JP7088522B2 - ワークキャリアの製造方法及びワークキャリアの研磨用拡幅部材 - Google Patents

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本発明は、シリコンウエーハ、ガラス、セラミックス、水晶等の薄板状のワークを研磨装置によって研磨加工する際に、ワークの保持に使用されるワークキャリアの製造方法及びワークキャリアの研磨用拡幅部材に関するものである。
シリコンウエーハなどのワークの両面又は片面を研磨装置によって研磨加工する際に、ワークを保持させる開口を有するワークキャリアを使用することが知られている(特許文献1など参照)。
特許文献1には、ワークキャリアの製造時に、キャリア基板となる鋼板をレーザー切断などによって開口し、ラッピング加工やポリッシング加工などの研磨処理を行うことで、平坦化や厚さ調整を行うことが開示されている。
特開2004-148497号公報
しかしながら特許文献1に開示されている研磨処理を行うと、ワークキャリアの外縁と開口が近接した幅が狭い箇所や開口同士が近接した幅が狭い箇所において、キャリア基板の厚みが他の幅が広い箇所のキャリア基板の厚みよりも薄くなることを、本願の発明者は見つけ出した。すなわち、従来の研磨処理では、ワークキャリア面内が一定の厚みにならず、厚さにばらつきが生じているという知見を得た。
そこで、本発明は、ワークキャリア面内の厚さを高い精度で均一にすることが可能なワークキャリアの製造方法及びワークキャリアの研磨用拡幅部材を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のワークキャリアの製造方法は開口部が形成されるキャリア基板を研磨することで厚さを調整するワークキャリアの製造方法であって、前記キャリア基板に開口部を穿孔する工程と、前記開口部の周囲に残された前記キャリア基板の残置領域の中で、相対的に幅が狭くなる狭隘箇所の前記開口部の内周面側に拡幅部材を設ける工程と、前記狭隘箇所に対峙する位置の前記開口部の内周面に前記拡幅部材が密着した状態で前記キャリア基板の研磨を行う工程とを備えたことを特徴とする。
ここで、前記開口部は、ワーク保持孔及び研磨剤供給孔の少なくとも一方であるとすることができる。また、前記拡幅部材は、前記開口部の内周面に沿って周回するように形成されている構成とすることができる。他方、前記拡幅部材は、前記狭隘箇所に対峙する位置を中心に部分的に設けられている構成とすることもできる。
さらに、前記拡幅部材の外周面には、前記開口部の内周面に形成された凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部が形成されている構成とすることができる。
そして、ワークキャリアの研磨用拡幅部材の発明は、開口部が形成されたキャリア基板の内周面に沿って設置されるワークキャリアの研磨用拡幅部材であって、前記開口部の内周面に沿った外周面に形成されることを特徴とする。
ここで、前記開口部の内周面の凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部が前記外周面に形成されている構成とすることもできる。
このように構成された本発明のワークキャリアの製造方法は、キャリア基板の研磨工程に移行する前に、ワーク保持孔や研磨剤供給孔などの開口部の周囲に残されたキャリア基板の残置領域の中で、相対的に幅が狭くなる狭隘箇所の開口部の内周面側に、拡幅部材を設ける。
このため、キャリア基板の狭隘箇所が拡幅部材によって補強された状態になり、狭隘箇所が過度に研磨されることが防止されて、ワークキャリア面内の厚さを高い精度で均一にすることができる。
この拡幅部材は、狭隘箇所に対峙する位置だけでなく、開口部の内周面に沿って周回するように形成することができる。また、拡幅部材を、狭隘箇所に対峙する位置を中心に部分的に設けることもできる。
さらに、拡幅部材の外周面にワーク保持孔などの開口部の内周面に形成された凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部が形成されていれば、研磨工程の際に、拡幅部材が狭隘箇所に対峙する位置からずれることを防ぐことができる。
また、ワークキャリアの研磨用拡幅部材の発明では、キャリア基板の開口部の内周面に沿った外周面に形成するだけで、容易にキャリア基板の狭隘箇所を補強することができる。さらに、ワークの研磨加工中の損傷を防ぐために取り付けられる樹脂インサート部の脱落防止用の凹凸に嵌合可能な凸部又は凹部を設けることで、キャリア基板に対して相対的に回転するのを防ぐことができる。
