JP7099106B2 - アクチュエータ駆動装置、アクチュエータ駆動方法およびプログラム - Google Patents

アクチュエータ駆動装置、アクチュエータ駆動方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、アクチュエータ駆動装置、アクチュエータ駆動方法およびプログラムに関する。
トラス型アクチュエータは、ベース振動体に直交させた2本の圧電素子と駆動部材を組み合わせたトラス型構造となっている。2本の圧電素子間に位相差を設けた駆動電圧信号を加えることで、駆動部材に楕円運動を励起させ、よって駆動部材に当接している伝送部を駆動することができる。
圧電素子に生じる起電流を検知するには、例えばシャント抵抗を設けてその両端電圧を測定する方法がある。特許文献1の要約書には、「接地された圧電体5a,5bに電力増幅回路3a,3bから電力を供給することにより、該圧電体5a,5bを伸縮動作させてステータに進行波を発生させ、この進行波によりロータを回転させる超音波モータの駆動制御回路において、前記電力増幅回路3a,3bと圧電体5a,5bとの間には、異常電流を検出するシャント抵抗6を備えた。」と記載されている。
以下、比較例に基づいて、トラス型アクチュエータの構造と、2相位相差駆動方式および単相位相差駆動方式の動作について説明する。
図11Aは、比較例のアクチュエータ3とその駆動回路4Aの構成と、片方の圧電素子31Aを駆動させた際の動作例とを示す図である。
駆動回路4Aは、トラス型のアクチュエータ3の圧電素子31Aに接続されており、駆動波形制御部2によって制御される。駆動波形制御部2は、駆動回路4Aにより、このアクチュエータ3を回転駆動させる。このアクチュエータ3は、不図示の付勢部と、ベース振動体33と、圧電素子31A,31Bと、圧電素子31A,31Bに結合された駆動部材32と、ロータ34を含んで構成される。ベース振動体33には、圧電素子31A,31Bの先端が直交するように、これら圧電素子31A,31Bの基端が接着により固定されている。圧電素子31Aは、駆動回路4Aによって所定の変位を発生させる。なお、圧電素子31Bは、駆動波形制御部2と不図示の駆動回路4Bによって所定の変位を発生させるが、ここでは単純化のため、駆動回路4Bの記載を省略している。
駆動部材32は、圧電素子31A,31Bの先端の直交部分に接着される。ロータ34は、駆動部材32が当接して駆動される伝送部である。これらベース振動体33と、圧電素子31A,31Bと、駆動部材32とは、トラス構造体を構成する。
不図示の付勢部は、ベース振動体33と圧電素子31A,31Bと駆動部材32とを含むトラス構造体をロータ34の方向に付勢し、よって駆動部材32をロータ34に接触させる。圧電素子31A,31Bには、圧電効果により電圧信号を変位に変換する積層型の圧電素子が用いられている。駆動部材32には、安定して高い摩擦係数が得られ、摩耗しにくいタングステンなどの金属材料が用いられる。ベース振動体33には、製造し易く強度が得られるステンレスなどの金属材料が用いられる。また、これらの接着には接着力や強度に優れたエポキシ系樹脂の接着剤が用いられる。不図示の付勢部は、コイルばねなどの弾性体で構成され、ベース振動体33を伝送部である円板状のロータ34の中心方向に付勢する。ロータ34は、鉄、アルミニウムなどの金属で作製され、駆動部材32との接触による摩耗を防ぐため、その側面にはタフトライド処理、アルマイト処理などの表面処理が施されている。
駆動部材32に楕円運動を励起させるため、駆動波形制御部2は、圧電素子31A,31B間に位相差を設けた駆動電圧を加える場合がある。これを、2相位相差駆動方式という。この方式では消費電力が大きいため、片側の圧電素子31Aのみに信号を与える単相位相差駆動方式が有効である。
単相位相差駆動方式とは、駆動波形制御部2が、ベース振動体33、圧電素子31A,31Bおよび、駆動部材32で構成されるトラス構造体の各圧電素子31A、31Bに起因する近接した2つの共振周波数のうち、圧電素子31Aに起因する共振周波数付近の周波数の電圧信号を、駆動側の圧電素子31Aのみに印加する方式である。これにより、非駆動側の圧電素子31Bも位相ずれした共振運動をする。これにより、駆動部材32には、ロータ34との接触面に対してθ/2だけ長軸が傾いた楕円運動が励起される。この楕円の長径と短径の比は、圧電素子31Aに流れる電流Iaと圧電素子31bに流れる電流Ibとの比である。楕円運動が励起された駆動部材32により、この駆動部材32が押しつけられた伝送部(ロータ34等)に時計回り方向のトルクNが発生し、この伝送部を駆動させることができる。
図11Bは、アクチュエータ3の片方の圧電素子31Aを駆動させた際の圧電素子31A,31Bにそれぞれ流れる電流Ia,Ibを示すタイムチャートである。
圧電素子31Aには、正弦波状の電流Iaが流れる。これにより、非駆動側の圧電素子31Bは位相ずれした共振運動を行い、θだけ位相ずれした起電流が生じる。これが電流Ibである。ここでは、電流Iaの振幅と電流Ibの振幅とは略同一である。また、一般的には、Ia≧Ibである。
