したがって本発明の課題は、冒頭に述べた種類の電気器具のための簡易な操作コンセプトを提供することにある。
この課題を解決するために、冒頭に述べた種類の電気器具において、この電気器具は、分断状態から動作状態への移行時に制御接続を構築するための少なくとも1つのログオンメッセージを送信または受信するために構成され、および/または動作状態から分断状態への移行時に制御接続を終了させるために構成され、および/または集塵機の吸引ユニットに対するスイッチオフ信号を送信するために構成されることが意図される。
本発明による方法は、第1のシステムコンポーネントとして工作機械または集塵機を含むとともに第2のシステムコンポーネントとして第1のシステムコンポーネントのための電気エネルギーを提供するための電気式のエネルギー蓄積器モジュールを含むシステムのための第1または第2のシステムコンポーネントとしての電気器具を意図しており、各システムコンポーネントは互いに適合する器具インターフェースを相互の取外し可能な取付けのために、およびエネルギー蓄積器モジュールから工作機械または集塵機への電気エネルギーの伝達のために有し、電気器具は集塵機を制御するために集塵機への、または集塵機からのワイヤレス制御接続のための通信インターフェースを有し、集塵機は工作機械により生成されるダストを吸い出すために意図されるとともに、両方のシステムコンポーネントのうちの一方を形成するか、またはシステムコンポーネントとは別個の集塵機を形成し、器具インターフェースは分断状態にあるとき電気的および/または機械的に互いに分断されるとともに、動作状態にあるとき電気的および/または機械的に相互に結合され、電気器具は分断状態から動作状態への移行時に制御接続を構築するための少なくとも1つのログオンメッセージを送信または受信し、および/または動作状態から分断状態への移行時に制御接続を終了させ、および/または集塵機の吸引ユニットに対するスイッチオフ信号を送信する。
電気器具は、たとえばエネルギー蓄積器モジュールまたは工作機械または集塵機である。工作機械または集塵機には、エネルギー蓄積器モジュールによって電気エネルギーを供給可能である。工作機械または集塵機とエネルギー蓄積器モジュールを単に結合または分断することで、制御接続を成立または終了させるために意図される機能をリリースし、ないしは遂行することができる。操作者が、たとえば制御接続の認証またはロングオンに適した、あるいはそのような認証またはログオンをリリースするキーを押すなどの追加の操作行為を行うことも可能であるが、必ずしも必要ではない。工作機械または集塵機(第1のシステムコンポーネント)とエネルギー蓄積器モジュール(第2のシステムコンポーネント)の接合または取外しをするだけで、相応のプロセスがリリースされる。
電気器具がいわば受信をする器具である場合、すなわちたとえば集塵機のためのエネルギー蓄積器モジュールであるか、もしくは集塵機そのものである場合、この器具はたとえば分断状態から動作状態への移行時に動作準備完了状態へ、またはログオンメッセージを受信するための受信準備完了状態へと切り換わる。このように、たとえばエネルギー蓄積器モジュールによって電流の供給を受ける集塵機を、制御接続の構築のために準備完了させることができる。このとき、たとえばエネルギー蓄積器モジュールそのものが無線インターフェースまたはワイヤレス通信インターフェースを提供することが可能である。あるいは集塵機も通信インターフェースを有することができる。
電気器具がいわば制御をするコンポーネントである場合、すなわちたとえば工作機械であるか、もしくは工作機械に電流を供給するデバイスすなわちエネルギー蓄積器モジュールである場合、たとえば分断状態から動作状態への移行は、集塵機への制御接続を構築するためのログオンメッセージを電気器具が送信することに直接つながる。システムコンポーネント相互の分断もこの関連において、すなわちたとえばエネルギー蓄積器モジュールが工作機械から分断されると好ましい場合がある。このケースでは、たとえばエネルギー蓄積器モジュールまたは工作機械が、本例では集塵機である受信をするコンポーネントへの制御接続を分断するための分断メッセージを送信することができる。この関連において、たとえば集塵機の吸引ユニットがスイッチオフされるのも好ましい。このようにして、集塵機の不必要な動作または継続動作が回避される。
第1のシステムコンポーネントすなわち工作機械または集塵機は、吸引ホースを接続するための吸引接続部を有するのが好ましい。
第1のシステムコンポーネントが集塵機である場合、この集塵機はたとえば権利申請はなされていない工作機械の形態の別の電気器具により制御接続を通じて制御可能である。第1のシステムコンポーネントが工作機械である場合、この工作機械は、それ自体としてはシステムの構成要素を形成しない集塵機を制御するために構成される。
ここで付言しておくと、本発明によるシステムは電気器具ならびにそれぞれ別のシステムコンポーネントを含むのが好ましく、それにより、たとえば集塵機とエネルギー蓄積器モジュールまたは工作機械とエネルギー蓄積器モジュールからなる組み合わせが形成される。このような種類のシステムは、制御接続を通じて制御されるべき工作機械を含むために、または制御接続を通じて制御されるべき集塵機を含むために拡張されていてよい。
電気器具では、器具インターフェースの動作状態および/または分断状態を検出するための少なくとも1つのセンサを有することが意図されるのが好ましい。
少なくとも1つのセンサは、さまざまな種類のセンサであってよい。たとえば、各システムコンポーネントの相互距離を検出するための距離センサが意図されていてよい。すなわち、それぞれの器具インターフェースが事前設定された相互距離で配置されているときに、距離センサが、たとえば超音波センサ、触覚センサなどが、この距離を認識する。各器具インターフェースの相互の、ないしは各システムコンポーネントの相互の差込のときの差込運動も、このような種類の距離センサによって走査または検出することができる。すなわち差込運動が完了したときには、差込運動がまだ行われていないときの距離とは距離が異なる。
さらにセンサは、システムコンポーネント相互の相対運動を検出するための運動センサを含むことができる。すなわち、たとえばシステムコンポーネントがこれ以上相互に可動ではないとき、または事前設定された運動余裕しか有していないとき、このことがセンサによって検出される。あるいはこのようにして、器具インターフェースの相互の差込運動も検出可能である。すなわち、たとえば器具インターフェースがたとえば差込運動の一環として互いに近づくように運動したとき、運動センサはこのような相対運動を検出することができる。ここで付言しておくと、第1および第2のシステムコンポーネントがこのような種類の運動センサを有するのが好ましい。これらの運動センサは、それぞれ同じ運動パターンを検出したときに、互いに近づいていく器具インターフェースの運動を検出し、すなわち、第1および第2のシステムコンポーネントの相互の取付けを検出することができる。運動センサが検出する相対運動は、たとえば回転運動および/または直線運動であってよい。運動センサはたとえば加速度センサであってよい。
あるいは少なくとも1つのセンサは、それぞれ他方のシステムコンポーネントを検出するための光学センサを含むことができ、またはこれによって形成されていてよい。たとえば、器具インターフェースがいわば互いの陰になっているとき、または互いを覆っているとき、光学センサが動作状態を認識することが可能である。
さらに少なくとも1つのセンサが、システムコンポーネントの相互の取付けによって操作可能な電気スイッチ、たとえば圧力スイッチ、押しボタンスイッチなどを含んでいると好ましい。このようにして簡易な操作コンセプトが可能であり、すなわち、たとえば一方のシステムコンポーネントが他方のシステムコンポーネントに配置されたスイッチを操作する。このことは、たとえば差込運動の枠内で行うことができる。
ここで付言しておくと、当然ながら冗長的なセンサコンセプトが好ましい。器具インターフェース相互の、ないしはシステムコンポーネント相互の、同じ結合状態を複数のセンサが知らせているとき、すなわち、たとえば動作状態または分断状態を知らせているとき、それによって一義的で実用に耐える情報を少なくとも2つの冗長的なセンサ信号から判定可能である。
器具インターフェースは固定装置によって相互に固定可能であるのが好都合である。固定装置は、たとえば係止装置、クランプ装置、ロック装置などの複数のコンポーネントを含むことができる。
固定装置を操作するために機械式の操作部材、たとえば押しボタン、スライドキー、またはスライド操作部材などが設けられる好ましい。たとえばロック装置などの固定装置は、操作部材によって固定位置と解除位置の間で操作可能である。操作部材は、固定装置の固定位置の方向へ、ないしはシステムコンポーネントを相互に固定する固定装置の位置の方向へと操作可能であるのが好ましい。
このような種類の操作部材に、たとえばロック解除キーなどに、操作部材の操作状態を検出するための少なくとも1つのセンサが配置されるのが好都合である。固定装置の解除の方向への操作部材の操作が、電気器具により、動作状態から分断状態への移行として評価または判定される。このようにセンサは、器具インターフェースの動作状態または分断状態を検出するために意図される。すなわち操作者が固定装置を解除したとき、すなわち固定装置を解除位置へと操作したとき、この解除位置がセンサにより検出されると同時に、動作状態から分断状態への移行を表すサインとして評価される。そして、たとえばログオフメッセージが送信接続の終了のために送信され、および/または集塵機の吸引ユニットに対するスイッチオフ信号が送信される。このセンサはたとえば電気スイッチ、光学センサ、圧力センサなどであってよい。操作部材の操作状態を判定するのに適したどのようなセンサコンセプトでも、このような種類のセンサとして可能である。
器具インターフェースは形状接合輪郭を用いて、たとえば差込突起と差込収容部、凹部と突起などを用いて、相互に固定可能であることが意図されるのが好ましい。たとえば一方のシステムコンポーネントには差込収容部が、他方のシステムコンポーネントの差込突起のために設けられていてよい。
電気器具では、一方の器具インターフェースは、他方の器具インターフェースの差込・対応・形状接合輪郭へ差込軸に沿って差し込むための形状接合輪郭と、差込・形状輪郭と差込・対応・形状輪郭とが差込組付けされたとき互いに電気接触する各システムコンポーネントを電気接続するために他方の器具インターフェースの電気的な対応接点と接触するための接点とを有することが意図されるのが好ましい。このように、たとえばエネルギー供給接点および/またはデータ接点などの電気接点が、差込組付けのときに互いに直接的に接触する。これらの接点はたとえばばね接点、接点舌部、接触面などであってよい。差込・形状接合輪郭と対応・差込・形状接合輪郭は、たとえば案内リブ、差込収容部と差込突起、案内溝および/またはこれらに類似のものを含む。複合型も容易に可能である。
器具インターフェースがデータインターフェースを、特にバスインターフェースを含んでいると好ましい。このデータインターフェースはたとえばバスインターフェース、特にI2Cインターフェースである。データインターフェースを介して、エネルギー蓄積器モジュールが工作機械または集塵機との間でデータを交換することができる。たとえばデータインターフェースを介して、蓄積器セルの個数、最大限利用可能な電気出力、電気容量、または充電状態などを照会することができる。特にエネルギー蓄積器または工作機械または集塵機をスイッチオフするための切換信号も、データインターフェースを介して快適に伝送することができる。あるいはデータインターフェースはパラレルデータインターフェースを含むこともでき、すなわち、1つの情報についてそれぞれ専用に設けられる複数のデータ接点が意図される。
電気器具が、データインターフェースを介してのデータトラフィックを用いて、動作状態および/または分断状態を、すなわち器具インターフェース相互の接続状態を認識するために構成されると好ましい。すなわち、たとえばエネルギー蓄積器モジュールが工作機械または集塵機から作動開始時に、集塵機または工作機械のその後の動作を最善に構成できるようにするためにどのような電気特性データが存在するかをいわば問い合わされると、このことは動作状態の成立を表すサインとなる。このことは、たとえば工作機械の構成要素としての役目を果たすエネルギー蓄積器モジュールにより、制御接続を構築するために利用することができる。一方で、集塵機または工作機械とエネルギー蓄積器モジュールとの分断に基づいてデータトラフィックが遮断されているときも、このことを同じく指標として、すなわち分断状態の開始またはすでに開始されている分断状態を表す指標として、評価することができる。このケースでは、本発明による器具はたとえば制御接続を解消し、および/または集塵機の吸引ユニットに対してスイッチオフ信号などを送信する。
データトラフィックは、分断状態を監視するための目的に即して意図されるデータトラフィックであってもよい。
動作状態または分断状態もしくはこの両方を認識するために、少なくとも1つのチェックメッセージ、特にチェックのためにのみ適したチェックメッセージが意図されるのが好ましい。チェックメッセージは単方向に送信されるメッセージ、たとえば集塵機または工作機械から送信されるチェックメッセージであってよく、これを用いてエネルギー蓄積器モジュールは、それが集塵機ないし工作機械に接続されているか否かを認識することができる。チェックメッセージの送信のために専用の通信手段、たとえば特別なコントローラが設けられていてよい。たとえば一方の器具が、特にエネルギー蓄積器モジュールがチェックメッセージを送信し、このチェックメッセージに対する応答を参照して、それがそれぞれ他の器具に、たとえば集塵機や工作機械に接続されていることを認識することも可能である。このように、チェックメッセージだけでなくチェックメッセージに対する応答も送信されて受信されることによって、分断状態または動作状態をチェック可能である。少なくとも1つのチェックメッセージは周期的に、および/または事前設定された時間的間隔で送信されるのが好ましい。
電気器具が制御接続の構築時の認証のために構成されると好ましい。この認証は、たとえば識別パラメータ、アクセスパスワードなどの送信を含む。
