JP7091392B2 - プリーツスクリーン - Google Patents

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Description

この発明は、ジグザグ状に折り曲げ可能としたスクリーンの開度を変更可能なプリーツスクリーンとその製造方法に関するものである。
プリーツスクリーンは、上下又は左右方向にジグザグ状に折り曲げ可能としたスクリーンを支持し、そのスクリーンを操作装置により開度を適宜に調節するものである。
このようなプリーツスクリーンの一種類として、特許文献1に開示されたプリーツスクリーンでは、スクリーンの後方に吊下支持される伸び防止コードに支持され環状部リーツ掛けのフックをスクリーンに空けられた孔に挿通してスクリーンの折り目間隔を一定に保持する構成が開示されている。
実開平6-47584号公報 特許第4845799号公報 特開2012-215062号公報 特開昭59-61688号公報 特許第3340375号公報
従来技術では、スクリーンと相対移動するコードがスクリーンに挿通されていたため、そのコード挿通孔からの外光の洩れ等を防止することは困難であった。特許文献1では、スクリーンの裏側に設けられるのび防止部材に等ピッチで取付けられたプリーツ掛けのフックをスクリーンに空けられた孔に通して止めることによりスクリーンの折り目間隔を一定に保持する構成が開示されている。
しかし、スクリーンに設けられた昇降コード孔に昇降コードが挿通されているため、昇降コード孔は昇降コードの直径以上の孔径が必要で、外光が昇降コード孔から室内に洩れ、密閉度も低下する。しかも、プリーツスクリーンの下降に伴って個々のプリーツ片が昇降コードに対して斜めになることから、スクリーンに設ける昇降コード孔を昇降コードの直径よりも少なくとも前後方向に大きい孔径とする必要があり、このことがより光の洩れや通気遮断性低下を発生させる要因の一つとなっていた。昇降コード以外のコード、例えばテンションワイヤにおいてもスクリーンに挿通する場合にも同様の課題があり、又、左右方向に折り畳むタテ型プリーツの形式でもスクリーンと相対移動するテンションコードや誘導コードのスクリーンへの挿通に伴う上記課題は同様である。
この発明の目的は、室内への外光の洩れを防止するプリーツスクリーンを提供することにある。また、スクリーンへのコード孔形成及びコード挿通に起因する構造上、製造上の問題を解決する。
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンの折り目に対し略直交する方向に沿って配設され、且つ前記スクリーンと相対移動可能な昇降コードと、
前記スクリーンに貫通される柔軟な線状部を有するスクリーン貫通部材を備え、
前記線状部は、下記1)~3)のいずれかの構成により前記昇降コードを保持する昇降コード保持部となり、
前記昇降コードが前記スクリーンから離間する方向に移動して前記線状部が前記スクリーンから抜けることを防止する抜け止めを前記スクリーン貫通部材自身が有するか、又は他の部材と共に抜け止め手段として機能することを特徴とするプリーツスクリーン。
1)前記線状部自身が前記昇降コード側周を囲う、2)前記線状部と前記スクリーン貫通部材の一部とで前記昇降コード側周を囲う、3)前記線状部と前記スクリーンの貫通部とで前記昇降コード側周を囲う
本発明によれば、スクリーンへのコード孔形成及びコード挿通に起因する構造上、製造上の問題を解決することができる。
第1観点~第31,33,34観点の実施形態における図面の簡単な説明
プリーツスクリーンの基本形態を示す斜視図である。 第1観点第1実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)斜視図、(b)拡大図である。 第1観点第2実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)拡大図、(b)上面図である。 第1観点第3実施形態のプリーツスクリーンを示す斜視図である。 第1観点第4実施形態のプリーツスクリーンを示す拡大図であり、(a)~(d)は組み付け手順を示し、(e)は上面図である。 第1観点第4実施形態変形例aのプリーツスクリーンを示す拡大図である。 第1観点第4実施形態変形例bのプリーツスクリーンを示す拡大図である。 第1観点第4実施形態変形例1のプリーツスクリーンを示す拡大図である。 第1観点第5実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)拡大図、(b)ピッチ保持コード、(c)組み付け図である。 第1観点第5実施形態のプリーツスクリーンの変形例である。 第1観点第5実施形態のプリーツスクリーンの変形例である。 第1観点第6実施形態のプリーツスクリーンを示す拡大図であり、(a)が取り付け図、(b)がピッチ保持コードである。 第1観点第6実施形態変形例1のプリーツスクリーンを示す拡大図であり、(a)が取り付け図、(b)がピッチ保持コードである。 第1観点第6実施形態変形例2のプリーツスクリーンを示す拡大図であり、(a)が取り付け図、(b)がピッチ保持コードである。 図1-11A(a)は、第1観点第7実施形態のプリーツスクリーンを示す斜視図である。図1-11A(b)は、第1観点第7実施形態変形例1のプリーツスクリーンを示す斜視図である。 図1-11B(a)は、第1観点第7実施形態のプリーツスクリーンの折り畳み時の正面図である。図1-11B(b)は、第1観点第7実施形態変形例1のプリーツスクリーンの折り畳み時の背面図である。図1-11B(c)は、第1観点第7実施形態のプリーツスクリーンの側面視拡大図である。 第1観点第7実施形態変形例2のプリーツスクリーンの拡大図である。 第1観点第7実施形態変形例2のプリーツスクリーンを示す斜視図であり、(a)斜視図、(b)拡大図である。 第1観点第7実施形態変形例3のプリーツスクリーンを示す斜視図である。 第1観点第7実施形態変形例4のプリーツスクリーンを示す(a)斜視図、(b)上面図である。 第1観点第7実施形態変形例5のプリーツスクリーンを示す(a)斜視図、(b)上面図である。 第1観点第7実施形態変形例6のプリーツスクリーンを示す(a)斜視図、(b)拡大図である。 第2観点第1実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)斜視図、(b)拡大図、(c)嵌合部分の拡大図である。 第2観点第2実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)斜視図、(b)拡大図である。 第2観点第3実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)拡大図、(b)取付図である。 第3観点第1実施形態のプリーツスクリーンを示す拡大図であり、(a)~(c)は組み付け手順を示す。 第3観点第1実施形態変形例1のピッチ保持コードを示す拡大図であり、(a)、(b)は組み付け手順、(c)は拡大図を示す。 第3観点第1実施形態変形例2のプリーツスクリーンを示す拡大図であり、(a)は保持部材、(b)はピッチ保持コードの係合部、(c)、(d)は組み付け手順を示す。 第3観点第2実施形態のプリーツスクリーンを示す拡大図である。図3-4(d)は、図3-4(c)の点線で囲まれた部分の拡大図である。 第3観点第2実施形態のプリーツスクリーンを示す拡大図である。 第3観点第5実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)斜視図、(b)中央部の拡大図である。 第3観点第6実施形態のプリーツスクリーンを示す拡大図であり、(a-1)~(c)は取り付け手順である。 第4観点第1実施形態のプリーツスクリーンを示す拡大図であり、(a)は拡大図、(b)は梯子状コード、(c)は折り畳んだ梯子状コード、(d)上面図である。 第4観点第2実施形態のプリーツスクリーンを示す拡大図であり、(a)はピッチ保持コード、(b)はピッチ保持コードの折り畳み図、(c)は拡大図である。 (a)~(e)は、第4観点第3実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 (a)~(f)は、第4観点第3実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 第4観点第3実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)拡大図、(b)上面図である。 第5観点第3実施形態のプリーツスクリーンの(a)斜視図、(b)保持部である。 (a)~(d)は、第6観点第1実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 (a)~(c)は、第6観点第1実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 (a)、(b)は、第6観点第1実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 (a)~(f)は、第6観点第2実施形態のべら針を示す拡大図である。 (a)~(d)は、第6観点第2実施形態の複合針を示す拡大図である。 (a)~(d)は、第6観点第2実施形態のバネ針を示す拡大図である。 (a)~(d)は、第6観点第3実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 (a)~(g)は、第6観点第3実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 (a)~(e)は、第6観点第4実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 (a)~(f)は、第6観点第4実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 (a-1)~(a-4)、(b-1)~(b-4)は、第6観点第5実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す拡大図である。 第6観点第5実施形態変形例1のピッチ保持コード保持部の(a)通常状態の拡大図、(b)張力が加わった状態の拡大図である。 第6観点第5実施形態変形例2のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)嵌合部材、(c)、(d)取り付け手順である。 第6観点第5実施形態変形例3のプリーツスクリーンの(a)斜視図、(b)拡大図である。 (a)第6観点のプリーツスクリーンの製造方法のフローチャートである。(b)第10観点のプリーツスクリーンの製造方法のフローチャートである。(c)従来のプリーツスクリーンの製造方法のフローチャートである。 第7観点第3実施形態のプリーツスクリーンの(a)斜視図、(b)拡大図である。 第7観点第3実施形態変形例1のプリーツスクリーンの(a)抜け止め部材、(b)拡大図である。 第7観点第3実施形態変形例2の抜け止め部材の斜視図である。 第7観点第3実施形態変形例3の抜け止め部材の(a)通常状態、(b)折り畳み状態である。 第7観点第3実施形態変形例4のプリーツスクリーンの(a)斜視図、(b)保持部材である。 第7観点第3実施形態変形例5のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)保持部材である。 第7観点第3実施形態変形例5aのプリーツスクリーンの拡大図である。 第7観点第3実施形態変形例5bのプリーツスクリーンの拡大図である。 第7観点第3実施形態変形例5cのプリーツスクリーンの拡大図である。 第7観点第3実施形態変形例5dのプリーツスクリーンの拡大図である。 第7観点第3実施形態変形例6のプリーツスクリーンの(a)~(c)は組み付け手順、(d)~(f)は係合部材の拡大図である。 第1観点第8実施形態のプリーツスクリーンの(a)斜視図、(b)拡大図、(c)係合抜け止め、(d)係合抜け止め側面の拡大図である。 第1観点第8実施形態変形例1のプリーツスクリーンの(a)~(c)は組み付け図、(d)係合抜け止め、(e)係合抜け止め側面の拡大図である。 第1観点第8実施形態変形例2のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)嵌合部材である。 第1観点第8実施形態変形例3のプリーツスクリーンの拡大図である。 第1観点第8実施形態変形例4のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)抜け止め糸状部材、(c)~(e)組み付け手順である。 第9観点第2実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(f)、(a-2)、(b-2)製造方法、(g)拡大図である。 第9観点第2実施形態変形例1のプリーツスクリーンの(a)~(f)、(a-2)、(b-2)製造方法、(g)拡大図である。 第9観点第2実施形態変形例3のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)嵌合受け部、(c)嵌合部の上面図である。 第9観点第2実施形態変形例4のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)嵌合受け部、(c)嵌合部の上面図である。 (a)は、従来のプリーツスクリーンの側面図である。第10観点第2実施形態のプリーツスクリーンの(b)斜視図、(c)拡大図である。 第10観点第2実施形態変形例1のプリーツスクリーンを示す斜視図である。 第10観点第2実施形態変形例2のプリーツスクリーンの(a)斜視図、(b-1)~(b-4)リングの取付手順、(c)である。 第10観点第2実施形態変形例3のプリーツスクリーンの(a)、(c)拡大図、(b-1)、(b-2)、(d)は保持部の拡大図である。 第10観点第2実施形態変形例4のプリーツスクリーンの(a)、(b)拡大図、(c-1)、(c-2)は保持部の拡大図である。 第10観点第2実施形態変形例5のプリーツスクリーンの(a-1)、(b-1)拡大図、(a-2)、(b-2)、(b-3)、(b-4)は保持部の拡大図である。 第14観点第1実施形態のプリーツスクリーンを示す拡大図である。 (a)~(e)は、第14観点第2実施形態のプリーツスクリーンの製造方法である。(f)は、(b)の工程のプリーツスクリーンの上面図である。 第15観点第2実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)拡大図、(b)上面図である。 第15観点第2実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)拡大図、(b)上面図である。 第19観点第2実施形態のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)製造方法である。 第19観点第3実施形態のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)、(c)製造方法である。 第19観点第4実施形態のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)、(c)製造方法である。 第19観点第5実施形態のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)~(f)製造方法である。 第19観点第6実施形態のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)、(c)製造方法である。 第20観点第2実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(c)拡大図である。 第21観点第1実施形態のプリーツスクリーンの(a)、(b)、(d)、(e)生地への針の挿通方法を示す拡大図、(c)、(f)、(g)参考図である。 第21観点第1実施形態変形例1のプリーツスクリーンである。 第21観点第1実施形態変形例2のプリーツスクリーンである。 第22観点第1実施形態のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)~(d)抜け止めのパターン、(e)折り畳み時の背面図、(f)参考図である。 第22観点第2実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(d)拡大図である。 第22観点第3実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(c)拡大図、(d)折り畳み時の拡大図である。 第22観点第4実施形態のプリーツスクリーンの(a)拡大図、(b)折り畳み時の拡大図である。 第22観点第5実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(c)拡大図である。 第22観点第6実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(c)拡大図である。 第23観点第1実施形態のプリーツスクリーンの(a)、(b)側面図である。 第23観点第2実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(c)側面図である。 第23観点第3実施形態のプリーツスクリーンの(a)側面図、(b)折り畳み時の側面図、(c)拡大図である。 第23観点第3実施形態変形例1のプリーツスクリーンの拡大図である。 第23観点第3実施形態変形例2のプリーツスクリーンの拡大図である。 第23観点第3実施形態変形例3のプリーツスクリーンの拡大図である。 第23観点第4実施形態のプリーツスクリーンの(a)側面図、(b)折り畳み時の側面図、(c)拡大図である。 第24観点第1実施形態のプリーツスクリーンの(a)側面図、(b)背面図、(c)折り畳み時の側面図である。 第24観点第2実施形態のプリーツスクリーンの(a)側面図、(b)背面図、(c)折り畳み時の側面図である。 第24観点第3実施形態のプリーツスクリーンの(a)側面図、(b)背面図、(c)折り畳み時の側面図、(d)昇降コード挿通部の拡大図、(e)昇降コード挿通部の上面図である。 従来のプリーツスクリーンの折り畳み時の側面図である。 第28観点第2実施形態のプリーツスクリーンを示す(a)~(e)側面図である。 従来のプリーツカーテンの折り畳み時の側面図である。 第25観点第1実施形態のプリーツスクリーンの斜視図である。 第29観点第1実施形態のプリーツスクリーンの(a)、(b)拡大図、(c)~(e)製造方法である。 第29観点第2実施形態のプリーツスクリーンの(a)、(b)拡大図である。 第29観点第3実施形態のプリーツスクリーンの(a)、(b)拡大図である。 第29観点第4実施形態のプリーツスクリーンの(a)、(b)拡大図である。 第29観点第5実施形態のプリーツスクリーンの(a)、(b)拡大図である。 第29観点第6実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(c)製造方法、(d)変形例である。 第30観点第1実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(g)製造方法である。 第30観点第2実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(i)製造方法である。 第30観点第3実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(e)保持部の拡大図である。 第30観点第4実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(e)保持部の拡大図である。 第30観点第5実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(g)保持部の拡大図である。 第31観点第1実施形態のプリーツスクリーンの(a)~(f)保持部の拡大図である。 第33観点第1実施形態のプリーツスクリーンの斜視図である。 第33観点第1実施形態のプリーツスクリーンの詳細図である。 第33観点第2実施形態の斜視図である。 第34観点第3実施形態の(a)~(f)説明図である。 第34観点第3実施形態の(a),(b)斜視図である。 第34観点第4実施形態の(a)~(c)拡大図である。 第12観点第9実施形態の斜視図である。 第12観点第9実施形態の(a)正面図、(b)背面図である。 第12観点第9実施形態の拡大図である。 第12観点第10実施形態の拡大図である。 第12観点第10実施形態の拡大図である。 第12観点第9実施形態変形例1の斜視図である。 第12観点第9実施形態変形例1の(a)正面図、(b)背面図である。 第12観点第9実施形態変形例1の拡大図である。 第12観点第10実施形態変形例1の拡大図である。 第12観点第10実施形態変形例1の拡大図である。第32観点に記載される実施形態における図面の簡単な説明 プリーツスクリーンを示す斜視図である。 プリーツスクリーンを示す側面図である。 スクリーンを示す下面図である。 第二の実施形態を示す下面図である。 第三の実施形態を示す下面図である。 第四の実施形態を示す側面図である。 第四の実施形態を示す斜視図である。 第四の実施形態のピッチ保持コードを折り畳んだ状態を示す概略図である。 第四の実施形態のスクリーンを折り畳んだ状態を示す概略図である。 第五の実施形態を示す側面図である。 第五の実施形態を示す斜視図である。 第六の実施形態を示す側面図である。 第六の実施形態を示す斜視図である。 第七の実施形態を示す側面図である。 第七の実施形態を示す側面図である。 第八の実施形態を示す側面図である。 第九の実施形態を示す側面図である。 第九の実施形態を示す斜視図である。 第九の実施形態を示す正面図である。 折り目の連れ上がりを示す正面図である。 第十の実施形態を示す斜視図である。 第十一の実施形態を示す斜視図である。 第十二の実施形態を示す斜視図である。 第十三の実施形態を示す側面図であり、(a)はピッチ保持コードのみの図、(b)は組付状態を示す図である。 第十四の実施形態を示す拡大図である。 二重プリーツスクリーンを示し、(a)は第十五の実施形態を示す側面図、(b)は第十六の実施形態を示す側面図である。 第十七の実施形態を示す斜視図である。 第十八の実施形態を示す斜視図である。 (a)は同形態の側面図、(b)は比較例を示す側面図、(c)(d)は変形例を示す側面図である。 第十九の実施形態を示す斜視図である。 (a)~(c)は移動規制手段の変形例を示す側面図である。 (a)~(c)は移動規制手段の変形例を示す斜視図である。 第二十の実施形態を示す斜視図である。
本願発明は、室内への外光の洩れを防止し、遮断性を上げ得るプリーツスクリーンを提供する。
具体的には、下記の第1観点~第34観点によって、このようなプリーツスクリーンが説明される。一つの実施形態が複数の観点に属することがあり、いくつかの実施形態については、以下の説明中において、複数観点に属する点を明示したが、明示していない実施形態についても、他の観点又は他の実施形態に属する場合がある。
1.第1観点(昇降コードとピッチ保持コードをスクリーンの前後同じ側に垂下)
特許文献2に開示されたプリーツカーテンでは、すべての接合片の昇降コード挿通孔に、昇降コードを挿通するとともに所要の段に(文献2では1段おきに)スクリーンの折り目の間隔を保持するピッチ保持コードを設けている。ピッチ保持コードは、文献3に示すように、環状の掛止めコードをピッチ保持コードの縦糸に等間隔に設け、昇降コードを掛止めコードに挿通する構造が知られている。従って、従来のプリーツスクリーンは昇降コード挿通孔と掛止めコードに挿通させることを繰り返す必要があるため、スクリーン部分の組み立て作業が煩雑であった。
第1観点は、第一の手段として、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持した前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するために前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードに設けた複数の保持部と、を備え、
前記ピッチ保持コードに設けた複数の保持部が前記スクリーンを貫通し前記折り目の間隔を保持するとともに、前記ピッチ保持コードには昇降コード挿通部を有し、るプリーツスクリーン
前記ピッチ保持コードと前記昇降コードは、前記スクリーンの前後方向において
同じ側の折り目に沿って
吊下支持され、
前記昇降コードが昇降コード挿通部を挿通するスクリーン支持構造を備えるプリーツスクリーンを提供する。
第一の手段に加え第二の手段としては、前記ピッチ保持コードには縦糸から突出する保持部を設け、前記保持部は前記スクリーンを複数回貫通する反転貫通構造を備える。第二の手段の場合、前記保持部に環状部を備え、前記反転貫通構造は前記環状部が前記スクリーンを偶数回貫通する構造とし、前記スクリーンの前後方向において前記縦糸と同じ側に前記反転貫通構造により前記スクリーンから突出した前記環状部に対し前記昇降コードを挿通することが好ましい。
第三の手段としては、前記ピッチ保持コードには縦糸から突出する保持部を設け、保持部の先端部に抜け止めを有すし、
且つ縦糸から突出するピコを備え、
前記保持部がスクリーンを貫通することで折り目を保持し、
且つ、ピッチ保持コードの縦糸とスクリーンの前後方向同じ側において前記ピコに昇降コードを挿通する。
第四の手段としては、
前記ピッチ保持コードには縦糸から突出する保持部を設けるとともに前記保持部の先端部に抜け止めを設け、
前記ピッチ保持コードには前記抜け止めと縦糸との間を環状形成した昇降コード挿通部を設け、
前記保持部をスクリーン2に貫通した状態で、スクリーン2の折り目と縦糸との間に位置する前記昇降コード挿通部に昇降コードを挿通することによりピッチ保持コードの縦糸とスクリーンの前後方向同じ側において昇降コードを垂下する構造を備える。
第五の手段としては、前記ピッチ保持コードには縦糸から突出する保持部を備え、前記保持部には先端部に抜け止めを有し、
保持部が前記反転貫通構造を有しスクリーンの前後方向において縦糸と同じ側に抜け止めが配され、且つ縦糸から突出するピコを備え、保持部が折り目を保持し且つピコに昇降コードを挿通する。
第六の手段としては、前記ピッチ保持コードには縦糸から突出した環状の保持部を有し、折り目と縦糸との間で昇降コードを挿通し、前記ピッチ保持コード先端部に他の部材と共に機能する抜止め手段を構成する。
第六の手段の場合、さらに、前記他の部材をダミーコードとし、ダミーコードを前記環状の保持部に挿通して抜止め手段を構成することが好ましい。さらに、前記他の部材を第二の昇降コードとし、第二の昇降コードを前記環状の保持部に挿通して抜止め手段を構成することが好ましい。さらに、前記他の部材を係合抜け止め、嵌合抜止、カシメ部材、抜け止め糸状部材、図1-5タイプのうちいずれかである係止抜け止めとし、前記他の部材のいずれかを前記環状の保持部に係止して抜止め手段を構成することが好ましい。前記他の部材は針挿入部を備えることが好ましい。
第7の手段としては、前記各手段の前記ピッチ保持コードはスクリーンに貫通されるスクリーン貫通部材であり、スクリーンに貫通箇所を構成する保持部は柔軟な線状部から成る。
このようなプリーツスクリーンは、一側から昇降コードの一部とピッチ保持コードの縦糸がいずれも視認されないため、意匠性が向上するという効果を有する。また、昇降コードがスクリーンを貫通しないため、昇降コードの挿通工数の低減が図られる。また、スクリーン2に昇降コード5を挿通するための挿通孔を設ける必要はない為、光漏れが著しく低減される。
1-1.プリーツスクリーンの基本形態
以下、プリーツスクリーンの基本形態を図面に従って説明する。図1-1に示すプリーツスクリーンは、ヘッドボックス1から上下方向にジグザグ状に折り曲げ可能としたスクリーン2が吊下支持され、そのスクリーン2の下端にボトムレール3が取着されている。スクリーン2は、1枚の生地をジグザグ状に折り曲げて形成される。
前記ヘッドボックス1内には巻取軸(図示しない)が操作装置の操作に基づいて回転可能に支持されている。この巻取軸は、ヘッドボックス1の中央及び長手方向両端部近傍の昇降コード垂下位置にそれぞれ設けられ、操作装置の操作により連動して動作する。
前記ヘッドボックス1内で、各昇降コード5の上端は前記巻取軸にそれぞれ取着され、操作装置の操作により巻取軸に巻取りあるいは巻戻し可能となっている。
図1-1に示すように、幅方向両端の昇降コード5は、前記スクリーン2の背面側に垂下され、幅方向中央の昇降コード5は、スクリーン2の前面側に垂下される。尚、ここではスクリーン2の前面側を部屋内側としているが部屋外側にしてもよい。昇降コード5の下端5bに前記ボトムレール3が取着されている。このような構成により、昇降コード5が巻取軸に巻き取られると、ボトムレール3が引き上げられてスクリーン2が上方に畳み込まれ、昇降コード5が巻取軸から巻戻されると、ボトムレール3が下降してスクリーン2が下方へ引き伸ばすことが可能となっている。
スクリーン2を挟んで昇降コード5の前後方向における反対側には、ヘッドボックス1からピッチ保持コード6が垂下されている。前記ピッチ保持コード6は、その上端6dが前記ヘッドボックス1に取着され、下端6dが前記ボトムレール3に取着されている。そして、ピッチ保持コード6は、昇降コード5が巻取軸から巻戻されて、ボトムレール3が下限まで下降したとき、ほぼ緊張される長さに設定されている。但し、最下段付近ではピッチ保持コードの縦糸は弛ませてもよい。ピッチ保持コード6の上下端はヘッドボックス1、ボトムレール3に対し直接でなく間接的に固定されていてもよい。
前記ピッチ保持コード6には、環状の保持部7が等間隔に多数設けられている。前記ピッチ保持コード6は、縦糸が編み機で糸を編んで形成されるコードであり、そのコードに保持部7を形成するため糸が編みこまれている。そして、その糸が一定間隔毎に環状に露出されて、柔軟な線状部から成る保持部7が形成されている。
前記スクリーン2には、ピッチ保持コード6の縦糸に接近する折り目9には、前記保持部7を挿通可能とした切込み(挿通孔)8が形成されている。(尚、図1-1領域Aの拡大図では切込み8を誇張して表現している。)この切込み8は、細い糸(線状部)で形成される保持部7を挿通し得る程度の幅狭の切込みであり昇降コード用孔より著しく小さい。図1-1領域Aの拡大図に示す通り1つの切込み(挿通孔)8に対し2本の線状部が貫通し、挿通孔8から突出した線状部の先端部は環状となっている。この例では、切込み8は、ピッチ保持コード6に近接する折り目の1段おきに形成されている。
そして、保持部7がピッチ保持コード6の縦糸が垂下されている側から切込み8を貫通して挿通されるとともに、スクリーンの前後方向における反対側に露出され環状となっている保持部7に昇降コード5が挿通されている。従って、ピッチ保持コード6はスクリーン貫通部材となっり線状部とスクリーンの貫通部とで昇降コード側周を囲っている。
このような構成により、図1-1に示すようにボトムレール3を下限まで下降させたとき、各保持部7の先端部が昇降コード5に係合して、各保持部7で各折り目9を下方から支持する状態となり、スクリーン2の折り目が等間隔となるように保持される。
次に、上記のように構成されたプリーツスクリーンの作用を説明する。
図1-1に示すように、操作装置の操作により巻取軸から昇降コード5を巻戻して、ボトムレール3を下限まで下降させると、スクリーン2が下方へ引き伸ばされる。このとき、ボトムレール3はその前後両縁が昇降コード5に支持されて、その上面がほぼ水平方向となるように吊下支持される。
また、ピッチ保持コード6の保持部7によりスクリーン2の切込み8が上下方向に等間隔に保持される。この結果、スクリーン2の各折り目がほぼ等間隔となるように保持される。
この状態から、巻取軸で昇降コード5を巻き取ると、ボトムレール3が引き上げられてスクリーン2が上方に畳み込まれる。上昇中も、中央の昇降コード5がボトムレール3の前面側を、両端部の昇降コード5がボトムレール3の背面側を支持するのでボトムレール3の上面は水平状態が維持される。
上記のように構成されたプリーツスクリーンでは、次に示す効果を得ることができる。
(1)スクリーン2を昇降する昇降コード5をスクリーン2に挿通しないので、スクリーン2に昇降コード5を挿通するための挿通孔を設ける必要はない。従って、昇降コード5を挿通するための挿通孔から室内へ外光が洩れることはない。
(2)ピッチ保持コード6から延びる保持部7によって折り目9を支持することができるので、スクリーン2を下降させたとき、折り目9の間隔をほぼ一定に保持することができる。
(3)保持部7を挿通する切込み8は、細い糸(線状部)で形成される保持部7を挿通し得る程度の幅狭の切込みであるので、切込み8からの外光の洩れは従来の昇降コード孔からの光漏れに比べ著しく少なくすることができる。
(4)スクリーン2はジグザグ状に折り畳み可能とした一枚の生地で形成されるので、特許文献2に開示されるような生地片の接合工程を必要としない。従って、製造コストを抑制することができる。
(5)予め編み機で形成されたピッチ保持コード6の保持部7をスクリーン2の各切込み8に挿通し、その保持部7にだけ昇降コード5を挿通すれば良い為昇降コード挿入工数が著しく減り、スクリーン部分の組み立てを極めて容易に行うことができる。
(6)スクリーン2の切込み8に挿通された保持部7に昇降コード5が挿通され、その昇降コード5は常には緊張されているので、スクリーン2の左右方向の横ずれが防止されるとともに、保持部7及びピッチ保持コード6が横ずれすることもない。
(7)保持部7は細い直径の柔軟な線状部であるため、畳み込み時スクリーンに挟まれても畳み込み寸法を増大させることが無い。
(8)折り目9から露出される保持部7の環状部分の先端は、細い線状部であるため外観を損ねることが無い。
1-2.第1実施形態(保持部をスクリーンに複数回貫通)
図1-2(a)~(b)に第1実施形態を示す。本実施形態は、スクリーン2の前後方向において同じ側に、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持される。尚、図1-2は背面側からの斜視図である。ピッチ保持コード6の縦糸は、予め設定された間隔で複数の環状の保持部7を有し、環状の保持部7は柔軟な線状部から成っている。
図1-2(b)に示すように、スクリーン2のピッチ保持コードで保持する所定の折り目段には、折り目9の上側近傍に設けられた切込み8aと、折り目9に設けられた切込み8bを有する。環状の保持部7は、背面側から切込み8b、切込み8aを順に貫通する(反転貫通構造)。従って、ピッチ保持コード6はスクリーン貫通部材となっている。環状の保持部7がスクリーン2を2回貫通した後に、ピッチ保持コードの縦糸と同じ側に垂下された昇降コード5が、保持部7に挿通されるように構成されている。
昇降コード5は、下端部がボトムレール3に固定され、スクリーン2上端側でヘッドボックス1内に導入され、同方向に転向し複数本が集約されてヘッドボックス1一端部から正面方向に導出される。導出された3本の昇降コードの下端部にはつまみ5aが取着され引き操作が可能となっている。従って、つまみ5aまたは昇降コード5を引くことによりボトムレール3を上昇させスクリーン2を畳み込み或は自重により降下させ開度を調整することができる。上昇した状態では、ヘッドボックス1に設けられた昇降コードストッパー(不図示)によりボトムレール3及びスクリーン2の自重による下降を防止し開いた状態を維持できるようになっている。下降させるには、昇降コードストッパを解除することによりボトムレール3及びスクリーン2の自重により降下させる。
予め設定された間隔の複数の環状の保持部7は、スクリーン2の1段おきの折り目に貫通させたが、2以上ごとの折り目9に挿通して良い。環状の保持部7を各貫通段においてスクリーン2に対し2回貫通させたが、それよりも多く偶数回貫通させてもよい。
上記のように構成されたプリーツスクリーンでは、次に示す効果を得ることができる。
(1)昇降コードの挿通は保持部(環状部)にだけ行えばよく昇降コードの挿通工程が低減される。
(2)ピッチ保持コードにより上下折り目間隔が均等に保持される。
(3)スクリーン2に昇降コード5を挿通するための挿通孔を設ける必要はなく、細線状の保持部が通るだけの極めて小さい切込み8a、8bだけが形成されるため、室内への光漏れは著しく低減される。
(4)昇降コードがピッチ保持コード縦糸とともにスクリーンの前後方向への移動を規制し上昇時にパンク(スクリーンの一部が大きく逃げること。詳細は後述)を防止する。
(5)片面に昇降コードとピッチ保持コードが吊り下げられるため、もう一方の面からは昇降コードとピッチ保持コードの縦糸のいずれも見えないため、正面視ですっきりとした外観が得られ意匠性に優れる。
(6)すべての折り目に、環状の保持部7を挿通する必要がないので昇降コードの挿通工程が低減され製造が容易である。
(7)保持部をスクリーンに複数回挿通させるので、保持部が抜けにくい。
なお、保持部7をスクリーン2に複数回(偶数回)挿通させる位置は、特に限定されず、折り目以外の位置で保持部7をスクリーン2に複数回挿通させてもよい。
(8)保持部7は細い直径の柔軟な線状部であるため、畳み込み時スクリーンが保持部7を挟んでも畳み込み寸法を増大させることが無い。
(9)正面視で露出される保持部7の一部は、細い線状部であるため正面視で外観を損ねることが無い。
1-3.第2実施形態(保持部をダミーコードで支持)
図1-3(a)に、第2実施形態を示す。本実施形態では、各昇降コード垂下位置におけるスクリーン2の前後方向において同じ側に、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持される。スクリーン2の前後方向においてピッチ保持コードの縦糸と逆側には、ダミーコード11が垂下される。ダミーコード11とは挿通孔8から突出したピッチ保持コードの環状部分の先端をスクリーンに対し抜けないよう拘束するものである。図1-3(c)に示す通り、ダミーコード11の上端は、ヘッドボックスに固定され、下端はボトムレール3に固定される。ボトムレール3上昇時は、ダミーコード11はピッチ保持コード6と同様にジグザグ状に折り畳まれる。ピッチ保持コード6は、予め設定された間隔で複数の環状の保持部7を有し、保持部7は柔軟な線状部から成る。図1-3(b)に、第2実施形態の保持部7を貫通させた折り目の段における横断面図を示す。図1-3(b)に示すように、昇降コード5は、ピッチ保持コード6の縦糸とスクリーン2の間において保持部7の2本の糸の間を挿通する。また、保持部7の先端側はスクリーン2を貫通し、スクリーン2のピッチ保持コード6の縦糸とは逆側に露出し、逆側に露出した環状部分の先端にダミーコード11が挿通されている。従って、ピッチ保持コード6はスクリーン貫通部材となり、線状部と縦糸(スクリーン貫通部材の一部)と挿通孔8(スクリーンの貫通部)とで昇降コード側周を囲っている。
上記のような構成としたプリーツスクリーンでは、第1実施形態と同様に、昇降コードの挿通工程が低減され、折り目の間隔が均等に保持され、細線状の保持部が通るだけの極めて小さい切込み8だけがスクリーンに形成されるため、室内への光漏れは著しく低減される。また、保持部7は細い直径の柔軟な線状部であるため、畳み込み時にスクリーンが挟んでも畳み込み寸法を増大させることが無い。ダミーコード側に露出される保持部7の環状の先端部は、細い線状部であるためダミーコード側の外観を損ねることが無い。また、ダミーコード11はスクリーン2と相対移動せず、且つ相対移動する昇降コード5はスクリーン2と強くは接触しないため、スクリーン2(特に切込み8)と昇降コード5の摩擦による折り目の摩耗を防止し昇降コードの摩擦抵抗を低減することができる。
また、ダミーコード11には、スクリーンの荷重が加わらない。加わるとしてもその大きさはピッチ保持コード6の保持力のみのため昇降コード5に加わる荷重よりも小さい。従って、ダミーコード11は、昇降コード5よりも細くして目立たなくすることができるので、美観を向上させることができる。ダミーコード11は、透明な細糸とすれば尚良い。
1-4.第3実施形態(昇降コードが両側にある)
図1-4に、第3実施形態を示す。本実施形態では、スクリーン2の後側又は前側にピッチ保持コード6の縦糸が垂下され、昇降コード5がスクリーン2の後側と前側との両方に垂下されている。また、ヘッドボックス1の両端部において、スクリーン2の前後の両方に垂下される各昇降コード5は、それぞれ1本のコードを以て環状部状に構成されている。ピッチ保持コード6は、上端部6dにおいてヘッドボックス1に固定され、下端部6dにおいてボトムレール3に固定される。また、柔軟な線状部から成る保持部7が等間隔でピッチ保持コード6の縦糸から突出され、スクリーンの折り目に形成された挿通孔8を貫通している。従って、ピッチ保持コード6はスクリーン貫通部材となっている。
図1-4に示すように、ヘッドボックス1の左側に垂下された昇降コード5は、基端がヘッドボックス1の後側部分に固定され、そこからスクリーン2の後側を垂下してボトムレール3の後側部分からボトムレール3内部の案内部5dに通される。(この垂下位置の後側部分の昇降コードを第2の昇降コードという)そして、ボトムレール3の内部の案内部5dを通された昇降コード5は、ボトムレール3の前側部分から外部に導出され、スクリーン2の前側を通ってヘッドボックス1の前側部分からヘッドボックス1の内部に通される。
一方、ヘッドボックス1の右側に垂下された昇降コード5は、基端がヘッドボックス1の前側部分に固定され、そこからスクリーン2の前側を垂下してボトムレール3の前側部分からボトムレール3内部の案内部5dに通される。(この垂下位置の前側部分の昇降コードを第2の昇降コードという)そして、ボトムレール3の内部の案内部5dを通された昇降コード5は、ボトムレール3の後側部分からボトムレール3の外部に導出され、スクリーン2の後側を通ってヘッドボックス1の後側部分からヘッドボックス1の内部に通される。次いで、ヘッドボックス1の内部を通された2本の昇降コード5は集約されて、該ヘッドボックス1の所定箇所からその先端が垂下されている。なお、昇降コード5の数や配置は、ここで例示したものに限定されない。
このように環状の保持部の先端部と第二の昇降コード(他の部材)とで抜止機能を有する抜止め手段を構成する。このように昇降コード5はスクリーン2の前後に垂下されるが、その際、横断面図(b)に示すように前後両側の昇降コード5を環状の保持部7に挿通しても、横断面図(c)に示すように挿通した折り目側(基端側)の昇降コード5のみを保持部7に挿通させてもよい。横断面図(b)に示す本実施例では、線状部と縦糸(スクリーン貫通部材の一部)と挿通孔8(スクリーンの貫通部)とで昇降コード側周を囲っている。
次に、昇降動作の説明を行う。スクリーン2の上昇時は、昇降コード5の引き長さに対し1/2だけスクリーン2が上昇する。その際、挿通した折り目側(基端側)の昇降コードとスクリーンとの相対移動は少なく保持部7のの挿通孔8と昇降コードとの磨耗を低減することができる。
このような構成の本実施形態では、第1実施形態と同様に、折り目間隔が均等に保持され、細い線状の保持部が通るだけの極めて小さい切込み8だけがスクリーンに形成されるため、室内への光漏れは著しく低減される。また、保持部7は細い直径の柔軟な線状部であるため、畳み込み時にスクリーン2が保持部7を挟んでも畳み込み寸法を増大させることが無い。ピッチ保持コード6の縦糸が垂下されない側に露出される保持部7の環状の先端部は、細い線状部であるための縦糸が垂下されない側も外観を損ねることが無い。また、スクリーン2の前後にそれぞれ配置される昇降コード5にてスクリーン2を前後方向に挟む態様(移動規制手段)としたことから、緊張状態にある前後の昇降コード5によりスクリーン2のピッチ保持コード6側への移動規制がなされ、スクリーン2が適切に折り畳まれ、意匠性向上にも貢献できる。その場合、特に横断面図(b)に示すように前後両側の昇降コード5を環状の保持部7に挿通することにより移動規制手段とするのが好ましい。
しかも、スクリーン2の前後に配置される昇降コード5を1本で環状部状に構成することから、ボトムレール3の水平維持を図ることができ、操作力も軽減できる。また、この構成では、昇降コード5に加わる荷重が半減されるので、直接ボトムレール1を引き上げる昇降コード5よりも細くして目立たなくすることができる。
尚、ヘッドボックス1の両端部において昇降コード5をボトムレール3内で通して前後に対で配置するようにしたが、前後で別の昇降コード5(移動規制手段)を各垂下箇所において2本づつ用意し、前後の昇降コード5をそれぞれボトムレール3に固定して、同時に引上げ可能又は同時に巻取可能とするようにしてもよい。この場合、操作力は低減されないがほぼ同様の効果が得られる。
1-5.第4実施形態(抜け止めをスクリーンに複数回挿通)
図1-5に第4実施形態を示す。本実施形態は、図21-1における中央部の垂下位置におけるピッチ保持構造として応用可能な例である。本実施形態のみでは、第1観点の概念に包含されないが第1観点の概念に包含される変形例の前提となる構成を中心に説明する。図1-5(d)に示すように、当該垂下位置におけるスクリーン2の前後方向における同じ側には、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持されている。図1-5(a)、(b)に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸は保持部7を有し、1箇所以外図示しないが等間隔で複数の保持部を備えている。この例では保持部7は、ピッチ保持コード6の縦糸に固定された糸固定部22と、糸固定部22に取着された柔軟な線状部から成る細線状部21と、細線状部21の端部に形成された抜け止め23からなる。これら、糸固定部22、細線状部21、抜け止め23はピッチ保持コード6の縦糸に対しアウトサート成形で一体に成形することができる。糸固定部を省略して縦糸から細線状部が直接突出するようにしてその先端に抜け止めのみをアウトサート成形してもよい。
一方、図1-5(c)に示すように、スクリーン2の折り目9には複数の切込み8a、8bが設けられている。図1-5(c)に示すように、保持部を形成する細線状部21、抜け止め23は、スクリーン2に設けられた複数の切込み8a、8bを貫通し(反転貫通構造)、スクリーンの折り目9の山側部分で抜け止め23が切込み8a、8bから抜けないよう保持される。従って、ピッチ保持コード6はスクリーン貫通部材となっている。この構造により、ピッチ保持コードの上端が固定されると抜け止め23に係止されたスクリーンの各段の折り目の高さが保持される。尚、本実施例でスクリーンの折り目9の山側部分とは、ピッチ保持コード6の縦糸が垂下されている側から見て山側である折り目9をいう。
図1-5(e)には、保持部7がスクリーン2を貫通した折り目の段における横断面図を示す。図1-5(e)に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸の断面は、前後方向に長くなっている。このため、ピッチ保持コード6の縦糸は、前後方向には曲がりにくく、左右方向に曲がりやすい。このため、ピッチ保持コード6はスクリーン2の折り畳み時に、左右方向に折り畳まれ易く、スクリーン2の折り目に挟まれにくい。このことは、他の実施形態のピッチ保持コード6の縦糸に適用した場合についても同様である。
なお、抜け止め23を挿通させる位置は、折り目9に限定されず、別の位置であってもよい。このような構成の本実施形態では、第1実施形態と同様に、折り目間隔が均等に保持され、細線状の保持部が通るだけの極めて小さい切込み8だけがスクリーンに形成されるため、室内への光漏れは著しく低減される。細線状部21は細い直径の柔軟な線状部であり且つピッチ保持コードの縦糸と糸固定部22及び抜け止め23は畳み込み時スクリーンに挟まれる位置に無いため、畳み込み時スクリーンが挟んでも畳み込み寸法を大きく増大させることが無い。また、図21-1のようにピッチ保持コードの縦糸を背面側に垂下すれば、抜け止め23は背面側に隠れ前面側には線状部のみが露出するだけであるため正面視における意匠性が向上する。
図1-5Aに変形例aを示す。本変形例では、H字型の抜け止めを用いる。しかし、H字型の抜け止めに限られない。また、ピッチ保持コード6の保持部7がスクリーン2を貫通した後、さらに2回スクリーンを貫通しながら(スクリーンを3箇所貫通)、抜け止め23に係合することで、スクリーン2の折り目9の間隔を保持する。なお、昇降コード5は、スクリーン2の前後方向何れかに垂下されても良い。昇降コード5とピッチ保持コード6が、スクリーン2の前後方向同じ側に垂下される場合には、本変形例aは第1観点の第6の手段に含まれる。 図1-6に変形例1を示す。本変形例では、第4実施形態に加え、ピッチ保持コード6からピコ24(保持部7を構成する細線状部21とは別の環状部であって細線状部により形成された小環状部をいう、以下ピコと呼ぶ)が露出している。このピコ24に、昇降コード5を挿通する構造によりピッチ保持コード6の縦糸とスクリーン2の前後方向において同じ側に昇降コードを垂下する。これにより、スクリーン2が、昇降コード5に対して位置決めされるので、スクリーン2が適切に折り畳まれる。また、昇降コード挿通部5はピッチ保持コードの保持部がスクリーンの折り目の間隔を保持しているとき、前記スクリーンの荷重を受けない。また、図1-6(b)に変形例2を示す。変形例2は、変形例1のピコ24を抜け止め23から突出するよう設けた構成である。このような構成の本変形例では、図1-5の実施形態の効果に加え、昇降コードの挿通はピコ24にだけ行えばよく昇降コード5の挿通工程が低減される。また、ピコは昇降コードを締め付けることが無く昇降時の昇降コードの摩擦抵抗を低減することができる。
図1-5Bに変形例bを示す。図1-5B(a)のように、昇降コードガイドの軸に同側から掛けてもよく、図1-5B(b)のように、ピッチコード縦糸は部屋内に配置してもよい。このとき、抜け止めは背面側にあるため、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
1-6.第5実施形態(上下に隣り合うスクリーン折り目の挿通孔で糸を通す)
図1-7(a)~(c)に、第5実施形態を示す。本実施形態は、図1-2の変形例である。当該垂下位置におけるスクリーン2の前後方向における同じ側にピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持されている。さらに、スクリーン2の連続する折り目9の山側部分と谷側部分それぞれに、挿通孔8c、8dが形成されている。
ピッチ保持コード6の環状の保持部7は柔軟な線状部から成り、ピッチ保持コード6の縦糸から突出して挿通孔8dと8cを貫通して、スクリーン2の前後方向におけるピッチ保持コード6と同じ側に引き出されている。従って、ピッチ保持コード6はスクリーン貫通部材となっている。そして、環状の保持部7に昇降コード5が挿通される。なお、挿通孔8cと8dは、保持部7を挿通させる前に予め設けておいてもよく、後述する針加工により保持部7を挿通させる際に形成してもよい。また、スクリーン2が織物である場合には、挿通孔8cと8dは、織物を構成する縦糸及び横糸の間の隙間を、保持部7の直径に合わせて広げて挿通することができる。
