JP7102205B2 - 測位装置及び測位プログラム - Google Patents

測位装置及び測位プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7102205B2
JP7102205B2 JP2018082438A JP2018082438A JP7102205B2 JP 7102205 B2 JP7102205 B2 JP 7102205B2 JP 2018082438 A JP2018082438 A JP 2018082438A JP 2018082438 A JP2018082438 A JP 2018082438A JP 7102205 B2 JP7102205 B2 JP 7102205B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moving body
coefficient
beacon
time
positioning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018082438A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019190945A (ja
Inventor
茂生 内田
悠 吉家
彰彦 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba TEC Corp filed Critical Toshiba TEC Corp
Priority to JP2018082438A priority Critical patent/JP7102205B2/ja
Priority to US16/293,708 priority patent/US11262432B2/en
Publication of JP2019190945A publication Critical patent/JP2019190945A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7102205B2 publication Critical patent/JP7102205B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S5/00Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations
    • G01S5/02Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations using radio waves
    • G01S5/0294Trajectory determination or predictive filtering, e.g. target tracking or Kalman filtering
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S11/00Systems for determining distance or velocity not using reflection or reradiation
    • G01S11/02Systems for determining distance or velocity not using reflection or reradiation using radio waves
    • G01S11/06Systems for determining distance or velocity not using reflection or reradiation using radio waves using intensity measurements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S5/00Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations
    • G01S5/02Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations using radio waves
    • G01S5/0205Details
    • G01S5/0226Transmitters
    • G01S5/0231Emergency, distress or locator beacons

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Navigation (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Description

本発明の実施形態は、測位装置及びコンピュータを当該測位装置として機能させるための測位プログラムに関する。
測位システムの一態様として、衛星測位システムがある。衛星測位システムは、人工衛星を使用して地上における測位対象の現在位置を測位する。衛星測位システムは、人工衛星からの信号が届く環境下において、高精度の測位が可能である。衛星測位システムは、室内又は地下空間等のように人工衛星からの信号が届かない環境下においては、測位が不安定になったり不可能になったりする。
測位システムの別態様として、自律航法(Dead Reckoning)と称される測位システムがある。自律航法は、加速度センサ、ジャイロセンサ(角速度センサ)、地磁気センサ(電子コンパス)等を使って測位対象の移動方向(方位角)と移動量(距離)とを計測し、測位対象の測位を行う。自律航法は、室内又は地下空間でも測位が可能である。
自律航法には、歩行者が携帯する端末のセンサを利用して当該歩行者の位置を計測するPDR(Pedestrian Dead Reckoning)と、車両等の移動体に備えられたセンサを利用して当該移動体の位置を計測するCDR(Cart Dead Reckoning)とがある。CDRの場合、測位の精度は、移動体が移動する面の状態によって変わる。例えば、移動体が滑らかな面を移動する場合と凹凸のある面を移動する場合とでは、同じ速度であってもセンサ値から求まる移動速度には差分が生じる。移動速度に差分が生じると移動量の誤差となる。CDRは、単位時間当たりの移動方向と移動量とを積算して測位するため、移動量の誤差は測位精度の低下につながる。
特開2016-206017号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、移動体が移動する面の状態に拘わらず当該移動体の位置を精度良く測定できる測位装置を提供しようとするものである。
一実施形態において、測位装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、記憶部と、測位部とを備える。第1の取得部は、凹凸のある床面の材質によって区分される複数の区分領域にそれぞれビーコン信号を発信する複数のビーコン発信器が配置された測位領域の床面に接して移動する移動体が備えるセンサの測定値から、単位時間毎に、前記移動体の移動方向を示す方位角と、単位時間当たりの移動に伴い前記移動体に生じる角速度とを取得する。第2の取得部は、単位時間毎に、前記移動体が備える強度測定部で測定される前記ビーコン信号の受信強度が最大となる前記ビーコン発信器の識別情報と受信強度とを取得する。記憶部は、前記複数の区分領域にそれぞれ関連付けて、前記移動体の移動速度と前記角速度の標準偏差との間で成り立つ関係式の係数を記憶する。測位部は、前記ビーコン発信器毎に、前記第2の取得部で単位時間毎に取得した前記受信強度が最大となる時刻を検出し、前記検出された時刻における前記移動体の相対座標で示される位置を前記受信強度が最大のビーコン信号を発信する前記ビーコン発信器の絶対座標とし、かつ、前記受信強度が最大のビーコン信号を発信する前記ビーコン発信器が配置された前記区分領域に関連付けられて前記記憶部に記憶された前記係数を取得する。測位部は、前記取得した係数と前記第1の取得部で取得した前記角速度の標準偏差とから前記区分領域における前記移動体の移動速度を算出し、前記算出された移動速度と前記第1の取得部で取得した前記移動体の方位角のそれぞれの積算データに基づいて、第1の前記ビーコン発信器の絶対座標とした前記移動体の相対座標で示される第1の位置から第2の前記ビーコン発信器の絶対座標とした前記移動体の相対座標で示される第2の位置までを結ぶ前記移動体の移動軌跡を算出する。
前記関係式は、前記移動体の移動速度をS、前記移動体の角速度の標準偏差をW、前記移動体が接して移動する前記測位領域の床面の材質に依存する第1係数及び第2係数をa及びbとしたとき、
S=a*W+b
が成り立つ一次関係式であり、前記記憶部が記憶する係数は、前記第1係数及び前記第2係数である。
測位装置の一実施形態に係る測位システムの全体構成図。 図1に示した測位システムの運用例を示す模式図。 第1の実施形態に係る測位装置の要部回路構成を示すブロック図。 図3に示した第1テーブルに記述されるデータの一例を示す模式図。 図3に示した第2テーブルに記述されるデータの一例を示す模式図。 図3に示した第3テーブルに記述されるデータの一例を示す模式図。 図3に示した第4テーブルに記述されるデータの一例を示す模式図。 第1の実施形態において、測位装置のプロセッサが測位プログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図。 第1の実施形態において、測位装置のプロセッサが測位プログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図。 第1の実施形態において、測位装置のプロセッサが測位プログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図。 第2の実施形態に係る測位装置の要部回路構成を示すブロック図。 第2の実施形態において、測位装置のプロセッサが測位プログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図。 第2の実施形態の説明図。
