JP7076789B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段と、可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機に関する。
遊技機の一例として、複数種類の図柄が配列されたリールを複数備え、スタートスイッチが操作されることにより役抽選を行うとともにリールの回転を開始し、役抽選の結果とストップスイッチの操作態様(押し順、操作タイミング等)とに基づいてリールの回転を停止し、すべてのリールが停止したときの入賞ライン上の図柄の組合せに応じて特典を付与可能なスロットマシンが存在する。また、遊技者にとって有利な状態として、所定の役(たとえば、小役あるいはリプレイ等)の当選確率を向上させるボーナスやRT(Replay Time)、役抽選の結果が複数の役に当選する結果となったときに特典がより大きな役を入賞させるための遊技者にとって有利となる操作情報を報知するAT(Assist Time)が設けられているスロットマシンも存在する。
このような遊技機においては、CB役と、CB役よりも遊技者にとって有利な状態への移行を伴うBB役とを含む複数の役について役抽選を行う所定状態(ノーマル状態)において、CB役に当選したが入賞しなかったときにBB役について役抽選を行わない持越状態に制御し、当該持越状態においては持ち越しているCB役に入賞し難くすることにより、当該持越状態を抜け出してBB役について役抽選が行われる所定状態に再び制御されることへの意識を高めるものがあった(たとえば、特許文献1参照)。
特開2017-202号公報
しかしながら、従来の遊技機における持越状態は、所定状態中の役抽選にてCB役に当選することにより制御される。また、持越状態中においては、CB役に入賞し難くなる度合いが一律に定められていた。このため、遊技者は、所定状態中においてCB役に当選せずに持越状態に制御されないことを願うしかなく、安心感を抱きながら所定状態中における遊技を消化することができない。このため、所定状態中および持越状態中における遊技の興趣を低下させてしまう虞があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、所定状態中および持越状態中における遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明のある局面に従う遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する表示手段と、可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、前記役抽選の結果と前記停止操作手段への操作態様とに応じて図柄を停止する制御を行う停止制御手段と、前記複数の役のうちの特定役(例えばCBB役)および特別役(例えばRBB役)各々について当選したか否かを決定する所定状態(例えばNOM)に制御する所定状態制御手段と、前記所定状態において前記特定役に当選し、当該特定役を入賞させる特定役表示結果が停止されることにより特定状態(例えばCBB)に制御する特定状態制御手段と、前記特定役に当選してから前記特定役表示結果が停止されるまでは当該特定役の当選を持ち越して、前記特別役の当選を決定しない持越状態(例えばCBBF)に制御する持越状態制御手段と、前記所定状態において前記特別役に当選し、当該特別役を入賞させる特別役表示結果が停止されることにより、前記特定状態よりも遊技者にとって有利な特別状態(例えばRBB)に制御する特別状態制御手段と、前記役抽選の結果が所定割合で所定結果となる第1割合期間(例えばRT3)と、前記役抽選の結果が前記所定割合よりも低い割合で前記所定結果となる第2割合期間(例えばRT2)とを含む複数の割合期間(例えばRT0~RT3)のいずれかに制御する割合期間制御手段とを備え、前記所定結果は、再遊技役の当選を示すものであり、前記停止制御手段は、前記持越状態における前記役抽選の結果が前記所定結果(例えば再遊技役当選)となった遊技においては、前記停止操作手段への操作態様にかかわらず前記所定結果を入賞させる表示結果を停止させる停止制御を行い、前記持越状態における前記役抽選の結果が前記所定結果以外の予め定められた結果(例えばはずれ)である遊技においては、前記特定役表示結果を停止させる停止制御を行うことが可能であり、前記割合期間制御手段は、所定の開始条件が成立することに基づいて前記第2割合期間に制御し、所定期間が経過するまでは前記特定役に当選して前記持越状態に制御されたときであっても当該第2割合期間への制御を継続する。
この構成によると、役抽選の結果が特定役に入賞不可能となる所定結果となる割合が所定割合の第1割合期間と、所定割合よりも低い第2割合期間とを含む複数の割合期間のいずれかに制御される。これにより、第1割合期間であるか第2割合期間であるかに応じて所定結果以外の結果となる割合を異ならせ、特定役を入賞させて再度所定状態に制御するまでに要する平均的な期間を異ならせることができる。その結果、特定役に当選して持越状態に制御されているときであっても第1割合期間であるか第2割合期間であるかに遊技者を注目させることができ、第2割合期間に制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、第2割合期間への制御は、所定の開始条件が成立することにより開始され、所定期間が経過するまでは特定役に当選して持越状態に制御されたときであっても継続される。これにより、所定期間に亘り第2割合期間への制御が維持されることにより安心感を遊技者に抱かせることができる。その結果、所定状態中および持越状態中における遊技の興趣を向上させることができる。
好ましくは、前記複数の割合期間は、前記役抽選の結果が前記所定割合よりも低い割合で前記所定結果となる第3割合期間(例えばRT0)を含み、前記割合期間制御手段は、前記第3割合期間に関する手段として、前記第2割合期間において前記所定期間が経過し当該第2割合期間が終了することに基づいて前記第3割合期間に制御する手段と、予め定められた移行図柄(例えば特定図柄組合せ)が停止されることにより前記第3割合期間を終了する手段とを含む。
この構成によると、第2割合期間において所定期間が経過した後においても役抽選の結果が所定結果となる割合が第1割合期間よりも低い第3割合期間に移行図柄が停止されるまで制御される。これにより、第2割合期間に制御された後においては、当該第2割合期間が終了した後においても、期待感を持続させるとともに、移行図柄が停止されることに対する緊張感を遊技者に抱かせることができる。
好ましくは、前記割合期間制御手段は、前記第1割合期間に関する手段として、特定の開始条件が成立することに基づいて前記第1割合期間に制御する手段と、特定期間が経過することにより前記第1割合期間を終了する手段とを含み、前記割合期間制御手段は、前記第1割合期間において前記特定期間が経過し当該第1割合期間が終了することに基づいて前記第3割合期間に制御する手段を含む。
この構成によると、第1割合期間において特定期間が経過することにより第3割合期間に制御することにより遊技者が救済されるため、持越状態中における稼働を促進できる。
好ましくは、前記特定役表示結果は、前記停止操作手段が操作されたタイミングにかかわらず停止表示可能となる図柄から構成されている。
この構成によると、持越状態においては、役抽選の結果が予め定められた結果となった遊技において特定役表示結果が停止される。これにより、遊技者の遊技技量によって持越状態に制御される期間に差を生じさせてしまうことを防止できる。また、遊技開始時において、例えば、役抽選の結果に基づき特定役表示結果が停止されるか否かに関する演出を実行可能となり、演出を多様化できる。
好ましくは、前記停止制御手段は、前記特定役と前記複数の役のうちの優先役(例えばDRP役)とに当選している遊技においては、前記特定役表示結果よりも前記優先役を入賞させる優先役表示結果を優先して停止させる制御を行い、前記特定役は、前記所定状態における役抽選において前記優先役と同時に当選する。
この構成によると、特定役に当選した遊技においては優先役表示結果が優先して停止される。このため、特定役に当選したことを遊技者に推測され難くすることができ、その結果、所定状態中および持越状態中における遊技の興趣を向上させることができる。
好ましくは、前記特別状態制御手段は、前記特別状態において前記複数の役のうちの特殊役(例えばSHIFT役)に当選し、当該特殊役を入賞させる特殊役表示結果が停止されることにより前記特別状態において特殊期間(例えばRB)に制御する特殊期間制御手段と、前記特殊役に当選してから前記特殊役表示結果が停止されるまでは前記特別状態において前記特殊役の当選を持ち越す特殊持越期間(例えばRB内部中)に制御する特殊持越期間制御手段と、前記特別状態において所定の終了条件が成立することにより当該特別状態を終了する特別状態終了手段とを含み、前記割合期間制御手段は、前記特別状態が終了した後においては、当該特別状態が前記特殊持越期間中において終了したか否かに応じて前記複数の割合期間のうちの異なる割合期間に制御する。
この構成によると、特別状態が特殊持越期間中において終了したか否かに応じて特別状態終了後における割合期間を異ならせることができる。このため、特別状態中において特殊役表示結果を停止させるか否かを選択するというゲーム性を提供でき、遊技の興趣を向上させることができる。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの前面扉を開放した状態の斜視図である。 リールの展開図である。 スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御処理を説明するための図である。 役名称および図柄組合せ等について説明するための図である。 当選役グループおよび役構成等について説明するための図である。 遊技状態の遷移について説明するための図である。 RT2への制御が開始されたときにおける液晶表示器の表示状態を説明するための図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。本発明に係る遊技機の具体例として、メダルを遊技媒体として用いて遊技を実行可能なスロットマシンを挙げて説明する。しかし、遊技機は、このようなスロットマシンに限定されず、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を実行可能な遊技機や、遊技媒体(メダルなど有体物の価値)を用いるものではなく内部的に付与される得点(電磁的方法により記録された情報など無体物の価値)を用いて遊技を実行可能な遊技機などの他の遊技機であってもよい。
<スロットマシンの構成例>
図1および図2を参照してスロットマシンの全体構成を説明する。図1は、スロットマシンの正面図である。図2は、スロットマシンの前面扉が開放された状態を示す斜視図である。
スロットマシン1は、前面に開口を有する箱状の筐体3と、筐体3の一辺において開閉自在に取り付けられた前面扉5とを含む部材から構成される。筐体3の前面は、前面扉5が筐体3に対して閉じられることにより閉塞される。前面扉5は、遊技場の管理者が管理する扉用鍵により筐体3に対して施錠・解除が可能となる。前面扉5が筐体3に対して閉じられた状態であるか否かは、扉センサ20により検出される。
図1に示すように、前面扉5の中央部分には、表示窓7が設けられている。表示窓7からは、複数種類の図柄が配列されているリール11L、11M、11R(以下、まとめてリール11L~11Rともいう)を視認できる。リール11L~11Rが回転すると、表示窓7からは、リール11L~11R各々に配列されている図柄が可変表示している状態を視認できる。このように、表示窓7およびリール11L~11Rにより、複数の図柄を可変表示する可変表示部13が形成される。
可変表示部13は、複数の可変表示列10を備えている。具体的に、可変表示部13は、表示窓7のうちリール11Lの前方に相当する部分とリール11Lとから構成される左可変表示列10L、表示窓7のうちリール11Mの前方に相当する部分とリール11Mとから構成される中可変表示列10M、および、表示窓7のうちリール11Rの前方に相当する部分とリール11Rとから構成される右可変表示列10Rを備えている。リール11L~11Rが停止している状態において、左可変表示列10L、中可変表示列10M、および右可変表示列10R各々は、上段・中段・下段に図柄を停止表示できる。このため、表示窓7からは、9つの図柄を視認できる。
本実施形態では、役の入賞判定対象となる入賞ラインとして、左可変表示列10Lの中段、中可変表示列10Mの中段、右可変表示列10Rの下段により構成される入賞ラインNL1と、左可変表示列10Lの下段、中可変表示列10Mの中段、右可変表示列10Rの中段により構成される入賞ラインNL2とが設定されている。入賞ラインNL1は、賭数が3に設定されているとき(後述する「CBB中」以外)に入賞判定対象となるラインである。入賞ラインNL2は、賭数が2に設定されているとき(後述する「CBB中」)に入賞判定対象となるラインである。以下では、入賞ラインNL1およびNL2をまとめて、入賞ラインNLあるいは単に入賞ラインとも称する。表示窓7には、入賞ラインNLが描かれている。
前面扉5の表示窓7の上方には、液晶表示器27が設けられている。液晶表示器27は、遊技(ゲーム)の進行に応じて、所定の画像を表示することにより演出を実行する。また、前面扉5の液晶表示器27の上方には、予め定められた役の図柄組合せや払出枚数等が刷られた説明パネル29が設けられ、さらに、説明パネル29の上方および左右各々には、ランプ部33L、33M、33Rが設けられている。ランプ部33L、33M、33Rは、LEDなどの光源を備え、遊技の進行に応じて発光することにより演出を実行する。
