JP7084206B2 - 活性酸素消去酵素産生促進剤 - Google Patents
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Description
ここで、体内の活性酸素を消去するため、活性酸素消去酵素を皮膚に塗布したり経口摂取しても、活性酸素消去効果を十分に発揮させることは難しいと本発明者は考えた。このため、本発明者は、体内でできた活性酸素を消去させる際に生体機能を上手に利用した方が効率性がよいと考えて、生体機能を利用して体内の活性酸素を消去する技術(例えば、体内の活性酸素消去酵素の産生を促進する物質等)を検討することにした。
本技術は、ダイズ抽出物及びビタミンB3を有効成分とする、活性酸素消去酵素産生促進剤を提供するものである。
前記活性酸素消去酵素が、スーパーオキシドディスムターゼ2(SOD2)であってもよい。
前記ダイズ抽出物が、加水分解ダイズ抽出物であってもよい。
本技術に用いられるダイズ抽出物(好適には加水分解ダイズ抽出物)について以下に説明する。
本技術の抽出物の原料であるダイズは、マメ科ダイズ属ダイズ(Glycine max)植物(以下、「ダイズ植物」ともいう)のことであり、マメ科の一年草である。当該ダイズ植物の種類として、例えば、黄ダイズ、黒ダイズ、青ダイズ、赤ダイズ、茶ダイズ、白ダイズ、鞍掛豆等が挙げられ、このようにダイズ植物の種子の色で分類されることもある。また、ダイズ植物の種子の大きさで大粒種、中粒種、小粒種で分類できるが、本技術において特に限定されない。このうち、流通量及び本技術の酵素産生促進の観点から、黄ダイズ植物及び/又は黒ダイズ植物が好適であり、より好適には黒ダイズ植物である。
本技術の原料として、これらダイズ植物から1種又は2種以上を選択して用いることができる。
前記有機溶媒として、例えば、アルコール類;アセトン等のケトン類;エチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;ヘキサン、ベンゼン等の炭化水素等が挙げられる。この有機溶媒のうち、アルコール類等の水溶性有機溶媒が好ましい。
本技術に用いられる溶媒として、これらから選ばれる1種又は2種以上のものを用いることができる。
前記アルコール類は、1価アルコール類及び2価アルコール類が好ましく、アルコール類の炭素数は1~5程度であるのが好ましい。
また、アルコール水溶液の場合、水濃度(V/V)は、好ましくは0~100体積%であり、より好ましくは15~96体積%であることが好適である。
pH調整は、前記した抽出溶媒中に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性調整剤;クエン酸、塩酸、リン酸、硫酸等の酸性調整剤等を適宜使用することができる。
当該加水分解処理は、酸又はアルカリよりも、酵素を用いて行うことが望ましい。技術において、得られる加水分解物の均質性や分解の調節の容易さ、さらに作業性等の観点から、酵素による加水分解処理物を用いることが好適である。
当該加水分解酵素処理に際しては、あらかじめダイズ抽出物を含む水溶液のpHを酵素の至適pH付近に調整することが望ましい。又、当該酵素による加水分解処理を抽出と同時に行う場合には、抽出する際のpHを酵素の至適pH付近に保持することが望ましい。
酸による加水分解処理の場合はpH3以下に調整した水性溶媒を用いて加温(60~90℃、1~6時間)処理、又はアルカリによる加水分解の場合はpH8.5以上に調整した水性溶媒を用いて加温(60~90℃、1~6時間)を行うことである。なお、酸性調整剤及びアルカリ性調整剤は、上述のものを用いることができる。
加水分解処理に用いる酵素として、プロテアーゼを用いることが好適である。当該プロテアーゼにより、ダイズ抽出物に含まれるタンパク質又はペプチド中のペプチド結合を加水分解することができる。酵素を用いることにより、安定的に分解されたペプチド等を得ることができる。