このようなプリーツスクリーンを組み立てるには、第6観点で詳細に説明するように、べら針、複合針、バネ針のような開閉針(以後、べら針を例にして説明する)の先端に保持部を着脱可能に保持可能な針を使用し、このような針の先端に保持部7を保持した状態で、針を生地に挿通させることによって保持部7をスクリーン2に挿通させて製造可能である。このような方法を用いた場合、スクリーン2の糸を切断することなく、スクリーン2に保持部7を貫通させることも可能になる。スクリーン2の糸を切断すると、そこからスクリーン2がほつれやすくなって、スクリーン2の耐久性が低下するので、このような構成はスクリーン2の耐久性を向上させることになる。
また、図1-7(c)に示すように、スクリーン2の隣接する折り目を山側部分と谷側部分が重なるように折り曲げた状態で、べら針31を折り目に貫通させ、保持部7をべら針31に保持した状態で8c、8dの順にべら針31を引き抜き保持部7を2つの折り目に挿通させることによって、一度の作業で保持部7をスクリーン2に2箇所挿通させることができる。
このような構成の本実施形態では、第1実施形態と同様に、折り目間隔が均等に保持され、細い線状の保持部が通るだけの極めて小さい8だけがスクリーンに形成されるため、室内への光漏れは著しく低減される。また、昇降コードの挿通は保持部(環状部)にだけ行えばよく昇降コードの挿通工程が低減される。保持部7は細い直径の柔軟な線状部であるため、畳み込み時スクリーンが挟んでも畳み込み寸法を増大させることが無い。ピッチ保持コードの縦糸が垂下されない側に露出される保持部7の一部は、細い線状部であるためピッチ保持コードの縦糸が垂下されない側からの外観を損ねることが無い。
図1-7Bのように、ピッチ保持コード6の保持部7が同じ折り目を複数回スクリーン2を貫通した後、保持部7の先端が昇降コード挿通部材25aとして機能しても良い。
図1-7Cのように、保持部7がスクリーン2を挿通する場所は任意である。
1-7.第6実施形態(折り目の上下方向に複数の挿通孔があり、抜け止めで折り目を保持)
図1-8に、第6実施形態を示す。本実施形態のみでは、第1観点の概念に包含されないが第1観点の概念に包含される変形例の前提となる構成として説明する。図1-8(a)に示すようにスクリーン2の前後面いずれかの折り目9の近傍に、挿通孔8c、8dが設けられ、ピッチ保持コード6が垂下されている。図1-8(b)に示すようにピッチ保持コード6には、先端に抜け止め23が接続された細線状部21が等間隔で設けられている。抜け止め23は、細線状部21が折り目を挟むように2箇所の挿通孔8c、8dを上下方向に貫通して、抜け止め23により抜け止めしてスクリーン2の折り目9の間隔を保持するようになっている。
このような構成では、細線状部21が折り目9において上下方向に貫通しているので、折り目9の上側の生地の自重で、その折り畳み角度が狭まり折り目近傍の上下の生地が重なるようになる。これにより、挿通孔からの光洩れが十分低減される。ピッチ保持コードの縦糸が垂下されない側には保持部7がほぼ露出されず、ピッチ保持コードの縦糸が垂下されない側からの外観を損ねることが無い。
図1-9に、変形例1を示す。本変形例では、前述の第6実施形態におけるピッチ保持コード6の保持部7を環状として、その環状部内に昇降コードを挿通した点が異なり、第1観点の概念に包含される。図1-9(b)に示すとおり、保持部7は、柔軟な線状部から成る細線状部21と、細線状部21の先端には抜け止め23を例えばアウトサート成型により固着している。細線状部21と抜け止め23とで形成される環状部分は昇降コード5が挿通可能な長さとなっている。尚、保持部7は必ずしも環状である必要は無く、図1-9(b)に示すピッチ保持コードのようにスクリーン2を貫通することで環状部を形成する保持部の形態であってもよい。変形例1-2のピッチ保持コード6はその縦糸の各段から2本の細線状部21を突出させ、各細線状部21の先端にそれぞれ抜け止め23を備えるものである。このピッチ保持コードを図1-9(a)に示すようにスクリーンの折り目部において各抜け止め23及び細線状部21をスクリーン2に貫通させることにより、スクリーン2とともに環状部を構成してもよい。尚、貫通させる箇所はスクリーン2折り目の左右方向同一箇所であっても、2本の細線状部21毎にそれぞれ2箇所に分けてもよい。
本変形例では、前述の図1-8の実施形態の効果に加え、以下の効果を有する。
(1)昇降コードの挿通は保持部(環状部)にだけ行えばよく昇降コードの挿通工程が低減される。
(2)昇降コードがピッチ保持コード縦糸とともにスクリーンの前後方向への移動を規制し上昇時パンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)を防止する。(パンクについては後述)
(3)片面に昇降コードとピッチ保持コードが吊り下げられるため、もう一方の面からは昇降コード5とピッチ保持コード6の縦糸のいずれも見えないため、正面視ですっきりとした外観が得られ意匠性に優れる。
(4)すべての折り目に、環状の保持部7を挿通する必要がないので昇降コードの挿通工程が低減され製造が容易である。
(5)保持部をスクリーンに複数回挿通させるので、保持部が抜けにくい。
(6)昇降コード5が直接スクリーン2の挿通孔と接触することがない(挿通孔との間に介在物としての折り目9がある)ため、挿通孔の摩耗が防止される。
図1-10に、変形例2を示す。本変形例では、図1-10(b)に示すようにピッチ保持コード6の細線状部21の突出位置の近傍にピッチ保持コード6の縦糸から環状に突出するピコ24を備えている。図1-10(a)に示すようにピコ24に、昇降コード5が挿通される。
本変形例では、変形例1と同様の効果を有する。それに加えさらに、昇降コード5のピコ挿通部において、ピッチ保持コード6の縦糸が介在物となり、挿通孔の摩耗が防止されるとともに生地の折り目9と昇降コード5とが非接触である為、スクリーン2の引き上げ操作時に上方へ移動する昇降コード5による折り目の連れ上がりを防止することができる。
1-8.第7実施形態(昇降コードを折り目に沿ってガイド)
図1-11A~図1-15に、第7実施形態を示す。
図1-11A(a)を参照すると、本実施形態では、ヘッドボックス1の長手方向中央部においては、スクリーン2の前後に振り分けて、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持される。一方、ヘッドボックス両端部においては、図1-11A(c)に示すように、ピッチ保持コード6と昇降コード5は、スクリーン2の同じ側に垂下される本観点の構造である。また、中央の昇降コード5はスクリーンの前方に垂下され、両端部の昇降コード5はスクリーン2の後側に垂下される。
各昇降コード5は、下端部5bがボトムレール3に固定され、スクリーン2上端側の導入部5cでヘッドボックス1内に導入され、同方向に転向し集約されてヘッドボックス1の一端部から導出される。導出された3本の昇降コードの下端部には、つまみ5aが取着され引き操作が可能となっている。従って、つまみ5aまたは昇降コード5を引くことによりボトムレール3を上昇させ、スクリーン2を畳み込み、開度を調整することができる。上昇した状態では、ヘッドボックス1に設けられた昇降コードストッパー(不図示)によりボトムレール3及びスクリーン2の自重による下降を防止し、開いた状態を維持できるようになっている。下降させるには、ストッパを解除することによりボトムレール3及びスクリーン2の自重により降下させる。
各垂下位置における詳細を説明する。まず、両端部においては、第一ピッチ保持コード6bが使用される。第一ピッチ保持コード6bは上端6dがヘッドボックス1に固定され、下端部6dがボトムレール3に固定されている。第一ピッチ保持コード6bは、前述の図1-10(b)の形態と同じ構造であり、縦糸には、保持部が等間隔で設けられ、保持部は、細線状部21と、細線状部21の先端に形成された抜け止め23から成る。図1-11C(d)に示すように、抜け止めは生地を挟んで縦糸とは逆側(ここでは部屋内側)に露出しており、細線状部21はスクリーン2の折り目9を貫通している。従って、ピッチ保持コード6bはスクリーン貫通部材となっている。このため、各段の抜け止めがスクリーン2の折り目の谷部に係合し、縦糸から突出し保持部を構成する細線状部21を介して縦糸により支持されるため、スクリーン2を下げた状態でスクリーン2の山が均等に保持される。
ピッチ保持コード縦糸の保持部の近くにはピコ24が設けられる。各ピコに昇降コードが挿通されガイドされる。従って、上昇に伴い張力がかかった昇降コードによりピコの移動が規制され、縦糸を介して抜け止めがスクリーンの前方への移動を規制するので、両端部におけるスクリーン2のパンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)(後述参照)は防止されスムーズに上昇させることができる。抜け止め23のスクリーン2の山への挿通は1段飛ばしにしているが、パンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)防止を強化する場合全段に設けても良い。
次に中央部のピッチ保持及び昇降コード挿通部について説明する。
中央部においては、両端とは別タイプの図1-11B(a)に示す第二ピッチ保持コード6cが使用される。第2ピッチ保持コード6cは、縦糸から突出し保持部を構成する細線状部21が縦糸に等間隔で設けられている。細線状部21の先端側には抜け止め23が設けられ、さらにそれより先端側には昇降コード挿通部25aが設けられている。図1-11B(c)に示すように抜け止め23と昇降コード挿通部25aは生地を挟んで縦糸とは逆側(ここでは部屋内側)に露出しており、細線状部21は生地の折り目を貫通している。スクリーンから離間される方向(部屋外側)に細線状部21が引っ張られても抜け止め23が規制し当接した状態以上に部屋外側に移動することはない。また、昇降コード挿通部25aはピッチ保持コードの保持部7がスクリーンの折り目の間隔を保持しているとき、前記スクリーンの荷重を受けない。
このため、各抜け止めがスクリーンの折り目の谷部に係合し、細線状部21を介して縦糸により支持されるため、中央部においてもスクリーン2の折り目を形成する山が均等に保持される。尚、細線状部21は2本で構成し、抜け止め23を経てそのまま細線状部21が昇降コード挿通部25aを構成しても良い。縦糸は第1ピッチ保持コード6b同様、上端がヘッドボックスに固定され、下端部がボトムレールに固定されている。各昇降コード挿通部25aには昇降コードが挿通されている。従って、平面視で横断面図1-11cに示すとおり、生地の山(この例では部屋内側の折り目)と昇降コード挿通部25aとの間の空間で、昇降コードがガイドされる。また、細線状部21と抜け止め23(スクリーン貫通部材の一部)とで昇降コード側周を囲っている。スクリーンから離間される方向へ部屋内側に環状部が引っ張られてもピッチ保持コードの縦糸が抜け止め手段となっており部屋内側に抜けることはない。図1-11B(a)(b)は本実施形態を畳み込んだ状態を示す。第2ピッチ保持コードの昇降コード挿通部25aは正面視で露出するが細線状部21は細糸状なので、畳み込み時、正面視であたかも昇降コードしか存在しないように観察され意匠性が向上する。昇降コード挿通部25aの細糸状糸を透明のモノフィラメントで構成すれば尚更である。昇降コードの挿通は保持部(環状部)にだけ行えばよく昇降コードの挿通工程が低減される。また、昇降コード挿通部25aはピッチ保持コードの保持部7がスクリーンの折り目の間隔を保持しているとき、前記スクリーンの荷重を受けない。
図1-11A(b)に、変形例1を示す。本変形例では、図1-11A(a)の変形例である。両端部のピッチ保持及び昇降コード挿通部の構造以外は図1-11A(a)同様であるので、両端部のみ説明する。
両端部の昇降コード垂下位置における生地の背面側の折り目には、その部分拡大図1-11A(c)に示すように、昇降コード挿通部25aが設けられている。昇降コード挿通部25aは、昇降コードを挿入可能な環状部25と、環状部25に一体に設けられた接続部21と、接続部21を介して環状部25と一体に形成される抜け止め23とからなる。抜け止め23は接続部に対し直交しているが、接続部21と抜け止め23とはそれらの接続箇所付近で弾性変形可能であり、抜け止め23が生地に対し直交するように変形させることができる。従って、スクリーン2の挿通孔8が抜け止め23の直径程度の小さい孔であってもスクリーン2の挿通孔8に抜け止め23を挿通することができる。このように、各昇降コード挿通部25aをスクリーン2の山に挿通した状態で、昇降コード5を各昇降コード挿通部25の環状部及びピッチ保持コード6の環状の保持部に挿通する。このような構成によってもスクリーン2の折り目を各昇降コード挿通部25aを介してピッチ保持コード6により均等な間隔で保持することができる。畳み込み時、正面視であたかも昇降コードしか存在しないように観察される意匠性は本変形例でも同様である。また、昇降コード挿通部25aはピッチ保持コードの保持部7がスクリーンの折り目の間隔を保持しているとき、前記スクリーンの荷重を受けない。
図1-12(a)に、変形例2を示す。本変形例では、ヘッドボックス1の長手方向中央部のピッチ保持及び昇降コード挿通部の構造以外は図1-11A(a)同様であるので、中央部のみ説明する。中央部において、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に設けられ、昇降コード5はスクリーン2の前側に設けられる。図1-12(c)に示すように、ピッチ保持コード6から保持部7が等間隔で突出形成されている。保持部7は両端部のピッチ保持コード6bと同様細線状部21の先端に抜け止め23が形成されたものである。また、各保持部7の間に昇降コード挿通部25aが等間隔に突出形成されている。そして、図1-12(d)に示すように保持部7がスクリーンの折り目を貫通し、スクリーン2の折り目9が保持され折り目の山の間隔が保持される。また、前側に向かい谷に形成された折り目9に挿通孔8cが形成され、後側から前側に向かい昇降コード挿通部材25aが貫通している。従って、ピッチ保持コード6はスクリーン貫通部材となっている。ここで昇降コード挿通部25aは、図1-12(d)に示す保持部7がスクリーン2を保持した状態では緩んだ状態となる長さとなっている。つまり、昇降コード挿通部25aは折り目のピッチ保持を行わず、スクリーンと昇降コードとが左右方向又は離間する方向に保持部7の弛みが無くなるまで相対移動したときに両者を保持できるようになっている。図1-12(b)に示すように、昇降コード挿通部25aはスクリーン2を貫通し、挿通孔8から露出するが、昇降コード挿通部25aは細線状の糸で形成されている為目立たない。また、昇降コード挿通部25aはピッチ保持コードの保持部7がスクリーンの折り目の間隔を保持しているとき、前記スクリーンの荷重を受けない。
図1-13に、図1-11A(a)の変形例を示す。本変形例でも、図1-11A(a)と異なる部分であるスクリーン2の中央のみ説明する。
図1-13に示すように、ヘッドボックス1からピッチ保持コード6がスクリーン2の後側に垂下され、昇降コード5はスクリーン2の前側に垂下される。本変形例では、図1-11A(a)に示す形態の昇降コード挿通部25aとは異なり、ピッチ保持コード6とは独立した昇降コード挿通部25aがピッチ保持コード6とスクリーン2を挟んで対向する位置の折り目9に設けられる。ピッチ保持コード6は前述の図1-8(b)に示す形態のものである。図1-13(b)の横断面図に示すように、折り目9に抜け止め部43aと環状の糸状部25aからなる昇降コード挿通部材25が、スクリーン2の折り目9(ここでは部屋内側)に形成された挿通孔8cを貫通し、スクリーン2に対し抜け止め43aによって保持されている。従って、昇降コード挿通部材25はスクリーン貫通部材となっている。抜け止め43aは昇降コード5の直径より上下方向の厚みが薄く且つ糸状部25aよりは若干厚く、平面視で長方形の平板状であり、その長辺は挿通孔8cより十分長く、且つ環状の糸状部25aが昇降コード5により部屋内側に引っ張り力を受けても抜けない強度を有する。折り目の挿通孔8cから部屋内側に向かって突出した昇降コード挿通部25aの先端側の環状部分には昇降コード5が挿通され、線状部自身が昇降コード側周をほぼ囲っている。昇降コード挿通部材の詳細は後述する図7-3の形態と同様のものである。図7-2、図7-4、図7-5、図7-6、図9-1(g)記載の昇降コード挿通部も本実施例に適用できるバリエーションである。昇降コード挿通部材25を図7-2、図7-4、図7-5、図7-6に示す形態に置き換えた場合でも本実施形態と同様の効果を奏する。
また、図1-13(c)の変形例に示すように部屋外側に抜け止めを配置してもよい。尚、後述の図9-1(g)のようにした場合も同様である。この変形例の場合には、スクリーンの畳み込み幅(前後の折り目9の間)内に抜け止め43aが位置せず、且つ畳み込み時昇降コード挿通部材25のうち細線状部から成る糸状部25aのみがスクリーンの折り目間に挟まれる。従って、畳み込み寸法を増大させることが無い。
図1-14に、変形例4を示す。本変形例も、図1-11A(a)と異なる部分であるスクリーン2の中央部のみ説明する。ピッチ保持コード6は前述の図1-13と同様の構成であり、スクリーン2の後側に垂下する。昇降コード5はスクリーン2の前側に垂下する。図1-14(b)に中央部の折り目9部分の横断面図を示す。ピッチ保持コード6には、ピッチ保持コード6とは別の独立環状保持部44が挿通されている。独立環状保持部44は柔軟な細線状部により環状に形成されている。(後述の図10-1(c)44も本形態と同様の構造を中央部に備えている)そして、その部屋内側の環状の先端部がスクリーン2を貫通し、スクリーン部屋内側に露出し、昇降コード5が独立環状保持部44を挿通する。従って、独立環状保持部44はスクリーン貫通部材となり、細線状部自身が昇降コード側周を囲っている。また、スクリーン2の後側に突出した環状の独立環状保持部44の後側部分とそこに挿通されたピッチ保持コード6の縦糸部分は、独立環状保持部44が前方へ抜ける方向へ移動しても抜けを阻止する抜け止め手段となっている。ここで独立環状保持部44は前後幅がスクリーンの前後幅より長く、図10-1(c)に示すように対向するピッチ保持コード6の保持部7がスクリーン2を保持した状態では緩んだ状態となる長さとなっている。つまり、独立環状保持部44は折り目のピッチ保持を行わず、スクリーン2と昇降コード5とが左右方向又はスクリーン2から離間する方向に独立環状保持部44の弛みが無くなるまで相対移動したときだけ両者を保持するようになっている。昇降コードの挿通は独立環状保持部44にだけ行えばよく昇降コードの挿通工程が低減される。畳み込み時の正面視であたかも昇降コードしか存在しないように観察される意匠性は本変形例でも同様である。
図1-15に、変形例5を示す。本変形例でも、図1-11A(a)と異なる部分であるスクリーン2の中央部のみ説明する。ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に垂下され、昇降コード5はスクリーン2の前側に設けられる本観点基本形態図1-1に示される構造と同様である。ピッチ保持コード6の縦糸には、保持部7が等間隔で突出するよう形成されている。保持部7は、柔軟な細線状部により環状に形成され、スクリーン2を貫通し、その先端がスクリーン2の部屋内側に環状に露出し、昇降コード5が挿通される。図1-15(b)の中央部の折り目9部分の横断面図に示すように線状部自身が昇降コード側周を囲っている。中央垂下位置の折り目間隔も均等に保持される。
図1-15(d)に変形例5の変形例5-1を示す。本変形例5-1は、前述の図1-15の中央部分のピッチ保持コード6を昇降コード挿通部材25に置き換えた構造である。すなわち、図1-15(d)に示す通り、スクリーンの後側には昇降コード挿通部材25が垂下される。昇降コード挿通部材25は抜け止めである縦糸と、縦糸に対し等間隔で環状の昇降コード挿通部25aを突出させた部材である。昇降コード挿通部25aは柔軟な線状部から成り、折り目9に形成された挿通孔8を貫通して環状に露出し、昇降コード5が挿通される。従って、昇降コード挿通部材25はスクリーン貫通部材となり、線状部自身が昇降コード側周を囲っている。ここで、図(d)に示す他の垂下位置(図1-15(a)の例ではヘッドボックス両端部の垂下位置)における保持部7がスクリーン2を保持した状態では、昇降コード挿通部25aは緩んだ状態となる長さとなっている。つまり、昇降コード挿通部材25は折り目のピッチ保持を行わず、スクリーンと昇降コードとが左右方向に又は離間する方向に昇降コード挿通部25aの弛みが無くなるまで相対移動するときだけ両者を保持するようになっている。
変形例5-1では中央垂下位置ではスクリーンの折り目間隔は保持されないが、昇降コードの挿通は保持部7にだけ行えばよく昇降コードの挿通工程が低減される。畳み込み時の正面視であたかも昇降コードしか存在しないように観察される意匠性は本変形例変形例5、変形例5-1でも同様である。
図1-16に、変形例6を示す。本変形例でも、図1-11A(a)と異なる部分である中央部のみ説明する。図1-16(a)に示すように、本変形例では、ピッチ保持コード6の縦糸はスクリーン2の後側に垂下され、昇降コード5はスクリーン2の前後面両側に垂下される。中央部に垂下された昇降コードはボトムレール3に下端部が取着され、上端部側がヘッドボックス内に導入されヘッドボックス内で転回され、両端部の昇降コードとともに集約されてヘッドボックス端部から導出される。後側の昇降コード5と、前側の昇降コード5は、スクリーン2の折り目に沿って側面を垂下し折り目から環状に突出した独立環状保持部44に挿通される。独立環状保持部44は前述の図1-14(変形例4)に示す独立環状保持部44と同様に、柔軟な細線状部により環状に形成されている。独立環状保持部44はプリーツの段数に応じ、この例では1段おきの折り目に多数設けられている。独立環状保持部44は各設置段において、図1-16(b)に示す通り折り目に形成された挿通孔8を通りスクリーン2を貫通している。従って、昇降コード挿通部材25はスクリーン貫通部材となり細線状部自身が前側及び後側の昇降コード側周を囲っている。ピッチ保持コード6縦糸にはピコ24を等間隔で有し、昇降コード5がピコ24を挿通する。ピコ24は図1-16(a)に示すように縦糸に対し独立環状保持部44の設置段に合わせ等間隔で多数設けられている。
図1-16(b)に示すように、独立環状保持部44と、ピッチ保持コードのピコ24とが昇降コード5を介して係合している。独立環状保持部44をピッチ保持コードのピコが下から支持し、独立環状保持部44の高さが一定に保持され、各段の折り目の高さが保持される。
1-9.第8実施形態(抜け止め部材で保持部を係止)
図8-1~図8-5に、第8実施形態を示す。
図8-1(a)を参照すると、本実施形態では、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、ピッチ保持コード6と昇降コード5がスクリーン2の後方(前後方向の同じ側に)に垂下支持される。一方、ヘッドボックス1の長手方向両端部においては、ピッチ保持コード6と昇降コード5がスクリーン2の前方(前後方向の同じ側に)に垂下支持される。従って、ヘッドボックス1の長手方向に隣り合うピッチ保持コード6と昇降コード5は、前後方向に互い違いに垂下されている。
各垂下位置おいては、ピッチ保持コード6は図24、図25、図6-1に示すようなものであり、縦糸には線状部から成る複数の環状の保持部7が等間隔で設けられる。図8-1(b)に示すように、環状の保持部7は、昇降コード5が挿通されて、さらにスクリーン2を貫通する。従って、ピッチ保持コード6はスクリーン貫通部材となり、線状部とピッチ保持コード6縦糸(スクリーン貫通部材の一部)とで前記昇降コード側周を囲っている。保持部7をスクリーン2に挿通するためには、スクリーン2に切込み8を設けて挿通してもよく、後述する針加工により針の挿通により設けられるピンホール8に挿通しても良い。図8-1(c)に係合抜け止め91を示す。係合抜け止め91は、略長方形の平板状であり、その長辺のうち一側辺91dが曲線状に形成され、略中央部に係合孔91bが開口している。係合抜け止め91の他の長辺91cは折り目に沿うよう直線状となっている。曲線状の側辺から係合孔91bに向かって保持部7を構成する線状部が通過可能なスリット91aが形成されている。従って、スクリーン2の折り目に保持部7を貫通させた状態で、保持部7の先端の環状部を係合抜け止め91のスリット91aを通過して係合孔91b内に挿通し、図8-1(d)に示すように、保持部7の先端の環状部を係合させることにより抜け止めが可能となっている。
図8-2(a)~(e)に、変形例1を示す。本変形例では、図8-1(b)に示す第8実施形態の係合抜け止め91の代わりに、図8-2(c)に示す貫通孔付き係合抜け止め92が用いられる。
貫通孔付き係合抜止め92は、平板状で略正方形であり、その一側辺92eが曲線状に形成され、一側辺92eに対向する他側辺92fは折り目に沿う直線状となっている。他側辺92fから一側辺92eに向かい全長の略1/3隔てた箇所には貫通穴92cを備え、さらに全長の略1/3隔てた箇所に係合孔92bを他側辺の方向に離れて2つ備える。係合孔92bと一側辺92eとの間には保持部7を構成する線状部材を通過可能とするスリット92aがそれぞれ連通するよう設けられている。
これらの構成により図8-2(e)に示すように、ピッチ保持コード6は保持部7の先端の環状部をスクリーン2の挿通孔8に貫通した状態でを係合孔92bに係合可能となっている。
保持部7を貫通孔付き係合抜け止め92に係合させるには、まず開閉針(後述)を使用し、開閉針を貫通穴92c(針挿入部)とスクリーン2の挿通部8に貫通させ、開閉針の先端で保持部7の環状部先端を保持した状態で、図8-2(b)に示すように保持部7を引き抜く。次いで、そのまま保持部7をスクリーン2に貫通させた状態で、保持部7の先端の環状部を構成する2本の線状部材をそれぞれ2つのスリットの開口部92dにあてがい、図8-2(c)に示すようにスリット92aを案内し貫通孔92bまで通過させ保持部7を係合する。このような構成により、ピッチ保持コード6のスクリーンへの挿通及び係合抜け止めとの係合が容易となる。
図8-3(a)~(b)に、変形例2を示す。本変形例では、図8-1(b)に示す前述の係合抜け止め91の代わりに、図8-3(b)に示される嵌合部材93が用いられる。嵌合部材93は、嵌合筒部93bと嵌合栓部93aから構成される。嵌合栓部93aは、基端部に膨径部93cを設け、先端に向かい先細りとなるテーパー状の円筒形状(針挿入部)となっており、嵌合筒部93bに嵌合栓部93aを圧入可能である。保持部7が嵌合筒部93bを挿通した状態で、嵌合筒部93bに嵌合栓部93aを圧入することによって、図8-3(a)に示すように、嵌合部材93が抜け止めとなる。保持部7を93に係合させる場合も、図8-3同様、開閉針(後述)を使用し、開閉針を93bと8を貫通させ、開閉針の先端で保持部7の環状部先端を保持した状態で、保持部7を引き抜いて、嵌合筒部93bに嵌合栓部93aを圧入することができる。このような構成でも図8-2同様、ピッチ保持コードの挿通及び係合が容易となる。
図8-4に、変形例3を示す。本変形例では、図8-1(b)に示す第8実施形態の係合抜け止め91の代わりに、カシメ部材94が用いられる。カシメ部材94は、図8-4(b)に示すように筒状(針挿入部)であり保持部7を挿入可能となっている。保持部7を前述の図8-3同様にカシメ部材94とともに開閉針でスクリーン2を挿通させることができる。図8-4(c)はかしめた状態の抜け止めの側面図(保持部は断面)を示す。このように保持部7の先端部をカシメ部材94でかしめることにより、保持部7が抜け止めされる。このような構成でも図8-3同様、ピッチ保持コードの挿通及び係合が容易となる。
図8-5(a)~(e)に、変形例4を示す。本変形例でも、ピッチ保持コード6と昇降コード5がスクリーン2の同じ側に垂下される。ピッチ保持コード6は1段以外図示しないが等間隔で縦糸から突出する保持部7を備える。保持部7は線状部から成り、スクリーン2を貫通し、抜け止め糸状部材70と係合することで抜け止めされる。ピッチ保持コードはスクリーン貫通部材となり、線状部と縦糸の一部とで昇降コード側周を囲うようになっている。図8-5(b)に示すように、抜け止め糸状部材70は、糸状部70bの両端に抜け止め部70aが形成されている。図8-5(a)に示すように糸状部70bに保持部7が係合することで、スクリーン2の折り目9の間隔が保持される。
図8-5(c)~(e)に、保持部7の係合する方法を示す。まず、図8-5(c)に示すように、前述又は後述の開閉針により保持部7をスクリーン2の折り目に貫通させる。次に、図8-5(d)に示すように、保持部7の環状部に抜け止め糸状部材70を挿通させる。その状態でピッチ保持コードをスクリーン2の折り目9から離れる方向に保持部7を引き抜く。すると、図8-5(e)に示すように、抜け止め糸状部材70の抜け止め部70aが折り目の谷側部分でスクリーン2と係合して抜け止めされ、ピッチ保持コードで折り目を保持可能な状態となる。
上記のように構成されたプリーツスクリーンでは、第一実施形態の効果に加え下記の効果も得ることができる。
(1)係合抜け止め、嵌合抜止、カシメ部材、抜け止め糸状部材(以下総称して係止抜け止めという)は小部品であり、当該垂下位置では小部品だけが露出し、昇降コード及びピッチ保持コードはスクリーンに隠蔽されるのですっきりとした外観が得られる。
(2)係止抜け止めは部分的に交換可能である。
本観点又は以下の観点において、細線状部は透明のモノフィラメントで構成しても良い。そうすることで、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。特に、後述する第2観点、第4観点、第12観点、第15観点、第17観点において効果が高い。
2.第2観点(スクリーンを貫通しない保持部)
特許文献1のプリーツスクリーンは、スクリーンに昇降コード孔を形成し昇降コードを挿通して案内し、ピッチ保持コードをスクリーンに貫通させているため、外光が昇降コード孔から室内に洩れるという問題がある。
従って、従来の昇降コード5の案内構造及びピッチ保持構造についてはそれぞれ課題があった。
第2観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたプリーツスクリーンにおいて、
昇降コード挿通部材又はピッチ保持コードを前記スクリーンに貫通させず前記スクリーン2の折り目9に挟持して保持する保持手段を備えたプリーツスクリーンを第一の特徴とする。
さらに第二の特徴としては、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持し前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードに設けた複数の保持部と、
前記スクリーンの折り目を挟んで嵌合して保持する嵌合部と、
前記嵌合部に嵌合する被嵌合部を備え、
前記複数の保持部は、前記嵌合部又は被嵌合部と接続され、
さらに前記複数の保持部は、前記スクリーンを挟んで前記嵌合部と、前記被嵌合部を嵌合させることによって、前記スクリーンに対して固定される前記保持手段を備えたプリーツスクリーンを示す。
さらに第三の特徴としては、
細線状部からなる環状の昇降コード挿通部材の基端部を折り目の谷に沿わせ、折り目部を接合することにより折り目に挟持して前記保持手段を構成することを特徴とする。
さらに第四の特徴としては、
前記ピッチ保持コードの保持部を細線状部からなる環状に構成し、前記保持部の先端部を折り目の谷に沿わせ、折り目部を接合することにより折り目に挟持して前記保持手段を構成することを特徴とする。 このようなプリーツスクリーンは、昇降コード挿通部材又はピッチ保持コードをスクリーンに対し貫通させないため、スクリーン2からの光洩れが防止される。
2-1.第1実施形態(糸状の保持部の先に嵌合抜け止め)
図2-1(a)に第1実施形態を示す。基本形態と同様に、ヘッドボックス1の長手方向両端部及び中央から、スクリーン2の前後に分けて、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持される。スクリーン2の幅方向に隣り合うピッチ保持コード6と昇降コード5は、それぞれスクリーン2を挟んで前後方向に互い違いに配置される。ピッチ保持コード6の縦糸には、スクリーン2の折り目9の間隔を保持するための保持部7が等間隔で取着される。ピッチ保持コード6の縦糸の上端6dはヘッドボックスに取着され、ピッチ保持コード6の縦糸の下端6dはボトムレール3に取着される。図2-1(b)に示すように、保持部7は細糸状部451eと、細糸状部451eの先端に取着された嵌合芯材部451cから構成される。嵌合芯材部451cは充実体で形成することが好ましい。
一方、昇降コード5は、昇降コード挿通部材25aによりスクリーン2の折り目の近傍に案内される。昇降コード挿通部材25aは、ピッチ保持コード6の保持部7に取着された嵌合芯材部451cをスクリーンを挟んで嵌合可能な嵌合受け部451bと、これと一体に連結された昇降コード挿通孔部451aから構成される。昇降コード5が昇降コード挿通孔部451aを挿通することにより、昇降コード5は昇降コード挿通部材25aによりスクリーン2の近傍の位置に案内される。嵌合受け部451bは側面視で略C字状の、先端側の一部が開放された形状とし、上下方向に弾性変形可能な樹脂で成形されている。その開口高さは図2-1(b)に示す通り嵌合状態で上下の折り目の生地厚と嵌合芯材部451cの直径の和より小さい。上下の嵌合受け部451b先端部を弾性により広げながら嵌合芯材部451cを生地が包むような状態で生地とともに嵌合芯材部451cを嵌合受け部451bの略C字状の開口内に差し込むことが可能である。
この嵌合は、弾性的に挟み付けるため嵌合芯材部451cと昇降コード挿通部材25aとは嵌合状態では横方向に嵌合位置がずれない。
ピッチ保持コード6の保持部7は、ピッチ保持コード6の保持部7に設けられた嵌合芯材部451cと、昇降コード挿通部材25aに設けられた嵌合受け部451bがスクリーン2の折り目9を挟んで嵌合することによりスクリーンを支持し、スクリーン2の折り目の間隔を保持する。また、昇降コード挿通部材25aはスクリーン2の折り目9に対して一定の位置に保持され昇降コードを一定位置で案内する。
このようなプリーツスクリーンは、以下の効果を奏する。
(1)スクリーンに昇降コード5を挿通することがなく、孔による室内への光漏れはない。
(2)従来のように昇降コード挿通箇所とピッチ保持コードの環状部(ループ)とで昇降コード5を引っ張り合うことが無いので、スクリーン2の折り畳み時に昇降コード5の昇降抵抗が増加することがない。昇降コード5に抵抗をかけることなくスクリーン2の折り目9のピッチを保持することが可能である。
(3)スクリーン2に孔加工を行う必要が無いため、組み立て工数が削減できる。
(4)昇降コードの挿通は昇降コード挿通部材25aにだけ行えばよく昇降コードの挿通工程が低減される。
(5)スクリーンにピッチ保持コードを挿通することがなく、ピッチ保持コード挿通孔による室内への光漏れはない。ピッチ保持コードにより上下の折り目間隔が均等に保持される。
(6)すべての折り目に対し、昇降コード挿通部材25aを係止する必要がないので昇降コードの挿通工程が低減され製造が容易である。
(7)昇降コード挿通部材25aの嵌合受け部451bが嵌合芯材部451cを折り目と共に弾性的に挟着するため、保持部がスクリーン2から外れ難い。
(8)保持部7は細い直径の柔軟な線状部であるため、畳み込み時スクリーンが挟んでも生地の畳み込み寸法を増大させることが無い。
(9)昇降コード挿通孔部451aに昇降コード5が挿通されて、昇降コード5側でスクリーン2が位置決めされることにより、昇降コードがピッチ保持コード縦糸とともにスクリーンの前後方向への移動することを規制し上昇時パンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)を防止する。(パンクについては後述)
(10)折り目と昇降コードとの間に嵌合受け部451bが介在物として介在するため、スクリーン2の昇降コードによる折り目の連れ上がり(折り目9が上方に波打つように湾曲する状態、後述、図20参照)を防止し、スクリーン2が適切に折り畳まれる。
2-2.第2実施形態(環状の保持部の先に嵌合抜け止め)
図2-2に第2実施形態を示す。第1実施形態は、嵌合受け部451bと一体の昇降コード挿通孔部451aに昇降コード5が挿通されていたが、本実施形態ではピッチ保持コードに設けられた環状の保持部7に昇降コード5を挿通されている点を中心に構成が異なる。
以下、本実施形態の詳細について説明する。ヘッドボックス1の長手方向両端部及び中央から、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持される。それぞれの垂下位置では、ピッチ保持コード6と昇降コード5は、スクリーン2を挟んで前後同じ側に垂下され、スクリーン2の幅方向に隣り合うピッチ保持コード6と昇降コード5は、それぞれスクリーン2を挟んで互い違いに垂下される。
図2-2(c)に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸は、等間隔で環状の保持部7を備える。環状の保持部7は、ピッチ保持コード6の縦糸に取着された複数の細糸状部21と、細糸状部21の先端に取着された嵌合芯材部452cとを備え、全体として環状になる。ただし、細糸状部21と嵌合芯材部452cとで全体として環状部を形成するのではなく、細糸状部21単体で又は細糸状部21複数で環状部を形成しその先端に嵌合芯材部452cを設けても良い。
図2-2(e)に示すように嵌合受け部材452bは側面視で略C字状の、先端側が開放された形状とし、上下方向に弾性変形可能な樹脂で成形されている。その開口高さは図2-2(b)に示す通り嵌合状態で上下の折り目の生地厚と嵌合芯材部452cの直径の和より小さい。よって、上下の嵌合受け部材452b開口部を弾性的に広げながら嵌合芯材部452cをスクリーン2の生地が包むような状態で生地とともに嵌合芯材部452cをC字形状の嵌合受け部材452b内に差し込むことが可能である。
ピッチ保持コード6の保持部7は、ピッチ保持コード6の保持部7に設けられた嵌合芯材部452cと、別体として設けられた嵌合受け部材452bがスクリーン2の折り目9を挟んで嵌合することにより、スクリーン2とピッチ保持コードとが連結される。これにより、スクリーン2の折り目9の間隔が一定に保持される。また、昇降コード5は、ピッチ保持コード6の縦糸の近傍で環状の保持部7に挿通して案内される。
このようなプリーツスクリーンは、第1実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。
(1)昇降コード及びピッチ保持コードをスクリーンの一側面に垂下することができる為、他側面視では昇降コード及びピッチ保持コードが現れず、すっきりとした外観が得られ意匠性が向上する。
図2-2(e)に変形例を示す。変形例は、嵌合受け部材452bに横ずれを防止する突起452b2をさらに設けたものである。突起452b2は嵌合受け部材452bの両端部に設けられ、生地と嵌合芯材部452cを左右方向から挟むように保持する。この構成により、ピッチ保持コード6とスクリーン2とが確実に保持され横ずれが防止される。
2-3.第3実施形態(環状の保持部の先に嵌合部材)
図2-3に第3実施形態を示す。第1実施形態では、保持部7には嵌合芯材部材451cが取着されていたが、本実施形態では保持部7に嵌合受け部材453bが取着されている点を中心に構成が異なる。
以下に本実施形態の詳細について説明する。ピッチ保持コード6と昇降コード5は、第2実施形態と同様にスクリーン2に対して前後方向において同じ側に垂下される。図2-3(a)(b)に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸は、保持部7を備える。保持部7は、細糸状部21と、細糸状部21の先端部に取着された嵌合受け部材453bから構成される。嵌合受け部材453bは、嵌合芯材部材453cと、スクリーン2を挟んで嵌合することによりスクリーン2の折り目9に保持される。このとき、嵌合受け部材453bは折り目9の山側部分から、嵌合芯材部材453cを折り目9の谷側部分に沿わせた状態で折り目9とともにスクリーン2を挟み込むように嵌合されている。嵌合受け部材453bの嵌合芯材部材453cへ弾性的に嵌合する構造は第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
このようなプリーツスクリーンは、第1実施形態及び第2実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。
(1)昇降コード及びピッチ保持コードを垂下していない側面からは、昇降コード、ピッチ保持コード及び嵌合部材が現れず、すっきりとした外観が得られ意匠性が向上する。
2-4.第4実施形態(折り目に挟んで接合した昇降コード挿通部材)
図19-2に第4実施形態を示す。本実施形態は後述の通りである。第1~3実施形態同様スクリーン2の折り目9に昇降コード挿通部材25の一部が保持されることにより、スクリーン2に挿通孔を開けることなく、昇降コード5を案内することができる。
2-5.第5実施形態(折り目に挟んで接合したピッチ保持コード)
図19-3に第5実施形態を示す。本実施形態は後述の通りである。第1~3実施形態同様スクリーン2の折り目9にピッチ保持コード6の保持部7の一部が保持されることにより、スクリーン2に挿通孔を開けることなく、スクリーン2の折り目9の間隔を保持することができる。
3.第3観点(付加的な昇降コード挿通部を有する保持部)
特許文献1では、スクリーンと相対移動するコードがスクリーンに挿通されていたため、そのコード挿通孔からの外光の洩れ等を防止することは困難であった。
特許文献2では、昇降コード挿通孔と掛止めコードの環状部に挿通させることを繰り返す必要があるため、スクリーン部分の組み立て作業が煩雑であった。
本観点では、スクリーンの室内への外光の洩れや遮断性低下を抑制し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得るプリーツスクリーンを提供することを目的とする。 第3観点は、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンの折り目に対し略直交する方向に沿って配設され、且つ前記スクリーンと相対移動可能な昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するためのピッチ保持コードと、
前記スクリーンの折り目を貫通し、前記ピッチ保持コードの縦糸から突出するように複数備えられる保持部と、を備え、
前記保持部は、前記ピッチ保持コードの縦糸部に対し係合して取着されるか、又は前記ピッチ保持コードの縦糸に一体的に取着され、
前記保持部は、下記(1)~(4)のいずれかの構成を有するプリーツスクリーンを提供する。
(1)前記昇降コードが挿通する昇降コード挿通部を、前記ピッチ保持コードの縦糸部又は前記保持部に対し着脱可能に設けた構成(図3-1、図3-2、図3-3、図3-4、図3-4A、図3-5、図7-7、図16-3B)
(2)前記ピッチ保持コードとは独立した状態で前記昇降コードを挿通可能な昇降コード挿通部を備え、前記昇降コード挿通部と前記ピッチ保持コードには前記ピッチ保持コードの縦糸部又は前記保持部と前記昇降コード挿通部とが係合する係合手段を備える構成(図3-1、図3-2、図3-3、図3-4、図3-4A、図3-5、図7-7、図16-3B)
(3)前記保持部の先端側に、又は保持部とは別の縦糸部の位置から突出するよう設けられた昇降コード挿通部を備え、昇降コード挿通部は前記ピッチ保持コードの保持部が前記スクリーンの折り目の間隔を保持しているとき、前記スクリーンの荷重を受けない構成(図1-6、図1-11A(a)、図1-11A(b)中央部、図1-11B(c)、図1-11C、図1-12、図3-5(a)中央部、図3-5(b)、図3-6、図6-7、図15-4)
(4)ピッチ保持コードの保持部とは独立して係合し、且つ、ピッチ保持コード縦糸に取着された環状の昇降コード挿通部(図1-14(a)中央部、図1-14(b) (c)、図5-1)
スクリーンの折り目の間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得るプリーツスクリーンを提供する。
3-1.第1実施形態(リングと抜け止め)
図3-1に第1実施形態を示す。本実施形態では、基本形態と異なる点は、ピッチ保持コード6の縦糸部と間隔保持部材44とが、生地挿通前の状態において分離している点である。より具体的には、間隔保持部材44が、スクリーン2を貫通してピッチ保持コード6の縦糸に係合されることにより、「ピッチ保持コード6の保持部」と「昇降コード挿通部材」との両方として機能することを特徴とする。以下に、本実施形態の詳細について説明する。本実実施形態は図6-9(b)に示すフローチャートの加工方法によって組み立てられるプリーツスクリーンである。まず、基本形態と同様に、ヘッドボックス1からスクリーン2の前後方向いずれかの側面に昇降コード5が垂下される。ここで、昇降コード5を、間隔保持部材44(ループ)に予め挿通した所要量のアッセンブリーを用意する(図6-9(b)1.昇降コード挿通工程)とともに、生地にプリーツ加工を施し所要量の加工済み生地を用意する(図6-9(b)2.プリーツ加工工程)。図3-1(a)は加工済み生地を開いた状態と、昇降コードに間隔保持部材44を挿通したアッセンブリーをプリーツの山に合わせた間隔に並べた状態を示す。次に、針加工(図6-9(b)3.針加工工程)を行う。針加工は図3-1(a)に示す針31の先端31aをこの例では生地の谷側から山側に向かって刺し、ループ44を引っ掛けて引きぬくことにより行う。すると、図3-1(b)に示すように、間隔保持部材44は、スクリーン2を貫通する。
次に、ピッチ保持コード7の結合工程(図6-9(b))を行う。それにはあらかじめ図3-1(b)に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸に保持部係合部44b(ピッチ保持コードの縦糸部)を等間隔で固着した部材を成形する。このステップは図6-9(b)に示してはいないが、針加工前に予め成形しておくことが好ましい。保持部係合部44bはアウトサート成形したり、縫着、接着、カシメ部材によるカシメ、融着等により固着させることができる。以下の変形例でも同様とする。図3-1(c)に示すように、間隔保持部材44が保持部係合部44bに結合させる。生地の上部において、ピッチ保持コード6上端をヘッドボックス1へ組み付け、昇降コード5をボトムレール3(不図示)及びボトムレール3内で昇降コード5の昇降に使用される駆動機構(不図示)に組み付ければ、吊り下げ状態でスクリーン2の折り目9のピッチが保持される。保持部係合部44bの具体的構成については、以下の変形例1、変形例2で説明する。
このようなプリーツスクリーンは、基本形態のプリーツスクリーンと同様の効果を有する。追加的に、このようなプリーツスクリーンは昇降コード挿通工程を生地組み付け工程時に行わないことによる作業性向上という効果を有する。
図3-2に変形例1を示す。本変形例は、保持部係合部44b(ピッチ保持コードの縦糸部)の係合構造を具体的に示す。変形例2も同様である。ピッチ保持コード6縦糸には間隔保持部材44と係合可能な保持部係合部44bが等間隔で固着されている。保持部係合部44bはアウトサート成形やその他の方法で固着されてよい。本変形例の保持部係合部44bは、図3-2(c)に示すように、ピッチ保持コード6の周方向の一部分が円錐台形状に突出しており、当該突出部には係合溝44eが形成される。係合溝44eは、突出部の上面から突出部中心に向けて半円形状に構成される。係合溝44eは、間隔保持部材44の太さよりわずかに狭く形成されており、係合溝44eの底部44fは、間隔保持部材44の太さとほぼ等しい幅になっている。このため、間隔保持部材44は係合溝44eの底部44fに保持され、間隔保持部材44を上方に引上げるようにすると係合溝44eから抜けるようになっている。間隔保持部材44の先端が係合溝44eの底部44fに保持されるため、間隔保持部材44の端部の高さが保持される。
図3-3に変形例2を示す。本変形例では、保持部係合部44bの係合構造を具体的に示す。本変形例では、間隔保持部材44は、昇降コード挿通リング44dと、細糸状部44fと、針状部44cとを備える。なお、昇降コード挿通リング44dの内径は昇降コード断面の外径よりも大きい。ピッチ保持コード6の縦糸は、図3-3(e)に示すように、保持部係合部44bを等間隔で備える。保持部係合部44bは、ピッチ保持コード6の周方向のうち、一方向に向けて円錐台形状に突出した突出部を有し、当該突出部には針状部44cと係合可能な針状部係合孔44gを備える。針状部44cは、スクリーン針状部44cは針状部係合孔44gに挿入することで係合され、針状部44cによって間隔保持部材44の高さが保持される(図6-9(b)ピッチ保持コード結合工程に対応)。
また、針状部44cは、図6-9(b)針加工工程において、べらばり等の代わりに針状部44c自体がスクリーン2を貫通することが可能である。
また、細糸状部44fを上方に強く引上げるようにすると開口部44iから抜けるようになっている。
3-2.第2実施形態(リング)
図3-4(a)~(e)に第2実施形態を示す。本実施形態では、図3-4(a)に示すように、ピッチ保持コード6はスクリーン2の間隔を保持するための複数の保持部7を等間隔で備え、昇降コード5は昇降コード挿通リング12を等間隔で挿通する(図6-9(b)昇降コード挿通工程に対応)。保持部7はスクリーン2の折り目9を貫通し、昇降コード挿通リング12と係合する(図6-9(b)ピッチ保持コード結合工程に対応)。昇降コード挿通リング12は、図3-4(d)に示すように、樹脂リングが螺旋状に二重に巻かれた構成となっている。昇降コード挿通リング12の樹脂リングの端部から、保持部7をリングの内部に通すことで、昇降コード挿通リング12と保持部7とが係合可能となっている(図6-9(b)ピッチ保持コード結合工程に対応)。また、樹脂リング12の間からすり抜けるようにして、保持部7を外すことができる。
図3-4(e)に示すように、昇降コード5とピッチ保持コード6でスクリーン2が挟まれることによって、スクリーン2が昇降コード5に対して位置決めされるため、スクリーン2の折り畳み操作時に、スクリーン2のパンク(スクリーン2が前方又は後方に大きく逃げる現象、詳細は後述)を防止することができる。
図3-4A(a)~(c)に第2実施形態変形例1を示す。図3-4(a)、(b)に示すように、本変形例では、ピッチ保持コード6の縦糸に取着された保持部7が、スクリーン2の切込み8を挿通した後、昇降コード挿通部材25の線状部21に係合する。また、抜け止め23を曲げるようにしてスクリーンの挿通孔から外すことにより保持部7を昇降コード挿通部材25との係合を外すことができる。
また、ピッチ保持コード6の保持部7は、図3-4A(c)に示すように、昇降コード挿通部25と係合しても良い。この時、保持部7は、昇降コード挿通部25に形成された、スリット25eにより昇降コード挿通部25に係合する。スリット25eに沿う方向に保持部7を引くことにより保持部7を外すこともできる。
