JP7083660B2 - 可燃性ガス供給ユニット及び水素ステーション - Google Patents

可燃性ガス供給ユニット及び水素ステーション Download PDF

Info

Publication number
JP7083660B2
JP7083660B2 JP2018026840A JP2018026840A JP7083660B2 JP 7083660 B2 JP7083660 B2 JP 7083660B2 JP 2018026840 A JP2018026840 A JP 2018026840A JP 2018026840 A JP2018026840 A JP 2018026840A JP 7083660 B2 JP7083660 B2 JP 7083660B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
supply unit
gas supply
flammable gas
side plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018026840A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019027587A (ja
Inventor
貴之 福田
見治 名倉
宏一郎 橋本
大祐 和田
拓也 鷲尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to KR1020180082845A priority Critical patent/KR102122874B1/ko
Priority to CA3012376A priority patent/CA3012376C/en
Priority to CN201810820112.XA priority patent/CN109307149B/zh
Priority to EP18185222.9A priority patent/EP3434960A1/en
Priority to US16/046,808 priority patent/US10711946B2/en
Publication of JP2019027587A publication Critical patent/JP2019027587A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7083660B2 publication Critical patent/JP7083660B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/32Hydrogen storage

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

本発明は、可燃性ガス供給ユニット及び水素ステーションに関する。
従来、特許文献1及び2に開示されるように、燃料である水素ガスを燃料電池車に補給するための施設である水素ステーションについて知られている。この水素ステーションにおいては、水素ガスを高圧状態に圧縮する圧縮機を有し、圧縮された水素ガスをディスペンサ又は蓄圧器に供給する水素ガス供給ユニットと、この水素ガス供給ユニット又は蓄圧器から供給された高圧の水素ガスを燃料電池車に補給するためのノズルを備えたディスペンサと、が敷地内にそれぞれ設置される。ここで、水素ステーションにおいては、可燃性ガスである水素ガスが取り扱われるため、水素ガスの爆発に対する安全対策について様々な検討が行われている。
特許文献1においては、水素ステーションの地面に対して垂直な防護壁を設けることにより、水素ガスの爆発による衝撃を低減する対策がなされている。また特許文献2においては、支持台と、この支持台の上面に設置された圧縮機、蓄圧器及び冷凍機と、を備えた水素ガス充填装置について記載されている。この水素ガス充填装置においては、冷凍機が筐体内に収容されると共に、圧縮機及び蓄圧器と冷凍機との間に障壁が設けられることにより、水素ガスの爆発による影響が冷凍機に及ぶのが抑止されている。
特開2006-22506号公報 特開2013-24287号公報
特許文献1においては、水素ガスの爆発による衝撃を防護壁によって低減することができる一方、この防護壁の建設に要するコストが高いという問題がある。また特許文献2の水素ガス充填装置においては、障壁によって水素ガスの爆発による影響が冷凍機に及ぶのが抑止される一方、圧縮機及び蓄圧器が装置の外に対してオープンな状態となっている。このため、水素ガスの爆発による衝撃が装置の外まで及ぶことになり、十分な障壁構造であるとは言えない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低コストで優れた障壁構造が得られる可燃性ガス供給ユニット及びこれを備えた水素ステーションを提供することである。
本発明の一局面に係る可燃性ガス供給ユニットは、燃料である可燃性ガスの補給を行う施設の敷地内に設置されるものである。この可燃性ガス供給ユニットは、圧縮された前記可燃性ガスを取り扱う高圧ガス設備と、前記高圧ガス設備が収容される高圧ガス取り扱いエリアが設けられる筐体と、を備えている。前記筐体は、前記高圧ガス取り扱いエリアを構成する複数の側板を含む。前記筐体において、前記複数の側板のうち前記敷地内と前記敷地外との境界側に位置する側板は、前記可燃性ガスの爆発による衝撃に耐える障壁部材により構成されていると共に前記複数の側板のうちの他の側板よりも厚さが大きい
この可燃性ガス供給ユニットにおいては、可燃性ガスを取り扱う高圧ガス設備が、筐体内に収容されているため、可燃性ガスの爆発による衝撃が筐体の外へ及ぶのを抑制することができる。また筐体において、高圧ガス取り扱いエリアを構成する複数の側板のうち敷地の境界側に位置する側板は、障壁部材によって構成されていると共に前記複数の側板のうちの他の側板よりも厚さが大きい。このため、可燃性ガス供給ユニットが敷地境界の近くに設置された場合でも、可燃性ガスの爆発による衝撃が敷地の外へ及ぶのを障壁部材によって抑制することができる。したがって、優れた障壁構造が得られる。しかも、筐体の一部を障壁部材として利用することにより、従来のように障壁を敷地の地面に別途建設する場合に比べて、大幅なコスト削減を図ることができる。
上記可燃性ガス供給ユニットは、圧縮された前記可燃性ガスの冷却に用いられる冷凍機と、前記筐体内の空間を仕切ると共に、前記可燃性ガスの爆発による衝撃に耐える障壁部材により構成された仕切り板と、をさらに備えていてもよい。前記筐体内には、前記冷凍機が収容されるエリアであって、前記仕切り板により前記高圧ガス取り扱いエリアに対して隔離された冷凍機エリアが設けられていてもよい。
この構成によれば、高圧ガス取り扱いエリア内における可燃性ガスの爆発による衝撃が冷凍機に及ぶのを仕切り板によって防ぐことができる。これにより、冷凍機を保護することができる。
