JP7081421B2 - ノック制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関において、ノックの発生を抑えるためのノック制御を行うノック制御装置に関する。
特許文献1では、ノックの発生を判定するノック判定を、次のように行う。まず、内燃機関で発生した振動を検出する。次に、その検出信号を、複数のバンドパスフィルタにより、複数のノック周波数成分とそれ以外の複数のノイズ周波数成分とにそれぞれ分離する。次に、それらのうちのノック周波数成分のみを積算することにより、ノック波形を得る。
次に、そのノック波形を、理想ノック波形と比較する。そして、ノック波形の理想ノック波形からのはずれ度合いに応じて、ノック強度を補正する。その補正後のノック強度に基づいて、ノック判定を行う。そのノック判定に基づいて、ノック制御を行う。
特開2004-353531号公報
引用文献1では、検出信号を複数のバンドパスフィルタによって、複数のノック周波数成分とノイズ周波数成分とにそれぞれ分離する必要がある。さらに、それにより分離された複数のノック周波数成分を積算する必要もある。さらに、それにより得られたノック波形を理想ノック波形と比較して、その比較に基づいてノック強度を補正する必要もある。そのため、引用文献1では、ノック制御を行うに当たって、処理負荷が大きい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ノック制御を行うに当たって、処理負荷を軽減することを目的とする。
本発明のノック制御装置は、内燃機関に発生する振動を検出する検出部を有し、前記検出部からの検出信号に基づいて、前記内燃機関におけるノックを抑えるノック制御を行う。前記ノック制御装置は、特定部と算出部と制御部とを有する。前記特定部は、前記検出信号に基づいて得られた波形であって、前記振動の強さを強度として前記強度の時間変化を表す振動波形又は前記振動の強さの絶対値を強度として前記強度の時間変化を表す絶対値波形から、前記強度が極大となる複数の極大点のうち、所定期間内において前記強度が最初に所定値(Vc)を越えた前記極大点である第1点、及び前記所定期間内において前記強度が最大となる前記極大点である第2点を特定する。前記算出部は、前記第1点から前記第2点に至るまでの時間である第1時間を含む所定の特徴量を算出する。制御部は、前記特徴量を用いて前記ノック制御を行う。
本発明は、次の点を見出すことによりなされたものである。振動波形における第1点から第2点に至るまでの時間である第1時間は、その振動がノックによる場合とノック以外による場合とで、所定の差異が生じる。よって、第1時間に基づいて、ノック発生の可能性を判定でき、それに基づいてノック制御を行うことができる。
本発明によれば、上記の第1時間を含む所定の特徴量に基づいてノック制御を行うため、特許文献1に記載のような処理が不要になる。具体的には、まず、検出信号を、複数のバンドパスフィルタにより、複数のノック周波数成分と複数のノイズ周波数成分とにそれぞれ分離する処理が不要になる。さらに、その処理により分離された複数のノック周波数成分を積算する処理も不要になる。さらに、その処理により得られるノック波形を理想ノック波形と比較して、その比較に基づいてノック強度を補正する処理も不要になる。よって、本発明によれば、ノック判定を行うに当たって、処理負荷を軽減できる。
第1実施形態の内燃機関を示す概略図 ノック制御装置による制御を示すフローチャート 検出信号に基づいて得られた振動波形を示すグラフ 図3とは別の振動波形を示すグラフ 振動波形の形状パターンを示すグラフ 振動波形の形状判定を示すフローチャート 第1時間及び第2時間から判定される形状パターンの分布を示すグラフ 第2実施形態における形状判定を示すフローチャート 増加率及び減衰率から判定される形状パターンの分布を示すグラフ 第3実施形態において、傾斜比とノック成分との関係を示すグラフ 形状判定を示すフローチャート 他の実施形態における絶対値波形を示すグラフ 図12とは別の絶対値波形を示すグラフ
次に本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。但し、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施できる。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の内燃機関10を示す概略図である。内燃機関10は、エンジンブロック11、ピストン12、吸気バルブ13、排気バルブ14等を有する。内燃機関10に対しては、アクセルペダルセンサ21、ノックセンサ29、ECU30、電子スロットル41、インジェクタ42、点火コイル43等が設置されている。
ECU30は、運転者からの要求(加速要求)を、アクセルペダルセンサ21を介して入力する。その入力に基づいて、空気量、燃料量、点火タイミング等を制御する。具体的には、ECU30は、電子スロットル41を制御することにより空気量を制御し、インジェクタ42を制御することにより燃料量を制御し、点火コイル43を制御することにより点火タイミングを制御する。
ノックセンサ29は、内燃機関10に発生する振動を検出する。ECU30は、ゲートが開いている期間であるゲートオープン期間に、ノックセンサ29からの検出信号を受信する。本実施形態では、ノックセンサ29が、本発明でいう「検出部」に該当する。また、各1回のゲートオープン期間が、本発明でいう「所定期間」に該当する。
図2は、ECU30によるノック判定及びそれに基づくノック制御を示すフローチャートである。ECU30は、AD変換(S100)を行うデジタル変換部31と、BPF処理(S200)を行うフィルタ部32と、3点特定(S300)を行う特定部33と、特徴量算出(S400)を行う算出部34と、形状判定(S500)を行う形状判定部35と、ノック判定(S600)を行うノック判定部36と、ノック制御(S700)を行う制御部37とを有する。
