以下、本発明の一実施形態に係る電気掃除機1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては、電気掃除機1の全体構成について概略を説明した後、主要部についてさらに詳細に説明する。なお、以下の説明においては、特に断りの無い限り上下方向、幅方向等の位置関係については、図1に示すように電気掃除機1を立設させた状態を基準として説明する。
≪電気掃除機1の全体構成について≫
図1~図3に示すように、電気掃除機1は、スティック状(縦型)の外観を有する掃除機である。電気掃除機1は、例えば、充電式のもの等とすることも可能であるが、本実施形態では電源コードを介して外部電源から電力を得る掃除機とされている。図1に示すように、電気掃除機1は、掃除機本体10、集塵部20、管部30(管部)、及び吸込具40を備えている。
掃除機本体10は、電気掃除機1の本体をなし、吸引力を発揮して集塵する機能を発揮する部分である。具体的には、掃除機本体10は、後に詳述するように、筐体をなす本体ケース100の内部に、空気を吸引して気流を発生させるための電動送風機ユニット110(図8参照)やその他の電子部品を駆動する駆動回路、その他の部品等を備えている。
また、掃除機本体10は、把持部14及び操作部16を備えている。把持部14は、電気掃除機1の使用者が掃除機本体10を把持するために設けられた部分である。すなわち、電気掃除機1は、例えば把持部14に設けられた開口部分に使用者が親指を除く指を通す等することにより、掃除機本体10を把持できる構成とされている。また、操作部16は、電気掃除機1の操作を行うためのものである。操作部16は、例えば電源のオンオフ操作等を行うためのものである。
集塵部20は、電気掃除機1により吸引された塵芥が集められる部分である。集塵部20は、掃除機本体10に対して連続するように設けられている。集塵部20の下端側には、管部30を接続するための管接続部22が設けられている。
管部30は、掃除機本体10と吸込具40とを着脱可能に接続する筒状の部材である。管部30は、一端側が管接続部22に差し込み可能な形状とされ、他端が吸込具40に対して接続可能な形状とされている。管部30を介して掃除機本体10と吸込具40とを接続することにより、吸込具40から掃除機本体10に至る一連の連通した経路を形成できる。また、管部30の外周には、後に詳述するようにモップ80(補助集塵具)を収容するための収容部50が設けられている。
吸込具40は、吸込具本体42と、継手部44とを備えている。また、図10に示すように、吸込具40は、吸込具本体42の内部に、清掃体46や、清掃体駆動機構48等の部材を備えている。吸込具本体42は、清掃時に床に配置される部分であり、清掃時にユーザにより動作される方向である前後方向に対して、左右方向に長い形状を有する。吸込具本体42の内部には、床面側を開口端とし、外部から空気や塵埃を吸い込むための吸込空間が形成されている。また、継手部44は、吸込具本体42に対して所定の回転範囲(前後方向および左右方向)で回転可能に取り付けられている。継手部44は、上述した管部30の端部が接続される部分である。継手部44は、筒状とされており、内部空間が吸込空間と連通している。
電気掃除機1は、大略、上述したような構成とされている。電気掃除機1は、収容部50及びこの近傍の構造や、掃除機本体10の内部構造、吸込具40の構造等、各部に特徴的な構造を備えたものとされている。以下、電気掃除機1の各部の構造について、さらに詳細に説明する。
≪収容部50及びこの近傍の構造について≫
収容部50は、例えばナイロンやABS樹脂で構成され、モップ80(補助集塵具)を収容するためのものであり、管部30に対して設けられている。収容部50は、管部30の外周面に対して、管部30の長手方向に延びるように設けられている。収容部50は、収容部構成体52を管部30に対して固定することにより構成されている。
図2や図3に示すように、収容部構成体52は、略「ロ」字型の断面形状を有する周面52aを有し、一端側が開放され、他端側に閉塞部52bを有する部材である。収容部構成体52は、略「ロ」字状に形成された周面52aが管部30の外周面に突き当たり、閉塞部52bが下方側(吸込具40側)を向く姿勢とされ、管部30に対して固定されている。
図3及び図4に示すように、収容部50は、収容部構成体52の周面52aにより囲まれると共に、上端側が開口し、下端側(底部)が閉塞部52bによって閉塞された有底の内部空間54を有する。収容部50は、内部空間54に対してモップ80を出し入れ自在に収容することができる。図4に示すように、内部空間54の深さ(上端側から下端側の長さ)は、収容部50の上端側に設けられた開口からモップ80を差し込んだ際に、モップ80において集塵機能を発揮するヘッド部82が収まる程度の長さとされている。そのため、収容部50にモップ80を収容すると、モップ80の柄84が収容部50から上方に突出した状態になる。そのため、収容部50にモップ80を収容した状態においても、ユーザは容易に柄84を持ち、モップ80を出し入れすることができる。
図5及び図6に示すように、収容部構成体52の周面52aのうち、管部30の外周面に突き当てられる部分には、収容部側開口52c、及び突起部用開口52dが設けられている。収容部側開口52cは、後述する開口部60の一部をなす開口である。また、突起部用開口52dは、後述する突起部56を内部空間54に向けて突出可能なように開口したものである。収容部側開口52cは、どのような開口形状を有するものであっても良いが、本実施形態では、管部30や収容部50の長手方向に対して交差する方向(本実施形態では略直交する方向)に延びるように開口したものとされている。また、収容部側開口52cは、突起部用開口52dに対して上方(モップ80の挿抜方向手前側)に外れた位置に設けられている。
収容部50には、内部空間54の内側に向けて突出した突起部56が設けられている。突起部56は、例えば、管部30の外周面において収容部50をなす部分や、収容部構成体52の内周面のいずれか一方又は双方から、内部空間54の内側に向けて突出したものとすることができる。本実施形態では、図6に示すように、突起部56は、管部30の外周面において収容部50をなす部分から内部空間54の内側に向けて突出したものとされている。
