JP7097548B2 - 光デジタル・アナログ変換器 - Google Patents

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Description

本発明は、光回路を用いた光デジタル・アナログ変換器(DAC)に関するものである。
電気回路を用いたデジタル・アナログ変換器(DAC:Digital to Analog converter)は、既に様々な方式のものが提案されており、サンプリングレート、分解能、消費電力、サイズといった性能がそれぞれ異なる。つまり、適用対象によって異なる方式のDACを使い分けているのが現状である。例えば現状の市販品でサンプリングレートは1GS/s程度が高速とされており、分解能は16ビット以上が高分解能とされている。今後の通信または映像技術等の発展により、さらに高速かつ高分解能、低消費電力、小型なDACが要求されると考えられる。また高分解能なDACに要するレイテンシ(遅延)も今後のボトルネックになっていくことが予想される。
以上のような要求に応え得るDACとして、光回路を用いた光DACが提案されている(非特許文献1参照)。
しかしながら、従来の光DACは、一部が電気回路で動いているため、速度が電気回路に律速されてしまうという問題点があり、また膨大な素子や回路規模が必要になるという問題点があった。
L.Yang et al.,"Demonstration of a 3-bit optical digital-to-analog converter based on silicon microring resonators",OPTICS LETTERS,Vol.39,No.19,pp.5736-5739,2014
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、高速かつ回路規模の小さい光DACを提供することを目的とする。
本発明の光デジタル・アナログ変換器は、N個(Nは2以上の整数)の同一波長の光のうち、Nビット電気デジタル信号の最上位ビット以外のビットに対応する(N-1)個の光を、それぞれビット位置に応じた固定量だけ減衰させる固定光減衰器と、前記固定光減衰器によって減衰した(N-1)個の光および前記最上位ビットに対応する光を、それぞれNビット電気デジタル信号の対応するビットに応じて個別に強度変調する可変光減衰器と、前記可変光減衰器によって強度変調されたN個の出力光を合流させて出力するコンバイナとを備え、前記固定光減衰器は、前記最上位ビットから数えてi番目(iは2~Nの整数)のビットに対応する光を、6×(i-1)dBだけ減衰させることを特徴とするものである。
また、本発明の光デジタル・アナログ変換器の1構成例は、さらに、前記可変光減衰器によって強度変調されたN個の出力光の位相が同相となるように調整可能な移相器を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光デジタル・アナログ変換器の1構成例において、前記コンバイナは、2入力1出力の複数のY合流光導波路を階層的に縦続接続した構成からなることを特徴とするものである。
また、本発明の光デジタル・アナログ変換器の1構成例は、さらに、単一の光をN分岐させて、前記N個の光を生成するスプリッタを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光デジタル・アナログ変換器の1構成例において、前記スプリッタは、1入力2出力の複数のY分岐光導波路を階層的に縦続接続した構成からなることを特徴とするものである。
また、本発明の光デジタル・アナログ変換器の1構成例は、さらに、前記コンバイナの出力光を電気信号に変換する光検出器を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光デジタル・アナログ変換器の1構成例は、さらに、デジタル・アナログ変換後の電気信号を取り出すホモダイン検波部を備え、前記ホモダイン検波部は、前記コンバイナの出力光と、前記コンバイナの出力光と同一波長の参照光との位相差がπ/2となるように調整可能な移相器と、前記コンバイナの出力光と前記参照光とを合流させ2等分して出力するカプラと、前記カプラの一方の出力光を電気信号に変換する第1の光検出器と、前記カプラの他方の出力光を電気信号に変換する第2の光検出器とを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、固定光減衰器と可変光減衰器とコンバイナとを設けることにより、高速かつ回路規模の小さい光DACを実現することができる。