そして、ノックセンサ29とデジタル変換部31とフィルタ部32と特定部33と算出部34と形状判定部35とノック判定部36とが、ノック判定装置(29,31~36)を構成している。そのノック判定装置(29,31~36)と制御部37とが、ノック制御装置(29,31~37)を構成している。形状判定部35とノック判定部36とは、まとめて「判定部35,36」という。
詳しくは、ECU30は、まず、デジタル変換部31により、ノックセンサ29から受信した検出信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換(A/D変換)する(S100)。次に、フィルタ部32が、その検出信号を1種類のみのバンドパスフィルタによりフィルタ処理する(S200)。
次に、そのフィルタ処理(S200)後の振動波形から、特定部33により、後述する第1点p1、第2点p2,第3点p3の3点を特定する(S300)。次に、その3点に基づいて、算出部34により、振動波形の特徴量を算出する(S400)。次に、その特徴量に基づいて、形状判定部35により、振動波形の属する形状パターンを判定する形状判定を行う(S500)。次に、その形状判定に基づいて、ノック判定部36により、ノックの発生を判定するノック判定を行う(S600)。次に、そのノック判定に基づいて、制御部37により、ノックを抑えるノック制御を行う(S700)。
図3,図4は、BPF処理(S200)を行ったのちの振動波形の例を示すグラフである。この振動波形は、横軸に時間を示し、縦軸に振動の強度(検出電圧値)を示している。すなわち、この振動波形は、振動の強度の時間変化を示している。なお、ここでの振動の強度は、一方向側への強さ(検出電圧値が正のとき)を正とし、その反対方向側への強さ(検出電圧値が負のとき)を負としている。
以下では、振動波形の強度が極大となる複数の点を、それぞれ「極大点p」とする。また、各ゲートオープン期間内において最初に所定値Vcを越えた極大点pを「第1点p1」とする。また、各ゲートオープン期間内において強度が最大となる極大点pを「第2点p2」とする。また、各ゲートオープン期間内において最後に所定値Vcを越えた点を「第3点p3」とする。
また、第1点p1から第2点p2にまで至る時間を「第1時間t1」とする。また、第2点p2から第3点p3に至るまでの時間を「第2時間t2」とする。また、各ゲートオープン期間内において強度が所定値Vcを越えた複数の極大点pのうちの隣り合う2つの極大点pの、一方から他方に至るまでの時間を「ピーク間隔t3」とする。
本実施形態では、算出部34は、特徴量として、第1時間t1、第2時間t2、ピーク間隔t3を算出する(S400)。
図5は、振動波形の各形状パターンを示すグラフである。詳しくは、図5(a)は、強度が急激に増加したのち緩やかに減衰する減衰形の形状パターンを示している。振動波形は、減衰形の形状パターンに属する場合、ノックによる振動である可能性が高い。ノック波形は、振動が急激に増加したのちピストン下降に伴い緩やかに減衰するからである。
図5(b)は、強度が緩やかに増加したのち緩やかに減衰する菱形の形状パターンを示している。振動波形は、菱形の形状パターンに属する場合、ノックによる振動である可能性は中程度である。後半部分の形状がノック波形(減衰形)と類似した振動波形になる一方、ピストンスラップによる振動(ノイズ)は、振動が緩やかに強まったのち緩やかに収束することから、振動波形は、このピストンスラップによる振動(ノイズ)である可能性もあるからである。
図5(c)は、強度が緩やかに増加したのち急激に減衰する増加形の形状パターンを示している。振動波形は、増加形の形状パターンに属する場合、ノックによる振動である可能性は低い。ノック波形(減衰形)と類似した形状部分が少ない振動波形になるからである。すなわち、振動が急激に生じたのちピストン下降に伴い緩やかに減衰するノック波形とは、正反対であるからである。
図5(d)は、強度が急激に増加したのち急激に減衰する矩形の形状パターンを示している。振動波形は、矩形の形状パターンに属する場合、ノックによる振動である可能性は低い。矩形の形状パターンは急激に減衰するため、全体的にノック波形(減衰形)と類似した形状部分が少ないからである。また、パルス的に生じる振動(ノイズ)は、振動が瞬時に始まったのち瞬時に収まることから、振動波形は、このパルス的振動(ノイズ)である可能性が高いからである。
図5(e)は、減衰形が2つ並んだ形の双減衰形の形状パターンを示している。振動波形は、双減衰形の形状パターンに属する場合、ノックによる振動である可能性は低い。双減衰形の形状パターンは、強度の増減を2回繰り返すことから、全体的にノック波形(減衰形)と類似した形状部分が少ないからである。また、ノック波形は、ピストン下降に伴い緩やかに減衰することから、このような短期間に2回続けて発生することはないからである。
図6は、形状判定部35による形状判定(S500)の詳細を示すフローチャートである。まず、第1時間t1が所定の第1閾値T1よりも小さいか否か判定する(S511)。第1閾値T1よりも大きい場合(S511:NO)、第2時間t2が所定の第2閾値T2よりも大きいか否か判定する(S514)。第2閾値T2よりも小さい場合(S514:NO)、振動波形は増加形の形状パターンに属すると判定して形状判定(S500)を終了する。他方、第2時間t2が第2閾値T2よりも大きい場合(S514:YES)は、振動波形は菱形の形状パターンに属すると判定して形状判定(S500)を終了する。
