JP7086349B2 - 車両駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両駆動装置に関し、特に、モータを使用して車両を駆動する車両駆動装置に関する。
近年、世界各国において車両の排出ガス規制が強化され、車両の燃費、走行距離当たりの二酸化炭素排出量等に対する要求が厳しくなっている。また、内燃機関で走行する車両の市街地への進入を規制している都市も存在する。これらの要求を満足するため、内燃機関及び電動機を備えたハイブリッド駆動の車両や、電動機のみによって駆動される電気自動車が開発され、広く普及している。
特許第5280961号公報(特許文献1)には、車両の駆動制御装置が記載されている。この駆動制御装置においては、車両の後輪側に駆動装置が設けられており、この駆動装置に備えられた2つの電動機が、車両の後輪を夫々駆動する。また、この駆動装置とは別に、内燃機関と電動機が直列に接続された駆動ユニットが車両の前部に設けられている。駆動ユニットの動力はトランスミッション及び主駆動軸を介して前輪に伝達され、駆動装置の動力は車両の後輪に伝達される。また、この駆動制御装置において、車両の発進時には、駆動装置の2つの電動機が駆動され、この駆動力が車両の後輪に夫々伝達される。さらに、車両の加速時には駆動ユニットも駆動力を発生し、駆動ユニット、及び駆動装置の2つの電動機による四輪駆動となる。このように、特許文献1記載の駆動制御装置においては、主に車両の後輪用に夫々設けられた2つの電動機が駆動力を発生している。
特許第5280961号
電動機による車両の駆動は、走行中に二酸化炭素を排出しないため、年々強化される排出ガス規制をクリアするためには有利である。また、ハイブリッド駆動装置においても、走行中の二酸化炭素排出量を低減するため、特許文献1に記載されている車両のように、主として電動機による駆動力を利用する車両が増加している。このように、車両を駆動するための十分な動力を電動機によって得るためには、車両に大出力の電動機を搭載し、これに大電力を供給する必要がある。
ここで、大出力の電動機に低電圧で大きな電力を供給する場合には、電動機に電力を供給するための導電体に極めて大きな電流を流す必要がある。このため、大電流を電動機に供給するためには、導電体の導体断面積を大きくする必要があり、導電体の重量が大きくなると共に、コストが増加するという問題がある。一方、電動機に高電圧で大きな電力を供給する場合には、電力を供給する導電体に流れる電流値を低く抑えることができる。しかしながら、導電体に高電圧を印加する場合には、感電に対する十分な安全性を確保するために、導電体を絶縁材によって覆って十分な絶縁耐圧を確保しておく必要がある。このため、電動機に高電圧で大きな電力を供給する場合には、十分な絶縁耐圧を確保するための大量の絶縁材が必要となり、重量や、コストの増加という問題が発生する。
従って、本発明は、車両に搭載されたモータを比較的高い電圧で駆動する場合にも、絶縁材による重量や、コストの増加を抑制することができる車両駆動装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、モータを使用して車両を駆動する車両駆動装置であって、車両の前輪に設けられ、前輪を駆動するインホイールモータと、このインホイールモータを駆動するための電気エネルギーを蓄積するバッテリと、このバッテリと直列に接続され、インホイールモータを駆動するための電気エネルギーを蓄積するキャパシタと、バッテリ及びキャパシタに電気的に接続され、コンバータケースに収容されたDC/DCコンバータと、を有し、インホイールモータは、直列に接続されたバッテリ及びキャパシタから供給された電力によって駆動され、インホイールモータ、コンバータケース、及びキャパシタは、車両の前側から、インホイールモータ、コンバータケース、キャパシタの順に配置され、キャパシタとインホイールモータとを電気的に接続するように構成された導電体は、その少なくとも一部が、コンバータケースの内部に挿通されていることを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、バッテリ及びキャパシタが直列に接続され、これらから供給される電力によってインホイールモータが駆動されるので、バッテリ単体で駆動した場合よりもインホイールモータの駆動電流を低く抑えることができる。この結果、インホイールモータの駆動電流を供給する導電体の導体断面積を、比較的小さく抑えることができる。さらに、上記のように構成された本発明によれば、キャパシタからインホイールモータに電力を供給する電力供給用の導電体が、キャパシタよりも前側に配置されたコンバータケースの内部を通っている。このため、キャパシタからインホイールモータに電力を供給する導電体の一部は、コンバータケースによって保護されるため、絶縁材を簡素に構成することができる。これにより、高電圧を伝送する導電体の絶縁材による重量及びコストの増加を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、キャパシタから出力された直流電圧を交流電圧に変換してインホイールモータに出力するインバータを有し、キャパシタからインホイールモータに電力を供給すべく、コンバータケースの内部を通った導電体は、インバータに接続される。