また、突起部56は、例えば、櫛状のものやブラシ状のものとすることができる。本実施形態では、突起部56は、櫛状のものとされている。具体的には、突起部56は、モップ80の挿抜方向(本実施形態では上下方向)に向けて延びる櫛歯56aが複数、所定の間隔毎に並列に設けられたものとされている。突起部56は、上述した収容部構成体52に設けられた突起部用開口52dに対応する位置に設けられている。そのため、突起部56は、突起部用開口52dを介して内部空間54の内側に向けて突出している。また、突起部56は、収容部50の上方側(入口側)、及び下方側(底側)の2箇所に設けられている。入口側の突起部56は、底側の突起部56よりも上下方向に短い。また、入口側の突起部56は、底側の突起部56よりも櫛歯56aが幅方向に広い領域に設けられており、櫛歯56aの数(列)も多い。
図5~図7に示すように、電気掃除機1は、収容部50と管部30とを連通させる開口部60を備えている。開口部60は、上述した収容部構成体52に設けられた収容部側開口52cと、管部30において収容部側開口52cに対応する位置に設けられた管部側開口30aとによって構成されている。具体的に、収容部側開口52cと管部側開口30aとは、少なくとも一部は対向している。管部側開口30aは、どのような開口形状を有するものであっても良いが、本実施形態では、収容部側開口52cと同様に、管部30や収容部50の長手方向に対して交差する方向(本実施形態では略直交する方向)に延びるように開口したものとされている。開口部60は、収容部側開口52c及び管部側開口30aが連通することにより、管部30及び収容部50を連通させることができる。また、開口部60は、突起部56に対していずれの位置に設けられたものであっても良いが、図5や図6に示す例においては、開口部60は、上述した突起部56に対して上方(モップ80の挿抜方向手前側)に外れた位置に設けられている。
開口部60には、開閉手段62が設けられている。開閉手段62は、開口部60を開状態と閉状態との間で切換えるための手段である。開閉手段62は、開閉部材収容部64と、開閉部材66とを有する。
開閉部材収容部64は、開閉部材66をスライド可能なように収納する部分である。開閉部材収容部64は、管部30側、収容部50側のいずれか一方のみによって構成されていても良いが、本実施形態では管部30側に設けられたパイプ側構成部64a、及び収容部50側に設けられた収容部側構成部64bを組み合わせて構成されている。
図7に示すように、パイプ側構成部64aは、上述した管部側開口30aが設けられた部分を含むように形成されている。パイプ側構成部64aは、開閉部材66を収容できる空間をなすように管部30の外周面から突出するように形成されている。パイプ側構成部64aは、管部側開口30aをなす開口形成部64cと、開口形成部64cの外周を取り囲むように立設された周壁部64dとを有する。
開口形成部64cは、管部側開口30aの縁をなす縁部64eと、管部側開口30aの幅方向中間部(本実施形態では略中央部)の上方及び下方に位置する開口上部64f及び開口下部64gとを有する。開口上部64f及び開口下部64gは、縁部64eと略面一とされている。開口上部64fには、凹部64k,64lが設けられている。凹部64k,64lは、それぞれ後述する開閉部材66に設けられた凸部66gとの組み合わせにより系脱構造部68をなすものである。また、周壁部64dにおいて、管部側開口30aに対して両側方に隣接する位置には、切欠部64h,64hが設けられている。
収容部側構成部64bは、収容部構成体52(収容部50)の周面52aにおいて収容部側開口52cが形成された部分によって構成されている。収容部構成体52において、収容部側構成部64bをなす部分には、係合部64iが設けられている。係合部64iは、パイプ側構成部64aの周壁部64dに設けられた被係合部64jと係合可能とされている。収容部50側の係合部64iを、管部30側の被係合部64jに対して係合させることにより、パイプ側構成部64aの周壁部64dに対して収容部構成体52が当接した状態で固定される。開閉部材収容部64は、このようにしてパイプ側構成部64aと収容部側構成部64bとの組み合わせることによって構成される。
開閉部材66は、開口部60をなす管部側開口30a及び収容部側開口52cを開閉するための部材である。開閉部材66は、上述した開閉部材収容部64の内部にスライド可能なように収容される。開閉部材66は、開閉部66aと、操作部66b,66bと、係合部66cとを有する。
具体的には、開閉部材66は、略平行に配された第一構成部66d及び第二構成部66eと、両者の間をつなぐ第三構成部66fとを有する略「コ」字型に形成された部材に対し、開閉部66aをなす板状の部分と、操作部66b,66bをなす突起状の部分とを一体化したものとされている。
第一構成部66d及び第二構成部66eの間隔は、上述した開閉部材収容部64の開口形成部64cを幅方向外側から挟み込むことができる大きさとされている。また、第一構成部66d及び第二構成部66eの厚みは、上述した開閉部材収容部64において開口形成部64cと周壁部64dとの間にほぼ隙間なく収まる程度のものとされている。そのため、開閉部材66は、係合部66cが上方に向き、第三構成部66fが下方に向く姿勢として、パイプ側構成部64aの内側において第一構成部66d及び第二構成部66eにより開口形成部64cを挟み込むように嵌め込むことができる。また、開閉部材66は、開閉部材収容部64(パイプ側構成部64a)の内側において、第一構成部66d及び第二構成部66eの長手方向にスライド可能とされている。