前面扉5の表示窓7の左側には、クレジット表示器45と、ペイアウト表示器46と、報知用表示器60とが配設されている。クレジット表示器45は、遊技者所有のメダルのうち、スロットマシン1内において貯留(記憶)されているメダルの枚数であるクレジットを表示する。クレジットの上限枚数は50に設定されている。
ペイアウト表示器46は、役の入賞が発生(入賞発生)したときにメダル(遊技媒体)の払出枚数を表示するとともに、エラー情報や設定示唆情報など各種情報の表示にも兼用される表示器である。設定示唆情報とは、設定値1~6のうちの少なくともいずれかの設定値を特定可能にする情報であって、設定されている設定値を示唆する情報をいう。報知用表示器60は、遊技者にとって有利となる操作態様(例えば、操作タイミング、押し順など。以下、有利操作態様ともいう)や役抽選の結果などを特定するための所定情報を報知する表示器である。
クレジット表示器45、ペイアウト表示器46、および報知用表示器60は、各々、例えば7セグメントLEDにより構成され、各セグメントの点灯態様に応じて情報を報知する。
前面扉5の表示窓7の下方には、各種の操作部が設けられている。操作部としては、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、演出操作部81、スタートスイッチ19、精算スイッチ23、ストップスイッチ21L、21M、21R(以下、まとめてストップスイッチ21L~21Rともいう)、および、メダル投入口25が設けられている。
ベットスイッチ15は、クレジットを用いて1枚分のメダルを賭数設定するための操作を検出するスイッチである。最大ベットスイッチ17は、クレジットを用いて最大賭け枚数分のメダルを賭数設定するための操作を検出するスイッチである。最大賭け枚数とは、1回の遊技(以下、1遊技ともいう)について賭数設定できる最大の枚数(本実施形態では、後述する「CBB中」以外は「3」、「CBB中」は「2」に設定。)をいう。
演出操作部81は、演出に関わる操作を検出するスイッチである。演出に関わる操作には、演出を実行・発展させるための操作、演出モードやキャラクタ等を選択するための操作、および遊技履歴等を表示させる遊技者メニュー状態や設定履歴等を表示させる管理者メニュー状態へ移行させるための操作等を含む。
スタートスイッチ19は、リール11L~11R各々を回転させて図柄の可変表示を開始させるための操作を検出するスイッチである。精算スイッチ23は、クレジットあるいは設定済の賭数に相当する枚数分のメダルを払い出させるための操作を検出するスイッチである。ストップスイッチ21L~21Rは、各々、リール11L~11Rのうちの対応するリールの回転を停止させて図柄の可変表示を停止させるための操作を検出するスイッチである。メダル投入口25は、遊技者がメダルを投入するための開口である。
演出操作部81を含む各種スイッチは、各々に対応する操作部(ボタン部)への操作を検出する。各種スイッチに対応する操作部は、光を透過する透過部材から構成されている。また、各種スイッチに対応する操作部の内部には、例えばLEDなどの光源が搭載されており、遊技の進行に応じて操作可能なタイミング(操作を有効に受付けるタイミング)等において発光することにより演出を実行する。
前面扉5における各種の操作部の下方には、キャラクタなどが刷られた下部パネル35が設けられている。また、下部パネル35の左右には、それぞれ下部ランプ部37L、37Rが設けられている。下部ランプ部37L、37Rは、例えばLEDなどの光源を備え、遊技の進行に応じて発光することにより演出を実行する。
また、下部パネル35の下方には、役入賞の発生等に応じてメダルを払い出すためのメダル払出口39、および、メダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。メダル払出口39の左右には、各々、遊技の進行に応じて効果音や音声などを出力することによる演出を行うためのスピーカ31L、31Rが設けられている。
次に、スロットマシン1の筐体3の内部構成について説明する。図2に示すように、スロットマシン1の筐体3内の中央には、リール11L~11Rを横並びに収容するためのリールユニット9が設けられている。リールユニット9は、筐体3内の後壁に固定されている。リールユニット9は、リールモータ14L、14M、14R(図4参照。以下、リールモータ14L~14Rともいう。)と、位置センサ55L、55M、55R(図4参照。以下、位置センサ55L~55Rともいう)とを備えている。
リールモータ14L~14Rは、各々、リールユニット9のフレームに対して横並びに固定されており、その回転軸にリール11L~11Rのうちの対応するリールが固定されている。これにより、リールモータ14L~14Rが駆動制御されることにより回転・停止する。リールモータ14L~14Rは、例えばステッピングモータにより構成されている。
位置センサ55L~55Rは、各々、リール11L~11Rに設けられた突起部がリール回転に伴って所定位置を通過したことを検出するためのセンサである。位置センサ55L~55Rは、例えばフォトインタラプタにより構成されている。位置センサ55L~55Rは、各々対応するリールの突起部を検出したときに、そのリールの所定位置の図柄(例えば、図3の図柄番号19番の図柄)が表示窓7の中段に位置するように構成されている。
リールユニット9の上方には、メイン制御基板63およびサブ制御基板73が各々基板ケースに収納された状態で設置されている。基板ケースは、収納されている制御基板などに対して仮に不正が行われた場合、その痕跡を容易に判別可能にするために、たとえば一部の部材を破壊等しなければ制御基板に接触できない構造を有している。また、メイン制御基板63とサブ制御基板73とは、基板間を接続する信号線により電気的に接続されている。
リールユニット9の下方には、ホッパーユニット43が設けられている。ホッパーユニット43は、ホッパー容器42と、満タンセンサ58(図4参照)と、ホッパーモータ57(図4参照)と、払出センサ54(図4参照)とを備えている。
ホッパー容器42は、メダル投入口25から受け入れられたメダルを貯留するための容器である。満タンセンサ58は、ホッパー容器42の所定位置に設けられ、ホッパー容器42に貯留されたメダルが所定量に達した満タン状態であることを検出するセンサである。
ホッパーモータ57は、所定の払出条件が成立したときに駆動し、ホッパー容器42に貯留されたメダルを所定枚数排出するために駆動するモータである。ホッパーモータ57は、たとえばDCモータ(Direct Current Motor)により構成されている。払出センサ54は、ホッパーモータ57によりホッパー容器42から排出されるメダルを1枚ずつ検出するセンサである。払出センサ54により検出されたメダルは、前面扉5の裏面側の下方に設けられたメダルシュート47を介して、メダル払出口39から払い出される。
ホッパーユニット43の左側方には、スロットマシン1が備える各種装置に電力を供給するための電源ユニット49が配設されている。電源ユニット49には、電源スイッチ50、リセットスイッチ52、および、変更処理開始スイッチ56が配設されている。
電源スイッチ50は、スロットマシン1への電力供給の有無を切り換えるスイッチである。リセットスイッチ52は、設定値を変更可能な設定変更処理中において設定値の切り換え操作を検出するためのスイッチである。リセットスイッチ52は、エラーが発生した際のエラー解除するためのスイッチとしても用いられる。変更処理開始スイッチ56は、設定変更処理用のキーシリンダからなり、設定変更処理に移行させるための操作を検出するスイッチである。変更処理開始スイッチ56を含む筐体3の内部に設けられているスイッチは、前面扉5を開放しているときに操作可能となるスイッチである。このため、基本的には、遊技場の管理者のみが操作可能となる。
設定値は、遊技者にとっての有利度合いを特定するための値である。具体的に、設定値は、役抽選において予め定められている役に当選する当選確率を特定するための値である。役抽選においては、設定されている設定値に応じた当選確率を用いることにより役に当選する確率を異ならせることができる。つまり、設定されている設定値が異なるときには、同じ役であっても、役抽選において当選する当選確率が異なる場合が生じる。その結果、設定されている設定値に応じて、遊技を所定回数実行する間に払出されるメダルの枚数が異なり、その結果、払出率を異ならせることができる。このため、設定値は、遊技者にとっての有利度合いを特定するための値であるとともに、払出率を特定するための値であるともいえる。設定値としては、例えば、当選確率が異なる1~6(本実施形態においては、設定値1、2、5、6の4段階)が設けられており、設定値1が最も低い払出率であり、設定値6が最も高い払出率となっている。なお、設定値は、1~6の6段階に設けられているものであってもよい。設定値の変更は、遊技場の管理者が管理する設定変更用鍵により変更処理開始スイッチ56をONにした状態で電源を投入することにより設定変更処理に移行させることにより可能となる。
設定値は、設定変更処理中にリセットスイッチ52を操作することにより順次切替える(例えば…5→6→1→2→5…)ことができる。設定変更処理中は、ペイアウト表示器46に設定値が表示される。設定変更処理では、スタートスイッチ19への操作が検出された後、変更処理開始スイッチ56をOFFにすることにより、そのときに表示されていた設定値を記憶する。これにより、設定値の変更が完了し、以降の遊技においては、記憶された設定値に基づき後述する役抽選等が行われる。なお、設定変更処理が行われたときには、スロットマシン1のRAM65が初期化される。
前面扉5の裏面側には、メダル投入口25の裏側に相当する位置にメダルセレクタ48が配設されている。メダルセレクタ48は、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものであるか否かを物理的に選別し、正規のメダルについてはホッパー容器42に貯留させるための第1流路40側に誘導する一方、非正規のメダルについては外部へ排出させるための第2流路44側に誘導する構造を有する。
また、メダルセレクタ48は、切替ソレノイド51(図4参照)と、投入センサ53(図4参照)とを備えている。切替ソレノイド51は、遊技状況(例えばリール回転中、クレジット上限到達時等)に応じて投入されたメダルを強制的に第2流路44側に切替えるためのソレノイドである。投入センサ53は、メダル投入口25から投入されたメダルのうち第1流路40側に誘導されたメダルを1枚ずつ検出するセンサである。投入センサ53により検出されたメダルは、前面扉5が閉じられた状態においてホッパー容器42に貯留される。これに対し、第2流路44側に誘導されたメダルは、メダルシュート47を介してメダル払出口39から排出される。
次に、図3を参照して、リール11L~11R各々の図柄配列の構成について説明する。リール11L~11Rには、各々、図3に示すとおり複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。図3では、説明の便宜上、複数種類の図柄を「R7」「B7」「BAR」「BEL1」「BEL2」「WM1」「WM2」「CH」「BL」「REP」などといった文字列で示しているが、実際にはこれら文字列に対応する絵柄が配列されている。例えば、「R7」として赤色の「7」の絵柄、「B7」として青色の「7」の絵柄、「BAR」として「BAR」の絵柄、「BEL1」および「BEL2」として「ベル」の絵柄、「WM1」および「WM2」として「スイカ」の絵柄、「CH」として「チェリー」の絵柄、「BL」として「星」の絵柄、「REP」として「リプレイ」の絵柄などが配列されている。複数種類の図柄は、他の図柄と識別可能な態様であれば絵柄に限るものではなく、模様や、記号、数字など、どのようなものであってもよい。「BEL1」および「BEL2」は、大きさや、形状、色合い、デザインなどが一部異なるものの、一見して外観が類似する絵柄により構成されている例について説明する。このように、「BEL1」および「BEL2」は、類似図柄であるため、これらをまとめて「BEL」ともいう。また、「WM1」および「WM2」についても、大きさや、形状、色合い、デザインなどが一部異なるものの、一見して外観が類似する絵柄により構成されている。「WM1」および「WM2」は、類似図柄であるため、これらをまとめて「WM」ともいう。
図3においては、その左端に、リール11L~11R各々に図柄が配置されている図柄配置領域に対応させて図柄番号0~19を示している。図柄番号0~19は、本実施形態のリール11L~11R各々において、どの図柄配置領域の図柄であるかを特定するための番号である。
本実施形態の場合、例えば、図柄番号0~19までの図柄が印刷されたリールテープがリール11L~11R各々の周面に貼り付けられている。このため、リール11L~11Rが回転すると、図柄番号…19→18→17→…2→1→0→19→18…といったように、予め定められた順に複数の図柄を表示窓7において可変表示させることができる。
以上のような構成を備えるスロットマシン1は、まずメダル投入口25へのメダル投入あるいはベットスイッチ15等が操作されて1ゲームの開始に必要な規定数分のメダルが賭数設定されることにより回転開始可能な状態になり、スタートスイッチ19が操作されることにより、リール11L~11Rを回転させて図柄を可変表示して1遊技を開始する。本実施形態においては、「CBB中」以外の遊技状態の規定数として「3」が設定され、「CBB中」の規定数として「2」が設定されている。なお、規定数は、これに限らず、他の値であってもよく、また、遊技状態にかかわらず同じ値が設定されるものであってもよい。
