JP7105204B2 - スケジューリング装置、スケジューリング方法及び記憶媒体 - Google Patents

スケジューリング装置、スケジューリング方法及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、スケジューリング装置及びスケジューリング方法に関する。
工場などの生産現場では、限られたリソースで多数の作業を効率よく実施するために、作業順序や製品配置を決定するスケジューリングが重要である。
生産現場のスケジューリングに関する技術として、非特許文献1が知られている。非特許文献1には、複数の設備と複数の機械及び製品が複数の作業スペースを空間的、時間的に共有して使用される生産現場において、一つのスケジューリング期間の間に機械及び製品の配置を動的に変更することで適切なスケジューリングを導出する方法が開示されている。
R. Kamoshida著、"Concurrent Optimization of Job Shop Scheduling and Dynamic and Flexible Facility Layout Planning"、5th International Conference on Industrial Engineering and Applications、pp.289-293, 2018年.
実際の生産現場では、機械及び製品の移動は人手やクレーン等の運搬用の機器が必要となるため、機械及び製品の移動が頻繁に行われる生産計画は生産効率を低下させる場合がある。
また、作業に必要な準備は、作業順序によって必要とする場合と不要とする場合があり、作業準備を頻繁に必要とするスケジュールは生産効率を低下させる場合がある。このような生産現場で生産効率を向上するためには、工程と次の工程の間のコストを評価してスケジュールに反映する必要がある。
上記非特許文献1では、移動に係るコストをランダムに算出しており、少ない人手で運搬用の機器を必要としない場合と、多い人手でクレーンを利用する場合とを区別することはできず、工程と次の工程の間のコストを適切に考慮することができない、という問題があった。
そこで、本発明は、工程と次の工程の間のコストの適切な評価を含むスケジューリング装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明は、プロセッサとメモリを有して、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを所定の空間で実施するスケジュールを生成するスケジューリング装置であって、前記プロセッサは、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを含み、前記工程毎に使用する空間の要求値と、当該工程の作業に要する作業時間と、当該工程の時系列の順序が設定された作業情報と、前記工程を実施するための作業空間が予め複数設定された空間情報と、を前記メモリに格納し、前記プロセッサは、前記作業情報を読み込んで前記工程のそれぞれについて、前記時系列の順序を満足し、かつ、前記空間の要求値を満足する前記作業空間を前記空間情報から選択して、各工程の時系列の順序と前記空間内の配置を決定した工程順序リストを初期解として生成し、当該初期解の各工程毎のコストから評価値を含む計画評価結果を算出し、当該計画評価結果を暫定評価結果として保持し、前記プロセッサは、前記初期解の工程順序リストについて前記初期解として決定された時系列の順序を満たす範囲で前記工程の順序を入替えることで、1以上の異なる工程順序リストを生成し、これらの工程順序リストを近傍解として生成し、当該近傍解の各工程毎のコストから評価値を含む計画評価結果を前記工程順序リスト毎に算出し、計画評価結果の値が所定の条件を満たす工程順序リストの計画評価結果を比較評価結果として保持し、前記プロセッサは、前記暫定評価結果と前記比較評価結果のうち所定の条件を満たす方の工程順序リストに基づいてスケジュールを生成し、前記コストは、前記作業空間の状態を示す起点から工程に必要な状態である終点に変化させる場合の準備コストを予め設定した準備コスト表から、前記工程を実施する際の前記作業空間の状態を前記起点とし、前記工程の作業内容が必要とする状態を前記終点として算出される準備コストであって、前記評価値は、前記工程の作業内容に応じた準備コストを含み、前記計画評価結果は、前記準備コストの積算値を含む
本発明によれば、業準備コスト適切に評価することで、業準備コスト抑えたスケジュールを策定することが可能となり、工場などの生産現場の効率を向上するスケジューリングを提供することができる。
本明細書において開示される主題の、少なくとも一つの実施の詳細は、添付されている図面と以下の記述の中で述べられる。開示される主題のその他の特徴、態様、効果は、以下の開示、図面、請求項により明らかにされる。
本発明の実施例1を示し、工場と設備とフリースペースの一例を示す平面図である。 本発明の実施例1を示し、スケジューリング装置の一例を示すブロック図である。 本発明の実施例1を示し、作業一覧の一例を示す図である。 本発明の実施例1を示し、スペース一覧の一例を示す図である。 本発明の実施例1を示し、設備一覧の一例を示す図である。 本発明の実施例1を示し、スケジュール表の一例を示す図である。 本発明の実施例1を示し、スケジューリング装置で行われるスケジューリング処理の一例を示すスケジュール生成フローチャートである。 本発明の実施例1を示し、スケジュール表示であるガントチャートとスペース内の工程の位置と時刻の関係を示す図である。 本発明の実施例1を示し、スケジューリング装置で行われるスケジュール改善処理の一例を示すスケジュール改善フローチャートである。 本発明の実施例1を示し、スケジューリング装置で行われるスケジュール評価処理の一例を示すスケジュール評価フローチャートである。 本発明の実施例1を示し、スケジューリング装置で行われるスケジューリング処理シーケンスの一例を示すシーケンス図である。 本発明の実施例1を示し、近傍生成回数に対する移動コストを含む計画評価結果をスケジューリング方法で比較した図である。 本発明の実施例2を示し、スケジューリング処理中のスケジュール表の一例を示す図である。 本発明の実施例2を示し、コストの項目選択画面の一例を示す図である。 本発明の実施例3を示し、スケジューリング装置の一例を示すブロック図である。 本発明の実施例1を示し、準備コスト表の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。本実施例では、スケジューリング装置の例として、工程と次の工程の間のコストを考慮したスケジューリング装置の例を説明する。
図1は、本発明の実施例1を示し、スケジューリング装置を適用する工場の一例を示す平面図である。
工場100は、作業者が歩行したり、物品や機械及び製品10-1~10-4を運搬するための通路101と、固定作業を行う固定設備102-1~102-3と、可動作業を行うフリースペース(可動作業スペース)103-1~103-3を有する。なお、以下の説明では、機械及び製品10-1~10-4の全体について説明するときには、「-」以降を省略した符号「10」を用いる。他の構成要素の符号についても同様である。
本実施例1において、固定作業は、機械及び製品10を固定設備102で機械及び製品10の配置を固定して所定の工程を実施する。固定設備102-1は、設備が所定のレイアウトで固定されており、固定設備102-1で対応可能な工程が実施される。
一方、可動作業は、機械及び製品10をフリースペース103に配置し、フリースペース103で対応可能な工程を実施する。フリースペース103は、フリースペース103内に収まる範囲(スペース制約条件)で機械及び製品10を自由にレイアウトすることが可能である。
なお、本実施例1では、スペース制約条件を幅と奥行きからなる2次元の空間における制約条件とする例を示すが、高さを加えた3次元の空間における制約条件としてもよい。 そして、可動作業はスペース制約条件を満たす限り、機械及び製品10を配置して、他の機械及び製品と同時に工程を実施することが可能であり、設備を同時に使用できない制約条件(設備制約条件)を設けない。
なお、本実施例1におけるスペース制約条件とは、1以上の機械及び製品10をフリースペース103に配置する際に、フリースペース103の大きさ(又は面積)の範囲で機械及び製品10の大きさ(又は面積)を用いて機械及び製品10を重複しないように配置する制約条件である。