以下、移動体が移動する面の状態に拘わらず当該移動体の位置を精度良く測定できる測位装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、測位装置の一実施形態に係る測位システム100の全体構成図である。測位システム100は、複数のビーコン発信器10(10A,10B,10C,10D,…)と、測位装置20と、ネットワーク30とを含む。ネットワーク30は、例えばBluetooth(登録商標)の通信規格に則り、ビーコン発信器10と測位装置20との間の近距離無線通信を可能とするものである。
図2は、図1に示した測位システム100の運用例を示す模式図である。測位システム100は、測位領域A0内を移動する移動体CAを測位対象とし、測位装置20によって、当該移動体CAの測位領域A0内における位置を測定する。測位領域A0は、例えば店舗、工場、倉庫、オフィス等の建物内又は地下空間等、人工衛星からの信号が届かない環境下を想定する。測位領域A0は、人工衛星からの信号が届く環境下を想定してもよい。移動体CAは、例えば店舗で使用されるショッピングカート等のように人力で移動するものであってもよいし、工場、倉庫などで使用されるフォークリフト、電動カート等のように動力で動くものであってもよい。また、移動体CAの車輪は特に問わない。円柱型のタイヤでもよいしキャタピラでもよい。あるいは球体であってもよい。また、必ずしも転がらないものであってもよい。
測位領域A0は、複数の区分領域A1,A2,…に区分される。測位領域A0は、移動体CAが接して移動する面の状態によって複数の区分領域A1,A2,…に区分される。具体的には区分領域A1,A2,…は、面の材質によって区分される。すなわち測位領域A0は、区分領域内の面の材質が、隣接する他の区分領域の面の材質とは異なるように区分される。説明の便宜上、図2では2つの区分領域A1,A2のみを示すが、区分領域の数はこれに限定されないのは言うまでもない。
ビーコン発信器10(10A,10B,10C,10D,…)は、測位領域A0内に点在するように互いに離間して配置される。ビーコン発信器10は、各区分領域A1,A2,…に少なくとも1つは配置される。ビーコン発信器10の数は、特に限定されるものではない。測位領域A0の面積、区分領域A1,A2,…の数、仕切り又は障害物の有無等を考慮し、測位システム100として適切な数のビーコン発信器10が測位領域A0内の適所に配置される。
ビーコン発信器10は、ビーコン信号を発信する。典型的にはビーコン発信器10は、BLE(Bluetooth Low Energy)規格によるBluetoothビーコン信号を繰り返し発信する。ビーコン発信器10は、Bluetoothビーコン信号以外のビーコン信号を発信するものであってもよい。ビーコン信号には、各ビーコン発信器10を特定する識別情報としてビーコンIDが含まれる。ビーコンIDは、ビーコン発信器10毎に異なる値が設定される。
測位装置20は、測位対象である移動体CAに備えられ、移動体CAの移動に伴って測位領域A0内を移動する。測位装置20は、各ビーコン発信器10から発信されるビーコン信号を受信するための無線ユニットを備えている。測位装置20は、CDRの技術を利用して移動体CAの位置を測定するための測位機能を有している。すなわち測位装置20は、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ等のセンサユニットを備えており、これらのセンサ信号に基づいて移動体CAがどの方向にどの程度移動したかという情報、つまりは移動方向(方位角)と移動量(距離)とを計測する。測位装置20は、例えば測位開始時刻における移動体CAの位置を基点(0,0)とした相対座標系において、現時点の移動体CAの位置を表す二次元座標、いわゆる相対座標(PDRx,PDRy)を、移動体CAの移動方向と移動量との積算データから求める。
図3は、測位装置20の要部回路構成を示すブロック図である。測位装置20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶装置23、時計24、タッチパネル25、センサユニット26、無線ユニット27及びシステム伝送路28を備える。システム伝送路28は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路28は、プロセッサ21と、メインメモリ22、補助記憶装置23、時計24、タッチパネル25、センサユニット26及び無線ユニット27とを相互に接続する。プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶装置23がシステム伝送路28で接続されることにより、測位装置20のコンピュータが構成される。
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、測位装置20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ21は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ22は、プロセッサ21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶装置23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶装置23となり得る。補助記憶装置23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ21での処理によって作成されたデータを保存する。補助記憶装置23は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計24は、時刻を計時する。プロセッサ21は、時計24によって計時されている時刻を現在時刻として処理する。
タッチパネル25は、測位装置20の入力デバイス及び表示デバイスとして機能する。タッチパネル25は、測位装置20のユーザによる操作入力を受け付ける。タッチパネル25は、測位装置20のユーザに対して必要な情報の表示を行う。必要な情報とは、測位結果の情報を含む。
センサユニット26は、CDR用のセンサ群である加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ等を含む。加速度センサは、測位装置20の加速度を検出する。ジャイロセンサは、測位装置20の回転角速度を検出する。地磁気センサは、測位装置20の周囲における磁場の向きを計測し、方位を検出する。
無線ユニット27は、ビーコン発信器10から発信されるビーコン信号を受信する。無線ユニット27は、複数のビーコン発信器10から発信されるビーコン信号を受信可能である。無線ユニット27は、強度測定部271を有しており、ビーコン信号を受信する毎に、強度測定部271でその受信強度、いわゆるRSSI(Received Signal Strength Indication)を測定する。無線ユニット27は、受信したビーコン信号のビーコンIDと、そのビーコン信号を受信したときのRSSI値とを含むビーコンデータを、プロセッサ21へと出力する。
かかる構成の測位装置20は、プロセッサ21を主体とするコンピュータが、ハードウェアと協働して、取得部211及び測位部212として機能するように構成されている。ハードウェアは、例えばメインメモリ22、補助記憶装置23、時計24、タッチパネル25、センサユニット26、無線ユニット27等である。
取得部211は、測位領域A0を移動する移動体CAが備えるセンサユニット26の測定値から、単位時間毎に当該移動体CAの移動方向を示す方位角と、当該移動体CAの移動に伴って生じている角速度とを取得する。
測位部212は、単位時間毎に移動体CAが位置する区分領域A1,A2,…を特定する。測位部212は、特定された区分領域A1,A2,…に関連付けられた係数を記憶部から取得する。係数及び記憶部については、後述する。測位部212は、記憶部から取得した係数と取得部211で取得した角速度の標準偏差とから区分領域A1,A2,…における移動体CAの移動速度を算出する。測位部212は、算出された移動速度と取得部211で取得した移動体CAの方位角とから移動体CAの位置を測定する。
測位装置20は、上述した取得部211及び測位部212としての機能を実現させるために、補助記憶装置23に、第1テーブル231、第2テーブル232、第3テーブル233及び第4テーブル234を記憶している。また測位装置20は、メインメモリ22又は補助記憶装置23において測位プログラムを記憶する。
図4は、第1テーブル231に記述されるデータの一例である。図示するように第1テーブル231は、時刻と関連付けて、ビーコンIDとRSSI値とを記述するための領域を有する。
プロセッサ21は、時計24によって計時される時刻が例えば1秒を経過する毎に、無線ユニット27から出力されるビーコンデータを取得する。このとき、無線ユニット27において複数のビーコン信号を受信していた場合には、プロセッサ21は、それぞれのビーコンデータを取得する。プロセッサ21は、1秒を経過する毎に、取得したビーコンデータのなかから、強度測定部271で測定されるRSSI値が最も大きいビーコンデータを抽出し、時刻とともに、そのビーコンデータのビーコンIDとRSSI値とを第1テーブル231に記述する。