特開平6-303783号公報
トラス型アクチュエータを単相位相差駆動方式で駆動させた場合、駆動部材32とロータ34との間に異物などが入りこんで共振周波数が変化したならば、非駆動側の圧電素子は正常な振動ができなくなる。これにより、駆動部材32の正しい楕円運動を励起させることができなくなると、伝送部の駆動力(駆動トルク)が低下したり、更には伝送部の駆動ができなくなる現象が生じる。
図12Aは、アクチュエータ3に異物5が混入した際の動作例を示す図である。図12Bは、アクチュエータ3に異物5が混入した際の両圧電素子に流れる電流を示すタイムチャートである。
図12Aに示すように、アクチュエータ3のロータ34と駆動部材32との間には、異物5が入り込んでいる。これにより、トラス構造体の共振周波数が変化して、非駆動側の圧電素子31Bは正常な振動ができなくなり、駆動部材32の正しい楕円運動を励起させることができなくなる。このとき、図12Bに示すように、電流Ibの振幅が低下する。楕円運動の軌跡の長径と短径の比は、圧電素子31Aに流れる電流Iaと圧電素子31bに流れる電流Ibとの比であり、図11Aと比べて短径が潰れた形となる。これは、圧電素子31Bが充分に振動しておらず、よって充分な起電流が生じていないことを示している。
そこで、本発明は、アクチュエータ駆動装置、アクチュエータ駆動方法およびプログラムについて、異物による駆動低下や駆動停止を低減させ、安定的に駆動を継続させることを課題とする。
本発明は、上記目的を達成するため、
所定の変位を発生させる第1の変位素子および第2の変位素子と、
前記第1の変位素子および前記第2の変位素子と結合され、前記第1の変位素子および前記第2の変位素子の変位により駆動される駆動部材と、
前記駆動部材が当接することによって駆動される伝送部と、
を備えるアクチュエータを駆動するアクチュエータ駆動装置であって、
前記第1の変位素子に駆動電圧信号を印加する第1駆動回路と、
前記第2の変位素子に駆動電圧信号を印加する第2駆動回路と、
前記第2の変位素子に生じる起電流を検出する電流検出部と、
前記第1駆動回路を駆動させ、かつ前記第2駆動回路を駆動させずに前記アクチュエータを起動し、前記電流検出部が検出した起電流の振幅が閾値以下であることを検知した後には、前記第1駆動回路に加えて前記第2駆動回路も駆動させる制御部、
を備えることを特徴とするアクチュエータ駆動装置である。
本発明によれば、アクチュエータ駆動装置、アクチュエータ駆動方法およびプログラムについて、異物による駆動低下や駆動停止を低減させ、安定的に駆動を継続させることが可能となる。
本実施形態における駆動装置の概略を示す構成図である。 アクチュエータに異物が混入した際の動作例を示す図である。 アクチュエータに異物が混入した際の両圧電素子に流れる電流を示すタイムチャートである。 アクチュエータの両圧電素子を駆動させた際の動作例を示す図である。 アクチュエータの両圧電素子を駆動させた際の両圧電素子に流れる電流を示すタイムチャートである。 駆動装置の制御部の処理を示すフローチャートである。 圧電素子とその駆動回路を示す構成図である。 駆動波形発生器と正弦波変換器と電流検出器を示す回路図である。 圧電素子に印加する2つの電圧と、その電気-機械変換効率を示すグラフである。 駆動波形発生器の入出力波形を示す図である。 圧電素子に印加する2つの電圧と、その電気-機械変換効率を模式的に示すグラフである。 圧電素子の電圧制御処理を示すフローチャートである。 比較例のアクチュエータのうち片方の圧電素子を駆動させた際の動作例を示す図である。 アクチュエータの両圧電素子を駆動させた際の両圧電素子に流れる電流を示すタイムチャートである。 アクチュエータに異物が混入した際の動作例を示す図である。 アクチュエータに異物が混入した際の両圧電素子に流れる電流を示すタイムチャートである。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
本発明は、非駆動側の圧電素子に生じる起電流を観測することにより、非駆動側の圧電素子が正常振動できているかを監視する。正しい楕円運動を励起させることができなくなったと判断した場合に非駆動側の圧電素子を駆動側に変更して駆動のアシストを行い、駆動部材の正しい楕円運動を励起させ伝送部を正常駆動させる発明である。これにより、単相位相差駆動方式のトラス型アクチュエータにおいて、異物による駆動低下や駆動停止を低減させ、安定的に駆動を継続させることができる。これを、後記する図1から図4を用いて説明する。
図1は、本実施形態における駆動装置1の概略を示す構成図である。
駆動装置1は、駆動波形制御部2と、駆動回路4A,4Bと、電圧検出部24A,24Bと、電流検出部26A,26Bとを備える。駆動波形制御部2は、CPU21と、メモリ29と、PWM(Pulse Width Modulation)変換部22A,23A,22B,23Bと、A/D変換器25A,25Bと、A/D変換器27A,27Bとを備える。
