JP7099263B2 - ヨーク組立体、及びトルク検出装置、並びにヨーク組立体の製造方法 - Google Patents

ヨーク組立体、及びトルク検出装置、並びにヨーク組立体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、トルク検出装置の部品であるヨーク組立体に舵角検出装置のメインギヤを一体成形してなるヨーク組立体、及びトルク検出装置、並びにヨーク組立体の製造方法に関する。
運転者の負担を軽減するために、自動車等の車両には電動パワーステアリング装置が広く用いられている。電動パワーステアリング装置は、操舵補助用のモータの駆動制御に用いるトルク検出装置を備える(例えば、特許文献1参照)。
一方、自動車等の車両の安全性を向上させるために、横滑り防止装置が広く用いられている。横滑り防止装置には、ステアリングホイールの操舵角度を検出する舵角検出装置が必要になる(例えば、特許文献2、及び非特許文献1参照)。
電動パワーステアリング装置に備えるトルク検出装置及び舵角検出装置において、トルク検出装置の部品であるヨーク組立体に舵角検出装置のメインギヤを射出成形で一体化し、部品点数削減等により製造コストを低減したものがある(例えば、非特許文献1参照)。
特許第5183036号公報 特開2008-241564号号公報
村越豊,中村匡秀,「EPS一体型舵角センサの開発」,JTEKT ENGINEERING JOURNAL No.1009 自動車関連技術特集号,2011年12月,p.72-76
特許文献1のトルク検出装置における固定用金属製カラー(53)には、周方向の位置決めに用いる、位置決め用の治具が有している突起(凸部)と嵌合するための凹部(53a)が周方向等分で2箇所に形成されており、凹部(53a,53a)を加工するコストが嵩んでいる。
一方、非特許文献1のような舵角検出装置のメインギヤを射出成形で一体成形したヨーク組立体では、成形する前記メインギヤに対して高い精度が要求される。
前記ヨーク組立体は、軸が圧入される固定用金属製カラーの近くに前記メインギヤがあるものであり、ヨーク組立体の製造方法として、前記金属製カラーの外径側に8点のピンゲートを配置することにより、前記メインギヤの精度を確保していた。
ピンゲートを採用した場合、成形品とスプル・ランナー・ゲートを同時に取り出すことができない。よって、ピンゲートを採用した場合は、3プレート方式の金型を採用することで、型開き時に成形品とゲートの接合部を切断して成形品を可動側金型、スプル・ランナー・ゲートを固定側金型に一旦残した状態にしておいてから、各々を金型から取り出すようにしている。
ここで、3プレート方式の金型とは、金型が開いた時に3分割される金型のことである。
ヨーク組立体の成形にトンネルゲートを採用した場合は、2プレート方式の金型を採用することができる。2プレート方式の金型は、型開き時に成形品とスプル・ランナー・ゲートを可動側金型に残した状態にしておき、成形品とスプル・ランナー・ゲートをエジェクタピン等で金型から突出し、同時に成形品とゲートの接合部も切断する。
ここで、2プレート方式の金型とは、金型が開いた時に2分割される金型のことである。
以上のとおり、ピンゲートを採用した場合、3プレート方式の金型になることから、金型サイズが大きくなるとともに金型構造が複雑になるので、2プレート方式の金型よりも高価になる。
よって、8点のピンゲートにより前記メインギヤの精度を確保するヨーク組立体の製造方法は、金型構造を単純にして安価にし、製造コストを低減するという観点から見ると改良の余地がある。
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとする課題は、トルク検出装置の部品であるヨーク組立体に舵角検出装置のメインギヤを一体成形してなるヨーク組立体で、ヨークリングに対して固定用カラーと前記メインギヤを反対側に配置したもの、及び前記ヨーク組立体を備えたトルク検出装置、並びに前記ヨーク組立体の製造方法において、メインギヤに要求される精度を確保しながら製造コストを低減することである。
本発明の要旨は以下の通りである。
〔1〕トルク検出装置の部品であり、2個一組のヨークリング、及び固定用金属製カラー、並びに舵角検出装置のメインギヤを備えた樹脂製保持筒からなるヨーク組立体であって、
前記2個一組のヨークリングは、夫々円環部及び磁極爪からなり、各磁極爪の軸方向へ延びる爪部同士を向かい合わせて各磁極爪が周方向に等間隔に並ぶように配置したものであり、