また、開閉部66aは、第一構成部66d及び第二構成部66eの長手方向中間部に設けられている。開閉部66aは、開閉部材66をパイプ側構成部64aの内側に嵌め込み、管部側開口30aに対応する位置に配置することにより、管部側開口30aの縁をなす縁部64e及びこれに対向する収容部側開口52cに対して面接触可能なものとされている。また、開閉部66aの下端部と第三構成部66fとの間には、開閉部材66の厚み方向に貫通した開閉部開口66hが形成されている。そのため、開閉部材66を開閉部材収容部64(パイプ側構成部64a)の内側でスライドさせ、開閉部66aによって管部側開口30a及び収容部側開口52cを塞いだ状態にすることにより開口部60を閉じ、管部側開口30a及び収容部側開口52cと開閉部開口66hとを連通した状態にすることにより開口部60を開くことができる。
操作部66b,66bは、第一構成部66d及び第二構成部66eにおいて、開閉部材66の幅方向外側に向けて突出するように形成されている。操作部66b,66bは、それぞれ切欠部64h,64hを介して外部に露出している。そのため、操作部66b,66bをユーザが指等によってスライド操作することにより、開閉部材66を開閉部材収容部64(パイプ側構成部64a)の内側においてスライドさせ、開口部60を開閉させることができる。
係合部66cは、開閉部66aの上端側からさらに上方に突出した板状の部分である。図5に示すように、係合部66cの裏側には、凸部66gが形成されている。凸部66gは、上述したパイプ側構成部64aの開口上部64fに設けられた凹部64k,64lとの組み合わせにより系脱構造部68をなすものである。凹部64kは、開口部60(管部側開口30a及び収容部側開口52c)を開く位置まで開閉部材66をスライドさせることにより凸部66gが係合できる位置に設けられている。また、凹部64lは、開口部60(管部側開口30a及び収容部側開口52c)を閉じる位置まで開閉部材66をスライドさせることにより凸部66gが係合できる位置に設けられている。そのため、系脱構造部68は、開閉部材66のスライド操作に連動して、凸部66g及び凹部64k,64lが係合した係合状態と、非係合状態との間で切り替わる。また、系脱構造部68が設けられているため、開口部60を開いた状態及び閉じた状態において開閉部材66を固定できると共に、開口部60を開閉する操作に節度感を与えることができる。
≪掃除機本体10の内部構造について≫
続いて、掃除機本体10の内部構造について説明する。図8や図9に示すように、掃除機本体10は、本体ケース100の内部に電動送風機ユニット110を収容したものとされている。
図8に示すように、本体ケース100は、電動送風機ユニット110を収容する収容部120と、第一突起部122と、第二突起部124と、第二排気開口126とを有する。本体ケース100は、一端側が閉塞され、他端側が集塵部20に向けて開放された形状とされている。収容部120には、電動送風機ユニット110が吸気側を集塵部20側に向けた姿勢として収容されている。
第一突起部122は、後に詳述する弾性部材116を支持できる突起である。第一突起部122は、収容部120が設けられた部分において本体ケース100の径方向内側に向けて突出している。第一突起部122は、リブ状のものとされている。第一突起部122は、本体ケース100の内周面において周方向の一部のみにおいて突出していても良いが、本実施形態では略全周に亘って突出している。また、第一突起部122は、一つだけ設けられていても複数設けられていても良いが、本実施形態では本体ケース100の軸線方向に所定の間隔をあけて2つの第一突起部122が設けられている。
第二突起部124は、後に詳述する電動送風機114のファン部140を支持する突起である。第二突起部124は、本体ケース100の内周面から径方向内側に向けて突出している。第二突起部124は、リブ状のものとされている。第二突起部124は、本体ケース100の内周面において周方向の一部のみにおいて突出していても良いが、本実施形態では略全周に亘って突出している。また、第二突起部124は、上述した第一突起部122よりも本体ケース100の径方向内側に向けて突出している。
第二排気開口126は、本体ケース100の周面に設けられた開口である。第二排気開口126は、単一の開口によって形成されていても良いが、本実施形態では複数のスリット状開口により構成されている。第二排気開口126は、後に詳述する電動送風機ケース112の第二ケース部132に対して径方向外側の位置に形成されている。
上述したような本体ケース100の収容部120に電動送風機ユニット110を配置すると、本体ケース100の内周面と電動送風機ユニット110との間に形成された隙間が電動送風機ユニット110から出てきた排気が流れる流路(以下、「第一流路125」とも称す)として機能する。そのため、第二排気開口126は、第一流路125を流れる排気を排出するための排気口として機能する。
電動送風機ユニット110は、電動送風機ケース112の内側に電動送風機114を弾性部材116を介して収納し、ユニット化したものとされている。電動送風機114は、電動送風機ケース112の内部において、弾性部材116を介して電動送風機ケース112により側方から支持されている。
図8や図9に示すように、電動送風機ケース112は、軸線方向一端側が閉塞され、他端側が開放された筒状の形状を有する。電動送風機ケース112は、第一ケース部130、第二ケース部132、及び第三ケース部134、及び第四ケース部136が一体的に形成されたものである。
第一ケース部130は、電動送風機ケース112の端部を閉塞する部分である。第一ケース部130は、後に詳述する電動送風機114の電動機部142を軸方向一端側において覆う部分である。第一ケース部130には、電動送風機ケース112の内外を連通するように形成された第一排気開口138が設けられている。また、第二ケース部132は、電動送風機ケース112の周面の一部をなす部分である。第二ケース部132は、第一ケース部130に連続すると共に、第一ケース部130に対して交差(本実施形態では略直交)する部分である。第二ケース部132は、電動機部142を径方向外側において覆う部分である。第三ケース部134は、第二ケース部132と同様に、電動送風機ケース112の周面の一部をなす部分である。第三ケース部134は、後に詳述する電動送風機114のファン部140を径方向外側において覆う部分である。第四ケース部136は、第二ケース部132及び第三ケース部134の間をなだらかに繋ぐ部分である。第四ケース部136は、テーパー状とされており、第二ケース部132側から第三ケース部134側に向けて拡径している。
