JP7103322B2 - 苗移植機 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場に苗を移植する苗移植機の潅水装置に関する。
苗移植機は、下記の特許文献1や特許文献2に記載の如く、苗トレイから一株毎取り出した移植苗を苗移植具で圃場の畝に移植する農作業機で、作業者が機体の後部を追従歩行したり、機体上に設けた座席に座ったりして移植作業を行っている。
苗の移植は、移植と共に苗の根元に潅水したり液肥を供給したりするが、特許文献1には、座席の左右側部に液体タンクを載せるタンク載置台を設ける構成が記載されている。
特開2016-029892号公報 特開2018-014967号公報
走行車体の左右に搭載した液体タンクに溜めた水や液肥等の液体は、左右片側の液体タンクから使用するが、液体タンク内の液体が減少すると軽くなり、走行車体の左右重量バランスが悪くなり、軟らかい圃場を走行する走行車体は軽い側が圃場から浮き上がって、走行車体が未消費の液体タンク側に傾く傾向になり、直進走行が困難になったり移植苗が傾いて移植されたりすることになる。傾いて移植された苗は、風で倒れたり移植後の生育が悪くなったりする。
本発明は、走行車体に複数の液体タンクを搭載して苗の移植時に潅水する苗移植機において、一部の液体タンクの貯水量が減少しても走行車体が傾かないようにして良好な苗の移植作業を行えるようにすることを課題とする。
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
第1の本発明は、
走行車体(1)に液体を貯める複数の液体タンク(18L、18R、17L、17R)を搭載して苗植付装置(3)の苗移植時に潅水する苗移植機において、
前記各液体タンク(18L、18R、17L、17R)の間に設けられた正逆送りポンプ(21、22、24、26)と、
前記走行車体(1)を走行させる走行装置の左右駆動輪(10L)、(10R)への動力伝動を行う左走行クラッチ(31L)と右走行クラッチ(31R)の入・切を検出する左クラッチセンサ(31LS)と右クラッチセンサ(31RS)とを備え、
前記左クラッチセンサ(31LS)と前記右クラッチセンサ(31RS)の内いずれかがクラッチ切を検出した場合、そのクラッチ切を検出した側に配置する液体タンク(18L、18R、17L、17R)へ、前記クラッチ切が検出されていない側の前記液体タンク(18L、18R、17L、17R)から送水するように、前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)の駆動を制御することを特徴とする苗移植機である
第2の本発明は、
前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)の制御装置(30)に清掃モードを設け、前記清掃モード時に前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)を所定時間正逆転駆動して前記液体タンク(18L、18R、17L、17R)及び連結パイプ内を循環させることを特徴とする第1の本発明の苗移植機である。
本発明に関連する第1の発明は、
走行車体(1)に液体を貯める複数の液体タンク(18L、18R、17L、17R)を搭載して苗植付装置(3)の苗移植時に潅水する苗移植機において、前記各液体タンク(18L、18R、17L、17R)の間に正逆送りポンプ(21、22、24、26)を設け、前記走行車体(1)の前後又は及び左右の傾きを検出する傾斜検出手段(KS)で前記走行車体(1)の傾きを検出すると、傾斜下側の前記液体タンク(18L、18R、17L、17R)から傾斜上側の前記液体タンク(18L、18R、17L、17R)に前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)で前記液体を送り、前記走行車体(1)の傾きを修正することを特徴とする苗移植機である。
