JP7091814B2 - 空燃比推定装置 - Google Patents

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本開示は、エンジンの空燃比の推定に関する。
特許文献1は、車載装置としてのECUが、エンジンの各気筒の推定空燃比が想定している各気筒番号を仮想的に複数通り変更した場合の各々において各気筒の推定空燃比の変化とその推定空燃比の変更後の気筒番号の燃料補正量の変化との相関値を算出し、この相関値が最大となるように空燃比検出タイミングを補正することについて開示している。
特開2015-199363号公報
上記先行技術文献の場合、車載装置(ECU)が全ての演算を実行するため、車載装置の演算負荷が重い。本開示は、上記を踏まえ、空燃比の推定のための演算について、車載装置の負荷を軽くすることを解決課題とする。
本開示の一形態は、エンジン(11)と、前記エンジンの複数の気筒の排出ガスが合流して流れる排気集合部(34a)に設置された空燃比センサ(36)と、外部装置(400)と無線通信する無線機(90)とを備える自動車(1)に搭載され、前記空燃比センサの検出値を用いて空燃比を推定する空燃比推定装置(39)であって;前記空燃比センサの検出値を含む前記エンジンの運転条件に関する運転状態変数に関する情報を取得し、当該取得した情報を前記無線機によって前記外部装置に送信する送信部(39a)と;前記外部装置が前記運転状態変数に関する情報を用いて、推定空燃比の推定モデルを変更し、当該変更後の推定モデルを特定するための情報として前記空燃比推定装置に送信した特定情報を受信する受信部(39b)と;前記外部装置から受信した前記特定情報を用いて前記推定モデルを変更し、前記複数の気筒毎に空燃比を推定する気筒別空燃比推定部(43)と;を備える空燃比推定装置である。
第1の形態において、前記推定モデルは、カルマンフィルタを利用したモデルであり、前記特定情報は、前記カルマンフィルタの係数を特定するための情報である。
第2の形態において、前記推定モデルは、カルマンフィルタを利用し、且つ、前記複数の気筒のうちの何れか1つの空燃比を推定するための前記空燃比センサの検出値として、前記エンジンのクランク角を基準に、何れのタイミングでの検出値を用いるかが複数通り、用意されたモデルであり、前記外部装置は、前記空燃比推定装置に送信する前記特定情報に前記タイミングを特定するための情報を含め、さらに、前記空燃比推定装置に送信する前記特定情報として、前記カルマンフィルタの係数を含めるか否かを、前記空燃比センサの検出値と前記推定モデルによる推定空燃比との相関に基づき判定し、前記気筒別空燃比推定部は、受信した前記特定情報に前記カルマンフィルタの係数が含まれている場合は、前記タイミングを特定するための情報と前記カルマンフィルタの係数とを用いて前記空燃比を推定し、受信した前記特定情報に前記カルマンフィルタの係数が含まれていない場合は、前記タイミングを特定するための情報を用いて前記空燃比を推定する。
この形態によれば、空燃比の推定モデルの変更を空燃比推定装置が実行しなくてもよいので、車載装置としての空燃比推定装置の処理負荷が軽くなる。
自動車および外部装置を簡略的に示すブロック図。 エンジン制御システムを示す図。 空燃比の検出および推定について説明する図。 空燃比の推定モデルの変更するためのフローチャート。 実施形態2の第2処理を示すフローチャート。 実施形態3の第2処理を示すフローチャート。
図1に示すように、自動車1は、エンジン制御システム10と、無線機90とを備える。エンジン制御システム10については、詳しくは図2と共に説明するが、図1を用いて一部を説明する。エンジン制御システム10は、ECU39を備える。ECU39は、送信部39a、受信部39bおよび気筒別空燃比推定部43として機能する。気筒別空燃比推定部43は、図2と共に説明する。送信部39aおよび受信部39bについては、実施形態の説明の最後に説明する。
外部装置400は、無線機410と演算装置420とを備える。無線機90及び無線機410は、互いに無線通信を実行する。演算装置420は、後述する第2処理を演算する装置である。
図2に基づいてエンジン制御システム10の概略構成を説明する。内燃機関である直列4気筒のエンジン11は、第1気筒#1~第4気筒#4の4つの気筒を有し、このエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ等によって開度調節されるスロットルバルブ15と、このスロットルバルブ15の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。
