発明の詳細な説明
本明細書に記載する眼状態の治療方法は、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含み、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合して局所効果を提供する。少量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が体循環に移行し得るが、その量は全身性の薬理効果を引き出すには不十分である。さらに、必要とする個体における眼状態の治療に必要な式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物の用量は、そのような個体において全身性の薬理効果を生じるのに必要とされる量よりも実質的に低い。実際、個体における全身性の薬理効果を生じる式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物の量は、一般的に、個体の鼻腔の末梢ニコチン性アセチルコリン受容体を脱感作し、したがって眼状態を効果的に治療することはない。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
DEDの病因はますますよく理解されつつある。DEDは本質的に進行性であり、根本的には眼表面上の涙による被覆が不十分であることに起因する。この不十分な涙の被覆により、眼表面の健全なガス交換及び栄養素の輸送が妨げられ、細胞の乾燥が促進され、視覚にとって十分ではない屈折表面が形成される。不十分な涙の被覆は:1)涙腺からの涙液の不十分な産生(例えば、2次~閉経後のホルモン欠乏、自己免疫疾患、LASIK手術など)、及び/または2)マイボーム腺の機能障害に由来する涙液の過剰な蒸発が原因である。涙液量が低い場合、眼表面の炎症状態を誘発する高浸透圧環境を引き起こす。この炎症反応は、表面細胞のアポトーシスを誘導し、これにより、眼表面上の涙液膜の適切な分布が妨げられ、その結果、任意の所定の涙液量ではあまり有効でなくなる。これにより、より多くの炎症がより多くの表面細胞の損傷などを引き起こし得る悪循環が始まる。さらに、眼表面の感覚ニューロンが損傷するため、反射性涙活性化を調節する神経性調節ループが途絶する。結果として、分泌される涙液が少なくなり、第二の悪循環が発生し、その結果、さらなる疾患の進行を招く(涙液の減少が神経細胞の喪失をもたらし、その結果、涙液が減少する、など)。
DEDの治療には幅広い範囲があるが、しかしながら、いずれも病態の治療に実質的な効力をもたらすものではない。治療の選択肢として:人工代用涙液、軟膏、ゲル、温罨法、環境改善、局所シクロスポリン、ω3脂肪酸サプリメント、涙点プラグ及び保湿ゴーグルが挙げられる。重度の疾患を有する患者は、さらに、涙点焼灼法、全身性コリンアゴニスト、全身性抗炎症剤、粘液溶解薬、自己血清涙液、PROSE強膜コンタクトレンズ及び瞼板縫合術で治療してもよい。これらの治療の選択肢にもかかわらず、DEDは、眼科学において最も治療が不十分な疾患の1つと考えられ続けている。したがって、ドライアイに対するより効果的な治療法が望まれている。
ニコチン性アセチルコリン受容体は、中枢神経系(CNS)、末梢神経系(PNS)及び骨格筋に認められるコリン受容体である。これらの受容体は、アセチルコリン及び他の分子の結合部位を有するリガンド開口型イオンチャネルである。ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストが受容体に結合すると、受容体は、イオンチャネルの開口状態を安定化し、これにより、カリウム、カルシウム、及びナトリウムイオンなどの陽イオンが流入できるようになる。
全身性ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストのアゴニストは、中枢神経系に作用するため、アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症、注意欠陥多動性障害(ADHD)、及びニコチン中毒などの複数の疾患の薬物候補として注目されている。しかしながら、これらの中枢神経系薬剤の全身性の曝露は、不安、うつ病、及び易刺激性を含む様々な望ましくない精神賦活性の副作用に関連している。
本明細書において、治療有効量のニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼状態の治療方法及び/または眼表面の健康状態の改善方法を記載し、アゴニストは、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、また、全身的に生体利用可能でない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、また、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、また、望ましくない全身性の副作用をもたらさない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、また、局所効果を生じる量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
刺激への長時間または反復曝露は、多くの場合、刺激に対するその受容体の応答性の低下をもたらし、これは脱感作と呼ばれる。アゴニストへのニコチン性アセチルコリン受容体の長期曝露後、アゴニストそれ自体が受容体のアゴニスト誘発性立体構造変化を引き起こし、受容体脱感作をもたらすことが報告されている。
本明細書において、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼状態の治療及び/または眼表面の健康状態の改善方法を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、本方法はさらに、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与を含む。本明細書ではまた、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼状態の治療方法及び/または眼表面の健康状態の改善方法を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、本方法はさらに、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与を含む。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質は、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、ならびにカルシニューリン阻害剤から選択される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書ではさらに、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、個体の鼻腔への局所投与のための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書ではまた、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質をさらに含む、個体の鼻腔への局所投与のための医薬製剤も記載する。本明細書ではまた、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質をさらに含む、個体の鼻腔への局所投与のための医薬製剤も記載する。本明細書ではまた、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質をさらに含む、個体の鼻腔への局所投与のための医薬製剤も記載し、1つ以上の物質は、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される。本明細書ではまた、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質をさらに含む、個体の鼻腔への局所投与のための医薬製剤も記載し、1つ以上の物質は、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される。
涙液産生の増加
本明細書では、いくつかの実施形態において、被験体における涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、また、全身的に生体利用可能でない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、及び局所効果を生じる量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。
本明細書に記載する涙液産生の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。本明細書に記載する涙液産生の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。本明細書に記載する涙液産生の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。本明細書に記載する涙液産生の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。本明細書に記載する涙液産生の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。本明細書に記載する涙液産生の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。本明細書に記載する涙液産生の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。
いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含み、カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、シクロスポリンの局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、ピメクロリムスの局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、タクロリムスの局所投与をさらに含む、涙液産生の増加方法を提供する。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも5μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも250μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、75μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~60μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約3mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約4mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約6mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約7mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約8mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約9mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約10mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約12mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約15mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約20mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約40mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~100mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、20mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、30mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約100~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μlで提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日1回投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日1回投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日2回投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日2回投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日3回投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日3回投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日間投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも2日間投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも3日間投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも4日間投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも5日間投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも7日間投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも10日間投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも14日間投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも21日間投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも30日間投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻孔に交互に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、両方の鼻孔に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体として鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、懸濁液として鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、エアロゾルとして鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ゲルとして鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、軟膏として鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥粉末として鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、クリームとして鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ペーストとして鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ローションとして鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、バームとして鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器によって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、滴瓶によって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ボトルネブライザーによって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、噴霧ポンプによって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、吸入器によって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、粉末スプレー装置によって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、気化器によって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、パッチによって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、薬用スティックによって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ピペットによって鼻腔に投与する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体ジェットによって鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、三叉神経を活性化する。涙液産生を増加させるさらなる実施形態では、前篩骨神経を活性化する。涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、鼻涙腺反射を活性化する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液産生を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、涙液産生を増加させることによって緩和される病態は、急性症状である。急性症状とは、長期間ではなく短期間であると考えられる健康影響の急速な発症を伴う病態を指す。急性症状は、眼科外科手術または他の眼科的治療から生じ得る。いくつかの実施形態では、眼科外科手術は、白内障手術(白内障抽出及びレンズ交換)、屈折レンズ交換、緑内障手術、レーシック手術(レーザー眼科手術)、硝子体切除術、網膜光凝固、網膜剥離修復、黄斑円孔修復、後部虹彩腫瘍もしくは腫瘤の除去、後強膜切開術、視神経切離、または涙腺の機能を低下させる他の治療である。いくつかの実施形態では、眼科的治療は放射線療法を含む。いくつかの実施形態では、放射線療法は、例えば、頭部及び/または頸部癌に関連して、眼窩領域に対して行われる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイの治療
本明細書では、いくつかの実施形態において、被験体のドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、また、全身的に生体利用可能でない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、及び局所効果を生じる量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する、1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載するドライアイの治療方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。本明細書に記載するドライアイの治療方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。本明細書に記載するドライアイの治療方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。本明細書に記載するドライアイの治療方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。本明細書に記載するドライアイの治療方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。本明細書に記載するドライアイの治療方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。本明細書に記載するドライアイの治療方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。
いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)、またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)、またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する、1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)、またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含み、カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、シクロスポリンの局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、ピメクロリムスの局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、タクロリムスの局所投与をさらに含む、ドライアイの治療方法を提供する。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも5μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも250μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、75μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~60μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔内に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約3mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約4mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約6mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約7mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約8mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約9mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約10mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約12mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約15mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約20mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約40mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~100mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、20mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、30mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約100~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μlで提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日1回投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日1回投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日2回投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日2回投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日3回投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日3回投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日間投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも2日間投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも3日間投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも4日間投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも5日間投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも7日間投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも10日間投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも14日間投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも21日間投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも30日間投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻孔に交互に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、両方の鼻孔に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体として鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、懸濁液として鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、エアロゾルとして鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ゲルとして鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、軟膏として鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥粉末として鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、クリームとして鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ペーストとして鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ローションとして鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、バームとして鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器によって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、滴瓶によって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ボトルネブライザーによって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、噴霧ポンプによって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、吸入器によって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、粉末スプレー装置によって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、気化器によって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、パッチによって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、薬用スティックによって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ピペットによって鼻腔に投与する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体ジェットによって鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、三叉神経を活性化する。ドライアイを治療するさらなる実施形態では、前篩骨神経を活性化する。ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、鼻涙腺反射を活性化する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
ドライアイを治療する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、ドライアイを治療することによって緩和される病態は、急性症状である。急性症状とは、長期間ではなく短期間であると考えられる健康影響の急速な発症を伴う病態を指す。急性症状は、眼科外科手術または他の眼科的治療から生じ得る。いくつかの実施形態では、眼科外科手術は、白内障手術(白内障抽出及びレンズ交換)、屈折レンズ交換、緑内障手術、レーシック手術(レーザー眼科手術)、硝子体切除術、網膜光凝固、網膜剥離修復、黄斑円孔修復、後部虹彩腫瘍もしくは腫瘤の除去、後強膜切開術、視神経切離、または涙腺の機能を低下させる他の治療である。いくつかの実施形態では、眼科的治療は放射線療法を含む。いくつかの実施形態では、放射線療法は、例えば、頭部及び/または頸部癌に関連して、眼窩領域に対して行われる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感の改善
本明細書では、いくつかの実施形態において、被験体における眼の不快感の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、また、全身的に生体利用可能でない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、及び局所効果を生じる量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、眼の不快感の改善方法を提供し、方法は、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む。いくつかの実施形態では、眼の不快感の改善方法を提供し、方法は、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載する眼の不快感の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する眼の不快感の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。本明細書に記載する眼の不快感の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。本明細書に記載する眼の不快感の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。本明細書に記載する眼の不快感の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。本明細書に記載する眼の不快感の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。本明細書に記載する眼の不快感の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。本明細書に記載する眼の不快感の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。
いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼の不快感の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼の不快感の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、眼の不快感の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、眼の不快感の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含む、眼の不快感の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択されるカルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含む、眼の不快感の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、シクロスポリンの局所投与をさらに含む、眼の不快感の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、ピメクロリムスの局所投与をさらに含む、眼の不快感の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、タクロリムスの局所投与をさらに含む、眼の不快感の改善方法を提供する。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、ドライアイ疾患に関連する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、ドライアイ疾患の症状に関連する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、ドライアイ疾患の症状に関連し;症状は、そう痒、乾燥、羞明、ぼやけ、疼痛、べたつき感、灼熱感、刺痛、及び異物感から選択される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、眼瞼炎に関連する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、マイボーム腺機能不全に関連する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、アレルギー性結膜炎に関連する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、眼表面の毒性及び刺激に関連する。眼の不快感を改善する上述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、涙液排出の問題に関連する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、眼瞼疾患に関連する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼の不快感は、急性症状に関連する。急性症状とは、長期間ではなく短期間であると考えられる健康への影響の急速な発症を伴う状態を指す。急性症状は、眼科外科手術または他の眼科的治療から生じ得る。いくつかの実施形態では、眼科手術は、白内障手術(白内障抽出及びレンズ交換)、屈折レンズ交換、緑内障手術、レーシック手術(レーザー眼科手術)、硝子体切除術、網膜光凝固、網膜剥離修復、黄斑円孔修復、後部虹彩腫瘍もしくは腫瘤の除去、後強膜切開術、視神経切離、または涙腺の機能を低下させる他の治療である。いくつかの実施形態では、眼科的治療は放射線療法を含む。いくつかの実施形態では、放射線療法は、例えば、頭部及び/または頸部癌に関連して、眼窩領域に対して行われる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも5μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも250μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、75μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~60μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約3mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約4mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約6mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約7mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約8mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約9mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約10mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約12mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約15mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約20mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約40mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~100mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、20mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、30mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約100~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μlで提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日1回投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日1回投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日2回投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日2回投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日3回投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日3回投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日間投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも2日間投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも3日間投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも4日間投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも5日間投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも7日間投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも10日間投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも14日間投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも21日間投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも30日間投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻孔に交互に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、両方の鼻孔に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体として鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、懸濁液として鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、エアロゾルとして鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ゲルとして鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、軟膏として鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥粉末として鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、クリームとして鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ペーストとして鼻腔内に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ローションとして鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、バームとして鼻腔内に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器によって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、滴瓶によって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ボトルネブライザーによって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、噴霧ポンプによって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、吸入器によって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、粉末スプレー装置によって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、気化器によって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、パッチによって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、薬用スティックによって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ピペットによって鼻腔に投与する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体ジェットによって鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、三叉神経を活性化する。眼の不快感を改善するさらなる実施形態では、前篩骨神経を活性化する。眼の不快感を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、鼻涙腺反射を活性化する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康状態の改善