さらに通信インターフェースが、制御接続を通じての暗号化された通信のために構成されると好ましい。暗号化はたとえばディフィー・ヘルマン暗号化であってよい。
通信インターフェースは、たとえばブルートゥース(登録商標)インターフェース、WLANインターフェースなどである。特に、限られた空間内での、たとえば最大で約10mまたは20mの範囲内での、すなわち吸引ホースまたは吸引接続の典型的な長さの範囲内での通信が好ましい。
エネルギー蓄積器モジュールは、モジュールハウジングと、モジュールハウジングの中に収容されたエネルギー蓄積器、特に、再充電可能な少なくとも1つの電気式の蓄積器セルおよび工作機械または集塵機へのエネルギー供給のための電気エネルギーを提供するために意図される供給接点を備える構造とを有することが意図されるのが好ましい。電気式の蓄積器セルは、特に複数の電気式の蓄積器セルのユニットまたは構造は、たとえば充電器具によって充電可能である。あるいは、エネルギー蓄積器がたとえば燃料電池などの他の電気式の蓄積器を有し、または電気エネルギーを最後に提供することができる化学式の蓄積器を有することも可能である。
エネルギー蓄積器モジュールは、工作機械と取外し可能に結合するための器具インターフェースを備えるモジュールハウジングを有するのが好都合である。工作機械または集塵機に対するエネルギー蓄積器モジュールの器具インターフェースは、電気エネルギーを伝送するための互いに適合する供給接点および/またはデータを伝送するためのデータ接点、特にバス接点を有する。
工作機械はダストおよび/または粒子を生成する工作機械、特にドリル加工機械、フライス加工機械、研削機械などである。特に、工作機械は手動工作機械である。工作機械は、吸引ホースを接続するための吸引吐出部、たとえば接続管を有するのが好都合である。
集塵機は一般に吸引器具と呼ぶこともできる。集塵機自体は当然ながらダストだけでなく、工作機械が生成するこれよりも大きい粒子も吸引することができる。
集塵機と工作機械が前述の吸引ホースまたは別の吸引ホースを用いて相互に流動接続されているときにのみ制御接続を成立可能であり、または成立すると好ましい。
工作機械および/または集塵機には、吸引ホースの接続を認識するセンサまたは認識手段が設けられていてよい。実際に吸引ホースが接続されているときにのみ、制御接続が成立する。
エネルギー蓄積器モジュールは、分断状態から動作状態への移行時に器具インターフェースのデータインターフェースを介して、たとえばバスインターフェースを介して、他のシステムコンポーネントすなわち集塵機または工作機械から1つまたは複数の受信情報を受け取ると好ましい。たとえば、エネルギー蓄積器モジュールは工作機械または集塵機に受信情報を照会することができ、または工作機械もしくは集塵機は事前の照会なしに受信情報をエネルギー蓄積器モジュールに送信することができる。受信情報は少なくとも1つのステータス情報、たとえばエラー情報、たとえば集塵機または工作機械のポテンショメータ、接続器、または遮断器などのスイッチの切換位置、および/または少なくとも1つの識別情報、たとえば集塵機または工作機械のシリアルナンバーを含むのが好ましい。
データインターフェースを介して集塵機または工作機械から受信される1つまたは複数の事前設定された受信情報、特に非安全性関連の受信情報および/または守秘義務のない受信情報はそのまま、特に暗号化されることなく、ブロードキャスト通信、アドバタイジング通信などの枠内で、エネルギー蓄積器モジュールからそのワイヤレス通信インターフェースを介して送信することができる。たとえばスマートフォンや他の外部通信装置が、集塵機または工作機械のステータス情報や少なくとも1つの識別情報などを、エネルギー蓄積器モジュールを通じて受信することができる。
次に、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。図面は次のものを示す:
同一または同一種類のコンポーネントには、以下において、部分的に同一の符号またはA,B等の付加によって明示された類似の符号が付されている。
図1に部分的に模式的に示すシステム10は、エネルギー蓄積器モジュール40A,40Bから電気エネルギーの供給を受ける工作機械20A,20Bを含んでいる。工作機械20A,20Bはダストまたは粒子を生成する工作機械であり、特に手動工作機械である。工作機械20Bはたとえば研削器具であり、工作機械20Aは鋸、特に回し引き鋸であり、ダストを生成する、または粒子を生成するルータなどのこれ以外の電動工作機械または手動工作機械も容易に可能である。
工作機械20A,20Bの機械ハウジング21A,21Bの中には工具受容部23A,23Bが配置され、およびこれに伴って、工具収容部23A,23Bに配置された工具38A,38Bを駆動するために意図される駆動モータ22が配置されている。工具38Aはたとえば鋸工具であり、工具38Bはたとえば研削パッドである。駆動モータ22は工具238A,38Bを直接的に、または伝動装置を介して、たとえば振動運動のための伝動装置22Aを介して駆動することができる。
工作機械20A,20Bは切換部材24を用いて、たとえば接続器/遮断器を用いて、スイッチオンおよびスイッチオフすることができる。さらに別の切換部材25は、たとえば回転数コントローラまたは回転数調節器として構成される。たとえば切換部材24の相応の操作ストロークによって駆動モータ22の回転数を変更可能である実施形態が可能である。
手動工作機械20A,20Bは、駆動モータ22を制御するための制御装置26を有している。制御装置25は、たとえばプロセッサ27と記憶装置28とを含んでいる。記憶装置27には1つのプログラムモジュールまたは複数のプログラムモジュール29が保存され、そのプログラムコードをプロセッサ27により実行可能であり、それにより手動工作機械20A,20Bを制御し、および/またはエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bと通信する。
手動工作機械20A,20Bは、吸引ホース15を接続するための吸出し接続部または吸引吐出部39を有しており、該吸引ホースを通じて、工具38A,38Bの作動時に発生するダストを吸い出すことができる。吸引吐出部39は、たとえば接続管は、工具38Bの表面または内部に配置された、図面には見えていない吸出し開口部と連通する。このように、それ自体公知である通常の仕方によりダストを工具38A,38Bから出るように直接吸い出すことができる。
システム10の集塵機70は、たとえばローラ71A,71Bの上で地面に設置可能および/または転動可能である吸引器ハウジング71を有している。吸引器具70は移動式の吸引器具である。あるいは集塵機70は積み重ね可能な集塵機の形態を有することもでき、すなわち積層ハウジングを有し、および/または箱型の形態を有することもできる。ローラ71A,71Bは任意選択である。
集塵機70は集塵機ハウジング71の前面に吸引取込部72を有していて、これに吸引ホース15を接続可能である。吸引ホース15は、吸引吐出部39Aに接続される一方の長手方向端部16をもって、および吸引取込部72に接続される他方の長手方向端部17をもって、工作機械20Aと集塵機70の間に延びている。工作機械20Bは吸引ホース15の分岐部18を介して集塵機70に接続されている。分岐部18は、長手方向端部16と、工作機械20Bの吸引吐出部39Aに接続された長手方向端部19とに向かって分岐する。当然ながら、吸引ホース15の分岐部18は任意選択である。それ自体公知の仕方により、吸引吐出部39と吸引取込部72の間に分岐部を有することなく直接延びる吸引ホースが設けられていてもよい。
吸引器ハウジング71の中に汚物収集室73が設けられていて、この中に、ホース吐出部72を介して吸い込まれる吸引流Sから分別されたダストおよびその他の粒子を収容することができる。汚物収集室73の上方にフィルタ74が設けられるのが好ましい。あるいは汚物収集室73の中に、フィルタ74の追加または代替として、汚物や粒子を収集するのに適したフィルタ袋が配置されていてもよい。吸引取込部72を通して吸い込まれる吸引流Sは、吸引ユニット75によって生成可能である。吸引ユニット75は、たとえば電源接続装置76を用いて電流の供給を受ける。電源接続装置76は、特に220Vまたは110Vの交流電流を有する電力供給網EVへ接続するために、たとえば接続ケーブルと接続プラグとを含んでいる。
集塵機70の機能は操作部材構造77によって制御可能である。操作部材構造はたとえば切換部材78を含んでいて、これにより集塵機をスイッチオンまたはスイッチオフすることができ、あるいは、たとえば差込コンセント79を介して通る電流が吸引ユニット75のスイッチオンおよびスイッチオフをもたらす自動運転に切り換えることができる。差込コンセント79は操作部材構造77に設けられるのが好都合である。差込コンセント79に電力消費部を、好ましくは電気式の手動工作機械20Cを接続することができる。
差込コンセント79は接点80、特にブッシュを有していて、これに手動工作機械20Cのプラグ31Cの接点32Cを差込可能である。プラグ31Cは、電源接続装置30Cの構成要素である接続ケーブルに配置されている。手動工作機械20Cの切換部材24が、たとえば鋸刃を駆動可能であるその駆動モータに通電をするために操作者によって操作されると、電源接続装置30Cを通して、差込コンセント79を介して集塵機70から提供される電流が流れる。この電流を電流センサ81によって、それ自体公知の仕方により検出可能である。集塵機70の制御装置86が、差込コンセント79を介して通電がなされたとき、それ自体公知の仕方により吸引ユニット75をスイッチオンするとともに、手動工作機械20Cの動作が終了すると、すなわち電流センサ81が電流を検出しなくなると、吸引ユニット25を好都合には遅延時間をもってスイッチオフする。
電流センサ82は、たとえば制御装置80の入力/出力インターフェース82に接続されている。さらに、たとえばパワーエレクトロニクスインターフェースなどの入力/出力インターフェース82は、吸引ユニット75を制御するための役目を果たす。
さらに制御装置86はプロセッサ87と、1つまたは複数のプログラムモジュール89が格納された記憶装置88とを有している。少なくとも1つのプログラムモジュール89は、プロセッサ87により実行可能な、特に下記の機能のうち1つまたは複数の機能を可能にするプログラムコードを有している。
差込コンセント79は集塵機70を介して供給電源EVに接続可能であり、あるいは供給電源EVに直接的に、すなわち電源接続装置30Cを用いて接続可能である。
それに対して工作機械20A,20Bは、リードレス式またはワイヤレス式の動作のために構成されている。すなわち、これらにはエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bを用いて電流を供給可能である。
それぞれのエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bは機能的に類似した構造となっているが、機械的な相違および/または電流供給容量、電圧などの電気的な相違は容易に存在し得る。
エネルギー蓄積器モジュール40A,40Bは、エネルギー蓄積器42が中に配置されたモジュールハウジング41A,41Bを有している。エネルギー蓄積器42は1つまたは複数の蓄積器セル43を有し、特に、再充電可能である複数の蓄積器セル43を含む蓄積器セル構造を有している。
エネルギー蓄積器モジュール40Aに任意選択として存在する表示装置44を用いて、エネルギー蓄積器42の充電状態をたとえば音響式および/または光学式に出力することができる。表示装置44は、たとえば低い充電状態をたとえば警告音によって報知することができるスピーカ44Aを含んでいる。表示装置44では、1つまたは複数のランプ45、たとえばランプ45A,45B,45Cおよび45Dの配置が好ましい。ランプ45A-45DはLEDであるのが好ましい。
エネルギー蓄積器モジュール40A,40Bの機能は制御装置46によって制御可能である。
制御装置46には、エネルギー蓄積器42によって直接的に、および/または蓄積器セル43のうちの1つまたは複数によって、電気エネルギーを供給可能であってよい。たとえばエネルギー蓄積器42と制御装置46の間に供給回線42Xが設けられていてよい。さらに制御装置46は、エネルギー蓄積器42から提供される電圧ないしエネルギー蓄積器42から提供される供給電流を適合化するための供給モジュール46Xをさらに有することができる。このように、それぞれの制御装置46へローカルに電気エネルギーを供給可能であり、エネルギー蓄積器モジュール40が電気器具と、たとえば充電器具や工作機械もしくは集塵機と、接続されているか否かには左右されない。
制御装置46はたとえばプロセッサ47と、少なくとも1つのプログラムモジュール49が格納された記憶装置48とを有している。たとえば制御装置46は、手動工作機械20A,20Bの制御装置26と通信をする。プロセッサ47は、特に以下においてさらに詳細に説明する機能を具体化するために、プログラムモジュール49のプログラムコードを実行することができる。
エネルギー蓄積器モジュール40A,40Bは、工作機械20A,20Bの器具インターフェース30を用いて、ならびにエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bの器具インターフェース50を用いて、工作機械20A,20Bと相互に取外し可能に結合可能である。
工作機械20A,20Bは第1のシステムコンポーネント11を形成し、エネルギー蓄積器モジュール40A,40Bは第2のシステムコンポーネント12を形成し、これらをそれぞれ1つのシステムを形成するように、相互に固定的に結合可能である。
器具インターフェース30,50はこの目的のために、互いに形状接合式に適合する輪郭、たとえば回転ロックのために適した形状接合輪郭を含み、または本例のように、器具インターフェース30の差込・対応・形状接合輪郭31と形状接合式に、すなわち差込運動の枠内で係合させることが可能な差込・形状接合輪郭51を器具インターフェース50に含んでいる。