上記可燃性ガス供給ユニットは、前記可燃性ガス供給ユニットの動作を制御する制御部をさらに備えていてもよい。前記筐体内には、前記制御部が収容されると共に前記冷凍機エリアの上側又は下側に位置するエリアであって、前記仕切り板により前記高圧ガス取り扱いエリアに対して隔離された制御エリアが設けられていてもよい。
この構成によれば、高圧ガス取り扱いエリア内における可燃性ガスの爆発による衝撃が制御部に及ぶのを仕切り板によって防ぐことにより、制御部を保護することができる。また1枚の仕切り板によって冷凍機及び制御部の両方を保護することができるため、仕切り板の設置数を減らすことができる。
上記可燃性ガス供給ユニットにおいて、前記筐体において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板には、前記筐体内への入口が設けられていてもよい。上記可燃性ガス供給ユニットは、前記入口を開閉する扉と、前記可燃性ガスの爆発による衝撃によって前記筐体の内側から前記扉に加わる力に対して前記扉を止めるためのストッパーと、をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、高圧ガス取り扱いエリア内において可燃性ガスの爆発が起こり、扉に対して筐体の内側から強い衝撃が加わった場合でも、それによって扉が吹き飛ばされるのを防ぐことができる。
上記可燃性ガス供給ユニットにおいて、前記ストッパーの厚さは、前記筐体において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板の厚さ以上であってもよい。
この構成によれば、可燃性ガスの爆発時の衝撃によって扉が吹き飛ばされるのをより確実に防ぐことができる。
上記可燃性ガス供給ユニットにおいて、前記扉は、前記筐体において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板に対して前記筐体の内側に向かって回動する内開き構造を有していてもよい。前記ストッパーは、前記扉と重なるように前記筐体の外側に配置される部材であってもよい。
この構成によれば、筐体の外側に配置される部材によりストッパーが構成されるため、当該部材の厚さなどにより、扉が吹き飛ばされるのを確実に防ぐことができるよう設計可能である。
上記可燃性ガス供給ユニットにおいて、前記扉は、前記筐体の内側において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板に沿ってスライドする引き戸構造を有していてもよい。前記筐体において前記入口を構成する部位が前記ストッパーとして機能してもよい。
この構成によれば、筐体の一部をストッパーとして利用することで、ストッパー構造をより簡易化することができる。
上記可燃性ガス供給ユニットにおいて、前記筐体は、前記敷地内と前記敷地外との境界側に位置し且つ前記高圧ガス取り扱いエリアを構成する側板のみが前記障壁部材により構成されていてもよい。
この構成によれば、優れた障壁構造を維持すると共に、筐体の全体が障壁部材により構成される場合に比べて、筐体の製造コストを削減することができる。また筐体の設計も簡易化することができる。
上記可燃性ガス供給ユニットにおいて、前記筐体は、前記高圧ガス設備が載置される台板と、前記台板に立設される柱と、前記台板に対向するように前記柱に取り付けられる天板と、を有していてもよい。前記筐体において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板は、前記台板、前記柱及び前記天板の少なくともいずれかに対してベタ溶接により固定されていてもよい。
この構成によれば、筐体において障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板を、台板、柱又は天板などに対して強固に固定することができる。したがって、高圧ガス取り扱いエリア内における可燃性ガスの爆発によって当該障壁部材が吹き飛ばされるのを防ぐことができる。
本発明の他の局面に係る水素ステーションは、前記可燃性ガスである水素ガスを蓄圧器又はディスペンサに供給する上記可燃性ガス供給ユニットと、前記蓄圧器又は前記可燃性ガス供給ユニットから供給された水素ガスを燃料電池車に補給するための前記ディスペンサと、を備えている。
この水素ステーションは、上記本発明の可燃性ガス供給ユニットを備えるものであるため、低コストで水素ガスの爆発に対する安全性を確保することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、低コストで優れた障壁構造が得られる可燃性ガス供給ユニット及びこれを備えた水素ステーションを提供することができる。
本発明の実施形態1に係る水素ステーションの全体構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1に係る可燃性ガス供給ユニットの上方から見た構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1に係る可燃性ガス供給ユニットの側方から見た構成を模式的に示す図である。 可燃性ガス供給ユニットにおける制御部と各機器との接続を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る水素ステーションの全体構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態2に係る可燃性ガス供給ユニットの上方から見た構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態3に係る水素ステーションの全体構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態4に係る可燃性ガス供給ユニットにおける扉のストッパー構造を模式的に示す図である。 本発明の実施形態5に係る可燃性ガス供給ユニットにおける扉のストッパー構造を模式的に示す図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る可燃性ガス供給ユニット及び水素ステーションについて詳細に説明する。
(実施形態1)
まず、本発明の実施形態1に係る水素ステーション1の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、水素ステーション1における主要な構成要素を模式的に示している。
水素ステーション1は、タンク搭載装置としての燃料電池車4に対して燃料である水素ガス(可燃性ガス)の補給を行う施設である。図1に示すように、水素ステーション1は、水素ガスを後述の蓄圧器23に供給する可燃性ガス供給ユニット2(水素ガス供給ユニット)と、可燃性ガス供給ユニット2から供給された水素ガスを貯留する蓄圧器23と、蓄圧器23から流出した水素ガスが流れるガス流出ライン28と、ガス流出ライン28を通じて蓄圧器23から供給された水素ガスを燃料電池車4に補給するためのディスペンサ3と、を主に備える。