本実施の形態のワークキャリアの製造方法の工程を説明するフローチャートである。 ワークキャリアの構成を説明する平面図である。 リング拡幅材が装着されたワークキャリアの構成を説明する平面図である。 ワークキャリアの場所による厚みの違いを、リング拡幅材の有無で比較した結果を示した図である。 実施例1のリング拡幅材が装着されたワークキャリアの一例を説明する平面図である。 実施例1のリング拡幅材が装着されたワークキャリアの別の例を説明する平面図である。 実施例2のワークキャリアの構成を説明する平面図である。 実施例2の嵌合拡幅材が装着されたワークキャリアの構成を説明する平面図である。 実施例3の偏心リング材が装着されたワークキャリアの構成を説明する平面図である。 実施例4の三日月材が装着されたワークキャリアの構成を説明する平面図である。 実施例4の半月材が装着されたワークキャリアの構成を説明する平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態のワークキャリア10の製造方法の工程を説明するフローチャートである。また、図2Aは、ワークキャリア10の構成を説明する平面図である。
ワークキャリア10は、薄板状のワークの両面又は片面を研磨加工する平面研磨装置に装着して使用される。例えばワークの両面を研磨加工する平面研磨装置は、定盤である上定盤及び下定盤と、この上定盤及び下定盤の中心部に配置されたサンギアと、上定盤及び下定盤の外周側に配置されたインターナルギアとを備えている。上定盤、下定盤、サンギア及びインターナルギアは、それぞれ回転自在となっている。
そして、図2Aに示すようなワークキャリア10は、平面研磨装置の上定盤と下定盤との間に配置される。
ワークキャリア10は、キャリア基板1によって円板状の本体が形成される。このキャリア基板1には、例えば円形のワーク保持孔2、研磨剤供給孔12、研磨剤排出孔などの開口部が穿孔される。なお、図示していないが、必要に応じてワーク保持孔2の内周面21に沿って樹脂インサート部が設けられる。
このワークキャリア10には、外縁となる外形部11にサンギア及びインターナルギアに噛合する歯部が設けられており、サンギア及びインターナルギアの回転により自転及び公転する。そして、ワークキャリア10が自転及び公転することで、ワークキャリア10のワーク保持孔2内に配置されたワークの両面が、上定盤と下定盤により研磨されることになる。
キャリア基板1は、金属板や樹脂板やセラミックスなどから円板状に切り出される。金属板としては、ステンレス鋼(SUS)、高炭素クロム軸受鋼、炭素工具鋼(SK鋼)、高速度工具鋼、合金工具鋼、高張力鋼、チタンなどが使用できる。また、樹脂板としては、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、エポキシ(EP)などが使用できる。
次に、本実施の形態のワークキャリア10の製造方法について、図1を参照しながら説明する。
まずステップS1では、キャリア基板1に対して、円形のワーク保持孔2、研磨剤供給孔12などを切断加工によって設ける(穿孔工程)。この切断加工には、例えばレーザー切断加工機が使用できる。なお、切断加工は、ウォータージェット加工、ワイヤー加工などによって行うこともできる。
続いて、ステップS2(拡幅部材配置工程)では、穿孔されたワーク保持孔2及び研磨剤供給孔12の少なくとも一方の内側に、拡幅部材となるリング拡幅材3を配置する。ここでは、図2Bに示すように、ワーク保持孔2の内側にリング拡幅材3を配置する例を示す。ここで、図2Aを参照しながら、ワーク保持孔2の周囲に残されたキャリア基板1の残置領域について説明する。
例えば残置領域である残置箇所Aは、ワークキャリア10の外形部11にワーク保持孔2が近接した幅が狭い狭隘箇所である。この残置箇所Aは、他の残置箇所B-Gと比べて相対的に幅が狭くなる箇所である。
そこで、残置箇所Aのような狭隘箇所を補強するために、少なくともそこに対峙する位置にリング拡幅材3を配置する。このリング拡幅材3は、キャリア基板1と同様の材料によって環状に形成される。すなわちリング拡幅材3は、ワーク保持孔2の内周面21より僅かに小さい直径の円形の外周面31が形成されるとともに、内部が外周面31と同心の円形に開口された等幅のリング状に形成される。なお、リング拡幅材3の材質は、キャリア基板1の厚みやばらつきの程度等によって、適宜、キャリア基板1とは異なる材質を選択してもよい。
リング拡幅材3は、外周面31がワーク保持孔2の内周面21に密着した状態に装着される。この結果、狭隘箇所となる残置箇所Aの対峙する位置には、リング拡幅材3が設けられて補強された状態になる。ここで、リング拡幅材3は、等幅であるため、残置箇所Aに対峙する位置だけでなく、研磨剤供給孔12と近接した狭隘箇所を含めたワーク保持孔2の周囲すべて(全周)が、補強されることになる。
