JP6475554B2 - 立坑の構築方法および地下式貯槽の構築方法 - Google Patents

立坑の構築方法および地下式貯槽の構築方法 Download PDF

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本発明は、地上部外周囲に盛土部を有する立坑の構築方法および地下式貯槽の構築方法に関する。
立坑の周囲に盛土を行う場合に、立坑の掘削により発生した掘削残土を盛土材として使用すれば、掘削残土の搬出に要する手間や費用を削減することができる。
例えば、LNG地下タンク(地下貯槽)等では、躯体の構築後、躯体の外周部に掘削残土を盛り立てることにより盛土部を形成する場合がある。
特許文献1には、盛土部を有する地下タンクの施工方法として、地中に円筒状の地中連続壁を構築するとともに地上部にタンクの外径に見合うコンクリート壁を形成し、地中連続壁により囲まれた地盤を掘削することにより発生した掘削残土をコンクリートの外周囲に盛り立てる方法が開示されている。
掘削残土は、地中連続壁の周囲に配設されたクローラクレーン等により地上部に搬出した後、盛土の上面を走行する運搬車両等によって盛土箇所へ運搬する。
特開昭53−030143号公報
従来の盛土部は、運搬車両が走行可能な縦断勾配を有した状態で盛り立てる必要があるとともに、盛土の上面が仮設道路として使用可能となるように舗装する必要があった。そのため、盛土の施工は、運搬車両が走行可能な縦断勾配とトラフィカビリティーが確保できていることを確認する必要があり、手間がかかっていた。また、運搬車両の移動時期に合わせて盛土の上面の仮設道路が完成するような工事計画とする必要がある。
このような観点から、本発明は、地上部外周囲に盛土部を有する場合であっても、簡易、かつ、連続的に盛り立て作業を行うことを可能とした、立坑の構築方法および地下式貯槽の構築方法を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の立坑の構築方法は、地中連続壁を円筒状に形成する工程と、前記地中連続壁の上端において地上壁を形成する工程と、前記地中連続壁により囲まれた地盤を掘削するとともに、前記地盤の掘削により発生した掘削残土を含む盛土材を前記地中連続壁の外周囲に盛り立てる工程とを備えており、地上部に設けられたタワークレーンにより前記掘削残土を掘削箇所から盛土箇所へ搬送することを特徴としている。
また、本発明の地下式貯槽の構築方法は、地中連続壁を円筒状に形成する工程と、前記地中連続壁の上端において地上壁を形成する工程と、前記地中連続壁により囲まれた地盤を掘削するとともに、前記地盤の掘削により発生した掘削残土を含む盛土材を前記地中連続壁の外周囲に盛り立てる工程と、前記地中連続壁および前記地上壁の内面に沿って側壁を形成する工程と、を備えており、地上部に設けられたタワークレーンにより前記掘削残土を掘削箇所から盛土箇所へ搬送することを特徴としている。
かかる立坑の構築方法および地下式貯槽の構築方法によれば、掘削残土の輸送手段としてタワークレーンを使用しているので、運搬車両を必要としない。したがって、盛土の上面に、運搬車両が走行可能な縦断勾配とトラフィカビリティーを確保する必要がない。そのため、盛土部の施工を簡易かつ連続的に行うことができる。
本発明の立坑の構築方法および地下式貯槽の構築方法によれば、地上部外周囲において、簡易かつ連続的に盛り立て作業を行うことが可能となる。
(a)本発明の実施形態に係る地下式貯槽を示す断面図、(b)は同平面図である。 地下式貯槽の構築方法における地中連続壁施工後の初期掘削状況を示す図であって、(a)は断面図、(b)は平面図である。 (a)および(b)は、セグメントリングと地中連続壁との接合部の構造を示す模式図である。 盛土部の一部を示す拡大断面図である。 図2に続く施工状況を示す図であって、(a)は断面図、(b)は平面図である。 図5に続く施工状況を示す断面図である。 (a)は図6に続く施工状況を示す断面図、(b)は(a)の一部分を示す拡大図である。
本発明の実施形態の地下式貯槽1は、図1(a)および(b)に示すように、底版2と、底版2に立設された側壁3と、側壁3により囲まれた空間の頂部を遮蔽する屋根4と、側壁3の周囲に形成された立坑5と、底版2および側壁3の内面に取り付けられたメンブレン10とを備えている。
