JP7091228B2 - 廃棄物処分用の構造物、及び、廃棄物処分用の構造物の構築方法 - Google Patents

廃棄物処分用の構造物、及び、廃棄物処分用の構造物の構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、廃棄物処分用の構造物と、その構築方法とに関する。
特許文献1は、いわゆる深型の廃棄物最終処分場を開示している。特許文献1に開示の廃棄物最終処分場は、廃棄物が投棄される内部空間を有する筒状の地中連続壁と、地中連続壁の上面開口を塞ぐように設けられる吊り屋根とを備えている。吊り屋根はすり鉢状であり、吊り屋根の上面は、その外周側から中央部に向かってなだらかな下り勾配となっている。
特許第2639133号公報
ところで、前述の廃棄物最終処分場の直上を緑地や公園などとして利用する場合に、前述の廃棄物最終処分場の上方を単に覆土層で覆うとすると、吊り屋根のすり鉢状部分にも覆土が収容されるので、その重量分、吊り屋根を補強する必要があった。
本発明は、このような実状に鑑み、廃棄物処分用の構造物の屋根にかかる荷重を軽減することを目的とする。
そのため本発明の第1態様では、廃棄物処分用の構造物は、廃棄物が投棄される内部空間を有して地中を鉛直方向に延びる筒状の壁体と、壁体の上面開口を塞ぐように設けられて、上方が覆土層によって覆われる屋根と、を有する。屋根は、下方に窪む凹部を有する。覆土層の下方における凹部内には、覆土層よりも比重が小さい軽量層が収容されている。
本発明の第2態様では、前述の廃棄物処分用の構造物の屋根は、プレストレストコンクリート製の吊り屋根である。本発明の第2態様において、廃棄物処分用の構造物を構築する方法は、壁体における頂部以外の部分である壁体の主部を構築する工程と、吊り屋根のコンクリート本体を、壁体の主部に対してスライド可能なように構築する工程と、コンクリート本体に通された緊張材を緊張してコンクリート本体にプレストレスを導入する工程と、プレストレスが導入されたコンクリート本体が壁体の頂部に剛結合するように、壁体の頂部を構築する工程と、を含む。
本発明によれば、屋根の凹部内に、覆土層よりも比重が小さい軽量層が収容されている。これにより、屋根の凹部内に覆土が収容される場合に比べて屋根にかかる荷重を軽減することができる。
本発明の一実施形態における廃棄物処分用の構造物の概略構成を示す図 同上実施形態における吊り屋根の構築方法を示す図 同上実施形態における吊り屋根の構築方法を示す図 同上実施形態における吊り屋根のPC鋼材の配置の第1例及び第2例を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態における廃棄物処分用の構造物(以下、単に「構造物」と称する)1の概略構成を示す。
構造物1は、地面GLより下方の地中に構築されている。ここで、図1において、地面GL下は、原地盤(施工地盤)G1と盛土G2とによって構成されている。すなわち、構造物1は、その上方、下方、及び側方が、原地盤G1及び盛土G2によって囲まれている。盛土G2上(地面GL上)は、緑地や公園などとして利用可能である。
尚、図1に示す地面GLは、盛土G2の上面に対応する。図1に示すレベルL1は、原地盤G1の上面(盛土G2の下面)に対応する。図1に示すレベルL2は、原地盤G1の不透水層Pの上面に対応する。ここで、図1には、原地盤G1の地下水位WLが例示されている。
構造物1は、筒状の壁体2と、屋根3と、底版コンクリート4と、砕石層5とを含んで構成される。
本実施形態では壁体2は円筒状である。壁体2は、地面GLより下方の地中(原地盤G1中及び盛土G2中)を鉛直方向に延びている。壁体2は、その内側に、廃棄物が投棄される内部空間7を有する。
壁体2は、その上側部分を構成する筒状の第1壁部11と、第1壁部11より下方の部分を構成する筒状の第2壁部12とにより構成されている。ここで、本実施形態では、第1壁部11と第2壁部12との双方が円筒状である。