図5は、第2テーブル232に記述されるデータの一例である。図示するように第2テーブル232は、時刻と関連付けて、相対座標(PDRx,PDRy)、角度(°)、角速度(rad/s)、第1係数a、第2係数b及び移動速度(m/s)を記述するための領域を有する。角度(°)は、測位対象の移動方向、つまりは方位角を示す。第1係数a及び第2係数bについては、後述する。
プロセッサ21は、時計24によって計時される時刻が例えば1秒経過する毎に、センサユニット26のセンサ信号から求まる相対座標(PDRx,PDRy)、角度(°)及び角速度(rad/s)を第2テーブル232に記述する。プロセッサ21は、測位プログラムに従った情報処理において、第1係数a、第2係数b及び移動速度(m/s)を第2テーブル232に記述する。ここにプロセッサ21を主体とするコンピュータは、取得部211として機能する。
図6は、第3テーブル233に記述されるデータの一例である。図示するように第3テーブル233は、ビーコン発信器10のビーコンIDに関連付けて、マップ情報MAPを記述するための領域を有する。
マップ情報MAPは、測位領域A0を区分した区分領域A1,A2,…に対して一意に設定された識別情報である。例えば図2において、一方の区分領域A1に対してはマップ情報MAP1が設定されており、他方の区分領域A2に対してはマップ情報MAP2が設定されている。ビーコンIDが「100」のビーコン発信器10Aと、ビーコンIDが「200」のビーコン発信器10Bとは、MAP情報MAP1が設定された区分領域A1に配置されている。ビーコンIDが「300」のビーコン発信器10Cと、ビーコンIDが「400」のビーコン発信器10Dとは、MAP情報MAP2が設定された区分領域A2に配置されている。このようなレイアウト例の場合、例えば測位システム100の管理者は、図6に示されるデータが記述された第3テーブル233を作成し、補助記憶装置23に保存する。
図7は、第4テーブル234に記憶されるデータの一例である。図示するように第4テーブル234は、マップ情報MAPに関連付けて、第1係数aと第2係数bとを記述するための領域を有する。
移動体CAに備えられたセンサユニット26を利用して当該移動体CAの位置測位を行うCDRにおいては、移動体CAの移動速度S(m/s)と、当該移動体CAの角速度(rad/s)の標準偏差Wとの間に、関係式、すなわち下記の数式(1)で示される一次関数の関係がある。
S=a*W+b …(1)
数式(1)において、“a”は第1係数aである。“b”は第2係数bである。第1係数a及び第2係数bは、移動体CAが接して移動する測位領域A0の面の材質に依存する。例えば測位システム100の管理者は、区分領域A1の面の材質に対して数式(1)が成り立つ第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」を求める。管理者は、区分領域A2の面の材質に対して数式(1)が成り立つ第1係数a「C21」及び第2係数b「C22」を求める。管理者は、区分領域A1,A2,…毎に設定されたマップ情報MAP1,MAP2と関連付けて、その区分領域A1,A2,…に対して求められた第1係数a及び第2係数bを記述した第4テーブル234を作成し、補助記憶装置23に保存する。
なお、関係式は、必ずしも(1)式の一次関数に限定されるものではない。
ここに、第3テーブル233及び第4テーブル234は、測位領域A0を区分する複数の区分領域A1,A2,…にそれぞれ関連付けて、移動体CAの移動速度S(m/s)と角速度(rad/s)の標準偏差Wとの間で成り立つ関係式の第1係数a及び第2係数bを記憶する記憶部を構成する。
かかる構成の測位装置20は、プロセッサ21が測位プログラムに従って情報処理を実行することにより、測位部212としての機能を実現する。
図8乃至図10は、プロセッサ21が測位プログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。なお、当該処理を開始する前に、第1テーブル231、第2テーブル232、第3テーブル233及び第4テーブル234には、それぞれ一例として、図4乃至図7に示すデータが記述されていることを前提とする。
測位装置20のオペレータは、タッチパネル25を操作して、測位プログラムの起動を指令する。この指令により測位プログラムが起動すると、プロセッサ21は、図8の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。先ずプロセッサ21は、Act1として、初期化を行う。この初期化により、第1時刻エリアt及び第2時刻エリアTがクリアされる。また、第1ワークエリアM11,第2ワークエリアM12,第3ワークエリアM13,第4ワークエリアM14,第5ワークエリアM15、第6ワークエリアM21,第7ワークエリアM22,第8ワークエリアM23,第9ワークエリアM24及び第10ワークエリアM25がクリアされる。第1時刻エリアt及び第2時刻エリアTと、第1乃至第10ワークエリアM11,M12,M13,M14,M15,M21,M22,M23,M24及びM25とは、いずれもメインメモリ22の不揮発性メモリ領域に確保されている。
測位プログラムが起動すると、タッチパネル25に測位開始時刻TM1と測位終了時刻TM2との入力ボックスが表示される。測位装置20のオペレータは、タッチパネル25を操作して、入力ボックスに測位開始時刻TM1と測位終了時刻TM2とを入力する。例えばオペレータは、測位開始時刻TM1として“10:10:10”を入力し、測位終了時刻TM2として“10:11:00”を入力する。なお、測位終了時刻TM2の入力は、省略してもよい。
初期化を終えたプロセッサ21は、Act2として測位開始時刻TM1と測位終了時刻TM2とが入力されるのを待ち受ける。少なくとも測位開始時刻TM1が入力されると、プロセッサ21は、Act2においてYESと判断し、Act3へと進む。プロセッサ21は、Act3として第1時刻エリアtに測位開始時刻TM1を記述し、第2時刻エリアTに測位終了時刻TM2を記述する。測位終了時刻TM2が入力されていない場合には、時計24によって計時されている現在の時刻を第2時刻エリアTに記述する。
プロセッサ21は、Act4として第1テーブル231を検索し、第1時刻エリアtの時刻に関連付けて記述されているビーコンデータのRSSI値を検出する。プロセッサ21は、Act5として同ビーコンデータのビーコンIDを取得する。プロセッサ21は、Act6として、Act5の処理で取得したビーコンIDで第3テーブル233を検索し、当該ビーコンIDに関連付けて記述されているマップ情報MAPを取得する。プロセッサ21は、Act7として、Act6の処理で取得したマップ情報MAPで第4テーブル234を検索し、当該マップ情報MAPに関連付けて記述されている第1係数a及び第2係数bを取得する。
プロセッサ21は、Act8として第1乃至第5ワークエリアM11~M15にデータをセットする。すなわちプロセッサ21は、第1ワークエリアM11にAct5の処理で取得したビーコンIDをセットする。プロセッサ21は、第2ワークエリアM12に第1時刻エリアtの時刻をセットする。プロセッサ21は、第3ワークエリアM13にAct4の処理で検出したRSSI値をセットする。プロセッサ21は、第4ワークエリアM14にAct6の処理で取得したマップ情報MAPをセットする。プロセッサ21は、第5ワークエリアM5にAct7の処理で取得した第1係数a及び第2係数bをセットする。
例えばオペレータが測位開始時刻TM1として“10:10:10”を入力した場合、第1ワークエリアM11にはビーコンID「100」がセットされる。第2ワークエリアM12には時刻“10:10:10”がセットされる。第3ワークエリアM13にはRSSI値「-83」がセットされる。第4ワークエリアM14にはマップ情報「MAP1」がセットされる。第5ワークエリアM5には第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」がセットされる。
Act8の処理を終えると、プロセッサ21は、図9のAct9の処理へと進む。プロセッサ21は、Act9として第1時刻エリアtの時刻をx秒だけ更新する。x秒は任意である。本実施形態では、x秒を1秒とする。第1時刻エリアtの時刻を更新すると、プロセッサ21は、Act10として更新後の第1時刻エリアtの時刻が第2時刻エリアTの時刻を超えたか否かを確認する。第1時刻エリアtの時刻が第2時刻エリアTの時刻を超えた場合、プロセッサ21は、Act10においてYESに進む。プロセッサ21は、この情報処理を終了する。
第1時刻エリアtの時刻が第2時刻エリアTの時刻を超えていない場合には、プロセッサ21は、Act10においてNOに進む。プロセッサ21は、Act11として第1テーブル231を検索し、第1時刻エリアtの時刻に関連付けて記述されているビーコンデータのRSSI値を検出する。プロセッサ21は、Act12として同ビーコンデータのビーコンIDを取得する。プロセッサ21は、Act13として、Act12の処理で取得したビーコンIDが、第1ワークエリアM11にセットされているビーコンIDと一致するか否かを確認する。
Act9において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:11”に更新された場合、Act12の処理で取得したビーコンIDは「100」であり、第1ワークエリアM11にセットされているビーコンIDと一致する。両ビーコンIDが一致する場合、プロセッサ21は、Act13においてYESに進む。
プロセッサ21は、Act14として、Act11の処理で検出したRSSI値が、第3ワークエリアM13にセットされているRSSI値以上であるか否かを確認する。Act11の処理で検出したRSSI値が第3ワークエリアM13のRSSI値に満たない場合、プロセッサ21は、Act14においてNOに進む。プロセッサ21は、Act9の処理に戻る。
