JP7075675B2 - レーザーリフローハンダ付け方法及び装置 - Google Patents
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Description
このハンダ付け方法は、室壁の一部に透明ガラスからなる透過部を有するチャンバーの内部に、前記基板上に電子部品を搭載してなる実装基板を収容し、前記チャンバーの外部からレーザー光を、前記透過部の透明ガラスを通して実装基板上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアに照射し、該レーザー光で複数の電子部品を加熱することにより、前記電極ランド又は端子に付着させたハンダを溶融させて該電極ランドと端子とをハンダ付けすると共に、前記照射エリア内に、前記実装基板の温度が上限温度を超えないように監視するための複数の監視用測定点と、前記実装基板の温度を設定温度に保つ制御を行うための1つの制御用測定点とを設定し、前記チャンバーの外部に、前記監視用測定点及び制御用測定点の温度を測定するための赤外線センサーを配置し、該赤外線センサーで測定した前記制御用測定点の温度が設定温度になるようにレーザー光の出力を調整すると共に、前記赤外線センサーで測定した複数の監視用測定点のうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光の照射を停止することを特徴とする。
このハンダ付け装置は、前記レーザーリフローハンダ付け装置は、前記基板上に電子部品を搭載してなる実装基板を収容するためのチャンバーと、該チャンバーの外部からレーザー光を該チャンバー内部の前記実装基板に照射する照射ヘッドと、前記チャンバーの外部から該チャンバー内部の前記実装基板上に設定された温度測定点の温度を測定する赤外線センサーと、ハンダ付け装置全体を制御する制御装置とを有し、前記チャンバーは、室壁の一部に透明ガラスからなる透過部を有し、前記照射ヘッドは、前記透過部の透明ガラスを通してレーザー光を前記実装基板上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアに照射することにより、前記複数の電子部品をレーザー光で加熱し、前記照射エリア内には、前記温度測定点として、前記実装基板の温度が上限温度を超えないように監視するための複数の監視用測定点と、前記実装基板の温度を設定温度に保つ制御を行うための1つの制御用測定点とが設定され、前記制御装置は、前記赤外線センサーで測定した前記制御用測定点の温度が設定温度になるようにレーザー光の出力を調整すると共に、前記赤外線センサーで測定した前記複数の監視用測定点のうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光の照射を停止することを特徴とする。
また、ハンダ付けの本工程中に、レーザー光が照射された部分の温度を、チャンバーの外部に配置した赤外線センサーにより透過部の透明ガラスを通して測定し、測定した温度に基づいてレーザー光の照射状態を制御するようにしているので、順番に送られて来る実装基板が完全に同一でない場合でも、各実装基板を常にハンダ付けに適した温度に加熱することができる。
電極ランド5又は端子6にハンダ7を付着させる方法としては、例えば、クリームハンダやフォーミングハンダ等を電極ランド5又は端子6に塗布する方法や、ハンダボールを電極ランド5又は端子6に接着する方法などがある。
本発明で使用されるレーザー光Lは、波長が400-1000μmのレーザー光であることが好ましく、より好ましくは、波長が780-1000μmの近赤外光である。
カバー16は、下面が開放する四角い箱形をした部品であって、垂直をなす前後及び左右の側面壁16aと、水平をなす上面壁16bとを有し、この上面壁16bの少なくとも一部に透明ガラス17aからなる透過部17を有し、この透過部17を通して照射ヘッド12からレーザー光Lが照射される。
チャンバー10内に実装基板2を収容したり、チャンバー10内の実装基板2を取り出すときは、不図示の昇降装置でカバー16を鎖線位置まで持ち上げることにより、チャンバー10を開放する。
あるいは、一方のポート21を真空ポンプに接続すると共に他方のポート20を閉塞することにより、チャンバー10を減圧することもできる。この場合、チャンバー10の側面壁16aには、真空圧を測定するための圧力計が取り付けられる。
また、半透鏡28は、レーザー発信器11から出力されたレーザー光Lは透過させることなく反射するが、その他の光(可視光)は透過させる性質を有するもので、第1光軸B1及び第2光軸B2に対してそれぞれ45度傾斜する向きに配置されている。
図中の符号32が付された部品は、結像用のレンズである。
従って、この場合の温度測定点aは、ハンダ付け中の実装基板2の温度を設定温度に保つ制御を行うための制御用測定点であると同時に、実装基板2の温度が上限温度を超えないように監視するための監視用測定点でもある。
なお、以下の説明において、温度測定点と制御用測定点及び監視用測定点とが互いに同一である場合には、温度測定点と同じ符号を制御用測定点及び監視用測定点に付すことがある。
例えば、透明ガラス17aとして石英ガラスや白板ガラスが使用される場合は、この石英ガラスや白板ガラスが3-4μmの赤外線を通し易いため、3-4μmの測定波長帯域を有する赤外線サーモグラフィー13aが使用され、透明ガラス17aとしてフッ化カルシウムガラスが使用される場合は、同様の理由で3-5.5μm又は8-10.5μmの測定波長帯域を有する赤外線サーモグラフィー13aが使用され、透明ガラス17aとしてフッ化マグネシウムが使用される場合は、同様の理由で3-8μmの測定波長帯域を有する赤外線サーモグラフィー13aが使用される。
先ず、図2に鎖線で示すようにカバー16を持ち上げた状態で、テーブル15上に実装基板2が裁置されると、カバー16が下降してシール部材18がテーブル15に押し付けられることにより、同図に実線で示すように、密閉されたチャンバー10内に実装基板2が収容された状態になる。
次に、チャンバー10内に窒素ガス等の不活性ガスを供給するか、又は、窒素ガスとギ酸ガスとを混合した混合ガスを供給することにより、チャンバー10の内部をガス雰囲気にする。
赤外線サーモグラフィー13aが測定した温度分布及び各温度測定点は、モニターに表示することができる。
