JP7082918B2 - 切削油剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、切削油剤組成物に関する。
切削加工の分野においては、被加工物の加工部位を潤滑するために切削油剤組成物が使用されている。生産効率の向上等の観点から、優れた切削性を有する切削油剤組成物の開発が進められている。
切削性に優れる切削油剤組成物として、例えば特許文献1には、鉱油や合成油を基油とし、これに種々の添加剤を含む切削油剤組成物が開示されている。
国際公開第2015/107828号
ところで、切削性を確保しつつ現場での安全性向上や消防法に対応するため、低粘度且つ高引火点である切削油剤組成物のニーズが高まっている。本発明者らの検討によれば、鉱油を基油として用いた切削油剤組成物は、合成油を基油として用いた場合と比較して、切削性に優れるという点でメリットがある一方、低粘度且つ高引火点をバランスよく実現する点で未だ改善の余地がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、鉱油を用いた場合であっても、低粘度且つ高引火点を達成できる新規な切削油剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、40℃動粘度が10~40mm/sであり、粘度指数が80~140であり、硫黄分が500質量ppm以下である鉱油と、該鉱油より低い40℃動粘度を有するエステルと、を含む、切削油剤組成物を提供する。
エステルの含有量は、切削油剤組成物全量を基準として1~20質量%であってもよい。
エステルの40℃動粘度は、3~30mm/sであってもよい。
本発明によれば、鉱油を用いた場合であっても、低粘度且つ高引火点を達成できる新規な切削油剤組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る切削油剤組成物は、40℃動粘度が10~40mm/sであり、粘度指数が80~140であり、硫黄分が0.05質量%以下である鉱油と、該鉱油より低い40℃動粘度を有するエステルと、を含む。
鉱油としては、原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理を単独又は2つ以上適宜組み合わせて精製したパラフィン系、ナフテン系等の鉱油のうち、40℃動粘度、粘度指数、及び硫黄分が上記の範囲内のものを挙げることができる。
鉱油の40℃動粘度は、10mm/s以上であり、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、好ましくは11mm/s以上、より好ましくは11.5mm/s以上、更に好ましくは12mm/s以上である。鉱油の40℃動粘度は、40mm/s以下であり、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、好ましくは35mm/s以下、より好ましくは30mm/s以下、更に好ましくは20mm/s以下である。本明細書における動粘度は、JIS K 2283に準拠して測定される動粘度を意味する。
鉱油の100℃動粘度は、特に限定されないが、例えば1.0mm/s以上、1.5mm/s以上、又は2.0mm/s以上であってよい。鉱油の100℃動粘度の上限値も特に限定されないが、例えば8.0mm/s以下、7.0mm/s以下、又は6.0mm/s以下であってよい。
鉱油の粘度指数は、80以上であり、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、好ましくは105以上、より好ましくは115以上、更に好ましくは120以上である。鉱油の粘度指数は、140以下である。本明細書において粘度指数は、JIS K 2283-1993に準拠して測定される粘度指数を意味する。
鉱油の硫黄分は、鉱油全量を基準として、500質量ppm以下であり、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、好ましくは100質量ppm以下、より好ましくは50質量ppm以下、更に好ましくは10質量ppm以下である。鉱油の硫黄分の下限値は、特に限定されないが、例えば0.5質量ppm以上であってよい。本明細書において硫黄分は、JIS K 2541-6:2013で規定される紫外蛍光法によって測定される硫黄分を意味する。
鉱油のパラフィン分は、特に限定されないが、鉱油全量を基準として、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは35質量%以上である。また、ナフテン分は、特に限定されないが、鉱油全量を基準として、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。また、ナフテン分は、鉱油全量を基準として、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは65質量%以下である。また、芳香族分は、特に限定されないが、鉱油全量を基準として、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