メモリ29には、PWMコントロールプログラム291と出力コントロールプログラム292が格納されている。圧電素子31A,31Bは、後記する図2に示すアクチュエータ3を構成する素子である。駆動装置1は、圧電素子31A,31Bに流れる電流を制御することで、後記する図2に示すアクチュエータ3を駆動させる機能を有する。
所定の変位を発生させる圧電素子31A(第1の変位素子)側の各部について説明する。PWM変換部22A,23Aは、それぞれ正と0の2値からなるPWM信号を駆動回路4Aに出力して正弦波電圧信号(駆動電圧信号)を生成し、この正弦波電圧信号を圧電素子31Aと電圧検出部24Aに印加する。これにより圧電素子31Aには、所定の変位が発生する。これらPWM変換部22A,23Aと駆動回路4Aとは、第1駆動回路として機能する。駆動回路4Aの構成と動作は、後記する図5と図6で説明する。
電圧検出部24Aは、この正弦波電圧の振幅を検出する。A/D変換器25Aは、電圧検出部24Aが検出したアナログの電圧値をデジタル値に変換する。
圧電素子31Aには更に、電流検出部26Aが接続されている。この電流検出部26Aは、例えばシャント抵抗であり、圧電素子31Aに生じる起電流を検出する。A/D変換器27Aは、電流検出部26Aが検出したアナログの電流値を、デジタル値に変換する。
所定の変位を発生させる圧電素子31B(第2の変位素子)側の各部は、圧電素子31A側と同様に構成されており、同様に動作する。PWM変換部23Bと正弦波変換器とは、圧電素子31Bに駆動電圧信号を印加する第2駆動回路として機能する。
PWMコントロールプログラム291は、CPU21がPWM変換部23A,23Bを制御して電気-機械変換効率を向上させるためのプログラムである。PWMコントロールプログラム291の処理は、後記する図10で説明する。
出力コントロールプログラム292は、CPU21がアクチュエータ3の状態に応じて、圧電素子31Aまたは/および圧電素子31Bを駆動するためのプログラムである。出力コントロールプログラム292の処理は、後記する図4で説明する。CPU21は、最初、圧電素子31Aを駆動させてアクチュエータ3を起動する。その後、CPU21は、圧電素子31Bに生じる起電流の振幅が閾値以下であったならば、圧電素子31Aに加えて、圧電素子31Bも駆動させる。
図2Aは、アクチュエータ3およびその駆動部の構成と、アクチュエータ3に異物が混入した際の動作例を示す図である。
トラス型のアクチュエータ3は、ベース振動体33に2本の圧電素子31A,31Bと駆動部材32を組み合わせたトラス型構造である。このアクチュエータ3は、ベース振動体33がロータ34の方向に付勢されており、駆動部材32を伝送部であるロータ34に押しつけた構成である。ベース振動体33は、圧電素子31A,31Bの先端が直交するように、これら圧電素子31A,31Bの基端が接着により固定されている。
駆動部材32は、圧電素子31A,31Bの先端の直交部分に接着される。ロータ34は、駆動部材32が当接して駆動される伝送部である。
不図示の付勢部は、ベース振動体33と圧電素子31A,31Bと駆動部材32とを含むトラス構造体をロータ34の方向に付勢し、よって駆動部材32をロータ34に接触させる。圧電素子31A,31Bには、圧電効果により電気信号を変位に変換する積層型の圧電素子が用いられている。駆動部材32には、安定して高い摩擦係数が得られ、摩耗しにくいタングステンなどの金属材料が用いられる。ベース振動体33には、製造し易く強度が得られるステンレスなどの金属材料が用いられる。また、これらの接着には接着力や強度に優れたエポキシ系樹脂の接着剤が用いられる。不図示の付勢部は、コイルばねなどの弾性体で構成され、ベース振動体33を伝送部である円板状のロータ34の中心方向に付勢する。ロータ34は、鉄、アルミニウムなどの金属で作製され、駆動部材32との接触による摩耗を防ぐため、その側面にはタフトライド処理、アルマイト処理などの表面処理が施されている。
このトラス型のアクチュエータ3は、一方の圧電素子31Aに電圧信号を与えることにより、駆動部材32を介して他方の圧電素子31Bにも振動が伝わり共振発振を起こすように設計されている。このとき、駆動側の圧電素子31Aと非駆動側の圧電素子31Bとが共振振動し、駆動部材32に楕円運動を励起させて摩擦力によってロータ34を駆動させる。そのため、2本の圧電素子31A,31Bを同時に駆動する場合と比較して、約半分の電力でアクチュエータ3を駆動することが可能である。
駆動装置1は、駆動波形制御部2と、駆動回路4A,4Bと、スイッチ28Bと、電流検出部26Bを備える。駆動回路4Aは、トラス型のアクチュエータ3の圧電素子31Aに接続されており、駆動波形制御部2によって制御される。圧電素子31Aは、駆動回路4Aによって所定の変位を発生させる。圧電素子31Bは、駆動回路4Bによって所定の変位を発生させるが、ここでは非駆動側なので、スイッチ28Bによって駆動回路4Bをバイパスしている。
