある特定の実施形態では、抗-グリコール酸オキシダーゼdsRNAの存在下でのグリコール酸オキシダーゼレベルを、ビヒクルのみの存在下、関連のない標的RNAを対象とするdsRNAの存在下、または処置を全く行っていない状態で、観察したものと比較する。
また、グリコール酸オキシダーゼタンパク質のレベルを評価可能であること、ならびにグリコール酸オキシダーゼタンパク質のレベルが、異なる条件下で、グリコール酸オキシダーゼRNAレベルおよび/またはdsRNAが、グリコール酸オキシダーゼ発現を阻害する程度まで直接的もしくは間接的に関連することが認識されており、したがってグリコール酸オキシダーゼタンパク質レベルを評価する本技術分野で認識されている方法(例えばウェスタンブロット、免疫沈降、他の抗体に基づく方法など)もまた、本発明のdsRNAの阻害効果を試験するために使用できる。
選択された対照と比較して、本発明の抗グリコール酸オキシダーゼdsRNAがある系(例えば、無細胞のin vitro系)、細胞、組織または生命体に投与された時にグリコール酸オキシダーゼRNA(またはグリコール酸オキシダーゼタンパク質が評価される場合、グリコール酸オキシダーゼタンパク質レベル)における統計学的に有意な減少が見られた場合に、本発明の抗グリコール酸オキシダーゼdsRNAが「グリコール酸オキシダーゼ阻害活性」を有すると見なされる。実験値の分布と実施された再現アッセイ数が、どのレベルのグリコール酸オキシダーゼRNAの減少(%または絶対値のいずれかとして)が(本技術分野で公知の統計学的有意差を決定する標準の方法によって評価されるように)統計学的に有意と判断されるかのパラメータを決定づける傾向にある。しかしながら、ある特定の実施形態では、「グリコール酸オキシダーゼ阻害活性」は、系、細胞、組織もしくは生命体におけるグリコール酸オキシダーゼのレベルの減少の%または絶対レベルに基づいて定義される。例えば、ある特定の実施形態では、本発明のdsRNAの存在下で、好適な対照に対して見られるグリコール酸オキシダーゼレベルと比較して、グリコール酸オキシダーゼRNAの少なくとも5%の減少または少なくとも10%の減少が観察される場合に、本発明のdsRNAは、グリコール酸オキシダーゼ阻害活性を有すると見なされる。(例えば、ある特定の実施形態では、対照と比較して、グリコール酸オキシダーゼレベルの5%または10%の減少が観察される場合に、組織および/または対象のin vivoでのグリコール酸オキシダーゼレベルが、本発明のdsRNA剤によって阻害されると見なすことができる。)特定の他の実施形態では、本発明のdsRNAは、グリコール酸オキシダーゼRNAレベルが、選択された対照と比較して少なくとも15%、選択された対照と比較して少なくとも20%、選択された対照と比較して少なくとも25%、選択された対照と比較して少なくとも30%、選択された対照と比較して少なくとも35%、選択された対照と比較して少なくとも40%、選択された対照と比較して少なくとも45%、選択された対照と比較して少なくとも50%、選択された対照と比較して少なくとも55%、選択された対照と比較して少なくとも60%、選択された対照と比較して少なくとも65%、選択された対照と比較して少なくとも70%、選択された対照と比較して少なくとも75%、選択された対照と比較して少なくとも80%、選択された対照と比較して少なくとも85%、選択された対照と比較して少なくとも90%、選択された対照と比較して少なくとも95%、選択された対照と比較して少なくとも96%、選択された対照と比較して少なくとも97%、選択された対照と比較して少なくとも98%、または選択された対照と比較して少なくとも99%減少することが観察される場合に、グリコール酸オキシダーゼ阻害活性を持つと見なされる。いくつかの実施形態では、グリコール酸オキシダーゼの完全阻害が、dsRNAがグリコール酸オキシダーゼ阻害活性をもつと見なされるために必要とされる。特定のモデル(例えば細胞培養液)において、dsRNAは、好適な対照と比較してグリコール酸オキシダーゼレベルの少なくとも50%減少が観察される場合に、グリコール酸オキシダーゼ阻害活性を有すると見なされる。特定の他の実施形態では、dsRNAは、好適な対照と比較してグリコール酸オキシダーゼレベルの少なくとも80%減少が観察される場合に、グリコール酸オキシダーゼ阻害活性を有すると見なされる。
特定の例として、以下の実施例2において、一連のDsiRNA標的化グリコール酸オキシダーゼをin vitroにてヒトHeLaまたはマウスHepa1-6細胞中のグリコール酸オキシダーゼmRNAレベルを減少させる能力に関して、このような細胞の環境下およびトランスフェクション試薬(Lipofectamine(商標)RNAiMAX、Invitrogen)の存在下で1nM濃度にて、試験した。以下の実施例2では、アッセイした条件下でグリコール酸オキシダーゼmRNAレベルの少なくとも50%の減少に効果があると観察されたDsiRNAに対してグリコール酸オキシダーゼ阻害活性があると見なした。またグリコール酸オキシダーゼ阻害活性は、以下の実施例2に対して使用したものと比較して、より厳しいか、より厳しくないいずれかの条件下の、すなわち同一または同様のアッセイおよび条件が使用された場合のdsRNAにも起因し得ると考えられる。例えば、ある特定の実施形態では、試験した本発明のdsRNAは、好適な対照と比較したグリコール酸オキシダーゼmRNAレベルの、少なくとも10%の減少、少なくとも20%の減少、少なくとも30%の減少、少なくとも40%の減少、少なくとも50%の減少、少なくとも60%の減少、少なくとも70%の減少、少なくとも75%の減少、少なくとも80%の減少、少なくとも85%の減少、少なくとも90%の減少、または少なくとも95%の減少がin vitroにて哺乳類細胞内で、細胞環境下で1nM以下のdsRNA濃度で観察された場合に、グリコール酸オキシダーゼ阻害活性を有すると見なされる。
本発明の二本鎖RNAがグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を有するかどうかを決定するための他の評価項目の利用も考慮される。特に、1つの実施形態では、グリコール酸オキシダーゼmRNAレベルを評価することに加えて、またはこの評価に代えて、試験したdsRNAのグリコール酸オキシダーゼタンパク質レベルを減少させる能力を(例えば、in vitroまたはin vivoにて、哺乳類細胞を接触させてから48時間後に)評価し、好適な対照と比較して、グリコール酸オキシダーゼタンパク質レベルの少なくとも10%の減少、少なくとも20%の減少、少なくとも30%の減少、少なくとも40%の減少、少なくとも50%の減少、少なくとも60%の減少、少なくとも70%の減少、少なくとも75%の減少、少なくとも80%の減少、少なくとも85%の減少、少なくとも90%の減少、または少なくとも95%の減少がin vitroまたはin vivoにて、アッセイした二本鎖RNAに接触させた哺乳類細胞内で観察される場合に、試験したdsRNAがグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を有すると見なされる。さらに考慮される評価項目には、例えばグリコール酸オキシダーゼレベルの減少に関する表現型の評価-例えば、全身でのグリオキシル酸塩誘導沈着(例えば、シュウ酸カルシウムの沈着)レベルの上昇に関する表現型の減少が含まれる。
また、投与される濃度および投与後の持続時間にしたがって調整したグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を有するdsRNAを構成するものの評価により、グリコール酸オキシダーゼ阻害活性を時間(持続時間)および、濃度範囲(効力)に関して評価することもできる。したがって、ある特定の実施形態では、グリコール酸オキシダーゼ活性の少なくとも50%の減少が、dsRNAの細胞または臓器への投与後2時間、5時間、10時間、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日以上の持続期間で観察/持続される場合に、本発明のdsRNAをグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を有すると見なす。さらなる実施形態では、グリコール酸オキシダーゼ阻害活性(例えばある特定の実施形態では、少なくとも50%のグリコール酸オキシダーゼ阻害)が、1nM以下、500pM以下、200pM以下、100pM以下、50pM以下、20pM以下、10pM以下、5pM以下、2pM以下、または1pM以下の濃度にて細胞の環境中で、例えば、本明細書で記述したようなグリコール酸オキシダーゼ阻害活性に関するin vitroアッセイ内で観察された場合、本発明のdsRNAを強力なグリコール酸オキシダーゼ阻害剤であると見なす。ある特定の実施形態では、本発明の強力なグリコール酸オキシダーゼ阻害dsRNAは、有効な送達ビヒクル(例えば有効な脂質ナノ粒子製剤)で対象に投与する場合10mg/kg以下の製剤化濃度でグリコール酸オキシダーゼ阻害活性(ある特定の実施形態では、少なくとも20%グリコール酸オキシダーゼレベルを減少させる)を有し得るdsRNAであると定義される。好ましくは、本発明の強力なグリコール酸オキシダーゼ阻害dsRNAは、効果的な伝達ビヒクルで対象に投与された場合5mg/kg以下の製剤化濃度でグリコール酸オキシダーゼ阻害活性(例えばある特定の実施形態では、少なくとも50%のグリコール酸オキシダーゼレベルの減少)を有し得るものとして定義される。より好ましくは、本発明の強力なグリコール酸オキシダーゼ阻害dsRNAは、効果的な伝達ビヒクルで対象に投与された場合5mg/kg以下の製剤化濃度にてグリコール酸オキシダーゼ阻害活性(例えばある特定の実施形態では、少なくとも50%のグリコール酸オキシダーゼレベルの減少)を有し得るものとして定義される。任意に、本発明の強力なグリコール酸オキシダーゼ阻害dsRNAは、効果的な伝達ビヒクルで対象に投与された場合2mg/kg以下、またはさらには1mg/kg以下の製剤化濃度にてグリコール酸オキシダーゼ阻害活性(例えばある特定の実施形態では、少なくとも50%のグリコール酸オキシダーゼレベルの減少)を有し得るものとして定義される。
ある特定の実施形態では、本発明のdsRNAの効力を、特定のレベルの標的遺伝子ノックダウンを達成するために必要な、標的細胞の細胞質内に存在するdsRNAのコピー数を参照して決定する。例えば、ある特定の実施形態では、強力なdsRNAは、細胞あたり1000以下のRISC-ロードアンチセンス鎖コピー数にて標的細胞の細胞質内に存在した場合に、標的mRNAの50%以上のノックダウンを引き起こし得るdsRNAである。より好ましくは、強力なdsRNAは、細胞あたり500以下のRISC-ロードアンチセンス鎖コピー数にて標的細胞の細胞質内に存在した場合に、標的mRNAの50%以上のノックダウンを引き起こし得るdsRNAである。任意に、強力なdsRNAは、細胞あたり300以下のRISC-ロードアンチセンス鎖のコピー数にて標的細胞の細胞質内に存在した場合に、標的mRNAの50%以上のノックダウンを引き起こし得るdsRNAである。
さらなる実施形態では、本発明のDsiRNAの効力は、同一の標的遺伝子内の同一の標的配列を対象とした19~23マーdsRNAを参照して定義可能である。例えば、対応する19~23マーdsRNAに対して増強した効力を有する本発明のDsiRNAは、効力差の検出を許容するのに十分低い濃度(例えば、本明細書で記述したようなin vitroアッセイ中、細胞の環境中1nM以下の、細胞の環境中100pM以下、細胞の環境中10pM以下、細胞の環境中1nM以下のトランスフェクション濃度;とりわけ効力差は、用量応答曲線を作成してDsiRNA/dsRNAに関連したIC50値を同定する目的のための濃度範囲-例えば0.1pM~10nM-にわたり、このようなアッセイを実施することを介して最もよく検出可能であると認識されている)にて本明細書で記述したin vitroアッセイでアッセイした場合に、対応する19~23マーdsRNAと比較して、さらに5%以上、さらに10%以上、さらに20%以上、さらに30%以上、さらに40%以上、またはさらに50%以上標的遺伝子を減少させるDsiRNAであり得る。
グリコール酸オキシダーゼ阻害レベルおよび/またはグリコール酸オキシダーゼレベルはまた間接的に評価してもよく、例えば、対象中の原発性高シュウ酸尿症1型表現型の低減の測定を、グリコール酸オキシダーゼレベルおよび/または本発明の二本鎖核酸のグリコール酸オキシダーゼ阻害効果を評価するために使用してよい。
ある特定の実施形態では、語句「から本質的になる」は、本発明の抗-グリコール酸オキシダーゼdsRNAに関連して使用される。いくつかのこのような実施形態では、「から本質的になる」は、グリコール酸オキシダーゼ阻害活性の少なくとも特定のレベル(例えば、少なくとも50%のグリコール酸オキシダーゼ阻害活性)を有する本発明のdsRNAを含み、かつ、dsRNAのグリコール酸オキシダーゼ阻害活性に有意に影響を与えない1つ以上のさらなる構成要素および/または改変をも含む、組成物を意味する。例えば、ある特定の実施形態では、本発明のdsRNAの改変および/または組成物中のdsRNA-関連構成要素が、本発明のdsRNA単独と比較して3%超、5%超、10%超、15%超、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超、45%超、または50%超まで(任意にグリコール酸オキシダーゼ阻害活性の効力または持続期間を含む)グリコール酸オキシダーゼ阻害活性を変えない場合、組成物は、本発明のdsRNA「から本質的になる」。ある特定の実施形態では、グリコール酸オキシダーゼ阻害活性のより劇的な減少(例えば、効果、持続期間および/または効力において80%減少、90%減少など)がさらなる構成要素または改変の存在下で発生したとしても、まだグリコール酸オキシダーゼ阻害活性がさらなる構成要素および/または改変の存在下で有意に上昇しない(例えば観察されるグリコール酸オキシダーゼ阻害活性のレベルが、本発明の単離されたdsRNAに対して観察されるレベルの10%以内である)場合、組成物は本発明のdsRNAから本質的になると見なされる。
本明細書で使用するところの語句「核酸」は、一本鎖または二本鎖形状のデオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、または改変ヌクレオチド、およびそれらのポリマーを意味する。本語句は公知のヌクレオチド類似体または改変された骨格残基あるいは結合を含む核酸を網羅し、それらは合成の、天然に存在する、また天然に存在しない核酸であり、参照核酸と同様の結合特性を持ち、かつ参照ヌクレオチドと同様の様式で代謝される。このような類似体の例には、限定するものではないが、ホスホロチオエート、ホスホルアミデート、メチルホスホン酸塩、キラル-メチルホスホン酸塩、2-O-メチルリボヌクレオチド、ペプチド-核酸(PNA)およびアンロックド核酸(UNA、例えばJensen et al. Nucleic Acids Symposium Series 52: 133-4参照)、ならびにそれらの誘導体が含まれる。
本明細書で使用するところの「ヌクレオチド」は、本技術分野で認識されているように天然塩基(標準)、および本技術分野でよく知られている改変塩基を持つヌクレオチドを含んで使用される。このような塩基は一般的に、ヌクレオチド糖部分の1’位に位置している。ヌクレオチドは一般的に、塩基、糖およびリン酸基を含む。ヌクレオチドは非改変であるか、糖、リン酸および/または塩基部分にて改変され得る(またヌクレオチド類似体、改変ヌクレオチド、非天然ヌクレオチド、非標準ヌクレオチドおよびその他としても互換的に指す;例えば、Usman and McSwiggen、上記;Eckstein,et al.,国際特許公開公報第92/07065号;Usman et al,国際特許公開公報第WO 93/15187号;Uhlman & Peyman参照、これら全ては参照により本明細書に援用される)。Limbach,et al,Nucleic Acids Res.22:2183,1994によって要約されたような、本技術分野で公知の改変核酸塩基の種々の例が存在する。核酸分子内に導入可能な塩基改変の非限定例のいくつかとして、ヒポキサンチン、プリン、ピリジン-4-オン、ピリジン-2-オン、フェニル、シュードウラシル、2,4,6-トリメトキシベンゼン、3-メチルウラシル、ジヒドロウリジン、ナフチル、アミノフェニル、5-アルキルシチジン類(例えば5-メチルシチジン)、5-アルキルウリジン類(例えばリボチミジン)、5-ハロウリジン(例えば5-ブロモウリジン)または6-アザピリミジン類または6-アルキルピリミジン類(例えば6-メチルウリジン)、プロピン、およびその他(Burgin, et al.,Biochemistry 35:14090,1996;Uhlman & Peyman,上記)が挙げられる。本態様において、「改変塩基」は、1’位でのアデニン、グアニン、シトシンおよびウラシルまたはそれらの等価物以外のヌクレオチド塩基を意味する。
本明細書で使用するところの「改変ヌクレオチド」は、ヌクレオシド、ヌクレオ塩基、ペントース環、またはリン酸基への1つ以上の改変を持つヌクレオチドを意味する。例えば、改変ヌクレオチドはアデノシン一リン酸、グアノシン一リン酸、ウリジン一リン酸、およびシチジン一リン酸を含むリボヌクレオチド類ならびにデオキシアデノシン一リン酸、デオキシグアノシン一リン酸、デオキシチミジン一リン酸、およびデオキシシチジン一リン酸を含むデオキシリボヌクレオチド類を除外する。改変には、メチルトランスフェラーゼのようなヌクレオチドを改変する酵素による改変に由来する天然に発生するものが含まれる。改変ヌクレオチドにはまた、合成または天然に発生しないヌクレオチドが含まれる。ヌクレオチドにおける合成のまたは天然に存在しない改変には、2’改変、例えば2’-メトキシエトキシ、2’-フルオロ、2’-アリル、2’-O-[2-(メチルアミノ)-2-オキソエチル]、4’-チオ、4’-CH2-O-2’-架橋、4’-(CH2)2-O-2’-架橋、2’-LNAまたは他の二環もしくは「架橋型」ヌクレオシド類似体、および2’-O-(N-メチルカルバメート)または塩基類似体を含むものが含まれる。本開示のために記述されたような2’-改変ヌクレオチドに関しては、「アミノ」によっては2’-NH2または2’-O-NH2が意味され、これらは改変されてよく、または改変されなくてよい。このような改変基は、例えば、Eckstein et al.,米国特許公開公報第5,672,695号およびMatulic-Adamic et al.,米国特許第6,248,878号にて記述されている。本発明の「改変ヌクレオチド」はまた、上述のヌクレオチド類似体を含むことができる。
本明細書の核酸分子に関して、改変は、二本鎖リボ核酸(dsRNA)の1つまたは両方の鎖上のパターンで、これらの薬剤上に存在してもよい。本明細書で使用するところの「交互位置」は、全ての他のヌクレオチドが改変ヌクレオチドであるか、または定義された長さのdsRNAの鎖にわたる各改変ヌクレオチド間で改変されていないヌクレオチド(例えば、改変されていないリボヌクレオチド)が存在する(例えば5’-MNMNMN-3’、3’-MNMNMN-5’、式中Mは改変ヌクレオチドであり、Nは改変されていないヌクレオチドである)パターンを意味する。改変パターンは、例えば本明細書で記述したような、位置ナンバリングの慣例にしたがって、5’または3’末端のいずれかの第1のヌクレオチド位置から開始する(ある特定の実施形態では、位置1は、本発明のDsiRNA剤の推定されるDicer開裂事象の後の鎖の終末残基に関して指定される。したがって位置1は毎回本発明の前処理剤の3’末端または5’末端残基を構成するものではない)。交互位置での改変ヌクレオチドのパターンは、鎖の全長を移動してよいが、ある特定の実施形態では、それぞれ、少なくとも2、3、4、5、6または7つの改変ヌクレオチドを含む、少なくとも4、6、8、10、12、14のヌクレオチドが含まれる。本明細書で使用するところの、「位置の交互対」は、2つの連続した改変ヌクレオチドが、dsRNAの鎖の定義された長さにわたり、2つの連続した改変されていないヌクレオチドによって分離されるパターンを意味する(例えば、5’-MMNNMMNNMMNN-3’、3’-MMNNMMNNMMNN-5’、式中Mは改変ヌクレオチドであり、Nは改変されていないヌクレオチドである)。改変パターンは、本明細書で記述したもののような、位置ナンバリングの慣例にしたがって、5’または3’末端いずれかでの、第1のヌクレオチド位置から開始する。交互位置における改変ヌクレオチドのパターンは、鎖の全長を移動してよいが、好ましくは、それぞれ、少なくとも4、6、8、10、12または14の改変ヌクレオチドを含む、少なくとも8、12、16、20、24、28のヌクレオチドが含まれる。上記改変パターンは例示であり、本発明の範囲における限定は意図されないことが強調される。
本明細書で使用するところの「塩基類似体」は、核酸二本鎖に組み込むことが可能な改変ヌクレオチド中のヌクレオチド糖部位の1’位(または核酸二本鎖内に組み込むことが可能なヌクレオチド糖部位置換中の等価の位置)に位置するヘテロ環状部位を意味する。本発明のdsRNAにおいて、塩基類似体は一般的に、塩基グアニン(G)、シトシン(C)、アデニン(A)、チミン(T)およびウラシル(U)を除く、プリンまたはピリミジン塩基のいずれかである。塩基類似体は、dsRNA中他の塩基または塩基類似体と二本鎖となり得る。塩基類似体には、本発明の化合物および方法にて有用なもの、例えば、参考文献によって本明細書に組み込まれている、Bennerに付与された米国特許第5,432,272号および第6,001,983号、およびManohARanに付与された米国特許公開公報第20080213891号に開示されたものが含まれる。塩基の非限定例には、ハイポキサンチン(I)、キサンチン(X)、3β-D-リボフラノシル-(2,6-ジアミノピリミジン)(K)、3-β-D-リボフラノシル-(1-メチル-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5,7(4H,6H)-ジオン)(P)、イソ-シトシン(iso-C)、イソ-グアニン(iso-G)、1-β-D-リボフラノシル-(5-ニトロインドール)、1-β-D-リボフラノシル-(3-ニトロピロール)、5-ブロモウラシル、2-アミノプリン、4-チオ-dT、7-(2-チエニル)-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(Ds)およびピロール-2-カルボアルデヒド(Pa)、2-アミノ-6-(2-チエニル)プリン(S)、2-オキソピリジン(Y)、ジフルオロトリル、4-フルオロ-6-メチルベンズイミダゾール、4-メチルベンゾイミダゾール、3-メチルイソカルボスチリリル、5-メチルイソカルボスチリリルおよび3-メチル-7-プロピニルイソカルボスチリリル、7-アザインドリル、6-メチル-7-アザインドリル、イミジゾピリジニル、9-メチル-イミジゾピリジニル、ピローロピリジニル、イソカルボスチリリル、7-プロピニルイソカルボシチリリル、プロピニル-7-アザインドリル、2,4,5-トリメチルフェニル、4-メチルインドリル、4,6-ジメチルインドリル、フェニル、ナフタレニル、アントラセニル、フェナントラセニル、ピレニル、スチルベンジル、テトラセニル、ペンタセニルおよびそれらの構造誘導体(Schweitzer et al.,J.Org.Chem.,59:7238-7242(1994);Berger et al.,Nucleic Acids Research,28(15):2911-2914(2000);Moran et al.,J.Am.Chem.Soc.,119:2056-2057(1997);Morales et al.,J.Am.Chem.Soc.,121:2323-2324(1999);Guckian et al.,J.Am.Chem.Soc.,118:8182-8183(1996);Morales et al.,J.Am.Chem.Soc.,122(6):1001-1007(2000);McMinn et al.,J.Am.Chem.Soc.,121:11585-11586(1999);Guckian et al.,J.Org.Chem.,63:9652-9656(1998);Moran et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,94:10506-10511(1997);Das et al.,J.Chem.Soc.,Perkin Trans.,1:197-206(2002);Shibata et al.,J.Chem.Soc.,Perkin Trans.,1:1605-1611(2001);Wu et al.,J.Am.Chem.Soc.,122(32):7621-7632(2000);O’Neill et al.,J.Org.Chem.,67:5869-5875(2002);Chaudhuri et al.,J.Am.Chem.Soc.,117:10434-10442(1995);および米国特許第6,218,108号)が含まれる。塩基類似体はまたユニバーサル塩基であってよい。
本明細書で使用するところの「ユニバーサル塩基」は、核酸二本鎖中に存在する場合に、二本鎖ヘリックス構造(例えばリン酸塩骨格の構造)を変化させずに、1超の型の塩基と反対に位置可能な、改変ヌクレオチド中のヌクレオチド糖部位の1’位、またはヌクレオチド糖部位置換基中の等価位置に位置するヘテロ環状部位を意味する。さらに、ユニバーサル塩基は、標的核酸に対する二本鎖に属する、一本鎖の核酸の能力を破壊しない。標的核酸である二本鎖にユニバーサル塩基を含む一本鎖核酸の能力を、当業者に理解される方法(例えば、UV吸収、円偏光二色性、ゲルシフト、一本鎖ヌクレアーゼ感受性など)によってアッセイ可能である。さらに、二本鎖形成が観察された条件は、二本鎖安定性または形成を決定するために変化してよく、例えば融解温度(Tm)は、核酸二本鎖の安定性と相関するので、温度を変化させてもよい。標的核酸と正確に相補的である参照一本鎖核酸と比較して、ユニバーサル塩基を含む一本鎖核酸は、相補的核酸で形成された核酸二本鎖よりも低いTmを有する標的核酸と共に二本鎖を形成する。しかしながら、ユニバーサル塩基が単一ミスマッチを産生するために塩基で置換された参照一本鎖核酸と比較して、ユニバーサル塩基を含む一本鎖核酸は、ミスマッチした塩基を持つ核酸で形成された二本鎖よりも、高いTmを有する標的核酸を備える二本鎖を形成する。
いくつかのユニバーサル塩基は、塩基対形成条件下、ユニバーサル塩基と、全ての塩基グアニン(G)、シトシン(C)、アデニン(A)、チミン(T)およびウラシル(U)との間で水素結合を形成することによって塩基対化可能である。ユニバーサル塩基は、単一相補塩基とのみ塩基対を形成する塩基ではない。二本鎖内で、ユニバーサル塩基は、水素結合を形成しなくてよく、また二本鎖の反対の鎖上の塩基と反対の各G、C、A、TおよびUと1つの水素結合または1つ超の水素結合を形成してよい。好ましくは、ユニバーサル塩基は、二本鎖の反対の鎖上の塩基と反対の塩基と相互作用しない。二本鎖において、ユニバーサル塩基間の塩基対化は、リン酸骨格の二本ヘリックス構造を変えずに発生する。ユニバーサル塩基はまた、スタッキング相互作用によって、同一の核酸鎖上の隣接ヌクレオチド中の塩基と相互作用してもよい。このようなスタッキング相互作用は、とりわけ、ユニバーサル塩基が、二本鎖の反対の鎖上の塩基と反対に位置する塩基と任意の水素結合を形成しない条件下で、二本鎖を安定化させる。ユニバーサル-結合ヌクレオチドの非限定例には、イノシン、1-β-D-リボフラノシル-5-ニトロインドール、および/または1-β-D-リボフラノシル-3-ニトロピロールが含まれる(Quayらに付与された米国特許出願番号第20070254362号、Van Aerschot et al.,An acyclic 5-nitroindazole nucleoside analogue as ambiguous nucleoside.Nucleic Acids Res.1995 Nov 11;23(21):4363-70;Loakes et al.,3-Nitropyrrole and 5-nitroindole as universal bases in primers for DNA sequencing and PCR.Nucleic Acids Res.1995 Jul 11;23(13):2361-6;Loakes and Brown,5-Nitroindole as an universal base analogue.Nucleic Acids Res.1994 Oct 11;22(20):4039-43)。
本明細書で使用するところの「ループ」は、特定の一本鎖ヌクレオチド領域に隣接する相補領域が、相補領域間の一本鎖ヌクレオチド領域が、二本鎖形成またはワトソン-クリック塩基対化から除外される方法でハイブリッド形成する、核酸の一本鎖によって形成される構造を意味する。ループは、任意の長さの一本鎖ヌクレオチド領域である。ループの例には、ヘパリン、ステムループまたは伸長ループのような構造中に存在する、対になっていないヌクレオチドが含まれる。
本明細書で使用するところの、dsRNAの文脈中の「伸長ループ」は、一本鎖ループ、および加えて、1、2、3、4、5、6または最大20の塩基対またはループに隣接する二本鎖を意味する。伸長ループ中、5’側上のループに隣接するヌクレオチドは、3’側上でループに隣接するヌクレオチドと二本鎖を形成する。伸長ループはヘアピンまたはステムループを形成してよい。
本明細書で使用するところの、dsRNAの文脈中の「テトラループ」は、隣接するワトソン-クリックハイブリッド形成ヌクレオチドの安定性に寄与する、安定二次構造を形成する4つのヌクレオチドからなるループ(一本鎖領域)を意味する。理論に限定されるものではないが、テトラループは、スタッキング相互作用によって、隣接するワトソン-クリック塩基対を安定化させてよい。加えて、テトラループ中の4つのヌクレオチド間の相互作用には、非ワトソン-クリック塩基対化、スタッキング相互作用、水素結合、および接触相互作用が含まれるが、これらに限定されるものではない(Cheong et al.,Nature 1990 Aug 16;346(6285):680-2;Heus and PARdi,Science 1991 Jul 12;253(5016):191-4)。テトラループは、4つの無作為塩基からなる単一モデルループ配列から推測されるものよりも高い隣接二本鎖融解温度(Tm)における増加をもたらす。例えば、テトラループは、長さにして少なくとも2塩基対の二本鎖を含むヘアピンに、10mM NaHPO4中、少なくとも55℃の融解温度をもたらし得る。テトラループには、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、改変ヌクレオチドおよびそれらの混合物が含まれてよい。RNAテトラループの例には、テトラループのUNCGファミリー(例えばUUCG)、テトラループのGNRAファミリー(例えばGAAA)、およびCUUGテトラループが含まれる(Woese et al.,Proc Natl Acad Sci USA.1990 Nov;87(21):8467-71;Antao et al.,Nucleic Acids Res.1991 Nov 11;19(21):5901-5)。DNAテトラループの例には、テトラフープのd(GNNA)ファミリー(例えば、d(GTTA)、テトラループのd(GNRA))ファミリー、テトラループのd(GNAB)ファミリー、テトラループのd(CNNG)ファミリー、テトラフープのd(TNCG)ファミリー(例えばd(TTCG))が含まれる。(Nakano et al.Biochemistry,41(48),14281-14292,2002.;SHINJI et al.Nippon Kagakkai Koen Yokoshu VOL.78th;NO.2;PAGE.731(2000).)。
本明細書で使用するところの語句「siRNA」は、各鎖が、RNA、RNA類似体(類)またはRNAおよびDNAを含む二本鎖核酸を意味する。siRNAは、19~23ヌクレオチドを含み、または21ヌクレオチドを含む。siRNAは、概して、siRNA中の二本鎖領域が17~21ヌクレオチド、または19ヌクレオチドを含むように、各鎖の3’末端上に2bpオーバーハングを有する。概して、siRNAのアンチセンス鎖は、グリコール酸オキシダーゼ遺伝子/RNAの標的配列と十分に相補的である。
ある特定の実施形態では、本発明の抗-グリコール酸オキシダーゼDiRNAは、少なくとも25ヌクレオチドの鎖長を有する。したがって、ある特定の実施形態では、抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNAは、1つのオリゴヌクレオチド配列、長さにして少なくとも25ヌクレオチドであり、長くても35、または最大50以上のヌクレオチドである、第1の配列を含む。このRNA配列は、長さにして26~35、26~34、26~33、26~32、26~31、26~30、26~29ヌクレオチドであり得る。本配列は、長さにして27または28ヌクレオチドであり得、長さにして27ヌクレオチドであり得る。DsiRNA剤の第2の配列は、真核細胞の細胞質内のような生物学的条件下で第1の配列にアニールする配列であり得る。一般的に、第2のオリゴヌクレオチド配列は、第1のオリゴヌクレオチドと少なくとも19の相補塩基対を持ち、より典型的には、第2のオリゴヌクレオチド配列は、第1のオリゴヌクレオチド配列と、21以上の相補塩基対を持ち、または25以上の相補塩基対を持つ。1つの実施形態では、第2の配列は、第1の配列と同一の長さであり、DsiRNA剤は平滑末端である。別の実施形態では、DsiRNA剤の末端は1つ以上のオーバーハングを有する。
ある特定の実施形態では、DsiRNA剤の第1および第2のオリゴヌクレオチド配列は、化学的に合成可能で、典型的に化学的に合成される別のオリゴヌクレオチド鎖上に存在する。いくつかの実施形態では、両方の鎖は、長さにして26~35ヌクレオチドである。他の実施形態では、両方の鎖は、長さにして、25~30または26~30である。1つの実施形態では、両方の鎖は、長さにして27ヌクレオチドであり、完全に相補的であり、平滑末端を有する。本発明のある特定の実施形態では、抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNAの第1および第2の配列は、別のRNAオリゴヌクレオチド(鎖)上に存在する。1つの実施形態では、1つまたは両方のオリゴヌクレオチド鎖は、Dicerに対する基質として働くことが可能である。他の実施形態では、少なくとも1つの改変が、遺伝子発現を阻害することにおいて、二本鎖RNA構造の有効性を最大化する方向で、Dicerが二本鎖RNA構造に結合することを促進して存在する。本発明のある特定の実施形態では、抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNA剤は、第1の鎖(センス鎖)の3’末端で平滑末端を有し、第2の鎖(アンチセンス鎖)の3’末端で3’オーバーハングを有する抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNAと、異なる長さの2つのオリゴヌクレオチド鎖からなる。DsiRNAはまた、1つ以上のデオキシリボ核酸(DNA)塩基置換基を含んでもよい。
2つの別のオリゴヌクレオチドを含む好適なDsiRNA組成物は、化学結合基によって、それらのアニーリング領域外で化学的に連結可能である。多くの好適な化学連結基が、本技術分野で公知であり、使用可能である。好適な基は、DsiRNAにおけるDicer活性を妨げず、標的遺伝子から転写されたRNAの指向性破壊と干渉しない。あるいは、2つの別のオリゴヌクレオチドは、ヘアピン構造が、DsiRNA組成物を作製している2つのオリゴヌクレオチドのアニーリングに際して産生されるように、第3のオリゴヌクレオチドによって連結可能である。ヘアピン構造は、DsiRNA上のDicer活性を妨げず、標的RNAの指向性破壊と干渉しない。
dsRNA分子は、アンチセンス鎖の全ての残基が、標的分子内の残基に相補的であるようにデザイン可能である。あるいは、置換を、分子の安定性を増大させ、かつ/または処理活性を増強するために、分子内で実施可能である。置換は、鎖内にて実施可能であり、または鎖の末端での残基にて実施可能である。ある特定の実施形態では、置換および/または改変は、DsiRNA剤内の特定の残基にて実施される。このような置換および/または改変には、例えばDsiRNA剤のセンス鎖の3’末端位置からナンバリングした場合、位置1、2および3の残基の1つ以上でのデオキシ-改変、ならびにDsiRNA剤のアンチセンス鎖の3’末端残基での、2’-O-アルキル(例えば2’-O-メチル)改変の導入が含まれ、このような改変はまた、アンチセンス鎖の3’末端のオーバーハング位置、および活性siRNA剤を形成するために処理されるDsiRNA剤の領域内に含まれるDsiRNAのアンチセンス鎖の交互残基にて実施される。以上の改変は、例示的なものとして提供され、任意の様式にて限定されるよう意図するものではない。本発明の抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNA剤において実施可能な改変および置換のさらなる記述を含む、好ましいDsiRNA剤の構造のさらなる考慮を以下で見ることが可能である。
第1の配列が、本明細書の第2の配列に関して「実質的に相補的である」配列を指す場合、2つの配列は完全に相補的であってよく、またはそれらの最終的な適用に最も関連する条件下でハイブリッド形成する能力を維持したまま、それら2つの配列は、ハイブリッド形成に際して、1つ以上、しかしながら一般的に4、3または2以下のミスマッチ塩基を形成してよい。しかしながら、2つのオリゴヌクレオチドが、ハイブリッド形成に際して、1つ以上の一本鎖オーバーハングを形成するようにデザインされる場合、このようなオーバーハングは、相補性の決定に関して、ミスマッチとして見なされるものではない。例えば、1つの21の長さのオリゴヌクレオチドおよび別の23の長さのオリゴヌクレオチドを含むdsRNAであって、長い方のオリゴヌクレオチドが、短い方のオリゴヌクレオチドと完全に相補的な21のオリゴヌクレオチドを含むdsRNAが、本発明の目的となる「完全に相補的である」ことをさらに意味してもよい。
本明細書で使用する、語句「二本鎖RNA」または「dsRNA」は、上記で定義したような、2つの逆平行および実質的に相補的な核酸鎖を含む二本鎖構造を持つ、リボ核酸分子の複合体を意味する。二本鎖構造を形成する2つの鎖は、1つの大きなRNA分子の異なる部分であってよく、または別々のRNA分子であってよい。別々のRNA分子の場合、このようなdsRNAは、多くの場合siRNA(「短い干渉RNA」)またはDsiRNA(「Dicer基質siRNA」)を指す。2つの鎖が1つの大きな分子の一部分であり、したがって二本鎖構造を形成する1つの鎖の3’末端と、別の他の鎖の5’末端間のヌクレオチドの連鎖によって連結される場合、連結しているRNA鎖は、「ヘアピンループ」、「短ヘアピンRNA」または「shRNA」を指す。2つの鎖が、二本鎖構造を形成する1つの鎖の3’末端と、別の他の鎖の5’末端との間のヌクレオチドの連鎖以外の方法によって共有的に連結する場合、連結している構造は、「リンカー」を指す。RNA鎖は、同一または異なる数のヌクレオチドを有していてもよい。塩基対の最大数は、dsRNAの最も短い鎖中のヌクレオチドの数マイナス二本鎖中に存在する任意のオーバーハングである。二本鎖構造に加えて、dsRNAは、1つ以上のヌクレオチドオーバーハングを含んでよい。加えて、本明細書で使用するところの「dsRNA」は、多重ヌクレオチドにおける実質的改変を含み、かつ本明細書で開示されたか、本技術分野で公知の全ての型の改変を含む、リボヌクレオチド、ヌクレオシド間結合、末端基、キャップおよび共役部位への化学的改変が含まれ得る。siRNA-またはDsiRNA-型分子内で使用されるような、任意のこのような改変は、本明細書および特許請求の範囲のための「dsRNA」によって包含される。
語句「二本鎖領域」は、ワトソン-クリック塩基対化、もしくは相補的であるか、もしくは実質的に相補的であるオリゴヌクレオチド鎖間の二本鎖を許容する他の様式のいずれかによって、互いに塩基対を形成する2つの相補的であるか、または本質的に相補的なオリゴヌクレオチド中の領域を意味する。例えば、21ヌクレオチドユニットを有するオリゴヌクレオチド鎖は、別の21ヌクレオチドユニットのオリゴヌクレオチドと塩基対化可能であり、さらには、「二本鎖領域」が19塩基対からなるように、各鎖上の19塩基のみが、相補的であるか、または実質的に相補的である。残りの塩基対は、例えば、5’および3’オーバーハングとして存在してもよい。さらに、二本鎖領域内で、100%相補性は必要ではなく、実質的な相補性が二本鎖領域内で許容可能である。実質的な相補性は、生物学的条件下でアニーリング可能であるような、鎖間の相補性を意味する。2つの鎖が、生物学的条件下でアニーリング可能であるかどうかを実験的に決定するための技術は、当業者によく知られている。あるいは、2つの鎖を、互いにアニールするかどうかを決定するために、合成でき、かつ生物学的条件下で共に添加できる。