一方、固定作業は、固定設備102に設置された設備で対応可能な所定の作業しかできないため、スペース制約条件はないが、設備制約条件が存在する。設備制約条件は、実行可能な工程の種類と、同時に実行可能な工程数の制約などが含まれる。なお、実行可能な工程数が1の場合は、複数の工程を処理できないことを示す。
なお、本実施例1では、ジョブは1つの製品を製造(又は修理や調整)する上で必要となる順序(作業#)を有する1以上の工程群であり、各工程の作業内容(工程名)と、作業時間と、利用設備と、作業を行う上で必要とする空間の大きさを含む。そして、工場100では複数のジョブを並列的に実施することができる。また、利用設備と、作業を行う空間の大きさは、各工程が使用する空間に対する要求値となる。また、作業時間は、時間に対する要求値となる。
また、本実施例1では、1つの工程で、フリースペース103と固定設備102を併用することを許容する。すなわち、1つの工程でフリースペース103を使用する可動作業の期間に、機械及び製品10の一部を固定設備102の固定作業で処理することを許容する。この場合、1つの工程で設備制約条件とスペース制約条件を満たすように作業予定を策定する。
同様に、1つの工程で固定設備102の設備を使用する固定作業の期間に、機械及び製品10の一部をフリースペース103で処理することを許容する。
なお、本実施例1において、フリースペース103の可動作業と、固定設備102の固定作業は、空間的に重複しない作業を示す。
次に、本実施例1において、スケジュールを決定する評価値として、工場100内の機械及び製品10の移動距離や機械及び製品10の重量及び作業内容を用いて移動コストを算出する方法を説明する。
図1の機械及び製品10-1の次の工程が、フリースペース103-2の機械及び製品10-1’の配置で作業する場合、スケジューリング装置200は、工場100内のフリースペース103-1の位置と、フリースペース103-1内の機械及び製品10-1の位置と、工場100内のフリースペース103-2の位置と、フリースペース103-2内の機械及び製品10-1’の位置から移動距離1-1’を移動コストとして算出することができる。同様にして、スケジューリング装置200は、移動距離1-1”を移動コストとして算出することができる。
評価値である移動コストは、後述するように、生成されるスケジュールの計画評価結果350に反映することが可能であり、計画評価結果350を用いることで工程間の移動距離を抑えたスケジュールを実現できる。
なお、移動コストは可動作業と次の可動作業の間だけでなく、固定作業と次の可動作業や可動作業と次の固定作業の間のように、他の組み合わせにおいても算出してよい。
図2は、工程と次の工程の間のコストを考慮したスケジュールを策定するスケジューリング装置200の機能要素を含むブロック図である。スケジューリング装置200は、CPU201と、メモリ202と、ストレージ装置203と入力装置204と、出力装置205を含む計算機である。入力装置204はマウスやキーボードやタッチパネルを含み、出力装置205はディスプレイを含む。
メモリ202には、工程候補特定部210と、作業時間特定部211と、利用時間特定部212と、工程評価値特定部213と、スケジュール決定部214と、入力部215と、出力部216と、が保持される。工程候補特定部210~出力部216は、具体的には、例えば、コンピュータ上の記憶デバイスであるメモリ202に記憶されたプログラムをCPU201に実行させることにより実現する機能である。
CPU201は、各機能部のプログラムに従って処理することによって、所定の機能を提供する機能部として稼働する。例えば、CPU201は、工程候補特定プログラムに従って処理することで工程候補特定部210として機能する。他のプログラムについても同様である。さらに、CPU201は、各プログラムが実行する複数の処理のそれぞれの機能を提供する機能部としても稼働する。計算機は、これらの機能部を含む装置である。
ストレージ装置203には、作業一覧310と、スペース一覧320と、設備一覧330と、スケジュール表340と、計画評価結果350のテーブルが格納される。各テーブルの詳細については後述する。
図3は、本実施例1のスケジューリングを行う作業一覧310の一例を示す図である。作業一覧310は、工場100で作業予定の各工程に割り当てられたユニークな値であるID311と、各ジョブの番号であるジョブ#312と、ジョブが含む工程の作業順序である作業#313と、作業内容を示す工程名314と、工程に必要となる利用設備315と、工程を完了するまでに要する作業時間316と、工程で要するスペースの必要幅317及び必要奥行318と、工程の機械及び製品10の重量319と、工程に要する人員数である人員31aを定義したテーブルで、予め設定された作業情報である。
ジョブ#312に含まれる工程は作業#313の順番に従って処理する必要(先行順序制約条件)がある。例えば、ID311が「2」の工程は、作業#313が「2」で、ID311が「1」の工程は作業#313が「1」であり、ID311が「2」の工程はID311が「1」の工程の作業が完了した後でのみ作業を開始することができる。
本実施例1では、1つのジョブの工程数が3~5個の工程で構成される例を示したが、各ジョブを構成する工程数は限定されない。また、利用設備315や必要幅317及び必要奥行318の入力値は必要でない場合に空欄「-」としたが、値が必要でないことを表示可能な他の入力値でもよい。
なお、作業一覧310は、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブ312を含んで、工程毎に使用する利用設備315又は広さ(必要幅317及び必要奥行318)の少なくとも一方を含み、作業時間が設定された情報であれば、上記に限定されるものではない。
また、必要幅317及び必要奥行318の値は、長さに関する指標が設定される。また、重量319には重さに関する指標が設定される。
図4は、スペース一覧320の一例を示す図である。スペース一覧320は、工場100が有するフリースペース103の諸元が予め設定されたスペース情報である。
スペース一覧320は、フリースペース103に含まれる各フリースペースのスペース名321と、利用可能な最大のスペース幅322と、利用可能な最大のスペース奥行323と、工場100内のフリースペース103の位置である工場内位置324と、フリースペース103の特徴325を含む。
なお、スペース幅322及びスペース奥行323の値は、長さに関する指標が設定される。また、工場内位置324は、工場100内の平面上に2次元座標を設定し、スペースの代表点(例えば、左上の点)の位置が設定される。本実施例1では、特徴325には、クレーンの利用の可否が設定された例を示すが、これに限定されるものではない。
また、スペース一覧320は1以上のフリースペース103を含み、フリースペース103の大きさ(又は面積)含む情報であれば、上記に限定されるものではない。
図5は、設備一覧330の一例を示す図である。設備一覧330は工場100が有する固定設備102の諸元が予め設定された設備情報である。
設備一覧330は、固定設備102の設備名331と、工場100内の固定設備102の位置である工場内位置332と、固定設備102の特徴333を含む。
なお、設備一覧330は1以上の固定設備102に対する工場内位置332又は特徴333の少なくとも一方を含む情報であれば、上記に限定されるものではない。
図6は、各工程に対する作業計画を表すスケジュール表340の一例を示す図である。本実施例1のスケジュール表340は、所定時間~所定期間に行われるジョブの作業が時系列的に設定された例を示す。
スケジューリング装置200は、入力部215を介してストレージ装置203に含まれる各テーブルを入力データとして、各機能部によって生成されたスケジュールを、出力部216を介してストレージ装置203に作業計画を示すスケジュール表340を格納する。
スケジュール表340は、作業一覧310のID311と同じID341と、ジョブ#311と同じジョブ#342と、作業#312と同じ作業#343と、作業の開始予定時刻である開始時刻344と、作業の終了予定時刻である終了時刻345と、利用設備315と同じ利用設備346と、工程が利用するスペース名321を示す利用スペース347と、利用スペース347のフリースペース103における機械及び製品10の配置起点であるスペース内位置348と、機械及び製品10の配置に許されるスペース利用量を示す大きさ349と、工程の評価値である評価値34aを含む。