1遊技が開始された後においては、リール回転中においてストップスイッチ21L~21Rが操作されることにより対応するリールの回転を停止させ、リール11L~11Rすべての回転が停止することにより1遊技を終了する。スロットマシン1は、リール11L~11Rすべての回転が停止したときの図柄組合せなど(表示結果)に応じて遊技者に対して所定の特典を新たに付与する。所定の特典としては、例えば、遊技状態の移行、メダル等を新たに用いることなく次回遊技の賭数を自動設定、遊技価値の付与である所定枚数のメダル払出(あるいはクレジット加算)等が挙げられるが、これらに限るものではない。
次に、図4を参照して、スロットマシン1の電気的な構成について説明する。図4に示すとおり、スロットマシン1には、メイン制御基板63、サブ制御基板73、電源ユニット49、および、外部出力基板90などが設けられている。
メイン制御基板63は、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装された基板である。サブ制御基板73は、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブCPU71が実装された基板である。電源ユニット49は、外部から供給される電力を用いて、スロットマシン1に搭載された各種電気部品を駆動するための電源を生成する。外部出力基板90は、遊技の進行に応じた信号をスロットマシン1の外部(例えば、ホールコンピュータ、台毎データ表示器等)に出力する基板である。
メインCPU61は、遊技の進行を制御するための遊技制御プログラムを記憶するROM67と、遊技に関するデータなどを一時的に記憶するRAM65とを備え、ROM67に格納された遊技制御プログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を有している。
メインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶されている遊技制御プログラムを実行し、メイン制御基板63に接続されたスイッチ(操作手段)やセンサ(検出手段)からの信号に基づいて遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、スロットマシン1においてエラーが発生しているか否かを判定する。エラーには、例えば、投入センサ53により所定時間以上検知されているセレクターエラー、満タンセンサ58によりホッパー容器42が満タンであることが検知されている満タンエラー、ホッパーモータ57を駆動しているにもかかわらず払出センサ54により所定時間以上検知されていないメダル切れエラーなどを含む。
メイン制御基板63に接続されたスイッチやセンサには、図4に示される、投入センサ53、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、スタートスイッチ19、扉センサ20、ストップスイッチ21L~21R、精算スイッチ23、リセットスイッチ52、変更処理開始スイッチ56、位置センサ55L~55R、払出センサ54、満タンセンサ58などが含まれる。
また、メインCPU61は、遊技の進行に関する処理を行って、メイン制御基板63に接続された機器類を駆動制御する。メイン制御基板63に接続された機器類には、図4に示される、切替ソレノイド51、クレジット表示器45、ペイアウト表示器46、報知用表示器60、リールモータ14L~14R、ホッパーモータ57、および、各種LEDなどが含まれる。また、メイン制御基板63には、7セグメントLEDからなる表示器が搭載されている。メイン制御基板63には、総払出枚数に対するボーナスでの払出枚数の役物比率などを表示する表示器が搭載されている。なお、役物比率は、メイン制御基板63に搭載されている表示器に表示するものに限らず、別個に設けられた表示器(例えば、ペイアウト表示器46等)に表示するものであってもよい。この場合、メインCPU61は、例えばリセットスイッチ52が操作されたときに、役物比率を表示器に表示するようにしてもよい。
メイン制御基板63は、遊技の進行に応じて、サブ制御基板73に対して各種のコマンドを送信する。サブ制御基板73は、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて演出の制御を行う。一方、サブ制御基板73からメイン制御基板63に対しては、コマンドを送ることはできない。コマンドは、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して一方向にのみ送信される。
サブ制御基板73に搭載されているサブCPU71は、演出を制御するための演出制御プログラムを記憶するROM77と、演出に関するデータなどを一時的に記憶するRAM75とを備え、ROM77に格納された演出制御プログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を有している。
サブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて、ROM77に記憶されている演出制御プログラムを実行し、遊技の進行に応じた演出内容の決定等を行い、その結果に基づいてサブ制御基板73に接続された機器類を駆動制御して演出を行う。サブ制御基板73に接続された機器類には、図4に示される、スピーカ31L、31R、液晶表示器27、各種ランプ・LED、および演出操作部81などが含まれる。液晶表示器27は、表示領域に画像を表示させるための表示処理を実行する表示制御部を含む。表示制御部は、サブ制御基板73からの表示制御用のコマンドに基づいて表示処理を実行して、液晶表示器27の表示領域に所定の画像を表示する。また、表示制御部は、表示内容に応じてコマンドをサブ制御基板73に送信することも可能である。サブ制御基板73は、表示制御部からのコマンドに基づいて、スピーカ31L、31Rおよび各種ランプ・LED等に対応するコマンドを送信することにより、表示領域に表示する画像に対応する音や光による演出を実行させる。サブCPU71により制御される各種ランプ・LEDには、各種スイッチに対応する操作部の内部に搭載されているLEDを含む。サブCPU71は、エコモードであるか否かに応じて、制御されているモードに対応する消費電力となるように当該LED等を制御することにより、操作部を光らせることができる。
演出操作部81には、決定用の決定スイッチ81aと、選択用の左選択スイッチ81b、右選択スイッチ81c、上選択スイッチ81d、および下選択スイッチ81e(これらをまとめて上下左右スイッチともいう)とが設けられている。サブCPU71は、予め定められた演出を実行させるときや発展させる際に決定スイッチ81aへの操作を促す促進演出を実行し、決定スイッチ81aが操作されることにより予め定められた演出を実行あるいは発展させる制御を行う。また、サブCPU71は、液晶表示器27などにより実行する演出(キャラクタや背景)の種類が異なる複数種類の演出モードのうちからいずれかを設定できる演出モード選択可能状態(演出モード選択画面表示中)において、上下左右スイッチが操作されることによりいずれかの演出モードを選択し、決定スイッチ81aが操作されることにより選択されている演出モードを設定する。
さらに、サブCPU71は、変更処理開始スイッチ56が操作されて設定変更処理に移行されているときに決定スイッチ81aが操作されることにより管理者メニュー状態に移行させて、管理者メニュー画面を液晶表示器27において表示可能にする。管理者メニュー画面では、「日時設定」、「設定変更履歴」の表示、「携帯連動サービスON/OFF設定」、および「エコモードの設定」などを行うことができる。エコモードとは、サブ制御基板73に接続された機器類による演出実行により消費される電力を通常時よりも節約するモードをいう。エコモードが設定されているときには、通常時よりも、例えば、液晶表示器27、各種ランプ・LEDの輝度を低くする制御や、駆動時間あるいは点灯時間を短くする制御、スピーカ31L、31Rから出力される音量を低くする制御などが行われる。
また、サブCPU71は、リール11L~11Rのいずれも回転しておらず、かつ遊技の進行に応じて発生する特定の演出(例えば、複数遊技にわたって連続する連続演出、特定のボタンへの操作を促すチャンスボタン演出など)が実行されていないときであって、いずれの操作も検出されることなく所定時間が経過している状態(以下では、待機状態、あるいは遊技待機中ともいう)において決定スイッチ81aが操作されることにより遊技者メニュー状態に移行させて、遊技者メニュー画面を液晶表示器27において表示可能にする。待機状態においては、決定スイッチ81aへの操作を促して遊技者メニュー状態に誘導するための誘導演出(促進演出に含まれる)を実行する。誘導演出中に決定スイッチ81aが操作されることにより、遊技者メニュー状態に移行させて遊技者メニュー画面が表示される。
また、遊技者メニュー画面においては、演出操作部81への操作に応じて、例えば、入賞の発生回数や発生確率などの役履歴の確認や、遊技者の遊技履歴を蓄積するための携帯連動サービス(以下では、携帯連動ともいう)の設定、スピーカ31L、31Rから出力される音量設定、液晶表示器27の輝度調整などを行うことができる。なお、エコモードの設定は、管理者メニュー状態において設定可能となる例について説明するが、これに限らず、遊技者メニュー状態において設定可能となるものであってもよい。
サブCPU71は、管理者メニュー状態および遊技者メニュー状態において上下左右スイッチが操作されることにより表示する項目や対象を選択し、決定スイッチ81aが操作されることにより選択されている項目や対象に応じた処理を実行する。なお、サブCPU71は、特定の演出を実行しているときであっても、決定スイッチ81aが操作されることにより遊技者メニュー状態に移行させるようにしてもよい。この場合、サブCPU71は、特定のレイヤに特定の演出の画像を描き、決定スイッチ81aが操作されることにより、特定のレイヤよりも優先度が高いレイヤにおいて、遊技者メニュー状態における遊技者メニュー画面の画像を描くことにより、遊技者メニュー画面を優先して表示するようにしてもよい。なお、遊技者メニュー画面表示中においては、特定のレイヤにおける特定の演出を継続して実行するものであってもよく、また特定のレイヤにおける特定の演出を一旦終了するものであってもよい。
また、遊技者メニュー画面表示中に特定のレイヤで特定の演出を継続して実行する場合であって、当該演出が特定のボタンへの操作を促すチャンスボタン演出を伴わない連続演出であるときには、決定スイッチ81aの操作で遊技者メニュー画面を表示可能にする一方、当該演出が特定のボタンへの操作を促すチャンスボタン演出であるときには、決定スイッチ81aが操作されたとしても遊技者メニュー画面を表示しないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者メニュー画面表示中における決定スイッチ81aの操作によって、意図せずにチャンスボタン演出を次の段階に発展させてしまうことを未然に防止できる。また、遊技者メニュー画面を表示させるためのスイッチと、チャンスボタン演出を発展させるためのスイッチとは、同じスイッチであってもよく、物理的に異なるスイッチであってもよい。なお、遊技者メニュー画面を表示させるためのスイッチと、チャンスボタン演出を発展させるためのスイッチとが異なるスイッチであっても、遊技者メニュー画面表示中においてチャンスボタン演出を発展させるためのスイッチを操作してしまい意図せずに演出を発展させてしまうことを防止できる。
<遊技制御処理>
メインCPU61は、ROM67に記憶されている遊技制御プログラムに基づいて、遊技の進行を制御するための遊技制御処理を行う。図5は、遊技制御処理の一例を説明するための図である。
(賭数設定処理)
S100の賭数設定処理では、投入センサ53からの検出信号、ベットスイッチ15あるいは最大ベットスイッチ17からの操作信号、および再遊技役の入賞時に設定される再遊技フラグなどに応じて、賭数を設定するための処理が行われる。賭数設定処理では、賭数が設定されたときに賭数設定コマンドを出力する。設定された賭数が規定数に達しているときには、スタートスイッチ19への操作を有効に受け付ける回転開始可能な状態(有効化)にする。
また、賭数設定処理では、精算スイッチ23からの操作信号に基づいて、ホッパーモータ57を駆動させる駆動信号を出力して、クレジット分あるいは設定済の賭数分に相当する枚数のメダルを払い出すための精算処理が行われる。賭数設定処理は、回転開始可能な状態においてスタートスイッチ19からの操作信号を受信することにより終了し、S200の内部抽選処理へ移行する。賭数設定処理では、スタートスイッチ19からの操作信号を受信して内部抽選処理へ移行する際に、実際に設定された賭数(メダル枚数)を特定可能なベットコマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても1遊技に対して賭数設定されたメダル枚数を特定可能となる。
(内部抽選処理)
S200の内部抽選処理では、所定範囲(例えば0~65535)で乱数値を更新する乱数回路から役抽選用の乱数値を抽出し、抽出した値(以下、抽出値という)に基づいて予め定められた複数種類の役のいずれかに当選するか否かを抽選する役抽選が行われる。図6(a)を参照して、スロットマシン1において設定されている役の種別および役名称について説明する。