駆動回路4Bは、スイッチ28Bを介して圧電素子31Bに接続されており、駆動波形制御部2によって制御される。スイッチ28Bは、圧電素子31Bを駆動回路4Bに接続するか否かを切り替える。ここで圧電素子31B側は非駆動側なので、圧電素子31Bは駆動回路4Bに接続されていない。電流検出部26Bは、圧電素子31Bに流れる電流を検出して、駆動波形制御部2に出力する。
なお、圧電素子31Aの側にも、圧電素子31Bの側と同様な電流検出部とスイッチが接続されているが、ここでは図示を省略している。以下、圧電素子31A,31Bを区別しないときには、単に圧電素子31と記載する。駆動回路4A,4Bを区別しないときには、単に駆動回路4と記載する。
駆動波形制御部2は、ベース振動体33、圧電素子31A,31Bおよび、駆動部材32で構成されるトラス構造体の各圧電素子31A、31Bに起因する近接した2つの共振周波数のうち、圧電素子31Aに起因する共振周波数付近の周波数の信号を、駆動側の圧電素子31Aのみに与えている。しかし、図2Aに示した例では、アクチュエータ3に異物5が入り込んでいるので、トラス構造体の共振周波数が変化して、非駆動側の圧電素子31Bの共振運動の振幅が極めて小さくなる。駆動部材32には、ロータ34との接触面に対してθ/2だけ長軸が傾いた楕円運動が励起される。駆動部材32に励起された楕円運動の軌跡の長径と短径の比は、圧電素子31Aに流れる電流Iaと圧電素子31bに流れる電流Ibとの比である。この楕円運動は、短径が潰れた形となる。この駆動部材32が押しつけられたロータ34のトルクNは、異物5が混入しない場合のトルクよりも小さくなる。
図2Bは、アクチュエータ3に異物が混入した際の両圧電素子に流れる電流を示すタイムチャートである。
圧電素子31Aには、正弦波状の電流Iaが流れる。これにより、非駆動側の圧電素子31Bは位相ずれした共振運動を行い、電流Ibが発生する。異物5によって共振周波数がずれているので、異物5がない場合よりも圧電素子31Bの振動は小さくなる。よって、圧電素子31Bの起電流の振幅も小さくなる。
ロータ34に駆動力を与えているのは、駆動側の圧電素子31Aであり、非駆動側の圧電素子31Bはそれに追従した形で共振しているにすぎない。駆動部材32とロータ34に異物5などが入り込むと非駆動側の圧電素子31Bは、正常に共振振動を生じることができなくなる。駆動部材32は正しい楕円運動をしなくなり、ロータ34の駆動力が低下し、またはロータ34を駆動できなくなる。
図3Aは、アクチュエータ3の両圧電素子を駆動させた際の動作例を示す図である。
ここで圧電素子31Bを駆動させるため、スイッチ28Bは、駆動回路4Bと圧電素子31Bとを接続している。更に駆動波形制御部2は、駆動回路4BにPWM信号を出力して、この駆動回路4Bに正弦波電圧信号を出力させる。これにより、図3Bに示すように、圧電素子31Bに流れる電流Ibの振幅は、圧電素子31Aに流れる電流Iaの振幅と同様となる。これにより、駆動部材32には、ロータ34との接触面に対してθ/2だけ長軸が傾いた楕円運動が励起される。図3Aに示したように駆動部材32Aに励起される楕円運動の長径と短径の比は1:1に近づき、略円形となるため、ロータ34に所定の駆動力が生じるようになる。
図3Bは、アクチュエータ3の圧電素子31A,31Bを両方とも駆動させた際の圧電素子31A,31Bにそれぞれ流れる電流Ia,Ibを示すタイムチャートである。
圧電素子31Aには、正弦波状の電流Iaが流れる。圧電素子31Bには、θだけ位相ずれした正弦波状の電流Ibが流れる。ここでは、電流Iaの振幅と電流Ibの振幅とは略同一である。
図4は、駆動波形制御部2の処理を示すフローチャートである。
単相位相差駆動方式のトラス型アクチュエータにおいて、駆動波形制御部2は以下のように動作する。なお、以下のフローチャートでは、駆動側の駆動回路4Aのことを「駆動回路A」と記載し、圧電素子31Aのことを「圧電素子A」と記載する。非駆動側の駆動回路4Bのことを「駆動回路B」と記載し、圧電素子31Bのことを「圧電素子B」と記載する。
駆動波形制御部2は先ず、スイッチ28Bを切り替えて、駆動回路4Bをバイパスさせる(S10)。
駆動波形制御部2は、駆動回路4Aを駆動制御しながら(S11)、圧電素子31Bの起電流である電流Ibを絶えず監視し(S12)、この電流Ibの振幅が閾値未満であるか否かを判定する(S13)。これにより、駆動波形制御部2は、非駆動側の圧電素子31Bの共振振動量を判定する。
ステップS13において、駆動波形制御部2は、起電流の振幅(振動量)が閾値未満ならば(Yes)、ステップS15に進む。駆動波形制御部2は、起電流の振幅(振動量)が閾値以上ならば(No)、不図示の上位装置からモータ停止要求が入力されたか否かを判定する(S14)。
ステップS14において、駆動波形制御部2は、モータ停止要求が入力されると(Yes)、図4の処理を終了し、モータ停止要求が入力されなかったならば(No)、ステップS11の処理に戻る。