可燃性ガス供給ユニット2は、所定の高圧状態に圧縮された水素ガスを蓄圧器23に供給する。この可燃性ガス供給ユニット2は、貯留槽(図示しない)から水素ガスを受け入れる受入部21と、受け入れられた水素ガスを所定の高圧状態に圧縮する圧縮機22と、圧縮機22から蓄圧器23に向かって高圧の水素ガスを流入させるガス流入ライン27と、を有する。
圧縮機22及びガス流入ライン27の上流部分27AAは、圧縮された水素ガスを取り扱う高圧ガス設備6である。つまり、本実施形態における高圧ガス設備6は、圧縮された水素ガスを生成する設備(圧縮機22)と圧縮された水素ガスが流れる設備(ガス流入ライン27)とを含む。ここで、高圧ガス設備6を構成するガス流入ライン27の上流部分27AAとは、圧縮機22の出口に接続されると共に、後述する筐体31(図2)に収容された部分である。なお、本発明における「高圧ガス設備」は、本実施形態の構成に限定されず、後述する他の実施形態で説明するように、圧縮機22及びガス流入ライン27に加えて蓄圧器23及びガス流出ライン28をさらに有していてもよい。
圧縮機22は、例えば往復動式の圧縮機(レシプロコンプレッサ)であって、複数段の圧縮室が内部に設けられている。図1に示すように、圧縮機22の入口には受入ライン26の下流端が接続されており、この受入ライン26を通じて、圧縮前の水素ガスが受入部21から圧縮機22に供給される。各圧縮室においては、吸入口を通じてシリンダ内に吸入された水素ガスがピストンの往復運動により昇圧し、昇圧した水素ガスが吐出口を通じて排出される。
圧縮機22は、例えば、3段以上の圧縮室が内部に設けられると共に、吸込圧力が1MPa以下であり且つ吐出圧力が80MPa以上であり、処理量が略300Nm/h以上(吸込圧力が1MPaである場合)に設計された大型の圧縮機である。これにより、複数台の蓄圧器23に対して所定の時間(例えば1時間)内で水素ガスの充填を連続的に繰り返し行うことができる。なお、圧縮機22は、往復動式の圧縮機に限定されず、例えばスクリュー式圧縮機であってもよい。
蓄圧器23は、圧縮機22から吐出された高圧の水素ガスを貯留する容器であり、複数台(本実施形態では3台)設けられている。各蓄圧器23は、図1に示すようにカプセル形状を有しており、それぞれ同じ設計圧力(例えば82MPa)となっている。
ガス流入ライン27は、圧縮機22と蓄圧器23とを互いに接続する。具体的には、ガス流入ライン27は、上流端が圧縮機22の出口に接続されると共に、下流側が蓄圧器23の台数に応じて分岐している(本実施形態では3本のラインに分岐)。そして、各分岐部分が蓄圧器23の出入口にそれぞれ接続されている。
図1に示すように、ガス流入ライン27の下流側の各分岐部分には、水素ガスの流通及び遮断を切り替える開閉弁27Aがそれぞれ設けられている。この開閉弁27Aを開くことにより、圧縮機22から吐出された高圧の水素ガスを、ガス流入ライン27を通じて各蓄圧器23内に流入させることができる。
ガス流出ライン28は、蓄圧器23内に貯留された高圧の水素ガスをディスペンサ3に導くためのものである。具体的には、ガス流出ライン28は、上流側が蓄圧器23の台数に応じて分岐している。そして、各分岐部分は、ガス流入ライン27における開閉弁27Aの下流側の部位にそれぞれ接続されている。またガス流出ライン28の各分岐部分には、水素ガスの流通及び遮断を切り替える開閉弁28Aがそれぞれ設けられている。この構成によれば、開閉弁27Aを閉じた状態で開閉弁28Aを開くことにより、蓄圧器23内に貯留された高圧の水素ガスを、ガス流出ライン28を通じてディスペンサ3側へ導くことができる。
可燃性ガス供給ユニット2は、圧縮された水素ガスの冷却に用いられる冷凍機24を備える。冷凍機24は、冷媒が循環する冷媒流路24Bと、この冷媒流路24Bに設けられた蒸発部24A、圧縮部、凝縮部及び膨張部と、を有する。
図1に示すように、蒸発部24Aは、ブライン流路37に接続されており、冷媒流路24Bを流れる冷媒とブラインとの間で熱交換を行う。これにより、冷媒が蒸発すると共にブラインが冷却される。そして、冷却されたブラインは、ディスペンサ3に設けられたプレクーラー35に流入し、蓄圧器23からプレクーラー35に流入した水素ガスと熱交換する。これにより、圧縮された水素ガスがブラインにより冷却される。このように、冷凍機24は、二次冷媒であるブラインを冷却することによって、水素ガスの冷却に間接的に用いられる。
冷凍機24の圧縮部は、蒸発部24Aから流出したガス状の冷媒を圧縮する。凝縮部は、圧縮部から流出した冷媒を空気と熱交換させることにより、冷媒を凝縮させる。膨張部は、凝縮部から流出した液状の冷媒を膨張させる。膨張部から流出した冷媒は、蒸発部24Aに流入する。
可燃性ガス供給ユニット2は、その動作を制御する制御部29をさらに備える。制御部29は、例えば、圧縮機22の駆動、開閉弁27A,28Aの開閉動作、冷凍機24の駆動及びディスペンサ3の駆動などを制御する統合制御盤により構成されている。
統合制御盤と各機器(圧縮機22、冷凍機24、ディスペンサ3など)とは、個別配線ではなく、フィールドバスやフィールドネットワークにより接続されている。また統合制御盤は、タブレットなどのポータブル型操作盤との間で無線通信が可能となっていてもよい。この場合、ポータブル型操作盤に各種データを表示させ、また当該ポータブル型操作盤によって各機器への操作指示を行うことができるようになっていてもよい。つまり、ポータブル型操作盤を用いることにより、水素ステーション1内の任意の場所において各機器の運転状況を監視すると共に、機器の操作を行うことができる。
ディスペンサ3は、蓄圧器23からガス流出ライン28を通じて供給された高圧の水素ガスを燃料電池車4に補給するためのものである。ディスペンサ3は、水素ガスを冷却するためのプレクーラー35と、このプレクーラー35により冷却された水素ガスを燃料電池車4に補給するノズル3Aと、を有する。ノズル3Aは、燃料電池車4の補給口(図示しない)に挿入可能な形状となっている。
プレクーラー35は、例えばマイクロチャネル式熱交換器からなり、上述のように水素ガスとブラインとの間で熱交換を行う。そして、ブラインにより冷却された水素ガスがノズル3Aにより燃料電池車4に補給される。また当該熱交換によって水素ガスから吸熱したブラインは、ブラインポンプ36により蒸発部24Aに送られ、冷媒流路24Bを流れる冷媒によって再び冷却される。
このように、冷凍機24の冷媒と水素ガスとを直接熱交換させず、冷凍機24で発生する冷熱をブラインなどの二次冷媒に一時的に蓄えることにより、水素ガスを効率的に冷却することが可能になる。なお、二次冷媒はブラインに限定されず、例えば液化炭酸ガスをブラインの代わりに用いることも可能である。
次に、可燃性ガス供給ユニット2の構成について、図2及び図3を参照してより詳細に説明する。可燃性ガス供給ユニット2は、高圧ガス設備6(圧縮機22及びガス流入ライン27の上流部分27AA)、冷凍機24及び制御部29をそれぞれ収容する筐体31を備える。図2は、筐体31を上方から見た場合の可燃性ガス供給ユニット2の模式図である。図3は、図2中の矢印IIIに示す方向から見た場合の可燃性ガス供給ユニット2の模式図である。図2に示すように、可燃性ガス供給ユニット2は、水素ステーション1の敷地内R1に設置されると共に、当該敷地内R1と敷地外R2との境界B1に隣接している。具体的には、可燃性ガス供給ユニット2は、境界B1から8m以内の領域に設置されている。以下、可燃性ガス供給ユニット2における「上下方向」、「前後方向」及び「左右方向」は、図2及び図3に示す各方向に準じるものとする。