前記プロテアーゼは特に限定されず、適宜市販品を用いてもよい。当該プロテアーゼとして、例えば、パパイン類酵素(例えば、パパイン、キモパパイン等)、アクチナーゼ類(例えば、アクチナーゼ等)、ペプシン類(例えば、ペプシン等)、プロメライン、微生物由来のプロテアーゼ(例えば、細菌プロテアーゼ、糸状菌プロテアーゼ、複合酵素等)等が挙げられる。これらから選ばれる1種又は2種以上を選択してもよい。
このうち、微生物由来のプロテアーゼの使用が好適である。なお、糸状菌プロテアーゼとして、例えば、デナチームAP(ナガセケムテックス社)、デナプシン2P(ナガセケムテックス社);細菌プロテアーゼとして、例えば、デナチームPMC SOFTER(ナガセケムテックス社);複合酵素として、例えば、ニューラーゼ F3G(プロテアーゼ・リパーゼ等の含有酵素)(天野エンザイム株式会社製)等が挙げられる。
本技術で用いられるビタミンB3は、ナイアシンとも呼ばれ、ビタミンB3は、ニコチン酸及びニコチン酸アミドの総称である。本技術において、ニコチン酸及び/又はニコチン酸アミドが好適であり、ニコチン酸アミドがより好適である。本技術の効果を損なわない範囲内で、これらを適宜塩又は誘導体にしてもよい。
本技術のビタミンB3は、公知のビタミンB3の製造方法を利用して製造してもよいし、市販品を使用することもできる。
また、本明細書において特に言及しない場合は、ビタミンB3量はニコチン酸アミド量(固形分)換算として表記する。
本技術のダイズ抽出物及びビタミンB3の質量含有割合(固形分換算)は、特に限定されないが、より良好な酵素産生促進の観点から、好ましくは1:0.01~1:100000、より好ましくは1:0.1~1:50000、さらに好ましくは1:1~1:10000であり、より好ましくは1:1~1:2000、さらに好ましくは1:1~10000、より好ましくは1:1~1:500である。
なお、本明細書において「最終製品」とは、ユーザが使用するときの製品であり、例えば、化粧品、皮膚外用品、医薬品等が挙げられる。
後記実施例に示すように、本技術のダイズ抽出物及びビタミンB3の併用は、活性酸素消去酵素の産生促進作用(好適にはSOD2の産生促進作用)等を有する。これにより活性酸素消去酵素を産生促進できるので、体内の活性酸素消去酵素(より好適にはSOD2)の量を増量させることができる。これにより、活性酸素消去酵素が有する各種機能性(例えば、活性酸素消去能)を改善又は向上させることができる。また、活性酸素に起因する各種症状又は疾患を予防、改善又は治療することもできる。
さらに本技術は、後記〔実施例〕に示すように、スーパーオキシドジスムターゼ(より好適にはSOD2)に対してより好適に産生促進作用を有し、体内でSOD(より好適にはSOD2)を増量させることができる。
特に皮膚組織ではSOD2量が減少することにより、真皮層、皮下脂肪層、皮筋層の萎縮;コラーゲン産生能力の低下;細胞分裂能力の低下;セネッセンスセルの増加;表皮幹細胞の複製能力低下;表皮幹細胞の減少;老化固体における創傷治癒遅延等が知られているため、本技術は、真皮層、皮下脂肪層、皮筋層の恒常性維持;コラーゲン産生能力の低下抑制及び向上;細胞分裂能力の低下抑制;セネッセンスセルの発現防止;表皮幹細胞における複製能力低下防止;表皮幹細胞数の減少防止;老化固体における創傷治癒促進;肌のハリ、キメ、なめらかさ、明るさの維持改善等に有効である。
また、本技術は、活性酸素消去酵素の産生促進用;ミトコンドリアの質低下抑制作用;ミトコンドリア内における活性酸素に対する防御機能(例えばSOD2量)低下の抑制作用等のための、ダイズ抽出物及びビタミンB3の組み合わせ、並びにこれらの使用を提供することができる。
また、本技術は、上述した活性酸素消去酵素の産生促進用等の各種製剤又は各種組成物を製造するために、ダイズ抽出物及びビタミンB3の組み合わせ、並びにこれらの使用を提供することができる。当該各種製剤又は各種組成物は、公知の製造方法を利用して製造することができる。
