JP7104821B2 - フライ乾燥用容器及びフライ麺の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フライ乾燥用容器及びフライ麺の製造方法に関する。
フライ(油揚げ)された麺塊が収納されたカップ入り即席麺(即席カップめん)のうち、特に縦型のカップ状容器を使用する場合、該容器内の側面部にフライ麺塊の側面が当接する形態で封入されていることが多い。この容器に重量の軽い(体積が小さい)フライ麺塊を収納すると、輸送時に容器内部でフライ麺塊が反転する(上面と底面とがひっくり返る)という問題が発生する。フライ麺塊の反転が起こると、本来フライ麺塊の上に置かれていた乾燥具材等がフライ麺塊の下の空間に落ち、製品の見栄えが悪くなる。この問題を改善するために、従来は、カップ及びフライ乾燥に使用する容器の形状を変更することが行われていた。
α化した麺線をフライ乾燥させる際に使用するフライ乾燥用器具として、例えば、容器本体及び蓋体に均一或いは略均一に孔が形成され、容器本体の底面の開孔率(開口率)が4~20%であり、容器本体の側面に孔を形成しない即席麺用油揚げ容器が提案されている(特許文献1)。特許文献1には、前記油揚げ容器を用いれば、油揚げ後の麺塊の各部分における水分差を低減することができることが記載されている。しかしながら、特許文献1には、得られた麺塊の体積について何ら記載されていない。
特開昭62-232347号公報
本発明の目的は、麺塊の重量を変えることなく、フライ麺塊の体積を従来よりも大きくすることができるフライ乾燥用容器を提供することである。本発明の他の目的は、麺塊の重量を変えることなく、従来よりもフライ麺塊の体積を大きくすることができる即席フライ麺の製造方法を提供することである。
本発明者らが、麺塊の重量を変えることなく、従来よりもフライ麺塊の体積を大きくすることができるフライ乾燥用容器を開発すべく鋭意検討した結果、フライ乾燥用容器の容器底面の開口率を容器側面の開口率よりも小さくすることにより、従来の底面だけに孔が形成されたフライ乾燥用容器を用いるよりもフライ麺塊の体積を大きくすることができ、上記目的が達成できることを見出した。本発明はこのような知見に基づき完成されたものである。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
項1.
容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備えるフライ乾燥用容器であって、
前記容器底面には、孔が形成されていないか、又は、孔が形成されており、
前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器底面の開口率が、前記容器側面の開口率よりも小さい、フライ乾燥用容器。
項2.
前記容器底面に孔が形成されていない、項1に記載のフライ乾燥用容器。
項3.
前記容器側面の開口率が12%以上50%以下である、項2に記載のフライ乾燥用容器。
項4.
前記容器側面の開口率が20%以上47.5%以下である、項2に記載のフライ乾燥用容器。
項5.
容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備えるフライ乾燥用容器であって、
前記容器底面には、孔が形成されておらず、開口率が0%であり、
前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器側面の開口率が、12%以上50%以下である、フライ乾燥用容器。
項6.
前記容器底面に孔が形成されており、前記容器底面の開口率が0%を超え31%以下である、項1に記載のフライ乾燥用容器。
項7.
前記容器底面の開口率が1%以上15%未満である、項6に記載のフライ乾燥用容器。
項8.
前記容器側面の開口率が12%以上50%以下である、項6又は7に記載のフライ乾燥用容器。
項9.
前記容器側面の開口率が20%以上47.5%以下である、項6又は7に記載のフライ乾燥用容器。
項10.
前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.001~0.99倍である、項6~9のいずれか一項に記載のフライ乾燥用容器。
項11.
前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.01~0.5倍である、項6~9のいずれか一項に記載のフライ乾燥用容器。
項12.
容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備えるフライ乾燥用容器であって、
前記容器底面及び前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器底面の開口率が0%を超え31%以下であって、前記容器側面の開口率が12%以上50%以下であり、
前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.01~0.5倍である、フライ乾燥用容器。
項13.
項1~12のいずれか一項に記載のフライ乾燥用容器と、蓋と、からなるフライ乾燥用器具であって、
前記蓋は、前記フライ乾燥用容器と一体化した状態で使用され、一体化した状態において少なくとも前記容器開口部と接する部分に1つ又は複数の孔が形成されている、フライ乾燥用器具。
項14.
