JP7108311B2 - 通信装置、通信方法及びプログラム - Google Patents

通信装置、通信方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、通信装置、通信方法及びプログラムに関する。
従来、例えば船舶等の移動体について衝突を回避するために、自船の進路及び速さ等、並びに、自船の周囲に存在する他の船舶の進路及び速さ等を用いて衝突を回避するための処理を行う技術が開示されている(例えば特許文献1)。このような技術によって、船舶同士の衝突を未然に回避することができる。
特開平10-213656号公報
しかしながら、他の船舶の進路は、レーダ等を用いて他の船舶が実際に向いている方向等が検知されることによって計算されるのに対して、他の船舶が舵(ハンドル)を切ってからその向きが変わるまでには、その船舶の重量及び風、雨又は波等の外部環境要因等によって時間(例えば数十秒)を要する。このため、他の船舶の将来の進路の予測に時間を要し、すなわち、他の船舶の将来の進路の予測に基づいて自船の進路を変更するか否かを判定するのに時間を要し、安全に船舶同士の衝突を回避できないおそれがある。
そこで、本発明は、移動体の進路を変更するか否かをより早く判定できる通信装置等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る通信装置は、第1移動体の位置を示す第1位置情報及び第2移動体の位置を示す第2位置情報を取得する第1取得部と、取得された前記第1位置情報及び前記第2位置情報に基づいてメッシュネットワークを構成する構成部と、前記第2移動体から前記メッシュネットワークを介して前記第2移動体の舵角を示す第2舵角情報を取得する第2取得部と、取得された前記第1位置情報、前記第2位置情報及び前記第2舵角情報に基づいて、前記第1移動体又は前記第2移動体の進路を変更するか否かの判定を行う判定部と、前記判定の結果を出力する出力部と、を備える。
例えば、海上、空中又は地中等では、通常、固定されたアンテナ等がないため、移動体同士の無線での長距離のデータ通信は難しい。これに対して、本発明では、メッシュネットワークが用いられるため、第1移動体と第2移動体とが通信を行う際に、直接通信ができない場合であっても、メッシュネットワークにおける他の移動体を中継することで、無線での長距離のデータ通信が可能となる。
また、メッシュネットワークを介する無線でのデータ通信が可能であることから、第2移動体が進路を変更しようとする一連の動作(例えば、手動でハンドルを切るまたは舵部に対し転舵の指示を操舵装置から送る)と同時に、通信装置は第2移動体からメッシュネットワークを介して第2舵角情報を取得できる。つまり、例えば風、雨又は波等の外部環境要因によって実際の第2移動体の向きが、第2舵角情報が示す向きとなるまでには時間を要するが、その時間を待つことなく、通信装置は、取得した第2舵角情報を用いて第2移動体の進路がどうなるのかをより早く予測できる。したがって、通信装置は、移動体(第1移動体又は第2移動体)の進路を変更するか否かをより早く判定できる。つまり、第1移動体の進路を変更するか、第2移動体の進路をさらに変更させるかの判定をより早く行うことができる。そして、通信装置は、第1移動体の進路を変更する場合には、第1移動体に対して判定の結果として第1移動体の進路を変更させるための情報を出力する。また、通信装置は、第2移動体の進路を変更する場合には、第2移動体に対して判定の結果として第2移動体の進路を変更させるための情報を出力する。これにより、移動体同士の衝突を抑制できる。
また、前記通信装置は、前記第1移動体に搭載されてもよい。
通信装置が第1移動体に搭載されない場合には、通信装置と第1移動体との通信にも時間を要することになる。これに対して、通信装置が第1移動体に搭載されることで、通信装置と第1移動体との通信に要する時間を削減でき、移動体の進路を変更するか否かを早く判定できる。
また、前記第2取得部は、さらに、前記第2移動体から前記メッシュネットワークを介して前記第2移動体の速さを示す第2速さ情報又は前記第2移動体の外部環境を示す第2環境情報を取得し、前記判定部は、さらに、取得された前記第1位置情報、前記第2位置情報及び前記第2舵角情報、並びに、前記第2速さ情報又は前記第2環境情報に基づいて前記判定を行ってもよい。
これによれば、第2舵角情報だけでなく、第2速さ情報及び第2環境情報も用いることで、移動体の進路を変更するか否かの判定の精度を高めることができる。
また、前記判定部は、前記判定として、前記第1移動体の進路を変更するか否かを判定してもよい。
第1移動体からは第2移動体の周囲に存在する移動体を確認できていないことがあり、第2移動体は周囲に存在する移動体との位置関係によっては第2移動体の進路をさらに変更できない場合がある。このため、通信装置は、第2舵角情報を取得した場合に、さらに第1移動体又は第2移動体の進路を変更させる必要があるときには、第1移動体の周囲の状況については容易に確認できることから第1移動体の進路を変更する。これにより、第2移動体の進路を変更させる場合よりも柔軟に移動体同士の衝突を抑制し得る。
また、さらに、前記第2移動体に対して前記メッシュネットワークを介して前記第1移動体の舵角を示す第1舵角情報を通知する通知部を備えていてもよい。
これによれば、メッシュネットワークを介する無線でのデータ通信が可能であることから、第1移動体が進路を変更しようとする(例えば、ハンドルを切る)と同時に、第2移動体に対してメッシュネットワークを介して第1舵角情報を通知できる。つまり、例えば風、雨又は波等の外部環境要因によって実際の第1移動体の向きが、第1舵角情報が示す向きとなるまでには時間を要するが、その時間を待つことなく、取得した第1舵角情報を用いて第1移動体の進路がどうなるのかを第2移動体により早く予測させることができる。これにより、第2移動体側でも同じように移動体の進路を変更するか否かをより早く判定させることができるため、移動体同士の衝突を効果的に抑制できる。
また、前記通知部は、さらに、前記第2移動体に対して前記メッシュネットワークを介して前記第1移動体の速さを示す第1速さ情報又は前記第1移動体の外部環境を示す第1環境情報を通知してもよい。