そして、ステップS3(研磨工程)では、キャリア基板1の厚さや平坦度、平行度を調整するラッピング加工やポリッシング加工が行われる。この研磨工程では、ラッピング加工のみ、ポリッシング加工のみ、又はその両方が必要に応じて選択される。また、ラッピング加工及びポリッシング加工は、ワーク保持孔2にリング拡幅材3が装着されたままの状態で行われる。
研磨工程で使用したリング拡幅材3は、研磨工程後に撤去される(ステップS4(拡幅部材撤去工程))。リング拡幅材3が撤去されたワーク保持孔2の内周面21には、必要に応じて樹脂インサート部が環状に設けられる。
次に、本実施の形態のワークキャリア10の製造方法の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態のワークキャリア10の製造方法では、キャリア基板1の研磨工程(ステップS3)に移行する前に、ワーク保持孔2の内周面21に外周面31が密着するようにリング拡幅材3を装着する。
ここで、図3を参照しながら、研磨工程後のワークキャリア10の場所(残置箇所A-G(図2A参照))による厚みの違いについて、リング拡幅材3の有無で比較した結果について説明する。
まず、拡幅部材をワーク保持孔2に装着しない従来の方法でラッピング加工及びポリッシング加工を行った場合(図3の「なし」のケース)は、最も狭隘箇所となる残置箇所Aの厚みが極端に薄くなっている。また、残置箇所E,F,Gなどのワーク保持孔2に近い箇所でも、キャリア基板1の厚さが比較的に薄くなっている。これは、残置箇所Aの幅が狭いため、強度が弱く、加工時の応力が集中しやすいためと考えられる。
これに対して、ワーク保持孔2にリング拡幅材3を装着した場合(図3の「あり」のケース)は、残置箇所Aの厚みが他と比べて極端に薄くなっていない。また、残置箇所E,F,Gにおいても、キャリア基板1の厚さが相対的に厚い残置箇所B,C,Dに近づいている。
この結果を、厚さの「ばらつき」で説明すると、リング拡幅材3が「なし」のケースでは、厚さのばらつきが2.0μm程度になってしまうのに対して、リング拡幅材3が装着された「あり」のケースでは、厚さのばらつきが0.8μm程度と大きく改善された。
すなわち、ワーク保持孔2の周囲に残されたキャリア基板1の残置領域の中で、相対的に幅が狭くなる狭隘箇所(残置箇所Aなど)のワーク保持孔2の内周面21側を、リング拡幅材3によって補強することで、狭隘箇所が過度に研磨されることが防止されて、ワークキャリア10面内の厚さを高い精度で均一にすることができるようになる。
このリング拡幅材3による補強は、狭隘箇所である残置箇所Aに対峙する位置だけでなく、ワーク保持孔2の内周面21に沿って周回するように形成されているので、ワーク保持孔2の周囲全体において、他の箇所より過度に研磨されることを防止することができる。
以下、前記実施の形態で説明したワークキャリア10とは別の形態の実施例1について、図4A,図4Bを参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を用いて説明する。
前記実施の形態では、ワーク保持孔2が一つだけ穿孔されたワークキャリア10について説明したが、本実施例1では、4つのワーク保持孔2A,・・・が設けられたワークキャリア10Aについて、図4Aを参照しながら説明する。
ワークキャリア10Aは、金属製のキャリア基板1Aによって円板状の本体が形成される。このキャリア基板1Aには、4つの円形のワーク保持孔2A,・・・と研磨剤供給孔12A,・・・などが穿孔される。
このように複数のワーク保持孔2A,・・・や研磨剤供給孔12A,・・・が穿孔されると、ワークキャリア10Aの外形部11Aにワーク保持孔2Aが近接した箇所だけでなく、ワーク保持孔2A,2Aが隣接した箇所やワーク保持孔2Aと研磨剤供給孔12Aが隣接した箇所でも、幅が狭い狭隘箇所となる場合がある。
そこで、複数発生する狭隘箇所を補強するために、拡幅部材となるリング拡幅材3Aをそれぞれのワーク保持孔2Aに配置する。また、図示していないが、研磨剤供給孔12Aにも拡幅部材となるリング拡幅材を配置することができる。
続いて図4Bを参照しながら、多数のワーク保持孔2B,・・・が設けられたワークキャリア10Bについて説明する。
このワークキャリア10Bは、金属製のキャリア基板1Bによって円板状の本体が形成される。このキャリア基板1Bには、多数の円形のワーク保持孔2B,・・・と研磨剤供給孔12Bとが穿孔される。
このように多数のワーク保持孔2B,・・・が穿孔された場合も、ワークキャリア10Bの外形部11Bにワーク保持孔2Bが近接した箇所だけでなく、複数のワーク保持孔2B,・・・が隣接した箇所でも、幅が狭い狭隘箇所となる場合がある。