多数の塩基にわたり塩基対を形成する一本鎖核酸が、「ハイブリッドする」と呼ばれる。ハイブリッド形成は、概して、生理学的または生物学的に関連のある条件(例えば、細胞内:pH7.2、140mMカリウムイオン、細胞外pH7.4、145mMナトリウムイオン)下で決定される。ハイブリッド形成条件は一般的に、一価カチオンと生物学的に許容可能な緩衝液とを含み、二価カチオン、複合体アニオン、例えばグルタミン酸カリウム由来のグルタミン酸、スクロースのような非荷電種、および試料中の水の活性を減少させるための不活性ポリマー、例えばPEGを含んでよく、または含まなくてよい。このような条件には、塩基対が形成される条件が含まれる。
ハイブリッド形成は、二本鎖を形成している一本鎖核酸を乖離させるために必要な温度、すなわち(融解温度;Tm)によって測定される。ハイブリッド形成条件はまた、塩基対が形成され得る条件下であり得る。種々の厳密性条件を使用して、ハイブリッド形成を決定可能である(例えばWahl,G.M.and S.L.Berger(1987)Methods Enzymol.152:399;Kimmel.A.R.(1987)Methods Enzymol.152:507を参照のこと)。厳密性温度条件は通常、少なくとも約30℃の、より好ましくは少なくとも約37℃、最も好ましくは少なくとも約42℃の温度を含む。長さにして50塩基対未満であると予想されるハイブリッドに対するハイブリッド形成温度は、ハイブリッドの融解温度(Tm)よりも5~10℃低くあるべきであり、ここでTmは、以下の等式にしたがって決定される。長さにして18塩基対以下のハイブリッドでは、Tm(℃)=2(A+T塩基の#)+4(G+C塩基の#)。長さにして18~49塩基対のハイブリッドにでは、Tm(℃)=81.5+16.6(log10[Na+])+0.41(%G+C)-(600/N)、式中Nはハイブリッド中の塩基数であり、[Na+]はハイブリッド形成緩衝液中のナトリウムイオンの濃度である(1×SSC=0.165Mでの[Na+])。例えば、ハイブリッド形成決定緩衝液を表1に示す。
ハイブリッド形成条件における有用な変化が、当業者に簡単に理解されるであろう。ハイブリッド形成技術は、当業者によく知られており、例えば、Benton and Davis(Science 196:180,1977);Grunstein and Hogness(Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 72:3961,1975);Ausubel et al.(Current Protocols in Molecular Biology,Wiley Interscience,New York, 2001);Berger and Kimmel(Antisense to Molecular Cloning Techniques,1987,Academic Press,New York);およびSambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New Yorkにて記述されている。
本明細書で使用するところの、「オリゴヌクレオチド鎖」は、一本鎖核酸分子である。オリゴヌクレオチドは、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、改変ヌクレオチド(例えば2’改変、合成塩基類似体などを持つヌクレオチド)またはそれらの混合物を含んでよい。このような改変オリゴヌクレオチドは、例えば細胞取込の増強、およびヌクレアーゼの存在下での安定性の増大のような特性のために、天然の形態に対して好ましい。
本明細書で使用するところの語句「リボヌクレオチド」は、天然および合成の、非改変および改変リボヌクレオチドを包含する。改変には、オリゴヌクレオチド中の糖部分に対する、塩基部分に対する、および/またはリボヌクレオチド間の結合に対する変化が含まれる。本明細書で使用するところの語句「リボヌクレオチド」はとりわけ、2’リボース環位置にて、単一プロトン基を有するヌクレオチドである、デオキシリボヌクレオチドを除外する。
本明細書で使用するところの語句「デオキシリボヌクレオチド」は、天然および合成の、非改変および改変デオキシリボヌクレオチドを包含する。改変には、オリゴヌクレオチド中の、糖部分に対する、塩基部分に対する、および/またはデオキシリボヌクレオチド間の結合に対する変化が含まれる。本明細書で使用するところの語句「デオキシリボヌクレオチド」にはまた、dsRNA剤のDicer開裂を許容しない改変リボヌクレオチド、例えば、このような残基の結合においてDicer開裂が発生することを許容しない、2’-O-メチルリボヌクレオチド、ホスホロチオエート-改変リボヌクレオチド残基なども含まれる。
本明細書で使用するところの語句「PS-NA」は、ホスホロチオエート-改変ヌクレオチド残基を意味する。語句「PS-NA」はしたがって、ホスホロチオエート-改変リボヌクレオチド(「PS-RNA」」)およびホスホロチオエート-改変デオキシリボヌクレオチド(「PS-DNA」)の両方を包含する。
本明細書で使用するところの「Dicer」は、dsRNAもしくはdsRNA-含有分子、例えば二本鎖RNA(dsRNA)またはプレ-ミクロRNA(miRNA)を、通常3’末端に2塩基オーバーハングを持つ、二本鎖核酸断片19~25ヌクレオチド長に開裂する、RNaseIIIファミリーのエンドリボヌクレアーゼを意味する。本発明の特定のdsRNA(例えば「DsiRNA」)に関して、本発明の薬剤のdsRNA領域によって形成される二本鎖は、Dicerによって認識され、二本鎖の少なくとも1つの鎖上Dicer基質である。Dicerは、RNA干渉経路中の第一段階を触媒し、結果として、標的RNAの分解をもたらす。ヒトDicerのタンパク質配列が、参考文献によって本明細書で組み込まれた寄託番号第NP_085124号の下、NCBIデータベースにて提供される。
Dicer「開裂」は、以下のように決定できる(例えば、Collingwood et al.,Oligonucleotides 18:187-200(2008)を参照のこと)。Dicer開裂アッセイにおいて、RNA二本鎖(100pmol)を、1ユニットの組換え体ヒトDicer(Stratagene、La Jolla,CA)あり、またはなしで、20μLの20mM Tris pH8.0、200mM NaCl、2.5mM MgCl2中、37℃にて18~24時間インキュベートする。試料を、Performa SR96-ウェルプレート(Edge Biosystemsメリーランド州ゲイザースバーグ)を用いて脱塩する。Dicerでの二本鎖RNAの処理前および処理後の電子噴霧イオン化液体クロマトグラフィー質量分析(ESI-LCMS)を、ThermoFinnigan TSQ7000、Xcaliburデータシステム、ProMassデータ処理ソフトウェアおよびParadigm MS4 HPLC(Michrom BioResources,カリフォルニア州オーバーン)からなるOligo HTCSシステム(Navatia,Princeton,NJ:Hail et al.,2004)を用いて実施する。本アッセイにおいて、Dicer開裂が、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または100%のDicer基質dsRNA(すなわち25~30bp、dsRNA、好ましくは26~30bp dsRNA)が、より短いdsRNA(例えば、19~23bp dsRNA、好ましくは21~23bp dsRNA)に開裂される場で発生する。
本明細書で使用するところの「Dicer開裂部位」は、DicerがdsRNA(例えば、本発明のDsiRNA剤のdsRNA領域)を開裂する部位を意味する。Dicerは、概してdsRNAのセンス鎖およびアンチセンス鎖の両方を開裂する、2つのRNaseIIIドメインを含む。RNaseIIIドメインとPAZドメインとの間の平均距離が、産出する短い二本鎖核酸断片の長さを決定し、この距離は変動可能である(Macrae et al.(2006)Science 311:195-8)。図1で示すように、Dicerは、アンチセンス鎖の3’末端から除去された21番目と22番目とのヌクレオチド間の部位にて、およびセンス鎖の5’末端より除去された21番目と22番目とのヌクレオチド間の対応する部位で、2ヌクレオチド3’オーバーハングを持つアンチセンス鎖を有する、本発明の特定の二本鎖リボ核酸を開裂すると考えられる。図1にて描写したものと異なる、dsRNA分子に対する、考えられる、かつ/または一般的なDicer開裂部位は、Macraeらにて記述されたものを含む、本技術分野で認識される方法を介して同様に同定されてもよい。図1で描写したDicer開裂事象が、21ヌクレオチドsiRNAを産出する一方で、dsRNA(例えばDsiRNA)のDicer開裂が結果として、長さにして19~23ヌクレオチドのDicer-処理したsiRNA長の産出となり得ることが留意される。実際、ある特定の実施形態では、二本鎖DNA領域は、21マーではなく、概して好ましくない19マーまたは20マーsiRNAの一般的なDicer切除を指向するために、dsRNA内に含まれてよい。
本明細書で使用するところの、「オーバーハング」は、dsRNAの5’末端または3’末端にて1つ以上の遊離末端を有する二本鎖の文脈において、対になっていないヌクレオチドを意味する。ある特定の実施形態では、オーバーハングは、アンチセンス鎖またはセンス鎖上の3’または5’オーバーハングである。いくつかの実施形態では、オーバーハングは、1~6ヌクレオチド、任意に1~5、1~4、1~3、1~2、2~6、2~5、2~4、2~3、3~6、3~5、3~4、4~6、4~5、5~6ヌクレオチド、または1、2、3、4、5または6ヌクレオチドの長さを持つ3’オーバーハングである。「平滑末端化」または「平滑末端」は、dsRNAの末端に対でないヌクレオチドがない、すなわちヌクレオチドのオーバーハングがないことを意味する。明確にすると、siRNAの3’末端または5’末端に結合した化学的キャップまたは非ヌクレオチド化学的部分は、siRNAがオーバーハングを有しているかまたは平滑末端化されているかどうかを判定する際に考慮されるものではない。ある特定の実施形態では、本発明は、細胞または哺乳類中のグリコール酸オキシダーゼ標的遺伝子の発現を阻害するdsRNA分子であって、dsRNAがグリコール酸オキシダーゼ標的遺伝子の発現において形成されるmRNAの少なくとも一部に相補的である相補領域を含むアンチセンス鎖を含み、かつ上記相補領域が35未満の長さのヌクレオチド、任意に19~24の長さのヌクレオチドまたは25~30の長さのヌクレオチドであり、かつdsRNAが、グリコール酸オキシダーゼ標的遺伝子を発現する細胞と接触すると、グリコール酸オキシダーゼ標的遺伝子の発現を少なくとも10%、25%、または40%阻害する、dsRNA分子を提供する。
本発明のdsRNAは、二本鎖構造を形成するためにハイブリッド形成するのに十分に相補的である2つのRNA鎖を含む。dsRNAの1つの鎖(アンチセンス鎖)は、グリコール酸オキシダーゼ標的遺伝子の発現の間に形成されたmRNAの配列から誘導された、標的配列に実質的に相補的な、一般的には完全に相補的な相補性の領域を含み、他の鎖(センス鎖)は、アンチセンス鎖に相補的な領域を含み、それによって2つの鎖は、好適な条件下で混合した時に、ハイブリッド形成し、二本鎖構造を形成する。一般的に、二本鎖構造は、長さにして15~80、または15~53、または15~35、任意に25~30、26~30、18~25、19~24または19~21塩基対である。同様に、標的配列に相補的な領域は、長さにして、15~35、任意に18~30、25~30、19~24または19~21ヌクレオチドである。本発明のdsRNAはさらに、1つ以上の一本鎖ヌクレオチドオーバーハングを含んでよい。(一般的に長さにして少なくとも25塩基対の)DsiRNAおよびsiRNA(ある特定の実施形態では、siRNAの二本鎖構造は、20~23、任意に特に21塩基対)を含む、長さにして15~35塩基対の二本鎖構造を含むdsRNAが、RNA干渉を誘導することにおいて効果的であり得ることが同定されてきた(Elbashir et al.,EMBO 20:6877-6888)。また、20塩基対より短い(例えば15、16、17、18または19塩基対二本鎖)を有するdsRNAも同様に効果的であり得ることが同定されてきた。ある特定の実施形態では、本発明のdsRNAは、19以上の長さのヌクレオチドのうち少なくとも1つの鎖を含み得る。ある特定の実施形態では、以下の表4、6、8または10の配列の1つに相補的な配列マイナス1つまたは両方の末端上の数個のヌクレオチドを含む、より短いdsRNAが、上記および表2、3、5、7および9にて記述したdsRNAと比較して同様に効果的であり得ることが合理的に予測できる。したがって、表4、6、8または10の配列の1つに十分に相補的な、少なくとも15、16、17、18、19、20またはそれ以上の隣接ヌクレオチドの部分配列を含み、完全配列を含むdsRNAから最高5、10、15、20、25または30%阻害まで、本発明で記述したアッセイにて、グリコール酸オキシダーゼ標的遺伝子の発現を阻害するそれらの能力において異なるdsRNAが、本発明によって考慮される。1つの実施形態では、dsRNAの少なくとも1つの末端が、1~5、任意に1~4、ある特定の実施形態では、1または2ヌクレオチドの一本鎖ヌクレオチドオーバーハングを有する。少なくとも1つのヌクレオチドオーバーハングを有する特定のdsRNA構造は、dsRNA分子の両方の間端にて、塩基対形成平滑末端を有する同等のものと比較して、優れた阻害特性を有する。
本明細書で使用するところの語句「RNA処理」は、siRNA、miRNAまたはRNase H経路の構成要素(例えばDrosha、Dicer、Argonaute2または他のRISCエンドリボヌクレアーゼおよびRNaseH)によって実施される処理活性を意味し、以下でより詳細に記述されている(以下「RNA処理」項目を参照のこと)。本語句は、RNAの5’キャッピングの転写後工程と、非-RISCまたは非-RNase H-媒介工程を介したRNAの分解とから明確に区別される。このようなRNAの「分解」は、種々の形態、例えば脱アデニル化(3’ポリ(A)テールの除去)、および/または1つ以上の種々のエンド-もしくはエキソ-ヌクレアーゼ(例えばRNaseIII、RNaseP、RNaseT1、RNaseA(1、2、3、4/5)、オリゴヌクレオチダーゼなど)によるRNAの本体の一部または全てのヌクレアーゼ消化、を取り得る。
「相同配列」は、遺伝子、遺伝子転写産物および/または非コードポリヌクレオチドのような、1つ以上のポリヌクレオチド配列によって共有されるヌクレオチド配列を意味する。例えば、相同配列は、サイトカインおよびそれと対応する受容体のような、遺伝子ファミリーの異なるメンバー、異なるタンパク質エピトープ、異なるタンパク質アイソフォームまたは完全に相違する遺伝子のような、関連するが異なるタンパク質をコードしている2つ以上の遺伝子によって共有されるヌクレオチド配列であり得る。相同配列は、非コードDNAまたはRNA、制御配列、イントロン、および転写制御または調節の部位のような、2つ以上の非コードポリヌクレオチドによって共有されるヌクレオチド配列であり得る。相同配列はまた、1つ超のポリヌクレオチド配列によって共有される保存配列領域を含み得る。相同性は、部分相同配列(例えば99%、98%、97%、96%、95%、94%、93%、92%、91%、90%、89%、88%、87%、86%、85%、84%、83%、82%、81%、80%など)もまた本発明で考慮されるので、完全相同性(例えば100%)である必要はない。実際、本発明のdsRNA剤のデザインおよび利用は、本明細書で記述したdsRNA剤と完全な相補性を有するグリコール酸オキシダーゼの標的RNAに対してのみでなく、上記dsRNA剤に対して例えば99%、98%、97%、96%、95%、94%、93%、92%、91%、90%、89%、88%、87%、86%、85%、84%、83%、82%、81%、80%などのみ相補的である配列を有するグリコール酸オキシダーゼRNAに対しての、このようなdsRNA剤を利用する可能性も考慮する。同様に、本明細書で記述された本発明のdsRNA剤は、上記dsRNA剤と標的グリコール酸オキシダーゼRNA例えばグリコール酸オキシダーゼの特定の対立バリアント(例えば増強された治療的対象の対立遺伝子)との間の相補性の程度増強するために、当業者によって簡単に変更され得る。実際、標的グリコール酸オキシダーゼ配列に関する挿入、欠損および単一点変異を持つdsRNA剤配列がまた、阻害に対して効果的であり得る。あるいは、ヌクレオチド類似体置換または挿入を持つdsRNA剤配列が阻害に対して効果的であり得る。
配列同一性は、本技術分野で公知の配列比較およびアライメントアルゴリズムによって決定してよい。2つの核酸配列の(または2つのアミノ酸配列の)パーセント同一性を決定するために、配列を比較の目的でアライメントさせる(例えばギャップを、最適配列のために、第1の配列または第2の配列中に導入可能である)。次に、対応するヌクレオチド(またはアミノ酸)位置でのヌクレオチド(またはアミノ酸残基)を比較する。第1の配列中の位置が、第2の配列中の対応する位置と同一の残基によって占有される場合、分子はその位置で同一である。2つの配列間のパーセント同一性は、配列によって共有された同一の位置の数の関数であり(すなわち%相同性=同一位置の#/位置×100の合計#)、任意に、導入されたギャップの数および/または導入されたギャップの長さに対するスコアにペナルティーを課す。
配列の比較と、2つの配列間の配列パーセント同一性の決定とを、数学的アルゴリズムを用いて実施可能である。1つの実施形態では、アライメントは、十分な同一性をもってアライメントさせたアライメントの特定の部分にわたり、しかし低度の同一性を持つ部分にはわたらず(すなわち局所アライメント)産出された。配列の比較のために使用した局所アライメントアルゴリズムの好ましい、非限定例は、Karlin and Altschul(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873-77にてのように改変された、Karlin and Altschul(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:2264-68のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、Altshul,et al.(1990)J.Mol.Biol.215:403-10のBLASTプログラム(バージョン2.0)内に組み込まれる。
別の実施形態では、適切なギャップを導入することによってアライメントが最適化されるギャップアライメントは、パーセント同一性が、アライメントした配列(すなわちギャップアライメント)の長さにわたり決定される。比較の目的のためギャップアライメントを得るために、ギャップBLASTを、Altschul et al.,(1997)Nucleic Acids Res.25(17):3389-3402にて記述したように使用可能である。別の実施形態では、適切なギャップを導入することによってアライメントが最適化されるグローバルアライメントが、パーセント同一性が、アライメントした配列の全長(すなわちグローバルアライメント)にわたり決定される。配列のグローバル比較のために利用される数学的アルゴリズムの好ましい、非限定例は、Myers and Miller,CABIOS(1989)のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、GCG配列アライメントソフトウェアパッケージの一部である、ALIGNプログラム(バージョン2.0)内に組み込まれる。アミノ酸配列を比較するためにALIGNプログラムを利用する時に、PAM120ウェイト残基表、12のギャップ長ペナルティー、および4のギャップペナルティーを使用可能である。
dsRNAアンチセンス鎖およびグリコール酸オキシダーゼRNA配列の一部の間の80%超の配列同一性、例えば、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性が好ましい。あるいは、dsRNAは、グリコール酸オキシダーゼRNAの一部とハイブリッド形成可能なヌクレオチド配列(またはオリゴヌクレオチド配列)として機能的に定義してよい(例えば、400mM NaCl、40mM PIPES pH6.4、1mM EDTA、12~16時間の50℃または70℃ハイブリッド形成と続く洗浄)。さらなる好ましいハイブリッド形成条件には、1×SSC中70℃、または1×SSC中50℃、50%ホルムアミドでのハイブリッド形成と、続く0.3×SSC中70℃での洗浄、または4×SSC中70℃もしくは4×SSC中50℃、50%ホルムアミドでのハイブリッド形成と、続く1×SSC中67℃での洗浄が含まれる。長さにして50塩基対未満であると予測されるハイブリッドでのハイブリッド形成温度は、当該ハイブリッドの融解温度(Tm)より5~10℃低いべきであり、Tmは以下の等式にしたがって決定される。長さにして18塩基対より少ないハイブリッドでは、Tm(℃)=2(A+T塩基の#)+4(G+C塩基の#)。長さにして18~49塩基対のハイブリッドでは、Tm(℃)=81.5+16.6(log10[Na+])+0.41(%G+C)-(600/N)、式中Nはハイブリッド中の塩基数であり、[Na+]はハイブリッド形成緩衝液中のナトリウムイオンの濃度である(1×SSC=0.165Mでの[Na+])。ポリヌクレオチドハイブリッド形成に対する厳密性条件のさらなる例が、Sambrook,J.,E.F.Fritsch,and T.Maniatis,1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,9および11章、およびCurrent Protocols in Molecular Biology,1995,F.M.Ausubel et al.,eds.,John Wiley & Sons,Inc.,項目2.10および6.3~6.4にて提供される。等しいヌクレオチド配列の長さは、少なくとも10、12、15、17、20、22、25、27または30塩基であってよい。
「保存配列領域」は、世代間で、または1つの生物系、対象もしくは生命体から別の生物系、対象もしくは生命体までで有意に変化しないポリヌクレオチドの1つ以上の領域のヌクレオチド配列を意味する。ポリヌクレオチドは、コードおよび非コードのDNAおよびRNA両方を含み得る。
「センス領域」は、dsRNA分子のアンチセンス領域に相補性を持つdsRNA分子のヌクレオチド配列を意味する。さらに、dsRNA分子のセンス領域は、標的核酸配列と相同性を持つ核酸配列を含み得る。
「アンチセンス領域」は、標的核酸配列に相補性を持つdsRNA分子のヌクレオチド配列を意味する。さらに、dsRNA分子のアンチセンス領域は、dsRNA分子のセンス領域に相補性を持つ核酸配列を含む。
本明細書で使用するところの「アンチセンス鎖」は、標的RNAの配列に相補的な配列を持つ一本鎖核酸分子を意味する。アンチセンス鎖が、塩基類似体を有する改変ヌクレオチドを含む場合、その全長にわたり相同的である必要はないが、少なくとも標的RNAにハイブリッドしなければならない。
本明細書で使用するところの「センス鎖」は、アンチセンス鎖の配列に相補的な配列を持つ一本鎖核酸分子を意味する。アンチセンス鎖が、塩基類似体を有する改変ヌクレオチドを含む場合、センス鎖は、アンチセンス鎖の全長にわたり相補的である必要はないが、アンチセンス鎖と少なくとも二本鎖を形成しなければならない。
本明細書で使用するところの「ガイド鎖」は、dsRNAまたはdsRNA-含有分子の一本鎖核酸分子を意味し、結果としてRNA干渉をもたらす標的RNAの配列と十分に相補的である配列を持つ。DicerによるdsRNAまたはdsRNA-含有分子の開裂後、ガイド鎖の断片が、RISCに結合したままとなり、RISC複合体の一成分として標的RNAに結合し、RISCによって標的RNAの開裂を促進する。本明細書で使用するように、ガイド鎖は、連続一本鎖核酸を意味する必要はなく、好ましくはDicerによる開裂の部位で、不連続性を含んでよい。ガイド鎖はアンチセンス鎖である。
本明細書で使用するところの「パッセンジャー鎖」は、dsRNAまたはdsRNA-含有分子のオリゴヌクレオチド鎖を意味し、ガイド鎖の配列と相補的である配列を持つ。本明細書で使用するように、パッセンジャー鎖は、連続一本鎖核酸を意味する必要はなく、好ましくはDicerにより開裂する部位で、不連続性を含んでよい。パッセンジャー鎖はセンス鎖である。
「標的核酸」は、その発現、レベルまたは活性が調整されるべきである核酸配列を意味する。標的核酸は、DNAまたはRNAであり得る。グリコール酸オキシダーゼを標的とする薬剤に関して、ある特定の実施形態では、標的核酸はグリコール酸オキシダーゼ(HAO1)RNA、例えばある特定の実施形態ではグリコール酸オキシダーゼ(HAO1)mRNAである。グリコール酸オキシダーゼRNA標的部位はまた、対応するcDNA配列によって互換的に参照され得る。グリコール酸オキシダーゼのレベルはまた、グリコール酸オキシダーゼの上流エフェクターの標的化を介して標的化されてよく、または調整されたもしくは誤調節されたグリコール酸オキシダーゼの効果がまた、グリコール酸オキシダーゼシグナル伝達経路中のグリコール酸オキシダーゼの下流の分子の標的化によって調整されてもよい。
「相同性」は、核酸が、従来のワトソン-クリック、または他の従来にはない型のいずれかによって、他の核酸配列と水素結合を形成可能であることを意味する。本発明の核酸分子に関して、その相補的な配列を備える核酸分子に対する結合自由エネルギーは、核酸の関連ある機能、例えばRNAi活性を進行できるために十分なエネルギーである。核酸分子に対する結合自由エネルギーの決定が、本技術分野でよく知られている(例えば、Turner et al.,1987,CSH Symp.Quant.Biol.LII pp.123-133;Frier et al.,1986,Proc.Nat.Acad.Sci. USA 83:9373-9377;Turner et al.,1987,J.Am. Chem.Soc.109:3783-3785を参照のこと)。パーセント相補性は、第2の核酸配列と水素結合(例えばワトソン-クリック塩基対化)を形成可能な核酸分子中の近接残基の割合を示唆する(例えば10ヌクレオチドを持つ第2の核酸配列に対して塩基対形成する第1のオリゴヌクレオチド中の合計10ヌクレオチドのうち5、6、7、8、9または10ヌクレオチドが、それぞれ50%、60%、70%、80%、90%および100%相同性を表す)。「完全に相補的」は、核酸配列の近接残基の全てが、第2の核酸配列中の同一の数の近接残基と水素結合することを意味する。1つの実施形態では、本発明のdsRNA分子は、1つ以上の標的核酸分子またはそれらの一部に対して相補的である、19~30(例えば19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29または30以上)のヌクレオチドを含む。
本明細書で使用するように、標的RNAまたはcDNA配列(例えばグリコール酸オキシダーゼ(HAO1)mRNA)に「十分に相補的な」配列を有するdsNA、例えばDsiRNAまたはsiRNAは、dsNAが、RNAi機構(例えばRISC複合体)または工程によって、標的RNA(cDNA配列が列挙される場合、列挙されたcDNA配列に相当するRNA配列)の破壊を引き起こすのに十分な配列を持つことを意味する。例えば、RNAi機構または工程によって、標的RNAの破壊を引き起こすための、標的RNAまたはcDNA配列に「十分に相補的な」dsNAは、dsNA活性の適切なアッセイ(例えば、以下実施例2にて記述したようなin vitroアッセイ)中の、標的RNAのレベルにおいて検出可能な減少を引き起こすdsNAとして同定可能であり、またはさらなる実施例において、RNAi機構または工程によって、標的RNAの破壊を引き起こすための標的RNAまたはcDNA配列に十分に相補的なdsNAを、dsNA活性の適切なアッセイ中の標的RNAのレベルにおいて、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、または少なくとも99%の減少を産出するdsNAとして同定可能である。追加の実施例において、RNAi機構または工程によって標的RNAの破壊を引き起こすための、標的RNAまたはcDNA配列に十分に相補的なdsNAは、細胞または生命体における標的RNAまたはタンパク質レベルに関する特定レベルの阻害活性持続時間の評価に基づいて同定可能である。例えば、RNAi機構または工程によって標的RNAの破壊を引き起こすための、標的RNAまたはcDNA配列に十分に相補的なdsNAは、細胞または生命体へのdsNAの投与から少なくとも48時間後において少なくとも20%まで、標的mRNAレベルを減少可能なdsNAとして同定可能である。好ましくは、RNAi機構または工程によって標的RNAの破壊を引き起こすための、標的RNAまたはcDNA配列に十分に相補的なdsNAは、細胞または生命体へのdsNAの投与から少なくとも72時間後において少なくとも40%まで、細胞または生命体へのdsNAの投与から少なくとも4、5または7日後において少なくとも40%まで、細胞または生命体へのdsNAの投与から少なくとも48時間後において少なくとも50%まで、細胞または生命体へのdsNAの投与から少なくとも72時間後において少なくとも50%まで、細胞または生命体へのdsNAの投与から少なくとも4、5または7日後において少なくとも50%まで、細胞または生命体へのdsNAの投与から少なくとも48時間後において少なくとも80%まで、細胞または生命体へのdsNAの投与から少なくとも72時間後において少なくとも80%まで、または細胞または生命体へのdsNAの投与から少なくとも4、5または7日後において少なくとも80%まで、標的mRNAレベルを減少可能なdsNAとして同定可能である。
ある特定の実施形態では、本発明の核酸(例えば、DsiRNAまたはsiRNA)は、標的RNAまたはcDNA配列に対して「ハイブリッド形成するのに十分に相補的な」配列を有し、それによって標的RNAに対する阻害効果を得る。ハイブリッド形成、および2つの配列のハイブリッド形成を可能にするために、1つの核酸が別の核酸に十分に相補的であるか否かを決定するのに使用可能な条件を、以下でより詳細に記載する。
当業者には明らかであるように、「十分に相補的な」(例えば「100%相補的な」と対比される)は、dsNAがRNAi機構(例えば、RISC複合体)または工程により標的RNAの破壊を起こすのに十分な相補性を有することを条件として、本発明のdsNAと標的RNAまたはcDNA配列(例えばグリコール酸オキシダーゼ(HAO1)mRNA)との間に1つ以上のミスマッチが存在することを許容する。ある特定の実施形態では、「十分に相補的な」本発明のdsNAは、dsNA配列および標的RNAまたはcDNA配列の間に1、2、3または4つ以上ものミスマッチを有することができる(例えば、このようなある特定の実施形態では、dsRNAのアンチセンス鎖は、最大の相補性で標的RNAまたはcDNA配列とアライメントされる際、1、2、3、4、5または6つ以上ものミスマッチを有する)。さらに、本発明の特定のdsRNA内のこのようなミスマッチの好ましい位置は、以下により詳細に考慮されている。
1つの実施形態では、グリコール酸オキシダーゼ遺伝子発現を下方制御または低減させる本発明のdsRNA分子を、対象または生命体内のグリコール酸オキシダーゼ-関連疾患または障害(例えば、PH1)を治療、予防または減少させるために使用する。
本発明の1つの実施形態では、本発明のDsiRNA分子の各配列は、独立して、長さにして25~35ヌクレオチド、特定の実施形態では、長さにして25、26、27、28、29、30、31、32、33、34または35ヌクレオチドである。別の実施形態では、本発明のDsiRNA二本鎖は独立して、25~30塩基対(例えば25、26、27、28、29または30)を含む。別の実施形態では、本発明のDsiRNA分子の1つ以上の鎖は、標的(グリコール酸オキシダーゼ)核酸分子に相補的である、19~35ヌクレオチド(例えば、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34または35)を独立して含む。ある特定の実施形態では、本発明のDsiRNA分子は、長さにして25~66ヌクレオチド、任意に25~49ヌクレオチド(例えば長さにして25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48または49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66ヌクレオチド、任意に全てのこのようなヌクレオチドは、反対の鎖の同種ヌクレオチドと塩基対を形成する)の長さの二本鎖ヌクレオチドを有する。関連する実施形態では、本発明のdsNAは、独立して19~66の長さのヌクレオチド、任意に25~53の長さのヌクレオチド、例えば、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48または49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66の長さのヌクレオチドである鎖の長さを有する。ある特定の実施形態では、1つの鎖の長さは、19~35の長さのヌクレオチドであるが、もう一方の鎖の長さは、30~66の長さのヌクレオチドであり、少なくとも1つの鎖が、もう一方の鎖に対して少なくとも5の長さのヌクレオチドを持つ5’オーバーハングを有する。特定の関連する実施形態では、第1の鎖の3’末端および第2の鎖の5’末端は、平滑末端または1~6ヌクレオチドの3’オーバーハングである構造を形成するが、第1の鎖の5’末端は、第2の鎖の3’末端に対して5~35ヌクレオチドのオーバーハングを形成する。任意に、5~35ヌクレオチドのオーバーハングのうち1~全てのヌクレオチドが、改変ヌクレオチド(任意に、デオキシリボヌクレオチドおよび/または改変リボヌクレオチド)である。
いくつかの実施形態では、本発明のdsNAは、少なくとも8の隣接リボヌクレオチドを有する第1の鎖または第2の鎖を有する。ある特定の実施形態では、本発明のdsNAは、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23以上(例えば、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、26以上、最大で鎖の全長)リボヌクレオチドを有し、任意に改変リボヌクレオチド(2’-O-メチルリボヌクレオチド、ホスホロチオエート結合など)を含む。ある特定の実施形態では、リボヌクレオチドまたは改変リボヌクレオチドは隣接している。
本発明のある特定の実施形態では、例えば、米国特許公開公報第2011/0288147号に記載されているような、テトラループおよび改変ヌクレオチド含有dsNAを企図する。そのようなある実施形態では、本発明のdsNAは、第1の鎖および第2の鎖を有し、第1の鎖および第2の鎖が19~25の長さのヌクレオチドの二本鎖領域を形成し、第1の鎖が、第1の鎖-第2の鎖の二本鎖領域を超えて伸長し、かつテトラループを含む3’領域を含み、dsNAが第1の鎖の3’末端と第2の鎖の5’末端との間に不連続性を含む。任意に、不連続性は、テトラループ含有dsNAの予想されるdicer開裂部位に位置する。本発明の他の二本鎖オリゴヌクレオチドのいずれかに関して、本発明のテトラループ含有二本鎖は、本明細書で開示される、またはさもなければ本技術分野で既知の改変、例えば、2’-O-メチル、2’-フルオロ、逆塩基、GalNAc部分などを含む任意の範囲を有することができることが企図される。
ある特定の実施形態では、dsNAは第1の鎖および第2の鎖を有し、各鎖が独立して5’末端および3’末端を有し、独立して25~53の長さのヌクレオチドを持つそれぞれの鎖の長さを有して、十分なほど多く改変され、例えば、1つおよび/または両方の鎖の少なくとも10%以上、少なくとも20%以上、少なくとも30%以上、少なくとも40%以上、少なくとも50%以上、少なくとも60%以上、少なくとも70%以上、少なくとも80%以上、少なくとも90%以上、少なくとも95%以上の残基が改変されて、dsNAのdicer開裂を防止するようにする(任意に、改変残基は、dsNAの1つまたは全ての予測されるdicer開裂部位に、および/またはその部位に隣接して生成される)。このような非dicer開裂dsNAは、グリコール酸オキシダーゼ(HAO1)阻害活性を保持し、任意に非dicerヌクレアーゼにより切断されて、哺乳類細胞中でグリコール酸オキシダーゼ(HAO1)を阻害できる、例えば15~30の長さ、またはある特定の実施形態では19~23の長さのヌクレオチド鎖dsNAを得る。特定の関連する実施形態では、このようなdsNAのdicer開裂をブロックするために十分に広範囲な改変を有するdsNAは、非DicerヌクレアーゼによるこのようなdsNAの開裂を可能にする、および/または促進させる非改変ヌクレオチド残基(例えば、改変パターン中に「ギャップ」または「ウィンドウ」を形成する1または2以上の連続したヌクレオチド)の領域を任意に有する。他の実施形態では、本発明のDicer開裂dsNAは、改変中にこのような「ウィンドウ」または「ギャップ」を有する広範囲な改変パターンを含み、Dicer開裂がこのような部位で(このようなdsNA内の大幅に改変された領域と比較して)選択的に生成されるようにすることができる。
本発明のある特定の実施形態では、オリゴヌクレオチド(任意に、遊離アンチセンスオリゴヌクレオチドとして、または二本鎖もしくは他の多重鎖構造のオリゴヌクレオチドとして)が提供され、このオリゴヌクレオチドは、本明細書内の他の箇所に記載されているようにHAO1標的と相補的な配列を含み、15~80の長さのヌクレオチド、例えば、ある特定の実施形態では、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79または80の長さのヌクレオチドである。
本発明のある特定の追加的な実施形態では、本発明のDsiRNA分子の各オリゴヌクレオチドは、独立して25~53の長さのヌクレオチド、特定の実施形態では、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52または53の長さのヌクレオチドである。30の長さのヌクレオチドを超える鎖を有するDsiRNAに関して、使用可能な構造としては、1つの鎖のみが30の長さのヌクレオチドを超えるようなもの(例えば、米国特許第8,349,809号を参照のこと)、または両方の鎖が30の長さのヌクレオチドを超えるようなもの(例えば、国際公開第2010/080129号を参照のこと)が挙げられる。安定化改変(例えば、dNTP塩基対、2’-Fなどを含む、2’-O-メチル、ホスホロチオエート、デオキシリボヌクレオチド)を本発明の任意の二本鎖核酸内に組み込むことができ、特に、30の長さのヌクレオチドを超える1つまたは両方の鎖を有するDsiRNA内で特に、任意には大量に使用することができる。本発明の二本鎖核酸のガイド鎖は、標的RNA(例えば、mRNA)に相補的な、例えば15、16、17、18または19ヌクレオチドの配列を有していなければならないが、ガイド鎖の追加の配列は標的RNAに相補的である必要はない。30ヌクレオチドを超える少なくとも1つの鎖の長さを有する二本鎖核酸の末端構造はまた、変動可能でありながら機能的dsNAを生成し続け、このdsNAでは例えば、ガイド鎖の5’末端およびパッセンジャー鎖の3’末端が、5’オーバーハング、平滑末端または3’オーバーハングを形成し得(ある特定のdsNA、例えば「一本鎖伸長」dsNAについては、このような5’または3’オーバーハングの長さは、1~4、1~5、1~6、1~10、1~15、1~20あるいは1~25以上のヌクレオチドであり得る);同様に、ガイド鎖の3’末端およびパッセンジャー鎖の5’末端が、5’オーバーハング、平滑末端または3’オーバーハングを形成し得る(ある特定のdsNA、例えば「一本鎖伸長」dsNAについては、このような5’または3’オーバーハングの長さは、1~4、1~5、1~6、1~10、1~15、1~20あるいは1~25以上のヌクレオチドであり得る)。ある特定の実施形態では、パッセンジャー鎖の5’末端は、ガイド鎖の3’末端に対して5’オーバーハングを含み、その結果、1~15以上のヌクレオチド一本鎖の伸長が存在する。任意に、本発明のdsNAのこのような一本鎖伸長は(パッセンジャー鎖上またはガイド鎖上に存在しようとも)、例えば、ホスホロチオエート(PS)、2’-F、2’-O-メチルおよび/または本明細書で企図される、もしくは本技術分野において既知の、例えばGalNAc部分、逆脱塩基残基などとの複合体化を含む、他の改変形態で改変され得る。いくつかの実施形態では、本発明の一本鎖伸長二本鎖のガイド鎖は、35~50の長さのヌクレオチドであるが、二本鎖は、7~20の長さのヌクレオチドである一本鎖伸長を提示する。ある特定の実施形態では、二本鎖のガイド鎖は、37~42の長さのヌクレオチドであり、二本鎖は、およそ5~15の長さの一本鎖ヌクレオチド(任意に、6、7、8、9、10、11、12、13、または14の長さのヌクレオチド)であるパッセンジャー鎖の5’一本鎖オーバーハングを有する。関連する実施形態では、二本鎖のパッセンジャー鎖は、約25~約30の長さのヌクレオチドである。ある特定の実施形態では、二本鎖の伸長領域は、例えば、2’-O-メチル、2’-フルオロ、GalNAc部分、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合、逆脱塩基残基などのうちの1つ以上で、任意に広範囲に改変され得る。ある特定の実施形態では、パッセンジャー鎖の長さが31~49ヌクレオチドである一方で、ガイド鎖の長さは31~53ヌクレオチドであって、任意にガイド鎖の5’末端が、パッセンジャー鎖の3’末端と平滑末端(任意に、塩基対平滑末端)を形成する一方で、任意にガイド鎖の3’末端およびパッセンジャー鎖の5’末端が、1~4の長さのヌクレオチドを持つ3’オーバーハングを形成する。例示的な「伸長」Dicer基質構造は、例えば米国特許公開公報第2010/0173974号、米国特許第8,513,207号および米国特許第8,349,809号に記載され、その両方が参照により本明細書に援用される。ある特定の実施形態では、本発明のdsNA分子の1つ以上の鎖は、独立して標的(グリコール酸オキシダーゼ)核酸分子に相補的な19~35ヌクレオチド(例えば、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34または35)を含む。ある特定の実施形態では、本発明のDsiRNA分子は、25~49の長さのヌクレオチド(例えば、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48または49の長さのヌクレオチド;任意に、全てのこのようなヌクレオチドは、反対の鎖の同種ヌクレオチドと塩基対を形成する)の二本鎖ヌクレオチドの長さを有する。