このような差込運動により、器具インターフェース30の器具・供給接点32が器具インターフェース50の供給接点52と接触し、それにより、エネルギー蓄積器42から電気エネルギーを供給接点52,32を介してそれぞれの工作機械20A,20Bのために、特にその駆動モータ22のために提供することができる。
さらに、器具インターフェース30,50はデータインターフェース34,35のデータ接点33,53を含んでおり、それによりデータ通信も、本例では特にシステムコンポーネント11,12の間のバス通信も可能である。
差込・形状接合輪郭51,31を用いた形状接合コンセプトの追加としての保持のために固定装置55が作用し、これによってシステムコンポーネント11,12を互いに固定可能である。固定装置55は、固定輪郭35と係合させることが可能な、たとえば係止部、ロック部材などの固定部材56を含んでいる。固定輪郭35と固定部材56は第1のシステムコンポーネント11と第2のシステムコンポーネント12に配置されているが、これと逆のコンフィグレーションも容易に可能である。固定装置55は、本例では、ロック装置および/または係止装置を形成する。固定部材56は操作部材57を用いて固定輪郭35との係合を外すことができ、任意選択として係合させることもできる。たとえば固定部材56は、固定収容部または凹部として構成される固定輪郭35と係合させることが可能な固定突起/ロック突起である。固定装置55がその固定位置またはロック位置に入っているとき、差込・形状接合輪郭51が差込・対応・形状接合輪郭31と係合されたまま保たれ、すなわち、差込・形状接合輪郭51,31の差込軸に沿ってのシステムコンポーネント11,12の相対運動が不可能になる。
操作部材57および/または固定部材56は、ばね構造(図示せず)によって固定位置ないしロック位置へとばね付勢される。このように、操作部材57の簡単なボタン操作またはキー操作によって、固定装置55を固定位置から解除位置へと位置調節することができる。エネルギー蓄積器モジュール40Aには、互いに反対を向く側にそれぞれ固定部材56が設けられ、さらには操作部材57もそれぞれ設けられるのが好ましく、それに対してエネルギー蓄積器モジュール40Bでは、単一の押圧キーまたは単一の操作部材57しか必要ない。
エネルギー蓄積器モジュール40A,40Bは、充電器具220を用いて充電することができる。充電器具220は充電器具ハウジング221を有していて、これに器具インターフェース230が設けられている。器具インターフェース230は、エネルギー蓄積器モジュール40A,40Bの差込・形状接合輪郭51と形状接合的に適合する差込・対応・形状接合輪郭231を有している。ロックは定置での動作については必要ない。充電器具220は器具インターフェース50に適合するように、器具・供給接点232ならびにデータインターフェース234の、好ましくはバスインターフェースの、データ接点233をさらに有している。充電器具220には変圧器235が配置されるのが好ましく、これが電源接続装置236を用いて電流の供給を受けることが可能であり、エネルギー蓄積器42を充電するための直流電圧を器具・供給接点232に提供する。接続プラグ237は電源接続装置236の構成要素を形成し、充電器具ハウジング221に直接的に配置されていてよく、または、模式的に図示している回線を介して充電器具ハウジング221と接続されていてよい。接続プラグ237は供給電源EVに接続可能である。
データインターフェース34,54ならびに234は、本例ではバスインターフェースである。たとえば、バスインターフェースまたはデータインターフェース34,54,234はI2Cバスインターフェースである。バスインターフェースは、クロック回線CL、データ回線D、ならびにデータ接点33A,53A,および234Aが付属する供給回線VD、データ接点33B,53B,233Bが付属するクロック回線CL、ならびにデータ接点33C,53C,234Cが付属するデータ回線Dを含んでいる。供給回線VDは、器具インターフェース30または230が器具インターフェース50に電気供給電圧を、たとえばバス電圧UBを提供するための役目を果たす。クロック回線CLを通じて、データインターフェース34,54,234で具体化されるバスBUのバスクロックが提供される。データ回線Dを通じて、好ましくは双方向にエネルギー蓄積器モジュール40から工作機械20へ、およびその逆へ、および/またはエネルギー蓄積器モジュール40から充電器具220へ、およびその逆へ、データが伝送される。
システムコンポーネント11,12が互いに結合されているとき、エネルギー蓄積器モジュール40は、駆動モータ22を作動させるのに適した供給電圧UVを供給接点52A,52Bに提供する。供給電圧UVはたとえば15ボルトまたは18ボルトの直流電圧であり、あるいは常時これ以外の電圧であってよい。ここで付言しておくと、エネルギー蓄積器モジュールは当然ながら交流電圧を提供することもできる。その点は重要ではない。以下において簡略に工作機械20と呼ぶ工作機械20A,20Bの制御装置26は、切換部材24の操作に依存して駆動モータ22を制御し、たとえばスイッチ24Aを開閉する。スイッチ24Aに代えて、たとえば電子整流式の駆動モータ22のための通電装置などのパワーエレクトロニクスが設けられていてもよい。さらに、切換部材24が駆動モータ22の電気回路に直接的につながれ、そのようにして、これをスイッチオンおよびスイッチオフすることができることが考えられる。スイッチ24Aが閉じられると、エネルギー蓄積器42から電流が回線L1を通して駆動モータ22へと流れ、そこから再び回線L2を通してエネルギー蓄積器42へと戻るように流れる。
充電プロセスのときにはこの電流コンセプトがちょうど逆になり、このことは図12を参照すると明らかになる。このケースでは充電電流ILが変圧器235から回線L1を通してエネルギー蓄積器42へと流れる。供給接点232Bは、回線L2の供給接点52と同様に、たとえば測定回線に割り当てられる。充電プロセスは、充電器具220の制御装置226によって制御されるのが好ましい。制御装置226は、充電プロセスを開始または終了させるために、たとえばスイッチ238を制御することができる。充電プロセスを監視するために充電器具220はエネルギー蓄積器モジュール40と通信し、すなわち、データインターフェース234およびこれに付属する供給回線VDのためのデータ接点233A,233Bおよび233Cと、クロック回線CLと、データ回線Dとを介して通信する。充電器具220とエネルギー蓄積器モジュール40の間のバスBUでの相応の通信によって、たとえばエネルギー蓄積器42の充電状態、その公称電圧などを照会することができる。充電プロセスを制御および監視するために、たとえば充電器具234は、充電プロセスを制御するためのプログラムモジュール229の制御コマンドまたはプログラムコードを実行することができるプロセッサ27を有している。プロセッサ227は、プログラムモジュール229が格納された、充電器具220の制御装置226の記憶装置228と接続されている。
集塵機70はワイヤレス式またはリードレス式に制御可能である。そのために集塵機70は一体型の、または好ましくはモジュールとして構成される外部通信装置100を有している。外部通信装置100は、集塵機ハウジング71のモジュール収容部90に取外し可能に配置可能である。モジュール収容部90はたとえば操作部材構造77の領域に配置され、特に、操作部材構造77が設けられた前壁95に配置される。外部通信装置100の形態の通信モジュールがモジュール収容部90に差し込まれると、モジュール収容部90と通信装置100の接点構造90,101のそれぞれの接点が互いに接触する。このようにしてデータ、情報、電気的な供給電圧などを伝送することができる。たとえば制御装置86は接点構造を介して、外部通信装置100に電気的な供給電圧を供給する。
さらに、制御装置86のデータインターフェース83と外部通信装置100のデータインターフェース108が、接点構造101および91を用いて互いに接触する。データインターフェース83,108はたとえばバスインターフェースを含んでいて、これを通じて外部通信装置100と制御装置86がデータや情報を通信することができる。
データインターフェース108,83はたとえばバス接続を、特にI2Cバス接続を具体化する。これ以外のバス通信も可能である。さらにデータインターフェース83,108は、たとえばパラレルデータ伝送のための個々のデータ接点も含むことができる。
モジュール収容部90は、モジュール収容部90の底面93から前壁50へと延びる側壁92を含んでいる。モジュール収容部90の中で、すなわち側壁92と底面93の間の内部空間の中で、外部通信装置100の前壁105の裏面103から屹立する接触構造101を、モジュール収容部90の底面93に配置された接触構造91に係合させることができ、またはこれと接触させることができる。すると前壁105の側壁面101が側壁92と一直線上に並び、それにより、外部通信装置100の前面または前壁105が、図1に示すように前壁95と一直線上に並ぶ。モジュール収容部90に外部通信装置100のモジュールが差込接続されるだけで、それがすでに確実な保持のために作用する。さらなる固定をするために、たとえば図面には示さない係止装置、クランプ装置などの固定装置が設けられるのが好ましい。本例ではねじ止めが意図される。たとえばモジュール収容部90に1つまたは2つのねじ収容部94が設けられ、このねじ収容部が、外部通信装置がモジュール収容部90へ収容されたときに、外部通信装置100のねじ収容部104と一直線上に並ぶ。ねじ収容部104,94の中に、図1に示唆しているねじをねじ込むことができる。
集塵機70は、外部通信装置100を用いてワイヤレス式および/またはリードレス式に、たとえばエネルギー蓄積器モジュール40Aまたは40Bのワイヤレス通信インターフェース60によって制御することができる。
ここで付言しておくと、ワイヤレス通信インターフェース60は、システムコンポーネント11および12すなわちそれぞれのエネルギー蓄積器モジュールおよび工作機械を含むシステムのワイヤレス式の制御についての例示として理解されるべきものである。たとえば工作機械20Cは、以下においてさらに説明する通信機能のうちの1つまたは複数を直接的に遂行するために、すなわち、ワイヤレス通信インターフェースを通じて集塵機70とワイヤレス式に通信するそれぞれのエネルギー蓄積器モジュール40なしに遂行するために、ワイヤレス通信インターフェース60Cを装備していてよい。
外部通信装置100はログオン操作部材160を用いて、外部通信装置100との制御接続を新たに成立可能でない、また回復可能でない制御接続作業モードから、動作準備完了モードへと切り換えることができる。
動作準備完了モードまたは作業モードは、外部通信装置100によって光学式および/または音響式に報知される。たとえば、外部通信装置100のさまざまな動作モードを報知することができる表示装置114が設けられる。表示装置114はたとえばランプ表示器、特に環状のランプ表示器を含む。表示装置114はたとえばログオン操作部材106の周りまたはそばに配置される。ログオン操作部材106はたとえばキー107であり、その周りに表示装置114が延びているのが好ましい。
表示装置114は、恒常的に点灯しているときには、確立された制御接続すなわちステータス「接続」を報知する。外部通信装置100がログオン操作部材106を用いて作業モードから動作準備完了モードへ切り換えられると、表示装置114がたとえば別の色で、または別の運動パターンで、特にゆっくりと円を描く運動パターンで点灯する。このような表示装置114の運動パターンまたは色は、制御接続の種類に依存していてよい。制御接続が、あとでまた説明するように、現在成立されるべき制御接続および/またはすでに成立している一時的な制御接続であるとき、たとえば表示装置114はゆっくりと円を描く点灯表示を有することができる。一方、制御接続が恒常的に確立または成立されるべきとき、すなわち、動作準備完了モードが恒常的な制御接続を成立させるのに適しているとき、表示装置114はこれとは別様に点灯する。たとえばその場合、表示装置114の円形の点灯がさらに高い頻度で行われる。
恒常的な制御接続のために、たとえば外部通信装置100と接続された集塵機70のシステム構成要素を形成する通信モジュール300が設けられる。
通信モジュール300は集塵機ハウジング71の外部に配置される、または配置可能である通信モジュールである。通信モジュール100は、システムコンポーネント11および/または12のうちの1つの形態の電気器具と集塵機70との、特に外部通信装置10との制御接続を維持および/または成立させる役目を果たす。
通信モジュール300は、吸引ホース15に配置可能であるモジュールハウジング301を有している。モジュールハウジング301はその上面302に、吸引ユニット75をスイッチオン可能および/またはスイッチオフ可能である切換部材334を有するのが好都合である。切換部材334は人間工学的に好適なように上面302の大部分を占めており、それにより容易に取扱可能ないし操作可能である。切換部材334はたとえば押しボタン、ロッカースイッチなどである。
モジュールハウジング301は、吸引ホース15に合わせて適合化された形態を有している。たとえば、通信モジュール300が吸引ホース15に組み付けられた状態のときにその外側円周に位置することになる下側側壁306は、吸引ホース15の丸い外側円周に合わせて適合化されて丸められた輪郭を有する。下側側壁306と上面または上側側壁302との間には、前面壁303、裏面壁304、ならびに長辺壁305が延びている。これらが内部空間を区切り、その中に通信モジュール300の制御装置336が防護されて配置される。
制御装置336は、たとえばプロセッサ337と記憶装置338を有し、ならびに、あとでまた説明する通信モジュール300の機能を実行するためにプロセッサ337により実行することができるプログラムコードを含む少なくとも1つのプログラムモジュール339を有している。
