JP7075675B2 - レーザーリフローハンダ付け方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の電極ランドと、基板上に搭載した電子部品の端子とを、電極ランド又は端子に付着させたハンダをレーザー光により溶融させてハンダ付けするレーザーリフローハンダ付け方法及び装置に関するものである。
基板に形成した電極ランドと、基板上に搭載した電子部品の端子とを、電極ランド又は端子に付着させたハンダをレーザー光により溶融させてハンダ付けするレーザーリフローハンダ付けの技術は、例えば特許文献1及び特許文献2等に開示されているように公知である。
公知のハンダ付け技術は、電子部品が搭載された基板(実装基板)上の、複数のハンダ付け部位を含むエリアに、レーザー光を面状に照射することにより、基板及び電子部品を加熱し、加熱した基板及び電子部品を介して電極ランドや端子等のハンダ付け部位を間接的に加熱することによりハンダを溶融させ、そのあと、溶融したハンダを冷却、固化させるというもので、複数のハンダ付け部位を一度にハンダ付けすることができるため、複数のハンダ付け部位を一つずつ順番にハンダ付けする方法に比べ、効率的である。
ところが、公知のレーザーリフローハンダ付けは、キャリアテーブル等の上に置かれた実装基板にレーザー光を照射してハンダ付けを行うようにしているため、例えば、不活性ガスの雰囲気内でハンダ付けを行ったり、減圧した状態でハンダ付けを行ったりすることは困難であった。
また、レーザーリフローハンダ付けにおいては、キャリアテーブル等で順番に搬送されて来る実装基板を、全てハンダ付けに適した一定の温度(例えば250-300℃程度)に加熱する必要がある。そのため、一般に、ハンダ付けの前工程として、熱電対を複数箇所に取り付けた温度測定用基板を使用し、この温度測定用基板にレーザー光を照射することにより、基板の温度データである温度プロファイルを測定すると共に、測定した温度プロファイルから、実装基板をハンダ付けに必要な温度に加熱するためのレーザー光の強度を求め、ハンダ付けの本工程で、温度プロファイルから得られた強度のレーザー光を実装基板に照射するようにしている。
しかしながら、温度測定用基板と実装基板とは、完全に同一ではなく、また、実装基板同士であっても、部品の配置が僅かに異なっていたり、電極ランドと端子との間に介在するハンダの量が僅かに異なっていたりして、完全には同一でないため、温度測定用基板の温度プロファイルに基づく強度のレーザー光を照射しても、全ての実装基板がハンダ付けに適した温度に加熱されているとは限らない。
特開2010-10196号公報 特表2019-534547号公報
本発明の技術的課題は、実装基板を、不活性ガスの雰囲気内や減圧下等でハンダ付けすることができると共に、常にハンダ付けに適した温度に加熱することができる、レーザーリフローハンダ付けのための技術を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明によれば、基板の電極ランドと、基板上に搭載した複数の電子部品の端子とを、電極ランド又は端子に付着させたハンダをレーザー光の照射により溶融させてハンダ付けするレーザーリフローハンダ付け方法が提供される。
このハンダ付け方法は、室壁の一部に透明ガラスからなる透過部を有するチャンバーの内部に、前記基板上に電子部品を搭載してなる実装基板を収容し、前記チャンバーの外部からレーザー光を、前記透過部の透明ガラスを通して実装基板上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアに照射し、該レーザー光で複数の電子部品を加熱することにより、前記電極ランド又は端子に付着させたハンダを溶融させて該電極ランドと端子とをハンダ付けすると共に、前記照射エリア内に、前記実装基板の温度が上限温度を超えないように監視するための複数の監視用測定点と、前記実装基板の温度を設定温度に保つ制御を行うための1つの制御用測定点とを設定し、前記チャンバーの外部に、前記監視用測定点及び制御用測定点の温度を測定するための赤外線センサーを配置し、該赤外線センサーで測定した前記制御用測定点の温度が設定温度になるようにレーザー光の出力を調整すると共に、前記赤外線センサーで測定した複数の監視用測定点のうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光の照射を停止することを特徴とする。