本発明のさらなる実施形態では、本発明のDsiRNA分子の各オリゴヌクレオチドは、独立して19~66の長さのヌクレオチド、特定の実施形態では、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65または66の長さのヌクレオチドである。30の長さのヌクレオチドを超える鎖を有するdsNAに関して、使用可能な構造としては、1つの鎖のみが30の長さのヌクレオチドを超えるようなもの(例えば、米国特許第8,349,809号を参照のこと、ここで、例示的な二本鎖核酸は、5’末端および3’末端を有する第1のオリゴヌクレオチド鎖ならびに5’末端および3’末端を有する第2のオリゴヌクレオチド鎖を有し、5’末端の各々が5’末端ヌクレオチドを有し、3’末端の各々が3’末端ヌクレオチドを有し、第1の鎖(または第2の鎖)が25~30の長さのヌクレオチド残基であり、5’末端ヌクレオチド(位置1)から開始して、第1の鎖(または第2の鎖)の位置1~23が、少なくとも8のリボヌクレオチドを含み;第2の鎖(または第1の鎖)が36~66の長さのヌクレオチド残基であり、3’末端ヌクレオチドから開始して、二本鎖を形成するために第1の鎖の位置1~23と対を形成する位置に少なくとも8のリボヌクレオチドを含み;第2の鎖(または第1の鎖)の少なくとも3’末端ヌクレオチドが第1の鎖(または第2の鎖)と対になっておらず、最大6の連続した3’末端ヌクレオチドが第1の鎖(または第2の鎖)と対になっておらず、それによって1~6ヌクレオチドの3’一本鎖オーバーハングを形成し;第2の鎖(または第1の鎖)の5’末端が、第1の鎖(または第2の鎖)と対になっていない10~30の連続したヌクレオチドを含み、それによって10~30ヌクレオチドの一本鎖5’オーバーハングを形成し;第1の鎖および第2の鎖が最大の相補性でアライメントされる場合、少なくとも第1の鎖(または第2の鎖)の5’末端および3’末端ヌクレオチドが、第2の鎖(または第1の鎖)のヌクレオチドと塩基対を形成し、それによって第1の鎖と第2の鎖との間で実質的に二本鎖の領域を形成し;第2の鎖が、二本鎖核酸が哺乳類細胞内に導入される際に標的遺伝子発現を低減するため、第2の鎖のうち少なくとも19の長さのリボヌクレオチドに沿って標的RNAと十分に相補的である)、または両方の鎖が30の長さのヌクレオチドを超えるようなもの(例えば、米国特許第8,513,207号を参照のこと、ここで、例示的な二本鎖核酸(dsNA)は、5’末端および3’末端を有する第1のオリゴヌクレオチド鎖ならびに5’末端および3’末端を有する第2のオリゴヌクレオチド鎖を有し、第1の鎖が31~49の長さのヌクレオチド残基であり、第1の鎖の5’末端での第1のヌクレオチド(位置1)から開始して、第1の鎖の位置1~23がリボヌクレオチドであり;第2の鎖が31~53の長さのヌクレオチド残基であり、かつ二本鎖を形成するために第1の鎖の位置1~23のリボヌクレオチドと塩基対を形成する、23の連続したリボヌクレオチドを含み;第1の鎖の5’末端および第2の鎖の3’末端が、平滑末端または1~4ヌクレオチドの3’オーバーハングを形成し;第1の鎖の3’末端および第2の鎖の5’末端が、二本鎖平滑末端、5’オーバーハングまたは3’オーバーハングを形成し;任意に第1の鎖の3’末端ヌクレオチド残基の位置24のうち少なくとも1つが、任意に第2の鎖のデオキシリボヌクレオチドと塩基対を形成するデオキシリボヌクレオチドであり;第2の鎖が、二本鎖核酸が哺乳類細胞内に導入される際に標的遺伝子発現を低減するため、第2の鎖のうち少なくとも19の長さのリボヌクレオチドに沿って標的RNAと十分に相補的である)が挙げられる。
ある特定の実施形態では、本発明の活性dsNAは、2~50(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50)以上の長さのヌクレオチドを持つ第2の鎖(任意に、ガイド鎖)に対して、第1の鎖(任意に、パッセンジャー鎖)の5’オーバーハングを有し得る。関連する実施形態では、このようなdsNAの第1の鎖および第2の鎖により形成された二本鎖領域は、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25以上の長さの塩基対である。第1の鎖の5’オーバーハング「伸長」領域は、1つ以上の残基にて(任意に、交互残基、全ての残基、または任意の他の種類の残基にて)任意に改変される。
ある特定の実施形態では、本発明の活性dsNAは、2~50(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50)以上の長さのヌクレオチドを持つ第2の鎖(任意に、ガイド鎖)に対して、第1の鎖(任意に、パッセンジャー鎖)の3’オーバーハングを有し得る。関連する実施形態では、このようなdsNAの第1の鎖および第2の鎖により形成された二本鎖領域は、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25以上の長さの塩基対である。第1の鎖の3’オーバーハング「伸長」領域は、1つ以上の残基にて(任意に、交互残基、全ての残基、または任意の他の種類の残基にて)任意に改変される。
追加的な実施形態では、本発明の活性dsNAは、2~50(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50)以上の長さのヌクレオチドを持つ第1の鎖(任意に、パッセンジャー鎖)に対して、第2の鎖(任意に、ガイド鎖)の5’オーバーハングを有し得る。関連する実施形態では、このようなdsNAの第1の鎖および第2の鎖により形成された二本鎖領域は、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25以上の長さの塩基対である。第2の鎖の5’オーバーハング「伸長」領域は、1つ以上の残基にて(任意に、交互残基、全ての残基、または任意の他の種類の残基にて)任意に改変される。
さらなる実施形態では、本発明の活性dsNAは、2~50(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50)以上の長さのヌクレオチドを持つ第1の鎖(任意に、パッセンジャー鎖)に対して、第2の鎖(任意に、ガイド鎖)の3’オーバーハングを有し得る。関連する実施形態では、このようなdsNAの第1の鎖および第2の鎖により形成された二本鎖領域は、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25以上の長さの塩基対である。第2の鎖の3’オーバーハング「伸長」領域は、1つ以上の残基にて(任意に、交互残基、全ての残基、または任意の他の種類の残基にて)任意に改変される。
本発明の別の実施形態では、本発明のDsiRNA分子の各配列は、独立して25~35の長さのヌクレオチド、特定の実施形態では、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34または35の長さのヌクレオチドである。別の実施形態では、本発明のDsiRNA二本鎖は、独立して25~30の塩基対(例えば、25、26、27、28、29、または30)を含む。別の実施形態では、本発明のDsiRNA分子の1つ以上の鎖は、独立して標的(HAO1)核酸分子に相補的な19~35ヌクレオチド(例えば、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34または35)を含む。ある特定の実施形態では、本発明のDsiRNA分子は、25~34の長さのヌクレオチド(例えば、25、26、27、28、29、30、31、32、33または34の長さのヌクレオチド;任意に、全てのこのようなヌクレオチドは、反対の鎖の同種ヌクレオチドと塩基対を形成する)の二本鎖ヌクレオチドの長さを有する。(本発明の例示的なDsiRNA分子は、図1および以下に示す)。
ある特定の実施形態では、本発明の核酸のヌクレオチド残基の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%またはそれ以上が、改変残基である。本発明のdsNAについては、第1の鎖のヌクレオチド残基の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%またはそれ以上が、改変残基である。さらに、および/またはあるいは、本発明のdsNAについて、第2の鎖のヌクレオチド残基の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%またはそれ以上が、改変残基である。本発明のdsNAについては、二本の鎖(二本鎖)領域およびオーバーハング(一本鎖)領域の両方の改変が企図される。したがって、ある特定の実施形態では、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%またはそれ以上(例えば、全て)の二本鎖ヌクレオチド残基が、改変残基である。さらに、および/またはあるいは、1つまたは両方の鎖の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%またはそれ以上(例えば、全て)のオーバーハングヌクレオチド残基が、改変残基である。任意に、本発明のdsNAの改変は、逆脱塩基(例えば、逆デオキシ脱塩基)または逆dT末端保護基を含まない。あるいは、本発明のdsNAは、末端キャップ部分(例えば、逆デオキシ脱塩基および/または逆dT末端保護基)を含む。任意に、このような末端キャップ部分は、第1の鎖の、第2の鎖の、または第1の鎖および第2の鎖の両方の5’末端に、3’末端に、または5’末端および3’末端の両方に位置する。
本明細書で使用するところの「細胞」は、その通常の生物学的意味において使用され、全多細胞生物を意味せず、例えば特にヒトを意味するものではない。細胞は、生命体、例えば鳥類、植物ならびにヒト、ウシ、ヒツジ、類人猿、サル、ブタ、イヌおよびネコのような哺乳類中に存在し得る。細胞は、原核生物(例えば細菌細胞)または真核生物(例えば哺乳類細胞または植物細胞)であり得る。細胞は、体細胞または生殖細胞由来、全能細胞または多能性細胞、分裂細胞または非分裂細胞であり得る。細胞はまた、配偶子または胚、幹細胞または完全に分化した細胞から分化してよく、または含んでよい。特定の態様内で、語句「細胞」は、本開示の1つ以上の単離dsRNA分子を含むヒト細胞のような哺乳類細胞を特に意味する。特定の態様において、細胞は、結果として標的核酸のRNA干渉をもたらす、dsRNAまたはdsRNA-含有分子を有し、RNAiに対して必要とされるタンパク質およびタンパク質複合体、例えばDicerおよびRISCを含む。
ある特定の実施形態では、本発明のdsRNAは、Dicer基質siRNA(「DsiRNA」)である。DsiRNAは、dicer基質ではない阻害核酸(「非DsiRNA」)と比較して、特定の利点を有し得る。このような利点には、限定するものではないが、非DsiRNAに対して、DsiRNAの効果の持続期間の増強、ならびに各阻害核酸が好適に処方され、同一の濃度で、哺乳類細胞内の阻害活性に関して評価される時、非DsiRNA(例えば19~23マーsiRNA)と比較したDsiRNAの阻害活性の増強が含まれる(後者のシナリオの場合、DsiRNAは、非-DsiRNAよりも強力なものとして同定され得る)。非-DsiRNAに対するDsiRNAの効力の増大の検出はしばしば、結果としてDisRNAが、標的RNA(例えばmRNA)におけるおよそ30~70%のノックダウン活性を誘発することとなる、製剤化濃度(例えばdsRNAのトランスフェクション濃度)でほとんど容易に達成される。活性DsiRNAに関して、このようなノックダウン活性のレベルは、ほとんどの場合、1nM以下の好適に処方されたin vitro哺乳類細胞DsiRNAトランスフェクション濃度で達成され、特定の例においては、200pM以下、100pM以下、50pM以下、20pM以下、10pM以下、5pM以下、または1pM以下のDsiRNAトランスフェクション濃度で観察される。実際、標的RNAの30~70%ノックダウンが観察される正確な濃度のDsiRNA間の変動に起因して、効果的な濃度の範囲にわたる、DsiRNAおよび非DsiRNAの阻害活性の評価を介したIC50曲線の構築が、非DsiRNA阻害剤に対するDsiRNAの効力の増強を検出する好ましい方法である。
ある特定の実施形態では、(Dicer開裂前、最初に形成されたような状態での)DsiRNAは、その中に含まれる19、20、21、22または23の塩基対配列よりも、哺乳類細胞中のグリコール酸オキシダーゼ標的遺伝子発現を低減させる際により効力がある。特定のこのような実施形態では、dicer開裂前のDsiRNAは、その中に含まれる19~21マーよりもより強力である。任意に、dicer開裂前のDsiRNAは、(それによって、dTdTオーバーハングを持つ21ヌクレオチド鎖長を有するsiRNAを形成する)対称dTdTオーバーハングで合成される配列中に含まれた19塩基対二本鎖よりも強力である。ある特定の実施形態では、DsiRNAは、本発明のDsiRNAで列挙される21ヌクレオチド標的配列の少なくとも19ヌクレオチドを標的とする、19~23マーsiRNA(例えばdTdTオーバーハングを持つ19塩基対二本鎖)よりも強力である(いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、このようなDsiRNAに対する標的部位の同一性は、DsiRNAに対するAgo2開裂部位の同定を介して同定される。いったんDsiRNAのAgo2開裂部位がDsiRNAに対して決定されたならば、任意の他の阻害dsRNAに対するAgo2開裂部位の同定が実施され、これらのAgo2開裂部位をアライメント可能であり、それによって多数のdsRNAに対して考えられる標的ヌクレオチド配列のアライメントが決定される)。特定の関連した実施形態では、DsiRNAは、本発明のDsiRNAに関して記載される21ヌクレオチド標的配列のうち少なくとも20ヌクレオチドを標的とする、19~23マーsiRNAよりも強力である。任意に、DsiRNAは、本発明のDsiRNAに関して記載される同一の21ヌクレオチド標的配列を標的とする、19~23マーsiRNAよりも強力である。ある特定の実施形態では、DsiRNAは、本発明のDsiRNAに関して記載される同一の21ヌクレオチド標的配列を標的とする、任意の21マーsiRNAよりも強力である。任意に、DsiRNAは、本発明のDsiRNAに関して記載される同一の21ヌクレオチド標的配列を標的とする、任意の21または22マーsiRNAよりも強力である。ある特定の実施形態では、DsiRNAは、本発明のDsiRNAに関して記載される同一の21ヌクレオチド標的配列を標的とする任意の21、22または23マーsiRNAより強力である。上述のように、このような効力の評価は、1nM以下の濃度で、好適に製剤化(例えば適切なトランスフェクト試薬で製剤化された)dsRNAにおいて最も効果的に実施される。任意に、IC50評価を、効果的な阻害濃度の範囲にわたる活性を評価するために実施し、それによって、アッセイされたdsRNAの相対効力の確固とした比較が可能となる。
本発明のdsRNA分子は、直接加えられ、または脂質(例えばカチオン性脂質)と複合体化、リポソーム内にパッケージでき、または標的細胞もしくは組織に伝達可能である。核酸または核酸複合体を、バイポリマー内への組み込みを用い、またはこの組み込みを用いることなく、直接的な皮膚適用、経皮適用、または注射を介して、ex vivoまたはin vivoで、関連する組織に局所投与できる。特定の実施形態では、本発明の核酸分子は、図1で示す配列と、以下の例示的構造を含む。このような核酸分子の例は、これらの図面および例示的構造にて定義した配列から本質的になる。さらに、このような薬剤を、DsiRNA剤の改変パターン化の以下の記述にしたがって改変する場合、図1にて記述された構造物の化学的に改変された形態、および以下の例示的構造を、図1および以下の例示的構造のDsiRNA剤に対して記述した全ての使用において利用可能である。
別の態様において、本発明は、本発明の1つ以上のdsRNAを含む哺乳類細胞を提供する。1つ以上のdsRNA分子は独立して、同一または異なる部位を標的とすることが可能である。
「RNA」は、少なくとも1つの、好ましくは少なくとも4、8および12のリボヌクレオチド残基を含む分子を意味する。少なくとも4、8または12のRNA残基は近接してよい。「リボヌクレオチド」は、β-D-リボフラノース部位の2’位でヒドロキシル基を持つヌクレオチドを意味する。本語句には、二本鎖RNA、一本鎖RNA、部分的に精製したRNAのような単離RNA、本質的に純粋なRNA、合成RNA、組換え体産出RNA、ならびに1つ以上のヌクレオチドの添加、欠損、置換および/または変質によって天然に存在するRNAとは異なる変質RNAが含まれる。このような変質には、例えばRNAのうち1つ以上のヌクレオチドでの、dsRNAの末端または内部などへの非ヌクレオチド物質の添加が含まれる。本発明のRNA分子中のヌクレオチドはまた、天然に存在しないヌクレオチドまたは化学的に合成されたヌクレオチドもしくはデオキシヌクレオチドのような、非標準ヌクレオチドも含み得る。これらの変質RNAは、類似体または天然に存在するRNAの類似体を指すことができる。
「対象」は、外植された細胞のドナーもしくはレシピエントまたはこれらの細胞自体である、生命体を意味する。「対象」はまた、本発明のdsRNA剤を投与可能な生命体を意味する。対象は、ヒトまたはヒト細胞を含む、哺乳類または哺乳類細胞であり得る。
語句「薬学的に許容可能な担体」は、治療薬剤の投与のための担体を意味する。例示的な担体には、生理食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノールおよびこれらの混合物が含まれる。経口で投与される薬物に関する薬学的に許容可能な担体には、限定するものではないが、不活性希釈液、崩壊剤、結合剤、潤滑剤、甘味剤、香味料、着色料および保存料などのような、薬理学的に許容可能な賦形剤が含まれる。好適な不活性希釈液には、炭酸ナトリウムおよびカルシウム、リン酸ナトリウムおよびカルシウムならびにラクトースが含まれ、トウモロコシデンプンおよびアルギン酸が好適な崩壊剤である。結合剤には、デンプンおよびゼラチンが含まれてよく、潤滑剤は存在するのであれば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクが一般的である。望ましい場合、胃腸管での吸収を遅延させるために、錠剤を一ステアリン酸グリセリルまたは二ステアリン酸グリセリルのような物質で被覆してよい。開示されたdsRNAの薬学的に許容可能な担体は、リポソーム、カプシド、カプソイド、ポリマー性ナノカプセルまたはポリマー性ミクロカプセルのようなミセル構造であってよい。
ポリマー性ナノカプセルまたはマイクロカプセルは、カプセル封入または結合したdsRNAの細胞内への伝達および放出を促進する。これらには、特にポリブチルシアノアクリレートを含む、ポリマー性および単量体物質が含まれる。物質および製造法の要約が公開されている(Kreuter,1991を参照のこと)。ポリマー化/ナノ粒子産出段階で単量体および/またはオリゴマー前駆体から形成されるポリマー性物質は、ナノ粒子を製造する領域の当業者が通常の技術にしたがって好適に選択してよいポリマー性物質の分子量および分子量分布であるため、先行技術からそれ自体が公知である。
本発明の種々の方法には、本明細書で「適切な対照(appropriate control)」を互換的に意味する、「適切な対照(suitable control)」に対して、値、レベル、特徴、特性、性質などを比較することを含む段階が含まれる。「適切な対照」または「適切な対照」は、比較の目的のために有用な、当業者によく知られた対照または標準である。1つの実施形態では、「適切な対照」または「適切な対照」は、本明細書で記述したような、RNAi法を実施する前に決定される、値、レベル、特徴、特性、性質などである。例えば、転写率、mRNAレベル、翻訳率、タンパク質レベル、生物学的活性、細胞特徴または性質、遺伝子型、表現型などを、本発明のRNAサイレンシング剤(例えばDsiRNA)を細胞または生命体内に導入する前に決定可能である。別の実施形態では、「適切な対照」または「適切な対照」は、細胞または生物内で決定される値、レベル、特徴、特性、性質などであり、例えば正常な特質を示している対照または正常細胞または生命体である。さらなる別の実施形態では、「適切な対照」または「適切な対照」は、あらかじめ定義された値、レベル、特徴、特性、性質などである。
語句「in vitro」は、その業界で認識された意味を持ち、例えば、精製された試薬または抽出物、例えば細胞抽出物を含む。語句「in vivo」はまた、その業界で認識された意味を持ち、例えば生細胞を含み、例えば不死化細胞、初代細胞、細胞株および/または生命体内の細胞を含む。
本明細書で使用するところの「治療」または「治療すること」は、治療薬剤(例えばdsRNA剤またはそれをコードしているベクターもしくはトランスジーン)を、疾患もしくは障害、または疾患もしくは障害の症状を治癒、治す、緩和、軽減、変化、治療、改善、改良または影響する目的で、障害を有する患者への適用もしくは投与、または治療薬剤の患者由来の単離した組織または細胞株への適用もしくは投与として定義される。語句「治療」または「治療する」はまた、予防的に薬剤を投与する文脈でも使用される。語句「有効用量(effective dose)」または「有効用量(effective dosage)」は、望ましい効果を達成するか、または少なくとも部分的に達成するための十分な量として定義される。語句「治療上有効量」は、疾患をすでに患っている患者における疾患またはその合併症を治癒する、または少なくとも部分的に停止させるのに十分な量として定義される。語句「患者」には、予防的治療または治療的治療のいずれかを受けるヒトおよび他の哺乳類対象が含まれる。
抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNA剤の構造
ある特定の実施形態では、本発明の抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNA剤は以下の構造を持つことができる。
1つのこのような実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNAであり、かつ「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインである。関連実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNAであり、かつ「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNAである。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。
本発明のDsiRNAは、広範囲の改変パターン(例えば、2’-O-メチルRNAパターン、例えば伸長DsiRNA剤内)を持ち得る。本発明のDsiRNAの第2の鎖の特定の改変パターンを以下に示す。
1つの実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。関連実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。
別のこのような実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。関連実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。
別のこのような実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。関連実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。関連実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。さらなる関連実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAおよび「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。また、この改変パターンは、本明細書中で「AS-M7」または「M7」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。関連実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。さらなる関連実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAおよび「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。また、この改変パターンは、本明細書中で「AS-M7」または「M7」改変パターンと称される。
他の実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。関連実施形態では、DsiRNAは
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。また、この改変パターンは、本明細書中で「AS-M5」または「M5」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書では「AS-M4」または「M4」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、および「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。また、この改変パターンは、本明細書中で「AS-M8」または「M8」改変パターンと称される。
他の実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。また、この改変パターンは、本明細書中で「AS-M3」または「M3」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、および「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。また、この改変パターンは、本明細書中で「AS-M2」または「M2」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。また、この改変パターンは、本明細書中で「AS-M1」または「M1」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンは、本明細書中で「AS-M9」または「M9」改変パターンと称される。
他の実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、および「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンは、本明細書中で「AS-M10」または「M10」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、および「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。また、この改変パターンは、本明細書中で「AS-M11」または「M11」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M12」または「M12」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M13」または「M13」改変パターンと称される。
他の実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M21」または「M21」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M14」または「M14」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、および「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M15」または「M15」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、および「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M16」または「M16」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、および「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M17」または「M17」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M18」または「M18」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M19」または「M19」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M20」または「M20」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M22」または「M22」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M24」または「M24」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M25」または「M25」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M26」または「M26」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M27」または「M27」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。また、この改変パターンは、本明細書中で「AS-M28」または「M28」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M29」または「M29」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M30」または「M30」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M31」または「M31」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M32」または「M32」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M34」または「M34」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M35」または「M35」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M37」または「M37」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M38」または「M38」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M40」または「M40」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M41」または「M41」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M36」または「M36」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M42」または「M42」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M43」または「M43」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M44」または「M44」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M45」または「M45」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M46」または「M46」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M47」または「M47」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M48」または「M48」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M52」または「M52」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、「AS-M54」または「M54」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、「AS-M55」または「M55」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、「AS-M56」または「M56」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、「AS-M57」または「M57」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、「AS-M58」または「M58」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、「AS-M59」または「M59」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、「AS-M60」または「M60」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、「AS-M61」または「M61」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中、「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、「AS-M62」または「M62」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M63」または「M63」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M64」または「M64」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M65」または「M65」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M66」または「M66」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M67」または「M67」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M68」または「M68」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M69」または「M69」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M70」または「M70」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M71」または「M71」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M72」または「M72」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。1つの関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、下線残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M73」または「M73」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M7
*」または「M7
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M6
*」または「M6
*」改変パターンと称される。
他の実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M5
*」または「M5
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M4
*」または「M4
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M8
*」または「M8
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M2
*」または「M2
*」改変パターンと称される。
他の実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M10
*」または「M10
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M11
*」または「M11
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M13
*」または「M13
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M14
*」または「M14
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M15
*」または「M15
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M16
*」または「M16
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M17
*」または「M17
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M18
*」または「M18
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M19
*」または「M19