本明細書では、いくつかの実施形態において、被験体の眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、また、全身的に生体利用可能でない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、及び局所効果を生じる量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載する眼表面の健康の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する眼表面の健康の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。本明細書に記載する眼表面の健康の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。本明細書に記載する眼表面の健康の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。本明細書に記載する眼表面の健康の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。本明細書に記載する眼表面の健康の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。本明細書に記載する眼表面の健康の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。本明細書に記載する眼表面の健康の改善方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。
いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供し、カルシニューリン阻害剤は、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される。いくつかの実施形態では、シクロスポリンの局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、ピメクロリムスの局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、タクロリムスの局所投与をさらに含む、眼表面の健康の改善方法を提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも5μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも250μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、75μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~60μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約3mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約4mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約6mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約7mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約8mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約9mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約10mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約12mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約15mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約20mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約40mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~100mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、20mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、30mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約100~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μlで提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日1回投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日1回投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日2回投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日2回投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日3回投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日3回投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日間投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも2日間投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも3日間投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも4日間投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも5日間投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも7日間投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも10日間投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも14日間投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも21日間投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも30日間投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻孔に交互に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、両方の鼻孔に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体として鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、懸濁液として鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、エアロゾルとして鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ゲルとして鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、軟膏として鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥粉末として鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、クリームとして鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ペーストとして鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ローションとして鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、バームとして鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器によって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、滴瓶によって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ボトルネブライザーによって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、噴霧ポンプによって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、吸入器によって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、粉末スプレー装置によって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、気化器によって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、パッチによって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、薬用スティックによって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ピペットによって鼻腔に投与する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体ジェットによって鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、三叉神経を活性化する。眼表面の健康状態を改善するさらなる実施形態では、前篩骨神経を活性化する。眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、鼻涙腺反射を活性化する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面の健康を改善する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼表面の健康を改善することによって緩和される状態は急性症状である。急性症状とは、長期間ではなく短期間であると考えられる健康影響の急速な発症を伴う状態を指す。急性症状は、眼科外科手術または他の眼科的治療から生じ得る。いくつかの実施形態では、眼科手術は、白内障手術(白内障抽出及びレンズ交換)、屈折レンズ交換、緑内障手術、レーシック手術(レーザー眼科手術)、硝子体切除術、網膜光凝固、網膜剥離修復、黄斑円孔修復、後部虹彩腫瘍もしくは腫瘤の除去、後強膜切開術、視神経切離、または涙腺の機能を低下させる他の治療である。いくつかの実施形態では、眼科的治療は放射線療法を含む。いくつかの実施形態では、放射線療法は、例えば、頭部及び/または頸部癌に関連して、眼窩領域に対して行われる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件での眼表面保護
本明細書では、いくつかの実施形態において、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、また、全身的に生体利用可能でない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、及び局所効果を生じる量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での被験体の眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載する環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。本明細書に記載する環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。本明細書に記載する環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン一クエン酸塩である。本明細書に記載する環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。本明細書に記載する環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。本明細書に記載する環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。本明細書に記載する環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。
いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含み、カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、シクロスポリンの局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、ピメクロリムスの局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。いくつかの実施形態では、タクロリムスの局所投与をさらに含む、環境的に厳しい条件での眼表面の保護方法を提供する。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも5μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも250μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、75μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~60μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約3mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約4mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約6mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約7mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約8mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約9mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約10mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約12mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約15mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約20mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約40mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~100mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、20mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、30mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約100~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μlで提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日1回投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日1回投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日2回投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日2回投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日3回投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日3回投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日間投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも2日間投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも3日間投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも4日間投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも5日間投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも7日間投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも10日間投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を少なくとも14日間投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも21日間投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも30日間投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻孔に交互に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、両方の鼻孔に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体として鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、懸濁液として鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、エアロゾルとして鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ゲルとして鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、軟膏として鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥粉末として鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、クリームとして鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ペーストとして鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ローションとして鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、バームとして鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器によって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、滴瓶によって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ボトルネブライザーによって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、噴霧ポンプによって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、吸入器によって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、粉末スプレー装置によって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、気化器によって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、パッチによって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、薬用スティックによって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ピペットによって鼻腔に投与する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体ジェットによって鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、三叉神経を活性化する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、前篩骨神経を活性化する。環境的に厳しい条件で眼表面を保護する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、鼻涙腺反射を活性化する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含有量の増加
本明細書では、いくつかの実施形態において、被験体の眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、また、全身的に生体利用可能でない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、及び局所効果を生じる量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載する眼表面上のムチン含量の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する眼表面上のムチン含量の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。本明細書に記載する眼表面上のムチン含量の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。本明細書に記載する眼表面上のムチン含量の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。本明細書に記載する眼表面上のムチン含量の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。本明細書に記載する眼表面上のムチン含量の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。本明細書に記載する眼表面上のムチン含量の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。本明細書に記載する眼表面上のムチン含量の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。
いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含み、カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、シクロスポリンの局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、ピメクロリムスの局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、タクロリムスの局所投与をさらに含む、眼表面上のムチン含量の増加方法を提供する。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも5μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも250μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、75μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~60μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約3mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約4mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約6mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約7mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約8mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約9mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約10mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約12mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約15mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約20mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約40mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用する医薬製剤は、約50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~100mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、20mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、30mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約100~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μlで提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日1回投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日1回投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日2回投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日2回投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日3回投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日3回投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日間投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも2日間投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも3日間投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも4日間投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも5日間投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも7日間投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも10日間投与する、眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも14日間投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を少なくとも21日間投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも30日間投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻孔に交互に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、両方の鼻孔に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローションまたはバームとして鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体として鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、懸濁液として鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、エアロゾルとして鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ゲルとして鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、軟膏として鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥粉末として鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、クリームとして鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ペーストとして鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ローションとして鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、バームとして鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器によって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、滴瓶によって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ボトルネブライザーによって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を噴霧ポンプによって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、吸入器によって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、粉末スプレー装置によって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、気化器によって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、パッチによって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、薬用スティックによって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ピペットによって鼻腔に投与する。眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体ジェットによって鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、三叉神経を活性化する。眼表面上のムチン含量を増加させるさらなる実施形態では、前篩骨神経を活性化する。眼表面上のムチン含有量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、鼻涙腺反射を活性化する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
眼表面上のムチン含量を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、眼表面上のムチン含量は、急性症状と関連する。急性症状とは、長期間ではなく短期間であると考えられる健康影響の急速な発症を伴う状態を指す。急性症状は、眼科外科手術または他の眼科的治療から生じ得る。いくつかの実施形態では、眼科外科手術は、白内障手術(白内障抽出及びレンズ交換)、屈折レンズ交換、緑内障手術、レーシック手術(レーザー眼科手術)、硝子体切除術、網膜光凝固、網膜剥離修復、黄斑円孔修復、後部虹彩腫瘍もしくは腫瘤の除去、後強膜切開術、視神経切離、または涙腺の機能を低下させる他の治療である。いくつかの実施形態では、眼科的治療は放射線療法を含む。いくつかの実施形態では、放射線療法は、例えば、頭部及び/または頸部癌に関連して、眼窩領域に対して行われる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加
本明細書では、いくつかの実施形態において、被験体における1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、また、全身的に生体利用可能でない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、及び局所効果を生じる量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、涙液タンパク質は、上皮成長因子、ラクトフェリン、ラクリチン、プロラクチン、副腎皮質刺激ホルモン、ロイシンエンケファリン、ALS2CL、ARHGEF19、KIAA1109、PLXNA1、POLG、WIPI1、ZMIZ2または涙液プロテオームの他のタンパク質である。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、上皮増殖因子である。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、ラクトフェリンである。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、ラクリチンである。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、プロラクチンである。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、副腎皮質刺激ホルモンである。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、ロイシンエンケファリンである。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、ALS2CLである。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、ARHGEF19である。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、KIAA1109である。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、PLXNA1である。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、POLGである。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、WIPI1である。いくつかの実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供し、少なくとも1つの涙液タンパク質は、ZMIZ2である。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、または、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載する1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。本明細書に記載する1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。本明細書に記載する1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。本明細書に記載する1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。本明細書に記載する1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。本明細書に記載する1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。本明細書に記載する1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。
いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択されるニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子を局所投与することをさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子を局所投与することをさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤を局所投与することをさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤を局所投与することをさらに含み、カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、シクロスポリンを局所投与することをさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、ピメクロリムスを局所投与することをさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。いくつかの実施形態では、タクロリムスを局所投与することをさらに含む、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度の増加方法を提供する。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも5μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも250μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、75μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~60μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約3mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約4mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約6mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約7mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約8mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約9mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約10mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約12mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約15mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約20mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約40mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~100mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、20mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、30mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約100~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μlで提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日1回投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日1回投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日2回投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日2回投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日3回投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日3回投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日間投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも2日間投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも3日間投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも4日間投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも5日間投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも7日間投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも10日間投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも14日間投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも21日間投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも30日間投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻孔に交互に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、両方の鼻孔に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体として鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、懸濁液として鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、エアロゾルとして鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ゲルとして鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、軟膏として鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥粉末として鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、クリームとして鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ペーストとして鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ローションとして鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、バームとして鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器によって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、滴瓶によって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ボトルネブライザーによって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、噴霧ポンプによって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、吸入器によって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、粉末スプレー装置によって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、気化器によって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、パッチによって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、薬用スティックによって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ピペットによって鼻腔に投与する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体ジェットによって鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、三叉神経を活性化する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させるさらなる実施形態では、前篩骨神経を活性化する。1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、鼻涙腺反射を活性化する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度を増加させる前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1つ以上の涙液タンパク質の量または濃度は、急性症状と関連する。急性症状とは、長期間ではなく短期間であると考えられる健康影響の急速な発症を伴う状態を指す。急性症状は、眼科外科手術または他の眼科的治療から生じ得る。いくつかの実施形態では、眼科外科手術は、白内障手術(白内障抽出及びレンズ交換)、屈折レンズ交換、緑内障手術、レーシック手術(レーザー眼科手術)、硝子体切除術、網膜光凝固、網膜剥離修復、黄斑円孔修復、後部虹彩腫瘍もしくは腫瘤の除去、後強膜切開術、視神経切離、または涙腺の機能を低下させる他の治療である。いくつかの実施形態では、眼科的治療は放射線療法を含む。いくつかの実施形態では、放射線療法は、例えば、頭部及び/または頸部癌に関連して、眼窩領域に対して行われる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスの増強
本明細書では、いくつかの実施形態において、被験者の涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液クリアランスの増強方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液クリアランスの増強方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液クリアランスの増強方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液クリアランスの増強方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液クリアランスの増強方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過せず、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液クリアランスの増強方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、また、全身的に生体利用可能でない量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液クリアランスの増強方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液クリアランスの増強方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に、及び望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で結合する。いくつかの実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液クリアランスの増強方法を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合し、及び局所効果を生じる量でこれを投与する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載する涙液クリアランスの増強方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する涙液クリアランスの増強方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。本明細書に記載する涙液クリアランスの増強方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。本明細書に記載する涙液クリアランスの増強方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。本明細書に記載する涙液クリアランスの増強方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。本明細書に記載する涙液クリアランスの増強方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。本明細書に記載する涙液クリアランスの増強方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。本明細書に記載する涙液クリアランスの増強方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。
いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態を防止し、脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子の局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、カルシニューリン阻害剤の局所投与をさらに含み、カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、シクロスポリンの局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、ピメクロリムスの局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。いくつかの実施形態では、タクロリムスの局所投与をさらに含む、涙液クリアランスの増強方法を提供する。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも5μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも250μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、少なくとも1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、75μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、15μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~60μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、500μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約2.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、5μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、10μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、25μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、50μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、100μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、150μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、1μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約0.5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約3mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約4mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約6mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約7mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約8mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約9mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約10mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約12mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約15mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約20mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、約40mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用する医薬製剤は、約50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~100mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、5mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、20mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤は、30mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の実施形態のいずれかにおいて、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約100~200μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約50~100μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10~150μlで提供する。別の実施形態では、本方法で使用するための医薬製剤を、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μlで提供する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日1回投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日1回投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日2回投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日2回投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日3回投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも1日3回投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を1日間投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも2日間投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも3日間投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも4日間投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも5日間投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも7日間投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも10日間投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも14日間投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも21日間投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、少なくとも30日間投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻孔に交互に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、両方の鼻孔に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体として鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、懸濁液として鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、エアロゾルとして鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ゲルとして鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、軟膏として鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥粉末として鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、クリームとして鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ペーストとして鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ローションとして鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、バームとして鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器によって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、滴瓶によって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ボトルネブライザーによって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、噴霧ポンプによって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、吸入器によって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、粉末スプレー装置によって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、気化器によって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、パッチによって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、薬用スティックによって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ピペットによって鼻腔に投与する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体ジェットによって鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、三叉神経を活性化する。涙液クリアランスを増強するさらなる実施形態では、前篩骨神経を活性化する。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、鼻涙腺反射を活性化する。
涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、涙液クリアランスを増強することによって緩和される病態は急性症状である。急性症状とは、長期間ではなく短期間であると考えられる健康影響の急速な発症を伴う状態を指す。急性症状は、眼科外科手術または他の眼科的治療から生じ得る。いくつかの実施形態では、眼科外科手術は、白内障手術(白内障抽出及びレンズ交換)、屈折レンズ交換、緑内障手術、レーシック手術(レーザー眼科手術)、硝子体切除術、網膜光凝固、網膜剥離修復、黄斑円孔修復、後部虹彩腫瘍もしくは腫瘤の除去、後強膜切開術、視神経切離、または涙腺の機能を低下させる他の治療である。いくつかの実施形態では、眼科的治療は放射線療法を含む。いくつかの実施形態では、放射線療法は、例えば、頭部及び/または頸部癌に関連して、眼窩領域に対して行われる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
急性適応症
本明細書に開示する眼状態は、急性症状であり得る。急性症状とは、長期間ではなく短期間であると考えられる健康影響の急速な発症を伴う状態を指す。急性症状は、眼科外科手術または他の眼科的治療から生じ得る。本開示は、治療有効量の開示する化合物を局所投与することを含む、眼状態の治療方法を提供し、この場合、眼状態は急性症状である。本開示はまた、眼科外科手術または眼科的治療の結果である、治療有効量の開示する化合物を局所投与することを含む、眼状態の治療方法を提供する。
いくつかの実施形態では、眼科外科手術は、白内障手術(白内障抽出及びレンズ交換)、屈折レンズ交換、緑内障手術、レーシック手術(レーザー眼科手術)、硝子体切除術、網膜光凝固、網膜剥離修復、黄斑円孔修復、後部虹彩腫瘍もしくは腫瘤の除去、後強膜切開術、視神経切離、または涙腺の機能を低下させる他の治療である。
いくつかの実施形態では、眼科的治療は放射線療法を含む。いくつかの実施形態では、放射線療法は、例えば、頭部及び/または頸部癌に関連して、眼窩領域に対して行われる。
特定の用語
特に断りのない限り、本明細書及び特許請求の範囲を含む本出願において使用する以下の用語は、以下に示す定義を有するものとする。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。本出願において、「または」または「及び」の使用は、特に断りのない限り、「及び/または」を意味する。さらに、用語「含む(including)」ならびに他の形態「含む(include)」、「含む(includes)」及び「含まれる(included)」などの使用は、非限定的なものである。本明細書中で使用する節の見出しは、単に構成上の目的のためのものに過ぎず、記載する主題を限定するものと解釈すべきではない。
本明細書中で使用する場合、用語「共投与」などは、選択する治療剤の単一の患者への投与を包含することを意味し、薬剤を、同一もしくは異なる投与経路によって、または同一もしくは異なる時間に投与する治療レジメンを含むことが意図される。
本明細書中で使用する場合、用語「有効量」または「治療有効量」とは、治療する疾患または病態の1つ以上の症状をある程度緩和するであろう、投与する薬剤または化合物の十分な量を指す。その結果は、疾患の徴候、症状、または病因の減少及び/または軽減、あるいは生物系の任意の他の所望の改変であり得る。例えば、治療的使用のための「有効量」は、疾患症状を臨床上、有意に低減するために必要とされる、本明細書中に開示する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)のニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト化合物を含有する医薬製剤の量である。個々の症例における適切な「有効」量は、用量漸増試験などの技術を用いて決定してもよい。
用語「個体」、「被験者」、及び「患者」は、哺乳類及び非哺乳類を包含する。哺乳類の例として、哺乳類クラスの任意のメンバー:ヒト、非ヒト霊長類、例えばチンパンジー、ならびに他の類人猿及びサル種;家畜動物、例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ;飼育動物、例えば、ウサギ、イヌ、及びネコ;げっ歯類、例えば、ラット、マウス及びモルモットを含む実験動物などが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、哺乳類はヒトである。
「組織」は、2つ以上の細胞を含む。2つ以上の細胞は、同様の機能を有し得る。組織は、結合組織、上皮組織、筋肉組織、または神経組織であってもよい。あるいは、組織は、骨、腱(ともに筋骨格移植片と呼ばれる)、角膜、皮膚、心臓弁、または静脈である。
「器官」は、2つ以上の組織を含む。2つ以上の組織は、特定の機能または機能群を実行し得る。いくつかの例では、器官は、肺、口、鼻、副甲状腺、松果体、下垂体、頸動脈小体、唾液腺、皮膚、胆嚢、膵臓、小腸、胃、脾臓、脊髄、胸腺、甲状腺、気管、子宮、または虫垂である。あるいは、器官は、副腎、虫垂、脳、膀胱、腎臓、腸、大腸、小腸、肝臓、心臓、または筋肉である。
用語「ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト」は、ニコチン性アセチルコリン受容体の完全アゴニストまたは部分アゴニストを包含する。本明細書に記載するいくつかの実施形態では、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物の化合物である。
本明細書中で使用する場合、用語「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」または「治療(treatment)」とは、疾患または病態の少なくとも1つの症状の軽減、寛解または改善、追加の症状の予防、病態の進行の予防、疾患または病態の阻害、例えば、疾患または病態の発症の抑止、疾患または病態の緩和、疾患または病態の退行の誘起、疾患または病態によって引き起こされる病態の緩和、または疾患または病態の症状の停止を含む。一実施形態では、治療は予防処置である。別の実施形態では、治療は治療処置を指す。
本明細書中で使用する用語「薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない」とは、本明細書に開示のニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト(すなわち、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb))の量が、血液脳関門を通過して薬理学的応答を生じさせるには不十分な量であることを指す。
本明細書中で使用する用語「望ましくない精神賦活性の副作用」とは、不安、鬱、幻覚、多幸感、嗜癖、睡眠障害/睡眠異常、不眠症、異常な夢、及び悪夢を含むがこれらに限定されない、脳内の意図しない効果を指す。
本明細書中で使用する用語「望ましくない全身性の副作用」とは、腹痛、嘔吐、吐き気、便秘、下痢、鼓腸、消化不良、及び口乾を含むがこれらに限定されない、体内の意図しない効果を指す。
本明細書中で使用する用語「脱感作を防止するために製剤化する」とは、製剤が、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト(すなわち、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物)の効果に対する耐性、依存性、禁断症状、または感受性喪失をもたらさないことを指す。
本明細書中で使用する用語「局所効果を生じる」とは、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト(すなわち、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物)の、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に対する効果を指すとともに、中枢神経系に対して薬理学的応答を生じないことを指す。
本明細書中で使用する用語「環境的に厳しい条件」とは、自然条件及び人為条件を含む外部条件を指す。自然発生的な環境的に厳しい条件として、煙、風、及び乾燥気候への曝露が挙げられるが、これらに限定されない。人為的な環境的に厳しい条件として、自動車、工場、及び飛行機、ならびに低湿度、高風量、または低品質空気の自宅/職場に由来する汚染への曝露が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、「環境的に厳しい条件」とは、ドライアイ臨床試験用に一般的に使用される制御された悪環境を指す。
用語「眼の不快感」とは、そう痒、乾燥、羞明、ぼやけ、疼痛、べたつき感、灼熱感、刺痛及び異物感などのドライアイ疾患の症状を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、眼の不快感は、眼瞼炎、マイボーム腺機能不全、アレルギー性結膜炎、眼表面の毒性及び刺激、涙液排出の問題または眼瞼障害に関連する。
本明細書中で使用する用語「ソフトドラッグ」とは、治療効果を達成した直後に急速に代謝されて不活性形態になる原薬を指す。
本明細書中で使用する場合、所与の薬剤の用量は、遊離酸、遊離塩基、または塩形態(例えば、薬学的に許容される塩の形態)を含む、任意の形態の化合物に基づいて計算することができる。例えば、特定の実施形態では、用量または濃度を、遊離塩基の分子量に基づいて計算する。同様に、いくつかの実施形態では、用量または濃度を、本明細書に記載する塩形態(例えば、ガラクタル酸塩、ヘミ-ガラクタル酸塩、クエン酸塩、モノクエン酸塩など)の分子量に基づいて計算する。
ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト
本明細書に記載する方法は、治療有効量のニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含み、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は完全アゴニストである。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は部分アゴニストである。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、N-(5-クロロフラン-2-イルカルボニル)-3,7-ジアザビシクロ[3.3.0]オクタンである。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、ニコチンを投与しない。WO2010/065443にさらなる説明が提供されており、前記文献は参照としてその全体を本明細書に援用する。
本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物はソフトドラッグである。
本明細書に記載の方法するいくつかの実施形態では、構造:
を有する式(I)の化合物;またはその薬学的に許容される塩を提供する。
本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、構造:
を有する式(I)の化合物のヘミガラクタル酸塩一水和物または二水和物を提供する。
本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、構造:
を有する式(I)の化合物を提供する。
本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、構造:
を有する式(I)の化合物を提供する。
本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、構造:
を有する式(I)の化合物を提供する。
本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、構造:
を有する式(II)の化合物;またはその薬学的に許容される塩を提供する。
多形体
本開示の化合物は、多形性として知られる特性である2つ以上の形態で結晶化される場合があり、このような多形性形態(「多形体」)は、本開示の範囲内である。多形性は、一般的に、温度、圧力、またはその両方の変化に対する応答として生じ得る。多形性はまた、結晶化プロセスの多様性に起因し得る。多形体は、XRPDパターン(回折図)、様々な溶媒への溶解度、及び融点など、当該技術分野で公知の様々な物理的特性によって区別することができる。
本開示は、塩の水和物及び溶媒和物を含む、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンの塩形態の様々な多形性形態を含む。このような多形性形態は、X線粉末回折(XRPD)パターン(回折図)によって特徴付けられる。
本開示の一実施形態は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩の結晶形を含む。本開示の別の実施形態は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩の非晶形を含む。本開示の別の実施形態は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩の非晶形を含み、そのXRPDパターンは、WO2010/065443の図1に示されるパターンに実質的に対応し、前記文献はその全体を参照として本明細書に援用する。
本開示の一実施形態は、以下のピークのうちの少なくとも1つを含むXRPDパターンを特徴とする(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩I型の多形性形態を含む:
別の実施形態では、本開示は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩I型の多形性形態を含み、そのXRPDパターンは、WO2010/065443の図2に示されるパターンに対応し、前記文献はその全体を参照として本明細書に援用する。
本開示の一実施形態は、以下のピークのうちの少なくとも1つを含む粉末X線回折パターンを特徴とする(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩II型の多形性形態を含む:
別の実施形態では、本開示は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩II型の多形性形態を含み、そのXRPDパターンは、WO2010/065443の図3に示されるパターンに実質的に対応し、前記文献はその全体を参照として本明細書に援用する。
本開示の一実施形態は、以下のピークのうちの少なくとも1つを含むXRPDパターンを特徴とする(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩III型の多形性形態を含む:
別の実施形態では、本開示は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩III型の多形性形態を含み、そのXRPDパターンは、WO2010/065443の図4に示されるパターンに実質的に対応し、前記文献はその全体を参照として本明細書に援用する。
本開示の一実施形態は、以下のピークのうちの少なくとも1つを含むXRPDパターンを特徴とする(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩IV型の多形性形態を含む:
別の実施形態では、本開示は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩IV型の多形性形態を含み、そのXRPDパターンは、WO2010/065443の図5に示されるパターンに実質的に対応し、前記文献はその全体を参照として本明細書に援用する。
本開示の一実施形態は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノオロト酸塩の結晶形を含む。
本開示の一実施形態は、以下のピークのうちの少なくとも1つを含むXRPDパターンを特徴とする(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノオロト酸塩I型の多形性形態を含む:
別の実施形態では、本開示は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノオロト酸塩I型の多形性形態を含み、そのXRPDパターンは、WO2010/065443の図6に示されるパターンに実質的に対応し、前記文献はその全体を参照として本明細書に援用する。
本開示の一実施形態は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノマレイン酸塩の結晶形を含む。
本開示の一実施形態は、以下のピークのうちの少なくとも1つを含むXRPDパターンを特徴とする(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノマレイン酸塩I型の多形性形態を含む:
別の実施形態では、本開示は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノマレイン酸塩I型の多形性形態を含み、そのXRPDパターンは、WO2010/065443の図7に示されるパターンに実質的に対応し、前記文献はその全体を参照として本明細書に援用する。
本開示の一実施形態は、以下のピークのうちの少なくとも1つを含むXRPDパターンを特徴とする(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノマレイン酸塩II型の多形性形態を含む:
別の実施形態では、本開示は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノマレイン酸塩II型の多形性形態を含み、そのXRPDパターンは、WO2010/065443の図8に示されるパターンに実質的に対応し、前記文献はその全体を参照として本明細書に援用する。
上記のように、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンの塩形態は、溶媒和形態、例えば水和形態、及び非溶媒和形態で存在し得る。本開示は、そのような形態のすべてを包含する。
本発明はまた、1つ以上の原子が、自然界に通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置換されている同位体標識化合物を包含する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、及び塩素などの同位体、例えば、2H、3H、13C、14C、15N、18O、及び17Oが挙げられる。そのような同位体標識された化合物は、研究ツールまたは診断ツールとして有用である。
鼻腔内投与経路