本発明に関連する第2の発明は、前記走行車体(1)の前後及び左右の対称位置に平面積の等しい前記複数の液体タンク(18L、18R、17L、17R)を配置し、前記傾斜検出手段(KS)は、前記各液体タンク(18L、18R、17L、17R)に設ける水位センサ(33LS、33RS、34RL、34RS)の水位の違いで、前記走行車体(1)の傾斜を検出することを特徴とする本発明に関連する第1の発明の苗移植機である。
本発明に関連する第3の発明は、
前記走行車体(1)の傾きは前後方向及び左右方向の傾きであり、
前記傾斜検出手段(KS)で検出してその傾きを修正する場合、前記前後方向より前記左右方向を優先することを特徴とする本発明に関連する第1の発明の苗移植機である。
本発明に関連する第4の発明は、
走行車体(1)に液体を貯める複数の液体タンク(18L、18R、17L、17R)を搭載して苗植付装置(3)の苗移植時に潅水する苗移植機において、前記各液体タンク(18L、18R、17L、17R)の間に設けられた正逆送りポンプ(21、22、24、26)と、前記走行車体(1)を走行させる走行装置の左右駆動輪(10L)、(10R)への動力伝動を行う左走行クラッチ(31L)と右走行クラッチ(31R)の入・切を検出する左クラッチセンサ(31LS)と右クラッチセンサ(31RS)とを備え、
前記左クラッチセンサ(31LS)と前記右クラッチセンサ(31RS)の内いずれかがクラッチ切を検出した場合、そのクラッチ切を検出した側に配置する液体タンク(18L、18R、17L、17R)へ、前記クラッチ切が検出されていない側の前記液体タンク(18L、18R、17L、17R)から送水するように、前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)の駆動を制御することを特徴とする苗移植機などである。
本発明に関連する第5の発明は、
走行車体(1)に液体を貯める前側の液体タンク(18L、18R)と後側の液体タンク(17L、17R)を搭載するとともに、前記前側液体タンク(18L、18R)と後側液体タンク(17L、17R)とを前後正逆送りポンプ(24)、(26)で連結して苗植付装置(3)の苗移植時に潅水する苗移植機において、走行装置の前側で接地して回転する左右前輪(12L、12R)の回転数を検出する前輪回転センサ(27S)を設け、該前輪回転センサ(27S)の検出回転数が、走行速度対応回転数に対応する左右後輪(10L、10R)の回転数より低下すると、前記前後正逆送りポンプ(24、26)によって、前記後側液体タンク(17L、17R)から前記前側液体タンク(18L、18R)へ送水させることを特徴とする苗移植機である。
本発明に関連する第6の発明は、
前記傾斜検出手段(KS)が傾斜センサ(32S)であることを特徴とする本発明に関連する第1の発明の苗移植機である。
本発明に関連する第7の発明は、
走行車体(1)に液体を貯める複数の液体タンク(18L、18R、17L、17R)を搭載して苗植付装置(3)の苗移植時に潅水する苗移植機において、前記複数の液体タンク(18L、18R、17L、17R)の少なくとも1つに異種の液体を貯留し、前記液体タンク(18L、18R、17L、17R)から放出される水量を増減させるタンクバルブ(54、55、56、57)を各々設け、前記潅水装置(36)の潅水量及び異種の液体の濃度を調節する入力装置(42)を設け、該入力装置(42)には、潅水量を増減させる潅水量ボタン(44、45)と、異種の液体の濃度を増減させる濃度増減ボタン(46、47)を各々設け、設定した灌水を潅水装置(36)から放出させることを特徴とする苗移植機である。
本発明に関連する第8の発明は、
前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)の制御装置(30)に清掃モードを設け、前記清掃モード時に前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)を所定時間正逆転駆動して前記液体タンク(18L、18R、17L、17R)及び連結パイプ内を循環させることを特徴とする本発明に関連する第1の発明の苗移植機である。