Act11の処理で検出したRSSI値が第3ワークエリアM13のRSSI値以上の場合には、プロセッサ21は、Act14においてYESに進む。プロセッサ21は、Act15として第2ワークエリアM12のデータと、第3ワークエリアM13のデータとを更新する。すなわちプロセッサ21は、第2ワークエリアM12のデータを第1時刻エリアtの時刻に書き換える。プロセッサ21は、第3ワークエリアM13のデータを、Act11の処理で検出したRSSI値に書き換える。その後、プロセッサ21は、Act9の処理に戻る。
Act9において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:11”に更新された場合、Act11の処理で検出したRSSI値は「-80」であり、第3ワークエリアM13のRSSI値以上である。したがって、Act15の処理により、第2ワークエリアM12のデータが“10:10:11”に書き換えられる。また、第3ワークエリアM13のデータが「-80」に書き換えられる。
Act9の処理に戻ることで、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:12”に更新される。このとき、Act11の処理で検出したRSSI値は「-84」であり、第3ワークエリアM13のRSSI値「-80」よりも小さい。Act12の処理で取得したビーコンIDは、第1ワークエリアM11にセットされているビーコンIDと一致する。したがって、第2ワークエリアM12及び第3ワークエリアM13のデータは書き換えられない。続いて、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:13”に更新された場合も、“10:10:12”に更新された場合と同様に動作する。
かくして、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:13”になった場合には、第1ワークエリアM11には、ビーコンID「100」がセットされている。第2ワークエリアM12には、時刻“10:10:11”がセットされている。第3ワークエリアM13には、RSSI値「-80」がセットされている。第4ワークエリアM14には、マップ情報「MAP1」がセットされている。第5ワークエリアM15には、第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」がセットされている。第2ワークエリアM12にセットされている時刻“10:10:11”は、測位装置20がビーコンID「100」のビーコン信号を最大の受信強度で受信した時刻である。
Act9において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:14”に更新されると、Act12の処理で取得されるビーコンIDが「200」となる。したがって、Act13において、両ビーコンIDが不一致と判定される。
両ビーコンIDが不一致と判定されると、プロセッサ21は、Act13においてNOに進む。プロセッサ21は、Act16として、Act12の処理で取得したビーコンIDで第3テーブル233を検索し、当該ビーコンIDに関連付けて記述されているマップ情報MAPを取得する。プロセッサ21は、Act17として、Act16の処理で取得したマップ情報MAPで第4テーブル234を検索し、当該マップ情報MAPに関連付けて記述されている第1係数a及び第2係数bを取得する。
プロセッサ21は、Act18として第6乃至第10ワークエリアM21~M25にデータをセットする。すなわちプロセッサ21は、第6ワークエリアM21にAct12の処理で取得したビーコンIDをセットする。プロセッサ21は、第7ワークエリアM22に第1時刻エリアtの時刻をセットする。プロセッサ21は、第8ワークエリアM23にAct11の処理で検出したRSSI値をセットする。プロセッサ21は、第9ワークエリアM24にAct16の処理で取得したマップ情報MAPをセットする。プロセッサ21は、第10ワークエリアM25にAct17の処理で取得した第1係数a及び第2係数bをセットする。
したがって、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:14”に更新された場合、第6ワークエリアM21にはビーコンID「200」がセットされる。第7ワークエリアM22には時刻“10:10:14”がセットされる。第8ワークエリアM23にはRSSI値「-86」がセットされる。第9ワークエリアM24にはマップ情報「MAP1」がセットされる。第10ワークエリアM25には第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」がセットされる。
Act18の処理を終えると、プロセッサ21は、図10のAct19の処理へと進む。プロセッサ21は、Act19として第1時刻エリアtの時刻をさらにx秒だけ更新する。プロセッサ21は、Act20として更新後の第1時刻エリアtの時刻が第2時刻エリアTの時刻を超えたか否かを確認する。第1時刻エリアtの時刻が第2時刻エリアTの時刻を超えた場合、プロセッサ21は、Act20においてYESに進む。プロセッサ21は、この情報処理を終了する。
第1時刻エリアtの時刻が第2時刻エリアTの時刻を超えていない場合には、プロセッサ21は、Act20においてNOに進む。プロセッサ21は、Act21として第1テーブル231を検索し、第1時刻エリアtの時刻に関連付けて記述されているビーコンデータのRSSI値を検出する。プロセッサ21は、Act22として同ビーコンデータのビーコンIDを取得する。プロセッサ21は、Act23として、Act22の処理で取得したビーコンIDが、第6ワークエリアM21にセットされているビーコンIDと一致するか否かを確認する。
Act19において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:15”に更新された場合、Act22の処理で取得したビーコンIDは「200」である。ビーコンID「200」は、第6ワークエリアM21にセットされているビーコンIDと一致する。両ビーコンIDが一致する場合、プロセッサ21は、Act23においてYESに進む。
プロセッサ21は、Act24として、Act21の処理で検出したRSSI値が、第8ワークエリアM23にセットされているRSSI値以上であるか否かを確認する。Act21の処理で検出したRSSI値が、第8ワークエリアM23のRSSI値に満たない場合、プロセッサ21は、Act24においてNOに進む。プロセッサ21は、Act19の処理に戻る。
Act21の処理で検出したRSSI値が、第8ワークエリアM23のRSSI値以上の場合には、プロセッサ21は、Act24においてYESに進む。プロセッサ21は、Act25として第7ワークエリアM22のデータと、第8ワークエリアM23のデータとを更新する。すなわちプロセッサ21は、第7ワークエリアM22のデータを第1時刻エリアtの時刻に書き換える。プロセッサ21は、第8ワークエリアM23のデータを、Act21の処理で検出したRSSI値に書き換える。その後、プロセッサ21は、Act19の処理に戻る。
Act19において、第1時刻のデータが“10:10:15”に更新された場合、Act21の処理で検出したRSSI値は「-82」であり、第8ワークエリアM23のRSSI値以上である。したがって、Act25の処理により、第7ワークエリアM22のデータが“10:10:15”に書き換えられる。また、第8ワークエリアM23のデータが「-82」に書き換えられる。
Act19の処理に戻ることで、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:16”に更新される。このとき、Act21の処理で検出したRSSI値は「-85」であり、第8ワークエリアM23のRSSI値「-82」よりも小さい。Act22の処理で取得したビーコンIDは、第6ワークエリアM21のビーコンID「200」と一致する。したがって、第7ワークエリアM22及び第8ワークエリアM23のデータは書き換えられない。第1時刻エリアtの時刻が“10:10:17”に更新された場合も同様である。
かくして、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:17”になった時点では、第6ワークエリアM21にはビーコンID「200」がセットされている。第7ワークエリアM22には時刻“10:10:15”がセットされている。第8ワークエリアM23にはRSSI値「-82」がセットされている。第9ワークエリアM24にはマップ情報「MAP1」がセットされている。第10ワークエリアM25には第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」がセットされている。第7ワークエリアM22にセットされている時刻“10:10:15”は、測位装置20がビーコンID「200」のビーコン信号を最大の受信強度で受信した時刻である。
Act19において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:18”に更新されると、Act22の処理で検出されるビーコンIDが「300」となる。したがって、Act23において、両ビーコンIDが不一致と判定される。
両ビーコンIDが不一致と判定されると、プロセッサ21は、Act23においてNOに進む。プロセッサ21は、Act26として、第2テーブル232の、第2ワークエリアM12にセットされている時刻“10:10:11”から第7ワークエリアM22にセットされている時刻“10:10:15”までの第1係数a及び第2係数bの各エリアに、それぞれ第5ワークエリアM15にセットされている第1係数a「C11」と第2係数b「C12」とを記述する。
