JP7104821B2 - フライ乾燥用容器及びフライ麺の製造方法 - Google Patents
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Description
項1.
容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備えるフライ乾燥用容器であって、
前記容器底面には、孔が形成されていないか、又は、孔が形成されており、
前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器底面の開口率が、前記容器側面の開口率よりも小さい、フライ乾燥用容器。
項2.
前記容器底面に孔が形成されていない、項1に記載のフライ乾燥用容器。
項3.
前記容器側面の開口率が12%以上50%以下である、項2に記載のフライ乾燥用容器。
項4.
前記容器側面の開口率が20%以上47.5%以下である、項2に記載のフライ乾燥用容器。
項5.
容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備えるフライ乾燥用容器であって、
前記容器底面には、孔が形成されておらず、開口率が0%であり、
前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器側面の開口率が、12%以上50%以下である、フライ乾燥用容器。
項6.
前記容器底面に孔が形成されており、前記容器底面の開口率が0%を超え31%以下である、項1に記載のフライ乾燥用容器。
項7.
前記容器底面の開口率が1%以上15%未満である、項6に記載のフライ乾燥用容器。
項8.
前記容器側面の開口率が12%以上50%以下である、項6又は7に記載のフライ乾燥用容器。
項9.
前記容器側面の開口率が20%以上47.5%以下である、項6又は7に記載のフライ乾燥用容器。
項10.
前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.001~0.99倍である、項6~9のいずれか一項に記載のフライ乾燥用容器。
項11.
前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.01~0.5倍である、項6~9のいずれか一項に記載のフライ乾燥用容器。
項12.
容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備えるフライ乾燥用容器であって、
前記容器底面及び前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器底面の開口率が0%を超え31%以下であって、前記容器側面の開口率が12%以上50%以下であり、
前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.01~0.5倍である、フライ乾燥用容器。
項13.
項1~12のいずれか一項に記載のフライ乾燥用容器と、蓋と、からなるフライ乾燥用器具であって、
前記蓋は、前記フライ乾燥用容器と一体化した状態で使用され、一体化した状態において少なくとも前記容器開口部と接する部分に1つ又は複数の孔が形成されている、フライ乾燥用器具。
項14.
項13に記載のフライ乾燥用器具を用いて、α化した麺線のフライ乾燥を行う、即席フライ麺の製造方法。
項15.
混合工程、複合及び圧延工程、麺線化工程、α化工程、及びフライ乾燥工程を含む、即席フライ麺の製造方法であって、
前記フライ乾燥工程を、項13に記載のフライ乾燥用器具を用いて行う、即席フライ麺の製造方法。
項16.
項14又は15に記載の即席フライ麺の製造方法によって製造された即席フライ麺。
本明細書において、フライ乾燥用容器(以下、単に「容器」という場合もある。)とは、フライ麺のフライ乾燥工程において、α化された麺が投入される容器をいい、「フライ枠」、「型枠」、又は「リテーナ」と言い換えることもできる。
前記容器底面には、孔が形成されていないか、又は、孔が形成されており、
前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器底面の開口率が、前記容器側面の開口率よりも小さい、フライ乾燥用容器である。
本発明のフライ乾燥用容器は、例えば、図1に示すように、側面部が容器の開口部に向かって開拡状に広がっている略円錐台状(略テーパ形状)を有するカップ状容器を使用する場合のテーパ角については特に限定されるものではないが、概ね3°~15°程度である。
このように、テーパ形状を有することで乾燥麺塊を収納した場合に、当該カップ状容器の側面部内面に支持しやすくすることができ、乾燥麺塊を中空で保持することができる。
また、本発明におけるカップ状容器は縦長のタイプの容器に好適に利用することができるが、これに限定されるものではない。
容器底面2には、孔が形成されていなくてもよいし、形成されていてもよい。容器底面2に、孔が形成されていない場合、開口率は0%であり、孔が形成されている場合、開口率は0%より大きい値となる。ここで、容器底面2の開口率(底面開口率)とは、容器の底面の全面積に対する孔の総和面積の比率をいう。