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAであり、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである1-4RNAモノマーを含むオーバーハングドメインであり、下線が引かれた残基は2’-O-メチルRNAモノマーであり、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。別の関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M20
*」または「M20
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M22
*」または「M22
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M24
*」または「M24
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M25
*」または「M25
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M26
*」または「M26
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M27
*」または「M27
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M28
*」または「M28
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAを含む。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M29
*」または「M29
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M34
*」または「M34
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M35
*」または「M35
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M37
*」または「M37
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M38
*」または「M38
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M40
*」または「M40
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M41
*」または「M41
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M36
*」または「M36
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M42
*」または「M42
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M43
*」または「M43
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M44
*」または「M44
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M46
*」または「M46
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M47
*」または「M47
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M48
*」または「M48
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M52
*」または「M52
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M54
*」または「M54
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M55
*」または「M55
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M56
*」または「M56
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M57
*」または「M57
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M58
*」または「M58
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M59
*」または「M59
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M60
*」または「M60
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M61
*」または「M61
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。またこの改変パターンは、本明細書中で「AS-M62
*」または「M62
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M63
*」または「M63
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M64
*」または「M64
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M65
*」または「M65
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M66
*」または「M66
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M67
*」または「M67
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M68
*」または「M68
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M69
*」または「M69
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M70
*」または「M70
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M71
*」または「M71
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M72
*」または「M72
*」改変パターンと称される。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。さらなる関連する実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNAである。上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。この改変パターンはまた、本明細書中で「AS-M73
*」または「M73
*」改変パターンと称される。
追加の例示的アンチセンス鎖の改変としては、以下を含む:
式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNA、「F」=2’-フルオロNAおよび「p」=ホスホロチオエート結合である。
ある特定の追加的な実施形態では、本発明の選択されたdsRNAのアンチセンス鎖は、任意に5’末端で伸長され、塩基「AS-M8」、「AS-M17」および「AS-M48」改変パターンの例示的な5’伸長を、それぞれ以下に示す:
ある特定の実施形態では、本発明のDsiRNAのセンス鎖は改変されており、-センス鎖改変の具体的かつ例示的な形態を以下に示す。このような改変センス鎖は上記に示すDsiRNAのいずれかのセンス鎖に代わって上述のアンチセンス鎖とアニールする以下に記載のセンス鎖を含むDsiRNAを作製することが考えられる。例示的なセンス鎖改変パターンは以下:
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNA、「F」=2’-フルオロNAおよび「p」=ホスホロチオエート結合である。
本発明のある特定の実施形態では、本明細書に開示される全ての2’-O-メチル改変パターンについて、2’-O-メチル改変のいずれかまたはその全ての部位を、任意に2’-フルオロ改変により置換することができることが企図される。上記の改変パターンをまた、例えば、以下に記述した伸長DsiRNA構造およびミスマッチならびに/またはほころびたDsiRNA構造内に組み込むことも可能である。
別の実施形態では、DsiRNAは、Dicer開裂を正しい方向にするように働く、1~3ミスマッチ残基を有する等しい長さを持つ鎖を含む(とりわけ、3’-末端残基からナンバリングした時に、DsiRNAの第1の鎖上の位置1、2または3のうちの1つ以上が、第1の鎖および第2の鎖が互いにアニールする時に、第2の鎖上の5’末端領域の対応する残基とミスマッチする)。2つの末端ミスマッチ残基を持つ例示的27マーDsiRNA剤を
に示し、
式中「X」=RNA、「M」=鎖がアニールする時、他の相補的鎖の対応する「M」残基と塩基対を形成しない(水素結合しない)核酸残基(RNA、DNAまたは非天然または改変核酸)である。このような薬剤の任意の残基は任意に、2’-O-メチルRNAモノマーであり得、上記非対称薬剤に関して示したように、下(第2の)鎖の3’-末端残基から始まる2’-O-メチルRNAモノマーの交互位置が上記「平滑/ほつれ」DsiRNA剤中でも使用可能である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。
ある特定のさらなる実施形態では、本発明は、推定されるセンス鎖Dicer開裂部位の3’と、推定されるアンチセンス鎖Dicer開裂部位の対応する5’とに位置する、二本鎖リボ核酸(dsRNA)の領域内に1つ以上の塩基対化デオキシリボヌクレオチドを有するRNA干渉(RNAi)に関する組成物を提供する。本発明の組成物は、前駆体分子であるdsRNAを含み、すなわち本発明のdsRNAが、活性小干渉核酸(siRNA)を産生するようにin vivoで処理される。dsRNAは、Dicerによって、RISC内に組み込まれる活性siRNAに処理される。
ある特定の実施形態では、本発明のDsiRNA剤は、以下の例示的構造を持ち得る(任意の以下の例示的構造は、例えば、上述の構造の下鎖改変パターンと組み合わせ可能であることに留意のこと-1つの特定の例において、任意の上記構造中で示した下鎖改変パターンが、任意の以下の構造の下鎖の27のほとんどの3’残基に適用される。別の特定の例にて、下鎖の23のほとんどの3’残基における、任意の上記構造にて示した下鎖改変パターンが、任意の以下の構造の下鎖の23のほとんどの3’残基に適用される)。
1つのこのような実施形態では、DsiRNAは、以下の(例示的「右伸長」、「DNA伸長」DsiRNA)、
を含み、
式中「X」=RNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNA、および「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。
関連実施形態では、DsiRNAは、以下を含み、
式中「X」=RNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNA、および「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、以下を含み、
式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNA、「Z」=DNAまたはRNA、かつN」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
別のこのような実施形態では、DsiRNAは、以下を含み、
式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNA、「Z」=DNAまたはRNA、かつ「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
別のこのような実施形態では、DsiRNAは、以下を含み、
式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNA、「Z」=DNAまたはRNA、かつ「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
別の実施形態では、DsiRNAは、以下を含み、
式中「X」=RNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNA、「Z」=DNAまたはRNA、かつ「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10であり、少なくとも1つのD1
Nが上鎖中に存在し、下鎖中の対応するD2
Nと塩基対を形成する。任意にD1
NとD1
N+1は、対応するD2
NとD2
N+1と塩基対を形成し、D1
N、D1
N+1、およびD1
N+2は、対応するD2
N、D1
N+1およびD1
N+2などと塩基対を形成する。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
本明細書で描写した構造において、センス鎖またはアンチセンス鎖いずれかの5’末端が任意にリン酸基を含む。
別の実施形態では、DNA:DNA-伸長DsiRNAは、Dicer開裂を正しい方向にするように働く、1~3ミスマッチ残基を有する等しい長さを持つ鎖を含む(とりわけ、3’-末端残基からナンバリングした時に、DsiRNAの第1の鎖上の位置1、2または3のうちの1つ以上が、第1の鎖および第2の鎖が互いにアニールする時に、第2の鎖上の5’末端領域の対応する残基とミスマッチする)。2つの末端ミスマッチ残基を持つ例示的DNA:DNA-伸長DsiRNA剤が
に示され、
式中「X」=RNA、「M」=鎖がアニールする時、他の相補的鎖の対応する「M」残基と塩基対を形成しない(水素結合しない)核酸残基(RNA、DNAまたは非天然または改変核酸)、「D」=DNA、「N」=1~50以上であるが、任意に1~15、または任意1~8であり、「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。このような薬剤の任意の残基は任意に、2’-O-メチルRNAモノマーであり得、上記非対称薬剤に関して示したように、下(第2の)鎖の3’-末端残基から始まる2’-O-メチルRNAモノマーの交互位置が、上記「平滑/ほつれ」DsiRNA剤中でも使用可能である。1つの実施形態では、上鎖(第1の鎖)はセンス鎖であり、下鎖(第2の鎖)はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。非対称/オーバーハング薬剤に関して上述のものと並行する改変パターンおよびDNA:DNA伸長パターンもまた、このような「平滑/ほつれ」薬剤内に組み込むことが可能である。
1つの実施形態では、伸長したDsiRNA剤が、dsRNA構造中の塩基対を形成するデオキシリボヌクレオチドの存在を必要としない、Dicer開裂の特定の方向を介して機能するようにモデル化された部位に位置するデオキシリボヌクレオチドを含むように提供される。このような分子の例示的な構造を、
に示し、
式中「X」=RNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNAである。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。上記の構造は、Dicerがその第一処理後形態として、最小21マーの二本鎖を開裂するようにさせるようにモデル化されている。上記構造の下鎖がアンチセンス鎖である実施形態では、アンチセンス鎖の5’末端の最後および最後から2番目の残基で2つのデオキシリボヌクレオチド残基が存在することが、的外れの効果の低減を支援する(先行研究では、的外れの効果を低減させるために、アンチセンス鎖の5’末端から少なくとも最後から2番目の2’-O-メチル改変が示される。例えば、米国特許公開公報第2007/0223427号を参照のこと)。
1つの実施形態では、DsiRNAは、以下を含み(例示的「左伸長」、「DNA伸長」DsiRNA)、
式中「X」=RNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNA、および「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。
関連実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、任意に2’-O-メチルRNAモノマー、「D」=DNA、「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。
さらなる実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、任意に2’-O-メチルRNAモノマー、「D」=DNA、「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。「Z」=DNAまたはRNAである。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
別のこのような実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、任意に2’-O-メチルRNAモノマー、「D」=DNA、「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。「Z」=DNAまたはRNAである。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
別のこのような実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNA、「Z」=DNAまたはRNA、および「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
別のこのような実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「
X」=2’-O-メチルRNA、「D」=DNA、「Z」=DNAまたはRNA、および「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10である。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインである。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
別の実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「D」=DNA、「Z」=DNAまたはRNA、および「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10であり、ここで少なくとも1つのD1
Nが上鎖中に存在し、下鎖中の対応するD2
Nと塩基対を形成する。任意にD1
NとD1
N+1は、対応するD2
NとD2
N+1と塩基対を形成し、D1
N、D1
N+1、D1
N+2は、対応するD2
N、D1
N+1およびD1
N+2などと塩基対を形成する。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
関連実施形態では、DsiRNAは、
を含み、式中「X」=RNA、「D」=DNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「N」=1~50以上であるが、任意に1~8または1~10であり、ここで少なくとも1つのD1
Nが上鎖中に存在し、下鎖中の対応するD2
Nと塩基対を形成する。任意にD1
NとD1
N+1は、対応するD2
NとD2
N+1と塩基対を形成し、D1
N、D1
N+1、D1
N+2は、対応するD2
N、D1
N+1およびD1
N+2などと塩基対を形成する。「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖であり、2’-O-メチルRNAモノマーが、上記スキーム中で本明細書で描写した下鎖ではなく、上鎖に沿って交互残基に局在する。
別の実施形態では、DNA:DNA-伸長DsiRNAは、Dicer開裂を正しい方向にするように働く、1~3ミスマッチ残基を有する等しい長さを持つ鎖を含む(とりわけ、3’-末端残基からナンバリングした時に、DsiRNAの第1の鎖上の位置1、2または3のうちの1つ以上が、第1の鎖および第2の鎖が互いにアニールする時に、第2の鎖上の5’末端領域の対応する残基とミスマッチする)。2つの末端ミスマッチ残基を持つ例示的DNA:DNA-伸長DsiRNA剤が、
に示され、
式中「X」=RNA、「M」=鎖がアニールする時、他の相補的鎖の対応する「M」残基と塩基対を形成しない(水素結合しない)核酸残基(RNA、DNAまたは非天然または改変核酸)、「D」=DNA、「N」=1~50以上であるが、任意に1~8、または任意1~10であり、「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。このような薬剤の任意の残基は任意に、2’-O-メチルRNAモノマーであり得、上記非対称薬剤に関して示したように、下(第2の)鎖の3’-末端残基から始まる2’-O-メチルRNAモノマーの交互位置が、上記「平滑/ほつれ」DsiRNA剤中でも使用可能である。1つの実施形態では、上鎖(第1の鎖)はセンス鎖であり、下鎖(第2の鎖)はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。非対称/オーバーハング薬剤に関して上で示したものと並行する改変パターンおよびDNA:DNA伸長パターンもまた、このような「平滑/ほつれ」薬剤内に組み込むことが可能である。
別の実施形態では、伸長したDsiRNA剤が、dsRNA構造中の塩基対を形成するデオキシリボヌクレオチドの存在を必要としない、Dicer開裂の特定の方向を介して機能するようにモデル化された部位に位置するデオキシリボヌクレオチドを含むように提供される。このような分子の例示的な構造が
または
に示され、
式中「X」=RNA、「Y」は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーである0~10RNAモノマーからなる任意のオーバーハングドメインであり、ある特定の実施形態では「Y」は任意に2’-O-メチルRNAモノマーである、1~4RNAモノマーからなるオーバーハングドメインであり、「D」=DNA、「N
*」=0~15以上であるが任意に0、1、2、3、4、5または6である。1つの実施形態では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。あるいは、下鎖はセンス鎖であり、上鎖はアンチセンス鎖である。
上記構造の下鎖がアンチセンス鎖である上記のいずれかの実施形態では、アンチセンス鎖の5’末端の最後および最後から二番目の残基での2つのデオキシリボヌクレオチド残基の位置が、的外れの効果の低減を支援する(先行研究では、的外れの効果を低減させるために、アンチセンス鎖の5’末端から少なくとも最後から二番目の2’-O-メチル改変が示される。例えば、米国特許公開公報第2007/0223427号を参照のこと)。
ある特定の実施形態では、上記構造の「D」残基には、少なくとも1つのPS-DNAまたはPS-RNAが含まれる。任意に、上記構造の「D」残基には、Dicer開裂を阻害する少なくとも1つの改変ヌクレオチドが含まれる。
上記「DNA-伸長」DsiRNA剤は、「左伸長」または「右伸長」のいずれかとして分類される一方で、単剤内で左および右の両方の伸長DNA-含有配列を含むDsiRNA剤(例えば、コアdsRNA構造を取り囲むフランキングがdsDNA伸長である)をまた、「右伸長」および「左伸長」剤に関して本明細書で記述したものと同様の様式で、作製し、かつ使用できる。
いくつかの実施形態では、本発明のDsiRNAはさらに、DNA:DNA-伸長DsiRNA剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖を連結する結合部位またはドメインを含む。任意に、このような結合部位ドメインは、センス鎖の3’末端と、アンチセンス鎖の5’末端とを連結する。結合部位は、オリゴメチレンジオールリンカー、オリゴエチレングリコールリンカー、または他の本技術分野で認識されるリンカー部位のような、化学的(非ヌクレオチド)リンカーであってもよい。あるいは、リンカーは、任意に伸長ループおよび/またはテトラループを含む、ヌクレオチドリンカーであり得る。
1つの実施形態では、DsiRNA剤は、25塩基対長を持つセンス鎖と、1~4塩基3’-オーバーハング(例えば1塩基3’オーバーハング、2塩基3’-オーバーハング、3塩基3’-オーバーハングまたは4塩基3’-オーバーハング)を持つ27塩基対長を持つアンチセンス鎖を持つ、非対称構造を有する。別の実施形態では、本DsiRNA剤は、センス鎖の3’末端にて、2つのデオキシヌクレオチドをさらに含む、非対称構造を有する。
別の実施形態では、DsiRNA剤は、25塩基対長を持つアンチセンス鎖と、1~4塩基3’-オーバーハング(例えば1塩基3’オーバーハング、2塩基3’-オーバーハング、3塩基3’-オーバーハングまたは4塩基3’-オーバーハング)を持つ27塩基対長を持つセンス鎖を持つ、非対称構造を有する。別の実施形態では、本DsiRNA剤は、アンチセンス鎖の3’末端にて、2つのデオキシヌクレオチドをさらに含む、非対称構造を有する。
本発明の例示的なグリコール酸オキシダーゼ標的化DsiRNA剤、およびそれらの関連するグリコール酸オキシダーゼ標的配列は、下の一連の表に示される以下のものを含む:
表番号:
(2)選択したヒト抗グリコール酸オキシダーゼDsiRNA剤(非対称);
(3)選択したヒト抗グリコール酸オキシダーゼDsiRNA、非改変の二本鎖(非対称);
(4)グリコール酸オキシダーゼmRNA中のDsiRNA標的配列(21マー);
(5)選択したヒト抗グリコール酸オキシダーゼ「平滑/平滑」DsiRNA;および
(6)グリコール酸オキシダーゼmRNA中のDsiRNA成分である19のヌクレオチド標的配列;
(7)>50%のノックダウン有効性を有すると予測されるヒト抗グリコール酸オキシダーゼDsiRNA(非対称);
(8)>50%のノックダウン有効性を有すると予測されるヒト抗グリコール酸オキシダーゼDsiRNAのDsiRNA標的配列(21マー);
(9)>50%のノックダウン有効性を有すると予測されるヒト抗グリコール酸オキシダーゼDsiRNAに対応する「平滑/平滑」DsiRNA;および
(10)>50%のノックダウン有効性を有すると予測されるヒト抗グリコール酸オキシダーゼDsiRNAのDsiRNA成分である19のヌクレオチド標的配列;
上記の表2、3、5、7および9内で、下線残基は、2’-O-メチル残基を示し、大文字はリボヌクレオチド類を示し、小文字はデオキシリボヌクレオチド類を意味する。上記の表2、3および7のDsiRNA剤は、平滑末端を有する25/27マーの薬剤である。上記の表2、3および7の薬剤の構造および/または改変パターンを、上記の遺伝的配列構造に対して容易に適合でき、例えば、第2の鎖の3’オーバーハングを伸長させるか、または短縮させることが可能であり、第2の鎖の2’-O-メチル化を第2の鎖の5’末端に向かって、任意に交互部位にて拡大させることが可能である。このような改変をもつ25/27マーDsiRNAをまた、上記DsiRNA剤から簡単にデザイン可能であり、グリコール酸オキシダーゼ発現の機能的阻害剤としても予測されるため、このようなさらなる改変は任意である。同様に、上記の表5および9の薬剤の、27マー「平滑/平滑」DsiRNA構造および/または改変パターンを、例えばこのような構造に対するアンチセンス鎖の改変パターンの適用、および/またはこのような配列の上記遺伝的構造への適用のために、上記遺伝的配列構造に容易に適用できる。
ある特定の実施形態では、各27ヌクレオチドの独立した鎖長を有する27マーDsiRNAを、本明細書の表2、3および7にて示した、非対称「25/27」構造と同一のグリコール酸オキシダーゼ転写物内の部位の標的化のために、デザインし、合成する。例示的「27/27」DsiRNAは、上記表5および9のDsiRNAに関して示したような「平滑/平滑」構造で、任意にデザインされる。
ある特定の実施形態では、本発明のdsRNA剤は、第1の鎖の、例えば少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、少なくとも25、または少なくとも26の残基が、第2の鎖の対応する残基に相補的であることを必要とする。特定の関連実施形態では、第2の鎖の対応する残基に相補的なこれらの第1の鎖残基は任意に連続残基である。
本明細書で使用するところの「DsiRNAmm」は、DsiRNAのセンス鎖およびアンチセンス鎖によって形成された二本鎖の1、2、3または4つのミスマッチ塩基対を含む、「ミスマッチ耐性領域」を持つDsiRNAを意味し、ここでこのようなミスマッチは、DsiRNAのいずれかの末端の2つの末端塩基対間で横たわっている(したがって末端塩基対を含まない)場所で、DsiRNA内に位置する。ミスマッチ塩基対は、対応する標的核酸の推定されるAgo2切断部位の局所に関して本明細書で定義した、「ミスマッチ-耐性領域」内に局在する。ミスマッチ耐性領域は、標的鎖の推定Ago2切断部位「の上流」に局在する。本文脈中の「上流」は、DsiRNAmm二本鎖の5’-の大部分の部位として理解され、5’はDsiRNA二本鎖のセンス鎖の方向を意味する。したがって、ミスマッチ耐性領域は、標的核酸の推定Ago2切断部位に対応するセンス(パッセンジャー)鎖上の塩基の上流であり(図1)、あるいは、DsiRNAmmのアンチセンス(ガイド)鎖を指す場合、ミスマッチ耐性領域は、標的核酸の推定Ago2切断部位に相補的な塩基の下流に位置すると記述することも可能であり、すなわち、DsiRNAmmのアンチセンス鎖の3’の大部分と記述可能である(アンチセンス鎖の位置1は、アンチセンス鎖の5’末端ヌクレオチドである、図1を参照のこと)。
1つの実施形態では、例えば図1にて描写したようなナンバリングで、ミスマッチ耐性領域は、二本鎖のセンス鎖の5’末端で開始したヌクレオチドからナンバリングした場合、塩基対3~9の間、または塩基対3~9を含んで位置する。したがって、本発明のDsiRNAmmは、右手伸長DsiRNAのセンス鎖の位置3、4、5、6、7、8または9のいずれか1つにおいて、単一のミスマッチ塩基対を有する(位置1は、センス鎖の5’末端ヌクレオチドであり、位置9は、センス鎖配列に対応する標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列の推定Ago2切断部位の5’に接したセンス鎖のヌクレオチド残基である)。ある特定の実施形態では、センス鎖の位置3、4、5、6、7、8または9の任意の位置でミスマッチ塩基対ヌクレオチドを有するDsiRNAmmでは、アンチセンス鎖の対応するミスマッチ塩基対ヌクレオチドは、DsiRNAmmのセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成するだけでなく、DsiRNAmm標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列ともミスマッチ塩基対を形成する(したがって、アンチセンス鎖配列とセンス鎖配列との間の相補性は、DsiRNAmm内のミスマッチ塩基対にて中断され、相補性は、DsiRNAmmのアンチセンス鎖配列と標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列との間で同様に中断される)。代替的なの実施形態では、DsiRNAmmのアンチセンス鎖のミスマッチ塩基対ヌクレオチドは、DsiRNAmmのセンス鎖配列の対応するヌクレオチドとミスマッチ塩基対を形成するだけでなく、その対応する標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列ヌクレオチドとも塩基対を形成する(したがって、アンチセンス鎖配列とセンス鎖配列との間の相補性は、DsiRNAmm内のミスマッチ塩基対にて中断され、また相補性は、DsiRNAmmのアンチセンス鎖配列と標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列との間で維持される)。
上述のように、ミスマッチ耐性領域(ミスマッチ領域)内で単一のミスマッチ塩基対を有する本発明のDsiRNAmm(例えば、センス鎖の位置3、4、5、6、7、8または9のいずれか1つにてミスマッチヌクレオチド残基をもつDsiRNAmm)はさらに、1、2または3つのさらなるミスマッチ塩基対を含み得る。好ましい実施形態では、これらDsiRNAmmの1、2または3つのさらなるミスマッチ塩基対は、センス鎖の位置3、4、5、6、7、8および/または9にて(そしてアンチセンス鎖の対応する残基にて)発生する。1つのさらなるミスマッチ塩基対が、DsiRNAmm内に存在する1つの実施形態では、センス鎖の2つのミスマッチ塩基対が、例えば(アンチセンス鎖の対応するヌクレオチド残基にて発生もするミスマッチとともに)センス鎖の位置4および位置6両方のヌクレオチドで発生し得る。
2つのミスマッチ塩基対を有するDsiRNAmm剤において、ミスマッチは、連続して(例えば、センス鎖ヌクレオチド配列に沿った連続位置にて)発生可能である。あるいは、アンチセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成するセンス鎖のヌクレオチドが、アンチセンス鎖配列と塩基対を形成するヌクレオチドによって散在可能である(例えば、位置4および5ではなく、位置3および6にてミスマッチヌクレオチドを有するDsiRNAmmに関して、センス鎖位置3および6のミスマッチ残基は、アンチセンス鎖の対応する残基とマッチした塩基対を形成する2つのヌクレオチドによって散在される)。例えば、対応するアンチセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成する(センス鎖のミスマッチ耐性領域内に局在する)センス鎖の2つの残基が、これらのミスマッチ塩基対間に局在する、0、1、2、3、4または5のマッチした塩基対で発生可能である。
3つのミスマッチ塩基対を有するある特定のDsiRNAmm剤において、ミスマッチは、連続して発生可能である(例えば、センス鎖ヌクレオチド配列に沿って三重に発生可能である)。あるいは、アンチセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成するセンス鎖のヌクレオチドが、アンチセンス鎖配列とマッチした塩基対を形成するヌクレオチドによって散在可能である(例えば、位置5、6および7ではなく、位置3、4および8にてミスマッチヌクレオチドを有するDsiRNAmmに関して、センス鎖位置3および4のミスマッチ残基は、互いに隣接し、センス鎖位置4および8のミスマッチ残基は、アンチセンス鎖の対応する残基とマッチした塩基対を形成する3つの残基によって散在される)。例えば、対応するアンチセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成する(センス鎖のミスマッチ耐性領域内に局在する)センス鎖の3つの残基が、これらのミスマッチ塩基対の任意の2つの間に局在する、0、1、2、3または4つのマッチした塩基対で発生可能である。
4つのミスマッチ塩基対を有するある特定のDsiRNAmm剤に関して、ミスマッチは、連続して発生可能である(例えば、センス鎖ヌクレオチド配列に沿って四重に発生可能である)。あるいは、アンチセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成するセンス鎖のヌクレオチドが、アンチセンス鎖配列とマッチした塩基対を形成するヌクレオチドによって散在可能である(例えば、位置4および6ではなく、位置3、5、7および8にてミスマッチヌクレオチドを有するDsiRNAmmに関して、センス鎖位置7および8のミスマッチ残基は、互いに隣接し、センス鎖位置3および5のミスマッチ残基は、アンチセンス鎖の対応する残基とマッチした塩基対を形成する1つの残基によって散在される。同様に、センス鎖位置5および7のミスマッチ残基がまた、アンチセンス鎖の対応する残基と、マッチした塩基対を形成する1つのヌクレオチドによっても散在される)。例えば、対応するアンチセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成する(センス鎖のミスマッチ耐性領域内に局在する)センス鎖の4つの残基が、これらのミスマッチ塩基対の任意の2つの間に局在する、0、1、2または3つのマッチした塩基対で発生可能である。
例えば図1でまた描写したようなナンバリングで、別の実施形態では、本発明のDsiRNAmmは、DsiRNAのアンチセンス鎖の位置17、18、19、20、21、22または23のいずれか1つにて、単一のミスマッチ塩基対ヌクレオチドを有するミスマッチ耐性領域を含む(位置1はアンチセンス鎖の5’末端ヌクレオチドであり、位置17は、アンチセンス鎖配列に十分に相補的な標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列の推定Ago2切断部位のアンチセンス鎖中の3’(下流)隣接であるアンチセンス鎖のヌクレオチド残基である)。ある特定の実施形態では、DsiRNAmmのセンス鎖に関して、アンチセンス鎖の位置17、18、19、20、21、22または23のいずれかにミスマッチ塩基対ヌクレオチドを有するDsiRNAmmでは、アンチセンス鎖のミスマッチ塩基対ヌクレオチドは、DsiRNAmmセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成するだけでなく、DsiRNAmm標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列ともミスマッチ塩基対を形成する(したがって、アンチセンス鎖配列とセンス鎖配列との間の相補性は、DsiRNAmm内のミスマッチ塩基対にて中断され、相補性は同様に、DsiRNAmmのアンチセンス鎖配列と標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列との間で中断される)。代替的な実施形態では、DsiRNAmmのアンチセンス鎖のミスマッチ塩基対ヌクレオチドは、DsiRNAmmのセンス鎖配列の対応するヌクレオチドとミスマッチ塩基対を形成するだけでなく、その対応する標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列ヌクレオチドと塩基対を形成する(したがって、アンチセンス鎖配列とセンス鎖配列との間の相補性は、DsiRNAmm内のミスマッチ塩基で中断され、また相補性は、DsiRNAmmのアンチセンス鎖配列と標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列との間で維持される)。
上述のように、ミスマッチ耐性領域内で単一ミスマッチ塩基対を有する本発明のDsiRNAmm(例えば、アンチセンス鎖の位置17、18、19、20、21、22または23にてミスマッチヌクレオチド残基を持つDsiRNAmm)はさらに、1、2または3つのさらなるミスマッチ塩基対を含み得る。好ましい実施形態では、これらDsiRNAmmのさらなる1、2または3つのミスマッチ塩基対が、アンチセンス鎖の位置17、18、19、20、21、22および/または23で(そしてセンス鎖の対応する残基にて)発生する。1つのさらなるミスマッチ塩基対がDsiRNAmm内に存在する1つの実施形態では、アンチセンス鎖の2つのミスマッチ塩基対が、(センス鎖の対応するヌクレオチド残基にて同様に発生しているミスマッチと共に)アンチセンス鎖の位置18および位置20の両方のヌクレオチドで発生し得る。
2つのミスマッチ塩基対を有するDsiRNAmm剤において、ミスマッチは連続して(例えば、アンチセンス鎖ヌクレオチド配列に沿った連続位置にて)発生し得る。あるいは、センス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成するアンチセンス鎖のヌクレオチドは、センス鎖配列と塩基対形成するヌクレオチドによって散在され得る(例えば位置18および19ではなく、位置17および20でミスマッチヌクレオチドを有するDsiRNAmmでは、アンチセンス鎖位置17および20のミスマッチ残基が、センス鎖の対応する残基とマッチした塩基対を形成する2つのヌクレオチドによって散在する)。例えば、対応するセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成する(センス鎖のミスマッチ耐性領域内に局在する)アンチセンス鎖の2つの残基は、これらのミスマッチ塩基対間に局在する0、1、2、3、4、5、6または7マッチ塩基対で発生可能である。