項13に記載のフライ乾燥用器具を用いて、α化した麺線のフライ乾燥を行う、即席フライ麺の製造方法。
項15.
混合工程、複合及び圧延工程、麺線化工程、α化工程、及びフライ乾燥工程を含む、即席フライ麺の製造方法であって、
前記フライ乾燥工程を、項13に記載のフライ乾燥用器具を用いて行う、即席フライ麺の製造方法。
項16.
項14又は15に記載の即席フライ麺の製造方法によって製造された即席フライ麺。
なお、本発明のうち、即席フライ麺は、現時点でどのような成分までが含まれているのか、その全て特定することが不可能又はおよそ実際的ではない程度に困難であるため、プロダクトバイプロセスクレームによって記載している。
本発明のフライ乾燥用容器を用いてフライ乾燥を行うことにより、麺塊の重量を変えることなく、フライ麺塊の体積を従来よりも大きくすることができる。このフライ乾燥用容器を用いるフライ麺塊の製造方法によりフライ麺塊を製造すれば、カップに収納された即席フライ麺が、輸送時にカップの中で反転することを防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るフライ乾燥用容器の正面図である。 図2は、図1を上方から見た場合の平面図である。 図3は、麺塊の天面及び底面の直径の測定点を説明する概略図である。 図4は、麺塊の高さを説明する概略図である。 図5は、高さ計測点を説明する概略図である。 図6は、試験例2で使用するフライ乾燥用容器(フライ枠)の模式断面図である。
1.フライ乾燥用容器
本明細書において、フライ乾燥用容器(以下、単に「容器」という場合もある。)とは、フライ麺のフライ乾燥工程において、α化された麺が投入される容器をいい、「フライ枠」、「型枠」、又は「リテーナ」と言い換えることもできる。
本発明のフライ乾燥用容器は、容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備え、
前記容器底面には、孔が形成されていないか、又は、孔が形成されており、
前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器底面の開口率が、前記容器側面の開口率よりも小さい、フライ乾燥用容器である。
本発明のフライ乾燥用容器を上記のような構成とすることにより、従来の底面だけに孔が形成されたフライ乾燥用容器を用いるよりもフライ麺塊の体積を大きくすることができる。
当該フライ乾燥用容器は、様々なタイプのものを使用することができる。一般には、麺線を収納する複数のフライ乾燥用容器が連続して配置され、一体となったものが多い。このような連続して配置されたフライ乾燥用容器の形態も、本発明に包含される。
以下、本発明を一実施形態に基づいて説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係るフライ乾燥用容器の正面図を示し、図2に、図1の正面図を上方から見た場合の平面図を示す。
図1で示すように、本発明のフライ乾燥用容器(以下、単に「容器」ともいう。)1は、容器底面2と、容器淵部に囲まれた容器開口部3と、容器底面2と容器開口部3とを結ぶ容器側面4とからなる、略円錐台状(略テーパ形状)である。ここでは、容器の一例として略円錐台状のものを記載したが、容器の形状に関しては、製品の容器形状に合わせて設計すればよく、特に限定されない。略円錐台状以外の容器の形状として、略深皿形状、略箱型形状等が挙げられる。
本発明のフライ乾燥用容器は、例えば、図1に示すように、側面部が容器の開口部に向かって開拡状に広がっている略円錐台状(略テーパ形状)を有するカップ状容器を使用する場合のテーパ角については特に限定されるものではないが、概ね3°~15°程度である。
このように、テーパ形状を有することで乾燥麺塊を収納した場合に、当該カップ状容器の側面部内面に支持しやすくすることができ、乾燥麺塊を中空で保持することができる。
また、本発明におけるカップ状容器は縦長のタイプの容器に好適に利用することができるが、これに限定されるものではない。
容器底面
容器底面2には、孔が形成されていなくてもよいし、形成されていてもよい。容器底面2に、孔が形成されていない場合、開口率は0%であり、孔が形成されている場合、開口率は0%より大きい値となる。ここで、容器底面2の開口率(底面開口率)とは、容器の底面の全面積に対する孔の総和面積の比率をいう。
容器底面2には、孔が形成されていないか、又は形成された孔5の面積(開口面積)が小さいことが好ましい。容器底面2に孔5が形成されている場合、複数の孔5が略均一に形成されていることが好ましい。ここで、略均一とは、均一又は若干の差を含む意味である。容器底面2に孔5が形成されている場合、容器底面2の開口率が0%を超え31%以下であることが好ましく、1%以上20%未満がより好ましく、1%以上15%以下がさらに好ましく、1%以上15%未満がより一層好ましく、1%以上10%未満が特に好ましい。図2は、容器底面2に、複数の孔5が形成されている容器の例である。
容器底面2に形成される孔5の形状については特に限定されないが、円形から略楕円形であることが好ましい。孔の大きさについては、例えば、円形の孔(丸孔)の場合には、直径2~6mmが好ましく、直径2.5~5mmがより好ましく、略楕円形の場合には、長軸部分の直径2~6mmが好ましく、直径2.5~5mmがより好ましい。孔5の配置については、油の流れが均質になるように配置することが好ましい。