第1の本発明で、走行車体1を走行させる走行装置は左走行クラッチ31Lと右走行クラッチ31Rを切操作することでその切操作側を旋回内側にして旋回するが、正逆送りポンプ21、22、24、26が旋回内側の液体タンク18L、18R、17L、17Rに液体を送って旋回内側の車体重量を重くすることで旋回動作が安定して操縦操作も容易になり、苗植付装置3の苗移植姿勢が安定する。
第2の本発明で、第1の本発明の効果に加えて、移植作業後に行う移植作業機の清掃で、液体タンク18L、18R、17L、17R内や正逆送りポンプ21、22、24、26及び配管の清掃が容易に行える。
本発明に関連する第1の発明で、複数の液体タンク18L、18R、17L、17Rに溜めた液体は苗植付装置3の移植動作時に消費されて一部の液体タンク18L、18R、17L、17Rが軽くなって走行車体1が傾くと傾斜検出手段KSで傾斜方向を検出して傾斜下側の液体タンク18L、18R、17L、17Rから傾斜上側の液体タンク18L、18R、17L、17Rに液体が正逆送りポンプ21、22、24、26の駆動で送られて走行車体1の傾斜が修正されるので、苗植付装置3の苗移植が正常に行われる。
本発明に関連する第2の発明で、本発明に関連する第1の発明の効果に加えて、走行車体1の前後左右に液体タンク18L、18R、17L、17Rを配置するので、多くの液体を走行車体1に搭載出来て液体補給のタイミングを長く出来る効果と共に、液体タンク18L、18R、17L、17Rの水位が水位センサ33LS、33RS、34RL、34RSで検出されて、その水位が同一になるように正逆送りポンプ21、22、24、26を駆動して液体を移動するので、一部の液体タンクの液体が減少しても走行車体1の重量バランスが崩れることなく、苗植付装置3が苗を良好に移植できる。
本発明に関連する第3の発明で、本発明に関連する第1の発明の効果に加えて、走行車体1の傾きは前後方向よりも左右方向が大きくなる傾向があるが、その走行車体1の左右傾きを傾斜検出手段KSで検出して傾きが大きくなる前に修正するので、苗植付装置3の苗移植を正常に維持出来る。
本発明に関連する第4の発明で、走行車体1を走行させる走行装置は左走行クラッチ31Lと右走行クラッチ31Rを切操作することでその切操作側を旋回内側にして旋回するが、正逆送りポンプ21、22、24、26が旋回内側の液体タンク18L、18R、17L、17Rに液体を送って旋回内側の車体重量を重くすることで旋回動作が安定して操縦操作も容易になり、苗植付装置3の苗移植姿勢が安定する。
本発明に関連する第5の発明で、前輪回転センサ27Sで検出する左右前輪12L、12Rの回転数が左右後輪10L、10Rの回転数より少なくなれば走行車体1の前側が浮き上がっている可能性があるので、前側の液体タンク18L、18Rに送水して走行車体1の前側を重くして前後水平に戻して苗植付装置3の苗移植姿勢を安定するが、直接走行車体1の前浮き上がりを検出するので、前側液体タンク18L、18Rと後側液体タンク17L、17Rの容積形状が異なっても走行車体1の前後傾斜修正が可能である。
本発明に関連する第6の発明で、走行車体1の前後左右傾きを傾斜センサ32Sで検出するので、傾斜検出精度が高く素早く走行車体1の傾き修正が行われる。
本発明に関連する第7の発明で、作業者が潅水と同時に行う施肥や消毒の薬剤混合率を変更設定できるので、作業が効率的である。
本発明に関連する第8の発明で、移植作業後に行う移植作業機の清掃で、液体タンク18L、18R、17L、17R内や正逆送りポンプ21、22、24、26及び配管の清掃が容易に行える。
本発明の実施の形態にかかる苗移植機を模式的に表した平面図である。 同苗移植機の自動制御のブロック図である。 同苗移植機の潅水量調整制御のブロック図である。 同苗移植機の水位センサによる車体重量バランス制御のフローチャート図である。 同苗移植機の旋回時の車体重量バランス制御のフローチャート図である。 同苗移植機の走行車体前部の浮き上がり検出による車体重量バランス制御のフローチャート図である。 同苗移植機の行車体の傾斜検出による車体重量バランス制御のフローチャート図である。 同苗移植機の傾斜センサでの車体重量バランス制御のフローチャート図である。 同苗移植機の液肥混合時の操作フローチャート図である。