なお、本実施例1ではスケジュール表340は、工程(作業)を特定可能なID341又はジョブ#342及び作業#343のいずれかひとつを含み、各工程に対する開始時刻344と終了時刻345を含み、工程がフリースペース103を利用する場合には利用スペース347と、機械及び製品10の配置方法を示すスペース内位置348と大きさ349を含む情報であれば、上記に限定されるものではない。
図7は、スケジューリング装置200で行われるスケジュール決定部214等のスケジューリング処理の一例を示すスケジュール生成フローチャートである。
入力部215は作業一覧310~設備一覧330を読み込み、工程候補特定部210は作業一覧310から処理可能な工程の候補を抽出して候補リストを生成する(ステップS101)。ここで候補リストは、上述の先行順序制約を満たす工程の集合である。なお、工程候補特定部210は、予め設定されたスケジューリング期間内で、先行順序制約を満たす工程を抽出する。
次に、候補リストに含まれる工程の内、フリースペース103へ機械及び製品10の配置を必要とする工程に対して、利用時間特定部212は上述のスペース制約条件を満たすように、配置可能な配置予定及び開始可能時刻を算出する(ステップS102)。
ここで配置予定は、フリースペース103のスペース名321(利用スペース347)と、スペース内位置348と、機械及び製品10の配置に許される大きさ349を含む。
次に、候補リストに含まれる工程に対して、作業時間特定部211はスペース制約条件を満たし、フリースペース103へ機械及び製品10の配置を必要とする工程では開始可能時刻以降となるように、それぞれの工程の開始時刻344の算出を実施する。そして、作業時間特定部211は、開始時刻344と作業時間316から終了時刻345を算出し、作業予定を出力装置104へ提示する(ステップS103)。ここで、作業予定は、開始時刻344と、終了時刻345とを含み、固定作業であれば利用設備346を含む。
次に、候補リストに含まれる工程に対して、工程評価値特定部213は、移動コストを含む工程の評価値(34a)を算出する(ステップS104)。
なお、本実施例1では、工場100内のスペースの位置(座標)と、スペース内の機械及び製品10の位置から工程間の移動距離を算出し、さらに、機械及び製品10の重量やサイズに基づいて移動コストを算出する点が、移動コストをランダムに算出する前記従来例(非特許文献1)とは相違する。
また、工程評価値特定部213は、必要に応じて入力部215を介して準備コスト表360(後述)を読み込み、準備コストを含む工程の評価値を算出してもよい。
次に、工程評価値特定部213は、候補リストに含まれる工程から工程の選択を行い、選択された工程を候補リストから除く(ステップS105)。ここで、工程評価値特定部213は、上記工程の選択をランダムに行う。
次に、工程評価値特定部213は、選択された工程の配置予定と作業予定を、出力部216を介してストレージ装置203のスケジュール表340に格納する(ステップS106)。
次に、工程評価値特定部213は、候補リストに未処理の工程があればステップS101に戻ってスケジューリング処理を継続し、候補リストが空の集合であればステップS108に進む(ステップS107)。
最後に工程評価値特定部213は、格納されたスケジュール表340を所定の条件で評価し、出力部216を介して評価結果を計画評価結果350として格納する(ステップS108)。上記所定の条件は、例えば、重みw1と終了時刻345の最大値との積と、重みw2と評価値34aの積算値との積と、の和であり、値が小さいほど計画評価結果350として好ましい。なお、重みw1、w2は予め設定された係数である。
また、計画評価結果350は、スケジュール表340のID341の順序(工程順序リスト)と、評価結果をペアとした情報とする。
以上のスケジュール生成フローチャートの処理では、スケジューリング装置200が、作業一覧310と、スペース一覧320と、設備一覧330を読み込んで、作業一覧310の作業#313(工程名314)から先行順序制約を満たす工程の候補リストを生成する。そして、スケジューリング装置200は、候補リストの各工程についてスペース制約条件と設備制約条件を満たすように各工程の時系列の順序(開始時刻344)と配置を決定してから、工程間の移動コストを評価値34aとして算出する。
次に、スケジューリング装置200は、処理済みの工程をランダムに選択して、スケジュール表340へ格納することで、初期解を生成することができる。なお、初期解は、ID341のリスト(工程順序リスト)と、評価値を対にした情報とすることができる。
図3~図5のテーブルを入力データとして、スケジュール生成フローチャート若しくは後述するスケジュール改善フローチャートの実行により生成されたスケジュール表340から、スケジュール決定部214が出力部216を介して出力装置205に表示した作業計画画面800を図8に示す。
図8の作業計画画面800は、各ジョブ#1~#3の各工程と時刻の関係を示すグラフを表示する領域と、フリースペースS1~S3(103-1~103-3)のそれぞれについて、実行予定の工程と時刻の関係を示すグラフを表示する領域を含む。作業計画画面800の各グラフは、横軸が時刻で、縦軸が奥行き方向の使用状態を示す。
作業計画画面800ではジョブ#2の工程E20-1を時刻「t0」から時刻「t2」まで固定設備1で固定作業することを示す。ここで、図中工程の矩形内の数字は固定設備102の設備名331の末尾の番号を指す。
工程E20-2は時刻「t2」から時刻「t5」まで可動作業を行う。工程E20-2の可動作業はフリースペース103のスペース名321が「S2」の場所を利用し、作業に許されるスペースはスペース名321「S2」内の位置「0」から「4」までである。
以下、同様に、工程E10-1は時刻「t2」から時刻「t4」まで固定設備1で固定作業を行い、工程E10-2は時刻「t4」から時刻「t6」までスペース名321「S1」内の位置「0」から「2」を利用して可動作業を行う。
工程E10-3は時刻「t6」から時刻「t7」までスペース名321が「S1」内で位置「0」から「2」を利用して可動作業を行い、工程E10-4は時刻「t7」から時刻「t12」まで固定設備1で固定作業を行う。
工程E10-5は時刻「t12」から時刻「t14」まで固定設備2で固定作業を行い、工程E20-3は時刻「t5」から時刻「t8」まで固定設備2で固定作業を行う。工程E30-1は時刻「t4」から時刻「t5」まで固定設備1で固定作業を行い、工程E30-2は時刻「t5」から時刻「t7」までスペース名321「S2」内の位置「0」から「3」を利用して可動作業を行う。
工程E30-3は、時刻「t7」から時刻「t8」までスペース名321「S2」内の位置「0」から「2」を利用して可動作業と固定設備3を利用して固定作業を行う。工程E30-2は、時刻「t8」から時刻「t12」までスペース名321「S2」内の位置「0」から「4」を利用して可動作業を行う。工程E30-4は時刻「t12」から時刻「t14」まで固定設備1で固定作業を行う。なお、スペース名321が「S3」のフリースペース103では、作業が割り当てられない例を示す。
図9は、スケジューリング装置200で行われるスケジュール決定部214のスケジュール改善処理の一例を示すスケジュール改善フローチャートである。
スケジュール決定部214は、図7のスケジュール生成フローチャートで述べたステップS101~ステップS108の処理を行うことで1つのスケジュール表340と計画評価結果350を生成する。そして、スケジュール決定部214は、生成されたスケジュール表340の工程処理順序であるID341のリスト(工程順序リスト)を初期解とする。また、スケジュール決定部214は、上記ステップS108で得られた計画評価結果350を暫定評価結果とする(ステップS201)。
次に、スケジュール決定部214は、初期解の工程順序リストの工程の順序を先行順序制約を満たす範囲で入替えることで、1以上の異なる工程順序リストを生成し、これらの工程順序リストを近傍解とする(ステップS202)。なお、工程の順序の入れ替えは、予め設定した手法で行えばよく、例えば、ランダムな入れ替えや、予め設定したパターンで順序を入れ替えることができる。