3-3.第3実施形態(抜け止め先端から環状保持部)
図1-11A(a)、(b)に第3実施形態を示す。本実施形態は、第1観点第7実施形態およびその変形例1のヘッドボックス長手方向中央部に垂下されたピッチ保持コード6及び昇降コード5の垂下部分の構造に該当する。以下、当該部分の構造を説明する。ピッチ保持コード6の縦糸は、スクリーン2の折り目9の間隔を保持するための保持部を等間隔で備える。保持部7は、細糸状部21と、細糸状部21の先端に設けられた抜け止め23と、抜け止め23からさらに延長する昇降コード挿通部25aからなる。保持部7はスクリーン2を貫通し、抜け止め23により、スクリーン2の折り目9に係止される。昇降コード挿通部25aはスクリーン2の前後方向逆側に突出する。また、昇降コード5は、昇降コード挿通部25aを挿通する。
3-4.第4実施形態(挿通孔で閉じた環状保持部)
図1-12に第4実施形態を示す。本実施形態は、第1観点第7実施形態変形例2のヘッドボックス1長手方向中央部に垂下されたピッチ保持コード6及び昇降コード5の垂下部分の構造に該当する。以下、当該部分の構造を説明する。ピッチ保持コード6の縦糸は、スクリーン2の折り目9の間隔を保持するための保持部7を等間隔で備える。保持部7は、細糸状部21と抜け止め23とから構成されている。ピッチ保持コード6の縦糸は、保持部7とは異なる高さに昇降コード挿通部25aを備える。昇降コード挿通部25aは、基本形態のプリーツスクリーンの保持部7と同様の構成であるが、本実施形態では別体として設けられた保持部7がスクリーン2の折り目9の高さを保持するため、昇降コード挿通部25aにはスクリーン2の折り目を保持する効果はない。昇降コード挿通部25aがスクリーン2に設けられた挿通孔8cを貫通することにより、昇降コード挿通部25aを構成する細糸が接触して接触部42aを形成する。また、ピッチ保持コード6の縦糸とスクリーン2の前後方向逆側に、昇降コード5が挿通するループを形成する。よって、昇降コード5は、昇降コード挿通部42bを挿通する。
保持部7と、昇降コード挿通部42bが別体として、且つ、ピッチ保持コード6の縦糸の異なる高さに形成されているため、ピッチ保持コード6がスクリーン2側に引っ張られることがない。このため、ピッチ保持コード6の昇降時に昇降抵抗が生じない。
3-5.第5実施形態(アウトサート成形部からリングと抜け止め)
図3-5に第5実施形態を示す。本実施形態は、ヘッドボックス1の長手方向中央の昇降コード5とピッチ保持コード6の垂下部分の構造が該当する。
以下、本実施形態の詳細について説明する。ヘッドボックス1の長手方向両端部近傍及び中央から、スクリーン2の前後に、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持され、昇降コード5の下端にはボトムレール3が取着される。
ヘッドボックス1の長手方向中央部において、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に設けられ、昇降コード5はスクリーン2の前側に設けられる。ピッチ保持コード6の縦糸には、等間隔で固着された固着部22が設けられる。固着部22は、アウトサート成形又はその他上述の方法により固着されても良い。固着部22には、保持部7と昇降コード挿通部材25aが取着される。保持部8と昇降コード挿通部材51bは、それぞれ、ピッチ保持コード6の縦糸と別体として設けられてもよく、ピッチ保持コード6の縦糸と一体に取着されてもよく、固着部22と一体に設けられても良い。保持部7は、細糸状部21と、細糸状部21の先端に設けられた抜け止め23から構成される。昇降コード挿通部材25aは、細糸状部51bとリング状の昇降コード挿通部51aから構成される。また、昇降コード挿通部25aはピッチ保持コードの保持部7がスクリーン2の折り目9の間隔を保持しているとき、前記スクリーン2の荷重を受けない。
図3-5(b)に、固着部22と昇降コード挿通部材25aとの連結部の詳細を示す。昇降コード挿通部材25aは、細糸状部51bと、昇降コード5を挿通するための細糸状部51bの一端に取着されたリング51aと、細糸状部51bの他端に取着された針状部51cとからなる。針状部51cは、固着部22に形成された孔に嵌合して固定可能になっている。
このようなプリーツスクリーンは、保持部7と昇降コード挿通部25aが別体として、且つ、スクリーン2の異なる折り目を挿通しているため、ピッチ保持コード6がスクリーン2側に引っ張られることがない。このため、このようなプリーツスクリーンは、スクリーン2の連れ上がりを効果的に防止することができる。
ヘッドボックス1の長手方向両端部は、別図1-11(b)と同様の構成である。
3-6.第6実施形態(抜け止めから環状部、嵌合抜け止め部、嵌合部材、嵌合部から環状部)
図3-6(a)~(c)に第6実施形態を示す。図3-6(b)に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸は、保持部7を備える。保持部7はピッチ保持コード6の縦糸に一定間隔でもうけられ、スクリーン2の折り目9の間隔を一定に保つ。保持部7は、細糸状部21と、細糸状部21の先端に取着された嵌合芯材部454cと、嵌合芯材部454cから昇降コード挿通部454eが延長されている。嵌合芯材部454cは、図3-6(a)に示す嵌合受け部材454bと嵌合可能である。嵌合受け部材454bは、昇降コード挿通部454eを挿通するための、昇降コード挿通部挿通孔454dが設けられている。昇降コード挿通部挿通孔454dは、針加工に用いる針(べらばり)を挿通可能な開口孔であればよい。また、昇降コード挿通部25aはピッチ保持コード6の保持部7がスクリーン2の折り目9の間隔を保持しているとき、前記スクリーン2の荷重を受けない。
嵌合芯材部454cと嵌合受け部材454bは、スクリーン2を挟んで嵌合し、且つ、昇降コード挿通部454eはスクリーン2を貫通し、嵌合受け部材454bに設けられた昇降コード挿通部挿通孔454dを挿通することで、スクリーン2の逆側に露出する。昇降コード挿通部454eには、図示しない昇降コード5が挿通可能である。
このようなプリーツスクリーンは、昇降コード挿通部454eがスクリーン2に固定されているため、スクリーン2の前後方向逆側にあるピッチ保持コード6の縦糸側に引っ張られることがなく、昇降コード5の昇降抵抗が小さい。
また抜け止めにより、昇降コード挿通部454eがスクリーン2を挿通する孔が覆われるため、光漏れが防止される。
3-7.第7実施形態(抜け止めと独立した昇降コード挿通部)
図15-4に第7実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6の縦糸に対し等間隔に、スクリーン2の折り目9の間隔を保持するための保持部7を設ける。ピッチ保持コード6の縦糸には、保持部7とは独立してピコ24(細糸状部により形成された環状の小リング)を備える。ピコ24の両端はピッチ保持コード6の縦糸から上下に幅を持った取着箇所P1、P2に取着されている。
このようなプリーツスクリーンは、昇降コード挿通部であるピコ24が保持部7と独立しているため、昇降コード挿通部に力が加わることはなく、昇降コードの昇降抵抗が小さい。
4.第4観点(半環状の保持部)
従来文献1のプリーツスクリーンは、製造が複雑で、意匠性が悪いことが課題であった。
第4観点は、
縦糸に半環状の保持部を設けたピッチ保持コード又は半環状の保持部を設けた昇降コード挿通部又はそれらを備えたプリーツスクリーンであって、
さらに、前記半環状の保持部が柔軟な細線状部材から成り、前記半環状の保持部が前記スクリーンに生成された同一の孔に無端状に挿通され昇降コードが前記半環状の保持部に挿通され、昇降コードがスクリーンに対し昇降コードの長手方向に直交する方向に対し保持されるプリーツスクリーンを提供する。
梯子状コードを横糸中央で折り曲げることによって、縦糸に半環状の保持部を設けたピッチ保持コード又は半環状の保持部を設けた昇降コード挿通部を形成し、
さらに、前記半環状の保持部が前記スクリーンに生成された同一の孔に無端状に挿通され、
昇降コードが前記半環状の保持部に挿通し、
昇降コードがスクリーンに対し昇降コードの長手方向に直交する方向に対し保持するプリーツスクリーンの製造方法を提供する。 このようなプリーツスクリーンは、製造が容易である。また、昇降コード挿通部分が細線状部材のみで形成されるため、意匠性が向上する。
4-1.第1実施形態(2本の縦糸を有するピッチ保持コード)
図4-1に第1実施形態を示す。本実施形態のピッチ保持コード6は、2本の縦糸有する。2本の縦糸は、プリーツの各段に合わせ等間隔に備えられた横糸(線状部)によって接続される。すなわち、本実施形態において、ピッチ保持コード6は梯子状コード60の横糸を折り曲げて変形することにより構成される。
縦糸を接続する横糸(線状部)は、折り曲げ可能に細く柔軟である。ピッチ保持コード6をスクリーン2に組み立てるには、縦糸を接続する糸の中間部で折り曲げて半環状の端部60aを設けるようにして半環状の端部60a先端自身を、スクリーン2に貫通させるか、又は後述の第3実施形態で説明するように糸は直線状のまま他の挿通手段でスクリーン2への挿通と同時に行うことができる。半環状部を挿通した状態でスクリーン2を挟んで縦糸の垂下位置とは逆側にU字状となりスクリーン2との間で挿入空間が形成され、その挿入空間に昇降コード5に挿通する(図4-1(d)参照)。横糸(線状部)と挿通孔8(スクリーンの貫通部)とで昇降コード5側周を囲っている。
ピッチ保持コードの上端は2本の縦糸両方がヘッドボックス(不図示)又はその他の固定物に固定される。昇降コード5を挿通した状態で、昇降コード5はスクリーン2に対し昇降コード5の長手方向に直交する方向に対し保持される。半環状部の先端を折り曲げた状態でその先端自身をスクリーン2に挿通する場合にはスクリーン2に、予め切込みを入れて挿通孔8を形成してもよい。
(作用効果)
(1)スクリーン2への昇降コードの組み立ては、各段の半環状部の端に昇降コード5を通すだけの作業で昇降コード5挿通工程が行える為昇降コード挿通工数が低減される。
(2)昇降コード挿通孔を形成しないので光漏れが低減される。また、昇降コード5が保持部7の挿通孔に対し非接触の為、挿通孔周囲におけるスクリーン2のほつれが防止される。
(3)ピッチ保持コードの保持部の挿通孔において各段のプリーツスクリーンの折り目の間隔が一定間隔に保持される。
(4)半環状部は細い糸の為、スクリーンから露出する部分が目立たず意匠性が向上する。また、畳み込み時に、半環状部がスクリーンに挟まれても畳み込み寸法を増大させることは無い。
(5)スクリーン挿通部は半環状の細糸2本が挿通できるだけの小孔であるため、光洩れ防止、通気性、遮断性、及び網戸においては防虫効果を高めることができる。
(6)縦糸が2本となる為、スクリーン挿通部からの光漏れを抑制することができる。
4-2.第2実施形態(抜け止めを有する糸状部)
図4-2(a)~(c)に、第2実施形態を示す。図4-2(a)に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸に等間隔で糸固定部22が設けられており、糸固定部22から先端に向かい細線状部21が延設され、先端に棒状の抜け止め23が形成され細線状部ている。糸固定部22は縦糸に対しアウトサート成形により固着することができる。糸固定部22と細線状部21と抜け止め23は一体樹脂成形により形成することができる。糸固定部22を設けずに縦糸から直接細線状部21が延設され、先端に棒状の樹脂の抜け止め23を固着してもよい。細線状部21を縦糸から突出形成させるには、細線状部21を縦糸に編みこんで所定間隔ごとに環状部状突出させればよい。細線状部21の先端に設ける抜け止め23は平板状の編物を硬化させた構成でもよい。
図4-2(b)に示すように、細線状部21は、半環状の端部21aを形成するように半分に折り曲げ可能である。細線状部21は柔軟性があり、図4-2(d)に示すように小さい切込み8に対し側面から挿入可能となっている。勿論、さらに小さいピンホール(針加工による)にも挿入可能である。図4-2(c)(d)に示すように、ピッチ保持コード6に設けられた半環状の端部21aはU字状となって、スクリーン2の折り目を貫通して、スクリーン2に対し縦糸の垂下位置とは逆側に露出し昇降コード5が半環状の端部21aに挿通される。
図4-2(e-1)、(e-2)に示すように、スクリーン2の前後方向いずれかの面に、ピッチ保持コード6が垂下される。ピッチ保持コード6は、固定部22、細線状部21、抜け止め23からなる保持部を備える。細線状部21がスクリーン2を複数回挿通して抜け止め23によって抜け止めされる。
細線状部21がスクリーン2を複数回挿通するときに形成される半環状部は、昇降コード挿通部材25aとなり、に昇降コード5が挿通される。
尚、図4-2(e-1)、(e-2)は、細線状部21がスクリーン2を2回挿通するが、図4-3(f-1)、(f-2)のように、細線状部21がスクリーン2を3回挿通してもよい。
本実施形態においては、第1実施形態の作用効果に加え、下記の作用効果を奏する。
(作用効果)
(1)抜け止め23を挿通せず細線状部21だけをスクリーンに挿入することが可能なため挿通孔を小型化できる。
(2)抜け止め23は畳み込み時に上下のスクリーンにより挟まれることが無く、畳み込み寸法を増大させることが無い。
(3)抜け止め23は昇降コード挿通部側には露出しないので昇降コード挿通部側から観察される意匠がスッキリとした外観となり意匠性が向上する。細線状部21を透明樹脂とすれば相乗効果がある。
4-3.第3実施形態(針加工による梯子状のピッチ保持コードの挿通方法)
図4-3A、図4-3B、図4-3Cに、針加工により梯子状のピッチ保持コード61をスクリーン2に挿通させる方法を示す。図4-3A(a)~(e)は、梯子状のピッチ保持コード61をスクリーン2に挿通させる方法の図4-3BのB-B'断面図である。
図4-3B(a)~(e)は、梯子状のピッチ保持コード61をスクリーンに挿通させる方法の平面図(図4-3A(a)~(e)の各状態に対応している)である。
図4-3B(f)は、梯子状のピッチ保持コード61のA-A'断面図である。図4-3Cは、梯子状のピッチ保持コード61を挿通したプリーツスクリーン2の斜視図である。図4-3C(b)は、ピッチ保持コード61の挿通箇所におけるスクリーン部分の横断面図である。
図4-3A(a)に示すように、加工装置10a2は、平板状の台座10aの上に溝付針34が昇降機械装置により上下動可能に設けられている。台座10aの溝付針34の直下には孔10bが溝付針34が挿通可能に設けられている。スクリーン2は台座10a上で図4-3A(a)における左右方向(生地の折り目に対し直交方向)に移送することが可能である。また、台座10aの上方には図示しないピッチ保持コードの送り装置が設けられ、針の動作に伴い図4-3A(a)における矢印A方向に移送することが可能となっている。溝付針34はピッチ保持コード本数に合わせスクリーン幅方向に複数本が設けられ、昇降機械装置により同時に昇降可能となっている。加工針本数及びスクリーン幅方向における針加工位置が自由に選択できる位置調整機構を備えることが好ましい。
溝付針34は、糸を引っ掛けて係合するための引っ掛け溝34aと、引っ掛けた糸が外れないように係合するための引っ掛け凸部34cと、糸を引っ掛け溝34aの底部に導くための糸受け部34eと、糸を引っ掛け溝34aにスムーズに出し入れするための傾斜部34dと、開口34c2と、スクリーン2に突き刺して貫通するための先端部34fとを備える。
台座10aの下方には、図4-3A(e)に示す受け針35が、図示しない駆動装置により、溝付針34の引っ掛け溝34aの上方の側面に近接して矢印B方向に移動可能に設けられ、矢印A方向に戻ることが可能となっている。従って、受け針35は溝付針34に引っ掛けられた横糸を保持することが可能である。
この例で使用している梯子状のピッチ保持コード61は、図4-3B(f)に示すように縦糸61bと、横糸61aを備える。尚、横糸は1本ずつ取着しても本加工は可能である。
次に、スクリーンへのピッチ保持コード挿通加工方法を示す。まず、スクリーン(生地)には予めプリーツ加工を行う(不図示)。そして、図4-3A(a)、図4-3B(a)に示すように、台座10aに載置したスクリーン2の上面に梯子状のピッチ保持コード61をピッチ保持コードの送り装置にセットする。スクリーン2を移送し、溝付針34が折り目9の上部に位置する状態にする。
そして、図4-3A(b)、図4-3B(b)に示すように、溝付針34を昇降機械装置により下降させスクリーン2に挿入させるとともに、ピッチ保持コードの送り装置によりピッチ保持コード61を矢印A方向に移送させる。開口34c2がピッチ保持コード61の横糸61aと同じ高さに達した段階で、横糸が開口34c2に挿入される速度で移送させる。。すると、図4-3A(c)に示すように、横糸が開口から溝に入る。横糸が溝に入った段階で、ピッチ保持コードの送り装置の移送は停止し、
図4-3A(d)、図4-3B(d)に示すように、横糸61aが引っ掛け溝34aに引っかかった状態で、スクリーン2を貫通するように溝付針34を昇降機械装置(不図示)により下降させる。図4-3A(e)、図4-3B(e)に示すように、横糸のほぼ全長がスクリーンに貫通した段階に合わせて、受け針35が移動して横糸61aをスクリーン2に貫通した状態を保持し(図4-3A(f)に示す状態)、昇降機械装置により溝付針34を上昇させスクリーン2から引き抜く。この、スクリーンの挿通位置セット図4-3A(a)~針引き抜きまでの動作を、所要の段数繰り返すことによりピッチ保持コードをスクリーンに挿通させることができる。
なお、昇降コードのピッチ保持コードへの挿通は、所要の全段のピッチ保持コードをスクリーンに挿通してから行ってもよく、一段毎に図4-3A(f)の段階から針を抜く過程の中でスクリーンと台座の間で挿通するようにしてもよい。
このような加工方法で製造されたプリーツスクリーンは、予めスクリーン2に横糸61a挿通のための切込み8を設ける必要がないので、光洩れが小さくなる。また、横糸61aを機械加工により、容易に製造できるという利点がある。
4-4.第4実施形態(半環状の保持部を応用可能な実施例)
図7-2、図7-4、図8-5、図9-1、図9-2、図10-4、図10-6に第4実施形態を示す。各図は、後述の第7観点の各実施形態、第9観点の各実施形態、第10観点の各実施形態の記載の説明の通りである。
図7-2は、糸状部70bが折り畳まれることにより半環状の保持部70cを形成する。
図7-4は、細棒部分72bが折り畳まれることにより半環状の保持部を形成する。
図8-5は、糸状部70bが折り畳まれることにより半環状の保持部70cを形成する。半環状の保持部には、ピッチ保持コードから突出した保持部7が係合しても良い。
図9-1は、糸状部74bが針加工でスクリーンを貫通し、半環状の保持部74bを形成する。
図9-2は、糸状部75bが針加工でスクリーンを貫通し、半環状の保持部75aを形成する。
図10-4(a)は、細線状部123bが半環状の保持部123dを形成する。
図10-4(c)は、細線状部124cが半環状の保持部124eを形成する。
図10-6(a-1)は、細線状部126bが半環状の保持部126dを形成する。
図10-6(b-1)は、環状部127bが半環状の保持部127eを形成する。
5.第5観点(ピッチ保持コードと独立の昇降コード挿通部で昇降コードをガイド)
特許文献2、特許文献3に開示されたプリーツスクリーンは、昇降コード挿通部分で、昇降コードを締め付けてしまい、昇降コードの昇降抵抗が増す。本課題の詳細については、第2又は第3観点と同一である。
第5観点は
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持した前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目に係合して折り目のの間隔を保持するピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードから独立した複数の昇降コード挿通部と、を備え、
前記複数の昇降コード挿通部は、スクリーンを貫通し、生地を挟んで一端側に抜け止め手段を備え、他端側に昇降コードが挿通するための昇降コード挿通部を備え、
前記昇降コードを前記昇降コード挿通部に挿通したプリーツスクリーンを提供する。前記抜け止め手段は、(1)一端側に前記折り目と略平行に設けられた剛性のある抜け止め部材、(2)一端側に突出した環状部であって前記ピッチ保持コードの縦糸に挿通した環状部、のうち何れかであることが好ましい。
このようなプリーツスクリーンは、昇降コード挿通箇所で、ピッチ保持コードの縦糸が昇降コードを引っ張ることが無いので、スクリーンの折り畳み時に昇降コードの昇降抵抗が増加することもない。
5-1.第1実施形態(スクリーン折り目に昇降コード挿通部)
図1-13に第1実施形態を示す。本実施形態の基本的構成は、第1観点第7実施形態変形例3の説明に記載の通りである。特に本実施形態の作用効果と関係する構成について改めて説明する。図1-13(a)のヘッドボックス1長手方向中央部の昇降コード5垂下部分において、昇降コード挿通部材25aが複数設けられている。昇降コード挿通部25aが、ピッチ保持コード6とは独立して、スクリーン2の折り目9から抜け止め43aによって昇降コード挿通部25aが抜けることを規制し、昇降コード挿通部25aが昇降コードを保持している。
ピッチ保持コード6の保持部は生地を抜け止め43aを介して直接支持するため昇降コード5を締め付けることはない。従って昇降コード5の昇降抵抗が少ない。また、昇降コード挿通部材25aの抜け止め43aとピッチ保持コード6の抜け止め23とを、生地の前後の折り目に対向するように設けた。このため、昇降コード挿通部材25aの抜け止めとピッチ保持コード6の抜け止めを同じ厚みとすることにより生地が反ること無く前後バランスよく折り畳むことができる。
5-2.第2実施形態(ピッチ保持コードと独立の環状保持部)
図1-14に第2実施形態を示す。本実施形態は、第1観点第7実施形態変形例4の説明に記載の通りである。本実施形態は、間隔保持部材44にピッチ保持コード6と昇降コード5が挿通している。間隔保持部材44の周長は、ピッチ保持コード6と昇降コード5の垂下位置の幅の2倍よりも十分に大きいため、ピッチ保持コード6の縦糸が昇降コード5を引っ張ることはない。よって、昇降コード5の昇降時にスクリーン2との摩擦が生じにくい。
5-3.第3実施形態(リングと環状保持部)
図5-1に、第3実施形態を示す。本実施形態では、ヘッドボックス1の長手方向両端部及び中央の3箇所において、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持される例を示している。ヘッドボックス1の長手方向中央において、ピッチ保持コード6と昇降コード5は、スクリーン2を挟んで前後方向に対向するようにに振り分けて垂下される。ヘッドボックス1の長手方向両端部においては、ピッチ保持コード6と昇降コード5とが、スクリーン2の前後方向の同じ側に垂下される。各垂下位置においては、昇降コード5の下端はボトムレール3に固定されており、ピッチ保持コード6の下端もボトムレール3に固定されている。従って、ボトムレール3は傾くことなく支持される。
スクリーン2の中央部において、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に垂下され、昇降コード5はスクリーン2の前側に垂下される。スクリーン2の折り目の各段では、図5-1(b)に示すように、昇降コード5を環保持部46に挿通する。図5-1(a)に示した通り環状保持部46は、環状部46bとリング46aからなる。昇降コード5をリング46a側面から挿入・脱出可能とする為、リング46aには一端にスリット46dを設けてもよい。また、環状保持部46は、端部46cに巻き結び・挟着・溶着・接着等の方法で固定される。環状保持部46bは、その環状部46bがスクリーン2を貫通する。ピッチ保持コード6を環状保持部46に挿通する。これにより、スクリーン2が位置決めされるので、スクリーン2が適切に折り畳まれる。また、昇降コード5と生地の挿通孔8c、8dとの間にリング46aが介在物として存在するため上昇時に折り目に直接昇降コード5が接触せずスクリーン2の引き上げ操作時に上方へ移動する昇降コード5による折り目の連れ上がり(第31観点で後述、図20を参照)を防止することができる。
ヘッドボックス1の長手方向両端部においては、第1観点の第7実施形態変形例1と同じであるため、記載を省略する。
6.第6観点(プリーツ加工後ピッチ保持コードを挿通してから昇降コードを挿通する製造方法)
特許文献1、特許文献2のプリーツスクリーンは、生地への昇降コード挿通孔の孔開け加工を行った上で、昇降コード挿通孔へ昇降コードを挿通している。また、ピッチ保持コードを昇降コード係止して支持する構造である為折り目の多数の段で昇降コードの挿通工数が多く製造工程が煩雑であるという問題がある。
詳細を説明すると、図6-9(d)のフローチャートの通り、まずスクリーンへのプリーツ加工(ステップ1)を行い、生地の中央等に昇降コード孔開け加工(ステップ2)を行い、生地部分の組工程に入り、組工程ではステップ1・2で加工済みのスクリーンと所要長さの昇降コード、ピッチ保持コードを準備し、加工済みのスクリーンのプリーツ各段に開口した昇降コード孔に昇降コードを挿通(ステップ3)し、必要な段において(全段の場合もある)ピッチ保持コードの環状部にも昇降コードを挿入(ステップ4)する作業を繰り返す(ステップ5)。つまり、生地に昇降コード孔開け加工や、プリーツスクリーンの多数の段で昇降コード及びピッチ保持コードの挿入を繰り返さなければならず組立工数が多かった。
本観点の課題は、プリーツスクリーンの昇降コード挿通工程を簡略化し生産性を向上することにある。
第6観点は、
スクリーンをプリーツ加工した後、
ピッチ保持コードの保持部を前記スクリーンに貫通させるピッチ保持コード貫通加工を行い、
前記スクリーンを貫通した環状又は半環状の保持部に昇降コードを挿通する工程を備えた
プリーツスクリーンの製造方法を特徴とする。
さらに下位概念として、前記ピッチ保持コード貫通加工を針加工により行うことを特徴としている。
さらには、前記スクリーンへの前記ピッチ保持コード貫通加工を前記スクリーンの折り目に行うことを特徴とする。
さらには、前記針加工を前記スクリーンの折り目の谷に向かって針先を貫通させることにより行うことを特徴とする。
また、スクリーン貫通部として柔軟な線状部を有する昇降コード挿通部材を備え、
スクリーンをプリーツ加工した後、
前記昇降コード挿通部材を前記スクリーンに貫通させる貫通加工を行い、
前記スクリーンを貫通した折り目から環状に突出した保持部に昇降コードを挿通する工程を備えた
プリーツスクリーンの製造方法を特徴とする。
本観点によると、生地への昇降コード孔開け加工や、プリーツスクリーンの多数の段で昇降コード及びピッチ保持コードの挿入を繰り返す工程が不要となるため、製造工程が簡略化される。
6-1.第1実施形態(ピッチ保持コードをスクリーンに貫通させたプリーツスクリーンの基本製法)
本実施形態では、図6-9(a)ステップ1に示す通り、まず所要のスクリーン2にプリーツ加工を行う。加工済みスクリーンは図6-1のスクリーン2として示すものである。並行して、所要のピッチ保持コード6を用意し、ステップ2に示すピッチ保持コードに設けられた保持部を生地に貫通させるピッチ保持コード6貫通加工を行う。次いで、ステップ3に示す通りステップ2でスクリーン2に挿通したピッチ保持コード6をに昇降コード5を挿通する加工を行う。ステップ2のピッチ保持コード6の貫通加工は具体的には後述するが、例えば図6-1~図6-2、図6-4に図示する針加工方法で行うことができる。この製法を採用することにより昇降コード5の挿通はピッチ保持コード6の環状部7のみ行うことで済むため飛躍的に生産性を向上させることができる。
また、針加工は図6-1に基づき説明する。ピッチ保持コード6の貫通加工は針加工により容易にできる。具体的には後述するが、針の種類として、開閉針(べら針、コンパウンドニードル)、ひげ針(フックの弾性により開閉する形式のもの)、溝付針、ミシン針等を用いることができる。
ピッチ保持コード6の貫通加工は、開閉針を使用する場合は、生地へ針挿入(ピンホール形成)、ピッチ保持コード6の保持部7のフック31aへの引っ掛け、針31の引き抜き(保持部の生地への貫通)により行うことができる。
図6-4Aに示すような針の先端側に溝や突起を設けた針を使用して環状部を掛けた状態で生地に差し込んでもよい。ミシン針を利用し、ピッチ保持コード6の環状部を針孔へ挿入し、生地へ針を挿入(孔形成と同時に糸を生地へ貫通)し、ピッチ保持コード6の環状部を針孔から離脱させ、針を引き抜くことにより行うこともできる。
図6-1(a)~(d)に、図6-9(c)のステップ2の針加工一例を示す。図6-1(a)に示すように、既にプリーツ加工されて折り畳まれたスクリーン2からスクリーン2の加工段の折り目が広げられる。広げる方向は上下方向でも水平方向でもよい。スクリーンを引き上げて広げても水平の台に広げてもよい。スクリーンの折り目に合わせジグザグ状とした面に載置してもよい。図6-1(a)、図6-2A(a)に示すようにスクリーン2の一方側の谷にべら針31を配置し、スクリーン2の他方側に(山に)ピッチ保持コード6が配置される。ピッチ保持コード6は、縦糸から線状部(糸)が環状に突出する保持部7を備え、スクリーン2を所定の間隔で保持可能である。保持部7をスクリーン2の折り目に向かって配置するとよい。べら針31は、図6-2A(e)に示すように針先にフック31aとラッチ31bを備える。フック31aは係合部31fに糸を引っ掛ける為に基端側に向って針の先端を折り返すような形状となっている。ふくらみ部31eにはラッチ31bの回転を支持する軸が設けられる。ラッチ31bは図6-2A(e)に示す開放状態と図6-2A(f)に示す閉鎖状態との間で回動可能となっている。開放状態では針が刺込面に対し抵抗無く挿入可能となるようふくらみ部とラッチとが略連なる状態となるまで回動するようになっている。また、閉鎖状態ではフックとラッチとが重なった状態で閉じられるよう、ラッチ先端部にはラッチが入り込む凹部31dが設けられている。
挿通加工を行うにあたり、針とスクリーンとの折り目の長手方向への位置決めは、手作業で行う際にはレーザーラインマーカー、下げ振り等で行うことができる。機械装置で行う場合にはスクリーン幅を機械装置により認識するよう位置制御し、所定位置まで針を移動するよう制御すればよい。
図6-1(b)は、べら針31をスクリーン2に対し途中まで挿通させた状態を示す。この状態ではべら針のラッチ先端が生地を通過しており、ラッチ31bが開放状態(図6-2A(e)の状態)となっている。この状態で、図6-2A(b-1)に示すように保持部7を構成する一方の糸をフック31aとふくらみ部との間から挿入し、図6-2A(b-2)に示すようにフックと係合させる。
そして、図6-1(c)に示すように、べら針31の針先を折り目側に引き戻すことにより、保持部7をスクリーン2側にに引きこむ。そのとき、ラッチは生地の折り目に当接し、図6-2A(c)に示すように、べら針31の引き戻し動作と共に自動的に閉鎖状態となる。そして、図6-1(d)に示すように更にべら針を引き戻して保持部7のほぼ全長がスクリーンの折り目に挿通された状態でラッチを開放状態に回動させて31aと保持部7の係合を外す。その後、保持部7に昇降コードを挿通する。
尚、図6-9(a)に示すプリース加工の製造工程において、ピッチ保持コード6の保持部7に昇降コードを挿通する挿通工程(ステップ3)は、図6-1B(c)に示すようにピッチ保持コードのスクリーンへの貫通加工(ステップ2)が全段終了した後行っても、図6-1B(a)、(b)に示すように一段毎にステップ2→ステップ3を行う工程としてもよい。
また、昇降コード挿通工程(ステップ3)は、図6-1C(a)に示すように、一旦ピッチ保持コード6の保持部7へダミーコード11を挿通し、その後ダミーコード11を昇降コード5と連結して引き抜くことにより昇降コード5を挿入しても良い。具体的には、図6ー1C(b)に示すようにダミーコード11の端部に昇降コード5を溶着等により連結させて行うことができる。このようにすれば、ピッチ保持コード挿通加工済みスクリーン2を溜め込み、最終的な昇降コード挿通は機構部との組み工程の直前で行うことができるため製品全体の製造工程が効率化される。
このようなプリーツスクリーンの製造工程及び製造工程で生産されるプリーツスクリーンは以下のような効果を奏する。
(1) 生地への昇降コード孔開け加工を行うことなく昇降コード挿通部を形成することができる。
(2) 昇降コード孔への昇降コード挿通とピッチ保持コードへの昇降コード挿通との両方の工程を重複して行う必要が無く、昇降コード挿通工数を低減することができる。ピッチ保持コードの設置段数をプリーツスクリーンの折り目の段数より少なくすれば、ピッチ保持コードの挿通段へのみ昇降コード挿入すればよいため、さらに昇降コード挿通工数を低減することができる。
(3) プリーツ加工後にスクリーンへピッチ保持コードを挿通する手順を採用した為、挿通工程でのスクリーンの折り目に直行する方向への位置決めが、プリーツ加工工程で形成された折り目を基準に行うことができ挿通工程が簡略化される。
(4) 折り目に対し谷から針を貫通させる加工を行うことにより、スクリーンの折り目に直行する方向への位置決めが確実となり挿通工程が容易となる。
(5)
6-2.第2実施形態(べら針、複合針、バネ針のバリエーション)
図6-2A(a)~(f)、図6-2B(a)~(d)、図6-2C(a)~(d)に針加工に使用する針の種類のバリエーションを示す。
図6-2A(a)~(f)は、開閉可能なべら針31による針加工である。べら針31は、 図6-2A(a)に示すように保持部7を引っ掛けるフック部分31aと、回動軸31cを中心として回動可能なラッチ31bを有する。べら針31がスクリーン2に押し込まれるときは、ラッチ31bは回動針部の先端部分がスクリーンに当接することで開方向に移動し開いた状態になり貫通される。べら針31がスクリーン2から引き出されるときは、ラッチ31bの先端部分31dがスクリーン2に当接することで閉方向に移動し、閉じた状態になる。このため、このような針は、スクリーン2に押し込む時も、引き出すときも、スクリーン2に対して引っ掛かりが生じることなくスムーズに且つ、ラッチを特に操作することなく挿通できる。
図6-2B(a)~(d)は、開閉可能な複合針32による針加工である。図6-2B(a)に示すように複合針32は、保持部7を引っ掛けるフック部分32aと、フック部分の内部空間を開放、閉鎖させるスライド可動のスライド針32bを備える。スライド針32bの開閉は、手動でも自動でも良い。スライド針32bは、フック部分32aに保持部7を引っ掛けるときには図6-2B(b)に示すようにスライド針32bを開くようにさせ、複合針32がスクリーン2に押し込まれるとき、又は引き出されるときには図6-2B(d)に示すように閉じるようにする。このため、このような針も、スクリーン2に押し込む時も、引き出すときも、引っ掛かりがなくスムーズに挿通できる。
図6-2C(a)~(d)は、開閉可能なばね針33による針加工である。図6-2C(a)に示すようにばね針33は、先端のフック部分33aが弾性を有するバネ状になっており、スクリーンに押し込む際、あるいは引き戻す際にフック部分33aが弾性によって針の断面長さが縮むため容易にスクリーンに挿通することができる。なお、保持部7を引っ掛けたフック部分33aがスクリーン2から引き出されるときは図6-2C(c)に示すように、押し付け部材33bによりフック部分33aを押し付けてもよい。このような針も、スクリーン2に押し込みや、引き出しの際に、引っ掛かりがなくスムーズに挿通できる。
6-3.第3実施形態(ダミーコードが分離する梯子状のピッチ保持コード)
図6-3A(a)~(d)、図6-3B(a)~(g)に、ダミーコードが分離する梯子状のピッチ保持コードを用いたプリーツスクリーンの製造方法を示す。図6-3A(a)~(d)は、製造方法を示す側面図である。図6-3B(a)は、梯子状のピッチ保持コードの正面図である。図6-3B(b)~(g)は、製造方法を示す平面図である。
図6-3B(a)に、梯子状のピッチ保持コード62を示す。梯子状のピッチ保持コード62は、ピッチ保持コードの縦糸62aと、ダミーコード62bと、環状横糸部62cを有する。環状横糸部62cは、梯子状のピッチ保持コード62とつながっている状態では、1箇所に2本の横糸がつながっているように構成される。ダミーコード62bと環状横糸部62cとを接続する部分は切れやすい繊維で形成されているため、閾値以上の張力が加わるとダミーコード62bの繊維が切れて環状横糸部62cとダミーコード62bが分離する。以後、このような連結をダミー連結と呼ぶ。
次に、針加工によるプリーツスクリーンの製造方法を説明する。図6-3A(b)及び図6-3B(c)に示すように、べら針31をスクリーン2折り目9の谷側から針の途中まで貫通させ、スクリーン2の逆側に位置する折り目9山側において、べら針31の先端部(後述の31a、31b)を突出させるようして、その先端部に環状横糸部62cの1対をまとめてを引っ掛ける。更に、図6-3A(c)、図6-3B(d)に示すように、環状横糸部62cを引っかけた状態で、べら針31をスクリーン2方向へ再度引き戻して、スクリーン2の谷側方向に環状横糸部62cを引抜くようにして挿通させる。この工程で、図6-3B(e)及び図6-3B(f)に示すように、ダミーコード62bを貫通部分8に近づけることによって、ダミーコード62bと環状横糸62cの接続部分が切れて環状横糸部62cが分離しないよう、ダミーコード62bに閾値以上の張力を加えないようにする。
環状横糸部62cがスクリーン2の逆側(谷側)に十分に挿通したとき、ダミーコード62bを元の位置に戻す、あるいはべら針31を更に引き戻し方向に引くことで閾値以上の張力が働くことにより、環状横糸部62cとダミーコード62bの接続部分が切れて環状横糸部62cとダミーコード62bが分離する。なお、環状横糸部62cの1対をまとめてべら針31の先端に引っ掛けているため、ダミーコード62bの分離とともに、環状横糸部62cがべら針31から外れる。なお、ピッチ保持コード62と環状横糸部62cは接続が切れること無く接続されたままの状態となっている。
この方法により環状横糸部62cのみが、スクリーン2の逆側(谷側)に貫通しており、この貫通された環状横糸部62cにたとえば昇降コード5を挿通することができる。
6-4.第4実施形態(溝付き針のバリエーション)
図6-4A、図6-4Bに、ダミーコード62bが分離する梯子状のピッチ保持コード62を針加工によりスクリーンに挿通させる方法を示す。図6-4A(a)~(e)は、梯子状のピッチ保持コード62をスクリーン2に挿通させる方法の側面図、図6-4B(a)~(e)は、梯子状のピッチ保持コード62をスクリーン2に挿通させる方法の正面図、図6-4B(f)は、梯子状のピッチ保持コード62のA-A'方向からみた断面図である。
図6-4A(a)、図6-4B(a)に示すように、台座10aの上にプリーツ加工後のスクリーン2を配置する。台座10aは、中央に貫通孔10bが形成されており、この貫通孔10bの位置に横糸62aの挿通箇所となるスクリーン2の折り目を配置する。スクリーン2及びピッチ保持コード62の上面に梯子状のピッチ保持コード62が配置される。梯子状のピッチ保持コード62は、縦糸62aと、所定の張力が掛かると切れてピッチ保持コードの縦糸62aと分離するダミーコード62bと、横糸62cを備える。尚、横糸62cは環状になっている。スクリーン2の上面には、溝付針34が配置される。溝付針34は、引っ掛け溝34aを備える。この溝の構造として、針をスクリーン2に押し込む際にコードが引っ掛かる掛り部34c、及び抜く際にコードが外れやすくする傾斜部34dが設けられる。
図6-4A(b)、図6-4B(b)に示すように、溝付針34をスクリーン2に挿入させ、引っ掛け溝34aが梯子状のピッチ保持コード62と同じ高さに配置されるようにする。図6-4A(c)、図4-3B(c)に示すように、梯子状のピッチ保持コード62を環状横糸部62cが引っ掛け溝34aに引っかかる方向に横移動させる。
図6-4A(d)、図6-4B(d)に示すように、環状横糸部62cが引っ掛け溝34aに引っかかった状態で、溝付針34をスクリーン2を貫通するように下方向にさらに移動させる。なお、溝付針34を下方向に移動させる際、環状横糸部62cは掛り部34cにより環状横糸部62c引っ掛け溝34aから外れることなく移動する。図4-3A(e)、図6-4B(e)に示すように、ダミーコードが閾値以上の張力で切れて分離されることによって、環状の環状横糸部62cがスクリーン2を挿通し、溝付針34を上方向に移動させスクリーン2から引き抜く際は、傾斜部34dにより環状横糸部62cは容易に引っ掛け溝34aから外れる。
溝付針が昇降装置によって上下可動であってもよい。
スクリーン2は台座10a上で図4-3A(a)における左右方向(生地の折り目に対し直交方向)に移送することが可能であってもよい。
台座10aの上方には図示しないピッチ保持コードの送り装置が設けられ、針の動作に伴い図4-3A(a)における矢印A方向に移送することが可能であってもよい。
また、4-3との差異点、べらばり34の位置が図6-4の通り図では下側に寄っている。これは、ダミーコード61bの張りを緩めているためである。
また、詳細については、第4観点第1実施形態と同様の構成を採用しても良い。
このような加工方法で製造されたプリーツスクリーンは、予めスクリーン2に環状横糸部62c挿通のための切込み8を設ける必要がないので、容易に製造できるという利点がある。
6-5.第5実施形態(本製造方法を応用可能なプリーツスクリーン)
以下に、本製造方法を応用可能なプリーツスクリーンを示す。
図1-1~図1-4、図1-7、図1-15は第1観点の各実施形態の説明の記載の通りである。図3-4は第3観点の各実施形態の説明の記載の通りである。図4-1~図4-3は第4観点の各実施形態の説明の記載の通りである。図13-1、図13-4(a)~(c)、図14-1、図15-1は、後述の、第19観点、第20観点、第21観点の各実施形態の説明の記載の通りである。
図1-1~図1-4において、スクリーン2を貫通する保持部7は、切込み8を設けることなく、本針加工によって挿通することが可能である。
図1-7においては、保持部7は複数回スクリーン2を貫通する。図1-7(c)に示すように、スクリーン2を折り畳んだ状態で保持部7の貫通箇所をまとめて針加工を行うことが可能である。
図1-15においては、本針加工によって、保持部7をスクリーン2に貫通させることが可能である。
図3-4においては、本針加工によって、保持部7をスクリーン2に貫通させることが可能である。
図4-1~図4-3においては、梯子状コード60の横糸又は糸状部分を、本針加工によってスクリーン2に貫通させることが可能である。また、図4-2の針加工は、図9-1、9-2に示すように、抜け止めが1本のコードに取着されており、引っ張りの応力によって抜け止めのみが分離される形態をとってよい。
図6-5においては、ピッチ保持コード6に取着された保持部63bを、本針加工によって、スクリーン2に貫通させることが可能である。
図6-6においては、ピッチ保持コード6から突出した細糸状部64cの先端に設けられた抜け止め64bから延長する環状延長保持部64aを、本針加工によって、スクリーン2に貫通させることが可能である。
図6-7においては、本針加工によって、保持部7をスクリーン2に貫通させることが可能である。
図6-8においては、本針加工によって、保持部7をスクリーン2に貫通させることが可能である。
図13-1においては、本針加工によって、ピッチ保持コード6から突出した細糸状部130cの先端に設けられた抜け止め130bから延長する環状延長保持部130aを、スクリーン2に貫通させることができる。
図13-4(a)~(c)においては、本針加工によって、環状の保持部134aおよび抜け止め134bをスクリーン2に貫通させることが可能である。
図14-1においては、本針加工によって、細糸状部133c及び抜け止め133bをスクリーン2に貫通させることが可能である。
図15-1(d)においては、本針加工によって、細糸状部21をスクリーン2に貫通させることが可能である。
これらのプリーツスクリーンは、保持部7又は対応する部分がスクリーン2に挿通する。本製造方法によって、スクリーン2には切込み8を設けることなしに、保持部7又は対応する部分を挿通可能である。本製造方法によると、切込み8を設ける工程が必要がない。針加工を行うことにより、従来のプリーツスクリーンの加工工程と比較して昇降コード挿入工数を減らし且つピッチ保持コード貫通加工を容易に行うことができる。
また、本発明を応用可能な他の観点に記載された図1~図33についても、本製造方法により切込みを設けることなく保持部又は保持部に対応する部分の挿通が可能である。
本実施形態の詳細について図6-5を用いて説明する。図6-5(a-1)~(a-4)は、針挿通工程の側面図、図6-5(b-1)~(b-4)は針挿通工程の上面図を示す。
、以下に針加工によるプリーツスクリーンの製造方法を示す。図6-5(a-1)、図6-5(b-1)に示すように、畳み込まれたスクリーン2からスクリーン2の端部が引き上げられた状態で、スクリーン2の一方側の谷側部分にべら針31が、スクリーン2の他方側の山側部分にピッチ保持コード6が配置される。ピッチ保持コード6は等間隔で保持部63bを備える。保持部63bの先端には抜け止め63aが取着されている。
図6-5(a-2)、図6-5(b-2)に示すように、べら針31がスクリーン2を谷側から貫通し、スクリーン2山側から突出させた、べら針31の先端部のフック部分と保持部63bが係合する。図6-5(a-3)に示すように、保持部63bをスクリーン2に引きこむ。図6-5(a-4)に示すように保持部63bをさらに引っ張り、べら針31の先端部と保持部63bの係合を外す。その結果、抜け止め63aがスクリーン2と係合し、保持部63bがスクリーン2に保持される。なお、抜け止め63aがスクリーン2に引き込まれる際、抜け止め63aはある程度の柔軟性を持つ材質であるため、折れ曲がった状態でスクリーン2内に引き込むことが可能である。
このような工程により、切込みを形成することなくスクリーン2に保持部63bを挿通することに加え、従来のプリーツスクリーンの加工工程と比較して昇降コード挿入工数を減らし且つピッチ保持コード貫通加工を容易に行うことができる。なお、抜け止め63aが保持部63bの挿通部を遮ることにより、光洩れが小さくなることが可能である。
図6-6に変形例1を示す。本変形例は、ピッチ保持コード6は、細糸状部64cが等間隔で露出しており、細糸状部64cには抜け止め64bを備える。抜け止め64bからは更に環状延長保持部64aが延長する。環状延長保持部64aの両端は、それぞれ、抜け止め64bの抜け止め端部64eと抜け止め中央部64dで抜け止め64bと接続されている。すなわち、環状延長保持部64aが偏芯して抜け止め64bに取り付けられている。
スクリーン2に環状延長保持部64aを挿通するときに、環状延長保持部64aを引っ張ることで、抜け止め端部64eが引っ張られ、抜け止め64bが傾き、環状延長保持部64a、抜け止め64b、細糸状部64cが一直線上になることが可能である。これより、環状延長保持部64aを引っ張るだけで、容易にスクリーン2に抜け止め64bを挿通することができる。
図6-7に変形例2を示す。本変形例は、スクリーン2の両側にピッチ保持コード6と昇降コード5が配置される。ピッチ保持コード6は保持部7が等間隔で露出している。図6-7(b)に、スリット付き嵌合部材455を示す。スリット付き嵌合部材455は嵌合受け部455aとスリット455bを備える。保持部7は予めスリット付き嵌合部材455のスリット455を挿通している。その後、本針加工工程により保持部7は、スクリーン2の折り目9を貫通し、スクリーン2の逆側で保持部7に昇降コード5が挿通することが可能である。
スクリーン2の折り目9は、嵌合受け部455aによって嵌合されることにより、スクリーン2の貫通部分が閉じられる。これにより、光洩れが防止される。また、針加工を行うことにより、従来のプリーツスクリーンと比較して昇降コード挿入工数を減らし且つピッチ保持コード貫通加工を容易に行うことができる。また、昇降コード挿通部25aはピッチ保持コードの保持部7がスクリーンの折り目の間隔を保持しているとき、前記スクリーンの荷重を受けない。
図6-8に変形例3を示す。本変形例は、基本形態のプリーツスクリーンにおいて、ピッチ保持コード6の代わりに、ピッチ保持テープ6aを使用したことを特徴とする。これより、切込み8を設けることなく、針加工を行うことにより、従来のプリーツスクリーンと比較して昇降コード挿入工数を減らし且つピッチ保持コード貫通加工を容易に行うことができる。
更に、切込み8をピッチ保持テープ6aで覆うことにより、切込み8からの光洩れが防止される。
7.第7観点(針加工で、針を引き抜きながら環状糸をスクリーンに貫通する製造方法)
特許文献1のプリーツスクリーンは、プリーツ掛けのフックを挿通することが難しく、特許文献2のプリーツスクリーンは、プリーツスクリーンの多数の段で、生地への昇降コード孔開け加工や、昇降コード及びピッチ保持コードの挿入を繰り返さなければならないため、製造工程が煩雑であるという課題がある。
第7観点は、
糸保持部を有する針を、ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンに貫通させ、
環状である柔軟な線状部を有するスクリーン貫通部材の前記線状部を前記糸保持部に保持させ、
その状態で前記針を前記スクリーンから引き抜くことによって、前記線状部を前記スクリーンに貫通させる針加工工程を備える、
プリーツスクリーンの製造方法を示す。
このようなプリーツスクリーンは、スクリーン貫通部材をスクリーンに貫通することを容易とし、更にスクリーンへの昇降コード孔開け加工や、プリーツスクリーンの多数の段で昇降コード及びピッチ保持コードの挿入を繰り返す工程が不要であるため、製造工程が容易である。
7-1.第1実施形態(針加工の基本的製造方法)
図6-1に基づき説明する。従来のプリーツスクリーンでは、第6観点第1実施形態で説明するように組立工数が多いという課題があった。
本実施形態では、第6観点の針加工の具体的工程を更に明確化するものである。この針加工を行うことにより、従来のプリーツスクリーンと比較して昇降コード挿入工数を減らし且つピッチ保持コード貫通加工を容易に行うことができる。また、生地への昇降コード孔開け加工が不要となるため、プリーツスクリーンの製造工程が簡易化できる。
7-2.第2実施形態(ダミーコードが分離する梯子状のピッチ保持コード)
図6-3A、図6-3Bに第2実施形態を示す。各図は第6観点の各実施形態の説明の記載の通りである。
加工途中で位置の定まらない保持部に針を引っ掛けるよりも、加工途中で位置が明確に定まる梯子状のピッチ保持コード6の横糸に針31を引っ掛けるほうが、更に容易であるため製造工程が一段と向上する。例えば、機械加工を行うときに特に有利である。
7-3.第3実施形態(本製造方法を応用可能なプリーツスクリーン)