前記容器側面4には、孔が形成されており、複数の孔6が略均一に形成されていることが好ましい。容器側面4に形成される孔6の形状については特に限定されないが、円形から略楕円形であることが好ましい。孔の大きさについては、円形の孔(丸孔)の場合には、直径2~6mmが好ましく、直径2.5~5mmがより好ましい。孔の配置については、油の流れが均質になるように配置することが好ましい。
油切れの点を考慮すれば、前記容器側面と前記容器底面との接合部(当該接合部が曲線状である場合を含む)、又はその周辺部に孔が形成されることが好ましい。
前記容器底面には、孔が形成されておらず、開口率が0%であり、
前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器側面の開口率が、12%以上50%以下であるものが好ましい。
前記容器底面及び前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器底面の開口率が0%を超え31%以下であって、前記容器側面の開口率が12%以上50%以下であり、
前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.01~0.5倍であるものも好ましい。
前記蓋は、前記容器と一体化した状態で使用され、一体化した状態において少なくとも前記容器開口部と接する部分に1つ又は複数の孔が形成されている。
本発明の即席フライ麺の製造方法は、混合工程、複合及び圧延工程、麺線化工程、α化工程、及びフライ乾燥工程を含む。
即席フライ麺には、通常の即席麺の原料を使用することができる。すなわち、原料粉として、小麦粉、そば粉、米粉等の穀粉;馬鈴薯デンプン、タピオカデンプン、コーンスターチ等のデンプン等が挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。前記デンプンとして、生デンプン、α化デンプン、エーテル化デンプン等の加工デンプン等を使用することもできる。また、これらの原料粉に対して、即席麺の製造において一般に使用されている添加剤、例えば、食塩、アルカリ剤、増粘剤、麺質改良剤、カロチノイド色素等の色素、保存料等を添加することができる。これらの添加剤は、原料粉と一緒に粉体の状態で添加してもよく、練り水に溶かすか又は分散させて添加してもよい。
即席麺を製造する常法に従って、前記即席麺の原料と水とを混合する(混練する)ことによって麺生地を製造する。より具体的には、前記原料粉に練り水を加え、次いでミキサーを用いて各種材料が均一に混ざるように混練して麺生地を製造する。
麺生地を製造した後に、前記麺生地を複合機で圧延して麺帯を製造し、前記麺帯を圧延して、麺帯を薄くする。
薄くした麺帯を、切刃を用いて切り出すことによって麺線を製造する。
得られた生麺線を、常法により蒸煮及び/又はボイルによってα化させる。蒸煮の方法としては、飽和水蒸気による加熱だけでなく、過熱水蒸気(飽和温度以上に加熱された水蒸気)により加熱することもできる。あるいは、ボイラーで発生させた蒸気を減圧して蒸機内に噴射し、その蒸機の中を麺線を通過させることによってα化させてもよい。即席フライ麺が皿うどん等の場合には、α化工程を省略してもよい。
α化工程の後、α化した麺線に、スプレー、浸漬等により調味液(着味液)を付着させ、味付けを行ってもよい。また、麺線同士の決着防止のため、乳化剤、増粘多糖類等を麺線に付着させることもできる。これらの作業は必ずしも行う必要はなく、省略してもかまわない。
次いで、麺線を1食分(20~50cm)にカットする。カットした麺線を、フライ乾燥用器具に投入し、フライ乾燥を行う。本発明の製造方法においては、フライ乾燥用器具を用いて行うことを特徴とする。
麺を投入した前記フライ乾燥用器具をフライヤーと呼ばれる150℃前後に加温した食用油を入れた金属製の槽内を移動させ、麺を油中に浸漬させることにより、麺中の水分を蒸発させ、麺を乾燥する。使用する食用油としては、パーム油、ラード、ごま油等が挙げられる。フライ乾燥後の麺塊の水分としては、1~5質量%となるように乾燥する。なお、フライヤーによる麺の乾燥は、食用油の温度を、最初は130~140℃程度の比較的低めの温度に設定し、途中で155~165℃程度の温度に上げて行ってもよい。
冷却した即席フライ麺は、包装工程に移り、スープ、具材等とともにカップに包装され、即席麺製品として販売される。
(実施例1)
小麦粉2500g及びデンプン(松谷化学工業株式会社製、松谷さくら(商品名))200gをミキサーに投入し、3分間プレミックスを行った。その後、食塩50g、かんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製、粉末かんすい赤(商品名))5g、乾燥卵白(キューピータマゴ株式会社製、乾燥卵白Mタイプ(商品名))10g、及び水890gを混合した練り水をミキサーに投入し、常圧条件下で15分間混合した。得られた生地は1対の圧延ロールを通して麺帯とし、該麺帯を2枚張り合わせて1枚の麺帯を形成した。その後、得られた麺帯は4対の圧延ロールを通して段階的に薄くした。得られた麺帯を#22番丸の切刃を通し、厚み1.07mmの麺線を切り出した。得られた麺線を、2分間蒸機を通してα化させた。なお、蒸機の内部の温度は約100℃であり、蒸機の中を通る麺線に対してボイラーで発生させた蒸気を減圧して噴射させた。食塩20g/L及びほぐし剤20g/Lを水に溶解させてほぐし液を調製し、蒸機から出た蒸し麺に前記ほぐし液を蒸し麺75g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を95gになるように計量した。