前記ヨークリングは、軸方向で、前記カラーと前記メインギヤとの間に位置し、
前記カラーには、周方向の位置決めに用いる凹部が無く、
前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、一対の溝形成突出部を、周方向等分で2箇所に設け、
前記一対の溝形成突出部は、前記カラーに固定する軸との周方向の位置決めを行う治具の突起が入る溝を形成する、
ヨーク組立体。
〔2〕前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、前記溝形成突出部以外の突出部を2箇所以上に設けてなる、
前記〔1〕に記載のヨーク組立体。
〔3〕同軸上に連結された第1軸及び第2軸に対し、円筒磁石を前記第1軸に固定し、前記〔1〕又は前記〔2〕に記載のヨーク組立体を前記第2軸に固定し、前記円筒磁石が形成する磁界内での相対角変位に応じて前記ヨーク組立体の前記2個一組のヨークリングに夫々生じる磁束の変化により前記第1軸及び第2軸に加わる回転トルクを検出するトルク検出装置。
〔4〕トルク検出装置の部品であるヨーク組立体に舵角検出装置のメインギヤを射出成形により一体成形するヨーク組立体の製造方法であって、
前記トルク検出装置は、
同軸上に連結された第1軸及び第2軸に対し、円筒磁石を前記第1軸に固定し、前記ヨーク組立体を前記第2軸に固定し、前記円筒磁石が形成する磁界内での相対角変位に応じて前記ヨーク組立体の2個一組のヨークリングに夫々生じる磁束の変化により前記第1軸及び第2軸に加わる回転トルクを検出するものであり、
前記ヨーク組立体は、
前記2個一組のヨークリング、及び前記第2軸が圧入される金属製カラー、並びに舵角検出装置のメインギヤを備えた樹脂製保持筒からなり、
前記2個一組のヨークリングは、夫々円環部及び磁極爪からなり、各磁極爪の軸方向へ延びる爪部同士を向かい合わせて各磁極爪が周方向に等間隔に並ぶように配置したものであり、
前記ヨークリングは、軸方向で、前記カラーと前記メインギヤとの間に位置し、
前記カラーには、周方向の位置決めに用いる凹部が無く、
前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、一対の溝形成突出部を、周方向等分で2箇所に設け、
前記一対の溝形成突出部は、前記第2軸との周方向の位置決めを行う治具の突起が入る溝を形成し、
前記射出成形に用いる金型のゲートは、4つの前記溝形成突出部の内径側に配置した4点のトンネルゲートであり、
前記金型を開いて、インサート品である、前記2個一組のヨークリング及び前記カラーを前記金型内にセットする工程と、
前記金型を閉じて、前記トンネルゲートから、溶融した前記保持筒の成形樹脂材料を射出して、前記保持筒を射出成形する工程と、
を含むヨーク組立体の製造方法。
〔5〕トルク検出装置の部品であるヨーク組立体に舵角検出装置のメインギヤを射出成形により一体成形するヨーク組立体の製造方法であって、
前記トルク検出装置は、
同軸上に連結された第1軸及び第2軸に対し、円筒磁石を前記第1軸に固定し、前記ヨーク組立体を前記第2軸に固定し、前記円筒磁石が形成する磁界内での相対角変位に応じて前記ヨーク組立体の2個一組のヨークリングに夫々生じる磁束の変化により前記第1軸及び第2軸に加わる回転トルクを検出するものであり、
前記ヨーク組立体は、
前記2個一組のヨークリング、及び前記第2軸が圧入される金属製カラー、並びに舵角検出装置のメインギヤを備えた樹脂製保持筒からなり、
前記2個一組のヨークリングは、夫々円環部及び磁極爪からなり、各磁極爪の軸方向へ延びる爪部同士を向かい合わせて各磁極爪が周方向に等間隔に並ぶように配置したものであり、
前記ヨークリングは、軸方向で、前記カラーと前記メインギヤとの間に位置し、
前記カラーには、周方向の位置決めに用いる凹部が無く、
前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、一対の溝形成突出部を、周方向等分で2箇所に設け、
前記一対の溝形成突出部は、前記第2軸との周方向の位置決めを行う治具の突起が入る溝を形成し、
前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、前記溝形成突出部以外の突出部を2箇所以上に設け、
前記射出成形に用いる金型のゲートは、4つの前記溝形成突出部、及び前記溝形成突出部以外の前記突出部の内径側に配置した6点以上のトンネルゲートであり、