鉱油の含有量は、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、切削油剤組成物全量を基準として、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上である。鉱油の含有量の上限は、特に限定されないが、切削油剤組成物全量を基準として、例えば99質量%以下である。
本実施形態に係る切削油剤組成物は、上記の鉱油に加えて、当該鉱油より低い40℃動粘度を有するエステルを含む。
エステルの40℃動粘度は、上記鉱油の40℃動粘度よりも低く、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、好ましくは30mm/s以下、より好ましくは20mm/s以下、更に好ましくは10mm/s以下であり、特に好ましくは10mm/s未満である。エステルの40℃動粘度の下限値は特に限定されないが、例えば3mm/s以上であってよく、5mm/s以上であってよい。
エステルを構成するアルコールは、1価アルコールでも多価アルコールでもよい。また、当該エステルを構成するカルボン酸は、一塩基酸でも多塩基酸であってもよい。
1価アルコールとしては、通常炭素数1~24のものが用いられ、このようなアルコールとしては直鎖のものでも分岐のものでもよい。炭素数1~24のアルコールとしては、具体的には、メタノール、エタノール、直鎖状又は分岐状のプロパノール、直鎖状又は分岐状のブタノール、直鎖状又は分岐状のオクタノール、直鎖状又は分岐状のノナノール、直鎖状又は分岐状のデカノール、直鎖状又は分岐状のウンデカノール、直鎖状又は分岐状のドデカノール、直鎖状又は分岐状のトリデカノール、直鎖状又は分岐状のテトラデカノール、直鎖状又は分岐状のペンタデカノール、直鎖状又は分岐状のヘキサデカノール、直鎖状又は分岐状のヘプタデカノール、直鎖状又は分岐状のオクタデカノール、直鎖状又は分岐状のノナデカノール、直鎖状又は分岐状のエイコサノール、直鎖状又は分岐状のヘンエイコサノール、直鎖状又は分岐状のトリコサノール、直鎖状又は分岐状のテトラコサノール及びこれらの混合物が挙げられる。
多価アルコールとしては、通常2~10価、好ましくは2~6価のものが用いられる。2~10価の多価アルコールとしては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの3~15量体)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの3~15量体)、1,3-プロパンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2-メチル1,2-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール;グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2~8量体、例えばジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン)、トリメチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン等)及びこれらの2~8量体、ペンタエリスリトール及びこれらの2~4量体、1,2,4-ブタントリオール、1,3,5-ペンタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,3,4-ブタンテトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール等の多価アルコール;キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、スクロース等の糖類、及びこれらの混合物が挙げられる。
これらの中でも特に、1価アルコールが好ましく、炭素数1~24の直鎖状又は分岐状のアルコールがより好ましく、直鎖状又は分岐状のオクタノールが更に好ましく、分岐状のオクタノールが特に好ましい。