第2壁部12は、原地盤G1に埋設されており、第2壁部12の下端部が原地盤G1の不透水層Pに達している。
本実施形態では、第2壁部12は、地中連続壁工法によって構築される鉄筋コンクリート連続壁(RC連壁)からなる。ここで、地中連続壁工法では、原地盤G1にて安定液を用いて掘削した掘削溝に鉄筋籠を挿入し、当該掘削溝にコンクリートを打設することで、原地盤G1中にRC連壁を構築する。
尚、本実施形態では、第2壁部12の構築方法として地中連続壁工法を採用したが、第2壁部12の構築方法はこれに限らない。例えば、第2壁部12の構築方法として、SMW工法(登録商標)やTRD工法(登録商標)などのソイルモルタル連壁工法を採用してしてもよい。
第2壁部12は遮水性を有する。ゆえに第2壁部12は遮水壁として機能し得る。
第1壁部11は第2壁部12の直上に立設されている。第1壁部11は、その周囲が盛土G2によって囲まれている。第1壁部11は、例えば、鉄筋コンクリート製である。第1壁部11は遮水性を有してもよい。
第1壁部11は、その内外を連通する開口部14を有する。開口部14は、第1壁部11を貫通している。盛土G2中には、地上と開口部14とを連通する通路15が形成されている。この通路15は、廃棄物を地上から開口部14まで搬送するための搬送路として利用され得る。通路15は略水平に延びている。
第1壁部11の構築時には、第1壁部11の主部17を構築した後に、第1壁部11の頂部18を構築する。この点の詳細については、図2及び図3を用いて後述する。
屋根3は、プレストレストコンクリート製の吊り屋根であり、壁体2(詳しくは、第1壁部11)の上面開口を塞ぐように壁体2(詳しくは、第1壁部11)に剛結合されている。屋根3はすり鉢状であり、屋根3の上面21は、壁体2及び屋根3の外周側から中央部に向かってなだらかな下り勾配となっている。ここで、この屋根3のすり鉢状部分が、本発明の「屋根の凹部」に対応する。以下、この屋根3のすり鉢状部分を「屋根3の凹部22」と称する。ゆえに、屋根3は、下方に窪む凹部22を有する。屋根3は、なだらかに湾曲した下に凸の曲線状(曲面状)である。
本実施形態において、屋根3は、平面視で円形状である。ゆえに、屋根3の上面21は、壁体2及び屋根3の径方向外方から径方向内方に向かってなだらかな下り勾配となっている。
屋根3の構築方法の詳細については、図2~図4を用いて後述する。また、以下では、盛土G2のうち屋根3の上方を覆う部分を、「覆土層Q」と称する(図1参照)。
壁体2の内部空間7については、原地盤G1における壁体2の内側の部分を掘削することで形成される。この掘削によって形成された底面8上には砕石層5が形成され、砕石層5上には底版コンクリート4が構築される。砕石層5は砕石で構成され、底版コンクリート4の下方にて地下水を集水する機能を有する。すなわち、砕石層5は集水層として機能し得る。
覆土層Qの下方における屋根3の凹部22内には、覆土層Qよりも比重が小さい軽量層9が収容されている。換言すれば、屋根3の凹部22の上面21上に軽量層9が積層され、軽量層9上に覆土層Qが積層されている。
軽量層9は、発泡スチロール製の複数のブロック(具体的には、複数のEPSブロック)を含んで構成される。軽量層9は、発泡スチロール製の複数のブロックを積み重ねることで形成され得る。この発泡スチロール製のブロック(EPSブロック)の比重は、覆土層Qの比重よりも小さい。
軽量層9の上面25は、壁体2及び軽量層9の中央部から外周側に向かって下り勾配となっている。
本実施形態において、軽量層9は、平面視で円形状である。ゆえに、軽量層9の上面25は、壁体2及び屋根3の径方向内方から径方向外方に向かってなだらかな下り勾配となっている。軽量層9の上面25は、例えば、円錐における側面のような形状である。