他方、S511で、第1時間t1が第1閾値T1よりも小さいと判定された場合(S511:YES)、第2時間t2が第2閾値T2よりも大きいか否か判定する(S512)。第2閾値T2よりも小さい場合(S512:NO)、振動波形は矩形の形状パターンに属すると判定して形状判定(S500)を終了する。
他方、第2時間t2が第2閾値T2よりも大きい場合(S512:YES)、いずれのピーク間隔t3も所定の間隔閾値T3よりも小さいか否か判定する(S513)。いずれかのピーク間隔t3が、間隔閾値T3よりも大きい場合(S513:NO)、振動波形は双減衰形の形状パターンに属すると判定して形状判定(S500)を終了する。他方、いずれのピーク間隔t3も、間隔閾値T3よりも小さい場合(S513:YES)、振動波形は減衰形の形状パターンに属すると判定して形状判定(S500)を終了する。
再び図2に基づいて説明する。ノック判定部36は、形状判定部35による形状判定(S500)の結果に基づいてノック判定(S600)を行う。具体的には、振動波形が、形状判定(S500)において、よりノック波形に近い形状パターンに判定されるほど、補正項をより大きく設定し、よりノック波形とは異なる形状パターンに判定されるほど、補正項をより小さく設定する。
より具体的には、形状判定部35により、振動波形が減衰形の形状パターンに属すると判定された場合、ノック判定部36は、ノックが発生していると判定して、補正項を「1」に設定する。また、形状判定部35により、振動波形が菱形の形状パターンに属すると判定された場合、ノック判定部36は、ノックが発生している可能性が中程度である判定して、補正項を「0.5」に設定する。また、形状判定部35により、振動波形が増加形、矩形又は双減衰形の形状パターンに属すると判定された場合、ノック判定部36は、ノックが発生している可能性が低いと判定して、補正項を「0.1」に設定する。また、特定部33により、第1点p1~第3点p3、すなわち、強度が所定値Vcを越える3つの極大点pが検出されない場合は、ノック判定部36は、ノックが発生していないと判定して、補正項を「0」に設定する。
そのノック判定(S600)に基づいて、制御部37によりノック制御(S700)を行う。具体的には、内燃機関10に点火するクランク角である点火角を、所定の点火基準角から所定の点火遅角量だけ遅角させる。その点火遅角量は、所定の基本点火遅角量に補正項を掛けた値である。
よって、例えば、補正項が「0」から「1」になった場合には、点火遅角量が増大することにより、点火角が遅角する。以下、このように点火角を遅角させる制御を「点火遅角制御」という。他方、例えば、補正項が「1」から「0」になった場合には、点火遅角量が減少することにより、点火角が進角して点火基準角に戻る。以下、このように点火角を進角させる制御を「進角復帰制御」といい、その進角復帰制御により減少させる点火遅角量を「進角復帰量」という。進角復帰制御を行うことにより、過剰な点火遅角制御を抑制できる。
図7は、第1時間t1及び第2時間t2から振動波形が属すると判定される形状パターンの分布を示すグラフである。第1時間t1が第1閾値T1よりも大きく(上)、かつ第2時間t2が第2時間t2よりも大きい(右)場合(右上)、振動波形は菱形の形状パターンに属すると判定される。また、第1時間t1が第1閾値T1よりも大きく(上)、かつ第2時間t2が第2閾値T2よりも小さい(左)場合(左上)、振動波形は増加形の形状パターンに属すると判定される。
また、第1時間t1が第1閾値T1よりも小さく(下)、かつ第2時間t2が第2閾値T2よりも大きい(右)場合(右下)、振動波形は減衰形又は双減衰形の形状パターンに属すると判定される。また、第1時間t1が第1閾値T1よりも小さく(下)、かつ第2時間t2が第2閾値T2よりも小さい(左)場合(左下)、振動波形は矩形の形状パターンに属すると判定される。
本実施形態によれば、次の効果が得られる。上記3点(p1~p3)を用いて特徴量(t1~t3)を算出し、その特徴量に基づいて振動波形が属する形状パターンを判定し、その形状パターンに基づいてノック判定及びノック制御を行うため、特許文献1に記載のような処理が不要になる。そのため、ノック判定及びノック制御を行うに当たって、処理負荷を軽減できる。
また、BPF処理(S200)では、検出信号をバンドパスフィルタによりフィルタ処理するため、振動波形からノイズの一部を除去することができる。そのため、除去しない場合に比べて、その振動波形に基づいて行われるノック判定(S600)及びノック制御(S700)の精度を向上させることができる。また、1種類のみのバンドパスフィルタによってノイズを除去するので、複数のバンドパスフィルタによる複数のフィルタ処理が不要になる。そのため、検出信号が複数の周波数成分に分離されてしまうこともないため、それら複数の周波数成分を積算する処理も不要になる。よって、処理負荷を軽減することができる。
また、3点特定(S300)では、各ゲートオープン期間内において最初に強度が所定値Vcを越えた極大点pを第1点p1にするため、特徴量算出(S400)で算出される第1時間t1が極力長くなる。また、3点特定(S300)では、各ゲートオープン期間内において最後に強度が所定値Vcを越えた極大点pを第3点p3にするため、特徴量算出(S400)で算出される第2時間t2も極力長くなる。よって、振動波形の形状を、極力広範囲で捉えることができる。それにより、振動波形の全体形状を捉え易くなる。そのため、その振動波形に基づき行うことになるノック判定(S600)及びノック制御(S700)を、精度良く行い易くなる。