そこで、多数発生する狭隘箇所を補強するために、拡幅部材となるリング拡幅材3Bをそれぞれのワーク保持孔2Bに配置する。
このようにキャリア基板1A,1Bに複数の狭隘箇所が発生する場合も、ワーク保持孔2A,2Bにリング拡幅材3A,3Bを装着して補強することで、狭隘箇所が過度に研磨されることが防止されて、ワークキャリア10A,10B面内の厚さを高い精度で均一にすることができる。
なお、実施例1のこの他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるため説明を省略する。
以下、前記実施の形態及び実施例1で説明したワークキャリア10,10A,10Bとは別の形態の実施例2について、図5A,図5Bを参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を用いて説明する。
本実施例2では、ワーク保持孔5の内周面51に、樹脂インサート部との一体性を高めるために、凹部52や凸部が設けられるワークキャリア40について説明する。
図5Aに示すように、ワークキャリア40は、金属製のキャリア基板4によって円板状の本体が形成される。このキャリア基板4には、円形のワーク保持孔5と研磨剤供給孔42,・・・などが穿孔される。このワーク保持孔5は、キャリア基板4の外形部41に近接して設けられる。
ここで、ワーク保持孔5の内周面51に沿って設けられる樹脂インサート部は、金属板であるキャリア基板4とは材質が異なる合成樹脂材によって成形される。合成樹脂材には、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリカーボネート(PC)、エポキシ(EP)などの樹脂や、ガラスエポキシ、布ベークなどの繊維強化プラスチックなどが使用される。また、射出成型によって樹脂インサート部を設ける場合には、熱可塑性樹脂が使用される。さらに、熱圧着によって樹脂インサート部を設ける場合には、熱硬化性樹脂が使用される。
そして、キャリア基板4とは材質が異なる樹脂インサート部の脱落や抜けを防ぐために、例えばワーク保持孔5の内周面51に、周方向に間隔を置いて断続的に複数の凹部52,・・・が設けられる。なお、樹脂インサート部との一体性を高めるための凹部又は凸部は、周方向に凹凸が連続して形成される形態であってもよい。また、凹部又は凸部が、平面視台形状(楔状)に形成されていてもよい。
そして、このワークキャリア40においても、研磨工程に入る前に、図5Bに示すように、狭隘箇所を補強するための拡幅部材としての嵌合拡幅材6を配置する。この嵌合拡幅材6は、例えばキャリア基板4と同様の金属板によって環状に形成される。さらに、嵌合拡幅材6の外周面61には、周方向に間隔を置いて複数の凸部62,・・・が設けられる。
この嵌合拡幅材6の凸部62,・・・は、ワーク保持孔5の凹部52,・・・と嵌合する位置及び形状で形成される。そして、嵌合拡幅材6は、外周面61がワーク保持孔5の内周面51に密着した状態で装着される。
嵌合拡幅材6の外周面61をワーク保持孔5の内周面51に密着させて、ワーク保持孔5の凹部52,・・・に嵌合拡幅材6の凸部62,・・・を嵌合させると、嵌合拡幅材6の周方向の移動(回転)が規制されることになる。すなわち、研磨加工中においても、キャリア基板4に対して嵌合拡幅材6が相対的に回転するのを防ぐことができる。
なお、実施例2のこの他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるため説明を省略する。
以下、前記実施例2で説明したワークキャリア40とは別の形態の実施例3について、図6を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1,2で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を用いて説明する。
本実施例3のワークキャリア40Aは、金属製のキャリア基板4Aによって円板状の本体が形成される。このキャリア基板4Aには、円形のワーク保持孔5Aと研磨剤供給孔42A,・・・などが穿孔される。このワーク保持孔5Aは、キャリア基板4Aの外形部41Aに近接して設けられる。また、ワーク保持孔5Aと研磨剤供給孔42Aとも近接している。
本実施例3のワーク保持孔5Aに装着される拡幅部材としての偏心リング材7は、キャリア基板4Aと同様の金属板によって環状に形成される。しかしながら前記実施例2で説明した等幅の環状の嵌合拡幅材6とは異なり、偏心リング材7は、周方向に幅が異なる(変化する)構成となっている。
すなわち偏心リング材7は、外周面71を形成する円形の中心と異なる位置に、偏心開口73となる円形の中心が位置している。この図6に示した例では、外形部41Aに近接した狭隘箇所に対峙する位置では偏心リング材7の幅が広くなり、研磨剤供給孔42A側では幅が狭くなっている。