3つのミスマッチ塩基対を有するある特定のDsiRNAmm剤に関して、ミスマッチは連続して起こり得る(例えば、アンチセンス鎖ヌクレオチド配列に沿って三重に起こり得る)。あるいは、センス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成するアンチセンス鎖のヌクレオチドが、センス鎖配列とマッチした塩基対を形成するヌクレオチドによって散在可能である(例えば、位置19、20および21ではなく、位置17、18および22にてミスマッチヌクレオチドを有するDsiRNAmmでは、アンチセンス鎖位置17および18のミスマッチ残基は、互いに隣接し、一方アンチセンス鎖位置18および122のミスマッチ残基は、センス鎖の対応する残基とマッチした塩基対を形成する3つの残基によって散在される)。例えば、対応するセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成する(アンチセンス鎖のミスマッチ耐性領域内に局在する)アンチセンス鎖の3つの残基が、これらのミスマッチ塩基対の任意の2つの間に局在する、0、1、2、3、4、5または6のマッチした塩基対で発生可能である。
4つのミスマッチ塩基対を有するある特定のDsiRNAmm剤では、ミスマッチは、連続して発生可能である(例えば、アンチセンス鎖ヌクレオチド配列に沿って四重に発生可能である)。あるいは、センス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成するアンチセンス鎖のヌクレオチドが、センス鎖配列とマッチした塩基対を形成するヌクレオチドによって散在可能である(例えば、位置19および21ではなく、位置18、20、22および23にてミスマッチヌクレオチドを有するDsiRNAmmでは、アンチセンス鎖位置22および23のミスマッチ残基は、互いに隣接し、一方アンチセンス鎖位置18および20のミスマッチ残基は、センス鎖の対応する残基とマッチした塩基対を形成する1つの残基によって散在される-同様に、アンチセンス鎖位置20および22のミスマッチ残基がまた、センス鎖の対応する残基とマッチした塩基対を形成する1つのヌクレオチドによって散在される)。例えば、対応するセンス鎖配列とミスマッチ塩基対を形成する(アンチセンス鎖のミスマッチ耐性領域内に局在する)アンチセンス鎖の4つの残基が、これらのミスマッチ塩基対の任意の2つの間に局在する、0、1、2、3、4または5のマッチ塩基対で発生可能である。
明確化の理由のために、上記DsiRNAmm剤内のミスマッチヌクレオチド残基の配置を、DsiRNAmmのセンス鎖またはアンチセンス鎖のいずれかの5’末端残基に関してナンバリングする。アンチセンス鎖のミスマッチ耐性領域(ミスマッチ領域)内に配置される位置のナンバリングが、推定Ago2開裂部位に対するセンス鎖またはアンチセンス鎖の5’末端の近位での変動を伴ってシフト可能である。したがって、アンチセンス鎖またはセンス鎖いずれかの好ましいミスマッチ部位の配置をまた、推定Ago2切断部位に対して、このようなミスマッチの許容される近位にあると同定可能でもある。したがって、1つの好ましい実施形態では、DsiRNAmmのセンス鎖のミスマッチヌクレオチドの位置は、対応する標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列の推定Ago2開裂部位の5’(上流)直近に配置されるセンス鎖のヌクレオチド残基である。他の好ましい実施形態では、DsiRNAmmのセンス鎖のミスマッチヌクレオチドは、推定Ago2開裂部位の2ヌクレオチド5’(上流)、推定Ago2開裂部位の3ヌクレオチド5’(上流)、推定Ago2開裂部位の4ヌクレオチド5’(上流)、推定Ago2開裂部位の5ヌクレオチド5’(上流)、推定Ago2開裂部位の6ヌクレオチド5’(上流)、推定Ago2開裂部位の7ヌクレオチド5’(上流)、推定Ago2開裂部位の8ヌクレオチド5’(上流)または推定Ago2開裂部位の9ヌクレオチド5’(上流)に局在するセンス鎖のヌクレオチド残基に位置する。
例示的単一ミスマッチ-含有25/27マーDsiRNA(DsiRNAmm)は、以下の構造を含む(このようなミスマッチ-含有構造はまた、本明細書で示した他の例示的DsiRNA構造内に組み込んでもよい)。
式中、「X」=RNA、「D」=DNAおよび「M」=鎖がアニールする時に、他の相補的鎖の対応する「M」残基と塩基対(水素結合)を形成しない核酸残基(RNA、DNAまたは天然に存在しないまたは改変核酸)である。このような薬剤の任意の残基は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーであり得、-上記示したように、下(第2の)鎖の3’-末端残基から始まる2’-O-メチルRNAの交互配置を、上記のDsiRNAmm剤中で使用可能でもある。上記ミスマッチ構造では、上鎖はセンス鎖であり、下鎖はアンチセンス鎖である。
ある特定の実施形態では、本発明のDsiRNAは、DsiRNAの2つの鎖内のミスマッチ塩基対として必ずしも存在せず、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列に関して存在するミスマッチを含み得る-したがって、DsiRNAは、DsiRNAの第1の鎖および第2の鎖間で完全な相補性を有してよく、また(ある特定の実施形態では、有効性および/または効力および/または効果の持続期間を促進することにおいて有益であり得る)標的グリコール酸オキシダーゼRNAに関してミスマッチ残基を有し得る。ミスマッチが、アンチセンス鎖と標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列との間で発生するある特定の実施形態では、ミスマッチの位置が、標的領域の推定Ago2切断部位の5’に局在したセンス鎖の配列に対応する位置で、-例えば標的配列の推定Ago2切断部位に相補的であるアンチセンス残基の3’に対して、アンチセンス鎖内に位置するアンチセンス鎖残基で、アンチセンス内に配置される。
標的配列に関する単一ミスマッチ残基を持つ例示的25/27マーDsiRNAは以下の構造を含む。
式中、「X」=RNA、「D」=DNAおよび「E」=鎖がアニールする時に、他の相補的(標的)鎖の対応する「A」RNA残基と塩基対(水素結合)を形成せず、また任意に対応する「B」残基と塩基対形成する(「B」残基はまた、RNA、DNAまたは天然に存在しないまたは改変核酸)核酸残基(RNA、DNAまたは天然に存在しないまたは改変核酸)である。このような薬剤の任意の残基は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーであり得、-上記示したように、下(第2の)鎖の3’-末端残基から始まる2’-O-メチルRNAの交互配置をまた、上記のDsiRNA剤中で使用可能でもある。
ある特定の実施形態では、標的遺伝子発現を低減するよう標的遺伝子配列の少なくとも19のヌクレオチドに沿った標的RNA(例えばmRNA)に十分に相補的である、本発明のdsRNAのガイド鎖は、少なくとも19のヌクレオチドである長い標的遺伝子配列に完全に相補的ではない。むしろ、標的遺伝子発現を低減するよう標的遺伝子配列の少なくとも19のヌクレオチドに沿った標的mRNAに十分に相補的である本発明のdsRNAのガイド鎖が、19以上の長さのヌクレオチドである標的鎖配列とミスマッチを形成する1、2、3、または4つ以上ものヌクレオチドを有することができる。したがって、19のヌクレオチドの標的RNA配列に対し、本発明のdsRNAのガイド鎖は、標的遺伝子レベルを低減するよう標的RNA配列に十分に相補的であり、その一方で例えば、ガイド鎖および標的RNA配列の間に15/19、16/19、17/19、または18/19のみがマッチしたヌクレオチド残基を有する。
上記で例示した構造に加えて、本発明のdsRNAはまた、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とさらなるミスマッチを形成する、1、2または3つのさらなる残基を有し得る。このようなミスマッチは連続であってよく、または標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とマッチした塩基対を形成するヌクレオチドによって散在し得る。マッチした塩基対を形成するヌクレオチドによって散在される場合、ミスマッチ残基は、このようなミスマッチ形成残基間の1、2、3、4、5、6、7または8つの塩基対形成ヌクレオチドの間隔にて一本鎖内で互いに離れて隔たり得る。
上記DsiRNAmm剤に関しては、(また対応するセンス鎖ヌクレオチドとミスマッチを形成してよく、または形成しなくてよい)標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とミスマッチ塩基対を形成するアンチセンス鎖ヌクレオチドに関して、dsRNA(例えばDsiRNA)内の好ましい配置が、DsiRNAの推定Ago2切断部位に相補的なアンチセンス鎖配列の3’(下流)に局在するアンチセンス鎖領域内である(例えば、図1において、推定Ago2切断部位の3’であるアンチセンス鎖の領域が、ミスマッチ形成残基に関して好ましく、図1にて示した25/27マー薬剤に対するアンチセンス鎖の位置17~23に局在する)。したがって、1つの実施形態では、DsiRNAmmのアンチセンス鎖の(標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列に関する)ミスマッチヌクレオチドの位置が、対応する標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列の推定Ago2開裂部位のアンチセンス鎖配列内の3’(下流)直近に局在するアンチセンス鎖のヌクレオチド残基である。他の好ましい実施形態では、(標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列に関する)DsiRNAmmのアンチセンス鎖のミスマッチヌクレオチドは、対応する推定Ago2開裂部位の2ヌクレオチド3’(下流)、対応する推定Ago2開裂部位の3ヌクレオチド3’(下流)、対応する推定Ago2開裂部位の4ヌクレオチド3’(下流)、対応する推定Ago2開裂部位の5ヌクレオチド3’(下流)、対応する推定Ago2開裂部位の6ヌクレオチド3’(下流)、対応する推定Ago2開裂部位の7ヌクレオチド3’(下流)、対応する推定Ago2開裂部位の8ヌクレオチド3’(下流)または対応する推定Ago2開裂部位の9ヌクレオチド3’(下流)に局在するアンチセンス鎖のヌクレオチド残基に位置する。
アンチセンス鎖の2つのミスマッチ形成ヌクレオチドを有するdsRNA剤において(ミスマッチ形成ヌクレオチドは、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列に関してミスマッチ形成している)、ミスマッチは連続して発生し得る(例えば、アンチセンス鎖ヌクレオチド配列に沿って連続した位置で発生し得る)。あるいは、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とミスマッチ塩基対を形成するアンチセンス鎖のヌクレオチドは、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列と塩基対形成するヌクレオチドによって散在され得る(例えば、図1で示した25/27マー薬剤のアンチセンス鎖の5’末端(位置1)から開始して)位置18および19ではなく、位置17および20でミスマッチ形成ヌクレオチドを有するDsiRNAでは、センス鎖位置17および20のミスマッチ残基が、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列の対応する残基とマッチした塩基対を形成する2つのヌクレオチドによって散在する)。例えば、対応する標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とミスマッチ塩基対を形成する(アンチセンス鎖のミスマッチ耐性領域内に位置する)アンチセンス鎖の2つの残基は、これらのミスマッチ形成塩基対間に局在する(標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列に関する)0、1、2、3、4または5つのマッチした塩基対で発生し得る。
(標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列に関してミスマッチを形成している)3つのミスマッチ形成塩基対を有する特定のdsRNAでは、ミスマッチ形成ヌクレオチドは、連続して発生し得る(例えば、アンチセンス鎖ヌクレオチド配列に沿って三重に発生し得る)。あるいは、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とミスマッチ塩基対を形成するアンチセンス鎖のヌクレオチドが、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とマッチした塩基対を形成するヌクレオチドによって散在可能である(例えば、位置19、20および21ではなく、位置17、18および22にてミスマッチヌクレオチドを有するDsiRNAでは、アンチセンス鎖位置17および18のミスマッチ形成残基は、互いに隣接し、一方アンチセンス鎖位置18および22のミスマッチ形成残基は、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列の対応する残基とマッチした塩基対を形成する3つの残基によって散在される)。例えば、対応する標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とミスマッチ塩基対を形成する(アンチセンス鎖のミスマッチ耐性領域内に局在する)アンチセンス鎖の3つの残基が、これらのミスマッチ塩基対の任意の2つの間に局在する、0、1、2、3または4つのマッチ塩基対で発生可能である。
(標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列に関してミスマッチを形成している)4つのミスマッチ形成塩基対を有する特定のdsRNAでは、ミスマッチ形成ヌクレオチドは、連続して発生し得る(例えば、センス鎖ヌクレオチド配列に沿って四重に発生し得る)。あるいは、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とミスマッチ塩基対を形成するアンチセンス鎖のヌクレオチドが、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とマッチした塩基対を形成するヌクレオチドによって散在可能である(例えば、位置18および20ではなく、位置17、19、21および22にてミスマッチ形成ヌクレオチドを有するDsiRNAでは、アンチセンス鎖位置21および22のミスマッチ形成残基は、互いに隣接し、一方アンチセンス鎖位置17および19のミスマッチ形成残基は、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列の対応する残基とマッチした塩基対を形成する1つのヌクレオチドによって散在される-同様に、アンチセンス鎖位置19および21のミスマッチ形成残基はまた、標的グリコール酸オキシダーゼRNAの対応する残基とマッチした塩基対を形成する1つのヌクレオチドによって散在される)。例えば、対応する標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列とミスマッチ塩基対を形成する(アンチセンス鎖のミスマッチ耐性領域内に局在する)アンチセンス鎖の4つの残基が、これらのミスマッチ形成塩基対の任意の2つの間に局在する、0、1、2または3つのマッチした塩基対で発生可能である。
上記DsiRNAmmと他のdsRNA構造を、DsiRNAmmとdsRNA剤との特定の構造を例示するために記述する。上記DsiRNAmmとdsRNA構造とのデザインを、例えば以下に示した他のDsiRNA構造のDsiRNAmm形態を産出するために適合可能である。上記で例示したように、dsRNAはまた、dsRNAのアンチセンス鎖と標的配列との間の単一ミスマッチ(または2、3または4つのミスマッチ)を有するようにデザイン可能であり、また任意に、dsRNAのセンス鎖およびアンチセンス鎖配列間の完全な相補性を維持可能である。
なお、以下で例示するdsRNA剤はまた、それらの二本鎖および/または標的グリコール酸オキシダーゼRNA-整列構造内に、挿入/欠損(in/del)構造を有し得る。したがって、本発明のdsRNAは、例えば、ミスマッチおよび/またはミスマッチ形成塩基対の位置に関して上述のそれらの局所に対応する、このようなin/delヌクレオチドの配置に対して好ましい局所で、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列と比較したアンチセンス配列、および/またはセンス鎖配列と比較したアンチセンス配列中、in/del変化を有するようにデザイン可能である。
なお、本発明のDsiRNAは、Dicerによって処理され、RISCへ積み込むガイド鎖配列から自由であるようにモデル化されるので、センス鎖の3’-末端領域/アンチセンス鎖の5’-末端領域内でもミスマッチを許容可能である。このようなミスマッチを持つ本発明の例示的DsiRNA構造には、以下が含まれ、
式中「X」=RNA、「D」=DNAおよび「I」および「J」=互いに塩基対(水素結合)を形成しない核酸残基(RNA、DNAまたは天然に存在しない核酸もしくは改変核酸)で、また任意に「J」は、標的RNA配列ヌクレオチド「H」に相補的である。このような薬剤の任意の残基は、任意に2’-O-メチルRNAモノマーであり得、-上記で示したように、下(第2の)鎖の3’-末端残基から始まる2’-O-メチルRNAの交互配置-または上述のいずれかのメチル化パターン-をまた、以上のDsiRNA剤中で使用可能でもある。上記ミスマッチはまた、本発明のDsiRNA内で組み合わせ可能である。
以下の構造において、このようなミスマッチは、非対称HAO1-1171DsiRNA(新規に導入されたミスマッチ残基はイタリック体である)内に導入される。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の19(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置19のミスマッチ「A」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の20(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置20のミスマッチ「U」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の21(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置21のミスマッチ「A」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の22(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置22のミスマッチ「G」残基は、あるいは「A」または「C」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の23(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置23のミスマッチ「A」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の24(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置24のミスマッチ「g」残基は、あるいは「a」または「c」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の25(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置25のミスマッチ「a」残基は、あるいは「c」または「g」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の1(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置1のミスマッチ「U」残基は、あるいは「G」または「C」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の2(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置2のミスマッチ「C」残基は、あるいは「U」または「G」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の3(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置3のミスマッチ「U」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の4(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置4のミスマッチ「C」残基は、あるいは「U」または「G」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の5(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置5のミスマッチ「U」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の6(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置6のミスマッチ「A」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1171 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の7(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置7のミスマッチ「U」残基は、あるいは「C」または「G」である。
別の例として、以下の構造では、このようなミスマッチは、非対称HAO1-1378DsiRNA(新規に導入されたミスマッチ残基はイタリック体である)内に導入される。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の19(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置19のミスマッチ「A」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の20(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置20のミスマッチ「U」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の21(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置21のミスマッチ「U」残基は、あるいは「G」または「C」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の22(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置22のミスマッチ「G」残基は、あるいは「U」または「C」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の23(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置23のミスマッチ「U」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の24(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置24のミスマッチ「g」残基は、あるいは「t」または「c」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=センス鎖の25(5’末端より)
任意に、センス鎖の位置25のミスマッチ「a」残基は、あるいは「t」または「c」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の1(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置1のミスマッチ「U」残基は、あるいは「A」または「G」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の2(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置2のミスマッチ「C」残基は、あるいは「A」または「G」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の3(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置3のミスマッチ「A」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の4(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置4のミスマッチ「C」残基は、あるいは「A」または「G」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の5(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置5のミスマッチ「A」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の6(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置6のミスマッチ「A」残基は、あるいは「C」または「G」である。
HAO1-1378 25/27merのDsiRNA、ミスマッチ位置=アンチセンス鎖の7(5’末端より)
任意に、アンチセンス鎖の位置7のミスマッチ「U」残基は、あるいは「C」または「G」である。
上記のオリゴヌクレオチド鎖配列では、描写される1つの二本鎖のセンス鎖配列を描写される別の二本鎖のアンチセンス鎖と組み合わせることができ、これにより異なる二本鎖を形成でき、特定の例ではこのような二本鎖は、グリコール酸オキシダーゼ標的転写配列に関するミスマッチ残基を含み、その一方でこのようなセンス鎖およびアンチセンス鎖は、お互いに関してこの残基でのミスマッチを示さないことが考慮される(例えば、配列番号3466および3467;配列番号3465および3468;配列番号3464および3469などを含む二本鎖が、このような二本鎖の例として考慮される)。
上述のように、このようなミスマッチの導入は本明細書で記述した任意のDsiRNA上で実施可能である。
このようなDsiRNA構造のミスマッチを組み合わせて、例えばセンス鎖の3’末端の4~7のヌクレオチド/アンチセンス鎖の5’末端の4~7のヌクレオチド内に2、3または4つものミスマッチを有するDsiRNAを産出してもよい。
実際、センス鎖の3’末端残基/アンチセンス鎖の5’末端残基にてDsiRNA内に組み込み可能な配列の柔軟性に関して、ある特定の実施形態では、本発明の非対称DsiRNAの配列の必要条件を以下の(例示的なHAO1-1171DsiRNA配列に関して示した)(ミニマリスト)構造で表すことが出来る。
式中、n=1~5、1~10、1~20、1~30、1~50、または1~80以上である。
HAO1-1171mRNA標的:
グリコール酸オキシダーゼ標的部位はまた、その相補的標的部位が、規定された標的部位と重なる、1つ以上の種々のオリゴヌクレオチドによって標的とされる部位であり得る。例えば、例示的HAO1-1315DsiRNAに関して、グリコール酸オキシダーゼ配列に重なり、わずかばかり補正されたグリコール酸オキシダーゼ配列を標的としている特定のDsiRNAが、HAO1-1315のものと同様の活性レベルを示し得る(例えば、上記表2のHAO1-1314~HAO1-1317)ことに留意する。したがって、ある特定の実施形態では、デザインされた標的配列領域は、広く重なっている配列を有する一連のDsiRNAによって効果的に標的とされる場合がある(例えば、HAO1-1314~HAO1-1317標的部位周辺のDsiRNAを考慮する場合、より包括的なグリコール酸オキシダーゼ転写産物標的配列が、例えば5’-TTTCATTGCTTTTGACTTTTCAATGGGTGT-3’(配列番号3491)を指してもよく、ここで所定のいずれかのDsiRNA(例えば、HAO1-1314~HAO1-1317から選択されるDsiRNA)のみが、このような配列領域内のサブ配列を標的とし、また全配列は、このような一連のDsiRNAに対する実行可能な標的と考慮可能である)。
さらに、かつ/またはあるいは、センス鎖の3’末端の7ヌクレオチド/アンチセンス鎖の5’末端の7ヌクレオチド内のミスマッチを、上述のように、他のミスマッチ耐性位置にて配置されるミスマッチと組み合わせることができる。
特定のグリコール酸オキシダーゼ配列の標的化を介して、グリコール酸オキシダーゼレベルの阻害剤として、上記Dicer基質剤(DsiRNA)の本同定を考慮して、本明細書で記述したものと同様の構造を持つdsRNAがまた、NM_017545.2のグリコール酸オキシダーゼ配列内、またはそれらの変異体(例えば、NM_017545.2の配列に対して、80%同一性、90%同一性、95%同一性、96%同一性、97%同一性、98%同一性、99%同一性またはそれ以上の同一性を有する標的配列)内の他の配列を標的とするように合成可能である。
抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNAデザイン/合成
25~35ヌクレオチド、とりわけ25~30ヌクレオチドのより長いdsRNA種(DsiRNA)が、19~23マーsiRNA剤と比較して、活性の効力および持続期間に関して、予期せぬ効果的な結果を与えることが、実験的にわかってきた。dsRNA処理機構の根本的な理論に拘束されることを望むものではないが、より長いdsRNA種が細胞の細胞質中のDicer酵素に対する基質として働くことが考えられる。本発明のdsRNAをより短いセグメントに分割することに加えて、Dicerは、分割されたdsRNA由来の一本鎖分割産物の、標的遺伝子グリコール酸オキシダーゼ(またはグリコール酸オキシダーゼ-関連疾患もしくは障害と関連する他の遺伝子)由来の細胞質RNA(例えばグリコール酸オキシダーゼRNA)の崩壊に関与するRISC複合体内への組み込みを促進すると考えられる。先行する研究(Rossi et al.,米国特許公開公報第2007/0265220号)は、DicerによるdsRNA種(特にDsiRNA剤)の開裂性が、dsRNA種の活性の効力および持続期間の増大と一致することを示した。
ある特定の抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNA剤を、プレスクリーニングした集合から選択した。DsiRNAのデザインは任意に、配列の領域に広がっている可能性のある多数のDsiRNA剤の推定有効性/効果のin silico評価にて実施する予測スコアリングアルゴリズムの利用を含み得る。より最近の「v4.3」アルゴリズムは、本技術分野ですでに利用可能なsiRNAスコアリングアルゴリズムに対して理論的に改善されたアルゴリズムを表すが、このようなスコアリングアルゴリズムのデザインに関する情報は、例えば、Gong et al.(BMC Bioinformatics 2006,7:516)で見ることができる。(例えば「v3」および「v4」スコアリングアルゴリズムは、ヒト配列中の任意のバイアスに依存していない機械学習アルゴリズムである。さらに、「v3」および「v4」アルゴリズムは、Gong et al.にて記述されたデバイスのような、より古い「v2」アルゴリズムからのものよりも、複数倍大きいデータ組に由来する。)
本発明のDsiRNA剤の第1および第2のオリゴヌクレオチドは、完全に相補的であることを必要としない。実際、1つの実施形態では、センス鎖の3’-末端は、1つ以上のミスマッチを含む。1つの態様において、2つのミスマッチが、センス鎖の3’末端に組み込まれる。別の実施形態では、本発明のDsiRNAは、それぞれが長さにおいて27ヌクレオチドであり、互いにアニールした時に、センス鎖の3’末端(アンチセンス鎖の5’末端)上に平滑末端と2つのヌクレオチド末端とを持つ、2つのRNAオリゴヌクレオチドを含む二本鎖RNA分子である。(特に3’-センス/5’-アンチセンス位置での)ミスマッチまたは減少した熱力学的安定性の利用が、おそらくsiRNAのRISCへの進入とともに発生する速度が限定された巻き戻し段階に影響を与えることによって、アンチセンス鎖のRISCへの進入を促進するまたは有利に働かせることが提案されてきた(Schwarz et al.,2003,Cell 115:199-208;Khvorova et al.,2003,Cell 115:209-216)。したがって、末端塩基組成物は、活性21マーsiRNA二本鎖を選択するためのデザインアルゴリズムに含まれてきた(Ui-Tei et al.,2004,Nucleic Acids Res 32:936-948;Reynolds et al.,2004,Nat Biotechnol 22:326-330)。本実施形態のdsRNAのDicer開裂で、ミスマッチを含む小さな最終末端配列は、アンチセンス鎖と対を形成しないままである(3’-オーバーハングの一部となる)か、または最終21-マーsiRNAを完全に開裂して除去される。これらの「ミスマッチ」はしたがって、RISCの最終RNA成分中のミスマッチとして持続しない。Dicer基質のセンス鎖の3’-末端での塩基ミスマッチまたはセグメントの不安定化が、おそらくDicerによる処理を促進することによって、RNAi中の合成二本鎖の効力を改善したという発見は、25~30マーdsRNA(また本明細書で「DsiRNA」と呼ぶ;米国特許公開公報第2005/0277610号、第2005/0244858号および第2007/0265220号)のデザインと利用を記述している過去の研究の驚くべき発見であった。
抗-グリコール酸オキシダーゼdsRNAの改変
二本鎖RNA(「dsRNA」)の効果を阻害する1つの主要な因子は、ヌクレアーゼによるdsRNA(例えばsiRNAおよびDsiRNA)の分解である。3’-エキソヌクレアーゼは、血清中に存在する第一ヌクレアーゼ活性であり、アンチセンスDNAオリゴヌクレオチドの3’-末端の改変が、分解を防止するために重要である(Eder et al.,1991,Antisense Res Dev,1:141-151)。RNase-Tファミリーヌクレアーゼは同定され、siRNAの制御および分解に関与する3’から5’エキソヌクレアーゼ活性を持つERI-1と呼ばれている(Kennedy et al.,2004,Nature 427:645-649;Hong et al.,2005,Biochem J,390:675-679)。この遺伝子はまた、マウスのThex1(NM_026067)またはヒトのTHEX1(NM_153332)として知られ、ヒストンmRNAの分解に関与し、またsiRNA中の3’-オーバーハングの分解を媒介するが、二本鎖RNAを分解しない(Yang et al.,2006,J Biol Chem,281:30447-30454)。したがって、本発明のDsiRNAを含む、dsRNAの3’-末端-安定化が安定性を改善すると予測することが合理的である。
XRN1(NM_019001)は、P-体中に存在し、miRNAによって標的化されたmRNAの分解に関与してきた5’から3’エキソヌクレアーゼであり(Rehwinkel et al.,2005,RNA 11:1640-1647)、またsiRNAによって指向されるような内部開裂によって開始される分解を完了するのに関与し得る。XRN2(NM_012255)は、核RNA処理に関与する異なる5’から3’エキソヌクレアーゼである。
RNase Aは、RNAを分解する哺乳類における主要なエンドヌクレアーゼ活性である。ssRNAに対して特異的であり、ピリミジン塩基の3’-末端で開裂する。RNase A開裂と一致するsiRNA分解産物は、血清中でのインキュベーション後、質量分析によって検出可能である(Turner et al.,2007,Mol Biosyst 3:43~50)。3’-オーバーハングは、RNase分解に対するsiRNAの感受性を増強する。血清からのRNase Aの枯渇が、siRNAの分解を減少させ、この分解が配列優先傾向を見せ、末端上でポリA/U配列を持つ配列に対してより悪い(Haupenthal et al.,2006 Bichem Pharmacol 71:702-710)。このことは、二本鎖のより安定性の低い領域が、「呼吸をし」てもよく、RNase Aによる分解に対して利用可能な一時的な一本鎖種を提供することを示唆している。RNase A阻害剤を血清に加え、siRNA寿命および効力を改善することができる(Haupenthal et al.,2007,Int J.Cancer 121:206-210)。
21マー中、ホスホロチオエートまたはボラノホスフェート改変が、ヌクレオチド内リン酸結合を直接安定化させる。ボラノホスフェート改変RNAは、ヌクレアーゼ耐性が高く、サイレンシング剤として強力であり、比較的無毒性である。ボラノホスフェート改変RNAは、標準的な化学合成方法を用いて製造できず、代わりにin vitro転写(IVT)によって作製される(Hall et al.,2004,Nucleic Acids Res 32:5991-6000;Hall et al.,2006,Nucleic Acids Res 34:2773-2781)。ホスホロチオエート(PS)改変は、任意の所望の位置で、RNA二本鎖中容易に配置可能であり、標準的な化学合成方法を用いて作製可能である。PS改変は、用量依存毒性を示し、それにより、ほとんどの研究者は、siRNA内への限定した組み込みを推奨し、ここでヌクレアーゼからの保護が最も重要な3’-末端が好まれる(Harborth et al.,2003,Antisense Nucleic Acid Drug Dev 13:83-105;Chiu and Rana,2003,Mol Cell 10:549-561; Braasch et al.,2003,Biochemistry 42:7967-7975; Amarzguioui et al.,2003,Nucleic Acids Research 31:589-595)。より広範囲のPS改変が、強力なRNAi活性と互換可能であるが、しかし(2’-O-メチルRNAのような)糖改変の利用がよりすぐれている可能性がある(Choung et al.,2006,Biochem Biophys Res Commun 342:919-927)。
種々の置換基を、一般的に二本鎖安定性(Tm)を増大させ、ヌクレアーゼ耐性を大きく改善できるリボースの2’-位置に配置可能である。2’-O-メチルRNAは、哺乳類リボソームRNAおよび転写RNAにて見られる、天然に存在する改変である。siRNA中の2’-O-メチル改変は公知であるが、二本鎖内の改変塩基の精確な位置が、効力を保つために重要であり、RNAに対する2’-O-メチルRNAの完全な置換は、siRNAを不活性化する。例えば、交互2’-O-メチル塩基を使用するパターンは、改変されていないRNAと等価の効力を有することができ、血清中極めて安定である(Choung et al.,2006,Biochem Biophys Res Commun 342:919-927;Czauderna et al.,2003,Nucleic Acids Research 31:2705-2716)。