これによれば、第1舵角情報だけでなく、第1速さ情報及び第1環境情報も用いることで、第2移動体における移動体の進路を変更するか否かの判定の精度を高めることができる。
また、さらに、前記第2移動体に対して前記メッシュネットワークを介して前記第2舵角情報を送信するように要求する要求部を備えていてもよい。
これによれば、第2移動体に対して先に進路を変更させる(例えば、先にハンドルを切らせる)ことができ、例えば、衝突の回避のための処理を円滑に開始できる。
また、前記要求の応答として前記第2移動体から前記メッシュネットワークを介して前記第2舵角情報を前記第2取得部が取得できない場合に、前記第1移動体の進路を変更するための制御を行う制御部と、を備えていてもよい。
これによれば、第2移動体から応答がない場合には、第1移動体が進路を変更することで、例えば衝突を抑制できる。
また、さらに、前記判定の後に得られるデータを外部装置に送信する送信部と、前記データに基づいて生成されたデータであって、前記通信装置を更新するためのデータを受信する受信部と、を備えていてもよい。
例えば、判定の後に得られるデータは、第2舵角情報により変化した実際の第2移動体の進路、第1移動体の進路を変更すると判定された場合の実際の第1移動体の進路、そのときの環境情報等であり、これらの情報を外部装置に蓄積しておき、蓄積した情報を基に通信装置を更新することで、移動体の進路を変更するか否かの判定の精度を高めることができる。
また、前記第1移動体は船舶であってもよい。
これによれば、船舶の衝突を抑制できる。
また、本発明の一態様に係る通信方法は、第1移動体の位置を示す第1位置情報及び第2移動体の位置を示す第2位置情報を取得する第1取得ステップと、取得された前記第1位置情報及び前記第2位置情報に基づいてメッシュネットワークを構成する構成ステップと、前記第2移動体から前記メッシュネットワークを介して前記第2移動体の舵角を示す第2舵角情報を取得する第2取得ステップと、取得された前記第1位置情報、前記第2位置情報及び前記第2舵角情報に基づいて、前記第1移動体又は前記第2移動体の進路を変更するか否かの判定を行う判定ステップと、前記判定の結果を出力する出力ステップと、を含む。
これによれば、移動体の進路を変更するか否かをより早く判定できる通信方法を提供できる。
また、本発明の一態様に係るプログラムは、上記の通信方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
これによれば、移動体の進路を変更するか否かをより早く判定できるプログラムを提供できる。
本発明により、移動体の進路を変更するか否かをより早く判定できる。
従来技術の問題点を説明するための図である。 実施の形態に係る通信装置の一例を示す構成図である。 実施の形態に係る通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。 複数の移動体によって構成されるメッシュネットワークの一例を示す図である。 衝突を回避するための処理が開始される際の処理の一例を示すシーケンス図である。 実施の形態に係る通信装置の、衝突を回避するための処理が開始される際の動作の一例を示すフローチャートである。 衝突を回避するための処理の一例を示すシーケンス図である。 実施の形態に係る通信装置の衝突を回避するための動作の一例を示すフローチャートである。 衝突を回避するための処理が終了する際の処理の一例を示すシーケンス図である。 衝突を回避するための処理の他の一例を示すシーケンス図である。
(従来技術の問題点)
まず、従来技術の問題点について図1を用いて説明する。
図1は、従来技術の問題点を説明するための図である。
図1に示される第1移動体100及び第2移動体200は、例えば船舶であり、海上を移動している。図1に示されるように、第1移動体100及び第2移動体200は互いに向かい合うようにして移動しており、各移動体がこのままの進路で移動すれば衝突するおそれがある。
近年、移動体の自動運転を活用するにあたり、危険物を自動で避けることは重要なテーマの1つとなっている。例えば第1移動体100に着目して説明すると、従来技術を用いて自動で衝突を回避する場合、第1移動体100は自機の位置情報、進行方向及び速さと、第2移動体200の位置情報、進行方向及び速さとから衝突のおそれを判定し、判定の結果に応じて第1移動体100の進路を変更する制御を行うことが考えられる。例えば、第1移動体100は、第2移動体200の位置を示す位置情報をセンサ、レーダ又はGNSS(Global Navigation Satellite System)等を用いて取得し、第2移動体200の進行方向及び速さを第2移動体200の位置情報の変化から計算して取得する。このとき、第2移動体200が大型の船舶である場合、ハンドルを切ってもすぐに動き出すことはできないため、位置情報が変化するのに時間を要する。また、図1に示されるように、海上では風、雨又は波などの外部環境要因が存在し、これによっても位置情報が変化するのに時間を要する。つまり、第1移動体100は、第2移動体200の進行方向及び速さを、第2移動体200が実際に動き出して位置情報が変化してからでしか計算できない。図1に示されるように、例えば、第2移動体200が面舵を切った場合、第2移動体200はすぐには右側へ動きだすことができず、第1移動体100は、自動で衝突を回避するために移動体(例えば第1移動体100)の進路を変更するか否かの判定を行うのが遅れる。その間も第1移動体100と第2移動体200とは接近し続けるため、第1移動体100及び第2移動体200は衝突するおそれがある。
このような従来技術の問題点に対して、本発明によれば、移動体の進路を変更するか否かをより早く判定できる。