電動送風機114は、ファン部140、及び電動機部142を一体化したものである。電動送風機114は、電動機部142に通電することにより、ファン部140を駆動させ、気流を発生させることができる。電動送風機114は、ファン部140が集塵部20側(本実施形態では下方)に向き、電動機部142が上方に向く姿勢とされ、本体ケース100及び電動送風機ケース112の内部に配置されている。
図8に示すように、電動送風機114を電動送風機ケース112の内部に配置した状態において、電動送風機ケース112の内周面と電動機部142との間に、ファン部140からの排気が流れる流路(以下、「第二流路144」とも称す)形成される。また、第二流路144の下流側にある第一ケース部130に第一排気開口138が設けられている。そのため、図8に矢印で示すように、第二流路144を通ってきた排気は、第一排気開口138を通じて、電動送風機ケース112と本体ケース100との間に形成された第一流路125に排出され、電動送風機ケース112の外周面に回り込み、最終的に第二排気開口126から外部に排出される。このように、第二流路144から第一流路125を経て第二排気開口126に至る長い排気経路が掃除機本体10の内部に形成されるため、排気騒音を最小限に抑制できる。なお、第二排気開口126を、よりファン部140側に近づけるようにしてもよい。これにより、排気経路をより長くすることができる。
電動送風機114のファン部140、及び上述した電動送風機ケース112の間には、弾性部材116が介在している。弾性部材116は、ゴムやシリコーン樹脂等の弾性を有する素材を用いて成形されたものである。図8に示すように、弾性部材116は、ファン部140の吸気側及び排気側(電動機部142側)に係合しつつ、ファン部140をなす略円柱状の外周部分を包囲するように装着されるものである。図8に示すように、電動送風機ユニット110を断面視した状態において、弾性部材116は、ファン部140を略「C」字状あるいは略「コ」字状に覆う。
弾性部材116は、周部150、第一係合部152、第二係合部154、第三係合部156を一体的に形成したものである。周部150は、ファン部140の外周を包囲するように装着される略円環状の部分である。
第一係合部152は、ファン部140の吸気側に係合した部分である。第一係合部152は、周部150の軸線方向一端側に連続し、周部150に対して径方向内側に向けて突出している。また、第二係合部154は、ファン部140の排気側(電動機部142側)に係合した部分である。第二係合部154は、周部150の軸線方向他端側(第一係合部152とは反対側の端部)に連続し、周部150に対して径方向内側に向けて突出している。第三係合部156は、第一係合部152や第二係合部154とは異なり、周部150に対して径方向外側に突出した部分である。第三係合部156は、上述した本体ケース100の第一突起部122及び第二突起部124の間に嵌まり込んで係合している。これにより、本体ケース100とファン部140との間に形成された隙間が、第三係合部156によって埋められている。
電動送風機ユニット110においては、上述したような特徴的な形状を有する単一の弾性部材116を電動送風機114のファン部140に装着している。このような構成とされているため、弾性部材116は、単一でありながら複数の機能を発揮することができる。具体的には、弾性部材116の第一係合部152をファン部140の吸気側に係合させることにより、電動送風機114を吸気側における気密性を向上させることができる。また、電動送風機114は、駆動に伴いファン部140側においてがたつきやすい可能性がある。しかしながら、弾性部材116が本体ケース100の第一突起部122に対して当接することにより、ファン部140を側方(径方向外側)から支持し、ファン部140及びこの近傍におけるがたつきの防止を抑制できる。さらに、第二係合部154をファン部140の排気側に係合させることにより、ファン部140の排気口を一部閉塞することができる。これにより、ファン部140における排気騒音を低減できる。
≪吸込具40について≫
続いて、吸込具40について、特徴的な部分を中心に詳細に説明する。上述したとおり、吸込具40は、吸込具本体42と、継手部44と、清掃体46と、清掃体駆動機構48とを備えている(図10参照)。吸込具40は、継手部44に対して管部30を接続することにより、集塵部20を介して掃除機本体10と連通する。また、吸込具40は、吸込具本体42が床面側に向けて開口した吸込空間を有し、この内部に清掃体46が回転自在に支持された構造とされている。
図11に示すように、清掃体46は、吸込具本体42の長手方向(左右方向)に延びる清掃体本体170と、取付部172とを有する。清掃体本体170は、筒状に形成された清掃体本体170の外側にブラシ取付部176を設けると共に、周方向に隣接するブラシ取付部176,176の間に溝部177を設けたものとされている。ブラシ取付部176及び溝部177は、それぞれ例えば、清掃体本体170軸線方向に略直線的に設けられたもの等とすることができるが、本実施形態では清掃体本体170の軸心位置を中心として、清掃体本体170の外周に螺旋を描くように設けられている。ブラシ取付部176は、レール状とされており、ブラシ175を清掃体本体170の外側に向けて突出した状態で挟み込んで保持可能とされている。
取付部172は、吸込具本体42に対して清掃体46を取り付けるために用いられる部分である。取付部172は、清掃体本体170の長手方向一方側、及び他方側において、清掃体本体170に清掃体本体170とは別部材として取り付けられているが、清掃体本体170と一体となっていてもよい。清掃体46は、両端に設けられた取付部172,172(以下、必要に応じて両者を「取付部172a」、「取付部172b」と区別することもある)を、吸込具本体42内に設けられた所定の取り付け位置に取り付けることにより、吸込具本体42に対して回転自在に支持されている。