更に、スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク17が設けられ、このサージタンク17には、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられている。また、サージタンク17には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を吸気ポートに向けて噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。エンジン運転中は、燃料タンク21内の燃料が燃料ポンプ22によりデリバリパイプ23に送られ、各気筒の噴射タイミング毎に各気筒の燃料噴射弁20から燃料が噴射される。デリバリパイプ23には、燃料圧力(燃圧)を検出する燃圧センサ24が取り付けられている。
また、エンジン11には、吸気バルブ25と排気バルブ26のバルブタイミング(開閉タイミング)をそれぞれ変化させる可変バルブタイミング機構27,28が設けられている。更に、エンジン11には、吸気カム軸29と排気カム軸30の回転に同期してカム角信号を出力する吸気カム角センサ31と排気カム角センサ32が設けられていると共に、エンジン11のクランク軸の回転に同期して所定クランク角毎(例えば36CA毎)にクランク角信号のパルスを出力するクランク角センサ33が設けられている。
一方、エンジン11の排気管34のうちの各気筒の排出ガスが合流して流れる排気集合部34a(各気筒の排気マニホールド35が集合する部分又はそれよりも下流側)には、排出ガスの空燃比を検出する空燃比センサ36が設けられ、この空燃比センサ36の下流側に、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒等の触媒37が設けられている。また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ38が取り付けられている。
これら各種センサの出力は、電子制御ユニット(以下、ECU)39に入力される。このECU39は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御用のプログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて、燃料噴射量、点火時期、スロットル開度(吸入空気量)等を制御する。
その際、ECU39は、空燃比センサ36の出力に基づいて排出ガスの空燃比を目標空燃比に一致させるように混合気の空燃比(例えば燃料噴射量)をF/B制御する空燃比F/B制御を実行する。ここで、「F/B」は「フィードバック」を意味する(以下、同様)。
具体的には、図3に示すように、まず、空燃比偏差算出部40で、検出空燃比(空燃比センサ36で検出した排出ガスの空燃比)と目標空燃比との偏差を算出し、空燃比F/B制御部41で、検出空燃比と目標空燃比との偏差が小さくなるように空燃比補正係数を算出する。そして、噴射量算出部42で、エンジン回転速度やエンジン負荷(吸気管負圧や吸入空気量等)に基づいて算出されたベース噴射量や空燃比補正係数等に基づいて燃料噴射量を算出し、その燃料噴射量に基づいて各気筒の燃料噴射弁20を制御する。
更に、ECU39は、各気筒の空燃比検出タイミング毎に検出された空燃比センサ36の検出値に基づいて各気筒の空燃比を気筒毎に推定し、各気筒の推定空燃比に基づいて各気筒の空燃比を気筒毎に制御する気筒別空燃比制御を実行する。
具体的には、図3に示すように、まず、気筒別空燃比推定部43で、後述する気筒別空燃比推定モデルを用いて空燃比センサ36の検出値(排気集合部34aを流れる排出ガスの実空燃比)に基づいて各気筒の空燃比を気筒毎に推定し、基準空燃比算出部44で、全気筒の推定空燃比の平均値を算出して、その平均値を基準空燃比(全気筒の目標空燃比)に設定する。この後、気筒別空燃比偏差算出部45で、各気筒の推定空燃比と基準空燃比との偏差を気筒毎に算出して、気筒別空燃比制御部46で、各気筒の推定空燃比と基準空燃比との偏差が小さくなるように気筒別補正値として例えば燃料補正量(燃料噴射量の補正量)を気筒毎に算出し、その算出結果に基づいて各気筒の燃料噴射量を気筒毎に補正することで、各気筒に供給する混合気の空燃比を気筒毎に補正して気筒間の空燃比ばらつきを少なくする。