このように構成された本発明によれば、キャパシタから延び、コンバータケースの内部を通った導電体はインバータに接続され、キャパシタから出力された直流電圧が交流電圧に変換されるので、キャパシタに蓄積された電気エネルギーによって交流モータを駆動することができる。
本発明において、好ましくは、バッテリは、DC/DCコンバータを介してキャパシタに電気的に接続され、DC/DCコンバータは、バッテリの出力電圧を昇圧してキャパシタに供給する。
このように構成された本発明によれば、DC/DCコンバータがバッテリの出力電圧を昇圧してキャパシタに供給するので、バッテリとキャパシタの動作電圧が異なっていてもバッテリに蓄積された電気エネルギーをキャパシタに充電することができる。この結果、バッテリ及びキャパシタに蓄積されている電気エネルギーを効率良く活用することができる。
本発明において、好ましくは、コンバータケースは、車両の下部、幅方向中央に設けられたトンネル部の中に配置されている。
このように構成された本発明によれば、コンバータケースが車両のトンネル部の中に配置されているので、車両内のスペースを有効に活用することができる。
本発明において、好ましくは、インバータは、車両の下部、幅方向中央に設けられたトンネル部の中に配置されている。
このように構成された本発明によれば、前輪各輪に設けられたインホイールモータに電力を出力するインバータが、車両の幅方向中央のトンネル部の中に配置されているので、各インホイールモータに電力を供給する導電体の長さを短縮することができる。
本発明において、好ましくは、バッテリは、車両の下部、幅方向中央に設けられたトンネル部の中に配置されている。
このように構成された本発明によれば、車両の下部、幅方向中央に設けられたトンネル部の中に配置されていることにより、バッテリが保護され、車両が前方、後方又は側面から衝突した何れの場合にもバッテリを損傷されにくくすることができる。
本発明の車両駆動装置によれば、車両に搭載されたモータを比較的高い電圧で駆動しながら、絶縁材による重量や、コストの増加を抑制することができる。
本発明の実施形態による車両駆動装置を搭載した車両のレイアウト図である。 本発明の実施形態による車両駆動装置の電源構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態による車両駆動装置において、キャパシタに電力が回生された場合における電圧の変化の一例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態による車両駆動装置に備えられた各モータの出力と車速の関係を示す図である。 本発明の実施形態による車両駆動装置に備えられた副駆動モータの構造を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態による車両駆動装置の各構成要素を取り出して示した側面図である。 本発明の実施形態による車両駆動装置の各構成要素を取り出して示した上面図である。 図6におけるVIII-VIII線に沿って切断した断面図である。 本発明の実施形態による車両駆動装置におけるキャパシタ、コンバータケース、及びインバータを取り出して示した斜視図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態による車両駆動装置を搭載した車両のレイアウト図である。
図1に示すように、本発明の実施形態による車両駆動装置10を搭載した車両1は、運転席よりも前方の、車両の前部に内燃機関であるエンジン12が搭載され、主駆動輪である左右1対の後輪2aを駆動する所謂FR(Front engine, Rear drive)車である。また、後述するように、後輪2aは主駆動モータによっても駆動され、副駆動輪である左右1対の前輪2bは、インホイールモータである副駆動モータによって駆動される。
即ち、車両1に搭載された車両駆動装置10は、後輪2aを駆動するエンジン12と、後輪2aに駆動力を伝達する動力伝達機構14と、後輪2aを駆動する主駆動モータ16と、前輪2bを駆動する副駆動モータ20と、制御器である制御装置24と、を有する。さらに、車両1の後部には、エンジン12に供給する燃料を保持しておくための燃料タンク12aが配置されている。
また、車両1に搭載された本発明の実施形態による車両駆動装置10は、バッテリ18と、キャパシタ22と、外部電源17からバッテリ18に充電するためのプラグイン充電器19と、外部電源17に接続するための給電口23と、を有する。さらに、本実施形態の車両駆動装置10は、直流電圧を交流電圧に変換して主駆動モータ16を駆動するインバータ16aと、直流電圧を交流電圧に変換して副駆動モータ20を駆動するインバータ20aと、を有する。
エンジン12は、車両1の主駆動輪である後輪2aに対する駆動力を発生するための内燃機関である。本実施形態においては、エンジン12として直列4気筒エンジンが採用されており、車両1の前部に配置されたエンジン12が動力伝達機構14を介して後輪2aを駆動するようになっている。
動力伝達機構14は、エンジン12及び主駆動モータ16が発生した駆動力を主駆動輪である後輪2aに伝達するように構成されている。図1に示すように、動力伝達機構14は、エンジン12及び主駆動モータ16に接続された動力伝達軸であるプロペラシャフト14a、及び変速機であるトランスミッション14bを備えている。