エステルを構成する一塩基酸としては、通常炭素数6~24の脂肪酸で、直鎖のものでも分岐のものでもよく、また飽和のものでも不飽和のものでもよい。具体的には、直鎖状又は分岐状のヘキサン酸、直鎖状又は分岐状のオクタン酸、直鎖状又は分岐状のノナン酸、直鎖状又は分岐状のデカン酸、直鎖状又は分岐状のウンデカン酸、直鎖状又は分岐状のドデカン酸、直鎖状又は分岐状のトリデカン酸、直鎖状又は分岐状のテトラデカン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデカン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデカン酸、直鎖状又は分岐状のオクタデカン酸、直鎖状又は分岐状のヒドロキシオクタデカン酸、直鎖状又は分岐状のノナデカン酸、直鎖状又は分岐状のエイコサン酸、直鎖状又は分岐状のヘンエイコサン酸、直鎖状又は分岐状のドコサン酸、直鎖状又は分岐状のトリコサン酸、直鎖状又は分岐状のテトラコサン酸等の飽和脂肪酸;直鎖状又は分岐状のヘキセン酸、直鎖状又は分岐状のヘプテン酸、直鎖状又は分岐状のオクテン酸、直鎖状又は分岐状のノネン酸、直鎖状又は分岐状のデセン酸、直鎖状又は分岐状のウンデセン酸、直鎖状又は分岐状のドデセン酸、直鎖状又は分岐状のトリデセン酸、直鎖状又は分岐状のテトラデセン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデセン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデセン酸、直鎖状又は分岐状のオクタデセン酸、直鎖状又は分岐状のヒドロキシオクタデセン酸、直鎖状又は分岐状のノナデセン酸、直鎖状又は分岐状のエイコセン酸、直鎖状又は分岐状のヘンエイコセン酸、直鎖状又は分岐状のドコセン酸、直鎖状又は分岐状のトリコセン酸、直鎖状又は分岐状のテトラコセン酸等の不飽和脂肪酸;及びこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、特に炭素数8~20の不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物が好ましく、直鎖状又は分岐状のオクタデセン酸がより好ましく、直鎖状のオクタデセン酸が更に好ましい。
エステルを構成する多塩基酸としては、炭素数2~16の二塩基酸及びトリメリト酸が挙げられる。炭素数2~16の二塩基酸としては、直鎖のものでも分岐のものでもよく、また飽和のものでも不飽和のものでもよい。具体的には、エタン二酸、プロパン二酸、直鎖状又は分岐状のブタン二酸、直鎖状又は分岐状のペンタン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサン二酸、直鎖状又は分岐状のオクタン二酸、直鎖状又は分岐状のノナン二酸、直鎖状又は分岐状のデカン二酸、直鎖状又は分岐状のウンデカン二酸、直鎖状又は分岐状のドデカン二酸、直鎖状又は分岐状のトリデカン二酸、直鎖状又は分岐状のテトラデカン二酸、直鎖状又は分岐状のヘプタデカン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデカン二酸等の飽和二塩基酸;直鎖状又は分岐状のヘキセン二酸、直鎖状又は分岐状のオクテン二酸、直鎖状又は分岐状のノネン二酸、直鎖状又は分岐状のデセン二酸、直鎖状又は分岐状のウンデセン二酸、直鎖状又は分岐状のドデセン二酸、直鎖状又は分岐状のトリデセン二酸、直鎖状又は分岐状のテトラデセン二酸、直鎖状又は分岐状のヘプタデセン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデセン二酸等の不飽和に塩基酸;及びこれらの混合物が挙げられる。
本実施形態においては、任意のアルコールとカルボン酸の組合せによるエステルが使用可能であり、特に限定されるものではない。具体的には下記(i)~(vii)に示すエステルを好ましく使用することができる。
(i)1価アルコールと一塩基酸とのエステル。
(ii)多価アルコールと一塩基酸とのエステル。
(iii)1価アルコールと多塩基酸とのエステル。
(iv)多価アルコールと多塩基酸とのエステル。
(v)1価アルコール及び多価アルコールの混合アルコールと多塩基酸とのエステル。
(vi)多価アルコールと一塩基酸及び多塩基酸の混合カルボン酸とのエステル。
(vii)1価アルコール及び多価アルコールの混合アルコールと一塩基酸及び多塩基酸の混合カルボン酸とのエステル。
なお、アルコール成分として多価アルコールを用いた場合、そのエステルは、多価アルコール中の水酸基全てがエステル化された完全エステルであってもよく、また、水酸基の一部がエステル化されず水酸基のままで残っている部分エステルであってもよい。また、カルボン酸成分として多塩基酸を用いた場合、そのエステルは、多塩基酸中のカルボキシル基全てがエステル化された完全エステルであってもよく、カルボキシル基の一部がエステル化されずカルボキシル基のままで残っている部分エステルであってもよい。
エステルとしては、上記したいずれのものも使用可能であるが、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、(i)1価アルコールと一塩基酸とのエステルが好ましい。