本技術に係る製剤又は組成物(例えば活性酸素消去酵素産生促進剤等)(以下、「本技術の製剤等」といもいう)は、化粧料、医薬部外品、医薬品、飲食品等幅広い分野での利用が可能であり、その剤形は特に限定されない。具体的には、例えば、クリーム状、ゲル状、液状、懸濁状、粉末状、フォーム状、シート状、固形のもの等が挙げられる。
本技術の製剤等を化粧料・薬用化粧料に適用する場合、特に限定されないが、例えば、皮膚化粧料、口唇化粧料に配合されることが好ましい。具体的には、ハンドクリーム、化粧水、乳液、美容液、フェイスクリーム、クレンジングクリーム、洗顔石鹸、パック、日焼けクリーム、日焼けローション、日焼け止めクリーム、化粧下地、ファンデーション、おしろい、パウダー、口紅、リップグロス、リップクリーム、アイクリーム、アイシャドウ、シャンプー、リンス、コンディショナー、ボディシャンプー、ボディローション、育毛剤等の製品にすることができる。
本技術の製剤等を皮膚外用剤(医薬品・医薬部外品)に適用する場合、例えば、外用液剤、外用ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、スプレー剤、点鼻液剤、リニメント剤、ローション剤、ハップ剤、硬膏剤、噴霧剤、エアゾール剤等の剤形にすることができる。
本技術の製剤等を飲食品に適用する場合、液状、ペースト状、固体、粉末等の形態を問わず、錠菓、流動食、飼料(ペット用を含む)等の他、例えば、小麦粉製品、即席食品、農産加工品、水産加工品、畜産加工品、乳・乳製品、油脂類、基礎調味料、複合調味料・食品類、冷凍食品、菓子類、飲料、これら以外の市販食品等にすることができる。
また、上述した効果(例えば活性酸素消去酵素産生促進等)から想定される用途が表示された飲食品とすることも可能であり、これを機能性食品(例えば、特定保健用食品、機能性表示食品、サプリメント等)として提供することもできる。
〔1〕ダイズ抽出物及びビタミンB3を有効成分とする、活性酸素消去酵素産生促進剤、ミトコンドリアの質低下抑制剤、又はミトコンドリアの質改善のための化粧料若しくは皮膚外用剤。
〔2〕活性酸素消去酵素産生促進剤;ミトコンドリアの質低下抑制剤;ミトコンドリアの質改善のための化粧料又は皮膚外用剤等の各種の製剤又は組成物用のダイズ抽出物及びビタミンB3/又はその使用。
〔3〕活性酸素消去酵素産生促進剤;ミトコンドリアの質低下抑制剤;ミトコンドリアの質改善のための化粧料又は皮膚外用剤等の各種の製剤又は組成物を製造するためのダイズ抽出物及びビタミンB3の使用。
〔4〕ダイズ抽出物及びビタミンB3を有効成分として投与(好適には塗布)する、生体内の活性酸素消去酵素の増量方法。本技術において、ダイズ抽出物及びビタミンB3は、同時期に又は別々に使用することができる。
〔5〕ダイズ抽出物及びビタミンB3を有効成分として投与(好適には塗布)する、活性酸素消去酵素産生促進方法;ミトコンドリアの質低下抑制方法;ミトコンドリアの質改善方法。
〔6〕ダイズ抽出物及びビタミンB3を有効成分として投与(好適には塗布)する、ミトコンドリアの質低下又はSOD2機能低下に起因する疾患又は症状の予防、改善又は治療方法。
〔7〕前記〔1〕~〔6〕において、好適には、前記活性酸素消去酵素が、スーパーオキシドディスムターゼ2である。また、好適には前記ダイズ抽出物が、加水分解ダイズ抽出物である。
ニコチン酸アミド(純正化学株式会社製)及び下記の製造例1で製造した加水分解ダイズ抽出物を使用して、SOD2産生促進作用を調べた。
〔製造例1〕
マメ科(Leguminous)ダイズ属(Glycine)黒ダイズ(Glycine Max:種子)を乾燥して粉砕し、水を溶媒として60℃~90℃で撹拌しながら1時間以上抽出を行った。黒ダイズ抽出液をプロテアーゼを用いて加水分解し、酵素失活処理後、ろ過して製造例1の加水分解ダイズ抽出物を得た。加水分解ダイズ抽出物中の固形分含量は約1%であった。
<細胞培養と試料添加>