以下、本発明の苗移植機の潅水装置を図面に示す実施例を参照しながら説明する。なお、実施例の説明においては、機体の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後というが、本発明の構成を限定するものでは無い。また、本発明の潅水とは純粋な水にかぎらず、液肥などの液体も含む。
図1は、苗移植機の簡略平面図を示している。
走行車体1の前側から後側に向けて、原動ボックス2と苗植付装置3と苗タンク4を搭載し、最後部に操作部6を設け、後方に向けてループ状のハンドル杆5を設けて、作業者が走行車体1の後方を歩きながらハンドル杆5を持って操縦操作を行う。
苗タンク4にはトレイ切れセンサ4Sを設けて、苗タンク4上のトレイ切れを検出して作業者にブザー等で報知し、操作部6には、操作パネル7と水量調節ボタン8を設けて、作業者が作業条件を設定するようにしている。
エンジンを搭載した原動ボックス2から走行車体1の左右に設ける左右走行伝動ケース9L、9Rに動力を伝動し、さらに左右後輪10L、10Rに動力を伝動し、さらに左右走行伝動ケース9L、9Rから前輪支持アーム11L、11Rを介して左右前輪12L、12Rを游転可能に軸支する。左右前輪12L、12Rには前輪回転センサ27Sを設けて接地して回転する速度を検出している。
走行車体1の前端には畝に接地して回転する畝端センサローラ28を設け、畝の終端に達して畝端センサローラ28が下方へ落ちることで畝の終端に達したことを報知するようにしている。
左右走行伝動ケース9L、9Rには後タンク支柱13F、13Rを介して左右後液体タンク17L、17Rを設け、前伝動ケース11L、11Rには前タンク支柱14F、14Rを介して左右前液体タンク18L、18Rを設けている。右後液体タンク17L、17Rと左右前液体タンク18L、18Rは、平面視で同じ面積で、液量が水深(水位)に比例するようにしている。
また、前液体タンク18L、18Rは左右前送りポンプ22を介して前パイプ20で連結し、後液体タンク17L、17Rは左右後送りポンプ21を介して後パイプ19で連結している。さらに、前左液体タンク18Lと後左液体タンク17Lは、左前後送りポンプ26を介して左パイプ25で連結し、前右液体タンク18Rと後右液体タンク17Rは、右前後送りポンプ24を介して右パイプ23で連結している。
図2は、苗移植機の水平自動制御ブロック図で、制御装置30への入力は、左右の前輪回転センサ27Sからの回転数と、左走行クラッチ31Lの左クラッチセンサ31LSのオン・オフ信号と、右走行クラッチ31Rの右クラッチセンサ31RSのオン・オフ信号と、角速度センサ32Sによる走行車体1の傾斜角度と、左前液体タンク18Lの水位を測る左前水位センサ33LSの水位と、右前液体タンク18Rの水位を測る右前水位センサ33RSの水位と、左後液体タンク17Lの水位を測る左後水位センサ34LSの水位と、右後液体タンク17Rの水位を測る右後水位センサ34RSの水位である。
また、制御装置30からの出力は、潅水ポンプ36を駆動する潅水ポンプモータ35と、左右前送りポンプ22を駆動する左右前送りポンプモータ37と、左右後送りポンプ21を駆動する左右後送りポンプモータ38と、左前後送りポンプ26を駆動する左前後送りポンプモータ39と、右前後送りポンプ24を駆動する右前後送りポンプモータ40である。