筐体31は、直方体形状を有する収納箱である。図3に示すように、筐体31は、筐体31の下面を構成する台板32と、筐体31の上面を構成する天板33と、台板32と天板33とを接続する複数本の柱34と、を主に有する。また図示は省略するが、筐体31は、2本の柱34間に架け渡される梁をさらに有していてもよい。
台板32は、平面視矩形状の板であり、上面に圧縮機22及び制御部29がそれぞれ載置される。また台板32は、例えばセメントなどにより水素ステーション1の敷地内R1の地面に固定されている。
柱34は、例えばH形鋼からなり、台板32の隅部(4隅)にそれぞれ立設されている。図3では、台板32の前側に設けられた2本の柱34のみが示されている。天板33は、台板32と略同じ大きさの平面視矩形状の板であり、台板32と上下方向に対向するように柱34の上端に取り付けられている。
図2に示すように、筐体31は、前側板40と、後側板50と、左側板60と、右側板70と、を有する。これらの板は、筐体31の側面を構成するものであって、例えば鋼板製のパネルによりそれぞれ構成されている。またこれらの鋼板製パネルは、台板32及び天板33に対して垂直に配置されている。筐体31の内部空間は、台板32、天板33、前側板40、後側板50、左側板60及び右側板70によって構成されている。
前側板40は、筐体31の前面を構成するものである。後側板50は、筐体31の後面を構成するものであって、前後方向において前側板40と対向している。図2に示すように、後側板50は、水素ステーション1の敷地内R1と敷地外R2との境界B1側に位置している。また前側板40は、後側板50に対して境界B1と反対側に位置している。
前側板40は、筐体31の左側前面を構成する第1前側板41と、筐体31の右側前面を構成すると共に第1前側板41に対して左右方向に隣接する第2前側板42と、を含む。後側板50は、筐体31の左側後面を構成する第1後側板51と、筐体31の右側後面を構成すると共に第1後側板51に対して左右方向に隣接する第2後側板52と、を含む。図2に示すように、第1前側板41と第1後側板51とは前後方向に対向しており、第2前側板42と第2後側板52とは前後方向に対向している。
左側板60は、筐体31の左側面を構成するものである。図2に示すように、左側板60は、第1前側板41の左端と第1後側板51の左端とを接続するように、前後方向に延びている。
右側板70は、筐体31の右側面を構成するものであって、左側板60に対して左右方向に対向している。図2に示すように、右側板70は、第2前側板42の右端と第2後側板52の右端とを接続するように前後方向に延びている。
前側板40(第1及び第2前側板41,42)、後側板50(第1及び第2後側板51,52)、左側板60及び右側板70は、台板32、柱34及び天板33に対して、例えばベタ溶接によりそれぞれ固定されている。ベタ溶接とは、接合部の全体に亘って溶接することを意味する。なお、側板の固定方法はこれに限定されず、例えばボルト及びナットなどの締結部材が用いられてもよい。
図2に示すように、蓄圧器23は、筐体31の外において前側板40に対向する位置に配置されている。つまり、蓄圧器23は、筐体31に対して境界B1と反対側に配置されている。ガス流入ライン27は、筐体31に収容されると共に圧縮機22の出口に接続された上流部分27AA(高圧ガス設備6)と、筐体31の外に位置すると共に蓄圧器23の出入口に接続された下流部分27BBと、を有する。
図2に示すように、ディスペンサ3は、水素ステーション1の敷地内R1において可燃性ガス供給ユニット2から離れた位置に配置されている。ガス流出ライン28は、筐体31の外において、ガス流入ライン27(下流部分27BB)とディスペンサ3とを接続するように設けられている。なお、蓄圧器23及びディスペンサ3は、図2に示す位置に配置される場合に限定されず、敷地内R1における任意の位置に配置することができる。
図3に示すように、可燃性ガス供給ユニット2は、筐体31内の空間を左右方向に仕切る第1仕切り板80と、当該空間を上下方向に仕切る第2仕切り板81と、を有する。これらの第1及び第2仕切り板80,81も、筐体31の側板と同様に、鋼板製のパネルにより構成されている。
図2に示すように、第1仕切り板80は、第1及び第2前側板41,42の隣接部40Aから第1及び第2後側板51,52の隣接部50Aに向かって前後方向に延びている。第1仕切り板80は、筐体31の左右方向における略中央部に位置しており、左側板60及び右側板70に対して平行である。
第1仕切り板80は、全周がベタ溶接されている。つまり、第1仕切り板80は、後端が後側板50に対してベタ溶接により固定されると共に、前端が前側板40に対してベタ溶接により固定されている。また第1仕切り板80は、上端が天板33に対してベタ溶接により固定されると共に、下端が台板32に対してベタ溶接により構成されている。なお、第1仕切り板80の固定方法も溶接に限定されず、ボルト及びナットなどの締結部材を用いた方法であってもよい。
第2仕切り板81は、筐体31の上下方向における略中央に位置しており、右側板70から第1仕切り板80に向かって左右方向(水平方向)に延びている。
図2及び図3に示すように、筐体31内の空間は、高圧ガス設備6が収容される高圧ガス取り扱いエリアA1と、冷凍機24が収容される冷凍機エリアA2と、制御部29が収容される制御エリアA3と、に分割されている。図3に示すように、本実施形態においては、制御エリアA3は、冷凍機エリアA2よりも狭く、且つ冷凍機エリアA2の下側に位置している。このように、冷凍機エリアA2と制御エリアA3とを上下方向に重なるように設けることによって筐体31のサイズを小さくし、水素ステーション1の敷地内R1における筐体31の設置スペースを小さくすることができる。なお、制御エリアA3には、制御部29の一部又は全体が収容されている。
冷凍機エリアA2には、冷凍機24に加えて、ブライン循環装置(ブライン流路37、ブラインポンプ36など)も配置されている。また図4に示すように、制御部29(統合制御盤)は、高圧ガス設備6(圧縮機22を含む)、冷凍機24及びディスペンサ3に対してそれぞれ接続されており、これらの機器の動作を制御すると共に、これらの機器に設けられた各種計装品(圧力センサー、温度センサーなど)から送られるデータを取得する。なお、制御部29は、冷凍機24の下側に位置するため、図4中において制御部29が破線により示されている。また筐体31には、各エリア内を換気するための換気扇が設けられている。