主駆動モータ16は、主駆動輪に対する駆動力を発生するための電動機であって、車両1の車体上に設けられ、エンジン12の後ろ側に、エンジン12に隣接して配置されており、車体側モータとして機能する。また、主駆動モータ16に隣接してインバータ16aが配置されており、このインバータ16aにより、バッテリ18の直流電圧が交流電圧に変換されて主駆動モータ16に供給される。さらに、図1に示すように、主駆動モータ16はエンジン12と直列に接続されており、主駆動モータ16が発生した駆動力も動力伝達機構14を介して後輪2aに伝達される。或いは、主駆動モータ16を動力伝達機構14の途中に接続し、動力伝達機構14の一部を介して駆動力が後輪2aに伝達されるように本発明を構成することもできる。また、本実施形態においては、主駆動モータ16として、48Vで駆動される25kWの永久磁石電動機(永久磁石同期電動機)が採用されている。
バッテリ18は、主駆動モータ16及び副駆動モータを作動させる電気エネルギーを蓄積するための蓄電器である。さらに、本実施形態においては、バッテリ18として、48V、3.5kWhのリチウムイオンバッテリ(LIB)が使用されている。
プラグイン充電器19は、充電スタンド等の外部電源17から給電口23を介して供給された電力を変換して充電するようにバッテリ18に電気的に接続されている。プラグイン充電器19は、供給された電力を整流して直流に変換すると共に、搭載しているバッテリ18の基準電圧に応じて、所定の電圧に降圧してバッテリ18に充電を行う。
次に、図1に示すように、副駆動モータ20は、副駆動輪である前輪2bに対する駆動力を発生するように、車両1のバネ下に、前輪2b各輪に設けられている。また、副駆動モータ20はインホイールモータであり、前輪2b各輪のホイール内に夫々収容されている。また、キャパシタ22の直流電圧は、トンネル部15内に配置されたインバータ20a(図1)により交流電圧に変換されて、各副駆動モータ20に供給される。さらに、本実施形態においては、副駆動モータ20には減速機構である減速機が設けられておらず、副駆動モータ20の駆動力は前輪2bに直接伝えられ、車輪が直接駆動される。また、本実施形態においては、各副駆動モータ20として、17kWの誘導電動機が夫々採用されている。
キャパシタ22は、副駆動モータ20によって回生された電気エネルギーを蓄積するように設けられている。後述するように、キャパシタ22は車両1後部のプラグイン充電器19と概ね対称の位置に配置されると共に、車両1の前輪2b各輪に設けられた副駆動モータ20に電力を供給する。直列に接続されたバッテリ18及びキャパシタ22に蓄積された電気エネルギーにより駆動される副駆動モータ20は、主駆動モータ16よりも高い電圧で駆動される。このため、同一の動力を生成するために副駆動モータ20に供給される駆動電流は、主駆動モータ16に供給される駆動電流よりも小さくなる。
図1に示すように、制御装置24は、エンジン12、主駆動モータ16、及び副駆動モータ20を制御して、電動機走行モード及び内燃機関走行モードを実行するように構成されている。具体的には、制御装置24は、マイクロプロセッサ、メモリ、インタフェイス回路、及びこれらを作動させるプログラム(以上、図示せず)等によって構成することができる。
次に、図2乃至図5を参照して、本発明の実施形態による車両駆動装置10の構成、及び各モータによる車両1の駆動を説明する。
図2は、本発明の実施形態による車両駆動装置10の電源構成を示すブロック図である。図3は、本実施形態の車両駆動装置10において、キャパシタ22に電力が回生された場合における電圧の変化の一例を模式的に示す図である。図4は、本実施形態の車両駆動装置10によって駆動される各モータの出力と車速の関係を示す図である。
図2に示すように、車両駆動装置10に備えられているバッテリ18のプラス側端子とキャパシタ22のマイナス側端子が接続され、これらは電気的に直列に接続されている。また、バッテリ18のプラス側端子にはプラグイン充電器19も接続されており、プラグイン充電器19を外部電源17に接続することにより、バッテリ18への充電が可能になっている。
さらに、主駆動モータ16にはバッテリ18の電力が供給され、副駆動モータ20には直列に接続されたバッテリ18とキャパシタ22から電力が供給される。即ち、主駆動モータ16はバッテリ18の基準出力電圧である約48Vで駆動され、副駆動モータ20はバッテリ18の出力電圧とキャパシタ22の端子間電圧を合算した電圧で駆動されるので、48Vよりも高い最大120Vの電圧で駆動される。このように、キャパシタ22には副駆動モータ20に供給する電気エネルギーが蓄積され、副駆動モータ20は、常にキャパシタ22を介して供給された電力によって駆動される。このように、キャパシタ22の最大の端子間電圧はバッテリ18の端子間電圧よりも高く設定されている。
また、主駆動モータ16にはインバータ16aが取り付けられており、バッテリ18の出力を交流に変換した上で永久磁石電動機である主駆動モータ16が駆動される。同様に、各副駆動モータ20にはインバータ20aが夫々接続されており、バッテリ18及びキャパシタ22の出力を交流に変換した上で誘導電動機である副駆動モータ20が駆動される。
さらに、車両1の減速時等には、主駆動モータ16及び各副駆動モータ20は発電機として機能し、車両1の運動エネルギーを回生して電力を生成する。主駆動モータ16によって回生された電力はバッテリ18に蓄積され、各副駆動モータ20によって回生された電力は主としてキャパシタ22に蓄積される。