図3に示すのは、入力装置42に設ける潅水量増ボタン44、潅水量減ボタン45、濃度増ボタン46、濃度減ボタン47、及び第1から第4のタンクバルブ開閉スイッチ48、49、50、51の操作により、前液体タンク18L、18R及び後液体タンク17L、17Rに各々設けた第1から第4のタンクバルブ54、55、56、57の開度を増減させる、あるいは第1から第4のタンクバルブ54、55、56、57の開閉を操作することで、前液体タンク18L、18R及び後液体タンク17L、17Rに貯留した灌水用の水と、前液体タンク18L、18R及び後液体タンク17L、17Rの少なくとも1つに貯留した肥料や薬剤(殺菌剤、忌避剤等)を混和させ、所定の肥料濃度または薬剤濃度で潅水させる制御を示す制御ブロック図である。
図4は、左右後送りポンプ21と左右前送りポンプ22と右前後送りポンプ24と左前後送りポンプ26の自動制御フローチャートである。
まず、ステップS1で後液体タンク17L、17Rと前液体タンク18L、18Rの水位を各水位センサで検出し、ステップS2で相互の水位差を算出して、ステップS3で水位の差があるのは前後か左右かを判断する。
水位の差が前後であれば、ステップS30で水位が高いのが後であれば、ステップS301,302で右前後送りポンプ24か左前後送りポンプ26を前送りに駆動し、ステップS30で水位が高いのが前であれば、ステップS303,304で右前後送りポンプ24か左前後送りポンプ26を後送りに駆動する。
また、ステップS3で水位の差が左右であれば、ステップS31の水位高さの左右判断で右であれば、ステップS311,312で左右後送りポンプ21か左右前送りポンプ22を左送りに駆動し、ステップS31の水位高さの左右判断で左であれば、ステップS313,314で左右後送りポンプ21か左右前送りポンプ22を右送りに駆動する。
なお、ステップS3で水位差が前後と左右の両方の場合は次に述べるように、前後の方を優先して処理することで移植を適正に行うことが出来る。
即ち、ステップS3の判断で、水位の差が前後と左右の両方であれば、ステップS4で水位が高いのは左か右を判断し、右であれば、ステップS40R1で左右前送りポンプ22及び左右後送りポンプ21を作動させ、ステップS40R2で右前液体タンク18R及び右後液体タンク17Rから左前液体タンク18L及び左後液体タンク17Lに移動させる。そして、ステップS41で前後を判断して後であればステップS42、43で右前後送りポンプ24を駆動し、水を前送りにし、前であればステップS44、45で右前後送りポンプ24を駆動し、水を後送りにする。
ステップS4で水位が高いのが左であれば、ステップS40L1で左右前送りポンプ22及び左右後送りポンプ21を作動させ、ステップS40L2で左前液体タンク18L及び左後液体タンク17Lから右前液体タンク18R及び右後液体タンク17Rに移動させる。そして、ステップS46で前後を判断して、後であればステップS47、48で左前後送りポンプ26を駆動し、水を前送りにし、前であればステップS49、50で左前後送りポンプ26を駆動し、水を後送りにする。
図5は、走行車体1の旋回に伴う水移動の制御で、旋回内側に水を移動して車体を安定させるようにした。
左右後輪10L、10R0と前輪12L、12Rに動力を伝動する走行伝動ケース9L、9R内に設けるサイドクラッチは切にするとその側を旋回内側として旋回するので、クラッチセンサの出力で送りポンプの駆動を制御する。
ステップS6で左クラッチセンサ31LSと右クラッチセンサ31RSの出力を検出し、ステップS7で走行クラッチが切りになったのは左か右を判断し、左であればステップS71に移行し、右であればステップS81に移行する。
ステップS71では左右後送りポンプ21と左右前送りポンプ22を駆動して、ステップS72で後液体タンク17L、17Rと前液体タンク18L、18Rの水を右から左に移動する。ステップS73でクラッチセンサの出力を検出しステップS74で入になればステップS75で左右後送りポンプ21と左右後送りポンプ21を逆駆動して、ステップS76で後液体タンク17L、17Rと前液体タンク18L、18Rの水を左から右に移動して戻す。
ステップS81では左右後送りポンプ21と左右後送りポンプ21を駆動して、ステップS82で後液体タンク17L、17Rと前液体タンク18L、18Rの水を左から右に移動する。ステップS83でクラッチセンサの出力を検出しステップS84で入になればステップS85で左右後送りポンプ21と左右後送りポンプ21を逆駆動して、ステップS86で後液体タンク17L、17Rと前液体タンク18L、18Rの水を右から左に移動して戻す。