通信モジュール300を吸引ホース15へ組み付けるために、フック301が長辺壁305に設けられている。すなわちモジュールハウジング301は互いに反対を向く側に、それぞれ1つのフック307を有している。各々のフック307がフック突起308とフック凹部309とを有している。フック307は、たとえばクランプ留め具321などのホース保持部320(図8)を取り付けるための役目を果たす。ホース保持部320はその長辺領域322に、フック307と係合させることができるフック収容部323をそれぞれ有している。当然ながら、たとえば面ファスナーテープなどを用いた、これ以外の取付テクノロジーも可能である。吸引ホース15の長辺16および/または17への通信モジュール300の統合も考えられていてもよく、それは、たとえばそこに相応の管体、たとえばゴム、プラスチックなどからなる接続片や接続管が設けられている場合である。あるいは通信モジュール300が吸引ホース15に接着され、溶接され、またはその他の仕方で吸引ホース15と結合されていてもよい。ただしこのことは、通信モジュール300の通信機能にとって大きな役割を演じるものではない。とはいえ、人間工学的に好都合な吸引ホース15への配置が好ましい。
外部通信装置100を作業モードから動作準備完了モードへと切り換えるために、ログオン操作部材316が設けられている。ログオン操作部材316は、たとえばキー317を含んでいる。ログオン操作部材316の機能はログオン操作部材106の機能に準ずるので、操作者はいわば同一の操作コンセプトを見出す。
それに応じて表示装置314も、表示装置114と同一または類似に構成されている。たとえば表示装置314は、通信モジュール300と外部通信装置100との間の制御接続の成立および/または存在と関連する情報を報知するランプ表示器を含んでいる。
操作者がたとえばログオン操作部材316を操作すると、特にキー317を押すと、特にブルートゥースインターフェース、WLANインターフェースなどの通信インターフェース311が通信インターフェース110に相応の制御信号を送信し、特に、動作準備完了モードへの切換をするための切換メッセージSNを送信する。それにより、外部通信装置110が動作準備完了モードへと切り換えられ、そのことを表示装置314が報知する。つまりログオン操作部材316の操作は、外部通信装置100が作業モードから動作準備完了モードへと切り換わることをもたらす。制御信号を送信するために、通信モジュール300と外部通信インターフェース110との間で暗号化および/または認証された接続が意図されるのが好ましい。
切換部材334が操作されると、通信モジュール300が吸引ユニット75に対するスタートコマンドまたはスイッチオンコマンドを外部通信装置100に送信し、それに伴って集塵機70の制御装置86に送信する。たとえば回転部材、スライド部材などの切換部材335を用いて、通信モジュール300は外部通信装置100へ、およびこれに伴って集塵機70へ制御コマンドを送信することができ、これによってたとえば吸引ユニット75の回転数および/またはその出力を調整可能である。したがって通信モジュール300は、吸引ユニット75に対する遠隔制御部としての役目を果たすことができる。遠隔制御機能についても、通信モジュール300と外部通信装置100との間の保全的な、および/または暗号化された制御接続が好ましい。
通信モジュール300は集塵機70のシステムコンポーネントを形成するので、通信モジュール300から外部通信装置100への制御接続はいわば恒常的な制御接続である。このような種類の制御接続はその成立のために、システムコンポーネント11または12と集塵機70との間の制御接続よりも高い難度を要請する。それに応じて、通信モジュール300を集塵機70ないし外部通信装置100で認証またはログオンするために、たとえばログオン操作部材106および/または316が長く操作される。それに比べて、システムコンポーネント11または12のうちの1つと、たとえばエネルギー蓄積器モジュール40と、外部通信装置100との間の制御接続を成立させるためのログオン手順は、たとえばログオン操作部材106および/または316の短い操作を用いて容易に成立させることができる。
工作機械20A,20Bはエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bを用いて集塵機70と通信し、これを制御接続S1およびS2を介して制御することができる。ただし制御コマンドは制御接続S1,S2を介して直接にではなく、外部通信装置100での工作機械20A,20Bの事前のログオン/認証の後で初めて送信することができる。すなわち、それぞれの制御接続S1,S2がまず最初に成立しなければならず、その後で、互いに離れているコンポーネント20A,70ないし20B,70の間での制御コマンドおよび/またはメッセージ信号の伝送のために利用することができる。
このときコンフィグレーションは、工作機械20A,20Bが集塵機70と直接ワイヤレス式に通信するのでなく、これらに付属する、これらに取り付けられたエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bを用いて通信するように行われる。ただし、ワイヤレス通信インターフェース60との関連で以下に説明する通信を工作機械20Bでも具体化可能であることも十分に可能であり、すなわち、たとえば制御接続S2に類似して直接的に(図示せず)、またはあとで明らかとなる通信モジュール300Bおよび300Cを介して間接的に具体化される。
原則としてエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bは、ワイヤレス通信のために工作機械20A,20Bにとってのいわばゲートウェイを特に制御方向で、すなわち工作機械20A,20Bから集塵機70に向かって形成する。あるいは、これと逆に集塵機70から工作機械20A,20Bに向かう通信方向も「ゲートウェイ」40A,40Bを介して可能である。
このような機能を特別に簡単に具体化可能にするために、エネルギー蓄積器モジュール20A,20Bはインテリジェンスを有しており、それにより、たとえば集塵機70とのワイヤレス通信を必要とする、もしくはそれを具体化する器具と接続されているのか、それともそれ以外の器具と、たとえば集塵機動作に適していないたとえばねじ締め器具、接着機械などの工作機械と接続されているのかを認識できるようになっている。特にエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bは、充電器具220と接続されているのか否かを検知することができる。
すなわち充電器具220は、たとえばバスインターフェースBUを通じて照会メッセージ700を制御装置46に送信し、これによってエネルギー蓄積器42の現在の充電状態、蓄積器セル43の状態および/または最大の充電電圧、最大の充電電流などを照会する。制御装置46は、相応の情報が保存されている応答メッセージ701をもって応答する。照会メッセージ700の品質を参照して、すなわち、たとえば最大限許容される充電電流の大きさが照会されたという事実を参照して、エネルギー蓄積器モジュール40が充電器具に接続されており、集塵機とのワイヤレス通信接続を必要とする工作機械20Aまたは20Bのような種類の電力消費部が接続されているのではないことを認識する。
あるいはこれ以外の情報も、充電器具220のような種類の充電器具への接続を認識するために、エネルギー蓄積器モジュール40によって利用することができる。たとえば充電器具220から提供される充電電圧ULは、電力消費部が接続されたときに回線L1とL2または供給接点52A,52Bの間で印加される供給電圧UVよりも高い。
制御装置46は、バスインターフェースまたはデータインターフェース54を通じて電気エネルギーの供給を受ける。充電器具220から提供される、供給回線VDまたはデータ接点53Aで印加される供給電圧UB2はその電圧高さに関して、電気式の手動工作機械220がデータ接点53Aで提供する供給電圧UB1と相違する。供給電圧UB1はたとえば3ボルトであり、供給電圧UB2は5ボルトである。
データインターフェース54には、電圧UB1およびUB2の相違する電圧高さを検出するために、たとえば電圧測定装置61、特に電圧センサ、抵抗回路などが設けられており、それにより制御装置46は、充電器具(充電器具200)に接続されているのか、それとも工作機械20A,20Bのような種類の電力消費部ないし電気式の工作機械に接続されているのかを認識することができる。
制御装置46は、エネルギー蓄積器モジュール40が工作機械20に接続されているか充電器具220に接続されているかに依存して、ワイヤレス通信インターフェース60の動作モードを変更することが可能である。たとえば制御装置46は、エネルギー蓄積器モジュール40が工作機械20に接続されているときにはワイヤレス通信インターフェース60を作動化させ、それに対して、エネルギー蓄積器モジュール40が充電器具220に接続されているときには、ワイヤレス通信インターフェース60を不作動化する。
エネルギー蓄積器モジュール40が充電器具220に接続されているとき、制御装置46がワイヤレス通信インターフェース60を不作動化するのでなく、通信モードを変更することも可能である。たとえばエネルギー蓄積器モジュール40が工作機械20に接続されておらず、たとえば充電器具220と接続されているとき、またはこの種の接続を有していないとき、あとで説明するコンフィグレーション装置500との、特にスマートフォンとの通信のために、ワイヤレス通信インターフェース60をアクティブなままに保つことができる。たとえばスマートフォンなどのコンフィグレーション装置500を用いて、たとえばプログラムデータなどをエネルギー蓄積器モジュール40へ、たとえそれが工作機械20と接続されていなくても伝送することができる。
一方、エネルギー蓄積器モジュール40Aまたは40Bが工作機械20Aまたは20Bと接続されているときには、集塵機70との、特にその外部通信装置100とのワイヤレス通信が問題なく容易に可能である。
機能・通信手順400は、たとえば操作者Nの操作行為401をもって開始される。システム10の操作者Nがたとえば集塵機70を供給電源EVに接続し、またはスイッチもしくは切換部材78を操作して、集塵機が基本的に動作準備完了するように、すなわち機能410「作動中の状態」を有するようにする。
これをうけて外部通信装置100の制御装置117が状態411へと切り換わり、この状態のとき外部通信装置は集塵機70を制御するためにすでに認証された器具となる。この状態411は、たとえば事前設定された時間のあいだ、特に1分または2分のあいだ続き、その後に再び終了する。このような時間的制約は、集塵機70への認証されていないアクセスのリスクを低減する任意選択である。
この機能性およびこれに続く機能性を実行するために、制御装置116は、たとえば外部通信装置100の記憶装置118に格納されたプログラムモジュール119のプラグラムコードを実行するためのプロセッサ117を有する。
プログラムモジュール119の機能412は、たとえばログオン操作部材106の情報の検出を可能にする。すなわち、操作者がたとえばステップ413でログオン操作部材106を操作すると、特に押すと、このことを機能412が出力コマンド414を用いて操作者Nに応答メッセージし、すなわちそれは、この機能が表示装置114を制御して、外部通信装置100およびこれに伴って集塵機70が新たな制御接続を成立させる準備を完了したことを操作者に示すことによる。外部通信装置100は状態415へと移行し、すなわち、外部コンフィグレーション装置100との制御接続を成立可能である動作準備完了モードへと移行する。
通信モジュール40は機能・通信手順400の開始時には状態430「スリープ」にあり、すなわちインアクティブである。これを起点として、制御接続S1またはS2のうちの1つを成立させるための複数のシナリオが可能であり、そのうち以下においては第1のシナリオを説明する:
操作者Nがたとえば工作機械20Aの切換部材24を操作して、これをスイッチオンする。しかし、工作機械20Aないしこれに割り当てられたエネルギー蓄積器モジュール40Aは、吸引ユニット75をスイッチオンするための切換コマンドまたは制御コマンドを出力する認証をまだ受けていない。しかしこの種のログオンまたは認証は、操作者Nが切換部材24を単に操作したときに、いわば自動的に行われる。
操作者Nが切換部材24を操作すると、工作機械20Aとエネルギー蓄積器モジュール40Aの間の通信関係がアクティブに切り換えられ、および/または成立する。エネルギー蓄積器モジュール40は、すなわちエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bの各々は、切換部材24の操作によってリリースされる動作情報を手掛かりにして、制御接続の成立と利用に適した器具が器具インターフェース50に接続されていることを認識する。
すなわちエネルギー蓄積器モジュール40は、たとえば供給電圧UVを参照して、電力消費部が接続されていることを認識することができる。この電圧UVは、充電器具220の電圧ULとは相違している。
さらに別の動作情報は、たとえば制御装置26から供給回線VDまたはデータ接点53aに提供される供給電圧UB1でもあり得る。この供給電圧UB1は充電器具220の供給電圧UB2とは相違しており、特にこれよりも低い。すなわち、このようにして供給電圧UB1も切換部材24の操作を表す指標の1つを形成する。
さらに、バスBUでの初期化通信を、集塵機70を制御する器具すなわち工作機械20Aまたは20B(以下において工作機械20とのみ呼ぶ)によるデータインターフェース54の作動化を表す指標として制御装置46によって評価することができる。たとえば照会メッセージ750が制御装置26から制御装置46に送信され、これによってたとえばエネルギー蓄積器モジュール40の提供可能な供給電圧UVが照会される。あるいは照会メッセージ750には、電気器具ないし工作機械20を識別するデータ、たとえば工作機械20A,20Bをダスト吸出しを必要とする工作機械として特徴づける識別記号751が含まれていてもよい。照会メッセージ750は、たとえば工作機械20の動作準備完了情報である。制御装置46は応答メッセージ752によって照会メッセージ750に応答し、照会された情報および/またはエネルギー蓄積器モジュールの充電状態などの情報を提供する。