また、バッテリ18とキャパシタ22の間には電圧変換器である高圧DC/DCコンバータ26aが接続されており、この高圧DC/DCコンバータ26aはキャパシタ22に蓄積された電気エネルギーが不足しているとき(キャパシタ22の端子間電圧が低下したとき)、バッテリ18の電圧を昇圧してキャパシタ22に充電する。一方、各副駆動モータ20によるエネルギーの回生により、キャパシタ22の端子間電圧が所定電圧以上に上昇した場合には、キャパシタ22に蓄積された電荷を降圧してバッテリ18に印加し、バッテリ18の充電を行う。即ち、副駆動モータ20によって回生された電力はキャパシタ22に蓄積された後、蓄積された電荷の一部が、高圧DC/DCコンバータ26aを介してバッテリ18に充電される。
さらに、バッテリ18と車両1の12V電装品25の間には、低圧DC/DCコンバータ26bが接続されている。制御装置24や、車両1に搭載されている電装品25の多くは12Vの電圧で作動するので、バッテリ18に蓄積された電気エネルギーを低圧DC/DCコンバータ26bにより12Vに降圧して、これらの機器に供給する。即ち、バッテリ18からは、主駆動モータ16や、電装品25等の車載機器に電力が供給される。
次に、図3を参照して、キャパシタ22に対する充電及び放電を説明する。
図3に示すように、キャパシタ22の電圧は、バッテリ18によるベース電圧と、キャパシタ22自体の端子間電圧の合計となる。車両1の減速時等には、各副駆動モータ20により電力の回生が行われ、回生された電力はキャパシタ22に充電される。キャパシタ22への充電が行われると比較的急激に端子間電圧が上昇する。充電によりキャパシタ22の電圧が所定電圧以上に上昇すると、高圧DC/DCコンバータ26aによりキャパシタ22の電圧が降圧され、バッテリ18への充電が行われる。図3に示すように、このキャパシタ22からバッテリ18への充電は、キャパシタ22への充電よりも比較的緩やかに行われ、キャパシタ22の電圧は適正電圧まで比較的緩やかに低下される。
即ち、各副駆動モータ20により回生された電力は一時的にキャパシタ22に蓄積され、その後、バッテリ18へ緩やかに充電される。なお、回生が行われる期間によっては、各副駆動モータ20による電力の回生と、キャパシタ22からバッテリ18への充電がオーバーラップして行われる場合もある。
一方、主駆動モータ16によって回生された電力は、バッテリ18に直接充電される。
次に、図4を参照して、本発明の実施形態による車両駆動装置10を搭載した車両における車速と各モータの出力の関係を説明する。図4は、本実施形態の車両駆動装置10を搭載した車両において、車両1の速度と、各速度における各モータの出力の関係を示すグラフである。図4において、主駆動モータ16の出力を破線で示し、1つの副駆動モータ20の出力を一点鎖線で、2つの副駆動モータ20の出力の合計を二点鎖線で、全てのモータの出力の合計を実線で示している。なお、図4は、車両1の速度を横軸とし、各モータの出力を縦軸として示しているが、車両1の速度とモータの回転数には一定の関係が存在するので、横軸をモータ回転数とした場合でも、各モータの出力は図4と同様の曲線を描く。
本実施形態においては主駆動モータ16には永久磁石電動機が採用されているため、図4に破線で示すように、モータ回転数が低い低車速域で主駆動モータ16の出力が大きく、車速が速くなるにつれて出力可能なモータ出力が減少する。即ち、本実施形態において、主駆動モータ16は、約48Vで駆動され、1000rpm程度まで最大トルクである約200Nmのトルクを出力し、約1000rpm以上で回転数の増加と共にトルクが低下する。また、本実施形態において、主駆動モータ16は、最低速域において約20kW程度の連続出力が得られ、最大出力約25kWが得られるように構成されている。
これに対して、副駆動モータ20には誘導電動機が採用されているため、図4に一点鎖線及び二点鎖線で示すように、低車速域では副駆動モータ20の出力は極めて小さく、車速が速くなるにつれて出力が増大し、車速約130km/h付近で最大出力が得られた後、モータ出力は減少する。本実施形態において、副駆動モータ20は、約120Vで駆動され、車速約130km/h付近で1台当たり約17kW、2台合計で約34kWの出力が得られるように構成されている。即ち、本実施形態において、副駆動モータ20は、約600乃至800rpmでトルクカーブがピークをもち、最大トルク約200Nmが得られる。
図4の実線には、これら主駆動モータ16及び2台の副駆動モータ20の出力の合計が示されている。このグラフから明らかなように、本実施形態においては、車速約130km/h付近で最大出力約53kWが得られており、この車速における、この最大出力でWLTP試験において要求される走行条件を満足することができる。なお、図4の実線では、低車速域においても2台の副駆動モータ20の出力値が合算されているが、実際には低車速域では各副駆動モータ20が駆動されることはない。即ち、発進時及び低車速域においては主駆動モータ16のみで車両が駆動され、高車速域で大出力が必要とされたとき(高車速域で車両1を加速させるとき等)のみ2台の副駆動モータ20が出力を発生する。このように、高回転領域で大きな出力を発生することができる誘導電動機(副駆動モータ20)を、高速域のみで使用することにより、車両重量の増加を低く抑えながら必要なとき(所定速度以上での加速時等)に十分な出力を得ることができる。