また、特徴量算出(S400)では、第1時間t1に基づいて、振動波形における第2点p2よりも前側の形状を捉えることができる。さらに第2時間t2に基づいて、振動波形における第2点p2よりも後側の形状を捉えることができる。よって、第1時間t1に加え第2時間t2も用いることにより、振動波形における第2点p2の前後の形状を捉えることができる。そのため、振動波形における第2点p2よりも前側又は後側の一方のみの形状を捉える場合に比べて、振動波形の全体形状を捉え易くなる。そのため、その振動波形に基づき行うことになるノック判定(S600)及びノック制御(S700)を、精度良く行い易くなる。
また、形状判定(S500)では、振動波形が属する形状パターンを判定するため、振動波形の形状の特徴を、効率よく捉え易くなる。
また、形状判定(S500)において、図7の下側に示すように、第1時間t1が第1閾値T1よりも小さいときは、振動波形は、減衰形(ノックの可能性大)である可能性がある。そのため、ノック判定(S600)においては、ノックが発生している可能性を大きく判定し易くなり、ノック制御(S700)においては、点火遅角量を大きくし易くなる。このように、簡単な処理でノック発生の可能性を判定し易くなり、それにより、簡単な処理でノック判定(S600)及びノック制御(S700)を行い易くなる。
また、形状判定(S500)において、図7の右側に示すように、第2時間t2が第2閾値T2よりも大きいときは、振動波形は、減衰形(ノックの可能性大)である可能性がある。そのため、ノック判定(S600)においては、ノックが発生している可能性を大きく判定し易くなり、ノック制御(S700)においては、点火遅角量を大きくし易くなる。このように、簡単な処理でノック発生の可能性を判定し易くなり、それにより、簡単な処理でノック判定(S600)及びノック制御(S700)を行い易くなる。
また、形状判定(S500)において、図5(e)等に示すいずれかのピーク間隔t3が所定の間隔閾値T3よりも大きいときは、振動波形は双減衰形(ノイズの可能性大)の形状パターンに属する可能性が高い。そのため、ノック判定(S600)においては、ノックが発生している可能性を低く判定し易くなり、ノック制御(S700)においては、点火遅角量を小さくし易くなる。このように、簡単な処理でノック発生の可能性を判定し易くなり、それにより、簡単な処理でノック判定(S600)及びノック制御(S700)を行い易くなる。
また、ノック制御(S700)では、特徴量(t1~t3)に基づいて点火遅角量が定められることになるため、ノック発生の可能性に応じて点火遅角量を調節することができる。また、特徴量(t1~t3)に基づいて進角復帰量も定められることになるため、ノック発生の可能性に応じて進角復帰量も調節することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態の説明では、第1実施形態と同一の又は対応する部材等については、同一の符号を付して、第1実施形態と異なる点のみを説明する。
まずは、図3,図4を参照しつつ本実施形態で使用するパラメータについて説明する。以下、第2点p2での強度から第1点p1での強度を引いた値を増加量v1とする。また、増加量v1を第1時間t1で割った値(v1/t1)を増加率g1とする。また、第2点p2での強度から第3点p3での強度を引いた値を減衰量v2とする。また、減衰量v2を第2時間t2で割った値(v2/t2)を減衰率g2とする。本実施形態では、算出部34は、特徴量として、ピーク間隔t3に加え、増加率g1及び減衰率g2を算出する。
図8は、本実施形態の形状判定部35による形状判定(S500)を示すフローチャートである。まず、増加率g1が所定の増加閾値G1よりも大きいか否か判断する(S521)。増加閾値G1よりも小さい場合(S521:NO)、減衰率g2が所定の減衰閾値G2よりも小さいか否か判断する(S524)。減衰閾値G2よりも大きい場合(S524:NO)は、振動波形は増加形の形状パターンに属すると判定して形状判定(S500)を終了する。他方、減衰率g2が、減衰閾値G2よりも小さい場合(S524:YES)は、振動波形は菱形の形状パターンに属すると判定して形状判定(S500)を終了する。
また、S521で、増加率g1が増加閾値G1よりも大きいと判定された場合(S511:YES)、減衰率g2が減衰閾値G2よりも小さいか否か判断する(S522)。減衰率g2が、減衰閾値G2よりも大きい場合(S522:NO)、振動波形は矩形の形状パターンに属すると判定してノック判定(S500)を終了する。
他方、減衰率g2が、減衰閾値G2よりも小さい場合(S522:YES)、いずれのピーク間隔t3も所定の間隔閾値T3よりも小さいか否か判定する(S523)。いずれかのピーク間隔t3が間隔閾値T3よりも大きい場合(S523:NO)は、振動波形は双減衰形の形状パターンに属すると判定してノック判定(S500)を終了する。他方、いずれのピーク間隔t3も間隔閾値T3よりも小さい場合(S523:YES)は、振動波形は減衰形の形状パターンに属すると判定してノック判定(S500)を終了する。
図9は、増加率g1及び減衰率g2から判定される形状パターンの分布をまとめたグラフである。増加率g1が増加閾値G1よりも大きく(上)、かつ減衰率g2が減衰閾値G2よりも大きい(右)場合(右上)、振動波形は矩形の形状パターンに属すると判定される。また、増加率g1が増加閾値G1よりも大きく(上)、かつ減衰率g2が減衰閾値G2よりも小さい(左)場合(左上)、振動波形は減衰形又は双減衰形の形状パターンに属すると判定される。
また、増加率g1が増加閾値G1よりも小さく(下)、かつ減衰率g2が減衰閾値G2よりも大きい(右)場合(右下)、振動波形は増加形の形状パターンに属すると判定される。また、増加率g1が増加閾値G1よりも小さく(下)、かつ減衰率g2が減衰閾値G2よりも小さい(左)場合(左下)、振動波形は菱形の形状パターンに属すると判定される。