役の種別としては、ボーナス役と、再遊技役と、小役とが設けられている。ボーナス役は、小役の当選確率が高いボーナス状態への移行を伴う移行役である。再遊技役(以下、リプレイともいう)は、入賞したときに前述の再遊技フラグを設定する役である。賭数設定処理では、再遊技フラグが設定されている場合、遊技者所有のメダル(あるいはクレジット)を新たに用いることなく、次に(今から)開始される遊技(今回遊技)の規定数に対応した賭数を次回遊技の賭数として自動設定する役である。小役は、所定枚数のメダルの払い出し(あるいはクレジット加算)を伴う役である。
ボーナス役としては、役名称「RBB役」と、「SHIFT役」と、「CBB役1」~「CBB役3」(以下、まとめて「CBB役」ともいう)とが設けられている。再遊技役としては、役名称「NRP役」「DRP役」および「URP役」(以下、まとめて「RP役」ともいう)が設けられている。
小役としては、役名称欄に示される複数種類の役が設けられている。具体的に、役名称欄の上方から、「BEL役1」~「BEL役6」(以下、まとめて「BEL役」ともいう)、「AT役1」~「AT役4」(以下、まとめて「AT役」ともいう)、「CH役」、「WM役」、および「ZK役」が設けられている。
ボーナス役、再遊技役、および小役に定められている各役は、各々に対応する図柄組合せ欄に記載の図柄組合せが定められている。図柄組合せ欄に記載の図柄組合せが入賞ラインNL上に停止することにより、当該図柄組合せに対応する役が入賞する。なお、図柄組合せ欄における「/」は、「または」を意味している。例えば、「CBB役1」に対応する図柄組合せの記載は、左図柄が「R7」、中図柄が「CH」、右図柄が「WM1」または「WM2」となる2つの組合せと、左図柄が「BAR」、中図柄が「CH」、右図柄が「WM1」または「WM2」となる2つの組合せと、左図柄が「BL」、中図柄が「CH」、右図柄が「WM1」または「WM2」となる2つの組合せ、つまり全6種類の組合せを含むことを示している。また、「DRP役」に対応する図柄組合せの記載は、左図柄が「REP」、中図柄が「BEL1」、右図柄が「WM1」または「WM2」となる2つの組合せを含むことを示している。他の図柄組合せ欄における記載も同様である。
ボーナス役に入賞したときには、各々、対応するボーナス状態に制御される。RBB役に入賞したときには、RBB状態に制御される。RBB状態においては、まず、ボーナス役の「SHIFT役」の当選確率が向上するRBBNOM状態に制御され、RBBNOM状態において「SHIFT役」入賞することによりメダル払出を伴う小役の当選確率が向上するRB状態に制御される。RBB状態は、CBB状態よりも遊技者にとって有利な状態であって、メダルの払出枚数が166枚を超えることにより終了する。RB状態は、小役が8回入賞するかまたは遊技を12回消化することにより終了する。RBB状態が終了するまでは、「SHIFT役」入賞によりRB状態に繰り返し制御可能となる。
ボーナス役のうちのCBB役に入賞したときには、CBB状態に制御される。CBB状態においては、必ず小役が当選した状態となる。CBB状態は、メダルの払出枚数が3枚を超えることにより終了する。なお、CBB中における賭数の規定数は、2枚となり、小役入賞した場合にはメダルが2枚払出され、ペイアウト表示器46に2枚払出の表示が行われる。このため、CBB状態は、2枚投入2枚払出となる遊技が2回行われることにより終了することになる。再遊技役に入賞したときには、遊技者所有のメダル(あるいはクレジット)を新たに用いることなく、次に開始される遊技の規定数に対応した賭数が次回遊技の賭数として自動設定される。また、再遊技役のうちDRP役(以下、転落出目ともいう)に入賞したときや、URP役(以下、昇格出目ともいう)に入賞したときには、これら再遊技役各々に対応する備考欄に記載のRT状態に制御される。小役に入賞したときには、小役各々に対応する備考欄に記載のとおり、規定数に応じた枚数分のメダルが払出(あるいはクレジット加算)される。
内部抽選処理では、図6(a)に示す役のうち予め定められた役から構成される複数種類の当選役グループ毎に役抽選が行われる。図7を参照して、本実施形態における当選役グループおよび役構成について説明する。
ボーナス役を含む当選役グループとしては、「RBBA」~「RBBC」「CBBA」~「CBBC」「RB」が設けられている。再遊技役の当選役グループとしては、「NRP」「URP」「DRP」が設けられている。また、小役の当選役グループとしては、「ATA_1」~「ALL3」が設けられている。
当選役グループのうち「RBBB」~「CBBC」は、各々、図7の役構成欄に示される役を含むように構成されている。例えば、「RBBB」は、ボーナス役の「RBB役」と、「CH役」とから構成される当選役グループである。また、「CBBA」は、ボーナス役の「CBB役1」と、「DRP役」とから構成される当選役グループである。他の当選役グループについても同様に、図7の役構成欄に示す役から構成されている。
これら複数種類の当選役グループのうち役抽選の対象となる当選役グループは、複数種類の遊技状態毎に定められている。また、役抽選における当選確率にかかわる判定値は、当選役グループ、制御されている遊技状態、および設定されている設定値に応じて定められている。
スロットマシン1において制御可能となる遊技状態としては、RBB役やCBB役に入賞することにより制御されるボーナス状態と、ボーナス状態以外の一般遊技状態とが設けられている。一般遊技状態としては、再遊技役の当選確率が異なるRT状態として、「RT0」~「RT3」が設けられている。「RT0」~「RT3」のうち、「RT3」は第1割合期間ともいい、「RT2」は第2割合期間ともいい、「RT0」は第3割合期間ともいい、「RT1」は第4割合期間ともいう。また、一般遊技状態には、ボーナス役の当選状況に応じた当選状態として、いずれのボーナス役にも当選していない「NOM」、当選役グループ「CBBA」~「CBBC」のいずれかに当選してCBB役の当選が持ち越されている状態である「CBBF」が設けられている。「NOM」は、所定状態ともいい、「CBBF」は、持越状態ともいう。
「NOM」においてCBB役に当選したときには、当該当選時におけるRT状態が維持されたまま「CBBF」に制御される。これに対して、「NOM」において「RBBA」~「RBBC」のいずれかに当選したときには、当該当選時におけるRT状態にかかわらず、RBB役の当選が持ち越されている状態である「RBB内部中」に制御される。
また、ボーナス状態としては、RBB状態においてSHIFT役当選が持ち越されている状態である「RB内部中」、RBB状態のうちRB内部中においてSHIFT役入賞することにより制御される「RB」、RBB状態のうちRB内部中でもRBでもない「RBBNOM」、CBB役のいずれかに入賞して制御される「CBB」などが設けられている。「RBB」は、特別状態ともいい、「CBB」は、特定状態ともいう。また、「RB内部中」は、特殊持越期間ともいい、「RB」は、特殊期間ともいう。
図7では、遊技状態毎に役抽選の対象となる当選役グループに対応する欄には1以上の数値(判定値)が示され、役抽選の対象とならない当選役グループに対応する欄には「0」が示されている。例えば、「RBBA」の判定値は、「RT0」~「RT3」各々の「NOM」に対応して「4」が示され、「NOM」以外に対応して「0」が示されている。これにより、「RBBA」は、「RT0」~「RT3」各々の「NOM」のときに役抽選の対象となり、当選確率が4/65536となり、「NOM」以外の一般遊技状態(ボーナス役の当選が持ち越されている持越状態:CBBF、RBB内部中など)およびボーナス状態(RBBNOM、RB内部中、RB、CBBなど)においては役抽選の対象とならないことが示されている。
遊技状態が「NOM」であるときには、ボーナス役を含む当選役グループのうち「RBBA」~「RBBC」「CBBA」~「CBBC」、再遊技役、小役を含む当選役グループが役抽選の対象となり対応する当選確率で当選する。ボーナス役を含む当選役グループのうち「RBBA」~「RBBC」「CBBA」~「CBBC」は、「RT0」~「RT3」各々の「NOM」のみにおいて役抽選の対象となる。ボーナス役を含む当選役グループ(特に「RBBA」~「RBBC」)の判定値は、設定値に応じて異なる判定値が定められており、設定値が高くなるに連れて当選確率が高くなる。例えば、「RBBB」の判定値としては、設定値1であるときに「1200」が定められ、設定値が高くなる毎に「5」ずつ多い判定値が定められ、設定値6であるときには「1215」が定められている。なお、ボーナス役のうち「CBBA」~「CBBC」については、設定値にかかわらず一律の確率で当選するように判定値が定められているものであってもよい。
遊技状態がボーナス役当選を持ち越している状態である「CBBF」、「RBB内部中」、および「RB内部中」のいずれかであるときには、再遊技役、小役を含む当選役グループが役抽選の対象となり対応する当選確率で当選する。遊技状態が「RBBNOM」であるときには、RB、および小役を含む当選役グループが役抽選の対象となり対応する当選確率で当選する。「RBBNOM」であるときには、SHIFT役を含む「RB」の判定値が「8978」に定められている。
ここで、図7に示す遊技状態各々における小役および再遊技役の当選確率について説明する。まず、小役の当選確率は、図7に示すいずれの遊技状態であっても共通の判定値が定められている。図7においては、各当選役グループに対応する判定値を比較すると、「NOM」に対応する判定値と「NOM」以外の遊技状態に対応する判定値とで異なる当選役グループ(例えば、CH、WM)が存在する。しかし、これらの当選役グループは、「NOM」において「RBBB」および「RBBC」のいずれかでRBBと同時当選し得るグループであり、当該RBBと同時当選する判定値を加算することにより「NOM」以外の遊技状態に対応する判定値と同じとなる。
再遊技役のうち「DRP」についても、「NOM」に対応する判定値と「NOM」以外の遊技状態に対応する判定値とで異なる。しかし、「DRP」についても同様に、「NOM」において「CBBA」~「CBBC」のいずれかでCBB役と同時当選し得るグループであり、当該CBB役と同時当選する判定値を加算することにより「NOM」以外の遊技状態に対応する判定値と同じとなる。
また、再遊技役の「NRP」「URP」「DRP」各々の当選確率は、「RT0」~「RT3」、「RBB内部中」、および「RB内部中」各々で異なるように判定値が定められている。具体的に、再遊技役を含む当選役グループの判定値として、「RT0」~「RT2」であるときには「8978」(CBBA~CBBC、NRP、URP、DRP等の合計)が定められ、「RT3」であるときには「31600」(CBBA~CBBC、NRP、DRP等の合計)が定められ、「RBB内部中」であるときには「8978」が定められ、「RB内部中」であるときには「31732」が定められている。このため、再遊技役を含む当選役グループのいずれかに当選する確率は、「RT0」~「RT2」よりも「RT3」の方が高く、RBB状態中においては「RBB内部中」よりも「RB内部中」の方が高くなる。
また、「RT3」であるときには、「RT0」~「RT2」であるときよりも再遊技役の当選確率が高くなることにより、役抽選の対象となる当選役グループの判定値の合計が「64004」となる。このため、「RT3」であるときには、いずれかの当選役グループに64004/65536の確率で当選する。その結果、「RT3」であるときには、ほぼ毎遊技においていずれかの当選役グループに当選し、はずれとなる確率が極端に低くなるように定められている。また、ボーナス状態中のうち「RB内部中」であるときにも、ほぼ毎遊技においていずれかの当選役グループに当選し、はずれとなる確率が極端に低くなるように定められている。
遊技状態が「RB」であるときには、図7に示すように、「ZK」「ALL1」「ALL2」が役抽選の対象となり、各々に対応する当選確率で当選する。「ZK」に含まれるZK役は、図6に示すように、15枚払出を伴う小役である。「ALL1」に含まれるALL役1は、図6に示すように、9枚払出を伴う小役である。「ALL2」に含まれるALL役2は、図6に示すように、1枚払出を伴う小役である。「RB」であるときには、「ZK」の判定値が「1」に定められ、「ALL1」の判定値が「5001」に定められ、「ALL2」の判定値が「30020」に定められており、いずれかの当選役グループに高確率で当選する。
遊技状態が「CBB」のいずれかであるときには、毎遊技においてすべての小役を含む「ALL3」に当選するように定められている。なお、遊技状態が「CBB」であるときには、遊技毎に役抽選を行うことなく、すべての小役に当選した状態(当選役グループに含まれる役の当選フラグが設定された状態)に設定されるようにしてもよい。
内部抽選処理では、現在の遊技状態において役抽選の対象となる当選役グループの判定値(設定されている設定値に応じた判定値)を読み出し、抽出値から減算した値(抽出値を更新)が所定値(例えば0)よりも小さい値になっているか否かを判定する判定処理を行い、小さい値になっていなければ(例えば0以上のとき)次の当選役グループについての判定処理を行うというサイクルを繰り返す。