さらに、偏心リング材7の外周面71には、ワーク保持孔5Aの凹部52,・・・と嵌合する位置及び形状で、凸部72,・・・が形成される。偏心リング材7の外周面71をワーク保持孔5Aの内周面51に密着させて、ワーク保持孔5Aの凹部52,・・・に偏心リング材7の凸部72,・・・を嵌合させると、偏心リング材7の周方向の移動が規制されることになる。
このように構成された実施例3のワークキャリア40Aの製造方法及び偏心リング材7であれば、偏心リング材7の外周面71の凸部72,・・・がワーク保持孔5Aの内周面51に形成された凹部52,・・・に嵌合している。このため、研磨工程の際に、偏心リング材7の最も幅のある箇所が、キャリア基板4Aの最も幅が狭い外形部41Aに近接した狭隘箇所に対峙する位置からずれるのを防ぐことができる。
なお、実施例3のこの他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるため説明を省略する。
以下、前記実施例3で説明したワークキャリア40Aとは別の形態の実施例4について、図7,8を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1-3で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を用いて説明する。
前記実施例3では、ワーク保持孔5Aの周方向に幅が変化する偏心リング材7について説明したが、本実施例4では、狭隘箇所に対峙する位置を中心に部分的に設けられる拡幅部材としての三日月材8について説明する。
図7に示すように、ワークキャリア40Bは、金属製のキャリア基板4Bによって円板状の本体が形成される。このキャリア基板4Bには、円形のワーク保持孔5Bと研磨剤供給孔42B,・・・などが穿孔される。このワーク保持孔5Bは、キャリア基板4Bの外形部41Bに近接して設けられる。
そして、三日月材8は、外形部41Bに近接した狭隘箇所に対峙する位置に設けられる。この三日月材8の平面視円弧状の外周面81には、ワーク保持孔5Bの2つの凹部52,52と嵌合する位置及び形状で、凸部82,82が形成される。
三日月材8の外周面81をワーク保持孔5Bの内周面51に密着させて、ワーク保持孔5Bの凹部52,52に三日月材8の凸部82,82を嵌合させると、三日月材8の周方向の移動が規制されることになる。すなわち、三日月材8は、周方向に周回するように連続していないが、これらの嵌合によって研磨加工中においてもキャリア基板4Bに対して三日月材8が相対的に回転する(ずれる)のを防ぐことができる。
一方、図8に示したワークキャリア40Cは、金属製のキャリア基板4Cによって円板状の本体が形成される。このキャリア基板4Cには、円形のワーク保持孔5Cと研磨剤供給孔42C,・・・などが穿孔される。このワーク保持孔5Cは、キャリア基板4Cの外形部41Cに近接して設けられる。また、一部の研磨剤供給孔42C,42Cが、ワーク保持孔5Cに近接した位置に設けられている。
そして、拡幅部材としての半月材9は、外形部41Cに近接した狭隘箇所に対峙する位置を中心に、両側に近接した研磨剤供給孔42C,42Cの位置まで設けられる。この半月材9の平面視半円状の外周面91には、ワーク保持孔5Cの凹部52,・・・と嵌合する位置及び形状で、凸部92,・・・が形成される。
このように、拡幅部材となる三日月材8又は半月材9を、狭隘箇所に対峙する位置を中心に部分的に設けた場合は、拡幅部材の使用量を削減することができる。また、研磨加工中の余分な抵抗を減らすこともできる。
なお、実施例4のこの他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば前記実施の形態及び実施例では、ワーク保持孔2,2A,2B,5,5A-5Cが円形の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば長方形(正方形を含む)のワーク保持孔を有するワークキャリアに対しても本発明を適用することができる。
また、前記実施の形態及び実施例では、ワーク保持孔2,2A,2B,5,5A-5Cの一部が開口(露出)される拡幅部材について説明したが、これに限定されるものではなく、ワーク保持孔のすべてを埋める(例えば、ワーク保持孔と同じ大きさの円板状)の拡幅部材であってもよい。