スケジュール決定部214は、近傍解に含まれる1以上の工程順序リストに対して、後述するスケジュール評価フローチャートの手順で処理を行い、入力部215を介して複数の近傍解の計画評価結果350と、複数の近傍解のスケジュール表340を対応付けて生成する(ステップS203)。スケジュール決定部214は、近傍解の工程順序リストのそれぞれについて、工程毎に移動コストに基づく評価値を算出し、評価値の和を計画評価結果350として算出する。
なお、近傍解のスケジュール表(図示省略)は、工程順序リストのID341の順序を入れ替えた近傍解のそれぞれについて、ID341に対応するジョブ#342や作業#343及び評価値34aを対にしたテーブルである。
次に、スケジュール決定部214は、上記生成された複数の近傍解の計画評価結果から最も良い(最小の)近傍解の計画評価結果350を算出し、比較評価結果として選択する。また、スケジュール決定部214は、比較評価結果に対応する工程順序リストを新しい初期解とし、比較評価結果に対応する近傍解のスケジュール表を比較スケジュール表とする(ステップS204)。
なお、本実施例1では、計画評価結果350の値が小さいものが最良のスケジュールとする例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、スケジュール決定部214は、計画評価結果350の値が所定の条件を満たすものを比較評価結果とすることができる。
次に、スケジュール決定部214は、比較評価結果と暫定評価結果を比較し、暫定評価結果より比較評価結果が良い場合はステップS206に進み、比較評価結果より暫定評価結果が良い場合はステップS207に進む(ステップS205)。なお、本実施例1のスケジュール決定部214は、比較評価結果と暫定評価結果の値が小さい方を、格納条件を満たすと判定してステップS206へ進む。なお、比較評価結果と暫定評価結果の格納条件は、値の小さい方に限定されるものではなく、上述のように所定の条件を満足する方を選択すればよい。
ステップS206では、スケジュール決定部214が、比較スケジュール表を出力部216を介してストレージ装置203に最も良いスケジュール表340として格納する。
ステップS207では、スケジュール決定部214が所定の終了条件を満たすか否かを判定し、終了条件を満たさない場合は上記ステップS202に戻って新しい初期解から近傍解の生成を行う。
一方、終了条件を満たす場合は、スケジュール決定部214がスケジュール改善処理を終了し、ストレージ装置203に格納された最も良いスケジュール表340を出力部216を介して出力装置205に作業計画として表示する。終了条件は、例えば、ステップS202の近傍解の生成回数をカウントし、予め設定された回数と近傍生成回数が一致するかを判定する。
上記処理によって、スケジュール決定部214は、初期解として生成されたID341のリスト(工程順序リスト)と、暫定評価結果に基づいて、先行順序制約に従ってID341の順序を入れ替えた近傍解を複数生成する。そして、スケジュール決定部214は、近傍解の評価値から計画評価結果350を算出する。スケジュール決定部214は、計画評価結果350が最も良い(例えば、評価値が最小)計画評価結果を比較評価結果として選択し、比較評価結果が暫定評価結果よりも良い値(評価値が小さい)であれば、当該比較評価結果に対応する近傍解の比較スケジュール表を最良のスケジュール表340としてストレージ装置203に格納する。
スケジュール決定部214は、終了条件を満たすまで、最良のスケジュール表を初期解として近傍解の生成と評価値の算出を繰り返して、スケジュール表340の最適化を実施する。
図10は、スケジューリング装置200で行われるスケジュール評価処理の一例を示すスケジュール評価フローチャートである。この処理は、上記ステップS203で行われる。
入力部215は作業一覧310~設備一覧330を読み込み、近傍解に含まれる工程順序リストを取得する。工程評価値特定部213は、工程順序リストの最初のID341と作業一覧310のID311を照合し、該当工程の作業内容を取得する(ステップS301)。なお、作業内容は、ジョブ#312~人員31aを含む。
次に、該当工程の作業内容がフリースペース103への配置を必要とする場合は、利用時間特定部212が、スペース制約条件を満たすように、配置可能な配置候補及び開始可能時刻を算出する(ステップS302)。複数の配置可能な配置候補及び開始可能時刻がある場合、利用時間特定部212はランダムに1対を選択する。
次に、該当工程の作業内容に対して、作業時間特定部211は、設備制約条件を満たし、フリースペース103への配置を必要とする工程では開始可能時刻以降となるように、それぞれの工程の開始時刻344を算出し、作業時間316から終了時刻345を算出する(ステップS303)。
次に、該当工程の作業内容に対して、工程評価値特定部213は、移動コストを含む工程の評価値34aを算出する(ステップS304)。なお、工程評価値特定部213は、必要に応じて入力部215を介して準備コスト表360(後述)を読み込み、作業の準備コストを加味して工程の評価値34aを算出してもよい。
次に、工程評価値特定部213は、工程順序リストから該当工程のID341を削除する(ステップS305)。
次に、工程評価値特定部213は、該当工程の内容を出力部216を介してストレージ装置203のスケジュール表340に格納する(ステップS306)。
次に、工程評価値特定部213は、工程順序リストにID341があればステップS301に戻って上述の評価処理を継続し、工程順序リストが空の集合であればステップS308に進む(ステップS307)。
工程評価値特定部213は、最後に格納したスケジュール表340を所定の条件で評価し、評価の結果を出力部216を介して計画評価結果350として格納する(ステップS308)。所定の条件は、例えば、重みw1と終了時刻345の最大値との積と、重みw2と評価値34aの積算値との積と、の和であり、値が小さいほど計画評価結果350として好ましい。
本実施例1に係るスケジューリング装置200で行われる処理のシーケンス図を図11に示す。
図11のクライアント1011は、スケジューリング装置200の入力装置204と出力装置205で構成される。クライアント1011では、ユーザーが入力装置204を用いて入力した作業情報及びスペース情報をスケジューリング装置200が受け付ける作業/スペース情報入力1016を行う。
入出力部1012は、スケジューリング装置200のCPU201とメモリ202とストレージ装置203で構成される。入出力部1012は、クライアント1011から入力された作業/スペース情報1017を受け取り、作業/スペース情報1017をストレージ装置203に格納する作業/スペース情報格納1018を行う。
次に、クライアント1011から入出力部1012に送られた最適化要求1019を受け付けて、入出力部1012はスケジュール生成部1013に作業/スペース情報1020を送る。
スケジュール生成部1013は、スケジューリング装置200のCPU201とメモリ202とストレージ装置203で構成される。スケジュール生成部1013は、受け付けた作業/スペース情報1020を用いて上述のスケジュール生成フローチャートで述べた手順で、スケジュール表340と計画評価結果350をストレージ装置203に格納し、スケジュール表340と計画評価結果350からなるスケジュール情報1022を生成する初期解生成処理1021を行う。そして、スケジュール生成部1013は、スケジュール改善部1014にスケジュール情報1022を送る。
スケジュール改善部1014は、スケジューリング装置200のCPU201とメモリ202とストレージ装置203で構成される。スケジュール改善部1014は、受け付けたスケジュール情報1022を用いて、図9のスケジュール改善フローチャートのステップS201で述べた方法で暫定評価結果を取得し、工程順序リストを生成する工程順序リスト生成処理1023を行う。
次に、スケジュール改善部1014はスケジュール改善フローチャートのステップS202で述べた手順で工程順序リストから近傍解を生成する近傍解生成処理1024を行う。そして、スケジュール改善部1014は、近傍解に含まれる1以上の工程順序リストを工程順序情報1025としてスケジュール評価部1015に送る。