ここで、空燃比センサ36の検出値(排気集合部34aを流れる排出ガスの実空燃比)に基づいて各気筒の空燃比を推定するモデル(以下、気筒別空燃比推定モデル)の具体例を説明する。
排気集合部34aにおけるガス交換に着目して、空燃比センサ36の検出値を、排気集合部34aにおける各気筒の推定空燃比の履歴と空燃比センサ36の検出値の履歴とにそれぞれ所定の重みを乗じて加算したものとしてモデル化し、このモデルを用いて各気筒の空燃比を推定するようにしている。この際、オブザーバとしてはカルマンフィルタを用いる。
より具体的には、排気集合部34aにおけるガス交換のモデルを次の(1)式にて近似する。
ys(t)=k1×u(t-1)+k2×u(t-2)-k3×ys(t-1)-k4×ys(t-2)…(1)
ここで、ysは空燃比センサ36の検出値、uは排気集合部34aに流入するガスの空燃比、k1~k4は定数である。
排気系では、排気集合部34aにおけるガス流入及び混合の一次遅れ要素と、空燃比センサ36の応答遅れによる一次遅れ要素とが存在する。そこで、上記(1)式では、これらの一次遅れ要素を考慮して過去2回分の履歴を参照することとしている。
上記(1)式を状態空間モデルに変換すると、次の(2a)、(2b)式が導き出される。
X(t+1)=A・X(t)+B・u(t)+W(t)…(2a)
Y(t)=C・X(t)+D・u(t)…(2b)
ここで、A,B,C,Dはモデルのパラメータ、Yは空燃比センサ36の検出値、Xは状態変数としての各気筒の推定空燃比、Wはノイズである。
更に、上記(2a)、(2b)式によりカルマンフィルタを設計すると、次の(2c)式が得られる。
X^(k+1|k)=A・X^(k|k-1)+K{Y(k)-C・A・X^(k|k-1)}…(2c)
ここで、X^(エックスハット)は各気筒の推定空燃比、Kはカルマンゲインである。X^(k+1|k)の意味は、時間(k)の推定値により次の時間(k+1)の推定値を求めることを表す。
以上のようにして、気筒別空燃比推定モデルをカルマンフィルタ型オブザーバにて構成することにより、燃焼サイクルの進行に伴って各気筒の空燃比を順次推定することができる。
次に、各気筒の空燃比検出タイミング(空燃比センサ36の出力のサンプルタイミング)の設定方法について説明する。本実施形態では、各気筒から排出される排出ガスが空燃比センサ36付近に到達してその空燃比が検出されるまでの遅れ(以下、排気系の応答遅れ)がエンジン運転状態によって変化することを考慮して、エンジン運転状態(例えばエンジン負荷、エンジン回転速度等)に応じてマップにより各気筒の空燃比検出タイミングを設定し、空燃比センサ36の出力をECU39に取り込むようにしている。一般に、エンジン負荷が小さくなるほど、排気系の応答遅れが大きくなるため、各気筒の空燃比検出タイミングは、エンジン負荷が小さくなるほど、遅角側にシフトされるように設定されている。
しかしながら、各気筒の排気ポートから空燃比センサ36までの排気マニホールド35の長さが気筒毎に異なると共に、各気筒の排出ガスの流れがエンジン運転状態(例えば、エンジン回転速度や筒内充填空気量等)によって複雑に変化し、しかも、エンジン11の製造ばらつきや経年変化によっても排気系の応答遅れが変化するため、エンジン設計・製造過程で、各気筒の排気系の応答遅れ(各気筒の空燃比検出タイミング)とエンジン負荷との関係を精度良くマップ化しておくことは困難である。このため、各気筒の空燃比検出タイミングが適正な空燃比検出タイミングからずれる可能性がある。
もし、各気筒の空燃比検出タイミングがずれると、各気筒の空燃比の推定精度が悪化して、気筒別空燃比制御を続けても気筒間の推定空燃比のばらつきがいつまでも小さくならない状態となる。
そこで、気筒別空燃比制御中に少なくとも一つの気筒の推定空燃比の変化とその気筒の気筒別補正値(具体的には燃料補正量)の変化との関係に基づいて空燃比検出タイミングを補正する補正学習を実行する。この補正学習では、各気筒の推定空燃比が想定しているタイミングを仮想的に複数通り変更した場合の各々において少なくとも一つの気筒の推定空燃比の変化とその推定空燃比の変更後の気筒別補正値の変化との相関値を算出し、この相関値が最大となるように空燃比検出タイミングを補正する。
但し、本実施形態においては、後述するように、上記の補正のための演算の少なくとも一部を、外部装置400が実行する。