いずれかの当選役グループについての判定処理において所定値よりも小さい値になっていると判定したときには、この当選役グループに当選していると判定し、当該当選役グループに含まれる役の当選フラグをRAM65の所定領域に設定して役抽選を終了する。このため、当選役グループに当選する確率は、「当選役グループの判定値/65536」となる。役抽選において読み出される判定値が大きいほど所定値よりも小さい値になりやすくなるため、当選確率が高い当選役グループであるといえる。一方、役抽選の対象となるすべての当選役グループについて判定処理を行ったが所定値よりも小さい値になっていないと判定されたときには、いずれの当選役グループにも当選していない「はずれ」であると判定する。
内部抽選処理は、いずれかの当選役グループに当選していると判定されるか、いずれの当選役グループにも当選しておらず「はずれ」であると判定されると役抽選を終了して、S300のリール制御処理に移行する。
内部抽選処理では、役抽選において当選した当選役グループの種別を特定可能な当選種別コマンドをサブ制御基板73に出力するための処理を行う。例えば、「RBBA」~「RBBC」のいずれかに当選したときにはRBB役に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力し、「CBBA」~「CBBC」のいずれかに当選したときにはCBB役に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力する。また、後述するように当選して持ち越されているRBB役やCBB役を入賞させることができる当選状況(例えば、いずれの役にも当選していないはずれ時)であるときには、当該当選状況であることを特定可能な当選種別コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、当選役グループの種別(はずれ時を含む)に応じた演出を実行可能となる。
(リール制御処理)
S400のリール制御処理では、リールモータ14L~14Rを駆動制御して、リール11L~リール11Rを回転させて停止させる処理が行われる。リール制御処理では、ウェイトタイムが経過しているか否かを判定する。ウェイトタイムは、例えば4.1秒に定められており、前回遊技のリール制御処理においてリール11L~11R各々の回転が開始されてから計測が開始される。
リール制御処理では、ウェイトタイムが経過していると判定されたときに、リール11L~11Rの回転を開始させるリール回転処理が行われる。これにより、前回遊技においてリール11L~11R各々の回転が開始されてから少なくとも4.1秒経過するまで今回遊技におけるリール11L~11Rを回転開始させるタイミングを遅延させることができる。リール回転処理においては、リール11L~11Rの回転が開始すると、リール回転開始コマンドを出力する。
リール制御処理では、リール11L~11R各々の回転を開始させて一定速度に到達した後(例えば、リールモータ14L~14Rの励磁パターンが一定速度となる励磁パターンとなった後)、リール11L~11R各々の基準位置が位置センサ55L~55R各々により検出されることにより停止操作可能な状態となり、ストップスイッチ21L~21Rへの操作を有効に受け付ける状態(有効化)になる。
また、リール制御処理では、停止操作可能な状態においてストップスイッチを操作したときに、例えば当該ストップスイッチに対応するリールの入賞ラインNL上に位置する図柄から予め定められた引込み可能範囲内に配列されている図柄のいずれかを入賞ラインNLに引き込んで当該リールを停止させるリール停止処理を行う。引込み可能範囲は、4図柄先までの範囲であって、ストップスイッチが操作されたときに入賞ラインNL上にある図柄から4図柄先までに配列されている図柄を入賞ラインNL上に停止可能となる。
役抽選においていずれかの役に当選している場合は、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ライン上に引き込むことができるときに、当該図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させる。これに対して、いずれの役にも当選していない場合は、いずれの役にも入賞しないはずれ図柄組合せとなる図柄を入賞ライン上に引き込み停止させる。このため、ストップスイッチへの操作が行われたときに、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ラインNL上に引込み可能であれば当該図柄を引込んで入賞ラインNL上に停止させることができる一方、当選していない役の図柄組合せを入賞ラインNL上に停止させてしまうことがない。
なお、本実施形態は、上述の通り、「役抽選においていずれかの役に当選している場合は、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ライン上に引き込むことができる」ものである。ここで、役抽選は「当選役グループ」毎に行われるものであるため、前記「当選している役」は、詳しくは、当選した「当選役グループ」を構成するいずれかの役に相当するものとなる。
リール停止処理では、引込み可能範囲内の図柄を入賞ラインNL上に停止させることができるものの、引込み可能範囲外の図柄については入賞ラインNL上に停止させることができない。このため、リール11L~11Rの図柄配列において、役を構成する図柄が引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する役については、役抽選において当選していても、操作タイミングが合わなければ入賞ラインNL上に当該役を構成する図柄を引き込むことができずに、当該役を取りこぼしてしまう場合(非入賞)が生じる。
ボーナス役のうち「RBB役」は、図3に示すとおり、「R7」、およびリール配列において「R7」の下に配列されている図柄から構成されている。このため、「RBB役」が入賞したときには、シンボル図柄である「R7」揃いの組合せが中段ラインまたは右下がりライン上に停止されることになる。しかし、「RBB役」を構成する図柄「R7」等は、リール11L~11Rに1つしか配列されていない。このため、「RBB役」に当選していてもストップスイッチ21L~21Rの操作タイミングによっては、入賞ラインに「RBB役」を構成する図柄のいずれをも引き込むことができない場合がある。
RBB役は、当選した遊技において入賞させることができなかった場合、RBB内部中に制御されて入賞するまでRBB役の当選フラグを持ち越す処理が行われる。「RBB役」に当選している遊技(当選が持ち越されている遊技も含む)においては、他の役(再遊技役や小役)に当選しているときには当該他の役を優先して入賞ラインNLに引き込むリール制御が行われる。「RBB役」に当選している遊技においては、他のいずれの役にも当選していないとき(はずれ時)に、「RBB役」を入賞ラインNLに引き込むリール制御が可能となる。なお、「RBB役」に当選している遊技においては、他のいずれの役にも当選していないとき(はずれ時)に限らず、例えば、所定の役に当選しているときであって当該役を取りこぼすときなどにおいても「RBB役」を入賞ラインNLに引き込むリール制御が可能となるようにしてもよい。
ボーナス役のうち「CBB役1」~「CBB役3」各々を構成する図柄は、図6に示すとおりであり、「B7」や「BAR」等のシンボル図柄のみならず、「BEL1」「CH」「WM1」「WM2」「REP」などが入賞を構成する図柄に含まれるように定められている。これにより、CBB役を入賞可能な状況において極力取りこぼしが生じにくくなるように、CBB役の数(種類)を多く設けて同時当選可能となるCBB役の数を多く設定できるように構成されている。
ボーナス役のうち「CBB役1」~「CBB役3」各々を構成する図柄は、図3に示すとおり、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在する図柄である。このため、「CBB役1」~「CBB役3」のいずれかに当選しており、他のいずれの役にも当選していないときには、ストップスイッチ21L~21Rの操作タイミングにかかわらず、入賞ラインに当選しているCBB役を構成する図柄を引き込むリール制御が行われる。
「CBB役1」~「CBB役3」に当選した場合には、図7に示すように、CBB役のみならず、再遊技役の「DRP」に当選する。このため、「CBB役1」~「CBB役3」に当選した遊技においては、CBB役よりも再遊技役を優先して入賞ラインNLに引き込むリール制御が行われて、再遊技役に入賞する。その結果、「CBB役1」~「CBB役3」に当選した遊技においてはCBB役に入賞せずにCBBFに制御される。CBBF中における遊技においては、基本的に、他の役(再遊技役や小役)に当選しているときには当該他の役を優先して入賞ラインNLに引き込むリール制御が行われる。CBB役の当選フラグは、CBB役に入賞するまで持ち越す処理が行われる。CBBF中における遊技においては、他のいずれの役にも当選していないとき(はずれ時)などに、CBB役を入賞ラインNLに引き込むリール制御が可能となる。CBB役は、「B7」や「BAR」等のシンボル図柄のみならず、「BEL1」「CH」「WM1」「WM2」「REP」などの図柄から構成される図柄組合せを含む。このため、CBB役が入賞したときであっても、当該CBB役の入賞を遊技者に気付かせにくくすることができる。なお、「CBB役」に当選している遊技においては、他のいずれの役にも当選していないとき(はずれ時)に限らず、例えば、特定の役に当選しているときであって当該役を取りこぼすときなどにおいても「CBB役」を入賞ラインNLに引き込むリール制御が可能となるようにしてもよい。
また、ボーナス役のうち「SHIFT役」を構成する図柄についても、図3に示すとおり、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所(例えば、リール11Rの図柄番号1~15)が存在する。このため、「RB」に当選していてもストップスイッチ21L~21Rの操作タイミングによっては、入賞ラインに当選しているSHIFT役を構成する図柄を引き込むことができない場合があり、操作タイミングによって意図的にSHIFT役の入賞を回避することもできる。SHIFT役は、当選した遊技において入賞させることができなかった場合、RB内部中に制御されて入賞するまでSHIFT役の当選フラグを持ち越す処理が行われる。
次に、「NRP」「DRP」「URP」などの再遊技役に関する役各々を構成する図柄は、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在する図柄である。このため、「NRP」「DRP」「URP」各々に当選したときには、ストップスイッチ21L~21Rの操作タイミングにかかわらず、必ず当選した当選役グループに含まれる再遊技役を入賞させることができる。「NRP役」を構成する図柄のうち左図柄および中図柄は「REP」が定められ、右図柄は「WM1」および「WM2」が定められている。右図柄の「WM1」および「WM2」は、図3に示すように、「REP」の下に配置されている図柄である。このため、「NRP役」が入賞したときには、「REP」揃いの組合せが中段ライン上に停止されることになる。また、「DRP役」を構成する図柄のうち左図柄は「REP」が定められ、中図柄は「BEL1」が定められ、右図柄は「WM1」および「WM2」が定められている。また、中図柄の「BEL1」は、図3に示すように、「REP」の上に配置されている図柄である。このため、「DRP役」が入賞したときには、「REP」が中段・下段・中段(小V)に停止されることになる。同様に、「URP役」が入賞したときには、左・中の中段に「REP」が停止されることになる。
「DRP」「URP」に当選している遊技においては、CBBF中であるか否かに応じて、異なる図柄組合せを入賞ラインに引き込むリール制御が行われる。「DRP」に当選している遊技において、CBBF以外の状態であるときには、DRP役(転落出目)を入賞ラインに引き込む一方、CBBF中であるときには、NRP役を入賞ラインに引き込むリール制御が行われる。「URP」に当選している遊技において、CBBF以外の状態であるときには、URP役(昇格出目)を入賞ラインに引き込む一方、CBBF中であるときには、NRP役を入賞ラインに引き込むリール制御が行われる。これにより、DRP役やURP役が入賞することにより、例えばNOM中であることを報知できる。一方、NRP役は、CBBF中であるか否かにかかわらず「NRP」当選時にも入賞するため、CBBF中であることを遊技者に特定されてしまうことを防止できる。
小役のうち「ATA_1」~「ATF」(以下、まとめてATグループともいう)のいずれかに当選したときには、制御されている遊技状態に応じて優先して入賞ラインNLに引き込む役が異なるようにリール制御が行われる。「ATA_1」に当選しているときであって、遊技状態が「NOM」または「CBBF」であるときには、図7の役構成欄に示すAT役を引き込むリール制御を行い、遊技状態が「NOM」および「CBBF」以外であるときには、図7の役構成欄に示すBEL役を引き込むリール制御を行う。「BEL役1」が入賞したときには、中段ラインに「BEL」が停止される。「BEL役2」が入賞したときには、下段ラインに「BEL」が停止される。「BEL役3」が入賞したときには、右上がりラインに「BEL」が停止される。「BEL役4」が入賞したときには、「BEL」が下段・中段・下段(小山)に停止される。「BEL役5」が入賞したときには、上段ラインに「BEL」が停止される。「BEL役6」が入賞したときには、右下がりラインに「BEL」が停止される。