スケジュール評価部1015は、スケジューリング装置200のCPU201とメモリ202とストレージ装置203で構成される。スケジュール評価部1015は、受け付けた工程順序情報1025を用いて、スケジュール評価フローチャートで述べた手順で、1以上の工程順序リストに対して、それぞれスケジュール表340と計画評価結果350を生成してストレージ装置203に格納する近傍解評価処理1026を行う。スケジュール評価部1015は、生成された1以上のスケジュール表340と計画評価結果350をスケジュール情報1027としてスケジュール改善部1014に送る。
スケジュール改善部1014は、受け付けたスケジュール情報1027を用いて、スケジュール改善フローチャートのステップS203~ステップS206で述べた手順でスケジュール表340と計画評価結果350を更新する改善処理1029を行う。
スケジュール改善部1014とスケジュール評価部1015とで行う一連のループ処理1028は、上記スケジュール改善フローチャートのステップS207で述べた手順で終了判定を行う。
スケジュール改善部1014は改善処理1029によって、最後に更新されたスケジュール表340と計画評価結果350を最適化情報1030として入出力部1012に送る。
入出力部1012は、受け付けた最適化情報1030を用いて、図6のスケジュール表340から図8の作業計画画面800を表示するためのスケジュール表示処理1031を行い、クライアント1011に表示情報1032として送る。
クライアント1011は、出力装置205を用いて、受け付けた表示情報1032に基づいて作業計画をユーザーに表示するスケジュール情報出力1033を行う。ユーザーは出力結果から工場100の作業計画を知ることができる。
以上のように、本実施例1のスケジューリング装置200では、スケジュールの生成時に工程と次の工程の間のコストを考慮して計画評価結果350に反映することで、機械及び製品10の移動を抑制できるため工場の生産性を改善することができる。
本実施例1の効果の一例として、移動コストを考慮した本実施例1のスケジューリング402と、移動コストをランダムに算出するスケジューリング401で、近傍解の生成回数に対する移動コストを含む計画評価結果350の変化を図12に示す。
図中黒い丸印が、本実施例1のスケジューリング402による計画評価結果350を示す。また、図中白い丸印が、非特許文献1のように、移動に係るコストをランダムに算出するスケジューリング401による計画評価結果350である。上述のように、計画評価結果350の値が小さい方が、移動コストの小さい(効率の高い)スケジューリングを示す。
本実施例1のスケジューリング402は、従来のスケジューリング401より計画評価結果350を効率的に改善する効果を有する。
このように、本実施例1に係るスケジューリング装置200は、作業一覧310とスペース一覧320と設備一覧330を読み込んで、工程候補特定部210が先行順序制約を満たす工程の候補リストを生成する。そして、スケジューリング装置200は、可動作業の工程では利用時間特定部212がスペース制約条件を満たす配置候補及び配置開始可能時刻を導出し、作業時間特定部211が配置開始可能時刻以降で先行順序制約及び設備制約条件を満たす作業時間を導出する。そして、工程評価値特定部213が評価値34aを導出し、スケジュール決定部214がスケジュール改善処理を行い評価値34aを含む計画評価結果350を用いて最も良いスケジュールを決定する。
係る特徴により、工場100の生産作業や補修作業の効率を向上させることが可能となる。
なお、図11に示したスケジュール生成部1013と、スケジュール改善部1014と、スケジュール評価部1015は、図2に示した工程候補特定部210と、作業時間特定部211と、利用時間特定部212と、工程評価値特定部213と、スケジュール決定部214の機能の一部又は全部を利用する機能部である。
また、上記実施例1では、固定作業と可動作業を行う工場100へスケジューリング装置200を適用した例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、固定作業を行う空間と、可動作業を行う空間を有する建屋等にも、本実施例1のスケジューリング装置200を適用することができる。
また、上記実施例1では、評価値(計画評価結果350)が最小(最良)となる工程順序リストでスケジュール表340を生成する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、スケジューリング装置200が、初期解の評価値(暫定評価結果)と、近傍解の評価値(計画評価結果)の小さい順で工程順序リストやスケジュール表340を出力するようにしてもよい。
また、上記実施例1では、評価値に重みを加味した値を計画評価結果350として算出する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、スケジューリング装置200は、スケジュール毎に評価値の和を算出して、和が最小となるスケジュール表340を選択して出力するようにしてもよい。
また、上記実施例1では、固定設備102(固定作業)及びフリースペース103(可動作業)のいずれかで各作業(工程)を実施する例を示したが、これに限定されるものではない。
例えば、スケジューリング装置200は、固定設備102のみを配置した工場100では、各工程は設備制約条件(設備一覧330)を満足する工程の順序と配置を決定すればよい。また、スケジューリング装置200は、フリースペース103のみを配置した工場100では、スペース制約条件(スペース一覧320)を満足する工程の順序と配置を決定すればよい。
換言すれば、固定作業や可動作業に関わらず、スケジューリング装置200は、各工程で使用される空間の種類又は大きさの要求値が、予め設定された工場100内の空間の制約条件(設備制約条件及びスペース制約条件)を満足するように、工程の順序と配置を決定すればよい。
本実施例2は、本発明のスケジューリング装置200の別の例を示す。本実施例2では、工程と工程に連なる次の工程との間の移動コストを工程の評価値として考慮し、スケジューリング装置200が評価値を含む計画評価結果350に反映させることでスケジュールの目的を適したものとする方法について述べる。なお、スケジューリング装置200の構成は、前記実施例1と同様である。
移動コストは、実施例1で述べた機械及び製品10の移動距離だけでなく、フリースペース103の特徴や、各工程における人員や、機械及び製品10の重量から算出することができる。
図13は、処理の途中結果を示すスケジュール表340の一例を示す図である。
スケジューリング装置200は、前記実施例1に示した図3~5のテーブルを入力データとして、図7のスケジュール生成フローチャート若しくは図10のスケジュール評価フローチャートを用いて、工程の開始時刻344及び終了時刻345と、工程が可動作業であればスペース名321とスペース内位置348と作業に許される大きさ349と、を決定する途中経過を示し、工程のID341が「8」の工程までスケジュールの生成が完了したことを示す。
次の工程としてID341が「3」(図6参照)の工程(作業#=「3」)スケジューリングは、次の作業の開始可能時刻が先行順序制約を満たす必要があり、ID341が「2」の終了時刻345の「t6」以降である。
ID341が「3」(図6参照)の工程は、設備制約について利用設備315に指定がないため考慮する必要がないが、可動作業のため、スペース制約を考慮する必要がある。ID341が「3」の工程の作業に必要なスペースは、必要幅317が「2」で必要奥行318が「3」である。
スケジューリング装置200は、時刻「t6」において、図13からスペース名321が「S1」には利用予定がないこと、スペース名321が「S2」ではスペース内位置348が「0」~「3」に利用予定があり、スペース内位置348が「3」~「5」に利用予定がないことを判定できる。
また、スケジューリング装置200は、図4のスペース一覧320からスペース名321が「S1」のスペース幅322が「2」で、スペース奥行323が「3」であり、スペース名321が「S2」のスペース幅322が「5」であり、スペース奥行323が「5」である。これらにより、スケジューリング装置200は、スペース制約を満たす配置候補は、スペース名321が「S1」ではスペース内位置348が「0」~「2」であり、スペース名321が「S2」ではスペース内位置348が「3」~「5」であることを判定できる。