図4に示す3つのフローチャートから構成されるルーチンは、エンジン11が起動している間、繰り返し実行される。ECU39及び演算装置420は、自身が記憶するプログラムを実行することによって、当該ルーチンを実現する。
当該ルーチンが起動されると、ECU39は、第1処理のS110に進み、気筒別の推定空燃比0~4を算出する。推定空燃比0~4は、上記した気筒別の推定空燃比の算出において、異なるタイミングでの空燃比センサ36の検出値を用いることによって得られる推定空燃比である。
推定空燃比0~4は、144CAずつタイミングがずれている。ECU39は、上記した気筒別の推定空燃比の算出において、空燃比センサ36の検出値の検出タイミングを144CAずつずらした値を用いて、推定空燃比0~4の値を算出することによって、S110を実現する。推定空燃比0は、現状において採用されている検出タイミングである。推定空燃比N(Nは1~4の整数)は、推定空燃比(N-1)に対して144CA遅れたタイミングである。以下、推定空燃比M(Mは0~4の整数)に用いられる空燃比センサ36の検出タイミングをGMと呼ぶ。
次にECU39は、S120に進み、空燃比センサ36から検出空燃比を取得する。次にECU39は、S130に進み、現状の燃料補正量を取得する。次にECU39は、S140に進み、無線機90を介して、推定空燃比0~4、検出空燃比および燃料補正量を外部装置400に送信する。以下、推定空燃比0~4、検出空燃比および燃料補正量をまとめて、運転状態変数ともいう。
演算装置420は、第2処理のS210として自動車1から運転状態変数を受信すると、S220に進み、運転状態変数が所定数、蓄積したかを判定する。データ数は、1回のS140で送信される運転状態変数が、1つとしてカウントされる。運転状態変数が所定数、蓄積されていない場合、演算装置420は、S220でNOと判定して、第2処理を終える。
一方、所定のデータ数が蓄積した場合、演算装置420は、S220でYESと判定してS230に進み、異なる検出タイミングそれぞれについて、各気筒の推定空燃比の変化と燃料補正量の変化との相関値を算出する。具体的には、現在の空燃比検出タイミングの各気筒の推定空燃比の変化量Δφと燃料補正量の変化量ΔCmpを次式により算出する。
Δφ^#i(t)=φ^#i(t)-φ^#i(t-n)…(3)
ΔCmp#i(t)=Cmp#i(t)-Cmp#i(t-n)…(4)
ここで、φ^#i(t)は第i気筒#iの推定空燃比の今回の算出値であり、φ^#i(t-n)は第i気筒#iの推定空燃比のn回前の算出値である。また、Cmp#i(t)は第i気筒#iの燃料補正量の今回の算出値であり、Cmp#i(t-n)は第i気筒#iの燃料補正量のn回前の算出値である。尚、nは1以上の所定整数値である。
さらに、第1気筒#1の空燃比検出タイミングを各タイミングG0~G4[CA]と仮定した場合について、それぞれ各気筒の推定空燃比の変化と燃料補正量の変化との相関値(推定空燃比の変化量Δφと燃料補正量の変化量ΔCmpとの積の和)を算出する。
例えば、第1気筒#1の空燃比検出タイミングを、第1のタイミングG1=Dca1(第1気筒#1の現在の空燃比検出タイミングDca1と同じタイミング)と仮定した場合には、現在の空燃比検出タイミングでの第1気筒#1の推定空燃比φ^#1が第1気筒#1の推定空燃比として算出され、現在の空燃比検出タイミングでの第3気筒#3の推定空燃比φ^#3が第3気筒#3の推定空燃比として算出され、現在の空燃比検出タイミングでの第4気筒#4の推定空燃比φ^#4が第4気筒#4の推定空燃比として算出され、現在の空燃比検出タイミングでの第2気筒#2の推定空燃比φ^#2が第2気筒#2の推定空燃比として算出される。
従って、第1気筒#1の空燃比検出タイミングをタイミングG1=Dca1と仮定した場合の相関値Cor(Dca1)は、次式により算出することができる。
Cor(Dca1)=Δφ^#1(t)×ΔCmp#1(t)+Δφ^#3(t)×ΔCmp#3(t)
+Δφ^#4(t)×ΔCmp#4(t)+Δφ^#2(t)×ΔCmp#2(t)…(5)
一方、第MのタイミングGMは、GM=Dca1+144Mと表記される。このため、(5)式は、次の(6)式のように一般化できる。Δ144Mは、144M[CA]の遅れを意味する。
Cor(Dca1+144M)=Δφ^#1(t+Δ144M)×ΔCmp#1(t)+Δφ^#3(t+Δ144M)×ΔCmp#3(t)
+Δφ^#4(t+Δ144M)×ΔCmp#4(t)+Δφ^#2(t+Δ144M)×ΔCmp#2(t)…(6)