このように切換部材24の操作によりリリースされる形で、エネルギー蓄積器モジュール40がたとえばプログラムモジュール419の機能431でワイヤレス通信インターフェース60を介して、送信プロセス432の一環としてログオンメッセージ440を外部通信装置100に送信する。
ログオンメッセージ440は、たとえばブロードキャスト送信器識別記号44xを含んでおり、すなわち、集塵機70にだけでなく、原則として受信準備が整った複数の集塵機に向けられるログオンメッセージを含んでいる。さらに、ログオンメッセージ440には認証パラメータ442が任意選択で記される。認証パラメータ442は、たとえばエネルギー蓄積器モジュール40または工作機械20の集塵機70との基本的なシステム適合性を含んでいる。認証パラメータ442は、たとえば製造者識別記号などを含むことができる。
外部通信装置100は機能416によりログオンメッセージ440を受信する。機能416は事前設定された時間帯のあいだ、たとえば500msecから1000msecのあいだアクティブになる。この時間中に、ログオンをするエネルギー蓄積器モジュール40によるログオン手順が完結していなければならないからである。外部通信装置100はログオン受領確認メッセージ445をもって、エネルギー蓄積器モジュール40のログオンを受領確認する。ログオン受領確認メッセージ445は、ステップまたは送信プロセス417で送信される。ログオン受領確認メッセージ445は、たとえばエネルギー蓄積器モジュール40のアドレス識別記号446を送信者アドレスとして含んでいる。任意選択として、たとえばアクセスキー、パスワードなど、さらに別の情報447がログオン受領確認メッセージ445に含まれていてよい。あるいは情報447は、たとえば吸引ユニット75の所要の、または設定されるべき吸引出力を特徴づけることもでき、その後の動作について好都合なその他の情報でもあり得る。
ただし外部通信装置100でのエネルギー蓄積器モジュール40のログオンは、現在の動作のために必要である暫定的なログオンにすぎない。それに応じて、ログオンメッセージ440には暫定識別記号443が含まれるのが好ましく、それにより外部通信装置100は、いわば暫定的なログオンないし暫定的な制御接続だけが希望されていることを知ることができる。
ここでたとえば通信モジュール300のいわば恒常的なログオンとの相違も明らかとなる。つまり通信モジュール300をログオンするには、さらに手数のかかる、もしくはさらに難しい操作者Nの操作行為が必要であり、すなわち、たとえば暫定的なログオンの場合よりもログオン操作部材106を長く操作することが必要である。恒常的な制御接続または通信関係のための動作準備完了モードでは、外部通信装置100が出力コマンド414で、暫定的な制御接続のためのログオンと比べて異なる信号を表示装置114への出力のために、たとえばLEDの高速での点滅ないし短い周波数でのLEDの点滅のために与える。最後に通信モジュール300は、ログオンメッセージ440に匹敵するログオンメッセージの中に暫定識別記号443ではなく恒常識別記号を記す。
ワイヤレス通信インターフェース60ないしエネルギー蓄積器40が集塵機70ないし外部通信装置100で成功裡にログオンすると、これら両方のコンポーネントは状態418「接続済み」へと移行する。恒常的にログオンされた通信モジュール300もこの状態をとることになる。さらに追記しておくと、機能431は時間制限を含んでいるのが好ましい。切換部材24がスイッチオンされてから、および/またはログオンメッセージ440が送信されてからたとえば500から1000msecの事前設定された、または設定可能な時間内にログオン受領確認メッセージ445が現れないとき、そのログオン試行はいわば失敗する。
状態418「接続済み」を起点として、認証手続および/または暗号化手続が意図されるのが好ましい。すなわちその後に確立される制御接続S1またはS2は、認証および/または暗号化されて行われるのが好ましい。
たとえば外部通信装置100は暗号化パラメータ451を用いて送信をする。すなわち、外部通信装置100とエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bのうちの1つとの間で以前の暗号化ないし以前の通信がすでに存在しているとき、外部通信装置100は既存のパラメータを援用する。たとえば外部通信装置の記憶装置118には、すでに以前に存在していたエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bへの制御接続のアドレス識別記号446ならびにこれに割り当てられた暗号化パラメータ451が保存される。
例示として付言しておくと、これ以外のアドレス識別記号およびこれに割り当てられた暗号化パラメータが記憶装置118に保存されていてもよく、それは、たとえば工作機械20Bのワイヤレス通信インターフェース60Cと外部通信装置100との間の制御接続についてのワイヤレス通信インターフェース60Cのアドレス識別記号446Cならびに暗号化パラメータ451Cである。
ここでさらに付言しておくと、外部通信装置100は、それぞれのエネルギー蓄積器モジュール40について暗号化パラメータが既知でないとき、メッセージ455を用いて暗号化パラメータ451を、または別の新しい暗号化パラメータ456を送信し、それにより、それぞれのコンポーネント100,40の間での暗号化された通信が可能となり、そのようにして状態421「暗号化された接続」が実現される。
任意選択として外部通信装置100は、特にその制御装置116は、表示装置114を制御し(ステップ423A)、それによりこの表示装置が、存在している暗号化された接続を報知する。そのとき表示装置114はたとえば恒常的に点灯する。
1つのエネルギー蓄積器モジュールにおいて、複数のアドレス識別記号および/または暗号化パラメータが保存されていることも可能である。たとえばエネルギー蓄積器モジュール40ないし制御装置46において、図面には示さない別の集塵機のアドレスデータと暗号化データを、すなわちたとえばこの別の集塵機のアドレス識別記号441Bと暗号化パラメータ451Bを保存していることが意図されていてよい。このようにエネルギー蓄積器モジュール40も、必要時には、いわば他の集塵機に直接的にアクセスすることができる。
機能通信手順400に戻ると、その後の通信はたとえば次のように進行する:
機能433「スイッチオン」でエネルギー蓄積器モジュール40が、たとえば制御装置46が、たとえばスイッチオン識別記号461を含む制御コマンド460を送信プロセス434で送信する。さらに制御装置46が作動化ステップ435で、確立された制御接続S1またはS2を表示するために表示装置44を作動化する。するとたとえばランプ445が青色に点灯し、または、充電状態の表示とは別のパターンで点灯する。
制御コマンド460を受けた後に外部通信装置100がたとえば制御装置86を制御し、それにより、これがステップ422で吸引ユニット75をスイッチオンする。さらに外部通信装置100は、特にその制御装置116は表示装置114を制御し(ステップ423)、それにより、これが吸引ユニット75のスイッチオンを報知する。すると、たとえば表示装置114が恒常的に点灯する。
操作者Nが切換部材24を離すと、たとえば駆動モータ22を通る通電が終了する。たとえば相応の電流センサ62を参照して、このことを制御装置46が検出することができる。供給電圧またはバス電圧UB1もこのケースでは低く、または小さい。さらに、エネルギー蓄積器モジュール40がデータインターフェースまたはバスインターフェース34、54を介して、メッセージ753「モータをスイッチオフ」をアクティブに送信することが可能である。操作者Nの操作ステップ403によってリリースされるこれらのリリース結果の1つまたは複数が、エネルギー蓄積器モジュール40の機能436「スイッチオフ」をもたらす。そしてこれが送信プロセス437で、好ましくは吸引ユニット75の事前設定された遅延時間の後に吸引ユニット75をスイッチオフするための制御コマンド462を送信し、このメッセージまたは制御コマンド462はスイッチオフ識別記号463を含んでいる。スイッチオフ識別記号463には、たとえば集塵機70ないし吸引ユニット75についての遅延時間が記されていてよい。
照会メッセージ750およびメッセージ753は受信情報EMを形成し、これをエネルギー蓄積器モジュール40がデータインターフェース54で受信して、これに依存して送信信号SIIすなわちたとえばログオンメッセージ440をワイヤレス通信インターフェース60に出力する。
応答メッセージ445はたとえば受信信号ESIであり、これを用いてエネルギー蓄積器モジュール40がデータインターフェース54で応答メッセージ752を送信情報SMとして出力する。
機能427「スイッチオフ」では、通信装置100が直接的に、または制御装置86の制御のもとで、スイッチオフするように吸引ユニット75を制御するとともに、制御の終了を表示するように表示装置114を制御する。たとえば機能427は制御コマンド425を吸引ユニット75へ直接的に出し、または制御装置86すなわちデータインターフェース83および108を介して出す。
工作機械20の切換部材24が再び操作されると、エネルギー蓄積器モジュール40は吸引ユニット75をスイッチオンおよびスイッチオフするために、さらに別の後続の制御コマンド460および462を送信することができる。事前設定された時間の後、エネルギー蓄積器モジュールと外部通信装置100の間のそれぞれの制御接続が終了することが意図されるのが好ましく、それにより、たとえば外部通信装置は状態428(状態411に相当)へと移行して、制御接続を成立させるために認証された器具を探す。それに対してエネルギー蓄積器モジュール40は状態439へ、すなわち状態「スリープ」へ、状態430に準じて移行する。エネルギー蓄積器モジュール40から外部通信装置100または集塵機70への制御接続が終了すると、機能436が表示装置44へこの新たな動作状態を出力するのが好都合であり、それは、表示装置44が不作動化ステップ438での制御によって制御接続の終了を報知するように制御されることによる。するとランプ45がたとえば青色ではなく緑色に点灯して、エネルギー蓄積器42の充電状態を報知する。
さらに、工作機械20はバスBUを通じてコンフィグレーションメッセージ754をエネルギー蓄積器モジュール40に送信することが可能である。コンフィグレーションメッセージ754には、たとえば集塵機70を調整するためのコンフィグレーションデータ755が記され、それは、たとえば吸引ユニット75の必要な吸引出力、工作機械20で生成されるダスト中の典型的な粒子量などである。エネルギー蓄積器モジュール40はこれらのデータをワイヤレス通信インターフェース60を通じて外部通信装置100へ集塵機70のコンフィグレーションのために、たとえばコンフィグレーションメッセージ465として転送するのが好ましい。外部通信装置100はコンフィグレーションデータ755を制御装置86へ以後の処理のために、特に吸引ユニットの適切な制御のために、たとえば送信プロセス437’を用いて転送する。
制御装置86および/または外部通信装置100がコンフィグレーションデータ755を恒常的に、かつそれぞれの工作機械20Aおよび20Bに割り当てたうえで、たとえば記憶装置88および/または118に保存すると好ましい。
さらに、保存されているコンフィグレーションを操作者が、たとえば操作部材構造77を操作することで、いわばオーバーライドすることができると好ましい。たとえば切換部材78Aで、吸引ユニット75の吸引出力を調整可能であってよい。
集塵機がそれぞれの工作機械によって、たとえば工作機械20Aまたは20Bのうちの1つによって現在制御されているときに、操作者により集塵機で直接設定された吸引パラメータが、特に切換部材78Aまたは操作部材構造77のその他の操作部材で設定された吸引パラメータが、制御装置86および/または外部通信装置100によって恒常的に、かつそれぞれの工作機械20Aおよび20Bに割り当てたうえで、たとえば記憶装置88および/または118に保存されることが可能である。このシナリオでは、コンフィグレーションデータ755または吸引パラメータが工作機械20Aまたは20Bからワイヤレス式に送信されることが可能であるが、絶対に必要というわけではない。
あるいは、エネルギー蓄積器モジュール40と工作機械20が互いに結合されたときに、制御接続の成立をいわば自動的に行うこともできる。以下において、エネルギー蓄積器モジュール40のうちの1つを例にとってこのことを説明する。あるいは、エネルギー蓄積器モジュール40によるエネルギー供給がいわば開始されたときに、ないしはこれが器具インターフェース30に配置されたときに、たとえばワイヤレス通信インターフェース60Cがこのような方式でいわば自動的に、集塵機70または外部通信装置100へのそれぞれの制御接続を成立させることも可能である。
たとえばエネルギー蓄積器モジュール40および/または工作機械20はキャパシタンスセンサ66,36を有することができ、これらによって供給接点32A,32Bないし52A,52Bの間のキャパシタンスC1およびC2を測定可能である。すなわち容量比率は回線L1とL2の間で、すなわちエネルギー供給をする接点またはエネルギー供給をする回線で、それぞれのエネルギー蓄積器モジュール40が工作機械20に取り付けられたときに変化する。センサ36,66は制御装置26,46と接続されており、またはこれらと通信する。すなわち、たとえば制御装置46は、工作機械20が接続されていることを、すなわち動作状態が実現されたことをセンサ66が認識したとき、ログオンメッセージ440を自動的に送信する。
エネルギー蓄積器モジュール40と工作機械20および/または集塵機の間の分断状態/または動作状態を認識するために、動作状態または分断状態をチェックするために、特にチェックするためだけに設けられる少なくとも1つのチェックメッセージがデータインターフェースで、たとえばバスインターフェースBUで意図されていてよい。たとえば一種のPingメッセージがそのために意図されていてよい。プロセッサ27が、および/または前述した目的のために専用に設けられる工作機械20または充電器具220のプロセッサ27Aが、チェックメッセージCKを特に周期的に送信することができ、エネルギー蓄積器モジュール40はこれを参照して、たとえばそれが工作機械20または充電器具220に接続されていることや、その種の器具への接続が存在しないことを認識する。チェックメッセージCKを受信するためにプロセッサ47が、または当該メッセージについて専用に設けられるプロセッサ47Aが、エネルギー蓄積器モジュール40に存在することが可能である。プロセッサ47および/または47AはチェックメッセージCKに対する応答として、たとえば応答メッセージRPを送信する。