次に、図5を参照して、本発明の実施形態の車両駆動装置10に採用されている副駆動モータ20の構成を説明する。図5は、副駆動モータ20の構造を模式的に示す断面図である。
図5に示すように、副駆動モータ20は、ステータ28と、このステータの周囲で回転するロータ30から構成されたアウターロータタイプの誘導電動機である。
ステータ28は、概ね円板状のステータベース28aと、このステータベース28aの中心から延びるステータシャフト28bと、このステータシャフト28bの周囲に取り付けられたステータコイル28cと、を有する。また、ステータコイル28cは電気絶縁液室32に収納されており、この中に満たされた電気絶縁液32aに浸漬され、これにより沸騰冷却される。
ロータ30は、ステータ28の周囲を取り囲むように概ね円筒状に構成されており、一端が閉塞された概ね円筒形に構成されたロータ本体30aと、ロータ本体30aの内周壁面に配置されたロータコイル30bと、を有する。ロータコイル30bは、ステータコイル28cが生成する回転磁界により誘導電流が発生するように、ステータコイル28cに対向するように配置されている。また、ロータ30は、ステータ28の周囲で円滑に回転するように、ステータシャフト28bの先端に取り付けられたベアリング34によって支持されている。
ステータベース28aは、車両1の前輪を懸架する懸架機構(図示せず)によって支持されている。一方、ロータ本体30aは、前輪2bのホイール(図示せず)に直接固定されている。ステータコイル28cには、インバータ20aによって交流に変換された交流電流が流され、回転磁界が生成される。この回転磁界によりロータコイル30bに誘導電流が流れ、ロータ本体30aを回転させる駆動力が発生する。このように、各副駆動モータ20により生成された駆動力は、直接、各前輪2bのホイール(図示せず)を回転駆動する。
次に、図6乃至図8を参照して、本発明の実施形態による車両駆動装置に備えられた各構成の配置を詳細に説明する。
図6は、車両駆動装置の各構成要素を取り出して示した側面図である。図7は、車両駆動装置の各構成要素を取り出して示した上面図である。図8は、図6におけるVIII-VIII線に沿って切断した断面図である。図9は、キャパシタ、コンバータケース、及びインバータを取り出して示した斜視図である。
図6に示すように、車両1に搭載された車両駆動装置10は、車両1の前部に配置された原動機であるエンジン12及び主駆動モータ16によって生成された動力を、後輪2aのドライブシャフト14dに伝達するように構成されている。エンジン12及び主駆動モータ16の出力軸は直結され、この出力軸がプロペラシャフト14aに連結されている。このプロペラシャフト14aは車両1の後方へ向けて延び、その後端は、変速機であるトランスミッション14bの入力軸に接続されている。なお、本実施形態においては、トランスミッション14bのハウジング内には、クラッチ及びディファレンシャルギヤ(図示せず)も収容されている。このため、トランスミッション14bの入力軸に入力された動力は、クラッチ、変速ギヤ、ディファレンシャルギヤ(以上、図示せず)を介して出力される。さらに、本実施形態においては、トランスミッション14bは、左右の後輪2aの間に配置され、その出力軸は後輪2aのドライブシャフト14dに接続され、後輪2aを駆動する。
また、エンジン12及び主駆動モータ16の出力軸と、トランスミッション14bの入力軸を接続しているプロペラシャフト14aは、円形断面の筒状に形成されたトルクチューブ14cの中に収容されている。このトルクチューブ14cの車両前方側の端部は、エンジン12及び主駆動モータ16からなる原動機のハウジングに取り付けられている。また、トルクチューブ14cの車両後方側の端部は、トランスミッション14bのハウジングに取り付けられている。このように、トルクチューブ14cの両端を各ハウジングに夫々固定することにより、車両駆動系全体の剛性を高くしている。
さらに、図1及び図8に示すように、プロペラシャフト14a及びそれを収容したトルクチューブ14cは、車両1の下部に設けられたトンネル部15(フロアトンネル)の中に配置されている。このトンネル部15は、車両1の底面の上に、車両1の幅方向中央を前後方向に延びるように設けられている。また、図8に示すように、トンネル部15は、金属板を概ね逆U字形断面に折り曲げ、その両側の下端を車体のフレーム50に固定することにより形成されている。さらに、トンネル部15の底面には、平板状のカバー部材52が、フレーム50に着脱可能に固定されている。このカバー部材52を取り外すことにより、車両1の下側からトンネル部15の内部にアクセスすることが可能になる。
次に、図8に示すように、トンネル部15内には、プロペラシャフト14a及びこれをカバーするトルクチューブ14cが通っており、その下方にはトルクチューブ14cに隣接して、バッテリ18が配置されている。このため、トンネル部15の底面に取り付けられたカバー部材52を取り外すだけで、エンジン12よりも後方で、トンネル部15内に収容されたバッテリ18が露出される。これにより、トルクチューブ14cやプロペラシャフト14aを取り外すことなく、トンネル部15内のバッテリ18にアクセスすることができ、バッテリ18の交換作業を容易に実施することができる。