図1は、本発明の実施例に係る光DACの構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施例に係る光DACの具体的な構成例を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施例に係る光DACの光学顕微鏡像である。 図4は、本発明の実施例に係る可変光減衰器の特性例を示す図である。 図5は、図3の2つの可変光減衰器に異なるバイアス電圧を印加した際に得られた光出力強度マップを示す図である。 図6は、図3の光DACに電気デジタル信号を入力したときの時間波形の例を示す図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例に係るNビット光DACの構成を示すブロック図である。Nビット光DACは、単一の連続レーザ光源6からの連続レーザ光をN分岐させる1:Nスプリッタ1と(Nは2以上の整数)、1:Nスプリッタ1によってN分岐された同一波長の連続光のうち、Nビット電気デジタル信号の最上位ビット以外のビットに対応する(N-1)個の連続光を、それぞれビット位置に応じた固定量だけ減衰させる(N-1)個の固定光減衰器2-1~2-(N-1)と、固定光減衰器2-1~2-(N-1)によって減衰した(N-1)個の連続光および最上位ビットに対応する連続光を、それぞれNビット電気デジタル信号の対応するビットに応じて個別に強度変調するN個の可変光減衰器3-1~3-Nと、可変光減衰器3-1~3-NのN個の出力光の位相が同相となるように調整可能なN個の移相器4-1~4-Nと、移相器4-1~4-Nの出力光を合流させて出力するN:1コンバイナ5とから構成される。
各構成要素の動作は以下のとおりである。まず、1:Nスプリッタ1は、連続レーザ光源6からの連続レーザ光をN等分する。
固定光減衰器2-1~2-(N-1)は、1:Nスプリッタ1によってN分岐された連続光のうち、Nビット電気デジタル信号の最上位ビット以外のビットに対応する連続光に、ビット位置に応じた固定量の損失を付加する。具体的には、固定光減衰器2-1~2-(N-1)は、最上位ビット(MSB:Most Significant Bit)から数えてi番目(i=2~Nの整数)のビットに対応する連続光に6×(i-1)[dB]の損失を付加する。
したがって、MSBから2番目のビットに対応する連続光に付加される損失は6×(2-1)=6[dB]、MSBから3番目のビットに対応する連続光に付加される損失は6×(3-1)=12[dB]、最低位ビット(LSB:Least Significant Bit)に対応する連続光に付加される損失は6×(N-1)[dB]となる。
Nビット電気デジタル信号のビット毎に設けられる可変光減衰器(VOA:Variable Optical Attenuator)3-1~3-Nは、対応する電気デジタル信号のビット入力が“0”の場合は入力光を遮断し、ビット入力が“1”の場合は入力光を通過させる。これにより、固定光減衰器2-1~2-(N-1)によって損失が付加された連続光および最上位ビットに対応する連続光が、それぞれNビット電気デジタル信号の対応するビットに応じて個別にオン/オフされる。
移相器4-1~4-Nは、可変光減衰器3-1~3-Nの出力光の位相が同相となるように調整するために設けられている。
N:1コンバイナ5は、移相器4-1~4-Nの出力光を合流させて出力する。
図1に示した構成をNビット光DACとして動作させる前に、可変光減衰器3-1~3-Nの出力光の全てを予め同相に調整する方法は以下の(I)、(II)のとおりである。
(I)全ての可変光減衰器3-1~3-Nを通過状態にする。
(II)N:1コンバイナ5の光出力強度が最も強くなるように、各移相器4-1~4-Nを調整する。
移相器4-1~4-Nの例としては、例えば熱光学効果により光導波路の屈折率を変化させて導波光の位相を制御するヒーター型の移相器、電気光学効果により光導波路の屈折率を変化させて導波光の位相を制御する移相器などがある。