具体的には、図11や図12に示すように、取付部172a,172bは、清掃体46の軸方向一端側及び他端側において角柱状の形状(断面形状が略正方形)とされた端部176a,176bを有する。図10及び図12に示すように、清掃体46は、取付部172a,172bを吸込具本体42に設けられた受部42a,42bに嵌め込むことにより、回転自在に支持されている。清掃体46は、後に詳述するように、端部176b側において清掃体駆動機構48に接続されており、清掃体駆動機構48から動力を受けて自由に回転可能とされている。
ここで、図12や図13に示すように、吸込具本体42において清掃体46の端部176aが嵌め込まれる受部42aは、端部176aを取り囲むように設けられた複数の突起42cを備えたものとされている。本実施形態では、端部176aとして断面形状が略矩形であることに対応し、周方向に略90度ごとに4つの突起42cが設けられている。突起42cは、それぞれ端部176aをなす四面からなる周面に対して面接触可能なものとされている。そのため、端部176aを受部42aに嵌め込むことにより、端部176aを保持することができる。
また、図11や図12に示すように、清掃体46の両端に設けられた取付部172a,172bのうち、端部176a側の取付部172aには、フランジ部172xが設けられている。フランジ部172xは、吸込具本体42において吸込空間をなす内周面に対して略隙間無く接触するように形成されている。また、図14に示すように、端部176aを受部42aに嵌め込むと、各突起42c、及びこれらの外周側を取り囲むように形成された円弧状の突起42dに対してフランジ部172xが当接し、受部42aが蓋をされた状態になる。そのため、清掃体46を取り付けると、フランジ部172xによって、清掃体46の端部176aや受部42a側の領域を清掃体本体170側の領域から隔離し、髪の毛などの塵芥が端部176aや受部42a側の領域に侵入するのを抑制できる。これにより、清掃体46の回転性能の低下を抑制できる。
吸込具40は、必ずしも清掃体46が動力を受けて駆動するものである必要はないが、本実施形態では清掃体駆動機構48を設け、清掃体46が清掃体駆動機構48から出力された動力を受けて駆動するものとされている。図10に示すように、清掃体駆動機構48は、駆動機180、動力伝達体182、出力側プーリ184、従動側プーリ186等を備えている。
駆動機180は、吸込具本体42内に設けられたモータ等によって構成されている。また、動力伝達体182は、歯付の無端ベルトによって構成されている。また、出力側プーリ184は、駆動機180をなすモータの出力軸に取り付けられた歯付のプーリである。また、従動側プーリ186は、一対の取付部172のうち、取付部172aとは反対側に設けられた取付部172bに一体的に設けられた歯付のプーリである。清掃体駆動機構48は、動力伝達体182を出力側プーリ184と従動側プーリ186との間に無端ベルトからなる動力伝達体182を掛け回した構成とされている。そのため、駆動機180を作動させることにより、回転動力を取付部172b側に伝え、吸込具本体42の吸込空間内において清掃体46を回転駆動させることができる。
≪変形例≫
本実施形態で示した電気掃除機1の構造は、本発明の一例を示したものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形例が考えられる。以下、各部の構成の変形例について説明する。
≪収容部50及びこの近傍の構造の変形例について≫
以下、収容部50及びこの近傍の構造の変形例について説明する。上記実施形態の電気掃除機1においては、開口部60に設けられた開閉手段62により、開口部60を開閉可能とした例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
具体的には、電気掃除機1は、開口部60に開閉手段62を設けない構成としても良い。開閉手段62を設けない場合には、図15(a)に示すように、収容部50の上端側の開放部分に開閉可能な蓋200を設けた構成や、図15(b)に示すようにモップ80の柄84に設けた鍔210により収容部50の上端側の開放部分を閉塞可能とした構成、図15(c)に示すようにモップ80の柄84に設けた鍔220により開口部60を閉塞可能とした構成等とすることが可能である。また、電気掃除機1は、図16(a)に示すように、開口部60を開閉するための開閉手段62を設けつつ、モップ80の柄84に設けた鍔210によって収容部50の上端側の開放部分を閉塞可能としたり、図16(b)に示すように鍔220によって開口部60を閉塞可能とした構成等としても良い。
また、上記実施形態の電気掃除機1は、開閉手段62の側方に設けられた操作部66b,66bを手動によりスライド操作することにより開閉可能としたものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、図17に示すように、開閉手段62を閉じる方向に付勢するバネ等の付勢部材230を設け、付勢部材230の付勢力により自然に開口部60が閉止されるものとしても良い。このようにすることで、開口部60の閉じ忘れにより電気掃除機1の集塵力(吸引力)が低下するのを抑制できると共に、開閉手段62の操作をより一層簡便なものとすることができる。また、モップ80の挿抜時にモップ80が開閉手段62に係合等する構造とし、開閉手段62の挿抜動作に連動して開閉手段62が開閉するようにしても良い、このようにすることで、モップ80の清掃をより一層簡単に行えるようになる。