なお、以下では、第1移動体100及び第2移動体200が船舶であるとして説明するが、船舶でなくてもよい。例えば、第1移動体100及び第2移動体200は、飛行船、ヘリコプター、ドローン等の航空機であってもよい。この場合も、第1移動体100及び第2移動体200は、空中において風などの外部環境要因を受け、進路を変更するのに時間を要する場合がある。つまり、移動体の進路を変更するか否かの判定を行うのが遅れ、船舶の場合と同じように衝突するおそれがある。また、例えば、第1移動体100及び第2移動体200は、掘削機であってもよい。この場合も、第1移動体100及び第2移動体200は、地中において土の外部環境要因を受け、進路を変更するのに時間を要する場合があり、移動体の進路を変更するか否かの判定を行うのが遅れることがある。なお、この場合には、第1移動体100が掘削する穴と第2移動体200が掘削する穴とを正確に貫通させられないおそれがある。また、第1移動体100と第2移動体200とは、同種の移動体でなくてもよい。例えば、第1移動体100が船舶であるのに対して、第2移動体200が航空機(例えばドローン等)であってもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。なお、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
[通信装置の構成]
図2は、実施の形態に係る通信装置10の一例を示す構成図である。
通信装置10は、例えば、第1移動体100に搭載され、周囲に存在する第2移動体200を含む他の移動体に搭載される他の通信装置との間でデータを送受信するための無線機である。なお、以下では、第2移動体200を第1移動体100と衝突するおそれのある移動体とし、第1移動体100は、第2移動体200と衝突を回避するための通信を行う。
通信装置10は、プロセッサ20、通信回路及びアンテナ等からなる通信インタフェースである通信部30、送信部41及び受信部42、並びに、メモリ50等を含むコンピュータである。通信部30は、後述するメッシュネットワークを介して第2移動体200を含む他の移動体に搭載された他の通信装置における通信部と互いに無線通信を行う。送信部41は、衛星通信等により外部装置へデータを送信し、受信部42は、衛星通信等により外部装置からデータを受信する。メモリ50は、ROM、RAM等であり、プロセッサ20により実行される制御プログラム(コンピュータプログラム)を記憶することができる。プロセッサ20が、メモリ50に記憶された制御プログラムに従って動作することにより、プロセッサ20が有する機能構成要素である第1取得部21、構成部22、要求部23、第2取得部24、判定部25、出力部26、制御部27及び通知部28が実現される。また、プロセッサ20が、メモリ50に記憶された制御プログラムに従って動作することにより、通信部30、送信部41及び受信部42を制御する処理が行われる。なお、第1取得部21、構成部22、要求部23、第2取得部24、判定部25、出力部26、制御部27及び通知部28は、例えば、通信部30、送信部41、受信部42及びメモリ50等のハードウェア構成を含んでいてもよい。つまり、第1取得部21、構成部22、要求部23、第2取得部24、判定部25、出力部26、制御部27及び通知部28は、プロセッサ20、通信部30、送信部41、受信部42及びメモリ50等を組み合わせて実現されてもよい。
第1取得部21、構成部22、要求部23、第2取得部24、判定部25、出力部26、制御部27及び通知部28については、図3を用いた通信装置10の動作の説明と共に説明する。
[通信装置の動作]
図3は、実施の形態に係る通信装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、第1取得部21は、第1移動体100の位置を示す第1位置情報及び第2移動体200の位置を示す第2位置情報を取得する(ステップS11)。第1取得部21は、例えば、第1移動体100に搭載されたセンサ、レーダ又はGNSSを用いて第1位置情報及び第2位置情報を取得する。なお、第1位置情報及び第2位置情報は、緯度経度等の絶対的な位置であってもよいし、特定の基準に対する相対的な位置であってもよい。
次に、構成部22は、取得された第1位置情報及び第2位置情報に基づいてメッシュネットワークを構成する(ステップS12)。メッシュネットワークの構成について、図4を用いて説明する。
図4は、複数の移動体(具体的には複数の移動体のそれぞれに搭載された通信装置)によって構成されるメッシュネットワークの一例を示す図である。
例えば、各移動体は、自身から所定値以内の距離にある移動体(例えば、自身の近くに存在する移動体)と通信経路を確立する。例えば、第1移動体100は、自身の近くに存在する移動体200aと通信経路R3を確立し、移動体300aと通信経路R1を確立し、移動体300bと通信経路R4を確立する。また、移動体300aと移動体200bとは通信経路R2を確立し、移動体200aと移動体300bとは通信経路R5を確立する。このように、各移動体の構成部22が他の移動体との通信経路を確立していくことで、メッシュ状に通信経路が確立されてメッシュネットワークが構成される。
メッシュネットワークによれば、ホスト及びクライアントの設定を状況に合わせて選択することができるため、詳細は後述するが衝突を回避するための処理の際に第1移動体100及び第2移動体200のどちらが先に進路を変更する場合であっても、ホスト及びクライアントを柔軟に選択できる。また、メッシュネットワーク技術に関する規格であるIEEE802.11sをベースとしたネットワークを構成することで、中継アンテナ(例えば海上の浮標等に設けられたアンテナ)のない状況下であっても、1対1通信では届かない距離までネットワークを繋げることが可能となる。例えば、第1移動体100と移動体200bとは直接通信することはできないが、移動体300aを介した通信経路R1及びR2によって通信が可能となる。