図1-1~図1-4、図1-7、図1-13~図1-16、図3-2、図3-4、図3-6、図4-1~図4-2、図6-5~図6-8、図7-1~図7-7、図8-1~図8-5、図9-1、図9-3、図9-4、図10-1~図10-6、図13-1、図13-2、図13-4、図13-5に、本製造方法を応用可能なプリーツスクリーンを示す。ただし、これらに限られず、図9-1、図1-14、図1-13、図5-1、図1-15、図1-16、図10-1、~10-6、図6-5、図13-4、13-5、図3-6、図8-1~8-5、図6-7、図9-3、9-4、図3-2に適用しても良い。
図1-1~図1-4、図1-7は第1観点の各実施形態の説明の記載の通りである。図3-4は第3観点の各実施形態の説明の記載の通りである。図4-1~図4-3は第4観点の各実施形態の説明の記載の通りである。図6-6、図6-8は、第6観点の各実施形態の説明の記載の通りである。図13-1、図13-2、図14-1、図15-1は、後述の、第19観点、第20観点、第21観点の各実施形態の説明の記載の通りである。
図1-1~図1-4において、スクリーン2を貫通する保持部7は、切込み8を設けることなく、本針加工によって挿通することが可能である。
図1-13~図1-16において、スクリーン2を貫通する昇降コード挿通部材(環状保持部)(25a、44、42)は、切込み8を設けることなく、本針加工によって挿通することが可能である。
図1-7においては、保持部7は複数回スクリーン2を貫通する。図1-7(c)に示すように、スクリーン2を折り畳んだ状態で針加工を行うことが可能である。
図3-4においては、本針加工によって、保持部7をスクリーン2に貫通させることが可能である。
図4-1~図4-2においては、梯子状コードの横糸又は糸状部(線状部)分(60a、21、61a)を、本針加工によってスクリーン2に貫通させることが可能である。
図6-6においては、ピッチ保持コード6から突出した細糸状部(線状部)64cの先端に設けられた抜け止め64bから延長する環状延長保持部64aを、本針加工によって、スクリーン2に貫通させることが可能である。
図6-8においては、本針加工によって、保持部7をスクリーン2に貫通させることが可能である。
図13-1においては、本針加工によって、ピッチ保持コード6から突出した細糸状部(線状部)130cの先端に設けられた抜け止め130bから延長する環状延長保持部130aを、スクリーン2に貫通させることができる。
図13-2においては、本針加工によって、環状延長保持部131aをスクリーン2に貫通させることが可能である。
また、本発明を応用可能な他の観点に記載された図1~図33についても、本製造方法により切込みを設けることなく保持部7又は対応する部分の挿通が可能である。
これらのプリーツスクリーンは、好ましくは環状の保持部7又は対応する部分が引っ張り工程を含む針加工によってスクリーン2に挿通する。本製造方法によって、スクリーン2には切込み8を設けることなしに、保持部7又は対応する部分を挿通可能である。本製造方法によると、切込み8を設ける必要がないため、製造工程が容易となる。また、生地への昇降コード孔開け加工が不要となるため、プリーツスクリーンの製造工程が簡易化できる。
図7-1に第3実施形態を示す。本実施形態では、ヘッドボックス1の長手方向両端部近傍から、スクリーン2の前後に、ピッチ保持コード6と昇降コード5とダミーコード11が垂下支持される。ピッチ保持コード6と昇降コード5とダミーコード11は、ヘッドボックス1の長手方向両端部の垂下位置で垂下されている。ヘッドボックス1長手方向の一方では、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に垂下されており、昇降コード5およびダミーコード11は、スクリーン2の前側に垂下されている。また、ヘッドボックス1の長手方向の他方では、ピッチ保持コード6はスクリーン2の前側に垂下されており、昇降コード5およびダミーコード11は、スクリーン2の後側に垂下されている。
ピッチ保持コード6から露出する環状の保持部7を、ダミーコード11が挿通する。ダミーコード11は前記ヘッドボックス1に取着されているため、スクリーンの昇降にともなって上下しない。図7-1(a)に示すように、昇降コード5は、ダミーコード11に並列して設置される。ここで、本針加工によって、保持部7をスクリーン2に貫通させることが可能となるため製造工程が容易となる。
また、このような構成により、昇降コード5と挿通孔8cの周囲部分との摩擦を防止することができるので、挿通孔8cの周囲の折り目部分の磨耗を防止することができる。また、昇降コード5と挿通孔8cの周囲部分との摩擦を防止することができるので、スクリーン2の引き上げ操作時に上方へ移動する昇降コード5による挿通孔8c付近の折り目の連れ上がり(折り目9が上方に波打つように湾曲する状態、図20参照)を防止することができる。
図7-2に変形例1を示す。本変形例では、抜け止め部70aと糸状部(線状部)70bからなる抜け止め糸状部材70がスクリーン2を貫通することにより、半環状の昇降コード挿通部70cを形成する。半環状の昇降コード挿通部70cには昇降コード5が挿通する。ここで、本針加工によって、糸状部70bをスクリーン2に貫通させることが可能となるため製造工程が容易となる。
なお、このような構成により、スクリーン2が位置決めされるので、スクリーン2が適切に折り畳まれる。このため、スクリーン2の引き上げ操作時に上方へ移動する昇降コード5による折り目の連れ上がりを防止することができる。
図7-3に変形例2を示す。本変形例では、抜け止め部71aと環状の糸状部71bからなる抜け止め糸状部材71が、変形例1の抜け止め糸状部材70の代わりに用いられても良い。ここで、本針加工によって、糸状部71bをスクリーン2に貫通させることが可能となるため製造工程が容易となる。
図7-4に変形例3を示す。本変形例では、抜け止め部72aと細棒部分72bからなる抜け止め糸状部材72が、変形例1の抜け止め糸状部材70の代わりに用いられても良い。ここで、本針加工によって、細棒部分72bをスクリーン2に貫通させることが可能となるため製造工程が容易となる。
図7-5に変形例4を示す。本変形例では、抜け止め部73aと複数の環状の糸状部73bからなる抜け止め糸状部材73が、変形例1の抜け止め糸状部材70の代わりに用いられても良い。ここで、本針加工によって、糸状部73bをスクリーン2に貫通させることが可能となるため製造工程が容易となる。
なお、このような構成の抜け止め糸状部材73を使用することにより幅方向の位置調整が容易となる。
図7-6に変形例5を示す。本変形例では、環状の糸状部80をスクリーン2の折り目方向上の2箇所8c、8dで貫通させる。このとき、環状の糸状部80の両端部分である端部80a、80bをスクリーン2の山側から突出させるように貫通させる。この端部80a、80bに昇降コード5を挿通することにより、昇降コードをガイドする。ここで、本針加工によって端部80a、80bをスクリーン2に貫通させることが可能となるため製造工程が容易となる。
なお、このような構成により、スクリーン2が位置決めされるので、スクリーン2が適切に折り畳まれる。このため、スクリーン2の引き上げ操作時に上方へ移動する昇降コード5による折り目の連れ上がりを防止することができる。
図7-6Aに変形例5aを示す。本変形例において、スクリーン2を2回貫通する昇降コード挿通部材は、環状の線状部80a、80bは抜け止めとなる基端部80cを備えてもよい。また、環状の線状部80a、80bには、それぞれ別の昇降コード(例:ボトムレールに接続される昇降コードと、中間レールに接続される昇降コード)が挿通しても良い。
図7-6Bに変形例5bを示す。本変形例において、スクリーン2を2回貫通する昇降コード挿通部材は、開閉可能な環状昇降コード挿通部を有してよい。図7-6B(a)、(b)に示すように、昇降コード挿通部材は、さらに三角形の抜け止め23を設けても良い。抜け止め23は、スクリーン2に係止する側が三角形の底辺になる。また、図7-6B(c)に示すように、昇降コード挿通部は、ピッチ保持コード6の保持部7と係合しても良い。
図7-6Cに変形例5cを示す。本変形例において、スクリーン2を2回貫通する昇降コード挿通部材は、抜け止め23と係合して脱着可能な昇降コード挿通部25を有して良い。複数の昇降コード挿通部25には、それぞれ昇降コード5が挿通して良い。
図7-6Dに変形例5dを示す。本変形例において、昇降コード挿通部材の抜け止め23は、スクリーン2に係止される係止面状に突起23aを有しても良い。抜け止め23は、スクリーン2と係止する面が直線状になっていればよく、スクリーン2と係止しない面は、任意の形状(たとえば、図7-6D(b)に示すような三角形)をしていてもよい。また昇降コード挿通部25は、樹脂成型されていても良く、細線状部21によって環状に形成されていても良い。
図7-7に変形例6を示す。本変形例では、図7-7(a)に示すように、間隔保持部材44に予め昇降コード5が挿通される。図7-7(b)に示すように、間隔保持部材44は、本針加工によりスクリーン2を貫通する。
図7-7(b)に示すように、ピッチ保持コード6は保持部係合部44bを等間隔で備える。保持部係合部44bはアウトサート成形により、ピッチ保持コード6に固定されていて良い。ここで、本針加工によって間隔保持部材44をスクリーン2に貫通させることが可能となるため製造工程が容易となる。
図7-7(c)に示すように、間隔保持部材44が保持部係合部44bに係合することで、スクリーン2の折り目9のピッチが保持される。
本変形例の保持部係合部44bは、図7-7(d)に示すように、係合切込み44gと、保持部係合部44bと接続部44hにより接続されたフタ部分44fを有する。また、保持部係合部44bは、間隔保持部材44がピッチ保持コード6を貫通することができるように前後方向に開口部44iを有する。間隔保持部材44は、例えば針加工によってピッチ保持コード6を貫通可能である。ピッチ保持コード6を貫通した間隔保持部材44の先端が係合切込み44gに係合し、フタ部分44fが閉じられることにより、間隔保持部材44の端部の高さが保持される。フタ部分44fで係合切り込みが閉じられることにより、間隔保持部材44がより確実に保持されることが可能となる。フタ部分44fと開口部44iとの係合を外すことにより間隔保持部材44を縦糸部から外すこともできる。なお、保持部の係合は図3-2に記載される方法でもよい。
また、本発明を応用可能な他の観点に記載された図1~図33についても、保持部又は昇降コード挿通部をスクリーン2に貫通させるときに、本実施形態に記載の針加工による製造方法を適用することが可能である。
8.第8観点(針加工で、針を押し込みながら梯子状コードの横糸部をスクリーンに貫通)
特許文献3のプリーツスクリーンは、コード止めを1つずつスクリーンに貫通させており、連続的に貫通させる製法技術ではないため、製造工程が煩雑である。
第8観点は、
糸保持部を有する針と、
梯子状のピッチ保持コードと、
ジグザグ状に折りたたみ可能なスクリーンとを備え、
前記梯子状のピッチ保持コードは、ピッチ保持コードの縦糸と、前記ピッチ保持コードの縦糸に連結された環状の保持部と、環状の保持部の他端に弱く連結されたダミーコードからなり、
前記針の前記糸保持部に、前記環状の保持部を係合させてスクリーンを貫通すると共に、前記弱く連結されたダミーコードが分離する工程を備えるプリーツスクリーンの製造方法を示す。この製造方法によって、連続的に保持部を貫通することができるため、プリーツスクリーンの製造時の組み立てが容易となり、製造コストの低減を図ることができる。
8-1.第1実施形態(針を押し込む製造方法)
図6-4A、Bに、第1実施形態を示す。図6-4A、Bは、第6観点の各実施形態の説明の記載の通りである。
これらのプリーツスクリーンの製造方法は、ダミーコード62bが分離する梯子状のピッチ保持コード62aの保持部7又は対応する部分をスクリーン2に押し込み工程を含む針加工を備える。本製造方法によって、スクリーン2には切込み8を設けることなしに、保持部7又は対応する部分を挿通可能である。本製造方法によると、連続的に保持部を貫通することができるため、製造時の組み立てが容易となり、製造コストの低減を図ることができる。
8-2.第2実施形態(本製造方法を応用可能なプリーツスクリーン)
図1-1、図1-3、図1-15、図3-4、図4-1~図4-3、図6-4、図6-7、図6-8、図7-1、図8-1~図8-5に第2実施形態及び変形例を示す。
本針加工工程を用いることで、例えば図1-1、図1-3の保持部7を切込み8を設ける必要なくスクリーン2に貫通させることができる。
図3-4の保持部7は、本針加工工程を用いてスクリーン2を貫通させることができる。
図4-1の梯子状コード60は、本針加工工程を用いてスクリーン2を貫通させることができる。
図4-2の細線状部(線状部)21は、本針加工工程を用いてスクリーン2を貫通させることができる。
図4-3A、図4-3Bにおいては、横糸61aを、本針加工工程を用いてスクリーン2に貫通させることができる。
図6-4A、図6-4Bにおいては、環状横糸部62cを、本針加工工程を用いてスクリーン2に貫通させることができる。
図6-8においては、保持部7を、本針加工工程を用いてスクリーン2に貫通させることができる。
図7-1においては保持部7を本針加工工程を用いてスクリーン2に貫通させることができる。
これらのプリーツスクリーンは、保持部7又は対応する部分が押し込み工程を含む針加工によってスクリーン2に挿通する。本製造方法によって、スクリーン2には切込み8を設けることなしに、保持部7又は対応する部分を挿通可能である。このため、連続的に保持部を貫通することができ、製造時の組み立てが容易となり、製造コストの低減を図ることができる。また、図1~図33に示すプリーツスクリーンの組み立てを本実施形態により行うことができる。図1~図33に示すピッチ保持コードを本実施形態における図6-4Bの方法のように、ピッチ保持コードの保持部とダミーコードとのダミー連結を分離しながらスクリーンへの保持部の挿通を行うことができる。
9.第9観点(針加工で、線材(部分)を生地に挿入し、ダミー連結をカットする製造方法)
特許文献3のプリーツスクリーンは、コード止めを1つずつスクリーンに貫通させるため、製造工程が煩雑である。
第9観点は、
スクリーンと、糸保持部を有する針と、ダミー連結を有する部材と所定閾値以上で分離されるように連結された線材部分を設けた昇降コードのガイド又はピッチ保持コードの保持部を備え、
前記針を用いて針加工することでスクリーンに挿入し、
昇降コードのガイド又はピッチ保持コードの保持部との前記連結を、所定の閾値以上の張力を加える事で分離する針加工工程を備えるプリーツスクリーンの製造方法を示す。
ダミー連結を有する部材とは、ダミーコードであってもよく、また、ダミー連結により連結された抜け止め部材であっても良い。
この製造方法によって、昇降コードのガイド、又はピッチ保持コードの組み立てが容易となることで製造コストの低減を図ることができる。
9-1.第1実施形態(ダミーコードが分離する梯子状のピッチ保持コード)
図6-3A、図6-3Bに、第1実施形態を示す。第6観点の各実施形態の説明の記載の通りである。
これらのプリーツスクリーンは、梯子状のピッチ保持コードの横糸が針加工によってスクリーン2に挿通する。本製造方法によって、スクリーン2には切込みを設けることなしに、環状横糸部62cを挿通可能である。
図6-3B(a)に、梯子状のピッチ保持コード62を示す。梯子状のピッチ保持コード62は、ピッチ保持コードの縦糸62aと、ダミーコード62bと、環状横糸部62cを有する。環状横糸部62cは、梯子状のピッチ保持コード62とつながっている状態では、1箇所に2本の横糸がつながっているように構成される。ダミーコード62bと環状横糸部62cとを接続する部分は切れやすい繊維で形成されているため、閾値以上の張力が加わるとダミーコード62bの繊維が切れて環状横糸部62cとダミーコード62bが分離する。
次に、針加工によるプリーツスクリーンの製造方法を説明する。図6-3A(b)及び図6-3B(c)に示すように、べら針31をスクリーン2折り目9の谷側に貫通し、そして、スクリーン2の逆側に位置する折り目9の山側において、べら針31の先端部(後述の31a、31b)に環状横糸部62cの1対をまとめてを引っ掛ける。更に、図6-3A(c)、図6-3B(d)に示すように、環状横糸部62cが引っかけた状態で、べら針31を引き戻しながら、スクリーン2の谷側方向に環状横糸部62cを挿通させる。
この工程で、図6-3B(e)及び図6-3B(f)に示すように、ダミーコード62bを貫通部分8に近づけることによって、ダミーコード62bと環状横糸62cの接続部分が切れて環状横糸部62cが分離しないよう、ダミーコード62bに閾値以上の張力を加えないようにする。環状横糸部62cがスクリーン2の逆側に十分に挿通したとき、ダミーコード62bを元の位置に戻すあるいはべら針31を更に引き戻し方向に引くことで、閾値以上の張力が働くことでダミーコード62bのみが切れて、環状横糸部62cとダミーコード62bが分離する。なお、環状横糸部62cの1対をまとめてべら針31の先端に引っ掛けているため、ダミーコード62bの分離とともに、環状横糸部62cがべら針31から外れる。また、ピッチ保持コード62は切れることなく環状横糸部62cとつながった状態となっている。
この方法により環状横糸部62cのみが、スクリーン2を貫通して逆側に貫通しているので、ここにたとえば昇降コード5を挿通することができる。
本製造方法により、針加工時に環状横糸部62cをピッチ保持コード62aの縦糸とダミーコード62bの2箇所で連結することで、例えばピッチ保持コードの縦糸1箇所のみで保持部(環状横糸部62c)を連結するような場合と比べて、環状横糸部62cの両端の位置が固定される。そのように固定することで、環状横糸部62cをべら針31の係合部(フック部分31a)に引っ掛けることがより容易となる。この製造方法によって、昇降コードのガイド25a、又はピッチ保持コード6の組み立てが容易となることでプリーツスクリーンの組み立てが容易となり、製造コストの低減を図ることができる。
なお、本製造方法では、スクリーン2に切込み8を設ける必要がないため、光洩れを少なくすることも可能である。
9-2.第2実施形態(本製造方法を応用可能なプリーツスクリーン)
本製造方法を適用可能な実施形態を下記に列挙する。ただし、これらに限られない。
図1-1、図1-3においては、切込み8を設けることなしに、不図示のダミーコードを用いて本製造方法により保持部7をスクリーン2に貫通可能である。
図1-15においては、不図示のダミーコードを用いて本製造方法により保持部7をスクリーン2に貫通可能である。
図6-3Aにおいては、本製造方法を用いて環状横糸部62cをスクリーン2に貫通可能である。
図6-4Aにおいては、本製造方法を用いて環状横糸部62cをスクリーン2に貫通可能である。ダミーコードが分離することにより、ダミーコードとの接続点が新たな端部62dを形成する。
図6-8においては、不図示のダミーコードを用いて本製造方法により保持部7をスクリーン2に貫通可能である。
図7-1の実施形態においては、切込み8が設けられているが、この切込み8を設ける代わりに、不図示のダミーコードを用いて本製造方法により保持部7をスクリーン2に挿通することも可能である。
図8-1~図8-5においては、不図示のダミーコードを用いて本製造方法により保持部7をスクリーン2に貫通可能である。保持部7はスクリーン2を貫通後、各抜け止め手段によって抜け止めされる。
なお、図4-2、7-2、7-4、3-4、1-13、13-4、8-1~8-5にも本実施形態を適用可能である。図4-2においては、抜け止め23が加工前の段階でダミー連結により連結されていても良い。抜け止め23は当初、ダミー連結により連結され、例えばコード状となっており(不図示)、所定のしきい値より大きい張力が加わることにより、ダミー連結が切断され、抜け止め23の形状となる(不図示)。他の例(図7-2、7-4、1-13、13-4)も同様である。
この製造方法によって、昇降コードガイド25a、又はピッチ保持コード6の組み立てが容易となることでプリーツスクリーンの組み立てが容易となり、製造コストの低減を図ることができる。なお、本製造方法では、スクリーン2に切込み8を設ける必要がないため、光洩れを少なくすることも可能である。
図9-1に、第2実施形態を示す。図9-1(a)~(g)は、プリーツスクリーンの製造方法である。図9-1(a)に示すように、スクリーン2の一方の面に細糸状ダミーコード100を配置する。べら針31を他方の面であるスクリーン2の折り目山側から貫通させ、べら針31のフック部分31aをスクリーン2の一方の面である反対側(谷側)に突出させる。そして、フック部分31aに細糸状ダミーコード100を係合させる。次に図9-1(b)に示すように、細糸状ダミーコード100をべら針31でスクリーン2方向へ引き戻し、スクリーン2の山側に細糸状ダミーコード100を所定位置まで引き出すようにして細糸状ダミーコード半環状部100aを山側となる折り目各段に形成させる。次に図9-1(c)、(d)に示すように、各段に形成された細糸状ダミーコード半環状部100aに、連結コード74cを挿通していく。なお、連結コード74cは、抜け止め部74aと糸状部74bからなる抜け止め糸状部材74が、端部の抜け止め部74a同士で弱く連結され1本の糸状に形成されたものである。
更に図9-1(d)、(e)に示すように、細糸状ダミーコード100をスクリーン2から離れる方向に引き抜くことにより、細糸状ダミーコード半環状部100aがスクリーン2側に引きこまれると共に、糸状部74bも同時にスクリーン2側に引き込まれてスクリーン2を貫通する。ここで抜け止め部74a同士にテンションが掛かることで抜け止め部74a同士の弱い連結が解除され抜け止め部74a同士が離間するとともに、スクリーン2を貫通した糸状部74bが環状となって、スクリーン2の折り目の谷側となる各段に突出し、スクリーン2の折り目の谷側となる各段においては抜け止め部74aとスクリーン2が係止される。最後に、図9-1(f)に示すように、細糸状ダミーコード100を環状となった糸状部74bから上方に引き抜く。この細糸状ダミーコード100の端部100bは昇降コード5が連結されており、細糸状ダミーコード100が上方に引き抜かれる代わりに昇降コード5が環状の糸状部74b間に挿通される。なお、端部100bは、細糸状ダミーコード100と昇降コード5とを溶着しても良い。このような製造方法により、ピッチ保持コード6の挿通工程が容易となり製造の低コスト化を図ることができる。
図9-2に、変形例1を示す。第2実施形態の連結コード74cの代わりに他の方法による連結コード75eを用いることも可能である。この連結コード75eは、抜け止め部75aと糸状部75bからなる抜け止め糸状部材75を備えており、他の抜け止め糸状部材75(他の抜け止め部75a)間には、接続補助用棒状部材75dが連結されており、抜け止め糸状部材75に閾値以上のテンションが掛かることで、この接続補助用の棒状部材75dが両端部の抜け止め部75aと分離するように形成されるものである。
本変形例の製造方法は、図9-1の第2実施形態と基本的に共通する。抜止め糸状部材75の糸状部75bの長さが図9-1の第2実施形態で対応する糸状部材74bよりも短い。また、糸状部材75bが短いため、抜止め糸状部材75を連結するときに接続補助用棒状部材75dを用いる点が異なる。その他の点は、図9-1の第2実施形態と同じである。
図9-4(a)に、変形例3を示す。スクリーン2の側面にピッチ保持コード6が配置される。ピッチ保持コード6は等間隔で保持部7を備え、保持部7の先端には抜け止め23が設けられる。抜け止め23はスクリーン2の折り目9の生地部分を一部重ねるようにしたまま挿通する。その上からスリット付き嵌合部材455によってスリット間に保持部7を通すように嵌合される。このスリット付き嵌合部材455は、スクリーン2の折り目9を嵌合する嵌合部455bと、保持部7が挿通するスリット455cを備える。
また、本実施形態を応用可能な他の観点に記載された図1~図33に示すプリーツスクリーンの組み立てにて行うことができる。
10.第10観点(予め昇降コード又はピッチ保持コードを環状環状部に挿通する製造方法)
第10観点は組み立て容易なプリーツスクリーンの製造方法を示す。
第10観点は、
プリーツ加工をしたスクリーンに(図6-9(b)プリーツ加工工程)、
予め、昇降コード又はピッチ保持コードを独立した環状の間隔保持部材に挿通し(図6-9(b)昇降コードを環状部に挿通工程)、
その後、針加工により前記間隔保持部材を前記スクリーンに貫通し(図6-9(b)針加工工程)、
前記スクリーンを貫通した前記間隔保持部材と、前記ピッチ保持コード又は昇降コードとを結合又は係合又は挿通する(図6-9(b)ピッチ保持コード結合工程)プリーツスクリーンの製造方法を示す。
この製造方法によって、プリーツスクリーンの組み立てが容易となり製造コストの低減を図ることができる。
10-1.第1実施形態(保持部がピッチ保持コードと係合する製造方法)
図3-1、図3-2、図7-7に第1実施形態を示す。
図3-1、図3-2は、昇降コード5を間隔保持部材44に挿通し、その後、針加工により前記保持部を前記スクリーンに貫通する。
図7-7は、昇降コード5を間隔保持部材44に予め挿通し、その後、針加工により前記保持部をスクリーン2に貫通する工程を示す。
図3-1(a)に示すように、間隔保持部材44に予め昇降コード5が挿通される。図3-1(b)に示すように、間隔保持部材44は、針加工によりスクリーン2を貫通する。このように、予め昇降コードを独立した環状の保持部に挿通するため、製造方法が容易となり製造コストの低減を図ることができる。
10-2.第2実施形態(本製造方法を応用可能なプリーツスクリーン)
図1-14、図1-16、図3-4、図5-1、図7-7、図10-1~図10-4に第2実施形態および変形例を示す。図1-14、図1-16、図3-4、図5-1は、第1観点、第3観点、第5観点、第7観点の各実施形態の説明の記載の通りである。
図1-14は、ヘッドボックス1長手方向の中央部において、ピッチ保持コード6と昇降コード5がスクリーン2の前後方向に分けて垂下されている。ピッチ保持コード6と昇降コード5はピッチ保持コード6からも昇降コード5からも独立した間隔保持部材44を挿通している。よって、昇降コード5を間隔保持部材44に挿通するときに本製造方法を応用可能である。
図1-16は、ヘッドボックス1長手方向の中央部において、ピッチ保持コード6と複数の昇降コード5がスクリーン2の前後方向に分けて垂下されている。スクリーン2の前後方向に分けて垂下された昇降コード5は、独立した間隔保持部材44を挿通している。よって、昇降コード5を間隔保持部材44に挿通するときに本製造方法を応用可能である。
図3-4は、図3-4(a)のように、予め昇降コード5を昇降コード挿通リング12(環状の保持部に対応する)に挿通し、次に、図3-4(b)のように保持部7を針加工によりスクリーン2に貫通させる。そして、保持部7と昇降コード挿通リング12とを図3-4(c)、(d)のように、リングの中に環状の保持部の先端を係合して結合させる。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
図5-1は、昇降コード挿通リング46aが環状の保持部に該当する。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
これらの実施形態についても、予め昇降コードを独立した環状の保持部に挿通することが可能である。
図10-1に第2実施形態を示す。詳細については後述する。本実施形態では、間隔保持部材44が、環状の保持部に該当する。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
図10-2に変形例1を示す。本変形例では、間隔保持部材44が、環状の保持部に該当する。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
図10-3に、変形例2を示す。本変形例では、間隔保持部材44は例えば針加工でスクリーン2を貫通して良い。
リング121は図10-3(b-1)、(b-3)に示すように、二重巻きになっており、リングを形成する線部材の端部から昇降コード5が挿入可能である。昇降コード挿通リング121が、環状の保持部に該当する。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
図10-4に、変形例3を示す。本変形例では、図10-4(a)、(b-1)に示すように、昇降コード5は、リング付き保持部(昇降コード保持部材に該当)123によって保持される。昇降コード挿通リング123aが、環状の保持部に該当する。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
図10-4(c)、(d)に示すように、嵌合凸部、嵌合凹部が嵌合されることにより形成される係合部付き保持部124が、環状の保持部に該当する。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
図10-5に、変形例4-1、変形例4-2を示す。本変形例では、細線状部125dにより形成される環状部が、環状の保持部に該当する。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
図10-6に、変形例5-1、変形例5-2を示す。細線状部126bの一部を折り曲げることにより半環状の端部を形成し、半環状の端部をスクリーン2に挿通することで形成される環状部が、環状の保持部に該当する。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
図10-6(b-1)~(b-4)に示す変形例5-2では、昇降コード挿通リング126a、細線状部126bの代わりに環状部127bを用いることも可能である。細線状部127bにより形成される環状部が、環状の保持部に該当する。このような保持部に対しても、本製造方法を応用可能である。
11.第11観点(生地前後の昇降コードでスクリーンの移動規制)
プリーツスクリーンは生地によっては日射や熱の影響により硬化する。特許文献4に開示されたプリーツスクリーンでは、図10-1(a)のようにプリーツ生地に昇降コードを通さず生地前後に垂下する構造が開示されている。このような形式では、生地の硬化により山が開いたまま(一部が折れ曲がらず)上昇し、逃げ場のなくなった生地が前後どちらかに押し出され昇降不良を起こす現象(スクリーンが大きく逃げる又はパンクと呼ぶ)が問題となる場合がある。
そこで、生地に設けた昇降コード孔に昇降コードを通さない前後昇降コード垂下の形式の場合、パンク防止のため、前後昇降コードの前後間距離を所定間隔に保持するガイド(間隔保持部材)を設けることが有効であることを本発明者らは考案した。
第11観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから前記スクリーンを挟んで前後に向い合うように吊下支持した昇降コードと、
前記向い合って吊下支持した昇降コードの間隔を保持するための間隔保持部材と、を備え、
複数の昇降コードが、前記スクリーンの前後に向い合って吊下支持され、
前記複数の昇降コードは、いずれの昇降コードからも独立した間隔保持部材をそれぞれ挿通したプリーツスクリーンを示す。
このようなプリーツスクリーンは、スクリーンの前後方向への移動が規制されるため、スクリーンのパンクが防止される。
11-1.第1実施形態(独立した環状保持部による移動規制)
第1実施形態として図10-1、図10-2を例示する。まず、図10-1にて説明する。ヘッドボックス1の長手方向両端部近傍において、スクリーン2の前後に、昇降コード5が垂下支持し、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に垂下する。スクリーン2の中央において、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に垂下し、昇降コード5はスクリーン2の前側に垂下する。独立して、折り目9に昇降コード挿通部25aが、抜け止め43aによって保持されている。昇降コード5は昇降コード挿通部25aを挿通する。各昇降コード5は、ヘッドボックス1内を取り回され、つまみ5aを操作することにより昇降可能となっており、ヘッドボックス1の長手方向両端部近傍における前後の昇降コード5は操作に伴い同時に上昇する。
図10-1(c)に示すように、スクリーン2の両端部では、スクリーン2の前後方向に振り分けて昇降コード5が垂下される。対向する2本の昇降コード5は共通の間隔保持部材44に挿通される。また、間隔保持部材44は伸びの少ない糸、例えばモノフィラメントの細糸で環状に形成される。従って、対向する昇降コード5の間隔が、間隔保持部材44によって保持される。間隔保持部材44は、折り目9のピンホール44aを通りスクリーン2を貫通している。ピンホール44aはその大きさが十分に小さいため、ピンホール44aからの光漏れは僅かである。
スクリーン2の後側では、ピッチ保持コード6の縦糸が垂下され、保持部7がスクリーンの折り目に係止され、スクリーン2の折り目の間隔が保持される。
このような構成は、昇降コード5が前後位置で保持されることにより図10-1(c)に示す対向する昇降コード5の間隔Aが保持され、スクリーン2の前後方向への移動が規制されるので、上昇時スクリーン2が適切に折り畳まれる。このため、パンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)を防止することが可能である。尚、間隔保持部材44の設置個数は生地の特性により適宜設定すればよい。図10-1の例では、スクリーン2の上半部において1段おきに設置し、下半部においてはスクリーン2の上昇初期時の昇降コード5の張力が小さいときにスクリーン2を確実に規制するため全段に設置している。対向する2本の昇降コード5についても、図10-1の例では、パンクの起こりやすいヘッドボックス1の長手方向両端部近傍のみとしているが、生地の特性により全垂下位置において2本昇降とするなど適宜設定すればよい。
図10-2では、ヘッドボックス1長手方向の両端部及び中央部の3箇所の昇降コード5垂下位置において、昇降コード5端部をヘッドボックス1後面側に固定してスクリーン2後面側に垂下し、ボトムレール3内で図示しないガイド部によりUターンさせ、スクリーン2前面側から引き上げ可能とした構成となっている。各垂下位置での向かい合う昇降コード5を、向かい合う昇降コード5の前後間隔を保持するために、それぞれ間隔保持部材44(間隔保持部材)に挿通している。また、間隔保持部材44をスクリーン2に貫通する構成は図10-1(c)に示す通りである。このような構成も、図10-1と同様の効果を奏する。又、昇降コード6の全垂下位置、及びスクリーン2の折り目9の全段に間隔保持部材44を設けた為さらに確実にパンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)を防止することが可能である。
11-2.第2実施形態(独立した環状保持部にリングが取着)
図10-3に第2実施形態を示す。図10-3では、ヘッドボックス1長手方向の両端部及び中央部の3箇所において、スクリーン2の前後両面に昇降コード5が垂下される。また、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後面側のみに垂下される。第1実施形態と同様に各昇降コード5垂下位置において、対向する2本の昇降コード5は共通の間隔保持部材44に挿通される。さらに、スクリーン2後側の昇降コード5は間隔保持部材44の端部に設けられたリング121を挿通する。
間隔保持部材44は例えば針加工でスクリーン2を貫通して良い。リング121は図10-3(b-1)、(b-3)に示すように、二重巻きになっており、リングを形成する線部材の端部から昇降コード5が挿入可能である。このような構成により、スクリーン2が前後方向に関して位置決めされるので、スクリーン2が適切に折り畳まれる。このため、スクリーン2の引き上げ操作時にパンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)を防止することができる。また、リング121を有することにより、切込み8と昇降コード5が直接摩擦して摩耗することを防止する。また、昇降コード5の昇降抵抗が小さい。
11-3.第3実施形態(独立した糸状部(線状部)両端にリングが取着)
図10-4に第2実施形態変形例3を示す。図10-4は、昇降コード5がスクリーン2の前後面に振り分けられ対向して垂下される垂下位置における、間隔保持構造について説明する。図10-4(a)に示すように、昇降コード5は、リング付き保持部123によって保持される。図10-4(b-1)にリング付き保持部123について説明する。リング付き保持部123は、細線状部123bと、細線状部123b両端に形成される昇降コード挿通リング123aからなる。図10-4(a)に示すように、リング付き保持部123を用いて、スクリーン2を挟んで対向する昇降コード5の間隔が保持される。具体的には、スクリーン2の片側の昇降コード5がリング付き保持部123両端の昇降コード挿通リング123aを挿通する。次に、細線状部(線状部)123bは半環状の端部123dを形成する。半環状の端部123dをスクリーン2に貫通させ、向かい合う昇降コード5の間隔を保持するために、スクリーン2逆側でもう一方の昇降コード5が半環状の端部123dを挿通する。
また、図10-4(b-2)に示すように、昇降コード挿通リング123aは、昇降コード5を挿通するためのスリット123cを備えてもよい。
図10-4(c)、(d)に本変形例の代替構造を示す。図10-4(c)に示すように、向かい合う昇降コード5は、係合部付き保持部124によって保持されてもよい。図10-4(d)に示すように、係合部付き保持部124は、一端に嵌合突部124a、他端に嵌合凹部124bを備え、それらが細線状部124cで結合されている。嵌合突部124aは、円筒状の基端部に、基端部より小さい直径の円筒状の係合凸部124dを備え、係合凸部は突条124eをさらに備える。嵌合凹部124bは、係合凸部124dと係合する円筒状溝124fを備え、円筒状溝124fは、突条124eと係合可能な凹条124gをさらに備える。このような嵌合突部124aと嵌合凹部124bが係合することで、環状の保持部124を形成する。向かい合う昇降コード5の間隔を保持するために、スクリーン2の前後方向それぞれで環状の保持部124を昇降コード5が挿通する。
このような構成により、スクリーン2が前後方向に関して位置決めされるので、スクリーン2が適切に折り畳まれる。このため、スクリーン2の引き上げ操作時にパンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)を防止することができる。また、リング121を有することにより、切込み8と昇降コード5が直接摩擦して摩耗することを防止する。
11-4.第4実施形態(独立した糸状部両端に係合環状部を形成可能)
図10-5に第4実施形態を示す。図10-5(a)に示す変形例4-1、図10-5(b)に示す変形例4-2では、間隔保持部材125によって向かい合う昇降コード5の間隔が保持される。図10-5(c-1)に示すように、間隔保持部材125は、細線状部125eと、その両端に延長する細線状部125dからなる。細線状部125eと、細線状部125dの間には、基端部125bを備え、基端部125bには嵌合凹部125cが形成されている。また、細線状部125dの端部には、前記嵌合凹部125cと嵌合可能な嵌合突部125aが形成されている。図10-5(c-2)に示すように、矢印の方向に細線状部125dを曲げることによって嵌合突部125aを、嵌合凹部125cに嵌合させることによって、細線状部125dが環状部を形成する。
図10-5(a)においては、細線状部125dが形成する環状部に、スクリーン2を挟んで向かい合う昇降コード5がそれぞれ挿通することにより、間隔保持部材125によって昇降コード5の間の間隔が保持される。また、この時、間隔保持部材125は、細線状部125eの部分でスクリーン2を貫通している。
このような構成により、スクリーン2が前後方向に関して位置決めされるので、スクリーン2が適切に折り畳まれる。このため、スクリーン2の引き上げ操作時にパンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)を防止することができる。
図10-5(b)に示す変形例4-2では、糸状部125dの部分でスクリーン2を貫通している点が、図10-5(a)に示す変形例4-1と異なる。その他の構成および作用効果は同一である。
11-5.第5実施形態(独立した糸状部両端にリングと抜け止めを取着)
図10-6に第5実施形態を示す。
図10-6(a-1)~(a-2)に示す変形例5-1では、昇降コード5は、リング抜け止め付き保持部126によって保持される。図10-6(a-2)に示すように、リング抜け止め付き保持部126は、細線状部126bの一端に昇降コード挿通リング126aを備え、他端に抜け止め126cを備える。細線状部126bにより半環状の端部126dを形成し、スクリーン2に貫通させ、半環状の端部126dに昇降コード5が挿通する。昇降コード挿通リング126aには、もう一方の昇降コード5が挿通する。このような構成により、スクリーン2が前後方向に関して位置決めされるので、スクリーン2が適切に折り畳まれる。このため、スクリーン2の引き上げ操作時にパンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)を防止することができる。
図10-6(b-1)~(b-2)に示す変形例5-2では、昇降コード挿通リング126a、細線状部126bの代わりに環状部127bを用いる。環状部127bは抜け止め127aを備える。環状部127bの先端127cに昇降コード5が挿通し、環状部127bの他端において、環状部を形成する細糸を束ねて半環状に曲げることにより半環状の端部127eを形成する。その後、半環状の端部127bをスクリーン2に貫通させる。半環状の端部127eは、昇降コード5が挿通する。このような構成により、スクリーン2が前後方向に関して位置決めされるので、スクリーン2が適切に折り畳まれる。このため、スクリーン2の引き上げ操作時にパンク(スクリーンの一部が大きく逃げること)を防止することができる。
12.第12観点(昇降コード挿通部)
プリーツスクリーンの背面側のみで、たとえば特許文献3に示すようなピッチ保持コードの縦糸から突出する環状の保持部に昇降コードを挿通してプリーツの間隔を保持したり、特許文献1に開示されるような、生地に直接掛止するフックを有す環状部リーツ掛けによりプリーツスクリーンの折り目の間隔を保持する場合、昇降コードをスクリーン前後方向中央に垂下せず、スクリーンの背面側のみから垂下するとスクリーンの前後幅と同程度の前後幅があるボトムレールを前後方向に水平に支持できない。
そこで、少なくとも1本の昇降コードをスクリーンの前面側から垂下したいわけであるが、単に生地に沿って垂下すると昇降コードをガイドするものがない為、安全面(昇降コードへの引っ掛かり等)への考慮や弛みの問題(複数の生地を上下方向に中間レールを介して連結したタイプのプリーツスクリーンにおける中間レールの昇降の為の中間レール用昇降コードが上昇時ボトムレールに押し上げられて弛むような場合)を回避することが課題となる。
このような課題を解決するために、以下に示す実施形態が好適である。
第12観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持した前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するために前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードに設けた複数の保持部と、を備え、
少なくとも前記スクリーンの一方の面において前記ピッチ保持コードと昇降コード挿通部(ピッチ保持コードに設けられたピコ又はピッチ保持コードとは独立した部材であってスクリーンに取着可能で昇降コードをガイドする昇降コード挿通部材)との組み合わせにより前記スクリーンと前記ピッチ保持コードと前記昇降コード挿通部とが一体化された第一保持構造と、
第二保持構造として
(1)~(3)のいずれかの構成を備えるプリーツスクリーンを示す。
(1)前記第一保持構造と前記スクリーン幅方向に異なる位置である第二垂下位置で前記スクリーンの一方の面に沿って前記ピッチ保持コードである前記第二ピッチ保持コードを垂下し、前記第二ピッチ保持コードの保持部は、縦糸から突出した線状部材と、前記線状部材に接続された抜け止め部材と、前記縦糸から前記スクリーンの他方の面に向かって直接又は間接的に延設され前記スクリーンの他方の面に露出する環状の昇降コード挿通部と、を備え、前記線状部材が前記スクリーンを貫通し、昇降コードが前記スクリーンの他方の面において昇降コード挿通部を挿通して昇降コードが保持される。
(2)前記第一保持構造と前記スクリーン幅方向に異なる位置である第二垂下位置で前記スクリーンの一方の面に沿って前記ピッチ保持コードである前記第二ピッチ保持コードを垂下し、前記第二ピッチ保持コードに保持部を設けて前記スクリーンを直接的に保持し、前記スクリーンの前記第二垂下位置の上下方向複数段で環状部又は先端が環状になった線状部材と抜け止め有する昇降コード挿通部材を前記第二ピッチ保持コードとは独立して備え、前記環状部材又は前記先端が環状になった線状部材が前記スクリーンに貫通し、前記スクリーンの他方の面において前記環状部を昇降コードが挿通して昇降コードが保持される。
(3)前記第一保持構造と前記スクリーン幅方向に異なる位置である第二垂下位置で前記スクリーンの一方の面に沿って前記ピッチ保持コードである第二ピッチ保持コードを垂下し、環状部材又は先端が環状でコードを案内可能な部材が前記スクリーンの一方の面から他方の面に貫通し、前記第二ピッチ保持コードと他方の面に垂下された前記昇降コードとを、前記環状部材又は先端が環状でコードを案内可能な部材で直接又は間接的に保持する。
このような構成とすることにより、昇降コードをガイドすることによって、安全面(昇降コードへの引っ掛かり等)や弛みの問題(ペアタイプの中間用昇降コードの場合)を回避することが可能である。
12-1.第1実施形態(ピッチ保持コードから突出した抜け止めから環状部)
図1-11Aに第1実施形態を示す。図1-11Aの構成は第1観点第7実施形態の説明の記載の通りである。図1-11A(b)に示すように、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、ピッチ保持コード6cは、縦糸から突出し保持部を構成する糸21が縦糸に等間隔で設けられている。その糸の先端側に抜け止め23が設けられさらにそれより先端側には昇降コード挿通部25aが設けられている。昇降コード5は、昇降コード挿通部25aに挿通することでガイドされる。(第二保持構造(1)に対応する)
また、ヘッドボックス1の長手方向両端部において、第一保持構造を備える。
その結果、抜け止め23の高さ位置が所定位置に固定され、スクリーン2の折り目9の間隔が保持される。このように昇降コード5をガイドすることによって、安全面の問題(昇降コードへの引っ掛かり等)や弛みの問題(ペアタイプの中間用昇降コードの場合)を回避する。また、このような構成とすることにより、保持部が目立ちにくくなるため、いわゆるバノックを用いてスクリーン2の折り目9のピッチを保持する場合より、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
12-2.第2実施形態(ピッチ保持コードから環状部が突出)
図1-12に第2実施形態を示す。図1-12は第1観点第7実施形態変形例2の説明の記載の通りである。図1-12(a)に、変形例2を示す。本変形例では、スクリーン2の中央において、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に設けられ、昇降コード5はスクリーン2の前側に設けられる。第7実施形態の昇降コード挿通部25aの代わりに、ピッチ保持コード6の縦糸に取着された環状の昇降コード挿通部25aをこのように昇降コードをガイドする。(第二保持構造(1)に対応する)
また、ヘッドボックス1の長手方向両端部において、第一保持構造を備える。
このような構成によって、安全面(昇降コードへの引っ掛かり等)や弛みの問題(ペアタイプの中間用昇降コードの場合)を回避する。また、このような構成とすることにより、保持部が目立ちにくくなるため、いわゆるバノックを用いてスクリーン2の折り目9のピッチを保持する場合より、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
12-3.第3実施形態(折り目に、ピッチ保持コードと独立した昇降コード挿通部)
図1-13に第3実施形態を示す。図1-13は第1観点第7実施形態変形例3の説明の記載の通りである。図1-13に示すように、スクリーン2の中央において、ピッチ保持コード6とは独立して、折り目9に昇降コード挿通部25aが、抜け止め43aによって保持されている。昇降コード5は昇降コード挿通部25aを挿通する。(第二保持構造(2)に対応する)
また、ヘッドボックス1の長手方向両端部において、第一保持構造を備える。
このように昇降コードをガイドすることによって、安全面(昇降コードへの引っ掛かり等)や弛みの問題(ペアタイプの中間用昇降コードの場合)を回避する。また、このような構成とすることにより、保持部が目立ちにくくなるため、いわゆるバノックを用いてスクリーン2の折り目9のピッチを保持する場合より、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
12-4.第4実施形態(ピッチ保持コードと昇降コードに、ピッチ保持コードと独立した昇降コード挿通部が係合)
図1-14に第4実施形態を示す。図1-14は第1観点第7実施形態変形例4の説明の記載の通りである。図1-14に示すように、スクリーン2の中央において、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に設けられ、昇降コード5はスクリーン2の前側に設けられる。ピッチ保持コード6は、ピッチ保持コード6と独立した間隔保持部材44を挿通する。間隔保持部材44はスクリーン2を貫通し、逆側で昇降コード5が間隔保持部材44を挿通する。スクリーン2の貫通には保持部接触部44aを有する。(第二保持構造(3)に対応する)
また、ヘッドボックス1の長手方向両端部において、第一保持構造を備える。
このように昇降コードをガイドすることによって、安全面(昇降コードへの引っ掛かり等)や弛みの問題(ペアタイプの中間用昇降コードの場合)を回避する。また、このような構成とすることにより、保持部が目立ちにくくなるため、いわゆるバノックを用いてスクリーン2の折り目9のピッチを保持する場合より、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
12-5.第5実施形態(ピッチ保持コードから環状部が突出)
図1-15に第5実施形態を示す。図1-15は第1観点第7実施形態変形例5の説明の記載の通りである。図1-15に示すように、スクリーン2の中央において、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に設けられ、昇降コード5はスクリーン2の前側に設けられる。ピッチ保持コード6は、保持部7を等間隔で備える。保持部7は、スクリーン2を貫通し、その先端に、昇降コード5が挿通される。(第二保持構造(3)に対応する)