本実施形態で例示した電気掃除機1においては、開口部60を収容部50の上端よりも下方側(収容部50の内側)に外れた位置に設けた例を示した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、開口部60を収容部50の上端よりも上方(収容部50の外側)に外れた位置に設けた構成としても良い。また、前述のように開口部60を収容部50の内外を問わず収容部50の上方側に設ける代わりに、あるいは上方側に設けることに加えて、収容部50内の下方側に開口部60を設けても良い。
また、本実施形態では、突起部56を櫛歯56aが収容部50の長手方向、すなわちモップ80の挿抜方向に延びるように設けた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、収容部50の幅方向(モップ80の挿抜方向に対して交差する方向)に延びるように設けても良い。また、本実施形態では、突起部56を櫛歯56aによって構成した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば櫛歯56aに代えて、あるいは櫛歯56aに加えてブラシ状の形態をなすように突出した突起を備えたもの等としても良い。
また、本実施形態では、管部30側に設けられた開閉部材収容部64を収容部50側に向けて開口した形状のものとし、収容部50の外周面を開閉部材収容部64の周壁部64dに対して突き合わせることにより、開閉部材収容部64を閉塞された空間とする構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図18に示すように、開閉部材収容部64の周壁部64dに当接する収容部蓋65を設けると共に、収容部50側において収容部蓋65に相当する位置に切り欠き52eを設けたものとしても良い。また、図18の例に示すように、収容部側開口52cの上下両側のうち少なくとも一方に突起部56に相当するものを収容部蓋65に設けた構成としても良い。このようにすることにより、電気掃除機1の組み立て時に開閉部材収容部64内に開閉手段62を収容する作業がしやすくなったり、予期せず収容部50が管部30から外れたとしても開閉手段62が露出や脱落等しないようにしたりすることができる。
≪掃除機本体10の内部構造の変形例について≫
以下、掃除機本体10の内部構造の変形例について説明する。上記実施形態において例示した電動送風機ユニット110の電動送風機ケース112は、電動送風機114の電動機部142を覆う第二ケース部132、及びファン部140を覆う第三ケース部134の間をテーパー状に形成された第四ケース部136によってなだらかに繋いだ形状を有するものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、電動送風機ケース112は、図19に示すように第二ケース部132及び第三ケース部134を繋ぐ第四ケース部136を流線型の形状としたものや、図20に示すように第四ケース部136を設ける代わりに第二ケース部132及び第三ケース部134の間に段差137を設けた構成としても良い。
また、本実施形態では、電動送風機ケース112の端部を、弾性部材116をなす周部150の中間まで到達させ、電動送風機ケース112と電動送風機114のファン部140との間に弾性部材116を挟み込んだ構成とした例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図21に示すように、電動送風機ケース112の端部を電動送風機114のファン部140の近傍において径方向内側に折れ曲がる内フランジ部113を設けた構成とすると共に、弾性部材116に内フランジ部113と係合する第四係合部158を設けたものとしても良い。このような構成としても、上記実施形態で例示したものと同様の効果が期待できる。
≪その他の変形例について≫
上述した電気掃除機1は、本発明の一例を示したものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜、構成を変更可能である。具体的には、本実施形態では、収容部50の底を閉塞部52bにより開閉不能に閉塞した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、例えば、閉塞部52bに開閉可能な蓋を設ける等して、収容部50に溜まった塵芥を適宜、閉塞部52b側から取り除けるようにしても良い。
また、電気掃除機1は、モップ80の柄84を掃除機本体10に固定できるものとしても良い。具体的には、例えば、柄84の端部および集塵部20の裏面の一方に、磁石を設けると共に、他方に鉄板等の強磁性体からなる部材を設ける等すると良い。
また、上述した実施形態では、本体ケース100に設けられた第一突起部122が弾性部材116に対して当接することにより、ファン部140を側方(径方向外側)から支持する構成を例示したが、本発明はこれに限定される訳ではない。具体的には、例えば、弾性部材116側に第一突起部122に相当する突起を設け、この突起を本体ケース100側に当接させるようにしても良い。
また、上述した電動送風機114は、ファン部140及び電動機部142のうち、ファン部140のみをケーシングしたものである。すなわち、本実施形態で例示した電気掃除機1においては、電動送風機ケース112の内部に、さらにファン部140のみをケーシングするケースがあり、このケースに設けられたファン部140の排気口から電動送風機ケース112の内側にファン部140の排気が排出される構成とされている。そのため、図8等に矢印で示すように、ファン部140の背面側(図示例では上方側)から排気される構成とされている。しかしながら、電動掃除機1において用いられる電動送風機114は、上述したような構成のものに限定されず、例えば、ファン部140及び電動機部142の双方をケーシングした状態で、電動送風機ケース112の内部に収容されたものであっても良い。かかる構成とした場合は、上述した電動送風機114とは異なり、電動機部142が設けられた部分の周囲等に排気口が設けられ、当該排気口から排気されることになる。そのため、上記実施形態とは、電動送風機114から電動送風機ケース112の内側に排気される位置が相違することになる。しかしながら、このような構成とした場合についても、上述した実施形態にて説明したものと同様に、排気経路の長さを十分長く取ることができ、排気騒音の低減効果が期待できる。