N:1コンバイナ5の光出力を光検出器20で光電変換することにより電気信号を得ることができる。注意点として、N:1コンバイナ5の光出力で検出対象としている物理量は光振幅値である。したがって、N:1コンバイナ5の光出力を光電変換して光強度値(=光振幅値の2乗)を得た後に、電気回路側で光強度値の平方根をとる必要がある。このような処理を避ける方法として、光振幅値を直接検出するホモダイン検波が利用できる。ホモダイン検波を前提とした構成例については後述する。
1:Nスプリッタ1への入力光の振幅を1とし、1:Nスプリッタ1が入力光をN等分し、N:1コンバイナ5が移相器4-1~4-Nの出力光を等しい比率で合流させるとした場合、全ての入力ビットが“1”の場合の光出力強度は4/N2×(1-2-N2~4/N2となる。したがって光DACの演算による損失LDACは~10log10(N2/4)[dB]となる。
1:Nスプリッタ1およびN:1コンバイナ5は、多重のY分岐/Y合流光導波路、または矩形形状の多モード干渉導波路で実現可能である。
1:Nスプリッタ1の直後にある固定光減衰器2-1~2-(N-1)は、下記(A)または(B)の方法で省略可能である。
(A)1:Nスプリッタ1での分岐比を1:4:16:・・・:4N-1とする。
(B)各可変光減衰器3-1~3-Nの“1”入力時の出力強度を調整する。
(A)の方法の場合、光DACの演算による損失LDACは~10log10(2.58/N)[dB]となり、大幅に低損失化される。ただし、(A)のような分岐を実現する設計方法は知られていない。
(B)の方法は実現が比較的容易であるが、電気デジタル信号のビット数Nが大きくなるほど低位ビット側の調整が難しくなる。
次に、Nビット光DACの具体的な構成例を図2に示す。図2の例では、N=8とし、図1に示した光DAC演算部とホモダイン検波部17とを集積化している。
連続レーザ光源6からの連続レーザ光は、Y分岐光導波路7によって2等分される。Y分岐光導波路7によって分岐された一方の連続光は、光導波路8を介して1:Nスプリッタ1に入力される。
1:Nスプリッタ1は、1入力2出力の複数のY分岐光導波路を階層的に縦続接続した構成からなる。具体的には、1:Nスプリッタ1は、入力光を2等分するY分岐光導波路100と、Y分岐光導波路100の一方の光出力ポートに接続された光導波路101と、Y分岐光導波路100の他方の光出力ポートに接続された光導波路102と、光導波路101の伝播光を2等分するY分岐光導波路103と、光導波路102の伝播光を2等分するY分岐光導波路104と、Y分岐光導波路103の一方の光出力ポートに接続された光導波路105と、Y分岐光導波路103の他方の光出力ポートに接続された光導波路106と、Y分岐光導波路104の一方の光出力ポートに接続された光導波路107と、Y分岐光導波路104の他方の光出力ポートに接続された光導波路108と、光導波路105の伝播光を2等分するY分岐光導波路109と、光導波路106の伝播光を2等分するY分岐光導波路110と、光導波路107の伝播光を2等分するY分岐光導波路111と、光導波路108の伝播光を2等分するY分岐光導波路112とから構成される。
固定光減衰器2-1~2-7は、MSBから数えてi番目(ここではi=2~8)のビットに対応する光に6×(i-1)[dB]の損失を付加する。
すなわち、固定光減衰器2-1は、Y分岐光導波路109の一方の光出力ポートに接続された光導波路9に設けられ、光導波路9を伝播する、LSBに対応する光に6×(8-1)=42[dB]の損失を付加する。
固定光減衰器2-2は、Y分岐光導波路109の他方の光出力ポートに接続された光導波路10に設けられ、光導波路10を伝播する、LSBから2番目(MSBから7番目)のビットに対応する光に6×(7-1)=36[dB]の損失を付加する。固定光減衰器2-3は、Y分岐光導波路110の一方の光出力ポートに接続された光導波路11に設けられ、光導波路11を伝播する、LSBから3番目(MSBから6番目)のビットに対応する光に6×(6-1)=30[dB]の損失を付加する。
固定光減衰器2-4は、Y分岐光導波路110の他方の光出力ポートに接続された光導波路12に設けられ、光導波路12を伝播する、LSBから4番目(MSBから5番目)のビットに対応する光に6×(5-1)=24[dB]の損失を付加する。固定光減衰器2-5は、Y分岐光導波路111の一方の光出力ポートに接続された光導波路13に設けられ、光導波路13を伝播する、LSBから5番目(MSBから4番目)のビットに対応する光に6×(4-1)=18[dB]の損失を付加する。