本明細書に記載する方法は、治療有効量のニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する方法は、治療有効量のニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含み、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する方法は、それを必要とする個体の鼻腔に、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を局所投与することを含み、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体として鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、懸濁液として鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、エアロゾルとして鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ゲルとして鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、軟膏として鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥粉末として鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、クリームとして鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ペーストとして鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ローションとして鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、バームとして鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載する方法は、治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含み、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、注射器によって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、滴瓶によって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ボトルネブライザーによって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、噴霧ポンプによって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、吸入器によって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、粉末スプレー装置によって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、気化器によって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、パッチによって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、薬用スティックによって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、ピペットによって鼻腔に投与する。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、液体ジェットによって鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、鼻孔に交互に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、両方の鼻孔に投与する。例えば、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(すなわち化合物1)である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基としての(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩一水和物である。本明細書に記載する方法のいくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンヘミガラクタル酸塩二水和物である。
医薬製剤、投薬方法、及び治療レジメン
本明細書において、個体の鼻腔に局所投与するためのニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの医薬製剤も提供する。本明細書において提供するいくつかの実施形態では、個体の鼻腔に局所投与するためのニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの医薬製剤を提供し、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物である。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される1つ以上の物質をさらに含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子をさらに含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子をさらに含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤がシクロスポリンである、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤がピメクロリムスである、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤がタクロリムスである、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンクエン酸塩である。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンHCl塩である。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンガラクタル酸塩である。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、N-(5-クロロフラン-2-イルカルボニル)-3,7-ジアザビシクロ[3.3.0]オクタンである。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、医薬製剤は、いかなる形態のニコチンも含有しない。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、医薬製剤は、ニコチン遊離塩基、ニコチン塩、ニコチン複合体、またはニコチン溶媒和物を含有しない。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、ソフトドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)の化合物は:
;またはその薬学的に許容される塩の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)の化合物は:
ヘミガラクタル酸塩一水和物もしくは二水和物;またはその薬学的に許容される塩の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)の化合物は:
の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(I)の化合物は:
の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(II)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(II)の化合物は:
の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(II)の化合物を含む、全身的に生体利用可能でない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を提供し、式(II)の化合物は:
;またはその薬学的に許容される塩の構造を有する。
本明細書ではさらに、いくつかの実施形態において、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される1つ以上の物質をさらに含む、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子をさらに含む、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子をさらに含む、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含む、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス及びタクロリムスから選択される、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤がシクロスポリンである、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤がピメクロリムスである、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤がタクロリムスである、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、ソフトドラッグである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
;またはその薬学的に許容される塩の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
ヘミガラクタル酸塩一水和物もしくは二水和物;またはその薬学的に許容される塩の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(II)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(II)の化合物は:
;またはその薬学的に許容される塩の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書ではさらに、いくつかの実施形態において、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される1つ以上の物質をさらに含む、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子をさらに含む、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子をさらに含む、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含む、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤がシクロスポリンである、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤がピメクロリムスである、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、カルシニューリン阻害剤をさらに含み、カルシニューリン阻害剤がタクロリムスである、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、ソフトドラッグである。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
;またはその薬学的に許容される塩の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
ヘミガラクタル酸塩一水和物もしくは二水和物;またはその薬学的に許容される塩の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)の化合物は:
の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(II)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(II)の化合物は:
;またはその薬学的に許容される塩の構造を有する。
いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα3β4に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα4β2に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、脱感作を防止するために製剤化する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含み、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤を記載し、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプα7に選択的に結合する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約0.1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約0.2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約0.5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約1mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約2mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約3mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約4mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約5mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約6mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約7mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約8mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約9mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約10mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約12mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約15mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約20mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約40mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、約50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態の任意のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、5mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態の任意のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、10mg/mL~200mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態の任意のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、5mg/mL~100mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態の任意のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、10mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態の任意のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態の任意のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、10mg/mL~30mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態の任意のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、5mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、10mg/mL~25mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、10mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、20mg/mL~50mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、30mg/mL~75mg/mLの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも1μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも5μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも250μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり少なくとも1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり5μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり10μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり5μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり10μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり25μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり50μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり100μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり150μg~1000μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり100μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり150μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり150μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり100μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり75μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり50μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり25μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり15μg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。涙液クリアランスを増強する前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、約75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を鼻腔に投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約25μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約10μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり5μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり5μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり15μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり15μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり25μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり25μg~75μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり25μg~60μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり500μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり500μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり500μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1mg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1mg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1mg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約500μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約2.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり約5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり5μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり10μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり25μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり50μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり100μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり150μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~10mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~4mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~3mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~750μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~600μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~100μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤は、用量当たり1μg~50μgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日1回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも1日1回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日2回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも1日2回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日3回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも1日3回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日4回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも1日4回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日5回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも1日5回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日6回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも1日6回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日7回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも1日7回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日8回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも1日8回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日9回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を少なくとも1日9回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日10回投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも1日10回投与する。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を1日間投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも2日間投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも3日間投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも4日間投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも5日間投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも7日間投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも10日間投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも14日間投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも21日間投与する。前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、少なくとも30日間投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
前述の医薬製剤の実施形態のいずれかの別の実施形態では、医薬製剤を、鼻孔に交互に投与する。例えば、医薬製剤を一方の鼻孔に投与し、所定の時間後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、医薬製剤を両方の鼻孔に投与する。例えば、医薬製剤を一方の鼻孔に投与し、最初の鼻孔と同時にまたは直後に他方の鼻孔に投与する。別の実施形態では、医薬製剤を一方の鼻孔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
特定の実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤を、予防的及び/または治療的処置のために投与する。特定の治療用途では、疾患または病態に既に罹患している患者に対し、疾患または病態の症状のうちの少なくとも1つを治癒または少なくとも部分的に抑止するのに十分な量で医薬製剤を投与する。この使用に有効な量は、疾患または病態の重症度及び経過、以前の治療、患者の健康状態、体重、及び薬物に対する応答、ならびに治療する医師の判断に依存する。治療有効量は、必要に応じて、用量漸増臨床試験を含むがこれに限定されない方法によって決定する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
予防的用途では、特定の疾患、障害または病態に罹患しやすいか、またはそのリスクを有する患者に対し、本明細書に記載する医薬製剤を投与する。そのような量は、「予防有効量または予防有効用量」と定義される。この使用において、正確な量は、患者の健康状態、体重などにも依存する。患者において使用する場合、この使用のための有効量は、疾患、障害または病態の重症度及び経過、以前の治療、患者の健康状態及び薬物に対する応答、ならびに治療する医師の判断に依存する。
患者の病態が改善されない特定の実施形態では、患者の疾患または病態の症状を改善するかまたは制御もしくは制限するために、医師の裁量により、医薬製剤の投与を、慢性的に、すなわち、長期間にわたって、例えば患者の生存期間を通して、投与する。
患者の病態が改善される特定の実施形態では、投与する医薬製剤の用量を、一時的に減少させるか、または一定の時間、一時的に停止してもよい(すなわち、「休薬日」)。特定の実施形態では、休薬日の長さは、2日~1年間、例えば、一例に過ぎないが、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、または28日超である。休薬中の用量低減は、例えば、一例に過ぎないが、10%~100%であり、例えば、一例に過ぎないが、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、及び100%である。
特定の実施形態では、投与する医薬製剤の用量を、一時的に減少させるか、または一定の時間、一時的に停止してもよい(すなわち、「薬物ダイバージョン」)。特定の実施形態では、薬物ダイバージョンの長さは、2日~1年間、例えば、一例に過ぎないが、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、または28日超である。薬物ダイバージョン中の用量低減は、例えば、一例に過ぎないが、10%~100%であり、例えば、一例に過ぎないが、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、及び100%である。適切な時間の後、必要に応じて、通常の投薬スケジュールに復帰する。
いくつかの実施形態では、いったん患者の病態に改善が生じた場合、必要に応じて、維持用量を投与する。特定の実施形態では、続いて、投与量もしくは投与頻度、またはその両方を、症状の関数として、疾患、障害または病態の改善が維持されるレベルまで低下させる。しかしながら、特定の実施形態では、患者は、症状の再発時には、長期間にわたり断続的な治療を必要とする。
そのような量に対応する所与の薬剤の量は、特定の医薬製剤、疾患状態及びその重症度、治療を必要とする被験者またはホストの同一性(例えば、体重、性別)などの要因に応じて様々に異なるが、それにもかかわらず、例えば、投与する特定のニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト(すなわち、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物)、治療する病態、及び治療する被験者を含む、症例に関連する特定の状況に応じて決定することができる。
本明細書中で使用する場合、医薬製剤とは、本明細書に記載する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物と、他の化学成分(すなわち薬学的に許容される不活性成分)、例えば、担体、賦形剤、結合剤、充填剤、懸濁剤、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、潤滑剤、着色剤、希釈剤、可溶化剤、保湿剤、可塑剤、安定化剤、透過促進剤、湿潤剤、消泡剤、抗酸化剤、防腐剤、またはそれらの1つ以上の組み合わせとの混合物を指す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤を、併用療法として、他の有効成分と混合する。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、治療上有益な他の物質を含む。他の実施形態では、医薬製剤は、他の医薬または医薬品、担体、アジュバント、防腐剤、安定化剤、湿潤剤または乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節するための塩、及び/または緩衝剤を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤は、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物と緩衝剤との混合物を指す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤は、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物とリン酸緩衝液との混合物を指す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤は、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物とリン酸緩衝液との混合物を指し、リン酸緩衝液のpHは7.0前後である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤は、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物とリン酸-クエン酸緩衝液との混合物を指す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤は、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物とリン酸-クエン酸緩衝液との混合物を指し、リン酸-クエン酸緩衝液のpHは6.0前後である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤は、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物とリン酸-クエン酸緩衝液との混合物を指す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤は、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物とリン酸-クエン酸緩衝液との混合物を指し、リン酸-クエン酸緩衝液のpHは5.0前後である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
医薬製剤は、化合物の生物への投与を容易にする。本明細書において提供する方法を実施する際に、本明細書に記載する治療有効量の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、医薬製剤中において、治療しようとする疾患、障害、または病態を有する哺乳類に投与する。いくつかの実施形態では、哺乳類はヒトである。治療有効量は、疾患の重篤度、被験者の年齢及び相対的な健康状態、使用する化合物の効力ならびに他の要因に応じて広範に変動し得る。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、単独で、または混合物の成分として1種以上の治療薬と組み合わせて、使用することができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載する医薬製剤は、被験者の鼻腔に投与する。本明細書に記載する医薬製剤として、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む医薬製剤は、従来の方法によって製造する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
医薬製剤は、遊離酸もしくは遊離塩基の形態、または薬学的に許容される塩の形態の有効成分としての、本明細書に記載する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基の形態である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、薬学的に許容される塩の形態である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、遊離塩基の形態である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、HCl塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、クエン酸塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、クエン酸一塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、ガラクタル酸塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、ヘミガラクタル酸塩である。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、ヘミガラクタル酸塩一水和物である。さらに、本明細書に記載する方法及び医薬製剤は、同種の活性を有する、式(I)、(II)、(IIIa)、及び(IIIb)の化合物のN-オキシド(適切な場合)、結晶形、非晶形、ならびに活性代謝物の使用を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、非溶媒和形態、または水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態で存在し得る。本明細書中に示す式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物の溶媒和形態もまた、本明細書に開示するものとみなされる。いくつかの実施形態では、化合物は互変異性体として存在し得る。すべての互変異性体は、本明細書中に示す式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物の範囲内に包含される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、鏡像異性体、ジアステレオマー、または他の立体異性体として存在する。本明細書中に開示する式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物は、すべての鏡像異性体、ジアステレオマー、及びエピマーの形態ならびにそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
特定の実施形態では、本明細書において提供する医薬製剤は、微生物活性を阻害するための1つ以上の防腐剤を含む。適切な防腐剤として、メルフェン及びチオメルサールなどの水銀含有物質;安定化二酸化塩素;ならびに塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、及び塩化セチルピリジニウムなどの第四級アンモニウム化合物が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載する医薬製剤は、抗酸化剤、金属キレート剤、チオール含有化合物及び他の一般的な安定化剤による利点を享受する。そのような安定化剤の例として:(a)約0.5%~約2%w/vのグリセロール、(b)約0.1%~約1%w/vのメチオニン、(c)約0.1%~約2%w/vのモノチオグリセロール、(d)約1mM~約10mMのEDTA、(e)約0.01%~約2%w/vのアスコルビン酸、(f)0.003%~約0.02%w/vのポリソルベート80、(g)0.001%~約0.05%w/vのポリソルベート20、(h)アルギニン、(i)ヘパリン、(j)デキストラン硫酸、(k)シクロデキストリン、(l)ペントサンポリ硫酸塩及び他のヘパリノイド、(m)マグネシウム及び亜鉛などの二価陽イオン;または(n)それらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、本明細書に記載の医薬製剤を、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームを含むがこれらに限定されない、任意の適切な剤形に製剤化する。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、本明細書に記載の医薬製剤を、任意の適切な剤形に製剤化し、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって、鼻腔に投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
併用療法
特定の例では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を別の治療薬と併用して投与することが適切である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、本明細書に記載する組成物及び方法はまた、治療する病態に対するそれらの特定の有用性のために選択される他の治療薬と併用して用いる。一般的に、本明細書に記載する組成物、及び併用療法を用いる実施形態では他の薬剤を、同じ医薬製剤または組成物中で投与する必要はなく、物理的及び化学的特性が異なるため、異なる経路で投与する。一実施形態では、確立された治験実施計画書に従って初期投与を行い、その後、観察される効果に基づいて、用量、投与様式及び投与回数を、さらに変更する。
様々な実施形態において、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、治療する病態に対して特に有用であることから選択される他の治療用試薬と共に(例えば、同時に、本質的に同時にまたは同じ治療プロトコール内で)または順次投与する。特定の実施形態では、治療プロトコール中の各治療薬の投与順序、及び投与の反復回数の決定は、治療しようとする疾患及び患者の状態の評価に基づく。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、乾燥疾患を治療するための別の治療薬と共に(例えば、同時に、本質的に同時にまたは同じ治療プロトコール内で)または順次投与する。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物をRestasis(登録商標)点眼剤と共に(例えば、同時に、本質的に同時にまたは同じ治療プロトコール内で)または順次投与する。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、人工涙液と共に(例えば、同時に、本質的に同時にまたは同じ治療プロトコール内で)または順次投与する。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、眼科用ステロイドと共に(例えば、同時に、本質的に同時にまたは同じ治療プロトコール内で)または順次投与する。
本明細書に記載する併用療法の場合、同時投与する化合物の用量は、使用する併用薬のタイプ、使用する特定の薬剤、治療する疾患または病態などに応じて様々に異なる。