本実施形態によれば、形状判定(S500)では、増加率g1を用いるため、第1時間t1に加えて増加量v1も用いて、振動波形の前側部分の形状を捉えることになる。そのため、振動波形の前側部分の形状をより精度よく捉え易くなる。また、減衰率g2を用いるため、第2時間t2に加えて減衰量v2も用いて、振動波形の後側部分の形状を捉えることになる。そのため、振動波形の後側部分の形状をより精度よく捉え易くなる。
また、形状判定(S500)において、図9の上側に示すように、増加率g1が増加閾値G1よりも大きいときは、振動波形は減衰形(ノックの可能性大)の形状パターンに属する可能性がある。そのため、ノック判定(S600)においては、ノックが発生している可能性を高く判定し易くなり、ノック制御(S700)においては、点火遅角量を大きくし易くなる。このように、簡単な処理でノック発生の可能性を判定し易くなり、それにより、簡単な処理でノック判定(S600)及びノック制御(S700)を行い易くなる。
また、形状判定(S500)において、図9の左側に示すように、減衰率g2が減衰閾値G2よりも小さいときは、振動波形は減衰形(ノックの可能性大)の形状パターンに属する可能性がある。そのため、ノック判定(S600)においては、ノックが発生している可能性を高く判定し易くなり、ノック制御(S700)においては、点火遅角量を大きくし易くなる。このように、簡単な処理でノック発生の可能性を判定し易くなり、それにより、簡単な処理でノック判定(S600)及びノック制御(S700)を行い易くなる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態の説明では、第1実施形態と同一の又は対応する部材等については、同一の符号を付して、第1実施形態と異なる点のみを説明する。
図10は、本実施形態における形状判定(S500)及びノック判定(S600)の考え方を説明するためのグラフである。本実施形態では、算出部34は、特徴量として、ピーク間隔t3に加え、増加率g1を減衰率g2で割った値である傾斜比rを算出する(S400)。判定部35,36は、傾斜比rが大きいほど、ノック波形に近い波形成分(ノック成分)を多く含み、傾斜比rが小さいほど、ノック波形から遠い波形成分(ノイズ成分)を多く含むと判定する。詳しくは、以下に示す通りである。
図11は、本実施形態の形状判定部35による形状判定(S500)を示すフローチャートである。まず、いずれかのピーク間隔t3が、間隔閾値T3よりも大きいか否か判定する(S531)。いずれかのピーク間隔t3が、間隔閾値T3よりも大きい場合(S531:YES)、振動波形は双減衰形の形状パターンに属すると判定して、形状判定(S500)を終了する。
他方、いずれのピーク間隔t3も間隔閾値T3よりも小さい場合(S531:NO)、第1点p1と第2点p2とが同一の極大点pであるか、すなわち、強度が最大である第2点p2が、強度が所定値Vcを越える極大点pの配列の先頭であるか否か判断する(S532)。第2点p2が当該配列の先頭である場合(S532:YES)、振動波形は減衰形の形状パターンに属すると判定して、形状判定(S500)を終了する。
他方、第2点p2が当該配列の先頭でない場合、第2点p2と第3点p3とが同一の極大点pであるか、すなわち、強度が最大である第2点p2が、強度が所定値Vcを越える極大点pの配列の末端であるか否か判断する(S533)。第2点p2が当該配列の末端である場合(S533:YES)、振動波形は増加形の形状パターンに属すると判定して、形状判定(S500)を終了する。
他方、第2点p2が当該配列の末端でない場合(S533:NO)、傾斜比rが所定の下側の傾斜比閾値R1よりも大きく、かつ所定の上側の傾斜比閾値R2よりも小さいという条件を満たすか否か判断する(S534)。傾斜比rがその条件を満たす場合(S534:YES)、振動波形は菱形の形状パターンに属すると判定して、形状判定(S500)を終了する。
他方、傾斜比rが当該条件を満たさない場合(S534:NO)、傾斜比rが上側の傾斜比閾値R2よりも大きいか否か判定する(S535)。傾斜比rが上側の傾斜比閾値R2よりも大きい場合(S535:YES)、振動波形は減衰形の形状パターンに属すると判定して、形状判定(S500)を終了する。他方、傾斜比rが上側の傾斜比閾値R2よりも小さい場合(S535:NO)、S534での結果から下側の傾斜比閾値R1よりも小さいことになるため、振動波形は増加形の形状パターンに属すると判定して、形状判定(S500)を終了する。
本実施形態によれば、形状判定(S500)において、図10に示す傾斜比rが傾斜比閾値R2よりも大きいときは、振動波形は減衰形(ノックの可能性大)の形状パターンに属する可能性が高い。そのため、ノック判定(S600)においては、ノックが発生している可能性を高く判定し易くなり、ノック制御(S700)においては、点火遅角量を大きくし易くなる。このように、簡単な処理でノック発生の可能性を判定し易くなり、それにより、簡単な処理でノック判定(S600)及びノック制御(S700)を行い易くなる。
[他の実施形態]
本実施形態は、次のように変更して実施することもできる。例えば、図3,図4等に示す振動波形から、第1点p1~第3点p3を特定するのに代えて、図12,図13に示すように、振動の強さの絶対値(検出電圧値の絶対値)を強度として、当該強度の時間変化を示す絶対値波形から、第1点p1~第3点p3を特定するようにして実施することもできる。すなわち、この場合、当該絶対値波形において、強度が最初に所定値Vcを越えた極大点が第1点p1となり、強度が最大となる極大点が第2点p2となり、強度が最後に所定値Vcを越えた極大点が第3点p3となる。この実施形態によれば、振動波形における強度のプラス側だけでなく、マイナス側も用いて振動波形の形状を捉えることになるので、より精度よく振動波形の形状を捉えることができる。また、このとき、振動波形の属する形状パターンを判定するのに代えて、絶対値波形の属する形状パターンを判定するようにして実施することもできる。