この蒸し麺95gを、容器開口部の内寸直径86.0mm、容器底面の内寸直径72.0mm、内寸高さ63.0mmのカップ状で、容器側面に側面の一番下から19mmの高さまで直径4.5mmの円形の孔(丸孔)を複数形成した金属製の容器(フライ枠)に投入し、次いで略均一に直径3.2mmの円形の孔(丸孔)が複数形成された金属製の蓋(蓋の開口率45.6%)を被せて一体化させた後、この一体化したフライ乾燥用器具を135℃にパーム油を加温したフライヤーに30秒間、その後160℃に加温したフライヤーに90秒間浸漬させることで、麺を乾燥させ、麺塊を製造した。この時の容器側面の開口率は12.8%であった。
容器側面に側面の一番下から28mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率20.6%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率7.4%)、容器側面に側面の一番下から19mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率12.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率7.4%)、容器側面に側面の一番下から28mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率20.6%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率7.4%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率7.4%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率14.5%)、容器側面に側面の一番下から28mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率20.6%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率14.5%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率14.5%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率19.5%)、容器側面に側面の一番下から28mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率20.6%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率19.5%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率19.5%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率24.2%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率24.2%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率30.1%)、容器側面に側面の一番下から43mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率33.5%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
容器底面の中央部に直径4.5mmの丸孔を複数形成し(底面開口率30.1%)、容器側面に側面の一番下から54mmの高さまで丸孔を形成した(側面開口率43.8%)フライ枠を使用した以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
フライ枠の底面に多数の直径4.5mmの丸孔を形成し(底面開口率36.3%)、容器側面に孔を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして麺塊を製造した。
図3に、天面及び底面の直径の測定点を説明する概略図を示す。1つの麺塊について、図3に示すように、天面において、それぞれの測定点が約45度の角度で交わるように、4回直径を測定し(寸法1~4)、その平均値を天面直径とし、天面半径r1を求めた。同様に、底面においても4回直径を測定し、その平均値を底面直径とし、底面半径r2を求めた。
