JP7097683B2 - 化学的活性炭の製造方法 - Google Patents
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本出願は、2016年5月3日に出願されたインド特許出願第201617015427号、2014年6月25日に出願された米国特許出願第14341725号および2016年8月19日に出願された米国特許出願第15242113号の一部継続出願であり、その利益を主張し、本出願の内容にはそれらの全体が組み込まれている。
例えば、セルロース、馬鈴薯澱粉およびユーカリ木材の鋸屑に由来するチャーのKOH活性化は、該チャーの乾燥粉末とKOHの混合物を700℃と800℃の間で1時間加熱することにより、2000m2/gmから3000m2/gmの表面積をもたらした[L. Wei 他、2011]。蔗糖から生成したチャーのKOH活性化は、KOHのチャーに対する重量比を4.3:1として815℃に加熱することにより2520m2/gmの表面積をもたらした[Evans, M. J. B. 他、1999]。KOH処理の他の研究は、KOHと石油コークスの混合物を不活性雰囲気下600℃から900℃で活性化して3000m2/gmをもたらした[Otowa, T. 他、1996]。
a.炭素に対するKOHの重量比は、典型的には3:1から4:1である。これは、炭化出発物質の1kgごとに対して、4倍の重量のKOHの費用を追加しなければならないことを意味する。
b.この工程で生成されるカリウム含有副生成物は、水、溶媒または酸を用いて完全に洗浄して処分しなければならず、費用がかかる。
c.そして、KOHの腐食性のため特別な取り扱いと設備が必要となる。KOH活性化の機構には、反応性が高く、適切な取り扱いを要する700℃を超える温度下の金属カリウムの生成が含まれる[Wang, J. 他、2012]。
前記炭素前駆体材料には、天然に存在する炭素源(例えば、椰子殻、果実種、種子、馬鈴薯澱粉、小麦藁、セルロースおよび木材)、合成高分子材料(例えば、フルフリル官能基含有液体、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂など)および石油系原料(例えば、石油ピッチ)が含まれる。本炭化工程は、全ての揮発性有機化合物およびあらゆる凝縮副生成物を効果的に除去する(合成ポリマー材料の場合)。
本発明の他の目的は、以下の明細書および特許請求の範囲を読むことによって当業者に明らかであり得る。
この実施形態では、150mlのフルフリルアルコール(W249106、純度98%以上、ミズーリ州セントルイスのシグマアルドリッチ社製)を毎分約200回転で動作するオーバーヘッド撹拌機を用いてガラス瓶の中で数分間攪拌した。次に、i) シュウ酸を3.8g(75688、無水、純度99.0%以上、ミズーリ州セントルイスのシグマアルドリッチ社製)、ii) マレイン酸を4.9g(M0375、純度99.0%以上(HPLC)、ミズーリ州セントルイスのシグマアルドリッチ社製)、および iii) L-(+)-酒石酸を6.3g(T109、純度99.5%以上、ミズーリ州セントルイスのシグマアルドリッチ社製)、を含む有機酸の混合物を添加し、さらに120分間撹拌を続けた。
この実施形態では、150mlのフルフリルアルコール(シグマアルドリッチ社製)を毎分約200回転で動作するオーバーヘッド撹拌機を用いてガラス瓶の中で数分間攪拌した。次に、i) シュウ酸を3.8g(シグマアルドリッチ社製)、ii) マレイン酸を4.9g(シグマアルドリッチ社製)、および iii) L-(+)-酒石酸を6.3g(シグマアルドリッチ社製)、を含む有機酸の混合物を添加し、さらに90分間撹拌を続けた。次に、2.25gのカーボンブラック(C-NERGY SUPER C45)を加え、該混合物をさらに150分間撹拌した。出発物質の組成は、使用されるカーボンブラックの量において、実施例1の実施形態と異なる。顕著な更なる重量減少が見られなくなるまで、該混合物を大気下で室温放置した。その後、大気下で48℃、80℃、125℃および200℃で熱処理し、続いて窒素雰囲気下600℃で一段階の炭化処理を行った(実施例1の炭化処理とは異なる)。
この実施形態では、フルフリルアルコールおよびシランが出発物質として使用される(米国特許公開US20150030525のように)。100mlのフルフリルアルコール(シグマアルドリッチ社製)を100mlのアセトン(HPLCグレード、329000000、ケンタッキー州シェールビールのPharmco-Aaper社から入手)と混合し、ガラス瓶中で数分間攪拌した。次いで、2mlのジクロロジメチルシラン(CH3)2SiCl2(440272、ミズーリ州セントルイスのシグマアルドリッチ社製)を添加し、その混合物を45分間撹拌した後、2gのカーボンブラック(C-NERGY SUPER C45)を添加した。撹拌をさらに45分間続けた。顕著な更なる重量減少が見られなくなるまで、該溶液を大気下で室温放置した。さらに、すべて大気下で75℃、120℃および200℃で熱処理し、続いて窒素雰囲気下600℃で炭化した。