2’-フルオロ(2’-F)改変はまた、dsRNA(例えばsiRNAおよびDsiRNA)機能と互換可能であり、(試薬コストおよび利用可能性のため)最も一般的にはピリジン部位に位置し、プリン位置にて2’-O-メチル改変と組み合わせ可能であり、2’-Fプリンが利用でき、使用可能である。この種類の非常に改変された二本鎖は、in vitroにて、RNAiの強力なトリガーであり得(Allerson et al.,2005,J Med Chem 48:901-904;Prakash et al.,2005,J Med Chem 48:4247-4253;Kraynack and Baker,2006,RNA 12:163-176)、in vivoで使用した時に、活性の性能を改善し、持続期間を延長できる(Morrissey et al.,2005,Hepatology 41:1349-1356;Morrissey et al.,2005,Nat Biotechnol 23:1002-1007)。非常に強力で、ヌクレアーゼ安定である、交互2’-Fおよび2’-O-Me塩基を含む平滑19マーの二本鎖が、Alleronによって教示された。このデザインにおいて、交互2’-O-Me残基は、Czaudernaによって使用されたものと同一のパターンで配置されるが、残りのRNA残基は2’-F改変塩基に変換される。Morrisseyによって使用された、非常に強力な、ヌクレアーゼ耐性のsiRNAは、in vivoにおいて、非常に強力な、ヌクレアーゼ耐性siRNAを使用した。2’-O-Me RNAおよび2’-F RNAに加えて、この二本鎖は、DNA、RNA、逆脱塩基残基、および3’-末端PSヌクレオシド内結合を含む。広範囲の改変は、特定の利点を持つ一方で、より限定される二本鎖の改変もまた、in vivoで性能を改善し、製造がより単純で、よりコストがかからなくすることができる。Soutschekら(2004, Nature 432:173-178)は、in vivoで二本鎖を使用し、主に2つの2’-O-Me RNA塩基および限定された3’-末端PSヌクレオシド内結合を持つRNAであった。
ロック核酸(LNA)は、dsRNA(例えばsiRNAおよびDsiRNA)を安定させるために使用可能な異なる種類の2’-改変である。効力を維持するLNA組み込みのパターンは、2’-O-メチルまたは2’-F-塩基よりも制限され、このように限定された改変が好ましい(Braasch et al.,2003,Biochemistry 42:7967-7975;Grunweller et al.,2003, Nucleic Acids Res 31:3185-3193;Elmen et al.,2005,Nucleic Acids Res 33:439-447)。限定された組み込みでさえ、LNA改変の利用は、in vivoにてdsRNAの性能を改善可能であり、標的効果特性を変えるか、または改善し得る(Mook et al.,2007,Mol Cancer Ther 6:833-843)。
細胞内または生動物内に導入された合成核酸は、「外来」として認識され、免疫応答を引き起こし得る。免疫刺激は、劇的に実験結果を変化させ、細胞死を導きさえする的外れな効果の主な種類を構成する。生来の免疫システムには、これらの応答を媒介するDNAおよびRNAと特異的に相互作用する受容体分子の集合が含まれ、その幾つかは、細胞質内に局在し、その幾つかはエンドソーム内に存在する(Marques and Williams,2005,Nat Biotechnol 23:1399-1405;Schlee et al.,2006,Mol Ther 14:463-470)。カチオン性脂質またはリポソームによるsiRNAの伝達は、siRNAを、細胞質およびエンドソームセグメントの両方へ曝露させ、in vitroおよびin vivo両方で、1型インターフェロン(IFN)応答を引き起こすリスクを最大化する(Morrissey et al.,2005,Nat Biotechnol 23:1002-1007;Sioud and Sorensen,2003,Biochem Biophys Res Commun 312:1220-1225;Sioud,2005,J Mol Biol 348:1079-1090;Ma et al.,2005,Biochem Biophys Res Commun 330: 755-759)。細胞内に転写されたRNAは免疫原性が少なく(Robbins et al.,2006 Nat Biotechnl 24:566-571)、脂質に基づく方法を用いて伝達した時に免疫原性である合成RNAは、in vivoでさえ、機械的方法によって細胞内に導入された時の免疫刺激を回避する可能性がある(Heidel et al.,2004,Nat Biotechnol 22: 1579-1582)。しかしながら、脂質に基づく伝達方法は一般的でかつ効果的であり、広く使用される。とりわけ、全ての細胞型が存在し、免疫応答が産出されるリスクが最も高いin vivo適用に対して、免疫応答を防止するためのいくつかの一般的な戦略が必要である。化学的に改変したRNAの利用が、これらの問題のほとんどまたは全てを解決し得る。
ある特定の実施形態では、改変がグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を有することからdsRNA剤を阻害しない限り、改変を本発明の抗グリコール酸オキシダーゼdsRNA剤中に含めることができる。1つの実施形態では、1つ以上の改変が、DsiRNA剤のDicer処理を増強するように実施される(DsiRNAのDicer処理を判定するためのアッセイが本明細書中他の部分に記されている)。第2の実施形態では、1つ以上の改変が、より効果的なグリコール酸オキシダーゼ阻害をもたらすように作製される(本明細書で記述したように、dsRNAのグリコール酸オキシダーゼ阻害/グリコール酸オキシダーゼ阻害活性は、RNAレベルを判定、またはグリコール酸オキシダーゼポリペプチドレベルを判定するための本技術分野で認識されている方法を介してアッセイ可能であり、このようなレベルは、例えばグリコール酸オキシダーゼmRNAレベルの評価の代わりに、またはこの評価に加えて評価されるべきである)。第3の実施形態では、1以上の改変が、より大きなグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を支持するように作製される(グリコール酸オキシダーゼ阻害活性を判定する方法は上記されている)。第4の実施形態では、1つ以上の改変が、細胞に伝達されるべき各dsRNA剤分子あたりのグリコール酸オキシダーゼ阻害活性のより強力な効力をもたらすように作製される(グリコール酸オキシダーゼ阻害活性の効力は上記されている)。改変は、配列内の3’-末端領域、5’-末端領域にて、3’-末端領域と5’-末端領域両方にて、または例えば種々の位置に組み込むことができる。上述の限定を考慮して、改変の数および組み合わせをdsRNA剤内に組み込むことが可能である。多数の改変が存在する場合、それらは同一であるか、または異なってもよい。塩基、糖部位、リン酸骨格およびそれらの組み合わせに対する改変が考慮される。いずれかの5’-末端がリン酸化可能である。
リン酸骨格に関して考慮される改変の例には、メチルホスホネート、ホスホロチオエートを含むホスホン酸塩、およびアルキルホスホトリエステルのようなホスホトリエステル改変などを含むリン酸塩が含まれる。糖部位に関して考慮される改変の例には、2’-O-メチルのような2’-アルキルピリミジン、2’-フルオロ、アミノおよびデオキシ改変などが含まれる(例えば、Amarzguioui et al.,2003,Nucleic Acids Research 31:589-595を参照のこと)。塩基に関して考慮される改変の例には、脱塩基糖、2-O-アルキル改変ピリミジン類、4-チオウラシル、5-ブロモウラシル、5-ヨードウラシルおよび5-(3-アミノアリル)-ウラシルなどが含まれる。ロック核酸またはLNA’sも組み込むことが可能である。多くの他の改変が公知であり、上記の基準を満たす限り使用可能である。改変の例はまた、米国特許題5,684,143号、第5,858,988号および第6,291,438号、および米国特許公開公報第2004/0203145 A1号に開示されている。他の改変は、Herdewijn (2000, Antisense Nucleic Acid Drug Dev 10:297-310),Eckstein(2000,Antisense Nucleic Acid Drug Dev 10:117-21)、Rusckowski et al.(2000,Antisense Nucleic Acid Drug Dev 10:333-345)、Stein et al.(2001,Antisense Nucleic Acid Drug Dev 11:317-25)、Vorobjev et al.(2001,Antisense Nucleic Acid Drug Dev 11:77-85)にて開示されている。
考慮される1つ以上の改変をいずれかの鎖の中に組み込むことが可能である。dsRNA剤中の改変の位置は、より強力な効力および安定性の授与、毒性の低減、Dicer処理の増強および免疫応答の最小化を含む、dsRNA剤の特徴に大きく影響を与えることができる。1つの実施形態では、アンチセンス鎖もしくはセンス鎖、または両方の鎖が、1つ以上の2’-O-メチル改変ヌクレオチドを有する。別の実施形態では、アンチセンス鎖は、2’-O-メチル改変ヌクレオチドを含む。別の実施形態では、アンチセンス鎖は、2’-O-メチル改変ヌクレオチドからなる3’オーバーハングを含む。アンチセンス鎖はまた、さらなる2’-O-メチル改変ヌクレオチドを含むことができる。
ある特定の実施形態では、本発明の抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNA剤は、Dicerによるその処理を増強する種々の特徴を持つ。このような実施形態にしたがって、DsiRNA剤は、siRNAを産出するためにDicerにより処理され、以下の特徴の少なくとも1つを有すように十分な長さを持つ。(i)DsiRNA剤は非対称であり、例えばセンス鎖上に3’オーバーハングを持つ、および(ii)DsiRNA剤は、活性siRNAへのdsRNAのDicer結合と処理の方向を指向するために、アンチセンス鎖上に改変3’末端を持つ。これらの実施形態にしたがって、DsiRNA剤において最も長い鎖は、25~35ヌクレオチドを含む。1つの実施形態では、センス鎖は25~30ヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖は25~28ヌクレオチドを含む。したがって、得られるdsRNAは、センス鎖の3’末端上にオーバーハングを持つ。オーバーハングは、2ヌクレオチドのような、1~4ヌクレオチドである。アンチセンス鎖は、5’リン酸を有していてもよい。
ある特定の実施形態では、DsiRNA剤のセンス鎖を、センス鎖の3’末端に位置する好適な修飾因子によるDicer処理のために改変し、すなわちDsiRNA剤が、Dicer結合および処理の方向を指向するようにデザインされる。好適な修飾因子には、デオキシリボヌクレオチド、ジデオキシリボヌクレオチド、アシクロヌクレオチドなどのヌクレオチド類、および蛍光分子などのような立体的に込み入った分子が含まれる。アシクロヌクレオチドは、dNMP中に通常存在する2’-デオキシリボフラノシル糖の代わりに、2-ヒドロキシエトキシメチル基を用いる。他のヌクレオチド修飾因子には、3’-デオキシアデノシン(コルジセピン)、3’-アジド-3’-デオキシチミジン(AZT)、2’,3’-ジデヒドロ-2’,3-ジデオキシイノシン(ddI)、2’,3’-ジデオキシ-3’-チアシチジン(3TC)、2’,3’- ジデヒドロ-2’,3-ジデオキシチミジン(d4T)、ならびに3’-アジド-3’-デオキシチミジン(AZT)、2’,3’-ジデヒドロ-2’,3-ジデオキシ-3’-チアシチジン(3TC)および2’,3’-ジデヒドロ-2’,3’-ジデオキシチミジン(d4T)の一リン酸ヌクレオチドが含まれ得る。1つの実施形態では、デオキシヌクレオチドを修飾因子として使用する。ヌクレオチド修飾因子を使用する時に、1~3ヌクレオチド修飾因子、または2ヌクレオチド修飾因子を、センス鎖の3’末端上のリボヌクレオチドの代わりに使用する。立体的に込み入った分子を使用する場合、それらは、アンチセンス鎖の3’末端にてリボヌクレオチドに付着する。したがって、鎖の長さは、修飾因子の組み込みに伴って変化するものではない。別の実施形態では、本発明は、Dicer処理の方向を指向するために、dsRNA剤中の2つのDNA塩基を置換することを考慮する。さらなる本発明において、アンチセンス鎖の5’末端およびセンス鎖の3’末端上の二本鎖の平滑末端を形成する2つのリボヌクレオチドの代わりに、2つの末端のDNA塩基を、センス鎖の3’末端上に配置し、2ヌクレオチドRNAオーバーハングをアンチセンス鎖の3’末端上に配置する。これは、平滑末端上にDNA、オーバーハング末端上にRNA塩基を持つ、非対称組成物である。
ある特定の他の実施形態では、DsiRNA剤のアンチセンス鎖を、アンチセンス鎖の3’末端に位置する好適な修飾因子によりDicer処理のために改変し、すなわちDsiRNA剤が、Dicer結合および処理の方向を指向するようにデザインされる。好適な修飾因子には、デオキシリボヌクレオチド、ジデオキシリボヌクレオチド、アシクロヌクレオチドなどのヌクレオチド類、および蛍光分子などのような立体的に込み入った分子が含まれる。アシクロヌクレオチドは、dNMP中に通常存在する2’-デオキシリボフラノシル糖の代わりに、2-ヒドロキシエトキシメチル基を使用する。他のヌクレオチド修飾因子には、3’-デオキシアデノシン(コルジセピン)、3’-アジド-3’-デオキシチミジン(AZT)、2’,3’-ジデオキシイノシン(ddI)、2’,3’-ジデオキシ-3’-チアシチジン(3TC)、2’,3’-デヒドロ2’,3-ジデオキシチミジン(d4T)、ならびに3’-アジド-3’-デオキシチミジン(AZT)、2’,3’-ジデオキシ-3’-チアシチジン(3TC)および2’、3’-ジデヒドロ-2’,3’-ジデオキシチミジン(d4T)の一リン酸ヌクレオチドが含まれ得る。1つの実施形態では、デオキシヌクレオチドを修飾因子として使用する。ヌクレオチド修飾因子を使用する時に、1~3ヌクレオチド修飾因子、または2ヌクレオチド修飾因子を、アンチセンス鎖の3’末端上のリボヌクレオチドの代わりに使用する。立体的に込み入った分子を使用する場合、それらは、アンチセンス鎖の3’末端にてリボヌクレオチドに付着する。したがって、鎖の長さは、修飾因子の組み込みに伴い変化するものではない。別の実施形態では、本発明は、Dicer処理の方向を指向するために、dsRNA剤中の2つのDNA塩基を置換することを考慮する。さらなる発明において、2つの末端DNA塩基を、センス鎖の5’末端とアンチセンス鎖の3’末端上で、二本鎖の平滑末端を形成している2つのリボヌクレオチドの代わりにアンチセンス鎖の3’-末端上に配置し、2ヌクレオチドRNAオーバーハングをセンス鎖の3’末端上に配置する。これはまた、平滑末端上にDNA、オーバーハング末端上にRNA塩基を持つ、非対称組成物である。
センス鎖およびアンチセンス鎖は、細胞の細胞質中で見られる条件のような、生物学的条件下でアニールする。さらに、dsRNA剤の、とりわけアンチセンス鎖の、1つの配列の一領域が、少なくとも19ヌクレオチドの配列長を持ち、ここでこれらのヌクレオチドは、アンチセンス鎖の3’末端に隣接し、標的グリコール酸オキシダーゼRNAのヌクレオチド配列に十分に相補的である。
さらに、DsiRNA剤の構造は、Dicerの開裂から産出されるオリゴヌクレオチドセグメントが、遺伝子発現を阻害することにおいて最も効果的であるオリゴヌクレオチドの一部であることを確かにするために最適化することができる。例えば、本発明の1つの実施形態では、DsiRNA剤構造の27-bpオリゴヌクレオチドが合成され、ここで遺伝子発現を阻害する21~22-bpセグメントが、アンチセンス鎖の3’末端上に局在することが予想される。アンチセンス鎖の5’-末端上に局在する残りの塩基は、Dicerによって開裂され、廃棄される。この開裂された部分は均一であるか(すなわち標的配列の配列に基づく)、または不均一であり、核酸鎖を伸長するために添加される。
米国特許出願公開第2007/0265220号は、27マーDsiRNAが、化学改変がない場合でさえ、対応する21マーsiRNA組成物に対して、血清中での改善された安定性を示したことを開示している。5’リン酸塩の添加と組み合わせた時に、上述のようなパターンで、アンチセンス鎖中の2’-O-メチルRNAの包含のような、DsiRNAの改変が、DsiRNA剤の安定性を改善できる。合成RNA二本鎖中の全ての鎖への5’-リン酸塩の添加が、ある程度限定したヌクレアーゼ安定性を与えるための、高額でない、生理学的方法であってもよい。
本発明のdsRNA剤の化学改変パターンは、このような薬剤の有効性を増強するためにデザインする。したがってこのような改変は、dsRNA剤の効力の低下を避けるため、DsiRNA剤のDicer処理との干渉を避けるため、dsRNA剤の生物学的流体中の安定性を改善するため(ヌクレアーゼ感受性を低減させるため)、または自然免疫系による検出を阻害もしくは回避するためにデザインされる。このような改変はまた、毒性であることを避けるため、かつ本発明の即時dsRNA剤の製造コストの上昇を避けるため、またはその簡便さに影響を与えるためにもデザインされる。
本発明のある特定の実施形態では、抗-グリコール酸オキシダーゼDsiRNA剤は、以下のうち1つ以上の特徴を持つ。(i)DsiRNA剤は非対称であり、例えばアンチセンス鎖上に3’オーバーハングを持つ、および(ii)DsiRNA剤は、活性siRNAへのdsRNAのDicer結合と処理の方向を指向するために、センス鎖上に改変3’末端を持つ。本実施形態にしたがって、dsRNAにおける最も長い鎖は、25~35ヌクレオチド(例えば25、26、27、28、29、30、31、32、33、34または35ヌクレオチド)を含む。特定のこのような実施形態では、DsiRNA剤は、センス鎖が25~34ヌクレオチドを含み、センス鎖の3’末端が、アンチセンス鎖の5’末端と平滑末端を形成し、一方アンチセンス鎖が26~35ヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖の3’末端上にオーバーハングを形成するように非対称である。1つの実施形態では、DsiRNA剤は、センス鎖が25~28ヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖が25~30ヌクレオチドを含むように非対称である。したがって、得られたdsRNAは、アンチセンス鎖の3’末端上にオーバーハングを持つ。オーバーハングは、1~4ヌクレオチド、例えば2ヌクレオチドである。センス鎖はまた5’リン酸塩を有してもよい。
DsiRNA剤はまた、以下のうち1つ以上の特徴をさらに持つことができる。(a)アンチセンス鎖は、典型的21マーから右シフトを持つ(例えば、DsiRNAは、DsiRNA内の推定Dicer開裂部位の5’まで伸長するアンチセンス鎖ヌクレオチド長を含み、このようなアンチセンス鎖ヌクレオチドは、センス鎖中の推定Dicer開裂の3’を伸長しているセンス鎖の対応するヌクレオチドと塩基対を形成する)、(b)鎖は、完全に相補的でなくてよく、すなわちこの鎖は、単一のミスマッチ塩基対を含んでよい(ミスマッチ塩基対を有するDsiRNAのグリコール酸オキシダーゼ阻害活性が、十分なレベルで維持される(例えばミスマッチ塩基対を有しない対応するDsiRNAと比較して、少なくとも50%以上のグリコール酸オキシダーゼ阻害活性、少なくとも60%以上のグリコール酸オキシダーゼ阻害活性、少なくとも70%以上のグリコール酸オキシダーゼ阻害活性、少なくとも80%以上のグリコール酸オキシダーゼ阻害活性、少なくとも90%以上のグリコール酸オキシダーゼ阻害活性または少なくとも95%以上のグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を維持する)という条件で、ある特定の実施形態では、本発明のDsiRNAは、1、2、3、4または5以上のミスマッチ塩基対を有する。ある特定の実施形態では、ミスマッチ塩基対は、DsiRNAのアンチセンス鎖とセンス鎖との間に存在する。いくつかの実施形態では、ミスマッチ塩基対は、アンチセンス鎖と標的RNAとの間に存在する(または存在すると予想される)。ある特定の実施形態では、アンチセンス鎖残基と、想定Ago2開裂部位の標的RNA配列中3’に局在する標的RNA内の対応する残基との間でのミスマッチ塩基対の存在が維持され、本発明のDsiRNAのグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を増強さえしてもよい)、(c)ロック核酸のような塩基改変が、センス鎖の5’末端に含まれてよい。「典型的」21マーsiRNAは、従来の技術を用いてデザインされる。1つの技術において、種々の部位が、並行して、または試薬の1つが効果的であるという希望とともに、同一の標的に特異的な種々の異なるsiRNA二本鎖を含むプール中で一般に試験される(Ji et al.,2003,FEBS Lett 552:247-252)。他の技術は、活性RNAiエフェクター分子を得る可能性を上げるためのデザインルールおよびアルゴリズムを使用する(Schwarz et al.,2003,Cell 115:199-208;Khvorova et al.,2003,Cell 115: 209-216;Ui-Tei et al.,2004,Nucleic Acids Res 32:936-948;Reynolds et al.,2004,Nat Biotechnol 22:326-330;Krol et al.,2004,J Biol Chem 279:42230-42239;Yuan et al.,2004,Nucl Acids Res 32(ウェブ発行):W130-134;Boese et al.,2005,Methods Enzymol 392:73-96)。siRNAのハイスループット選別もまた開発されてきた(米国特許公開公報第2005.0042641 A1号)。潜在的標的部位をまた、二次構造予測によって解析できる(Heale et al.,2005,Nucleic Acids Res 33(3): e30)。ついで、この21マーを使用して右シフトをデザインし、21マーの5’末端上に3~9のさらなるヌクレオチドを含める。これらのさらなるヌクレオチドの配列は制限されない。1つの実施形態では、追加したリボヌクレオチドは、標的遺伝子の配列に基づく。本実施形態においてさえ、標的配列とアンチセンスsiRNAとの間の完全な相補性は必要とされるものではない。
本発明のDsiRNA剤の第1および第2のオリゴヌクレオチドは、完全な相補性を必要とするものではない。これらは、生物学的条件下でアニールすし、かつ標的配列に対して十分に相補的なsiRNAを産出するDicerに対する基質を提供するために十分に相補的であることのみが必要である。ロック核酸またはLNA’sは当業者によく公知である(Elmen et al.,2005,Nucleic Acids Res 33:439-447;Kurreck et al.,2002,Nucleic Acids Res 30:1911-1918;Crinelli et al.,2002,Nucleic Acids Res 30:2435-2443;Braasch and Corey, 2001,Chem Biol 8:1-7;Bondensgaard et al., 2000,Chemistry 6:2687-2695;Wahlestedt et al.,2000,Proc Natl Acad Sci USA 97:5633-5638)。1つの実施形態では、LNAをセンス鎖の5’末端に組み込む。別の実施形態では、LNAを、アンチセンス鎖上に3’オーバーハングを含むようにデザインされた二本鎖中のセンス鎖の5’末端に組み込む。
ある特定の実施形態では、本発明のDsiRNA剤は、25-塩基対長を持つセンス鎖と、2塩基3’-オーバーハングを持つ27-塩基対長を持つアンチセンス鎖の非対称構造を持つ。他の実施形態では、非対称構造を持つこのDsiRNA剤はさらに、2つのリボヌクレオチドの代わりに、センス鎖の3’末端にて2-デオキシヌクレオチドを含む。
2つの別々のオリゴヌクレオチドを含む、ある特定のDsiRNA剤組成物は、三次構造によって連結可能である。三次構造は、DsiRNA剤上のDicer活性を阻害せず、標的遺伝子から転写されたRNAの指向された崩壊と干渉するものではない。1つの実施形態では、三次構造は、化学結合基であってよい。多くの好適な化学結合基が本技術分野で公知であり、使用可能である。あるいは、三次構造は、ヘアピン構造が、dsRNA組成物を作製している2つのオリゴヌクレオチドのアニーリングに際して産出されるような様式で、DsiRNA剤の2つのオリゴヌクレオチドを結合させるオリゴヌクレオチドであってよい。ヘアピン構造は、DsiRNA剤上のDicer活性を阻害せず、グリコール酸オキシダーゼRNAの指向された崩壊と干渉しない。
グリコール酸オキシダーゼcDNAおよびポリペプチド配列
知られているヒトおよびマウスのグリコール酸オキシダーゼ(HAO1)cDNAおよびポリペプチド配列は、以下の:ヒトヒドロキシ酸オキシダーゼ1(HAO1)第NM_017545.2号および対応するヒトHAO1ポリペプチド配列GenBank寄託番号第NP_060015.1号;ならびにマウス野生型HAO1配列GenBank寄託番号第NM_010403.2号(Mus musculus C57BL/6 HAO1)および対応するマウスHAO1配列GenBank寄託番号第NP_034533.1号を含む。
dsRNAグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を評価するためのin vitroアッセイ
無細胞系でのRNAiを繰り返すin vitroアッセイを使用して、グリコール酸オキシダーゼRNA配列(類)を標的化しているdsRNA構築物を評価し、したがって、dsRNAのグリコール酸オキシダーゼ特異的遺伝子阻害活性(また本明細書中でグリコール酸オキシダーゼ阻害活性を指す)を評価できる。このアッセイには、グリコール酸オキシダーゼRNAに対して指向したdsRNA(例えばDsiRNA)剤との利用に適合した、Tushl et al.,1999,Genes and Development,13,3191-3197およびZamore et al.,2000,Cell,101,25-33によって記述されたシステムが含まれる。合胞体胚盤葉由来のDrosophila抽出物を、in vitroにてRNAi活性を再構築するために使用する。標的RNAは、T7 RNAポリメラーゼを用いる選択されたグリコール酸オキシダーゼ発現プラスミドからのin vitro転写を介して、または化学合成を介して産出される。センスおよびアンチセンスのdsRNA鎖(例えば各20uM)を、90℃で1分間、ついで37℃で1時間(100mM酢酸カリウム、30mM HEPES-KOH、pH7.4、2mM酢酸マグネシウムのような)緩衝液中でのインキュベーションによってアニールし、ついで溶解緩衝液(例えば100mM 酢酸カリウム、pH7.4での30mM HEPES-KOH、2mM酢酸マグネシウム)中で希釈する。アニーリングをTBE緩衝液中アガロースゲル上のゲル電気泳動によってモニタし、臭化エチジウムで染色できる。Drosophila溶解物を、脱塩素化し、溶解した酵母糖蜜寒天上で回収したOregon Rハエ由来の0~2時間齢胚を用いて調製する。溶解物を遠心し、上清を単離する。本アッセイには、50%溶解物[vol/vol]、RNA(10~50pM最終濃度)、およびdsRNA(10nM最終濃度)を含む10%[vol/vol]溶解緩衝液を含む反応混合物が含まれる。反応混合液はまた、10mM リン酸クレアチン、10ug/mlクレアチンホスホキナーゼ、100um GTP、100uM UTP、100uM CTP、500uM ATP、5mM DTT、0.1U/uL RNasin(Promega)および100uMの各アミノ酸を含む。酢酸カリウムの最終濃度を100mMに調節する。反応を氷上でプレアセンブルし、RNA添加する前に10分間、25℃にてプレインキュベートし、25℃にてさらに60分間インキュベートする。反応を4容量の1.25×Passive Lysis Buffer(Promega)で反応停止する。標的RNA開裂をRT-PCR解析または本技術分野で公知の他の方法によってアッセイし、dsRNAが反応より除外された対照反応と比較する。
あるいは、アッセイのために内部標識した標的RNAを、[α-32P]CTPの存在下、in vitro転写によって調製し、スピンクロマトグラフィーによるG50Sephadexカラムを通し、さらに精製することなく標的RNAとして使用する。任意に、標的RNAを、T4ポリヌクレオチドキナーゼ酵素を用いて、5’-32P-末端標識する。アッセイを、上記のように実施し、標的RNAとRNAiによって産出される特定のRNA開裂産物を、ゲルのオートラジオグラフィー上で可視化する。開裂の割合を、未処置の対照RNAまたはdsRNAなしの対照反応由来のRNA、およびアッセイによって産出された開裂産物を表すバンドのPHOSPHOR IMAGER(登録商標)(オートラジオグラフィー)定量によって決定する。
1つの実施形態において、本アッセイを、dsRNA媒介RNAi開裂に対するグリコール酸オキシダーゼRNA標的中の標的部位を決定するために使用し、ここで複数のdsRNA構築物を、例えば標識化標的RNAの電気泳動またはノザンブロットによって、ならびに本技術分野でよく知られている他の方法論によってアッセイ反応を解析することで、グリコール酸オキシダーゼRNA標的のRNAi媒介開裂に関してスクリーニングする。
ある特定の実施形態では、好適な対照に対して、例えばグリコール酸オキシダーゼレベルにおける50%減少が系、細胞、組織または生命体にて観察された場合、本発明のdsRNAはグリコール酸オキシダーゼRNA阻害活性を持つと見なされる。本発明のdsRNAのグリコール酸オキシダーゼ阻害活性の決定に対するさらなる境界(metes and bounds)は上に記載されている。
抗-グリコール酸オキシダーゼdsRNA剤の共役と伝達
ある特定の実施形態では、本発明は、グリコール酸オキシダーゼの阻害が、治療効果を有すると予測される、または治療効果を有すると実証されている疾患または障害(例えば、原発性高シュウ酸尿症1型(PH1)などの肝疾患)を有する、またはそれらを発症させるリスクを持つ対象を治療する方法に関する。このような実施形態では、dsRNAは、グリコール酸オキシダーゼの阻害が、治療効果を有すると予測される、または治療効果を有すると実証されている疾患または障害を制御するための新規治療薬剤として働き得る。本方法は、本発明の医薬組成物を患者(例えばヒト)に投与し、それによって、グリコール酸オキシダーゼ(HAO1)RNAの発現、レベルおよび/または活性が低減することを含む。グリコール酸オキシダーゼ(HAO1)RNAによってコードされたポリペプチドの発現、レベルおよび/または活性はまた、dsRNAがグリコール酸オキシダーゼ転写産物の非コード領域に対して指向する場合(例えば標的化5’UTRまたは3’UTR配列)でさえ、本発明のdsRNAによって低減してもよい。これらの高い特異性のために、本発明のdsRNAは、任意に多型対立遺伝子が個々および/または集団内で存在する対立遺伝子特異的様式であっても、細胞および組織のグリコール酸オキシダーゼ(HAO1)配列を特に標的化できる。
グリコール酸オキシダーゼの阻害が、治療効果を有すると予測される、または治療効果を有すると実証されている疾患または障害の治療において、dsRNAを、対象の細胞または組織、例えば、グリコール酸オキシダーゼの脱制御を示し、かつ/またはグリコール酸オキシダーゼレベルの低減のために標的化された対象の細胞または組織との接触に持ち込むことが可能である。例えば、グリコール酸オキシダーゼRNA配列の全てまたは一部と実質的に同一のdsRNAを、in vivoまたはin vitroいずれかで、このような細胞との接触に持ち込むか、またはこのような細胞内へ導入してよい。同様に、グリコール酸オキシダーゼRNA配列の全てまたは一部と実質的に同一のdsRNAを、グリコール酸オキシダーゼの阻害が、治療効果を有すると予測される、または治療効果を有すると実証されている疾患または障害を持つ、または発症させるリスクのある対象に直接投与してよい。
本発明のdsRNA剤の治療的利用は、多数の異なるdsRNA剤配列を含むdsRNA剤の製剤の利用を含み得る。例えば、2以上、3以上、4以上、5以上などの本明細書で記述した薬剤を、例えばグリコール酸オキシダーゼRNAの多数の異なる領域を標的とする、または標的グリコール酸オキシダーゼRNAだけでなく、例えばグリコール酸オキシダーゼの阻害が、治療効果を有すると予測される、または治療効果を有すると実証されている疾患または障害と関連した細胞性標的遺伝子といった標的をも標的とする製剤を産出するように組み合わせることができる。本発明のdsRNA剤をまた、dsRNA剤のいずれかの鎖が、2以上のグリコール酸オキシダーゼRNAの領域を独立して標的するように、またはdsRNA剤の鎖の1つが、本技術分野で公知のグリコール酸オキシダーゼの細胞性標的遺伝子を標的とするように構築してもよい。
標的核酸分子の1超の領域を標的とする多機能dsRNA分子の利用がまた、グリコール酸オキシダーゼRNAレベルおよび発現の強力な阻害を提供できる。例えば、本発明の単一多機能dsRNA構築物が、HAO1-1171とHAO1-1378の部位両方を同時に標的とすることができ、さらにおよび/またはあるいは、本発明の単一または多機能薬剤を、グリコール酸オキシダーゼの1つのスプライスバリアントを他よりも選択的に標的とするようにデザインできる。
したがって、本発明のdsRNA剤は個々に、または他の薬剤との組み合わせまたは併せて、グリコール酸オキシダーゼの阻害が治療効果を有すると予測される、または治療効果を有すると実証されている疾患または障害を治療、阻害、低減または予防するために使用できる。例えば、dsRNA分子を、治療に好適な条件下、単独で、または1つ以上の薬剤との組み合わせで、対象に投与可能であり、当業者にとって明白な他の適切な細胞に投与可能である。
dsRNA分子をまた、対象または生体中のグリコール酸オキシダーゼの阻害が治療効果を有すると予測される、または治療効果を有すると実証されている疾患または障害を治療する、阻害、低減または予防するための他の公知の治療との組み合わせで使用できる。例えば、記述した分子を、本技術分野で公知のように、対象または生体内のグリコール酸オキシダーゼの阻害が治療効果を有すると予測される、または治療効果を有すると実証されている疾患または障害を治療、阻害、低減または予防するために、1つ以上の公知の化合物、治療または手順と組み合わせて使用できる。
本発明のdsRNA剤は、他の部位(例えばペプチドのような非核酸部位)、有機化合物(例えば染料、コレステロールなど)と(例えばそのセンス鎖またはアンチセンス鎖のその5’または3’末端で)共役可能であり、または共役していなくてよい。この方法でdsRNA剤を改変することは、対応する非共役dsRNA剤と比較して細胞取込を改善し、得られるdsRNA剤誘導体の細胞標的化活性を増強してよく、細胞内のdsRNA剤誘導体をトレースするために有用であり、または対応する非共役dsRNA剤と比較してdsRNA剤誘導体の安定性を改善する。
ある特定の実施形態では、dsRNA複合体の具体的な例示的形態が企図される。とりわけ、RNAi療法、例えば本明細書で具体的に例示されるdsRNAなどは、in vivoで肝臓細胞への特に良好な送達能を実証している(例えば、脂質ナノ粒子および/またはダイナミックなポリコンジュゲートもしくはGalNAc複合体などの複合体により、ある特定の例示的実施形態では、1つ以上のGalNAc部分を、dsNAの3’オーバーハング領域および/もしくは5’オーバーハング領域に、任意にdsNAの「伸長」オーバーハング領域に(例えば、このようなオーバーハングの5以上のヌクレオチド、8以上のヌクレオチドの例などに)共役させることができる;さらにならびに/またはあるいは、1つ以上のGalNAc部分を、dsNAのds伸長領域に、例えばdsNAのガイド/アンチセンス鎖の5’末端領域およびdsNAのパッセンジャー/センス鎖の対応する3’末端領域により形成される二本鎖領域に、ならびに/もしくはdsNAのガイド/アンチセンス鎖の3’末端領域およびdsNAのパッセンジャー/センス鎖の対応する5’末端領域により形成される二本鎖領域に共役させることができる)。したがって、本明細書に記載されるものなどの製剤化RNAi療法は、肝臓中に存在する、肝臓に由来する、またはさもなければ肝臓を含む疾患または障害を治療または予防するための魅力的な様式である。
核酸、ベクターおよび宿主細胞を導入する方法
本発明のdsRNA剤を、直接細胞に(すなわち細胞内に)導入してよく、または空洞、間質腔内、生命体の循環中に細胞外で導入してよく、経口で導入してよく、または核酸を含む溶液で細胞または生命体を浴させることによって導入してよい。血管または血管外の循環、血液またはリンパ系、および脳脊髄液が、核酸を導入してよい部位である。
本発明のdsRNA剤を、核酸を含む溶液の注射、核酸によって覆われた粒子の照射、核酸溶液中の細胞または生命体の浸漬、または核酸の存在下での細胞膜のエレクトロポレーションを含む、本技術分野で公知の核酸伝達方法を用いて導入可能である。脂質媒介担体伝達、化学媒介伝達、リン酸カルシウムのようなカチオン性リポソームトランスフェクションなどのような核酸を細胞に導入するための本技術分野で公知の他の方法を使用してよい。核酸を、以下の、細胞による核酸取込を増強する、または標的グリコール酸オキシダーゼRNAの阻害を増加させる、といった活性の1つ以上を実施する他の成分と一緒に導入してよい。
標的グリコール酸オキシダーゼRNAを持つ細胞は、生殖系または体性、分化全能性または多能性、分裂または非分裂、柔組織または上皮、不死化または形質導入した系などが由来であってよい。細胞は、幹細胞または分化細胞であってよい。分化した細胞型には、脂肪細胞、繊維芽細胞、筋細胞、心筋細胞、内皮細胞、ニューロン、グリア細胞、血液細胞、巨核球、リンパ球、マクロファージ、好中球、好酸球、好塩基球、マスト細胞、白血球、顆粒球、ケラチノサイト、コンドロサイト、骨芽細胞、破骨細胞、肝細胞、内分泌または外分泌腺の細胞が含まれる。
特定の標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列と、伝達されたdsRNA剤物質の用量に依存して、本工程は、グリコール酸オキシダーゼRNAに対しての部分的または完全な機能の欠損を提供し得る。標的細胞の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%以上でのRNAレベルまたは発現(グリコール酸オキシダーゼRNA発現またはコードされたポリペプチド発現のいずれか)の減少または欠損が例として挙げられる。グリコール酸オキシダーゼRNAレベルまたは発現の阻害は、グリコール酸オキシダーゼRNAまたはグリコール酸オキシダーゼRNA-コードタンパク質のレベルの欠如(または観察可能な減少)を意味する。特異性は、細胞の他の遺伝子における明らかな効果なしに、グリコール酸オキシダーゼRNAを阻害する能力を意味する。この阻害の結果は、細胞または生命体の外部特性の試験によって、またはRNA溶液ハイブリッド形成、ヌクレアーゼ保護、ノザンハイブリッド形成、逆転写、マイクロアレイでの遺伝子発現モニタリング、抗体結合、酵素免疫測定法(ELISA)、ウェスタンブロッティング、放射免疫アッセイ(RIA)、他の免疫アッセイ、および蛍光活性化細胞解析(FACS)のような生化学的技術によって確認可能である。本発明のdsRNA剤による標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列の阻害は、in vivoまたはin vitroのいずれかで、グリコール酸オキシダーゼの阻害が治療効果を有すると予測される、または治療効果を有すると実証されている疾患または障害、例えば原発性高シュウ酸尿症1型(PH1)または他の希な肝疾患の発症/進行における、このようなdsRNA剤の投与の効果に基づいて測定可能でもある。PH1および/または他の希な肝疾患の治療および/または減少には、PH1または他の希な肝疾患に関連する臓器障害(例えば、腎障害および/または肝障害)の停止または減少を含み得る(例えば、腎障害、肝障害、シュウ酸カルシウム沈着、全身性シュウ酸症、溶骨性病変、骨端線離開(例えば、対象の骨において)、腎臓石灰化を含む腎性骨症、および/または皮膚、目もしくは他の臓器の石灰化/シュウ酸カルシウム沈着の、例えば10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%以上の減少、かつ対数の観点で測定可能であり、細胞、組織、または対象への本発明のdsRNA剤の投与を介して、腎障害、肝障害、シュウ酸カルシウム沈着、全身性シュウ酸症、溶骨性病変、骨端線離開(例えば、対象の骨において)、腎臓石灰化を含む腎性骨症および皮膚、目または他の臓器の石灰化/シュウ酸カルシウム沈着の、例えば10倍、100倍、1000倍、105倍、106倍、107倍減少を達成できる)。