容器底面に形成する孔の数が少ない場合には、図2に示すように、底面中央部に設けることが好ましい。底面開口率を上げるために、容器底面に形成する孔の数を増やす場合には、底面中央部から周辺部に向けて孔を略均一に形成していくことが好ましい。
容器側面
前記容器側面4には、孔が形成されており、複数の孔6が略均一に形成されていることが好ましい。容器側面4に形成される孔6の形状については特に限定されないが、円形から略楕円形であることが好ましい。孔の大きさについては、円形の孔(丸孔)の場合には、直径2~6mmが好ましく、直径2.5~5mmがより好ましい。孔の配置については、油の流れが均質になるように配置することが好ましい。
前記容器側面4の開口率は、油切れを良くする点、麺線が漏れない点、及び麺線に含まれる水分を適切に蒸発させる点から、12%以上50%以下であることが好ましく、20%以上47.5%以下であることがより好ましく、30%以上45%以下が特に好ましい。ここで、容器側面の開口率(側面開口率)とは、容器の側面の全面積に対する孔の総和面積の比率をいう。側面開口率を上げるために、容器側面に形成する孔の数を増やす場合には、側面の下から上(容器開口部)に向けて孔を略均一に形成していくことが好ましい。
なお、前記容器側面と前記容器底面とが、略直角に接合されていない場合、すなわち、前記容器側面と前記容器底面との接合部が、曲線状のアール部を形成している場合、本明細書ではアール部を容器側面とみなして開口率を算出する。よって、アール部に形成された孔は、容器側面の孔として側面開口率を計算する。
油切れの点を考慮すれば、前記容器側面と前記容器底面との接合部(当該接合部が曲線状である場合を含む)、又はその周辺部に孔が形成されることが好ましい。
本発明のフライ乾燥用容器は、容器底面の開口率が、容器側面の開口率よりも小さいことが特徴である。容器底面の開口率が、前記容器側面の開口率よりも小さいフライ乾燥用器具を使用して麺線をフライ乾燥することで、容器底面に多数の孔を形成し、容器側面に孔を形成しない、従来のフライ乾燥用器具を使用した場合と比較して、フライ乾燥後の麺塊の体積を大きくすることができる。
なお、「容器底面の開口率が、前記容器側面の開口率よりも小さい」には、容器底面には、孔が形成されておらず、開口率が0%である場合も含まれる。
容器底面に孔が形成されていない場合、容器底面の開口率は0%であるから、容器側面に孔が形成されていれば(開口率が0%を超えていれば)、容器底面の開口率が、容器側面の開口率よりも小さいといえる。この場合、側面開口率は12%以上50%以下であることが好ましく、20%以上47.5%以下であることがより好ましく、30%以上45%以下が特に好ましい。
これらより、本発明のフライ乾燥用容器として、容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備え、
前記容器底面には、孔が形成されておらず、開口率が0%であり、
前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器側面の開口率が、12%以上50%以下であるものが好ましい。
容器底面に孔が形成されている場合、前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合は、0.001~0.99倍であることが好ましく、0.001~0.75倍であることがより好ましく、0.01~0.6倍であることがさらに好ましく、0.01~0.5倍であることがよりさらに好ましく、0.1~0.5倍であることがより一層好ましく、0.1~0.45倍であることがさらにより一層好ましく、0.1~0.37倍であることが特に好ましい。
これらより、本発明のフライ乾燥用容器として、容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備えるフライ乾燥用容器であって、
前記容器底面及び前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器底面の開口率が0%を超え31%以下であって、前記容器側面の開口率が12%以上50%以下であり、
前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.01~0.5倍であるものも好ましい。
フライ乾燥用容器を使用する場合、容器の開口部に蓋を被せ、開口部を封鎖した状態で使用することが好ましい。蓋としては、フライ乾燥に通常使用される蓋を使用することができる。
よって、本発明には、上述したフライ乾燥用容器と蓋とから構成されるフライ乾燥用器具も包含される。該フライ乾燥用器具は、蓋を容器に被せる形で一体化されてフライ乾燥に使用される。具体的には、カットした麺を、容器に投入し、容器に蓋を被せて一体化した際に、蓋天面上で容器開口部と接する蓋天面部と容器との間に生じる空間に麺が閉じ込められ、後述するフライ乾燥工程において油中に浸漬され、乾燥しつつ、形が固定され、フライ麺塊が形成される。