続いて、次にハンダ付けする実装基板2がテーブル15上に裁置され、前述した場合と同様の工程を経てそのハンダ付けが行われる。
また、実装基板2上の一部の電子部品に直接レーザー光Lを照射しない場合は、その電子部品をマスクで覆うようにすれば良い。このマスクは、リン青銅のような加工し易い金属で形成することが望ましく、その好ましい厚さは3mm以下である。
この放射温度計13bは、金属部分の温度をポイントで測定するものであるため、測定対象が、実装基板2の電極ランド5、電子部品4a-4cの端子6、溶融ハンダのうち、何れかに設定される。本実施形態においては、測定対象が、一つのハンダ付け部位において溶融するハンダ(溶融ハンダ)7に設定されており、このため、放射温度計13bの放射率は、ハンダの主成分である錫の放射率に設定されている。また、放射温度計13bの測定波長は1.5-3.0μmである。
また、それと同時に、残りの温度測定点a,b,cの温度が赤外線サーモグラフィー13aにより測定され、何れか1つの温度測定点の温度が上限温度を超えた場合に、レーザー光Lの照射が停止される。
この場合の赤外線センサー13は、赤外線サーモグラフィー13a又は放射温度計13bである。
第2実施形態のレーザーリフローハンダ付け装置の前記以外の構成は、第1実施形態のレーザーリフローハンダ付け装置の構成と実質的に同じである。
2 実装基板
3 基板
4a,4b,4c 電子部品
5 電極ランド
6 端子
7 ハンダ
10 チャンバー
12 照射ヘッド
13 赤外線センサー
13a 赤外線サーモグラフィー
13b 放射温度計
14 制御装置
17 透過部
17a 透明ガラス
L レーザー光
AL 照射エリア
a,b,c,d 温度測定点
Claims (7)
- 基板の電極ランドと、基板上に搭載した複数の電子部品の端子とを、電極ランド又は端子に付着させたハンダをレーザー光の照射により溶融させてハンダ付けするレーザーリフローハンダ付け方法であって、
室壁の一部に透明ガラスからなる透過部を有するチャンバーの内部に、前記基板上に電子部品を搭載してなる実装基板を収容し、前記チャンバーの外部からレーザー光を、前記透過部の透明ガラスを通して実装基板上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアに照射し、該レーザー光で複数の電子部品を加熱することにより、前記電極ランド又は端子に付着させたハンダを溶融させて該電極ランドと端子とをハンダ付けすると共に、前記照射エリア内に、前記実装基板の温度が上限温度を超えないように監視するための複数の監視用測定点と、前記実装基板の温度を設定温度に保つ制御を行うための1つの制御用測定点とを設定し、前記チャンバーの外部に、前記監視用測定点及び制御用測定点の温度を測定するための赤外線センサーを配置し、該赤外線センサーで測定した前記制御用測定点の温度が設定温度になるようにレーザー光の出力を調整すると共に、前記赤外線センサーで測定した複数の監視用測定点のうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光の照射を停止する、
ことを特徴とするレーザーリフローハンダ付け方法。 - 前記赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィーであることを特徴とする請求項1に記載のハンダ付け方法。
- 前記赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィー及び放射温度計の両方を含み、
前記監視用測定点は電子部品に設定され、前記制御用測定点は溶融ハンダに設定され、
前記放射温度計は前記制御用測定点の温度を測定し、前記赤外線サーモグラフィーは前記監視用測定点の温度を測定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のハンダ付け方法。 - 基板の電極ランドと、基板上に搭載した複数の電子部品の端子とを、電極ランド又は端子に付着させたハンダをレーザー光の照射により溶融させてハンダ付けするレーザーリフローハンダ付け装置であって、
前記レーザーリフローハンダ付け装置は、前記基板上に電子部品を搭載してなる実装基板を収容するためのチャンバーと、該チャンバーの外部からレーザー光を該チャンバー内部の前記実装基板に照射する照射ヘッドと、前記チャンバーの外部から該チャンバー内部の前記実装基板上に設定された温度測定点の温度を測定する赤外線センサーと、ハンダ付け装置全体を制御する制御装置とを有し、
前記チャンバーは、室壁の一部に透明ガラスからなる透過部を有し、
前記照射ヘッドは、前記透過部の透明ガラスを通してレーザー光を前記実装基板上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアに照射することにより、前記複数の電子部品をレーザー光で加熱し、
前記照射エリア内には、前記温度測定点として、前記実装基板の温度が上限温度を超えないように監視するための複数の監視用測定点と、前記実装基板の温度を設定温度に保つ制御を行うための1つの制御用測定点とが設定され、
前記制御装置は、前記赤外線センサーで測定した前記制御用測定点の温度が設定温度になるようにレーザー光の出力を調整すると共に、前記赤外線センサーで測定した前記複数の監視用測定点のうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光の照射を停止する、
ことを特徴とするレーザーリフローハンダ付け装置。 - 赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィーであることを特徴とする請求項4に記載のハンダ付け装置。
- 赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィー及び放射温度計の両方を含み、
前記監視用測定点は電子部品に設定され、前記制御用測定点は溶融ハンダに設定され、
放射温度計で制御用測定点の温度を測定し、赤外線サーモグラフィーで監視用測定点の温度を測定する、
ことを特徴とする請求項4に記載のハンダ付け装置。 - 透過部の透明ガラスの表面に、照射ヘッドから基板に照射されるレーザー光の反射を防ぐための被膜がコーティングされていることを特徴とする請求項4から6の何れかに記載のハンダ付け装置。
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