また、トンネル部15は、車両1の幅方向のほぼ中央、前後方向においても中間部に位置するので、車両1が前方又は後方から衝突した場合や、側方から衝突した場合にも、損傷を受けにくい。さらに、トンネル部15は、折り曲げた金属板を車両1のフレーム50に固定することにより形成されているため、その内部に配置されたバッテリ18はトンネル部15の壁面によって保護され、損傷を受けにくい。また、トンネル部15内のバッテリ18の上方には、走行中に回転するプロペラシャフト14aが通っているが、このプロペラシャフト14aはトルクチューブ14c内に収容されている。このため、走行中の車両が衝突した場合には、回転中のプロペラシャフト14aが変形して湾曲する可能性があるものの、バッテリ18が損傷されるリスクは小さい。即ち、プロペラシャフト14aはトルクチューブ14cの中に収容されているため、回転中のプロペラシャフト14aが湾曲した場合にも、近傍に収容されているバッテリ18に直接当たって損傷するリスクは極めて小さい。
なお、本実施形態において、トランスミッション14bは、所謂トランスアクスル配置である。これにより、エンジン12(及び主駆動モータ16)の直後の位置に外径の大きな変速機の本体が存在しなくなるので、トンネル部15の幅を小さくすることができ、乗員の中央側足元空間を確保して乗員に真正面に正対した左右対称な下半身姿勢をとらせることが可能となる。更に、この乗員の姿勢を確保しつつ主駆動モータ16の外径や、長さを出力に応じた十分な大きさにすることが容易になる。また、本実施形態においてはトランスアクスル配置が採用されているため、これにより生じたトンネル部15前方の空間に向けて、バッテリ18を収容する容積を拡大することができる。これにより、フロアトンネルの幅を大きくして乗員の中央側空間を狭めることなく、バッテリ18容量の確保、拡大が可能になる。
また、図6に示すように、主駆動モータ16のハウジングの上側には、主駆動モータ16用のインバータ16aが配置され、トンネル部15内に収容されている。さらに、トルクチューブ14cの上側(プロペラシャフト14aの上側)のエンジン12の後方には、車両1の前側から順に、副駆動モータ20用のインバータ20a、コンバータケース26、キャパシタ22が夫々配置されている。なお、副駆動モータ20用のインバータ20a、及びコンバータケース26はトンネル部15内に収容されている。なお、コンバータケース26の中には電圧変換器である高圧DC/DCコンバータ26aが収容されており、上述したように、高圧DC/DCコンバータ26aはバッテリ18及びキャパシタ22に電気的に接続されている。
これらのインバータ16a、インバータ20a、コンバータケース26は、トルクチューブ14cの上側に配置されているため、トンネル部15底面のカバー部材52を取り外しただけではアクセスしにくい。しかしながら、各インバータ、及びDC/DCコンバータは耐用年数が比較的長く、交換や修理が必要になることは少ない。このため、メンテンナス性を大きく損なうことなく、トンネル部15内の上方のスペースも有効に活用することができる。
さらに、図1及び図7に示すように、プラグイン充電器19及びキャパシタ22は、車両1の中心線Aに対してほぼ対称に配置され、車両1の前後方向に中心線Aに沿って延びるプロペラシャフト14aの両側に、即ち、プロペラシャフト14aを収容したトンネル部15の両側に夫々配置されている。プラグイン充電器19は、車両1の側面後部に設けられた給電口23とバッテリ18の間に接続されており、給電口23から供給された電力が、プラグイン充電器19を介してバッテリ18に充電される。
また、図6に示すように、コンバータケース26は、バッテリ18の上方に、且つプラグイン充電器19及びキャパシタ22に隣接して配置されている。このため、バッテリ18の電圧を昇圧してキャパシタ22に充電し、又はキャパシタ22の電圧を降圧してバッテリ18に充電する導電線であるハーネスを短縮することができ、ハーネスにおいて発生する電力損失を抑制することができる。
さらに、図6及び図7に示すように、バッテリ18及びキャパシタ22の出力を交流電力に変換して出力する主駆動モータ16用のインバータ16a、及び副駆動モータ20用のインバータ20aは、車両1の前後方向において、エンジン12の後方、コンバータケース26よりも前側に配置されている。即ち、車両1の前側から順に、副駆動モータ20、インバータ16a、インバータ20a、コンバータケース26、キャパシタ22が配置される。これにより、インバータ16aと、これにより電力を供給される主駆動モータ16が近接して配置され、インバータ20aと、これにより電力を供給される前輪2bのインホイールモータである副駆動モータ20が近接して配置される。この結果、それらを接続するハーネスを短縮することができ、ハーネスにおいて発生する電力損失を抑制することができる。
次に、図9を参照して、キャパシタ22とインバータ20aの間の、導電体による接続構造を説明する。
まず、図9に示すように、キャパシタ22の上部側方には、コンバータケース26が、車両1の前後方向に延びるように配置されている。このコンバータケース26内には高圧DC/DCコンバータ26aを構成する回路が収容されている。この高圧DC/DCコンバータ26aの回路は導電線(図9には図示せず)により、バッテリ18のプラス側端子及びキャパシタ22のプラス側端子に夫々接続されている(図2)。