また、前記実施の形態及び実施例では、拡幅部材(リング拡幅材3,3A,3B、嵌合拡幅材6、偏心リング材7、三日月材8、半月材9)をワーク保持孔2に配置した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、研磨剤供給孔12,12A,12B,42,42A-42Cにも拡幅部材を配置してもよい。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、穿孔されたワーク保持孔に拡幅部材を配置する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、キャリア基板が樹脂板の場合、以下のような工程によるワークキャリアの製造方法とすることもできる。
まず、最終的にキャリア基板に形成される開口部の内周面位置に対して、キャリア基板の残置領域の幅が相対的に狭くなる狭隘箇所が発生しないように拡幅部を残した第1穿孔を行う工程を実施する。要するに、ワーク保持孔などの最終的な開口部よりも小さい穴を穿孔し、その穴と開口部の内周面となる位置とに挟まれた範囲を拡幅部とする。この拡幅部は、上述したリング拡幅部3、偏心リング材7、三日月材8、半月材9などと同様な形状にすることができる。また、円板状の拡幅部であってもよい。
続いて、このような拡幅部が残っている状態で、キャリア基板の研磨を行う工程を実施する。そして、最後に拡幅部を除去する第2穿孔を行う工程を実施して、ワーク保持孔、研磨剤供給孔などの最終的な開口部を完成させる。
このようなワークキャリアの製造方法であっても、キャリア基板の狭隘箇所となる部分が拡幅部によって補強された状態で研磨工程が実施されるので、最終的には狭隘箇所となる部分が過度に研磨されることが防止されて、ワークキャリア面内の厚さを高い精度で均一にすることができる。
10,10A,10B ワークキャリア
1,1A,1B キャリア基板
12 研磨剤供給孔(開口部)
2,2A,2B ワーク保持孔(開口部)
21 内周面
3,3A,3B リング拡幅材(拡幅部材)
31 外周面
40,40A-40C ワークキャリア
4,4A-4C キャリア基板
42 研磨剤供給孔(開口部)
5,5A-5C ワーク保持孔(開口部)
51 内周面
52 凹部
6 嵌合拡幅材(拡幅部材)
61 外周面
62 凸部
7 偏心リング材(拡幅部材)
71 外周面
72 凸部
8 三日月材(拡幅部材)
81 外周面
82 凸部
9 半月材(拡幅部材)
91 外周面
92 凸部
A-G 残置箇所(残置領域)

Claims (7)

  1. 開口部が形成されるキャリア基板を研磨することで厚さを調整するワークキャリアの製造方法であって、
    前記キャリア基板に開口部を穿孔する工程と、
    前記開口部の周囲に残された前記キャリア基板の残置領域の中で、相対的に幅が狭くなる狭隘箇所の前記開口部の内周面側に拡幅部材を装着する工程と、
    前記狭隘箇所に対峙する位置の前記開口部の内周面に前記拡幅部材が密着した状態で前記キャリア基板の研磨を行う工程と
    研磨工程後に前記拡幅部材を撤去する工程とを備えたことを特徴とするワークキャリアの製造方法。
  2. 前記開口部は、ワーク保持孔及び研磨剤供給孔の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載のワークキャリアの製造方法。
  3. 前記拡幅部材は、前記開口部の内周面に沿って周回するようにリング状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のワークキャリアの製造方法。
  4. 前記拡幅部材は、前記狭隘箇所に対峙する位置を中心に部分的に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のワークキャリアの製造方法。
  5. 前記拡幅部材の外周面には、前記開口部の内周面に形成された凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のワークキャリアの製造方法。
  6. ワークキャリアの製造時に、開口部が形成されたキャリア基板の内周面に沿って設置されるとともに、研磨工程後に撤去されるワークキャリアの研磨用拡幅部材であって、
    前記開口部の周囲に残された前記キャリア基板の残置領域の中で、相対的に幅が狭くなる狭隘箇所に対峙する位置の前記開口部の内周面に密着するように装着されるものであるとともに、
    前記開口部の内周面に沿った外周面となるように形成されることを特徴とするワークキャリアの研磨用拡幅部材。
  7. 前記開口部の内周面の凹部又は凸部に嵌合する凸部又は凹部が前記外周面に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のワークキャリアの研磨用拡幅部材。
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