ステップS15において、駆動波形制御部2は、駆動回路4Bの側にスイッチ28Bを切り替える(S15)。これにより、非駆動側の圧電素子31Bを、駆動側に変更して駆動アシストを行うので、駆動部材32の正しい楕円運動を励起させ、ロータ34を正常駆動させることができる。
その後、駆動波形制御部2は、駆動回路4A,4Bを駆動制御しつつ(S16)、所定時間が経過したか否かを判定する(S17)。駆動波形制御部2は、所定時間が経過したならば(Yes)、ステップS10に戻って駆動アシストを終了し、所定時間が経過していないならば(No)、ステップS18の処理に進む。
駆動波形制御部2は、不図示の上位装置からモータ停止要求が入力されたか否かを判定する(S18)。ステップS18において、駆動波形制御部2は、モータ停止要求が入力されると(Yes)、図4の処理を終了する。駆動波形制御部2は、モータ停止要求が入力されなかったならば(No)、ステップS16の処理に戻り、駆動アシストを継続する。
これらの処理によって、異物によるトラス型アクチュエータの駆動低下や駆動停止を低減させ、安定的に駆動を継続させることができる。なお、ロータ34を逆方向に回転させる場合には、上記フローチャートの駆動回路4Aと駆動回路4Bを入れ替えて制御すればよい。
《正弦波電圧信号の制御》
トラス型圧電アクチュエータの最大機械出力特性は、使用する圧電素子の素材特性およびアクチュエータの構造に依存する。また最大機械出力時に電気-機械変換効率も最大となる。使用用途により必要とされる機械出力は様々であり、用途毎に効率の良いアクチュエータを設計することは困難である。
本発明では、トラス型圧電アクチュエータにおいて、圧電素子に供給する電圧を制御することにより、動作させたい機械出力での電気-機械変換効率を最大としている。これを、後記する図5から図10を用いて説明する。なお、ここでは圧電素子31Aとその駆動回路4Aで説明しているが、圧電素子31Bとその駆動回路4Bも同様に構成されており、同様に動作する。
図5は、圧電素子31Aとその駆動回路4Aを示す構成図である。
駆動回路4Aは、駆動波形発生器41と、この駆動波形発生器41のPWM信号を正弦波信号に変換する正弦波変換器42とを備える。駆動回路4の出力電圧は、正弦波信号であり、圧電素子31に印加される。電圧検出部24は、駆動回路4が出力する正弦波信号の振幅を検出する
駆動波形制御部2から正と0の2値からなる2つのPWM信号が、駆動波形発生器41に出力される。駆動波形発生器41より、後記する図8の第5グラフに示すような正と負と0の三値からなるPWM信号が生成される。このPWM信号は、正弦波変換器42に入力される。正弦波変換器42は、入力されたPWM信号を正弦波電圧信号に変換する。この正弦波電圧信号は、圧電素子31Aに印加される。
このとき、正弦波変換器42から出力される正弦波電圧信号の振幅は、正弦波変換器42に入力されたPWM信号のオン時間(Von)に合わせて変化する。つまり、PWM信号のオン時間を短くすることで、正弦波電圧信号の振幅を小さくすることができる。PWM信号のオン時間を長くすることで、正弦波電圧信号の振幅を大きくすることができる。
正弦波変換器42より出力された正弦波電圧信号により、圧電素子31Aに駆動電圧が印加される。また、駆動波形制御部2は、電圧検出部24Aにより圧電素子31Aに印加されている正弦波電圧信号の振幅を検出し、駆動波形発生器41で生成するPWM波形のON時間(Von)をフィードバック制御することにより、検出値と目標値の差を補正する。
図6は、駆動波形発生器41と正弦波変換器42と電圧検出部24Aを示す回路図である。
駆動波形発生器41は、フルブリッジ接続されたスイッチング素子S1~S4で構成されている。駆動波形発生器41は、直流電源6から供給された電圧と、駆動波形制御部2から入力された正と0の2値からなる2つのPWM信号に基づき、正と負と0の三値からなるPWM信号を生成する。
正弦波変換器42は、コイルL1,L2とコンデンサCで構成されたLC発振回路である。この正弦波変換器42は、入力されたPWM信号を正弦波電圧信号に変換して、圧電素子31Aに印加する。電圧検出部24Aは、圧電素子31Aと並列に接続されて、この圧電素子31Aの両端電圧を検出する。これにより駆動波形制御部2は、圧電素子31Aを駆動する正弦波電圧信号の振幅を検出し、検出値と目標値との差を補正することができる。
図7は、圧電素子31Aに印加する2つの電圧と、その電気-機械変換効率を示すグラフである。
圧電素子31Aを4.16V振幅の正弦波電圧信号で駆動した場合、機械出力の最大は略2.0(mW)である。また、圧電素子31を5.6V振幅の正弦波電圧信号で駆動した場合、機械出力の最大は略4.5(mW)である。しかし、機械出力2.0(mW)以下の全領域において、4.16V振幅の正弦波駆動の変換効率は、5.6V振幅の正弦波駆動の変換効率よりも良い。
このグラフは、トラス型圧電アクチュエータの駆動圧電素子に加える正弦波電圧信号の振幅を小さくすることで、任意の機械出力での電気-機械変換効率が上がることを示している。つまり、トラス型圧電アクチュエータの機械出力の値に応じて正弦波電圧信号の振幅が切り替わるように駆動波形発生器を制御することで、このアクチュエータの電気-機械変換効率を向上させることができる。