図6は、走行車体1が前上がり状態になったのを検出して後液体タンク17L、17Rと前液体タンク18L、18Rの水量を調整して走行車体1の前上がりを修正する自動制御のフローチャートである。
ステップS11で左右の前輪回転センサ27Sの回転数を検出し、ステップS12で左右前輪12L、12Rのどちらか一方の回転数が走行速度対応回転数未満であれば、走行車体1の前側が浮き上がっていると判断して、ステップS13で右前後送りポンプ24か左前後送りポンプ26の何れかを駆動してステップS14で水を前液体タンク18L、18Rに前送りし、ステップS15で再度左右の前輪回転センサ27Sの回転数を検出し、ステップS16で左右前輪12L、12Rの回転数が走行速度対応回転数であると走行車体1の前側浮き上がりが解消したものとして右前後送りポンプ24と左前後送りポンプ26の駆動を停止する。
図7は、走行車体1の左右傾きを検出して水の移動を行う制御で、傾斜上側の液体タンクに水を移動して車体を安定させるようにした。
ステップS21で傾斜センサである角速度センサ32Sの出力を検出し、ステップS22で走行車体1の傾斜方向は左か右を判断し、左であればステップS23に移行し、右であればステップS41に移行する。
ステップS23では左右後送りポンプ21と左右前送りポンプ22を駆動して、ステップS24で後液体タンク17L、17Rと前液体タンク18L、18Rの水を右から左に移動する。ステップS25で角速度センサ32Sの出力を検出しステップS26で走行車体1のローリング傾斜角が許容範囲になればステップS27で左右後送りポンプ21と左右前送りポンプ22の駆動を停止する。
ステップS41では左右後送りポンプ21と左右前送りポンプ22を駆動して、ステップS42で後液体タンク17L、17Rと前液体タンク18L、18Rの水を左から右に移動する。ステップS43で角速度センサ32Sの出力を検出しステップS44で走行車体1のローリング傾斜角が許容範囲になればステップS45で左右後送りポンプ21と左右前送りポンプ22の駆動を停止する。
図8は、走行車体1の前後傾斜を検出する角速度センサ32Sによる水平制御のフローチャート図である。
ステップS61で角速度センサ32Sの傾斜信号を読み取り、ステップS62の傾斜判断が前上がりであれば、ステップS63、64で右前後送りポンプ24と左前後送りポンプ26を駆動して後液体タンク17L、17Rから前液体タンク18L、18Rへ水を送り、ステップS66で再び走行車体1の傾斜を読み、ステップS66で傾斜角度が許容範囲になれば、ステップS67で右前後送りポンプ24と左前後送りポンプ26の駆動を停止する。
ステップS62の傾斜判断が後上がりであれば、ステップS71、72で右前後送りポンプ24と左前後送りポンプ26を駆動して前液体タンク18L、18Rから後液体タンク17L、17Rへ水を送り、ステップS73で再び走行車体1の傾斜を読み、ステップS74で傾斜角度が許容範囲になれば、ステップS75で右前後送りポンプ24と左前後送りポンプ26の駆動を停止する。
図9は、後液体タンク17L、17R及び前液体タンク18L、18Rの少なくとも1つに貯留した液体肥料、あるいは薬剤を混和させた潅水の混合率を調整する操作を示す。なお、液体肥料とは、ペースト肥料等の流動性のあるものである。また、薬剤とは、苗の根部、あるいは圃場で繁殖している病気の原因となる雑菌やウィルスを駆除する殺菌剤や、移植後の苗に虫や鳥獣が嫌う成分を付与する忌避剤等である。
図9では、ステップS50で濃度増ボタン46または濃度減ボタン47を操作して潅水中の肥料濃度、または薬剤濃度を選択し、ステップS51で第1から第4のタンクバルブ開閉スイッチ48、49、50、51を操作して後液体タンク17L、17R及び前液体タンク18L、18Rから水及び肥料または薬剤を放出させるかどうかを各々選択し、ステップS52で潅水量増ボタン44または潅水量減ボタン45を操作して潅水量の増減を選択すると、ステップS53で設定に合わせた出力で潅水ポンプモータ35を作動させ、潅水ポンプ36から水が放出される。