本実施形態において好ましく用いられる1価アルコールと一塩基酸とのエステルの合計炭素数には特に制限はないが、合計炭素数の下限値が7以上のエステルが好ましく、11以上のエステルがより好ましく、15以上のエステルが更に好ましい。また、合計炭素数の上限値が32以下のエステルが好ましく、30以下のエステルがより好ましく、28以下のエステルが更に好ましい。
このようなエステルの特に好ましい例としては、具体的には、2-エチルヘキシルオレート、オクチルオレート等が挙げられる。
エステルの含有量は、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、切削油剤組成物全量を基準として、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは8質量%以上である。エステルの含有量は、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、切削油剤組成物全量を基準として、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である。
本実施形態に係る切削油剤組成物は、更にその優れた効果を向上させるために、必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性化剤、ミスト防止剤等の添加剤を、単独で又は2種以上を組み合わせて更に添加してもよい。
酸化防止剤としては、2,6-ジ-ターシャリーブチル-p-クレゾール(DBPC)等のフェノール系化合物、フェニル-α-ナフチルアミン等の芳香族アミン、ジアルキルジチオリン酸亜鉛等の有機金属化合物などが例示できる。
金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
ミスト防止剤としては、ポリイソブチレン、エチレン-プロピレンコポリマー等の炭化水素系高分子化合物などが挙げられる。
これらの添加剤の合計含有量は、切削油剤組成物全量を基準として、通常10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
本実施形態に係る切削油剤組成物は、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、上述した鉱油以外の鉱油、油脂及び合成油からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むこともできる。
油脂としては、牛脂、豚脂、大豆油、菜種油、米ぬか油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、或いはこれらの水素添加物などが挙げられる。
合成油としては、例えば、ポリα-オレフィン(エチレン-プロピレン共重合体、ポリブテン、1-オクテンオリゴマー、1-デセンオリゴマー、及びこれらの水素化物等)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ポリオキシアルキレングリコール、ポリフェニルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、ポリフェニルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、含フッ素化合物(パーフルオロポリエーテル、フッ素化ポリオレフィン等)、シリコーン油などを挙げることができる。
本実施形態に係る切削油剤組成物の15℃における密度は、例えば0.86g/cm以下、又は0.85g/cm以下であってよい。切削油剤組成物の15℃における密度は、例えば0.81g/cm以上、又は0.82g/cm以上であってよい。本明細書において密度は、JIS K 2249:2011に準拠して15℃において測定された密度を意味する。
本実施形態に係る切削油剤組成物の引火点は、安全性の観点から、好ましくは200℃以上、より好ましくは205℃以上である。切削油剤組成物の引火点は、低粘度且つ高引火点を更にバランス良く実現する観点から、好ましくは240℃以下、より好ましくは230℃以下である。本明細書において引火点は、JIS K 2265-4:2007(クリーブランド開放(COC)法)に準拠して測定される引火点を意味する。
本実施形態に係る切削油剤組成物の40℃動粘度は、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、好ましくは15.5mm/s以上であり、より好ましくは16mm/s以上、更に好ましくは16.5mm/s以上、特に好ましくは17mm/s以上である。切削油剤組成物の40℃動粘度は、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、好ましくは20mm/s以下であり、より好ましくは19mm/s以下、更に好ましくは18mm/s以下である。
切削油剤組成物の100℃動粘度は、特に限定されないが、例えば2.0mm/s以上、2.5mm/s以上、又は3.0mm/s以上であってよい。切削油剤組成物の100℃動粘度の上限値も特に限定されないが、例えば9.0mm/s以下、8.0mm/s以下、又は7.0mm/s以下であってよい。