演算装置420は、S230として、相関値Corの算出を、蓄積したデータ各々について実行し、相関値Corを積算して相関値Corの積算値を得る。この際、相関値Corのうちのプラス値のみを積算にしたり、相関値Corのうちのマイナス値のみを積算したりしてもよい。
次に、演算装置420は、S240に進み、各タイミングG0~G4のうちの相関値Corの積算値が最大となるタイミングを最適タイミングとして選択する。そして、演算装置420は、選択結果を自動車1に送信する。当該選択結果は、気筒別空燃比推定モデルを変更するための特定情報である。
ECU39は、S310として上記の選択結果を受信すると、S320に進み、選択結果に示されるタイミングによる推定空燃比の算出を実行する。そして、ECU39は、S330に進み、当該算出結果に基づき空燃比の制御を実行する。
以上に説明した実施形態1によれば、空燃比検出タイミングのずれを補正するための演算を、外部装置400が実行するため、車載装置としてのECU39の演算負荷が軽くなる。
実施形態2を説明する。実施形態2の説明は、実施形態1と異なる点を主な対象とする。特に説明しない点については、実施形態1と同じである。
実施形態2は、第2処理が実施形態1と異なる。但し、図5に示すように、S210及びS220は、実施形態1と同じである。
演算装置420は、S230に進むと、実施形態1と同様、各気筒の推定空燃比の変化と燃料補正量の変化との相関値を算出する。但し、実施形態2においては、1つのタイミングのみ用意されている。従って、S230で算出対象となるのは、当該1つのタイミングに基づく推定空燃比である。
次に演算装置420は、S262に進み、パラメータフィッティングを実行する。具体的には、相関値がより大きくなるように、実施形態1で説明した(2a)、(2b),(2c)各式に含まれるパラメータA,B,C,Dを最適化する。最後に演算装置420は、S272に進み、上記で最適化したパラメータを自動車1に送信する。S272で送信されるパラメータは、気筒別空燃比推定モデルを変更するための特定情報である。
以上に説明した実施形態2によれば、空燃比センサ36による検出タイミングの変更によらず、推定空燃比の精度を高めることができる。
実施形態3を説明する。実施形態3は、実施形態1及び実施形態2の特徴を統合した内容である。このため、適宜、実施形態1,2の説明を援用する。
実施形態3は、第3処理が実施形態1,2と異なる。但し、S210~S240は、実施形態1と同じである。S240の後、ECU39は、S250に進み、相関値の積算値が所定値以上であるかを判定する。この所定値は、パラメータフィッティングを実施するか否かの判定基準として、予め定められている値である。
相関値の積算値が所定値以上の場合、ECU39は、S250でYESと判定してS260に進む。S260は、実施形態1と同じである。
一方、相関値の積算値が所定値未満の場合、ECU39は、S250でNOと判定してS262に進む。S262は、実施形態1と同じである。続いて、ECU39は、S273に進み、S240における選択結果、及び、S262におけるフィッティングされたパラメータを自動車1に送信する。
以上に説明した実施形態3によれば、検出タイミングの選択およびパラメータフィッティングを実施するので、より適切な推定空燃比の算出ができる。さらに、相関値の積算値が所定値以上の場合は、パラメータフィッティングを実施しないので、外部装置400の処理負荷が低減される。
実施形態と請求項との対応関係を説明する。ECU39は空燃比推定装置に、送信部39aはS140に、受信部39bはS310に、気筒別空燃比推定部43はS320に対応する。
本開示は、本明細書の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、先述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、先述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせができる。その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除できる。例えば、以下の実施形態が例示される。
エンジンは4気筒に限定されず、2,3気筒又は5気筒以上でもよい。
吸気ポート噴射式エンジンに限定されず、筒内噴射式エンジンや、吸気ポート噴射用の燃料噴射弁と筒内噴射用の燃料噴射弁の両方を備えたデュアル噴射式のエンジンにも適用して実施できる。