第1移動体100(具体的には通信装置10)は、周囲の移動体の現在の位置、移動方向及び速さから衝突の危険度を判定し、危険度が所定の閾値を超える移動体を第2移動体200としてその移動体と衝突を回避するための通信を行う。なお、危険度の判定は、他船までの現在方位と距離、他船が最も接近する点までの距離を示すCPA(Closest Point of Approach)、および、他船が最も接近する点までの所要時間を示すTCPA(Time to Closest Point of Approach)値を用いて行われてもよい。また、危険度の判定は、他船が自船の船首尾をどのくらいの距離で通過するかを示すBCR(Bow Crossing Range)値を用いて行われてもよいし、他船と衝突する可能性のある領域を示すDAC(Dangerous Area of Collision)又は自船が進路変更した場合に他船と衝突する可能性のある領域を示すOZT(Obstacle Zone by Target)などの危険度指標アルゴリズムを用いて行われてもよい。例えば図4では、移動体200a及び200bが第2移動体200となるため、通信装置10は、移動体200a及び200bと衝突を回避するための通信を行う。通信装置10は、移動体200aと直接通信を行い、移動体200bとは移動体300aを介して通信を行う。
例えば、海上、空中又は地中等では、通常、固定されたアンテナ等がないため、移動体同士の無線での長距離のデータ通信は難しい。これに対して、本発明では、メッシュネットワークが用いられるため、第1移動体100と第2移動体200とが通信を行う際に、直接通信ができない場合であっても、メッシュネットワークにおける他の移動体を中継することで、無線での長距離のデータ通信が可能となる。
図3での説明に戻り、要求部23は、第2移動体200に対してメッシュネットワークを介して第2移動体の舵角を示す第2舵角情報を送信するように要求する(ステップS13)。舵角情報は、例えば、移動体がハンドルを切ったときの指令値(角度情報)であり、どの方向に進むかを示すものである。
第2取得部24は、第2移動体200からメッシュネットワークを介して第2移動体200の舵角を示す第2舵角情報を取得する(ステップS14)。なお、第2取得部24は、第2舵角情報に加え、さらに、第2移動体200からメッシュネットワークを介して第2移動体200の速さを示す第2速さ情報及び第2移動体200の外部環境(例えば第2移動体200の周辺の環境)を示す第2環境情報の少なくとも一方を取得してもよい。ここでは、第2取得部24は、第2舵角情報に加え、第2速さ情報及び第2環境情報の両方を取得する。第2移動体200の外部環境を示す第2環境情報は、例えば、風向き、風速、雨量若しくは気圧などの気象に関する測定情報、および波速若しくは波高などの海面の状態に関する測定情報等の情報である。通信部30がこれらの情報を受信することで、第2取得部24はこれらの情報を取得できる。なお、制御部27は、要求の応答として第2移動体200からメッシュネットワークを介して第2舵角情報を第2取得部24が取得できない場合に、第1移動体100の進路を変更するための制御を行う。
次に、判定部25は、取得された第1位置情報、第2位置情報及び第2舵角情報に基づいて、第1移動体100又は第2移動体200の進路を変更するか否かの判定を行う(ステップS15)。なお、判定部25は、さらに、取得された第1位置情報、第2位置情報及び第2舵角情報、並びに、第2速さ情報又は第2環境情報に基づいて当該判定を行う。ここでは、判定部25は、第1位置情報、第2位置情報、第2舵角情報、第2速さ情報及び第2環境情報に基づいて当該判定を行う。なお、当該判定には、第1移動体100又は第2移動体200の進路をどのように変更するかについての判定も含まれる。なお、以下で説明する衝突を回避するための処理の詳細においては、判定部25は、当該判定として、第1移動体100の進路を変更するか否かを判定する。
出力部26は、前記判定の結果を出力する(ステップS16)。出力部26は、例えば、第1移動体100の進路を変更すると判定された場合には、第1移動体100に対して判定の結果として第1移動体100の進路を変更させるための情報を出力する。これにより、制御部27は、出力された情報を用いて第1移動体100の進路を変更するように第1移動体100の舵角及びエンジン出力等を制御する。また、出力部26は、例えば、第2移動体200の進路を変更すると判定された場合には、第2移動体200に対して判定の結果として第2移動体200の進路を変更させるための情報を出力する(具体的には通信部30を介して送信する)。なお、進路を変更させるための情報には、どのように進路を変更させるかを示す情報が含まれる。
そして、例えば、第1移動体100の進路を変更させる場合には、通知部28は、第2移動体200に対してメッシュネットワークを介して第1移動体100の舵角を示す第1舵角情報を通知する(ステップS17)。なお、通知部28は、第1舵角情報に加え、さらに、第2移動体200に対してメッシュネットワークを介して第1移動体100の速さを示す第1速さ情報及び第1移動体100の外部環境(例えば第1移動体100の周辺の環境)を示す第1環境情報の少なくとも一方を通知してもよい。ここでは、通知部28は、第1舵角情報に加え、第1速さ情報及び第1環境情報の両方を通知する。第1移動体100の外部環境を示す第1環境情報は、例えば、風向き、風速、雨量若しくは気圧などの気象に関する測定情報、および波速若しくは波高などの海面の状態に関する測定情報等の情報である。
[衝突を回避するための処理の詳細]
次に、衝突を回避するための処理の詳細について図5から図9を用いて説明する。
図5は、衝突を回避するための処理が開始される際の処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図5、後述する図7及び図9では、第1移動体100と第2移動体200とが直接通信するように示されているが、第1移動体100と第2移動体200とはメッシュネットワークを介して通信を行うため、他の移動体を介して通信が行われてもよい。
第1移動体100(具体的には、通信装置10、以下の図7及び図9での説明においても同様)は、周囲に存在する移動体のうち今後衝突しそうな移動体、すなわち第2移動体200に対して、衝突を回避するための通信を開始する旨の通知、及び、相手(第2移動体200)のシステムの健康状態の確認を請求する(ステップS101)。ステップS101での処理は、第1移動体100と第2移動体200との距離が例えば100m程度となったときに始められる。
ここで、システムの健康状態とは、例えばシステムの稼働状況(電源ON/OFF又は正常/異常など)を示すステータス情報などである。