スケジューリング装置200は、図13においてID341が「2」の工程ではスペース名321が「S1」で、スペース内位置348「0」~「2」に配置する。このため、スケジューリング装置200は、ID341が「3」の工程の配置を、スペース名321が「S1」のスペース内位置348が「0」~「2」とした場合は移動距離が「0」と算出する。また、スケジューリング装置200は、スペース名321が「S2」のスペース内位置348が「3」~「5」とした場合、移動距離(マンハッタン距離)はスペース内位置348の差異で「7」と、スペース内位置348が「3」との合計で「10」と算出できる。
また、単純に移動距離だけでなく、移動に掛かる人員を抑制したい場合、スケジューリング装置200は、距離に人員31aの値で重み付けすることで、移動とそれに掛かる人員を評価値に導入することができる。
ID341が「3」の工程の人員31aは「2」(図3参照)であり、スペース名321が「S1」の移動距離は「0」で、スペース名321が「S2」の移動距離は「10」である。この場合、スケジューリング装置200は、人員31aの値で重み付けを行い、スペース名321が「S1」の評価値は「0」で、スペース名321が「S2」の評価値は「20」となる。
機械及び製品10の重量に対しても同様に、重量の大きい製品10の移動を抑制したい場合、スケジューリング装置200は、距離に重量319の値で重み付けすることで、重量を評価値に導入することができる。
例えば、ID341が「3」の工程の重量は「3」(図3参照)であり、スペース名321が「S1」の評価値は「0」で、スペース名321が「S2」の評価値は「30」となる。
他に、スペースに特徴がある場合、例えば図4のスペース一覧320の特徴325を以下のように評価値として導入する。スペース名321が「S1」の特徴325は「クレーン可」であり、スペース名321が「S2」の特徴325は「クレーン不可」である。この例では、スケジューリング装置200が、クレーン不可であるスペースへの移動を抑制したい場合、クレーン不可であるスペースへの移動に重み付けとして「10」を与える。これにより、スペース名321が「S1」の移動距離が「0」で評価値は「0」であり、スペース名321が「S2」の移動距離が「10」で評価値は「100」となる。
なお、本実施例2において、人員や重量やスペースの特徴を距離に対する重み付けで評価値に導入する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、移動そのものの発生が人員や重量やスペースの特徴の観点から抑制すべき項目として重要である場合は、重み付けを評価値とするのではなく、移動のある場合に人員や重量値や特徴に応じた値を評価値として良く、評価値への人員や重量や特徴の導入方法は重み付けに限らない。
スケジューリング装置200は、前記実施例1示したスケジュール生成フローチャート若しくはスケジュール評価フローチャートを用いてスケジュール表340の生成を完了させる。その後、計画評価結果350の算出式を、例えば、重みw1と終了時刻355の最大値との積と、重みw2と評価値35aの積算値との積との和とし、評価値を計画評価結果350の算出式に組み込んでおく。
これにより、スケジューリング装置200は、計画評価結果350を最小化するスケジュール改善フローチャートの目的となり、評価値である移動コストが小さいスケジュールを最良解として選択することができる。
本実施例3は、本発明のスケジューリング装置200の別の例を示す。本実施例3では、工程の作業に必要な準備コストを工程の評価値として考慮する方法について述べる。
準備コストは、固定設備102やフリースペース103で工程の作業を行う場合に、その作業を行えるように固定設備102やフリースペース103で準備が必要となる場合に発生する。スケジューリング装置200は、準備コストを評価値に導入することで計画評価結果350に準備コストの積算値を反映させることが可能となり、準備コストを抑制したスケジューリングを実現できる。
図15は、工程と次の工程の間のコストを考慮したスケジュールを策定するスケジューリング装置200の機能要素を含むブロック図である。ストレージ装置203には後述する準備コスト表360が格納される。その他の構成については前記実施例1と同様である。
図16は、準備コスト表360の一例を示す図である。準備コスト表360は工場100が有する固定設備102とはフリースペース103の状態の変化に対して予め設定された情報である。
準備コスト表360は、固定設備102やフリースペース103の名称又は識別子が格納される対象361と、対象の状態を示す起点362と、工程に必要とする状態を示す終点363と、起点362から終点363への状態の変化に必要な準備コスト364をひとつのエントリに含む。
工程が必要とする状態(終点363)は、工程名から抽出する方法や作業一覧に状態を追加する方法などが考えられ、本実施例では実装方法は問わない。終点363は、例えば、固定設備が真空含浸装置の場合では、含浸液の注入が工程に必要とする状態となる。
スケジュールを決定する指標の評価値として、作業準備コストを算出する方法を説明する。固定設備102又はフリースペース103の少なくとも一方に2以上の状態を含み、状態が変化する場合に作業準備コストが発生する。
作業準備コストは状態の変化に対して予め与えられた準備コスト表360の準備コスト364の値を用いる。例えば、「固定設備1」(102-1)の状態が「ec11」であった場合、作業内容が「ec11」の工程には作業準備コストが発生せず評価値は「0」であり、作業内容が「ec12」の工程には作業準備コストが発生し評価値は「1」である。
また、フリースペース「S1」(103-1)が状態「sc12」であった場合、作業内容が「sc12」の工程には作業準備コストが発生せず評価値34aは「0」であり、作業内容が「sc11」の工程には作業準備コストが発生し評価値34aは「2」である。
本実施例3では、スケジュール改善フローチャートの指標に、工程の準備コストを評価値34aとして採用する。そして、計画評価結果350の算出式を、例えば、重みw1と終了時刻345の最大値との積と、重みw2と評価値34aの積算値との積との和とする。これにより、準備コストを計画評価結果350の算出式に組み込むことが可能となり、スケジューリング装置200は、計画評価結果350の値を最小化することで準備コストが小さいスケジュールを最良解として提示することができる。
また、図14は最適化の指標の選択方法を示す。スケジューリング装置200は、出力部216を介して出力装置205に図14の選択画面500を表示する。クライアントは評価値としてのコスト項目501を、スケジューリングの目的に応じて選択画面500から選択できる。
例えば、図14においてコスト項目501は「重量」が選択されており、評価値には重量が導入される。この結果、重量の大きい機械及び製品10の移動を抑制したスケジューリングがスケジューリング装置200で可能となる。また、評価値は適宜組み合わせることが可能であり、例えば、「人員」と「重量」を組み合わせた新たな指標とすることができる。
以上のように、本実施例3のスケジューリング装置200は、「人員」や「重量」や「特徴」を評価値に反映することで、スケジュールの目的に抑制したい項目を導入することが可能となる。これにより、スケジューリング装置200は、工程間の距離や人員や重量や特徴を考慮しつつ生産効率の優れたスケジュール生成を実現できる。
本実施例4は、本発明のスケジューリング装置200の別の例を示す。本実施例4では、工程の評価値を第一の方法と第二の方法を用いてスケジューリング処理に組み込むことで、より短時間に評価値を抑制したスケジュールを提示することができる。
第一の方法では、図7のスケジュール生成フローチャートのステップS105で、工程の候補から評価値が良い(低い)工程を選択する。例えば、評価値が低い方が良い場合、スケジューリング装置200は、より評価値の低い工程を優先的に選択する。
ステップS105で工程の候補が2つあり、評価値が「0」の工程Aと、評価値が「3」の工程Bがある場合、スケジューリング装置200は、優先的に工程Aを選択する。このように工程の選択を優先することで、計画評価結果350が低い初期解のスケジュールを生成することが可能となる。