切削油剤組成物の粘度指数は、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、好ましくは80以上であり、より好ましくは100以上、更に好ましくは120以上、特に好ましくは130以上である。切削油剤組成物の粘度指数は、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、好ましくは160以下であり、より好ましくは155以下、更に好ましくは150以下、特に更に好ましくは145以下である。
切削油剤組成物の酸価は、例えば1.0mgKOH/g以下、又は0.1mgKOH/g以下、又は0.05mgKOH/g以下であってよい。本明細書において酸価は、JIS K 2501:2003に準拠して測定される酸価を意味する。
切削油剤組成物の流動点は、例えば-10℃以下、又は-15℃以下であってよく、-50℃以下であってもよいが、精製コストの観点から-40℃以上であってもよい。本明細書において流動点は、JIS K 2269:1987に準拠して測定される流動点を意味する。
切削油剤組成物の硫黄分は、低粘度且つ高引火点を更にバランスよく実現する観点から、切削油剤組成物全量を基準として、好ましくは500質量ppm以下であり、より好ましくは200質量ppm以下、更に好ましくは100質量ppm以下である。切削油剤組成物の硫黄分の下限値は、特に限定されないが、例えば0.5質量ppm以上であってよい。
切削油剤組成物のガスクロマトグラフィー蒸留(以下、GC蒸留ともいう)による蒸留性状(特に記載がない場合もGC蒸留による蒸留性状を意味する)において、蒸留終点EPは、例えば、450℃以上、又は470℃以上であってよく、例えば、550℃以下、又は520℃以下であってよい。
切削油剤組成物の初留点IBPは、例えば、285℃以上、又は290℃以上であってよく、例えば、350℃以下、又は330℃以下であってよい。
切削油剤組成物の5%留出温度Tは、例えば、330℃以上、又は345℃以上であってよく、例えば、380℃以下、又は370℃以下であってよい。
切削油剤組成物の95%留出温度T95は、例えば、430℃以上、又は440℃以上であってよく、例えば、490℃以下、又は480℃以下であってよい。
上記本実施形態に係る切削油剤組成物は、例えば金属の切削加工において好ましく用いられる。被加工物の材質については、特に限定されず、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム又はその合金、ニッケル又はその合金、クロム又はその合金、銅又はその合金、亜鉛又はその合金、チタン又はその合金等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
以下に示す鉱油を用いて、表1に示す組成を有する鉱油A1~A5を調製した。調製した鉱油A1~A5の組成及び性状を表1に示す。
鉱油1:グループII鉱油(40℃動粘度:12.11mm/s、100℃動粘度:3.022mm/s、粘度指数:105、硫黄量:1ppm)
鉱油2:グループIII鉱油(40℃動粘度:19.17mm/s、100℃動粘度:4.224mm/s、粘度指数:127、硫黄量:1ppm)
鉱油3:グループI鉱油(40℃動粘度:6.782mm/s、100℃動粘度:2.066mm/s、粘度指数:96、硫黄量:1500ppm)
鉱油4:グループI鉱油(40℃動粘度:23.04mm/s、100℃動粘度:4.424mm/s、粘度指数:101、硫黄量:1700ppm)
Figure 0007082918000001
(実施例1~3、比較例1~2)
上記で調製した鉱油A1~A5と以下に示す各成分を用いて、表2に示す組成を有する切削油剤組成物を調製した。調製した切削油剤組成物の組成及び性状を表2に示す。
エステルB1:2-エチルヘキシルオレート(40℃動粘度:8.356mm/s)
添加剤C1:酸化防止剤(DBPC)
添加剤C2:金属不活性化剤(ベンゾトリアゾール)
添加剤C3:ミスト防止剤(PIB;平均分子量:約30万)
添加剤C4:ミスト防止剤(PIB;平均分子量:約50万)
Figure 0007082918000002

Claims (2)

  1. 40℃動粘度が10~40mm/sであり、粘度指数が80~140であり、硫黄分が500質量ppm以下である鉱油と、
    前記鉱油より低い40℃動粘度を有するエステルである2-エチルヘキシルオレートと、
    を含む、切削油剤組成物。
  2. 前記2-エチルヘキシルオレートの含有量が、切削油剤組成物全量を基準として1~20質量%である、請求項1に記載の切削油剤組成物。
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