固定光減衰器2-6は、Y分岐光導波路111の他方の光出力ポートに接続された光導波路14に設けられ、光導波路14を伝播する、LSBから6番目(MSBから3番目)のビットに対応する光に6×(3-1)=12[dB]の損失を付加する。固定光減衰器2-7は、Y分岐光導波路112の一方の光出力ポートに接続された光導波路15に設けられ、光導波路15を伝播する、LSBから7番目(MSBから2番目)のビットに対応する光に6×(2-1)=6[dB]の損失を付加する。
可変光減衰器3-1は、光導波路9に設けられ、光導波路9を伝播する、LSBに対応する光を、8ビット電気デジタル信号のLSBに応じてオン/オフする。可変光減衰器3-2~3-7は、それぞれ光導波路10~15に設けられ、光導波路10~15を伝播する、LSBから2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目のビットに対応する光を、8ビット電気デジタル信号の2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目のビットに応じてオン/オフする。可変光減衰器3-8は、Y分岐光導波路112の他方の光出力ポートに接続された光導波路16に設けられ、光導波路16を伝播する、MSBに対応する光を、8ビット電気デジタル信号のMSBに応じてオン/オフする。
N:1コンバイナ5は、2入力1出力の複数のY合流光導波路を階層的に縦続接続した構成からなる。具体的には、N:1コンバイナ5は、光導波路9に接続され、LSBに対応する光を入力とする光導波路500と、光導波路10に接続され、LSBから2番目のビットに対応する光を入力とする光導波路501と、光導波路11に接続され、3番目のビットに対応する光を入力とする光導波路502と、光導波路12に接続され、4番目のビットに対応する光を入力とする光導波路503と、光導波路13に接続され、5番目のビットに対応する光を入力とする光導波路504と、光導波路14に接続され、6番目のビットに対応する光を入力とする光導波路505と、光導波路15に接続され、7番目のビットに対応する光を入力とする光導波路506と、光導波路16に接続され、MSBに対応する光を入力とする光導波路507と、光導波路500と501の伝播光を等しい比率で合流させて出力するY合流光導波路508と、光導波路502と503の伝播光を等しい比率で合流させて出力するY合流光導波路509と、光導波路504と505の伝播光を等しい比率で合流させて出力するY合流光導波路510と、光導波路506と507の伝播光を等しい比率で合流させて出力するY合流光導波路511と、Y合流光導波路508の光出力ポートに接続された光導波路512と、Y合流光導波路509の光出力ポートに接続された光導波路513と、Y合流光導波路510の光出力ポートに接続された光導波路514と、Y合流光導波路511の光出力ポートに接続された光導波路515と、光導波路512と513の伝播光を等しい比率で合流させて出力するY合流光導波路516と、光導波路514と515の伝播光を等しい比率で合流させて出力するY合流光導波路517と、Y合流光導波路516の光出力ポートに接続された光導波路518と、Y合流光導波路517の光出力ポートに接続された光導波路519と、光導波路518と519の伝播光を等しい比率で合流させて出力するY合流光導波路520とから構成される。
図1の移相器4-1~4-Nに相当する構成は、光導波路9に設けられた移相器4-1aと、光導波路11に設けられた移相器4-2aと、光導波路13に設けられた移相器4-3aと、光導波路15に設けられた移相器4-4aと、光導波路512に設けられた移相器4-5aと、光導波路514に設けられた移相器4-6aと、光導波路518に設けられた移相器4-7aである。
上記と同様に、図2の構成を8ビット光DACとして動作させる前に、可変光減衰器3-1~3-8を通過状態にし、N:1コンバイナ5の光出力強度が最も強くなるように、各移相器4-1a~4-7aを調整すればよい。
ホモダイン検波部17は、Y分岐光導波路7の他方の光出力ポートに接続された光導波路170と、光導波路170に設けられた移相器171と、N:1コンバイナ5の光出力ポートに接続された光導波路172と、光導波路170と172の伝播光を等しい比率で合流させ2等分して出力する3dBカプラ173(MMIカプラ)と、3dBカプラ173の一方の出力光を電気信号に変換する光検出器174と、3dBカプラ173の他方の出力光を電気信号に変換する光検出器175とから構成される。