軽量層9の上面25上には第1防水層(図示せず)が形成されている。ゆえに、覆土層Qと軽量層9との間には第1防水層が形成されている。第1防水層は、例えば、軽量層9の上面25上に防水シートを敷いて軽量層9の上面25上を覆うことで、及び/又は、軽量層9の上面25上に防水材を吹き付けて軽量層9の上面25上をコーティングすることで、形成され得る。ここで、防水シートは、例えば、樹脂製又はゴム製である。また、軽量層9の上面25上に吹き付けられる防水材としては、塗膜防水シートやモルタルなどが考えられる。
屋根3の上面21上には第2防水層(図示せず)が形成されている。ゆえに、軽量層9と屋根3との間には第2防水層が形成されている。第2防水層は、例えば、屋根3の上面21上に防水シートを敷いて屋根3の上面21上を覆うことで、及び/又は、屋根3の上面21上に防水材を吹き付けて屋根3の上面21上をコーティングすることで、形成され得る。ここで、防水シートは、例えば、樹脂製又はゴム製である。また、屋根3の上面21上に吹き付けられる防水材としては、塗膜防水シートやモルタルなどが考えられる。
尚、本実施形態では、第1防水層及び第2防水層を形成する例を説明したが、第1防水層だけを形成してもよい。覆土層Qを透過した雨水などが軽量層9内に入り込むことを防ぐために第1防水層を形成することが好ましい。
図示は省略するが、構造物1は、鉛直方向に延びる地下水排出用の揚水管と、鉛直方向に延びる汚染水排出用の揚水管とを備えている。
地下水排出用の揚水管は、その下端が底版コンクリート4より下方にて開口しており、下から上に向かって順に砕石層5、底版コンクリート4、内部空間7、屋根3、軽量層9、及び覆土層Qを貫通して、上端側が地面GL上に至っている。尚、地下水排出用の揚水管内には揚水ポンプと水位計とが設置されており、これらを用いて、底版コンクリート4下の地下水の地上への排水が行われ得る。
汚染水排出用の揚水管は、その下端が内部空間7内にて開口しており、下から上に向かって順に内部空間7、屋根3、軽量層9、及び覆土層Qを貫通して、上端側が地面GL上に至っている。尚、汚染水排出用の揚水管内には揚水ポンプと水位計とが設置されており、これらを用いて、内部空間7内の汚染水の地上への排水が行われ得る。ここにおいて、汚染水とは、廃棄物が投棄され得る内部空間7内に溜まった水のことである。
次に、屋根3の構築方法を含む構造物1の構築方法について、図1に加えて、図2~図4を用いて説明する。
図2(A)~図3(D)は屋根3の構築方法を示す。図4(A)は屋根3のPC鋼材33の配置の第1例を示す。図4(B)は屋根3のPC鋼材33の配置の第2例を示す。尚、図2(A)~図3(D)は、図1の部分αに対応している。また、図4(A)及び(B)については、図示簡略化のため、平面視で円形状の屋根3のうち、中心角90°分(換言すれば1/4の扇形状部分)におけるPC鋼材33の配置のみを示している。
構造物1の構築方法では、まず、原地盤G1の不透水層Pに達するまで、第2壁部12を構築する。
次に、第2壁部12の直上に第1壁部11の主部17を構築する(図2(A)参照)。ここで、第1壁部11の主部17及び第2壁部12が壁体2の主部2aに対応する。また、第1壁部11の頂部18が壁体2の頂部2bに対応する。ゆえに、壁体2の主部2aは、壁体2における頂部2b以外の部分である。また、第1壁部11の主部17は、第1壁部11における頂部18以外の部分である。
尚、第1壁部11の主部17を構築する際には開口部14が形成される。また、原地盤G1の上面(図1に示すレベルL1)上には、通路15を構成するボックスカルバートが設置される。
次に、原地盤G1の上面(図1に示すレベルL1)のうち第2壁部12によって囲まれる部分に、上面がすり鉢状に支保工(図示せず)を組み、この支保工上に、屋根3のコンクリート本体31を構築するための、すり鉢状の型枠を設置する。尚、この支保工及び型枠の設置作業については、第1壁部11の主部17の構築作業と並行して行ってもよい。
ここで、屋根3は、すり鉢状のコンクリート本体31と、複数本のシース32と、複数本のPC鋼材33とにより構成されている。コンクリート本体31は鉄筋コンクリート製である。ここで、PC鋼材33が、本発明の「緊張材」に対応する。