高圧ガス取り扱いエリアA1は、台板32と、天板33と、第1前側板41と、第1後側板51と、左側板60と、第1仕切り板80と、により構成された空間となっている。冷凍機エリアA2は、第2仕切り板81と、天板33と、第2前側板42と、第2後側板52と、第1仕切り板80と、右側板70と、により構成された空間となっている。制御エリアA3は、台板32と、第2仕切り板81と、第2前側板42と、第2後側板52と、第1仕切り板80と、右側板70と、により構成された空間となっている。
つまり、冷凍機エリアA2及び制御エリアA3は、第1仕切り板80により高圧ガス取り扱いエリアA1に対して隔離されている(図3)。換言すると、第1仕切り板80は、冷凍機エリアA2及び制御エリアA3を高圧ガス取り扱いエリアA1に対して隔離するように、台板32から天板33まで上下方向に延びている。
可燃性ガス供給ユニットでは、筐体内において水素ガスが爆発した時に備えた安全対策が要求される。これに対し、本実施形態における可燃性ガス供給ユニット2では、筐体31において、敷地内R1と敷地外R2との境界B1側に位置すると共に高圧ガス取り扱いエリアA1を構成する部位(第1後側板51)が、水素ガスの爆発による衝撃に耐える障壁部材により構成されている。具体的には、第1後側板51は、JIS G3193 2008の規格を満たす厚さが6mm以上の鋼板により構成されている。これにより、図2に示すように、可燃性ガス供給ユニット2が境界B1の近くに設置された場合でも(例えば境界B1から8m以内の領域)、水素ガスの爆発による衝撃が敷地外R2へ及ぶのを障壁部材(第1後側板51)によって抑制することができる。
しかも、このように筐体31の一部を障壁部材として利用することにより、大幅なコスト削減を図ることができる。つまり、図2における可燃性ガス供給ユニット2と境界B1との間の地面に障壁を建設する場合に比べて、水素ステーション全体のコストを大きく下げることができる。
また本実施形態では、筐体31は、敷地内R1と敷地外R2との境界B1側に位置し且つ高圧ガス取り扱いエリアA1を構成する第1後側板51のみが障壁部材により構成されており、その他の部分(前側板40、第2後側板52、左側板60、右側板70)は、第1後側板51を構成する鋼板パネルよりも厚さが小さい鋼板パネルにより構成されている。これにより、筐体31全体が障壁部材により構成される場合に比べて、筐体31の製造コストを下げることができる。
また本実施形態では、第1仕切り板80も、第1後側板51と同様に、水素ガスの爆発による衝撃に耐える障壁部材(JIS G3193 2008の規格を満たす厚さが6mm以上の鋼板)により構成されている。このため、高圧ガス取り扱いエリアA1内における水素ガスの爆発による衝撃が冷凍機24及び制御部29に及ぶのを第1仕切り板80によって防ぐことができる。
ここで、上述の通り説明した実施形態1に係る可燃性ガス供給ユニット2及び水素ステーション1の特徴及び作用効果について列記する。
本実施形態に係る可燃性ガス供給ユニット2は、燃料である水素ガス(可燃性ガス)の補給を行う水素ステーション1の敷地内R1に設置される。可燃性ガス供給ユニット2は、圧縮された水素ガスを取り扱う高圧ガス設備6と、高圧ガス設備6が収容される高圧ガス取り扱いエリアA1が設けられる筐体31と、を備える。筐体31において、水素ステーション1の敷地内R1と敷地外R2との境界B1側に位置すると共に高圧ガス取り扱いエリアA1を構成する部位(第1後側板51)は、水素ガスの爆発による衝撃に耐える障壁部材により構成されている。
本実施形態に係る水素ステーション1は、水素ガスを蓄圧器23に供給する可燃性ガス供給ユニット2と、蓄圧器23から供給された水素ガスを燃料電池車4に補給するためのディスペンサ3と、を備える。
上記可燃性ガス供給ユニット2においては、水素ガスを取り扱う高圧ガス設備6が、筐体31内に収容されているため、水素ガスの爆発による衝撃が筐体31の外へ及ぶのを抑制することができる。また筐体31の第1後側板51が障壁部材によって構成されている。このため、図2に示すように、可燃性ガス供給ユニット2が境界B1の近くに設置された場合でも、水素ガスの爆発による衝撃が敷地外R2へ及ぶのを障壁部材によって抑制することができる。したがって、優れた障壁構造が得られる。しかも、筐体31の一部を障壁部材として利用することにより、障壁を敷地内R1の地面に別途建設する場合に比べて、大幅なコスト削減を図ることができる。
上記可燃性ガス供給ユニット2は、圧縮された水素ガスの冷却に用いられる冷凍機24と、筐体31内の空間を仕切ると共に、水素ガスの爆発による衝撃に耐える障壁部材により構成された第1仕切り板80と、を備える。筐体31内には、冷凍機24が収容されるエリアであって、第1仕切り板80により高圧ガス取り扱いエリアA1に対して隔離された冷凍機エリアA2が設けられている。
これにより、高圧ガス取り扱いエリアA1内における水素ガスの爆発による衝撃が冷凍機24に及ぶのを第1仕切り板80によって防ぐことができる。これにより、冷凍機24を保護することができる。
上記可燃性ガス供給ユニット2は、可燃性ガス供給ユニット2の動作を制御する制御部29を備える。筐体31内には、制御部29が収容されると共に冷凍機エリアA2の下側に位置するエリアであって、第1仕切り板80により高圧ガス取り扱いエリアA1に対して仕切られた制御エリアA3が設けられている。
これにより、高圧ガス取り扱いエリアA1内における水素ガスの爆発による衝撃が制御部29に及ぶのを第1仕切り板80によって防ぐことにより、制御部29を保護することができる。また1枚の仕切り板によって冷凍機24及び制御部29の両方を保護することができるため、仕切り板の設置数を減らすことができる。また制御エリアA3は、冷凍機エリアA2に比べて作業者が出入りする頻度が高い領域であるため、作業者の出入りのし易さを考慮して、制御エリアA3を冷凍機エリアA2よりも下側に設けることが好ましい。
上記可燃性ガス供給ユニット2において、筐体31は、水素ステーション1の敷地内R1と敷地外R2との境界B1側に位置し且つ高圧ガス取り扱いエリアA1を構成する部位(第1後側板51)のみが障壁部材により構成されている。これにより、筐体31の優れた障壁構造を維持すると共に、筐体31全体が障壁部材により構成される場合に比べて、筐体31の製造コストを削減することができる。
上記可燃性ガス供給ユニット2において、筐体31は、高圧ガス設備6(圧縮機22)が載置される台板32と、台板32に立設される柱34と、台板32に対向するように柱34に取り付けられる天板33と、を有する。障壁部材により構成される第1後側板51は、台板32、柱34及び天板33に対してベタ溶接により固定されている。これにより、第1後側板51を、台板32、柱34及び天板33に対して強固に固定することができる。したがって、高圧ガス取り扱いエリアA1内における水素ガスの爆発によって第1後側板51が吹き飛ばされるのを防ぐことができる。
なお、第1後側板51は、台板32、柱34及び天板33の全てに対してベタ溶接される場合に限定されず、いずれか一つ又は二つの部材のみに対してベタ溶接されていてもよい。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る可燃性ガス供給ユニット2A及び水素ステーション1Aについて、図5及び図6を参照して説明する。実施形態2に係る可燃性ガス供給ユニット2A及び水素ステーション1Aは、基本的に上記実施形態1の場合と同様の構成を備えるが、高圧ガス設備6の構成において異なっている。以下、上記実施形態1と異なる点についてのみ説明する。