本発明者らは、最終的に、椰子殻のチャーでもこのNaNO3浸漬処理を使用した。この実施形態では、揮発性有機化合物を追い出すために、最初に椰子殻のチャーを窒素下600℃で1時間炭化した。次に、脱イオン水および試薬用アルコール中のNaNO3の溶液(先に記載したものと同様)を調製し、前記炭化チャーを該溶液中に数時間浸した。その後、該炭化チャーを該溶液から取り出し、脱イオン水で洗い、大気下200℃のオーブンに数時間置いて化学活性化工程を行った。これに続いて、窒素下600℃で該材料を加熱する、より高い温度の化学活性化工程も実施した。これは石英管炉で行った。その後、炭素を重量濃度4%のHCl溶液中で1時間煮沸して、次いで数回脱イオン水ですすぎ洗いし、すすぎ水が中性のpH値を示すまで完全に洗浄した。次に、石英管炉で950℃の二酸化炭素活性化を実施するために該材料を調製した。活性化を、30%の収率(すなわち、70%の焼失)が達成されるまで続けた。
Claims (16)
- 化学的活性炭の製造方法であって、
炭化材料を水と有機溶媒の少なくとも1つ中の無機化合物の希薄溶液に一定時間浸漬して化学的に充填された活性化可能材料を製造する工程であって、前記無機化合物が、Na、Ca、Al、Co、Li、Mg、およびKの少なくとも1つの可溶性化合物であり、前記無機化合物の希薄溶液の濃度が1.5モル未満である工程と、
前記化学的に充填された活性化可能材料を前記溶液から取り出し、不活性雰囲気下の制御された温度で加熱して化学的に活性化して化学的活性化材料を製造する工程と、そして、
前記化学的活性化材料を完全に洗浄して全ての残渣を除去して化学的活性炭を得る工程と
を含む、方法。 - 前記炭化材料が重合し炭化したフルフリル官能基含有化合物の1つである請求項1に記載の方法。
- 前記炭化材料が、椰子殻、果実種、種子、馬鈴薯澱粉、小麦藁、セルロースおよび木材の少なくとも1つである、天然源由来である請求項1に記載の方法。
- 前記炭化材料が石油系製品由来である請求項1に記載の方法。
- 前記無機化合物が、Na、K、Ca、Mg、Al、Co、Liおよびこれらの組み合わせの少なくとも1つの硝酸塩である請求項1に記載の方法。
- 前記有機溶媒がアルコールであり、前記アルコールがメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、及びこれらの組み合わせのうちの1つである請求項1に記載の方法。
- 200℃から1000℃の間の加熱により制御される、化学的活性化のための温度を特徴とする請求項1に記載の方法。
- 活性炭の製造方法であって、
炭化材料を水とアルコールの少なくとも1つ中の無機化合物の希薄溶液に一定時間浸漬して化学的に充填された活性化可能材料を製造する工程であって、前記無機化合物が、Na、Ca、Al、Co、Li、Mg、およびKの少なくとも1つの可溶性化合物であり、前記無機化合物の希薄溶液の濃度が1.5モル未満である工程と、
前記化学的に充填された活性化可能材料を前記溶液から取り出し、不活性雰囲気下の制御された温度で加熱して化学的に活性化して化学的活性化材料を製造する工程と、
前記化学的活性化材料を完全に洗浄して全ての残渣を除去する工程と、そして、
電気化学エネルギ貯蔵用途で使用するための活性炭を得るために活性化剤として二酸化炭素または蒸気を用いて前記化学的活性化材料をさらに活性化する工程と
を含む、方法。 - 前記炭化材料が重合し炭化したフルフリル官能基含有化合物の1つである請求項8に記載の方法。
- 前記炭化材料が、椰子殻、果実種、種子、馬鈴薯澱粉、小麦藁、セルロースおよび木材の少なくとも1つである、天然源由来である請求項8に記載の方法。
- 前記炭化材料が石油系製品由来である請求項8に記載の方法。
- 前記無機化合物が、NaNO3、KNO3、Ca(NO3)2、Mg(NO3)2、Al(NO3)3、Co(NO3)2、LiNO3およびこれらの組み合わせの少なくとも1つである請求項8に記載の方法。
- 前記アルコールがメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、及びこれらの組み合わせのうちの1つである請求項8に記載の方法。
- 前記化学的活性化が200℃から1000℃の間の加熱により行われることを特徴とする請求項8に記載の方法。
- 前記二酸化炭素活性化または蒸気活性化が、二酸化炭素または蒸気雰囲気を用いて制御された温度で加熱することによって行われる、請求項8に記載の方法。
- 前記活性炭が2000m2/gmより大きい表面積を有する、請求項8に記載の方法。
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