これ以外の方法でも、エネルギー蓄積器モジュール40と工作機械20が分断状態にあるか、それとも器具インターフェース30,50が互いに結合された、互いに接続された動作状態にあるかをセンサで検出することができる。
たとえばセンサ58が、固定装置55の操作部材57の操作を走査することができる。操作者が操作部材57を押したとき、すなわち固定装置55の固定を解除しようとしたとき、このことは動作状態から分断状態への移行として判断される。エネルギー蓄積器モジュール40は、特にワイヤレス通信インターフェース60は、このようなケースではたとえば制御接続S1またはS2を自動的に終了することができる。そのためにワイヤレス通信インターフェース60は、たとえば相応の分断コマンドまたは分断メッセージを送信する。コンポーネント20および40が互いに分断されるので、操作部材57の操作によって集塵機70もスイッチオフすることができると特別に好ましい。たとえば制御装置46は、センサ58によって検出可能である操作部材57の操作時に、制御コマンド462を送信する。
あるいは、たとえば1つまたは複数の運動センサが設けられ、たとえばエネルギー蓄積器モジュール40に運動センサ59、工作機械20に運動センサ59Bが設けられることも可能である。運動センサ59,59Bが同一形状の運動を報知しているとき、制御装置46,26はそのことを相互に通信し、それにより、エネルギー蓄積器40と工作機械20が動作状態にあり、すなわち相互に取り付けられた状態にあると認識することができる。
さらに、たとえば光学センサ68またはその他の近接センサが、器具インターフェース30がいつ器具インターフェース50に取り付けられたかを検出することが可能である。光学センサまたは近接センサ68が一例として図5のエネルギー蓄積器モジュール40Aに図示されているが、工作機械20の器具インターフェース30にも容易に設けられ得る(図4参照)。
近接センサまたは光学センサ68に類似して(たとえば超音波センサ、磁気センサなどが設けられていてもよいであろう)、電気式のスイッチ68、特に押しボタンスイッチまたはキー式スイッチも、差込・形状接合輪郭51および31が互いに係合したときに、すなわち器具インターフェース30,50が機械的に互いに結合されたときに、操作される。このように電気式のスイッチ69も、器具インターフェース30,50の動作状態を分断状態から区別することができ、ワイヤレス通信インターフェース60Cまたはエネルギー蓄積器モジュール40がログオンメッセージ440を送信することにつながる。
エネルギー蓄積器モジュール40が受信情報EMの枠内で少なくとも1つのステータス情報を、特にエラー情報および/または電気器具のスイッチの切換位置および/または少なくとも1つの識別情報、たとえば電気器具のシリアルナンバーを受信することも可能である。たとえばエネルギー蓄積器モジュール40は、エラー情報をステータス情報29Cとして、および識別情報29Dを、たとえば工作機械20の一義的な識別子またはシリアルナンバーを、工作機械20から受信することができる。このとき、工作機械20がこれらの受信情報EMをデータインターフェース54を介して自発的に、すなわち工作機械20でのエネルギー蓄積器モジュール40による事前の照会なしに、送信することが可能であり、または、エネルギー蓄積器モジュール40がこれらの受信情報EMを工作機械20で照会することが可能である。エラー情報は、たとえば工作機械20の過熱や電気的な過負荷を表すことができる。識別情報29Dは型式識別記号も含むことができ、それにより、たとえば特にねじ締め器具、鋸機械などの工作機械20の種類を、識別情報29Dを参照して認識可能である。
前述した受信情報EMはたとえば安全性関連ではなく、または機密保持されるものではない。そのことが特に好ましいのは、エネルギー蓄積器モジュール40がこれらの受信情報EMをブロードキャスト通信またはアドバタイジング通信の枠内で周期的もしくは定期的に、および/または分断状態から動作状態への移行時に、すなわち工作機械20への接続時に、特に暗号化せずに送信する場合である。当然ながら、たとえば暗号化パラメータがエネルギー蓄積器モジュール40とコンフィグレーション装置500またはその他の受信をする器具との間ですでに交換されている場合には、暗号化された通信を行うこともできる。前述したいずれのシナリオにおいても、たとえばコンフィグレーション装置500は識別情報29Dおよび/またはステータス情報29Cをエネルギー蓄積器モジュール40から受信することができる。
集塵機70は、説明したように、1つまたは複数の通信モジュール300を有することができる。複数のコンフィグレーションモジュール300A,300Bおよび300Cを有する構造は任意選択であり、すなわち、たとえばこれらの通信モジュールのうち1つだけが設けられていてよく、あるいは1つも有さなくてよい。それでも集塵機70は機能するはずである。
通信モジュール300Aはその通信インターフェース311を用いて、制御接続を維持または成立させるために利用することができる。たとえば通信モジュール300Bおよび300Cによって少なくとも部分的に成立する、および/または維持される、手動工作機械20Bまたはエネルギー蓄積器モジュール40Bから集塵機70ないし外部通信装置100への制御接続S6を成立させることができる。
たとえば工作機械20Aのワイヤレス通信インターフェース60C、またはエネルギー蓄積器モジュール40Bのワイヤレス通信インターフェース60は、区画S61でまず通信モジュール300と通信することができ、それによりたとえば制御コマンド460および/または462を送信し、すなわち吸引ユニット75をスイッチオンおよびスイッチオフする。通信区域または接続区画S6.2で、通信モジュール300がこの情報または制御コマンドを通信モジュール300Bへ通信し、さらにこれが受信した制御コマンドまたは受信した情報を、接続区画S63で、外部通信装置100または集塵機70へと転送する。通信モジュール300Bおよび300Cは、一方におけるシステムコンポーネント20B/40Bおよび他方における集塵機70ないし通信装置100に対して短い距離でのみ配置されているので、接続区画S61およびS63は短い。それに応じて、外部通信装置100とワイヤレス通信インターフェース60/60Cの送信出力も特別に低くされ得る。
特に、それぞれの通信モジュール300Bとワイヤレス通信インターフェース60、60Cとの間の、または通信モジュール300Cと外部通信装置100との間の短い伝送経路では送信出力が特別に低いばかりでなく、安全性の側面も特別に好都合である。たとえば通信モジュール300Bおよび300Cの受信到達距離は、第三者の干渉情報や障害となる制御コマンドが通信モジュール300Bおよび330Cによってそもそも受信、転送されない程度に短く構成されていてよい。
当然ながら、通信モジュール300Bおよび300Cは集塵機70から送信される情報もエネルギー蓄積器モジュール40Bまたは工作機械20Bへ転送することができ、すなわち、集塵機から工作機械へ、またはその逆に工作機械から集塵機へ単方向に、あるいは双方向にも作動することができる。ゲートウェイ機能は双方向なのが好都合である。たとえば集塵機70は、このケースでは通知接続である制御接続S6を通じて、たとえば汚物収集室73の充填レベルを通知することができ、それにより、ダスト排出が可能でなくなったときに、場合により工作機械20Bがその動作を中止する。
通信モジュール300Aおよび300Bも工作機械22Aと集塵機70の間で、このようにして容易にゲートウェイ機能を具体化することができる。
ゲートウェイ機能の具体化のために2つの通信モジュールが設けられ、そのうち一方が集塵機の近傍に配置され、他方が工作機械またはそのエネルギー蓄積器モジュールの近傍に配置されることは必ずしも必要ではない。たとえば通信モジュール300が、たとえば通信モジュール300Aが、外部通信装置100とエネルギー蓄積器モジュール40Aの間でゲートウェイとしての役目を果たすことが可能である。
通信関係および特に制御関係の成立にあたっても、通信モジュール300がサポートをすることができる。さらに通信モジュール300は以下に述べる仕方により、外部通信装置100との制御または通信をするワイヤレス接続についても認証を受けることができる。
たとえば外部通信装置100は、通信インターフェース110とは区別される第2の標準に基づく通信インターフェース109を有する。たとえば通信インターフェース110の第1の標準はブルートゥース・WLANまたはその他の標準であり、それに対して通信インターフェース109の第2の標準は近距離無線通信用に仕向けられ、たとえばRFID通信インターフェースであり、あるいはNFC通信インターフェースである。
システム10のその他のコンポーネントも、このような第2の標準の別の通信インターフェースを有するのが好都合である。たとえば通信モジュール300には、このような種類の通信インターフェース318が存在している。エネルギー蓄積器モジュール40も、このような種類の第2の標準の通信インターフェースを、すなわち通信インターフェース67を有することができる。最後に、第2の標準の通信インターフェースは集塵機ハウジング71の表面または内部に直接的に、特に通信インターフェース84として設けられていてもよい。
第2の標準の、たとえば近距離無線通信標準の通信インターフェースは、制御接続または通知接続S1,S2のために必要な通信パラメータを保存および/または伝送するための役目を果たす。通信モジュール300Aおよび300Bが集塵機70を制御する、たとえば吸引ユニット75をスイッチオンおよびスイッチオフする制御接続S3およびS4も、このようにしていわば認証またはパラメータ化することができる。最後に、すなわち制御接続S6も、第2の標準の通信インターフェースを用いたうえでゲートウェイ機能に合わせて調整することができる。
以下においていくつかの変形例を提案する:
たとえば、通信インターフェース84および/または通信インターフェース109では通信パラメータ85として、集塵機70または外部通信装置100との制御接続を成立させるために必要である、集塵機70のアドレス識別記号441および暗号化パラメータ451が保存される。これらの通信モジュール300A,300Bまたは300Cのうちの1つがその通信インターフェース318とともに通信インターフェース109および/または通信インターフェース84の送信領域に入ると、通信パラメータ85を読み出すことができる。これと逆の方式も可能であり、たとえば通信モジュール300の通信パラメータがこれに保存され、通信インターフェース109,84のうちの一方または両方によって読出可能である。
あるいはこのようにして、ワイヤレス通信インターフェース60または60Cをコンフィグレーションすることもできる。たとえば工作機械20の通信インターフェース37は、通信インターフェース84の近傍にあるときに、通信パラメータ85を読み出すことができる。それぞれのエネルギー蓄積器モジュール40もその通信インターフェース67を用いて、通信パラメータ85を通信インターフェース84および/または109から読み出し、ないしはこれから受信することができる。
外部通信装置100に対する通信モジュール300および/またはエネルギー蓄積器モジュール40Bの制御接続を成立させるために、たとえば通信インターフェース909をたとえばNFC送信器またはRFID送信器の形態で具体化することもできる。通信インターフェース909は、たとえば吸引ホース15の長手方向端部領域17に配置される。たとえば通信インターフェース909は、集塵機70または870の読出をする相応の通信インターフェース910によって読出可能である、第1の標準についての通信パラメータを含んでいる。通信インターフェース909はたとえばRFIDタグ、NFCタグなどであってよい。通信インターフェース909には、たとえば吸引ホース15のホースジオメトリー、特にその長さおよびまたは直径など、さらに別のパラメータ911も保存されていてよく、このような別のパラメータ911も通信インターフェース910によって読出可能である。
さらに、第2の標準の通信インターフェースのうちの1つまたは複数が、いわばトランスファ通信パラメータとしての役目を果たすことが可能である。たとえば通信モジュール300Bは、通信パラメータ85を集塵機ハウジング71で、すなわち通信インターフェース84および/または109で直接的に読み出すことができ、そして、これを工作機械20Bおよび/またはエネルギー蓄積器モジュール40Bへ伝送することができる。通信モジュール300Bは、このケースではいわば通信パラメータ85の中間記憶装置である。
外部通信装置100ないし集塵機70を制御接続の成立のために動作準備完了モードに切り換えるさらに別の選択肢が、たとえば加速度センサまたは運動センサ312によって具体化される。加速度センサ312は加速度信号を制御装置336に送信し、これが加速度センサ312の運動信号または通知信号を参照して、手動工作機械20A,20Bへの吸引ホース15の典型的な接合運動または組付運動を認識する。たとえば制御装置336は加速度センサ312を参照して、事前設定された長さを有する、すなわち吸引吐出部39のうちの1つへ吸引ホース15を接合するときの差込距離を有する、直線運動および/または回転運動をなす典型的な差込運動を認識する。