前記フライ乾燥用器具は、150℃程度の油中で使用されるため、容器及び蓋の素材は、金属、特に鉄製であることが好ましい。
前記蓋は、前記容器と一体化した状態で使用され、一体化した状態において少なくとも前記容器開口部と接する部分に1つ又は複数の孔が形成されている。
蓋に形成される孔の形状については特に限定されないが、円形から略楕円形であることが好ましい。孔の大きさについては、円形の孔(丸孔)の場合には、直径2~6mmが好ましく、直径2.5~5mmがより好ましい。孔の配置については、油の流れが均質になるように配置することが好ましい。
2.即席フライ麺の製造方法
本発明の即席フライ麺の製造方法は、混合工程、複合及び圧延工程、麺線化工程、α化工程、及びフライ乾燥工程を含む。
本発明で製造する即席フライ麺の種類は、特に限定されない。通常、当該技術分野で知られているものであればよく、例えば、うどん、そば、中華麺、パスタ等が挙げられる。
原料
即席フライ麺には、通常の即席麺の原料を使用することができる。すなわち、原料粉として、小麦粉、そば粉、米粉等の穀粉;馬鈴薯デンプン、タピオカデンプン、コーンスターチ等のデンプン等が挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。前記デンプンとして、生デンプン、α化デンプン、エーテル化デンプン等の加工デンプン等を使用することもできる。また、これらの原料粉に対して、即席麺の製造において一般に使用されている添加剤、例えば、食塩、アルカリ剤、増粘剤、麺質改良剤、カロチノイド色素等の色素、保存料等を添加することができる。これらの添加剤は、原料粉と一緒に粉体の状態で添加してもよく、練り水に溶かすか又は分散させて添加してもよい。
以下、製造方法の各工程について詳細に説明する。
混合工程
即席麺を製造する常法に従って、前記即席麺の原料と水とを混合する(混練する)ことによって麺生地を製造する。より具体的には、前記原料粉に練り水を加え、次いでミキサーを用いて各種材料が均一に混ざるように混練して麺生地を製造する。
複合及び圧延工程
麺生地を製造した後に、前記麺生地を複合機で圧延して麺帯を製造し、前記麺帯を圧延して、麺帯を薄くする。
麺線化(切り出し)工程
薄くした麺帯を、切刃を用いて切り出すことによって麺線を製造する。
α化工程
得られた生麺線を、常法により蒸煮及び/又はボイルによってα化させる。蒸煮の方法としては、飽和水蒸気による加熱だけでなく、過熱水蒸気(飽和温度以上に加熱された水蒸気)により加熱することもできる。あるいは、ボイラーで発生させた蒸気を減圧して蒸機内に噴射し、その蒸機の中を麺線を通過させることによってα化させてもよい。即席フライ麺が皿うどん等の場合には、α化工程を省略してもよい。
α化工程の後、α化した麺線に、スプレー、浸漬等により調味液(着味液)を付着させ、味付けを行ってもよい。また、麺線同士の決着防止のため、乳化剤、増粘多糖類等を麺線に付着させることもできる。これらの作業は必ずしも行う必要はなく、省略してもかまわない。
フライ乾燥(油揚げ)工程
次いで、麺線を1食分(20~50cm)にカットする。カットした麺線を、フライ乾燥用器具に投入し、フライ乾燥を行う。本発明の製造方法においては、フライ乾燥用器具を用いて行うことを特徴とする。
麺を投入した前記フライ乾燥用器具をフライヤーと呼ばれる150℃前後に加温した食用油を入れた金属製の槽内を移動させ、麺を油中に浸漬させることにより、麺中の水分を蒸発させ、麺を乾燥する。使用する食用油としては、パーム油、ラード、ごま油等が挙げられる。フライ乾燥後の麺塊の水分としては、1~5質量%となるように乾燥する。なお、フライヤーによる麺の乾燥は、食用油の温度を、最初は130~140℃程度の比較的低めの温度に設定し、途中で155~165℃程度の温度に上げて行ってもよい。
フライ乾燥の後、蓋を外し、容器から麺塊を取り出す。取り出した麺塊は、所定時間冷却することで、即席フライ麺が得られる。
冷却した即席フライ麺は、包装工程に移り、スープ、具材等とともにカップに包装され、即席麺製品として販売される。
なお、本発明には、上述した即席フライ麺の製造方法によって製造された即席フライ麺、及び前記フライ乾燥用器具を用いて、α化した麺線のフライ乾燥を行う、即席フライ麺の製造方法によって製造された即席フライ麺も包含される。
以上のように、フライ乾燥用容器の容器底面の開口率を、前記容器側面の開口率よりも小さくすることにより、フライ乾燥後の麺塊の体積を従来よりも大きくすることができるため、輸送中にカップの中で麺塊が反転するのを防止することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
試験例1
(実施例1)