図5に示すように、可燃性ガス供給ユニット2Aは、圧縮機22及びガス流入ライン27に加えて、蓄圧器23及びガス流出ライン28をさらに有する。実施形態2では、圧縮機22、蓄圧器23、ガス流入ライン27及びガス流出ライン28の上流部分28AAは、高圧ガス設備6である。つまり、実施形態2における高圧ガス設備6は、圧縮された水素ガスを生成する設備(圧縮機22)及び圧縮された水素ガスが流れる設備(ガス流入ライン27、ガス流出ライン28)に加えて、圧縮された水素ガスを貯留する設備(蓄圧器23)をさらに含む。なお、高圧ガス設備6を構成するガス流出ライン28の上流部分28AAとは、図6に示すように、ガス流入ライン27に接続されると共に筐体31に収容された部分である。したがって、実施形態2に係る水素ステーション1Aは、水素ガスをディスペンサ3に供給する可燃性ガス供給ユニット2Aと、可燃性ガス供給ユニット2Aから供給された水素ガスを燃料電池車4に補給するためのディスペンサ3と、を備える。
図6に示すように、実施形態2では、圧縮機22、蓄圧器23、ガス流入ライン27及びガス流出ライン28の上流部分28AAが、筐体31内の高圧ガス取り扱いエリアA1にそれぞれ収容されている。したがって、実施形態1と同様に、高圧ガス取り扱いエリアA1内の水素ガスが爆発した場合でも、障壁部材によって構成された第1後側板51により爆発時の衝撃が敷地外R2へ及ぶのを抑制することができる。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る水素ステーション1Bについて、図7を参照して説明する。実施形態3に係る水素ステーション1Bは、基本的に上記実施形態1の場合と同様の構成を備えるが、蓄圧器23を備えていない点で異なっている。以下、上記実施形態1と異なる点についてのみ説明する。
図7に示すように、水素ステーション1Bは、蓄圧器23(図1)を備えておらず、ガス流入ライン27がディスペンサ3のプレクーラー35に接続されている。具体的には、ガス流入ライン27は、圧縮機22の出口に接続されると共に筐体31(図2)に収容された上流部分27AAと、ディスペンサ3(プレクーラー35)に接続されると共に筐体31の外に配置された下流部分27BBと、を有する。このため、圧縮機22から吐出された高圧の水素ガスは、ガス流入ライン27を通じてプレクーラー35に直接供給される。この形態においても、上記実施形態1,2と同様に、筐体内における水素ガスの爆発による衝撃が水素ステーション1Bの敷地外へ及ぶのを抑制することができる。
(実施形態4)
次に、本発明の実施形態4に係る可燃性ガス供給ユニットについて、図8を参照して説明する。実施形態4に係る可燃性ガス供給ユニットは、基本的に上記実施形態1に係る可燃性ガス供給ユニット2と同様の構成を備えるが、筐体31の内側に作業者がアクセスするための入口が第1後側板51に設けられると共に、当該入口を開閉する扉が水素ガスの爆発時の衝撃によって筐体31の外側に吹き飛ばされないようにするためのストッパーが設けられている点で異なっている。以下、上記実施形態1と異なる点についてのみ説明する。
図8は、筐体31における第1後側板51の部分のみを示している。図8に示すように、第1後側板51には、作業者が筐体31内に出入りするための入口51Aが設けられている。そして、実施形態4に係る可燃性ガス供給ユニットは、この入口51Aを開閉する扉90と、扉90を止めるためのストッパー91と、を備える。
扉90は、内開き構造を有する。つまり、図8に示すように、扉90は、内面の一端(左端)が蝶番などの金具92により第1後側板51の内面(入口51A側の内面)に固定されており、当該金具92を支点として第1後側板51に対して筐体31の内側に向かって回動可能となっている。なお、扉90は、図8中における右端が支点となる内開き構造を有していてもよい。
ストッパー91は、第1後側板51とは別体であって、扉90の左右両端の部分と重なるように、筐体31の外側に固定されている。つまり、筐体31を後方から側面視した場合において、ストッパー91が扉90の左右両端の部分と重なることにより、扉90の左右両端の部分が隠れている。また本実施形態では、ストッパー91は、第1後側板51の外面及び扉90の外面に接触するように配置されている。このストッパー91によって、高圧ガス取り扱いエリアA1内における水素ガスの爆発による衝撃100によって筐体31の内側から扉90に加わる力に対して、当該扉90を止めることができる。したがって、扉90が吹き飛ばされるのをストッパー91によって防ぐことができるため、水素ステーションの安全性を確保することができる。
また本実施形態では、ストッパー91の厚さは、第1後側板51の厚さ以上となっている。これにより、ストッパー91が扉90を止める力がより大きくなるため、水素ガスの爆発時の衝撃100によって扉90が吹き飛ばされるのをより確実に防ぐことができる。
なお、ストッパー91は、扉90の左右両端だけではなく、扉90の上端も止めるように配置されていてもよい。またストッパー91は、第1後側板51の外面及び扉90の外面に接触するように配置される場合に限定されず、当該外面との間に隙間を空けて配置されていてもよい。なお、この実施形態で説明した扉及びストッパー構造は、上記実施形態2に係る可燃性ガス供給ユニット2Aに適用されてもよい。
(実施形態5)
次に、本発明の実施形態5に係る可燃性ガス供給ユニットについて、図9を参照して説明する。実施形態5に係る可燃性ガス供給ユニットは、基本的に上記実施形態4に係る可燃性ガス供給ユニットと同様の構成を備えるが、筐体31の入口51Aを開閉する扉がスライド式になっている点で異なっている。以下、上記実施形態4と異なる点についてのみ説明する。
図9に示すように、扉93は、筐体31の内側において第1後側板51に沿ってスライドする引き戸構造を有している。つまり、扉93を第1後側板51に沿ってスライドさせることにより、入口51Aを開閉することができる。
図9は、扉93により入口51Aが閉じられた状態を示している。この状態で、第1後側板51において入口51Aを構成する部位91Aは、扉93の左右両縁と重なっている。本実施形態では、この部位91Aがストッパーとして機能し、水素ガスの爆発時の衝撃によって扉93が筐体31の外側に吹き飛ばされるのを防止する。つまり、本実施形態では、第1後側板51の一部が扉93のストッパーとして利用されている。
(その他実施形態)
上記実施形態1では、可燃性ガスの一例として水素ガスについて説明したが、これに限定されない。可燃性ガスの他の例としては、例えばメタン、プロパン若しくはアセチレンなどの炭化水素系ガスが挙げられる。これは、実施形態2~5についても同様である。
上記実施形態1では、第1仕切り板80が障壁部により構成される場合について説明したがこれに限定されず、第1仕切り板80が障壁部でなくてもよい。これは、実施形態2~5についても同様である。