底版2は、図1(a)に示すように、メンブレン10の下面を覆うように形成されたコンクリート構造体である。底版2の内部には、必要に応じて図示しない底部ヒーターを埋設する。
また、底版2の下方には、必要に応じて排水層(図示せず)が形成されている。排水層の構成は限定されるものではないが、例えば、砕石等を敷き詰めることにより形成すればよい。
側壁3は、底版2の周縁部に立設されたコンクリート構造体である。本実施形態の側壁3は、図1(b)に示すように、平面視円形(円筒状)を呈している。また、側壁3の壁厚や壁高は、適宜設定すればよい。
屋根4は、図1(a)に示すように、側壁3の上端に形成されていて、メンブレン10の上面を覆っている。
屋根4の周縁部は、側壁3の上端部に固定されている。
本実施形態では屋根4が鋼製部材により形成されているが、屋根4は、例えばコンクリート部材により形成されていてもよい。
立坑5は、連続地中壁6と、セグメントリング7により形成された地上壁71と、盛土部8とを備えている。
連続地中壁6は、図1(a)および(b)に示すように、側壁3の外周囲を囲うように円筒状に形成されている。
連続地中壁6の下端は底版2の下方の難透水層に到達している。なお、連続地中壁6の高さや深さ方向の位置は限定されない。また、連続地中壁6の壁厚は限定されるものではなく、適宜設定すればよいが、本実施形態では1〜1.5mの範囲内とする。
また、連続地中壁6には、必要に応じて側部ヒーター(図示せず)を配設する。なお、側部ヒーターの構成は限定されない。
地上壁71は、図1(a)に示すように、複数段のセグメントリング7,7,7を連続地中壁6の上に積層することにより形成されている。本実施形態では、3段のセグメントリング7が積層されているが、セグメントリング7の段数は限定されるものではなく、盛土部8の設計高さとセグメントリング7の一段当たりの高さ等に応じて適宜設定すればよい。
セグメントリング7は、図1(b)に示すように、複数のプレキャスト製のセグメントを連続地中壁6の周方向に並べることにより円筒状に形成されていて、地中連続壁6の上端に立設されている。なお、左右または上下に隣り合うセグメント同士は、ボルト等により接合する。本実施形態では、セグメントとして、コンクリート製のプレキャスト部材を使用するが、セグメントを構成する材料は限定されるものではなく、例えば、鋼製セグメント、合成セグメント、高強度繊維補強コンクリート製セグメント等を使用してもよい。
セグメントリング7の内面は、連続地中壁6の内面と面一としてもよいし、セグメントリング7の内面と連続地中壁6の内面に段差を有していてもよい。また、各セグメントの高さや部材厚等の寸法は限定されるものではなく、適宜設定すればよいが、本実施形態では、高さが1.5〜15.0mの範囲内、幅が1.5〜15.0mの範囲内、厚さが5cm〜150cmの範囲内とする。さらに、最下段のセグメントリング7として、単体で自立可能な断面L字状のセグメントを使用すれば、セグメントリング7を組み立てる際の仮設支持部材等を省略してもよい。
盛土部8は、図1(a)および(b)に示すように、地上壁71の外周囲に、地中連続壁6により囲まれた地盤を掘削することにより発生した掘削残土(盛土材)を盛り立てることにより形成されている。なお、盛土部8は、必ずしも掘削残土(流用土)のみで形成する必要はなく、外部から搬入した材料(発生土や購入土等)を含んでいてもよい。
盛土部8の上面は、地上壁71の上端と同等の高さとなるまで盛り立てられている。また、盛土部8の外周囲(外縁)には安定勾配による法面が形成されていて、原地盤の高さ(地表面GL)にすり付けられている。なお、盛土部8の外周囲は、必ずしも安定勾配による法面が形成されている必要はない。例えば、補強工法や擁壁等を採用することで盛土部8外周囲の勾配を立ててもよい。補強工法としては、例えば、盛土材にセメントを混合した改良土により盛土部を形成すればよい。
次に、地下式貯槽1の構築方法について説明する。
地下式貯槽1の構築方法は、地中壁構築工程、地上壁形成工程、盛土工程およびタンク構築工程により行う。
地中壁構築工程は、連続地中壁6を構築する工程である。
連続地中壁6は、地下式貯槽1の形成予定地の周囲を囲うように円筒状(平面視円形)の溝を形成し、この溝の内部に鉄筋籠を建て込んだ後、コンクリートを打設することにより形成する(図2(a)および(b)参照)。連続地中壁6は、難透水層に到達するように形成する。コンクリートは、トレミー管(図示せず)を利用して、溝の底部から打設する。また、本実施形態では、コンクリートの打設後、上部を除去し(レイタンス除去)、新たにコンクリートを打設することにより連続地中壁6の上部(コーピングコンクリート61)を形成する(図3参照)。