第二の方法では、図10のスケジュール評価フローチャートのステップS302で、配置候補から評価値がよい配置を選択する。例えば、評価値が低い(小さい)方が良い場合、スケジューリング装置200は、より評価値の低い工程を優先的に選択する。
ステップS302で配置候補が2つあり、評価値が「4」の配置Cと、評価値が「1」の配置Dがある場合、スケジューリング装置200は、優先的に配置Dを選択する。このように配置選択を優先することで、計画評価結果350が低い改善スケジュールを生成することが可能となる。
以上のようにして、本実施例4のスケジューリング装置200は、工程候補や配置候補の選択において評価値を指標とした選択を行う際に、計画評価結果350を利用することでスケジューリングをより効果的に改善することができ、また、スケジューリング装置200は短時間でスケジュールを提示することができる。
<まとめ>
以上のように、上記実施例1~4のスケジューリング装置は、以下のような構成とすることができる。
(1)プロセッサ(CPU201)とメモリ(202)を有して、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを所定の空間(固定設備102、フリースペース103)で実施するスケジュールを生成するスケジューリング装置(200)であって、前記プロセッサ(201)は、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを含み、前記工程毎に使用する空間の要求値(利用設備315、必要幅317、必要奥行318)と、当該工程の作業に要する作業時間(316)と、当該工程の時系列の順序(作業#313)が設定された作業情報(作業一覧310)と、前記工程を実施するための作業空間(固定設備102、フリースペース103)が予め複数設定された空間情報(スペース一覧320、設備一覧330)と、を前記メモリ(202)に格納し、前記プロセッサ(201)は、前記作業情報(310)を読み込んで前記工程のそれぞれについて、前記時系列の順序(313)を満足し、かつ、前記空間の要求値(315、316、317)を満足する前記作業空間(102、103)を前記空間情報(320、330)から選択して、各工程の時系列の順序と前記空間内の配置を決定した工程順序リストを初期解として生成し、当該初期解の各工程毎のコストから評価値(34a)を含む計画評価結果350を算出し、当該計画評価結果350を暫定評価結果として保持し、前記プロセッサ(201)は、前記初期解の工程順序リストの前記時系列の順序(313)を満たす範囲で前記工程を入替えることで、1以上の異なる工程順序リストを生成し、これらの工程順序リストを近傍解として生成し、当該近傍解の各工程毎のコストから評価値(34a)を含む計画評価結果350を前記工程順序リスト毎に算出し、計画評価結果(350)の値が所定の条件を満たす工程順序リストの計画評価結果を比較評価結果として保持し、前記プロセッサ(201)は、前記暫定評価結果と前記比較評価結果のうち所定の条件を満たす方の工程順序リストに基づいてスケジュール(スケジュール表340)を生成する。
上記の構成によって、スケジューリング装置200は、初期解として生成されたID341のリスト(工程順序リスト)と、暫定評価結果に基づいて、先行順序制約に従ってID341の順序を入れ替えた近傍解を複数生成し、近傍解の評価値から計画評価結果350を算出する。そして、スケジュール決定部214は、計画評価結果350が最も良い(例えば、評価値が最小)計画評価結果を比較評価結果として選択し、比較評価結果が暫定評価結果よりも良い値(評価値が小さい)であれば、当該比較評価結果に対応する近傍解の比較スケジュール表を最良のスケジュール表と340として生成することができる。
(2)上記(1)に記載のスケジューリング装置(200)であって、前記プロセッサ(201)は、前記暫定評価結果と前記比較評価結果のうち所定の条件を満たす方の工程順序リストを新たな初期解として、前記近傍解の生成を所定の終了条件(S207)となるまで繰り返す。
上記構成により、スケジューリング装置200は、終了条件を満たすまで、最良のスケジュール表を初期解として近傍解の生成と評価値の算出を繰り返して、スケジュール表340の最適化を実施する。
(3)上記(1)に記載のスケジューリング装置(200)であって、前記コストは、前記工程の作業空間と当該工程に連なる次の前記工程の作業空間の位置(工場内位置324、332)から算出される移動コストであって、前記評価値は、前記工程と前記工程に連なる次の前記工程との間の移動コストを含み、前記計画評価結果350は、前記移動コストの積算値を含む。
上記構成により、スケジューリング装置200は、工程間で物品や機械及び製品の移動距離を抑えたスケジュールを実現できる。
(4)上記(1)に記載のスケジューリング装置(200)であって、前記コストは、前記空間の状態の変化に対して予め与えられた値と、前記工程の作業内容が必要とする状態から算出される準備コスト(準備コスト表360)であって、前記評価値は、前記工程の作業内容に応じた準備コスト(364)を含み、前記計画評価結果(350)は、前記準備コスト(364)の積算値を含む。
上記構成により、スケジューリング装置200は、準備コストを評価値に導入することで計画評価結果350に準備コストの積算値を反映させることが可能となり、工程間の準備コストを抑制したスケジューリングを実現できる。
(5)上記(3)に記載のスケジューリング装置(200)であって、前記評価値は、前記工程で必要とされる人員の数(人員31a)に関する重み又は前記工程で使用する物品の重量(319)に関する重みを前記移動コストに付与する。
上記構成により、スケジューリング装置200は、「人員」や「重量」や「特徴」を評価値に反映することで、スケジュールの目的に抑制したい項目を導入することが可能となり、距離や人員や重量や特徴を考慮しつつ生産効率の優れたスケジュール生成を実現できる。
(6)上記(1)に記載のスケジューリング装置(200)であって、前記工程順序リストを初期解として生成する際には、前記工程のうち処理可能な工程を抽出して候補リストを生成し、当該候補リストで前記時系列の順序(313)又は前記空間の要求値(315、317、318)を満足する工程の候補が複数存在する場合には、これらの工程の評価値(34a)を算出し、算出された評価値(34a)が所定の条件を満たす工程を選択し、前記工程順序リストに加える。
上記構成により、スケジューリング装置200は、工程候補や配置候補の選択において評価値を指標とした選択を行うことによって、計画評価結果350によってスケジューリングをより効果的に改善することができ、また、スケジューリング装置200は短時間でスケジュールを提示することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、又は置換のいずれもが、単独で、又は組み合わせても適用可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、及び処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、及び機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
10 製品
100 工場
102 固定設備
103 フリースペース
200 スケジューリング装置
201 CPU
202 メモリ
203 ストレージ装置
210 工程候補特定部
211 作業時間特定部
212 利用時間特定部
213 工程評価値特定部
214 スケジュール決定部
310 作業一覧
320 スペース一覧
330 設備一覧
340 スケジュール表
350 計画評価結果
360 準備コスト表

Claims (8)

  1. プロセッサとメモリを有して、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを所定の空間で実施するスケジュールを生成するスケジューリング装置であって、
    前記プロセッサは、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを含み、前記工程毎に使用する空間の要求値と、当該工程の作業に要する作業時間と、当該工程の時系列の順序が設定された作業情報と、前記工程を実施するための作業空間が予め複数設定された空間情報と、を前記メモリに格納し、