小麦粉2500g及びデンプン(松谷化学工業株式会社製、松谷さくら(商品名))200gをミキサーに投入し、3分間プレミックスを行った。その後、食塩50g、かんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製、粉末かんすい赤(商品名))5g、乾燥卵白(キューピータマゴ株式会社製、乾燥卵白Mタイプ(商品名))10g、及び水890gを混合した練り水をミキサーに投入し、常圧条件下で15分間混合した。得られた生地は1対の圧延ロールを通して麺帯とし、該麺帯を2枚張り合わせて1枚の麺帯を形成した。その後、得られた麺帯は4対の圧延ロールを通して段階的に薄くした。得られた麺帯を#22番丸の切刃を通し、厚み1.07mmの麺線を切り出した。得られた麺線を、2分間蒸機を通してα化させた。なお、蒸機の内部の温度は約100℃であり、蒸機の中を通る麺線に対してボイラーで発生させた蒸気を減圧して噴射させた。食塩20g/L及びほぐし剤20g/Lを水に溶解させてほぐし液を調製し、蒸機から出た蒸し麺に前記ほぐし液を蒸し麺75g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を95gになるように計量した。
この蒸し麺95gを、容器開口部の内寸直径86.0mm、容器底面の内寸直径72.0mm、内寸高さ63.0mmのカップ状で、容器側面に側面の一番下から19mmの高さまで直径4.5mmの円形の孔(丸孔)を複数形成した金属製の容器(フライ枠)に投入し、次いで略均一に直径3.2mmの円形の孔(丸孔)が複数形成された金属製の蓋(蓋の開口率45.6%)を被せて一体化させた後、この一体化したフライ乾燥用器具を135℃にパーム油を加温したフライヤーに30秒間、その後160℃に加温したフライヤーに90秒間浸漬させることで、麺を乾燥させ、麺塊を製造した。この時の容器側面の開口率は12.8%であった。
(実施例2)
容器側面に側面の一番下から28mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率20.6%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例3)
容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例4)
容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例5)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率7.4%)、容器側面に側面の一番下から19mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率12.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例6)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率7.4%)、容器側面に側面の一番下から28mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率20.6%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例7)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率7.4%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例8)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率7.4%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例9)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率14.5%)、容器側面に側面の一番下から28mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率20.6%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例10)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率14.5%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例11)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率14.5%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例12)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率19.5%)、容器側面に側面の一番下から28mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率20.6%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例13)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率19.5%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例14)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率19.5%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