細胞株または全生命体でのRNA媒介阻害では、そのタンパク質産物が容易にアッセイされる、レポーターまたは薬物耐性遺伝子の発現を測定できる。このようなレポーター遺伝子には、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)、アルカリホスファターゼ(AP)、βガラクトシダーゼ(LacZ)、ベータグルコロニダーゼ(GUS)、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、緑色蛍光タンパク質(GFP)、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)、ルシフェラーゼ(Luc)、ノパリンシンターゼ(NOS)、オクトパインシンターゼ(OCS)およびそれらの誘導体が含まれる。多数の選別可能なマーカーが利用可能であり、アンピシリン、ブレオマイシン、クロラムフェニコール、ゲンタマイシン、ヒグロマイシン、カナマイシン、リンコマイシン、メトトレキセート、ホスフィノリシン、プロマイシンおよびテトラサイクリンに対する耐性を供与する。アッセイに応じて、遺伝子発現の量の定量化により、本発明にしたがって処理されない細胞と比較して、10%、33%、50%、90%、95%または99%超程度阻害を判定できる。
注射物質の用量が少なくなり、およびRNAサイレンシング薬剤の投与後の時間が長くなると、より小さな細胞画分における阻害がもたらされ得る(例えば少なくとも標的細胞の10%、20%、50%、75%、90%または95%)。細胞内での遺伝子発現の定量化は、標的グリコール酸オキシダーゼRNAの蓄積または標的タンパク質の翻訳のレベルにて同様の量の阻害を示してもよい。例として、阻害の効果を、細胞内の遺伝子産物の量を評価することによって判定してもよく、RNAは、阻害dsRNAのために使用した領域の外側にヌクレオチド配列を持つハイブリッド形成プローブで検出してよく、または翻訳されたポリペプチドは、その領域のポリペプチド配列に対して作製された抗体で検出してよい。
dsRNA剤は、少なくとも1つのコピー/細胞の伝達を許容する量で導入してよい。物質のより大きな用量(例えば少なくとも5、10、100、500または1000コピー/細胞)が、より効果的な阻害を産出してもよく、より低い用量がまた、特定の適用のために有用であってもよい。
グリコール酸オキシダーゼ生物学
グリコール酸オキシダーゼ(HAO1遺伝子の産物)は、ミトコンドリア/ペルオキシソームグリシン代謝経路において、グリコール酸塩をグリオキシル酸塩に変換させる要因となる酵素である。グリコール酸塩は、グリシン代謝経路の無害な中間体であるが、グリオキシル酸塩の蓄積(例えば、AGT1変異による)は、(カルシウムが最初に腎臓中に、最終的には他の臓器中に沈着して)シュウ酸塩の蓄積を亢進させ、最終的にPH1疾患をもたらす。
医薬組成物
ある特定の実施形態では、本発明は、本発明のdsRNA剤を含む医薬組成物を提供する。dsRNA剤試料は、好適に製剤化され、それが存在する場合に、十分な試料の一部が、遺伝子サイレンシングを誘導するために細胞内に入ることを許容する任意の方法によって細胞の環境内に導入可能である。dsRNAに関する多くの製剤は、本技術分野で公知であり、dsRNAが標的細胞内に入り、働くことができる限り使用可能である。例えば、米国特許出願公開第2004/0203145A1号および第2005/0054598 A1号を参照のこと。例えば、本発明のdsRNA剤を、リン酸緩衝食塩水溶液、リポソーム、ミセル構造およびカプシドのような緩衝溶液中に製剤化できる。カチオン性脂質を備えたdsRNA剤の製剤を、dsRNA剤の細胞内へのトランスフェクションを促進するために使用可能である。例えば、リポフェクチン(米国特許第5,705,188号)のようなカチオン性脂質、カチオン性グリセロール誘導体、およびポリリシン(PCT国際特許公開第97/30731号)のようなポリカチオン性分子を使用できる。好適な脂質には、オリゴフェクタミン、リポフェクタミン(Life Technologies)、NC388(Ribozyme PhARmaceuticals、Inc.Boulder,Colo.)、またはFuGene6(Roche)が含まれ、これら全ては製造業者の取扱説明書にしたがって使用できる。
このような組成物には、概して核酸分子と薬学的に許容可能な担体が含まれる。本明細書で使用するところの語句「薬学的に許容可能な担体」には、薬学的投与に適合可能な食塩水、溶媒、分散培地、コーティング剤、抗菌剤、抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが含まれる。補助的な活性化合物もまた組成物内に組み込むことができる。
医薬組成物を、その意図する投与経路に適合するように製剤化する。投与経路の例には、非経口、例えば静脈内、皮膚内、皮下、経口(例えば吸入)、経皮(局所)、経粘膜および腸投与が含まれる。非経口、皮膚内または皮下適用のために使用される溶液または懸濁液には、以下の、注射用の水、生理食塩水溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒のような無菌希釈液、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン類のような抗菌剤、アスコルビン酸または二硫化ナトリウムのような抗酸化剤、エチレンジアミンテトラ酢酸のようなキレート剤、酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩のような緩衝液および塩化ナトリウム、デキストロースのような浸透圧の調節のための薬剤といった成分を含むことができる。pHを、塩酸または水酸化ナトリウムのような酸または塩基で調節可能である。非経口調製物は、ガラスまたはプラスチックからなるアンプル、使い捨てシリンジまたは多重用量バイアル内に同封可能である。
注射可能な用途に好適な医薬組成物には、無菌水溶液(水溶性である場合)または分散液、および無菌注射可能な溶液または分散液の即時調製のための無菌粉末が含まれる。静脈内投与のために、好適な担体には、生理学的食塩水、静菌水、Cremophor EL.TM.(BASF、PARsippany,NJ)またはリン酸緩衝食塩水(PBS)が含まれる。全ての場合で、本組成物は無菌でなければならず、簡単にシリンジ注入可能な程度まで流動的であるべきである。製造および保存の条件下で安定であるべきであり、細菌および真菌のような微生物の汚染作用にが防止されなければならない。担体は、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレンングリコールなど)、ならびにこれらの好適な混合液を含む、溶媒または分散培地とすることができる。適切な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティングの利用によって、分散液の場合、要求される粒子の大きさの維持によって、かつ界面活性剤の利用によって、維持可能である。微生物の活性の防止は、種々の抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン類、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって達成可能である。多くの場合、組成物中に等張剤、例えば糖類、マンニトール、ソルビトールのようなポリアルコール類、塩化ナトリウムを含めることが好ましい。注射可能組成物の長期間の吸収を、組成物内に、吸収を遅延させる薬剤、例えばアルミニウム一ステアリン酸およびゼラチンを加えることによって達成可能である。
無菌注射可能溶液は、必要に応じて、上記に列挙した成分のうち1つ以上の組み合わせと、選択した溶媒中の必要量の活性化合物を組み込み、続いて濾過滅菌することにより調製できる。一般的に、分散液は、基礎分散培地と上記に列挙した必要な他の成分とを含む、無菌ビヒクル内に活性化合物を組み込むことによって調製する。無菌注射可能溶液の調製のための無菌粉末の場合、好ましい調製方法は、前もって濾過滅菌したその溶液から活性成分+任意の所望な成分を回収する吸引乾燥および凍結乾燥である。
経口組成物は一般的に、不活性希釈液または食用担体を含む。経口治療投与の目的のために、活性化合物を、賦形剤と組み込み、錠剤、トローチまたは例えばゼラチンカプセルのようなカプセルの形態で使用可能である。経口組成物はまた、マウスウォッシュとしての利用のために流体の担体を用いて調製可能である。薬学的に適合可能な結合剤、および/またはアジュバント物質を、組成物の一部として含めることが可能である。錠剤、ピル、カプセル、トローチなどは、以下の、結晶セルロース、ガムトラガカントもしくはゼラチンのような結合剤、デンプンもしくはラクトースのような賦形剤、アルギン酸、プリモゲルもしくはトウモロコシデンプンのような崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムもしくはSterotesのような潤滑油、二酸化コロイドシリコーンのような流動促進剤、スクロースもしくはサッカリンのような甘味剤、またはペパーミント、サリチル酸メチルもしくはオレンジ香味料のような香味料、といった成分または同様の性質の化合物のいずれかを含んでよい。
吸入による投与のために、化合物を、例えば二酸化炭素のような気体といった高圧ガスを含む加圧容器もしくはディスペンサー、またはネブライザー由来のエアゾルスプレーの形状で伝達する。このような方法には、米国特許第6,468,798号に記述されたものが含まれる。
全身投与がまた、経粘膜または経皮的手段によって可能でもある。経粘膜投与または経皮投与では、浸潤されるべきバリアに対して適切な浸透剤が製剤で使用される。このような浸透剤は一般的に本技術分野で公知であり、例えば、経粘膜投与では、界面活性剤、胆汁酸塩およびフシジン酸誘導体が含まれる。経粘膜投与は、経鼻スプレーまたは座薬の使用を介して実施可能である。経皮投与では、活性化合物を、本技術分野で一般的に公知の軟膏(ointments)、軟膏(salves)、ジェルまたはクリームに製剤化する。
本化合物をまた、(例えばココアバターおよび他のグリセリド類のような従来の座薬基体を備えた)座薬、または腸伝達のための停留かん腸の形態で調製可能である。
本化合物はまた、限定するものではないが、McCaffrey et al.(2002),Nature,418(6893),38-9(流体力学トランスフェクション);Xia et al.(2002),Nature Biotechnol.,20(10),1006-10(ウイルス媒介伝達);またはPutnam (1996),Am.J.Health Syst.PhARm.53(2),151-160,erratum at Am. J. Health Syst.Pharm.53(3),325(1996)にて記述された方法を含む、本技術分野で公知の方法を用いてトランスフェクションまたは感染によって投与可能である。
また、本化合物を、DNAワクチンのような核酸剤の投与に好適な方法によって投与可能である。これらの方法には、遺伝子銃、生物注入器、および皮膚パッチならびに米国特許第6,194,389号にて開示されたマイクロ粒子DNAワクチン技術のようなニードルフリー方法、および米国特許第6,168,587号にて開示されたような粉末形状ワクチンによる哺乳類経皮ニードルフリーワクチン化が含まれる。さらに、とりわけHamajima et al.(1998),Clin.Immunol.Immunopathol.,88(2),205-10.Liposomesに記載されるように(例えば、米国特許第6,472,375号にて記述されたような)、経鼻伝達が可能であり、マイクロカプセル化も利用可能である。(例えば、米国特許第6,471,996号にて記述されたような)生物分解性、標的化可能マイクロ粒子伝達システムもまた使用可能である。
1つの実施形態では、活性化合物を、インプラントおよびマイクロカプセル化伝達系を含む、徐放製剤のような、体からの急速な消失に対して化合物を保護する担体で調製する。酢酸エチレンビニル、ポリアンヒドリド類、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルソエステル類およびポリ酢酸のような生物分解性、生物適合性ポリマーを使用可能である。このような製剤は、標準技術を用いて調製可能である。物質はまた、Alza CorporationおよびNova Pharmaceuticals,Inc.から商業的に入手可能である。(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体で感染した細胞に標的化したリポソームを含む)リポソーム懸濁液を、薬学的に許容可能な担体として使用可能でもある。これらは、例えば米国特許第4,522,811号にて記述されたような、当業者に公知の方法にしたがって調製可能である。
このような化合物の毒性および治療効果を、例えばLD50(集団の50%が致死する用量)およびED50(集団の50%の治療上有効量)を決定するために、細胞培養液または実験動物における標準薬学的手順によって決定できる。毒性および治療効果の間の用量比が治療指数であり、比率LD50/ED50で表すことが可能である。高い治療指数を表す化合物が好ましい。毒性副作用を表す化合物を使用してよい一方で、感染していない細胞への損傷の可能性を最小限にし、それによって副作用を低減させるために、罹患組織の部位へ、このような化合物を標的化する伝達系をデザインすることに注意が払われるべきである。
細胞培養アッセイおよび動物試験から得たデータを、ヒトにおける使用のための用量の範囲を定式化する際に使用可能である。このような化合物の用量は、好ましくは毒性がほとんどないか、全くないED50を含む循環濃度範囲内にある。用量は、使用する用量形態および利用した投与経路に応じてこの範囲内で変化してよい。本発明の方法にて使用される化合物では、治療上有効量は、細胞培養アッセイからまず推定可能である。用量を、細胞培養液中で測定したようなIC50(すなわち、症状の最大半量阻害を達成する試験化合物の濃度)を含む、循環血漿濃度範囲を達成するように、動物モデルにて定式化してよい。このような情報を使用して、ヒトに有用な用量をより正確に決定するできる。血漿中のレベルを、例えば高性能液体クロマトグラフィーによって測定してよい。
本明細書で定義したように、治療的有効量の核酸分子(すなわち有効用量)は、選択した核酸に依存する。例えば、dsRNA(または、例えばこのようなdsRNAをコードする構築物)を、およそ1pg~1000mgの範囲の単一投与用量で投与してよく、いくつかの実施形態では、10、30、100、もしくは1000pg、または10、30、100、もしくは1000ng、または10、30、100、もしくは1000μg、または10、30、100、もしくは1000mgを投与してよい。いくつかの実施形態では、1~5gの組成物を投与可能である。本組成物は、2日に1回を含む、1以上の回数/日~1以上の回数/週投与可能である。当業者は、限定するものではないが、疾患または障害の重症度、先行治療、対象の一般的健康および/または年齢、他の疾患の存在を含む特定の要因が、対象を効果的に処置するために要求される用量およびタイミングに影響を与え得ることを理解するであろう。さらに、治療的有効量の核酸(例えばdsRNA)、タンパク質、ポリペプチド、または抗体での対象の治療には、単一治療が含まれてよく、または好ましくは一連の治療が含まれてよい。
本発明の核酸分子は、限定するものではないが、例えば、Xiaらにより(2002)上記にて記述されたものを含む、本技術分野で公知の方法を用いて、発現構築物、例えばウイルスベクター、レトロウイルスベクター、発現カセット、またはプラスミドウイルスベクター内に挿入可能である。発現構築物は、例えば、吸入、経口、静脈注射、局所投与によって(米国特許第5,328,470号明細書を参照のこと)、または定位注射によって(例えばChen et al.(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,91,3054-3057)対象に伝達可能である。伝達ベクターの薬学的調製物には、適切な希釈液中のベクターが含まれてよく、または伝達ビヒクルが埋め込まれる徐放マトリックスを含むことができる。あるいは、完全な伝達ベクター、例えばレトロウイルスベクターを、組換え細胞から完全なまま産出可能である場合、薬学的調製物は、遺伝子伝達系を産出する1つ以上の細胞を含むことができる。
発現構築物は、適切な発現系での使用に好適な構築物であってよく、限定するものではないが、本技術分野で公知のような、レトロウイルスベクター、直線発現カセット、プラスミドおよびウイルスまたはウイルス由来ベクターを含んでもよい。このような発現構築物には、1つ以上の誘導可能なプロモーター、U6 snRNAプロモーターまたはH1 RNAポリメラーゼIIIプロモーターのような、RNA Pol IIIプロモーター系、または本技術分野で公知の他のプロモーターを含んでよい。本構築物は、siRNAの1つまたは両方の鎖を含み得る。両方の鎖を発現している発現構築物にはまた、両方の鎖を連結しているループ構造が含むことができ、または各鎖は、同一の構築物内の別々のプロモーターから別々に転写され得る。各鎖はまた、別々の発現構築物、例えばTuschl(2002,Nature Biotechnol 20:5005-505)から転写可能でもある。
細胞の環境内にdsRNA剤を導入する方法が、細胞の型、およびその環境の構成に依存し得ることが理解できる。例えば、細胞が液体内で見られる時に、1つの好ましい製剤は、リポフェクタミン中でのような脂質製剤によるものであり、dsRNA剤を細胞の液体環境に直接添加できる。脂質製剤をまた、静脈内、筋肉内または腹腔内注射によって、または経口で、または吸入または本技術分野で公知のような他の方法によって動物に投与できる。本製剤が、哺乳類、とりわけヒトのような動物内への投与に好適である場合、本製剤はまた薬学的に許容可能である。オリゴヌクレオチドを投与するための薬学的に許容可能な製剤が公知であり、利用可能である。いくつかの例において、dsRNA剤を緩衝液または生理食塩水溶液中で製剤化し、製剤化したdsRNA剤を、卵母細胞での研究でのように、直接細胞内に注入することが好ましい場合がある。dsRNA剤二本鎖の直接注射もまた実施され得る。dsRNA(例えばDsiRNA剤)を導入する好適な方法に関して、米国特許公開公報第2004/0203145 A1号を参照のこと。
好適な量のdsRNA剤を導入しなければならず、これらの量は、標準の方法を用いて実験的に決定できる。概して、細胞の環境中の個々のdsRNA剤種の効果的な濃度は、50ナノモル濃度以下、10ナノモル濃度以下であり、または1ナノモル濃度以下で濃度での組成物を使用できる。別の実施形態では、200ピコモル濃度以下、100ピコモル濃度以下、50ピコモル濃度以下、20ピコモル濃度以下、および10ピコモル濃度以下、5ピコモル濃度以下、2ピコモル濃度以下、または1ピコモル濃度以下の濃度を用いる方法を、多くの環境で使用できる。
十分な量のdsRNA剤が細胞に入りその効果を発揮するようにdsRNA剤組成物が製剤化される場合、本方法は、細胞が生存可能な細胞外マトリックスにdsRNA剤組成物を添加することにより実行できる。例えば、本方法は、液体培養液または細胞増殖培地のような液体中、組織外植片中、または哺乳類、とりわけヒトのような動物を含む全生命体中に存在する細胞を用いて使用できる。
グリコール酸オキシダーゼRNAのレベルまたは活性は、本技術分野で公知の、または後に開発される好適な方法によって決定できる。標的RNAおよび/または標的RNAの発現を測定するために使用する方法が、標的RNAの性質に依存し得ることが理解できる。例えば、標的グリコール酸オキシダーゼRNA配列がタンパク質をコードする場合、語句「発現」は、グリコール酸オキシダーゼ遺伝子(ゲノムまたは外来源由来のいずれか)から由来する、タンパク質またはグリコール酸オキシダーゼRNA/転写産物を意味することができる。このような例において、標的グリコール酸オキシダーゼRNAの発現を、グリコール酸オキシダーゼRNA/転写産物の量を直接測定することによって、またはグリコール酸オキシダーゼタンパク質の量を測定することによって決定可能である。タンパク質を、染色または免疫ブロッティングによって、またはタンパク質が測定可能な反応を触媒する場合、反応速度を測定することによってなどのタンパク質アッセイにて測定可能である。全てのこのような方法が、本技術分野で公知であり、使用可能である。標的グリコール酸オキシダーゼRNAレベルが測定されるべきである場合、RNAレベルを検出するための本技術分野で認識された方法を使用可能である(例えばRT-PCR、ノザンブロッディングなど)。本発明のdsRNA剤でのグリコール酸オキシダーゼRNAの標的化で、対象、組織中、in vitroまたはin vivoいずれかでの、細胞中の、または細胞抽出物中の、グリコール酸オキシダーゼRNAまたはタンパク質のレベルを減少させる際の、dsRNA剤の有効性の測定をまた、グリコール酸オキシダーゼ-関連表現型(例えば、PH1、PH1-関連バイオマーカーおよび/または表現型、他の希な肝疾患および関連バイオマーカーおよび/または表現型などのような、例えば疾患または障害)の低減の程度を決定するために使用可能でもある。上記測定は、細胞、細胞抽出物、組織、組織抽出物または他の好適な供給源物質で実施できる。
グリコール酸オキシダーゼRNAの発現が低減したかどうかの決定は、RNAレベルにおける変化を正確に検出可能な好適な方法とすることができる。概して、この決定は、dsRNA剤の少なくとも一部が細胞質に入るように未消化のdsRNAを細胞環境に導入し、その後標的RNAのレベルを測定することによって実施される。同様の測定を、同一の未処理細胞上で行い、それぞれの測定から得られた結果を比較する。
dsRNA剤は、薬理学的に有効量のdsRNA剤と、薬学的に許容可能な担体を含む、医薬組成物として製剤化できる。薬学的、または治療的に有効な量は、意図する薬理学的、治療上または予防上の結果を産出するのに効果的なdsRNA剤の量を意味する。語句「薬理学的有効量」および「治療上有効量」または単に「有効量」は、意図する薬理学的、治療上または予防上の結果を産出するのに効果的なRNAの量を意味する。例えば、当該臨床治療が、疾患または疾病に関連した測定可能なパラメータにおいて、少なくとも20%の減少が見られた時に有効とされる場合、当該疾患または障害の治療に対する薬物の治療上有効量は、当該パラメータにおける少なくとも20%減少に影響を与えるのに必要な量である。
本発明の好適な製剤化された医薬組成物を、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、経皮、空路(エアゾル)、腸、膣および(バッカルおよびサブリンガルを含む)局所投与を含む、非経口経路などによるような、本技術分野で公知の方法によって投与可能である。いくつかの実施形態では、本医薬組成物は、静脈または非経口内点滴または注射によって投与される。
一般に、dsRNAの好適な用量ユニットは、0.001~0.25ミリグラム/レシピエントのキログラム体重/日の範囲、または0.01~20マイクログラム/キログラム体重/日の範囲、または0.001~5マイクログラム/キログラム体重/日の範囲、または1~500ナノグラム/キログラム体重/日の範囲、または0.01~10マイクログラム/レシピエントのキログラム体重/日の範囲、または0.10~5マイクログラム/レシピエントのキログラム体重/日の範囲、または0.1~2.5マイクログラム/キログラム体重/日の範囲である。dsRNAを含む医薬組成物は、1日1回投与可能である。しかしながら、治療薬剤はまた、1日を通して適切な間隔で投与される、2、3、4、5、6またはそれ以上のサブ用量を含む用量ユニットで投与されてもよい。この場合、各サブ用量に含まれるdsRNAは、総合一日用量ユニットを達成するために相応により小さくなければいけない。用量ユニットはまた、例えば数日の間隔にわたり、dsRNAの持続しかつ一定した放出を提供する従来の徐放製剤を用いて、数日にわたる単一用量のために合成可能である。徐放製剤は本技術分野でよく知られている。本実施形態では、用量ユニットは、対応する複数の一日用量を含む。製剤に関係なく、医薬組成物は、処置される動物またはヒトの標的遺伝子の発現を阻害するのに十分な量で、dsRNAを含まなければいけない。本組成物は、dsRNAの複数ユニットの合計が、まとめて十分な用量を含む方法で合成可能である。
ヒトに好適な用量範囲を製剤化するために、データを細胞培養アッセイと動物研究から得ることができる。本発明の組成物の用量は、毒性がほとんどまたは全くない、(公知の方法によって決定したような)ED50を含む、循環濃度の範囲内である。用量は、使用した剤形および利用した投与経路に応じて、この範囲内で変化してよい。本発明の方法にて使用する化合物では、治療上有効用量は、まず細胞培養アッセイより推定できる。細胞培養中で決定したような、IC50(すなわち、症状の最大半量阻害を達成する試験化合物の濃度)を含む化合物の循環血漿濃度範囲を達成するために、動物モデルにて用量を定式化してよい。このような情報は、ヒトに有用な用量をより正確に決定するために使用できる。血漿中のdsRNAのレベルを、標準方法によって、例えば高性能液体クロマトグラフィーによって測定してよい。
医薬組成物は、投与のための取扱説明書とともに、キット、容器、パックまたはディスペンサー内に含まれることができる。
治療方法
本発明は、グリコール酸オキシダーゼ(例えばHAO1転写産物および/もしくはグリコール酸オキシダーゼタンパク質レベルの正常機能および/もしくは誤調節および/もしくは上昇)によって、全体としてもしくは部分的に引き起こされる、もしくはグリコール酸オキシダーゼの選択的標的化介して処置可能な疾患または障害のリスクのある(または受けやすい)対象を治療する予防的および治療的方法の両方を提供する。
本明細書で使用するところの「治療」または「治療すること」は、疾患もしくは障害、疾患もしくは障害の症状、もしくは疾患に向かう傾向を治癒させる、治す、緩和する、軽減する、変化させる、治療する、改善する、好転させるまたは影響を与える目的で、疾患もしくは障害、疾患もしくは障害の症状、もしくは疾患もしくは障害に向かう傾向を持つ患者への治療的薬剤(例えばdsRNA剤またはそれをコードしているベクターまたはトランスジーン)の適用もしくは投与、またはこのような患者から単離した組織もしくは細胞株への治療薬剤の適用もしくは投与として定義される。
1つの態様において、本発明は、対象に治療薬剤(例えばdsRNA剤またはそれをコードしているベクターもしくはトランスジーン)を投与することによって、対象中で、(例えばグリコール酸オキシダーゼ発現の阻害を介して対象内での、例えばPH1形成事象の開始を防止することを含む)上述の疾患または障害を予防する方法を提供する。疾患に対してリスクを有する対象を、例えば、本明細書で記述したような診断または予後アッセイの1つまたは組み合わせによって同定できる。予防的薬剤の投与は、例えば対象中のPH1の検出、または疾患もしくは障害の症状特徴の顕在化の前に実施可能であり、それによって疾患または障害が予防され、あるいはその進行が遅延する。
本発明の別の態様は、対象を治療的に治療する方法、すなわち疾患または障害の症状の開始を変更する方法に関する。これらの方法は、in vitro(例えば、dsRNA剤とともに細胞を培養することによって)、あるいはin vivo(例えば対象にdsRNA剤を投与することによって)で実施可能である。
治療の予防的および治療的方法の両方に関して、このような治療はとりわけ、ファーマコジェノミクスの領域から得られた知識に基づいてあつらえ、または改変してよい。本明細書で使用するところの「ファーマコジェノミクス」は、遺伝子シークエンシング、統計学的遺伝学、および臨床試験および市場における薬物に対する遺伝子発現解析のような、ゲノミクス技術の適用を意味する。より具体的には、本語句は、どのようにして患者の遺伝子が、彼または彼女の薬物に対する応答を決定するか(例えば、患者の「薬物応答表現型」または「薬物応答遺伝子型」)の研究を意味する。したがって、本発明の別の態様は、個々の薬物応答遺伝子型にしたがって、本発明の標的HAO1RNA分子または標的HAO1RNAモジュレータいずれかでの個々の予防的または治療的治療をあつらえるための方法を提供する。ファーマコジェノミクスは、臨床医または医師が、治療より最も利益を得る患者へ、予防的または治療的処置を標的化し、毒性薬物関連副作用を経験する患者の治療を避けることを可能にする。
治療薬剤を、選択した動物モデルで試験可能である。例えば、本明細書で記述したようなdsRNA剤(またはそれをコードしている発現ベクターもしくはトランスジーン)は、上記薬剤での治療の有効性、毒性または副作用を決定するために、動物モデルにて使用可能である。あるいは、薬剤(例えば治療薬剤)を、このような薬剤の作用機序を決定するために、動物モデルにて使用可能である。
HAO1mRNAレベルおよび発現の下方調節を評価するために有用なモデル
細胞培養
本発明のdsRNA剤を、in vivoにて、例えば以下の手順を用いて、開裂活性に対して試験可能である。本発明のdsRNA剤によって標的化されたHAO1cDNA内のヌクレオド配列を、上記のHAO1配列中に示す。
本発明のdsRNA試薬を、HAO1RNAおよび/またはグリコール酸オキシダーゼタンパク質阻害の程度を決定するために、HeLaまたは他の哺乳類細胞(例えば、ヒト細胞株Hep3B、HepG2、DU145、Calu3、SW480、T84、PL45など、およびマウス細胞株Hepa1-6、AML12、Neuro2aなど)を用いて、細胞培養液中で試験できる。ある特定の実施形態では、DsiRNA試薬(例えば図1および上述構造を参照のこと)を、本明細書で記述したように、HAO1標的に対して選択する。HAO1RNA阻害は、例えば、培養HeLa細胞、または培養液中の他の形質転換されたか、形質転換されていない哺乳類細胞への、好適なトランスフェクション薬剤によるこれらの試薬の送達後に測定する。標的HAO1RNAの相対量を、レポーターアッセイ(例えば、以下に例示されるような)によって、および/または増幅のリアルタイムPCRモニタリング(例えばABI7700TAQMAN(登録商標))を用いて、HPRT1、アクチンもしくは他の適切な対照に対して測定する。比較を、関係しない標的、または同一の総長および化学式を持つ無作為化DsiRNA対照、または単に適切なビヒクル処理もしくは未処理の対照に対して実施したオリゴヌクレオチド配列の活性に対して実施する。第一および第二リード試薬を、標的に対して選択し、最適化を実施した。
TAQMAN(登録商標)(増幅のリアルタイムPCRモニタリング)およびmRNAのライトサイクラー定量化
RT-qPCRアッセイについて、総RNAを、例えば大規模抽出用のAmbion Rnaqueous 4-PCR精製キット、または96-ウェルプレート用のPromega SV96を用いて、DsiRNA伝達後の細胞から調製する。Taqman解析のために、二重標識化プローブを、例えば5’末端にて共有結合したレポーター色素FAMまたはVICと3’末端に共役したクエンサー色素TAMRAで合成した。PCR増幅を、例えば10uL総RNA、100nMフォワードプライマー、100mMリバースプライマー、100nM プローブ、1×TaqMan PCR反応緩衝液(PE-Applied Biosystems)、5.5mM MgCl2、100uMの各dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP、0.2U RNase Inhibitor(Promega)、0.025U AmpliTaq Gold(PE-Applied Biosystems)および0.2U M-MLV逆転写酵素(Promega)からなる50uL反応液を用いて、ABI PRISM 7700配列検出器上で実施する。温度サイクル条件は、48℃にて30分間、95℃にて10分間、続いて95℃にて15秒間と60℃の40サイクル、および、および60℃で1分間からなることができる。標的HAO1mRNAレベルの定量を、段階希釈した総細胞RNA(300、100、30、10ng/rxn)から産出した標準物質に対して決定し、例えば、平行または同一のいずれかのチューブTaqMan反応におけるHPRT1 mRNAに対して正規化する。
ウェスタンブロッディング
細胞タンパク質抽出物を、標準マイクロ調製技術を用いて(例えばRIPA緩衝液を使用して)調製可能である。細胞タンパク質抽出物を、Tris-Glycineポリアクリルアミドゲル上で泳動し、膜上に移す。非特異的結合を、例えば5%不脂肪ミルクとの1時間のインキュベーションにて阻害し、続いて4℃にて16時間一次抗体でインキュベーションできる。洗浄後、二次抗体を、例えば室温にて1時間(1:10,000希釈)適用し、シグナルを、VersaDocイメージングシステム上で検出する。
いくつかの細胞培養系において、カチオン性脂質が、培養液中の細胞に対するオリゴヌクレオチドのバイオアベイラビリティを増強することが示されてきた(Bennet, et al.,1992,Mol.Pharmacology,41,1023-1033)。1つの実施形態では、本発明のdsRNA分子を、細胞培養実験のために、カチオン性脂質と複合体化する。dsRNAとカチオン性脂質との混合物を、細胞への添加の直前に、血清を含まないOptimMEM(InVitrogen)中で調製する。OptiMEMを室温(約20~25℃)まで温め、カチオン性脂質を最終の所望濃度まで加える。dsRNA分子をOptiMEMに、所望の濃度まで加え、溶液を希釈したdsRNAに加え、15分間室温にてインキュベートする。用量応答実験において、RNA複合体を、カチオン性脂質の添加前に、OptiMEMで段階希釈する。
動物モデル
抗-HAO1dsRNA剤の有効性を、動物モデルにおいて評価してよい。本技術分野で公知のようなPH1の動物モデルを、抗-HAO1dsRNAの有効性、効力、毒性などの評価のために使用可能である。抗-HAO1dsRNAの評価に有用な例示的動物モデルとしては、グリコール酸塩負荷のマウスモデルおよびPH1疾患の遺伝子組換えマウスモデルが挙げられる。このような動物モデルは、本発明の組成物のアッセイのための、供給源細胞または組織としても使用できる。このようなモデルはまた、治療的利用に向けてHAO1遺伝子発現の調節における、本発明のdsRNA組成物の有効性の前臨床評価のために使用できるか、または使用のために適合できる。
このようなモデルおよび/または野生型マウスを、HAO1レベル、発現、HAO1-関連表現型、疾患または障害の発症などを阻害する本発明のdsRNA分子の有効性の評価において使用できる。これらのモデル、野生型マウスおよび/または他のモデルを同様に、前臨床設定にて、本発明のdsRNA分子の安全性/毒性および有効性を評価するために使用できる。
本発明のHAO1標的化dsRNAの評価に有用な動物モデル系の特異的な例には、野生型マウスおよび遺伝子組換えアラニン-グリオキシル酸アミノトランスフェラーゼ欠損モデルマウスが含まれる(Salido et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 103(48):18249-54を参照のこと)。in vivo実験における例において、本発明のdsRNAを、このようなマウスモデルに、0.01~0.1~1mg/kgの範囲の用量で尾静脈注射するか、または繰り返し用量を、単一用量のIC50レベルで投与し、臓器試料(例えば、肝臓、ただし前立腺、腎臓、肺、膵臓、結腸、皮膚、脾臓、骨髄、リンパ節、乳腺脂肪体なども含み得る)を、最終用量を投与してから24時間後に回収する。ついでこのような臓器を、使用するモデルに応じてマウスおよび/もしくはヒトHAO1レベルに関して、ならびに/またはPH1-関連表現型に対する影響に関して評価する。活性期間も最終dsRNA投与から、例えば1、4、7、14、21日以上で試験できる。
本発明の実施は、他に指摘がない限り、当業者の技術内である、化学、分子生物学、微生物学、組換え体DNA、遺伝学、免疫学、細胞生物学、細胞培養およびトランスジェニック生物学の従来の技術を使用する。例えば、Maniatis et al.,1982, Molecular Cloning(Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor,N.Y.);Sambrook et al.,1989,Molecular Cloning,2nd Ed.(Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor,N.Y.);Sambrook and Russell,2001,Molecular Cloning,3rd Ed.(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.);Ausubel et al.,1992),Current Protocols in Molecular Biology(John Wiley & Sons,including periodic updates);Glover,1985,DNA Cloning(IRL Press,Oxford);Anand,1992;Guthrie and Fink,1991;Harlow and Lane,1988,Antibodies,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.);Jakoby and Pastan,1979;Nucleic Acid Hybridization(B.D.Hames&S.J.Higgins eds.1984);Transcription And Translation(B.D.Hames&S.J.Higgins eds.1984);Culture Of Animal Cells(R.I.Freshney,Alan R.Liss,Inc.,1987);Immobilized Cells And Enzymes(IRL Press,1986);B.Perbal,A Practical Guide To Molecular Cloning(1984);the treatise, Methods In Enzymology(Academic Press,Inc.,N.Y.); Gene Transfer Vectors For Mammalian Cells(J.H.Miller and M.P.Calos eds.,1987,Cold Spring Harbor Laboratory);Methods In Enzymology,Vols.154 and 155(Wu et al.eds.),Immunochemical Methods In Cell And Molecular Biology(Mayer and Walker,eds.,Academic Press,London,1987);Handbook Of Experimental Immunology,Volumes I-IV(D.M.Weir and C.C.Blackwell,eds.,1986);Riott,Essential Immunology,6th Edition,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1988;Hogan et al.,Manipulating the Mouse Embryo,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1986);Westerfield,M.,The zebrafish book.A guide for tHeLaboratory use of zebrafish(Danio rerio),(4th Ed.,Univ.of Oregon Press,Eugene,2000)を参照のこと。
他に定義しない限り、本明細書で使用した全ての技術的かつ化学的語句は、本発明の属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を持つ。本明細書で記述したものと同様または等価の方法および物質を、本発明の実施または試験で使用できるが、好適な方法および物質が以下で記述されている。全ての発行物、特許明細書、特許、および本明細書で言及された他の参考文献が、参考文献として援用される。矛盾がある場合、定義を含む本明細書が制御する。さらに、物質、方法および実施例は単なる例示であり、限定する意図はない。
本発明は、以下の実施例を参照して記述され、これらは例示するために提供されるものであり、任意の方法で本発明の限定を意図するものではない。本技術分野でよく知られている標準技術、または以下で特に記述される技術を使用した。
実施例1:二本鎖RNAオリゴヌクレオチドの調製
オリゴヌクレオチド合成および精製
DsiRNA分子は、RNAメッセージ中の種々の部位、例えば本明細書で記述したRNA配列内の標的配列と相互作用するようにデザインした。本例示の薬剤において、384のヒト標的HAO1配列を評価のために選択した(選択した384のヒト標的HAO1部位が、マウスHAO1転写配列中の対応する部位と共に保存されていることが予測された)。DsiRNA分子の1つの鎖の配列は、上述の標的HAO1部位配列と相補的であった。DsiRNA分子は、本明細書で記述した方法を用いて化学的に合成した。一般に、DsiRNA構築物を、19~23マーsiRNAに対して記述したような固相オリゴヌクレオチド合成法を用いて合成した(例えば、Usmanらの米国特許第5,804,683号;第5,831,071号;第5,998,203号;第6,117,657号;第6,353,098号;第6,362,323号;第6,437,117号;第6,469,158号;Scaringeらの米国特許第6,111,086号;第6,008,400号;第6,111,086号を参照のこと)。