なお、連続地中壁6の構造は限定されるものではなく、例えば鉄筋籠に代えて形鋼材等の芯材を設置してもよい。また、安定液固化連壁工法やソイルセメント連壁工法を採用してもよい。また、コーピングコンクリート61は必要に応じて形成すればよい。
連続地中壁6を構築したら、地上壁形成工程と盛土工程とを並行して実施することにより、立坑5を形成する。
すなわち、所定の高さの盛土部8が形成されるまで、セグメントリング7の構築と、セグメントリング7の外周囲への掘削残土の盛り立てを実施する。
まず、連続地中壁6の構築後、図2(a)および(b)に示すように、初期掘削を行う(盛土工程)。なお、初期掘削は、最下段のセグメントリング7の構築作業と並行して行えばよい。
初期掘削は、連続地中壁6により囲まれた地盤をバックホウ等の掘削機M1を利用して行う。掘削により発生した掘削残土は、トラック等の搬送車M2を利用して、連続地中壁6の外側に搬出し、連続地中壁6の外周囲に盛り立てる。なお、セグメントリング7が完全な円形になるまで(閉合されるまで)は、セグメントリング7から離れた位置に盛土を行う。このとき、連続地中壁6により囲まれた空間には、掘削底面から連続地中壁6の外周囲の地盤面に至るらせん状の仮設道路11が、搬送車M2が走行可能な縦断勾配により形成されている。
最下段のセグメントリング7は、図2(b)に示すように、地中連続壁6の上端において複数のセグメント72を組み立てることにより形成する(地上壁形成工程)。
最下段のセグメントリング7は、地中連続壁6の上面に立設させる。なお、セグメントリング7の地中連続壁6への固定方法は限定されるものではない。例えば、地中連続壁6の頂部(コーピングコンクリート61)にセグメントリング7の一部を埋め込んでもよいし(図3(a)参照)、所定の治具74(例えば、アングル材とアンカー)を利用して地中連続壁6の上端に固定してもよい(図3(b)参照)。また、セグメントリング7は、地中連続壁6に対して剛接合やピン接合等により固定してもよい。
最下段のセグメントリング7の組み立ては、セグメントが倒れることがないように、必要に応じて支保部材(頬杖材・斜材等)によってセグメントを支持した状態で行う。
また、最下段のセグメントリング7には、図4に示すように、必要に応じて、盛土部8に浸透した水分を立坑5内に排水するための排水管73を配管しておく。
なお、最下段のセグメントリング7は、タワークレーンを利用して組み立ててもよい。
最下段のセグメントリング7が完成したら、図5(a)および(b)に示すように、地中連続壁6により囲まれた地盤を掘削するとともに、地盤の掘削により発生した掘削残土をセグメントリング7の外周囲に盛り立てる(盛土工程)。
本実施形態では、地中連続壁6により囲まれた空間内において掘削機械M1を利用して地盤を掘削し、地中連続壁6の外側の地上部に設けられたタワークレーンM3を利用して掘削残土を地上部に搬出する。本実施形態では、立坑5の中心を挟んで対向する位置にそれぞれタワークレーンM3を配置するが、タワークレーンM3の台数や配置は限定されない。
タワークレーンM3は、原地盤に形成された基礎に立設されたクレーンマストと、このクレーンマストの上端に設置された本体部を備えている。タワークレーンM3は、施工状況に応じて上昇あるいは下降させてもよい。
本実施形態のタワークレーンM3は、地中連続壁6の外周囲の半分の領域に届く長さのブームを有している。
タワークレーンM3は、掘削残土をセグメントリング7よりも高い位置に吊り上げた後、そのまま回転してセグメントリング7の外周囲の所定の位置(盛土箇所)に搬送する。所定の位置に搬送された掘削残土は、ブルドーザ等の敷均し機M4によって敷均し、必要に応じて転圧ローラ等によって転圧する。なお、掘削残土は、搬送されたものを直接敷均してもよいし、仮置きした後に敷均してもよい。また、掘削残土にセメント等の固化材を混合した改良土を敷均してもよい。
また、本実施形態の盛土部8は自立した盛土である。盛土部8の内周部には、図4に示すように、所定の高さ毎に補強材(いわゆるジオテキスタイル等)81,81,…を敷設する。なお、補強材は必要に応じて敷設すればよい。