移相器171については、図2の構成を8ビット光DACとして動作させる前に、N:1コンバイナ5から光導波路172を伝播して3dBカプラ173に入力される出力光と、光導波路170を伝播して3dBカプラ173に入力される参照光との位相差がπ/2となるように予め調整しておけばよい。
3dBカプラ173からの2つの出力を異なる2つの光検出器174,175で受け、光検出器174,175から出力された2つの電気信号の差分を減算器(不図示)によって求める。こうして、所謂バランスドディテクタの構成を用いることにより、光振幅値を検出することができる。
図1の動作検証のために、Si CMOSラインにて作製した2ビット光DACの光学顕微鏡像を図3に示す。ここでは、Si細線導波路によって各光部品をオンチップ接続し、非対称マッハツェンダー干渉計(MZI:Mach-Zehnder Interferometer)からなる2ビット光DACを形成している(N=2)。
入力された連続光は、スプリッタ1によって2等分される。LSBに対応する上側のアームには、2つのY分岐光導波路からなる固定光減衰器2が挿入されているため、6dB減衰された光が可変光減衰器3-1に入力される。MSBに対応する下側のアームには、可変光減衰器3-2が設けられている。
ここでは、可変光減衰器3-1,3-2として、導波方向に沿ってPIN接合をもつキャリア注入型を用いた。1mm長の可変光減衰器3-1,3-2単体の特性例を図4に示す。図4の横軸は可変光減衰器3-1,3-2への電流注入量、縦軸は可変光減衰器3-1,3-2の出力光強度である。図4によれば、電流注入量の増加によってキャリア光吸収が増大し、可変光減衰器3-1,3-2の光出力強度を20~30dB程度、減衰できることが判る。
可変光減衰器3-1,3-2の直後に、合流位相を調整するための移相器4-1,4-2として、ヒーター型位相調整器を導入した。移相器4-1,4-2については、2つの可変光減衰器3-1,3-2が通過状態のときに、光DACの光出力(2bit DAC optical output)の強度が最大となるように予め調整しておけばよい。なお、図3に示した構成は非対称MZIであるため、入力波長によっても合流位相を調整できる。
図3の2つの可変光減衰器3-1,3-2に異なるバイアス電圧を印加した際に得られた光出力強度マップを図5に示す。図5の横軸はLSBへの入力電圧(Bias to LSB input)、縦軸はMSBへの入力電圧(Bias to MSB input)と正規化された光出力強度(Normalized transmission)である。
可変光減衰器3-1,3-2は、両方共3V以上に順バイアスすることで20dB以上消光できた。可変光減衰器3-1,3-2は、順バイアスの増大によって消光するため、順バイアスの低電圧レベルをビット入力の“1”に対応させ、順バイアスの高電圧レベルをビット入力の“0”に対応させる。
したがって、図5の左下隅の光出力強度が2ビット電気デジタル信号“11”に対応し、右下隅の光出力強度が電気デジタル信号“10”に対応し、左上隅の光出力強度が電気デジタル信号“01”に対応し、右上隅の光出力強度が電気デジタル信号“00”に対応するように、可変光減衰器3-1,3-2に印加するバイアス電圧の低電圧レベルおよび高電圧レベル(オフセット電圧ならびに電圧振幅値Vpp)を設定すればよい。
キャリア注入型の可変光減衰器3-1,3-2は、主にキャリアプラズマ効果によりPIN接合領域のSiの屈折率がバイアスで変化するため、移相器としても同時に機能する。これにより、初期状態ではLSBに対応する光とMSBに対応する光の合流位相が同相であったとしても、バイアスに応じて合流位相が変化するため、バイアスに応じた干渉縞の明暗が図5に顕著に表れている。
図3に示した光DACに2ビット電気デジタル信号を入力したときの時間波形の例を図6に示す。図6(A)は2ビット電気デジタル信号のLSBに対応する可変光減衰器3-1のバイアス電圧の波形を示し、図6(B)はMSBに対応する可変光減衰器3-2のバイアス電圧の波形を示し、図6(C)は光DACの出力光の正規化された光出力強度を示している。