次に、型枠上に、鉄筋と、シース32内に入ったPC鋼材33とを配置して、コンクリートを打設することで、コンクリート本体31を構築する(図2(B)参照)。
ここで、PC鋼材33の配置については、例えば、図4(A)に示すような格子状の配置や、図4(B)に示すような放射状の配置を採用することができる。
図2(B)に示すように、コンクリート本体31の構築時には、コンクリート本体31の周縁部31aが第1壁部11の主部17の上面17a上に載置され、かつ、コンクリート本体31の周縁部31aが第1壁部11の主部17の上面17aに対してスライド可能となるように、コンクリート本体31が構築される。このために、例えば、コンクリート本体31の周縁部31aを構築するに先立って第1壁部11の主部17の上面17aにシートなどを敷いておき、このシート上にコンクリート本体31の周縁部31aを構築することで、コンクリート本体31の周縁部31aを第1壁部11の主部17の上面17aに対してスライド可能としてもよい。
また、コンクリート本体31の構築時には、掘削土砂を排出するための開口部(図示せず)がコンクリート本体31に形成される。
次に、コンクリート本体31(シース32内)に通されているPC鋼材33を緊張し、図3(C)に示すように定着具34をPC鋼材33に取り付けると共に、シース32内にグラウトを注入することで、コンクリート本体31にプレストレス(圧縮力)を導入すると共に、コンクリート本体31とPC鋼材33とを一体化する。このプレストレスは、PC鋼材33が緊張状態から元の状態に戻ろうとする復元力に起因するものである。このプレストレスのコンクリート本体31への導入時には、コンクリート本体31が第1壁部11の主部17に対してスライドし得る。それゆえ、プレストレスのコンクリート本体31への導入時にコンクリート本体31が第1壁部11の主部17によって拘束されることがないので、コンクリート本体31にプレストレスを良好に導入することができる。尚、コンクリート本体31への導入力(プレストレス)については、屋根3の自重と、屋根3の上載荷重(例えば軽量層9及び覆土層Qの重量や植栽重量)とが作用する状態で発生する引張応力に対して圧縮力が残る程度の導入力とすることが好ましい。
次に、図3(C)に示すように、外部に露出している余分なPC鋼材33を切り落とす。
次に、図3(D)に示すように、プレストレスが導入されたコンクリート本体31が第1壁部11の頂部18に剛結合するように、第1壁部11の頂部18を構築する。具体的には、第1壁部11の頂部18内にコンクリート本体31の周縁部31aが埋め込まれるように、第1壁部11の頂部18が構築される。これにより、コンクリート本体31が第1壁部11の頂部18を介して、第1壁部11の主部17及び第2壁部12に剛結合する。ここで、第1壁部11の頂部18を構成する鉄筋の下端部と、第1壁部11の主部17を構成する鉄筋の上端部とが互いに連結されており、また、第1壁部11の主部17を構成する鉄筋の下端部と、第2壁部12を構成する鉄筋の上端部とが互いに連結されている。
次に、前述の支保工及び型枠を撤去する。
次に、コンクリート本体31に形成された、掘削土砂を排出するための開口部を介して、原地盤G1における第2壁部12の内側の部分を、第2壁部12の深度の1/2程度掘削する。そして、この掘削によって形成された底面8上に砕石層5を形成し、砕石層5上に底版コンクリート4を構築する。尚、底版コンクリート4上に防水シートを敷いてもよい。
次に、コンクリート本体31に形成された前述の開口部を閉塞し、前述の第2防水層を形成し、屋根3の凹部22内に軽量層9を収容し、前述の第1防水層を形成する。この後、覆土層Qが形成されるまで覆土を行う。これにより、前述のボックスカルバートが盛土G2中に埋設されることで、通路15が盛土G2中に形成される。ここで、覆土層Qの厚さは、例えば1m程度である。また、盛土G2には前述の掘削土砂が用いられ得る。