上記実施形態の電気掃除機1は、いわゆるスティック型のものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、掃除機本体と吸込具とをホースおよび延長管を介して接続したキャニスター式の掃除機であっても良い。
本発明の一実施形態に係る電気掃除機1は、電動送風機114を有する掃除機本体10と、管部30を介して掃除機本体10と連通する吸込具40と、管部30に対して設けられ、モップ80を出し入れ自在に収容する収容部50と、収容部50と管部30との間を連通させる開口部60と、を備えることを特徴とするものである。
上述した電気掃除機1は、掃除機本体10と吸込具40とを連通する管部30に対し、開口部60を介して収容部50が連通した構成とされている。そのため、電気掃除機1は、収容部50に対して補助集塵具であるモップ80を出し入れするのに伴って、開口部60を介してモップ80に付着した塵芥を吸引除去することができる。従って、電気掃除機1によれば、モップ80に付着した塵挨を容易な作業により除去できる。
上述した電気掃除機1は、開口部60を開状態と閉状態との間で切換え可能な開閉手段62を備えるものであると良い。
このように開閉手段62を設けることにより、モップ80に付着した塵挨を吸引除去する等のために必要な場合に開口部60を開くと共に、例えば吸込具40により塵芥を吸引して掃除を行う場合等に開口部60を閉じて使用することができる。このような構成によれば、管部30に連通する開口部60を設けたとしても、吸込具40による吸引力を低下させることなく使用可能な電気掃除機1を提供できる。なお、本実施形態では、開閉手段62を設けた構成を例示したが、例えば上述した変形例のように、開閉手段62を設けない構成としても良い。
上述した電気掃除機1は、開閉手段62が、開口部60を閉塞可能な開閉部66aと、開閉部66aを操作するための操作部66bとを有し、操作部66bをスライド操作することにより、開閉部66aによる開口部60の開閉操作を行えるものであると良い。
このような構成とすることにより、操作部66bをスライド操作するだけで開口部60の開閉を行えるようになる。なお、電気掃除機1において、開閉手段62は必ずしも上述したような構成のものに限定されず、開口部60を開閉操作できるものであればいかなるものであっても良い。
上述した電気掃除機1は、開閉手段62が、開口部60を開閉可能な開閉部材66と、開閉部材66をスライド可能に収容する開閉部材収容部64とを有し、開閉部材66が、開口部60を閉塞して開口部60を閉状態とする開閉部66aと、開口部60と連通して開口部60を開状態とする開閉部開口66hと、開閉部材収容部64の外側に露出してスライド操作を可能とする操作部66bとを備えていることを特徴とするものであると良い。
このような構成とすることにより、開閉部材収容部64の外側に露出している操作部66bを操作することにより、開閉部材収容部64の内部において開閉部材66をスライドさせ、開閉部66aによって開口部60を閉状態としたり、開口部60を開閉部開口66hと連通させて開状態としたりすることができる。
上述した電気掃除機1は、開閉手段62が、開閉操作に連動して係合状態と非係合状態との間で切り替わる系脱構造部68を有することを特徴とするものであると良い。
このように、開閉手段62による開口部60の開閉操作に連動して係合状態と非係合状態とに切り替わるようにすれば、開口部60が予期せず開いたり、閉じたりするのを抑制できる。また、上述したような系脱構造部68を設けることにより、開口部60を開閉する操作に節度感を与えることができる。なお、本実施形態では、系脱構造部68を設けた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、系脱構造部68を設けないこととしたり、系脱構造部68を上述したのとは異なる構成としても良い。
上述した電気掃除機1は、モップ80が、鍔部210を有し、鍔部210が、収容部50においてモップ80が挿入される挿入開口を塞ぐことを特徴とするものであると良い。
このようにすれば、例えば、上述したように開閉手段62を省略した構成とたり、開閉手段62に加えて鍔部210によっても開口部60を介して管部30が大気開放されるのを抑制したりすることができる。上述したような鍔部210を設けて開閉手段62を省略した構成とすれば、電気掃除機1の構成を簡素化できる。また、開閉手段62に加えて鍔部210を設けた場合には、開口部60を介して管部30が大気開放されるのをより一層低減したり、収容部50から塵芥が外部に漏洩するのを抑制したりすることができる。なお、電気掃除機1は、必ずしも鍔部210を設けたものである必要はなく、鍔部210を省略したり、鍔部210に代わる他の構成を備えたものとしたりしても良い。
上述した電気掃除機1は、モップ80は、鍔部220を有し、収容部50への出し入れに応じて、鍔部210が開口部60を開状態と閉状態との間で切り替ることで開閉手段62として機能することを特徴とするものであると良い。
このようにすれば、例えば、上述したように開閉手段62を省略した構成とたり、開閉手段62に加えて鍔部220によっても開口部60を介して管部30が大気開放されるのを抑制したりすることができる。上述したような鍔部220を設けて開閉手段62を省略した構成とすれば、電気掃除機1の構成を簡素化できる。また、開閉手段62に加えて鍔部220を設けた場合には、開口部60を介して管部30が大気開放されるのをより一層低減したり、収容部50から塵芥が外部に漏洩するのを抑制したりすることができる。なお、電気掃除機1は、必ずしも鍔部210を設けたものである必要はなく、鍔部220を省略したり、鍔部220に代わる他の構成を備えたものとしたりしても良い。
上述した電気掃除機1は、収容部50は、内部空間に向けて突出した突起部56を備えることを特徴とするものであると良い。