ウシ胎児血清を10%含有したイーグルMEM培地3(日水製薬株式会社製)を用いて、37℃、5%CO2存在下で皮膚線維芽細胞を6日間培養した。トリプシンを用いて細胞回収した後、60mmφディッシュに5×104個/ディッシュの濃度で播種し、37℃、5%CO2存在下で3日間培養した。ここに、ビタミンB3としてニコチン酸アミドを最終濃度15mM(0.18%)になるように及び加水分解ダイズ抽出物を固形分換算で最終濃度0.02%になるようにそれぞれ添加し、37℃、5%CO2存在下で48時間培養した(実施例1)。対照として精製水、参考例1としてニコチン酸アミド(最終濃度15mM)のみを添加して同様に培養した。48時間培養後にそれぞれのディッシュからトリプシンを用いて細胞を回収した。
なお、実施例1における加水分解ダイズ抽出物:ニコチン酸アミドの質量混合割合(固形分換算)は、1:9であった。
対照、参考例1及び実施例1において回収した細胞にRIPAバッファーを添加し撹拌後、ソニケーションを行い細胞を破砕し、遠心分離によって上清を回収した。上清中のタンパク濃度を測定しタンパク濃度が一定になるように希釈して、ウエスタンブロッティング用のサンプル溶液とした。
1レーンあたり2μgに調整した各サンプルをSDS-PAGEにより分離した後、PVDF膜に転写した。5%ECLTM AECL Advance blocking agent (Amersham BioScience)を含むTBS-T溶液にて室温で1時間ブロッキングを行い、TBS-T溶液にて洗浄後、抗SOD2Rabbitポリクローナル抗体(abcam社製)にて4℃、一晩反応させた。続いてTBS-T溶液にて洗浄後、HRP標識抗Rabbit抗体(GE Healthcare社製)にて室温で1時間反応させた。洗浄後、SuperSignalTM West Pico PLUS Chemiluminescent Substrate (Thermo Scientific社製)を用いて検出したバンドをLAS-4000(FUJIFILM社製)にて取り込み、Multi Gaugeソフトウェア(FUJIFILM社製)を用いて数値化し解析した。同じメンブレンをTBS-T洗浄液で洗浄後、5%ECLTM Advance blocking agent (Amersham BioScience)を含むTBS-T溶液にて室温で1時間ブロッキングを行い、Anti-β-actin抗体(sigma社製)及びHRP標識Anti-mouse 抗体(Amersham社)で処理して、同様にバンドを検出して解析した。
〔製造例1〕の加水分解ダイズ抽出物及びビタミンB3(ニコチン酸アミド(純正化学株式会社製))を用いて活性酸素消去酵素産生促進剤(製剤1)を製造する。当該製剤における、加水分解ダイズ抽出物及びビタミンB3の質量含有割合(固形分換算)は1:10000である。当該製剤1は、優れた活性酸素消去酵素産生促進作用及びスーパーオキシドディスムターゼ2産生促進作用を有する。
製剤1は、水中油型又は油中水型にし皮膚に塗布することができる。このとき、当該製剤1は、任意成分(シワ改善剤、乳化剤等)を含有させることもでき、加水分解ダイズ抽出物を0.0005~0.1質量%及びビタミンB3を0.1~10質量%に調整することもできる。
〔製造例2〕のダイズ抽出物及びビタミンB3(ニコチン酸アミド(純正化学株式会社製))を用いて活性酸素消去酵素産生促進剤(製剤2)を製造する。当該製剤における、ダイズ抽出物及びビタミンB3の質量含有割合(固形分換算)は1:5000である。
また、〔製造例2〕のダイズ抽出物を〔製造例3〕のダイズ抽出物に代えた以外は、上記の〔製剤2〕の製法と同様にして行い、活性酸素消去酵素産生促進剤(製剤3)を製造する。
当該製剤2及び3は、優れた活性酸素消去酵素産生促進作用及びスーパーオキシドディスムターゼ2産生促進作用を有する。
製剤2及び3は、クリーム状にし皮膚に塗布することができる。このとき、当該製剤2及び3は、任意成分(ゲル化剤等)を含有させることもでき、加水分解ダイズ抽出物を0.0005~0.1質量%及びビタミンB3を0.1~10質量%に調整することができる。