そのような併用における個々の化合物を、別個のまたは組み合わせ医薬製剤で順次または同時に投与する。一実施形態では、個々の化合物を、組み合わせ医薬製剤で同時に投与する。公知の治療薬の適切な用量は、当業者であれば理解するであろう。
本明細書中で言及する併用は、薬学的に許容される希釈剤(複数可)または担体(複数可)とともに医薬組成物の形態で使用するために簡便に提示される。
本明細書中で使用する場合、併用薬の投与には、単一の組成物で、または1つ以上の薬剤を少なくとも1つの他の薬剤とは別個に投与する併用療法で記載する薬剤の投与が含まれる。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、医療器具の使用と併用して投与する。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、涙点プラグの使用と併用して投与する。
例示的な実施形態
実施形態I-1。治療有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法であって、式(I)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、式(I)の化合物は、構造:
を有し;
式中:
波線は、二重結合に関してEまたはZの幾何学的配置を表し;
Xは、NまたはCR
3であり;
R
1は、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、-OR
4、-SR
4、または-NR
5R
6であり;
R
2は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、またはシクロアルキルであり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、シクロアルキル、-OR
7、-SR
7、-NR
8R
9、-SOR
7、または-SO
2R
7であり、式中、C
1-6アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、及びアリール基は、場合により、ハロゲン、-CN、-NO
2、-NH
2、-OH、-OR
7、-CO
2H、-C(O)OR
7、-O-C(O)R
7、-NR
8R
9、-NHC(O)R
7、-C(O)NR
8R
9、-SR
7、-S(O)R
7、-SO
2R
7、-NHSO
2R
7、-SO
2NR
8R
9、-C(S)NR
8R
9、-NHC(S)R
7、及び-O-SO
2R
7から選択される1つ以上の置換基で置換されており;
R
4、R
5、及びR
6は、独立して、水素またはC
1-6アルキルであり;ならびに
R
7、R
8、及びR
9は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、またはシクロアルキルであり、式中、C
1-6アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、及びアリール基は、場合により、F、Cl、Br、I、R
10、-NR
10R
11、-CF
3、-CN、-NO
2、-C
2R
10、-N
3、-SO
2CH
3、-OR
10、-SR
10、-C(O)NR
10R
11、-NR
10C(=O)R
10、-C(=O)R
10、-C(=O)OR
10、-(CH
2)OR
10、-(CH
2)
2OR
10、-OC(=O)R
10、-OC(=O)NR
10R
11及び-NR
10C(=O)OR
10からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されており;
R
10及びR
11は、独立して、水素、C
1-6アルキル、ピリジル、キノリニル、ピリミジニル、ピリミジニル、フェニル、もしくはベンジルであるか;または
R
8とR
9もしくはR
10とR
11のいずれかが、場合により、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは、1、2、3、または4であり;及び
qは、1、2、または3であり;
またはその鏡像異性体、ジアステレオマー、互変異性体、もしくは薬学的に許容される塩である、前記方法。
実施形態I-2。治療有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法であって、式(I)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、式(I)の化合物は、構造:
を有し;
式中:
波線は、二重結合に関してEまたはZの幾何学的配置を表し;
Xは、NまたはCR
3であり;
R
1は、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、-OR
4、-SR
4、または-NR
5R
6であり;
R
2は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、またはシクロアルキルであり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、シクロアルキル、-OR
7、-SR
7、-NR
8R
9、-SOR
7、または-SO
2R
7であり、式中、C
1-6アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、及びアリール基は、場合により、ハロゲン、-CN、-NO
2、-NH
2、-OH、-OR
7、-CO
2H、-C(O)OR
7、-O-C(O)R
7、-NR
8R
9、-NHC(O)R
7、-C(O)NR
8R
9、-SR
7、-S(O)R
7、-SO
2R
7、-NHSO
2R
7、-SO
2NR
8R
9、-C(S)NR
8R
9、-NHC(S)R
7、及び-O-SO
2R
7から選択される1つ以上の置換基で置換されており;
R
4、R
5、及びR
6は、独立して、水素またはC
1-6アルキルであり;ならびに
R
7、R
8、及びR
9は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、またはシクロアルキルであり、式中、C
1-6アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、及びアリール基は、場合により、F、Cl、Br、I、R
10、-NR
10R
11、-CF
3、-CN、-NO
2、-C
2R
10、-N
3、-SO
2CH
3、-OR
10、-SR
10、-C(O)NR
10R
11、-NR
10C(=O)R
10、-C(=O)R
10、-C(=O)OR
10、-(CH
2)OR
10、-(CH
2)
2OR
10、-OC(=O)R
10、-OC(=O)NR
10R
11及び-NR
10C(=O)OR
10からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されており;
R
10及びR
11は、独立して、水素、C
1-6アルキル、ピリジル、キノリニル、ピリミジニル、ピリミジニル、フェニル、もしくはベンジルであるか;または
R
8とR
9もしくはR
10とR
11のいずれかが、場合により、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは、1、2、3、または4であり;及び
qは、1、2、または3であり;
またはその鏡像異性体、ジアステレオマー、互変異性体、もしくは薬学的に許容される塩である、前記方法。
実施形態I-3。治療有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法であって、式(I)の化合物は末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、式(I)の化合物は、構造:
を有し;
式中:
波線は、二重結合に関してEまたはZの幾何学的配置を表し;
Xは、NまたはCR
3であり;
R
1は、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、-OR
4、-SR
4、または-NR
5R
6であり;
R
2は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、またはシクロアルキルであり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、シクロアルキル、-OR
7、-SR
7、-NR
8R
9、-SOR
7、または-SO
2R
7であり、式中、C
1-6アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、及びアリール基は、場合により、ハロゲン、-CN、-NO
2、-NH
2、-OH、-OR
7、-CO
2H、-C(O)OR
7、-O-C(O)R
7、-NR
8R
9、-NHC(O)R
7、-C(O)NR
8R
9、-SR
7、-S(O)R
7、-SO
2R
7、-NHSO
2R
7、-SO
2NR
8R
9、-C(S)NR
8R
9、-NHC(S)R
7、及び-O-SO
2R
7から選択される1つ以上の置換基で置換されており;
R
4、R
5、及びR
6は、独立して、水素またはC
1-6アルキルであり;ならびに
R
7、R
8、及びR
9は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、またはシクロアルキルであり、式中、C
1-6アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、及びアリール基は、場合により、F、Cl、Br、I、R
10、-NR
10R
11、-CF
3、-CN、-NO
2、-C
2R
10、-N
3、-SO
2CH
3、-OR
10、-SR
10、-C(O)NR
10R
11、-NR
10C(=O)R
10、-C(=O)R
10、-C(=O)OR
10、-(CH
2)OR
10、-(CH
2)
2OR
10、-OC(=O)R
10、-OC(=O)NR
10R
11及び-NR
10C(=O)OR
10からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されており;
R
10及びR
11は、独立して、水素、C
1-6アルキル、ピリジル、キノリニル、ピリミジニル、ピリミジニル、フェニル、もしくはベンジルであるか;または
R
8とR
9もしくはR
10とR
11のいずれかが、場合により、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは、1、2、3、または4であり;及び
qは、1、2、または3であり;
またはその鏡像異性体、ジアステレオマー、互変異性体、もしくは薬学的に許容される塩である、前記方法。
実施形態I-4。式中、XがNである、実施形態I-1~I-3のいずれか1つの方法。
実施形態I-5。式中、R2が水素である、実施形態I-1~I-4のいずれか1つの方法。
実施形態I-6。式中、R1が、水素、C1-6アルキル、-OR4、または-NR5R6である、実施形態I-1~I-5のいずれか1つの方法。
実施形態I-7。式中、R1が水素である、実施形態I-1~I-5のいずれか1つの方法。
実施形態I-8。式中、qが1である、実施形態I-1~I-7のいずれか1つの方法。
実施形態I-9。式中、pが2である、実施形態I-1~I-7のいずれか1つの方法。
実施形態I-10。式中、波線が二重結合に関してEの幾何学的配置を表す、実施形態I-1~I-9のいずれか1つの方法。
実施形態I-11。式(I)の化合物が(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである、実施形態I-1~I-10のいずれか1つの方法。
実施形態I-12。式(I)の化合物が(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である、実施形態I-1~I-10のいずれか1つの方法。
実施形態I-13。治療有効量の式(II)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法であって、式(II)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、式(II)の化合物は、構造:
を有し;
式中:
R
1は、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、または場合により、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-NO
2、-OR
3、-NR
4R
5、-CF
3、-C
2R
3、-SR
3、-N
3、-C(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)R
3、-C(O)R
3、-C(O)OR
3、-OC(O)R
3、-OC(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)OR
3、-SO
2R
3、-NR
4SO
2R
5、及び-SO
2NR
4R
5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されたへテロアリールであり;
R
2は、結合または-CH
2-であり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、またはヘテロアリールであり;ならびに
R
4及びR
5は、独立して、水素、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、もしくはヘテロアリールであるか;またはR
4及びR
5は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
またはその薬学的に許容される塩である、前記方法。
実施形態I-14。治療有効量の式(II)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法であって、式(II)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、式(II)の化合物は、構造:
を有し;
式中:
R
1は、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、または場合により、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-NO
2、-OR
3、-NR
4R
5、-CF
3、-C
2R
3、-SR
3、-N
3、-C(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)R
3、-C(O)R
3、-C(O)OR
3、-OC(O)R
3、-OC(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)OR
3、-SO
2R
3、-NR
4SO
2R
5、及び-SO
2NR
4R
5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されたへテロアリールであり;
R
2は、結合または-CH
2-であり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、またはヘテロアリールであり;ならびに
R
4及びR
5は、独立して、水素、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、もしくはヘテロアリールであるか;またはR
4及びR
5は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
またはその薬学的に許容される塩である、前記方法。
実施形態I-15。治療有効量の式(II)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔へ局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法であって、式(II)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、式(II)の化合物は、構造:
を有し;
式中:
R
1は、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、または場合により、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-NO
2、-OR
3、-NR
4R
5、-CF
3、-C
2R
3、-SR
3、-N
3、-C(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)R
3、-C(O)R
3、-C(O)OR
3、-OC(O)R
3、-OC(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)OR
3、-SO
2R
3、-NR
4SO
2R
5、及び-SO
2NR
4R
5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されたへテロアリールであり;
R
2は、結合または-CH
2-であり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、またはヘテロアリールであり;ならびに
R
4及びR
5は、独立して、水素、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、もしくはヘテロアリールであるか;またはR
4及びR
5は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
またはその薬学的に許容される塩である、前記方法。
実施形態I-16。式中、R1が、場合により、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-OR3、-NR4R5、-CF3、-C(O)NR4R5、-NR4C(O)R3、-C(O)R3、-C(O)OR3、-OC(O)R3、-OC(O)NR4R5、-NR4C(O)OR3、-SO2R3、-NR4SO2R5、及び-SO2NR4R5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されたヘテロアリールである、実施形態I-13~I-15のいずれか1つの方法。
実施形態I-17。式中、R1が、2-フラニル、3-フラニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、1,2,4-チアジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イルまたは4-ピリジニルである、実施形態I-13~I-16のいずれか1つの方法。
実施形態I-18。式中、R2が結合である、実施形態I-13~I-17のいずれか1つの方法。
実施形態I-19。式中、R2が-CH2-である、実施形態I-13~I-17のいずれか1つの方法。
実施形態I-20。式(II)の化合物が、N-(5-クロロフラン-2-イルカルボニル)-3,7-ジアザビシクロ[3.3.0]オクタンである、実施形態I-13~I-17のいずれか1つの方法。
実施形態I-21。治療有効量の式(IIIa)または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法であって、式(IIIa)または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、式(IIIa)または(IIIb)の化合物は、構造:
を有し;
式中:
Xは、C(O)、C(S)、またはS(O)
nであり;
Zは、水素、C
1-6アルキル、またはC
1-6ハロアルキルであり;
nは1または2であり;
pは0または1であり;
qは0または1であり;
pが1である場合、qは0であり;
qが1である場合、pは0であり;
R
1は、-OR
3、-NR
4R
5、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、場合により、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-NO
2、-OR
3、-NR
4R
5、-CF
3、-C
2R
3、-SR
3、-N
3、-C(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)R
3、-C(O)R
3、-C(O)OR
3、-OC(O)R
3、-OC(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)OR
3、-SO
2R
3、-NR
4SO
2R
5、及び-SO
2NR
4R
5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されており;
R
2は、-CH
2-または-CH
2CH
2-であり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、またはヘテロアリールであり;ならびに
R
4及びR
5は、独立して、水素、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、もしくはヘテロアリールであるか;またはR
4及びR
5は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
またはその薬学的に許容される塩である、前記方法。
実施形態I-22。治療有効量の式(IIIa)または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法であって、式(IIIa)または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、式(IIIa)または(IIIb)の化合物は、構造:
を有し;
式中:
Xは、C(O)、C(S)、またはS(O)
nであり;
Zは、水素、C
1-6アルキル、またはC
1-6ハロアルキルであり;
nは1または2であり;
pは0または1であり;
qは0または1であり;
pが1である場合、qは0であり;
qが1である場合、pは0であり;
R
1は、-OR
3、-NR
4R
5、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、場合により、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-NO
2、-OR
3、-NR
4R
5、-CF
3、-C
2R
3、-SR
3、-N
3、-C(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)R
3、-C(O)R
3、-C(O)OR
3、-OC(O)R
3、-OC(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)OR
3、-SO
2R
3、-NR
4SO
2R
5、及び-SO
2NR
4R
5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されており;
R
2は、-CH
2-または-CH
2CH
2-であり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、またはヘテロアリールであり;ならびに
R
4及びR
5は、独立して、水素、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、もしくはヘテロアリールであるか;またはR
4及びR
5は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
またはその薬学的に許容される塩である、前記方法。
実施形態I-23。治療有効量の式(IIIa)または(IIIb)の化合物を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法であって、式(IIIa)または(IIIb)の化合物は、末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、式(IIIa)または(IIIb)の化合物は、構造:
を有し;
式中:
Xは、C(O)、C(S)、またはS(O)
nであり;
Zは、水素、C
1-6アルキル、またはC
1-6ハロアルキルであり;
nは1または2であり;
pは0または1であり;
qは0または1であり;
pが1である場合、qは0であり;
qが1である場合、pは0であり;
R
1は、-OR
3、-NR
4R
5、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、場合により、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-NO
2、-OR
3、-NR
4R
5、-CF
3、-C
2R
3、-SR
3、-N
3、-C(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)R
3、-C(O)R
3、-C(O)OR
3、-OC(O)R
3、-OC(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)OR
3、-SO
2R
3、-NR
4SO
2R
5、及び-SO
2NR
4R
5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されており;
R
2は、-CH
2-または-CH
2CH
2-であり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、またはヘテロアリールであり;ならびに
R
4及びR
5は、独立して、水素、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、もしくはヘテロアリールであるか;またはR
4及びR
5は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
またはその薬学的に許容される塩である、前記方法。
実施形態I-24。式中、pが1であり、qが0である、実施形態I-21~I-23のいずれか1つの方法。
実施形態I-25。式中、pが0であり、qが1である、実施形態I-21~I-23のいずれか1つの方法。
実施形態I-26。式中、R2が-CH2-である、実施形態I-21~I-25のいずれか1つの方法。
実施形態I-27。式中、R2が-CH2CH2-である、実施形態I-21~I-25のいずれか1つの方法。
実施形態I-28。式中、Zが水素である、実施形態I-21~I-27のいずれか1つの方法。
実施形態I-29。式中、ZがC1-6アルキルである、実施形態I-21~I-27のいずれか1つの方法。
実施形態I-30。式中、XがC(O)である、実施形態I-21~I-29のいずれか1つの方法。
実施形態I-31。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、薬理学的に適切な濃度では血液脳関門を通過しない、実施形態I-1~I-30のいずれか1つの方法。
実施形態I-32。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する、実施形態I-1~I-31のいずれか1つの方法。
実施形態I-33。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、全身的に生体利用可能でない量で投与される、実施形態I-1~I-32のいずれか1つの方法。
実施形態I-34。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合する、実施形態I-1~I-33のいずれか1つの方法。
実施形態I-35。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合する、実施形態I-1~I-34のいずれか1つの方法。
実施形態I-36。前記ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、またはニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、実施形態I-1~I-35のいずれか1つの方法。
実施形態I-37。前記1つ以上の物質が、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される、実施形態I-36の方法。
実施形態I-38。前記カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、実施形態I-37の方法。
実施形態I-39。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、いかなる形態のニコチンも伴わずに投与される、実施形態I-1~I-38のいずれか1つの方法。
実施形態I-40。5mg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が鼻腔に投与される、実施形態I-1~I-39のいずれか1つの方法。
実施形態I-41。500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が鼻腔に投与される、実施形態I-1~I-39のいずれか1つの方法。
実施形態I-42。1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が鼻腔に投与される、実施形態I-1~I-39のいずれか1つの方法。
実施形態I-43。約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が鼻腔に投与される、実施形態I-1~I-39のいずれか1つの方法。
実施形態I-44。約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が鼻腔に投与される、実施形態I-1~I-39のいずれか1つの方法。
実施形態I-45。約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が鼻腔に投与される、実施形態I-1~I-39のいずれか1つの方法。
実施形態I-46。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、少なくとも1日1回投与される、実施形態I-1~I-45のいずれか1つの方法。
実施形態I-47。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、少なくとも1日2回投与される、実施形態I-1~I-45のいずれか1つの方法。
実施形態I-48。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、少なくとも週1回投与される、実施形態I-1~I-45のいずれか1つの方法。
実施形態I-49。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与される、実施形態I-1~I-48のいずれか1つの方法。
実施形態I-50。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与される、実施形態I-1~I-49のいずれか1つの方法。
実施形態I-51。三叉神経を活性化する、実施形態I-1~I-50のいずれか1つの方法。
実施形態I-52。前篩骨神経を活性化する、実施形態I-51の方法。
実施形態I-53。鼻涙腺反射を活性化する、実施形態I-1~I-52のいずれか1つの方法。
実施形態I-54。(a)経鼻投与用に、及び(b)末梢ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作を防止するために製剤化される、式(I)の化合物を含有する、個体の鼻腔への局所投与のための医薬組成物であって、式(I)の化合物が構造:
を有し;
式中:
波線は、二重結合に関してEまたはZの幾何学的配置を表し;
Xは、NまたはCR
3であり;
R
1は、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、-OR
4、-SR
4、または-NR
5R
6であり;
R
2は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、またはシクロアルキルであり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、シクロアルキル、-OR
7、-SR
7、-NR
8R
9、-SOR
7、または-SO
2R
7であり、式中、C
1-6アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、及びアリール基は、場合により、ハロゲン、-CN、-NO
2、-NH
2、-OH、-OR
7、-CO
2H、-C(O)OR
7、-O-C(O)R
7、-NR
8R
9、-NHC(O)R
7、-C(O)NR
8R
9、-SR
7、-S(O)R
7、-SO
2R
7、-NHSO
2R
7、-SO
2NR
8R
9、-C(S)NR
8R
9、-NHC(S)R
7、及び-O-SO
2R
7から選択される1つ以上の置換基で置換されており;
R
4、R
5、及びR
6は、独立して、水素またはC
1-6アルキルであり;ならびに
R
7、R
8、及びR
9は、水素、C
1-6アルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロシクロアルキル、-C
1-6アルキル(ヘテロシクロアルキル)、またはシクロアルキルであり、式中、C
1-6アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、及びアリール基は、場合により、F、Cl、Br、I、R
10、-NR
10R
11、-CF
3、-CN、-NO
2、-C
2R
10、-N
3、-SO
2CH
3、-OR
10、-SR
10、-C(O)NR
10R
11、-NR
10C(=O)R
10、-C(=O)R
10、-C(=O)OR
10、-(CH
2)OR
10、-(CH
2)
2OR
10、-OC(=O)R
10、-OC(=O)NR
10R
11及び-NR
10C(=O)OR
10からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されており;
R
10及びR
11は、独立して、水素、C
1-6アルキル、ピリジル、キノリニル、ピリミジニル、ピリミジニル、フェニル、もしくはベンジルであるか;または
R
8とR
9もしくはR
10とR
11のいずれかが、場合により、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは、1、2、3、または4であり;及び
qは、1、2、または3であり;
またはその鏡像異性体、ジアステレオマー、互変異性体、もしくは薬学的に許容される塩である、前記医薬組成物。
実施形態I-55。式中、XがNである、実施形態I-54の医薬製剤。
実施形態I-56。式中、R2が水素である、実施形態I-54または実施形態I-55の医薬製剤。
実施形態I-57。式中、R1が、水素、C1-6アルキル、-OR4、または-NR5R6である、実施形態I-54~I-56のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-58。式中、R1が水素である、実施形態I-54~I-56のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-59。式中、qが1である、実施形態I-54~I-58のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-60。式中、pが2である、実施形態I-54~I-59のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-61。式中、波線が二重結合に関してEの幾何学的配置を表す、実施形態I-54~I-60のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-62。式(I)の化合物が、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンである、実施形態I-54~I-61のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-63。式(I)の化合物が、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である、実施形態I-54~I-61のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-64。(a)経鼻投与用に、及び(b)末梢ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作を防止するために製剤化される、式(II)の化合物を含む、個体の鼻腔への局所投与のための医薬製剤であって、式(II)の化合物が、構造:
を有し;
式中:
R
1は、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、または場合により、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-NO
2、-OR
3、-NR
4R
5、-CF
3、-C
2R
3、-SR
3、-N
3、-C(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)R
3、-C(O)R
3、-C(O)OR
3、-OC(O)R
3、-OC(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)OR
3、-SO
2R
3、-NR
4SO
2R
5、及び-SO
2NR
4R
5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されたへテロアリールであり;
R
2は、結合または-CH
2-であり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、またはヘテロアリールであり;ならびに
R
4及びR
5は、独立して、水素、C
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、もしくはヘテロアリールであるか;またはR
4及びR
5は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
またはその薬学的に許容される塩である、前記医薬製剤。
実施形態I-65。式中、R1が、場合により、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-8ヘテロシクロアルキル、C3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-OR3、-NR4R5、-CF3、-C(O)NR4R5、-NR4C(O)R3、-C(O)R3、-C(O)OR3、-OC(O)R3、-OC(O)NR4R5、-NR4C(O)OR3、-SO2R3、-NR4SO2R5、及び-SO2NR4R5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されたヘテロアリールである、実施形態I-64の医薬製剤。
実施形態I-66。式中、R1が、2-フラニル、3-フラニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、1,2,4-チアジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イルまたは4-ピリジニルである、実施形態I-64または実施形態I-65の医薬製剤。
実施形態I-67。式中、R2が結合である、実施形態I-64~I-66のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-68。式中、R2が-CH2-である、実施形態I-64~I-66のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-69。式(II)の化合物が、N-(5-クロロフラン-2-イルカルボニル)-3,7-ジアザビシクロ[3.3.0]オクタンである、実施形態I-64~I-66のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-70。(a)経鼻投与用に、及び(b)末梢ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作を防止するために製剤化される、式(IIIa)または(IIIb)の化合物を含む、個体の鼻腔への局所投与のための医薬製剤であって、式(IIIa)または(IIIb)の化合物が、構造:
を有し;
式中:
Xは、C(O)、C(S)、またはS(O)
nであり;
Zは、水素、C
1-6アルキル、またはC
1-6ハロアルキルであり;
nは1または2であり;
pは0または1であり;
qは0または1であり;
pが1である場合、qは0であり;
qが1である場合、pは0であり;
R
1は、-OR
3、-NR
4R
5、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、場合により、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、C
3-8シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、ヘテロアリール、-C
1-6アルキル-(ヘテロアリール)、-ヘテロアリール-(C
1-6アルキル)、ハロゲン、-CN、-NO
2、-OR
3、-NR
4R
5、-CF
3、-C
2R
3、-SR
3、-N
3、-C(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)R
3、-C(O)R
3、-C(O)OR
3、-OC(O)R
3、-OC(O)NR
4R
5、-NR
4C(O)OR
3、-SO
2R
3、-NR
4SO
2R
5、及び-SO
2NR
4R
5から独立して選択される1~3個の非水素置換基で置換されており;
R
2は、-CH
2-または-CH
2CH
2-であり;
R
3は、水素、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、またはヘテロアリールであり;ならびに
R
4及びR
5は、独立して、水素、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-8シクロアルキル、C
3-8ヘテロシクロアルキル、アリール、-C
1-6アルキル-(アリール)、-アリール-(C
1-6アルキル)、もしくはヘテロアリールであるか;またはR
4及びR
5は、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクロアルキル環を形成し;
またはその薬学的に許容される塩である、前記医薬製剤。
実施形態I-71。式中、pが1であり、qが0である、実施形態I-70の医薬製剤。
実施形態I-72。式中、pが0であり、qが1である、実施形態I-70の医薬製剤。