Act26の処理を終えると、プロセッサ21は、Act27として、Act26において第1係数a及び第2係数bが記述された時刻に対する移動体CAの移動速度を算出する。すなわちプロセッサ21は、各時刻の角速度から、時刻毎に角速度の標準偏差Wを算出する。プロセッサ21は、時刻“10:10:11”から時刻“10:10:15”までの各時刻に対し、時刻毎に角速度の標準偏差Wと、第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」とを、数式(1)の一次関数に当て嵌めて、移動速度Sを算出する。プロセッサ21は、時刻“10:10:11”から時刻“10:10:15”までの各時刻に対し、時刻毎に算出した移動速度Sを、第2テーブル232に記述する。
Act27の処理を終えると、プロセッサ21は、Act28として、第2ワークエリアM12にセットされている時刻“10:10:11”から第7ワークエリアM22にセットされている時刻“10:10:15”までの移動体CAの移動軌跡を算出する。すなわちプロセッサ21は、第1ワークエリアM11にセットされているビーコンID「100」で特定されるビーコン発信器10Aの絶対座標を、移動体CAの時刻“10:10:11”時点の相対座標で示される位置とする。同様に、プロセッサ21は、第6ワークエリアM21にセットされているビーコンID「200」で特定されるビーコン発信器10Bの絶対座標を、移動体CAの時刻“10:10:15”時点の相対座標で示される位置とする。そしてプロセッサ21は、第2テーブル232の時刻“10:10:11”から時刻“10:10:15”までの角度と移動速度のそれぞれの積算データに基づいて、ビーコン発信器10Aからビーコン発信器10Bまでを結ぶ移動体CAの移動軌跡を算出する。
ここに、プロセッサ21を主体とするコンピュータは、Act4乃至Act6及びAct11乃至Act16の処理により、単位時間毎に移動体CAが位置する区分領域A1,A2,…を特定する。同コンピュータは、Act7及びAct17の処理により、その区分領域A1,A2,…に関連付けられて第4テーブル234に記憶された第1係数a及び第2係数bを取得する。同コンピュータは、Act26及びAct27の処理により、その第1係数a及び第2係数bと角速度の標準偏差とから区分領域における移動体CAの移動速度を算出する。同コンピュータは、Act28の処理により、その移動速度と移動体CAの方位角とから測位領域A0における移動体Cの位置を測位する。すなわち同コンピュータは、測位部212として機能する。
Act28の処理を終えると、プロセッサ21は、Act29として第1乃至第5ワークエリアM11~M15のデータを、第6乃至第10ワークエリアのデータに書き換える。そしてプロセッサ21は、Act16の処理に戻る。すなわちプロセッサ21は、Act22の処理で取得したビーコンIDで第3テーブル233を検索し、当該ビーコンIDに関連付けて記述されているマップ情報MAPを取得する。プロセッサ21は、Act17として、Act16の処理で取得したマップ情報MAPで第4テーブル234を検索し、当該マップ情報MAPに関連付けて記述されている第1係数a及び第2係数bを取得する。
プロセッサ21は、Act18として第6乃至第10ワークエリアM21~M25にデータをセットする。すなわちプロセッサ21は、第6ワークエリアM21にAct22の処理で取得したビーコンIDをセットする。プロセッサ21は、第7ワークエリアM22に第1時刻エリアtの時刻をセットする。プロセッサ21は、第8ワークエリアM23にAct21の処理で検出したRSSI値をセットする。プロセッサ21は、第9ワークエリアM24にAct16の処理で取得したマップ情報をセットする。プロセッサ21は、第10ワークエリアM25にAct17の処理で取得した第1係数a及び第2係数bをセットする。
したがって、Act19において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:18”に更新された場合には、Act29の処理により、第1ワークエリアM11にはビーコンID「200」がセットされる。第2ワークエリアM12には時刻“10:10:15”がセットされる。第3ワークエリアM13にはRSSI値「-82」がセットされる。第4ワークエリアM14にはマップ情報「MAP1」がセットされる。第5ワークエリアM15には第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」がセットされる。また、Act18の処理により、第6ワークエリアM21にはビーコンID「300」がセットされる。第7ワークエリアM22には、時刻“10:10:18”がセットされる。第8ワークエリアM23には、RSSI値「-85」がセットされる。第9ワークエリアM24には、マップ情報「MAP2」がセットされる。第10ワークエリアM25には、第1係数a「C21」及び第2係数b「C22」がセットされる。
Act18の処理を終えると、プロセッサ21は、前述したように図10のAct19の処理へと進む。Act19において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:19”に更新されると、Act21の処理で検出したRSSI値は「-82」であり、第8ワークエリアM23のRSSI値以上である。したがって、Act25の処理により、第7ワークエリアM22のデータが“10:10:19”に書き換えられる。また、第8ワークエリアM23のデータが「-82」に書き換えられる。
Act25の処理を終えると、プロセッサ21は、前述したようにAct19の処理に戻る。Act19において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:20”に更新されると、Act21の処理で検出したRSSI値は「-81」であり、第8ワークエリアM23のRSSI値以上である。したがって再び、Act25の処理により、第7ワークエリアM22のデータが“10:10:20”に書き換えられる。また、第8ワークエリアM23のデータが「-81」に書き換えられる。
Act19において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:21”に更新されると、Act21の処理で検出したRSSI値は「-84」であり、第8ワークエリアM23のRSSI値よりも小さい。Act22の処理で取得したビーコンIDは「300」であり、第6ワークエリアM21のビーコンIDと一致する。したがって、第6ワークエリアM21乃至第10ワークエリアM25のデータは更新されない。
Act19において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:22”に更新されると、Act22の処理で検出されるビーコンIDが「400」となり、第6ワークエリアM21のビーコンIDと一致しない。したがってプロセッサ21は、前述したAct26乃至Act29の処理を実行する。
その結果、第2テーブル232の、時刻“10:10:15”から時刻“10:10:20”までの第1係数a及び第2係数bの各エリアに、それぞれ第5ワークエリアM15にセットされている第1係数a「C11」と第2係数b「C12」とが記述される。そして、第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」と、角速度の標準偏差Wとから、時刻“10:10:15”から時刻“10:10:20”までの各時刻における移動速度Sが算出される。移動速度は、第2テーブル232に記述される。さらに、時刻“10:10:15”から時刻“10:10:20”までの各時刻における移動速度と角度とに基づいて、その間の移動体CAの移動軌跡が算出される。
その後、第1ワークエリアM11にはビーコンID「300」がセットされる。第2ワークエリアM12には時刻“10:10:20”がセットされる。第3ワークエリアM13にはRSSI値「-81」がセットされる。第4ワークエリアM14にはマップ情報「MAP2」がセットされる。第5ワークエリアM15には第1係数「C21」及び第2係数「C22」がセットされる。そしてプロセッサ21は、Act16の処理に戻り、前述したのと同様の処理を繰り返す。
したがって、プロセッサ21が、次にAct26乃至Act29の処理を実行した際には、第2テーブル232の、時刻“10:10:20”以降の第1係数a及び第2係数bの各エリアに、それぞれ第5ワークエリアM15にセットされている第1係数a「C21」と第2係数b「C22」とが記述される。そして、第1係数a「C21」及び第2係数b「C22」と、角速度の標準偏差Wとから、時刻“10:10:20”以降の各時刻における移動速度Sが算出される。さらに、時刻“10:10:20”以降の各時刻における移動速度と角度とに基づいて、その間の移動体CAの移動軌跡が算出される。
このように、例えば図2に示すレイアウト例において、ビーコン発信器10Aからビーコン発信器10Bの方向に移動する移動体CAの移動速度は、区分領域A1に対して設定された第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」を用いて算出される。ビーコン発信器10Aとビーコン発信器10Bとは、いずれも区分領域A1に配置されている。第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」は、区分領域A1の移動体CAが移動する面の材質に対して、角速度(rad/s)の標準偏差Wとの間に成立する一次関数の係数a及び係数bである。したがって、ビーコン発信器10Aからビーコン発信器10Bまでの区間内においては、移動体CAの移動速度を精度よく算出することができる。