図8は、駆動波形発生器41の入出力波形を示すグラフである。
第1グラフは、スイッチング素子S1のゲートに印加される制御信号を示している。第2グラフは、スイッチング素子S2のゲートに印加される制御信号を示している。第3グラフは、スイッチング素子S3のゲートに印加される制御信号を示している。第4グラフは、スイッチング素子S4のゲートに印加される制御信号を示している。第5グラフは、正弦波変換器42に出力されるPWM信号を示している。図1に示したPWM変換部22Aは、スイッチング素子S1,S4のゲートに印加される制御信号を出力する。図1に示したPWM変換部23Aは、スイッチング素子S2,S3のゲートに印加される制御信号を出力する。
時刻t1において、スイッチング素子S1,S4のゲートがHレベルになり、スイッチング素子S1,S4がターンオンする。これにより、正弦波変換器42のコイルL1の左側端子に対して直流電源6の電圧が印加される。第5グラフでは、これを電圧Vm(V)として示している。
時刻t2において、スイッチング素子S1,S4のゲートがLレベルになり、スイッチング素子S1,S4がターンオフする。これにより、正弦波変換器42には電圧が印加されなくなる。第5グラフでは、これを電圧0(V)で示している。
時刻t3において、スイッチング素子S2,S3のゲートがHレベルになり、スイッチング素子S2,S3がターンオンする。これにより、正弦波変換器42のコイルL2の左側端子に対して直流電源6の電圧Vmが印加される。第5グラフでは、これを電圧-Vm(V)として示している。
時刻t4において、スイッチング素子S2,S3のゲートがLレベルになり、スイッチング素子S2,S3がターンオフする。これにより、正弦波変換器42のコイルL2の左側端子に対して直流電源6の電圧Vmが印加される。第5グラフでは、これを電圧0(V)として示している。
以下、時刻t5~t8と、時刻t9~t12においても同様な動作が繰り返される。つまり、図1に示すPWM変換部22Aは、スイッチング素子S1,S4のゲートに対して、デューティ50%未満のPWM信号を印加する。更に図1に示すPWM変換部23Aが、スイッチング素子S1,S4のゲートのPWM信号がオフ状態のときにスイッチング素子S2,S3のゲートをオンするようなデューティ50%未満のPWM信号を印加することで、図8の第5グラフに示す信号を生成することができる。なお、このPWM信号のオン期間を拡げることで、正弦波電圧の振幅を高めることができる。このPWM信号のオン期間を狭めることで、正弦波電圧の振幅を低くすることができる。
図9は、圧電素子31Aに印加する2つの電圧と、その電気-機械変換効率を模式的に示すグラフである。
圧電素子31Aを振幅E2の正弦波電圧信号で駆動した場合、機械出力の最大は略HPである。また、圧電素子31Aを、振幅E2よりも大きい振幅E1の正弦波電圧信号で駆動した場合、機械出力の最大はHPの2倍近くになる。しかし、機械出力HP以下の全領域において、振幅E2の正弦波駆動の変換効率は、振幅E1の正弦波駆動の変換効率よりも良い。よって、アクチュエータの機械出力の値に応じて正弦波電圧信号の振幅を選択することにより、電気-機械変換効率を上げることができる。
このグラフは、トラス型圧電アクチュエータの圧電素子31Aに加える正弦波電圧信号の振幅を小さくすることで、任意の機械出力での電気-機械変換効率が上がることを示している。
図10は、圧電素子の電圧制御処理を示すフローチャートである。
図9に示すグラフに基づき、圧電素子に印加する正弦波電圧信号を制御する電圧制御処理を説明する。この電圧制御処理は、アクチュエータの駆動を開始する際に起動される。
駆動波形制御部2は、不図示の速度検出器でアクチュエータ3の現在の回転速度を検出し(S20)、このアクチュエータの回転速度から機械出力の値を算出する(S21)。駆動波形制御部2は、この機械出力の値がHP未満であるか否かを判定する(S22)。駆動波形制御部2は、アクチュエータ3の機械出力の値がHP未満ならば(Yes)、正弦波電圧信号の振幅の目標値をE2として(S23)、ステップS25の処理に進む。駆動波形制御部2は、アクチュエータ3の機械出力の値がHP以上ならば(No)、正弦波電圧信号の振幅の目標値をE1として(S24)、ステップS25の処理に進む。
ステップS25~S27は、正弦波電圧信号の振幅が目標値となるようにフィードバックする制御である。駆動波形制御部2は、電圧検出部24により、圧電素子31に印加される正弦波電圧信号の振幅を測定し(S25)、正弦波電圧信号の振幅の目標値と測定値との差を計算する(S26)。更に駆動波形制御部2は、標値と測定値との差に基づくPI(比例積分)制御を行い、PWM信号のデューティを算出して(S27)、ステップS20の処理に戻る。ステップS27におけるPI制御のゲインを適切に選択することにより、所定時間後に正弦波電圧の振幅は収束する。よって、電源電圧の変動によらず、目標値振幅の正弦波電圧を圧電素子31に印加することができる。