また例えば、フィルタ部32によるBPF処理(S200)を省いて、実施することもできる。また例えば、3点特定(S300)において、ゲートオープン期間内における一部の期間内から3点を特定するようにして、すなわち、当該一部の期間を本発明でいう「所定期間」にして、実施することもできる。
また例えば、ノック判定部36を次のように実施することもできる。形状判定部35により、振動波形が減衰形の形状パターンに属すると判定されたときは、ノック判定部36は、ノックが発生していると判定して、補正項を「1」にする。他方、形状判定部35により、振動波形が減衰形以外の形状パターンに属すると判定されたときは、ノック判定部36は、ノックが発生していないと判定して、補正項を「0」にする。
また例えば、形状判定部35をなくして、直接ノック判定部36が特徴量に基づいてノック判定をするようにして、実施することもできる。具体的には、例えば、第2実施形態において、次のように実施することができる。算出部34は、特徴量として増加率g1のみを算出する。ノック判定部36は、増加率g1が所定の上側閾値よりも大きい場合は、ノックが発生していると判定して、補正項を「1」にする。また、増加率g1が上記の上側閾値よりも小さく、かつ所定の下側閾値よりも大きい場合には、ノックが発生している可能性が中程度であると判定して、補正項を「0.5」にする。また、増加率g1が上記の下側閾値よりも小さい場合は、ノックが発生している可能性が低いと判定して、補正項を「0.1」にする。
また例えば、第1実施形態において、上記と同じように、形状判定部35をなくして、算出部34は、特徴量として第1時間t1のみを算出し、第1時間t1に基づいて直接ノック判定部36がノック判定をするようにして、実施することもできる。
また、例えば、ノック制御(S700)において、点火遅角制御を行う代わりに、吸気バルブ13を駆動するタイミングを変化させることにより有効圧縮比を下げ、それによりノックを抑制する制御を行うようにして、実施することもできる。
10…内燃機関、29…ノックセンサ、33…特定部、34…算出部、37…制御部、Vc…所定値、p…極大点、p1…第1点、p2…第2点、t1…第1時間。

Claims (15)

  1. 内燃機関に発生する振動を検出する検出部(29)を有し、前記検出部からの検出信号に基づいて、前記内燃機関におけるノックを抑えるノック制御を行うノック制御装置において、
    前記検出信号に基づいて得られた波形であって、前記振動の強さを強度として前記強度の時間変化を表す振動波形又は前記振動の強さの絶対値を強度として前記強度の時間変化を表す絶対値波形から、前記強度が極大となる複数の極大点(p)のうち、所定期間内において前記強度が最初に所定値(Vc)を越えた前記極大点である第1点(p1)、及び前記所定期間内において前記強度が最大となる前記極大点である第2点(p2)を特定する特定部(33)と、
    前記第1点から前記第2点に至るまでの時間である第1時間(t1)を含む所定の特徴量を算出する算出部(34)と、
    前記特徴量を用いて前記ノック制御を行う制御部(37)と、
    を有し、
    前記制御部は、前記ノック制御として、前記内燃機関に点火するクランク角である点火角を遅角させる点火遅角制御を行い、前記点火遅角制御では、所定の前記クランク角である点火基準角からの前記点火角の遅角量である点火遅角量を、前記特徴量に基づいて定め
    前記制御部は、前記第1時間が所定の第1閾値(T1)よりも小さいときは、前記第1閾値よりも大きいときに比べて、前記点火遅角量を大きくし易くなる、ノック制御装置。
  2. 前記特定部は、複数の前記極大点のうち前記所定期間内において前記強度が最後に前記所定値を越えた前記極大点である第3点(p3)を特定し、
    前記算出部は、前記第2点から前記第3点に至るまでの時間である第2時間(t2)を前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、前記第2時間が所定の第2閾値(T2)よりも大きいときは、前記第2閾値よりも小さいときに比べて、前記点火遅角量を大きくし易くなる、請求項に記載のノック制御装置。
  3. 内燃機関に発生する振動を検出する検出部(29)を有し、前記検出部からの検出信号に基づいて、前記内燃機関におけるノックを抑えるノック制御を行うノック制御装置において、
    前記検出信号に基づいて得られた波形であって、前記振動の強さを強度として前記強度の時間変化を表す振動波形又は前記振動の強さの絶対値を強度として前記強度の時間変化を表す絶対値波形から、前記強度が極大となる複数の極大点(p)のうち、所定期間内において前記強度が最初に所定値(Vc)を越えた前記極大点である第1点(p1)、及び前記所定期間内において前記強度が最大となる前記極大点である第2点(p2)を特定する特定部(33)と、
    前記第1点から前記第2点に至るまでの時間である第1時間(t1)を含む所定の特徴量を算出する算出部(34)と、
    前記特徴量を用いて前記ノック制御を行う制御部(37)と、
    を有し、
    前記制御部は、前記ノック制御として、前記内燃機関に点火するクランク角である点火角を遅角させる点火遅角制御を行い、前記点火遅角制御では、所定の前記クランク角である点火基準角からの前記点火角の遅角量である点火遅角量を、前記特徴量に基づいて定め
    前記特定部は、複数の前記極大点のうち前記所定期間内において前記強度が最後に前記所定値を越えた前記極大点である第3点(p3)を特定し、
    前記算出部は、前記第2点から前記第3点に至るまでの時間である第2時間(t2)を前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、前記第2時間が所定の第2閾値(T2)よりも大きいときは、前記第2閾値よりも小さいときに比べて、前記点火遅角量を大きくし易くなる、ノック制御装置。