上記実施形態1では、制御エリアA3が冷凍機エリアA2の下側に位置する場合について説明したがこれに限定されず、制御エリアA3が冷凍機エリアA2の上側に位置していてもよい。これは、実施形態2~5についても同様である。
上記実施形態4,5では、障壁部により構成された第1後側板51にのみ扉90,93が設けられる場合について説明したが、障壁部により構成されていない他の側板にも扉が設けられていてもよい。例えば、図2中における第1前側板41や左側板60にも扉が設けられてもよい。また障壁部により構成されていない側板のみに扉が設けられていてもよく、その場合、ストッパーが省略されてもよい。なお、高圧ガス取り扱いエリアA1を構成する複数の側板に扉を設ける場合、全て内開き構造としてもよいし、全て引き戸式構造としてもよいし、内開き構造と引き戸式構造を組み合わせてもよい。
上記実施形態1では、筐体31の側板のうち第1後側板51のみが障壁部により構成されている場合について説明したがこれに限定されず、第1前側板41及び左側板60も障壁部により構成されていてもよい。これは、実施形態2~5についても同様である。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B 水素ステーション
2,2A 可燃性ガス供給ユニット
3 ディスペンサ
6 高圧ガス設備
24 冷凍機
29 制御部
31 筐体
32 台板
33 天板
34 柱
40 前側板
41 第1前側板
42 第2前側板
50 後側板
51 第1後側板
51A 入口
52 第2後側板
60 左側板
70 右側板
80 第1仕切り板
90,93 扉
91,91A ストッパー
A1 高圧ガス取り扱いエリア
A2 冷凍機エリア
A3 制御エリア
B1 境界
R1 敷地内
R2 敷地外

Claims (10)

  1. 燃料である可燃性ガスの補給を行う施設の敷地内に設置される可燃性ガス供給ユニットであって、
    圧縮された前記可燃性ガスを取り扱う高圧ガス設備と、
    前記高圧ガス設備が収容される高圧ガス取り扱いエリアが設けられる筐体と、を備え、
    前記筐体は、前記高圧ガス取り扱いエリアを構成する複数の側板を含み、
    前記筐体において、前記複数の側板のうち前記敷地内と前記敷地外との境界側に位置する側板は、前記可燃性ガスの爆発による衝撃に耐える障壁部材により構成されていると共に前記複数の側板のうちの他の側板よりも厚さが大きいことを特徴とする、可燃性ガス供給ユニット。
  2. 圧縮された前記可燃性ガスの冷却に用いられる冷凍機と、
    前記筐体内の空間を仕切ると共に、前記可燃性ガスの爆発による衝撃に耐える障壁部材により構成された仕切り板と、をさらに備え、
    前記筐体内には、前記冷凍機が収容されるエリアであって、前記仕切り板により前記高圧ガス取り扱いエリアに対して隔離された冷凍機エリアが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の可燃性ガス供給ユニット。
  3. 前記可燃性ガス供給ユニットの動作を制御する制御部をさらに備え、
    前記筐体内には、前記制御部が収容されると共に前記冷凍機エリアの上側又は下側に位置するエリアであって、前記仕切り板により前記高圧ガス取り扱いエリアに対して隔離された制御エリアが設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の可燃性ガス供給ユニット。
  4. 前記筐体において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板には、前記筐体内への入口が設けられ、
    前記入口を開閉する扉と、
    前記可燃性ガスの爆発による衝撃によって前記筐体の内側から前記扉に加わる力に対して前記扉を止めるためのストッパーと、をさらに備えることを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載の可燃性ガス供給ユニット。
  5. 前記ストッパーの厚さは、前記筐体において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板の厚さ以上であることを特徴とする、請求項4に記載の可燃性ガス供給ユニット。
  6. 前記扉は、前記筐体において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板に対して前記筐体の内側に向かって回動する内開き構造を有し、
    前記ストッパーは、前記扉と重なるように前記筐体の外側に配置される部材であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の可燃性ガス供給ユニット。
  7. 前記扉は、前記筐体の内側において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板に沿ってスライドする引き戸構造を有し、
    前記筐体において前記入口を構成する部位が前記ストッパーとして機能することを特徴とする、請求項4又は5に記載の可燃性ガス供給ユニット。
  8. 前記筐体は、前記敷地内と前記敷地外との境界側に位置し且つ前記高圧ガス取り扱いエリアを構成する側板のみが前記障壁部材により構成されていることを特徴とする、請求項1~7の何れか1項に記載の可燃性ガス供給ユニット。
  9. 前記筐体は、
    前記高圧ガス設備が載置される台板と、
    前記台板に立設される柱と、
    前記台板に対向するように前記柱に取り付けられる天板と、を有し、
    前記筐体において前記障壁部材により構成される前記境界側に位置する側板は、前記台板、前記柱及び前記天板の少なくともいずれかに対してベタ溶接により固定されていることを特徴とする、請求項1~8の何れか1項に記載の可燃性ガス供給ユニット。
  10. 前記可燃性ガスである水素ガスを蓄圧器又はディスペンサに供給する請求項1~9のいずれか1項に記載された可燃性ガス供給ユニットと、
    前記蓄圧器又は前記可燃性ガス供給ユニットから供給された水素ガスを燃料電池車に補給するための前記ディスペンサと、を備えることを特徴とする、水素ステーション。
JP2018026840A 2017-07-28 2018-02-19 可燃性ガス供給ユニット及び水素ステーション Active JP7083660B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020180082845A KR102122874B1 (ko) 2017-07-28 2018-07-17 가연성 가스 공급 유닛 및 수소 스테이션
CA3012376A CA3012376C (en) 2017-07-28 2018-07-24 Combustible gas supply unit and hydrogen station
CN201810820112.XA CN109307149B (zh) 2017-07-28 2018-07-24 可燃性气体供给组件以及加氢站