例15)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率24.2%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例16)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率24.2%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例17)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率30.1%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(実施例18)
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率30.1%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
(比較例1)
フライ枠の底面に多数の直径4.5mmの丸孔を形成し(底面開口率36.3%)、容器側面に孔を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
得られた各麺塊について、ダイヤルキャリパーゲージ等を用い、以下のようにして天面の直径、底面の直径、及び高さを測定し、得られた値から麺塊の体積を求めた。
図3に、天面及び底面の直径の測定点を説明する概略図を示す。1つの麺塊について、図3に示すように、天面において、それぞれの測定点が約45度の角度で交わるように、4回直径を測定し(寸法1~4)、その平均値を天面直径とし、天面半径rを求めた。同様に、底面においても4回直径を測定し、その平均値を底面直径とし、底面半径rを求めた。
図4に麺塊の高さを説明する概略図を示し、図5に高さ計測点を説明する概略図を示す。図5に示すように、麺塊天面の中心と円周部との中間点の6か所について、それぞれ高さを測定し、その平均値を麺塊の高さhとした。
天面半径r、底面半径r、及び高さhから、以下の式により体積Vを計算した。
V=1/3π(r +r+r )h
側面開口率に対する底面開口率の比を求めるとともに、比較例1で製造された麺塊の体積を100として、比較例1で製造された麺塊の体積に対する各実施例で製造された麺塊の体積の比を求めた。その結果を表1に示す。
Figure 0007104821000001
表1より、底面開口率が側面開口率よりも小さいフライ枠を用いてフライ乾燥させた麺塊(実施例1~18)は、底面のみに孔が形成されたフライ枠を用いてフライ乾燥させた麺塊(比較例1)に比べて、体積が大きいことがわかった。
試験例2
使用するフライ枠の容積、及び即席フライ麺の種類を変化させ、フライ乾燥後の麺塊の体積を測定した。
(フライ枠)
以下の表2に、基本となる3種の金属製フライ枠(A、B、及びC)の大きさ、容積等を示す。なお、表2に記載した麺の質量は、当該フライ枠で製造可能なフライ乾燥後の麺塊の質量である。
Figure 0007104821000002
前記フライ枠(A、B、及びC)の底面及び側面に形成する円形の孔(丸孔)の直径、丸孔を形成する領域を変えることにより、開口率を変化させたフライ枠(A1~A23、B1~B7、及びC1~C4)を作製した(表3~表5)。
ここで、使用するフライ枠の模式断面図を図6に示す。図6に示すように、側面開口領域は、側面において孔が形成されている領域であり、側面の一番下から、一番上に形成された孔までの間を示す。なお、側面とは、枠の側面部内面(側面の内側下部から上部にかけての部位)を意味している。また、底面開口領域は、底面において孔が形成されている領域であり、底面の中心から一番外側に形成された孔の外周までの長さを半径とする円形の領域である。なお、底面とは、枠の底面部内面(底面の内側中心から内周部にかけての部位)を意味している。
フライ枠の深さに対する側面開口領域の高さの比(以下の表では「側面開口領域の高さの比」と示す)は、各枠の深さに対する、側面の一番下から一番上に形成された孔までの高さの比をいう。
また、底面の半径に対する底面開口領域の半径の比(以下の表では「底面開口領域の半径の比」と示す)は、各枠の底面の半径に対する、底面において孔が形成される同心円の半径(底面の中心から一番外側に形成された孔の外周までの長さ)の比をいう。
Figure 0007104821000003
Figure 0007104821000004
Figure 0007104821000005
上記フライ枠のうち、フライ枠A1、A8、B1及びC1は、容器側面に孔が形成されておらず、フライ枠A7、A10及びA11は、容器底面の開口率が容器側面の開口率よりも大きいので、本発明のフライ乾燥用容器に該当しない。
実施例19~36及び比較例2~6(フライ枠A1~A23、ラーメンタイプ、乾燥後の麺塊質量58g)
(1)混合工程
小麦粉2500g及びデンプン(松谷化学工業株式会社製、松谷さくら(商品名))200gをミキサーに投入し、3分間プレミックスを行った。その後、食塩50g、かんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製、粉末かんすい赤(商品名))5g、乾燥卵白(キューピータマゴ株式会社製、乾燥卵白Mタイプ(商品名))10g、及び水890gを混合した練り水をミキサーに投入し、常圧条件下で15分間混合した。