第2移動体200は、第1移動体100からの通信を開始する旨の通知に対して了承し、また、システムの健康状態を返信する(ステップS102)。
ステップS101及びステップS102での処理が行われることで、第1移動体100は、第2移動体200と正常に通信を行うことができることを認識でき、衝突を回避するための処理を開始できる。
ここで、ステップS101及びステップS102での処理が行われるときの通信装置10の動作について図6を用いて説明する。
図6は、実施の形態に係る通信装置10の、衝突を回避するための処理が開始される際の動作の一例を示すフローチャートである。
通信装置10は、今後衝突しそうな移動体、すなわち第2移動体200が近くに存在するか否かを判定する(ステップS21)。通信装置10は、上述したように、周囲の移動体との衝突の危険度を判定することで当該判定を行う。
通信装置10は、第2移動体200が近くに存在すると判定した場合(ステップS21でYes)、第2移動体200に対して、衝突を回避するための通信を開始する旨の通知、及び、第2移動体200のシステムの健康状態の確認を請求する(ステップS22)。
そして、通信装置10は、一定時間後に、第2移動体200から通信を開始する旨の通知に対する了承、及び、システムの健康状態の通知を受信する(ステップS23)。
通信装置10は、第2移動体200が近くに存在しないと判定した場合には(ステップS21でNo)、ステップS21での処理を繰り返す。これにより、第1移動体100に衝突しそうな第2移動体200が近づいたときに、すぐにステップS22での処理を開始することができ、つまり、すぐに衝突を回避するための処理を開始できる。
衝突を回避するための処理が開始された後の処理について、図7から図9を用いて説明する。
図7は、衝突を回避するための処理の一例を示すシーケンス図である。具体的には、図7は、図5に示されるステップS102での処理の後に行われる処理を示す。
第1移動体100は、相手(第2移動体200)が先に避けることを、メッシュネットワークを介して第2移動体200へ通知する(ステップS201)。なお、この通知には、第2移動体200に対してメッシュネットワークを介して第2舵角情報を送信させる要求が含まれる。自身(第1移動体100)が先に避けるか相手(第2移動体200)が先に避けるかは、例えば、予め定められたルールによって決定される。当該ルールには、例えば、海上の交通ルール等が含まれており、メモリ50等に記憶される。例えば、第1移動体100と第2移動体200とが衝突しそうな場合に、第2移動体200が第1移動体100の前方左側にいるときには、相手を右側に見る方の船舶が避けるという予め定められたルールによって第2移動体200が先に避けることが決定される。このような場合に、ステップS201での処理が行われる。
第2移動体200は、自身(第2移動体200)が先に避けることを了承したことを第1移動体100へ通知する(ステップS202)。
また、第2移動体200は、第1移動体100を避けるためにハンドルを切り、第1移動体100に対して、その舵角を示す第2舵角情報を送信し、また、周囲の第2環境情報及び第2速さ情報を送信する(ステップS203)。
第1移動体100は、第2移動体200から得た情報から、相手がどのように動くかを計算して第1移動体100の進路を変更するか否かを判定しつつ、相手に第2舵角情報等の内容についての了承通知をする(ステップS204)。例えば、第1移動体100は、予測される第2移動体200の進路に対して第1移動体100の進路を変更する必要があるか否かを予め定められたルールに基づいて判定する。例えば、予め定められたルールには、第2移動体200の進路と、当該第2移動体200の進路に対して第1移動体100が取るべき進路との対応関係が含まれており、第1移動体100は、予測される第2移動体200の進路を当該対応関係に照合することで、第1移動体100の進路を変更する必要があるか否か、またどのように進路を変更するかを判定する。第1移動体100は、第1移動体100の進路を変更する場合には、判定の結果に応じて自身のハンドルを切る。
また、第1移動体100は、ハンドルを切った場合、第2移動体200に対して、その舵角を示す第1舵角情報を送信し、また、第1環境情報及び第1速さ情報を送信する(ステップS205)。第2移動体200は、第1移動体100から得た情報から、相手がどのように動くかを計算して第2移動体200の進路を変更するか否かを判定しつつ、相手に第1舵角情報等の内容についての了承通知をする。また、第2移動体200も必要があればスピードや進行方向を変える。
このように、まず例えば第2移動体200が第1移動体100からの要求によりハンドルを切り、これに応じて第2舵角情報等を取得した第1移動体100が第2移動体200の将来の進路を予測して必要に応じてハンドルを切り、さらにこれに応じて第1舵角情報等を取得した第2移動体200が第1移動体100の将来の進路を予測して必要に応じてハンドルを切るということを、第1移動体100及び第2移動体200の両方がハンドルを切る必要がないと判定するまで続けられる。
ここで、ステップS201からステップS205での処理が行われるときの通信装置10の動作について図8を用いて説明する。
図8は、実施の形態に係る通信装置10の衝突を回避するための処理の一例を示すフローチャートである。
まず、通信装置10は、相手(第2移動体200)に先に避けるように、メッシュネットワークを介して通知し、例えば同時に第2舵角情報、第2速さ情報及び第2環境情報を自身へ送信するように要求する(ステップS31)。これにより、第2移動体200に対して先に進路を変更させる(例えば、先にハンドルを切らせる)ことができ、衝突の回避のための処理を円滑に開始できる。