さらに、エネルギー蓄積器モジュールまたは工作機械の内部にある別の運動センサを用いて運動パターンが認識されることが可能である。たとえばエネルギー蓄積器モジュール40の運動センサ59は運動パターンを検出し、これをワイヤレス通信インターフェース60を介して通信モジュール300に伝送することができる。通信モジュール300は運動センサ59の運動パターンを、運動センサまたは加速度センサ312の運動パターンと比較する。両方の運動パターンが同一であれば、このことは、吸引ホース15が工作機械20に取り付けられていること、または取り付けられることを表す指標であり、それは、たとえば運動パターンが同じ向きであるが反転している場合である。このような情報を参照して、通信モジュール300はたとえば制御接続S1またはS2を構築することができる。すなわち、運動センサ312および/または59の運動パターンの認識が、たとえばそれぞれの制御接続S1またはS2の成立および/またはペアリング機能を、特にログオンメッセージ360の送信をリリースすることができる。
コンフィグレーションおよび/または制御をするために、工作機械、エネルギー蓄積器モジュール、吸引ホース、および集塵機のシステムの外部にある器具、すなわちたとえばコンフィグレーション装置500なども利用することができる。コンフィグレーション装置500はたとえばコンピュータ、特にスマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータなどである。コンフィグレーション装置500は、吸引ホース15および集塵機70から独立した移動型のハウジング501を有している。さらにハウジング501は、工作機械20またはエネルギー蓄積器モジュール40のうちの1つの構成要素ではない。あるは、たとえば集塵機70にモジュール収容部96が存在し、その中に、遠隔操作にも適したコンフィグレーション装置500を差込可能であることも考えられよう。コンフィグレーション装置500は、利用者Nのために情報を出力するために、ならびにコマンドを入力するために、表示装置502ならびに入力手段503を有している。入力手段503は、たとえばタッチパッドのような形式で、表示装置502の構成要素であってよい。
コンフィグレーション装置500は、プロセッサ507ならびに記憶装置508を備えた制御装置506を有している。記憶装置508には1つまたは複数のプログラムモジュール509が格納されていて、そのプログラムコードをプロセッサ507により実行可能である。さらに記憶装置508には、制御接続S1-S4をコンフィグレーションするのに適していてよいコンフィグレーションモジュール510が格納されている。コンフィグレーションモジュール510は、プロセッサ507により実行可能であるプログラムコードを有している。コンフィグレーション装置500は、通信モジュール300と同じ形式で集塵機70を直接的に制御することができる。そのために、たとえば外部通信装置100と直接的に通信することができる通信インターフェース511、特にブルートゥースインターフェース、WLANインターフェースなどが設けられている。たとえば入力手段503での入力が、ログオン操作部材316または106のうちの1つの操作と同じ形式で可能である。そしてコンフィグレーション装置500は、たとえばコンフィグレーションモジュール510のプログラムコードを実行して、エネルギー蓄積器モジュール40または工作機械20を制御接続の成立のために認証可能である動作準備完了モードへと外部通信装置100を切り換える。
さらにコンフィグレーション装置500は、第2の標準を有するコンフィグレーションインターフェース512、たとえばRFIDインターフェースを有するのが好都合である。このように、コンフィグレーション装置500はたとえばコンフィグレーションパラメータ85を読み出すことができ、および/または送信することができる。
ここで再度追記しておくと、当然ながら、工作機械20をさらに別の標準のその通信インターフェース37とともに、および/またはエネルギー蓄積器モジュール40をその通信インターフェース67とともに、集塵機ハウジング71および/または外部通信装置100の近傍へ直接的に移すことができ、それにより通信パラメータ85を読み出し、および/または自身の通信パラメータをそこへ送信する。
ここで再度追記しておくと、当然ながら、工作機械20をさらに別の標準のその通信インターフェース37とともに、および/またはエネルギー蓄積器モジュール40をその通信インターフェース67とともに、集塵機ハウジング71および/または外部通信装置100の近傍へ直接的に移すことができ、それにより通信パラメータ85を読み出し、および/または自身の通信パラメータをそこへ送信する。このように、工作機械20およびエネルギー蓄積器モジュール40も集塵機70と同様に、第1および第2の通信標準の通信インターフェースをそれぞれ備えるコンフィグレーションモジュールを形成する。
さらにコンフィグレーション装置500は、たとえばソフトウェアまたは少なくとも1つのプログラムモジュール、コンフィグレーションデータなどを、エネルギー蓄積器モジュール40のうちの1つおよび/または工作機械20のうちの1つへロードするのに適している。その際にワイヤレス通信インターフェース60,60Cは、コンフィグレーション装置500の通信インターフェース511と直接的に通信するのが好ましい。このようにして、たとえばプログラムモジュール49をエネルギー蓄積器モジュール40へ、またはプログラムモジュール29を工作機械20へ伝送することができる。さらに、たとえば工作機械20についてのコンフィグレーションデータ29Aを、たとえば動作パラメータおよび/または機械設定(最大回転数、最大の出力、利用期間制限など)を、伝送することができる。プログラムモジュール29は直接的に、たとえば通信インターフェース60を通じて工作機械20へ、または間接的にエネルギー蓄積器モジュール40すなわちそのワイヤレス通信インターフェース60を介して、および互いに通信をするデータインターフェース34,54を介して、エネルギー蓄積器モジュール40からさらに工作機械20へ、特にその制御装置26へ伝送することができる。
当然ながら、エネルギー蓄積器モジュールに対する工作機械のゲートウェイ機能も可能であり、すなわち、たとえばワイヤレス通信インターフェース60Cがエネルギー蓄積器モジュール40についてのプログラムモジュール49を受信し、データインターフェース34,54を通じてエネルギー蓄積器モジュール40に伝送する。
これと逆の方向で、たとえばエネルギー蓄積器モジュール40によって工作機械20のデータを受信し、コンフィグレーション装置500へ伝送することができ、それはたとえばプロトコルデータ29B、特にエラー記憶装置のデータ、ログファイルのデータなどである。エラー記憶装置には、たとえば工作機械20の作動時に発生したエラー、特に温度超過などが含まれていてよい。ログファイルは、たとえば工作機械20の使用に関するデータを含む。いわばゲートウェイとして作用するエネルギー蓄積器モジュール40を利用したうえで、たとえば使用期間、エラー状況などを工作機械20からコンフィグレーション装置500を用いて読み出すことができる。工作機械20が独自の無線インターフェースやその他のワイヤレスインターフェースを有する必要はない。
制御接続S1-S6では制御をする情報、たとえば吸引ユニット75に対する切換コマンド、それぞれの工作機械20のダスト種別、回転数調節、消費出力、圧着力、粒子発生またはダスト発生などを送信することができる。さらに集塵機70のコンフィグレーションが可能であり、すなわち、制御接続S1-S6のうちの1つまたは複数を通じてコンフィグレーションデータまたは通知データが、たとえば吸引ユニットのスイッチオフ後の遅延時間、吸引ユニットの必要な出力などが、工作機械20および/またはエネルギー蓄積器モジュール40から集塵機20へと伝送される。
コンフィグレーション装置500は、機能・通信手順400に基づき、外部通信装置100に暫定的にログオンすることができる。しかしながら、通信モジュール300と同じ形式での恒常的なログオンが好ましい。集塵機70ないし外部通信装置100でコンフィグレーション装置500を認証ないしログオンするために、たとえばログオン操作部材106が長く押される。このようにして、認証された資格のある器具だけがログオンされることが保証される。
以下において、優先順位・保全コンセプトについてさらに提案する:
集塵機70の優先的な制御のために、集塵機70で制御のために恒常的にログオンされているシステム10のコンポーネント、たとえば電源接続された工作機械20Cおよび通信モジュール300ならびにコンフィグレーション装置500が設けられる。これらのコンポーネントのうちの1つから吸引ユニット75に対するスイッチオン信号またはスイッチオフ信号が来ると、このことは集塵機70によって、特にその制御装置86によって、エネルギー蓄積器モジュール40を装備する工作機械20Aおよび20Cの相応の制御コマンドよりも優先的に取り扱われる。
さらに、操作部材構造77の操作部材のうちの1つでの操作が優先される。すなわち、たとえば切換部材78が操作されると、他のあらゆる制御接続が劣位になる。
遠隔操作では、すなわちたとえば通信モジュール300やコンフィグレーション装置500では、集塵機70との1対1の関係が意図される。したがって、遠隔操作が誤って別の集塵機を制御することがあり得ない。同様に、常に1つの工作機械だけがエネルギー蓄積器モジュールとともに集塵機70で認証されて、これを制御することができると常に好ましい。他の工作機械または新たな工作機械が認証されるとただちに、以前に認証されていた機械の認証は解消される。このように、制御接続S1またはS2のうちの常に一方だけが具体的な実施例において可能である。
差込コンセント79の電流検出に代えて、またはその補足として、圧縮空気検出が意図されていてもよい。このように、たとえば圧縮空気で作動する器具、たとえば研削機械や研磨機械を集塵機70に接続することができる。このような機械がスイッチオンまたはスイッチオフされると、吸引ユニット75が作動し、または再びスイッチオフされる。相応の圧縮空気センサは、このようなケースでは接続装置に存在する。接続装置は貫流装置であってよく、すなわち圧縮空気が一方では集塵機70に送り込まれ、他方では、図面には示さない圧縮空気式機械からいわばタップ出しされる。圧縮空気式機械または電源式機械(工作機械20C)がスイッチオンされ、集塵機70と結合されているとき、このことは最高の優先順位を有する。中程度の優先順位を有するのは、通信モジュール300およびコンフィグレーション装置500であり、切換部材78も同様である。
もっとも低い優先順位を有するのは蓄電池式機械であり、ないしはエネルギー蓄積器モジュールを備えている工作機械20A,20Cである。
認証を解消するために、ないしは制御接続S1-S6を終了するために、それぞれのエネルギー供給の終了によってそれがリリースされることが意図されていてよいのが好ましい。すなわち、たとえばエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bが工作機械20A,20Bから分断されると、制御接続S1またはS2が自動的に終了する。コンフィグレーションモジュール300のエネルギー供給部310が外されたときにも、集塵機70での認証が自動的に解消される。このとき、このような分断がなされたときにエネルギー蓄積器モジュール40または工作機械20が、吸引ユニット75をスイッチオフするための切換コマンドをさらに送信すると好ましい。
エネルギー供給が終了したと、たとえばエネルギー供給部310が外されたとき、遠隔操作は、たとえば通信モジュール300またはコンフィグレーション装置500は、外部通信装置100またはワイヤレスインターフェース60に新たな識別子でログオンするのが好都合である。このようにして、たとえば新たな暗号化をセットアップすることができる。新たな識別子が存在しているとき、すなわち、たとえば新たなアドレス識別記号が存在しているとき、両方の通信パートナーは新たな暗号化パラメータを交付する準備が整っている。互いに競合するワイヤレス通信インターフェース60、60Cが、集塵機70または外部通信装置100との制御接続を成立させようとしているときは、たとえばそのつど最初にログオンしたワイヤレス通信インターフェース60が受け付けられる。すなわち、外部通信装置100の動作準備完了モード中に、たとえば工作機械20Aの切換部材24が工作機械20Cの切換部材24よりも前に押されると、制御接続S1が優先的に成立する。
さらに、競合する機械においては、受信をする外部通信装置100の近くにあるほうの機械が制御接続を成立させることができるのが好ましい。これはたとえば図1の実施例では、制御接続S1を成立させようとしているエネルギー蓄積器モジュール40Aである。たとえばワイヤレス通信インターフェース60はログオンメッセージ440に、それがログオンメッセージ440を送信する信号強度を含んだ信号強度情報448を書き込むことができる。
外部通信装置100は信号強度を測定するセンサ111を用いて、ログオンメッセージ440が受信された信号の強度を測定し、信号強度情報448と比較することができる。そして、そこから制御装置86はコンポーネント40Aと100の間の距離の値を判定することができる。
一方、ワイヤレス通信インターフェース60Cまたはエネルギー蓄積器モジュール40Bは外部通信装置100から遠く離れており、すなわち劣位に扱われる。
信号強度情報448がログオンメッセージ440に含まれていることも可能である。このような状況では、センサ111はログオンメッセージ440の信号強度をたとえば閾値と比較する。
さらに、センサ111はたとえばエネルギー蓄積器モジュール40Aおよび40Bのログオンメッセージ440の信号強度を直接的に相互に比較し、高いほうの信号強度を有するログオンメッセージ440に対してのみ、またはそのほうに対して先に、すなわち短い応答時間で反応することが可能である。
外部通信装置100に近いほうに配置された通信パートナーの優先性は、たとえば外部通信装置100がそれぞれ異なる応答時間を設定することを意図することができる。このことが図16に図示されている。たとえば応答時間AS(t)が、センサ111が測定した信号強度Sに依存して増減する。たとえば外部通信装置100は、比較的強い信号強度を有するエネルギー蓄積器モジュール40Aのログオンメッセージ44に対して、エネルギー蓄積器モジュール40Bの相応のログオンメッセージ440に対してよりも迅速に反応して応答メッセージを送信することができる。