(2)複合及び圧延工程
前記混合工程で得られた生地は1対の圧延ロールを通して麺帯とし、該麺帯を2枚張り合わせて1枚の麺帯を形成した。その後、得られた麺帯は4対の圧延ロールを通して段階的に薄くした。
(3)麺線化工程
前記複合及び圧延工程で得られた麺帯を#22番丸の切刃を通し、厚み1.07mmの麺線を切り出した。
(4)α化工程
前記麺線化工程で得られた麺線を、2分間蒸機を通してα化させた。なお、蒸機の内部の温度は約100℃であり、蒸機の中を通る麺線に対してボイラーで発生させた蒸気を減圧して噴射させた。
(5)フライ乾燥工程
食塩20g/L及びほぐし剤20g/Lを水に溶解させてほぐし液を調製し、蒸機から出た蒸し麺に前記ほぐし液を蒸し麺75g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を95gになるように計量した。
この蒸し麺95gを、前記フライ枠A2に投入し、次いで略均一に直径3.2mmの丸孔が複数形成された金属製の蓋(蓋の開口率45.6%)を被せて一体化させた後、この一体化したフライ乾燥用器具を約135℃にパーム油を加温したフライヤーに30秒間、その後約160℃に加温したフライヤーに90秒間浸漬させることで、麺を乾燥させ、実施例19の麺塊を製造した。上記(3)麺線化工程~(5)フライ乾燥工程を10回繰り返し、10個の麺塊を製造した。フライ乾燥後の10個の麺塊の質量は、いずれも58g±1gの範囲内であった。
使用するフライ枠をA2から下記表6に記載の枠に代えた以外は、上記と同様にして麺塊(58g±1g)を形成した(実施例20~36及び比較例2~6)。
得られた10個の麺塊について、上記試験例1と同様の方法で麺塊体積及び標準偏差を計算した。比較例2で製造された麺塊の体積を100として、比較例2で製造された麺塊の体積に対する各実施例又は比較例で製造された麺塊の体積の比を求めた。さらにt検定の片側検定を行い、p値による有意差判定を行った。それらの結果を表6に示す。なお、表中の「*」は、有意水準5%で有意差があることを示している(以下の表7~10においても同様である)。
Figure 0007104821000006
実施例37~41及び比較例7(フライ枠A2等の6種、ラーメンタイプ、乾燥後の麺塊質量43g)
前記フライ乾燥工程において、蒸機から出た蒸し麺を55gにし、前記ほぐし液を蒸し麺55g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を75gになるように計量した以外は、上記実施例19と同様にして実施例37の麺塊を製造した。得られた乾燥後の麺塊は、いずれも43g±1gであった。
また、使用するフライ枠をA2から下記表7に記載の枠に代えた以外は、上記と同様にして麺塊(43g±1g)を形成し(実施例38~41及び比較例7)、上記と同様に麺塊体積の測定及びt検定を行った。それらの結果を表7に示す。
Figure 0007104821000007
実施例42~46及び比較例8(フライ枠A2等の6種、うどんタイプ、乾燥後の麺塊質量58g)
前記混合工程において、原料として、小麦粉2800g、デンプン(松谷化学工業株式会社製、松谷さくら(商品名))1200g、食塩40g、リン酸三ナトリウム(無水)(三菱商事ライフサイエンス株式会社製)18g、増粘剤(三菱商事ライフサイエンス株式会社製、オルノー・G2(商品名))8g、レシチン(太陽化学株式会社製、サンレシチンA-1(商品名))60g、及び水1440gを使用し、前記麺線化工程において、#12番角の切刃を用いて、厚み1.00mmの麺線を切り出した以外は、上記実施例19と同様にして実施例42の麺塊を製造した。得られた乾燥後の麺塊は、いずれも58g±1gであった。
また、使用するフライ枠をA2から下記表8に記載の枠に代えた以外は、上記と同様にして麺塊(58g±1g)を形成し(実施例43~46及び比較例8)、上記と同様に麺塊体積の測定及びt検定を行った。それらの結果を表8に示す。
Figure 0007104821000008
実施例47~52及び比較例9(フライ枠B1~B7、ラーメンタイプ、乾燥後の麺塊質量73g)
前記フライ乾燥工程において、蒸機から出た蒸し麺を95gにし、前記ほぐし液を蒸し麺95g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を115gになるように計量し、フライ枠B2を用いてフライ乾燥させた以外は、上記実施例19と同様にして実施例47の麺塊を製造した。得られた乾燥後の麺塊は、いずれも73g±1gであった。
また、使用するフライ枠をB2から下記表9に記載の枠に代えた以外は、上記と同様にして麺塊(73g±1g)を形成し(実施例48~52及び比較例9)、上記と同様に麺塊体積の測定及びt検定を行った。それらの結果を表9に示す。
Figure 0007104821000009
実施例53~55及び比較例10(フライ枠C1~C4、ラーメンタイプ、乾燥後の麺塊質量93g)