また、ヘッドボックス1の長手方向両端部において、第一保持構造を備える。
このような構成とすることにより、保持部が目立ちにくくなるため、いわゆるバノックを用いてスクリーン2の折り目9のピッチを保持する場合より、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
12-6.第6実施形態(両側に昇降コード)
図1-16に第6実施形態を示す。図1-16は第1観点第7実施形態変形例6の説明の記載の通りである。図1-16(a)に示すように、本変形例では、スクリーン2の中央において、ピッチ保持コード6はスクリーン2の後側に設けられ、昇降コード5はスクリーン2の前後面両側に設けられる。後側の昇降コード5と、前側の昇降コード5は、それぞれ独立した間隔保持部材44を挿通する。間隔保持部材44はスクリーン2を貫通し、スクリーン2の貫通部には保持部接触部44aを有する。(第二保持構造(3)に対応する)
また、ヘッドボックス1の長手方向両端部において、第一保持構造を備える。
このような構成とすることにより、保持部が目立ちにくくなるため、いわゆるバノックを用いてスクリーン2の折り目9のピッチを保持する場合より、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
12-7.第7実施形態(ピッチ保持コードからリングと抜け止めがそれぞれ突出)
図3-3に第7実施形態を示す。図3-3は第3観点第1実施形態変形例2の説明の記載の通りである。図3-3に示すように、昇降コード5は、昇降コード挿通リング44dと、細線状部(線状部)44と、針状部44cとを有するリング・抜け止め付き保持部44fを備える。ピッチ保持コード6は、保持部係合部44bを等間隔で備える。保持部係合部44bは、針状部44cと係合する、針状部係合孔44gを備える。針状部44cは針状部係合孔44gに挿入することで係合され、保持される。(第二保持構造(3)に対応する)
このような構成とすることにより、保持部7が目立ちにくくなるため、いわゆるバノックを用いてスクリーン2の折り目9のピッチを保持する場合より、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
12-8.第8実施形態(リング部材とピッチ保持コード保持部に昇降コード挿通)
図5-1に第8実施形態を示す。図5-1は第5観点第3実施形態の説明の記載の通りである。本実施形態では、ヘッドボックス1の長手方向両端部近傍及び中央から、スクリーン2の前後に、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持される。ピッチ保持コード6と昇降コード5は、スクリーン2を挟んで前後逆側に配置され、スクリーン2幅方向に隣り合うピッチ保持コード6又は昇降コード5はスクリーン2を挟んで互い違いに配置される。(第二保持構造(3)に対応する)
このような構成とすることにより、保持部が目立ちにくくなるため、いわゆるバノックを用いてスクリーン2の折り目9のピッチを保持する場合より、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
12-9.第9実施形態(抜け止めを室外側にのみ配置)
図21-1に第9実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6の保持部の抜け止め23および昇降コード挿通部材25の抜け止め23が、スクリーン2の室外側に保持されることを特徴とする。すなわち、抜け止めを正面側に見せず、線状部21・昇降コード5・ピッチ保持コード6の縦糸のみ室内側に見せる構造である。具体的には、ヘッドボックス1長手方向両端部の第1保持構造においては、室外側に配置さるたピッチ保持コード6の縦糸に取着された保持部7の抜け止め23は、スクリーン2を2回貫通することで室外側に保持される。また、ヘッドボックス1長手方向中央部の第2保持構造においては、室内側に配置されるピッチ保持コード6の縦糸に取着された保持部7の抜け止め23は、スクリーン2を1回貫通することで室外側に保持される。
図21-2(a)、(b)に第9実施形態のプリーツスクリーンの折り畳み時の正面図と背面図をそれぞれ示す。図21-2(a)、(b)により、背面側からのみ抜け止め23が視認されることが分かる。
図21-3に、上面視したプリーツスクリーンの抜け止め23の保持構造を示す。図中、A部分に第1保持構造、B部分に第2保持構造を示す。
次に、図21-6に変形例1を示す。第1実施形態とは、昇降コード5の垂下位置が、ピッチ保持コード6と、スクリーン2の前後方向同じ側に垂下される点が異なる。
図21-7(a)(b)に示すように、保持部が目立ちにくくなるため、いわゆるバノックを用いてスクリーン2の折り目9のピッチを保持する場合より、プリーツスクリーンの意匠性が向上する。
図21-8に示すように、拡大部Aにおいては、昇降コード5はピッチ保持コード6の保持部21を挿通し、拡大部Bにおいては、昇降コード5はピコ24を挿通する。
12-10.第10実施形態(保持構造のバリエーション)
図21-4(a)~(g)に、第1保持構造を代替可能な保持構造を列挙する。図21-4(a)においては、ピッチ保持コード6が環状の保持部21を有し、昇降コード5が環状の保持部21を挿通する。線状部21は昇降コード5側の挿通部8でスクリーン2を貫通する。図21-4(b)においては、ピッチ保持コード6が環状の保持部21を有し、昇降コード5が環状の保持部21によって形成された昇降コード挿通部25を挿通する。線状部21はピッチ保持コード6の縦糸側の挿通部8でスクリーン2を貫通する。図21-4(c)においては、ピッチ保持コード6の保持部が抜け止め23を備え、抜け止め23の先から昇降コード挿通部25が延長する。図21-4(d)においては、梯子状のピッチ保持コード6の横糸によって、昇降コード挿通部25を形成する。図21-4(e)においては、昇降コード挿通部25の抜け止め23がスクリーン2を2回貫通し、ピッチ保持コード6の抜け止めは1回のみ昇降コードを貫通する。図21-4(f)においては、昇降コード挿通部25の抜け止め23がスクリーン2を2回貫通し、ピッチ保持コード6の保持部21が、昇降コード挿通部25を形成する細糸に係合する。図21-4(g)では、ステープル150を併用しても良い。
図21-5(a)~(h)に、第2保持構造を代替可能な保持構造を列挙する。図21-5(a)においては、図21-5(a)においては、ピッチ保持コード6が環状の保持部21を有し、昇降コード5が環状の保持部21を挿通する。線状部21は昇降コード5側の挿通部8でスクリーン2を貫通する。図21-5(b)においては、ピッチ保持コード6が環状の保持部21を有し、昇降コード5が環状の保持部21によって形成された昇降コード挿通部25を挿通する。線状部21はピッチ保持コード6の縦糸側の挿通部8でスクリーン2を貫通する。図21-5(c)においては、スクリーン2を挟んで嵌合する嵌合部材により、ピッチ保持コード6の保持部7がスクリーン2の折り目に保持され、同時に昇降コード挿通部がスクリーン2に保持される。図21-5(d)においては、梯子状のピッチ保持コード6の横糸によって、昇降コード挿通部25を形成する。図21-5(e)においては、環状の間隔保持部材44を、ピッチ保持コード6の縦糸と、昇降コード5とがそれぞれ挿通する。図21-5(f)においては、第9実施形態の第2保持構造において、昇降コード挿通部材25の抜け止め23が、ピッチ保持コード6の経糸側(室外側)の折り目9に保持されている点が異なる。図21-5(g)においては、昇降コード挿通部材25としてステープル150を用いる。図21-5(h)においては、ピッチ保持コード6の保持部にダミーコード11が挿通するとともに、ピッチ保持コード6の保持部が昇降コード挿通部25を形成する。

図21-8のA部分、B部分は、それぞれ、図21-9(a)、(b)の構成、図21-10(a)、(b)の構成によって代替可能である。図21-9(a)において、ピッチ保持コード6は、抜け止め23と細線状部21を有する保持部7及びピコ24を備え、昇降コード5は、ピコ24に挿通する。図21-9(b)において、保持部7は先端に抜け止め23を備えた細線状部21を2本備える。2本の細線状部21が同一の切込み8に相通されることにより、
13.第13観点(ピッチ保持コードの保持手段)
本観点の課題は、基本形態のプリーツスクリーンと同一である。
第13観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持した前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するために前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードに設けた複数の保持部と、を備え、
ピッチ保持コードの保持部を、下記の昇降コード以外の保持手段によって保持することを特徴とするプリーツスクリーンを示す。
(1)ダミーコードを挿通して保持する
(2)スクリーンの折り目に抜け止めを係止して保持する
(3)嵌合部材と嵌合して保持する
(4)保持部と独立した抜け止め部材と係合して保持する
このようなプリーツスクリーンは、スクリーンの折り目の間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得るプリーツスクリーンを提供する。
さらには、昇降コードの昇降抵抗を低減することが可能である。
13-1.第1実施形態(ダミーコードで保持)
図1-3に第1実施形態を示す。図1-3は第1観点第2実施形態の説明の記載の通りである。
本実施形態においては、基本形態のプリーツスクリーンと異なり、ピッチ保持コード6の保持部7の環状部にダミーコード11が挿通する。このようなプリーツスクリーンは、ヘッドボックス1から吊下支持されたボトムレール(不図示)が下限状態にあるときに、昇降コード5だけでなくダミーコード11にも張力が加わることにより、ピッチ保持コード6の保持部7の環状部が位置決めされピッチが保持される。
なお、ピッチ保持コード6の保持部7は、スクリーン2の折り目9の山側から貫通しても、谷側から貫通しても良い。図1-3(a)(b)においては、スクリーン2の折り目9の谷側から貫通する。このようなプリーツスクリーンは、スクリーン2の昇降途中のダミーコード11に張力がかからない状態でも、ダミーコードがピッチ保持コード6の保持部7の抜け止め手段として働くため、スクリーン2の折り目の間隔は所定の長さより広がることなく位置決めされる。昇降途中では、ダミーコード11は緩んでピッチ保持コード6の環状部も緩み、昇降コード5をピッチ保持コード6の環状部に通しても締め付けがない。昇降コードは、スクリーン2の前後方向に関してピッチ保持コード6側で、ピッチ保持コード6の保持部7の環状部内を挿通するため、スクリーン2の折り目9の間隔を保持するときに保持部7が昇降コード5を締め付けることがないため、昇降抵抗が小さい。
また、ダミーコード11には、荷重が加わらないか、加わるとしてもその大きさは昇降コード5に加わる荷重よりも小さい。従って、ダミーコード11は、昇降コード5よりも細くして目立たなくすることができるので、美観を向上させることができる。
13-3.第3実施形態(環状部端部の抜け止めで保持)
図1-9に第3実施形態を示す。図1-9は第1観点第6実施形態の説明の記載の通りである。図1-9に示すように、ピッチ保持コード6cから等間隔で、保持部7が露出しており、保持部7の先端には抜け止め23が取着される。保持部7と抜け止め23とで形成される環状部分に昇降コード5を挿通しても良い。本実施形態においては、抜け止め23によってスクリーン2の折り目9の間隔が保持されるため、保持部7が昇降コード5を締め付けることなしにスクリーン2の折り目9の間隔を保持することが可能である。よって、スクリーン2の昇降時に昇降コード5の昇降抵抗が小さい。
13-4.第4実施形態(ピッチ保持コードから突出した抜け止めから環状部が突出)
図1-11Aに第4実施形態を示す。図1-11Aは第1観点第7実施形態の説明の記載の通りである。本実施形態においても、抜け止め23によってスクリーン2の折り目9の間隔が保持されるため、昇降コード5を締め付けることなしにスクリーン2の折り目9の間隔を保持することが可能である。よって、スクリーン2の昇降時に昇降コード5の昇降抵抗が小さい。
13-5.第5実施形態(ダミーコードで保持)
図7-1に第5実施形態を示す。図7-1は第7観点第3実施形態の説明の記載の通りである。図7-1に示すように、ピッチ保持コード6から露出する環状の保持部7を、スクリーン2に貫通させる。スクリーン2を貫通した環状の保持部7を、ダミーコード11を挿通する。本実施形態においては、昇降コード5がダミーコード11の傍らに垂下される。
保持部7のスクリーン2貫通箇所は、図7-1(c)のように挿通孔8cであってもよく、図7-1(d)のように切込み8aであってもよい。また、図7-1(e)のように、ダミーコード11はピコ24を有しても良い。ピコ24を昇降コード5が挿通することが可能である。
13-6.第6実施形態(抜け止め部材で保持)
図8-1~図8-5に第6実施形態を示す。図8-1~図8-5は第1観点第8実施形態および変形例の説明の記載の通りである。図8-1(b)に示すように、係合抜け止め91に保持部7の端部を係合させることにより抜け止めを行う。このため、ピッチ保持コード6の保持部7を挿通する昇降コード5を締め付けることがなく、スクリーン2の昇降時に昇降抵抗が小さい。
また、図8-2~図8-5に示すような、抜け止め手段を用いることも可能である。いずれの抜け止め手段を用いた場合であっても、ピッチ保持コード6の保持部7を挿通する昇降コード5を締め付けることがなく、スクリーン2の昇降時に昇降抵抗が小さい。
13-7.第7実施形態(本観点を応用可能な実施形態)
図13-1、図13-4、図14-1、図15-1に第7実施形態を示す。図13-1、図13-4、図14-1、図15-1は第19観点、第20観点、第21観点の各実施形態の説明の記載の通りである。
図13-1は、ピッチ保持コードの保持部130cを、スクリーンの折り目に抜け止め130bを係止して保持するものである。
図13-4は、ピッチ保持コードの保持部134bを、スクリーンの折り目に抜け止め134bを係止して保持するものである。
図14-1は、ピッチ保持コードの保持部133cを、スクリーンの折り目に抜け止め133bを係止して保持するものである。
図1-7Cのように、保持部7がスクリーン2を挿通する場所は任意である。
14.第14観点(ピッチ保持コード縦糸がスクリーンを挿通)
スクリーンの折り目間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減することが課題である。
第14観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持した前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するために前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードに設けた複数の保持部と、を備え、
前記ピッチ保持コードの縦糸がスクリーンを貫通し、さらに前記保持部に前記昇降コードを挿通したプリーツスクリーンを示す。
このようなプリーツスクリーンは、スクリーンの折り目間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得る。また、ピッチ保持コード6をスクリーン2に貫通させることが1工程で行えるため、従来の保持部をひとつずつスクリーンに貫通させるプリーツスクリーンと比較して、プリーツスクリーンの製造方法が容易である。
14-1.第1実施形態(ピッチ保持コードがスクリーンを挿通)
図11-1に第1実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6がプリーツスクリーン2の各段に2箇所に設けられた切込み8a、8bを挿通し、ピッチ保持コード6から突出して形成された環状の保持部7が昇降コード5を挿通する。切込み8a、8bはスクリーン2の中央でなく昇降コード5垂下側に偏芯して設けられている。このため、対応する長さのピコ24の長さが短くできるため、ピッチ保持コード6をスクリーン2に貫通させた時にピコ24がスクリーン2の折り目から抜けた状態で保たれる。保持部7は、環状であり、保持部7を昇降コード5が挿通することによりスクリーン2の折り目の間隔が保持される。スクリーン2の折り目の各段における下方の切込み8b下方からスクリーン2を保持し、プリーツスクリーンの折り目9を一定間隔に保つ。ピッチ保持コード6の縦糸の断面はスクリーン2の幅方向がスクリーン2の奥行き方向より長く形成されている。ピッチ保持コード6は、スクリーン2の幅方向に縦糸の幅より僅かに長く線状に形成された切込み8に挿通される。昇降コード5とピッチ保持コード6とがプリーツスクリーンの前後方向に隔たれて吊り下げられる。
上記のような構成としたプリーツスクリーンでは、昇降コード5をスクリーン2に設けた挿通孔とピッチ保持コード6の双方に挿通する必要がない為、昇降コード5の挿通工数が低減される。挿通孔8は線状の切り込みであるため昇降コード5挿通孔よりも光漏れが低減される。昇降コード5を垂下していない面からはピッチ保持コード6の縦糸が切り込み8a、8bの間のみ露出するだけであるため、意匠性に優れる。
14-2.第2実施形態(ピッチ保持コードがスクリーンを挿通するプリーツスクリーンの製造方法)
図11-2(a)~(e)には、第1実施形態のプリーツスクリーンの製造方法を示す。図11-2(a)はプリーツ加工済みのスクリーン2を示す。図11-2(b)はスリット加工を施す工程を示す。スリット加工はレーザーカッターにより一括して行うこともできる。図11-2(f)にスリット加工によりスリット8aが複数形成されたスクリーン2の上面図を示す。図11-2(c)、(d)はスリット加工により形成された切込み8aに、環状の保持部7を有するピッチ保持コード6を挿通する工程を示す。図11-2(c)(d)の工程ではスクリーン2をスクリーン2のピッチの間隔よりも開いた状態に保持しながら行う。図11-2(e)最後に環状の保持部に昇降コード5を挿通する工程を示す。
本実施形態によりプリーツスクリーンにピッチ保持コード6を挿通する工程が具体化されている。図11-2(c)に示すようにピッチ保持コード6の挿通は一工程で行うことができるため、製造が容易である。
15.第15観点(折り目の上下方向にピッチ保持コード挿通)
スクリーンの折り目の間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得るプリーツスクリーンを提供することが課題である。
第15観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持した前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するために前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードに設けた保持部と、を備え、
ピッチ保持コードの保持部は、スクリーンに保持部を挿通した状態で保持部がスクリーンから抜けることを防止する抜け止めを先端に備え、前記保持部がスクリーンの折り目近傍の複数の挿通孔を上下方向に挿通したことを特徴とするプリーツスクリーンを示す。
スクリーンの折り目の間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得るプリーツスクリーンを提供する。
15-1.第1実施形態(折り目の上下方向に抜け止めを取着したピッチ保持コード挿通)
図1-8、図1-9、図1-10は第1観点各実施形態の説明の記載の通りである。
15-2.第2実施形態(折り目の上下方向に樹脂成形の抜け止め)
図12-1(a)に、第2実施形態を示す。本実施形態では、スクリーン2の折り目の近くに挿通孔8c、8dを設けている。スクリーン2の前後面いずれかに、ピッチ保持コード6が垂下されており、ピッチ保持コード6は先端に抜け止め140bがついた細線状部140aが固定されている(図示しないが、ピッチ保持コード6の縦糸方向に等間隔で複数ある)。細線状部140aは樹脂成形されていてよい。抜け止め140bはスクリーン2の折り目9を上側から下側に向かって貫通する。図12-1(b)に示すように、抜け止め140bはT字型をしているため、スクリーン2の切込み8に対して保持される。本実施形態では、折り目9の上側の生地の自重で、その折り畳み角度が狭まる。これにより、挿通孔からの光洩れが目立たなくなる。
図12-2(a)に、第2実施形態変形例1を示す。本実施形態では、スクリーン2の折り目の近くに挿通孔8c、8dを設けている。スクリーン2の前後面いずれかに、ピッチ保持コード6が垂下されており、ピッチ保持コード6は等間隔で先端に抜け止め141bがついた細線状部141cが固定されている。細線状部141cは樹脂成形されていてよい。抜け止め141bはスクリーン2の折り目9を下側から上側に向かって貫通する。図12-2(b)に示すように、抜け止め141bはT字型をしているため、スクリーン2の切込み8に対して保持される。本実施形態では、折り目9の上側の抜け止め141bが折り目9を下側に押し付けるので、その折り畳み角度が狭まる。これにより、挿通孔からの光洩れが目立たなくなる。
16.第16観点(保持部がスクリーンを2箇所以上貫通して抜け止めされる)
スクリーンの折り目の間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得るプリーツスクリーンを提供することがである。
第16観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持した前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するために前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードに設けた複数の保持部又は昇降コード挿通部と、を備え、
スクリーンの折り目の位置を保持するために、前記ピッチ保持コードに設けられた保持部又は昇降コード挿通部がスクリーンを2箇所以上貫通し抜け止めされることを特徴とするプリーツスクリーンを示す。
このようなプリーツスクリーンでも、光洩れが防止される。またピッチ保持コード又は昇降コード挿通部の抜け止めが抜けにくい。
スクリーンの折り目の間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得るプリーツスクリーンを提供する。
16-1.第1実施形態(ピッチ保持コードと保持部が折り目を固定)
図1-5に第1実施形態を示す。図1-5は第1観点第4実施形態の説明の記載の通りであり、スクリーン2の折り目9には複数の切込み8a、8bが設けられている。保持部を形成する抜け止め23は、スクリーン2に設けられた複数の切込み8a、8bを貫通し、スクリーンの折り目9の山側部分で抜け止め23が保持される。従って、保持部を形成する細線状部(線状部)21はU字を形成して2箇所の孔を挿通した状態となる。このようなプリーツスクリーンでも、光洩れが防止される。またピッチ保持コード又は昇降コード挿通部の抜け止めが抜けにくい。
16-2.第2実施形態(本観点を応用可能なプリーツスクリーン)
図1-7~図1-10、図7-6、、図9-4、図12-1、図12-2、図13-3に第2実施形態を示す。図1-7~図1-10、図7-6、図9-3、図9-4、図12-1、図12-2は第1観点、第6観点、第7観点、第9観点、第15観点の各実施形態の説明の記載の通りである。図13-3は、後述の第19観点の各実施形態の説明の記載の通りである。
図1-7は、保持部7がスクリーン2を挿通孔8c、8dで2箇所貫通している。
図1-8は、保持部に相当する細線状部(線状部)21がスクリーン2を挿通孔8c、8dで2箇所貫通している。
図1-9は、保持部7がスクリーン2を挿通孔8c、8dで2箇所貫通している。
図1-10は、保持部に相当する細線状部21がスクリーン2を挿通孔8c、8dで2箇所貫通している。
図7-6は、保持部に相当する環状部材80が、スクリーン2を挿通孔8c、8dで2箇所貫通している。
図9-4は、保持部7がスクリーン2を2箇所貫通している。
図12-1は、保持部140aが、スクリーン2を挿通孔8c、8dで2箇所貫通している。
図12-2は、保持部141aが、スクリーン2を挿通孔8c、8dで2箇所貫通している。
これらの実施形態についても、保持部7又は対応する部材が、スクリーン2を複数回にわたって貫通する。したがってまたピッチ保持コード又は昇降コード挿通部の抜け止めが抜けにくい。
図1-7Cのように、保持部7がスクリーン2を挿通する場所は任意である。
17.第17観点(線状部と抜け止めを手段により昇降コード挿通部を形成)
第17観点は、線状部と抜け止め手段により昇降コード挿通部を形成するプリーツスクリーンを示す。
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンの折り目に対し略直交する方向に沿って配設され、且つ前記スクリーンと相対移動可能な昇降コードと、
前記スクリーンに貫通される柔軟な線状部を有するスクリーン貫通部材とを備え、
前記線状部は、前記昇降コードを保持する昇降コード保持部とを備え、
前記線状部は、下記1)~4)のいずれかの構成により前記昇降コードを保持する昇降コード保持部となり、
前記昇降コードが前記スクリーンから離間する方向に移動して前記線状部が前記スクリーンから抜けることを防止する抜け止めを前記スクリーン貫通部材自身が有するか、又は他の部材と共に抜け止め手段として機能することを特徴とするプリーツスクリーンを示す。
1)前記線状部自身が前記昇降コード側周を囲う、2)前記線状部と前記スクリーン貫通部材の一部とで前記昇降コード側周を囲う、3)前記線状部と前記スクリーンの貫通部又は前記スクリーンの折り目とで前記昇降コード側周を囲う、4)前記線状部と前記スクリーン貫通部材の一部と前記スクリーンの貫通部又は前記スクリーンの折り目とで前記昇降コード側周を囲う。 また、前記抜け止めをピッチ保持コードの縦糸とし、前記線状部をピッチ保持コードの縦糸から等間隔で環状に突出する保持部とし、スクリーンに対し折り目の側方から挿通孔に前記線状部を挿通する構成が好ましい。
また、線状部の両端に抜け止めを備え、スクリーンの折り目の側方から挿通孔に前記線状部を挿通する構成が好ましい。
また、前記スクリーン貫通部材は、繊維を編み込んで硬化させた帯状の抜け止めを有し、線状部が前記抜け止め中央部から環状に突出する構成を備えることが好ましい。 また、前記スクリーン貫通部材は、合成樹脂の一体成型により成形され、前記線状部の両端に備えた抜け止めの角部から前記線状部を突出させ、スクリーンに挿通させた状態で前記抜け止めの一辺が重なるように構成する、備えることが好ましい。
また、前記スクリーン貫通部材は、スクリーンの折り目に沿う横糸を備え、線状部から成るピコが前記横糸から昇降コード垂下位置において折り目から突出するように構成したことを特徴とする。
また、前記スクリーン貫通部材は、線状部から成る環状部材とし、スクリーンに対し2箇所の挿通孔から挿通され、同一の昇降コードに挿通され抜け止めされることを特徴とする。
また、前記スクリーン貫通部材は、帯状の抜け止めから線状部から成る環状の挿通部が複数突出するよう構成し、スクリーンに対し2箇所の挿通孔から挿通され、同一の昇降コードに挿通され抜け止めされることを特徴とする。
また、前記スクリーン貫通部材は、端部がスクリーンを貫通し自身の中央部に形成された係止部に貫通した先端部を係止することにより環状部を形成し、環状部が昇降コードの側周を覆うことを特徴とする。
また、上記各構成における抜け止めのスクリーンに当接する辺に摩擦抵抗を付与する突起を設けたことを特徴とする。
また抜け止めを挟まないことが好ましい。
このようなプリーツスクリーンは、昇降コードの昇降によるスクリーンの折り目の摩耗を防止する。また、保持部が目立たないためプリーツスクリーンの意匠性が向上する。
17-1.第1実施形態(線状部と抜け止めを有する部材)
図7-2に第1実施形態を示す。図7-2は第7観点第3実施形態変形例1の説明の記載の通りである。挿通孔8cを貫通した状態でスクリーン2の折り目9の一側にU字状態となって突出した線状部70c(図7-2(c)参照)と挿通孔8cとで平面視で閉空間が形成される(図7-2(b)参照)。そして垂下された昇降コード5はその閉空間に挿入される。ピッチ保持コード6の線状部70bが昇降コード5側に引かれても、一対の抜け止め70aがスクリーンに当接することによって、抜け止め手段として作用する。昇降コード5を引き上げ又は引き下げてスクリーンの開度を調節する際に、前記閉空間と昇降コードとの間では相対移動が生じる。しかし、従来の図14-2(c)に示すスクリーンに直接形成された昇降コード孔2a、つまり周縁全周が昇降コードと摩擦しうる態様とは異なり、本実施例ではスクリーンと接触し得る箇所は僅かに挿通孔8c周縁だけであるためスクリーンの磨耗を低減することができる。
17-2.第2実施形態(本観点を応用可能なバリエーション)
本発明を応用可能な他の観点の各実施形態、図1-1、図1-2、図1-7、図1-9、図1-13~図1-16、図3-1、図3-4、図4-3、図6-5、図6-8、図7-3~図7-7、図8-1~図8-4、図9-1、図9-2、図10-1~図10-6、図1~図33に第2実施形態を示す。各図は、第1観点、第3観点、第4観点、第7観点、第9観点、第10観点の各実施例の説明の記載の通りである。これらのプリーツスクリーンは、糸状部(線状部)と抜け止めとを有する部材で昇降コード挿通部を含む。このような構成により、昇降コードの昇降によるスクリーンの折り目の摩耗を防止する。また、保持部が目立たないためプリーツスクリーンの意匠性が向上する。
本発明を応用可能な他の観点の各実施形態においては、ピッチ保持コードの縦糸が抜け止め手段に相当するものがある。その場合、スクリーン2の保持部挿通孔においてピッチ保持コードの縦糸が保持部にに引っ張られても、ピッチ保持コードの縦糸は挿通孔から抜けることはない。
図1-1においては、図1-1領域Aの拡大図に示すように、ピッチ保持コードの保持部は柔軟な線状部からなり、挿通孔8を貫通した状態でスクリーンの折り目の背面側にU字状態となって突出した線状部と挿通孔8とで平面視で閉空間が形成される。そして垂下された昇降コード5はその閉空間に挿入される。ピッチ保持コードの線状部が昇降コード側に引かれても、ピッチ保持コードの縦糸6がスクリーンに当接することにより抜け止め手段として作用する。昇降コードを引き上げ又は引き下げてスクリーンの開度を調節する際に、折りたたまれるまで、スクリーン折り目での線状部と昇降コードとの間では相対移動が生じる。しかし、従来の図14-2(c)に示すスクリーンに直接形成された昇降コード孔、つまり周縁全周が昇降コードと摩擦しうる態様とは異なり、本実施例ではスクリーンに形成された孔と接触し得る箇所は僅かに挿通孔8周縁だけであるためスクリーンの磨耗を低減することができる。
図1-2においては、ピッチ保持コードが保持部を介して昇降コードに引かれてもピッチ保持コードの縦糸がスクリーンの折り目に当接することにより抜け止め手段として作用する。本実施例ではスクリーンに形成された孔と接触し得る箇所は僅かに挿通孔8b周縁だけであるためスクリーンの磨耗を低減することができる。
図1-7においては、ピッチ保持コードが昇降コードにより(図では右下方向に)引かれてもピッチ保持コードの縦糸がスクリーンの折り目に当接することにより抜け止め手段として作用する。
図1-9においては、ピッチ保持コードの線状部の端部に抜け止め23を設けることにより抜け止めとしている。仮に昇降コードにより図1-9(a)において右方向に引っ張られても折り目部から2本の糸7は右上方向に抜けることはない。また、右方向から見てピッチ保持コード縦糸は露出するものの挿通部は線状であり目立たず意匠性が向上する。また、挿通孔は昇降コードとの間に折り目が介在物として介在するため非接触となり挿通孔の磨耗が防止される。
図1-13においては、幅方向中央部において、スクリーンの前後方向における部屋内側方向に昇降コードにより昇降コード挿通部の環状部が引かれても、昇降コード挿通部の抜け止め43a(抜け止め手段)が生地に係合し部屋内側に抜けることが無い。
図1-14においては、ヘッドボックス1の幅方向中央部において、昇降コードにより環状部環状部44が、スクリーン2の前後方向における部屋内側方向に引かれても、昇降コード挿通部である環状部44に挿通されたピッチ保持コードの縦糸(抜け止め手段)がスクリーン2に係合し、環状部44が部屋内側に抜けることが無い。
図1-15においては、幅方向中央部において、昇降コードにより環状部が、スクリーンの前後方向における部屋内側方向に引かれても、環状の保持部と一体のピッチ保持コードの縦糸(抜け止め手段)又はピッチ保持はしない多数の環状部を備えた昇降コード挿通部材の縦糸(抜け止め手段)が生地に係合し部屋内側に抜けることが無い。
図1-16においては、ヘッドボックス1幅方向中央部において、昇降コードにより環状の保持部7が、スクリーン2の前後方向における部屋内側方向に引かれても、環状の保持部に挿通された背面側昇降コード(抜け止め手段)が生地に係合し部屋内側に抜けることが無い。部屋内側の昇降コードは挿通孔と接触する可能性はあるが、従来のスクリーンに直接形成された昇降コード孔、つまり周縁全周が昇降コードと摩擦しうる態様とは異なり、本実施例ではスクリーンに形成された孔と接触し得る箇所は僅かに挿通孔周縁だけであるためスクリーンの磨耗を低減することができる。
図3-1及び図3-2においては、昇降コードにより環状部が、スクリーンの前後方向における昇降コード垂下側方向(図で左方向)に引かれても、環状部に係合したピッチ保持コード縦糸(抜け止め手段)が生地に係合し部屋内側に抜けることが無い。
図3-4においては、昇降コードにより環状部が、スクリーンの前後方向における昇降コード垂下側方向(図で右方向)に引かれても、環状部に一体のピッチ保持コード縦糸(抜け止め手段)が生地に係合し部屋内側に抜けることが無い。
図4-1及び図4-3Cにおいては、スクリーンの前後方向における昇降コード垂下側方向(図で左上方向)に昇降コードにより半環状部が引かれても、半環状部に一体のピッチ保持コード縦糸(抜け止め手段)が生地に係合し部屋内側に抜けることが無い。
図4-2においては、スクリーンの前後方向における昇降コード垂下側方向(図で左上方向)に昇降コードにより半環状部が引かれても、半環状部に一体のピッチ保持コード縦糸及び抜け止め23とが抜け止め手段となって、生地に係合し部屋内側に抜けることが無い。 図6-7においては、スクリーンの前後方向における昇降コード垂下側方向(図で左方向)に昇降コードにより保持部7が引かれても、7を挟着した455が抜け止め手段として作用するとともに、仮に挿通孔に対し保持部7が滑ったとしても保持部7と一体的なピッチ保持コード縦糸が抜け止め手段となって、生地に係合し部屋内側に抜けることが無い。
図6-8においてはテーフ゜6aが抜け止め手段であり、昇降コードにより環状の保持部7が引かれても環状の保持部7が昇降コード側に抜けることは無い。
図7-3においては抜け止め部71aが抜け止め手段である。
図7-3においては抜け止め部72aが抜け止め手段である。
図7-5においては抜け止め部73、73aが抜け止め手段である。
図7-6においては閉空間80a及び閉空間80bに挿入された昇降コード5自身が抜け止め手段である。
図8-1においては環状部に係止した抜け止め部91が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6の縦糸は露出しているものの、保持部7は細く目立たない。また、昇降コードは平面視で生地の山と縦糸と2本の糸による閉空間にガイドされピッチ保持コードの保持部7の挿通孔には非接触であり挿通孔がほつれることがない。
図8-2においては環状部に係止した抜け止め部92が抜け止め手段である。
図8-3においては環状部に係止した抜け止め部93が抜け止め手段である。
図8-4においては環状部にかしめたカシメ部94が抜け止め手段である。
図9-1においては抜け止め部74aが抜け止め手段である。図7-2の態様に比較すると、糸状部(線状部)74bが長いが、これは昇降コード垂下側から見て谷となる箇所に昇降コード挿通部を設ける場合に適している。抜け止め74aが抜け止め手段として作用するため、昇降コードに74aが引かれても(9-1図(g)の右下方向)昇降コード垂下側に抜けることはない。また、畳み込み時あたかも昇降コードのみしか視認されない外観となり意匠性が向上する。また、抜け止め74aの厚みを糸状部より増しても生地の間に抜け止めが入らないため畳み込み寸法が増大することがない。
図9-2は図7-2と同様の効果がある。
図10-1においては、中央部においては、図1-13同様の効果を奏する。両端部においては部屋内側及び部屋外側に垂下された一対の昇降コードが、一方が他方側に対し抜け止め手段である。意匠性が向上し、挿通孔の磨耗が抑制される点も図1-16の態様と同様である。
図1~図33においてはピッチ保持コード6、6aの縦糸及びテープ状部が抜け止め手段に相当し、保持部7がスクリーン貫通部材に相当する。
また、図7-6、図7-6B、図7-6C、図1-13(c)、図9-1、図16-1、図16-2、図16-3、図16-3A、図16-3B、、図16-4、図18-8(h)、図18-8(i)、図18-10(e)、図18-11(d)、図20-1、図20-2に記載の実施形態において、抜け止めを挟まなくてもよい。
18.第18観点(スクリーンに昇降コードを挿通した箇所を隠蔽) 特許文献1に於いては、昇降コード挿通孔又はピッチ保持コード挿通孔から室内への外光の洩れがある。本観点では、このような外光の洩れを防止することが課題である。
第18観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持した前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するために前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードに設けた複数の保持部と、を備え、
前記スクリーンは、その折り目の近くに昇降コード挿通孔を設け、前記昇降コードが前記昇降コード挿通孔を挿通し、挟着部材で昇降コードを挿通した箇所を隠蔽するプリーツスクリーンを示す。 このようなプリーツスクリーンは、遮蔽性を高め光洩れを防止する。
18-1.第1実施形態(スクリーンに昇降コードを挿通した箇所を挟み込み隠蔽)
図9-3、図9-4は、第6観点、第9観点の各実施例の説明の記載の通りである。
図9-3に示すように、スクリーン2の折り目9近くに、昇降コード孔を形成し、昇降コード5が挿通する。昇降コード5の挿通孔が挟着部材454bによって挟み込みによって閉じられる。生地の厚みと挟着部材の開口部の厚みの関係、挟み込み位置の場所
昇降コード5の位置に挟着部材を押しこむ。このように折り目を挟着することで、昇降コード挿通孔からの光洩れが防止される。
図9-4に示すように、スクリーン2の側面にピッチ保持コード6が垂下される。ピッチ保持コード6は等間隔で保持部7を備え、保持部7の先端には抜け止め23が設けられる。抜け止め23はスクリーン2の折り目9を複数の孔で挿通し、スリット付き挟着部材455によって挟着される。スリット付き挟着部材455は、スクリーン2の折り目9を挟着する挟着部455bと、保持部7が挿通するスリット455cを備える。このように折り目を挟着することで、昇降コード挿通孔からの光洩れが防止される。
図3-6に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸に取着された保持部7の先端の抜け止め454cを、嵌合受け部454bによって嵌合する場合は、嵌合受け部が生地をの逆側に迄及んで生地の織り目の上側と下側とが接触する場合は、光漏れが防止される。
なお、嵌合芯部材が不透明な部材で形成されていた場合は、嵌合受け部材がスクリーンの逆側でスクリーンを完全に遮蔽する構成になっていなくても同様の効果を得ることができる。
図6-7に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸に取着された保持部7は、スクリーン2を貫通する。この貫通孔は、挟持部材455aによって、挟みこみされることにより、貫通部からの外光の漏れが防止される。
これらは、図20-1、図20-2、図20-3にも適用可能である。
19.第19観点(スクリーンを貫通容易な抜け止め) 特許文献3においては、昇降コード挿通部の抜け止めを引っ張りで挿通することが課題である。また、プリーツの山側から谷側に向ってバノックの針を刺す場合は挿入しにくい。
第19観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するために前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コード又は昇降コード挿通部と、
前記ピッチ保持コードから突出し先端に抜け止めを設けた複数の保持部と、を備え、
前記抜け止めは、引っ張りによって、前記抜け止めがスクリーンに対して直交するように、
抜け止めと引っ張り応力を受ける部分の少なくとも一部が偏芯していることを特徴とするプリーツスクリーンを示す。
このようなプリーツスクリーンは、保持部をスクリーンに挿通することが容易である。
19-1.第1実施形態(細線状部との付け根で回動可能な抜け止め)
図6-6に第1実施形態のプリーツスクリーンの一部を示す。図6-6に示すように、ピッチ保持コード6は、細線状部(線状部)64cが露出しており、図示しないがピッチ保持コード6の縦糸に等間隔で露出しており、細線状部64cには抜け止め64bを備える。抜け止め64bからは更に環状延長保持部64aが形成される。環状延長保持部64aの両端は、それぞれ、抜け止め64bの抜け止め端部64eと抜け止め中央部64dで抜け止め64bと一体となって接続されている(或いは織り込まれていてもよい)。
針加工のときは、抜け止めに、環状延長保持部材64aが偏芯して形成されているため、スクリーン2に環状延長保持部64aを挿通するときに、環状延長保持部64aを引っ張ることで、抜け止め端部64eが引っ張られ、抜け止め64bが傾き、抜け止め64bが、生地に対して直交することが可能である。これより、環状延長保持部64aを引っ張るだけで、容易にスクリーン2に抜け止め64bを挿通することができる。このようなピッチ保持コードを使用したプリーツスクリーンは、保持部をスクリーンに挿通することが容易である。
抜け止めは、細長いため、引っ張りを加える事でスクリーン2に対して直交させると、スクリーン2の挿通孔に対する抜け止めの断面積が小さく、スクリーン2を容易に挿通する。スクリーン2を挿通後、引っ張りが加わらない状態では、スクリーン2に対して直交しないため、スクリーン2の挿通孔に対する抜け止めの断面積が大きく、抜け止めとして作用する。
19-2.第2実施形態(先端部が尖った回動可能な抜け止め)
図13-1に第2実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6から細線状部130cが露出しており、図示しないがピッチ保持コードの縦糸に等間隔で露出し、細線状部130cは先端に抜け止め130bを備える。抜け止め130bの形状は円筒状であり、抜け止め130bの一端は円錐状状に尖った鋭角端部130eであり、抜け止め130bの他端は円筒状の円筒状端部130dに成形されている。抜け止め130bは、鋭角端部130eと円筒状端部130dでそれぞれ環状延長保持部130aの端部が接続されている。また、円筒状端部130dは、細線状部130には、ピッチ保持コード6から延長した細線状部130cが接続されている。
抜け止め130bを、スクリーン2に貫通するときは、例えばべら針31などで引っ掛けて引っ張ることによって、環状延長保持部130aをスクリーン2を貫通させる。環状延長保持部130aは引っ張られると、抜け止め130bが細線状部130c、環状延長保持部130aと一直線上に並ぶため、抜け止め130bをスクリーン2に貫通することが容易である。本実施形態では、抜け止め130bがスクリーン2を貫通するとき、鋭角端部130e側がスクリーン2を貫通するため、スクリーン2への引っ掛かりが少ない。なお、針加工によって、押しながら環状延長保持部130aをスクリーンに貫通させることも可能である。
19-3.第3実施形態(昇降コード挿通部付きの抜け止め)
図13-2に第3実施形態を示す。本実施形態では、昇降コード5は昇降コード挿通孔付き抜け止め131を有する。昇降コード挿通孔付き抜け止め131は、昇降コード挿通孔131eを有する平板部分131dを有する。線状部分131cと、その先端に円筒形状の抜け止め131bとを有する。線状部分131cは円筒形状の抜け止め131bの略中央部分に接続される。抜け止め131bの一端からは環状延長保持部131aを有する。
抜け止め131bをスクリーン2に挿通する時は、環状延長保持部131aをべら針31などで引っ掛けて引っ張るとき、抜け止め131bの端部がスクリーン2に垂直になるので抜け止め131bが容易である。昇降コード挿通孔131eは、昇降コードの直径よりも大きく、摩擦抵抗を生じることなく昇降コードをガイドする。
具体的には、図13-2(a)、(b)、(c)のステップで保持部を綜通する。ずなわち、図13-2(a)において、環状延長保持部131aにべらばり(不図示)の糸保持部を係合する。図13-2(b)において、針を引っ張ることにより環状延長保持部131aを、スクリーン2に貫通させる。図13-2(c)において、べらばりと環状延長保持部131aの係合を外すことにより、抜け止めがスクリーン2の折り目の谷側に保持される。
19-4.第4実施形態(係合孔付抜け止め)
図13-3に第4実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6から細線状部132cが露出しており、図示しないがピッチ保持コードの縦糸に等間隔で露出し、細線状部132cは先端に抜け止め132bを備える。抜け止め132bは、端部の近傍に、係合孔132aを設ける。係合孔132aは、たとえばべら針31を係合可能な直径の大きさである。べらばりを係合してスクリーン2を貫通可能である。
このような抜け止めは、針加工によって一工程でスクリーン2を貫通可能だから、スクリーン2への貫通が容易であるため、プリーツスクリーンの製造が容易である。
19-5.第5実施形態(傾斜可能な抜け止め)
図13-4に第5実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6縦糸から短い保持部134cと長い保持部134aが突出し、それぞれの保持部は抜け止め134bの異なる端部と接続される。すなわち、抜け止め134bは、抜け止め134bの端部でそれぞれ長い保持部134a、短い保持部134cと接続し、全体として環状となっている。
図13-4(a)~(c)に示すように、保持部134aを、たとえばべら針31で引っ掛けると、引っ張りを加えることで抜け止め134bがスクリーンに対して垂直となるため、容易にスクリーン2に貫通することが可能である。スクリーン2の谷側部分に抜け止め134bが係止される。
なお、針加工によって、押しながら環状延長保持部130aをスクリーンに貫通させることも可能である。
図13-4(d)~(f)に示すように、保持部134aの短い側の糸を切断することで、スクリーン2の山側部分に抜け止め134bが係止される場合に、同じ保持部を試用しながら縦糸と保持部の間隔に対応することができる。
19-6.第6実施形態(回転可能な抜け止め)
図13-5に第5実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6から細線状部133cが露出しており、図示しないがピッチ保持コードの縦糸に等間隔で露出し、環状の細線状部133cは先端に円柱状の抜け止め133bを備える。抜け止め133bは、円筒状の中央部に細線状部挿通孔133aを形成される。細線状部挿通孔133aに、細線状部133cが挿通し、抜け止め133bは細線状部挿通孔133aを軸に、ピッチ保持コード6の細線状部133cに対して自由に回転可能となっている。さらに抜け止め133bは係合部133dを備える。係合部133dを引っ張ることで、抜け止め133bを容易にスクリーン2に貫通することが可能である。このような抜け止めは、スクリーン2への貫通が容易であるため、プリーツスクリーンの製造が容易である。
20.第20観点(付け根に対し回転可能な抜け止め) 特許文献3においては、昇降コード挿通部の抜け止めを引っ張りで挿通することが課題である。また、プリーツの山側から谷側に向ってバノックの針を刺す場合は挿入しにくい。
第20観点は、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持した前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するために前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードから突出し先端に抜け止めを設けた少なくとも1つの保持部と、を備え、
前記抜け止めは、抜け止めと基端部とがスクリーンに直交する面内で自由に相対回転するため、スクリーンに対して直交する特徴とするプリーツスクリーンを示す。 このようなプリーツスクリーンは、保持部をスクリーンに挿通することが容易である。
20-2.第2実施形態(細線状部挿通孔で回転可能な抜け止め)
図14-1に第2実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6の縦糸から細線状部133cが図示しないが、等間隔で露出し、環状の細線状部133cは先端に円柱状の抜け止め133bを備える。抜け止め133bは、円筒状の中央部に細線状部挿通孔133aを設ける。細線状部挿通孔133aに、細線状部133cが挿通し、抜け止め133bは細線状部挿通孔133aを軸に自由に回転可能となっている。このような抜け止めは、スクリーン2への貫通が容易であるため、プリーツスクリーンの製造が容易である。
なお、細線状部には、図1-9に示すように昇降コードを挿通してよい。
細線状部に代えて、柔軟性がない基端部に対して回転可能に形成されていても良い。この回転軸は、スクリーンと平行な面内に存在して、回転面がスクリーンに直交するものである。
20-3.第3実施形態(細線状部挿通孔で回転可能な抜け止め)
図13-4に第3実施形態を示す。図13-4は、第19観点第5実施形態の説明の記載の通りである。ピッチ保持コード6は短い保持部134aと長い保持部134aを有し、それぞれの保持部は抜け止め134bの異なる端部と接続される。すなわち、抜け止め134bは、抜け止め134bの端部でそれぞれ長い保持部134a、短い保持部134bと接続し、全体として環状となっている。このような抜け止めは、スクリーン2への貫通が容易であるため、プリーツスクリーンの製造が容易である。
21.第21観点(折り目の糸を切らない保持部等の挿通孔)