ATグループのうち「ATA_1」「ATB_1」「ATC_1」「ATD_1」に含まれるAT役の組合せは、例えば、ストップスイッチ21Mおよび21R各々に対する操作タイミングに1/2の割合で入賞ラインに引込可能であるが、1/2の割合で取りこぼしが生じる組合せである。これに対し、ATグループのうち「ATA_1」「ATB_1」「ATC_1」「ATD_1」以外に含まれるAT役の組合せは、操作タイミングにかかわらず、いずれかのAT役を必ず入賞ラインに引込可能である。また、ATグループに含まれる「BEL役1」~「BEL役6」各々の図柄組合せは、操作タイミングにかかわらず必ず入賞ラインに引込可能となる組合せである。
その結果、「ATA_1」「ATB_1」「ATC_1」「ATD_1」のいずれかに当選したときであって、遊技状態が「NOM」あるいは「CBBF」中であるときには、ストップスイッチへの操作タイミング(50%の割合で正解)に応じて当選しているAT役の図柄組合せを入賞ラインに引き込むリール制御が行われ、遊技状態が「NOM」および「CBBF」以外であるときには、ストップスイッチへの操作タイミングにかかわらず、必ずBEL役の図柄組合せを入賞ラインに引き込むリール制御が行われる。これに対して、「ATA_2」「ATB_2」「ATC_2」「ATD_2」「ATE」「ATF」のいずれかに当選したときには、ストップスイッチへの操作タイミングにかかわらず、遊技状態が「NOM」あるいは「CBBF」中であるときには必ずAT役の図柄組合せを入賞ラインに引き込むリール制御が行われ、遊技状態が「NOM」および「CBBF」以外であるときには必ずBEL役の図柄組合せを入賞ラインに引き込むリール制御が行われる。
「NOM」または「CBBF」において「ATA_1」「ATB_1」「ATC_1」「ATD_1」のいずれかに当選したときには、操作タイミングに応じて1/2の割合でAT役のいずれかに入賞するが、1/2の割合で当該AT役を取りこぼす。1/2の割合で当該AT役を取りこぼすときには、はずれとなる図柄組合せのうち、特定図柄組合せを入賞ラインNL上に停止させるリール制御が行われる。特定図柄組合せは、図6(b)の図柄組合せ欄に示す複数種類の組合せを含む。特定図柄組合せは、はずれ図柄組合せであるが、「NOM」または「CBBF」においてATグループのうちの「ATA_1」「ATB_1」「ATC_1」「ATD_1」のいずれかに当選した遊技でしか停止されない。
特定図柄組合せは、RT状態が「RT0」でかつ当選状態が「NOM」であるときにおいて特定図柄組合せが入賞ラインNL上に停止されると、「RT0」から「RT1」に移行する契機となる組合せである。なお、RT状態が「RT0」中であっても当選状態が「CBBF」中であるときに特定図柄組合せが入賞ラインNL上に停止されたとしても、RT状態は「RT1」へ制御されない。このため、「RT0」中においてCBB役に当選して「CBBF」に制御されたときには、当該「CBBF」中において特定図柄組合せが停止されても「RT0」が維持される。
小役のうち「CH」に当選しているときには、CH役に当選していることになる。CH役を構成する図柄は、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在する図柄である。このため、「CH」に当選したときには、CH役を構成する図柄組合せを入賞ラインNL上に引き込むことができ、CH役を入賞させることができる。
「WM」に当選しているときには、WM役に当選していることになる。WM役を構成する図柄は、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在する図柄である。このため、「WM」に当選したときには、WM役を構成する図柄組合せを入賞ラインNL上に引き込むことができ、WM役を入賞させることができる。
また、一般遊技状態では、図7のはずれ(HZ)欄に示される判定値数に応じて、役抽選の結果がはずれとなる。CBBF中において、役抽選の結果がはずれとなったときには、必ず当選しているCBB役を引き込むリール制御が行われてCBB役が入賞する。CBBF中においてはずれとなる割合は、RT状態がRT3中であるか否かに応じて異なる。CBBF中であってRT0~RT2であるときには、36%(≒24158/65536)の割合ではずれとなる。これに対して、RT3であるときには、2.3%(≒1536/65536)の割合ではずれとなる。このため、CBBF中においては、RT3であるときよりもRT0~RT2のいずれかであるときの方が高い割合で、CBB役を引き込むリール制御が行われる。これにより、RT3であるときよりもRT0~RT2のいずれかであるときの方が高い割合で、CBBFに制御される期間を短くすることができる。つまり、CBBFに制御される平均期間は、RT3であるときよりもRT0~RT2のいずれかであるときの方が短くなる。その結果、いずれのRTに制御されているかに応じて、CBB役に入賞してRBB役を対象として役抽選を行う「NOM」に制御されることに対する期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、CBBF中においては、前述したようにRBB役が役抽選の対象とならないために当選しない。このため、制御されているRT状態の種類によっては、CBBFに制御される期間が長くなり、RBB役に当選することがなく遊技者にとって不利となる期間が長くなる。このようなCBBFへの制御契機となるCBB役を含む当選役グループについては、RBB役を含む当選役グループとは異なり、設定値が高くなる程、役抽選において当選する確率が低くなるように判定値が定められているものであってもよい。これにより、設定値が高い程、CBB役に当選し難くCBBFに制御され難くなり、RBB役に当選することがなく遊技者にとって不利となる期間に制御される確率が低くなる。その結果、設定値が高い程、遊技者にとって有利となる状況を生成することができる。
次に、ボーナス状態中におけるリール制御について説明する。「ZK」に当選しているときには、15枚払出を伴う小役(例えばZK役)を構成する図柄組合せを入賞ラインNL上に引き込むことができ、15枚払出を伴う小役を入賞させることができる。「ALL1」に当選しているときには、9枚払出を伴う小役(例えばALL役1)を構成する図柄組合せを入賞ラインNL上に引き込むことができ、9枚払出を伴う小役を入賞させることができる。「ALL2」に当選しているときには、1枚払出を伴う小役(例えばALL役2)を構成する図柄組合せを入賞ラインNL上に引き込むことができ、1枚払出を伴う小役を入賞させることができる。
リール停止処理においては、リール11L~11Rのいずれかが停止する毎に、停止したリール、および停止位置(例えば、中段に停止されている図柄の図柄番号等)などを特定可能なリール停止コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73は、停止したリール、および停止位置が特定可能となり、対応する演出を実行可能となる。リール11L~11Rすべてが停止すると、S400の出目判定処理に移行する。
(出目判定処理)
S400の出目判定処理では、賭数に応じて有効に設定されている入賞ラインNL上の図柄組合せに基づいて、当該図柄組合せに対応する処理を実行する。例えば、小役が入賞したときには、図6の備考欄に記載のメダルを払い出すか、あるいはクレジット加算するための払出処理を実行する。払出処理では、メダル払出あるいはクレジット加算により遊技者に付与されたメダル枚数(0枚を含む)を特定可能な払出コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても1遊技の結果として遊技者に付与されたメダル枚数を特定可能となる。また、再遊技役が入賞したときには、再遊技フラグを設定するための処理を実行する。出目判定処理では、入賞ラインNL上の図柄組合せ、入賞の有無、入賞した役の種類等を特定可能な遊技結果コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、入賞ラインNL上の図柄組合せに応じた演出を実行可能となる。また、出目判定処理では、遊技の結果に応じて、役物比率を更新してRAM65の所定領域に記憶する。出目判定処理が終了すると、S500の遊技状態設定処理に移行する。
(遊技状態設定処理)
S500の遊技状態設定処理では、役抽選あるいは遊技の結果等に基づいて、次回以降の遊技状態を特定可能な遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、RAM65の所定領域に記憶される。メインCPU61は、遊技状態フラグに基づいて、現在制御されている遊技状態を特定する。図8には、遊技状態の遷移が示されている。
遊技状態の遷移を説明するにあたり、以下では、「RT0」~「RT3」のうち「RT0」に制御されている状態から説明する。「RT0」において特定図柄組合せが停止されたときには、RT状態として「RT1」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「RT1」かつ「NOM」に制御する。なお、RT状態が「RT0」以外の状態において特定図柄組合せが停止されたときには、「RT1」に遷移させることなく、当該RT状態が維持される。「RT1」においてURP役が入賞したときには、RT状態として「RT2」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「RT2」かつ「NOM」に制御する。「RT0」においてURP役が入賞したときにも「RT2」かつ「NOM」に制御する。「RT2」は、停止された図柄組合せにかかわらず、当該「RT2」が開始されてから遊技を所定回数(10)消化するまで継続して制御される。「RT2」において遊技を所定回数(10)消化したときには、RT状態として「RT0」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「RT0」かつ「NOM」に制御する。
「RT1」においてDRP役が入賞したときには、RT状態として「RT3」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「RT3」かつ「NOM」に制御する。なお、「RT2」においては、DRP役が入賞したときであっても、「RT2」かつ「NOM」への制御が維持される。「RT3」であるときには、当該「RT3」が開始されてから遊技を予め定められた天井回数(999)消化したときに、RT状態として「RT0」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「RT0」かつ「NOM」に制御する。
当選状態が「NOM」であるときには、図7で示したように、RT状態にかかわらず、比較的高い割合で「RBBA」~「RBBC」および「CBBA」~「CBBC」のいずれかに当選する。
「NOM」においてRBB役に当選した遊技において入賞しなかったときには、RT状態の種類にかかわらず、「RBB内部中」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「RBB内部中」に制御する。また、遊技状態設定処理は、「RBB」に当選した遊技あるいは当該当選が持ち越されている遊技であってはずれ遊技などにおいてRBB役に入賞したときに、RBB状態のうちの「RBBNOM」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「RBBNOM」に制御する。「RBB内部中」においては、図7に示すとおり、役抽選の結果が比較的高い割合(24158/65536)ではずれとなる。このため、「NOM」において「RBB」当選し、当該「RBB」を取りこぼしたとしても、比較的早いタイミングで持ち越しているRBB役を入賞させてRBB状態に制御可能となる。
遊技状態設定処理は、「RBBNOM」において「SHIFT役」に当選した遊技において入賞しなかったときに、RBB状態のうちの「RB内部中」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。「RBBNOM」および「RB内部中」では、ATグループに当選したときに、操作タイミング等にかかわらず、9枚払出を伴うBEL役を引き込むリール制御が行われる。一方、「SHIFT役」入賞して制御される「RB」においては、「ZK」「ALL1」および「ALL2」のいずれかに高確率で当選するものの、15枚払出を伴う「ZK」や9枚払出を伴う「ALL1」に当選する確率は低い。つまり、払出率は、「RB」よりも「RBBNOM」および「RB内部中」の方が高い。さらに、「RB内部中」においては、極めて高い確率で「NRP」に当選することによりはずれとなる確率が低い(1404/65536)。このため、「RBBNOM」において「SHIFT役」に当選した遊技においては、「SHIFT役」を入賞させずに「RB内部中」に制御させた方が遊技者にとって有利度合いが高くなる。その結果、RBB状態中における遊技の大半は、「RB内部中」において行うことになる。
なお、「SHIFT役」に入賞したときに、RBB状態のうちの「RB」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。遊技状態設定処理は、「RB」において小役の入賞回数および遊技の実行回数を計数し、小役が8回入賞するかまたは遊技を12回消化することによりRBB状態のうちの「RBBNOM」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「RBBNOM」に制御する。また、遊技状態設定処理は、RBB状態中における払出枚数を計数し、払出枚数が所定枚数(166)を超えたときに「RT0」かつ「NOM」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「RT0」かつ「NOM」に制御する。