同レイアウト例において、ビーコン発信器10Bからビーコン発信器10Cの方向に移動する移動体CAの移動速度は、区分領域A1に対して設定された第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」を用いて算出される。ビーコン発信器10Bは、区分領域A1に配置されている。したがって、ビーコン発信器10Bから区分領域A1と区分領域A2との境界線BDを横切るまでの移動体CAの移動速度については精度よく算出することができる。
ビーコン発信器10Cは、区分領域A2に配置されている。したがって、境界線BDからビーコン発信器10Cまで移動体CAの移動速度については、精度よく算出できない可能性がある。しかし、その区間は測位領域A0内を移動体CAが移動する距離と比較すると極めて短い場合が多いので、大きな問題はない。
ビーコン発信器10Cからビーコン発信器10Dの方向に移動する移動体CAの移動速度は、区分領域A2に対して設定された第1係数a「C21」及び第2係数b「C22」を用いて算出される。ビーコン発信器10Cとビーコン発信器10Dとは、いずれも区分領域A2に配置されている。第1係数a「C21」及び第2係数b「C22」は、区分領域A2の移動体CAが移動する面の材質に対して、角速度(rad/s)の標準偏差Wとの間に成立する一次関数の係数a及び係数bである。したがって、ビーコン発信器10Cからビーコン発信器10Dまでの区間内においては、移動体CAの移動速度を精度よく算出することができる。
かくして本実施形態の測位装置20によれば、移動体CAが移動する面の状態に拘わらず、移動体CAの移動速度を精度よく算出できるので、移動体CAの位置を精度良く測定できる効果を奏する。特に、屋内又は屋外を問わず、材質が異なる面が接合された床面を移動体CAの測位領域A0とするような場合、適切なタイミングで床面の材質に適応した係数に変更するので、本実施形態の測位装置20は、その精度の面から大変に有効である。
本実施形態の測位装置20は、測位領域A0に配置されたビーコン発信器10から発信されるビーコン信号の受信強度を測定するための強度測定部271を有している。そして測位装置20のプロセッサ21は、強度測定部271で測定されたビーコン信号の受信強度が最も大きいビーコン発信器10を特定し、そのビーコン発信器10が位置する区分領域に移動体CAが位置していることを特定している。したがって測位装置20は、移動体CAが位置する区分領域を容易に特定することができる。
[第2の実施形態]
次に、移動体が移動する面の状態に拘わらず当該移動体の位置を精度良く測定できる測位装置の第2の実施形態について、図11乃至図13を用いて説明する。なお、第1の実施形態と共通する部分には同一符号を付し、その詳しい説明は省略する。
図11は、第2の実施形態における測位装置200の要部回路構成を示すブロック図である。測位装置200が第1の実施形態の測位装置20と異なる点は、プロセッサ210が、取得部211及び測位部212としての機能に加えて、再測位部213としての機能を有する点である。
再測位部213は、測位部212による測位結果から測位領域A0を移動する移動体CAの軌跡を求める。再測位部213は、移動体CAの軌跡が、隣接する2つの区分領域、例えば区分領域A1,A2の境界線BDを横切る地点を求める。再測位部213は、求めた地点を境に、隣接する2つの区分領域A1,A2のうち一方の区分領域A1に対してはその区分領域A1に関連付けられて第4テーブル234に記憶された第1係数a及び第2係数bを取得し、他方の区分領域A2に対してはその区分領域に関連付けられて第4テーブル234に記憶された第1係数a及び第2係数bを取得する。再測位部213は、区分領域A1,A2毎に取得した第1係数a及び第2係数bを使用して、移動体CAの位置を測位し直す。
図12は、測位装置200のプロセッサ210が測位プログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。図12は、第1の実施形態の同手順説明において、図10に示すAct28の処理とAct29の処理との間で実行される処理手順を示すものである。すなわち第2の実施形態においては、図10に示すAct28の処理とAct29の処理との間において、Act31乃至Act39の処理を実行する点が、第1の実施形態とは異なる。
すなわち、Act28において、移動体CAの移動軌跡を算出したプロセッサ210は、Act31として第1ワークエリアM11にセットされているビーコンIDで第3テーブル233を検索し、当該ビーコンIDに関連付けて記述されているマップ情報MAPを取得する。またプロセッサ210は、Act32として第6ワークエリアM21にセットされているビーコンIDで第3テーブル233を検索し、当該ビーコンIDに関連付けて記述されているマップ情報MAPを取得する。
プロセッサ210は、Act33として、Act31の処理で取得したマップ情報MAPとAct32の処理で取得したマップ情報MAPとが一致するか否かを確認する。一致する場合、プロセッサ210は、Act33においてYESに進む。プロセッサ210は、Act29の処理を実行する。両マップ情報MAPが一致しない場合には、プロセッサ210は、Act33においてNOに進む。プロセッサ210は、Act34乃至Act39の処理を実行する。
第1の実施形態で説明したように、図10のAct19において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:18”に更新され、Act26乃至Act28の処理が実行された場合には、ビーコン発信器10Aとビーコン発信器10Bとを結ぶ軌跡が算出される。このときは、Act31の処理で取得したマップ情報MAP1とAct32の処理で取得したマップ情報MAP1とは一致する。したがって、プロセッサ210は、Act33においてYESと判定し、Act34乃至Act39の処理をスキップしてAct29の処理を実行する。
一方、Act19の処理において、第1時刻エリアtの時刻が“10:10:22”に更新され、Act26乃至Act28の処理が実行された場合には、図13に示すように、ビーコン発信器10Bとビーコン発信器10Cとを結ぶ軌跡L1が算出される。このときは、Act31の処理で取得したマップ情報MAP1とAct32の処理で取得したマップ情報MAP2とが一致しない。したがって、プロセッサ210は、Act33においてNOと判定し、Act34乃至Act39の処理を実行する。
すなわちプロセッサ210は、移動体CAの軌跡L1が区分領域A1と区分領域A2との境界線BDを横切る交点Dを算出する。そしてプロセッサ210は、第2テーブル232に記憶されているデータを基に、移動体CAが交点Dに到達する時刻Txを算出する。前述したように、プロセッサ21は、第2テーブル232の時刻“10:10:15”から時刻“10:10:20”までの角度と移動速度のそれぞれの積算データに基づいて、ビーコン発信器10Bからビーコン発信器10Cまでを結ぶ移動体CAの移動軌跡を算出することができる。一方、区分領域A1と区分領域A2との境界線BDの位置は予め分かっている。そこで、移動体CAの移動軌跡が境界線BDを横切ったとされる時刻を、交点到達時刻Txとして算出する。
プロセッサ210は、Act36として、第2テーブル232の、第2ワークエリアM12に記述されている時刻“10:10:15”から、交点到達時刻Txまでの第1係数a及び第2係数bを、第5ワークエリアM15に記述されている第1係数a「C11」及び第2係数b「C12」とする。またプロセッサ210は、Act37として、第2テーブル232の、交点到達時刻Txから、第7ワークエリアM22に記述されている時刻“10:10:20”までの第1係数a及び第2係数bを、第10ワークエリアM25に記述されている第1係数a「C21」及び第2係数b「C22」とする。
しかる後、プロセッサ210は、Act38として、Act27の処理と同様に、移動速度を算出する。またプロセッサ210は、Act39として、Act28の処理と同様に移動軌跡を算出する。その後、プロセッサ210は、Act29の処理を実行する。
ここにプロセッサ210を主体とするコンピュータは、Act31乃至Act34の処理により、移動体CAの軌跡が、隣接する2つの区分領域、例えば区分領域A1,A2の境界線BDを横切る地点、すなわち交点Dを求める。同コンピュータは、Act36及びAct37の処理により、交点Dを境に、隣接する2つの区分領域A1,A2のうち一方の区分領域A1に対してはその区分領域A1に関連付けられて第4テーブル234に記憶された第1係数a及び第2係数bを取得し、他方の区分領域A2に対してはその区分領域に関連付けられて第4テーブル234に記憶された第1係数a及び第2係数bを取得する。同コンピュータは、Act38及びAct39に処理により、区分領域A1,A2毎に取得した第1係数a及び第2係数bを使用して、移動体CAの位置を測位し直す。すなわち同コンピュータは、再測位部213として機能する。
このように第2の実施形態によれば、図13に示すように、移動体CAが移動する面の材質が異なる領域A1,A2を横切る場合には、その領域A1から境界線BDに至るまでの移動速度を計算するための第1係数a及び第2係数bとして、領域A1に対応した係数「C11」及び「C12」を使用する。また、境界線BDから領域A2に入った後の移動速度を計算するための第1係数a及び第2係数bとして、領域A2に対応した係数「C21」及び「C22」を使用する。したがって、第1の実施形態と比較して、ビーコン発信器10Bからビーコン発信器10Cの方向に移動する移動体CAの移動速度も精度よく算出することができる。よって、第1の実施形態よりも高い精度で移動体CAの測位を行うことができる。