実施形態I-73。式中、R2が-CH2-である、実施形態I-70~I-72のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-74。式中、R2が-CH2CH2-である、実施形態I-70~I-72のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-75。式中、Zが水素である、実施形態I-70~I-74のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-76。式中、ZがC1-6アルキルである、実施形態I-70~I-74のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-77。式中、XがC(O)である、実施形態I-70~I-76のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-78。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない用量で製剤化する、実施形態I-54~I-77のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-79。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、全身的に生体利用可能でない用量で製剤化する、実施形態I-54~I-78のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-80。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で製剤化する、実施形態I-54~I-79のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-81。プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤から選択される1つ以上の物質をさらに含む、実施形態I-54~I-80のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-82。前記カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスから選択される、実施形態I-81の医薬製剤。
実施形態I-83。いかなる形態のニコチンも含有しない、実施形態I-54~I-82のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-84。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、α3β4、α4β2、及びα7から選択される末梢ニコチン性アセチルコリン受容体サブタイプのうちの少なくとも1つに選択的に結合する、実施形態I-54~I-83のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-85。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、約5mg/mLのニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含む、実施形態I-54~I-84のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-86。式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物が、約10mg/mLのニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを含む、実施形態I-54~I-84のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-87。用量当たり5mg未満の式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、実施形態I-54~I-84のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-88。用量当たり500μg~5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、実施形態I-54~I-84のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-89。用量当たり1mg~2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、実施形態I-54~I-84のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-90。用量当たり約1mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、実施形態I-54~I-84のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-91。用量当たり約1.5mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、実施形態I-54~I-84のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-92。用量当たり約2mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を含む、実施形態I-54~I-84のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-93。前記製剤が、少なくとも1日1回投与される、実施形態I-54~I-92のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-94。前記製剤を、少なくとも1日2回投与する、実施態様I-54~I-92のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-95。前記製剤が、少なくとも週1回投与される、実施形態I-54~I-92のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-96。前記製剤が、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与される、実施形態I-50~I-92のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態I-97。前記製剤が、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与される、実施形態I-54~I-96のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-1。治療有効量の(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、涙液産生の増加方法。
実施形態II-2。治療的有効量の(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、ドライアイの治療方法。
実施形態II-3。治療有効量の(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼の不快感の改善方法。
実施形態II-4。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンが、遊離塩基として投与される、実施形態II-1~II-3のいずれか1つの方法。
実施形態II-5。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンが、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンの薬学的に許容される塩として投与される、実施形態II-1~II-3のいずれか1つの方法。
実施形態II-6。前記薬学的に許容される塩が、ガラクタル酸塩またはクエン酸塩である、実施形態II-5の方法。
実施形態II-7。前記薬学的に許容される塩が、ガラクタル酸塩である、実施形態II-6の方法。
実施形態II-8。前記薬学的に許容される塩が、クエン酸塩である、実施形態II-6の方法。
実施形態II-9。前記薬学的に許容される塩が、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である、実施形態II-8の方法。
実施形態II-10。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩の量が、用量当たり500μg~10mgである、実施形態II-1~II-3のいずれか1つの方法。
実施形態II-11。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、全身的に生体利用可能でない量で投与される、実施形態II-1~II-10のいずれか1つの方法。
実施形態II-12。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、望ましくない全身性の副作用をもたらさない量で末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合する、実施形態II-1~II-10のいずれか1つの方法。
実施形態II-13。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、望ましくない精神賦活性の副作用をもたらさない量で末梢ニコチン性アセチルコリン受容体に選択的に結合する、実施形態II-1~I-12のいずれか1つの方法。
実施形態II-14。前記ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、または末梢ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質の局所投与をさらに含む、実施形態II-1~II-13のいずれか1つの方法。
実施形態II-15。前記1つ以上の物質が、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤からなる群から選択される、実施形態II-14の方法。
実施形態II-16。前記カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスからなる群から選択される、実施形態II-15の方法。
実施形態II-17。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、いかなる形態のニコチンも伴わずに投与される、実施形態II-1~II-16のいずれか1つの方法。
実施形態II-18。500μg~5mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が投与される、実施形態II-1~II-17のいずれか1つの方法。
実施形態II-19。5mg未満の(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が投与される、実施形態II-18の方法。
実施形態II-20。1mg~3mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が投与される、実施形態II-18の方法。
実施形態II-21。500μg~5mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が投与される、実施形態II-18の方法。
実施形態II-22。1mg~2mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が投与される、実施形態II-18の方法。
実施形態II-23。約1mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が投与される、実施形態II-18の方法。
実施形態II-24。約1.5mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が投与される、実施形態II-18の方法。
実施形態II-25。約2mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が投与される、実施形態II-18の方法。
実施形態II-26。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、症状に応じて必要に応じて投与される、実施形態II-1~II-25のいずれか1つの方法。
実施形態II-27。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、少なくとも1日1回投与される、実施形態II-1~II-26のいずれか1つの方法。
実施形態II-28。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、少なくとも1日2回投与される、実施形態II-1~II-26のいずれか1つの方法。
実施形態II-29。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、少なくとも週1回投与される、実施形態II-1~II-26のいずれか1つの方法。
実施形態II-30。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与される、実施形態II-1~II-29のいずれか1つの方法。
実施形態II-31。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与される、実施形態II-1~II-30のいずれか1つの方法。
実施形態II-32。三叉神経を活性化する、実施形態II-1~II-31のいずれか1つの方法。
実施形態II-33。前篩骨神経を活性化する、実施形態II-32の方法。
実施形態II-34。鼻涙腺反射を活性化する、実施形態II-1~II-33のいずれか1つの方法。
実施形態II-35。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩が、5mg/mL~200mg/mLの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む経鼻投与用の医薬製剤中で投与される、実施形態II-1~II-34のいずれか1つの方法。
実施形態II-36。前記経鼻投与用の医薬製剤が、10mg/mL~75mg/mLの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-35の方法。
実施形態II-37。前記経鼻投与用の医薬製剤が、10mg/mL~50mg/mLの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-36の方法。
実施形態II-38。経鼻投与用に製剤化された(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、個体の鼻腔に局所投与するための医薬製剤。
実施形態II-39。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンが、遊離塩基として製剤化される、実施形態II-38の医薬製剤。
実施形態II-40。前記薬学的に許容される塩が、ガラクタル酸塩またはクエン酸塩である、実施形態II-38の医薬製剤。
実施形態II-41。前記薬学的に許容される塩が、ガラクタル酸塩である、実施形態II-40の医薬製剤。
実施形態II-42。前記薬学的に許容される塩が、クエン酸塩である、実施形態II-40の医薬製剤。
実施形態II-43。前記クエン酸塩が(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である、実施形態II-42の医薬製剤。
実施形態II-44。用量当たり500μg~10mgの量での投与用に製剤化される、実施形態II-38~II-43のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-45。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を、全身的に生体利用可能でない用量で製剤化する、実施形態II-38~II-44のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-46。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を、望ましくない全身性の副作用をもたらさない用量で製剤化する、実施形態II-38~II-44のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-47。プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤からなる群から選択される1つ以上の物質をさらに含む、実施形態II-38~II-46のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-48。前記カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスからなる群から選択される、実施形態II-47の医薬製剤。
実施形態II-49。いかなる形態のニコチンも含有しない、実施形態II-38~II-48のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-50。5mg/mL~200mg/mLの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-38~II-49のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-51。10mg/mL~75mg/mLの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-50の医薬製剤。
実施形態II-52。10mg/mL~50mg/mLの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-51の医薬製剤。
実施形態II-53。用量当たり、500μg~5mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-38~II-52のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-54。用量当たり、5mg未満の(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-38~II-52のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-55。用量当たり、1mg~3mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-38~II-52のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-56。用量当たり、1mg~2mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-38~II-52のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-57。用量当たり、約1mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-38~II-52のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-58。用量当たり、約1.5mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-38~II-52のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-59。用量当たり、約2mgの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含む、実施形態II-38~II-52のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-60。症状に応じて必要に応じた投与用に製剤化される、実施形態II-38~II-59のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-61。少なくとも1日1回投与するために製剤化される、実施態様II-38~II-59のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-62。少なくとも1日2回投与するために製剤化される、実施態様II-38~II-59のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-63。少なくとも週1回投与するために製剤化される、実施形態II-38~II-59のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-64。液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして製剤化される、実施形態II-38~II-63のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-65。注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットを介した鼻腔への局所送達用に製剤化される、実施形態II-38~II-64のいずれか1つの医薬製剤。
実施形態II-66。治療有効量の(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼状態の治療方法であって、前記眼状態は急性症状である、前記方法。
実施形態II-67。治療有効量の(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする個体の鼻腔に局所投与することを含む、眼状態の治療方法であって、前記眼状態は、眼科外科手術または眼科的治療の結果である、前記方法。
実施形態III-1。ドライアイまたは眼の不快感の治療に使用するための、それを必要とする個体の鼻腔に投与される、化合物(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態III-2。ドライアイまたは眼の不快感の治療に使用するための、それを必要とする個体の鼻腔に投与される、化合物(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩であって、前記眼の状態が、眼科外科手術または眼科的治療の結果である、前記化合物(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態III-3。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩の量が、用量当たり500μg~10mgである、実施形態III-1またはIII-2に記載の使用のための化合物。
実施形態III-4。(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンが、遊離塩基として投与される、先行実施形態のいずれかに記載の使用のための化合物。
実施形態III-5。前記薬学的に許容される塩がガラクタル酸塩またはクエン酸塩である、先行実施形態のいずれかに記載の使用のための化合物。
実施形態III-6。前記薬学的に許容される塩が、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジンモノクエン酸塩である、実施形態III-5に記載の使用のための化合物。
実施形態III-7。ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態への移行を防止するか、もしくは移行を低減するか、または末梢ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作状態からの回復を促進する1つ以上の物質と共に投与される、実施形態III-1~III-6のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-8。前記1つ以上の物質が、プロテインキナーゼC(PKC)またはPKCを上方制御もしくは上方調節する因子、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)またはPKAを上方制御もしくは上方調節する因子、及びカルシニューリン阻害剤からなる群から選択される、実施形態III-7に記載の使用のための化合物。
実施形態III-9。前記カルシニューリン阻害剤が、シクロスポリン、ピメクロリムス、及びタクロリムスからなる群から選択される、実施形態III-8に記載の使用のための化合物。
実施形態III-10。いかなる形態のニコチンも伴わずに投与される、実施形態III-1~III-9のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-11。500μg~5mgの量で投与される、実施形態III-1~III-10のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-12。5mg未満の量で投与される、実施形態III-1~III-11のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-13。1mg~3mgの量で投与される、実施形態III-1~III-11のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-14。500μg~5mgの量で投与される、実施形態III-1~III-11のいずれかに記載の使用のための化合物。
実施形態III-15。1mg~2mgの量で投与される、実施形態III-1~III-11のいずれかに記載の使用のための化合物。
実施形態III-16。約1mgの量で投与される、実施形態III-1~III-11のいずれかに記載の使用のための化合物。
実施形態III-17。約1.5mgの量で投与される、実施形態III-1~III-11のいずれかに記載の使用のための化合物。
実施形態III-18。約2mgの量で投与される、実施形態III-1~III-11のいずれかに記載の使用のための化合物。
実施形態III-19。少なくとも1日1回投与される、実施形態III-1~III-18のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-20。少なくとも1日2回投与される、実施形態III-1~III-18のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-21。少なくとも週1回投与される、実施形態III-1~III-18のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-22。液体、懸濁液、エアロゾル、ゲル、軟膏、乾燥粉末、クリーム、ペースト、ローション、またはバームとして鼻腔に投与される、実施形態III-1~III-21のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-23。注射器、滴瓶、ボトルネブライザー、噴霧ポンプ、吸入器、粉末スプレー装置、気化器、パッチ、薬用スティック、ピペット、または液体ジェットによって鼻腔に投与される、実施形態III-1~III-21のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-24。5mg/mL~200mg/mLの量の(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含有する経鼻投与用の医薬製剤において投与される、実施形態III-1~III-23のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
実施形態III-25。前記経鼻投与用の医薬製剤が、10mg/mL~75mg/mLの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含有する、実施形態III-24に記載の使用のための化合物。
実施形態III-26。前記経鼻投与用の医薬製剤が、10mg/mL~50mg/mLの(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、またはその薬学的に許容される塩を含有する、実施形態III-24に記載の使用のための化合物。
実施形態III-27。前記製剤が、(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン、または薬学的に許容されるその塩を含有する、ドライアイまたは眼の不快感の治療に使用するための医薬製剤。
実施形態III-28。前記製剤が、実施形態III-1~III-25のいずれか1つに定義される化合物を含む、実施形態III-27に記載の使用のための医薬製剤。
以下の特定の実施例は、単なる例示として解釈されるべきであり、決して本開示の残りの部分を限定するものではない。
実施例1:ドライアイ疾患(DED)の治療のための(R)-5-((E)-2-ピロリジン-3-イルビニル)ピリミジン(化合物1)の経鼻投与の安全性及び有効性を評価するための臨床試験
目的:本試験は、成人患者の中等度~重度DEDの治療用の化合物1、0.1%スプレー式点鼻薬(OC-01)の使用を評価する。本試験では、涙液産生を誘導し、DEDの症状を軽減するためのOC-01の使用の安全性と有効性について検討する。
患者:以下の選択基準及び除外基準を満たす、中等度~重度のドライアイを有する合計30名の参加者を登録する。
基準:
選択基準:
・≧18歳の男性及び女性
・インフォームドコンセントに署名する意思があり、試験プロトコールの要件を満たすことができるとみなされる
・1回目のスクリーニング来院時に、少なくとも一方の眼でシルマー試験(局所麻酔あり)が≦10mm/5分;
・1回目のスクリーニング来院時に、少なくとも一方の眼で、シルマー試験(局所麻酔及び綿棒による鼻刺激あり)の結果が、非刺激時の値に比べて少なくとも7mm高い;
・1回目のスクリーニング来院時に、ベースライン眼表面疾患指数スコアが少なくとも23であり、「適用外」の応答が3つ以下;
・瞼/睫毛の解剖学的構造、まばたき機能及び閉眼が正常である
除外基準:
・慢性または再発性の鼻出血
・過去1年以内にタバコまたはニコチン製品(タバコ、葉巻、電子タバコ)の使用
・血友病や血小板減少症などの出血の増加につながり得る凝固障害
・涙腺、鼻もしくは洞神経腫瘍または重大な外傷;綿棒による鼻刺激による応答の欠如によって確認されるような、腺または鼻道の脱神経をもたらす、涙腺、鼻もしくは洞神経に対する以前の手術または切除。
・重度の鼻気道閉塞(例えば、重度の鼻中隔弯曲症または下鼻甲介肥大)
・1回目のスクリーニング来院から3か月以内における、いずれかの眼に対する眼科手術(屈折矯正手術または白内障手術など);
・安定しないか、もしくは試験への参加に適合しないと治験責任医師が判断する全身性の病態または疾患(例えば、現時点での全身性感染症、制御不能な自己免疫疾患、制御不能な免疫不全疾患、心筋梗塞の病歴、制御不能な高血圧など)または試験に必要な評価を頻繁に行う必要がある
・重大な角膜または結膜の瘢痕、翼状片または結節性瞼裂斑などの、試験結果の解釈または患者の安全性を妨害する可能性のあるいずれかの眼の眼障害または病態の病歴または存在;ドライアイに関連しない現時点での眼の感染症または炎症;臨床的に有意な前部(上皮)基底膜の角膜ジストロフィーまたは他の臨床的に有意な角膜ジストロフィーまたは変性;臨床的に有意な眼瞼炎;眼のヘルペス感染症など
・鼻粘膜に接触させる治験薬中の処置剤または物質のいずれかに対する既知の過敏症。
・初回スクリーニングの時点での、治療(すなわち、抗ヒスタミン薬、鼻づまり治療薬、経口またはエアロゾルステロイド)を必要とする活性または制御不能な重度の全身性アレルギー、慢性季節性アレルギー、鼻炎または副鼻腔炎
・1回目のスクリーニング来院前の30日間に、安定した投薬レジメンで使用していなかった、眼球乾燥を引き起こすことが知られている薬剤(例えば、シクロスポリン、抗ヒスタミン薬、三環系抗うつ薬、抗不安薬、抗ムスカリン薬、ベータ遮断薬、利尿薬、フェノチアジン、ステロイドなど)の現時点での服用
・溶解可能な涙点プラグ(シリコンプラグまたは涙点の永続的な閉塞を有する参加者は適格とする)
・1回目のスクリーニング来院の少なくとも7日前に中止し、それを試験期間中も継続する場合を除く、コンタクトレンズの活発な使用
・過去3か月間における、新規有効成分または新規装置を用いた臨床試験への参加
・試験参加登録時において、妊娠中、妊娠を予定している、または授乳中の女性。出産年齢の女性に対しては、尿妊娠検査を実施する。
・化合物1に対する既知のアレルギーまたは有害反応
・治験責任医師の意見で、本試験の過程で患者に緊急治療を求める必要があると思われる、不安定または制御不能な、心臓、肺、腎臓、腫瘍、神経系、代謝系または他の全身性の病態。これには、心臓不整脈、高血圧、凝固障害、腎不全及び真性糖尿病が含まれるが、これらに限定されない。
組み入れ/除外基準の例外:
治験責任医師は、それが患者の最善の利益に適うと判断する場合、その患者の臨床試験への参加を除外する権利を有する。
組み入れ/除外基準のマイナーな例外は治験依頼者に提出し、必要に応じてメディカルモニターの助言を受け、プロスペクティブに承認を受けるべきである。
患者の安全/権利またはデータの妥当性に影響を及ぼす主要な例外は、治験責任医師によってIRB/ECに速やかに報告されるべきである。
主要評価項目:本試験の設計は、OC-01及び涙液産生に関する以下の測定を可能にする:
・OC-01単回投与に伴う涙液産生の変化
副次評価項目:本試験の設計は、OC-01及び涙液産生に関する以下の測定を可能にする:
・単一用量のビヒクルに伴う涙液産生の変化
・OC-01の単回投与に伴う症状の変化
・OC-01の単回投与に伴う症状緩和の持続時間
・単一用量のビヒクルに伴う症状の変化
・ビヒクルの単回投与に伴う症状緩和の持続時間
これらの比較を一緒に行うことにより、ドライアイ疾患の患者における涙液産生の増加についてのOC-01の安全性及び有効性に関する有益な情報が得られる。
本試験の第一の安全性評価項目は、有害事象(AE)の発生率及び関連性である。有害事象の記述統計は、重大な、予想外の、または薬物関連のAEの所記として提供される。試験中、患者の安全のために適切な資格を有する医師が、鼻道の完全性をモニタリングする。
試験計画:本試験は、中等度~重度のドライアイを有する参加者における、化合物1、0.1%スプレー式点鼻薬の安全性及び有効性を評価するための、プロスペクティブな単一群クロスオーバー試験である。最大30名の参加者が登録し、7日間継続する。0.1%スプレー式点鼻薬とは、用量分をそこから引き出す容器中の濃度を指す。
1回目のスクリーニング来院時には、適格な参加者はすべて、試験期間中、現在の人工涙液または潤滑点眼液の使用を中止し、ドライアイ症状が耐え難くなる場合には、単位用量の非保存式の人工涙液を提供する。各試験来院時に空の単位用量バイアルを回収し、カウントする。鼻薬投与の30分以内または試験来院の2時間以内に人工涙液を使用しないように、患者に指示する。
2回目のスクリーニング来院時/試験0日目に、すべての適格な参加者は、2種類の鼻用製剤:OC-01及びビヒクル対照に対する応答についての試験を受ける。両眼に対してジョーンズ・シルマー試験を用いて、各鼻腔内投与の送達の直前及び直後における涙液産生を評価する。各患者にOC-01及びビヒクル製剤を投与する順序はランダムに割り当て、患者及び治験責任医師の両方を、鼻用製剤の同一性に対して盲検化する。涙液産生評価の少なくとも90分後に、2種の鼻用製剤のそれぞれの送達に応答した症状の変化を評価する。症状の評価は、十分に確立された環境チャレンジモデル、Biocentric Developments,LLCによって製造されたClimaTears Goggle Systemを使用して行う。
0日目に試験した後、すべての患者はOC-01のボトルを受け取り、自宅に持ち帰り、1日目及び6日目に1日1回、自己投与する。7日目に、患者は再び診療所に戻り、そこで各鼻用製剤の投与に伴う涙液産生及び症状について患者を評価する。
涙液評価
以下の眼表面及び涙膜評価を、示す順序で行う:
眼表面染色―フルオレセインを用いた角膜染色
フルオレセイン及びリサミングリーンを用いた眼表面染色を、国立眼研究所の評価方式を用いて評価し、症例報告書上に、眼1個につき5個の角膜及び6個の結膜領域の模式図で記録する。症例報告書(CRF)には、図入りで表した記述的な評価尺度(0~3等級)を含める。
1.角膜染色は、1.0mgのフルオレセインナトリウムストリップを用いて評価すべきである。
2.ストリップの端部を一滴の緩衝生理食塩水で濡らした後、余分なものをごみ箱に振り落とす。
3.次に、下瞼を下に引っ張り、先端の平らな端部を、非常に少量の色素を滴下注入するように、及び反射流涙を誘発しないように、静かに下瞼板結膜に塗布すべきである。
4.フルオレセインを分布させるために、眼瞼を強制的に閉じることなく、自然に数回まばたきをするように患者に指示する。
5.フルオレセインを少なくとも1分間、眼に留まらせた後、蛍光の観測を最大化するために、黄色(Wratten#12)のバリアフィルターをコバルト(青色)フィルターとともに用いて、5つの角膜領域を評価する。角膜表面全体を評価するために上眼瞼をわずかに持ち上げる。コントラストを高めるには、黄色のバリアフィルターを戻り光の経路に(入射光の経路ではなく)配置する。
涙膜破壊時間(TFBUT)
細隙灯検査を用いて、TFBUTを以下の工程に従って評価する:
1.細隙灯をおよそ10倍の倍率に設定する。
2.適切な位置に適切なフルオレセインを用いて(好ましくはDETストリップを使用して)、被験者には、そうでないと告知されるまで、まばたきすることなく、まっすぐ前方を凝視するように要請する。この試験は、患者の顔面に直接空気が当たらない部屋で行うべきである。
3.ストップウォッチを使用して、最後の完全なまばたきから、涙膜破壊を示す成長中のミセルの最初の出現までの時間を記録する。
注:マイヤーが崩壊する前に患者が早期にまばたきした場合、治験責任医師は引き続きデータ取得を試みるべきである。
4.TFBUTが観察されたら、患者に自由にまばたきするように指示する。その後、本試験を、同じ目について2回繰り返すべきである。
5.第一及び第二の測定値の差が2秒を上回る場合、第三の測定を実行して記録すべきである。
6.次に、本手順を他方の目において実行する。
7.およそ18℃の温度、およそ50%の湿度の室内でTFBUTを行うことを推奨する。
眼表面染色―リサミングリーンを用いた結膜染色
眼表面染色評価は、リサミングリーン結膜染色で遂行する。
1.リサミングリーン眼科用ストリップを、緩衝生理食塩水で濡らし、下眼瞼結膜に塗布する。適切な色素を注入するように注意すべきである。
2.リサミングリーンを1分間眼に留まらせた後、6つの鼻及び側頭結膜領域を評価する。
3.側頭領域を評価するために、被験者に鼻側を見るように指示すべきであり;鼻領域を評価するために、被験者に側頭側を見るように指示すべきである。
4.次に、本手順を他方の目において遂行すべきである。
シルマー試験
スクリーニング来院1回目において、1つの基礎ジョーンズ・シルマー試験を実施し、続いて、綿棒による鼻刺激により、シルマー試験を実施する。局所麻酔薬を用いたジョーンズ・シルマー試験を用いて、以下の工程を用いて涙液産生を評価する:
1.0.5%プロパラカイン塩酸塩または均等物(Akorn,Lake Forest,IL)などの局所麻酔薬を患者の両眼に滴下すべきである。
2.患者に、目を静かに1分間閉じるように指示する。
3.目を開き、さらにおよそ1分間、目を回復させた後、下部円蓋の余分な水分を綿棒で軽く除去する。
4.各目において、下眼瞼の中央及び横3分の1の接合部に、シルマーストリップ(35mm×5mmサイズの濾紙)を入れる。
5.周囲光の下で、患者に、試験の進行中に前方を見て通常通りまばたきするように指示する。本試験は、患者の顔面に直接空気が当たらない部屋で行うべきである。
6.5分後、両眼からストリップを取り除き、濡れ量を記録する。ストリップはCRFにテーピングすべきである。注:5分のエンドポイントの前にシルマースコアが最大値に達する場合、ストリップを取り除いて、最大に達するまでの時間を記録することができる。しかしながら、反対側の眼からのストリップは、こちらも5分のエンドポイントの前に最大スコアに達するまでは、取り除くべきでない。
7.複数のシルマー試験を実施する場合、必要に応じて新しい麻酔薬を追加すべきである。
綿棒による鼻刺激を用いたシルマー試験
1.スクリーニング来院1回目では、綿棒による鼻刺激を用いてシルマー試験を行うべきである。新しいストリップを所定の位置に置いて、治験担当医師は参加者の両方の鼻孔に綿棒を同時に挿入し、両方の中鼻甲介をおよそ30秒間、穏やかにプローブすべきである。この後、治験担当医師は、綿棒を所定の位置に保持し、穏やかな圧力を加え、必要に応じて間欠的にプローブを繰り返すことができる。
2.あるいは、綿棒を握り、両方の鼻甲介を同時に静かにプローブし、再度プローブする前に断続的に休息するように、参加者に指示することができる。治験担当医師は、この試験を適切に実施する方法について継続的に参加者を指導すべきである。
3.シルマーストリップは、5分が経過するか、最大スコアに達するまで、その場に留めるべきである。
両方のシルマースコアを記録し、それらが選択基準を満たしていることを確認する。2つのシルマー試験を行うため、必要に応じて新しい麻酔薬を滴下すべきである。
2回のスプレー式点鼻薬塗布のそれぞれを用いたシルマー試験
2回の鼻内塗布のそれぞれについて、局所麻酔剤を用いたジョーンズ・シルマー試験を用い、以下の工程を用いて涙液産生を評価する:
1.0.5%プロパラカイン塩酸塩または均等物などの局所麻酔薬を、各塗布につき、参加者の両眼に滴下すべきである。
2.参加者に、目を静かに1分間閉じておくように指示する。
3.目を開き、さらにおよそ1分間、目を回復させた後、下部円蓋の余分な水分をスピアで静かに除去する。
4.各目において、下眼瞼の中央及び横の3分の1の接合部に、シルマーストリップ(35mm×5mmサイズの濾紙)を入れる。
5.周囲光の下で、参加者に、試験の進行中に前方を見て通常通りまばたきするように指示する。本試験は、参加者の顔面に直接空気が当たらない部屋で行うべきである。
6.5分後、両眼からストリップを取り除き、濡れ量を記録する。ストリップはCRFにテーピングすべきである。
ドライアイの誘発及び症状評価
患者の眼周囲湿度を低下させ、ドライアイの症状を誘発するために、ClimaTearsゴーグルシステム(Biocentric Developments、LLC)を使用する。本システムは、ドライアイ患者の臨床試験の試験条件を標準化する目的で設計された。
患者はClimaTearsゴーグルを最大90分間連続して着用し、試験期間中5分ごとに視覚的アナログスケール(VAS)を介して症状を記録する。被験者に対し、水平線に垂直の印を付けて不快感の程度を示すことにより、乾燥症状を評価する(両目を同時に)ように要請する。0は「乾燥なし」に対応し、5は「最大乾燥度」に対応する。スケール上の評価線の長さは100mmである。
乾いた目には、乾燥、べたつき感、灼熱感、異物感、そう痒、霧視、光過敏性、及び疼痛などの多くの症状がある。下記のラインに縦線を引くことによって、現在の「乾燥」症状(及び他のものではなく)の重症度を評価されたい:
0日目に、患者はゴーグルを着用し始め、2回の連続した測定について45mm以上の症状スコアに達するまで患者をモニタリングし、到達した時点で、2回の連続した45mm測定の2.5分後に投与するOC-01スプレー式点鼻薬または対照スプレー式点鼻薬(プラセボ(OC-01ビヒクルスプレー式点鼻薬))のいずれかの投与を患者に無作為に与える。2回の連続した測定に関して患者が再度45mm以上のスコアに達するまで症状をモニタリングし続け、到達した時点で、1回目に患者が服用しなかった第二の鼻投与量の被験物質を与える。第二の鼻投与後、2回の連続した測定に関して患者が45mm以上のスコアに達するまで、症状を再びモニタリングする。到達した時点でゴーグルを取り外し、試験を終了する。まだ進行中の場合は、ゴーグル環境への90分間の曝露後に試験を終了する。この期間の終わりに、各患者に、どのようなスプレー式点鼻薬でドライアイの症状がより軽減されたかを判断するように要請する。
7日目に、患者はゴーグルを着用し始め、2回の連続した測定について45mm以上の症状スコアに達するまで患者をモニタリングし、到達した時点で、患者にOC-01スプレー式点鼻薬を投与する。2回の連続した投与に関して患者が再び45mm以上のスコアに達するまで症状をモニタリングし続け、到達した時点でゴーグルを取り外し、試験を終了する。まだ進行中の場合は、ゴーグル環境への90分間の曝露後に試験を終了する。
45mmを超えるベースライン症状スコアを有する患者は、このベースラインスコアに等しい治療閾値を有し、したがって、この値以上の2つの連続した症状の測定後に治療を受けるであろう。
試験開始前、及びいずれかのスプレー式点鼻薬の投与直後の症状値を記録する前に、指示書(上記太文字)を患者に読み上げる。
実施例2:OC-01製剤
OC-01は、防腐剤を含まないpH7.4の137mM塩化ナトリウム、2.7mM塩化カリウム及び10mMリン酸緩衝液からなる滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中に0.1%w/vの化合物1を含有する。製剤を、50μlの単位用量を送達する20mLの不透明ポリエチレンスプレー式点鼻薬ボトルにパッケージングする。ビヒクル対照は、同一のパッケージで提供する。OC-01とビヒクルの両方に、パッケージの内容物を示すコードを付記し、これは参加者や盲検化したスタッフには通知しない。
実施例3:追加の医薬製剤
鼻腔内投与に適する医薬製剤を調製するために、50mgの式(I)、(II)、(IIIa)、または(IIIb)の化合物を、10mLの特定のビヒクルに溶解する。この溶液1mLをビヒクル9mLで希釈して、「0.1×希釈」製剤を得る。最初の希釈後、1mLの「0.1×希釈」製剤を9mLのビヒクルで希釈して、「0.01×希釈」製剤を得る。ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストの濃度が様々に異なる3つの製剤を4℃で保存する。
実施例4:化合物1:抗アロディニア活性を有する経口的に有効で選択的なα4β2ニューロンニコチン性受容体アゴニスト
本明細書に報告する結果は、ヒトにおける神経障害性疼痛管理のための有望な全体的前臨床薬物特性を示す新規選択的α4β2NNRアゴニストである化合物1のin vitro及びin vivo特性についてまとめたものである。化合物1は、α4β2(Ki=27nM)に対して高い結合親和性を有し、ニコチンに比べてα7NNRまたはα3β2またはα3β4nAChRでの活性が実質的に低い。機能的には、化合物1は、α4β2受容体(120%)及びDA放出モデル(Emax=ニコチンの114%)においてアゴニストであることが示された。さらに、電気生理学的研究から、化合物1が、高感受性α4β2含有NNRサブタイプ及び低感受性α4β2含有NNRサブタイプの両方でアゴニスト活性を有することが示された。化合物1は、経口投与後に容易に吸収され、好ましい薬物動態を有する。化合物1は、急性及び反復投与後における抗アロディニア促進活性を有し、これは神経障害性疼痛の動物モデルにおいてその有効性が実証されている。具体的には、化合物1は、急性投与(0.1及び1mg/kg;経口)及びその後の反復投与(0.1~10mg/kg 経口投与)の両方で投与した場合に、糖尿病性ニューロパチー(STZ誘発)のモデルにおいて接触性アロディニアを有意に逆転させた。化合物1は、化学療法誘発ニューロパチーモデル(パクリタキセル誘発;0.01~1mg/kg 経口)において接触性アロディニアを逆転させるのにも有効であった。化合物1は、ガバペンチンに比べてより迅速な作用開始(すなわち、30分)及び同等の効力及び作用持続時間を示す。この化合物は、in vitro及びin vivoでの心血管研究、急性及び14日間の反復投与試験、確定的な90日間の試験ならびにすべての遺伝毒性試験を含む、前臨床安全性試験において好ましい安全性マージンを示した。全体として、化合物1の予備研究の結果は、ニコチン性または他のニューロン機構を介して作用する以前に特徴付けられた鎮痛化合物に比べて、神経障害性疼痛の制御において潜在的な有効性を備え、優れた複合体特性を有するニューロンニコチン調節物質のエビデンスを提供する。
実施例5:化合物1の特性
化合物1:α4β2
化合物1は、Ki=17nMでヒトα4β2含有受容体nAChRに結合する。
化合物1は、ヒトα4β2含有nAChRにおける完全アゴニストであり、ニコチンよりも有効である(Emax=ニコチンに対して120%;EC50=600nM)。
五量体複合体の第五のサブユニットをどのサブユニットが占めるかによって、2つのタイプのα4β2含有nAChRが存在する。高感受性サブタイプ(α4β2)2β2、及び低感受性サブタイプ(α4β2)2α4がある。Targaceptは、初歩的なアッセイを使用して、インキュベーション温度に基づいて、1つのサブタイプの発現を他のサブタイプよりも促進させた。データベースの概要は、高感受性及び低感受性サブタイプの両方において、同様の効力で(HSについてはEC50=3300、LSについてはEC50=5300)、化合物1が完全アゴニスト(Emax=120%)であることを示す。データベースの概要によれば、化合物1は、高感受性及び低感受性サブタイプを、同様の効力(HSについてはIC50=430、LSについてはIC50=450)で完全に阻害する。これらのデータは、化合物1が高感受性及び低感受性α4β2 nAChRの両方で同様に作用することを示している。
化合物1:α3β4
化合物1は、ヒトα3β4含有受容体のニコチン性アセチルコリン作動性受容体(nAChR)にKi=600nMで結合する。
化合物1は、ヒトα3β4含有nAChRのアゴニストであり、ニコチンよりも効力が低く(SH-SY5Y細胞では、Emax=ニコチンに対して60%、EC50=18,000nM;IMR-32細胞では、Emax=ニコチンに対して79%、EC50=22,000nM)。
化合物1:α7
化合物1は、Ki=15,000nMでヒトα7 nAChRに結合する。
実施例6:様々な受容体結合特性を有する化合物のパネルの試験
他のニコチン性アセチルコリン受容体(nAchR)アゴニストを含む様々な受容体結合特性を有する20種の化合物のパネルを試験した。実験の開始時に、0.01mg/mLの化合物製剤50μlを3名の被験者に鼻腔内投与した。各化合物の用量は、涙液産生に対する効果及び/または不快感の応答が観察されるまで、最大で10mg/mLの最大化合物濃度まで対数的に増加させた。以下の表に示す各化合物について、涙液産生に対する効果及び不快感の応答を記録した。化合物1は、効力と忍容性に関して所望の組み合わせを示した。
nAchR-ニコチン性アセチルコリン受容体;T2R-味覚受容体タイプ2;TrpA1-一過性受容体電位カチオンチャネル,サブファミリーA,メンバー1;TrpM7-一時的受容体電位カチオンチャネル,サブファミリーM,メンバー7;TrpM8-一時的受容体電位カチオンチャネル,サブファミリーM,メンバー8;TrpV1-一過性受容体電位カチオンチャネル,サブファミリーV,メンバー1;TrpV2-一過性受容体電位カチオンチャネル,サブファミリーV,メンバー2;TrpV3-一時的受容体電位カチオンチャネル,サブファミリーV,メンバー3;H1-ヒスタミン受容体H1。
実施例7:化合物1の薬理学的概要及び薬力学
以下の表は、化合物1の薬理学的及び薬力学データを示す。
一次薬物動態
二次薬物動態
安全性の薬理学
実施例8:化合物1のin vitroデータ及び概要報告
以下の表は、化合物1のin vitroデータ及び概要報告を示す。
実施例9:化合物1(5-2-[(R)-ピロリジン-3-イル]-ビニル)-ピリミジン,ヘミ-ガラクタル酸,二水和物)の前臨床データ
化合物1(5-2-[(R)-ピロリジン-3-イル]-ビニル)-ピリミジン,ヘミ-ガラクタル酸,二水和物)の前臨床データを以下に示す。
化学名及び構造
剤形、投与経路及び投薬レジメン
化学製造及び制御の概要
原薬のバッチをcGMP条件下で製造し、原薬の以前のバッチで実施したICH安定性に基づいて36か月の有効期限を割り当てた。本バッチは、臨床研究用の臨床用品の製造に使用する。バッチは、その製造以来、制御された周囲条件下で保存され、36か月の有効期限を超過している。したがって、物質が最初の配布時の仕様を満たし続けていることを確認するために試験し、提案された試験の経過を通じてその安定性をモニタリングするために、ICHリアルタイム条件下で安定性を判別する。この薬品の鼻腔内製剤を数週間以内に調合し、使用することにより、原薬の安定性の長期間による低下のリスクを最小限に抑えられるであろう。
原薬
化合物1のスプレー式点鼻薬用の原薬は、経口製剤として臨床試験で以前に使用された。臨床試験では、化合物1は安全であると考えられたが、有効性エンドポイントに達することはなかった。化合物1をスプレー式点鼻薬として再製剤化する。
以下は、化合物1の一般的特性及び安定性をまとめたものである。
一般的特性
製造プロセスの説明
提案した原薬の臨床バッチを製造した。製造プロセスは、WO2010/065443に記載されており、その全体を参照として本明細書に援用する。
仕様
表1に記載する仕様を背景として、原薬を製造後に配布した。安定性を示す、外観、アッセイ、関連物質、キラル純度及び水分含量の試験を実施するバッチ再試験にこれらの仕様を適用する。これらの安定性を示す試験及び仕様は、提案した試験の過程を通じて原薬の安定性をモニタリングするためにも使用する。
(表1)化合物1の仕様
1 安定性に関する試験
2 アミドは、2,3,4,5-テトラヒドロキシ-6-オキソ-6-[(3R)-(2-ピリミジン-5-イル-ビニル)-ピロリジン-1-イル]-ヘキサン酸
3 シス-異性体は、5-{(Z)-2-[3-ピロリジン-3-イル]ビニル}ピリミジン
バッチ配布
本明細書に記載する仕様を背景として、バッチを試験し、配布し、表2に示すように、以下の結果を得た。
(表2)化合物1の原薬に関するバッチ分析
1 アミドは、2,3,4,5-テトラヒドロキシ-6-オキソ-6[(3R)-2-ピリミジン-5-イル-ビニル)-ピロリジン-1-イル]-ヘキサン酸
2 シス-異性体は、5-{(Z)-2-[3-ピロリジン-3-イル]ビニル}ピリミジン(合成不純物及び主要なUV分解産物)である。
3 報告されていない
4 検出されない
安定性
化合物1の以前のcGMPロットを製造した。化合物1に対する3年間の安定性試験プロトコールを以下の表3に示す。
(表3)化合物1の安定性試験のプロトコール
A = 試験項目:外観, アッセイ, 関連物質, 含水量, キラル純度, 粉末X線回折
B = 試験項目:外観, アッセイ, 関連物質, 含水量
25℃/60%RHで36か月間にわたり生成した安定性データは、原薬が最小限の変化を受け、評価期間にわたって安定であることを示している。40℃/75%RHで6か月及び30℃/65%RHで9か月においては、98%の仕様よりもアッセイ値がわずかに低下した。しかしながら、加速条件における最小変化及びリアルタイムデータの安定性に基づいて、原薬は、現時点で少なくとも36か月間安定であると考えられる。これらのデータを表4にまとめる。
(表4)化合物1に対する安定性試験結果、25℃/60%RH
医薬品
代替の臨床適応症に使用した化合物1の以前の医薬品は、経口投与用の2つのハードシェルカプセル中に賦形剤配合物を含んでいた。リン酸緩衝生理食塩水系の溶液中に原薬を含有する水性製剤は、臨床試験用に製剤化されている。この溶液を透明ガラスバイアルにパッケージングし、ゴム栓で密封する。噴霧器を介して鼻腔内に送達するために、フィルター針を臨床現場で使用してバイアルから指定量の溶液を除去する。
臨床検査材料の配布は、表5に示す仕様を介して行う。
アッセイ、非キラル不純物及び溶液のpHが、材料の配布及び投与をサポートするのに適した時間枠の間、仕様の範囲内に収まることを実証するために、製剤開発中に短期安定性試験(およそ2週間)を実施する。
前臨床研究
非臨床試験は、化合物1の経口製剤を用いて実施し、また、薬理学、安全薬理学、薬物動態/薬物代謝、毒物動態学(TK)、毒物学及び遺伝毒性試験を含む。現在まで、化合物1については、発癌性または生殖毒性試験は実施されていない。化合物1の全身安全性に寄与する重要な試験の概要を以下に簡単に要約する。
一次薬理学
nAChRは、タバコに由来する天然産物のニコチンに応答する神経伝達物質受容体のクラスである。それらは、αサブユニットとβサブユニットの組み合わせからなる受容体の大きなファミリーである。化合物1は、α4β2及びα3β4ニコチン受容体サブタイプにおいては完全アゴニストであり、α3β2サブタイプにおいては部分的アゴニストであることが示された。α4β2受容体によって媒介されるニコチン性の薬理学的効果は、迷走神経背側運動核から突出するニューロンにおいて記載されており;α3β4受容体サブタイプは、自律神経系の神経節性シナプス内に存在する。
安全性薬理学
ICH S7の勧告、「ヒト医薬品の安全性薬理試験」に沿って、心血管系、呼吸器系、及び中枢神経系に対する化合物1の効果を評価した。化合物1は、ラットで実施した安全性薬理試験の総合評価において、行動感作、歩行運動活性、一般行動、体温または痙攣促進特性に顕著な変化を示さなかった。呼吸速度における一時的な有害作用が、100mg/kgで認められた。
in vitroの試験結果は、285μMのhERG IC50を示した;また、ウサギプルキンエ線維試験では、30及び100μM(それぞれ7及び20%)の濃度で活動電位持続時間が延長したが、いずれの濃度でも静止膜電位及び活動電位振幅に影響はなかった。
意識のあるイヌで実施した遠隔測定試験の結果から、最大10mg/kgの経口用量での収縮期及び拡張期の血圧及び心拍数が、非用量依存的に増加したことが示された。20mg/kg用量において、所見は、その用量レベルでQT間隔のわずかな延長があったことを除いて同様であった。イヌは、すべての用量において投薬直後に嘔吐を示し、同時に心臓血管に最大限の変化を示した。以前の一般的な毒物学的試験において、イヌが、投薬時に重度の胃部不快感/嘔吐を示し、化合物1(及び他のニコチンアゴニスト)に対する最も感受性の高い種であると考えられることが示されている。
最大30mg/kgの経口用量でサルにおいて実施した遠隔測定試験では、注目すべき変化はなかった。
動物の薬物動態及び製品の代謝
化合物1の薬物動態の評価試験を、マウス、ラット、及びサルにおいて実施した。また、組織分布、薬物代謝、排泄パターン、及び血漿タンパク質結合を測定するために設計した多数のin vitro及びin vivo試験において化合物1を調べた。これらの試験結果を以下に要約する。注目すべきことに、経鼻投与経路による化合物1の吸収を評価する1つの試験を行っており、その結果を本明細書に示す。
吸収
経口投与
単回投与薬物動態試験において、化合物1は、マウス、ラット及びサルにおいて0.167~2.25時間の間、最大濃度(Tmax)に達するまで時間とともに全身循環に迅速に吸収された。マウスにおいて1mg/kgで経口投与した場合、消失半減期は約0.5時間であり、脳曝露は血漿曝露の約30%に相当した。0.3または3mg/kgで経口投与した雄Sprague-Dawleyラットを用いた試験では、最大血漿濃度(Cmax)及び0~24時間の血漿濃度-時間曲線下面積(AUC0-24)は、3mg/kg群において用量比例値よりも高かった。血漿及び脳における濃度は急速に減少し、半減期は1.4時間であった;脳曝露は血漿曝露の約15%に相当した。サルの試験では、[14C]-化合物1を、静脈内注入によって経口的に10mg/kgまたは5mg/kgで与えた。本試験における経口バイオアベイラビリティは約30%であった。変化させていない親については、Cmax及びAUCinfは、それぞれ経口投与群において254ng/mL及び969ng*h/mLであり;半減期は1.9時間であった。静脈内注入群では、Cmax及びAUCinfは、それぞれ2032ng/mL及び1532ng*h/mLであった。
マウス、ラットまたはサルに対する経口または静脈内投与後の化合物1の薬物動態パラメータを表6にまとめる。
(表6)マウス、ラット及びサルにおける化合物1の経口及び静脈内投与後の薬物動態パラメータ
a:用量=化合物1
b:用量=[
14C]-化合物1
c:t=24時間
d:t=168時間
e:F=経口アベイラビリティ
ラットにおける2週間及び13週間の反復投与TK試験では、動物に、30、100もしくは200mg/kg/日(2週間の試験)または30、100もしくは300mg/kg/日(13週間の試験)で経口投与した。両試験において、化合物1は、0.5~2時間のTmaxで迅速に吸収された。曝露パラメータ(Cmax及びAUC0-24)は、2週間の試験では1日目及び15日目に、13週間の試験では1日目、29日目及び91日目に、用量に比例しておおよそ増加した。2週間の試験では、1日目~15日目に1.2倍~2.2倍の曝露の増加があった。13週間の試験では、1日目~29日目に一般的に増加し、29日目~91日目では、およそ同等の曝露があった。一般的に両試験において、雌での曝露は雄よりも高く、2週間の試験では特に200mg/kg/日の用量群において高かった。
サルにおける2週間及び13週間の反復投与TK試験では、動物に、10、30もしくは100mg/kg/日(2週間の試験)または10、30もしくは60mg/kg/日(13週間の試験)で経口投与した。両試験において、化合物1は、0.5~6時間のTmaxで迅速に吸収され、迅速に除去された。2週間の試験では、曝露量が、1日目と14日目の10~30mg/kg/日ではおよそ用量に比例して増加し、1日目と14日の30~100mg/kg/日では比例値を下回った;100mg/kg/日の用量群の嘔吐は、1日目に6/6の動物、14日目に5/6の動物がこれに寄与した可能性がある。1日目~14日目のいずれの用量群においても蓄積はほとんどなかった。13週間の試験では、曝露量は、10~30mg/kg/日では比例値を下回り、30~60mg/kg/日では一般的に増加しなかった。いずれの試験においても、蓄積はほとんどまたはまったく観察されず、いずれの試験においても性別の影響は観察されなかった。
鼻腔内投与
ラットにおける7日間のパイロット鼻腔内毒性試験及び毒物動態試験における経鼻投与経路による化合物1の吸収を本明細書に示す。
分布
化合物1と[14C]-化合物1との結合は、最大約113μMの濃度で、マウス、ラット、モルモット、イヌ、サル及びヒト血漿において低い(<13%)血漿タンパク質結合を示した。化合物1の赤血球への結合は、スパイク直後に28~54%であり、スパイク後0.5~1時間で41~63%であった。血液/血漿比は0.78~1.26の範囲であり、広範にわたって種及び濃度とは無関係であった。
雄のLong Evansラット(1mg/kg、経口投与)ならびに雄及び雌のSprague-Dawleyラット(30mg/kg、経口投与)で実施した分布試験では、[14C]-化合物1が消化管から迅速に吸収されて体内に分布し、通常0.5~1時間において最も高い放射能濃度が観察されたことが示された。雄のLong Evansラットでは、すべての組織において、第1段階の排出が1~24時間で起こり、第2段階の排出が24~168時間で起こり、168時間の時点において、大部分がLLOQ(9ng当量/g)を上回る放射活性を示した。副腎髄質は168時間の最終サンプリング時間において最高の放射能濃度を示し;ぶどう膜、腎皮質髄質移行部、脾臓、肝臓、前立腺、腎盂、腎臓全体及び小腸壁を含む他の組織は、比較的高いAUC値を有していた。雄及び雌のSprague-Dawleyラットにおいて、組織分布はLong Evansラットのそれと同様であった。比較的高いAUC値を有する組織には、排泄器官、顎下唾液腺、副腎髄質及び前立腺(雄)が含まれており;副腎髄質は24時間の最終サンプリング時間において最高の放射能濃度を示した。
代謝
in vitroでの代謝
ヒト肝ミクロソーム、熱処理ヒト肝ミクロソーム及びヒトS9画分での試験は、すべての試験系において化合物1が比較的安定であることを示しており、このことは、シトクロムP450、フラビン含有モノオキシゲナーゼ、及びモノアミンオキシダーゼが化合物の代謝に重要な役割を果たさないことを示唆している。24時間のインキュベーションにおいて、ラット、イヌ、サル及びヒト由来の凍結保存肝細胞、[14C]-化合物1は、以下のようにランク付けした種に応じて軽度~中等度で代謝された:ラット>サル>ヒト>イヌ。ヒト及びサルにおいて、主要な代謝経路は、ピロリジン環の酸化(代謝産物M02)と、その後の二酸化によるM1またはM3へのさらなる代謝によるものであった。ヒトでは、細胞外放射能の37%を親が占め、M02が13.9%、M1が4.1%、及びM3が1.1%であった。サルでは、親が14.2%、M02が5.0%、M1が5.8%、M3が29.4%であった。ラットでは、一次代謝産物はN-オキシド-ピリミジン誘導体(M9)であり;それは細胞外放射能の71.9%を占め、一方、親は1.4%に過ぎなかった。
in vivoでの代謝
ラットにおける[14C]-化合物1の単回経口投与(30mg/kg)後、親は広範に代謝された。血漿及び尿中の主要代謝産物はM9であり;投与後6~24時間の血漿では、未知の極性代謝産物(M13)が全放射能のかなりの部分を占めていた。血漿中では、AUC0-24の全放射能の11.7%を親が占め、M9が20.9%を占め、M13が15.9%を占めていた。24時間にわたる尿(主な排泄経路)では、全放射能の17.8%を親が占め、M9が37.7%を占め、M13が0.7%を占めていた。
排泄
[14C]-化合物1の放射能の排出経路及び範囲を、Sprague-Dawleyラットでは30mg/kgの単回経口投与、ならびにサルでは10mg/kgの単回経口投与及び5mg/kgの単回静脈内注入後に試験した。ラットでは、排泄物中のほぼすべての回収放射能が24時間以内に除去された。投与後168時間の時点において、投与した用量の平均91.2%が回収された(尿中に77.6%、糞便中に10.9%、呼気CO2中に2.2%)。サルでは、排泄物中のほぼすべての回収放射能が24(静脈内)または48(経口投与)時間内に除去された。経口投与の場合、投与後168時間の時点において、投与した放射能用量の平均90.3%が回収された(尿中に60.7%、糞便中に12.8%、ケージ洗浄液中に10.2%、及び食餌片中に6.6%)。静脈内投与の場合、投与後168時間の時点において、投与した放射能用量の平均93.0%が回収された(尿中に70.7%、糞便中に7.6%、ケージ洗浄液中に7.6%、及び食餌片中に6.9%)。
毒物学
化合物1の非臨床毒性プログラムは、以下を含んでいた:ラット、イヌ、及びサルにおける単回用量の一般毒性試験;ラット及びサルにおける最大13週間の持続期間での反復投与一般毒性試験;ならびにエームズ試験、小核試験、及び染色体異常試験を含む遺伝毒性試験。13週反復投与試験及び遺伝毒性試験から得られた知見を以下に要約する。
ラットにおける13週反復投与毒性
化合物1を、経口胃管栄養法により、30、100、または300mg/kg/日の用量で、少なくとも13週間、毎日1回、ラットに投与した。300mg/kg/日を与えた15匹の雌のうち、2匹が死亡した。この高用量群の雄及び雌の臨床徴候として:食物消費の減少、肛門性器の汚れ、涙液分泌、色素涙、及び振戦が挙げられた。検査結果には、回復に伴う網状赤血球数の上昇と相関するRBC質量のわずかな減少;投与期間中における肝臓酵素及びビリルビンの上昇と、それに伴う回復中の消散のエビデンス;尿量の増加、尿タンパク質の上昇、ならびにビリルビン及びウロビリノーゲンの上昇を含む尿の変化と、それに伴う回復中の消散が含まれていた。100mg/kg/日以上の用量を与えたラットには、過度の唾液分泌、茶褐色の鼻口部、閉じたまたは部分的に閉じた瞼、及び体重減少を含む臨床徴候があった。検査結果には、回復に伴うWBC(リンパ球及び好中球)の上昇、ビリルビンの上昇;ならびに血清総タンパク質(グロブリン及びアルブミン)のわずかな減少が含まれていた。組織の肉眼及び組織学的検査では、肝臓の重量のわずかな上昇が示された。≧100mg/kg/日の用量では、小葉中心性肝細胞肥大、髄質副腎細胞肥大、小腸の粘膜上皮細胞肥大、ならびに脾臓の赤脾髄における髄外造血及びヘモジデリン沈着の増加の顕微鏡所見が認められた。300mg/kg/日の用量では、組織の肉眼及び組織学的検査により、脾臓の赤脾髄及び肝臓のクッパー細胞におけるヘモジデリン沈着に伴う脾臓重量の上昇が明らかになった。30mg/kg/日の低用量は、雄の10匹中7匹で観察されたが雌では観察されなかったわずかな肝細胞肥大を除いて、十分に許容された。したがって、無毒性量を30mg/kg/日であるとみなした。化合物1は投薬後0.5~2時間のTmaxで迅速に吸収され、投薬後、最大で24時間、血漿中に検出された。AUC及びCmaxは、1日目~29日目に増加した。29日目~91日目では、AUCは一定のままであり、このことは29日目までに定常状態に達したことを示唆している。無毒性量では、Cmax値は、雄2570ng/mL~雌3150ng/mLの範囲に及んだ。AUC値は、雄12100ng*時間/mL~雌10200ng*時間/mLの範囲に及んだ。
サルにおける13週反復投与毒性
化合物1を、経口胃管栄養法により、10、30、または60mg/kg/日の用量で、少なくとも13週間、毎日1回、カニクイザルに投与した。投薬期間の終わりに、高用量群及び対照用量群において性別ごとに2匹のサルを4週間の回復のために選択した。60mg/kg/日を与えた1匹のサルは、体重減少(1日目の値に対して-22%)、運動活性の低下、反応性の低下、低体温、ならびに好中球及び単核間質炎、尿細管内好中球性炎症、尿細管上皮変性及び再生、ならびに尿細管円柱形成、尿細管石灰化、尿細管拡張によって特徴付けられる中程度の尿細管間質性腎炎の顕微鏡所見に関連する腎機能障害を示唆する顕著な臨床化学的変化(尿素窒素及びクレアチニンの増加、ナトリウム及びカリウムの低下、ならびに塩素の低下)を含む著しい増悪があったため、第4週目の間に殺処分した。60mg/kg/日の生存サルでは、臨床所見には、嘔吐、運動活性の低下、体重減少、心拍数のわずかな低下に関連したQT(最大+16%)、QTcB(最大+9.2%)、及びQTcF(最大+11%)間隔のわずかな増加が含まれていた。これらの所見は、4週間の回復期間の終わりまでには解消した。重要なことに、化合物1を用いた臨床試験においてECG測定での顕著な変化が確認されたことはこれまでなかった。60mg/kg群の顕微鏡による評価では、雄2匹中1匹及び雌3匹中2匹の心臓において軽度の間質性空胞形成が認められた。30mg/kgでは、すべての動物が嘔吐を有していたが、60mg/kgで投与した動物に比べて嘔吐のエピソードは少なかった。30mg/kgの用量は十分に許容され、これを無毒性量とみなした。Cmax及びAUCは、10~30mg/kgの用量においては比例値未満で増加した。30~60mg/kgの用量では用量効果は観察されず、このことは吸収の飽和を示唆していた;血漿中濃度の個体間のばらつきは大きかった。無毒性量では、Cmax値は、雄の382ng/mL~雌の696ng/mLの範囲に及んだ。AUC値は、雄の1670ng*時間/mL~雌の2440ng*nr/mLの範囲に及んだ。
遺伝毒性試験
化合物1は、マウスリンパ腫細胞におけるエームズ試験、小核試験、及び培養ヒト末梢血リンパ球を用いる染色体異常アッセイを含むin vitroバイオアッセイ、ならびにin vivoラット骨髄小核試験の両方において変異原性が陰性であった。
鼻腔内毒性試験
げっ歯類(ラット及びマウス)、ウサギ、ならびにイヌ及び非ヒト霊長類を含むより大きな種において鼻腔内投与試験を行うことができるが、被験物質を投与するための実験技術(例えば、鼻孔あたりの用量、送達装置)は種によって異なる場合がある。げっ歯類及び非げっ歯類における鼻腔内薬剤の評価に、それぞれラット及びイヌまたはサルを使用するのが最も一般的である。しかしながら、ウサギも使用されており、安全評価研究におけるウサギの鼻腔の組織病理学的評価方法は、Pereira et al.によって開発されている(Pereira ME,Macri NP,Creasy DM. Evaluation of the rabbit nasal cavity in inhalation studies and a comparison with other common laboratory species and man. Toxicologic Pathology.2011.39:893-900.)。
GLP経口投与試験においてラット及びサルでの持続的な最大13週間の全身毒性を以前に評価したことがあるが、鼻腔内毒性試験における化合物1の評価のためにラット及びウサギ(ニュージーランド)を選択した。ラット及びウサギにおける鼻腔内毒性試験の主な焦点は、臨床的に適切な最大6%(ヘミ-ガラクタル酸塩に基づいて)の投与濃度の化合物1を用いた局所毒性を評価することである。全身毒性試験において化合物1を用いてウサギを以前に評価したことはなかったため、進行中のGLP28日試験において完全な全身性評価も実施する。
完了した毒性試験
ラットの鼻腔内投与による化合物1の7日間のパイロット試験
化合物1の潜在的な毒性及びTKを、ラットにおける7日間の鼻腔内投与試験で評価した。試験設計は以下の通りであった:
(表7)ラットの鼻腔内投与による化合物1-Aの7日間のパイロット試験の実験計画
- = 該当なし。
a 用量を各動物に投与し、全投与量を各鼻孔に均等に分割した(1回の投与につき鼻孔あたり30μL)。毎日3回。
b リン酸緩衝食塩水(PBS)。
c ヘミ-ガラクタル酸塩に基づいて。
本試験では、以下のパラメータ及びエンドポイントを評価した:臨床徴候、体重、体重増加、食物摂取量、眼科学、毒物動態学的パラメータ、肉眼的検視所見、器官重量、及びレベルI~IVの鼻腔を含む選択した組織の組織病理学的検査結果、及びすべての用量群についての詳細な眼組織病理;群1及び4の動物におけるラットのGLP13週経口毒性試験(DSE 2004-0356)で同定された脳、咽頭、喉頭、気管、肺、及び選択した標的組織(すなわち、副腎、肝臓、及び脾臓)の組織病理;ならびに肉眼的病変。
化合物1の全身曝露の毒物動態を以下に示す(図1及び表8)。投薬前、ならびに1日目及び7日目における連日投与1回目から0.083、2、5、6.083(連日投与2回目の5分後)、8、11、12.083(連日投与3回目の5分後)、及び24時間後の3つのラット/性別/群/時点からの化合物1の血漿内濃度を分析するために血液試料を採取した。
(表8)1日目及び7日目のラットにおけるTID投与後の化合物1の毒物動態パラメータ
a0.5%、2%、及び6%の投与濃度は、それぞれ、ヘミ-ガラクタル酸塩0.9、3.6、及び10.8mg/日に相当する。
b用量-正規化(DN)AUC
0-tの単位は(ng
*時間/mL)/(mg)である。
cC
maxは最大濃度であり、T
maxは全採血時間スパンにわたるピーク濃度の時間である
dC1、C2、C3は、1回目、2回目、及び3回目の点眼後のピーク濃度である
NR=AUC0-tを決定するために使用した<3の連続濃度であるため、報告不能
化合物1は、鼻腔内投与後に迅速に吸収され、雄及び雌において用量の増加に伴って全身曝露が増加することが実証された。各点眼後の化合物1のピーク全身曝露が、投与後5分の時点で観察された。最大観察曝露Cmaxと相関するTmaxは、1つの例外(群3、雄、7日目)を除いて、通常、2回目または3回目の点眼後であった。限定的なサンプリングに由来し、急速な吸収及び1.4時間の半減期を示すTKデータに基づくと、化合物1をラットに1日3回投与する場合に化合物1の全身蓄積または7日間にわたるクリアランスの誘導が存在するかどうかを正確に判定することは不可能である。
0%、0.5%、2%、及び6%の投与濃度で60μLの化合物1をラットに7日間、1日3回鼻腔内投与すると、すべての動物が安楽死の予定日時まで生存した。単離した体重、摂食量、及び臓器重量の値は、それぞれの対照と統計的に異なっていた;しかしながら、これらの値が毒物学的に適切であることを示唆するパターン、傾向、または相関データは存在しなかった。観察された臨床所見、眼、肉眼及び顕微鏡所見は、この株及びこの年齢のラットで一般的に観察される偶発性の性質、及び/または対照動物及び処置動物において同様の発生率のものと考えられ、したがって、化合物1-Aの投与とは無関係であると考えられる。その結果、無毒性量(NOAEL)は、6%化合物1/動物/日 180μLであると考えられた。
ウサギの単回投与耐性及びPK
化合物1のスプレー式点鼻薬の潜在的毒性及びTKを、雄のニュージーランドホワイトウサギ(N=36)の右鼻孔における2%または5%のいずれかの化合物1の単一噴霧(100μL)後に評価した。対照としてリン酸緩衝溶液(PBS)を使用し、これを左鼻孔に噴霧した(100μL)。生物学的分析及び組織病理学的分析を、処置後1、3、6、9、及び24時間に実施した。殺処分する前に、各動物の鼻腔内/鼻領域を、皮膚刺激採点用のDraize分類システムを用いて評価した。
試験中のいかなる動物においても臨床徴候は観察されず、鼻腔/鼻の評価において紅斑、浮腫、焼痂形成または排泄の兆候は観察されなかった。組織病理学的には、2%または5%の化合物1の鼻腔内への被験物質塗布に関連した肉眼所見または顕微鏡所見はなかった。
進行中の毒性試験
化合物1のスプレー式点鼻薬の毒性の評価試験が進行中であり、以下の試験を実施する予定である:
・ラットにおける28日間反復投与鼻腔内毒性試験;
・ウサギにおける7日間反復投与耐性及びPK;
・ウサギにおける28日間反復投与鼻腔内毒性試験。
臨床試験を支援することを意図した重要な毒性試験を、良好な実験室慣行(GLP)規則に完全に従って実施している。各試験のプロトコールの簡単な概要を以下に示す。
4週間の回復期間を伴ってラットへ鼻腔内投与する化合物1のGLP28日間反復投与毒性試験
ウサギにおける7日間反復投与耐性及びPK
4週間の回復期間を伴う、ニュージーランドホワイトウサギへの鼻内噴霧によって投与する化合物1のGLP 28日間反復投与毒性試験
前臨床概要
化合物1の経口反復投与毒性試験を、ラット及びサルにおいて最大13週間実施した。化合物1は、両方の種において30mg/kgの用量で忍容性が良好であった。ラットにおける13週試験での有意な毒性所見には、300mg/kgの高用量での死亡及び≧100mg/kgでの組織病理所見(副腎、肝臓、小腸、及び脾臓)が含まれていた。サルにおける13週試験では、試験4週目に瀕死状態で殺処分した1匹のサルにおいて60mg/kgで腎毒性が観察され、3匹のサルの心臓において60mg/kgで軽度の間質性空胞形成が観察された。両試験において、13週のラット及びサルの試験の無毒性量を30mg/kgとみなした。
鼻腔内毒性試験において化合物1を評価するためにラット及びウサギを選択した。上記に概説したように、2つの種において全身毒性を以前に評価したことがあったことから、ラット及びウサギにおける鼻腔内毒性試験の主な焦点は、臨床的に適切な最大6%の投与濃度の化合物1-Aを用いた局所毒性を評価することである。GLP試験の中心的な用量レベルは、予想される臨床投与濃度の評価を0.5%~6%の範囲で可能にするように選択した。さらに、投与頻度(すなわち、ラットでは1日3回、ウサギでは1日2回)は、提案した臨床試験において計画した最高の臨床投与頻度を上回るように計画した。
進行中のGLP28日ラット及びウサギ鼻腔内毒性試験に対する化合物1の用量を表9にまとめており、これらを、mg/日、mg/kg/日、及びmg/cm2基準で表す。
(表9)進行中のGLP 28日ラット及びウサギ鼻腔内毒性試験における化合物1の用量
a0.5%=5μg/μL;2%=20μg/μL;6%=60μg/μL
bヘミガラクタル酸塩に基づいて
c想定体重:ラット0.25kg;ウサギ2.5kg
d想定鼻腔表面積:ラット14cm
2(両鼻孔);ウサギ61cm
2(両鼻孔);ヒト180cm
2(両鼻孔)
(表10)進行中のGLP28日ラット及びウサギの鼻腔内毒性試験における化合物1の遊離塩基当量
a0.28%=2.8μg/μL;1.1%=11.1μg/μL;3.3%=33.2μg/μL
b遊離塩基;ヘミ-ガラクタル酸塩から遊離塩基への補正係数=0.554
c想定体重:ラット0.25kg;ウサギ2.5kg
d想定鼻腔表面積:ラット14cm
2(両鼻孔);ウサギ61cm
2(両鼻孔);ヒト180cm
2(両鼻孔)
ヒトの鼻腔内用量は、通常、1噴霧につき50~100μLの範囲である。一例として、提案する臨床試験において3.3%(33.2μg/μL)の化合物1のスプレー式点鼻薬(遊離塩基)を2回噴霧することを想定すると(100μL/噴霧/鼻腔、合計200μL;60kgの患者の場合、6.6mg/日または0.11mg/kgに相当)、高用量でのラット及びウサギ28日間反復投与試験での動物対ヒトの曝露マージンは、それぞれ10.8倍及び5.5倍となるであろう。mg/m2に基づくと、ラット及びウサギの安全性マージンはより大きく、それぞれ218倍及び48.2倍になるであろう。進行中の重要なラット及びウサギ試験は、提案する臨床試験において、最大臨床用量(決定すべき)に対する十分な安全性マージン(mg/cm2に基づいて少なくとも2~3倍)を提供すると予想される。
臨床試験
化合物1-A(化合物1)の経口形態を、いくつかの臨床試験において試験している。合計108名のヒト被験者に化合物1を与えた:第1相試験では69名の健康なボランティア、第1b相胃不全麻痺試験では23名の被験者、及び第2a相試験では便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)を有する16名の被験者。被験者を、5mg~200mgの用量の化合物1に曝露した。身体検査、血液もしくは尿検査測定値またはECG測定値における臨床上の特記すべき変化は認められなかった。すべての試験で報告した有害事象は、一般的にはGI関連であり、吐き気、腹痛、嘔吐及び下痢を含んでいた。
実施例10:化合物1(5-2-[(R)-ピロリジン-3-イル]-ビニル)-ピリミジン,ヘミ-ガラクタル酸塩,二水和物)について提案する第2相臨床試験
提案する第2相試験の概要を以下に示す。
1.序論
ドライアイは、重度の疼痛、視覚障害、涙膜高浸透圧性及び不安定性、炎症、ならびに角膜創傷を生じる眼表面の多因子性の年齢関連障害である。ドライアイの罹患率は、様々な定義と診断基準が存在することから報告が難しいが、50歳を超える年齢の世界人口の5%~35%がこの病態に罹患していると推定されている1。米国では、50歳以上の女性320万人、男性170万人がドライアイを抱え、2030年までに患者数が40%増加すると予測されている。
化合物1のスプレー式点鼻薬は、鼻涙腺反射経路の標的化を介して、ドライアイを治療するために開発されている。鼻涙腺反射は、鼻刺激が安静時の基礎及びボーラス涙液分泌の両方を促進する十分に確立された経路である。この反射は、刺激物による刺激の際に鼻涙管を介して鼻腔に涙液を分泌することによって、鼻からの異物または刺激物を排出する機能的役割を果たす。涙腺の反射活性化は、眼表面の乾燥に対処するための身体の主要な補償機構の1つでもある。残念なことに、経時的に、環境が乾燥し、結果として炎症が起こると、角膜を神経支配する求心性神経が損傷し、反射応答が損なわれ、最終的にはより乾燥した眼表面がもたらされる。
化合物1は、ニコチン性アセチルコリン受容体(nAchR)の活性化を介して鼻刺激として作用する。nAchRがニコチン性鼻刺激に対する応答を含む三叉神経内の求心性シグナルを媒介可能であることは十分に確立されている。これらの求心性シグナルは、鼻涙腺反射の基礎を形成し、涙液産生をもたらす。実際、禁煙のために開発されたニコチン含有スプレー式点鼻薬は、治療の副作用として涙液産生を増加させることが知られている。したがって、nAchRは、ドライアイを治療するための涙反射を活性化するための論理的標的である。
本試験は、制御された悪環境(CAESM)モデルを利用してドライアイの症状を評価する。CAEは、湿度、温度、空気流、照明条件、看視作業を調整することによって環境条件を標準化する部屋である。ドライアイ患者をCAEに最大2時間曝露し、その間、主観的及び客観的なパラメータを、曝露前、曝露中及び曝露後に評価することができる。CAEは、ドライアイ患者が遭遇する毎日の状況、例えば、強制空気加熱システム、飛行機旅行及びコンピュータ使用を表現し、これらの影響力のある要因を標準化することができる。
2.試験の目標
本試験の目的は、ドライアイ疾患(DED)の徴候及び症状に対する化合物1のスプレー式点鼻薬の安全性及び有効性を、プラセボと比較して評価することである。
3.臨床仮説
本試験の臨床仮説は、DEDの徴候及び症状の治療において、化合物1のスプレー式点鼻薬がプラセボより優れているということである。
4.全体的な試験計画
これは、DEDを有する成人参加者における化合物1のスプレー式点鼻薬の安全性及び有効性を評価するために計画した第2相多施設無作為化二重盲検プラセボ対照試験である。被験者の報告によるドライアイの病歴及び他のすべての試験適格基準に合致する少なくとも22歳のおよそ200名の被験者を無作為化し、来院1回目及び来院2回目において化合物1またはプラセボを投与する。
募集期間中に早期に終了する参加者には、試験終了前に(参加者が同意する場合)安全性評価を完了するように求める。試験を早期に終了した参加者は、代替させない。
5.試験対象集団
5.1.被験者数
およそ200名の参加者(系列群当たりおよそ50名)が米国内の最大3つの治験施設に登録すると推定される。被験者を無作為化し、低用量、中用量、高用量(3.3%、すなわち化合物1の遊離塩基で33.2μg/μLを超えない)、またはプラセボを、来院1回目及び来院2回目に与える。
5.2.試験対象集団の特徴
すべての被験者は、いずれかの性別、及び任意の人種の、少なくとも22歳以上でなければならず、すべての選択基準を満たさなければならず、すべての除外基準を満たしてはならない。
5.3.選択基準
被験者は、以下で[なければならない]:
1.スクリーニング来院時に少なくとも22歳以上である。
2.来院1回目以前6か月以内にドライアイ症状用の人工涙液代用物を使用及び/または希望している
3.スクリーニング来院時にOSDI(著作権)スコア≧23であり、「該当なし」の応答が≦3
4.スクリーニング来院において、試験した眼に以下のすべてを有する:
・少なくとも1つの角膜領域で角膜蛍光染スコア≧2、またはすべての角膜領域で合計≧4を有する
・ベースラインのシルマー試験(局所麻酔を伴う)スコア≦10mm/5分であり、綿棒による鼻刺激によるシルマー試験スコアが同じ目で少なくとも7mm大きい
・被験眼は、すべての選択基準を満たす眼として定義され;それは、両眼が基準を満たす場合には、スクリーニング来院時に綿棒による刺激によって涙液産生が最も増加した眼であり、または刺激後の涙液産生に差がない場合には、スクリーニング時に基礎シルマースコアが低い眼である。いずれの測定値にも差がない場合には、右眼を被験眼として用いる。
5.スクリーニング来院時の各眼の最高矯正視力(BCVA)が0.7logMAR以上(logMAR<0.7;スネレン等価視力スコアが20/100以上)
6.正常な瞼/睫毛の解剖学的構造、まばたき機能及び閉鎖を治験責任医師が決定した通りに行う
7.精通していない(例えば、治験薬が涙液産生を刺激するために使用されることを知らない)か、または以前に治験薬を使用していない