次に、通信装置10は、第2移動体200から先に避けることを了承したことを示す了承通知、及び第2舵角情報等を受信したか否かを判定する(ステップS32)。本発明では、メッシュネットワークを介する無線でのデータ通信が可能であることから、第2移動体200が進路を変更しようとする一連の動作(例えば、手動でハンドルを切るまたは舵部に対し転舵の指示を操舵装置から送る)と同時に、通信装置10は第2移動体200からメッシュネットワークを介して第2舵角情報を取得できる。つまり、例えば風、雨又は波等の外部環境要因によって実際の第2移動体200の向きが、第2舵角情報が示す向きとなるまでには時間を要するが、その時間を待つことなく、通信装置10は、取得した第2舵角情報を用いて第2移動体200の進路がどうなるのかをより早く予測できる。したがって、通信装置10は、移動体(第1移動体又は第2移動体)の進路を変更するか否かをより早く判定できる。ここでは、通信装置10は、第1移動体100の進路を変更するか否かをより早く判定できる。
また、通信装置10は、第2舵角情報だけでなく、第2速さ情報及び第2環境情報も用いることで、移動体の進路を変更するか否かの判定の精度を高めることができる。第2速さ情報及び第2環境情報によっては、第2移動体200の今後の進路の予測結果が変わり、第1移動体100の進路の変更の有無及びどのように変更するかが変わってくるためである。例えば、第2移動体200の周囲の風向等によっては、第2舵角情報から予測される将来の第2移動体200の進行方向は変わってくる。
通信装置10は、了承通知、及び第2舵角情報等を受信した場合(ステップS32でYes)、第1移動体100の進路を変更するか否かを判定する、つまり、自身もハンドルを切る必要があるか否かを判定する(ステップS33)。第1移動体100からは第2移動体200の周囲に存在する移動体を確認できていないことがあり、第2移動体200は周囲に存在する移動体との位置関係によっては第2移動体200の進路をさらに変更できない場合がある。このため、通信装置10は、第2舵角情報を取得した場合に、さらに第1移動体100又は第2移動体200の進路を変更させる必要があるときには、通信装置10が搭載された第1移動体100の周囲の状況については容易に確認できることから第1移動体100の進路を変更する。これにより、第2移動体200の進路を変更させる場合よりも柔軟に移動体同士の衝突を抑制し得る。
通信装置10は、自身もハンドルを切る必要があると判定した場合(ステップS33でYes)、第2舵角情報等が送信されたことに対する了承通知、及び第1舵角情報を送信する(ステップS34)。本発明では、メッシュネットワークを介する無線でのデータ通信が可能であることから、第1移動体100が進路を変更しようとする(例えば、ハンドルを切る)と同時に、第2移動体200に対してメッシュネットワークを介して第1舵角情報を通知できる。つまり、例えば風、雨又は波等の外部環境要因によって実際の第1移動体100の向きが、第1舵角情報が示す向きとなるまでには時間を要するが、その時間を待つことなく、取得した第1舵角情報を用いて第1移動体100の進路がどうなるのかを第2移動体200により早く予測させることができる。これにより、第2移動体200側でも同じように移動体の進路を変更するか否かをより早く判定させることができるため、移動体同士の衝突を効果的に抑制できる。
また、通信装置10は、第1舵角情報に加えて、第1環境情報及び第1速さ情報を送信する。これにより、第1舵角情報だけでなく、第1速さ情報及び第1環境情報も用いることで、第2移動体200における移動体の進路を変更するか否かの判定の精度を高めることができる。
通信装置10は、自身はハンドルを切る必要がないと判定した場合(ステップS33でNo)、第2舵角情報等の内容についての了承通知をする(ステップS35)。
一方で、通信装置10は、了承通知、及び第2舵角情報等を受信しない場合(ステップS32でNo)、既定の動作をとる(ステップS36)。例えば、通信装置10は、既定の動作として第1移動体100の進路を変更するための制御を行う。これにより、第2移動体200から応答がない場合には、第1移動体100が進路を変更することで衝突を抑制できる。
そして、衝突のおそれがなくなり移動体の進路変更が不要になった場合には、図9に示されるように、衝突を回避する処理が終了する際の処理が行われる。
図9は、衝突を回避するための処理が終了する際の処理の一例を示すシーケンス図である。
第1移動体100は、進路変更が不要になったときに衝突を回避するための通信を終了することを第2移動体200に通知する(ステップS301)。
第2移動体200は、当該通知を受領し、当該通信を終了することを了承する(ステップS302)。
移動体の進路を変更するか否かの判定がされた後には、第1移動体100及び第2移動体200は、衝突を回避するように移動する。例えば、衝突を回避するように移動する際に、どのような舵角情報、速さ情報及び環境情報によって第1移動体100及び第2移動体200が実際にどのように移動したのか、つまり、第2舵角情報等により変化した実際の第2移動体200の進路、第1移動体100の進路を変更すると判定された場合の実際の第1移動体100の進路、そのときの環境情報等がメモリ50等に記憶される。移動体の進路を変更するか否かの判定の後に得られるこのようなデータが蓄積された後、送信部41は、当該データを外部装置に送信する。外部装置は、当該データに基づいて通信装置10を更新するためのデータを生成する。例えば、外部装置は、第2舵角情報、第2速さ情報及び第2環境情報によって第1移動体100が実際にどのように移動したのかがわかることで、進路を変更するか否か、またどのように進路を変更するかを判定するためのデータ(プログラム等)をより良いものに更新できる。そして、受信部42は、通信装置10を更新するためのデータを受信する。これにより、今後行われる移動体の進路を変更するか否かの判定の精度を高めることができ、より安全な自動衝突回避を実現できる。
なお、図7等では、第1移動体100は、第2移動体200に対して第2移動体200が先に避けることを通知すると説明したが、これに限らず、第1移動体100が先に避けることを通知してもよい。これについて、図10を用いて説明する。
図10は、衝突を回避するための処理の他の一例を示すシーケンス図である。具体的には、図10は、図5に示されるステップS102での処理の後に行われる処理を示す。