EP18185222.9A EP3434960A1 (en) 2017-07-28 2018-07-24 Combustible gas supply unit and hydrogen station
US16/046,808 US10711946B2 (en) 2017-07-28 2018-07-26 Combustible gas supply unit and hydrogen station

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017146584 2017-07-28
JP2017146584 2017-07-28

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019027587A JP2019027587A (ja) 2019-02-21
JP7083660B2 true JP7083660B2 (ja) 2022-06-13

Family

ID=65478063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018026840A Active JP7083660B2 (ja) 2017-07-28 2018-02-19 可燃性ガス供給ユニット及び水素ステーション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7083660B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021032260A (ja) * 2019-08-16 2021-03-01 大陽日酸株式会社 定置式高圧ガス供給設備及びその施工方法
CN111609309A (zh) * 2020-06-16 2020-09-01 河南豫氢装备有限公司 一种撬装式加氢站
JP2022030435A (ja) 2020-08-07 2022-02-18 株式会社神戸製鋼所 ガス供給装置
KR102379133B1 (ko) * 2020-08-13 2022-03-29 한국기계연구원 액체수소 충전소

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030056960A1 (en) 2001-09-27 2003-03-27 Gnc Galileo S. A. Modular compressed natural gas ( CNG) station and method for avoiding fire in such station
JP2011033070A (ja) 2009-07-30 2011-02-17 Jx Nippon Oil & Energy Corp 水素の貯蔵供給ステーション
JP2013024287A (ja) 2011-07-19 2013-02-04 Taiyo Nippon Sanso Corp 水素ガス充填装置
JP2013167288A (ja) 2012-02-15 2013-08-29 Taiyo Nippon Sanso Corp 水素ステーション
JP2015158213A (ja) 2014-02-21 2015-09-03 株式会社神戸製鋼所 ガス供給システムおよび水素ステーション
JP2016135978A (ja) 2015-01-23 2016-07-28 株式会社竹中工務店 防爆構造

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030056960A1 (en) 2001-09-27 2003-03-27 Gnc Galileo S. A. Modular compressed natural gas ( CNG) station and method for avoiding fire in such station
JP2011033070A (ja) 2009-07-30 2011-02-17 Jx Nippon Oil & Energy Corp 水素の貯蔵供給ステーション
JP2013024287A (ja) 2011-07-19 2013-02-04 Taiyo Nippon Sanso Corp 水素ガス充填装置
JP2013167288A (ja) 2012-02-15 2013-08-29 Taiyo Nippon Sanso Corp 水素ステーション
JP2015158213A (ja) 2014-02-21 2015-09-03 株式会社神戸製鋼所 ガス供給システムおよび水素ステーション
JP2016135978A (ja) 2015-01-23 2016-07-28 株式会社竹中工務店 防爆構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019027587A (ja) 2019-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7083660B2 (ja) 可燃性ガス供給ユニット及び水素ステーション
KR102130606B1 (ko) 가스 공급 장치
JP5661057B2 (ja) 水素ステーション
US10704284B2 (en) Combustible gas supply unit and barrier
KR102122874B1 (ko) 가연성 가스 공급 유닛 및 수소 스테이션
JP2013024287A (ja) 水素ガス充填装置
KR20160122814A (ko) 가스 공급 시스템 및 수소 스테이션
KR20140071883A (ko) 가스 충전장치
WO2015125585A1 (ja) ガス供給システムおよび水素ステーション
KR102481519B1 (ko) 안전장치를 구비한 이동식 수소 충전소 구조
JP2011033070A (ja) 水素の貯蔵供給ステーション
WO2016067780A1 (ja) 水素ステーション
JP5151378B2 (ja) 自動販売機
JP7057100B2 (ja) ガス供給装置
TW201518172A (zh) 船舶上糧食庫用冷凍裝置及船舶上糧食庫用冷凍裝置的安裝方法
JP7321968B2 (ja) 液化天然ガス供給設備
JP7443124B2 (ja) 消火剤容器収納用の筐体装置
US20240167632A1 (en) Transportable filling station for pressurized fluids
JP7121871B2 (ja) 水素ステーションパッケージユニットと簡易型水素ステーション
JP2022030435A (ja) ガス供給装置
JP2009008304A (ja) コンテナ用冷凍装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7083660

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150