盛土部8のセグメントリング7側の端部では蛇籠や土のう等の保護材82を設置することで、セグメントリング7に作用する土圧を最小限に抑えるのが望ましい。保護材82を省略し、盛土部8に法面を形成してもよいし、盛土部8(掘削残土)がセグメントリング7の外周面に接するように形成してもよい。
保護材82とセグメントリング7との隙間には充填材9を充填する。充填材9には、砂や礫等の排水性材料を用いるのが望ましいが、掘削残土を用いてもよいし、購入土を用いてもよい。充填材9の充填は、盛土部8の転圧後に行うのが望ましい。このようにすれば、転圧時はセグメントリング7ご盛土部8との間に隙間が形成されているため、転圧時の圧力がセグメントリング7に作用することがなく、セグメントリング7(セグメント)の小断面化を図ることができる。
盛土部8を所定の高さ(本実施形態では最下段のセグメントリング7の中間付近)まで構築したら、図6に示すように、2段目のセグメントリング7を組み立てる(地上壁形成工程)。2段目のセグメントリング7は、最下段のセグメントリング7の上面に接合する。
セグメントリング7を構成するセグメントは、タワークレーンM3を利用して所定の位置(組立箇所)に搬送する。なお、セグメントの搬送方法は限定されない。
2段目のセグメントリング7を形成したら、図6に示すように、地中連続壁6により囲まれた地盤を掘削するとともに、地盤の掘削により発生した掘削残土を2段目のセグメントリング7の外周囲に盛り立てる(盛土工程)。
同様に、地上壁形成工程と盛土工程を繰り返すことで、床付け面まで掘削するとともに、所定の高さの地上壁71および盛土部8を形成する。
盛土部8が完成したら、タワークレーンM3を撤去する。このとき、クレーンマストの一部は盛土部8内に残置させる。なお、クレーンマストは盛土部8から撤去してもよい。この場合には、クレーンマストの撤去によって形成された盛土部の開口部を盛土材等により埋め戻す。
なお、セグメントリング7の組立作業と、盛土部8の盛り立て作業は、異なる位置において並行して実施するのが望ましい。
すなわち、例えば、タワークレーンM3の近傍において盛土部8の施工をしている場合は、タワークレーンM3から十分に離れた位置であって、盛土部8が所定の高さまで盛り立てられた位置においてセグメントリング7の組立作業を行えばよい。
タンク構築工程は、立坑5の内側に底版2、側壁3および屋根4を構築する工程である。
まず、立坑5の床付け面51に砕石等を敷き均し、排水層(図示せず)を形成する。
次に、図7(a)に示すように、底版2を形成する。このとき、必要に応じて底部ヒーター(図示せず)を埋設しておく。
続いて、連続地中壁6および地上壁71の内面に沿って側壁3を形成する。
側壁3の施工は、図7(b)に示すように、セグメントリング7を外型枠として利用する。すなわち、連続地中壁6および地上壁71の内側に、側壁3の壁厚を確保した隙間をあけて内型枠75を設け、当該隙間にコンクリートを打設することにより側壁3を形成する。なお、符号76はセパレータである。
側壁3を形成したら、屋根4を形成し、側壁3の上面を遮蔽する(図1参照)。
屋根4は、まず、側壁3に囲まれた空間内において、底版2上で組み立てる。次に、内部の気圧を上昇させることで、屋根4を持ち上げて、側壁3の上端部に固定する。なお、屋根4の施工方法(持ち上げ方法)は限定されるものではなく、例えば、支保工を利用してもよいし、ジャッキを利用してもよい。
なお、屋根4の施工に伴い、底版2および側壁3の内面にメンブレン10を取り付ける。メンブレン10は、図示しない保冷材を介して底版2および側壁3に取り付ける。
本実施形態の立坑の構築方法および地下式貯槽の構築方法によれば、掘削残土の輸送手段として運搬車両を必要としないため、盛土部の施工を簡易かつ連続的に行うことができる。すなわち、盛土部8の上面に、運搬車両が走行可能な縦断勾配とトラフィカビリティーを確保する必要がなく、そのために要する手間と時間を削減することができる。
本実施形態の地下式貯槽1(立坑5)および地下式貯槽(立坑)の構築方法によれば、プレキャスト部材であるセグメントを利用して地上壁71を形成しているため、現場打ちコンクリートにより形成する壁体に比べて施工性に優れている。
また、セグメントリング7の施工と盛土部8の施工を並行して行うことで、工期短縮化を図ることができる。
また、盛土部8をある程度の高さまで形成した後に2段目以降のセグメントリング7を施工することで、セグメントを組み立てる際の足場を省略または縮小化することが可能となる。