次に、例えば、地面GL上に植栽を行って、緑地や公園などとして整備する。
この後、構造物1の上方を緑地や公園などとして利用しつつ、構造物1を廃棄物処分場として運用させることができる(具体的には、構造物1の内部空間7内に廃棄物を投棄することができる)。
本実施形態によれば、廃棄物処分用の構造物1は、廃棄物が投棄される内部空間7を有して地中を鉛直方向に延びる筒状の壁体2と、壁体2の上面開口を塞ぐように設けられて、上方が覆土層Qによって覆われる屋根3と、を有する。屋根3は、下方に窪む凹部22を有する。覆土層Qの下方における屋根3の凹部22内には、覆土層Qよりも比重が小さい軽量層9が収容されている。これにより、屋根3の凹部22内に覆土が収容される場合に比べて屋根3にかかる荷重を軽減することができる。ゆえに、PC鋼材33の鋼材量を少なくすることができる。
また本実施形態によれば、軽量層9は、発泡スチロール製の複数のブロックを含んで構成される。これにより、簡素な構成で、軽量層9を形成することができる。
また本実施形態によれば、覆土層Qと軽量層9との間には第1防水層が形成されている。これにより、覆土層Qを透過した雨水などが軽量層9内に入り込むことを防ぐことができる。
また本実施形態によれば、軽量層9の上面25は、壁体2の中央部から外周側に向かって下り勾配である。ゆえに、構造物1の直上にて覆土層Qを透過した雨水などを壁体2の外周側にスムーズに逃がすことができる。
また本実施形態によれば、壁体2は、その上側部分を構成する筒状の第1壁部11と、第1壁部11より下方の部分を構成する筒状の第2壁部12と、を含んで構成される。第2壁部12が原地盤G1に埋設されている。第1壁部11の周囲が盛土されている(図1の盛土G2参照)。第1壁部11は、その内外を連通する開口部14を有する。盛土G2中には、地上と開口部14とを連通する通路15が形成されている。これにより、構造物1の上方を緑地や公園などとして利用しつつ、構造物1を廃棄物処分場として運用させることができる。
また本実施形態によれば、第2壁部12は遮水性を有する。第2壁部12の下端部が原地盤G1の不透水層Pに達している。これにより、地下水が構造物1の内部空間7内に流入することを抑制することができる。
また本実施形態によれば、屋根3は、プレストレストコンクリート製の吊り屋根である。廃棄物処分用の構造物1を構築する方法は、壁体2における頂部2b以外の部分である壁体2の主部2a(第1壁部11の主部17及び第2壁部12)を構築する工程(図1及び図2(A)参照)と、屋根3のコンクリート本体31を、壁体2の主部2a(第1壁部11の主部17及び第2壁部12)に対してスライド可能なように構築する工程(図2(B)参照)と、コンクリート本体31に通された緊張材(PC鋼材33)を緊張してコンクリート本体31にプレストレスを導入する工程(図2(B)及び図3(C)参照)と、プレストレスが導入されたコンクリート本体31が壁体2の頂部2b(第1壁部11の頂部18)に剛結合するように、壁体2の頂部2b(第1壁部11の頂部18)を構築する工程(図3(D)参照)と、を含む。これにより、コンクリート本体31にプレストレスを導入する際にコンクリート本体31が壁体2の主部2a(第1壁部11の主部17及び第2壁部12)に対してスライドできるので、コンクリート本体31にプレストレスを良好に導入することができ、ひいては、屋根3のひびの発生などを大幅に抑制することができる。