特許文献1のプリーツスクリーンでは、スクリーン(生地)に昇降コードを挿通する為の孔加工を行っていたため、従来は、図14-2(c)に示すように、昇降コード孔の周縁の糸が全周が切断され昇降に伴う摩擦に対し弱く、糸がほつれて摩耗しやすくなっていた。また、スクリーンに柄がある場合に昇降コード挿通孔の面積だけ欠落することとなり意匠性を損なっていた。
第21観点は、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンをに対し相対移動する昇降コードと、
前記スクリーンに貫通される柔軟な線状部を有するスクリーン貫通部材とを備え、
前記スクリーンは、織物であり、
前記線状部は、前記スクリーンに貫通した状態で環状となり前記昇降コードを保持する昇降コード保持部とを備え、前記スクリーンを構成する糸を切ることなく、前記スクリーンを貫通して前記昇降コード保持部を形成するプリーツスクリーンを示す。
さらには、前記スクリーン貫通部材はピッチ保持コードであることを特徴とする。
さらには、前記スクリーン貫通部材は抜け止めを備えた昇降コード挿通部材であることを特徴とする。
さらには、前記織物の縦糸及び横糸を切らないことを特徴とする。
さらには、前記織物の折り目を横糸間に形成し折り目に前記線状部を挿通することを特徴とする。
さらには、前記織物への貫通を針加工により行うことを特徴とする。さらには、前記織物の針加工前の元の状態にある縦糸及び横糸を針加工により押し広げて線状部を挿通したことを特徴とする。
さらには、前記織物の横糸をひご状として前記ひご間に針を挿通することにより前記線状部を挿通することを特徴とする。
さらには、前記織物の密織部と粗織部を形成して粗織り部に前記針を挿通することにより前記線状部を挿通することを特徴とする。
このようなプリーツスクリーンは、糸の切れ目を有さない昇降コード挿通部を有する為、昇降コードと相対移動するスクリーンのの摩耗が防止される。
21-1.第1実施形態(折り目の糸を切らない保持部等の挿通孔)
図14-2に第1実施形態を示す。本実施形態では、針加工によってスクリーンである織物を構成する縦糸又は横糸、又は縦糸及び横糸の両方を切らないで保持部7をスクリーン2に挿通した構成を示している。本実施例はピッチ保持コードの保持部の生地(スクリーン)への挿通又は昇降コード挿通部の生地挿通どちらの構造にも適用できる。図14-2(a)には、保持部7を係合したべら針31をスクリーン2に挿通している状態を示す。図中の破線9はプリーツスクリーンの折り目9となっており、針加工前の元の状態にある縦糸及び横糸に対し、本実施例では折り目の位置で開閉針が正面視横長となるように挿通した。尚、元の状態とは比較例の図14-2(c)の昇降コード挿通孔2aのない箇所の生地のように、当初織られた状態で規則正しく整列した横糸及び縦糸の状態を示す。
この状態では図14-2(a)の通り元の状態よりも縦糸8本程度が横方向に左右にずれ、横糸2本程度が縦方向にずれた状態となって保持部(この例では2本の線状部)及び開閉針(この例ではべら針31)が挿通されている。図14-2(b)は、べら針31がスクリーン2を抜けて、保持部7のみがスクリーン2を貫通している状態を示す。開閉針が抜けた後は、引っぱられていた横糸及び縦糸が自然に元の状態に戻ろうとし(a)の状態よりも挿通孔の開口が小さくなる。
このように、スクリーンの折り目の糸を切らないで保持部又は対応する部材をスクリーン2に挿通することが可能である。そして、昇降コード挿通部は糸の切れ目の無い挿通孔(スクリーンの貫通部)と保持部7の線状部とで環状となり昇降コードを側周を囲って昇降コードを保持する昇降コード保持部が形成されている。(図1-1等他の実施例参照)このようなプリーツスクリーンは、糸の切れ目を有さないため挿通部の摩耗が防止される。写真(f)、(g)は比較例として従来の昇降コード孔(上方)と本実施例の挿通部(下方)を形成した生地サンプルである。(g)の下方に撮影されたものは、図7-3と同様の昇降コード挿通部を図14-2(b)に示す挿通後の状態を撮影したものである。点線2cで示されるのが、昇降コード挿通部材の一部であり抜け止めが取着されたモノフィラメント(線状部)である。このようにプリーツスクリーンの生地は、織り組織が切断されること無く押し広げられ、昇降コード挿通部材が挿通されている。
本実施形態で使用するべら針について、図14-2(d)、(e)を用いて説明する。図14-2(d)は上面図、図14-2(e)は正面図である。図14-2(e)に示すように、べら針31は、フック部分31aとラッチ31bから構成される開閉針である。ラッチ31bは、回動軸31cを軸として回動する。ラッチ31bが閉じるときはフック部分31aの先端部分の一部がラッチ31bの先端に形成された収納溝部分31dに収納される。
図14-2Bに、変形例1を示す。この変形例ではスクリーン2を形成する生地の横糸2dをひご状として上下の横糸間に線状の保持部を挿通した構成となっている。
まずスクリーン2に対し、上下に隣り合うひご状の横糸間が折り目9となるようプリーツ加工を行う。そして、図14-2Bに示すように縦糸及び横糸間に開閉針31を挿通しスクリーン貫通部材(昇降コード挿通部材、ピッチ保持コード)の線状部を挿通する。図14-2Bに示すように、縦糸及び横糸間の横長の隙間に対し針31を上面視で横長に挿通するとよい。
折り目に沿って横長の隙間に対し針31を挿通するため、糸を切ることなく針を挿通することが容易となる。ひごは竹材、シナ材、和紙を撚った糸、ポリエステル繊維、和紙とポリエステル等の繊維を撚りあわせた糸とすることができる。
図14-2Cに、変形例2を示す。スクリーンを密織部2gと粗織部2hとで構成し、粗織部2hは単位幅における縦糸の本数が少ない構成とする。粗織部は加工用針の太さに合わせた開口にしてもよい。
スクリーン2を、粗織部2hと直交するよう折り目を形成す環状部リーツ加工を行い、粗織部2hの縦糸間に開閉針を挿通しスクリーン貫通部材(昇降コード挿通部材、ピッチ保持コード)の線状部を挿通する。針挿通時、糸を切ることなく針を挿通することが容易となる。また、本変形例のように一定間隔で粗織部2hが繰り返されるように生地を構成すると、昇降コード垂下位置に合わせることが容易である。
21-2.第2実施形態(折り目の糸を切らない保持部等の挿通孔を応用可能なプリーツスクリーン)
図1-1、図1-2、図1-5、図1-12~図1-16、図3-2~図3-4、図4-2、図4-3、図5-1、図6-1~図6-7、図7-2~図7-7、図8-1~図8-5、図9-1、図9-2、図8-4、図10-1~図10-6、図11-1、図11-2、図12-1、図13-1、図13-3~図13-5、図14-1に本観点を応用可能な実施形態を示す。
図1-1においては、幅狭の切込みを設けているが、本実施例のようにスクリーンである織物を構成する縦糸又は横糸を横方向または縦方向に、又は縦糸及び横糸を縦横方向にずらし、切断せずに保持部を挿通することによりプリーツスクリーンとすることができる。切込みを設けるよりもほつれを防止し耐久性を向上させることができる。
図1-2においては、8a及び8bを設けて保持部7を挿通したが、8a及び8bを設けずに、スクリーンに対し8bの箇所で開閉針による保持部7の第一の挿通を行い、8aの箇所で開閉針による第二の挿通を行うことにより可能である。このように2箇所へ挿通を行う場合には図1-7の(c)に示すように開閉針を同時に挿通することで作業性が向上する。
図1-5においては、挿通孔8a及び8bを設けた後、又は抜け止め23をスクリーンの折り目に挿入しながら8a及び8bへの21の挿通を行ったが、このような2箇所への挿通を行わず、図4-2のように半環状部に昇降コードを挿通する形式とすれば、挿通孔は1箇所でよく本実施例を適用できる。
図1-12~図1-16、図5-1においては、中央部の昇降コード挿通部の構成において本実施形態が適用可能である。
図3-1においては、(a)~(b)の工程で適用できる。
図3-3においては、(c)~(d)の工程で44cの先端が生地の縦糸と横糸との隙間を挿通させることにより組織の糸を切断せずに挿通させた構造とすることができる。
図3-4においては、(a)~(b)の工程で適用できる。
図3-6においては、(b)~(c)の工程で適用できる。
図4-1においては、切り込みを設けられていない生地に半環状部を折り目に挿通する箇所において適用できる。
図4-3では、切り込みを設けられていない生地に半環状部を折り目に挿通する加工のバリエーションとして適用できる。
図6-1のピッチ保持コード挿通の場合の加工工程に適用できる。ピッチ保持コード挿通の加工工程上では図14-2(a)は図6-2(f)の状態に直接対応しており、図14-2(b)は図6-1(d)、図6-2A(d)に直接対応している。
図6-2に、本実施例に適用可能な開閉針による加工のバリエーションを示す。
図6-3に、本実施例に適用可能な開閉針による加工のバリエーションを示す。図6-3B(d)の状態が図14-2(a)に対応するが、62c、62eを2本ともフックに引っ掛けて引き抜きを行うため、図14-2(a)の状態において保持部4本が挿通されるだけ横糸が上下方向にずれるような状態で挿通すればよい。
図6-4に、本実施例に適用可能な別の針加工のバリエーションを示す。
図6-5に、本実施例に適用可能な抜け止めまで挿通させる開閉針加工のバリエーションを示す。図6-5の形態では(a-3)の状態でも抜け止めが挿通されるだけ縦糸及び横糸がずれるような状態で挿通すればよい。
図6-6に、本実施例に適用可能な抜け止めまで挿通させる形態のバリエーションを示す。図6-6の形態では64aが開閉針で生地に挿通され且つ、(b)の状態でも抜け止めが挿通されるだけ縦糸又は及び横糸がずれるような状態で挿通すればよい。
バリエーションである図13-1の形態では130aが開閉針で生地に挿通され且つ、(b)の状態でも抜け止めが挿通されるだけ縦糸又は及び横糸がずれるような状態で挿通すればよい。
図13-2の形態では131aが開閉針で生地に挿通され且つ、(b)の状態でも抜け止めが挿通されるだけ縦糸又は及び横糸がずれるような状態で挿通すればよい。
図13-3の形態では132aが開閉針とともに生地に挿通されるだけ縦糸又は及び横糸がずれるような状態で挿通すればよい。
図13-4の形態では134aが開閉針で生地に挿通され且つ、(b)の状態でも抜け止めが挿通されるだけ縦糸又は及び横糸がずれるような状態で挿通すればよい。
図13-5の形態では133dが開閉針で生地に挿通され且つ、(b)の状態でも抜け止めが挿通されるだけ縦糸又は及び横糸がずれるような状態で挿通すればよい。
図6-7においては、挿通部に本実施形態が適用できる。
図6-8においては、生地に切り込みを設けずに本実施形態を適用ればよい。
図6-9においては、針加工工程において本実施形態を適用ればよい。
図7-1においては、保持部の挿通孔に本実施形態を適用ればよい。
図7-4においては、図14-2(a)の状態において保持部が挿通されるだけ横糸がずれるような状態で挿通すればよい。
図7-2~図7-6のような昇降コード挿通部を本実施形態のように挿通できる。
図7-6においては昇降コード挿通部を8a、8cとも本実施例の形態で挿通することにより適用可能である。
図7-7においては、(a)~(b)の工程で適用できる。
図8-1~図8-4においては保持部7の生地への挿通において本実施形態を適用できる。
図8-5においては、(c)のピッチ保持コードを生地へ挿通する加工にて本実施形態を適用できる。
図9-1、図9-2においては、(a)~(b)の工程で適用できる。
図10-1~図10-6においても昇降コード挿通部44、43、124、126、127を生地に挿通させる箇所において本実施形態を適用できる。
図18-7、図18-8、図18-9、図18-10、図18-11においても生地に挿通させる箇所において本実施形態を適用できる。
第32観点の図1~図33に示すプリーツスクリーンに本実施形態を適用できる。
各図は、保持部7又は対応する部材がスクリーン2を挿通するプリーツスクリーンを示す。これらのプリーツスクリーンは、スクリーンの折り目の糸を切らないで保持部又は対応する部材をスクリーン2に挿通することが可能である。このようなプリーツスクリーンは、糸の切れ目を有さないため挿通部の摩耗が防止される。尚、本実施例では開閉針(代表例としてべら針)を使用した例を示したが、この針加工によるプリーツスクリーンに限られるものではなく、縦糸又は横糸、又は縦糸及び横糸の両方を挿通箇所においてずらした状態で挿通すればよく、他の細い棒状体で押し広げて挿通してもよい。また、スクリーンを保持部を折り曲げた状態で挿入可能な折り目全体に亘り十分荒い折り目を有する織物として、保持部を折り曲げた状態で縦糸及び横糸の間の空間に挿通してもよい。
22.第22観点(抜け止めと縦糸とが相対回転可能)
スクリーンの折り目の間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得るプリーツスクリーンを提供する。
第22観点は、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンに貫通される柔軟な線状部を有するスクリーン貫通部材とを備え、
前記線状部は、前記昇降コードを保持する昇降コード保持部とを備え、
前記線状部が前記スクリーンから抜けることが防止する抜け止め手段を前記スクリーン貫通部材が有し、
前記抜け止め手段とピッチ保持コードの縦糸が相対回転可能であるプリーツスクリーンを示す。
スクリーンの折り目の間隔をあらかじめ設定された間隔に保持し、室内への外光の洩れを防止し、かつ組み立て作業を簡略化して製造コストを低減し得るプリーツスクリーンを提供する。
このような、プリーツスクリーンは、畳み込み性が向上し、製造工程における作業性が向上する。
22-1.第1実施形態(抜け止めが自由に回転可能)
図15-1に第1実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6は等間隔(図15-1(a)では1単位のみ示す)で細線状部21を有し、細線状部21の先端には縦糸に対して回転可能に抜け止め23が取着されている。図15-1(b)に示すように縦糸は鎖編みにより形成し、縦糸内に絡ませた糸を一定間隔で突出させ、先端に抜け止めを固着させる。抜け止めは糸21に対しアウトサート成形したり、縫着、接着、カシメ部材、融着等により固着させることができる。糸21には柔軟性がありねじりに対し抵抗力を受けないものである。抜け止め23は樹脂成形されてよく、図15-1(d)に示すように、抜け止めは、硬質の編み紐で構成してもよい。具体的には、熱硬化性のある繊維で構成する糸を編み組んだ後、熱処理により硬化させて成形することができる。
このようなピッチ保持コード6の抜け止めをプリーツスクリーンの折り目に挿通した状態では、ピッチ保持コードの縦糸は図示しないヘッドボックスに固定支持されているのでピッチ保持コードの糸を介して各段におけるスクリーンの折り目の高さが保持される。また図示しない昇降手段によりプリーツスクリーンが折り畳まれると、図15-1(e)に示される通りピッチ保持コードがジグザグ状に折り畳まれる。そのとき、ピッチ保持コード6の縦糸における各段の糸21の突出位置では折り目に保持された抜け止めに対し、縦糸が回転して横方向に十分傾斜するので縦糸が規則正しく折り畳まれる。従って、折り畳み時の意匠性が向上され畳み込み寸法の無用な増大を招くこともない。一方、従来のプリーツスクリーンは図15-1(f)に示すように、糸固定部22が回転しないため、糸固定部22を固着したピッチ保持コード6の縦糸も回転しない。このため、ピッチ保持コード6の縦糸が上下方向に幅を取り、スクリーン2が十分に小さく折り畳まれない。その結果、スクリーン2の折り畳み時の意匠性が悪く、畳み込み寸法の無用な増大を招く。
尚、糸21の長さを生地幅に対応して長くして、谷側から山側に向かって抜け止めを挿通するようにしてもよく、生地の折り目以外の位置に挿通してもよい。
22-2.第2実施形態(抜け止め軸部分が回転可能に係合)
図15-2に第2実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6には等間隔(図では1単位のみ示す)で保持部材135bが固着されている。保持部材135bはアウトサート成形により固着させることができるがこれに限るものではない。保持部材135bには球形の嵌合凹部135aが形成されている。また、抜け止め機能を有するT字状の部材を備える。T字状の部材は、挿通部134cの先端に丸棒状の抜け止め134bを備え、挿通部134cの基端に球形の嵌合凸部134aを備える。そして、球形の嵌合凹部135aと球形の嵌合凸部134aとは回転可能に嵌合させることができる。
このようなピッチ保持コード6の抜け止めを図(c)に示すようにプリーツスクリーンの折り目に挿通した状態で、各段におけるスクリーンの折り目の高さが保持される。また、プリーツスクリーンが折り畳まれるとき、図15-2(d)に示されるようにピッチ保持コードがジグザグ状に折り畳まれるにの伴い、ピッチ保持コード6の縦糸における各段では折り目に保持されたT字状部材に対し、縦糸が回転して横方向に十分傾斜するので縦糸が規則正しく折り畳まれる。従って、折り畳み時の意匠性が向上され畳み込み寸法の無用な増大を招くこともない。
22-3.第3実施形態(環状保持部に互い違いに昇降コード挿通)
図15-3に第3実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6の縦糸に対し等間隔に、スクリーン2の折り目9の間隔を保持するための保持部を設ける。保持部は、一対の糸136c(図に2本示す)をピッチ保持コード6の縦糸の上下方向にずれた突出箇所P1、P2から突出させ、突出した糸の先端側に抜け止め136bを備えたことにより環状となる保持部136を備えた形態である。各段の保持部136には、昇降コード5を挿通可能である。そして、昇降コード5を図15-3(b)に示す通り、環状の保持部136に対して、ジグザグ状となるように交互に右側、左側、右側・・・の順で挿通する。ジグザグ状に挿通するた昇降コードの挿通作業が容易となる。
このようなピッチ保持コード6の抜け止めを図(c)に示すようにプリーツスクリーンの折り目に挿通した状態で、各段におけるスクリーンの折り目の高さが保持される。また、昇降コードを上昇させてプリーツスクリーンが折り畳まれるとき、図15-3(d)に示されるようにピッチ保持コードがジグザグ状に折り畳まれる。そのとき、ピッチ保持コード6の縦糸における各段では抜け止め136bに対し、糸136cが回転してピッチ保持コードの縦糸が横方向に十分傾斜するので縦糸が規則正しく折り畳まれる。また、昇降コードにかかる張力により保持部の移動は規制されるものの、保持部に対しジグザグ状に昇降コードが挿通されているので一対の糸136cが縦糸の傾斜を阻害することが無い。
22-4.第4実施形態(ピコに互い違いに昇降コード挿通)
図15-4に第4実施形態を示す。
本実施形態では、ピッチ保持コード6の縦糸に対し等間隔に、スクリーン2の折り目9の間隔を保持するための保持部を設ける。ピッチ保持コード6の縦糸には、ピコ24(細線状部により形成された環状の小リング)を備える。ピコ24の両端はピッチ保持コード6の縦糸から上下に幅を持った取着箇所P1、P2に取着されている。そして、昇降コード5を図15-4(a)に示す通り、各段のピコ24に対して、ジグザグ状となるように交互に右側、左側、右側・・・の順で昇降コードをくぐらせる。また、昇降コード挿通部25aはピッチ保持コードの保持部7がスクリーンの折り目の間隔を保持しているとき、前記スクリーンの荷重を受けない。
このようなプリーツスクリーンは、図15-4(b)に示すように、折り畳み時に、昇降コード5は鉛直方向にまっすぐ垂下されるため、ピッチ保持コード6において上下方向に隣り合う各ピコ24の導出位置P1,P2が、左右方向に交互に入れ替わる状態となる。このことにより、折り畳み時のピッチ保持コード6の美観が向上する。
22-5.第5実施形態(細線状部の左右交互に昇降コードが垂下)
図15-5に第5実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6の縦糸に対し等間隔に各段毎に一本の糸136dを突出させ、突出した糸の先端側に抜け止め136bを備えた。各段の保持部136bとピッチ保持コード縦糸との間は、抜け止めを生地に係止させた状態で昇降コード5が通過可能な長さがある。そして、昇降コード5を図15-5(a)に示す通り、各段の糸136dに対して、ジグザグ状となるように交互に右側、左側、右側・・・の順で昇降コードをくぐらせ、平面視(b)に示す通り、糸間で昇降コードを挟みピッチ保持コード全体として昇降コードを保持する。何らかの環状物に挿通するのではなく、ジグザグ状にくぐらせるだけなので昇降コードの組立作業が容易となる。
このようなピッチ保持コード6の抜け止めを図(c)に示すようにプリーツスクリーンの折り目に挿通した状態では、各段におけるスクリーンの折り目の高さが保持される。また、昇降コードを上昇させてプリーツスクリーンが折り畳まれるときもピッチ保持コード各段では抜け止め136bに対し、糸136dが捻りに対し抵抗せずピッチ保持コードの縦糸が横方向に十分傾斜するので縦糸が規則正しく折り畳まれる。従って、折り畳み時の意匠性が向上され畳み込み寸法の無用な増大を招くこともない。
22-6.第6実施形態(左右ずれた位置に抜け止めが係止め)
図15-6に第6実施形態を示す。本実施形態は、図15-5(第5実施形態)のピッチ保持コード6の縦糸に取着された保持部をを生地に対し左右方向にずらした位置に挿通させた形態である。本実施形態において、保持部は、抜け止め136bと、抜け止め136bを先端に取着した糸136dからなる。図15-6(c)に示す通り、各段の糸136dに沿って昇降コードが垂下される。平面視(b)に示す通り、糸間で昇降コードを挟みピッチ保持コード全体として昇降コードを保持する。何らかの環状物に挿通するのではなく、垂下させるだけなので昇降コードの組立作業が容易となる。また上下の隣接する抜け止めが重ならないように垂下される。
このようなピッチ保持コード6の抜け止めは図15-5の効果に加え、畳み込み寸法をさらに低減させることができる。図1~図33に示すプリーツスクリーンのよう、昇降コードに拘束された保持部7の先端に対し保持部の基端部が回転可能とすることができる。
22-7.第7実施形態(本観点を応用可能なプリーツスクリーン)
本発明を応用可能な他の実施形態に記載の各実施形態を示す。
図1-1、図1-2は、昇降コード5が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と昇降コード5は、相対回転可能である。
図1-3は、ダミーコード11が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と昇降コード5は、相対回転可能である。
図1-8~図1-16は、抜け止め23が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と抜け止め23は、相対回転可能に形成されて良い。
図2-1は、嵌合止め部材451が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と嵌合止め部材451は、相対回転可能に形成されて良い。
図2-2は、嵌合止め部材452が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と嵌合止め部材452は、相対回転可能に形成されて良い。
図2-3は、嵌合止め部材453が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と嵌合止め部材453は、相対回転可能に形成されて良い。
図3-6は、嵌合止め部材454が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と嵌合止め部材454は、相対回転可能に形成されて良い。
図4-1は、昇降コード5が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と昇降コード5は、相対回転可能である。
図5-1は、抜け止め23が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と抜け止め23は、相対回転可能に形成されて良い。
図6-1~図6-6のように、針加工を行う場合も、相対回転可能な抜け止めを適応可能である。
図6-7、図6-8は、昇降コード5が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と昇降コード5は、相対回転可能である。
図7-1は、ダミーコード11が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と昇降コード5は、相対回転可能である。
図7-2は、昇降コード5が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と昇降コード5は、相対回転可能である。
図8-1は、係合抜止め91が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と抜け止め手段は、相対回転可能である。
図8-2は、貫通孔付き係合抜止め92が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と抜け止め手段は、相対回転可能である。
図8-3は、嵌合部材93が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と抜け止め手段は、相対回転可能である。
図8-4は、カシメ部材94が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と抜け止め手段は、相対回転可能である。
図8-5は、抜止め糸状部材70が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と抜け止め手段は、相対回転可能である。
図9-4は、抜け止め23が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と抜け止め23は、相対回転可能に形成されて良い。
図10-1~図10-3は、抜け止め23が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と抜け止め23は、相対回転可能に形成されて良い。
図10-4~図10-6は、昇降コード5が抜け止め手段である。ピッチ保持コード6と昇降コード5は、相対回転可能である。
各図は、細線状部と抜け止めを含むプリーツスクリーンを示す。かかる細線状部と抜け止めは、ピッチ保持コード6に対して回転可能である。このような、プリーツスクリーンも本観点の効果を奏し、畳み込み性が向上し、製造工程における作業性が向上する。
23.第23観点(折り目の山部分に抜け止め手段が保持)
特許文献1、特許文献3のプリーツスクリーン(図17-4(a)、(b)に示す)は、折り畳み時にピッチ保持コード6の抜け止め147b又は昇降コード案内部材148aの抜け止め148bが高さ方向に重なるため、スクリーンの高さ方向の折り畳み寸法が増大することが課題である。
第23観点は、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンを昇降する昇降コード及び/又は前記スクリーンの折り目の間隔を保持するためのピッチ保持コードと、
前記スクリーンに貫通される柔軟な線状部と抜け止めを有する保持部を備え、
前記保持部は、前記昇降コード挿通部を有するか前記ピッチ保持コードの縦糸と接続されており、
前記抜け止めは、畳み込み時の前記スクリーン幅の前後方向において外側に配設されたプリーツスクリーンを提供する。
このようなプリーツスクリーンは、畳み込み時にスクリーン2の上下間に抜け止めが存在しないため、畳み込み寸法が縮小可能である。
23-1.第1実施形態(ピッチ保持コードから突出する抜け止め)
第23観点は、図16-1(a)に示すようなスクリーンの折り目の山部分に抜け止めが係止されるプリーツスクリーンである。以下に、詳細を示す。
図16-1に第1実施形態を示す。本実施形態は、図1-1に示すプリーツスクリーンの基本形態と比較すると、スクリーン2のピッチを保持する保持部180の構成が異なる。具体的には、基本形態ではピッチ保持コード6の縦糸から環状の保持部7が取着されるのに対し、本実施形態ではピッチ保持コード6の縦糸に抜け止めを備える保持部180が取着される。本実施形態では、図16-1(a)に示すように、ピッチ保持コード6の縦糸が、プリーツスクリーンの各段のピッチに合わせて等間隔に保持部180を有する。保持部180は、ピッチ保持コードの縦糸6に形成された基端部136aと、抜け止め136bと、それらを接続する細線状部(線状部)136dと、を備える。抜け止め136bは、スクリーン2を挿通して、スクリーン2のピッチ保持コード6の縦糸から遠い側の折り目9の山部分に係止される。抜け止め136bの直径は図(a)に示すように細線状部(線状部)136dよりも太い径であり、前述の図15-1に記載した構成と同様挿通孔8より長い丸棒形状となっている。抜け止め136bとスクリーンの折り目9との接触箇所(抜け止め136bの折り目への接触部)は、抜け止めがスクリーンに対しピッチ保持コード側に移動しないよう細線状部136dを拘束する。このようなピッチ保持コードは、抜け止めがスクリーンの折り目の自重による下降を防止するため、スクリーンの各段の折り目の間隔を保持できる。
図示しないスクリーンの昇降手段により、スクリーンが畳み込まれると、図16-1(b)に示す通り細線状部136dが生地との間に挟まれるよう折り畳まれる。ここで、図16-1(b)に示す通りピッチ保持コードの細線状部136dの長さ(B)が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅(A)以上になるよう構成されている(図16-1(b)では同一)。このようなプリーツスクリーンは、畳み込み時に、基端部136a及びピッチ保持コードの縦糸(抜け止め手段)をスクリーンの折り目の間に(この例では図16-1(a)、(b)中左方向に)引き込むことがなく、且つ抜け止め136bを折り目内に挟まないため畳み込み寸法が小さい。
23-2.第2実施形態(昇降コード挿通部と連結された抜け止め)
図16-2に第2実施形態を示す。第1実施形態では、ピッチ保持コード6の保持部180が抜け止めを有した構成であったが、本実施形態では、昇降コード挿通部材に関し、図16-2(a)に示すように、昇降コード挿通部材137が抜け止めを有するものである。
以下、本実施形態の詳細について説明する。図16-2(a)に示すように、スクリーン2の前後いずれかの側面に昇降コード5が垂下される。図16-2(c)に示すように、昇降コード挿通部材137は、昇降コード挿通部137aと抜け止め137bが、細線状部137dを介して連結されることにより形成される。抜け止め137bは、スクリーン2の折り目に形成された挿通孔8を挿通して、スクリーン2の折り目9の昇降コード5と逆側の山側部分に係止される。抜け止め137bとスクリーン2の折り目9との接触箇所は、抜け止め137bがスクリーン2に対し昇降コード5側に移動しないように細線状部137dを拘束する。昇降コード挿通部137aには、昇降コード5が挿通する。図16-2(a)に示すように、昇降コード挿通部137aの挿通孔(破線で示す内径)は、昇降コードの直径よりも大きい直径で構成されている。抜け止め137bの直径、及び昇降コード挿通部137aの高さ(厚み)は細線状部137dの直径より大となっている。
このような昇降コード5は、昇降コード挿通部137aによって昇降コード5のスクリーン2に対する相対位置が一定の範囲に維持される。昇降コード5によりスクリーン2が畳み込まれると、図16-2(b)に示す通り、細線状部137dが生地の間に挟まれるように折り畳まれる。ここで、図16-2(b)に示す通り細線状部137dの長さ(B)が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅(A)以上になるように構成されている。
細線状部は、抜け止めよりも細いので、畳み込み時のスクリーン2の高さ方向の折たたみ寸法が、抜け止めがスクリーン2に挟み込まれる時と比較して十分に小さい。
このようなプリーツスクリーンは、畳み込み時に、抜け止め137bが生地に挟まれることがないため、折り畳み寸法が小さい。昇降コード挿通部137aもスクリーンが折り畳まれるときスクリーンの折り目内に挟まれることはない。
23-3.第3実施形態(スクリーンを複数回挿通した抜け止め)
図16-3に第3実施形態を示す。第2実施形態では、昇降コード挿通部材は1回だけスクリーン2を挿通していたが、本実施形態では、図16-3(c)に示すように、昇降コード挿通部材が2回スクリーン2を挿通している。また第2実施形態では、昇降コード挿通部材の抜け止めは昇降コード5から遠い側のスクリーン2の折り目9の山側部分に係止されていたが、本実施形態では図16-3(a)に示すように、昇降コード挿通部材の抜け止めは昇降コード5から近い側のスクリーン2の折り目9の山側部分に係止される。
以下、本実施形態の詳細について説明する。図16-3(a)に示すように、スクリーン2の前後いずれかの側面に昇降コード5が垂下される。スクリーン2には、昇降コード挿通部材137が、プリーツスクリーンの各段(いずれかの段でもよいし、1段おきなどでもよい)の折り目に合わせて保持される。昇降コード挿通部材137は、昇降コード5を挿通するための昇降コード挿通部138aと、スクリーンに係止されるための抜け止め138bが、細線状部138dを介して連結される。細線状部138dは柔軟であり、抜け止め138bの直径及び昇降コード挿通部138aの高さ(厚み)よりも小さい直径である。抜け止め138bは、スクリーン2の折り目を昇降コード5に近い側の山側部分から偶数回挿通して、昇降コード5に近い側の山側部分で保持される。図16-3(c)に示すように、抜け止め138bは、この例では挿通孔8c、8dに対し、スクリーン2を2回挿通している。抜け止め138bとスクリーン2の折り目9との接触箇所は、抜け止め138bがスクリーン2に対し昇降コード5側に移動しないように細線状部138dを拘束する。昇降コード挿通部138aには、昇降コード5が挿通される。
このようなプリーツスクリーンは、昇降コード挿通部138aによって昇降コード5のスクリーン2に対する相対位置が一定の範囲に維持される。昇降コード5によりスクリーン2が畳み込まれると、図16-3(b)に示す通り、細線状部138dが生地の間に挟まれるように折り畳まれるが、抜け止め138b及び昇降コード挿通部138aは折り目内に挟まない。
このようなプリーツスクリーンは、畳み込み時に、抜け止め138bが生地に挟まれることがないため、折り畳み寸法が小さい。
図16-3Aに変形例1を示す。本変形例では、抜け止め23と、環状の線状部21から構成される昇降コード挿通部材25が用いられる。前述の図7-3に示すものと同様、細長帯状の抜け止め部材の中央部から環状に突出した線状部21から構成される。昇降コード挿通部25aは、環状の線状部21の先端で構成されおり、昇降コード5の側周を囲い、昇降コード5をスクリーン2に対する相対位置が一定の範囲に維持する。このような構成でも、畳み込み時に、生地に挟まれるのは線状部21だけであり、抜け止め23が生地に挟まれることがないため、折り畳み寸法が小さい。
23-4.第4実施形態(端部に抜け止めを有する半環状の昇降コード挿通部)
図16-4に第4実施形態を示す。第2実施形態では、昇降コード挿通部137dの保持部180がスクリーン2を貫通していたが、本実施形態では、図16-4(a)に示すように、半環状に形成された昇降コード挿通部材137がスクリーン2を貫通し、半環状に形成された昇降コード挿通部材137の先端に昇降コード5が挿通される。
以下、本実施形態の詳細について説明する。図16-4(a)に示すように、スクリーン2の前後いずれかの側面に昇降コード5が垂下される。スクリーン2には、昇降コード挿通部材137が、プリーツスクリーンの各所要段にに保持される。昇降コード挿通部材137は、細線状部139dの両端に抜け止め139bを有する形状に成形される。同図に示すように、抜け止め139bは細線状部139dよりも太い直径であり、図16-4(c)に示すように細線状部139dは屈曲可能な柔軟性を備えている。なお、当該成形は、合成樹脂の一体射出成形で行うことができる。細線状部139dは、中央部で屈曲することにより半環状の端部139aを形成する。半環状の端部139aは、スクリーン2の折り目9に形成された切込み8を通ることにより、スクリーン2を貫通し、半環状の端部139aには昇降コード5が挿通される。
スクリーンの昇降手段(不図示)により、スクリーンが畳み込まれると、図16-4(b)に示す通り細線状部139dが生地との間に挟まれるよう折り畳まれる。図16-4(b)に示すように抜け止めと昇降コードの間の長さ(B)が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅(A)以上になるように細線状部139dが構成されている。
このようなプリーツスクリーンは、畳み込み時に、抜け止め137bが生地に挟まれることがないため、折り畳み寸法が小さい。
23-5.第5実施形態(本観点を応用可能なプリーツスクリーン)
図1-5、図3-5、図4-2、図7-6、図8-1~図8-4、図9-1に本観点を応用可能なプリーツスクリーンを示す。
図1-5は、抜け止め23がスクリーン2の折り目9の山側部分で保持される。このため、上記実施形態のように、抜け止め23は、畳み込み時の前記スクリーン幅外に設けられている。図1-6の構成、図1-13(c)の構成も同様である。
図3-5は、昇降コードが挿通するリングが抜け止め手段に該当する。このため、上記実施形態のように、抜け止めは、畳み込み時の前記スクリーン幅外に設けることができる。 図4-2は、抜け止め23がスクリーン2の折り目9の山側部分で保持される。このため、上記実施形態のように、抜け止め23は、畳み込み時の前記スクリーン幅外に設けられている。図4-2(f-1)も同様である。
図7-6は、昇降コード5が抜け止め手段に該当する。このため、上記実施形態のように、抜け止めは、畳み込み時の前記スクリーン幅外に設けられている。図7-6Bも、抜け止め23及び昇降コード挿通部25c・25dがスクリーン幅外に設けられる。図7-6Cも、抜け止め23及び昇降コード挿通部25がスクリーン幅外に設けられる。
図8-1は、係合抜止め91がスクリーン2の折り目9の山側部分で保持される。このため、上記実施形態のように、抜け止めは、折り畳み時の前記スクリーン幅外に設けられている。このようなプリーツスクリーンは、ピッチ保持コード6の縦糸と係合抜止め91との前後方向の幅が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅以上になるように構成されることが可能である。
図8-2は、貫通孔付き係合抜止め92がスクリーン2の折り目9の山側部分で保持される。このため、上記実施形態のように、抜け止めは、折り畳み時の前記スクリーン幅外に設けられている。このようなプリーツスクリーンは、ピッチ保持コード6の縦糸と貫通孔付き係合抜止め92との前後方向の幅が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅以上になるように構成されることが可能である。
図8-3は、嵌合部材93がスクリーン2の折り目9の山側部分で保持される。このため、上記実施形態のように、抜け止めは、折り畳み時の前記スクリーン幅外に設けられている。このようなプリーツスクリーンは、ピッチ保持コード6の縦糸と嵌合部材93との前後方向の幅が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅以上になるように構成されることが可能である。
図8-4は、カシメ部材94がスクリーン2の折り目9の山側部分で保持される。このため、上記実施形態のように、カシメ部材94が抜け止めに該当し、抜け止めは、折り畳み時の前記スクリーン幅外に設けられている。このようなプリーツスクリーンは、ピッチ保持コード6の縦糸と嵌合部材93との前後方向の幅が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅以上になるように構成されることが可能である。
図9-1は、抜け止め部74aがスクリーン2の折り目9の山側部分で保持される。このため、上記実施形態のように、抜け止め部74aが抜け止めに該当し、抜け止めは、折り畳み時の前記スクリーン幅外に設けられている。このようなプリーツスクリーンは、昇降コード5と抜止め部74aとの前後方向の幅が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅以上になるように構成されることが可能である。
これら応用例は、畳み込み時に、抜け止めが生地に挟まれることがないため、折り畳み寸法が小さい。また、昇降コード挿通部を同時に備える構成でも畳み込み時に、昇降コード挿通部が生地に挟まれることがないため、折り畳み寸法が小さい。
24.第24観点(ピッチ保持コード又は昇降コード挿通部の抜け止めがずれて2列以上ある)
特許文献1、3のプリーツスクリーン(図17-4(a)、(b)に示す)は、折り畳み時にピッチ保持コード又は昇降コードの抜け止めが高さ方向に重なるため、スクリーンの高さ方向の折り畳み寸法がおおきくなることが課題である。
第24観点は、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンを昇降する昇降コード及び/又は前記スクリーンの折り目の間隔を保持するためのピッチ保持コードと、
前記スクリーンに貫通される線状部と抜け止めを有する保持部又は昇降コード挿通部を備え、
前記抜け止めは前記スクリーンの幅方向にずれて2列以上設けられているプリーツスクリーンを提供する。
このようなプリーツスクリーンは、スクリーンに挟み込まれた抜け止めの上下方向の重なり合いが少ないため、畳み込み寸法が縮小可能である。
24-1.第1実施形態(1本のピッチ保持コードから左右方向にずれて抜け止めが保持)
本実施形態において、図17-1に示すような、抜け止めが、ピッチ保持コード6の縦糸に対して、正面視して左右方向に2列になって保持されるプリーツスクリーンを示す。
図17-1に第1実施形態を示す。本実施形態は、図1-11A(a)に示すプリーツスクリーン(第1観点第7実施形態で説明)の保持部の抜け止めの保持位置のバリエーションに関する。具体的には、保持部が、ピッチ保持コード6の縦糸に対して、正面視して左右方向に2列になってスクリーン2の折り目9に形成された切込み8a、8bに保持されるプリーツスクリーンを示す。
以下に、本実施形態の詳細について説明する。図17-1(a)に示すように、スクリーン2の前後いずれかの側面にピッチ保持コード6の縦糸が垂下支持される。ピッチ保持コード6の縦糸は、等間隔で保持部を有する。保持部は、先端に抜け止め23a、23b(抜け止め23aと抜け止め23bは同一の抜け止めであるが、取付位置のみ異なる。以下、細線状部についても同じ。)を取着した細線状部21a、21bから形成される。抜け止め23a、23bはスクリーン2を貫通して抜け止めが係止されることにより保持される。ここで、図17-1(b)に示すように、抜け止め23a、23bは、スクリーン2の左右いずれかの方向にずれた位置に形成された挿通孔8a、8bの位置に保持される。図17-1(b)の場合は、抜け止め23aは、ピッチ保持コード6の縦糸より右側に、抜け止め23bは、ピッチ保持コード6の縦糸より左側にずれて保持される。
このようなプリーツスクリーンは、図17-1(c)に示すように、上下に連続する抜け止め23aと抜け止め23bが左右方向にずれるように、スクリーン2が折り畳まれるため、抜け止め23aと抜け止め23bとが左右方向に重るように、スクリーン2が折り畳まれる場合(図17-4(a)、(b))と比較して、折り込み寸法が縮小可能である。
24-2.第2実施形態(2本のピッチ保持コードからそれぞれ1段おきに抜け止めが保持)
図17-2に第2実施形態を示す。第1実施形態では1本のピッチ保持コード6の縦糸から保持部が突出していたが、本実施形態では左右にずらして垂下した複数のピッチ保持コード6の縦糸からそれぞれ保持部が突出するところが異なる。
本実施形態では、図17-2(a)に示すように、スクリーン2の前後いずれかの側面の同じ側に2本のピッチ保持コード6f,6g(ピッチ保持コード6fとピッチ保持コード6gは同じものであるが、構成の説明のため便宜上使い分ける。以下同じ。)の縦糸が垂下支持される。2本のピッチ保持コード6f,6gの縦糸からはそれぞれ等間隔で保持部180が取着される。保持部は、細線状部(線状部)(21a、21b)と、細線状部(21a、21b)の先端に形成された抜け止め(23a、23b)から成る。抜け止め23a、23bはスクリーン2を貫通して、抜け止めがスクリーン2に係止されることにより保持される。図17-2(b)に示すように、抜け止め23a、23bは、それぞれ一段違いにスクリーン2の折り目9で保持される。さらに、抜け止め23aが保持される折り目では、23bは保持されず、抜け止め23bが保持される折り目では、抜け止め23aは保持されない。
このようなプリーツスクリーンは、図17-1(c)に示すように、上下に連続する抜け止め23aと抜け止め23bが左右方向にずれた場所で織り込まれるため、抜け止め23aと抜け止め23bとが左右方向に重なった場所で織り込まれる場合(図17-4(a)、(b))と比較して、折り込み寸法が縮小可能である。
なお、図17-2(b)には、本実施形態のプリーツスクリーンの最小単位を示している。上下方向、左右方向に本実施形態を繰り返して用いることが可能である。
24-3.第3実施形態(左右方向にずれた抜け止めから昇降コード挿通部を形成)
図17-3に第3実施形態を示す。第1実施形態では、ピッチ保持コード6の縦糸から抜け止めが突出していたが、本実施形態では昇降コード挿通部から抜け止めが突出している点が異なる。
本実施形態では、図17-3(a)に示すように、スクリーン2の前後いずれかの側面に昇降コード5が垂下支持される。昇降コード5は、昇降コード挿通部144a,144bを順に挿通する。昇降コード挿通部144a,144bからはそれぞれ細線状部146a、146bが突出し、細線状部146a、146bの先端には抜け止め145a、145bが形成される。抜け止め145a、145bはスクリーン2を貫通して保持される。ここで、抜け止め145a、145bは、順に昇降コード5の右側、左側で保持される。ただし、少なくとも1箇所で左右に分かれて保持されていれば、交互でなくてもかまわない。図17-3(b)に示すように、正面視して、抜け止め145aは昇降コード5の右側、抜け止め145bは昇降コード5の左側で保持される。
このようなプリーツスクリーンは、図17-3(c)に示すように、上下に連続する抜け止め145aと抜け止め145bが左右方向にずれように、スクリーン2が折り畳まれるため、抜け止め145aと抜け止め145bとが左右方向に重なった場所で織り込まれる場合(図17-4(a)、(b))と比較して、畳み込み寸法が縮小可能である。
24-4.第4実施形態(1本のピッチ保持コードから左右方向にずれて抜け止めが保持され、且つ、昇降コードが挿通)
図15-6に第4実施形態を示す。本実施形態では、図15-6(a)に示すように、スクリーン2の前後いずれかの側面にピッチ保持コード6の縦糸が垂下支持される。ピッチ保持コード6の縦糸からは等間隔で保持部が取着される。保持部は、細線状部136dと、細線状部136dの先端に形成された抜け止め136bから成る。抜け止め136bはスクリーン2を貫通して保持される。図15-6(b)に示すように、抜け止め136bは、ピッチ保持コード6からスクリーン2に向かって、上から順に、左側又は右側にずれて保持される。ただし、少なくとも1箇所で左右に分かれて保持されていれば、交互でなくてもかまわない。図15-6(b)に示すように、抜け止め136bは、ピッチ保持コード6より左側に、その下側の抜け止め136bは、ピッチ保持コード6より右側にずれて保持される。このような保持部が複数単位にわたって連続する。
このようなプリーツスクリーンは、図15-6(c)に示すように、上下に連続する抜け止め136bが左右方向にずれるように、スクリーン2が折り畳まれるため、上下に連続する抜け止め136bが左右方向に重なように、スクリーン2が折り畳まれる場合(図17-4(a)、(b))と比較して、折り込み寸法が縮小可能である。
尚、本観点において「抜け止め」とは、図2-1、図2-2、図2-3、図3-1に示される嵌合部材(451、452、453)、図6-7に示される挟着部材(455)、図8-1~図8-5に示すようなスクリーン2の前後方向の幅外側に取着される抜け止めも含まれる。また、図10-3においては、リング121が抜け止めに該当する。
25.第25観点(スクリーンの前後に昇降コードを設けて、スクリーンの移動規制をする)
特許文献3において、スクリーンが硬化すると、昇降コード挿通部があっても、例えば1段おきに昇降コード挿通部がある場合には、昇降コード挿通部がついていない折り目においてスクリーンが大きく逃げるパンクが起こるおそれがあることが課題である。 第25観点は、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するためのピッチ保持コードと、
前記スクリーンに貫通される柔軟な線状部と抜け止めを有するスクリーン貫通部材を備え、
前記昇降コードは、前記スクリーンの前後面に垂下されているプリーツスクリーンを提供する。
このようなプリーツスクリーンは、スクリーンの前後方向への移動を規制されるため、昇降コードの昇降時にスクリーンの一部がパンクすることを防止できる。
25-1.第1実施形態
本実施形態は、図17-7に示すプリーツスクリーンのように、スクリーンの前後に分けて昇降コードを設けて、スクリーンの前後方向への移動を規制するプリーツスクリーンを示す。
図17-7(a)に第1実施形態を示す。本実施形態の基本的な構成は図1-11A(a)に示す第1観点第7実施形態と共通する。本実施形態では、ヘッドボックス1の長手方向両端部において、スクリーン2の前後に振り分けて昇降コード5が向かい合って垂下される点が異なる。
以下に、本実施形態の詳細について説明する。ヘッドボックス1の長手方向中央部において、スクリーン2の前後に振り分けて、ピッチ保持コード6と昇降コード5が垂下支持される。一方、ヘッドボックス両端部においては、昇降コード5はスクリーン2の前後両側に垂下され、ピッチ保持コード6はスクリーン2の前後片側に垂下される。
垂下された昇降コード5は、下端部がボトムレール3に固定され、スクリーン2上端側でヘッドボックス1内に導入され、同方向に転向し集約されてヘッドボックス1一端部から導出される。導出された5本の昇降コードの下端部にはつまみ5aが取着され引き操作が可能となっている。従って、つまみ5aまたは昇降コード5を引くことによりボトムレール3を上昇させスクリーン2を畳み込み開度を調整することができる。上昇した状態では、図示しないヘッドボックス1に設けられた昇降コードストッパー(不図示)によりボトムレール3及びスクリーン2の自重による下降を防止し開いた状態を維持できるようになっている。下降させるには、ストッパを解除することによりボトムレール3及びスクリーン2の自重により降下させる。