前述したとおり、可変光減衰器3-1,3-2に印加するバイアス電圧の低電圧レベルをビット入力の“1”に対応させ、高電圧レベルをビット入力の“0”に対応させている。低電圧レベルはキャリア引き抜きのために逆バイアスに設定した。その結果、2ビット電気デジタル信号の“00”,“01”,“10”,“11”の入力ビットの組み合わせで、“0”,“1(=12)”,“4(=22)”,“9(=32)”の光出力がそれぞれ得られたことから、2ビット光DACの正常な動作を確認できた。
以上の構成により、本実施例では、高速かつ回路規模の小さい光DACを実現することができる。
なお、本実施例では、光源から光DAC演算部およびホモダイン検波部に入力する光を連続光としたが、パルス光を入力するようにしてもよい。すなわち、図1、図2の連続レーザ光源6の代わりに、パルスレーザ光源を用いるようにしてもよい。
また、電気信号の切り替え中に余計な光が出ないように、一時的に光入力を停止するようにしてもよい。
本発明は、電気デジタル信号を光回路を用いてアナログ信号に変換する技術に適用することができる。
1…1:Nスプリッタ、2…固定光減衰器、3,171…可変光減衰器、4,171…移相器、5…N:1コンバイナ、6…連続レーザ光源、7,100,103,104,109,111,112…Y分岐光導波路、8~16,101,102,105~108,170,172,500~507,512~515,518,519…光導波路、17…ホモダイン検波部、20,174,175…光検出器、508~511,516,517,520…Y合流光導波路、173…3dBカプラ。

Claims (7)

  1. N個(Nは2以上の整数)の同一波長の光のうち、Nビット電気デジタル信号の最上位ビット以外のビットに対応する(N-1)個の光を、それぞれビット位置に応じた固定量だけ減衰させる固定光減衰器と、
    前記固定光減衰器によって減衰した(N-1)個の光および前記最上位ビットに対応する光を、それぞれNビット電気デジタル信号の対応するビットに応じて個別に強度変調する可変光減衰器と、
    前記可変光減衰器によって強度変調されたN個の出力光を合流させて出力するコンバイナとを備え
    前記固定光減衰器は、前記最上位ビットから数えてi番目(iは2~Nの整数)のビットに対応する光を、6×(i-1)dBだけ減衰させることを特徴とする光デジタル・アナログ変換器。
  2. 請求項記載の光デジタル・アナログ変換器において、
    さらに、前記可変光減衰器によって強度変調されたN個の出力光の位相が同相となるように調整可能な移相器を備えることを特徴とする光デジタル・アナログ変換器。
  3. 請求項1または2記載の光デジタル・アナログ変換器において、
    前記コンバイナは、2入力1出力の複数のY合流光導波路を階層的に縦続接続した構成からなることを特徴とする光デジタル・アナログ変換器。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の光デジタル・アナログ変換器において、
    さらに、単一の光をN分岐させて、前記N個の光を生成するスプリッタを備えることを特徴とする光デジタル・アナログ変換器。
  5. 請求項記載の光デジタル・アナログ変換器において、
    前記スプリッタは、1入力2出力の複数のY分岐光導波路を階層的に縦続接続した構成からなることを特徴とする光デジタル・アナログ変換器。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の光デジタル・アナログ変換器において、
    さらに、前記コンバイナの出力光を電気信号に変換する光検出器を備えることを特徴とする光デジタル・アナログ変換器。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の光デジタル・アナログ変換器において、
    さらに、デジタル・アナログ変換後の電気信号を取り出すホモダイン検波部を備え、
    前記ホモダイン検波部は、
    前記コンバイナの出力光と、前記コンバイナの出力光と同一波長の参照光との位相差がπ/2となるように調整可能な移相器と、
    前記コンバイナの出力光と前記参照光とを合流させ2等分して出力するカプラと、
    前記カプラの一方の出力光を電気信号に変換する第1の光検出器と、
    前記カプラの他方の出力光を電気信号に変換する第2の光検出器とを備えることを特徴とする光デジタル・アナログ変換器。
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