また本実施形態によれば、廃棄物処分用の構造物1は、廃棄物が投棄される内部空間7を有して鉛直方向に延びる筒状の壁体2と、壁体2の上面開口を塞ぐように設けられるプレストレストコンクリート製の吊り屋根(屋根3)と、を有する。構造物1の構築方法は、壁体2における頂部2b以外の部分である壁体2の主部2a(第1壁部11の主部17及び第2壁部12)を構築する工程(図1及び図2(A)参照)と、屋根3のコンクリート本体31を、壁体2の主部2a(第1壁部11の主部17及び第2壁部12)に対してスライド可能なように構築する工程(図2(B)参照)と、コンクリート本体31に通された緊張材(PC鋼材33)を緊張してコンクリート本体31にプレストレスを導入する工程(図2(B)及び図3(C)参照)と、プレストレスが導入されたコンクリート本体31が壁体2の頂部2b(第1壁部11の頂部18)に剛結合するように、壁体2の頂部2b(第1壁部11の頂部18)を構築する工程(図3(D)参照)と、を含む。これにより、コンクリート本体31にプレストレスを導入する際にコンクリート本体31が壁体2の主部2a(第1壁部11の主部17及び第2壁部12)に対してスライドできるので、コンクリート本体31にプレストレスを良好に導入することができ、ひいては、屋根3のひびの発生などを大幅に抑制することができる。
尚、本実施形態では、本発明の「緊張材」の一例としてPC鋼材を挙げて説明したが、「緊張材」はPC鋼材に限らず、例えば「緊張材」としてアンボンドケーブルを用いてもよい。
また、本実施形態では、屋根3のコンクリート本体31を構築するに際してコンクリートを場所打ちとしたが、この他、屋根3のコンクリート本体31をプレキャストコンクリートとしてもよい。
また、本実施形態では、筒状の壁体2、第1壁部11及び第2壁部12の断面形状が円形状であるが、これらの断面形状は円形状に限らず、例えば、楕円形状、又は、矩形状などの多角形状であってもよい。また、平面視における屋根3の形状についても、筒状の壁体2、第1壁部11及び第2壁部12の断面形状に対応させて、例えば、楕円形状、又は、矩形状などの多角形状としてもよい。
図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
尚、出願当初の請求項は以下のとおりであった。
[請求項1]
廃棄物が投棄される内部空間を有して地中を鉛直方向に延びる筒状の壁体と、
前記壁体の上面開口を塞ぐように設けられて、上方が覆土層によって覆われる屋根と、
を有する廃棄物処分用の構造物であって、
前記屋根は、下方に窪む凹部を有し、
前記覆土層の下方における前記凹部内には、前記覆土層よりも比重が小さい軽量層が収容されている、廃棄物処分用の構造物。
[請求項2
前記軽量層は、発泡スチロール製の複数のブロックを含んで構成される、請求項1に記載の廃棄物処分用の構造物。
[請求項3]
前記覆土層と前記軽量層との間には防水層が形成されている、請求項1又は請求項2に記載の廃棄物処分用の構造物。
[請求項4]
前記軽量層の上面は、前記壁体の中央部から外周側に向かって下り勾配である、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の廃棄物処分用の構造物。
[請求項5]
前記壁体は、その上側部分を構成する筒状の第1壁部と、前記第1壁部より下方の部分を構成する筒状の第2壁部と、を含んで構成され、
前記第2壁部が原地盤に埋設されており、
前記第1壁部の周囲が盛土されており、
前記第1壁部は、その内外を連通する開口部を有し、
前記盛土中には、地上と前記開口部とを連通する通路が形成されている、請求項1~請求項4のいずれか1つに記載の廃棄物処分用の構造物。
[請求項6]
前記第2壁部は遮水性を有し、
前記第2壁部の下端部が前記原地盤の不透水層に達している、請求項5に記載の廃棄物処分用の構造物。
[請求項7]
前記屋根は、プレストレストコンクリート製の吊り屋根である、請求項1~請求項6のいずれか1つに記載の廃棄物処分用の構造物。
[請求項8]
請求項7に記載の廃棄物処分用の構造物を構築する方法であって、
前記壁体における頂部以外の部分である前記壁体の主部を構築する工程と、
前記吊り屋根のコンクリート本体を、前記壁体の主部に対してスライド可能なように構築する工程と、
前記コンクリート本体に通された緊張材を緊張して前記コンクリート本体にプレストレスを導入する工程と、