前記金型を開いて、インサート品である、前記2個一組のヨークリング及び前記カラーを前記金型内にセットする工程と、
前記金型を閉じて、前記トンネルゲートから、溶融した前記保持筒の成形樹脂材料を射出して、前記保持筒を射出成形する工程と、
を含むヨーク組立体の製造方法。
以上のような本発明に係るヨーク組立体、及び前記ヨーク組立体を備えたトルク検出装置、並びに前記ヨーク組立体の製造方法によれば、ヨークリングに対して固定用カラーと舵角検出装置のメインギヤを反対側に配置したヨーク組立体、及びその製造方法において、主に以下のような作用効果を奏する。
(1)ヨーク組立体の金属製カラーに周方向の位置決めに用いる凹部が無いことから、金属製カラーに凹部を形成する加工コストを削減できる。
(2)前記凹部が無い金属製カラーを用い、保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、一対の溝形成突出部を、周方向等分で2箇所に設けている。そして、前記一対の溝形成突出部は、回転トルクを検出する軸との周方向の位置決めを行う治具の突起が入る溝を形成する。それにより、前記軸を金属製カラーに圧入する際に、前記溝形成突出部により形成された溝を利用して、ヨーク組立体と前記軸との周方向の位置決めを行うことができる。
(3)射出成形に用いる金型のゲートを、4点のトンネルゲートとして、4つの溝形成突出部の内径側に配置することができる。それにより、ヨークリングが、軸方向で、金属製カラーとメインギヤとの間に位置するヨーク組立体において、メインギヤにゲートを近づけることができることから、溶融した成形樹脂材料の流れがヨークリングに邪魔されにくくなるとともに、周方向にバランスの取れた4点のゲートから溶融した成形樹脂材料を射出して保持筒を成形するので、成形するメインギヤの精度が高くなる。
(4)さらに、保持筒の内径側に、金属製カラーに隣接させて、前記溝形成突出部以外の突出部を2箇所以上に設け、射出成形に用いる金型のゲートを、6点以上のトンネルゲートとして、4つの溝形成突出部、及び前記溝形成突出部以外の前記突出部の内径側に配置することができる。それにより、周方向にバランスの取れた6点以上のゲートから溶融した成形樹脂材料を射出して保持筒を成形するので、成形するメインギヤの精度がより一層高くなる。
(5)金型のゲートをトンネルゲートにすることにより、2プレート方式の金型になるので、3プレート方式の金型よりも金型サイズが小さくなるとともに金型構造が単純になることから、金型が安価になるので、製造コストを低減できる。
本発明の実施の形態に係るヨーク組立体の斜視図である。 同じく縦断面図である。 溝形成突出部の高さで切断した横断面平面図である。 射出成形に用いる金型のゲート(4点トンネルゲート)を説明するための概略斜視図である。 同じく概略縦断面斜視図である。 同じく概略底面図である。 保持筒の内径側に、金属製カラーに隣接させて、溝形成突出部以外の突出部をさらに2箇所に設けた変形例を示す、図3に相当する横断面平面図である。 射出成形に用いる金型のゲート(6点トンネルゲート)を説明するための概略斜視図である。 同じく概略縦断面斜視図である。 同じく概略底面図である。 比較例である射出成形に用いる金型のゲート(1点トンネルゲート)を説明するための概略斜視図である。 同じく概略縦断面斜視図である。 同じく概略底面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明のヨーク組立体は、トルク検出装置の部品である。
トルク検出装置は、同軸上に連結された第1軸及び第2軸に対し、外周に複数の磁極を並設した円筒磁石を前記第1軸に固定し、前記ヨーク組立体を前記第2軸に固定し、前記円筒磁石が形成する磁界内での相対角変位に応じて前記ヨーク組立体の2個一組のヨークリングに夫々生じる磁束の変化により前記第1軸及び第2軸に加わる回転トルクを検出する。
本明細書において、トルク検出装置が検出する回転トルクの回転軸の方向を「軸方向」という。
<ヨーク組立体>
図1の斜視図、及び図2の縦断面図に示すように、本発明の実施の形態に係るヨーク組立体1は、2個一組のヨークリング2,3、前記第2軸が圧入される金属製カラー4、及び樹脂製保持筒5を備える。
ヨークリング2,3は、夫々円環部及び磁極爪6,6,…からなり、各磁極爪6,6,…の軸方向へ延びる爪部同士を向かい合わせて各磁極爪6,6,…が周方向に等間隔に並ぶように配置したものである。