マメ科(Leguminous)ダイズ属(Glycine)黄ダイズ(Glycine Max)の種子を乾燥して粉砕し、80℃で3時間抽出する。ろ過して製造例2のダイズ抽出物を得る。ダイズ抽出物中の固形分含量は約1%に調製する。
〔製造例3〕
マメ科(Leguminous)ダイズ属(Glycine)黒ダイズ(Glycine Max)の種子を乾燥して粉砕し、ダイズ植物1に対して50%エタノール含水溶液(V/V)1~100倍量で、2週間、冷温(4~40℃)で抽出する。ろ過して製造例3のダイズ抽出物を得る。
〔製造例4〕の加水分解ダイズ抽出物及びビタミンB3(ニコチン酸アミド(純正化学株式会社製))を用いて活性酸素消去酵素産生促進剤(製剤4)を製造する。当該製剤における、ダイズ抽出物及びビタミンB3の質量含有割合(固形分換算)は1:1000である。
また、〔製造例4〕のダイズ抽出物を〔製造例5〕のダイズ抽出物に代えた以外は、上記の〔製剤4〕の製法と同様にして行い、活性酸素消去酵素産生促進剤(製剤5)を製造する。
当該製剤4及び5は、優れた活性酸素消去酵素産生促進作用及びスーパーオキシドディスムターゼ2産生促進作用を有する。
製剤4及び5は、クリーム状にし、皮膚に塗布することができる。このとき、当該製剤4及び5は、任意成分(ゲル化剤等)を含有させることもでき、加水分解ダイズ抽出物を0.0005~0.1質量%及びビタミンB3を0.1~10質量%に調整することができる。
マメ科(Leguminous)ダイズ属(Glycine)黄ダイズ(Glycine Max)の種子に由来する食品用脱脂大豆(商品名:ニッカミルキーS(J-オイルミルズ社))を水に分散させ、水酸化ナトリウムを用いてpH8.5以上に調整した後、トリプシンを加えて加水分解を行う。酵素失活処理後、濾過したろ液を減圧下で濃縮して、製造例4の加水分解ダイズ抽出物を得る。製造例4の大豆抽出物は、タンパクやペプチド類に一般的な窒素定量法により、2~4%の窒素を含有する。
〔製造例5〕
〔製造例2〕のダイズ抽出物を用いる。ダイズ抽出物中の固形分含量は約1%に調製する。〔製造例2〕の抽出液を微生物由来のプロテアーゼ(複合酵素)を用いて加水分解し、酵素失活処理後、ろ過して製造例5の加水分解ダイズ抽出物を得る。
〔製造例6〕
また、〔製造例2〕のダイズ抽出物を〔製造例3〕のダイズ抽出物に代えた以外は、上記〔製造例5〕と同様にして行い、製造例6の加水分解ダイズ抽出物を得る。
ダイズ抽出物(分離大豆蛋白(不二製油株式会社製))及びビタミンB3(ニコチン酸アミド又はニコチン酸(純正化学株式会社製))を用いて活性酸素消去酵素産生促進剤(製剤6)を製造する。当該製剤における、ダイズ抽出物及びビタミンB3の質量含有割合(固形分換算)は1:500である。当該製剤6は、優れた活性酸素消去酵素産生促進作用及びスーパーオキシドディスムターゼ2産生促進作用を有する。
製剤6は、頭皮又は皮膚に塗布又は噴霧することができる。このとき、当該製剤6は、任意成分(保湿剤等)を含有させることもでき、加水分解ダイズ抽出物を0.0005~0.1質量%及びビタミンB3を0.1~10質量%に調整することもできる。
Claims (5)
- ダイズ抽出物及びビタミンB3を含有し、
前記ダイズ抽出物及び前記ビタミンB3の質量含有割合(固形分換算)が1:1~1:50000である、
スーパーオキシドディスムターゼ2産生促進のための化粧料又は皮膚外用剤。 - 前記スーパーオキシドディスムターゼ2産生促進が、ヒト皮膚線維芽細胞に適用されるものである、請求項1記載の化粧料又は皮膚外用剤。
- 前記スーパーオキシドディスムターゼ2産生促進が、加齢による、肌のたるみ或いはシミの予防又は改善である、請求項1又は2記載の化粧料又は皮膚外用剤。
- 前記ダイズ抽出物が、加水分解ダイズ抽出物である、請求項1~3のいずれか一項記載の化粧料又は皮膚外用剤。
- 前記ダイズ抽出物が、ダイズ種子を水又は水を含む水溶性溶媒にて、60~90℃の加温抽出された抽出物である、請求項1~4のいずれか一項記載の化粧料又は皮膚外用剤。
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