プレストレスが導入された前記コンクリート本体が前記壁体の頂部に剛結合するように、前記壁体の頂部を構築する工程と、
を含む、廃棄物処分用の構造物の構築方法。
[請求項9]
廃棄物が投棄される内部空間を有して鉛直方向に延びる筒状の壁体と、前記壁体の上面開口を塞ぐように設けられるプレストレストコンクリート製の吊り屋根と、を有する廃棄物処分用の構造物の構築方法であって、
前記壁体における頂部以外の部分である前記壁体の主部を構築する工程と、
前記吊り屋根のコンクリート本体を、前記壁体の主部に対してスライド可能なように構築する工程と、
前記コンクリート本体に通された緊張材を緊張して前記コンクリート本体にプレストレスを導入する工程と、
プレストレスが導入された前記コンクリート本体が前記壁体の頂部に剛結合するように、前記壁体の頂部を構築する工程と、
を含む、廃棄物処分用の構造物の構築方法。
1…廃棄物処分用の構造物、2…壁体、2a…主部、2b…頂部、3…屋根、4…底版コンクリート、5…砕石層、7…内部空間、8…底面、9…軽量層、11…第1壁部、12…第2壁部、14…開口部、15…通路、17…主部、17a…上面、18…頂部、21…上面、22…凹部、25…上面、31…コンクリート本体、31a…周縁部、32…シース、33…PC鋼材(緊張材)、34…定着具、G1…原地盤(施工地盤)、G2…盛土、GL…地面、L1,L2…レベル、P…不透水層、Q…覆土層、WL…地下水位

Claims (8)

  1. 廃棄物が投棄される内部空間を有して地中を鉛直方向に延びる筒状の壁体と、
    前記壁体の上面開口を塞ぐように設けられて、上方が覆土層によって覆われる屋根と、
    を有する廃棄物処分用の構造物であって、
    前記屋根は、下方に窪む凹部を有し、
    前記覆土層の下方における前記凹部内には、前記覆土層よりも比重が小さい軽量層が収容されている、廃棄物処分用の構造物。
  2. 前記軽量層は、発泡スチロール製の複数のブロックを含んで構成される、請求項1に記載の廃棄物処分用の構造物。
  3. 前記覆土層と前記軽量層との間には防水層が形成されている、請求項1又は請求項2に記載の廃棄物処分用の構造物。
  4. 前記軽量層の上面は、前記壁体の中央部から外周側に向かって下り勾配である、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の廃棄物処分用の構造物。
  5. 前記壁体は、その上側部分を構成する筒状の第1壁部と、前記第1壁部より下方の部分を構成する筒状の第2壁部と、を含んで構成され、
    前記第2壁部が原地盤に埋設されており、
    前記第1壁部の周囲が盛土されており、
    前記第1壁部は、その内外を連通する開口部を有し、
    前記盛土中には、地上と前記開口部とを連通する通路が形成されている、請求項1~請求項4のいずれか1つに記載の廃棄物処分用の構造物。
  6. 前記第2壁部は遮水性を有し、
    前記第2壁部の下端部が前記原地盤の不透水層に達している、請求項5に記載の廃棄物処分用の構造物。
  7. 前記屋根は、プレストレストコンクリート製の吊り屋根である、請求項1~請求項6のいずれか1つに記載の廃棄物処分用の構造物。
  8. 請求項7に記載の廃棄物処分用の構造物を構築する方法であって、
    前記壁体における頂部以外の部分である前記壁体の主部を構築する工程と、
    前記吊り屋根のコンクリート本体を、前記壁体の主部に対してスライド可能なように構築する工程と、
    前記コンクリート本体に通された緊張材を緊張して前記コンクリート本体にプレストレスを導入する工程と、
    プレストレスが導入された前記コンクリート本体が前記壁体の頂部に剛結合するように、前記壁体の頂部を構築する工程と、
    を含む、廃棄物処分用の構造物の構築方法。
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