図10の電圧制御処理により、アクチュエータの現在の機械出力の値に応じた、変換効率の良い動作が行える。更に、駆動波形発生器41へ供給される電源電圧の変動を考慮した安定した動作が行える。
《実施形態の要点》
本実施形態の駆動波形制御部2は、単相位相差駆動方式のトラス型アクチュエータにおいて、異物等によって非駆動側の圧電素子の共振振動量が低下した場合、非駆動側の圧電素子の起電流の振幅低下から、アクチュエータの駆動低下や駆動停止が発生することを検出する。駆動波形制御部2は更に、本来は非駆動側である圧電素子を駆動側に変更し、駆動部材の楕円運動を強制アシストする。これにより、トラス型アクチュエータを継続して安定動作させることができる。
本実施形態の制御方法は、単相位相差駆動方式のトラス型アクチュエータにおける駆動問題に対する一つの解決方法であり、低電力駆動をベースに異物による駆動低下や駆動停止を低減させ安定的に駆動継続運動を得ることが可能である。駆動アシストの際には駆動電力が約2倍となるが、異物が取れた場合や、安定駆動に支障がない場合は、駆動アシストを停止して単相位相差駆動方式に戻すことで、消費電力の増加を抑制することが可能である。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)~(d)のようなものがある。
(a) アクチュエータの機械出力は2分割に限定されず、3以上に分割して、各分割区間の機械出力に応じた振幅の正弦波電圧信号を印加してもよい。
(b) 駆動装置が駆動アシストを停止する条件は、所定時間の経過に限定されず、例えば所定の回転量に応じて停止してもよい。
(c) 圧電素子に印加する正弦波電圧信号の振幅のフィードバック制御は、図10に示したPI制御に限定されず、PID(比例積分微分)制御や現代制御など、任意の制御方式であってもよい。
(d) アクチュエータの機械出力の値を算出する元となる計測値、このアクチュエータの速度に限られず、アクチュエータのトルクに基づいて算出してもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
《請求項1》
所定の変位を発生させる第1の変位素子および第2の変位素子と、
前記第1の変位素子および前記第2の変位素子と結合され、前記第1の変位素子および前記第2の変位素子の変位により駆動される駆動部材と、
前記駆動部材が当接することによって駆動される伝送部と、
を備えるアクチュエータを駆動するアクチュエータ駆動装置であって、
前記第1の変位素子に駆動電圧信号を印加する第1駆動回路と、
前記第2の変位素子に駆動電圧信号を印加する第2駆動回路と、
前記第2の変位素子に生じる起電流を検出する電流検出部と、
前記第1駆動回路を駆動させ、かつ前記第2駆動回路を駆動させずに前記アクチュエータを起動し、前記電流検出部が検出した起電流の振幅が閾値以下であることを検知した後には、前記第1駆動回路に加えて前記第2駆動回路も駆動させる制御部、
を備えることを特徴とするアクチュエータ駆動装置。
《請求項2》
前記第1駆動回路および前記第2駆動回路は、それぞれ駆動波形発生器と、前記駆動波形発生器のPWM信号を正弦波電圧信号に変換する正弦波変換器と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ駆動装置。
《請求項3》
前記制御部は、前記アクチュエータの機械出力の値に応じて、前記正弦波の電圧が切り替わるように、前記駆動波形発生器を制御する、
ことを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ駆動装置。
《請求項4》
前記駆動波形発生器は、フルブリッジ回路である、
ことを特徴とする請求項2または3に記載のアクチュエータ駆動装置。
《請求項5》
所定の変位を発生させる第1の変位素子および第2の変位素子と、
前記第1の変位素子および前記第2の変位素子と結合され、前記第1の変位素子および前記第2の変位素子の変位により駆動される駆動部材と、
前記駆動部材が当接することによって駆動される伝送部と、
を備えるアクチュエータの駆動方法であって、
前記第1の変位素子に駆動信号を印加する第1駆動回路を駆動させ、かつ前記第2の変位素子に駆動信号を印加する第2駆動回路を駆動させずに前記アクチュエータを起動するステップと、
前記第2の変位素子に生じる起電流の振幅を検知するステップと、
前記起電流の振幅が閾値以下であることを検知した後には、前記第1駆動回路に加えて前記第2駆動回路も駆動させるステップと、
を実行することを特徴とするアクチュエータ駆動方法。
《請求項6》
所定の変位を発生させる第1の変位素子および第2の変位素子と、
前記第1の変位素子および前記第2の変位素子と結合され、前記第1の変位素子および前記第2の変位素子の変位により駆動される駆動部材と、
前記駆動部材が当接することによって駆動される伝送部と、
を備えるアクチュエータをコンピュータに駆動させるプログラムであって、