個々のRNA鎖を合成し、標準の方法にしたがってHPLC精製した(Integrated DNA Technologies,アイオワ州コーラルビル)。例えば、RNAオリゴヌクレオチドを、標準技術(Damha and Olgivie, 1993, Methods Mol Biol 20: 81-114; Wincott et al., 1995, Nucleic Acids Res 23: 2677-84)を用いて、固相ホスホロアミダイト化学反応を用いて合成し、脱保護し、NAP-5カラム(Amersham Pharmacia Biotech,Piscataway,N.J.)上で脱塩した。オリゴマーを、15分間段階直線勾配を用いて、Amersham Source 15Qカラム(1.0cm×25cm; Amersham Pharmacia Biotech、ニュージャージー州ピスカタウェイ)上のイオン交換高性能液体クロマトグラフィー(IE-HPLC)を用いて精製した。勾配は、90:10 緩衝液A:B~52:48 緩衝液A:Bで変化し、ここで緩衝液Aは100mM Tris pH8.5であり、緩衝液Bは100mM Tris pH8.5、1M NaClであった。試料を260nmでモニタし、全長オリゴヌクレオチド種に対応するピークを回収し、プールし、NAP-5カラム上で脱塩し、凍結乾燥した。
各オリゴマーの純度を、Beckman PACE 5000(Beckman Coulter, Inc.、カリフォルニア州フラートン)上でのキャピラリー電気泳動(CE)によって決定した。CEキャピラリーは、100μm内径を持ち、ssDNA 100R Gel(Beckman-Coulter)を含有した。概して、約0.6nmolのオリゴヌクレオチドをキャピラリー内に注入し、444V/cmの電場中で走らせ、260nmでのUV吸光度によって検出した。変性Tris-ホウ酸塩-7M-尿素ランニング緩衝液をBeckman-Coulterから購入した。オリゴリボヌクレオチドを、以下に記述する実験での使用のために、CEによって評価したように、少なくとも90%純度で得た。化合物同一性を、製造業者の推奨プロトコールにしたがって、Voyager DE.TM.Biospectometry Work Station(Applied Biosystems,カリフォルニア州フォスターシティ)上での、マトリックス補助レーザー吸収イオン化飛行時間(MALDI-TOF)質量分析によって確認した。しばしば0.2%の予測分子量内で、全てのオリゴマーの相対分子量を得た。
二本鎖の調製
一本鎖RNA(ssRNA)オリゴマーを、例えば100mM 酢酸カリウム、30mM HEPES pH7.5からなる二本鎖緩衝液中100μM濃度で、再懸濁した。相補的センス鎖およびアンチセンス鎖を等モル量で混合し、例えば50μM二本鎖の最終溶液を得た。試料をRNA緩衝液(IDT)中5’間100℃まで熱し、使用の前に室温まで冷却した。二本鎖RNA(dsRNA)オリゴマーを-20℃で保存した。一本鎖RNAオリゴマーを、凍結乾燥または-80℃にてヌクレアーゼフリーの水中で保存した。
命名法
一貫性のために、以下の命名法を本明細書で使用した。二本鎖に与えた名前は、オリゴマーの長さと、オーバーハングの有無とを示唆する。「25/27」は、2-塩基3’-オーバーハングを含む、25塩基センス鎖と、27塩基アンチセンス鎖とを持つ非対称二本鎖である。「27/25」は、27塩基センス鎖と25塩基アンチセンス鎖とを持つ非対称二本鎖である。
細胞培養およびRNAトランスフェクション
HeLa細胞を得て、5%CO2下、37℃にて、10%ウシ胎児血清(HyClone)を含むDMEM(HyClone)中で維持した。RNAトランスフェクションのために、細胞を、Lipofectamine(商標)RNAiMAX(Invitrogen)を用いて、製造業者の取り扱い説明書にしたがって、1nMまたは0.1nMの最終濃度でDsiRNAでトランスフェクトした。簡単に記すと、例えば以下の実施例3の0.1nMのトランスフェクションでは、各DsiRNAのストック溶液の一定分量を、Opti-MEM I(Invitrogen)およびLipofectamin(商標)RNAiMAXと、150μL(0.3nM DsiRNAを備える)の容量に達するまで混合した。得られた150μL混合液を、室温にて20分間インキュベートして、DsiRNA:Lipofectamine(商標)RNAiMAX複合体を形成させた。一方、標的細胞をトリプシン処理し、培地中に再懸濁させた。20分間の複合体形成の終わりに、ウェルあたり50uLのDsiRNA:RNAiMAX混合物を、96ウェルプレート中の3組のウェルに添加した。最後に、細胞懸濁液100μLを各ウェルに加え(最終容量150μL)、プレートを24時間インキュベーター内に配置した。
グリコール酸オキシダーゼ阻害の評価
ヒトHeLa細胞中のHAO1標的遺伝子ノックダウンをレポーターアッセイによって決定した(HeLa細胞を、Psi-Check-HsHAO1プラスミドで形質転換し、ついでウミシイタケルシフェラーゼレベルを、ルミノメーターを使用して検出した)一方で、HPRTおよびRPL23ハウスキーピング遺伝子に対して、ならびに対照DsiRNAおよび/またはモックトランスフェクション対照でのトランスフェクションに対して正規化した値を用いて、マウスHepa1-6細胞中のHAO1標的遺伝子ノックダウンをqRT-PCRによって決定した。
RNA単離および解析
培地を吸引し、総RNAをSV96キット(Promega)を用いて抽出した。総RNAを、製造業者の取扱説明書にしたがって、SuperscriptII、Oligo dTおよびランダムヘキサマーを用いて逆転写した。概して、得られたcDNAを、HAO1遺伝子ならびにマウス遺伝子HPRT-1およびRPL23の両方に特異的なプライマーとプローブとを用いて、qPCRによって解析した。ABI7700を、増幅反応のために使用した。各試料を三重で試験した。相対グリコール酸オキシダーゼRNAレベルを、HPRT1およびRPL23RNAレベルに対して正規化し、トランスフェクション対照試料中で得たRNAレベルと比較した。
実施例2:グリコール酸オキシダーゼのDsiRNA阻害
グリコール酸オキシダーゼを標的としているDsiRNA分子を、上述のようにデザインして合成し、阻害有効性に関してヒトHeLa細胞(あるいは、HepG2または他のヒト細胞を使用できただろう)中で試験した。トランスフェクションのために、アニールしたDsiRNAを、トランスフェクション試薬(Lipofectamine(商標)RNAiMAX、Invitrogen)と混合し、室温にて20分間インキュベートした。HeLa(ヒト)またはHepa1-6(マウス)細胞(あるいは、マウスAML12または他のマウス細胞を使用できただろう)をトリプシン処理し、培地中で再懸濁し、ウェルに加え(100μL/ウェル)、150μlの容量で、1nMの最終DsiRNA濃度を得た。各DsiRNAトランスフェクション混合液を、三重DsiRNA処理のために3つのウェルに加えた。細胞を37℃にて24時間、DsiRNAトランスフェクション混合液の継続存在下、インキュベートした。24時間の時点で、ウミシイタケルシフェラーゼレベルの検出のために、ヒト細胞でルミノメーターアッセイを実施した、またはRNAを、処理したマウス細胞の各ウェルから調製した。このようなマウス細胞については、トランスフェクション混合液を含む上清をまず除去して廃棄し、ついで細胞を溶解し、各ウェルからRNAを調製した。処理後の標的レポータールシフェラーゼレベル(ヒト)またはHAO1RNAレベル(マウス)を、対照から得られた値に対して正規化した値を用いて、HAO1標的遺伝子に対してルミノメーター(ヒト)またはqRT-PCR(マウス)によって評価した。三重のデータを平均し、%エラーを各処置に対して決定した。正規化データを表にしてグラフ化し、対照との比較で、活性DsiRNAによる標的mRNAの減少を決定した(以下の表11および図2A~2Fを参照のこと)。
実施例3:グリコール酸オキシダーゼのDsiRNA阻害-二次スクリーニング
上記実験の96の非対称DsiRNA(Hs HAO1を標的とする96のうち、26はMm HAO1も標的とした)を、ついで二次アッセイで試験し(「フェーズ2」)、このようなアッセイの結果を図3A~3Fにてヒストグラムの形態で提示した。特に、上記で試験したものから選択した96の非対称DsiRNAを、ヒトHeLa細胞の環境中1nMまたは0.1nMにて(二重アッセイで)ヒトHAO1の阻害に関して評価した(図3Aおよび3B)。これらの96非対称DsiRNAをまた、マウスHepa1-6細胞の環境中1nMまたは0.1nMにて、マウスHAO1の阻害に関して(二重に)評価した(図3C~3F)。図3Aおよび3Bにて示すように、多くの非対称DsiRNAが、HeLa細胞の環境中でアッセイした場合、サブナノモル濃度にて有意なヒトHAO1阻害有効性を再現的に示した。
理論に束縛されるものではないが、DsiRNA媒介mRNAノックダウン後のmRNA残存量を測定するためにRT-qPCR法を使用する場合、mRNA内におけるqPCRアッセイの位置が、ノックダウンの検出に影響を与え得ることに留意する。DsiRNA指向性mRNA開裂点により近いqPCRアッセイは通常、より信頼性の高いmRNAレベルの測定値を生成する。例えば、qPCRアッセイを開裂点から離れるように位置付ける場合、DsiRNA指向性開裂から得られるmRNA断片の緩やかな分解は、不自然に高いqPCRシグナル(ノックダウンの「偽陰性」)を生成し得る。この兆候は、DsiRNA部位近傍に位置するqPCRアッセイを使用すると高ノックダウンとして検出され、DsiRNA部位から離れて位置するqPCRアッセイを用いると不自然な「低」ノックダウンとして検出される。この状況では、DsiRNA部位近傍でのqPCRアッセイを定量化に使用する。
図3C~3Fにて示すように、いくつかの非対称DsiRNAも、マウスHepa1-6細胞の環境中でアッセイした場合、サブナノモル濃度で有意なマウスHAO1阻害有効性を有すると同定した。
実施例4:グリコール酸オキシダーゼ標的化DsiRNAのIn Vivo有効性の評価
ある特定の活性HAO1標的化DsiRNAの、マウスの肝臓内でHAO1レベルを減少させる能力を試験した。本研究で用いたDsiRNAは、HAO1-1105、HAO1-1171、HAO1-1221、HAO1-1272、HAO1-1273、HAO1-1316、HAO1-1378およびHAO1-1379であり、その各々をパッセンジャー(センス)鎖改変パターン「SM107」およびガイド(アンチセンス)鎖改変パターン「M48」(パターンは上に記載)で合成した。本研究を実施するために、原発性高シュウ酸尿症モデルを、0.25mLの0.5Mグリコール酸塩の経口強制投与により、メスのC57BL/6マウス中で尿中シュウ酸塩の蓄積を引き起こして生成した。動物を無作為化し、体重に基づいて群に割り当てた。1mg/kgまたは0.1mg/kgのDsiRNAを含有する脂質ナノ粒子(LNP;ここではEnCore-2345という名称のLNP製剤を用いた)での動物の静脈内投薬を、0日目に開始した。投薬を続けて1週間に2回行い、グリコール酸塩負荷前にマウスに合計で3用量投与した。シュウ酸塩/クレアチニンレベルの評価のために、グリコール酸塩負荷の4時間後および24時間後に尿試料を収集した(実験フローチャートの図4を参照のこと)。ついで、グリコール酸塩負荷の24時間後に動物を犠牲死させた。肝臓を解剖して計量し、HAO1レベルを、RT-qPCR、ViewRNA、グリコール酸オキシダーゼのウェスタンブロットおよび/またはグリコール酸オキシダーゼ免疫組織化学を使用して評価した(ViewRNA、グリコール酸オキシダーゼのウェスタンブロットおよびグリコール酸オキシダーゼ免疫組織化学のデータは示さず)。血清試料でも、グリコール酸オキシダーゼの検出のためにELISAを実施した(データは示さず)。特に、1mg/kgで投与した場合、8つ全てのDsiRNAがHAO1の強力なノックダウンを示した(図5)。in vivoで試験した8つのDsiRNAのうち少なくとも2つ(HAO1-1171およびHAO1-1378)はまた、0.1mg/kgで投与した場合に、全ての処理動物でHAO1の強力なノックダウンも示した。図5に示すように、0.1mg/kgでのHAO1-1171-M107/M48DsiRNAの投与が、処理マウスの肝臓組織で平均70%のノックダウンを引き起こした一方で、1mg/kgでの投与は、処理マウスの肝臓組織で平均97%のノックダウンをもたらした。同様に、0.1mg/kgでのHAO1-1378-M107/M48DsiRNAの投与が、処理マウスの肝臓組織で平均53%のノックダウンを引き起こした一方で、1mg/kgでの投与は、処理マウスの肝臓組織で平均97%のノックダウンをもたらした。0.1mg/kgおよび1mg/kgの両方でのHAO-1171誘導ノックダウンを、ViewRNAのin situハイブリダイゼーションアッセイによってさらに確認した。
1mg/kg量のHAO1標的化DsiRNAであるHAO1-1171およびHAO1-1378(図6およびデータは示さず)で処理したマウスの肝臓組織で、HAO1mRNAノックダウンの強力なレベルを観察し、0.1mg/kg量のこれらのHAO1標的化DsiRNAであっても、強力なHAO1ノックダウンをもたらした。図6に示すように、単回用量のHAO1-1171DsiRNA処理は、処理動物の肝臓において投与後少なくとも120時間、耐久的なHAO1mRNA標的ノックダウンを達成した。強力なHAO1ノックダウンを肝臓で達成したが、最初のグリコール酸塩負荷実験では、決定的な表現型結果を得られなかった(データは示さず)。
追加のin vivo実験では、HAO1およびシュウ酸塩レベルの両方を、対照およびDsiRNA処理した遺伝子組換えPH1モデルマウスの両方で評価した。
実施例5:In Vitroでのグリコール酸オキシダーゼ標的化DsiRNAの改変形態の評価
上記の実施例3から選択した24のDsiRNAを、「M107」パッセンジャー鎖の改変と対を形成する2’-O-メチルガイド鎖改変パターン(上に示されるように、「M17」、「M35」、「M48」および「M8」)で調製した。これらのDsiRNA配列の各々に関して、「M107」パッセンジャー鎖改変パターンと一体となった4つのガイド鎖改変パターンのM17、M35、M48およびM8の各々を有するDsiRNAを、HeLa細胞の環境において1.0nMおよび0.1nM(二重アッセイ)濃度での、ヒトHeLa細胞中のHAO1阻害についてアッセイした。図7Aが、このような二本鎖の特定の改変パターンを示す(斜線の残基は、2’-O-メチル改変を有するこれらを示す)一方で、図7Bおよび7Cは、試験した24の二本鎖配列(HAO1-65、75、77、80、83、96、1198、1480、1490、1491、1499、1501、1171、1279、1504、1549、1552、1696、1315、1316、1375、1378、1379および1393)に対応する4つの改変二本鎖の各々に対するヒトHAO1ノックダウン有効性データを示す。図7Bおよび7Cで実証されるように、試験した多くの二本鎖が、試験した高度に改変した形態の全てにわたり0.1nM濃度であっても、強力なHAO1ノックダウン有効性を有すると実証した。
8つの二本鎖配列(HAO1-m1167、m1276、m1312、m1313、m1372、m1375、m1376およびm1390、これらはヒト二本鎖のHAO1-1171、1279、1315、1316、1375、1378、1379および1393にそれぞれ対応する)を、4つの二本鎖改変パターンの同じ範囲にわたって、マウスHepa1-6細胞中のノックダウン有効性についても試験した。図7Dおよび7Eに示すように、これらの二本鎖の大部分が、0.03nMほどの低濃度であっても、二本鎖改変パターンの範囲にわたり、マウス細胞中で強力なHAO1ノックダウン有効性を示した。
実施例6:In Vitroでのグリコール酸オキシダーゼ標的化DsiRNAの追加的改変形態の評価
実施例5で上述した24のHAO1標的化二本鎖配列の同じセットを、固定の「M48」ガイド鎖改変パターンと一体となった4つの2’-O-メチルパッセンジャー鎖改変パターン(「M107」、「M14」、「M24」および「M250」)の範囲を有するように調製した。これらのDsiRNAを、HeLa細胞の環境において1.0nMおよび0.1nM(二重アッセイ)濃度でHAO1阻害についてアッセイした。図8Aが、このような二本鎖の特定の改変パターンを示す(斜線の残基は、2’-O-メチル改変を有するこれらを示す)一方で、図8Bおよび8Cは、試験した24の二本鎖配列(HAO1-65、75、77、80、83、96、1198、1480、1490、1491、1499、1501、1171、1279、1504、1549、1552、1696、1315、1316、1375、1378、1379および1393)に対応する4つの改変二本鎖の各々に対するヒトHAO1ノックダウン有効性データを示す。図8Bおよび8Cで実証されるように、試験した追加の二本鎖の多くが、試験した高度に改変したパッセンジャー鎖(固定のガイド鎖改変パターンを有する)形態の全てにわたり0.1nM濃度であっても、強力なHAO1ノックダウン有効性を有すると実証した。
8つの二本鎖配列(HAO1-m1167、m1276、m1312、m1313、m1372、m1375、m1376およびm1390、これらはヒト二本鎖のHAO1-1171、1279、1315、1316、1375、1378、1379および1393にそれぞれ対応する)を、4つの二本鎖改変パターンの同じ範囲にわたり、マウスHepa1-6細胞中のノックダウン有効性についても試験した(上記実施例5の二本鎖と対照的に、パッセンジャー鎖改変パターンを変更し、ガイド鎖改変パターンを固定した)。図8Dおよび8Eに示すように、これらの二本鎖の大部分が、0.03nMほどの低濃度であっても、二本鎖改変パターンの範囲にわたり、マウス細胞中で強力なHAO1ノックダウン有効性を示した。
実施例7:In Vitroでのグリコール酸オキシダーゼ標的化DsiRNAの改変形態のさらなる評価
上記24のHAO1標的化二本鎖配列(HAO1-65、75、77、80、83、96、1171、1198、1279、1315、1316、1375、1378、1379、1393、1480、1490、1491、1499、1501、1504、1549、1552および1696)のパッセンジャー(センス)鎖およびガイド(アンチセンス)鎖の両方のさらなる改変パターンを、図9A~9Dに示すように、2’-O-メチル改変パターンを有するように調製した。これらの大幅に改変したDsiRNAを、HeLa細胞(ルシフェラーゼレポーター系、すなわちPsi-Check-HsHAO1プラスミドを使用して;図9E~9H)またはHAO1で安定にトランスフェクトしたヒトHEK293細胞(HEK293-pcDNA_HAO1細胞;図9I~9L)のいずれかの環境において、1.0nMおよび0.1nM(二重アッセイ)濃度でHAO1阻害についてアッセイした。図9D~9Lで実証されるように、試験した追加の二本鎖の多くが、試験した広範囲に改変した形態の全てにわたり0.1nM濃度であっても、強力なHAO1ノックダウン有効性を有すると同定した。事実、全ての標的配列に関して、両方の鎖上に広範囲な2’-O-メチル改変を有する1つ以上の二本鎖を、HAO1発現の強力な阻害剤であると同定した。さらに、これらの結果は、上記実施例の多くで用いたルシフェラーゼ系(Psi-Check-HsHAO1プラスミド)とHEK293-pcDNA_HAO1細胞の安定なトランスフェクタント系との間の一致を裏付けた。
実施例8:グリコール酸オキシダーゼ標的化DsiRNAの追加の広範囲な改変形態は、In Vitroで活性であった
上記24のHAO1標的化二本鎖配列のうち4つ、すなわちHAO1-1171、HAO1-1315、HAO1-1378およびHAO1-1501を、図10A~10Kに示すように、2’-O-メチル改変パターン中に広範囲な変化を有するように調製した。これらの大幅に改変したDsiRNAを、安定にトランスフェクトしたHEK293細胞(HEK293-pcDNA_HAO1細胞;図10L~10O)の環境において、1.0nMおよび0.1nM(二重アッセイ)濃度でHAO1阻害についてアッセイした。図10L~10Oで実証されるように、HAO1-1171、HAO1-1315、およびHAO1-1501二本鎖の改変形態が、試験した広範囲に改変した形態の全てにわたり0.1nM濃度であっても、強力なHAO1ノックダウン有効性を有すると同定した。一方で、HAO1-1378二本鎖配列に関して、高度に改変した形態のいくつかは、他の大幅に改変した形態と比較した場合に(HAO1-1378二本鎖の、強力に活性した多数の大幅な2’-O-メチル改変形態を同定したが)、0.1nMで阻害活性の減少を示した。
HAO1-1171、HAO1-1315、HAO1-1378およびHAO1-1501二本鎖の改変を、図11A~11Dに示すように、様々な2’-O-メチル改変二本鎖のガイド鎖およびパッセンジャー鎖両方の5’末端および3’末端両方の最後のヌクレオチド間結合にホスホロチオエート結合を含むように、拡大した。4つの二本鎖各々の5つの形態を小規模に合成し、対照と共に、100pM、10pMおよび1pMの用量で、安定した細胞株(HAO1-6-9)中で試験した。図11Eに示すように、二本鎖の大多数に関して、100pMで、および10pMであっても、試験した全ての二本鎖で有意なノックダウンを観察した。試験した20の形態のうち9つをIC50用量曲線評価のために選択し、10分の1単位で減らした10nM~10fMの範囲の濃度で、結果を図11Fに示す。
図12A~12Dに示すように、HAO1-1171およびHAO-1376の改変形態を2’-フルオロおよび逆塩基でさらに改変し、追加でおよび/または代わりに「親」改変パターン上に重ねてホスホロチオエート(PS)改変を配置した。図12Eおよび12Fに示すように、各「親」改変パターンを提示する二本鎖の高活性なさらに改変した(「誘導体改変パターン」)形態を同定し、10pM濃度であっても有意な有効性を観察した。
実施例9:グリコール酸オキシダーゼ標的化DsiRNAは、In Vivoで高活性であった
M107/M48の2’-O-メチル改変パターンを有する8つのHAO1標的化二本鎖配列、すなわちHAO1-1105、HAO1-1171、HAO1-1221、HAO1-1272、HAO1-1273、HAO1-1316、HAO1-1378およびHAO1-1379を、脂質ナノ粒子(LNP)製剤(EnCore 2345)中でin vivo送達のために製剤化した。0.1または1.0mg/kgでの単回静脈内用量をマウス(n=5/群)に投与し、処理動物の肝臓を投与後24時間で採取した。処理マウスの肝臓におけるHAO1mRNAノックダウンの程度を、qPCRにより評価した。図13Aに示すように、in vivoノックダウン有効性について試験した8つ全てのHAO1標的化DsiRNAが、1.0mg/kg用量で活性であった。特に、HAO1-1171-M107/M48およびHAO1-1378-M107/M48二本鎖が、0.1mg/kg用量であっても、処理マウスの肝臓中でHAO1の強力なノックダウンを示した(それぞれ、およそ70%およびおよそ53%のノックダウンレベルを示した)。
上記のqPCR結果を裏付けるため、またグリコール酸オキシダーゼタンパク質ノックダウンを検証するために、ViewRNAアッセイおよび免疫組織化学を、処理マウスの肝臓試料で実施した。図13Bに示すように、HAO1-1171処理マウスは、ViewRNA(上パネル)および免疫組織化学の両方で有意なHAO1ノックダウンを示した。
次に、HAO1標的化DsiRNAを、PH1遺伝子組換えモデルマウスにおけるin vivo治療有効性について試験した。AGXT-/-PH1モデルマウスにおいて、HAO1標的化DsiRNAを、最初に0.3mg/kgでマウスに静脈内投与した。32日目および39日目に、HAO1標的化DsiRNAの連続的な追加の静脈内注射を0.3mg/kgで投与し、この投薬レジメンの効果を、シュウ酸塩/クレアチニン比およびグリコール酸塩/クレアチニン比の両方に対する効果について試験した。図13Cに示すように、HAO1標的化DsiRNAの各投与により、処置マウスのシュウ酸塩/クレアチニン比が顕著に減少したが、同じマウスのグリコール酸塩/クレアチニン比は、各DsiRNA投与後に上昇した。したがって、製剤化HAO1標的化DsiRNAは、原発性高シュウ酸尿症1型を引き起こす上昇したシュウ酸塩レベルを減少させるのに効果的であった。
処置マウスのシュウ酸塩/クレアチニン比およびグリコール酸塩/クレアチニン比に対するHAO1標的化DsiRNAの効果を証明したので、ついで、HAO1標的化DsiRNAがまた、処理PH1モデルマウスにおいて尿中グリコール酸オキシダーゼレベルも減少させることができるかを試験した。図13Dに示すように、製剤化DsiRNAを、1、4、6、10および14日目に合計5用量でAGXT-/-PH1モデルマウスに注射した場合、16日目に採取した肝臓においてグリコール酸オキシダーゼタンパク質レベルの有意な減少を観察した。
HAO1標的化DsiRNA投与の上記で観察した効果と一致して、HAO1標的化DsiRNAを用いたAGXT-/-PH1モデルマウスの処理が、エチレングリコールで処置した時のこのようなマウスの腎障害を防止することを観察した。図13Eに示すように、エチレングリコール投与中に3時点でHAO1標的化DsiRNAを投与したマウスは、シュウ酸塩/クレアチニン比の上昇から効果的に保護されたが、この上昇はエチレングリコール投与の全体を通してPBSのみを投与した対照マウスでは観察された。最後の投与時点でのHAO1標的化DsiRNAの単回用量であっても、野生型レベルに、またはその近傍までシュウ酸塩/クレアチニン比を劇的に低下させることに成功した。したがって、本発明のHAO1標的化DsiRNAで腎障害を効果的に防止する、または積極的に処置することができた。
組織学は、AGXT-/-PH1マウスモデルにおけるHAO1標的化DsiRNAの保護効果を裏付けた。図13Fは、AGXT-/-PH1モデルマウスに0.7%エチレングリコール食を給餌することにより誘発した腎障害を示す。図13Gおよび13Hに示すように、HAO1標的化DsiRNA処置は、エチレングリコール投与の全体を通して処置動物の腎臓を効果的に維持したが、レジメンの最終用量のみとしてのHAO1の注射も腎障害を劇的に減少させた(エチレングリコール投与の全体を通してHAO1DsiRNA処置を受けなかったマウスと比較して)。このような効果が、拡大した断面(図13G)で、および腎臓全体のレベル(図13H)での両方で観察された。
in vivoでのHAO1mRNAおよびタンパク質(グリコール酸オキシダーゼ)阻害の動態および持続時間も試験した。図13Iに示すように、LNP製剤化HAO標的化DsiRNAを、0.3mg/kgまたは1.0mg/kg投与量のいずれかで0日目にC57BL/6マウスに注射した場合、HAO1mRNAレベルの劇的な減少がすぐに観察された(図13I、上パネル)。in vivoで短い半減期(急速な回転率)を有するグリコール酸オキシダーゼタンパク質と一致して、HAO1標的化DsiRNAの投与後に観察したHAO1mRNAの劇的な阻害は、投与後の1~5日間にわたってグリコール酸オキシダーゼタンパク質レベルの劇的な減少をもたらした(図13I、下パネル、および図13J)。事実、in vivoでのHAO1タンパク質の半減期は、31時間未満であると推定した(図13Jで評価した2セットの動物からのデータに基づいて)。in vivoでのHAO1mRNAおよびグリコール酸オキシダーゼタンパク質レベルの両方に対するHAO1標的化DsiRNAの効果もまた高度に耐久性があり、単回投与後29日目であっても、mRNAレベルは有意に減少し、グリコール酸オキシダーゼはウェスタン分析で検出されなかった。したがって、HAO1DsiRNAは、HAO1mRNAおよびタンパク質の産生の両方に対する急速かつ高度に耐久的なin vivoサイレンシング効果を達成した。
製剤化HAO1標的化DsiRNAの投与時に観察したサイレンシング効果はまた、低用量レベルで蓄積することを観察した。図13Kに示すように、HAO1mRNA阻害は、in vivoでHAO1標的化DsiRNAに高応答性であることを記録した。HAO1タンパク質レベルでの処理マウスのHAO1標的化DsiRNAに対する応答性は、mRNAレベルで観察した応答性と比較して鈍いと予想したが、タンパク質レベルでの応答性を低用量レベルでも依然として観察し、LNP製剤化HAO1標的化DsiRNAをマウスに投与することの強力なin vivo影響力をさらに裏付けた。
非ヒト霊長類(NHP)における、LNP製剤化HAO1標的化DsiRNAのin vivo有効性も評価した。図13Lに示すように、LNP製剤化HAO1標的化DsiRNA(HAO1-1171)を0.3mg/kgで投与した非ヒト霊長類において、肝臓でのHAO1mRNAおよびタンパク質の両方の劇的なノックダウンを観察した。上述したマウス実験と一致して、LNP製剤化HAO1標的化DsiRNAの阻害有効性は、処理非ヒト霊長類において急速かつ強力であり、持続時間が長いことを観察した。事実、投与後の29日目に、非ヒト霊長類におけるmRNAおよびタンパク質レベルの両方で、有意な阻害有効性が持続した。
したがって、HAO1DsiRNAは、マウスおよび非ヒト霊長類の両方で、HAO1mRNAおよびタンパク質の産生の両方に対する急速かつ高度に耐久的なin vivoサイレンシング効果を達成した。
実施例10:適応
HAO1研究における本知識体系は、HAO1活性をアッセイする方法ならびに研究、診断、および治療的使用のためにHAO1発現を制御できる化合物の必要性を示す。本明細書に記載されるように、本発明の核酸分子をアッセイで使用し、HAO1レベルに関連する疾患状態を診断することができる。加えて、核酸分子を使用し、HAO1機能性、誤調節、レベルなどに関連する疾患状態を治療することができる。
HAO1発現調節と関連し得る特定の障害および疾患状態としては、原発性高シュウ酸尿症1型(PH1)であって、臓器、例えば腎臓、目、皮膚、肝臓などにおけるこのような疾患の表現型を含むものが挙げられるが、これらに限定されない。
他の治療薬剤を、本発明の核酸分子(例えば、DsiRNA分子)と組み合わせて、またはそれらと併用して使用することができる。当業者は、本明細書に記載される疾患および状態を治療するために使用される他の化合物および療法を、本発明の核酸分子(例えば、siNA分子、例えば2-ヒドロキシ酸オキシダーゼ活性を有する他の酵素を対象とするものなど)と組み合わせることができ、それゆえ、これらは本発明の範囲内であると理解するだろう。例えば、併用療法に関して、本発明の核酸を少なくとも2つの方法のうち1つで調製することができる。第1に、薬剤を、核酸および他の薬剤の調製において物理的に混合させ(例えば、静脈内投与用に、リポソーム内にカプセル化された本発明の核酸と他の薬剤との溶液中での混合物など)、ここで両方の薬剤は、治療上有効な濃度で存在する(例えば、溶液中の他の薬剤を1000~1250mg/m2/日で送達し、同じ溶液中の本発明のリポソーム付随核酸を0.1~100mg/kg/日で送達する)。あるいは、薬剤を、別々ではあるが同時にまたは順次それら各々の有効量(例えば、1000~1250mg/m2/日での他の薬剤および0.1~100mg/kg/日での本発明の核酸)で投与する。
実施例11:DsiRNAの血清安定性
DsiRNA剤の血清安定性を、37℃での様々な時間(最大で24時間)の50%ウシ胎児血清中におけるDsiRNA剤のインキュベーションにより評価する。血清を抽出し、核酸を20%非変性PAGE上で分離して、Gelstar染色で視覚化できる。ヌクレアーゼ分解からの保護の相対レベルを、DsiRNA(任意に改変し、および改変することなく)について評価する。
実施例12:診断的使用
本発明のDsiRNA分子を、多様な診断用途、例えば多様な用途における、例えば臨床、工業、環境、農業および/または研究設定における分子標的(例えば、RNA)の同定などで使用することができる。このようなDsiRNA分子の診断的使用は、例えば、細胞溶解物または部分的に精製した細胞溶解物を使用する再構成RNAi系を利用することを含む。本発明のDsiRNA分子は、異常細胞内の遺伝的浮動および変異を試験するための診断ツールとして使用することができる。DsiRNA活性と標的HAO1RNAの構造との間の密接な関係によって、標的HAO1RNAの塩基対形成および3次元構造を変化させる、HAO1分子領域内での変異の検出が可能となる。本発明に記載される複数のDsiRNA分子を使用することにより、in vitroの、加えて細胞および組織中のRNA構造および機能に重要なヌクレオチド変化をマッピングすることができる。DsiRNA分子による標的HAO1RNAの開裂を使用して、遺伝子発現を阻害し、HAO1関連疾患または障害の進行における特定の遺伝子産物の役割を定義することができる。このようにして、他の遺伝子標的を疾患の重要なメディエーターとして定義することができる。これらの実験は、併用療法(例えば、異なる遺伝子を標的とする複数のDsiRNA分子、既知の小分子阻害剤と一体になったDsiRNA分子、またはDsiRNA分子および/もしくは他の化学分子もしくは生体分子の組み合わせによる間欠的治療)の可能性を提供することにより、疾患進行の良好な治療をもたらすだろう。本発明のDsiRNA分子の他のin vitro使用は本技術分野において周知であり、疾患または関連状態に関連するRNAの存在の検出を含む。このようなRNAを、標準的手法、例えば蛍光共鳴発光移動(FRET)を使用して、DsiRNAによる処理後の開裂産物の存在を決定することにより検出する。
特定の実施例では、標的HAO1RNAの野生型または変異体もしくは多形形態のみを切断するDsiRNA分子をアッセイに使用する。第1のDsiRNA分子(すなわち、標的HAO1RNAの野生型形態のみを切断するもの)を使用して、試料中に存在する野生型HAO1RNAを同定し、第2のDsiRNA分子(すなわち、標的RNAの変異体または多形形態のみを切断するもの)を使用して、試料中の変異体または多形HAO1RNAを同定する。反応対照として、野生型および変異体または多形HAO1RNAの両方の合成基質を、両方のDsiRNA分子によって切断し、反応における相対DsiRNA効率、および「非標的」HAO1RNA種の開裂が存在しないことを実証する。合成基質からの開裂産物はまた、試料集団中の野生型および変異体HAO1RNAの分析用のサイズマーカーを作製するのに役立つ。したがって、各分析には2つのDsiRNA分子、2つの基質および1つの未知試料が必要であり、これを組み合わせて6つの反応物にする。各HAO1RNAの全長および開裂断片をポリアクリルアミドゲルの1レーンで分析できるように、開裂産物の存在を、RNase保護アッセイを使用して決定する。標的細胞における変異体または多形HAO1RNAの発現、およびHAO1関連表現型変化の推定リスクを洞察するために、結果を定量化することが絶対に必要という訳ではない。タンパク質産物が表現型(すなわち、疾患に関係/関連する)の発生に関与しているHAO1mRNAの発現は、リスクを立証するのに適切である。同等の比活性のプローブを両方の転写産物に使用する場合には、HAO1RNAレベルの定性的比較が適切であり、初期診断のコストを削減する。HAO1RNAレベルを定性的または定量的に比較しても、変異体または多形形態対野生型の比がより高いほど、より高いリスクと相関する。
本明細書で言及された全ての特許および公開公報は、本発明が属する技術分野の当業者のレベルの指標である。本明細書で引用した全ての参考文献は、各参考文献が、個々に全体にわたり援用されたものと同様の程度まで、参考文献により援用される。
当業者は、本発明が目的を実行し、かつ、言及した結果および利点ならびにその中の固有のものを得るために適合されていることを容易に認識するものである。好ましい実施形態の代表例として本明細書に記載の方法および組成物は例示的なものであり、本発明の範囲を限定よう意図するものではないい。上記方法および組成物の変化および他の利用が当業者に対して起こるものであり、これらは本発明の趣旨の範囲内に含まれ、かつ特許請求の範囲により定義される。
種々の置換および改変が、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく本明細書で開示された本発明に対して実施可能であることが、当業者に簡単に理解されるであろう。したがって、このような追加的な実施形態は、本発明および以下の特許請求の範囲内である。本発明は、RNAi活性を媒介するために、改善された活性をもつ核酸構築物を産出することを目的とする、本明細書で記述した化学的改変の種々の組み合わせおよび/または置換を試験することを当業者に教示する。このような改善された活性は、改善された安定性、改善されたバイオアベイラビリティ、および/またはRNAiを媒介する細胞応答の改善された活性を含み得る。したがって、本明細書で記述したある特定の実施形態は、限定ではなく、かつ本明細書で記述した改変の特定の組み合わせが改善されたRNAi活性を持つDsiRNA分子を同定するために、過度に実験を行うことなく試験できることを当業者は容易に理解するものである。
本明細書で例示的に記述された発明は、本明細書で特に開示されていない、任意の要素または要素類、制限または制限類なしに好適に実施可能である。したがって、例えば、本明細書中の各例において、任意の語句「含む」、「から本質的になる」および「からなる」は、他の2つの語句いずれかと置き換えても良い。使用された語句および表現は、記述のために使用される語句であり、限定を意味するものではなく、かつ、示し、記述した特徴の任意の等価物またはそれらの一部を除外するこのような語句および表現の利用において意図しておらず、種々の改変が、請求された本発明の目的の範囲内である可能性が認識される。したがって、本発明が、好ましい実施形態によって特に開示されているが、本明細書で開示された概念の任意の特徴、改変およびバリエーションが、当業者によって変更されてもよく、このような改変およびバリエーションが、記述ならびに付随する特許請求の範囲によって定義されたように、本発明の範囲内であると考慮されることが理解されるべきである。
さらに、本発明の特徴または態様が、Markushグループまたは他の代替グルーピングの観点で記述される場合、当業者は、それにより本発明がMarkushグループまたは他のグループの任意の個々のメンバー、またはメンバーのサブグループに関して記述もされることを理解するものである。
本発明を記述する文脈中(特に以下の特許請求の範囲の文脈中)語句「a」、「an」および「the」ならびに同様の指示対象の使用は、本明細書で他の指摘がある、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数および複数両方をカバーすると理解されるべきである。語句「含む(comprising)」、「持つ(having)」、「含む(including)」および「含む(containing)」は、他に言及しない限り、無制限語句として構築されるべきである(すなわち、「含むが、限定されない」と意味する)。本明細書の値の範囲の記載は、本明細書で他の指摘がない限り、その範囲内にあるそれぞれ別々の値を個々に指す単なる省略表現方法を意図するものであり、それぞれ別々の値は、本明細書で個々に記載されるものとして、本明細書内に組み込まれる。本明細書で記述された全ての方法を、本明細書中他の指摘がない限り、または文脈において明確に他に矛盾しない限り、好適な順番で実施できる。本明細書で定義される任意かつ全ての例、または例示的言語(「例えば「のような」)の利用は、単に本発明をよりよく例示することを意図するものであり、他に請求しない限り、本発明の範囲に限定を課すものではない。明細書中言及がないものは、本発明の実施に必須であるような、任意の非請求要素を表すとして構成されるべきである。
本発明の実施形態が本明細書で記述されており、本発明を実行するために本発明者等に公知の最適な様式が含まれる。これらの実施形態のバリエーションが、上記の記述を読むことにより当業者に明確になり得る。
本発明者らは、当業者が、適切にこのようなバリエーションを利用することを予測しており、本発明に関して、本明細書で特に記述したもの以外で実施されるべきと意図している。したがって、本発明は、適用可能な法律によって許可されるように、本明細書に付随する特許請求の範囲にて記載される対象の全ての改変および等価物を含む。さらに、全ての可能性あるそれらのバリエーションにおける上記要素の任意の組み合わせが、本発明で他に指摘されない限り、または文脈によって明確に矛盾しない限り、本発明に含まれる。当業者は、単なる通常の実験を使用して、本明細書で記述される本発明のある特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または究明することが出来る。このような等価物は、以下の特許請求の範囲に含まれると意図される。