一方、バッテリ18とキャパシタ22は電気的に直列に接続されており、バッテリ18のプラス端子とキャパシタ22のマイナス端子が接続されている(図2)。これにより、キャパシタ22の出力電圧がバッテリ18により嵩上げされ、キャパシタ22のプラス端子はアース電位に対して比較的高電圧(本実施形態においては120V程度)となる。このように、キャパシタ22のプラス端子から延びる導電体であるバスバーには高電圧が作用するため、低圧部分よりも厳重な絶縁が必要になる。
図9に示すように、キャパシタ22のプラス端子から延びる導電体は、キャパシタ22に隣接して配置されたコンバータケース26の内部に挿通されている。キャパシタ22のプラス端子から延び、コンバータケース26内に挿通された導電体であるバスバー27aは、コンバータケース26内を通ってコンバータケース26の前側に隣接して配置されたインバータ20aに接続されている。即ち、キャパシタ22から各副駆動モータ20に電力を供給する電力供給用の導電体は、その一部が、コンバータケース26の内部に通されている。なお、コンバータケース26内のバスバー27aは2つに分岐され、コンバータケース26の前側に隣接して配置された2つのインバータ20aに夫々接続される。
ここで、コンバータケース26の内部を通る電力供給用の導電体であるバスバー27aには高電圧が作用しているが、コンバータケース26によって保護されているため、絶縁耐圧を高めるための厳重な絶縁を省略することができる。このため、高電圧が作用する導電体のうち、コンバータケース26内を通るバスバー27aについては絶縁材を簡素化することができ、重量及びコストの増加を抑制することができる。
同様に、バッテリ18のマイナス端子から延びる導電体は、バッテリ18の上方に配置されたコンバータケース26の内部に挿通されている。バッテリ18のマイナス端子から延び、コンバータケース26内に挿通された導電体であるバスバー27bは、コンバータケース26内を通ってコンバータケース26の前側に隣接して配置されたインバータ20aに接続されている。なお、コンバータケース26内のバスバー27bは2つに分岐され、コンバータケース26の前側に隣接して配置された2つのインバータ20aに夫々接続される。また、バッテリ18のマイナス端子から延び、コンバータケース26の内部を通るバスバー27bはアース電位にある。
さらに、キャパシタ22から電力が供給される2つのインバータ20aは、左右の前輪2b各々に設けられた副駆動モータ20に夫々接続され、各副駆動モータ20に三相の交流電力を供給するように構成されている。図7に示すように、各インバータ20aにおいて直流から交流に変換された三相の交流電力は、各インバータ20aから延びるハーネス21を介して各副駆動モータ20に供給される。これらのハーネス21は、各インバータ20aの前方側の端部から延び、主駆動モータ16用のインバータ16aの両側を通って前輪2b各々に設けられた副駆動モータ20に接続されている。
このインバータ20aと副駆動モータ20を接続するハーネス21には、比較的高電圧(本実施形態においては120V程度)が印加されるため、比較的少ない電流で副駆動モータ20に大きな電力を供給することができる。これにより、ハーネス21の導体断面積を、低電圧で電力を供給する場合よりも低減することができる。
本発明の実施形態の車両駆動装置10によれば、バッテリ18及びキャパシタ22が直列に接続され(図2)、これらから供給される電力によってインホイールモータである副駆動モータ20が駆動されるので、バッテリ18単体で駆動した場合よりも副駆動モータ20の駆動電流を低く抑えることができる。この結果、副駆動モータ20の駆動電流を供給する導電体であるハーネス21及びバスバー27aの導体断面積を、比較的小さく抑えることができる。さらに、本実施形態の車両駆動装置10によれば、キャパシタ22から副駆動モータ20に電力を供給する電力供給用の導電体であるバスバー27aが、キャパシタ22よりも前側に配置されたコンバータケース26の内部を通っている(図9)。このため、キャパシタ22から副駆動モータ20に電力を供給する導電体の一部は、コンバータケース26によって保護されるため、絶縁材を簡素に構成することができる。これにより、高電圧を伝送する導電体(バスバー27a)の絶縁材による重量及びコストの増加を抑制することができる。
また、本実施形態の車両駆動装置10によれば、キャパシタ22から延び、コンバータケース26の内部を通ったバスバー27aはインバータ20aに接続され、キャパシタ22から出力された直流電圧が交流電圧に変換されるので、キャパシタ22に蓄積された電気エネルギーによって交流モータを駆動することができる。
さらに、本実施形態の車両駆動装置10によれば、高圧DC/DCコンバータ26aがバッテリ18の出力電圧を昇圧してキャパシタ22に供給する(図2)ので、バッテリ18とキャパシタ22の動作電圧が異なっていてもバッテリ18に蓄積された電気エネルギーをキャパシタ22に充電することができる(図3)。この結果、バッテリ18及びキャパシタ22に蓄積されている電気エネルギーを効率良く活用することができる。
また、本実施形態の車両駆動装置10によれば、コンバータケース26が車両1のトンネル部15の中に配置されている(図1、図8)ので、車両1内のスペースを有効に活用することができる。