両端部の昇降コード垂下位置における生地の背面側の折り目には、1段おきに昇降コード挿通部25aが設けられている(図17-7(b)を参考)。昇降コード挿通部は、昇降コードを挿入可能な環状部25と、環状部に一体に設けられた接続部21と、接続部を介して環状部と一体に形成される抜け止め部23とからなる。抜け止めは接続部に対し直交しているが、接続部と抜け止めとは弾性変形可能であり、抜け止めが生地に対し直交するように変形させることができる。
従って、生地の挿通孔が抜け止めの直径程度の小さい孔であっても生地の挿通孔に抜け止めを挿通することができる。このように、各昇降コード挿通部を生地の山に挿通した状態で、昇降コードを各昇降コード挿通部の環状部及びピッチ保持コードの環状部状部(保持部)に挿通する。このような構成によっても両端部の各昇降コード挿通部をピッチ保持コードにより均等な間隔で保持することができる。
また、スクリーン2の前後方向両側に昇降コード5が垂下される。このため、スクリーン2のパンクを防止することが可能である。
中央部においては、図1-11Aに記載の通りである。
26.第26観点(昇降コード挿通部が、脱着可能なピッチ保持コード)
ピッチ保持コードの保持部は、ピッチ保持コードの縦糸に取り付けられており、複数の保持部の内ひとつの保持部が損傷した場合でも、ピッチ保持コード全体を取り替える必要があった。このようなプリーツスクリーンは、メンテナンス性の向上が課題である。
第26観点は、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するためのピッチ保持コードと、
前記スクリーンに貫通される線状部と、抜け止めと、を有するスクリーン貫通部材を備え、
前記保持部は、前記ピッチ保持コードと脱着可能であるプリーツスクリーンを提供する。
このようなプリーツスクリーンは、昇降コード挿通部が脱着であるため、交換・メンテナンス性が向上する。
26-1.第1実施形態
図3-2に 脱着可能なピッチ保持コードの保持部44を示す。このような保持部44は、ピッチ保持コード6の縦糸に対して脱着可能であるため、メンテナンス性が高い。
図3-3、図15-2においても同様である。
27.第27観点(スクリーンとピッチ保持コードとの間に昇降コードが介在)
特許文献3においては、スクリーンの畳み込み時にピッチ保持コードの縦糸が生地に挟まる問題と、意匠性悪化、畳み込み寸法低減の課題があった。 第27観点は、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンの折り目の間隔を保持するためのピッチ保持コードと、
前記スクリーンに貫通される柔軟な線状部と、抜け止め手段を有するスクリーン貫通部材を備え、
前記昇降コードが、前記スクリーン貫通部材を挿通したプリーツスクリーンを提供する。
このようなプリーツスクリーンは、より昇降コードがピッチ保持コード側によるため、折り畳み性が向上する。
27-1.第1実施形態
以下に本観点に該当する各実施形態を列挙する。
図1-3においては、ピッチ保持コード6の縦糸から突出した保持部7を挿通するダミーコード11が抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である保持部7を挿通している。
図1-9においては、抜け止め23が抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である保持部7を挿通している。
図1-16においては、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、間隔保持部材44を挿通する昇降コード5が抜け止め手段に該当する。また、スクリーン2を挟んでピッチ保持コード6側の昇降コード5が間隔保持部材44を挿通している。
図2-2においては、嵌合止め部材452c、嵌合受け部452bが抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である保持部7を挿通している。
図2-3においては、嵌合止め部材453c、嵌合受け部453bが抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である保持部7を挿通している。
図8-1においては、係合抜止め91が抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である保持部7を挿通している。
図8-2においては、係合抜止め92が抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である保持部7を挿通している。
図8-3においては、嵌合部材93が抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である保持部7を挿通している。
図8-4においては、カシメ部材94が抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である保持部7を挿通している。
図8-5においては、抜止め糸状部材70が抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である保持部7を挿通している。
図15-3においては、抜止め136bが抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である環状の保持部136cを挿通している。
図15-5においては、抜止め136bが抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である環状の保持部136dの左右に垂下されている。
図15-6においては、抜止め136bが抜け止め手段に該当する。また、昇降コード5がスクリーン挿通部材である環状の保持部136dの左右に垂下されている。
28.第28観点(ピッチ保持コード縦糸と対向する拘束箇所との間隔が、スクリーン前後幅以上に大きい)
特許文献5に記載されたプリーツカーテンは、カーテンを構成する板材の幅が、梯子状コードの横糸幅よりも大きいため、プリーツカーテンの畳み込み時は、梯子状コードが板材に挟まれ、折り畳み方向の畳み込み寸法が大きくなる。(図17-6(b)、特に折り畳み箇所143b、143c参照)
第28観点では、
ヘッドボックスから吊下支持された上下方向にジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記ヘッドボックスから吊下支持したピッチ保持コードと、
前記ピッチ保持コードの縦糸に設けられた複数の保持部と、を備え、
前記保持部の長さが、縦糸の基端部と保持部がスクリーンに保持される拘束箇所との距離より大きく、且つ、前記保持部の長さが、畳み込み時におけるスクリーンの前後幅よりも大きくなるよう形成されているとを特徴とするプリーツスクリーンを示す。前記保持部における、ピッチ保持コードの縦糸との接続箇所と、縦糸がスクリーンを挟んで対向する側で前記スクリーンを保持部上で同方向に移動しないよう拘束する拘束箇所(抜け止めのスクリーンとの接触部、又は抜け止め手段としての昇降コードのスクリーンとの接触部)との距離が、畳み込み時におけるスクリーンの前後幅よりも大きくなるよう形成されているとを特徴とする。
さらに、前記拘束箇所は、前記保持部に設けられた抜け止めのスクリーンとの接触部であることを特徴としてもよい。
さらに、前記保持部が前記縦糸から細線状部が環状に突出するよう設けられ、
前記縦糸との接続箇所は前記縦糸のスクリーン接触部であり、
前記保持部の先端環状部と前記先端環状部に挿通された昇降コードとが前記縦糸がスクリーンを挟んで対向する側における前記スクリーンに対する抜け止め手段として存在し、
前記拘束箇所は、前記昇降コードの前記スクリーンとの接触部であることを特徴としてもよい。
さらに、前記縦糸との接続箇所は、前記保持部の細線状部に接続され縦糸に取着された基端部のスクリーン接触部であることを特徴としてもよい。
さらに、前記縦糸との接続箇所は、前記保持部の基端環状部に挿通された第二の昇降コードのスクリーン接触部であることを特徴としてもよい。 このようなプリーツスクリーンはピッチ保持コードの縦糸が折り目に入り込まず畳み込み寸法が小さい。
28-1.第1実施形態(折り畳み時の畳み込み厚最小化)
図16-1に第1実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6の縦糸の長手方向にプリーツスクリーンの各段のピッチに合わせ等間隔に細線状部136dを有するピッチ保持コードの縦糸6に基端部136aが形成され、基端部136aには細線状部136dが形成され、細線状部136dの先端には、抜け止め136bが形成される。抜け止め136bは、スクリーン2を挿通して、スクリーン2の折り目9に係止される。抜け止め136bとスクリーンの折り目との接触箇所は抜け止めがスクリーンに対しピッチ保持コードの縦糸側移動しないよう保持部136dを拘束する。保持部を拘束する部分を、拘束箇所とする。
このようなピッチ保持コードは、抜け止めがスクリーンの折り目の自重による下降を防止し、スクリーンの各段の折り目の間隔を保持できる。図示しないスクリーンの昇降手段により、スクリーンが畳み込まれると、図(b)に示す通り保持部136dが生地との間に挟まれるよう折り畳まれる。ここで、図(b)に示す通りピッチ保持コードの保持部136dは抜け止め136bとの接続位置と基端部136aとの接続位置との間隔(B)が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅(A)以上になるよう構成されている。(図16-1では同一)
このようなプリーツスクリーンは、畳み込み時ピッチ保持コードの保持部及び縦糸を生地内に(この例では図中左方向に)引き込むこと無く折り畳まれるため畳み込み寸法が小さい。尚、基端部136aを設けず、縦糸から直接保持部136dが突出する形態の場合は、縦糸が基端部となり、縦糸の基端部とスクリーンを挟んで対向する拘束箇所との距離(図中(C))が(A)以上になるよう保持部を構成すればよい。
28-2.第2実施形態(縦糸が折り目に入りこまないプリーツスクリーン)
図17-5(a)及び図16に第2実施形態を示す。第32観点の図16に示す通り、ピッチ保持コード6に設けられた環状の保持部7をスクリーン2の折り目17に設けた挿通孔18に挿通したものである。この例ではピッチ保持コードの縦糸と折り目17との距離L1が設けられている。
昇降コード5を上昇させることにより、スクリーンが畳み込まれると、図17-5(a)に示す通り保持部7が生地との間に挟まれるよう折り畳まれる。ここで、図17(a)に示す通りピッチ保持コードの保持部7は、保持部7の拘束箇所である昇降コードと室外側(昇降コードが垂下されている側)の折り目との接点と基端部(ここでは縦糸)との前後方向の間隔(B)が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅(A)以上になるよう構成されている。この場合、保持部の先端は環状となり(先端環状部)、環状の保持部7に挿通された昇降コード5とで抜け止め手段を構成している。また、昇降コード5のスクリーン2との接触部が拘束箇所である
このようなプリーツスクリーンは、畳み込み時ピッチ保持コードの保持部及び縦糸を生地内に(この例では図中左方向に)引き込むこと無く折り畳まれるため畳み込み寸法が小さい。
図17-5(b)は図17-5(a)の変形例であり、第32観点の図21~図23の両端部垂下位置や図24、図26に示される全段に保持部7を設けたプリーツスクリーンに本観点を適用した。図17-5(b)に示す通り、ピッチ保持コードの保持部7は、保持部7の拘束箇所である昇降コードとの折り目との接点と基端部との前後方向の間隔(B)が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅(A)以上になるよう構成されている為、畳み込み時ピッチ保持コードの保持部及び縦糸を生地内に(この例では図中左方向に)引き込むこと無く折り畳まれるため畳み込み寸法が小さい。
図17-5(c)は図17-5(a)の変形例であり、第32観点の図17に示すプリーツスクリーンに本観点を適用した。図17-5(c)に示す通り、ピッチ保持コードの保持部7は、保持部7の拘束箇所である昇降コードと折り目との接点と、基端部との前後方向の間隔(B)が、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅(A)以上になるよう構成されている為、畳み込み時ピッチ保持コードの保持部及び縦糸を生地内に(この例では図中左方向に)引き込むこと無く折り畳まれるため畳み込み寸法が小さい。
図1-3、図1-11A~図1-16、図3-5、図5-1、図6-7、図7-1、図17-5に第2実施形態を示す。各図は、スクリーン2の両側にピッチ保持コード6と、抜け止めとを有するプリーツスクリーンを示す。このようなプリーツスクリーンは、細線状部を、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅以上に大きく構成することが可能である。このようなプリーツスクリーンは、は畳み込み寸法が小さい。以下、具体的な構成について説明する。
図1-3は、保持部7の長さを、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅より大きく構成することができる。さらに、ピッチ保持コード6とダミーコード11の間の長さをスクリーン2の折りたたみ時の前後幅より大きく構成する。
図1-11A(a)においては、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、ピッチ保持コード6から突出する細線状部21、抜止め23及び昇降コード挿通部25aの長さの合計が、スクリーン2の折り畳み時の幅より長く構成されることで、本実施形態を応用可能である。
図1-11A(b)においては、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、図1-11A(a)と同様の構成をとることで、本実施形態を応用可能である。
図1-12(a)においては、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、ピッチ保持コード6から突出する保持部7の長さを、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅より大きく構成することができる。
図1-14においては、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、ピッチ保持コード6から突出する保持部44の長さを、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅より大きく構成することができる。
図1-15においては、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、ピッチ保持コード6から突出する保持部7の長さを、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅より大きく構成することができる。
図1-16においては、ヘッドボックス1の中央部において、向い合って配置される昇降コード5の幅を、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅より大きく構成することができる。
図3-5においては、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、向い合って配置されるピッチ保持コード6と昇降コード5の間のリング付き細線状部51bの長さを、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅より大きく構成することができる。
図5-1においては、ヘッドボックス1の長手方向中央部において、向い合って配置されるピッチ保持コード6と昇降コード5と係合される、環状保持部46の長さを、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅より大きく構成することができる。
図6-7においては、スクリーン2を挟んで前後にそれぞれに昇降コード5とピッチ保持コード6が配置される。保持部7の長さを、スクリーン2の折りたたみ時の前後幅より大きく構成することができる。
図7-1においては、スクリーン2を挟んで前後にそれぞれにダミーコード11とピッチ保持コード6が配置される。
図17-5(a)は、スクリーン2の前後に振り分けて昇降コード5とピッチ保持コード6が垂下支持される。ピッチ保持コード6に等間隔で設けられた保持部7が、スクリーン2のピッチ保持コード6側の折り目を1段おきに貫通している。さらに、昇降コード5が保持部7を挿通することで、保持部7が保持される。保持部7の長さ(B)は、スクリーン2の折り畳み時の幅(A)より長く構成される。このようなプリーツスクリーンは、畳み込み寸法が小さい。また、ピッチ保持コード6がスクリーン2の折り目の谷に張り込んでしまうことがないため、スクリーン2降り畳み時の意匠性にも優れる。
図17-5(b)は、ピッチ保持コード6に等間隔で設けられた保持部7が、スクリーン2の折り目を全段貫通している。その他の構成は、図17-5(a)と同じである。保持部7の長さ(B)は、スクリーン2の折り畳み時の幅(A)より長く構成される。このようなプリーツスクリーンは、畳み込み寸法が小さい。また、ピッチ保持コード6がスクリーン2の折り目の谷に張り込んでしまうことがないため、スクリーン2降り畳み時の意匠性にも優れる。
図17-5(c)は、ピッチ保持コード6に等間隔で設けられた保持部7が、スクリーン2の昇降コード5側の折り目を1段おきに貫通している。その他の構成は、図17-5(a)と同じである。保持部7の長さ(B)は、スクリーン2の折り畳み時の幅(A)より長く構成される。このようなプリーツスクリーンは、畳み込み寸法が小さい。また、ピッチ保持コード6がスクリーン2の折り目の谷に張り込んでしまうことがないため、スクリーン2降り畳み時の意匠性にも優れる。
図17-5(d)は、スクリーン2の前後に振り分けてダミーコード11とピッチ保持コード6が垂下支持される。ダミーコード11はスクリーン2に対して上下しないコードである。ピッチ保持コード6に等間隔で設けられた保持部7が、スクリーン2のダミーコード11側の折り目を1段おきに貫通している。さらに、ダミーコード11が保持部7を挿通することで、保持部7が保持される。保持部7の長さ(B)は、スクリーン2の折り畳み時の幅(A)より長く構成される。このようなプリーツスクリーンは、畳み込み寸法が小さい。また、ピッチ保持コード6がスクリーン2の折り目の谷に張り込んでしまうことがないため、スクリーン2降り畳み時の意匠性にも優れる。
図17-5(e)は、スクリーン2の前後に振り分けて第一の昇降コード5とピッチ保持コード6が垂下支持され、ピッチ保持コード6と同じ側にさらに第二の昇降コード5が垂下支持される。第一の昇降コード5は保持部7の環状の先端部を挿通することにより抜け止め手段を構成する。
第2の昇降コード5は保持部7のピッチ保持コードの縦糸の近傍における保持部7の間を挿通する。
その他の構成は図17-5(d)と同様であるが、保持部7の長さが異なる。第一の昇降コードとピッチ保持コードの縦糸との間の長さ(B)は、スクリーン2の折り畳み時の幅(A)より長く構成される。さらに、第一の昇降コード5と第二の昇降コード5の間の距離(C)も、スクリーン2の折り畳み時の幅(A)より長く構成される。このようなプリーツスクリーンは、畳み込み寸法が小さい。また、ピッチ保持コード6がスクリーン2の折り目の谷に張り込んでしまうことがないため、スクリーン2折り畳み時の意匠性にも優れる。
29.第29観点(ステープルを用いた昇降コード挿通部)
特許文献1に記載のプリーツスクリーンにおいては、スクリーンに昇降コード挿通孔又は昇降コード挿通部を挿通するための切込みを形成する加工及びガイドを挿入する工程が必要であったため、製造工程が煩雑であった。また、特許文献4に記載のパンクの問題がある。
第29観点は、線状塑性変形部材(ステープル)を用いた昇降コード挿通部を有することによりスクリーンに確実に保持することを目的とする。さらには製造工程を簡略化することをも課題とする。
第29観点は、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンを昇降する昇降コードと、
前記スクリーンに折り曲げて形状固定が可能な線状弾性変形部材を含むスクリーン貫通部材を備え、
前記線状部が前記スクリーンに挿通後に折り曲げられることで、前記スクリーン貫通部材が前記スクリーン折り目からガイド部を突出させて保持されるプリーツスクリーンを提供する。
尚、下記の実施形態も本観点によりサポートされる。
(1)好ましくは、線状弾性変形部材は、折れ曲がり形状が固定されることによって昇降コード挿通部になる。
(2)好ましくは、線状弾性変形部材とは、別体又は別素材によって、昇降コード挿通部が形成される。
(3)好ましくは、プリーツ加工した生地をクリンチャに沿わせドライバにより生地へステープルを押し込む製法方法。
このようなプリーツスクリーンは、線状弾性変形部材(ステープル)を用いた刺込変形加工で生地への昇降コードガイドの挿入と昇降コード孔形成を一度に可能であるため、製造工程が簡単である。また、昇降コードによってスクリーン2を押さえつけるため、パンクの問題を防止することができる。
29-1.第1実施形態(B型ステープルを用いた昇降コード挿通部)
図18-1に第1実施形態を示す。本実施形態では、図18-1(a)に示すように、生地に対し刺込変形加工により固定された線状弾性変形部材(「ステープル」線状部を含むスクリーン貫通部材150)がスクリーン2の折り目9に保持される。線状塑性変形部材は、スクリーン2の折り目に合わせて2本の線状部が刺さる。昇降コード挿通部150aをスクリーン2の前後方向幅外側に形成する。スクリーン貫通部材150は、基端部150bと、基端部150bの両端が同一平面内で略直角に折り曲げられ一体である針状部150cから構成される。スクリーン貫通部材150の針状部150cはスクリーン2を貫通し、その後、針状部150cが基端部150bの中央に向かって曲げられて、昇降コード5が挿通可能な昇降コード挿通部150aを形成する。
線状弾性変形部材ステープルの基端部150bの中央で生地を挟着し、スクリーン2の前後方向に対して位置決めされる。図18-1(b)に示すように、スクリーン貫通部材150はB字型をしており、昇降コード挿通部150aはひとつのスクリーン貫通部材150に対して2つ設けられ、2つの昇降コード5をそれぞれの昇降コード挿通部150aに挿通すことができる。この場合、一方の昇降コード5は、ボトムレール3の昇降用であり、他方の昇降コード5は、中間バー(不図示)の昇降用に用いてよい。ただし、用途は昇降に限られず、テンションワイヤ等別の相対移動コードを相通してもよい。
図18-1(c)~(e)に、スクリーン貫通部材150のスクリーンへの刺込変形加工による取着方法を示す。まず生地にプリーツ加工を行い加工台に載置する。スクリーン2をステープラ150に向かい広げる。次に、加工台の説明をする。加工台の中に成形用凹部161が設けられる。また、上面は連なっている、上部に図示しない支持部があり、スクリーンのオーダー幅に合わせ所定のステープラー数が所定位置にセットされる。複数のステープらのドライバは一括して下に押すことが可能である。
図18-1(c)に示すように、スクリーン貫通部材150は、基端部150bと、基端部150bの両端が平面内で略直角に折り曲げられた針状部150cから構成される。スクリーン貫通部材150が、接着等により連結されてステープル組を構成する。スクリーン貫通部材150は、成形用凹部161を有する台座160の上方(加工台の中)にスクリーン2を配置し、スクリーン貫通部材150を上方向からスクリーン2を貫通して台座160の成形用凹部161に押し当てることで成形する(図18-1(d))。スクリーン貫通部材150はスクリーン2の折り目9に順に貫通するように行う(図18-1(e))。
このようなプリーツスクリーンの製造工程は、ステープルを用いた加工で事前にスクリーン2に昇降コード挿通部の挿通孔を形成することなく、昇降コード挿通孔の形成と昇降コード挿通部を形成することが同時に可能であるため、効率が良く簡単である。
このようなスクリーン貫通部材150は、スクリーン2に対して前後方向に位置決めされ、横ズレを防止することができる。また、スクリーン貫通部材150は、スクリーン2を貫通するが、スクリーン2に挿通孔を設ける必要がないため、光漏れが防止できる。また、昇降コード挿通部150aの位置が固定されているので、確実に昇降コードを案内できる。ステープル150は、線状弾性変形部材が十分に細いため、スクリーン2の畳み込み時に畳み込み寸法の低減が可能である。
29-2.第2実施形態(S型ステープルを用いた昇降コード挿通部)
図18-2に第2実施形態を示す。第1実施形態ではB字型のステープルを用いて昇降コード挿通部を形成したが、本実施形態ではS字型のステープルを用いて昇降コード挿通部を形成する点が異なる。
本実施形態では、折り曲げて形状固定が可能な線状部を含むスクリーン貫通部材151は、図18-2(b)に加工前形状を示す。加工前形状は、基端部151bと、基端部151bの一方の端部が平面内で略直角に折り曲げられた針状部151cと、基端部151bの他方の端部が平面内で略直角に折り曲げられ、さらに昇降コードが挿通可能に環状の形状を形成するように折り曲げられた昇降コード挿通部151aを有する。針状部151cがスクリーン2を貫通した後、折り曲げられることにより、加工後形状が形成される。加工後形状は、針状部151cと昇降コード挿通部151aとで挟着されスクリーン貫通部材151はスクリーン2に前後方向に対し保持される。さらに、昇降コード5が昇降コード挿通部151aを挿通する。
このようなプリーツスクリーンは、ステープルを用いた加工でスクリーン2に挿通部を形成する工程と、挿通部に昇降コード挿通部を挿通する工程を一度に形成可能であるため、製造工程が簡単である。
29-3.第3実施形態(樹脂アウトサート成形による昇降コード挿通部)
図18-3に第3実施形態を示す。第1実施形態ではB字型のステープルを用いて昇降コード挿通部を形成したが、本実施形態では樹脂材料を用いて昇降コード挿通部を形成し、スクリーン2挿通部のみが折り曲げて形状固定が可能な線状部で形成される点が異なる。
本実施形態では、折り曲げて形状固定が可能な線状部を含むスクリーン貫通部材152は、図18-3(b)に示すように、針金状の線状部152cが樹脂形成された昇降コード挿通部152aに、埋め込まれている。線状部152cは、スクリーン2を貫通し、折り曲げられることにより、昇降コード挿通部152aをスクリーン2の折り目9に保持可能である。昇降コード5が昇降コード挿通部152aに挿通する。
このようなプリーツスクリーンは、ステープルを用いた加工でスクリーン2に挿通部を形成する工程と、挿通部に昇降コード挿通部を挿通する工程を一度に形成可能であるため、製造工程が簡単である。また、昇降コード5挿通孔が樹脂成形されているため、昇降コード5が摩耗することを防止できる。
29-4.第4実施形態(キノコ型ステープルを用いた昇降コード挿通部)
図18-4に第4実施形態を示す。第1実施形態ではB字型のステープルを用いて昇降コード挿通部を形成したが、本実施形態ではキノコ型ステープルを用いて昇降コード挿通部を形成した点が異なる。
本実施形態では、折り曲げて形状固定が可能な線状部を含むスクリーン貫通部材153は、変形前形状として、図18-4(b)に示すように、針金状細線部を環状に折り曲げることによって昇降コード挿通部153aが形成される。
次に、スクリーン2に挿通し、変形した後の形状が図18-4(a)に示される。針金状細線部の端部153cは、折り曲げ部分153dで折り曲げられることにより、直線部分153eを経て昇降コード挿通部153aから突き出される。端部153cは、スクリーン2を貫通した後、折り曲げ部分153dを更に外側に向けて折り曲げることにより、スクリーン2に固定され保持される。このような形状のステープルは、昇降コード挿通部153aを本明細書においてはキノコ型と呼ぶ。この昇降コード挿通部153aは、スクリーンの折り目に平行に長手方向に長い略長方向の挿入空間が形成されるため昇降コード5が2本以上挿通可能となっている。このような昇降コード挿通部材153は、スクリーン2を貫通する孔を1つにしながら、貫通孔に対して回転せず生地に対し水平が保持される。
このようなプリーツスクリーンは、ステープルを用いた加工で一度に昇降コード挿通部を形成可能であるため、製造工程が簡単である。
29-5.第5実施形態(M型ステープルを用いた昇降コード挿通部)
図18-5に第5実施形態を示す。第1実施形態ではB字型のステープルを用いて昇降コード挿通部を形成したが、本実施形態ではM字型ステープルを用いて昇降コード挿通部を形成した点が異なる。
本実施形態では、折り曲げて形状固定が可能な線状部を含むスクリーン貫通部材154は、図18-5(a)に示すように、複数の昇降コード挿通部154aが形成される。環状部分は接触凹部154bと針先部154cでスクリーン2を挟むことによって2つの環状部分154aに分けられる。スクリーン2の逆側では、スクリーン2を貫通した線状部分が折り曲げて形状固定されることにより、スクリーン貫通部材154がスクリーン2に対して前後方向の相対移動を防止するように保持される。また、2つの環状部分154aには、それぞれ昇降コード5が挿通可能である。
このようなプリーツスクリーンは、ステープルを用いた加工で一度に昇降コード挿通部を形成可能であるため、製造工程が簡単である。
29-6.第6実施形態(ステープルを上下方向に相通する昇降コード挿通部の製造方法)
図18-6に第6実施形態を示す。第1実施形態では前後方向だったが本実施形態では、スクリーン2にステープルを上下方向に刺し込み成形する製造方法を示す。
図18-6(a)に、スクリーン2の折り目9の下方に台座160が配置され、ステープル打ち込み用ドライバ164が折り目9の上方に配置され、スクリーン貫通部材150がドライバ164により、スクリーン2に下方に向かって打ち込まれる。スクリーン貫通部材150の先端150cは、台座160に形成された成形用凹部161によって変形されなめらかに屈曲し2つの先端150cが生地下方に接触することによりスクリーン貫通部材150がスクリーン2に固定される。図18-6(b)に示すように、スクリーン貫通部材150がスクリーン2の折り目9付近に上から下へ向けて生地2枚を貫通する形態となる。尚、形成されたスクリーン貫通部材150には、図18-6(c)に示すようにガイドを先端を斜め下方向に傾けた状態で昇降コード5が挿通可能である。ただし、上方から下方に打ち込むことに限定されない。下方から上方に打ち込むこと、上方から下方へ打ち込んだスクリーンを上下逆にして使用してもよい。具体的には、図18-6(d)に示す。この変形例ではガイドが斜め上方に向かって突出するような状態で昇降コードを挿入できる。
このようなプリーツスクリーンは、ステープルを用いた加工で一度に昇降コード挿通部を形成可能であるため、製造工程が簡単である。また、、スクリーン貫通部材150が上向き又は下向きにスクリーン2の折り目9を貫通するため、光洩れが少なくなる。
30.第30観点(昇降コード挿通部又はピッチ保持コードと連結又は係合された、スクリーンを座屈することなく貫通可能な、先端が尖ったスクリーン貫通端部)
特許文献2に記載のプリーツスクリーンにおいては、スクリーンに昇降コード挿通孔又は昇降コード挿通部を挿通するための切込みを形成する加工が必要であったため、製造工程が煩雑であった。プリーツスクリーンの昇降コード挿通部を形成する工程を簡略化することが目的である。
第30観点では、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
前記スクリーンに座屈することなく貫通可能な先端が尖った保持部又はスクリーン貫通部材を備えるプリーツスクリーンのピッチ保持コードまたは昇降コードガイド、又はそれらを備えたプリーツスクリーンを提供する。
このようなスクリーン貫通部材を備えるプリーツスクリーンのピッチコード又は昇降コードガイドは、スクリーンに昇降コード挿通孔又は昇降コード挿通部を挿通するための切込みを形成する加工工程をすることなくピッチ保持コード又は昇降コードガイド自体を生地に挿入することができるため、それらを用いたプリーツスクリーンの製造工程が簡単となる。
30-1.第1実施形態(弾性変形部を有する環状ピンを使用)
図18-7に、第1実施形態を示す。本実施形態では、昇降コード挿通部として環状ピン155を使用する。図18-7(b)に示すように、環状ピン155は、先端側に針先155fを設け、基端側に針先155fを収容する収容部155aを設ける。先端側針先155fから弾性変形部155dまでの細線材は生地に挿通されるとき座屈変形しない強度を有する。先端側と基端側の中間部には弾性変形部155dおよび昇降コード挿通部155eを有する。昇降コード挿通部155eは、図18-7(a)、(f)に示すように先端側を収容部に収容した状態で折れ曲がり部155hによって基端側と先端側とに空間が分けられる。これにより昇降コード挿通部155eに挿通した昇降コード5が、先端側に接触することを防止する。先端側の針先155fは、弾性変形部155dが弾性変形することにより基端側の収容部155aに収容することが可能であり、収容すると環状ピン155は環状に形成される。155には一側面に平板状の収容部155aが一体に設けられ、突出部155gが端部155iから一体に設けられている。具体的には図18-7(c)に示すように、突出部155gの間に針状部分155cを受けることが可能な収容部155aと底面155bを有し、収容部155aに針先155fが収容されるようになっている。図18-7(g)に、針状部分155cが収容された状態を示す。
次に、このような環状ピン155をスクリーン2に挿通する手順について、図18-7(d)~(f)を用いて説明する。環状ピン155の針先155fを収容部155aから開放した状態で、針先155fをスクリーン2の折り目に対し角度をつけて差し込む。このとき針先155fは座屈することが無い。そして、スクリーン2室内側に突出した針先155fをスクリーン2の折り目に室内側から室外側に向かって再度刺し込み貫通させて、針先155fを収容部155aと同じ側に露出させる(図18-7(e))。このとき155cが室内側に屈曲しているので再挿入し易い。最後にで、弾性変形部155dを室内側に環状ピンを弾性変形させることにより、針先155fを収容部155aに収容する(図18-7(f))。この状態で昇降コードを相通孔に挿入しても相通孔は針先を有する収容部側とは折り曲げ部155hによりほぼ隔てられいるため昇降コードが突起物等がある収容部側との間で摩擦を生じる恐れが無い。
30-2.第2実施形態(針状の先端部を備えた環状の保持部)
図18-8(a)~(e)に第2実施形態を示す。本実施形態では、スクリーン2を挿通する環状の保持部が針状の先端部を有する。このような先端部は、細線状部の両端部を同じ方向に束ねて固着し、固着部分の先端部が針状となるように切断又は予め形成することで得られる。図18-8(b-1)に示すように2つの糸状部の接合部分を先端とする針状部分156cを形成したり、図18-8(b-2)に示すように2つの糸状部の周囲部分に針状部分156cを形成してもよい。この接合部分156bは柔軟な他の部分156aに比べ接合又は溶着により強度が増し、針状部分が生地に相通するときに座屈しないだけの強度を有する。このように形成した針状部分156cは、スクリーン2を容易に貫通することが可能である(図18-8(c))。スクリーン2を貫通した針状部分156cは、筒状のカシメ部材166に挿入しカシメることにより抜け止めされる。
スクリーン2の折り目の間隔を保持でき、生地への加工不要で挿通が容易であり、スクリーン2の畳み込み寸法低減が可能である。
図18-8(f)~(i)に第2実施形態変形例1を示す。本変形例では、ピッチ保持コード6の保持部7について、本実施形態を適用した点が異なる。さらには、保持部7の先端部を、束ねて固着し、固着部分の先端部が針状とすることも特徴とする。以下、本変形例の詳細を説明する。図18-8(f)に示すように、ピッチ保持コード6は一定間隔で環状の保持部7を有する。図18-8(g)に示すように、このような保持部7の先端部を、束ねて接着・溶着などにより固着し、固着部分157bの先端部が針状となるように切断することで針状の先端部157cを形成する。この固着部分157bは柔軟な他の環状部分に比べ接合又は溶着により強度が増し、針状部分が生地に相通するときに座屈しないだけの強度を有する。図18-8(h)に示すように針状の先端部157cは、座屈することなくスクリーン2を貫通する。第一実施形態と同様に、スクリーン2を貫通後、カシメ部分で保持部7を抜け止めをすることが可能である。保持部7には昇降コード5を挿通してもよい。
スクリーン2の折り目の間隔を保持でき、生地への加工不要で挿通が容易であり、スクリーン2の畳み込み寸法低減が可能である。
30-3.第3実施形態(針状の先端部を束ねて強化した保持部)
図18-9(a)~(c)に第3実施形態を示す。本実施形態は、2以上の環状部分を束ねるものである。図18-9(a)に示すように、2つの環状部分158a、158bの両端が、同じ方向に束ねて固着し、固着部分157bの先端部157cが針状となるように切断されるか、又は先端157cが尖った形状となるよう予めテーパ面を有する先端を束ねて全体として尖り先状となるように一体化されることで、針状の先端部158dが形成される。この固着部分157bは柔軟な他の環状部分に比べ接合又は溶着により強度が増し、針状部分が生地に相通するときに座屈しないだけの強度を有する。このような針状の先端部158dは、座屈することなくスクリーン2に挿通可能であるため、プリーツスクリーンの製造が容易である。
図18-9(d)、(e)に第3実施形態変形例2を示す。本実施形態は、中空の糸状部の両端部に金属線159dが挿入された糸状部を用いることにより、強化された先鋭の先端部を得るることが可能である。図18-9(e)に、このような中空の糸状部の端部を示す。中空の糸状部159cは、端部以外の部分159bは中空であるが、端部159cには金属線159dが挿入されて硬質部159aが形成されている。この硬質部159aは柔軟な他の空の糸状部159bに比べ金属線159dにより強度が増し、硬質部159aが生地に相通するときに座屈しないだけの強度を有する。尚、図18-9(e)では先端を尖らせていないが、当該硬質部を針状に尖らせることでさらに生地に対し容易に挿入可能である。このような先鋭の先端部159aは、座屈することなくスクリーン2に挿通可能であるため、プリーツスクリーンの製造が容易である。
30-4.第4実施形態(先鋭の先端部を押しつぶす保持部の保持方法)
図18-10に第4実施形態を示す。本実施形態は、柔軟な線状部の先端に直径の大きい針状部170bを備えることを特徴とする。針状部170bは柔軟な他の環状部170aに比べ強度があり、針状部分が生地に相通するときに座屈しないだけの強度を有する。さらに言えば、針状端部170bがスクリーン2を貫通後に、押しつぶされて変形することにより抜け止めを形成する。図18-10(a)に示すように、環状の保持部の先端に環状部170aを構成する糸よりも直径の太い針状端部170bが固着されている。尚、針状端部170bは合成樹脂から構成されてよく、アウトサート成形で取着することが可能である。ただし、これに限られない。図18-10(a)~(d)は、針状端部170bがスクリーン2を貫通後、プレス加工又は熱加工又はこれらと同等の手段により、先端部170cが潰されて抜け止め170dになる例を示す。具体的には、図18-10(b)のように針上端部170bを折り目の谷川から山側に向かうようにスクリーン2に刺し込み、上下から位置決め部材170fで針状部170cの基端部170bを保持した状態で、図中矢印170gの方向に凹部を備えた加熱した金型170hを移動させ針先端170cをつぶすことにより、凹部形状に対応し先端部が広がった形状に形成され抜け止め170dとなる。図18-10(e)のように、環状の保持部170aには、昇降コード5が挿通して使うことができる。
本実施形態では、スクリーン2の折り目の間隔を保持でき、生地への加工不要で挿通が容易であり、スクリーン2の畳み込み寸法低減が可能である。
30-5.第5実施形態(針状の先端部を嵌合して保持する保持部)
図18-11(a)~(d)に第5実施形態を示す。本実施形態では、細線状部171cの一端に針状端部171bを備え、他端に針状端部と嵌合可能であり断面が筒形の収容嵌合部171aを備える。針状部分171bは柔軟な他の環状部分171cに比べ直径が太く強度があり、針状部分171bが生地に相通するときに座屈しないだけの強度を有する。図18-11(a)に示すように、針状部分171bは、座屈すること無くスクリーン2を貫通可能である。図18-11(b)、(c)に示すように、針状端部171bがスクリーン2を一回貫通した後Uターンし、ピンホール(8c、8d)において2回貫通させ、その後収容嵌合部171aと嵌合させ全体として環状に形成するる。171aはC字形状のため、171c接合部側から、又は171aの側面側の開口部からも挿入することができる。図18-11(d)に示すように、環状の保持部には、昇降コード5を挿通することができる。
本実施形態では、スクリーン2の折り目の間隔を保持でき、生地への加工不要で挿通が容易であり、スクリーン2の畳み込み寸法低減が可能である。
図18-11(e)に第5実施形態変形例1を示す。本変形例では、断面がC字状の筒形からなる収容嵌合部171aの代わりに、断面がO字状の筒形からなる収容嵌合部172aを備えてもよい。本変形例では、針状部172bの外径より収容嵌合部172aの内径が同一又は若干小さくすることにより確実に嵌合させることができる。
図18-11(f)に第5実施形態変形例2を示す。本変形例では、変形例1と同様に針状部分172bが収容嵌合部172aに嵌合する。本変形例では、針状部分172bは、先端がテーパー上に尖った円筒形状をしており、針状部分172bの基端部には周径方向に突出した凸部172dを有する。凸部172dに嵌合可能な、溝172fが収容嵌合部172aの開口部側近傍に設けられている。針状部172bを収容嵌合部172aに挿入したとき凸部172dは、収容嵌合部172aと嵌合し針状部172bが抜けないよう保持する。
図18-11(g)に第5実施形態変形例3を示す。本変形例では、スクリーン2を環状の細線状部171cと収容嵌合部171a(内部に図示しない針状部を備える)から構成される。針状部と収容嵌合部171aの嵌合構造は、上述の第5実施形態各実施例と同様である。細線状部171cは、スクリーン2の折り目9を上下方向に複数回(この例では2回)挿通して環状に形成されている。環状部171cに昇降コード5を挿入することにより昇降コードガイド25aとなる。
30-6.第6実施形態(本観点を応用可能なプリーツスクリーン)
図3-3、図3-5、図13-1、図18-1~図18-6に第6実施形態を示す。本実施形態では、本観点を応用可能なプリーツスクリーンを示す。
図3-3は、保持部44cの先端をが、針状の先端部である。
図3-5は、ピッチ保持コード6から突出した昇降コードをガイドする保持部7における適用例である。先端をには針状部(不図示)を固着することで、本観点の上記実施形態と同様の効果を奏する。
図13-1は、ピッチ保持コードの保持部に適用できる。図13-1(a)に示す通り細線状部130cの先端に固着された鋭角端部130eが、針状の先端部に該当する。
図18-1~図18-6は、ステープルの先端部が、座屈することなく生地を相通し本観点における針状の先端部に該当する。
31.第31観点(スクリーンの折り目を挟着して保持する部材)
特許文献3に記載されたプリーツスクリーンにおいては、昇降コード挿通部とスクリーンとが前後方向に相対移動するため、スクリーンの挿通孔と昇降コード挿通部(の軸部)との摩擦が生じるという問題があった。
第31観点では、
ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
自身の変形、又は他部材との嵌合により生地を挟着することにより前記スクリーンとの相対移動不能に固定する昇降コード挿通部またはピッチ保持コードを備えるプリーツスクリーンを提供する。
このようなプリーツスクリーンは、スクリーンと昇降コード挿通部又はピッチ保持コードとの摩擦を防止することが可能である。
31-1.第1実施形態(スクリーンに対し自身の弾性変形により固定する昇降コード挿通部)
図18-12に第1実施形態を示す。本実施形態では、昇降コード挿通部173aはスクリーン2と昇降コード挿通部173aとの相対移動を防止する手段を有する。図18-12(b)に示すように、昇降コード挿通部173aは、環状部173aと固定挿通部173fとが一体となった形状に形成される。昇降コード挿通部173aは全体が一体の樹脂射出成形により生産が可能である。図bに示すように、環状部173aはその中央に昇降コード孔173fを有し、固定挿通部173b側の端面は直線状の平坦部であり、固定挿通部173bの逆側は半円状の環状部郭となっている。固定挿通部173b側の端面の一端部にはU字状の弾性変形部173dが平坦部と連なるように形成され、その先にはずれ止め部173bが設けられ固定挿通部173bが形成される。ずれ止め部173bと平坦部とで、スクリーン2を挟み込んで相対移動不能に固定することが可能となっている。さらに、横方向のずれ止めするために、ずれ止め部173bの平坦部と対向する面には凹凸面173cが設けられている。
次に、この昇降コード挿通部材173をスクリーンに固定する方法を説明する。スクリーン2には、予め昇降コード挿通部173aをスクリーン2に挿通するための切込み8を設る。図18-12(d)に示すように、先端部173cを生地の折り目に向け角度を着つけた状態で、少し弾性変形部173dの弾性により173dと平坦部との間を広げながら切り込みに挿入し、折り目に平行に横方向にずらすことで取着する。スクリーン2を貫通した固定挿通部173fのずれ止め部173bと昇降コード挿通部173fの平坦部でスクリーン2を弾性的に挟着することにより、スクリーン2と昇降コード挿通部173aの前後方向における相対移動が防止される。また、凹凸面173cが生地に食い込むことにより横方向への移動も防止される。
尚、図18-12(e)に示すように、スクリーン2挟持部の形状は、昇降コード挿通部側に凹凸面174cが形成されても良い。図18-12(f)に示すように、昇降コード挿通部は開口部175eを有しても良い。
31-2.第2実施形態(本観点を応用可能なプリーツスクリーン)
図2-1、図2-2、図3-6、図6-7、図9-3、図9-4、図18-1~図18-6に第2実施形態を示す。本実施形態では、本観点を応用可能なプリーツスクリーンを示す。
図2-1は、嵌合止め部材451が、自身の弾性変形によりスクリーン2を挟んで嵌合止め部材451cとともに嵌合することで、スクリーン2と嵌合止め部材の相対移動不能にスクリーン2と固定される。
図2-2は、嵌合止め部材452が、ずれ止め手段である。嵌合止め部材452が、スクリーン2を挟んで嵌合することで、スクリーン2と嵌合止め部材の相対移動が防止されることにより、スクリーン2とずれ止めされる。
図3-6、図9-3は、嵌合部材454が、ずれ止め手段である。嵌合部材454が、スクリーン2を挟んで嵌合することで、スクリーン2と嵌合止め部材の相対移動が防止されることにより、スクリーン2とずれ止めされる。
図6-7、図9-4は、嵌合部材455が、ずれ止め手段である。嵌合部材455が、スクリーン2を挟んで嵌合することで、スクリーン2と嵌合止め部材の相対移動が防止されることにより、スクリーン2がずれ止めされる。
図18-1~図18-6においては、折れ曲がったステープルの先端部が、ずれ止め手段である。ステープルがスクリーン2を挟んで嵌合することで、スクリーン2とステープルの相対移動が防止されることにより、スクリーン2がずれ止めされる。
32.第32観点(本発明を応用可能な他の観点)
上記、第1観点から第31観点の実施形態は、上記実施形態とは独立する下記の実施形態を含むものとする。尚、下記の記載において、図面番号、符号は上記の記載のものと独立しているものとする。
(第一の実施形態)
以下、プリーツスクリーンの第一の実施形態を図面に従って説明する。図1に示すプリーツスクリーンは、ヘッドボックス1から上下方向にジグザグ状に折り曲げ可能としたスクリーン2が吊下支持され、そのスクリーン2の下端にボトムレール3が取着されている。前記スクリーン2は、1枚の生地をジグザグ状に折り曲げて形成される。
図2に示すように、前記ヘッドボックス1内には巻取軸4が操作装置(図示しない)の操作に基づいて回転可能に支持されている。この巻取軸4は、ヘッドボックス1の長手方向両端部近傍にそれぞれ設けられ、操作装置の操作により連動して動作する。
図1に示すように、前記ヘッドボックス1の長手方向両端部近傍からそれぞれ昇降コード5が垂下され、その2本の昇降コード5の上端は前記巻取軸4にそれぞれ取着され、操作装置の操作により巻取軸4に巻取りあるいは巻戻し可能となっている。
前記昇降コード5は、前記スクリーン2の室外側に垂下され、その下端に前記ボトムレール3が取着されている。そして、昇降コード5が巻取軸4に巻き取られると、ボトムレール3が引き上げられてスクリーン2が上方に畳み込まれ、昇降コード5が巻取軸4から巻戻されると、ボトムレール3が下降してスクリーン2が下方へ引き伸ばされる。
前記昇降コード5の吊下位置の前方において、前記ヘッドボックス1からスクリーン2の室内側にピッチ保持コード6が垂下されている。前記ピッチ保持コード6は、その上端が前記ヘッドボックス1に取着され、下端が前記ボトムレール3に取着されている。そして、ピッチ保持コード6は、昇降コード5が巻取軸4から巻戻されて、ボトムレール3が下限まで下降したとき、ほぼ緊張される長さに設定されている。
前記ピッチ保持コード6には、環状の保持部7が等間隔に多数設けられている。前記ピッチ保持コード6は、縦糸が編み機で糸を編んで形成されるコードであり、その縦糸に保持部7を形成するため糸(モノフィラメント糸)が編みこまれている。そして、その糸が一定間隔毎に環状に露出されて、保持部7が形成されている。
前記スクリーン2には、前記昇降コード5に近接する折り目、すなわち室外側に向かって凸となる折り目のうち一段おきの折り目9には、前記保持部7を挿通可能とした挿通孔(切込み)8が形成されている。この挿通孔8は、細い糸で形成される保持部7を挿通し得る程度の幅狭の切込みである。
そして、図2及び図3に示すように、保持部7を室内側から挿通孔8に挿通し、室外側に露出された保持部7に昇降コード5が挿通されている。
このような構成により、図2に示すようにボトムレール3を下限まで下降させたとき、各保持部7の先端部が昇降コード5に係合して、各保持部7で各折り目9を下方から支持する状態となり、スクリーン2の折り目が等間隔となるように保持される。また、スクリーン2の生地の材質によっては、スクリーン2の各折り目9から斜め上方に延びる部分が保持部7で支持される状態となる。
すなわち、保持部7の間隔は、スクリーン2を下限まで引き伸ばした状態での一段おきの折り目間隔に相当する間隔に設定され、保持部7の長さはほぼスクリーン2の折幅に昇降コード5の直径分を付加した長さに形成されている。