上記実施形態において、ソフトウエアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ハードウエアによって実現されてもよい。また、ハードウエアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ソフトウエアによって実現されてもよい。ハードウエアとしては、例えば、集積回路、ディスクリート回路、または、それらの回路を組み合わせた回路モジュールなど、各種回路を用いてもよい。
1 自動車、11 エンジン、34a 排気集合部、36 空燃比センサ、39 ECU、39a 送信部、43 気筒別空燃比推定部、400 外部装置

Claims (3)

  1. エンジン(11)と、前記エンジンの複数の気筒の排出ガスが合流して流れる排気集合部(34a)に設置された空燃比センサ(36)と、外部装置(400)と無線通信する無線機(90)とを備える自動車(1)に搭載され、前記空燃比センサの検出値を用いて空燃比を推定する空燃比推定装置(39)であって、
    前記空燃比センサの検出値を含む前記エンジンの運転条件に関する運転状態変数に関する情報を取得し、当該取得した情報を前記無線機によって前記外部装置に送信する送信部(39a)と、
    前記外部装置が前記運転状態変数に関する情報を用いて、推定空燃比の推定モデルを変更し、当該変更後の推定モデルを特定するための情報として前記空燃比推定装置に送信した特定情報を受信する受信部(39b)と、
    前記外部装置から受信した前記特定情報を用いて前記推定モデルを変更し、前記複数の気筒毎に空燃比を推定する気筒別空燃比推定部(43)と、
    を備え
    前記推定モデルは、カルマンフィルタを利用したモデルであり、
    前記特定情報は、前記カルマンフィルタの係数を特定するための情報である、
    空燃比推定装置。
  2. 前記推定モデルは、前記複数の気筒のうちの何れか1つの空燃比を推定するための前記空燃比センサの検出値として、前記エンジンのクランク角を基準に、何れのタイミングでの検出値を用いるかが複数通り、用意されたモデルであり、
    前記特定情報は、前記カルマンフィルタの係数を特定して前記タイミングを特定するための情報である
    請求項1に記載の空燃比推定装置。
  3. エンジン(11)と、前記エンジンの複数の気筒の排出ガスが合流して流れる排気集合部(34a)に設置された空燃比センサ(36)と、外部装置(400)と無線通信する無線機(90)とを備える自動車(1)に搭載され、前記空燃比センサの検出値を用いて空燃比を推定する空燃比推定装置(39)であって、
    前記空燃比センサの検出値を含む前記エンジンの運転条件に関する運転状態変数に関する情報を取得し、当該取得した情報を前記無線機によって前記外部装置に送信する送信部(39a)と、
    前記外部装置が前記運転状態変数に関する情報を用いて、推定空燃比の推定モデルを変更し、当該変更後の推定モデルを特定するための情報として前記空燃比推定装置に送信した特定情報を受信する受信部(39b)と、
    前記外部装置から受信した前記特定情報を用いて前記推定モデルを変更し、前記複数の気筒毎に空燃比を推定する気筒別空燃比推定部(43)と、
    を備え
    前記推定モデルは、カルマンフィルタを利用し、且つ、前記複数の気筒のうちの何れか1つの空燃比を推定するための前記空燃比センサの検出値として、前記エンジンのクランク角を基準に、何れのタイミングでの検出値を用いるかが複数通り、用意されたモデルであり、
    前記外部装置は、前記空燃比推定装置に送信する前記特定情報に前記タイミングを特定するための情報を含め、さらに、前記空燃比推定装置に送信する前記特定情報として、前記カルマンフィルタの係数を含めるか否かを、前記空燃比センサの検出値と前記推定モデルによる推定空燃比との相関に基づき判定し、
    前記気筒別空燃比推定部は、受信した前記特定情報に前記カルマンフィルタの係数が含まれている場合は、前記タイミングを特定するための情報と前記カルマンフィルタの係数とを用いて前記空燃比を推定し、受信した前記特定情報に前記カルマンフィルタの係数が含まれていない場合は、前記タイミングを特定するための情報を用いて前記空燃比を推定する、
    空燃比推定装置。
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