次に、「NOM」においてCBB役に当選したときの遷移について説明する。「NOM」においてCBB役に当選した遊技においては、図7で示したように「DRP」も当選しているため、再遊技役が入賞する。これにより、「NOM」において「CBB」に当選した遊技においては、「CBB」に入賞することなく、「CBBF」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「CBBF」に制御する。「CBBF」に制御された以降においても、RT状態は維持される。つまり、「RT0」において「CBB」に当選して「CBBF」に制御された以降においては当該「RT0」が維持され、「RT1」において「CBB」に当選して「CBBF」に制御された以降においては当該「RT1」が維持される。「RT2」または「RT3」において「CBB」に当選して「CBBF」に制御された以降についても同様に、元のRT状態が維持される。なお、「RT2」または「RT3」であるときには、「CBBF」に制御された後においても、当該「RT2」または「RT3」が開始されてから消化した遊技回数を継続してカウントされる。
このように、「CBBF」に制御された以降においてもRT状態は維持される。しかし、「RT2」中に「CBBF」に制御されたときであって、当該「RT2」が維持されているときには、当該「RT2」が開始されてから遊技を所定回数(10)消化したとき(当該「CBBF」に制御される以前に消化していた遊技回数を含む)に、RT状態として「RT0」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。また、「RT3」中に「CBBF」に制御されたときであって、当該「RT3」が維持されているときには、当該「RT3」が開始されてから遊技を予め定められた天井回数(999)消化したとき(当該「CBBF」に制御される以前に消化していた遊技回数を含む)に、RT状態として「RT0」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。これにより、CBBF中においてもゲーム数を消化することにより、「RT0」かつ「CBBF」に制御する。
一方、「RT0」中に「CBBF」に制御されたときであって、当該「RT0」が維持されているときには、前述した特定図柄組合せが停止したときや「URP」に当選したとき(この場合はNRP役入賞となる)であっても、RT状態として「RT1」や「RT2」に制御されることなく当該「RT0」が維持される。つまり、「RT0」かつ「CBBF」が維持される。また、「RT1」中に「CBBF」に制御されたときであって、当該「RT1」が維持されているときには、「URP」や「DRP」に当選したとき(この場合はNRP役入賞となる)であっても、RT状態として「RT2」や「RT3」に制御されることなく当該「RT1」が維持される。「CBBF」中においては、仮にURP役やDRP役などの状態移行出目が停止されたとしても当該状態移行出目に応じたRT状態への移行制御が行われない。このことに鑑みて、前述のように、「CBBF」中においては、状態移行出目が停止可能となる「URP」や「DRP」に当選したときには「CBBF」以外の状態と異なり「NRP役」を入賞させるリール制御が行われる。このため、「CBBF」中において状態移行出目が停止されたにもかかわらず対応するRT状態に移行制御されないことにより違和感を抱かせてしまうことを軽減できる。
「CBBF」中においては、役抽選の結果がはずれとなった遊技においてCBB役に入賞する。「RT0」~「RT2」中にCBB役に当選して「CBBF」に制御されたときには、図7で説明したように、はずれとなる割合が「RT3」であるときよりも高い「RT0」~「RT2」が維持される。このため、「RT0」~「RT2」中にCBB役に当選して「CBBF」に制御されたときには、「RT3」中にCBB役に当選して「CBBF」に制御されたときよりも、当選しているCBB役に入賞する割合が高くなる。その結果、いずれのRTに制御されているかに応じて、CBB役に入賞してRBB役を対象として役抽選を行う「NOM」に制御されることに対する期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、「RT3」においてCBB役に当選して「CBBF」に制御された場合であっても、当該「RT3」が開始されてから遊技を天井回数(999)消化することにより、「RT0」に制御される。このため、「RT3」かつ「CBBF」中であっても、遊技を消化することによりCBB役に入賞する割合が高くなる「RT0」に制御することにより、遊技者を救済することができる。その結果、「RT3」かつ「CBBF」中における稼働を促進することができる。
遊技状態設定処理は、「CBBF」において「CBB」に入賞したときに、「CBB状態」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、「CBB」に制御する。なお、「CBB」に制御された以降においてもRT状態は維持される。遊技状態設定処理は、CBB状態中における払出枚数を計数し、払出枚数が所定枚数(3)を超えたときに維持されているRT状態かつ「NOM」を特定可能な遊技状態フラグを設定することにより、維持されているRT状態かつ「NOM」に制御する。
また、遊技状態設定処理では、遊技結果に応じて遊技状態を設定し、次回以降の遊技がいずれの遊技状態であるかなどを特定可能な状態コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、次回以降の状態に応じた演出を実行可能となる。遊技状態設定処理が終了すると、S100の賭数設定処理に移行して次回の遊技に備える。スロットマシン1は、1遊技毎にS100~S500の処理を繰り返し実行する。また、メインCPU61は、スロットマシン1においてエラーが発生しているか否かを判定し、エラーが発生していると判定したときには当該エラーの種類を特定可能なエラーコマンドを出力する。
<演出制御処理>
サブCPU71は、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて、ROM77に記憶されている演出制御プログラムを実行し、遊技の進行に応じて演出実行の有無および種類を乱数抽選により決定する演出抽選を行い、その抽選結果に基づいてサブ制御基板73に接続された液晶表示器27、スピーカ31L、31R、および各種ランプ・LEDなどの演出手段を駆動制御するための演出制御処理を行う。演出制御処理により実行される演出例を以下に説明する。
演出制御処理では、当選種別コマンドを受信したときには、当選役グループの種別に応じた演出を実行可能となる。また、演出制御処理では、遊技結果コマンドを受信したときには、入賞した役の種類に応じた演出を実行可能となる。また、演出制御処理では、状態コマンドに応じた背景演出を実行可能となる。各種演出は、所定画像を液晶表示器27に表示するとともに、当該表示に対応する態様で各種ランプが制御されるとともに、所定の効果音やBGMがスピーカ31L、31Rから出力される。
演出制御処理では、制御されているRT状態の種類に応じた演出(例えば、液晶表示器27における背景画像など)を実行する。演出制御処理では、例えば、RT状態のうちRT3中においては通常演出(通常の背景画像)を実行するのに対し、RT3よりもはずれとなる割合が高いRT0~RT2のいずれかに制御されているときには特定演出(例えば、「チャンスゾーン」といったメッセージが表示される背景画像)を実行する。また、演出制御処理では、RT0~RT2のうち所定期間(10ゲーム消化する期間)制御されることが確定するRT2中においては、特別な演出を実行する。
図9は、特別な演出の一例として、RT2への制御が開始されたときにおける液晶表示器27の表示状態を説明するための図である。図9に示すように、RT2への制御が開始されたときには、液晶表示器27の中央において「SAFE ZONE 突入」といったメッセージが表示されるとともに、その下方において「SAFE ZONE」とのメッセージがスクロール表示され、左上においてRT2の残りゲーム数として「残り10G」といったメッセージが表示される。これにより、はずれ高確率状態が所定期間に亘り維持されることが遊技者に報知される。残りゲーム数は、遊技の進行に応じて減算表示される。
また、RT2中においては、遊技の進行に応じた特別な演出が実行される。遊技の進行に応じた特別な演出としては、「SAFE ZONE」である旨を報知するとともに、例えば、「NOM」中であるときには「RBB役」や「CBB役」の当選を煽る演出や、「CBBF」中であるときには役抽選の結果がはずれとなったことを煽る演出などが実行される。これにより、RT2中における期待感を向上させることができる。
また、演出制御処理では、「CBBF」中においてはRT2であるか否かにかかわらず、役抽選の結果がはずれとなったときやATグループに当選したときなどにおいて、CBB役を入賞させることができる可能性を示唆する示唆演出を実行する。示唆演出としては、例えば、役抽選の結果がはずれとなったときやATグループに当選したときなどにおいて「チャンスかも」といったメッセージを表示するものや、役抽選の結果がはずれとなったときにのみ「確定!」といったメッセージを表示するものであってもよい。
また、演出制御処理では、RT1に制御されているときには、特定演出としてDRP役に入賞してRT3に制御されるか、URP役に入賞してRT2に制御されるかを煽る演出を実行する。例えば、RT1中においてDRPまたはURPに当選した遊技において、「勝負だ!」といったメッセージを表示するようにしてもよい。
また、演出制御処理では、「RBB内部中」においてRBB入賞が可能となる当選状況(はずれ時など)となったときに、煽り演出(例えば、「RBBチャンス」といったメッセージを表示等)を実行する。これにより、遊技者に対してRBBに入賞可能な遊技であることを遊技者に報知できる。その結果、RBB役を構成する図柄を狙わせることができるとともに、RBB入賞することに対する期待感を抱きながら停止操作を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御処理では、「RBBNOM」中において「SHIFT役」に当選したときに、「SHIFT役」入賞を回避させるための演出(例えば、「!」マークを表示等)を実行する。これにより、遊技者に「SHIFT役」に当選しており、入賞することにより「RB」に制御されてしまうことを遊技者に報知できる。その結果、「SHIFT役」入賞を回避するタイミングで停止操作させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
<スロットマシン1により奏される効果の例>
上記実施形態におけるスロットマシン1においては、再遊技役に当選している遊技においては必ず再遊技役を構成する図柄を入賞ラインNL上に引き込み、再遊技役に入賞する。このため、CBBF中において再遊技役に当選している遊技においては、CBB役に入賞不可能となる。また、CBBF中においては、再遊技役の当選確率が異なるRT状態のいずれかに制御される。これにより、同じCBBF中であっても、RT状態がRT0~RT2であるかRT3であるかに応じて役抽選の結果が再遊技役当選以外の結果(例えば、はずれ結果)となる割合を異ならせ、CBB役を入賞させてRBB役について抽選が行われる「NOM」に再度制御するまでに要する平均的な期間(遊技回数)を異ならせることができる。その結果、CBBF中であってもRT状態がRT0~RT2中であるかRT3中であるかに遊技者を注目させることができ、CBBF中における遊技の興趣を向上させることができる。また、CBBFであってもはずれとなる割合が高いRT0~RT2であることに対する期待感を抱かせることができるため、CBBF中における稼働を促進できる。さらに、RT0~RT2のうちRT2への制御は、所定の開始条件であるURP役が入賞することにより開始され、所定期間として遊技を10回消化するまではCBB役に当選してCBBFに制御されたときであっても継続される。これにより、所定期間に亘りRT2への制御が維持されることにより安心感を遊技者に抱かせることができる。その結果、「NOM」中および「CBBF」中における遊技の興趣を向上させることができる。
また、RT2において所定期間が経過した後においても再遊技役の当選確率がRT3よりも低いRT0やRT1に制御される。RT0は、特定図柄組合せが停止されるまで制御される。RT0において特定図柄組合せが停止された後においては、RT1に制御される。RT1は、DRP役が入賞することにより終了して、RT3へ制御される。つまり、RT2において所定期間が経過した後におけるRT0およびRT1などのはずれ高確率期間は、特定図柄組合せが停止され、DRP役が入賞するまで継続する。これにより、RT2が終了した後においても期待感を持続させるとともに、特定図柄組合せやDRP役などの図柄組合せが停止されることに対する緊張感を遊技者に抱かせることができる。
また、RT3において特定期間として遊技を999回消化することによりRT0に制御される。これにより、いつまでもRT3に制御されてしまうことを防止でき、遊技者の自力により当該遊技者自身を救済できるため、CBBF中における稼働を促進できる。