保持筒5は、2個一組のヨークリング2,3を夫々の内周側に等配された複数の磁極爪6,6,…が交互に並ぶように位置決めした状態で、ヨークリング2,3及びカラー4を一体に保持するとともに、舵角検出装置のメインギヤ7を備える。
ヨークリング2,3は、軸方向で、カラー4とメインギヤ7との間に位置する。
カラー4には、前記第2軸との周方向の位置決めに用いる、前記第2軸との周方向の位置決めを行う治具の突起と嵌合するための凹部が無い。
図1の斜視図、図2の縦断面図、及び図3の横断面平面図に示すように、保持筒5の内径側に、カラー4に隣接させて、一対の溝形成突出部8,8を、周方向等分で2箇所に設ける。一対の溝形成突出部8,8は、前記第2軸との周方向の位置決めを行う治具の突起が入る溝Cを形成する。
ヨーク組立体1を前記第2軸に取り付ける際、先ず、ヨーク組立体1を前記治具に固定する。前記治具には、溝形成突出部8,8により形成される溝C,Cに相応する突起が設けられており、前記突起に溝C,Cを嵌め込むことにより、ヨーク組立体1と前記治具との周方向の位置決めがされる。
前記治具に対して周方向の位置決めがされた前記第2軸を、ヨーク組立体1のカラー4に圧入することにより、ヨーク組立体1は、前記第2軸に対して周方向に位置決めがされた状態で(所要の周方向精度を確保した状態で)前記第2軸に取り付けられる。
<ヨーク組立体の製造方法>
(射出成形用金型)
図4の概略斜視図、図5の概略縦断面斜視図、及び図6の概略底面図に示すように、射出成形に用いる金型のゲートは、4つの溝形成突出部8,8,…の内径側に配置した4点のトンネルゲートG,G,…である。それにより、射出成形用金型は、2プレート方式の金型になる。
(インサート品セット工程)
前記金型を開いて、インサート品である、2個一組のヨークリング2,3及びカラー4を前記金型内にセットする。
(射出成形工程)
前記金型を閉じて型締めした状態で、溶融した保持筒5の成形樹脂材料P(以下、「溶融樹脂材料P」という)をスプルーSから注入する。溶融樹脂材料Pを、ランナーRを通して4点のトンネルゲートG,G,…から射出し、図1及び図4の形状を成す保持筒5を射出成形する。
(成形品取出し工程)
溶融樹脂材料Pを冷却・固化させた後、前記金型を開いて、エジェクタピンにより突き出すことにより、インサート成形品であるヨーク組立体1を取り出す。
<変形例>
(ヨーク組立体)
図7の横断面平面図、並びに図8の概略斜視図、及び図9の概略縦断面斜視図に示すように、ヨーク組立体1の保持筒5の内径側に、カラー4に隣接させて、溝形成突出部8,8,…以外の突出部9を2箇所に設けてもよい。突出部9,9は、周方向等分に、隣り合う溝形成突出部8,8との周方向距離が等しくなくように配設する。
なお、突出部9を3箇所以上に設けてもよい。
(射出成形用金型、及びヨーク組立体の製造方法)
図8の概略斜視図、図9の概略縦断面斜視図、及び図10の概略底面図に示すように、射出成形に用いる金型のゲートは、4つの溝形成突出部8,8,…、及び溝形成突出部8,8,…以外の2つの突出部9,9の内径側に配置した6点のトンネルゲートG,G,…である。それにより、射出成形用金型は、2プレート方式の金型になる。
このような6点のトンネルゲートG,G,…を備えた射出成形用金型を用いて、前記「ヨーク組立体の製造方法」と同様の製造方法により図8の形状のヨーク組立体1を製造する。
<ヨーク組立体に設けるメインギヤの反り変形解析>
ヨーク組立体1のメインギヤ7の精度を評価するために、プラスチック射出成形用シミュレーションツールであるSimulation Moldflowを使用して反り変形解析を行った。
(解析条件及び評価項目)
金型温度を65℃、樹脂材料をガラス繊維を含有した熱可塑性樹脂材料、樹脂温度を260℃、射出時間を0.83s、保圧を150MPa、冷却時間を10sとし、メインギヤ7端面の平面度、及びメインギヤ7の端面側の歯先円直径の最大値と最小値との差を評価項目とした。
(実施例及び比較例)
図4ないし図6の4点トンネルゲートを実施例1、図8ないし図10の6点トンネルゲートを実施例2とし、図11ないし図13の1点トンネルゲートを比較例1とする。
ここで、比較例1における保持筒5の内径側のトンネルゲートGは、溝形成突出部8よりもメインギヤ7に近づけた軸方向位置に配置している。この1点トンネルゲートGの軸方向位置において、例えば4点又は6点のトンネルゲートG,G,…にすると、ヨークリング2の磁極爪6の爪先を短くして逃がす必要が生じる。よって、多点トンネルゲートにする場合、比較例1の1点トンネルゲートGの軸方向位置は不適である。