第1移動体100は、自分(第1移動体100)が先に避けることを、メッシュネットワークを介して第2移動体200へ通知する(ステップS401)。例えば、第1移動体100と第2移動体200とが衝突しそうな場合に、第2移動体200が第1移動体100の前方右側にいる場合には、相手を右側に見る方の船舶が避けるという予め定められたルールによって第1移動体100が先に避けることが決定される。このような場合に、ステップS401での処理が行われる。
第2移動体200は、相手(第1移動体100)が先に避けることを了承したことを第1移動体100へ通知する(ステップS402)。
第1移動体100は、第2移動体200を避けるためにハンドルを切り、第2移動体200に対して、その舵角を示す第1舵角情報を送信し、また、第1環境情報及び第1速さ情報を送信する(ステップS403)。
第2移動体200は、第1移動体100から得た情報から、相手がどのように動くかを計算して第2移動体200の進路を変更するか否かを判定しつつ、相手に第1舵角情報等の内容についての了承通知をする(ステップS404)。例えば、第2移動体200は、予測される第1移動体100の進路に対して第2移動体200の進路を変更する必要があるか否かを予め定められたルールに基づいて判定する。例えば、予め定められたルールには、第1移動体100の進路と、当該第1移動体100の進路に対して第2移動体200が取るべき進路との対応関係が含まれており、第2移動体200は、予測される第1移動体100の進路を当該対応関係に照合することで、第2移動体200の進路を変更する必要があるか否か、またどのように進路を変更するかを判定する。第2移動体200は、第2移動体200の進路を変更する場合には、判定の結果に応じて自身のハンドルを切る。
また、第2移動体200は、ハンドルを切った場合、第1移動体100に対して、その舵角を示す第2舵角情報を送信し、また、周囲の第2環境情報及び第2速さ情報を送信する(ステップS405)。第1移動体100は、第2移動体200から得た情報から、相手がどのように動くかを計算して第1移動体100の進路を変更するか否かを判定しつつ、相手に第2舵角情報等の内容についての了承通知をする。また、第1移動体100も必要があればハンドルを切る。
このように、まず例えば第1移動体100がハンドルを切り、これに応じて第1舵角情報等を取得した第2移動体200が第1移動体100の将来の進路を予測して必要に応じてハンドルを切り、さらにこれに応じて第2舵角情報等を取得した第1移動体100が第2移動体200の将来の進路を予測して必要に応じてハンドルを切るということを、第1移動体100及び第2移動体200の両方がハンドルを切る必要がないと判定するまで続けられる。
なお、図7等では、第1移動体100は、第2移動体200から得た情報から第1移動体100の進路を変更するか否かを判定すると説明したが、これに限らず、第2移動体200の進路を変更させるか否かを判定してもよい。同じように、第2移動体200は、第1移動体100から得た情報から第1移動体100の進路を変更させるか否かを判定してもよい。つまり、ハンドルを切った相手の予測される進路に応じて自身の進路を変更せずに、ハンドルを切った相手の進路をさらに変更させるように相手に通知してもよい。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の通信装置10について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、および、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、本発明における通信装置10は、メッシュネットワークを構成する各移動体に搭載され、各移動体が上記説明した第1移動体100と同等の機能を有していてもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、通信装置10は、移動体(例えば第1移動体100)に搭載されたが、これに限らない。例えば、通信装置10は、移動体に搭載されず移動体と衛星通信等により通信する外部装置(例えばサーバ装置等)であってもよい。
また、本発明は、船舶の他、航空機又は掘削機等に適用できるが、例えば、自動車のような決められた道路上を移動しない移動体に適用できる。例えば、本発明は、工場等において用いられる、自律して移動する搬送台車等に適用されてもよい。
また、本発明は、通信装置10として実現できるだけでなく、通信装置10を構成する各構成要素が行うステップ(処理)を含む通信方法として実現できる。
具体的には、図3に示されるように、通信方法は、第1移動体100の位置を示す第1位置情報及び第2移動体200の位置を示す第2位置情報を取得する第1取得ステップ(ステップS11)と、取得された第1位置情報及び第2位置情報に基づいてメッシュネットワークを構成する構成ステップ(ステップS12)と、第2移動体200からメッシュネットワークを介して第2移動体200の舵角を示す第2舵角情報を取得する第2取得ステップ(ステップS14)と、取得された第1位置情報、第2位置情報及び第2舵角情報に基づいて、第1移動体100又は第2移動体200の進路を変更するか否かの判定を行う判定ステップ(ステップS15)と、判定の結果を出力する出力ステップ(ステップS16)と、を含む。
また、例えば、それらのステップは、コンピュータ(コンピュータシステム)によって実行されてもよい。そして、本発明は、それらの方法に含まれるステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現できる。さらに、本発明は、そのプログラムを記録したCD-ROM等である非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。
例えば、本発明が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリおよび入出力回路等のハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリまたは入出力回路等から取得して演算したり、演算結果をメモリまたは入出力回路等に出力したりすることによって、各ステップが実行される。