    前記プロセッサは、前記作業情報を読み込んで前記工程のそれぞれについて、前記時系列の順序を満足し、かつ、前記空間の要求値を満足する前記作業空間を前記空間情報から選択して、各工程の時系列の順序と前記空間内の配置を決定した工程順序リストを初期解として生成し、当該初期解の各工程毎のコストから評価値を含む計画評価結果を算出し、当該計画評価結果を暫定評価結果として保持し、
    前記プロセッサは、前記初期解の工程順序リストについて前記初期解として決定された時系列の順序を満たす範囲で前記工程の順序を入替えることで、1以上の異なる工程順序リストを生成し、これらの工程順序リストを近傍解として生成し、当該近傍解の各工程毎のコストから評価値を含む計画評価結果を前記工程順序リスト毎に算出し、計画評価結果の値が所定の条件を満たす工程順序リストの計画評価結果を比較評価結果として保持し、
    前記プロセッサは、前記暫定評価結果と前記比較評価結果のうち所定の条件を満たす方の工程順序リストに基づいてスケジュールを生成し、
    前記コストは、前記作業空間の状態を示す起点から工程に必要な状態である終点に変化させる場合の準備コストを予め設定した準備コスト表から、前記工程を実施する際の前記作業空間の状態を前記起点とし、前記工程の作業内容が必要とする状態を前記終点として算出される準備コストであって、
    前記評価値は、前記工程の作業内容に応じた準備コストを含み、
    前記計画評価結果は、前記準備コストの積算値を含むことを特徴とするスケジューリング装置。
  2. 請求項1に記載のスケジューリング装置であって、
    前記プロセッサは、前記暫定評価結果と前記比較評価結果のうち所定の条件を満たす方の工程順序リストを新たな初期解として、前記近傍解の生成を所定の終了条件となるまで繰り返すことを特徴とするスケジューリング装置。
  3. 請求項1に記載のスケジューリング装置であって、
    前記工程順序リストを初期解として生成する際には、前記工程のうち処理可能な工程を抽出して候補リストを生成し、当該候補リストで前記時系列の順序又は前記空間の要求値を満足する工程の候補が複数存在する場合には、これらの工程の評価値を算出し、算出された評価値が所定の条件を満たす工程を選択し、前記工程順序リストに加えることを特徴とするスケジューリング装置。
  4. 請求項1に記載のスケジューリング装置であって、
    さらに、前記プロセッサは、少なくとも、前記作業空間の情報と、前記作業空間における前記ジョブの実施予定の工程と時刻との関係を含むスケジュールを表示することを特徴とするスケジューリング装置。
  5. プロセッサとメモリを有する計算機で、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを所定の空間で実施するスケジュールを生成させるスケジューリング方法であって、
    前記計算機が、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを含み、前記工程毎に使用する空間の要求値と、当該工程の作業に要する作業時間と、当該工程の時系列の順序が設定された作業情報と、前記工程を実施するための作業空間が予め複数設定された空間情報と、を前記メモリに格納する格納ステップと、
    前記計算機が、前記作業情報を読み込んで前記工程のそれぞれについて、前記時系列の順序を満足し、かつ、前記空間の要求値を満足する前記作業空間を前記空間情報から選択して、各工程の時系列の順序と前記空間内の配置を決定した工程順序リストを初期解として生成し、当該初期解の各工程毎のコストから評価値を含む計画評価結果を算出し、当該計画評価結果を暫定評価結果として保持する初期解生成ステップと、
    前記計算機が、前記初期解の工程順序リストについて前記初期解として決定された時系列の順序を満たす範囲で前記工程の順序を入替えることで、1以上の異なる工程順序リストを生成し、これらの工程順序リストを近傍解として生成し、当該近傍解の各工程毎のコストから評価値を含む計画評価結果を前記工程順序リスト毎に算出し、計画評価結果の値が所定の条件を満たす工程順序リストの計画評価結果を比較評価結果として保持する近傍解生成ステップと、
    前記計算機が、前記暫定評価結果と前記比較評価結果のうち所定の条件を満たす方の工程順序リストに基づいてスケジュールを生成するスケジュール生成ステップと、
    を含み、
    前記初期解生成ステップでは、
    前記コストが、前記作業空間の状態を示す起点から工程に必要な状態である終点に変化させる場合の準備コストを予め設定した準備コスト表から、前記工程を実施する際の前記作業空間の状態を前記起点とし、前記空間の状態の変化に対して予め与えられた値と、前記工程の作業内容が必要とする状態を前記終点として算出される準備コストであって、前記評価値が、前記工程の作業内容に応じた準備コストを含み、前記計画評価結果は、前記準備コストの積算値を含むことを特徴とするスケジューリング方法。
  6. 請求項5に記載のスケジューリング方法であって、
    前記近傍解生成ステップでは、
    前記暫定評価結果と前記比較評価結果のうち所定の条件を満たす方の工程順序リストを新たな初期解として、前記近傍解の生成を所定の終了条件となるまで繰り返すことを特徴とするスケジューリング方法。
  7. 請求項5に記載のスケジューリング方法であって、
    前記初期解生成ステップでは、
    前記工程順序リストを初期解として生成する際に、前記工程のうち処理可能な工程を抽出して候補リストを生成し、当該候補リストで前記時系列の順序又は前記空間の要求値を満足する工程の候補が複数存在する場合には、これらの工程の評価値を算出し、算出された評価値が所定の条件を満たす工程を選択し、前記工程順序リストに加えることを特徴とするスケジューリング方法。
  8. プロセッサとメモリを有する計算機で、1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを所定の空間で実施するスケジュールを生成させるプログラムを格納した記憶媒体であって、
    1以上の工程を時系列的に設定した1以上のジョブを含み、前記工程毎に使用する空間の要求値と、当該工程の作業に要する作業時間と、当該工程の時系列の順序が設定された作業情報と、前記工程を実施するための作業空間が予め複数設定された空間情報と、を前記メモリに格納する格納ステップと、
    前記作業情報を読み込んで前記工程のそれぞれについて、前記時系列の順序を満足し、かつ、前記空間の要求値を満足する前記作業空間を前記空間情報から選択して、各工程の時系列の順序と前記空間内の配置を決定した工程順序リストを初期解として生成し、当該初期解の各工程毎のコストから評価値を含む計画評価結果を算出し、当該計画評価結果を暫定評価結果として保持する初期解生成ステップと、
    前記初期解の工程順序リストについて前記初期解として決定された時系列の順序を満たす範囲で前記工程の順序を入替えることで、1以上の異なる工程順序リストを生成し、これらの工程順序リストを近傍解として生成し、当該近傍解の各工程毎のコストから評価値を含む計画評価結果を前記工程順序リスト毎に算出し、計画評価結果の値が所定の条件を満たす工程順序リストの計画評価結果を比較評価結果として保持する近傍解生成ステップと、
    前記暫定評価結果と前記比較評価結果のうち所定の条件を満たす方の工程順序リストに基づいてスケジュールを生成するスケジュール生成ステップと、
    を含み、
    前記初期解生成ステップでは、
    前記コストが、前記作業空間の状態を示す起点から工程に必要な状態である終点に変化させる場合の準備コストを予め設定した準備コスト表から、前記工程を実施する際の前記作業空間の状態を前記起点とし、前記空間の状態の変化に対して予め与えられた値と、前記工程の作業内容が必要とする状態を前記終点として算出される準備コストであって、前記評価値が、前記工程の作業内容に応じた準備コストを含み、前記計画評価結果が、前記準備コストの積算値を含んで、
    前記計算機に実行させるプログラムを格納した非一時的な計算機読み取り可能な記憶媒体。
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