  4. 前記算出部は、前記第2点での前記強度から前記第1点での前記強度を引いた値である増加量(v1)を、前記第1時間(t1)で割った値である増加率(g1)を前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、前記増加率が所定の増加閾値(G1)よりも大きいときは、前記増加閾値よりも小さいときに比べて、前記点火遅角量を大きくし易くなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のノック制御装置。
  5. 内燃機関に発生する振動を検出する検出部(29)を有し、前記検出部からの検出信号に基づいて、前記内燃機関におけるノックを抑えるノック制御を行うノック制御装置において、
    前記検出信号に基づいて得られた波形であって、前記振動の強さを強度として前記強度の時間変化を表す振動波形又は前記振動の強さの絶対値を強度として前記強度の時間変化を表す絶対値波形から、前記強度が極大となる複数の極大点(p)のうち、所定期間内において前記強度が最初に所定値(Vc)を越えた前記極大点である第1点(p1)、及び前記所定期間内において前記強度が最大となる前記極大点である第2点(p2)を特定する特定部(33)と、
    前記第1点から前記第2点に至るまでの時間である第1時間(t1)を含む所定の特徴量を算出する算出部(34)と、
    前記特徴量を用いて前記ノック制御を行う制御部(37)と、
    を有し、
    前記制御部は、前記ノック制御として、前記内燃機関に点火するクランク角である点火角を遅角させる点火遅角制御を行い、前記点火遅角制御では、所定の前記クランク角である点火基準角からの前記点火角の遅角量である点火遅角量を、前記特徴量に基づいて定め
    前記算出部は、前記第2点での前記強度から前記第1点での前記強度を引いた値である増加量(v1)を、前記第1時間(t1)で割った値である増加率(g1)を前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、前記増加率が所定の増加閾値(G1)よりも大きいときは、前記増加閾値よりも小さいときに比べて、前記点火遅角量を大きくし易くなる、ノック制御装置。
  6. 前記特定部は、複数の前記極大点のうち前記所定期間内において前記強度が最後に前記所定値を越えた前記極大点である第3点(p3)を特定し、
    前記算出部は、前記第2点での前記強度から前記第3点での前記強度を引いた値である減衰量(v2)を、前記第2点から前記第3点に至るまでの時間である第2時間(t2)で割った値である減衰率(g2)を、前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、前記減衰率が所定の減衰閾値(G2)よりも小さいときは、前記減衰閾値よりも大きいときに比べて、前記点火遅角量を大きくし易くなる、請求項1~5のいずれか1項に記載のノック制御装置。
  7. 内燃機関に発生する振動を検出する検出部(29)を有し、前記検出部からの検出信号に基づいて、前記内燃機関におけるノックを抑えるノック制御を行うノック制御装置において、
    前記検出信号に基づいて得られた波形であって、前記振動の強さを強度として前記強度の時間変化を表す振動波形又は前記振動の強さの絶対値を強度として前記強度の時間変化を表す絶対値波形から、前記強度が極大となる複数の極大点(p)のうち、所定期間内において前記強度が最初に所定値(Vc)を越えた前記極大点である第1点(p1)、及び前記所定期間内において前記強度が最大となる前記極大点である第2点(p2)を特定する特定部(33)と、
    前記第1点から前記第2点に至るまでの時間である第1時間(t1)を含む所定の特徴量を算出する算出部(34)と、
    前記特徴量を用いて前記ノック制御を行う制御部(37)と、
    を有し、
    前記制御部は、前記ノック制御として、前記内燃機関に点火するクランク角である点火角を遅角させる点火遅角制御を行い、前記点火遅角制御では、所定の前記クランク角である点火基準角からの前記点火角の遅角量である点火遅角量を、前記特徴量に基づいて定め
    前記特定部は、複数の前記極大点のうち前記所定期間内において前記強度が最後に前記所定値を越えた前記極大点である第3点(p3)を特定し、
    前記算出部は、前記第2点での前記強度から前記第3点での前記強度を引いた値である減衰量(v2)を、前記第2点から前記第3点に至るまでの時間である第2時間(t2)で割った値である減衰率(g2)を、前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、前記減衰率が所定の減衰閾値(G2)よりも小さいときは、前記減衰閾値よりも大きいときに比べて、前記点火遅角量を大きくし易くなる、ノック制御装置。
  8. 前記特定部は、複数の前記極大点のうち前記所定期間内において最後に前記所定値を越えた前記極大点である第3点(p3)を特定し、
    前記第2点での前記強度から前記第1点での前記強度を引いた値である増加量(v1)を、前記第1時間(t1)で割った値を増加率(g1)とし、前記第2点での前記強度から前記第3点での前記強度を引いた値である減衰量(v2)を、前記第2点から前記第3点に至るまでの時間である第2時間(t2)で割った値を減衰率(g2)として、
    前記算出部は、前記増加率を前記減衰率で割った値である傾斜比(r)を前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、前記傾斜比が所定の傾斜比閾値(R2)よりも大きいときは、前記傾斜比閾値よりも小さいときに比べて、前記点火遅角量を大きくし易くなる、請求項1~7のいずれか1項に記載のノック制御装置。