外部通信装置100の記憶装置118に保存されている通信パラメータが、たとえばアドレス識別記号446および446Cやこれに割り当てられた暗号化パラメータ451,451Cが、事前設定された時間後に、および/またはエネルギー供給部から完全に分断された後に消去されると好ましい。移動型の器具すなわちたとえばエネルギー蓄積器モジュール40A,40Bにおいても、事前設定された時間後に、および/またはエネルギー供給部の分断後に、通信パラメータが記憶装置48から消去されると好ましい。
さらに、移動型の器具すなわち工作機械20やエネルギー蓄積器モジュール40の認証が外部通信装置において消去されることが可能であり、すなわち、それぞれの工作機械20のエネルギー蓄積器モジュール40が集塵機70をスイッチオンしているが、たとえば切換部材78や電源式工作機械20Cなどの他の機能が集塵機を再びスイッチオフしているときには、制御接続S1,S2が消去されたものとみなされる。
さらに、制御接続を構築することができる移動型の器具における通信パラメータが充電プロセスとの関連でリセットされると好都合であり、すなわち、たとえばエネルギー蓄積器モジュール40が充電器具220に接続されるとパラメータ441,451が消去される。
通信モジュール300のログオン操作部材を相応に操作することで、たとえば相応に長く押すことで、たとえばソフトウェアアップデートなどのために、通信モジュール300とコンフィグレーション装置500の間のワイヤレス通信接続を成立させることもできる。
図15に示すシステムは、電源接続式の工作機械またはエネルギー蓄積器モジュール40Dにより作動可能な工作機械である工作機械20Dを含んでいる。エネルギー蓄積器モジュール40D、ならびに集塵機870を作動させるのに適した別のエネルギー蓄積器モジュール840は、機能的にたとえばエネルギー蓄積器モジュール40Bに相当する。設計形態も、図面から明らかなとおり同一である。
工作機械20Dは、たとえば工作物Wを研削するための研削器具である。吸引ホース15と接続部品17を用いて、工作機械20Dを集塵機870に、すなわち吸引取込部872に接続可能である。
集塵機870は、スタックボックスに配置された積み重ね可能な集塵機である。これはたとえば箱型の集塵機871であって、たとえば手動工具、工作機械、たとえば工作機械20Dなどを保管するための容器も含むスタックの上、下、または中へ、上から、下から、または中から積み重ね可能である。このような種類のスタックを形成するための結合コンポーネントについては詳しくは立ち入らない。たとえば集塵機ハウジング871の前面に、上および/または下に積み重ねられる容器と連結するための複数の連結部材801、たとえば連結金具、ロックボルトなどを見ることができる。
蓋によって閉止可能である集塵機ハウジング871の内部に、吸引ユニット75と同じ形式の吸引ユニット875が配置されている。さらに、そこにはフィルタ874ならびに汚物収集室873が、特に集塵機ハウジング871から引出し可能な容器の中にある。集塵機ハウジング871の外面または内部空間には、エネルギー蓄積器モジュール840の器具インターフェース50と適合する器具インターフェース830が設けられており、それにより、集塵機870をエネルギー蓄積器モジュール840によって作動可能である。
そしてエネルギー蓄積器モジュール840は、エネルギー蓄積器モジュール40Dと直接的に通信することができる。たとえば工作機械20Dはそのエネルギー蓄積器モジュール40Dを通じてエネルギー蓄積器モジュール840Dを制御することができ、これがさらに集塵機870を吸引ユニット875のスイッチオンおよび/またはスイッチオフのために制御する。このとき通信は、それぞれの第1および第2のシステムコンポーネントの間の、すなわち工作機械20Dとエネルギー蓄積器モジュール40Dならびに集塵機870とエネルギー蓄積器モジュール840の間の、すでに説明したデータインターフェース34,54を通じて行われる。ここで付言しておくと、たとえばログオンメッセージ440を用いたログオンが図15に示すシステムの場合にも可能である。あるいはすでにエネルギー蓄積器モジュール40Dおよび840が、相互の通信のために認証された通信ペアとなることも可能である。このように、集塵機と工作機械の間の制御接続を成立させるために、いかなる操作者の介入も必要ない。
工作機械20および/または充電器具220は供給電圧UB1または供給電圧UB2を定期的または周期的にスイッチオンすることが可能であり、それによりエネルギー蓄積器モジュール40は、自身が工作機械20ないし充電器具220と接続されていることを認識し、それは特に、工作機械20と接合されるケースで工作機械がスイッチオフされたときにもたとえば集塵機60との相応の制御接続を維持するためであり、または、充電器具220と接続されるケースでこの種の制御接続を成立させないためである。
1つの好ましいコンセプトは、エネルギー蓄積器モジュール40および/またはコンフィグレーション装置500および/または少なくとも1つの通信モジュール300が、集塵機60または外部通信装置100ですでに認証が存在する場合には、いわば保存されている当該集塵機との接続をあらためて最初に開始することを意図する。このケースでは認証がすでに存在する。このようなケースでは、ブロードキャスト送信器識別記号44xを含むログオンメッセージ440はいわば不要であり、すなわちログオンメッセージは、原則として受信準備が整っている複数の集塵機にではなく、集塵機70のみに向けられる。このケースではログオンメッセージは集塵機70のアドレス識別記号を含むのが好ましく好都合である。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 第1のシステムコンポーネント(11)として工作機械(20)または集塵機(70,870)を含むとともに第2のシステムコンポーネント(12)として前記第1のシステムコンポーネント(11)のための電気エネルギーを提供するための電気式のエネルギー蓄積器モジュール(40)を含むシステムのための第1または第2のシステムコンポーネント(11,12)としての電気器具であって、前記システムコンポーネント(11,12)は互いに適合する器具インターフェースを相互の取外し可能な取付けのために、および前記エネルギー蓄積器モジュール(40)から前記工作機械(20)または前記集塵機(70,870)への電気エネルギーの伝達のために有し、前記電気器具は前記集塵機(70,870)を制御するための前記集塵機(70,870)への、または前記集塵機(70,870)からのワイヤレス制御接続(S1,S2)のための通信インターフェースを有し、前記集塵機は前記工作機械(20)により生成されるダストを吸い出すために意図されるとともに、前記両方のシステムコンポーネント(11,12)のうちの一方を形成するか、または前記システムコンポーネント(11,12)とは別個の集塵機(70,870)であり、前記器具インターフェースは分断状態にあるとき電気的および/または機械的に互いに分断されるとともに、動作状態にあるとき電気的および/または機械的に相互に結合される、そのような電気器具において、前記電気器具は分断状態から動作状態への移行時に制御接続(S1,S2)を構築するための少なくとも1つのログオンメッセージ(440)を送信または受信するために構成され、および/または動作状態から分断状態への移行時に制御接続(S1,S2)を終了させるために構成され、および/または前記集塵機(70,780)の吸引ユニット(75)に対するスイッチオフ信号を送信するために構成されることを特徴とする電気器具。
[2] 前記器具インターフェースの動作状態および/または分断状態を検出するための少なくとも1つのセンサを有することを特徴とする、[1]に記載の電気器具。
[3] 少なくとも1つの前記センサはそれぞれ他方のシステムコンポーネント(11,12)の少なくとも1つの電気量、特に電気容量を検出するためのセンサを含み、またはこれによって形成されることを特徴とする、[2]に記載の電気器具。
[4] 前記少なくとも1つのセンサは前記システムコンポーネント(11,12)の相互距離を検出するための距離センサ、および/またはシステムコンポーネント(11,12)の相互の相対運動を検出するための運動センサ、および/またはそれぞれ他方のシステムコンポーネント(11,12)を検出するための光学センサを含み、またはこれによって形成されることを特徴とする、[2]または[3]に記載の電気器具。
[5] 少なくとも1つの前記センサは前記システムコンポーネント(11,12)の相互の取付けによって操作可能な電気スイッチ、特に圧力スイッチまたは押しボタンスイッチを含むことを特徴とする、[2],[3]または[4]に記載の電気器具。
[6] 前記システムコンポーネント(11,12)を相互に固定するための固定装置、特にロック装置を操作するための機械式の操作部材、特に押しボタンを有することを特徴とする、[1]から[5]のうちいずれか1項に記載の電気器具。
[7] 前記操作部材の操作状態を検出するための少なくとも1つのセンサを有し、前記電気器具は前記固定装置の解除の方向への前記操作部材の操作を動作状態から分断状態への移行として評価することを特徴とする、[6]に記載の電気器具。
[8] 一方の前記器具インターフェースは、他方の前記器具インターフェースの差込・対応・形状接合輪郭へ差込軸に沿って差し込むための差込・形状接合輪郭(51)と、前記差込・形状接合輪郭(51)と前記差込・対応・形状接合輪郭が差込組付けされたときに互いに電気接触する前記システムコンポーネント(11,12)の電気接続のために他方の前記器具インターフェースの電気的な対応接点と接触するための電気接点とを有することを特徴とする、[1]から[7]のうちいずれか1項に記載の電気器具。
[9] 前記エネルギー蓄積器モジュール(40)は、モジュールハウジング(41)と、前記モジュールハウジング(41)の中に収容されたエネルギー蓄積器、特に、再充電可能な少なくとも1つの電気式の蓄積器セル(43)および前記工作機械(20)または前記集塵機(70,870)へのエネルギー供給のための電気エネルギーを提供するために意図される供給接点(52)を備える構造とを有することを特徴とする、[1]から[8]のうちいずれか1項に記載の電気器具。
[10] 前記器具インターフェースはデータインターフェースを含み、特にバスインターフェースを含むことを特徴とする、[1]から[9]のうちいずれか1項に記載の電気器具。
[11] 前記データインターフェースを介してのデータトラフィックを用いて動作状態および/または分断状態を認識するために構成されることを特徴とする、[10]に記載の電気器具。
[12] 動作状態および/または分断状態を認識するために少なくとも1つの、特に動作状態または分断状態をチェックするためにのみ意図されるチェックメッセージを含むことを特徴とする、[10]または[11]に記載の電気器具。
[13] 制御接続(S1,S2)の構築時に認証をするために構成されることを特徴とする、[1]から[12]のうちいずれか1項に記載の電気器具。
[14] 前記通信インターフェースは制御接続(S1,S2)を介して暗号化された通信をするために構成されることを特徴とする、[1]から[13]のうちいずれか1項に記載の電気器具。
[15] 前記第2のシステムコンポーネント(12)およびこれに伴って前記電気式のエネルギー蓄積器モジュール(40)を形成するとともに、分断状態から動作状態への移行との関連で前記第1のシステムコンポーネント(11)から少なくとも1つの受信情報(EM)を受信するために構成され、そのワイヤレス通信インターフェース(60)を介して少なくとも1つの受信情報(EM)の特に暗号化された送信をするために構成されることを特徴とする、[1]から[14]のうちいずれか1項に記載の電気器具。
[16] 少なくとも1つの受信情報(EM)を前記ワイヤレス通信インターフェース(60)を介してブロードキャスト情報またはアドバタイジング情報として送信するために構成されることを特徴とする、[15]に記載の電気器具。
[17] [1]から[15]のうちいずれか1項に記載の電気器具と、それぞれ別のシステムコンポーネント(11,12)とを含み、それによりエネルギー蓄積器モジュール(40)と工作機械(20)または集塵機(70,870)とからなるシステム組み合わせが形成されているシステム(10)。
[18] 制御接続(S1,S2)を介して制御をする前記工作機械(20)、または制御接続(S1,S2)を介して制御をする集塵機(70,870)を含むことを特徴とする、[17]に記載のシステム。
[19] 第1のシステムコンポーネント(11)として工作機械(20)または集塵機(70,870)を含むとともに第2のシステムコンポーネント(12)として前記第1のシステムコンポーネント(11)のための電気エネルギーを提供するための電気式のエネルギー蓄積器モジュール(40)を含むシステムのための方法であって、前記システムコンポーネント(11,12)は互いに適合する器具インターフェースを相互の取外し可能な取付けのために、および前記エネルギー蓄積器モジュール(40)から前記工作機械(20)または前記集塵機(70,870)への電気エネルギーの伝達のために有し、電気器具は前記集塵機(70,870)を制御するために前記集塵機(70,870)への、または前記集塵機からのワイヤレス制御接続(S1,S2)のための通信インターフェースを有し、前記集塵機は前記工作機械(20)により生成されるダストを吸い出すために意図されるとともに、前記両方のシステムコンポーネント(11,12)のうちの一方を形成するか、または前記システムコンポーネント(11,12)とは別個の集塵機(70,870)を形成し、前記器具インターフェースは分断状態にあるとき電気的および/または機械的に互いに分断されるとともに、動作状態にあるとき電気的および/または機械的に相互に結合される、そのような方法において、分断状態から動作状態への移行時に前記電気器具によって制御接続(S1,S2)を構築するための少なくとも1つのログオンメッセージ(440)が送信または受信され、および/または動作状態から分断状態への移行時に制御接続(S1,S2)が終了され、および/または前記集塵機(70,870)の吸引ユニット(75)に対するスイッチオフ信号が送信されることを特徴とする方法。