(解析結果)
比較例1おけるメインギヤ7端面の平面度を1として無次元化した解析結果、及び比較例1おけるメインギヤ7の端面側の歯先円直径の最大値と最小値との差を1として無次元化した解析結果を表1に示す。
実施例1(4点トンネルゲート)、及び実施例2(6点トンネルゲート)は、比較例1(1点トンネルゲート)よりも、メインギヤ端面の平面度、及びメインギヤの端面側の歯先円直径の最大値と最小値との差が大幅に小さく、図1に示すヨーク組立体1のメインギヤ7の精度を高くすることができることが分かる。それにより、舵角検出装置のメインギヤ7に要求される精度を確保できることが分かった。
Figure 0007099263000001
以上のような本発明の実施の形態に係るヨーク組立体1、及びヨーク組立体1の製造方法によれば、主に以下のような作用効果を奏する。
(1)ヨーク組立体1の金属製カラー4に周方向の位置決めに用いる凹部が無いことから、金属製カラー1に凹部を形成する加工コストを削減できる。
(2)前記凹部が無い金属製カラー4を用い、保持筒5の内径側に、カラー4に隣接させて、一対の溝形成突出部8,8を、周方向等分で2箇所に設けている。そして、一対の溝形成突出部8,8は、回転トルクを検出する前記第2軸との周方向の位置決めを行う治具の突起が入る溝Cを形成する。それにより、前記第2軸を金属製カラー4に圧入する際に、溝形成突出部8,8により形成された溝Cを利用して、ヨーク組立体1と前記第2軸との周方向の位置決めを行うことができる。
(3)射出成形に用いる金型のゲートを、4点のトンネルゲートG,G,…として、4つの溝形成突出部8,8,…の内径側に配置することができる。それにより、ヨークリング2,3が、軸方向で、金属製カラー4とメインギヤ7との間に位置するヨーク組立体1において、メインギヤ7にゲートを近づけることができることから、溶融樹脂材料Pの流れがヨークリング2,3に邪魔されにくくなるとともに、周方向にバランスの取れた4点のゲートG,G,…から溶融樹脂材料Pを射出して保持筒5を成形するので、成形するメインギヤ7の精度が高くなる。
(4)さらに、保持筒5の内径側に、金属製カラー4に隣接させて、溝形成突出部8,8,…以外の突出部9を2箇所以上に設け、射出成形に用いる金型のゲートを、6点以上のトンネルゲートG,G,…として、4つの溝形成突出部8,8,…、及び溝形成突出部8,8,…以外の突出部9,9,…の内径側に配置することができる。それにより、周方向にバランスの取れた6点以上のゲートG,G,…から溶融樹脂材料Pを射出して保持筒5を成形するので、成形するメインギヤ7の精度がより一層高くなる。
(5)金型のゲートをトンネルゲートG,G,…にすることにより、2プレート方式の金型になるので、3プレート方式の金型よりも金型サイズが小さくなるとともに金型構造が単純になることから、金型が安価になるので、製造コストを低減できる。
以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 ヨーク組立体
2,3 ヨークリング
4 カラー
5 保持筒
6 磁極爪
7 メインギヤ
8 溝形成突出部
9 突出部
C 溝
G トンネルゲート
P 溶融樹脂材料
R ランナー
S スプルー

Claims (5)

  1. トルク検出装置の部品であり、2個一組のヨークリング、及び固定用金属製カラー、並びに舵角検出装置のメインギヤを備えた樹脂製保持筒からなるヨーク組立体であって、
    前記2個一組のヨークリングは、夫々円環部及び磁極爪からなり、各磁極爪の軸方向へ延びる爪部同士を向かい合わせて各磁極爪が周方向に等間隔に並ぶように配置したものであり、
    前記ヨークリングは、軸方向で、前記カラーと前記メインギヤとの間に位置し、
    前記カラーには、周方向の位置決めに用いる凹部が無く、
    前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、一対の溝形成突出部を、周方向等分で2箇所に設け、
    前記一対の溝形成突出部は、前記カラーに固定する軸との周方向の位置決めを行う治具の突起が入る溝を形成する、
    ヨーク組立体。
  2. 前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、前記溝形成突出部以外の突出部を2箇所以上に設けてなる、