  9. 内燃機関に発生する振動を検出する検出部(29)を有し、前記検出部からの検出信号に基づいて、前記内燃機関におけるノックを抑えるノック制御を行うノック制御装置において、
    前記検出信号に基づいて得られた波形であって、前記振動の強さを強度として前記強度の時間変化を表す振動波形又は前記振動の強さの絶対値を強度として前記強度の時間変化を表す絶対値波形から、前記強度が極大となる複数の極大点(p)のうち、所定期間内において前記強度が最初に所定値(Vc)を越えた前記極大点である第1点(p1)、及び前記所定期間内において前記強度が最大となる前記極大点である第2点(p2)を特定する特定部(33)と、
    前記第1点から前記第2点に至るまでの時間である第1時間(t1)を含む所定の特徴量を算出する算出部(34)と、
    前記特徴量を用いて前記ノック制御を行う制御部(37)と、
    を有し、
    前記制御部は、前記ノック制御として、前記内燃機関に点火するクランク角である点火角を遅角させる点火遅角制御を行い、前記点火遅角制御では、所定の前記クランク角である点火基準角からの前記点火角の遅角量である点火遅角量を、前記特徴量に基づいて定め
    前記特定部は、複数の前記極大点のうち前記所定期間内において最後に前記所定値を越えた前記極大点である第3点(p3)を特定し、
    前記第2点での前記強度から前記第1点での前記強度を引いた値である増加量(v1)を、前記第1時間(t1)で割った値を増加率(g1)とし、前記第2点での前記強度から前記第3点での前記強度を引いた値である減衰量(v2)を、前記第2点から前記第3点に至るまでの時間である第2時間(t2)で割った値を減衰率(g2)として、
    前記算出部は、前記増加率を前記減衰率で割った値である傾斜比(r)を前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、前記傾斜比が所定の傾斜比閾値(R2)よりも大きいときは、前記傾斜比閾値よりも小さいときに比べて、前記点火遅角量を大きくし易くなる、ノック制御装置。
  10. 前記算出部は、前記所定期間内において前記強度が前記所定値を越えた複数の前記極大点のうちの全ての隣り合う2つの前記極大点の、一方から他方に至るまでの時間であるピーク間隔(t3)を前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、いずれかの前記ピーク間隔が所定の間隔閾値(T3)よりも大きいときは、いずれの前記ピーク間隔も前記間隔閾値よりも小さいときに比べて、前記点火遅角量を小さくし易くなる、請求項1~9のいずれか1項に記載のノック制御装置。
  11. 内燃機関に発生する振動を検出する検出部(29)を有し、前記検出部からの検出信号に基づいて、前記内燃機関におけるノックを抑えるノック制御を行うノック制御装置において、
    前記検出信号に基づいて得られた波形であって、前記振動の強さを強度として前記強度の時間変化を表す振動波形又は前記振動の強さの絶対値を強度として前記強度の時間変化を表す絶対値波形から、前記強度が極大となる複数の極大点(p)のうち、所定期間内において前記強度が最初に所定値(Vc)を越えた前記極大点である第1点(p1)、及び前記所定期間内において前記強度が最大となる前記極大点である第2点(p2)を特定する特定部(33)と、
    前記第1点から前記第2点に至るまでの時間である第1時間(t1)を含む所定の特徴量を算出する算出部(34)と、
    前記特徴量を用いて前記ノック制御を行う制御部(37)と、
    を有し、
    前記制御部は、前記ノック制御として、前記内燃機関に点火するクランク角である点火角を遅角させる点火遅角制御を行い、前記点火遅角制御では、所定の前記クランク角である点火基準角からの前記点火角の遅角量である点火遅角量を、前記特徴量に基づいて定め
    前記算出部は、前記所定期間内において前記強度が前記所定値を越えた複数の前記極大点のうちの全ての隣り合う2つの前記極大点の、一方から他方に至るまでの時間であるピーク間隔(t3)を前記特徴量として算出し、
    前記制御部は、いずれかの前記ピーク間隔が所定の間隔閾値(T3)よりも大きいときは、いずれの前記ピーク間隔も前記間隔閾値よりも小さいときに比べて、前記点火遅角量を小さくし易くなる、ノック制御装置。
  12. 前記特定部は、複数の前記極大点のうち前記所定期間内において前記強度が最後に前記所定値を越えた前記極大点である第3点(p3)を特定し、
    前記算出部は、前記第2点から前記第3点に至るまでの時間である第2時間(t2)を前記特徴量として算出する、請求項1~11のいずれか1項に記載のノック制御装置。
  13. 前記算出部は、前記第2点での前記強度から前記第1点での前記強度を引いた値である増加量(v1)、又は前記第2点での前記強度から前記第3点での前記強度を引いた値である減衰量(v2)を、前記特徴量として算出する、請求項12に記載のノック制御装置。
  14. 前記制御部は、前記点火遅角制御により遅角した前記点火角を、前記点火遅角量を減少させることにより進角させる進角復帰制御を行い、前記進角復帰制御では、前記点火遅角量を減少させる進角復帰量を、前記特徴量に基づいて定める請求項1~13のいずれか1項に記載のノック制御装置。
  15. 前記検出信号を1種類のみのバンドパスフィルタによりフィルタ処理して、前記振動波形を得るフィルタ部(32)を有する請求項1~14のいずれか1項に記載のノック制御装置。
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