前記フライ乾燥工程において、蒸機から出た蒸し麺を120gにし、前記ほぐし液を蒸し麺120g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を140gになるように計量し、フライ枠C2を用いてフライ乾燥させた以外は、上記実施例19と同様にして実施例53の麺塊を製造した。得られた乾燥後の麺塊は、いずれも93g±1gであった。
また、使用するフライ枠をC2から下記表10に記載の枠に代えた以外は、上記と同様にして麺塊(93g±1g)を形成し(実施例54~55及び比較例10)、上記と同様に麺塊体積の測定及びt検定を行った。それらの結果を表10に示す。
Figure 0007104821000010
上記試験例2の結果から、底面開口率が側面開口率よりも小さいフライ枠を用いれば、フライ枠の容積、フライ枠に投入する麺線の質量、及び即席フライ麺の種類に関係なく、底面のみに孔が形成されたフライ枠を用いてフライ乾燥させた麺塊に比べて、体積が大きい麺塊が得られることがわかった。
1 フライ乾燥用容器
2 容器底面
3 容器開口部
4 容器側面
5 容器底面に形成された孔
6 容器側面に形成された孔


Claims (14)

  1. 容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備え、前記容器側面と前記容器底面とが接合されている、即席フライ麺のフライ乾燥用容器であって、
    前記容器底面には、孔が形成されていないか、又は、孔が形成されており、
    前記容器側面には、孔が形成されており、
    前記容器底面の開口率が、前記容器側面の開口率よりも小さ
    前記容器側面の開口率が12%以上50%以下である、即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
  2. 前記容器底面に孔が形成されていない、請求項1に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
  3. 前記容器側面の開口率が20%以上47.5%以下である、請求項2に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
  4. 前記容器底面に孔が形成されており、前記容器底面の開口率が0%を超え31%以下である、請求項1に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
  5. 前記容器底面の開口率が1%以上15%未満である、請求項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
  6. 前記容器側面の開口率が20%以上47.5%以下である、請求項又はに記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
  7. 前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.001~0.99倍である、請求項のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
  8. 前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.01~0.5倍である、請求項のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥容器。
  9. 前記容器側面の内寸高さが、50~63mmである、請求項1~8のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥容器。
  10. 前記容器底面の半径に対する、底面において孔が形成される同心円の半径の比が、0.42~0.9である、請求項4~9のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥容器。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器と、蓋と、からなる即席フライ麺のフライ乾燥用器具であって、
    前記蓋は、前記即席フライ麺のフライ乾燥用容器と一体化した状態で使用され、一体化した状態において少なくとも前記容器開口部と接する部分に1つ又は複数の孔が形成されている、即席フライ麺のフライ乾燥用器具。
  12. 請求項11に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用器具を用いて、α化した麺線のフライ乾燥を行う、即席フライ麺の製造方法。
  13. 混合工程、複合及び圧延工程、麺線化工程、α化工程、及びフライ乾燥工程を含む、即席フライ麺の製造方法であって、
    前記フライ乾燥工程を、請求項11に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用器具を用いて行う、即席フライ麺の製造方法。
  14. 請求項12又は13に記載の即席フライ麺の製造方法によって製造された即席フライ麺。
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