また、盛土部8を段階的に施工することで、土圧管理が容易であるとともに、側壁3に作用する土圧、偏土圧および水圧を排除することができる。また、盛土部8に補強材81を敷設して盛土部8を自立させることで、側壁3に作用する土圧および水圧を最小限に抑えている。
掘削残土を盛土部8(盛土材)に使用しているため、排土量を大幅に削減することができ、経済的である。また、掘削残土を仮置きするためのヤードを省略または削減することができるため、使用可能な敷地が限られている場合であっても、施工が可能である。さらに、掘削残土の運搬距離を大幅に削減することができるため、効率的である。
盛土部8の施工は、セグメントリング7の外側で行うため、盛土部8の施工時に立坑5内に盛土材等が落下することを防止することができる。
盛土部8がカウンターウェイトとして機能するため、地下式貯槽1の浮き上がりが防止される。
また、盛土部8により立坑5周囲の地盤の圧密沈下を施工時から促進させることができるため、立坑5の完成後の圧密沈下量を抑制することが可能である。そのため、付帯工事の着手を早めることが可能である。
地中連続壁6およびセグメントリング7は、円形(円筒状)に形成されているため、土圧および地下水圧に対して十分な耐力を発現する。
また、セグメントリング7を側壁3の外型枠に利用しているため、別途外型枠を設置する作業を省略することができる。また、コンクリート打設時の端太材等の反力体を省略することができるため、反力体の設置に要する手間や費用を削減することができる。
地上壁71に排水管73が配管されているため、盛土部8内の水分を排水し、側壁3への負担を軽減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
前記実施形態では、地下式貯槽を構築する場合について説明したが、本発明の立坑の用途は限定されるものではない。例えば、建物や駅等のあらゆる地下構造物を構築する際の土留用の立坑として使用してもよいし、トンネル工事の発進立坑や到達立坑として使用してもよい。
前記実施形態では、盛土部内に補強材を敷設する場合について説明したが、補強材は省略してもよい。また、補強材は、盛土部の下部のみに配設してもよいし、全高に配設してもよい。
初期掘削において、地中連続壁の内面に沿って円環状に原地盤を残置させた状態で中央部のみを掘削すれば、最下段のセグメントリングを形成する際の足場を、セグメントリングの内外に確保することができる。
セグメントリング7は、セグメント72同士の継手部の外側に継手部を覆う補強材が固定されていてもよい。こうすることで、セグメントリング7のリングコンプレッションに対する耐力をより高めることができる。
前記実施形態では、タワークレーンを利用して盛土材を所定の位置に搬送する場合について説明したが、盛土材の搬送方法は限定されるものではなく、例えば、トラック等の搬送車を利用してもよい。
前記実施形態では、地上壁71をセグメントリングにより形成する場合について説明したが、地上壁71の構造は限定されるものではなく、例えば現場打ちコンクリートにより形成してもよい。
1 地下式貯槽
10 メンブレン
2 底版
3 側壁
4 屋根
5 立坑
6 地中連続壁
7 セグメントリング
71 地上壁
8 盛土部
M3 タワークレーン

Claims (2)

  1. 地中連続壁を円筒状に形成する工程と、
    前記地中連続壁の上端において地上壁を形成する工程と、
    前記地中連続壁により囲まれた地盤を掘削するとともに、前記地盤の掘削により発生した掘削残土を含む盛土材を前記地中連続壁の外周囲に盛り立てる工程と、を備える立坑の構築方法であって、
    地上部に設けられたタワークレーンにより前記掘削残土を掘削箇所から盛土箇所へ搬送することを特徴とする、立坑の構築方法。
  2. 地中連続壁を円筒状に形成する工程と、
    前記地中連続壁の上端において地上壁を形成する工程と、
    前記地中連続壁により囲まれた地盤を掘削するとともに、前記地盤の掘削により発生した掘削残土を含む盛土材を前記地中連続壁の外周囲に盛り立てる工程と、
    前記地中連続壁および前記地上壁の内面に沿って側壁を形成する工程と、を備える地下式貯槽の構築方法であって、
    地上部に設けられたタワークレーンにより前記掘削残土を掘削箇所から盛土箇所へ搬送することを特徴とする、地下式貯槽の構築方法。
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