[変形例]
移動体が移動する面の状態に拘わらず当該移動体の位置を精度良く測定できる測位装置は、第1及び第2の実施形態に限定されるものではない。
例えば、少なくともセンサユニット26及び無線ユニット27とともに、例えば無線LAN(Local Area Network)のインターフェースを備えた無線通信端末を、移動体CAに設ける。無線LANのインターフェースは、センサユニット26のセンサ信号と強度測定部271で測定されたRSSI値とを、無線通信を利用してサーバ用コンピュータに伝送するためのものである。サーバ用コンピュータは、無線通信端末から受信したセンサユニット26のセンサ信号と強度測定部271で測定されたRSSI値とを取得するための取得部を有する。また、サーバ用コンピュータは、前述した記憶部と測位部とを備える。こうすることにより、サーバ用コンピュータであっても、移動体CAの測位を精度良く行えるようになる。この場合、測位装置は、無線通信端末とサーバ用コンピュータとから構成される。
前記実施形態では、測位領域A0を、移動体CAが移動する面の材質の違いによって複数の区分領域A1,A2,…に区分する場合を例示した。この点については、面の材質は同じでも、例えば表面の摩擦係数に違いがある場合に別領域として区分するようにしてもよい。逆に、面の材質が異なっても、角速度(rad/s)の標準偏差Wとの間に成立する関係式の係数が等しい場合には区分しなくてもよい。
前記実施形態では、測位領域A0に複数のビーコン発信器10を配置した。他の実施形態としては、測位領域A0に複数のビーコン受信器を配置する。また、測位装置20が備える無線ユニット27をビーコン信号の発信器とする。この実施形態の場合、ビーコン受信器は、測位装置20から受信したビーコン信号の強度を測定し、その強度情報をビーコン信号送信元の測位装置20に返信すればよい。あるいは、前述したようにサーバ用コンピュータに強度情報を送信するようにして、サーバ用コンピュータで移動体CAの測位を行うようにしてもよい。
なお、測位装置の譲渡は一般に、測位プログラムがROMに記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、測位プログラムがROMに記憶されていない状態で譲渡されてもよい。その場合は、測位装置が備える書き込み可能な記憶デバイスに、この測位装置とは個別に譲渡された測位プログラムがユーザなどの操作に応じて書き込まれることとなる。測位プログラムの譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]測位領域を移動する移動体が備えるセンサの測定値から、前記移動体の方位角と角速度とを取得する取得部と、前記測位領域を区分する複数の区分領域にそれぞれ関連付けて、前記移動体の移動速度と前記角速度の標準偏差との間で成り立つ関係式の係数を記憶する記憶部と、単位時間毎に前記移動体が位置する区分領域を特定し、その区分領域に関連付けられて前記記憶部に記憶された前記係数を取得し、その係数と前記取得部で取得した前記角速度の標準偏差とから前記区分領域における前記移動体の移動速度を算出し、その移動速度と前記取得部で取得した前記移動体の方位角とから前記測位領域における前記移動体の位置を測位する測位部と、を具備する測位装置。
[2]前記測位部による測位結果から前記測位領域を移動する前記移動体の軌跡が隣接する2つの区分領域の境界を横切る地点を求め、その地点を境に、前記隣接する2つの区分領域のうち一方の区分領域に対してはその区分領域に関連付けられて前記記憶部に記憶された前記係数を取得し、他方の区分領域に対してはその区分領域に関連付けられて前記記憶部に記憶された前記係数を取得して、前記移動体の位置を測位し直す再測位部、をさらに具備する付記[1]記載の測位装置。
[3]前記測位領域に配置された複数の固定局との間で送受信される電波の強度を測定する強度測定部、をさらに具備し、前記測位部は、前記複数の固定局との間で送受信される電波の強度により前記移動体が位置する区分領域を特定する、付記[1]又は[2]記載の測位装置。
[4]前記区分領域は、前記移動体が接して移動する面の材質が、隣接する他の区分領域とは異なる領域である、付記[1]乃至[3]のうちいずれか1に記載の測位装置。
[5]前記関係式は、一次関数である、付記[1]乃至[4]のうちいずれか1に記載の測位装置。
[6]測位領域を移動する移動体が備えるセンサの測定値から、前記移動体の方位角と角速度とを取得する取得部、及び、前記測位領域を区分する複数の区分領域にそれぞれ関連付けて、前記移動体の移動速度と前記角速度の標準偏差との間で成り立つ関係式の係数を記憶する記憶部、を備えた測位装置のコンピュータに、単位時間毎に前記移動体が位置する区分領域を特定する機能、その区分領域に関連付けられて前記記憶部に記憶された前記係数を取得する機能、その係数と前記取得部で取得した前記角速度の標準偏差とから前記区分領域における前記移動体の移動速度を算出する機能、及び、その移動速度と前記取得部で取得した前記移動体の方位角とから前記測位領域における前記移動体の位置を測位する機能、を実現させるための測位プログラム。
10…ビーコン発信器、20,200…測位装置、21,210…プロセッサ、22…メインメモリ、23…補助記憶装置、24…時計、25…タッチパネル、26…センサユニット、27…無線ユニット、30…ネットワーク、211…取得部、212…測位部、213…再測位部、231…第1テーブル、232…第2テーブル、233…第3テーブル、234…第4テーブル、A0…測位領域、A1,A2…区分領域、CA…移動体。

Claims (4)

  1. 凹凸のある床面の材質によって区分される複数の区分領域にそれぞれビーコン信号を発信するビーコン発信器が配置された測位領域の前記床面に接して移動する移動体が備えるセンサの測定値から、単位時間毎に、前記移動体の移動方向を示す方位角と、単位時間当たりの移動に伴い前記移動体に生じる角速度とを取得する第1の取得部と、
    単位時間毎に、前記移動体が備える強度測定部で測定される前記ビーコン信号の受信強度が最大となる前記ビーコン発信器の識別情報と受信強度とを取得する第2の取得部と、
    記複数の区分領域にそれぞれ関連付けて、前記移動体の移動速度と前記角速度の標準偏差との間で成り立つ関係式の係数を記憶する記憶部と、
    前記ビーコン発信器毎に、前記第2の取得部で単位時間毎に取得した前記受信強度が最大となる時刻を検出し、前記検出された時刻における前記移動体の相対座標で示される位置を前記受信強度が最大のビーコン信号を発信する前記ビーコン発信器の絶対座標とし、かつ、前記受信強度が最大のビーコン信号を発信する前記ビーコン発信器が配置された前記区分領域に関連付けられて前記記憶部に記憶された前記係数を取得し、前記取得した係数と前記第1の取得部で取得した前記角速度の標準偏差とから前記区分領域における前記移動体の移動速度を算出し、前記算出された移動速度と前記第1の取得部で取得した前記移動体の方位角のそれぞれの積算データに基づいて、第1の前記ビーコン発信器の絶対座標とした前記移動体の相対座標で示される第1の位置から第2の前記ビーコン発信器の絶対座標とした前記移動体の相対座標で示される第2の位置までを結ぶ前記移動体の移動軌跡を算出する測位部と、
    を具備し、
    前記関係式は、前記移動体の移動速度をS、前記移動体の角速度の標準偏差をW、前記移動体が接して移動する前記測位領域の床面の材質に依存する第1係数及び第2係数をa及びbとしたとき、
    S=a*W+b
    が成り立つ一次関係式であり、
    前記記憶部が記憶する係数は、前記第1係数及び前記第2係数である、測位装置。
  2. 前記測位部による前記移動軌跡の算出結果から前記測位領域を移動する前記移動体の軌跡が隣接する2つの区分領域の境界を横切る地点を求め、前記横切る地点を境に、前記隣接する2つの区分領域のうち一方の区分領域に対しては前記一方の区分領域に関連付けられて前記記憶部に記憶された前記第1係数及び前記第2係数を取得し、他方の区分領域に対しては前記他方の区分領域に関連付けられて前記記憶部に記憶された前記第1係数及び前記第2係数を取得して、前記移動体の位置を測位し直す再測位部、
    をさらに具備する請求項1記載の測位装置。
  3. 前記区分領域は、前記移動体が接して移動する前記測位領域の床面の材質に対して前記一次関係式が成り立つ前記第1係数及び前記第2係数が、隣接する他の区分領域とは異なる領域である、請求項1又は2記載の測位装置。
  4. 凹凸のある床面の材質によって区分される複数の区分領域にそれぞれビーコン信号を発信するビーコン発信器が配置された測位領域の前記床面に接して移動する移動体が備えるセンサの測定値から、単位時間毎に、前記移動体の移動方向を示す方位角と、単位時間当たりの移動に伴い前記移動体に生じる角速度とを取得する第1の取得部、単位時間毎に、前記移動体が備える強度測定部で測定される前記ビーコン信号の受信強度が最大となる前記ビーコン発信器の識別情報と受信強度とを取得する第2の取得部、及び、前記複数の区分領域にそれぞれ関連付けて、前記移動体の移動速度と前記角速度の標準偏差との間で成り立つ関係式の係数を記憶する記憶部、を備えた測位装置のコンピュータに、
    前記ビーコン発信器毎に、前記第2の取得部で単位時間毎に取得した前記受信強度が最大となる時刻を検出する機能、
    前記検出された時刻における前記移動体の相対座標で示される位置を前記受信強度が最大のビーコン信号を発信する前記ビーコン発信器の絶対座標とする機能、
    前記受信強度が最大のビーコン信号を発信する前記ビーコン発信器が配置された前記区分領域に関連付けられて前記記憶部に記憶された前記係数を取得する機能、