次に、上記のように構成されたプリーツスクリーンの作用を説明する。
図1及び図2に示すように、操作装置の操作により巻取軸4から昇降コード5を巻戻して、ボトムレール3を下限まで下降させると、スクリーン2が下方へ引き伸ばされる。このとき、ボトムレール3はその前後両縁が昇降コード5とピッチ保持コード6に支持されて、その上面がほぼ水平方向となるように吊下支持されている。
また、ピッチ保持コード6の保持部7によりスクリーン2の室外側に凸となる折り目9が上下方向に等間隔に保持される。この結果、スクリーン2の各折り目がほぼ等間隔となるように保持される。
この状態から、巻取軸4で昇降コード5を巻き取ると、ボトムレール3が引き上げられてスクリーン2が上方に畳み込まれる。
上記のように構成されたプリーツスクリーンでは、次に示す効果を得ることができる。
(1)スクリーン2を昇降する昇降コード5をスクリーン2に挿通しないので、スクリーン2に昇降コード5を挿通するための挿通孔を設ける必要はない。従って、昇降コード5を挿通するための挿通孔から室内へ外光が洩れることはない。
(2)ピッチ保持コード6から延びて昇降コード5が挿通される保持部7でスクリーン2の一段おきの折り目9あるいは保持部7の上方で折り目9に連なるスクリーン2を支持することができるので、スクリーン2を下降させたとき、折り目の間隔をほぼ一定に保持することができる。
(3)保持部7を挿通する挿通孔8は、細い糸で形成される保持部7を挿通し得る程度の幅狭の切込みであるので(図面においては誇張して図示)、挿通孔8からの光洩れを少なくすることができる。
(4)スクリーン2はジグザグ状に折り畳み可能とした一枚の生地で形成されるので、特許文献1に開示されるような生地片の接合工程を必要としない。従って、製造コストを抑制することができる。
(5)編み機で形成されたピッチ保持コード6の保持部7をスクリーン2の各挿通孔8に挿通し、その保持部7に昇降コード5を挿通することにより、ヘッドボックス1から吊下支持されるスクリーン部分の組み立てを容易に行うことができる。
(6)スクリーン2の挿通孔8に挿通された保持部7に昇降コード5が挿通され、その昇降コード5は常には緊張されているので、スクリーン2の左右方向の横ずれが防止されるとともに、保持部7及びピッチ保持コード6が横ずれすることもない。
(7)1段おきの折り目9に挿入した保持部7にのみ昇降コード5を挿入するため、昇降コード5の挿入工数を大幅に減少させることができる。
(第二の実施形態)
図4は、第二の実施形態を示す。第一の実施形態では、2本の昇降コード5をいずれもスクリーン2の室外側に吊下支持した。この第二の実施形態では、2本の昇降コード5の一方を室内側に吊下支持し、他方を室外側に垂下する。すなわち、ヘッドボックス1の両端部近傍から垂下される2本の昇降コード5及びピッチ保持コード6をスクリーン2の前後方向において互い違いとなるように吊下支持し、各昇降コード5及びピッチ保持コード6の下端にボトムレール3を取着する。
ヘッドボックス1内には、操作装置の操作により、各昇降コード5を同時に巻取り、あるいは同時に巻戻す巻取り装置を備える。その他の構成は、第一の実施形態と同様である。
上記のような構成としたプリーツスクリーンでは、第一の実施形態で得られた効果に加えて、次に示す効果を得ることができる。
(1)スクリーン2を引き上げるとき、ボトムレール3を図2に示すような前後方向に水平となる状態を維持しながら、ボトムレール3上にスクリーン2を積層した状態で上方へ畳み込むことができる。
(第三の実施形態)
図5は、第三の実施形態を示す。この実施形態は、昇降コード5及びピッチ保持コード6をヘッドボックス1の長手方向両端部近傍及び中央部に3本ずつ吊下支持する場合を示す。
この場合にも、ヘッドボックス1の長手方向において隣り合う昇降コード5及びピッチ保持コード6を、スクリーン2の前後方向に互い違いとなるように吊下支持し、各昇降コード5及びピッチ保持コード6の下端にボトムレール3を取着する。
このような構成により、第二の実施形態と同様な効果を得ることができる。
(第四の実施形態)
図6~図9は、第四の実施形態を示す。図6及び図7に示すように、ピッチ保持コード6に編み込まれて形成される各保持部7の2本の糸の導出位置P1,P2は、ピッチ保持コード6に対し上下方向に一定の間隔tを隔てた位置から延設されている。
そして、保持部7はスクリーン2の室外側の折り目に設けられた挿通孔11に挿通されるとともに、スクリーン2の室外側で昇降コード5が挿通されている。挿通孔11は、保持部7の2本の糸を挿通し得る程度の小さな径で形成される。
図7に示すように、昇降コード5は保持部7に対し左右方向において交互に挿通されている。その他の構成は、前記第一の実施形態と同様である。
次に、上記のように構成されたプリーツスクリーンの作用を説明する。
昇降コード5は、常にはボトムレール3若しくはボトムレール3とスクリーン2の重量が作用して緊張されている。すると、昇降コード5が挿通される保持部7には、導出位置P1,P2を水平方向に位置させようとする力が作用する。
図8に示すように、この状態でスクリーン2を上方へ畳み込むと、スクリーン2の室内側で畳み込まれるピッチ保持コード6において、上下方向に隣り合う各保持部7の導出位置P1,P2が、左右方向に交互に入れ替わる状態となる。これは、昇降コード5が保持部7に対し左右方向に交互に挿通されているからである。
この結果、図9に示すように、スクリーン2を上方へ畳み込んだとき、ピッチ保持コード6がスクリーン2の室内側で規則的に畳み込まれる状態となり易い。スクリーン2の室内側で、ピッチ保持コード6が不規則に畳み込まれると、このプリーツスクリーンの美観を損ねるが、この実施形態では美観の低下を防止することができる。
(第五の実施形態)
図10及び図11は、第五の実施形態を示す。この実施形態は、スクリーン2の挿通孔11に挿通した保持部7の先端部を捻って交差部13を介して小さな環状部12を形成し、その環状部に昇降コード5を挿通したものである。すなわち、交差部13(挿通孔11と昇降コード5との間の介在物)により、挿通孔11部分が昇降コード5と非接触となるように設けられている。その他の構成は、第四の実施形態と同様である。
このような構成では、環状部12に挿通された昇降コード5とスクリーン2の挿通孔11との間に交差部13が介在するので、スクリーン2の昇降操作時に昇降コード5と挿通孔11の周囲部分とが摩擦し難くなる。
従って、スクリーン2の昇降操作を繰り返しても、挿通孔11の周囲の折り目部分の磨耗を防止することができる。また、昇降コード5と挿通孔11の周囲部分との摩擦を防止することができるので、スクリーン2の引き上げ操作時に上方へ移動する昇降コード5による挿通孔11付近の折り目9の連れ上がり(折り目9が上方に波打つように湾曲する状態、図20参照)を防止することができる。
(第六の実施形態)
図12及び図13は、第六の実施形態を示す。この実施形態は、スクリーン2の挿通孔11に挿通した保持部7の無端状の先端部を2本まとめて絡めることにより環状部14を形成し、その環状部14に昇降コード5が挿通されている。すなわち、挿通孔11と昇降コード5との間の介在物としての交差部15の存在により、挿通孔11部分が昇降コード5と非接触となるように設けられている。その他の構成は、第四の実施形態と同様である。
このような構成では、環状部14に挿通された昇降コード5とスクリーン2の挿通孔11との間に交差部15が介在するので、スクリーン2の昇降操作時に昇降コード5と挿通孔11の周囲部分とが摩擦し難くなる。
従って、スクリーン2の昇降操作を繰り返しても、挿通孔11の周囲の折り目部分の磨耗を防止することができる。また、昇降コード5と挿通孔11の周囲部分との摩擦を防止することができるので、スクリーン2の引き上げ操作時に上方へ移動する昇降コード5による挿通孔11付近の折り目の連れ上がりを防止することができる。
尚、上記第五の実施形態や第六の実施形態のように、保持部7に交差部13,15を形成する代わりに、同位置に設ける挿通孔11と昇降コード5との間の介在物として、挿通孔11より大きいカシメ部材を保持部7に設けたり、2枚のテープ部材を張り合わせて設ける等、別の部材を取着する態様とすることもできる。
(第七の実施形態)
図14及び図15は、第七の実施形態を示す。この実施形態は、ピッチ保持コード6の保持部7をスクリーン2の各折り目間の中間部に挿通したものである。すなわち、挿通孔16部分が昇降コード5と非接触となるように設けられている。その他の構成は第四の実施形態と同様である。
このような構成とすることにより、スクリーン2の昇降操作時に、昇降コード5と保持部7を挿通する挿通孔16とが摩擦することはない。従って、挿通孔16付近のスクリーン2の磨耗を防止することができる。また、スクリーン2の引き上げ操作時に、上方へ移動する昇降コード5による挿通孔16付近の折り目の連れ上がりを防止することができる。
(第八の実施形態)
図16は、第八の実施形態を示す。この実施形態は、ピッチ保持コード6の保持部7をスクリーン2の例えば室内側に凸となる折り目17に設けた挿通孔18に挿通したものである。すなわち、挿通孔18部分が昇降コード5と非接触となるように設けられている。
その他の構成は第四の実施形態と同様である。尚、ピッチ保持コード6及び昇降コード5の室内外の配置は逆でもよい。
このような構成とすることにより、スクリーン2の昇降操作時に、昇降コード5と保持部7を挿通する挿通孔18とが摩擦することはない。従って、挿通孔18付近のスクリーン2の磨耗を防止することができる。また、スクリーン2の引き上げ操作時に、上方へ移動する昇降コード5による挿通孔18付近の折り目の連れ上がりを防止することができる。
また、スクリーン2を下降させたとき、挿通孔18の位置とピッチ保持コード6との間隔L1が第七の実施形態の挿通孔16とピッチ保持コード6の間隔L2より小さい。
第七の実施形態では、挿通孔16とピッチ保持コード6との間隔L2が大きいため、スクリーン2の特定の折り目17に対し、同折り目17を上下方向に引き伸ばす方向の引っ張り力が作用すると、挿通孔16の位置が保持部7上で図14に示す矢印A方向に移動する。
すると、図15に示すように、折り目17の位置がピッチ保持コード6側に向かって斜め上方に大きく移動して、折り目9,17の挟み角αが大きくなる。そして、図15に鎖線で示すように、室外側の折り目9の折方向が反転してしまうことがある。
この実施形態では、挿通孔18の位置とピッチ保持コード6との間隔L1が小さいので、挿通孔18の位置がピッチ保持コード6側に向かって斜め上方へ移動しようとしても、その移動距離が限定される。
従って、スクリーン2の折り目9,17の折角の変化を抑制し、かつ折方向の反転を防止することができる。
また、ピッチ保持コード6側に向かって凸となる折り目17に挿通孔18を設けたので、スクリーン2を上方へ畳み込むとき、昇降コード5側に挿通孔を設ける場合に比較し、積層して畳まれるスクリーン2の各折り目間にピッチ保持コード6が緩んでジグザグ状に畳まれていくその縦糸が挟まれ難い。
従って、図9に示すように、ピッチ保持コード6を規則的に折り畳んだ状態で露出させることができるので、スクリーン2を上方へ畳み込んだ状態での美観を向上させることができる。更に、第四の実施形態のように挿通すると相乗効果を発揮する。
(第九の実施形態)
図17~図19は、第九の実施形態を示す。この実施形態は、挿通孔11に挿通された保持部7の無端縁に挿通する昇降コード5を、挿通孔11に対しスクリーン2の左右方向にずらして垂下する構成としたものである。すなわち、挿通孔11部分が昇降コード5と非接触となるように設けられている。その他の構成は、第四の実施形態と同様である。
このような構成により、昇降コード5と挿通孔11の周囲部分との摩擦を防止することができるので、挿通孔11の周囲の折り目部分の磨耗を防止することができる。また、昇降コード5と挿通孔11の周囲部分との摩擦を防止することができるので、スクリーン2の引き上げ操作時に上方へ移動する昇降コード5による挿通孔11付近の折り目の連れ上がりを防止することができる。
上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・保持部でスクリーンの折り目を2段おきあるいは3段おきに支持するようにしてもよい。
・すべての折り目を保持部で支持してもよい。このような構成とすることにより、スクリーンを畳み込んだ場合のピッチ保持コードの蛇行を抑制することができる。
・スクリーンは、その上部に折り目のない部分、すなわちジグザグ状に折り畳まない部分を設けてもよい。
また以下には、上記の他の実施形態として第十~第二十の実施形態を示す。
(第十の実施形態)
図21は、第十の実施形態を示す。この実施形態は、3本ずつの昇降コード5及びピッチ保持コード6を吊下支持する構成で、ヘッドボックス1の長手方向両端部側では室内側にピッチ保持コード6が、室外側に昇降コード5が垂下され、中央部では室内側に昇降コード5が、室外側にピッチ保持コード6が垂下されている。そして、ヘッドボックス1の両端部側のものでは、スクリーン2の室内側の折り目17の全段の挿通孔18にピッチ保持コード6の保持部7が挿通され、中央部のものでは、スクリーン2の室外側の折り目9の一段おきの挿通孔8にピッチ保持コード6の保持部7が挿通されている。本形態の挿通孔8,18は、ピッチ保持コード6の保持部7が挿通し得るだけの極小径の孔径となっており、ピッチ保持コード6から挿通孔8に向けて保持部7が収束しその小径の挿通孔8,18に挿通されている。
このような構成の本実施形態では、スクリーン2の孔をピッチ保持コード6の保持部7を通すだけの小さな挿通孔8,18としたことで該孔8,18での光洩れが極力抑えられる。これに加え、ヘッドボックス1の中央部に位置するピッチ保持コード6においては保持部7を挿通させる折り目9を飛ばす構成、すなわち挿通孔8の数が少なくて済むため、ピッチ保持コード6の数の多い本実施形態のような構成であっても挿通孔8での光洩れが極力抑えられ、遮光性に優れたものとすることができる。
また、上記の飛ばす構成としたことで、ピッチ保持コード6の保持部7の数も省略でき、挿通孔8に挿通する手間も軽減することができる。尚、ピッチ保持コード6の保持部7を挿通させる折り目9を一段飛ばしとしたが、二段以上飛ばしてもよい。また、ヘッドボックス1の中央部のピッチ保持コード6の保持部7(折り目9)を飛ばす構成としたが、ヘッドボックス1の両端部側のピッチ保持コード6の保持部7(折り目17)を飛ばす構成としてもよい。また、両者を飛ばす構成としてもよい。
また、上記の飛ばす構成としたことで、スクリーン2のジグザグ状が崩れ易くなるのが懸念されるが、ヘッドボックス1の両端部側に位置するピッチ保持コード6の保持部7が全段の折り目17の挿通孔18に挿通させる構成(飛ばし無し)としていることから、スクリーン2の全体ではジグザグ状が崩れ難く、規則的なジグザグ形状を極力維持できるようになっている。
尚、ヘッドボックス1の両端部で垂下されるピッチ保持コード6において上記のように全段の挿通孔18にピッチ保持コード6の保持部7を挿通したとしても、従来のスクリーンに設けられた挿通孔及びピッチ保持コードの環状部それぞれに通す構造に比べて、昇降コード5の挿通工数が大幅に削減される効果は同様である。
また、中央部において室内側に昇降コード5を垂下したことで室内側から見てピッチ保持コード6が露出せず、また両端部のピッチ保持コード6は室内側に露出するものの、全段の挿通孔18にピッチ保持コード6の保持部7を挿通したことにより、畳み込み時におけるピッチ保持コード6の縦糸の折れ曲がり幅がスクリーン2のプリーツ山の頂点間隔の半分程度の短い幅となるため目立ち難く、畳み込み時にもすっきりとした美観が得られる。
また、上記の飛ばす構成とした場合には、スクリーン2の折曲げ角を60°~90°に設定するのが好ましい。折幅が例えば15mmのように幅狭のスクリーン2の場合では、スクリーン2を下限まで下げた状態での折曲げ角を60°に設定するというように、スクリーン2の折幅が小さいほどスクリーン2の折曲げ角を小さく設定すると、スクリーン2が適切に折り畳まれ易くなる。
(第十一の実施形態)
図22は、第十一の実施形態を示す。この実施形態は、4本ずつの昇降コード5及びピッチ保持コード6を吊下支持する構成で、ヘッドボックス1の両端部側では室内側にピッチ保持コード6が、室外側に昇降コード5が垂下され、中央部の二箇所では室内側に昇降コード5が、室外側にピッチ保持コード6が垂下されている。そして、ヘッドボックス1の両端部側のピッチ保持コード6の保持部7は室内側の全段の折り目17の挿通孔18に挿通され、中央部二箇所のピッチ保持コード6の保持部7は室外側の一段おきの折り目9の挿通孔8に挿通されている。
このような構成の本実施形態においても、第十の実施形態と同様な効果を得ることができる。
(第十二の実施形態)
図23は、第十二の実施形態を示す。この実施形態は、5本ずつの昇降コード5及びピッチ保持コード6を吊下支持する構成で、ヘッドボックス1の両端部側では室内側にピッチ保持コード6が、室外側に昇降コード5が垂下され、これより1つ内側の二箇所では室内側に昇降コード5が、室外側にピッチ保持コード6が垂下されている。更に内側の中央部においては、室内側にピッチ保持コード6が、室外側に昇降コード5が垂下されている。そして、ヘッドボックス1の両端部側及び中央部のピッチ保持コード6の保持部7は室内側の全段の折り目17の挿通孔18に挿通され、両端部と中央部との間の二箇所のピッチ保持コード6の保持部7は一段おきの室外側の折り目9の挿通孔8に挿通されている。
このような構成の本実施形態においても、第十の実施形態と同様な効果を得ることができる。
尚、7本以上の奇数本の場合も上記と同パターンの繰り返しでよい。
また、昇降コード5及びピッチ保持コード6を各6本以上とする場合、例えば6本ずつの昇降コード5及びピッチ保持コード6を吊下支持する構成とした場合では、ヘッドボックス1の両端部側では、室内側にピッチ保持コード6が、室外側に昇降コード5が垂下される。これより1つ内側の二箇所では、室内側に昇降コード5が、室外側にピッチ保持コード6が垂下される。そして、更に内側の中央の二箇所では、再び室内側にピッチ保持コード6が、室外側に昇降コード5が垂下される。
例えば8本ずつの昇降コード5及びピッチ保持コード6を吊下支持する構成とした場合では、ヘッドボックス1の両端部側では、室内側にピッチ保持コード6が、室外側に昇降コード5が垂下される。これより1つ内側の二箇所では、室内側に昇降コード5が、室外側にピッチ保持コード6が垂下される。これより1つ内側の二箇所では、再び室内側にピッチ保持コード6が、室外側に昇降コード5が垂下される。そして、更に内側の中央の二箇所では、再び室内側に昇降コード5が、室外側にピッチ保持コード6が垂下される。
(第十三の実施形態)
図24(a)(b)は、第十三の実施形態を示す。この実施形態は、ピッチ保持コード6を縦糸の長手方向に保持部7が反るように、例えばピッチ保持コード6の縦糸から離間する保持部7の先端側(昇降コード5側)が上方に向けて反るように成形されている。
例えば室外側にピッチ保持コード6、室内側に昇降コード5が垂下される場合、スクリーン2の室外側の折り目9の挿通孔8にその上反りの保持部7が挿通されることで、スクリーン2がピッチ保持コード6側に寄った状態で支持され易くなる。そのため、スクリーン2の上昇時、室内側でのスクリーン2の折り目17と昇降コード5との摩擦が低減され、スクリーン2の連れ上がりが防止される。
(第十四の実施形態)
図25は、第十四の実施形態を示す。この実施形態は、ピッチ保持コード6の保持部7間の中間部(所望折り曲げ部)に曲げ部20を構成している。曲げ部20は、他の部分よりも曲げ強度を低く構成している。例えば図25のように、ピッチ保持コード6は、編み糸の縦糸21と該縦糸21に対して蛇行する態様で編み込まれた横糸22とを有するものにおいて、曲げ部20では数カ所の横糸22を省略して、曲げ強度を低く構成している。そして、スクリーン2の折り畳みとともにピッチ保持コード6が畳み込まれる際に曲げ部20にて積極的に折り曲がるようにし、図8のように、ピッチ保持コード6が規則的に折り畳まれ易くしている。
このような構成の本実施形態では、ピッチ保持コード6を規則的に折り畳むことができ、室内側におけるプリーツスクリーンの美観の低下を防止することができる。全実施形態で効果があるが、特に第四、第八の実施形態と組み合わせることで相乗効果を発揮する。
尚、ピッチ保持コード6自体の編み方を所望折り曲げ部において一部変更してその曲げ強度を低くしたが、一部切断する等、他の構成にて対応してもよい。
(第十五の実施形態)
図26(a)は、第十五の実施形態を示す。この実施形態は、二重プリーツスクリーンを示す。
二重プリーツスクリーンは、ジグザグ状をなす例えば二種類のスクリーン2a,2bを共通のヘッドボックス1からその前後方向に重なるようにして吊下げ支持し、各スクリーン2a,2bの下端が共通のボトムレール3に取着されている。各スクリーン2a,2bは、側方視の中心線に対して線対称に垂下、すなわち室内側のスクリーン2aの室外側の折り目9と室外側のスクリーン2bの室内側の折り目17とが対向するように配置されている。各スクリーン2a,2b間には、共通の昇降コード5が巻取軸4から垂下され、該コード5の下端がボトムレール3に取着されている。
室内側のスクリーン2aの室内側及び室外側のスクリーン2bの室外側には、ヘッドボックス1からそれぞれピッチ保持コード6が垂下されている。室内側のピッチ保持コード6の保持部7は、室内側のスクリーン2aの室内側の折り目17の挿通孔18に最下段以外の略全段で挿通され、環状をなすこの保持部7に共通の昇降コード5が挿通され、室内外のスクリーン2a,2bが一体的に保持されている。また、室外側のピッチ保持コード6の保持部7も同様に、室外側のスクリーン2bの室外側の折り目9の挿通孔8に最下段以外の略全段で挿通され、環状をなすこの保持部7に共通の昇降コード5が挿通されている。
このような構成の本実施形態では、室内外のスクリーン2a,2bを同時に昇降させることができる。また、個々のスクリーン2a,2bの孔をピッチ保持コード6の保持部7を通すだけの小さな挿通孔8,18としたことで該孔8,18での光洩れが極力抑えられるのに加え、スクリーン2a,2bを二重に重ねていることで、該孔8,18での光洩れが一層抑えられ、遮光性は一層高いものである。また、各スクリーン2a,2b間に空気層が形成されることで、遮熱性の向上も期待できる。
因みに、室内側のスクリーン2a及び室外側のスクリーン2bにおいて、ピッチ保持コード6の保持部7を挿通させる折り目9,17を1段以上飛ばす構成としてもよい。また、このように飛ばす構成とした場合、室内側のスクリーン2aと室外側のスクリーン2bとの挿通孔8,18(保持部7を挿通させる位置)を上下方向でずらせば、遮光性をより一層高めることができる。
(第十六の実施形態)
図26(b)は、第十六の実施形態を示す。巻取軸4a,4b、昇降コード5、ボトムレール3a,3bがスクリーン2a,2b毎に備えられ、各スクリーン2a,2bが独立して昇降可能となっている。
このような構成の本実施形態では、独立したスクリーン2a,2bの昇降動作が可能で、しかも各スクリーン2a,2b間に昇降コード5が垂下されることで、スクリーン2a,2bの一方が折り畳まれる際にその一方側の山(折り目)が他方側の谷(折り目)に入り込まず、スムーズな昇降動作が可能である。また、二重のスクリーン2a,2bであるため、第十五の実施形態と同様に、遮光性及び遮熱性にも優れている。
(第十七の実施形態)
図27は、第十七の実施形態を示す。この実施形態では、上記の各実施形態で用いた紐状のピッチ保持コード6よりも幅広の例えばテープ状のピッチ保持コード6aが用いられている。
このような構成の本実施形態では、保持部7を挿通するためにスクリーン2の例えば室内側の折り目17の挿通孔18を、幅Wを有する幅広のピッチ保持コード6a自身で塞ぐこととなり、遮光性に優れている。
(第十八の実施形態)
図28及び図29(a)は、第十八の実施形態を示す。この実施形態では、ピッチ保持コード6の保持部7のスクリーン2よりピッチ保持コード6の縦糸側にスクリーン2のピッチ保持コード6の縦糸側への移動を規制可能な係止部10が設けられている。例えば、この係止部10は、ピッチ保持コード6の縦糸より硬質で、縦糸より幅w1が若干狭く、幅w2が挿通孔8より十分大きく、保持部7より厚みdが若干大きく形成され、ピッチ保持コード6の保持部7の先端側所定箇所に予め固着されて構成されている。保持部7をモノフィラメント糸とした場合でも、係止部10を融着糸とすることで加熱により固着することができる。そして、例えばスクリーン2の室内側にピッチ保持コード6が、室外側に昇降コード5がそれぞれ垂下される場合、スクリーン2の室外側の折り目9の挿通孔8に室内側から室外側に保持部7を挿通し、挿通後の保持部7に昇降コード5が挿通される。
保持部7の係止部10は、スクリーン2の挿通孔8の室内側の周縁部と係止可能である。
ここで、図6等を参照すると、スクリーン2の引き上げ途中においては、そのスクリーン2下端のボトムレール3を引き上げる昇降コード5は常に緊張状態にあるが、ピッチ保持コード6は畳み込まれた付近から緊張状態でなくなるため、スクリーン2が昇降コード5からピッチ保持コード6側に逃げ易い状況となっている。特にこのことは、スクリーン2がジグザグ状に開いた下降状態で長期間の日射の影響によりスクリーン2の柔軟性が低下し、スクリーン2の折り畳み抵抗が増大する場合等において生じ易い。図29(b)に係止部10の無い柔軟性が低下したスクリーン2での比較例を示すが、図中の矢印のようにスクリーン2の一部が大きく逃げる(パンク)と、その後のスクリーン2の引き上げに伴う折り畳み動作に支障を来す虞がある。
これを踏まえ、本実施形態では、昇降コード5と保持部7の係止部10とでスクリーン2の移動が規制、特に昇降コード5からピッチ保持コード6側にスクリーン2が逃げようとすると係止部10によりその移動が規制されることから、スクリーン2の引き上げに伴う折り畳みを常に良好に行うことができる。
尚、係止部10を融着糸で構成したが、これ以外の構成にて対応してもよい。例えば、薄板状のカシメ部材の保持部7への装着、粘着テープの保持部7への貼着、保持部7自体に左右方向に突出した折り曲げ部を設ける等としてもよい。また、室内外は逆でもよい。
また、係止部10を保持部7に予め固着せず、例えば保持部7を挿通孔8に挿通し昇降コード5を挿通した後に、係止部10を保持部7に固着する態様としてもよい。
また図29(c)に示すように、スクリーン2の谷形状と同等となるように保持部7の付け根間を上下方向に広げた態様とすることで、スクリーン2の移動規制を行うこともできる。この例での移動規制手段としては、図29(c)のように、隣接する各段の保持部7の一端及び他端を交差させる交差部19を設けることや、図29(d)のように、ピッチ保持コード6の保持部7の各段の上下間隔x1より、各段それぞれの保持部7の一対の付け根の上下間隔x2を広げることで実現できる。例えば、図29(d)では、x1を5mm、x2を35mmとし、スクリーン2の折曲げ角α1が90°に対し、ピッチ保持コード6の保持部7の広がり角α2が狭角の60°に設定されている。
(第十九の実施形態)
図30は、第十九の実施形態を示す。この実施形態では、ヘッドボックス1の両端部側それぞれにおいて、スクリーン2の室外側(室内側でも可)にピッチ保持コード6が垂下され、昇降コード5がスクリーン2の室外側と室内側との両方に垂下されている。また、ヘッドボックス1の各端部においてスクリーン2の室内外の両方に垂下される各昇降コード5は、それぞれ1本のコードを以て環状部状に構成されている。
この昇降コード5は、例えば基端がヘッドボックス1に室外側部分に固定され、そこからスクリーン2の室外側を通ってボトムレール3の室外側部分から内部に通される。次いで、ボトムレール3の内部を通された昇降コード5は、ボトムレール3の室内側部分から外部に導出され、スクリーン2の室内側を通ってヘッドボックス1の室内側部分から内部に通される。次いで、ヘッドボックス1の内部を通された昇降コード5は、該ヘッドボックス1の所定箇所からその先端が垂下されている。このようにスクリーン2の室内外を通る昇降コード5はピッチ保持コード6の保持部7に挿通されるが、その際、室内側の昇降コード5のみを保持部7に挿通させてもよく、また図30のように室外側の昇降コード5も保持部7に挿通させてもよい。そして、ヘッドボックス1の各端部の昇降コード5はそれぞれ同様に張り巡らされ、各先端同士が一つに纏められる。
このような構成の本実施形態では、ヘッドボックス1の両端部側においてスクリーン2の室内外にそれぞれ垂下される昇降コード5にてスクリーン2を前後方向に挟む態様(移動規制手段)としたことから、緊張状態にある前後の昇降コード5によりスクリーン2のピッチ保持コード6側への移動規制がなされ、スクリーン2が適切に折り畳まれ、意匠性向上にも貢献できる。
しかも、スクリーン2の室内外に配置される昇降コード5を1本で環状部状に構成することから、ボトムレール3の水平維持を図ることができ、操作力も軽減できる。
尚、ヘッドボックス1の両端部において昇降コード5をボトムレール3内で通して前後に対で垂下するようにしたが、前後で別の昇降コード5(移動規制手段)をそれぞれ用意し、前後の昇降コード5をそれぞれボトムレール3に固定して、同時に引上げ可能又は同時に巻取可能とするようにしてもよい。
尚、第十八及び第十九の実施形態に示す移動規制手段の他、図31及び図32のようにしてもよい。
図31(a)(b)(c)では、ピッチ保持コード6の保持部7の挿入段とは異なる段において昇降コード5と前後方向に直接又は間接的に係止し、昇降コード5の張力によりスクリーン2の前後への移動規制を行うものである。
具体的には、図31(a)及び図31(b)では、ピッチ保持コード6とは反対側(昇降コード5側)のスクリーン2の折り目17から接合片23が延設され、該接合片23の挿通孔24に昇降コード5が挿通されることで、スクリーン2のピッチ保持コード6側への移動規制を行うものである。尚、図31(a)は、接合片23が三段おきの折り目17に設けられ、ピッチ保持コード6側の一段おきの折り目9の挿通孔8から保持部7が挿通されている。図31(b)は、接合片23が一段おきの折り目17に設けられ、隣接の接合片23間の昇降コード5側のスクリーン2の折り目17の挿通孔18から保持部7が挿通されている。
図31(c)では、別部材の係止部材25が用いられ、該係止部材25の挿通孔26に昇降コード5が挿通され、係止部材25の係止部27がピッチ保持コード6とは反対側(昇降コード5側)のスクリーン2の折り目17部分に係止する態様である。この構成でも、スクリーン2のピッチ保持コード6側への移動規制が可能である。
また図32(a)(b)(c)では、ピッチ保持コード6の保持部7のスクリーン2及び昇降コード5に対する掛装態様にて、スクリーン2のピッチ保持コード6側への移動規制を行うものである。ピッチ保持コード6に設けられた保持部7の一つの環状部を複数の段の孔に跨って挿通することで実現可能である。
具体的には、図32(a)では、ピッチ保持コード6の縦糸からスクリーン2の山の半分程度の高さ離間した一対の基端部を有する一つの環状部状の保持部7が用いられる。次いで、ピッチ保持コード6側のスクリーン2の折り目17の挿通孔18から保持部7をピッチ保持コード6とは反対側に導出させて第1環状部28を形成し、一段下のピッチ保持コード6とは反対側(昇降コード5側)のスクリーン2の折り目9の挿通孔8からも保持部7をピッチ保持コード6とは反対側に導出させて第2環状部29を形成する。そして、この第1及び第2環状部28,29に昇降コード5がそれぞれ挿通される。
図32(b)では、ピッチ保持コード6の縦糸からスクリーン2の隣接の山間程度の高さ離間した一対の基端部を有する一つの環状部状の保持部7が用いられる。次いで、ピッチ保持コード6側のスクリーン2の折り目17の挿通孔18から保持部7をピッチ保持コード6とは反対側に導出させて第1環状部28を形成し、一段下のピッチ保持コード6側のスクリーン2の折り目17の挿通孔18からも保持部7をピッチ保持コード6とは反対側に導出させて第2環状部29を形成する。そして、この第1及び第2環状部28,29に昇降コード5がそれぞれ挿通される。
図32(c)では、ピッチ保持コード6の縦糸からスクリーン2の隣接の谷間程度の高さ離間した一対の基端部を有する一つの環状部状の保持部7が用いられる。次いで、ピッチ保持コード6とは反対側(昇降コード5側)のスクリーン2の折り目9の挿通孔8から保持部7をピッチ保持コード6とは反対側に導出させて第1環状部28を形成し、一段下のピッチ保持コード6とは反対側のスクリーン2の折り目9の挿通孔8からも保持部7をピッチ保持コード6とは反対側に導出させて第2環状部29を形成する。そして、この第1及び第2環状部28,29に昇降コード5がそれぞれ挿通される。
上記図32(a)(b)(c)の態様では、挿通孔18,8間、挿通孔18,18間、挿通孔8,8間に位置する保持部7の一部7a,7b,7cがそれぞれスクリーン2と係止することで、スクリーン2のピッチ保持コード6側への移動規制が可能である。
(第二十の実施形態)
図33は、第二十の実施形態を示す。この実施形態のペア型プリーツスクリーンは、ジグザグ状をなす例えば二種類のスクリーン2c,2dが中間レール3cを介して上下に並設されている。尚、図33は手前が室外側として図示している。
ヘッドボックス1と中間レール3cとの間と、中間レール3cとボトムレール3との間とのそれぞれにおいて、ヘッドボックス1の両端部側では室内側に、中央部では室外側にそれぞれピッチ保持コード6が垂下されている。本形態では、ピッチ保持コード6の保持部7は、スクリーン2c,2dの一段飛ばした折り目9,17の挿通孔8,18を挿通している。尚、飛ばしの態様は適宜変更してもよい。
また、ヘッドボックス1の両端部側で室外側に垂下される第一及び第二の昇降コード5a,5bは、ヘッドボックス1から中間レール3cまでは保持部7にともに挿通され、中間レール3cからボトムレール3までは第二の昇降コード5bのみが挿通されている。ヘッドボックス1の中央部で室内側に垂下される第一及び第二の昇降コード5a,5bについても同様となっている。
このような構成の本実施形態においても、スクリーン2c,2dの孔をピッチ保持コード6の保持部7を通すだけの小さな挿通孔8,18としたことで該孔8,18での光洩れが極力抑えられ、遮光性に優れたペア型プリーツスクリーンとして提供できる。また、中間レール3cをボトムレール3で押し上げた動作を行っても、保持部7により上側のスクリーン2c用の昇降コード5aの弛みの発生は抑えられる。
尚、上記各実施形態は、吊下げ型のプリーツスクリーンであったが、ボトムアップ型のプリーツスクリーンに適用してもよい。例えば第二十の実施形態の上側のスクリーン2c及び上側のピッチ保持コード6を無くすことにより可能である。
また、上記各実施形態のピッチ保持コードの上端の固定について、ヘッドボックスに直接取着するか、若しくはヘッドボックスに固定される部品(スクリーン上端をヘッドボックスに固定する長尺部材である生地押えや内部駆動部品を支持するサポート、更にはキャップ等)に取着し、ヘッドボックスに対して間接的に取着させてもよい。
また、ピッチ保持コードの保持部をモノフィラメント糸に代えて、マルチフィラメント糸、スパン糸等、その他の糸としてもよい。
また、上記第1~20の各実施形態では、スクリーンの挿通孔をピッチ保持コードの保持部の挿通と同時に形成される態様であってもよく、また予めスクリーンに挿通孔を形成しておく態様であってもよい。また、スクリーンを構成する縦糸と横糸とを切らずに、各糸間の隙間を拡大して挿通孔を形成してもよい。こうすることにより例えば第一の実施形態のように昇降コードが挿通孔に接しても、スクリーンの縦糸と横糸のほつれが低減され、耐久性が向上する。
また、ピッチ保持コードの保持部を、縦糸から1本で突出させスクリーン(生地)に貫通する箇所は1本のみとして昇降コード挿入箇所のみに小環状部(環状部)を形成することで、スクリーンの挿通孔と昇降コードとの間に小環状部が介在物として存在して、挿通孔周縁部の磨耗が防止可能である。
また上記各実施形態では、ピッチ保持コードの保持部を予め縦糸に編みこんだ形態としたが、ピッチ保持コードの縦糸と保持部とを分離して形成し、後に縦糸と保持部とを係止する態様としてもよい。この場合、予め保持部のみスクリーンの挿通孔への挿通を行っておき、後から縦糸と保持部とを係止させてもよい。縦糸と保持部とを係止するには、縦糸に所定間隔毎に保持部を係止可能な係止部材を縦糸に成型する等の方法により行うことができる:上記各実施形態について、スクリーンを左右方向に開度を調節可能な縦型プリーツスクリーンに適用する場合においては上記各実施形態における昇降コードを縦型プリーツスクリーンを誘導する誘導コードと読み替え、各実施例記載のスクリーンの昇降に伴う昇降コードとスクリーンとの相対移動は、誘導する誘導コードとスクリーンとの相対移動を意味するよう解釈することができる。また、横型プリーツスクリーン、縦型プリーツスクリーン問わず、スクリーンの前後方向への移動を規制するためスクリーンの開度調整方向へ延びるように垂下され両端が固定的に設けられ張力の掛かったテンションコードを備えたプリーツスクリーンへ適用する場合には、テンションコードやワイヤを上記各実施例の昇降コードと読み替え、各実施例記載のスクリーンの昇降に伴う昇降コードとスクリーンとの相対移動は、スクリーンの開度調整にともなう固定的なテンションコードと開度が調整されるスクリーンとの相対移動を意味するよう解釈することができる。
上記各実施形態は、スクリーンをメッシュ状のスクリーンとすることにより防虫用のプリーツ網戸に適用可能である。
33.第33観点(プリーツスクリーンの前後からボトムレールを水平に支持)
特許文献2に開示されたプリーツカーテンでは、スクリーンの後面においてのみ、昇降コードが垂下されるため、断面形状が横長のボトムレールを水平に保つことができず、断面形状が縦長のボトムレールを使用しているためボトムレールの高さが大となり畳み込み寸法が増大する。断面形状が横長のボトムレールを水平に支持しようとするには、昇降コードを前面側にも設ける必要があるが、プリーツカーテンの接合片に昇降コードを挿通する構造をスクリーンの前面にも適用すると、前面側の外観を損ねることとなる。また、前面側にも生地の折返し部分を要するため生地の所要量が増大してしまうという課題がある。
第33観点は、
ジグザグ状に折りたたみ可能なプリーツスクリーンにおいて、
背面の折り目を挟んでスクリーンを重ね合わせた状態で接合することにより、接合部を形成し、
前記プリーツスクリーンの部屋内側又は部屋外側の一方においては、第一の昇降コードを前記接合部に沿って垂下し、ボトムレールの部屋内側又は部屋外側の一方を支持し、
前記プリーツスクリーンの部屋内側又は部屋外側の他方においては、前記接合部に昇降コード挿通部及び/又はピッチ保持コードが直接又は間接的に固定され、
第二の昇降コードを前記昇降コード挿通部及び/又は前記ピッチ保持コードの環状部に挿通し、
ボトムレールの部屋内側又は部屋外側の他方を支持することを特徴とするプリーツスクリーンを提供する。
前記接合部は、溶着、縫製、接着、ホチキス止め等で接合する、又は、折り返し部全体を接着することにより形成されて良い。
このようなプリーツスクリーンは、ボトムレールを水平に保ち、且つ、スクリーンの接合部をスクリーンの前面には適用する必要がないため、意匠性を損ねること無く、生地の所要量の増大も最小限に抑えられる。
33-1.第1実施形態(昇降コードが昇降コード挿通部を挿通)
図19-1に第1実施形態のプリーツスクリーンの斜視図を示す。図19-1に示すように、ヘッドボックス1からスクリーン2が垂下され、スクリーン2の下部にはボトムレール3が取着される。スクリーン2は、スクリーン2の後面において、折り目9が一定の幅で形成された折り返し部9aを備える。ヘッドボックス1長手方向両端部においては、折り返し部9aに昇降コード挿通孔8eが形成される。
ヘッドボックス1の長手方向両端部においては、スクリーン2の後面側に昇降コード5およびピッチ保持コード6が垂下される。昇降コード5は、折り返し部9aに形成された昇降コード挿通孔8eを挿通する。昇降コード挿通孔8eの直径は、昇降コード5の直径より大きく形成されている。
また、ピッチ保持コード6の縦糸は、等間隔でピコ24を有する。昇降コード5は昇降コード挿通孔8eを挿通した後、同じ場所でピコ24も挿通する。これより、スクリーン2の折り目9の間隔が保持される。
ヘッドボックス1長手方向中央部においては、スクリーン2の前面側に昇降コード5が垂下され、スクリーン2の後面側にピッチ保持コード6の縦糸が垂下される。ピッチ保持コード6の縦糸は、一定間隔で保持部7を有する。保持部7はピッチ保持コード6の縦糸に取着された細線状部21と、細線状部21の先端に取着された抜け止め23からなる。保持部7の抜け止め23は、折り返し部9aを構成するスクリーン2に上下面から挟まれ、溶着によるスクリーン生地の接合によって折り返し部9aで固定される。
同様に、昇降コード5は昇降コード挿通部材25aを挿通する。昇降コード挿通部材25aは、環状の昇降コード挿通部25と、昇降コード挿通部25の一端に設けられた抜け止め23からなる。抜け止め23は、折り返し部9aを構成するスクリーン2に上下面から挟まれ、溶着によるスクリーン生地の接合によって折り返し部9aで固定される。
このようなプリーツスクリーンは、昇降コード5によって前後からボトムレール3を吊下支持するためボトムレール3を水平に保ち、且つ、スクリーン2の折り返し部9aに昇降コード5を挿通する構造をスクリーン2の前面には適用する必要がないため、意匠性が良く、生地の所要量の増大も最小限に抑えられる。
図19-2(a)は、本実施形態の拡大図を示す。図より、折り返し部9aに抜け止め23が固定されていることが分かる。図19-2(b)が上面図であり、図19-2(c)が側面図である。折り返し部9aは、溶着線9bの位置で固定される。溶着線9bは、図19-2(d)に示すように、抜け止め23を挟んで溶着しても良い。図19-2(e)に示すように、柔軟な線状部材を折り曲げたところ(折り曲げ部25m)を溶着することにより固定しても良い。
33-2.第2実施形態(昇降コードがピッチ保持コードの保持部を挿通)
図19-3(a)に、本実施形態の斜視図を示す。本実施形態の基本的な構造は第1実施形態と同じである。本実施形態が第1実施形態と異なる点は、ヘッドボックス1長手方向中央部の構造である。本実施形態では、昇降コード5に加えてピッチ保持コード6の縦糸もスクリーン2の前側に垂下される。ピッチ保持コード6の縦糸は、等間隔で保持部7を有し、保持部7は2つの細線状部21が先端で抜け止め23に固定される形状をしている。抜け止め23は、スクリーン2の折り目9に形成された折り返し部9a内に固定される。
図19-3(b)に示すように、昇降コード5とピッチ保持コード6がスクリーン2の前後方向同じ側に垂下される。さらに昇降コード5は、ピッチ保持コード6の細線状部21を挿通している。
このようなプリーツスクリーンは、昇降コード5によって前後からボトムレール3を吊下支持するためボトムレール3を水平に保ち、且つ、スクリーン2の折り返し部9aに昇降コード5を挿通する構造をスクリーン2の前面には適用する必要がないため、意匠性が良く、生地の所要量の増大も最小限に抑えられる。
34.第34観点(接合部を少なくする又はなくす)
特許文献2に開示されたプリーツカーテンでは、溶着したスクリーンの接合片に昇降コード挿通孔を形成し昇降コード挿通孔に昇降コードを挿通した構造である。接合片は、プリーツ加工したスクリーンにその折り目の一部を上下の生地を接合することにより形成している。このようなプリーツカーテンは、昇降コード挿通孔を開口させるのに十分な長さ(少なくとも昇降コードの直径より大)の接合片を形成する必要がある為生地の使用量が大きいことが問題である。本観点では接合片を小型化しながら昇降コード挿通手段またはピッチ保持手段をを確保することを課題とする。
第34観点は、
ジグザグ状に折りたたみ可能なプリーツスクリーンにおいて、
スクリーンの折り目の谷部に細線状部を挟むように接合し、前記細線状部を前記折り目の前方又は後方に環状部状に突出させることにより、昇降コード挿通部を形成することを特徴とする。
又は、
ジグザグ状に折りたたみ可能なプリーツスクリーンにおいて、
スクリーンの折り目の谷部に細線状部を挟むように接合し、前記細線状部を前記折り目の前方又は後方に突出させ、前記細線状部がピッチ保持コードの縦糸と接続されることにより、ジグザグ状の折り目の間隔を保持することを特徴とする。
さらにそれらは、下記1)又は2)のいずれかの構成を備えるプリーツスクリーンであってもよい。
1)折り目の近傍で上下のスクリーンと共に挟まれて前記細線状部(基端部を含む)が直接接合され、前記糸を谷部から突出させるか、又は前記スクリーンに設けられた挿通孔から谷部から山部へ向かって前記糸を突出させる。2)折り目の近傍で上下のスクリーンを接合する接合ラインにより、谷部に沿って設けられた前記細線状部(基端部を含む)を保持し、前記糸を谷部から突出させるか、又は前記スクリーンに設けられた挿通孔から谷部から山部へ向かって前記細線状部を突出させる。
このようなプリーツスクリーンは、接合部が少ない又は存在しないので、生地の所要量の増大を最小限に抑えられる。
34-1.第1実施形態(昇降コード挿通部の抜け止めを小さくする)
図19-2(a)~(e)に第1実施形態を示す。本実施形態では、スクリーン2の前後方向一方の側面の折り目9に折り返し部9aを形成する。前後方向に一定の幅を持つ折り返し部9aの内側に抜け止め23を保持することで、昇降コード挿通部材25を保持することが可能となっている。
図19-2(a)、(b)、(c)においては、抜け止め23を小さくすることで、折り返し部9aの幅を狭くすることが可能である。図19-2(d)においては、抜け止め23を挟んで溶着することで、さらに折り返し部9aの幅を狭くすることができる。
図19-2(e)においては、昇降コード挿通部材25に抜け止め23を設けず、昇降コード挿通部材25に折り曲げ部25mを複数設けることで、折り返し部の幅を狭くすることができる。このようなプリーツスクリーンは、折り返し部が少ない又は存在しないので、生地の所要量の増大を最小限に抑えられる。
34-2.第2実施形態(ピッチ保持コードの保持部の抜け止めを小さくする)
図19-3に第2実施形態を示す。図19-3(a)において、抜け止め23を小さくすることで、折り返し部9aの幅を最小化することが可能である。
このようなプリーツスクリーンは、折り返し部9aが少ないので、生地の所要量の増大を最小限に抑えられる。
34-3.第3実施形態(昇降コード挿通部の製造方法)
図20-1(a)~(f)に、昇降コード挿通部を形成するスクリーン2の製造方法を示す。
図20-1(a)において、折り畳んだスクリーン2の後側にスリット8を2つ設ける。図20-1(b)に、ローラ200から細線状部204をスクリーン2の折り目に合わせて沿うように引き出し、同時に細線状部204に溶着機203によって溶着加工していく。溶着加工により、溶着線9bが形成され、溶着線9bと折り目9の間に形成される空間内に細線状部204が保持される。例えば、折り目9に細線状部204を沿わせながら超音波加工等で溶着線9bで接合させつつ、細線状部204の先端(小ローラ202で細線状部204の向きを転向し、挟み部201で細線状部204を固定してある)を超音波加工部分の少し手前から走行させればよい。
スクリーン2の折り目9に形成されたスリット(切込み)8から細線状部204を外側へ引っ張りだすことにより、昇降コード挿通部205を形成する。
その後、細線状部204の両端を溶着により固定する。(図20-1(e)、(f))
このような製造方法によって、図20-2に示すプリーツスクリーンが製造可能である。
図20-2(b)に示すように、昇降コード5が昇降コード挿通部205に挿通する。
このようなプリーツスクリーンは、折り返し部が少ないので、生地の所要量の増大も最小限に抑えられる。
34-4.第4実施形態(ステープルによる抜け止め保持)
図20-3に本実施形態を示す。本実施形態では、ピッチ保持コード6が等間隔で保持部を有し、保持部は、細線状部21と抜け止め23からなる。抜け止め23には、B字型のステープル150が貫通して昇降コード挿通部が形成される。
このようなプリーツスクリーンは、折り返し部が存在しないため、生地の所要量の増大を最小限に押えられる。
第1観点~第31,33,34観点の実施形態における符号と、第32観点の本発明を応用可能な他の実施形態における符号とは独立している。
第1観点~第31,33,34観点の実施形態における符号
1:ヘッドボックス
2:スクリーン
3:ボトムレール
5:昇降コード
6:ピッチ保持コード
7:保持部
8:切込み
9:折り目
第32観点の本発明を応用可能な他の実施形態における符号
1...ヘッドボックス、2,2a,2b,2c,2d...スクリーン、3,3a,3b...ボトムレール、5,5a,5b...昇降コード、6,6a...ピッチ保持コード、7...保持部、8,11,16,18,24...挿通孔、9,17...折り目、10...係止部、20...曲げ部。

Claims (5)

  1. ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
    前記スクリーンに隣接して配置されたコードと、
    線状部を備え、
    前記線状部の一端は、前記コードが配置された側からその反対側に前記スクリーンを貫通することなく、前記スクリーンに固定され、
    前記線状部の他端が、ピッチ保持コードによって構成される前記コードに固定されるか、又は前記線状部によって構成される環状部に、昇降コードによって構成される前記コードが挿通され、
    前記線状部の一端は、前記スクリーンを貫通することなく前記スクリーンに固定され、
    前記線状部の一端に抜け止めが設けられ、
    前記抜け止めを前記スクリーンの折り目の谷部に配置した状態で、前記谷部に設けた折り返し部において前記スクリーンを溶着して前記抜け止めを固定することによって、前記線状部の一端が前記スクリーンに固定される、プリーツスクリーン。
  2. 請求項1に記載のプリーツスクリーンであって、
    前記コードは、ピッチ保持コードであり、
    前記線状部の他端は、前記ピッチ保持コードに固定される、プリーツスクリーン。
  3. 請求項2に記載のプリーツスクリーンであって、
    前記線状部は、1本の糸で構成されるか、又は2本の糸を備え、
    前記線状部が2本の糸を備える場合、前記2本の糸の間に、前記スクリーンに対して相対移動する昇降コードが挿通される、プリーツスクリーン。
  4. 請求項1に記載のプリーツスクリーンであって、
    前記コードは、前記スクリーンに対して相対移動する昇降コードであり、
    前記線状部によって構成される環状部に前記昇降コードが挿通される、プリーツスクリーン。
  5. ジグザグ状に折り畳み可能としたスクリーンと、
    前記スクリーンに隣接して配置された昇降コードと、
    線状部を備え
    記スクリーンの折り目に隣接した位置に、前記スクリーンを溶着して形成した溶着線を備え、
    前記折り目と前記溶着線の間の空間に配置された前記線状部が前記折り目を貫通して引き出されて形成された環状部に前記昇降コードが挿通される、プリーツスクリーン。
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