図4に麺塊の高さを説明する概略図を示し、図5に高さ計測点を説明する概略図を示す。図5に示すように、麺塊天面の中心と円周部との中間点の6か所について、それぞれ高さを測定し、その平均値を麺塊の高さhとした。
天面半径r1、底面半径r2、及び高さhから、以下の式により体積Vを計算した。
V=1/3π(r1 2+r1r2+r2 2)h
使用するフライ枠の容積、及び即席フライ麺の種類を変化させ、フライ乾燥後の麺塊の体積を測定した。
以下の表2に、基本となる3種の金属製フライ枠(A、B、及びC)の大きさ、容積等を示す。なお、表2に記載した麺の質量は、当該フライ枠で製造可能なフライ乾燥後の麺塊の質量である。
ここで、使用するフライ枠の模式断面図を図6に示す。図6に示すように、側面開口領域は、側面において孔が形成されている領域であり、側面の一番下から、一番上に形成された孔までの間を示す。なお、側面とは、枠の側面部内面(側面の内側下部から上部にかけての部位)を意味している。また、底面開口領域は、底面において孔が形成されている領域であり、底面の中心から一番外側に形成された孔の外周までの長さを半径とする円形の領域である。なお、底面とは、枠の底面部内面(底面の内側中心から内周部にかけての部位)を意味している。
フライ枠の深さに対する側面開口領域の高さの比(以下の表では「側面開口領域の高さの比」と示す)は、各枠の深さに対する、側面の一番下から一番上に形成された孔までの高さの比をいう。
また、底面の半径に対する底面開口領域の半径の比(以下の表では「底面開口領域の半径の比」と示す)は、各枠の底面の半径に対する、底面において孔が形成される同心円の半径(底面の中心から一番外側に形成された孔の外周までの長さ)の比をいう。
(1)混合工程
小麦粉2500g及びデンプン(松谷化学工業株式会社製、松谷さくら(商品名))200gをミキサーに投入し、3分間プレミックスを行った。その後、食塩50g、かんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製、粉末かんすい赤(商品名))5g、乾燥卵白(キューピータマゴ株式会社製、乾燥卵白Mタイプ(商品名))10g、及び水890gを混合した練り水をミキサーに投入し、常圧条件下で15分間混合した。
前記混合工程で得られた生地は1対の圧延ロールを通して麺帯とし、該麺帯を2枚張り合わせて1枚の麺帯を形成した。その後、得られた麺帯は4対の圧延ロールを通して段階的に薄くした。
前記複合及び圧延工程で得られた麺帯を#22番丸の切刃を通し、厚み1.07mmの麺線を切り出した。
前記麺線化工程で得られた麺線を、2分間蒸機を通してα化させた。なお、蒸機の内部の温度は約100℃であり、蒸機の中を通る麺線に対してボイラーで発生させた蒸気を減圧して噴射させた。
食塩20g/L及びほぐし剤20g/Lを水に溶解させてほぐし液を調製し、蒸機から出た蒸し麺に前記ほぐし液を蒸し麺75g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を95gになるように計量した。
この蒸し麺95gを、前記フライ枠A2に投入し、次いで略均一に直径3.2mmの丸孔が複数形成された金属製の蓋(蓋の開口率45.6%)を被せて一体化させた後、この一体化したフライ乾燥用器具を約135℃にパーム油を加温したフライヤーに30秒間、その後約160℃に加温したフライヤーに90秒間浸漬させることで、麺を乾燥させ、実施例19の麺塊を製造した。上記(3)麺線化工程~(5)フライ乾燥工程を10回繰り返し、10個の麺塊を製造した。フライ乾燥後の10個の麺塊の質量は、いずれも58g±1gの範囲内であった。
前記フライ乾燥工程において、蒸機から出た蒸し麺を55gにし、前記ほぐし液を蒸し麺55g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を75gになるように計量した以外は、上記実施例19と同様にして実施例37の麺塊を製造した。得られた乾燥後の麺塊は、いずれも43g±1gであった。
また、使用するフライ枠をA2から下記表7に記載の枠に代えた以外は、上記と同様にして麺塊(43g±1g)を形成し(実施例38~41及び比較例7)、上記と同様に麺塊体積の測定及びt検定を行った。それらの結果を表7に示す。
前記混合工程において、原料として、小麦粉2800g、デンプン(松谷化学工業株式会社製、松谷さくら(商品名))1200g、食塩40g、リン酸三ナトリウム(無水)(三菱商事ライフサイエンス株式会社製)18g、増粘剤(三菱商事ライフサイエンス株式会社製、オルノー・G2(商品名))8g、レシチン(太陽化学株式会社製、サンレシチンA-1(商品名))60g、及び水1440gを使用し、前記麺線化工程において、#12番角の切刃を用いて、厚み1.00mmの麺線を切り出した以外は、上記実施例19と同様にして実施例42の麺塊を製造した。得られた乾燥後の麺塊は、いずれも58g±1gであった。
また、使用するフライ枠をA2から下記表8に記載の枠に代えた以外は、上記と同様にして麺塊(58g±1g)を形成し(実施例43~46及び比較例8)、上記と同様に麺塊体積の測定及びt検定を行った。それらの結果を表8に示す。