また、上記実施の形態の通信装置10に含まれる複数の構成要素は、それぞれ、専用または汎用の回路として実現されてもよい。これらの構成要素は、1つの回路として実現されてもよいし、複数の回路として実現されてもよい。
また、上記実施の形態の通信装置10に含まれる複数の構成要素は、集積回路(IC:Integrated Circuit)であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらの構成要素は、個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。LSIは、集積度の違いにより、システムLSI、スーパーLSIまたはウルトラLSIと呼称される場合がある。
また、集積回路はLSIに限られず、専用回路または汎用プロセッサで実現されてもよい。上述したように、プログラム可能なFPGA、または、LSI内部の回路セルの接続および設定が再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサが、利用されてもよい。
さらに、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて、通信装置10に含まれる各構成要素の集積回路化が行われてもよい。
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本発明は、ハンドルを切ってから実際に移動するまでに時間を要する船舶等の移動体に利用可能である。
10 通信装置
20 プロセッサ
21 第1取得部
22 構成部
23 要求部
24 第2取得部
25 判定部
26 出力部
27 制御部
28 通知部
30 通信部
41 送信部
42 受信部
50 メモリ
100 第1移動体
200 第2移動体
200a、200b、300a、300b 移動体
R1、R2、R3、R4、R5 通信経路

Claims (11)

  1. 第1移動体の位置を示す第1位置情報及び第2移動体の位置を示す第2位置情報を取得する第1取得部と、
    取得された前記第1位置情報及び前記第2位置情報に基づいてメッシュネットワークを構成する構成部と、
    前記第2移動体から前記メッシュネットワークを介して前記第2移動体の舵角を示す第2舵角情報及び前記第2移動体の外部環境を示す第2環境情報を取得する第2取得部と、
    取得された前記第1位置情報、前記第2位置情報、前記第2舵角情報及び前記第2環境情報に基づいて、前記第1移動体又は前記第2移動体の進路を変更するか否かの判定を行う判定部と、
    前記判定の結果を出力する出力部と、を備え、
    前記第1移動体及び前記第2移動体は、船舶であり、
    前記第2環境情報は、海面の状態に関する情報を含む、
    通信装置。
  2. 前記通信装置は、前記第1移動体に搭載される、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記第2取得部は、さらに、前記第2移動体から前記メッシュネットワークを介して前記第2移動体の速さを示す第2速さ情報を取得し、
    前記判定部は、さらに、取得された前記第1位置情報、前記第2位置情報、前記第2舵角情報及び前記第2環境情報、並びに、前記第2速さ情報に基づいて前記判定を行う、
    請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記判定部は、前記判定として、前記第1移動体の進路を変更するか否かを判定する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の通信装置。
  5. さらに、前記第2移動体に対して前記メッシュネットワークを介して前記第1移動体の舵角を示す第1舵角情報を通知する通知部を備える、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の通信装置。
  6. 前記通知部は、さらに、前記第2移動体に対して前記メッシュネットワークを介して前記第1移動体の速さを示す第1速さ情報又は前記第1移動体の外部環境を示す第1環境情報を通知する、
    請求項5に記載の通信装置。
  7. さらに、前記第2移動体に対して前記メッシュネットワークを介して前記第2舵角情報を送信するように要求する要求部を備える、
    請求項1~6のいずれか1項に記載の通信装置。
  8. 前記要求の応答として前記第2移動体から前記メッシュネットワークを介して前記第2舵角情報を前記第2取得部が取得できない場合に、前記第1移動体の進路を変更するための制御を行う制御部と、を備える、
    請求項7に記載の通信装置。
  9. さらに、
    前記判定の後に得られるデータを外部装置に送信する送信部と、
    前記データに基づいて生成されたデータであって、前記通信装置を更新するためのデータを受信する受信部と、を備える、
    請求項1~8のいずれか1項に記載の通信装置。
  10. 通信装置により実行される通信方法であって、
    第1移動体の位置を示す第1位置情報及び第2移動体の位置を示す第2位置情報を取得する第1取得ステップと、
    取得された前記第1位置情報及び前記第2位置情報に基づいてメッシュネットワークを構成する構成ステップと、
    前記第2移動体から前記メッシュネットワークを介して前記第2移動体の舵角を示す第2舵角情報及び前記第2移動体の外部環境を示す第2環境情報を取得する第2取得ステップと、
    取得された前記第1位置情報、前記第2位置情報、前記第2舵角情報及び前記第2環境情報に基づいて、前記第1移動体又は前記第2移動体の進路を変更するか否かの判定を行う判定ステップと、
    前記判定の結果を出力する出力ステップと、を含み、
    前記第1移動体及び前記第2移動体は、船舶であり、
    前記第2環境情報は、海面の状態に関する情報を含む、
    通信方法。
  11. 請求項10に記載の通信方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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