このようにすれば、モップ80を収容部50に対して挿抜することにより、ヘッド部82(図4において点線で図示)に付着した塵芥を除去することができる。なお、本実施形態では、突起部56を設けた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、突起部56を備えていないものとしたり、突起部56に代えて、あるいは突起部56に加えてヘッド部82から塵芥を除去できるものを設けても良い。また、ヘッド部82は、例えばポリプロピレン樹脂からなる素材を含む。
本発明の一実施形態に係る電気掃除機1は、ファン部140、及び電動機部142を有する電動送風機114と、少なくともファン部140に取り付けられる弾性部材116とを備え、弾性部材116が、ファン部140の吸気側における縁部と係合する第一係合部152と、ファン部140の電動機部142側における縁部と係合する第二係合部154とを有することを特徴とするものである。
このような構成とすることにより、弾性部材116によって様々な効果が期待できる。具体的には、弾性部材116の第一係合部152をファン部140の吸気側に係合させることにより、電動送風機114を吸気側における気密性を向上させる効果が期待できる。また、ファン部140の排気側に係合する第二係合部154により、ファン部140の排気口を一部閉塞すれば、ファン部140における排気騒音の低減効果が期待できる。
本発明の一実施形態に係る電気掃除機1は、弾性部材116を介して、電動送風機114を側方から支持する電動送風機ケース112を備え、電動送風機ケース112が、流路を流れる排気を電動送風機ケース112の外部に排気するための第一排気開口138を有し、電動機部142との間にファン部140からの排気が流れる第二流路144を形成することを特徴とするものであると良い。
このような構成とすることにより、ファン部140の排気が、電動送風機ケース112の内部において第二流路144を流れた後、第一排気開口138から電動送風機ケース112の外側に排出される。そのため、上述した構成によれば、ファン部140の排気が流れる経路の長さを十分確保でき、排気騒音の抑制効果が期待できる。
本発明の一実施形態に係る電気掃除機1は、上述した電動送風機114ユニットと、電動送風機114ユニットが設けられる本体ケース100と、を備え、本体ケース100は、内方に突出し、弾性部材116を支持する第一突起部122を有することを特徴とするものであると良い。
かかる構成によれば、第一突起部122により、弾性部材116を介して電動送風機ユニット114を支持できる。これにより、ファン部140を側方から支持し、ファン部140及びこの近傍におけるがたつきの防止を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る電気掃除機1は、本体ケース100が、弾性部材116の第一係合部152よりも内方に突出し、ファン部140を支持する第二突起部124を有し、第一係合部152が、ファン部140の縁部と、本体ケース100の第二突起部124との間に位置し、ファン部140および第二突起部124に接触することを特徴とするものであると良い。
このような構成とすれば、第二突起部124によりファン部140をしっかりと支持することができる。
本発明の一実施形態に係る電気掃除機1は、電動送風機ケース112が、電動機部142を軸方向一端側において覆う第一ケース部130と、電動機部142を径方向外側において覆う第二ケース部132と、を有し、第一ケース部130に第一排気開口138を有するものであり、本体ケース100が、第二ケース部132に対して径方向外側に第二排気開口126を有することを特徴とするものであると良い。
このような構成によれば、電動送風機ケース112において、第二ケース部132の内側を通ってきたファン部140の排気が、第一ケース部130に設けられた第一排気開口138を介して電動送風機ケース112と本体ケース100との間に形成された空間(第一流路125)に排出される。第一流路125に排出された排気は、本体ケース100内において第二排気開口126に到達するまで流れた後、外部に排出される。そのため、上述した構成によれば、ファン部140の排気が流れる経路を十分長く確保でき、排気騒音の抑制効果が期待できる。
(1)本発明の電動送風機ユニットは、ファン部、及び電動機部を有する電動送風機と、少なくとも前記ファン部に取り付けられる弾性部材とを備え、前記弾性部材は、前記ファン部の吸気側における縁部と係合する第一係合部と、前記ファン部の前記電動機部側における縁部と係合する第二係合部とを有することを特徴とするものである。
(2)上記(1)の電動送風機ユニットは、前記弾性部材を介して、前記電動送風機を側方から支持する電動送風機ケースを備え、前記電動送風機ケースは、前記流路を流れる排気を前記電動送風機ケース外に排気するための第一排気開口を有し、前記電動機部との間に前記ファン部からの排気が流れる流路を形成することを特徴とするものであると良い。
(3)本発明の電動掃除機は、上記(1)または(2)に記載の電動送風機ユニットと、前記電動送風機ユニットが設けられる本体ケースと、を備え、前記本体ケースは、内方に突出し、前記弾性部材を支持する第一突起部を有することを特徴とするものである。
(4)上記(3)の電動掃除機は、前記本体ケースが、前記弾性部材の前記第一係合部よりも内方に突出し、前記ファン部を支持する第二突起部を有し、前記第一係合部が、前記ファン部の前記縁部と、前記本体ケースの前記第二突起部との間に位置し、前記ファン部および前記第二突起部に接触することを特徴とする、ものであると良い。
(5)上記(3)又は(4)の電動掃除機は、前記電動送風機ケースが、前記電動機部を軸方向一端側において覆う第一ケース部と、前記電動機部を径方向外側において覆う第二ケース部と、を有し、前記第一ケース部に前記第一排気開口を有するものであり、前記本体ケースが、前記第二ケース部に対して径方向外側に第二排気開口を有することを特徴とする、ものであると良い。
本発明は、上述した実施形態に示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。