上記のステップS51において、第1から第4のタンクバルブ開閉スイッチ48、49、50、51のうち、任意のタンクバルブ開閉スイッチを操作して任意の液体タンクから貯留物を放出させないことにより、肥料、または薬剤が不要な場所(土壌が肥沃な圃場、ハウス内などの管理環境)やでは水だけを供給することを選択できる。また、潅水に肥料と薬剤を両方混和させている作業においては、肥料または薬剤のうち、混和が不要な場所では任意に供給を停止できるので、肥料や薬剤の消費量が抑えられると共に、過剰な肥料や薬剤の供給による弊害の発生が防止される。
これにより、所定の濃度の肥料または薬剤が含まれる水が、苗の植付と共に圃場に供給され、根部が土中に定着していない状態でも苗が適量の水や肥料を吸収しやすくなるので、苗の生育が安定する。
また、植付前に苗に付着した、あるいは圃場に生息して繁殖した雑菌やウィルスを駆除することにより、苗が病気で枯れることや生育不良を起こすことが防止されると共に、収穫作物の品質や収量、あるいは商品価値(見た目等)の低下が防止される。
また、植付後に虫や鳥獣が苗に近付きにくくなることにより、苗が食べられることを防止できるので、収穫量の減少が防止される。
なお、後液体タンク17L、17R及び前液体タンク18L、18Rには、化学変化や相互作用により悪影響が生じない組み合わせであれば、水、肥料、薬剤を各々貯留しておき、潅水中に肥料と薬剤が所定濃度ずつ含有されてもよい。また、水の中にあらかじめ肥料や薬剤を溶かしておき、潅水時に混ざり合わせてもよい。
1 走行車体
3 苗植付装置
10L 左駆動輪
10R 左右駆動輪
12L 左前輪
12R 左右前輪
17L 後側左液体タンク
17L 後側左液体タンク
17R 後側右液体タンク
18L 前側左液体タンク
18R 前側右液体タンク
24 前後右正逆送りポンプ
26 前後左正逆送りポンプ
30 制御装置
31L 左走行クラッチ
31LS 左クラッチセンサ
31R 右走行クラッチ
31RS 右クラッチセンサ
32S 傾斜センサ
42 入力装置
36 潅水ポンプ(潅水装置)

Claims (2)

  1. 走行車体(1)に液体を貯める複数の液体タンク(18L、18R、17L、17R)を搭載して苗植付装置(3)の苗移植時に潅水する苗移植機において、
    前記各液体タンク(18L、18R、17L、17R)の間に設けられた正逆送りポンプ(21、22、24、26)と、
    前記走行車体(1)を走行させる走行装置の左右駆動輪(10L)、(10R)への動力伝動を行う左走行クラッチ(31L)と右走行クラッチ(31R)の入・切を検出する左クラッチセンサ(31LS)と右クラッチセンサ(31RS)とを備え、
    前記左クラッチセンサ(31LS)と前記右クラッチセンサ(31RS)の内いずれかがクラッチ切を検出した場合、そのクラッチ切を検出した側に配置する液体タンク(18L、18R、17L、17R)へ、前記クラッチ切が検出されていない側の前記液体タンク(18L、18R、17L、17R)から送水するように、前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)の駆動を制御することを特徴とする苗移植機。
  2. 前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)の制御装置(30)に清掃モードを設け、前記清掃モード時に前記正逆送りポンプ(21、22、24、26)を所定時間正逆転駆動して前記液体タンク(18L、18R、17L、17R)及び連結パイプ内を循環させることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
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