    請求項1に記載のヨーク組立体。
  3. 同軸上に連結された第1軸及び第2軸に対し、円筒磁石を前記第1軸に固定し、請求項1又は2に記載のヨーク組立体を前記第2軸に固定し、前記円筒磁石が形成する磁界内での相対角変位に応じて前記ヨーク組立体の前記2個一組のヨークリングに夫々生じる磁束の変化により前記第1軸及び第2軸に加わる回転トルクを検出するトルク検出装置。
  4. トルク検出装置の部品であるヨーク組立体に舵角検出装置のメインギヤを射出成形により一体成形するヨーク組立体の製造方法であって、
    前記トルク検出装置は、
    同軸上に連結された第1軸及び第2軸に対し、円筒磁石を前記第1軸に固定し、前記ヨーク組立体を前記第2軸に固定し、前記円筒磁石が形成する磁界内での相対角変位に応じて前記ヨーク組立体の2個一組のヨークリングに夫々生じる磁束の変化により前記第1軸及び第2軸に加わる回転トルクを検出するものであり、
    前記ヨーク組立体は、
    前記2個一組のヨークリング、及び前記第2軸が圧入される金属製カラー、並びに舵角検出装置のメインギヤを備えた樹脂製保持筒からなり、
    前記2個一組のヨークリングは、夫々円環部及び磁極爪からなり、各磁極爪の軸方向へ延びる爪部同士を向かい合わせて各磁極爪が周方向に等間隔に並ぶように配置したものであり、
    前記ヨークリングは、軸方向で、前記カラーと前記メインギヤとの間に位置し、
    前記カラーには、周方向の位置決めに用いる凹部が無く、
    前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、一対の溝形成突出部を、周方向等分で2箇所に設け、
    前記一対の溝形成突出部は、前記第2軸との周方向の位置決めを行う治具の突起が入る溝を形成し、
    前記射出成形に用いる金型のゲートは、4つの前記溝形成突出部の内径側に配置した4点のトンネルゲートであり、
    前記金型を開いて、インサート品である、前記2個一組のヨークリング及び前記カラーを前記金型内にセットする工程と、
    前記金型を閉じて、前記トンネルゲートから、溶融した前記保持筒の成形樹脂材料を射出して、前記保持筒を射出成形する工程と、
    を含むヨーク組立体の製造方法。
  5. トルク検出装置の部品であるヨーク組立体に舵角検出装置のメインギヤを射出成形により一体成形するヨーク組立体の製造方法であって、
    前記トルク検出装置は、
    同軸上に連結された第1軸及び第2軸に対し、円筒磁石を前記第1軸に固定し、前記ヨーク組立体を前記第2軸に固定し、前記円筒磁石が形成する磁界内での相対角変位に応じて前記ヨーク組立体の2個一組のヨークリングに夫々生じる磁束の変化により前記第1軸及び第2軸に加わる回転トルクを検出するものであり、
    前記ヨーク組立体は、
    前記2個一組のヨークリング、及び前記第2軸が圧入される金属製カラー、並びに舵角検出装置のメインギヤを備えた樹脂製保持筒からなり、
    前記2個一組のヨークリングは、夫々円環部及び磁極爪からなり、各磁極爪の軸方向へ延びる爪部同士を向かい合わせて各磁極爪が周方向に等間隔に並ぶように配置したものであり、
    前記ヨークリングは、軸方向で、前記カラーと前記メインギヤとの間に位置し、
    前記カラーには、周方向の位置決めに用いる凹部が無く、
    前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、一対の溝形成突出部を、周方向等分で2箇所に設け、
    前記一対の溝形成突出部は、前記第2軸との周方向の位置決めを行う治具の突起が入る溝を形成し、
    前記保持筒の内径側に、前記カラーに隣接させて、前記溝形成突出部以外の突出部を2箇所以上に設け、
    前記射出成形に用いる金型のゲートは、4つの前記溝形成突出部、及び前記溝形成突出部以外の前記突出部の内径側に配置した6点以上のトンネルゲートであり、
    前記金型を開いて、インサート品である、前記2個一組のヨークリング及び前記カラーを前記金型内にセットする工程と、
    前記金型を閉じて、前記トンネルゲートから、溶融した前記保持筒の成形樹脂材料を射出して、前記保持筒を射出成形する工程と、
    を含むヨーク組立体の製造方法。
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