    前記取得した係数と前記第1の取得部で取得した前記角速度の標準偏差とから前記区分領域における前記移動体の移動速度を算出する機能、及び、
    前記算出された移動速度と前記第1の取得部で取得した前記移動体の方位角のそれぞれの積算データに基づいて、第1の前記ビーコン発信器の絶対座標とした前記移動体の相対座標で示される第1の位置から第2の前記ビーコン発信器の絶対座標とした前記移動体の相対座標で示される第2の位置までを結ぶ前記移動体の移動軌跡を算出する機能、
    を実現させるためであり、
    前記関係式は、前記移動体の移動速度をS、前記移動体の角速度の標準偏差をW、前記移動体が接して移動する前記測位領域の床面の材質に依存する第1係数及び第2係数をa及びbとしたとき、
    S=a*W+b
    が成り立つ一次関係式であり、
    前記記憶部が記憶する係数は、前記第1係数及び前記第2係数である、
    測位プログラム。
JP2018082438A 2018-04-23 2018-04-23 測位装置及び測位プログラム Active JP7102205B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018082438A JP7102205B2 (ja) 2018-04-23 2018-04-23 測位装置及び測位プログラム
US16/293,708 US11262432B2 (en) 2018-04-23 2019-03-06 Positioning apparatus and positioning method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018082438A JP7102205B2 (ja) 2018-04-23 2018-04-23 測位装置及び測位プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019190945A JP2019190945A (ja) 2019-10-31
JP7102205B2 true JP7102205B2 (ja) 2022-07-19

Family

ID=68237613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018082438A Active JP7102205B2 (ja) 2018-04-23 2018-04-23 測位装置及び測位プログラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11262432B2 (ja)
JP (1) JP7102205B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008146248A (ja) 2006-12-07 2008-06-26 Nippon Telegraph & Telephone West Corp プローブデータ解析システム
JP6154951B1 (ja) 2016-10-18 2017-06-28 サイトセンシング株式会社 速度計測装置、位置計測装置、速度計測方法及びプログラム
JP6167426B1 (ja) 2016-03-16 2017-07-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 運転解析装置及び運転解析システム
JP2017151030A (ja) 2016-02-26 2017-08-31 鹿島建設株式会社 移動通信端末、管理システム及び管理方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10307032A (ja) * 1997-05-02 1998-11-17 Pioneer Electron Corp ナビゲーション装置
US20020005799A1 (en) * 2000-05-09 2002-01-17 Beisner Henry Michaels Adaptive filter to reduce multipath
US9459348B2 (en) * 2012-06-08 2016-10-04 Rockwell Collins, Inc. Millimeter wave radar system for and method of weather detection
KR101337541B1 (ko) * 2012-10-25 2013-12-06 국방과학연구소 관성센서를 이용한 이동체의 기관 진동 연산 방법 및 항법 응용
US9060144B2 (en) * 2013-08-16 2015-06-16 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Ltd. Image sensor and manufacturing method thereof
JP2016206017A (ja) 2015-04-23 2016-12-08 富士通株式会社 電子機器、及び移動速度算出プログラム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008146248A (ja) 2006-12-07 2008-06-26 Nippon Telegraph & Telephone West Corp プローブデータ解析システム
JP2017151030A (ja) 2016-02-26 2017-08-31 鹿島建設株式会社 移動通信端末、管理システム及び管理方法
JP6167426B1 (ja) 2016-03-16 2017-07-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 運転解析装置及び運転解析システム
JP6154951B1 (ja) 2016-10-18 2017-06-28 サイトセンシング株式会社 速度計測装置、位置計測装置、速度計測方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
US20190324113A1 (en) 2019-10-24
US11262432B2 (en) 2022-03-01
JP2019190945A (ja) 2019-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11009596B2 (en) Storage medium location detection system and program
JP6995518B2 (ja) 測位装置及び測位システム
CN103913162B (zh) 增强的移动平台定位
US7970491B2 (en) Robot localization system
JP6330471B2 (ja) 無線測位装置
KR100779510B1 (ko) 정찰 로봇 및 정찰 로봇 운행 제어시스템
US8060256B2 (en) Apparatus, method, and medium for localizing moving robot and transmitter
EP3884353B1 (en) Detecting a location of an autonomous device
US11802933B2 (en) Systems and methods for WiFi mapping in an industrial facility
JP2007114003A (ja) 非接触icタグ位置検出システム
US20200025863A1 (en) Position measurement apparatus
JP7102205B2 (ja) 測位装置及び測位プログラム
KR20160103763A (ko) 지향성 통신을 이용한 측위 시스템 및 그 방법
JP2002267745A (ja) センサー統制による同期式追尾方法及び装置
CN108983217A (zh) 用于定位对象的方法和装置
JP4237581B2 (ja) 測位装置
JP2021050969A (ja) 情報端末装置、方法及びプログラム
Saputra Implementation 2d ekf-based simultaneous localisation and mapping for mobile robot
JP7467190B2 (ja) 位置推定装置、位置推定システム及び位置推定方法
EP3796039A1 (en) Mobile device self-location method using at least one passive radio-frequency device
Krumbein Heading Estimation of a Mobile Robot Using Multiple UWB Position Sensors
JP7147406B2 (ja) 位置測定システムおよびプログラム
WO2019138745A1 (ja) 位置検出システム
Ciężkowski et al. Compensating Position Measurement Errors for the IR Static Triangulation System
Yücel et al. A TIGHTLY COUPLED HEADING AND POSITIONING SYSTEM FOR INDOOR NAVIGATION OF MOBILE ROBOTS

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7102205

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150