また、CBB役を構成する図柄組合せは、リール配列上において、ストップスイッチ21L~21Rへの操作タイミングにかかわらず入賞ラインNL上に引き込むことができる位置に配置された図柄から構成されている。このため、CBBF中においては、役抽選の結果がはずれ結果となった遊技においてストップスイッチ21L~21Rの操作タイミングにかかわらず、CBB役を入賞させることができる。これにより、遊技者の遊技技量によってCBB役に入賞させることが可能となる遊技であったにもかかわらず操作タイミングが合わずにCBB役に入賞させることができず、CBBFに制御される期間に差を生じさせてしまうことを防止できる。また、役抽選が行われる遊技開始時において、当該役抽選の結果に基づきCBB役が入賞するか否かに関する演出(例えば、示唆演出)を実行可能となり、演出を多様化できる。
また、CBB役は、図7で示したように、CBB役よりも優先して入賞ラインNL上に引き込まれる役としてDRP役と同時に当選し、CBB役に当選した遊技においては、DRP役に入賞して、必ずCBBFに制御されることになる。また、DRP役は、RT1~RT3、RBB内部中等において役抽選の対象となるため入賞し得る。このため、CBB役に当選したことを遊技者に推測され難くすることができ、その結果、「NOM」中および「CBBF」中における遊技の興趣を向上させることができる。
<変形例>
上記実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下に、実施形態に対する変更を例示する。
上記実施形態では、RBB終了後においては、RT3であるときよりも再遊技役の当選確率が低く、はずれとなる確率が高いRT0に制御する例について説明した。しかし、RBB終了後に制御するRT状態は、これに限らず、例えば、RT0以外の予め定められたRT状態に制御するものであってもよい。また、RBB役を複数種類設け、入賞したRBB役の種類に応じて異なるRT状態に制御するようにしてもよい。例えば、RBB役のうちRBB役1に入賞して制御されたRBBが終了した後にはRT0に制御し、RBB役2に入賞して制御されたRBBが終了した後にはRT2に制御し、RBB役3に入賞して制御されたRBBが終了した後にはRT3に制御するようにしてもよい。
また、RBB終了後においては、RBB終了時にRB内部中であったか否か、つまりSHIFT役当選を持ち越している状態であったか否かに応じて、異なるRT状態に制御するようにしてもよい。例えば、RB内部中においてRBBが終了したときには、RT2に制御する一方、RB内部中以外の状態(RBBNOM、RBなど)においてRBBが終了したときには、RT0に制御するようにしてもよい。また、これとは逆に、RB内部中においてRBBが終了したときには、RT0に制御する一方、RB内部中以外の状態においてRBBが終了したときには、RT2に制御するようにしてもよい。これにより、RBB中においてSHIFT役を入賞させるように停止操作するか否かを遊技者が選択するというゲーム性を提供でき、遊技の興趣を向上させることができる。
また、RBB終了後に制御するRT状態は、RBBに制御される直前におけるRT状態に制御するようにしてもよい。例えば、RT0中においてRBBに制御されたときには、RBB終了後においてRT0に制御し、RT1中においてRBBに制御されたときには、RBB終了後においてRT1に制御するようにしてもよい。
上記実施形態では、CBB当選あるいは入賞によってはRT状態を変化させずに、CBB終了後においては、CBBに制御される直前等におけるRT状態に制御する例について説明した。しかし、CBB終了後においては、RT状態のうち予め定められたRT状態に制御するようにしてもよく、例えば、CBB終了後においては、RT3であるときよりも再遊技役の当選確率が低く、はずれとなる確率が高いRT0に制御するようにしてもよい。また、入賞したCBB役の種類に応じて異なるRT状態に制御するようにしてもよい。例えば、CBB役のうちCBB役1に入賞して制御されたCBBが終了した後にはRT0に制御し、CBB役2に入賞して制御されたCBBが終了した後にはRT2に制御し、CBB役3に入賞して制御されたCBBが終了した後にはRT3に制御するようにしてもよい。
また、CBB役のうちCBB役1およびCBB役2入賞に対応するCBBが終了した後には、当該CBBに制御される直前等におけるRT状態にかかわらず、予め定められたRT状態(例えばRT3)に制御し、CBB役3入賞に対応するCBBが終了した後には、当該CBBに制御される直前におけるRT状態に制御するようにしてもよい。
上記実施形態では、所定期間維持されるRT状態としてRT2を例示したが、維持される期間が異なる複数種類のRT状態に制御可能となるようにしてもよい。例えば、RT1中における役抽選の対象となるURP役としてURP役1~3を設け、URP役1に入賞したときには遊技を10回消化するまで維持されるRT2aに制御し、URP役2に入賞したときには遊技を20回消化するまで維持されるRT2bに制御し、URP役3に入賞したときには遊技を30回消化するまで維持されるRT2cに制御するようにしてもよい。これにより、いずれのURP役に当選するか、およびいずれのRT2に制御されるかに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施形態におけるCBB役1~CBB役3各々を構成する図柄組合せは、引込み可能範囲内において入賞ライン上に引き込むことができる位置に配列されている図柄のみから構成される例について説明した。しかし、CBB役1~CBB役3各々を構成する図柄組合せは、引込み可能範囲内において入賞ライン上に引き込むことができない位置に配列されている図柄を含む組合せであってもよい。つまり、CBB役1~CBB役3のいずれかに当選しているときであって他の役に当選していないときであっても、停止操作タイミングによっては、当選しているCBB役を構成する図柄組合せを入賞ライン上に引き込むことができない場合が生じるようにしてもよい。この場合は、「CBBF」中において役抽選の結果がはずれとなったときなど、CBB役入賞可能な状態であるときに、「CBBチャンス!」といったメッセージを液晶表示器27に表示する煽り演出を実行するようにしてもよい。これにより、CBBに入賞可能な遊技である可能性を遊技者に報知できる。その結果、CBB役に入賞することに対する期待感を抱きながら停止操作を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、煽り演出は、役抽選の結果がはずれとなったときに限らず、例えば、ATグループに当選したときなどにおいても所定割合で実行するようにしてもよい。また、CBB役は、図7で示したように、リール制御において当該CBB役よりも優先して入賞ラインNL上に引き込まれる役(DRP役)と同時にのみ当選する例について説明したが、これに限らず、他の役と同時ではなく単独で当選し得るようにしてもよい。
上記実施形態におけるRT0~RT2における再遊技役の当選確率(ひいてははずれ確率)は、同じ確率となるように定められている例について説明した。しかし、再遊技役の当選確率は、RT0~RT2各々において異なる確率となるように定められているものであってもよい。例えば、再遊技役の当選確率は、RT0~RT2のうちで、RT2が最も低く、次にRT0が低く、RT1が最も高くなるように定められているものであって、はずれ確率について、RT2が最も高く、次にRT0が高く、RT1が最も低くなるように定められているものであってもよい。これにより、RT0~RT2のいずれに制御されているかにも遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施形態においてRT0~RT2中においてCBB役に当選してCBBFに制御されたときには、停止出目に応じてRT状態を移行させないようにして、RT2が終了した後においても安心感を持続させることができる例について説明した。しかし、RT2が終了した後のRT0およびRT1中においては、CBB役に当選してCBBFに制御されたときであっても、所定の転落条件が成立(遊技を予め定められた回数消化、特定の出目停止など)することによりRT3に制御されるようにしてもよい。これにより、RT0およびRT1中においてCBB役に当選したときであっても、RT3に制御されてなかなかCBB役を入賞させることができない状況となることに対する緊張感を遊技者に抱かせることができる。
上記実施形態における遊技状態設定処理では、設定変更がされたとしても、設定変更前のRT状態と当選状態とが維持(保持)される。つまり、RT状態と当選状態とを特定するための遊技状態フラグは、設定変更によっては初期化されない。これにより、RT状態や当選状態から設定変更の有無が特定されてしまうことを防止できる。なお、これに限らず、遊技状態設定処理では、設定変更がされることによりRT状態と当選状態とが初期化されて、設定変更後においては予め定められたRT状態と当選状態とに制御されるようにしてもよい。例えば、設定変更がされた後においては、設定変更前のRT状態および当選状態にかかわらず、一般遊技状態のうちRT状態が「RT0」で当選状態が「NOM」であることを特定可能な遊技状態フラグを設定して、「RT0」かつ「NOM」に制御されるようにしてもよい。これにより、設定変更後においては一律に同じ状態から遊技を開始させることができる。
役抽選の対象となる当選役グループとしては、ストップスイッチ21L~21Rへの操作態様(例えば押し順)に応じて、遊技者にとっての有利度合い(払出枚数、移行される遊技状態など)が異なる図柄組合せを停止させる当選役グループ(いわゆる、押し順ベル、押し順リプレイ、以下、押し順役ともいう)を設けてもよい。このような押し順役を設けた場合において、当該押し順役に当選したときに遊技者にとって有利度合いが高い図柄組合せを停止させる有利な操作態様を報知(いわゆる、ナビ演出)するようにしてもよい。また、有利状態としては、押し順役当選時における有利な操作態様の報知を所定期間に亘り実行する報知期間(いわゆる、AT)に制御するようにしてもよい。また、上記実施形態では、特定図柄組合せが停止されることにより制御可能な有利状態として、RBBや、ボーナス役の当選確率が向上する「NOM」を例示したが、これに替えてあるいは加えて、前述した報知期間であってもよく、また、報知期間に制御される割合が通常モードよりも高まる高確率モードなどであってもよい。報知期間あるいは高確率モードへは、CBB役に入賞することや、RBB役に入賞することなどにより制御されるものであってもよい。
上記実施形態では、可変表示部13が3つの左可変表示列10L~右可変表示列10Rを備える例について説明するが、これに限らず、1つの可変表示列を備える遊技機であっても、4つ以上の可変表示列を備える遊技機であってもよい。また、可変表示部13は、リール11L~11Rにより構成される例を示したが、これに限らず、液晶表示器や7セグメントLEDなどの表示装置により構成されるものであってもよい。また、可変表示部13に対して入賞ラインとして2本設定されている例について説明したが、入賞ライン数は、これに限らず、1本のみ設定されているものであってもよく、また、3本以上設定されているものであってもよい。
1 スロットマシン、11L,11M,11R リール、14L,14M,14R リールモータ、21L,21M,21R ストップスイッチ、27 液晶表示器、63 メイン制御基板、73 サブ制御基板。

Claims (1)

  1. 複数種類の図柄を可変表示する表示手段と、可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、可変表示が停止したときの表示結果に応じて特典を付与可能な遊技機において、
    複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、
    前記役抽選の結果と前記停止操作手段への操作態様とに応じて図柄を停止する制御を行う停止制御手段と、
    前記複数の役のうちの特定役および特別役各々について当選したか否かを決定する所定状態に制御する所定状態制御手段と、
    前記所定状態において前記特定役に当選し、当該特定役を入賞させる特定役表示結果が停止されることにより特定状態に制御する特定状態制御手段と、
    前記特定役に当選してから前記特定役表示結果が停止されるまでは当該特定役の当選を持ち越して、前記特別役の当選を決定しない持越状態に制御する持越状態制御手段と、
    前記所定状態において前記特別役に当選し、当該特別役を入賞させる特別役表示結果が停止されることにより、前記特定状態よりも遊技者にとって有利な特別状態に制御する特別状態制御手段と、
    前記役抽選の結果が所定割合で所定結果となる第1割合期間と、前記役抽選の結果が前記所定割合よりも低い割合で前記所定結果となる第2割合期間とを含む複数の割合期間のいずれかに制御する割合期間制御手段とを備え、
    前記所定結果は、再遊技役の当選を示すものであり、
    前記停止制御手段は、
    前記持越状態における前記役抽選の結果が前記所定結果となった遊技においては、前記停止操作手段への操作態様にかかわらず前記所定結果を入賞させる表示結果を停止させる停止制御を行い、
    前記持越状態における前記役抽選の結果が前記所定結果以外の予め定められた結果である遊技においては、前記特定役表示結果を停止させる停止制御を行うことが可能であり、
    前記割合期間制御手段は、所定の開始条件が成立することに基づいて前記第2割合期間に制御し、所定期間が経過するまでは前記特定役に当選して前記持越状態に制御されたときであっても当該第2割合期間への制御を継続する、遊技機。
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