8.識字者であり、英語を話すことができ、アンケートを独力で完成することができる
9.15日目におよそ4時間連続して試験に参加することができる
10.治験薬を使用することができ、意欲的であり、すべての試験評価及び来院に参加することができる
11.口頭及び書面によるインフォームドコンセントを提供している
12.妊娠可能性のある女性の場合、1日目に尿妊娠検査を受け、陰性である
5.4.除外基準
被験者は以下で[あってはならない]:
1.シルマー試験を実施する前に、試験1日目に臨床的に有意な角膜上皮欠損を有する
2.慢性または再発性の鼻出血、凝固障害、または治験責任医師の意見で、臨床的に有意な出血増加のリスクを招く可能性のある他の状態を有する
3.鼻または洞手術(鼻腔焼灼の適用の履歴を含む)を受けたか、またはこれらの領域に対する重大な外傷を有する
4.1日目以前に行った鼻腔内検査での確認の結果、血管新生ポリープ、重度の鼻中隔弯曲、慢性の再発性鼻出血、または重度の鼻気道閉塞を有する
5.現在、鼻の持続的気道陽圧法(CPAP)で治療中である。
6.来院1回目の3か月以内にいずれかの眼に眼内手術(白内障手術など)、眼球外手術(眼瞼形成術など)を、または12か月以内に屈折矯正手術(例えば、LASIK、LASEK、PRKまたは角膜インプラント)を受けている
7.片眼または両眼に角膜移植を受けたことがある
8.来院1回目以前7日以内にコンタクトレンズを使用したか、または試験期間中にコンタクトレンズを使用することが予想される
9.いずれかの眼瞼に、涙点プラグまたは小管内プラグを有する(涙点管の恒久的な閉塞を有する参加者は適格である)
10.治験責任医師の意見で、重大な角膜瘢痕または結膜瘢痕;翼状片または結節性瞼裂斑;現時点での眼の感染症、結膜炎、またはドライアイに関連しない炎症;前部(上皮)基底膜の角膜ジストロフィーまたは他の臨床的に有意な角膜ジストロフィーまたは変性;眼のヘルペス感染症;円錐角膜のエビデンスなどの、試験結果の解釈または参加者の安全性に干渉する可能性がある、いずれかの眼の眼障害または眼状態の履歴または存在を何か有する。一般的にドライアイ疾患に関連する、治療を必要としない眼瞼炎及び軽度のマイボーム腺疾患は許容される
11.安定しないか、または治験責任医師が試験への参加に適合しないか、もしくは本試験によって長期の評価が必要とされると判断する全身状態または疾患を有する(例えば、現時点での全身感染、制御不能な自己免疫疾患、制御不能な免疫不全疾患、心筋梗塞または心臓病の既往歴など)
12.処置剤または治験薬成分のいずれかに対する既知の過敏症を有する
13.試験中または過去30日以内に、嗅ぎタバコ、噛みタバコ、またはタバコ/葉巻を併用している
14.現在または過去30日以内に、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト[Nicoderm(登録商標)、Nicorette(登録商標)、Nicotrol NS(登録商標)(ニコチン)、Tabex(登録商標)、Desmoxan(登録商標)(シチシン)、及びChantix(登録商標)(バレニクリン)]を併用している
15.活性または制御不能、重度の:
・全身アレルギー
・試験中に活性化するリスクがある慢性季節性アレルギー
・スクリーニング来院時に抗ヒスタミン剤、うっ血除去薬、経口またはエアロゾルステロイドなどの治療を必要とする鼻炎または副鼻腔炎
・来院1回目で未治療の鼻内感染
を有する
16.治験責任医師の意見で、試験の順守、評価項目、安全性のパラメータ、及び/または被験者の医学的全身状態に干渉する可能性のある病態または履歴を有する
17.来院1回目において、妊娠しているか、乳児を授乳中であるか、または妊娠を計画している女性である
18.現在、治験薬またはデバイスの試験に登録されているか、来院1回目以前30日以内に治験薬またはデバイスを使用している
5.5.中止基準(該当する場合)
試験中の任意の時点で、被験者の安全性が損なわれていると治験責任医師が判断する場合、その被験者の試験を中止してもよい。
被験者は、任意の時点で、試験に対する同意を取り消してもよい。
治験依頼者及び/または治験責任医師は、試験中に非順守または正当な医学的理由のために被験者を離脱させてもよい(8.6.2節参照)。
6.試験パラメータ
6.1有効性尺度
6.1.1.主要な有効性尺度
以下の主要評価項目を試験する:
・来院1回目のシルマー試験
・来院2回目での眼の乾燥スコア(EDS)
6.2.安全尺度
・有害事象
6.3.その他の尺度
・Ora Calibra(商標)眼の不快感スケール
・尿妊娠検査(1日目)
7.被験物質
7.1.治験薬(複数可)
7.1.1.製剤
・化合物1のスプレー式点鼻薬
・プラセボ(化合物1ビヒクルのスプレー式点鼻薬)
7.1.2.調剤スケジュール
・来院1回目では、適格な被験者を無作為化し、第一の用量の治験薬を治験施設で投与する。
・来院2回目では、CAE(商標)曝露中に第二の用量の治験薬を被験者に投与する。
7.1.3.使用の説明
・化合物1(及びプラセボ)を、滅菌水溶液としてのリン酸緩衝食塩水中の投与群の割り当てに応じて所望の濃度で製剤化し、ゴム栓でシールした単回使用のガラスバイアルで提供する。
・製品は防腐剤を含まず、鼻腔内での使用のみを意図する。濁っている場合や粒子が存在する場合は、使用すべきではない。
・化合物1溶液は、希釈せずに投与する。
・5μmのフィルターニードルを介して薬液をガラスバイアルから取り除く。
・5μmのフィルターニードルを廃棄し、付属の使い捨てシリンジ及び使い捨て鼻腔内噴霧器を使用して化合物1を投与する。
7.2.その他の試験用品
・尿妊娠検査キット
・フルオレセインナトリウム溶液またはフルオレセインストリップ
・シルマー試験ストリップ
・プロパラカイン
8.試験方法及び手順
8.1.参加者の登録手順
8.1.1.概要
第5.2節、第5.3節、及び第5.4節の基準によって定義される参加者を、本試験への参加に向けて考慮する。
8.1.2.インフォームドコンセント
参加者が試験に参加する前に(すなわち、試験関連手順の前に)、各試験参加予定者について試験を検討し、参加を希望する参加者は、投与を受けるとともに、IRB承認の同意説明文書(ICF)を使用して書面によるインフォームドコンセントを提供しなければならない。ICFは、適切に構成された治験審査委員会による承認を受けた最新のバージョンでなければならない。
8.1.3.洗い流し間隔
禁止された薬物療法、治療、及び活動は、除外基準(第5.4節)で概説している。
8.1.4.最終的な試験登録のための手順
被験者は、すべての選択基準を満たすとともに、いずれの除外基準も満たさないことが必要である。
8.1.5.治療群への割り当て方法
適格な各被験者にスクリーニング番号を割り当てる。すべてのスクリーニング番号は治験施設において厳密な数値順に割り当てられ、番号をスキップしたり省略したりすることはない。来院1回目ですべての選択基準と除外基準を満たしている場合、それぞれの適格な被験者に無作為化した番号を割り当てる。
無作為化したスケジュールを、各治験施設に提供する。無作為化したスケジュールを治験施設ごとに層別化し、各治験施設の4つの治療群のそれぞれにほぼ同数の被験者が割り当てられて存在するようにする。治験施設のスタッフは、患者に、対応する無作為化番号でラベル付けした試験キットを分配する。無作為化番号を、患者の原資料及びeCRFに記録する。無作為化プロセス中及び試験全体を通して、治験依頼者、治験責任医師、及び治験スタッフを盲検化する。
8.2.同時療法
任意の同時投薬、処方または店頭薬は、投薬を行った理由とともに、被験者の原資料及び対応する電子症例報告書(eCRF)に記録する。
別の治験薬またはデバイスの治験に同時に登録することはできない。
8.2.1.禁止薬物/治療
試験中に認められていない投薬/治療は、除外基準(第5.4節)で概説している。
8.2.2.エスケープ治療
本試験では、エスケープ治療は必要ない。
8.2.3.特別食または特別活動
本試験に特別食または特別活動は必要ない。
8.3.試験手順
8.3.1.試験目的(複数可)に関して各試験来院時に実施する手順
以下の手順を実行する:
来院1回目(1日目):スクリーニング及びシルマー試験評価
スクリーニング
・インフォームドコンセント/医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)への同意
・患者背景データ、病歴/薬歴、及び眼科歴
・適格基準
・OSDI(著作権)
・EDS(ビジュアルアナログスケール)
・Ora Calibra(商標)眼の不快感スケール
・最高矯正視力
・細隙灯検査
・角膜蛍光染
・シルマー試験
・鼻刺激によるシルマー試験(綿棒)
・鼻腔内検査
・尿妊娠検査(該当する場合)
・併用薬
・有害事象
治療(シルマー試験評価)
治療前手順:
・無作為化:適格な参加者を、低用量、中用量、もしくは高用量(3.3%、すなわち化合物1の遊離塩基で33.2μg/μLを超えない)、またはプラセボで治療する。
治療手順:
・治験薬/プラセボ投与に際して被験者に指示する
・治療と同時にシルマー試験を実施
・治験薬/プラセボ投与
治療後手順
・最高矯正視力(BCVA)
・細隙灯検査
・鼻腔内視鏡検査
・併用薬
・有害事象
・来院2回目のスケジュール参加者
来院2回目(15日目+4):CAE
・病歴/薬歴及び眼科歴の更新
・眼の乾燥スケール(EDS、ビジュアルアナログスケール)
・Ora Calibra(商標)眼の不快感スケール
・およそ120分のCAESM曝露
・CAESM入室時及びその後5分ごとに収集したEDS
・CAESM入室時及びその後5分ごとのOra Calibra(商標)目の不快感スケール
・適格な参加者を、低用量、中用量、もしくは高用量(3.3%、すなわち化合物1の遊離塩基で33.2μg/μLを超えない)、またはプラセボで治療する。
〇 Ora Calibra(商標)スケールを使用して、CAESM曝露中の少なくとも片方の眼の2つ以上の連続する時点における眼の不快感スコア≧3を報告する参加者に対して、治験薬/プラセボによる治療を行う(参加者が眼について時間=0において眼の不快感レート3を有する場合、その眼に関して連続2回測定する場合の眼の不快感は4を報告しなければならない)。参加者は、5分ごとの適用終了の1分後に症状評価を再開する。
・最善の矯正視力
・細隙灯検査
・鼻腔内視鏡検査
・尿妊娠検査(該当する場合)
・併用薬
・有害事象
・試験終了
8.4.来院、測定、投薬スケジュール
8.4.1.予定された来院
来院及び測定のスケジュールについては、本明細書中の該当節を参照されたい。
8.4.2.予定外の来院
被験者の安全を確保するために、これらの来院を実施してもよい。
予定外の来院で実施してもよい評価として:
・細隙灯検査;
・視力;
・鼻腔内視鏡検査;
・尿妊娠検査;
・有害事象の評価;
・同時投薬及び/または治療の評価;及び
・治験責任医師の判断に必要なその他の評価
が挙げられる。
8.5.プロトコールの遵守
被験者に、来院1回目及び2回目で治験薬がどのように投与されるかについての指示を与え、レビューするための詳細な書面による指示を提供する。
投薬コンプライアンスは、来院1回目及び2回目における使用済み/未使用の治験薬に基づく。
8.6.被験者の内訳
8.6.1.完了した被験者
完了した被験者とは、治験を中止していない被験者である。
8.6.2.中止した被験者
被験者は、以下の理由により、試験完了前の任意の時点で中止する場合がある:
・有害事象;
・医学的に必要な場合における公開;
・プロトコール違反;
・管理上の理由(例えば、継続不能、追跡不能);
・治験依頼者の試験終了;
・被験者の選択(例えば、同意の取り下げ);及び
・その他
注:さらに、治験責任医師(治験依頼者との協議の後)または治験依頼者の裁量で、任意の正当な医学的理由により、被験者を中止させる場合がある。
被験者中止の通知及び中止の理由は明確に文書化する。
中止させた被験者の代替は実施しない。
8.7.試験の終了
適切な通知を用いて、任意の時点で試験を停止してもよい。
8.8.試験期間
個々の被験者の参加は、およそ2週間(14日間)にわたる2回の来院を含む。
8.9.モニタリング及び品質保証
試験の過程で、モニター、または治験実施者は、日常的な治験施設訪問を行い、治験実施計画書のコンプライアンスをレビューし、治験薬の説明責任、被験者の安全性を評価し、関連する規制要件に従って試験が行われていることを保証する。被験者の医療記録のレビューは、被験者の機密性を適切に維持する方法で行う。試験モニタリングの詳細については、モニタリング計画において概説する。
9.有害事象
9.1.有害事象
有害事象は、その事象が薬物に関連するとみなされるか否かにかかわらず、ヒトにおける薬物の使用に関連する任意の不都合な医学的事象の発生として定義される。したがって、有害事象は、因果関係に関する判断抜きに、被験者が治験薬の投与を始めた後に生じる望ましくない意図しない徴候(例えば、異常な検査所見)、症状、または疾患であり得る。治験薬の投与後に悪化する既存の病状もまた、新規有害事象とみなされる。
治験薬には、評価中の治験薬及びプラセボが含まれる。
有害事象に関する文書化は、治験責任医師によって観察されたか、または間接的な質問を介して被験者によって報告された任意の徴候または症状の性質、発症日、終了日、重症度、治験薬との関係、行った行動(複数可)、重大性、及び結果に関してなされるべきである。
9.1.1.重症度
有害事象の重症度は、治験責任医師が判定する有害事象の強度の程度の定性的評価、または患者/被験者が報告する有害事象の強度の程度の定性的評価として定義される。重症度の評価は、治験薬との関係や事象の重大性とは無関係に実施し、以下の尺度で評価すべきである:
・軽度:事象は、被験者に自覚可能であるが、忍容性が高く、被験者の日常活動を妨げない。
・中程度:事象は厄介なものであり、おそらく追加療法を必要とし、被験者の日常活動に支障をきたす可能性がある。
・重度:事象は忍容不可能であり、追加の療法または療法の変更を必要とし、被験者の日常活動に支障をきたす。
9.1.2.治験薬との関係
治験薬に対する各AEの関係は、以下の説明を用いて治験責任医師によって(盲検的に)決定すべきである:
・明確:治験薬とAEとの直接的な因果関係を示す良好な理由及び十分な証拠がある場合;
・ほぼ確実:妥当、考え得るものであり、あり得そうだが、極めて確実というほどでは必ずしもないという意味で、因果関係を仮定するための良好な理由及び十分な証拠がある場合。
・可能性あり:不可能ではない、見込みがないとは思われないという意味で、因果関係の可能性を受け入れるための十分な情報があるが、例えば;データが不足しているか、または証拠が不十分であるために、つながりが不明確または疑わしい場合。
・なし:不可能及び見込みがないという意味で、因果関係の欠如を受け入れるための十分な情報がある場合。
・未分類:エビデンスが不十分であるか、データが矛盾しているか、または証拠が不十分であるために、因果関係が何らかの理由で評価不能である場合。
9.1.3.期待度
有害事象の期待度は、これらの説明を用いて治験薬に関する既存の安全性情報に基づいて判定すべきである:
・予想外:治験薬概要書にリストされていないか、または観察した特異度または重症度でリストされていない有害事象。
・期待される:観察された特異度及び重症度で、治験薬概要書にリストされている有害事象。
・該当なし:治験薬と無関係の有害事象。
あるクラスの薬剤で発生するか、またはその薬剤の薬理学的特性から予測されるものであるが、調査中の特定の薬剤で発生すると特に記載されていないものとして治験薬概要書に記載される有害事象は、予想外であると考えられる。
治験責任医師は、有害事象の期待度を最初に分類すべきであるが、最終的な分類は、医療モニターによる決定の対象である。
9.2.重篤な有害事象
治験責任医師または治験依頼者のいずれかの観点から、以下の結果のいずれかになる場合、有害事象は重篤であると考えられる:
・死亡;
・生命を脅かす有害事象;
注:有害事象は、治験責任医師または治験依頼者のいずれかの観点から、その発生により患者または被験者が直ちに死亡するリスクがある場合、「生命を脅かす」とみなされる。それは、それがより重度の形態で生じる場合に死に至らしめる可能性がある有害事象を含まない。
・入院または既存の入院の延長;
注:「入院(inpatient hospitalization)」とは入院(inpatient admission)(24時間未満であっても)を指す。慢性または長期入院患者の場合、入院患者用の急性/集中治療室への病院内での移送は、入院に含まれる。以下は入院には含まれない:救急室の訪問;外来/即日/通院手術;経過観察/短期入院棟;リハビリ施設;ホスピス施設;療養施設;または臨床研究/第1相試験棟。
注:「既存の入院の延長」とは、治験責任医師または治療医によって決定される、当初の入院の理由に対しての予想される、または必要とされる期間を超過する、入院の任意の延期を指す。
・正常な生命機能を実行する能力の持続的もしくは有意な不能状態または実質的な能力の崩壊;
注:視覚的脅威に特に関連する重大な有害事象は、被験者の眼に対する潜在的な機能障害または損傷(例えば、出血、網膜剥離、中心角膜潰瘍または視神経損傷)と解釈されるであろう。
・先天性異常/先天性欠損。
死亡に至らない場合があり、生命を脅かすか、または入院が必要な重要な医療事象は、適切な医学的判断に基づく場合、重大であるとみなしてもよく、それらは、患者または被験者を危険にさらす場合があり、本定義にリストされている結果の一つを予防するために医学的または外科的介入を必要とする場合がある。
9.3.有害事象の報告手順
すべての有害事象及びその結果は、報告し、記録しなければならない。
9.3.1.疑わしい予想外の有害反応の報告
『疑わしい』及び『予想外』のすべての有害事象を報告すべきである。
9.3.2.重大な有害事象の報告
被験者の安全性を確保するために、治験薬との関係にかかわらず、重篤な有害事象はすべて直ちに報告しなければならない。重篤な有害事象に関連するすべての情報は、適切な症例報告書に記録しなければならない。重篤な有害事象を経験しているすべての被験者は、経過観察を行い、結果を報告しなければならない。
重篤な有害事象が発生した場合、治験責任医師は直ちに治験依頼者に通知し;被験者の治療及び経過観察を支援した同業者からのすべての関連する医療記録、情報、及び医学的判断を取得し、ファイルに収め、維持し;治験依頼者に完全な病歴を提供しなければならない。
9.3治験薬の開示手順
試験の実施に関与するすべての被験者、治験責任医師、及び治験担当者を、治療課題に関して盲検化する。医学的に必要な場合、治験責任医師は、どの治療群が被験者に割り当てられているかを判定する必要がある場合がある。盲検化されていない被験者については、試験を中止する。
9.5有害事象後の被験者の経過観察のタイプと期間
治験責任医師は、被験者が追跡不能になるまで、またはAEが他の方法で分類されるまで、未解消のAEを解消するために追跡する。解消とは、被験者がベースラインの健康状態に戻ったことを意味するか、または治験責任医師が、AEがさらに改善または悪化することを予想しないことを意味する。患者が追跡不能になる場合、治験責任医師は、電話、郵送、または書留配達便で患者に連絡する3回の合理的な試みを行うべきである。すべての経過観察は、被験者の原資料に記録する。
治験責任医師が既存のSAEに関する新規情報(すなわち、病態の解消、変化、または新規治療)を認識する場合、新規SAE/予期しない報告書を完了しなければならない。オリジナルのSAE報告書は変更すべきでない。報告書には、事象が解消したかまたは継続しているかどうか、及び事象をどのように扱ったかを記述すべきである。
10.統計的仮説と分析方法
10.1.分析集団
以下の分析集団を考慮する:
・治療意図集団―治療意図(ITT)集団には、すべての無作為化した被験者が含まれる。ITT集団の被験者は無作為化されたものとして分析される。
・パープロトコール集団―パープロトコール(PP)集団には、有意なプロトコール偏差を有さず、試験を完了したITT集団の被験者が含まれる。プロトコール偏差は、データベースのロック及び開示の前に評価する。PP集団の被験者は、治療されたものとして分析される。
・安全集団―安全集団には、治験薬の少なくとも1回の投与を受けたすべての被験者が含まれる。安全集団の被験者は、治療されたものとして分析される。
安全集団については、安全性データの統計解析を実施する。ITT集団については、ベースライン及び有効性データの分析を実施する。有効性分析は、PP集団についても、感度分析として実施する。
10.2.統計的仮説
H01:シルマー試験結果のベースラインからの変化について、化合物1のスプレー式点鼻薬(低用量、中用量、または高用量)と、プラセボとの間に差はない。
H11:シルマー試験結果のベースラインからの変化について、化合物1のスプレー式点鼻薬(低用量、中用量、または高用量)とプラセボとの間に差がある。
H02:治療前から治療後のEDSの変化について、化合物1のスプレー式点鼻薬(低用量、中用量、または高用量)とプラセボとの間に差はない。
H12:治療前から治療後のEDSの変化について、化合物1のスプレー式点鼻薬(低用量、中用量、または高用量)とプラセボとの間に差がある。
成功裏の結果は、両方の帰無仮説(H01及びH02)を否定する結果となるであろう。
10.3.サンプルサイズ
本試験のサンプルサイズは、統計的検出力の考慮に基づくものではない。合計およそ200名の無作為化した被験者について、4つの治療群のそれぞれにおよそ50名の被験者が登録されることが期待される。5%のドロップアウト率を仮定すると、群あたりおよそ47名の被験者が研究を完了すると期待される。
10.4.統計解析
10.4.1.一般的な考慮事項
定量的変数は、被験者の数(n)、平均値、中央値、標準偏差、最小値及び最大値を用いて概説する。定性的変数は、カウント数と割合を用いて概説する。
すべての概要は、治療群によって提示する。患者背景、病歴、併用薬、及び被験者の内訳に関する概要を提供する。
要約のために、病歴、併用薬、及び有害事象は、必要に応じてMedDRA及びWHOドラッグディクショナリにコード化する。
ベースライン尺度は、通常、来院1回目のスクリーニングで、試験治療の開始前の最後の尺度として定義される。
10.4.2.分析単位
両眼について安全性評価項目を分析する。有効性評価項目については、分析単位は以下のように定義される被験眼である:
被験眼は、すべての組み入れ/除外基準を満たす眼として定義され;それは、両眼が基準を満たす場合には、スクリーニング来院時に綿棒による刺激によって涙液産生が最も増加した眼であり、または刺激後の涙液産生に差がない場合には、スクリーニング時に基礎シルマースコアが低い眼である。いずれの測定値にも差がない場合には、右眼を被験眼として用いる。
10.4.3.データ欠測
一次分析は、観測データを使用して実行する(欠測データを補完せずに)。一次有効性分析の感度分析は、マルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)多重代入法を用いて行い、欠測データを補完する。欠測データの割合は低いことが期待されるが;しかしながら、欠測データの割合が5%を上回る場合、追加の欠測データ補完方法(転換点分析など)を採用し、一次結果への欠測データの潜在的な影響を理解する。
他の有効性分析は、観測データのみを用いて行う。
10.4.4.多重度に関する考察
複数の試験のための調整は、この初期相の試験については実施しない。
10.4.5.一次有効性分析
以下の評価項目について、一次有効性分析を実施する。
・来院1回目におけるシルマー試験
・来院2回目におけるCAE中の眼の乾燥スコア
シルマー試験及び眼の乾燥スコアは、定量的記述統計(n、平均値、中央値、標準偏差、最小値及び最大値)を用いて、来院、時点(適切な場合)及び治療ごとに要約する。
各用量の化合物1スプレー式点鼻薬とプラセボ処置群との間の治療と並行して、ANCOVAモデルを使用してシルマー試験の結果を比較する。ANCOVAモデルは、ベースラインのシルマー試験(スクリーニング時に捕捉)、治療及び治験施設を共変数として含む。各処置の最小二乗平均(LS平均)、対応する95%信頼区間(CI)、及び化合物1のスプレー式点鼻薬とプラセボの各用量の間の治療間差の推定値を、このANCOVAモデルから計算する。さらに、治験施設-治療相互作用を別のモデルで調べ、治験施設間で治療効果がどのように異なり得るかを評価する。
治療前から治療後のEDSの変化を、治療前EDSを共変数として、治療と時点を固定効果(反復測定を考慮した)としたANCOVAモデルを用いて分析する。LSは、各治療について、対応する95%CIを意味し、各用量の化合物1スプレー式点鼻薬とプラセボとの間の治療間差の推定値を、このANCOVAモデルから計算する。また、治験施設-治療相互作用を別のモデルで調べ、治験施設間で治療効果がどのように異なり得るかを評価する。
観測データ上のITT集団において一次分析を実施する。2標本t検定及び非パラメトリックウィルコクソン順位和検定を用いて、未調整の感度分析として治療を比較する。感度分析はまた、ITT集団に対して欠測データを補完するための多重代入法(MI)を用いて、及びPP集団に対して観測データのみを用いて実施する。
10.4.6.その他の有効性分析
治療前から治療後のEDSの変化も、シルマー試験の一次分析と同様の方法で、個々の時点で分析する。これらのANCOVAモデルは、治療前EDS、治療及び治験施設を共変数として含む。
治療前から治療後のOra Calibra眼の不快感スケールの結果の変化を、定量的記述統計を用いて、来院、時点(適切な場合)及び治療ごとに要約し、EDSと同様の方法で各時点において分析する。
分析は、ITT及びPP集団に対して観測データについてのみ実施する。
10.4.7.安全変数
MedDRA辞書を用いて有害事象をコード化する。治療下で発現した有害事象(TEAE)、重度TEAE、及び早期中断を引き起こすTEAEを有する被験者の頻度及び割合は、治療群ごとに提供される。AEは、それが試験治療の初回投与後に発生するかまたは悪化する場合には、治療下での発現である。さらに、器官別大分類で、器官別大分類及び基本語で、器官別大分類、基本語及び最大重症度で、器官別大分類、基本語及び最も強い関係で、ならびに器官別大分類、基本語、最大重症度、及び最も強い関係で、TEAEを有する被験者の頻度が与えられる。眼特異的及びすべてのAE(全身性のものを含む)について別個の分析を実施する。
視力、細隙灯検査、及び鼻腔内視鏡検査を含む他の安全性評価項目については、記述統計を用いて治療群及び来院別にまとめる。適切な場合には、ベースラインからの変化またはシフトについても概説する。目視で行う評価については、被験眼ともう片方の眼について別々にまとめる。さらに、眼の安全性評価のベースラインから治療中の最悪の測定値へのシフトについて概説する。
10.4.8.中間解析
本試験のための中間解析の計画はない。
11.優良臨床試験基準、倫理規定、及び行政課題の遵守
本試験は、医薬品規制ハーモナイゼーション国際会議(ICH)ガイドラインを含み、一般的にはヘルシンキ宣言と整合的なプロトコールである優良臨床試験基準(GCP)に準拠して実施する。さらに、関連国における治験薬の使用に関連する適用可能なすべての地方、州、及び連邦の要件を遵守する。
11.1.ヒト被験者の保護
11.1.1.被験者のインフォームドコンセント
インフォームドコンセント/同意は、試験の特定の手順を開始する前に行わなければならない。試験登録前に、各被験者及び/または被験者の親または保護者から、著名と日付入りの書面によるインフォームドコンセントを得なければならない。被験者が法的な同意年齢に達していない場合、同意書には、保護者による、または州及び/または地方の法令及び規制の必要に応じた署名が必要である。
すべてのインフォームドコンセント/同意書は、使用には治験依頼者による承認を受け、使用前にIRB/IECから承認/賛同を受けなければならない。同意書に改訂が必要な場合(プロトコール変更や重要な新規安全性情報などにより)、治験責任医師の責任において、IRB/IECに提出する前に改訂インフォームドコンセントがOraによって審査され承認されていることを確認し、試験に現在登録している被験者だけでなくその後に試験に登録するすべての被験者がそれを読み取り、署名し、日付記入することが必要である。
11.1.2.治験審査委員会(IRB)の承認
本治験は、治験審査委員会規則(米国21CFRパート56.103)に従って実施する。治験責任医師は、試験を開始する前に適切なIRB承認を取得するとともに、少なくとも年に1度、再承認を取得しなければならない。
IRB/ERC承認バージョンのインフォームドコンセント書面のみを使用する。
11.2.試験の倫理的実施
本試験は、ヘルシンキ宣言に由来する倫理原則に従って実施する。
11.3.被験者守秘義務
本試験の目的のために収集し、処理するすべての個人的な試験被験者データは、治験責任医師及びそのスタッフが、地方、州、及び連邦法及び規制に従ってデータの機密性を確保するように十分な予防措置をとって維持すべきである。
本試験の結果の報告は、治験薬が最終的に市販される可能性のあるいずれかの国の適切な保健当局に公表または送信してもよいが、被験者の身元はこれらの文書に開示しない。
11.4.文書化
原資料は、被験者の医療記録、診療記録、カルテ、治験責任医師の治験被験者ファイル、ならびにX線、臨床検査、及びEKGなどの診断検査の結果を含む場合がある。治験責任医師の症例報告書のコピーは、被験者の試験関連データの治験責任医師側の記録として役立つ。
11.4.1.文書の保持
すべての試験関連書類、被験者記録、同意書、すべての治験薬の配布及び使用の記録ならびに症例報告書のコピーは、ICH地域内におけるマーケティング申請の最後の承認後少なくとも2年間、及びICH地域内に保留中または予定されているマーケティングアプリケーションがなくなるまで;または治験薬の臨床開発が正式に中止されてから少なくとも2年が経過するまで保持しなければならない。適用される規制要件によって、または治験依頼者との合意によって必要とされる場合、より長期間にわたってこれらの文書を保持する。これらの文書を保持する必要がなくなった場合、そのことに関して治験依頼者の責任において治験責任医師/治験実施機関に通知する。
責任を有する治験責任医師が退職、移転、または他の理由により試験記録を保持する責任から退いた場合には、管理者はその責任を受け入れる者に保管を移さなければならない。治験依頼者には、新しい管理者の名前と住所を書面で通知しなければならない。
11.5.ラベリング、パッケージング、保管、説明責任、治験薬の返却または処分
11.5.1.ラベリング/パッケージング
治験薬を単回使用バイアルで提供し、来院1回目及び来院2回目における各治療の前に割り当てる。
11.5.2.治験薬/プラセボの保管
治験薬/プラセボは治験責任医師及び治験実施者(複数可)にのみアクセス可能な安全な場所に保管しなければならない。治験薬(複数可)は冷蔵し(2~8℃、凍結禁止)、光から保護し、治験施設において施錠した容器内に厳重保管しなければならない。
11.5.3.治験薬の説明責任
治験薬/プラセボは、治験責任医師またはその指名された治験分担医師(複数可)のみが処方し、その治験実施計画書に従ってのみ使用される。治験薬は、治験薬の投与を受けるためにこの治験実施計画書の下で適切に適格とされた被験者にのみ配布しなければならない。治験責任医師は、詳細な目録を維持することによって治験薬の正確な計算処理を保持しなければならない。これには、治験施設で受け取る治験薬の量、被験者に分配する量、被験者によって治験施設に返却される量、及び治験終了時に治験依頼者に返却される量が含まれる。
11.5.4.治験薬の返却または処分
すべての治験薬は治験依頼者または治験実施者に返却し、破棄する。
11.6.原資料及び電子症例報告書(eCRF)へのデータの記録
すべての被験者データを被験者原資料に取り込み、eCRFに複写する。治験責任医師は、試験データを各被験者のeCRF、原資料、及びすべての試験関連資料に完全かつ正確に記録するようにする責任がある。すべての試験データは、帰属可能で、読みやすく、同時期、オリジナルのものでなければならない。記録したデータは、前の入力を抹消、破棄、または判読不能にならないような方法でのみ修正すべきである(例えば、誤った入力に対して1本線を引き、訂正データの隣に改訂を記す)。データ入力を訂正した個人は、訂正に対してイニシャル及び訂正日を加えることにより、誰がいつ訂正を行ったのかを明らかにすべきである。
すべての登録及び無作為化した被験者のデータ入力は、21CFRパート11の要件に適合するソフトウェアを使用し、システム上で訓練を受け、システムにアクセスできるスタッフによってのみ実行する。スクリーニングで落ちた被験者についてはデータを入力しない。電子システム内で監査証跡を維持し、eCRFデータベース内で行われたすべての変更を捕捉する。試験終了とデータベース・ロックの終了後、該当するすべての被験者のeCRFのコピーを含むコンパクト・ディスク(CD)を各治験施設に提供し、治験責任医師がファイルに保管する。
11.7.生物標本の取り扱い
該当なし。
11.8.出版物
本試験は、適切な統計解析及び医学的概要を含む最終報告書に文書化する。
来院及び測定のスケジュール
X
1 = 治療前手順;X
2 =シルマー試験と同時;X3 = 妊娠可能性のある女性用;X4 = 120分間のCAE
SM曝露中の時点0に開始する手順、及びその後5分ごとに実施する手順;X5 = 必要に応じて治験責任医師の裁量でCAE
SM終了後に実施し得る手順
検査手順、試験、機器、及び技術
本節において、以下の検査手順、試験、機器、及び技術を列挙する。
視力検査手順
LogMAR視力は、ETDRS検査表を用いて評価しなければならない。使用する手順は、ETDRS視力検査表を使用するために提供された推奨手順と一致する。視力は、治験の各来院の初めに(すなわち、細隙灯検査の前に)評価すべきである。参加者は、最新の補正を使用して、矯正遠見視力(CDVA)を達成すべきであり;彼らが眼鏡を忘れた場合、この処方をトライアルフレームに対して割り当てることができる。
装置
使用する視力検査表は、ETDRS検査表である。より小さい複製の(18インチ×18インチ、例えば、視覚障害防止協会の)壁掛け式検査表を使用する場合、参加者の視聴距離を正確に10フィート(または製造業者による指定の距離)とすべきである。すべてのケースで、治験中の検査条件を標準化するために、すべての治験施設でETDRSシリーズ2000検査表1及び2のみを使用しなければならず、右眼を最初に検査すべきである。反射率(壁掛け式)検査表の場合、検査表を正面に配置し、十分に照らすべきである。
測定技術
検査表は快適な視角であるべきである。最初に右眼を検査すべきである。参加者は、各文字を表の上部にある1行目から開始して、行ごとに、左から右へと読み取ろうとすべきである。参加者には、検査表には文字のみがあり、数字はないことを伝えるべきである。参加者が番号を読む場合、検査表に数字が含まれていない点について注意を促し、治験責任医師は番号の代わりに文字を要求する必要がある。参加者にゆっくりと読むように求め、それによって各文字の最良の識別を得るべきである。参加者が明確に応答するまで次の文字に進むべきではない。
参加者が次の文字を読み上げる前に応答を変更した場合(例えば、『「O」ではなく「C」であった』と)、変更は受け入れなければならない。次の文字を読み取った参加者が応答を変更する場合、変更は受け入れられない。治験責任医師は、検査表を、または検査表上の特定の文字を検査中に指してはならない。
検査表上の各文字を識別するために最大限の努力を払うべきである。参加者が文字を読むことができないと述べる場合、それを推測するように勧めるべきである。参加者が2つの文字の1つとして文字を識別した場合、参加者に1つの文字を選択し、必要であれば推測するように求めるべきである。読取りまたは推測の奨励にもかかわらず、それ以上の有意な読取りができないことが明らかになる場合、治験責任医師はその眼の検査を中止すべきである。しかしながら、最後の行のすべての文字は、文字の難易度が様々に異なるようにすべきであり、最後の文字は正しく読み取られる唯一の文字である可能性がある。読み損なうか、または誤って読み取った文字の数に注意すべきである。
LogMAR視力計算
文字を正しく読み取った最後の行を、基本logMAR読み取り値とみなす。この値に、「N×0.02」という数を加算するが、式中、「N」は読み損ねた文字の総数を表し、最後の行の読取り値を含む。この合計は、その眼のlogMAR視力を表す。
例:参加者は、0.2の行において5文字中4文字を、0.1の行において5文字中2文字を正しく読み取る。
この手順を、左眼について繰り返す。
標準化され、十分に制御された視力の評価を治験中に提供するために、単一の治験施設でのすべての視力評価は、試験全体を通して可能であれば同じ照明条件及び同じ矯正を用いて一貫して行われなければならない。同じ矯正を使用できない場合(すなわち、参加者が眼鏡を壊した場合)、矯正の変更理由を文書に残すべきである。
注:スクリーニング来院(来院1回目)からの臨床的に有意な視力低下(logMARスコアで0.22以上の増加として定義される)は、治験責任医師によって潜在的なAEとして評価すべきである。
細隙灯検査
細隙灯検査を治験中に行う。観察結果を、正常または異常として評価する。臨床的に有意な異常所見について記載する。各来院時に以下を検査する:
・角膜
・結膜
・前眼房
・瞼
角膜蛍光染
治験担当医師は、防腐剤フリーの2%フルオレセインナトリウム溶液5μLを各眼の下結膜盲嚢に注入すべきである。あるいは、1.0mgのフルオレセインナトリウムストリップを用いて角膜染色を評価することができる。ストリップの先端を滅菌緩衝生理食塩水で湿らせた後、激しいフリックで振り混ぜて余剰物をごみ箱に捨てる。次いで、下瞼を下に引っ張り、先端の平坦な端部を、反射涙液産生を誘発せず、非常に少量の色素を注入するように、下眼瞼結膜に静かに塗布すべきである。
参加者に対し、眼瞼を強制的に閉鎖せずに自然に数回まばたきするように指示し、フルオレセインを分布させる。最高の蛍光を得るために、治験担当医師は、点眼後、角膜のフルオレセイン染色を評価する前に少なくとも2分間待つべきである。ラッテン#12イエローフィルターを用いて、フルオレセイン染色の評価性能を高める。染色はNEIスケールを用いて評価する。上眼瞼をわずかに持ち上げ、角膜表面全体を評価する。デジタル解析のために、フルオレセイン染色のデジタル画像を撮影してもよい。
NEI/産業ワークショップスケール
各眼の角膜上の5つの領域のそれぞれを、図2に示す評価系で採点する。図2は、フルオレセイン取り込みを測定するための角膜表面の分割の図を示す。各角膜上の5つの領域のそれぞれに対して0~3の標準化された評価系を使用する。染色が存在しない場合、グレード0に指定する。最大スコアは15点である。
鼻腔内検査
試験の適格な参加者は、最終的な適格性判定を行うために鼻腔内視鏡検査を受けなければならない(例えば、重度の鼻中隔弯曲症もしくは下鼻甲介肥大などの重度の鼻気道閉塞、または検査時に認められる血管新生ポリープは、除外の理由である)。参加者の安全性のために、試験中の鼻粘膜の完全性をモニタリングするために、スクリーニング来院において(他のスクリーニング手順がすべて完了した後に)、内視鏡カメラによる鼻腔の検査を行う。この検査は、耳鼻咽喉科(ENT)の専門家、耳鼻咽喉科医または他の適切な資格を有する医師(すなわち、鼻腔内視鏡検査を行うように訓練された者)によって行われる。静止画像またはビデオをキャプチャしてもよい。鼻腔内視鏡検査を行う日に参加者に鼻刺激を行わないように指示すべきである。
局所麻酔によるシルマー試験
スクリーニング来院において、1つの基礎シルマー試験を実施し、続いて、綿棒による鼻刺激によるシルマー試験を実施する。局所麻酔薬を使用するシルマー試験を用い、以下の工程を用いて涙液産生を評価する:
1.0.5%プロパラカイン塩酸塩または均等物などの局所麻酔薬を参加者の両眼に滴下すべきである。
2.参加者に、目を静かに1分間閉じておくように指示する。
3.目を開き、さらにおよそ1分間、目を回復させた後、下部円蓋の余分な水分をスピアで静かに除去する。
4.各目において、下眼瞼の中央及び横の3分の1の接合部に、シルマーストリップ(35mm×5mmサイズの濾紙)を入れる。
5.周囲光の下で、参加者に、試験の進行中に前方を見て通常通りまばたきするように指示する。本試験は、参加者の顔面に直接空気が当たらない部屋で行うべきである。
6.シルマーストリップは、5分が経過するか、両方のストリップが最大スコアに達するまで、その場に留めるべきである。
7.5分後、両眼からストリップを取り除き、濡れ量を記録する。ストリップはCRFにテーピングすべきである。
綿棒による鼻刺激を用いたシルマー試験
スクリーニング来院において、綿棒による鼻刺激を用いてシルマー試験を行うべきである。新しい麻酔薬を、上記の工程#1~3で指定した同じ手順に従って滴下すべきである。
1.新しいストリップを所定の位置に置いて、治験担当医師は参加者の両方の鼻孔に綿棒を同時に挿入し、両方の中鼻甲介をおよそ30秒間、穏やかにプローブすべきである。この後、治験担当医師は、綿棒を所定の位置に保持し、穏やかな圧力を加え、必要に応じて間欠的にプローブを繰り返すことができる。
2.あるいは、綿棒を握り、両方の鼻甲介を同時に静かにプローブし、再度プローブする前に断続的に休息するように、参加者に指示することができる。治験担当医師は、この試験を適切に実施する方法について継続的に参加者を指導すべきである。
3.シルマーストリップは、5分が経過するか、両方のストリップが最大スコアに達するまで、その場に留めるべきである。
両方のシルマースコアを記録し、それらが選択基準を満たしていることを確認する。
眼表面疾患指数(著作権)(OSDI(著作権))
バイアスを最小限に抑えるために、治験施設の人員によって指示を与えた後、参加者にOSDIアンケートを独立してプライベートで完了するように要請する。
OSDIは、Allergan(Irvine、CA)のアウトカム研究グループによって生成された12項目のアンケートであり22、これにより、参加者に刺激症状の重篤度及び性質を説明するように要請する。参加者は、それぞれの回答を最もよく表す数字:4(常時)、3(大部分の時間)、2(半分の時間)、1(一部の時間)、または0(なし)を丸で囲んで12の質問に回答する。アンケートの最終スコアは以下のように計算する:
第I節、第II節、及び第III節の小計を足し合わせる=A
第I節、第II節、及び第III節の質問回答数(N/Aは含まない)の合計を決定する=B
最終OSDIスコア=A×25/B
アンケートの一例を図3に示す。
視覚的アナログスケール(VAS)を用いた眼の乾燥スコア(EDS)
参加者に対し、CAESM曝露中に5分ごとに眼の乾燥に関する以下の質問をする。
参加者に、水平線上に垂直のマークを置いて不快感のレベルを示すことにより、目の乾燥による眼の症状(両眼を同時に)を評価するように要請する;0は「不快感なし」に対応し、100は「不快感最大」に対応する。スケール上の評価線の長さは100mmである。
下のラインに縦線を引くことによって、現在の「乾燥度」を評価されたい:
EDSは、他の研究で使用されている器具である。23,24
Ora Calibra(商標)眼の不快感スケール
眼の不快感スコアは、各眼を別々に評価し、以下の尺度に従って参加者が主観的に評価する。
0=不快感なし
1=断続的に知覚
2=常に知覚
3=断続的な不快感
4=常に不快感
本発明の好ましい実施形態を本明細書に示し、記載してきたが、そのような実施形態が単なる例示としてのみ提供するものであることは当業者には明らかであろう。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、数多くの変形、変更、及び置換を行うことができる。本明細書に記載する本発明の実施形態の様々な代替物が、本発明の実施において採用し得ることは理解すべきである。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を定義し、それにより、これらの特許請求の範囲内の方法及び構造ならびにそれらの均等物をカバーすることを意図するものである。