さらに、本実施形態の車両駆動装置10によれば、前輪2b各輪に設けられた副駆動モータ20に電力を出力するインバータ20aが、車両1の幅方向中央のトンネル部15の中に配置されている(図1)ので、各副駆動モータ20に電力を供給する導電体の長さを短縮することができる。
また、本実施形態の車両駆動装置10によれば、車両1の下部、幅方向中央に設けられたトンネル部15の中に配置されていることにより(図8)、バッテリ18が保護され、車両1が前方、後方又は側面から衝突した何れの場合にもバッテリ18を損傷されにくくすることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態においては、エンジン及びモータの動力により車両を駆動するハイブリッド式の車両駆動装置に本発明が適用されていたが、モータの動力のみで車両を駆動する車両駆動装置に本発明を適用することもできる。また、上述した実施形態においては、前輪を駆動するインホイールモータは副駆動モータとして車両に備えられていたが、前輪のインホイールモータのみで車両を駆動する車両駆動装置や、前輪のインホイールモータを主駆動モータとする車両駆動装置に本発明を適用することもできる。
さらに、上述した実施形態においては、コンバータケースには、バッテリ及びキャパシタに電気的に接続された高圧DC/DCコンバータが収容されていたが、コンバータケースには低圧DC/DCコンバータも収容することができる。また、キャパシタとコンバータケース(DC/DCコンバータ)、コンバータケース(DC/DCコンバータ)とインバータが夫々直接当接するように本発明を構成することもできる。さらに、上述した実施形態においては、コンバータケースの内部に挿通される導電体として、バスバーが使用されていたが、導電体として、導電線、電気コード、電気ケーブル等、任意の導体を使用することができる。
1 車両
2a 後輪(主駆動輪)
2b 前輪(副駆動輪)
10 車両駆動装置
12 エンジン(原動機、内燃機関)
12a 燃料タンク
14 動力伝達機構
14a プロペラシャフト(動力伝達軸)
14b トランスミッション(変速機)
14d ドライブシャフト
14c トルクチューブ
15 トンネル部
16 主駆動モータ
16a インバータ
17 外部電源
18 バッテリ(蓄電器)
19 プラグイン充電器
20 副駆動モータ(インホイールモータ)
20a インバータ
21 ハーネス(導電体)
22 キャパシタ
23 給電口
24 制御装置(制御器)
25 電装品
26 コンバータケース
26a 高圧DC/DCコンバータ(電圧変換器)
26b 低圧DC/DCコンバータ
27a バスバー(導電体)
27b バスバー(導電体)
28 ステータ
28a ステータベース
28b ステータシャフト
28c ステータコイル
30 ロータ
30a ロータ本体
30b ロータコイル
32 電気絶縁液室
32a 電気絶縁液
34 ベアリング
50 フレーム
52 カバー部材

Claims (6)

  1. モータを使用して車両を駆動する車両駆動装置であって、
    車両の前輪に設けられ、前輪を駆動するインホイールモータと、
    このインホイールモータを駆動するための電気エネルギーを蓄積するバッテリと、
    このバッテリと直列に接続され、上記インホイールモータを駆動するための電気エネルギーを蓄積するキャパシタと、
    上記バッテリ及び上記キャパシタに電気的に接続され、コンバータケースに収容されたDC/DCコンバータと、を有し、
    上記インホイールモータは、直列に接続された上記バッテリ及び上記キャパシタから供給された電力によって駆動され、
    上記インホイールモータ、上記コンバータケース、及び上記キャパシタは、上記車両の前側から、上記インホイールモータ、上記コンバータケース、上記キャパシタの順に配置され、
    上記キャパシタと上記インホイールモータとを電気的に接続するように構成された導電体は、その少なくとも一部が、上記コンバータケースの内部に挿通されていることを特徴とする車両駆動装置。
  2. さらに、上記キャパシタから出力された直流電圧を交流電圧に変換して上記インホイールモータに出力するインバータを有し、上記キャパシタから上記インホイールモータに電力を供給すべく、上記コンバータケースの内部を通った上記導電体は、上記インバータに接続される請求項1記載の車両駆動装置。
  3. 上記バッテリは、上記DC/DCコンバータを介して上記キャパシタに電気的に接続され、上記DC/DCコンバータは、上記バッテリの出力電圧を昇圧して上記キャパシタに供給する請求項1又は2記載の車両駆動装置。
  4. 上記コンバータケースは、上記車両の下部、幅方向中央に設けられたトンネル部の中に配置されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の車両駆動装置。
  5. 上記インバータは、上記車両の下部、幅方向中央に設けられたトンネル部の中に配置されている請求項記載の車両駆動装置。
  6. 上記バッテリは、上記車両の下部、幅方向中央に設けられたトンネル部の中に配置されている請求項1乃至5の何れか1項に記載の車両駆動装置。
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