前記フライ乾燥工程において、蒸機から出た蒸し麺を95gにし、前記ほぐし液を蒸し麺95g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を115gになるように計量し、フライ枠B2を用いてフライ乾燥させた以外は、上記実施例19と同様にして実施例47の麺塊を製造した。得られた乾燥後の麺塊は、いずれも73g±1gであった。
また、使用するフライ枠をB2から下記表9に記載の枠に代えた以外は、上記と同様にして麺塊(73g±1g)を形成し(実施例48~52及び比較例9)、上記と同様に麺塊体積の測定及びt検定を行った。それらの結果を表9に示す。
前記フライ乾燥工程において、蒸機から出た蒸し麺を120gにし、前記ほぐし液を蒸し麺120g当たり20mLの量となるように噴霧し、得られた蒸し麺を140gになるように計量し、フライ枠C2を用いてフライ乾燥させた以外は、上記実施例19と同様にして実施例53の麺塊を製造した。得られた乾燥後の麺塊は、いずれも93g±1gであった。
また、使用するフライ枠をC2から下記表10に記載の枠に代えた以外は、上記と同様にして麺塊(93g±1g)を形成し(実施例54~55及び比較例10)、上記と同様に麺塊体積の測定及びt検定を行った。それらの結果を表10に示す。
2 容器底面
3 容器開口部
4 容器側面
5 容器底面に形成された孔
6 容器側面に形成された孔
Claims (14)
- 容器開口部と、容器底面と、前記容器開口部及び前記容器底面をつなぐ容器側面とを備え、前記容器側面と前記容器底面とが接合されている、即席フライ麺のフライ乾燥用容器であって、
前記容器底面には、孔が形成されていないか、又は、孔が形成されており、
前記容器側面には、孔が形成されており、
前記容器底面の開口率が、前記容器側面の開口率よりも小さく、
前記容器側面の開口率が12%以上50%以下である、即席フライ麺のフライ乾燥用容器。 - 前記容器底面に孔が形成されていない、請求項1に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
- 前記容器側面の開口率が20%以上47.5%以下である、請求項2に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
- 前記容器底面に孔が形成されており、前記容器底面の開口率が0%を超え31%以下である、請求項1に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
- 前記容器底面の開口率が1%以上15%未満である、請求項4に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
- 前記容器側面の開口率が20%以上47.5%以下である、請求項4又は5に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
- 前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.001~0.99倍である、請求項4~6のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器。
- 前記容器側面の開口率に対する前記容器底面の開口率の割合が、0.01~0.5倍である、請求項4~6のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥容器。
- 前記容器側面の内寸高さが、50~63mmである、請求項1~8のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥容器。
- 前記容器底面の半径に対する、底面において孔が形成される同心円の半径の比が、0.42~0.9である、請求項4~9のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥容器。
- 請求項1~10のいずれか一項に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用容器と、蓋と、からなる即席フライ麺のフライ乾燥用器具であって、
前記蓋は、前記即席フライ麺のフライ乾燥用容器と一体化した状態で使用され、一体化した状態において少なくとも前記容器開口部と接する部分に1つ又は複数の孔が形成されている、即席フライ麺のフライ乾燥用器具。 - 請求項11に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用器具を用いて、α化した麺線のフライ乾燥を行う、即席フライ麺の製造方法。
- 混合工程、複合及び圧延工程、麺線化工程、α化工程、及びフライ乾燥工程を含む、即席フライ麺の製造方法であって、
前記フライ乾燥工程を、請求項11に記載の即席フライ麺のフライ乾燥用器具を用いて行う、即席フライ麺の製造方法。 - 請求項12又は13に記載の即席フライ麺の製造方法によって製造された即席フライ麺。
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