前記第1の変位素子に駆動電圧信号を印加する第1駆動回路を駆動させ、かつ前記第2の変位素子に駆動電圧信号を印加する第2駆動回路を駆動させずに前記アクチュエータを起動する手順、
前記第2の変位素子に生じる起電流の振幅を検知する手順、
前記起電流の振幅が閾値以下であることを検知した後には、前記第1駆動回路に加えて前記第2駆動回路も駆動させる手順、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
1 駆動装置 (アクチュエータ駆動装置)
2 駆動波形制御部
21 CPU (制御部)
29 メモリ
291 PWMコントロールプログラム
292 出力コントロールプログラム
22A,23A,22B,23B PWM変換部
24,24A,24B 電圧検出部
25A,25B A/D変換器
26A,26B 電流検出部
27A,27B A/D変換器
28B スイッチ
3 アクチュエータ
31 圧電素子
31A 圧電素子 (第1の変位素子)
31B 圧電素子 (第2の変位素子)
32 駆動部材
33 ベース振動体
34 ロータ (伝送部)
4 駆動回路
4A 駆動回路 (第1の駆動回路)
4B 駆動回路 (第2の駆動回路)
41 駆動波形発生器 (駆動回路の一部)
42 正弦波変換器 (駆動回路の一部)
5 異物

Claims (6)

  1. 所定の変位を発生させる第1の変位素子および第2の変位素子と、
    前記第1の変位素子および前記第2の変位素子と結合され、前記第1の変位素子および前記第2の変位素子の変位により駆動される駆動部材と、
    前記駆動部材が当接することによって駆動される伝送部と、
    を備えるアクチュエータを駆動するアクチュエータ駆動装置であって、
    前記第1の変位素子に駆動電圧信号を印加する第1駆動回路と、
    前記第2の変位素子に駆動電圧信号を印加する第2駆動回路と、
    前記第2の変位素子に生じる起電流を検出する電流検出部と、
    前記第1駆動回路を駆動させ、かつ前記第2駆動回路を駆動させずに前記アクチュエータを起動し、前記電流検出部が検出した起電流の振幅が閾値以下であることを検知した後には、前記第1駆動回路に加えて前記第2駆動回路も駆動させる制御部、
    を備えることを特徴とするアクチュエータ駆動装置。
  2. 前記第1駆動回路および前記第2駆動回路は、それぞれ駆動波形発生器と、前記駆動波形発生器のPWM信号を正弦波電圧信号に変換する正弦波変換器と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ駆動装置。
  3. 前記制御部は、前記アクチュエータの機械出力の値に応じて、前記正弦波の電圧が切り替わるように、前記駆動波形発生器を制御する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ駆動装置。
  4. 前記駆動波形発生器は、フルブリッジ回路である、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のアクチュエータ駆動装置。
  5. 所定の変位を発生させる第1の変位素子および第2の変位素子と、
    前記第1の変位素子および前記第2の変位素子と結合され、前記第1の変位素子および前記第2の変位素子の変位により駆動される駆動部材と、
    前記駆動部材が当接することによって駆動される伝送部と、
    を備えるアクチュエータの駆動方法であって、
    前記第1の変位素子に駆動信号を印加する第1駆動回路を駆動させ、かつ前記第2の変位素子に駆動信号を印加する第2駆動回路を駆動させずに前記アクチュエータを起動するステップと、
    前記第2の変位素子に生じる起電流の振幅を検知するステップと、
    前記起電流の振幅が閾値以下であることを検知した後には、前記第1駆動回路に加えて前記第2駆動回路も駆動させるステップと、
    を実行することを特徴とするアクチュエータ駆動方法。
  6. 所定の変位を発生させる第1の変位素子および第2の変位素子と、
    前記第1の変位素子および前記第2の変位素子と結合され、前記第1の変位素子および前記第2の変位素子の変位により駆動される駆動部材と、
    前記駆動部材が当接することによって駆動される伝送部と、
    を備えるアクチュエータをコンピュータに駆動させるプログラムであって、
    前記第1の変位素子に駆動電圧信号を印加する第1駆動回路を駆動させ、かつ前記第2の変位素子に駆動電圧信号を印加する第2駆動回路を駆動させずに前記アクチュエータを起動する手順、
    前記第2の変位素子に生じる起電流の振幅を検知する手順、
    前記起電流の振幅が閾値以下であることを検知した後には、前記第1駆動回路に加えて前記第2駆動回路も駆動させる手順、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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