また、本発明によれば、基板の電極ランドと、基板上に搭載した複数の電子部品の端子とを、電極ランド又は端子に付着させたハンダをレーザー光の照射により溶融させてハンダ付けするレーザーリフローハンダ付け装置が提供される。
このハンダ付け装置は、前記レーザーリフローハンダ付け装置は、前記基板上に電子部品を搭載してなる実装基板を収容するためのチャンバーと、チャンバーの外部からレーザー光をチャンバー内部の前記実装基板に照射する照射ヘッドと、前記チャンバーの外部からチャンバー内部の前記実装基板上に設定された温度測定点の温度を測定する赤外線センサーと、ハンダ付け装置全体を制御する制御装置とを有し、前記チャンバーは、室壁の一部に透明ガラスからなる透過部を有し、前記照射ヘッドは、前記透過部の透明ガラスを通してレーザー光を前記実装基板上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアに照射することにより、前記複数の電子部品をレーザー光で加熱し、前記照射エリア内には、前記温度測定点として、前記実装基板の温度が上限温度を超えないように監視するための複数の監視用測定点と、前記実装基板の温度を設定温度に保つ制御を行うための1つの制御用測定点とが設定され、前記制御装置は、前記赤外線センサーで測定した前記制御用測定点の温度が設定温度になるようにレーザー光の出力を調整すると共に、前記赤外線センサーで測定した前記複数の監視用測定点のうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光の照射を停止することを特徴とする。
本発明において、前記赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィーであっても良い。
また、本発明において、前記赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィー及び放射温度計の両方を含んでいても良く、この場合、前記監視用測定点は電子部品に設定され、前記制御用測定点は溶融ハンダに設定され、前記放射温度計で制御用測定点の温度を測定し、前記赤外線サーモグラフィーで監視用測定点の温度を測定する。
本発明においては、透過部の透明ガラスの表面に、照射ヘッドから基板に照射されるレーザー光の反射を防ぐための被膜がコーティングされていることが望ましい。
本発明によれば、透明ガラスからなる透過部を有するチャンバーの内部に実装基板を収容し、透過部の透明ガラスを通して実装基板にレーザー光を照射してハンダ付けするようにしているので、チャンバーの内部を不活性ガスの雰囲気にした状態でハンダ付けを行ったり、チャンバーを減圧した状態でハンダ付けを行ったりすることが可能である。
また、ハンダ付けの本工程中に、レーザー光が照射された部分の温度を、チャンバーの外部に配置した赤外線センサーにより透過部の透明ガラスを通して測定し、測定した温度に基づいてレーザー光の照射状態を制御するようにしているので、順番に送られて来る実装基板が完全に同一でない場合でも、各実装基板を常にハンダ付けに適した温度に加熱することができる。
本発明に係るレーザーリフローハンダ付け装置の第1実施形態を示す模式図である。 図1の要部拡大図である。 ハンダ付け対象としての実装基板の斜視図である。 図3の要部拡大図である。 温度測定時の状態を示す実装基板の平面図である。 本発明の第2実施形態の要部側面図である。
図1は、本発明に係るレーザーリフローハンダ付け装置の第1実施形態を示すもので、このハンダ付け装置1は、図3及び図4に示すように、プリント配線が施された基板3の上に各種電子部品4a-4cを搭載してなる実装基板2をハンダ付け対象とし、この実装基板2に向けてレーザー光Lを照射することにより、基板3の電極ランド5と電子部品の端子6とを、これら電極ランド5又は端子6に付着させたハンダ7を溶融させてハンダ付けするものである。
電極ランド5又は端子6にハンダ7を付着させる方法としては、例えば、クリームハンダやフォーミングハンダ等を電極ランド5又は端子6に塗布する方法や、ハンダボールを電極ランド5又は端子6に接着する方法などがある。
図1に示すハンダ付け装置1は、実装基板2を収容するためのチャンバー10と、レーザーダイオードの励起によってレーザー光Lを発振して出力するレーザー発信器11と、レーザー発信器11からのレーザー光Lをチャンバー10の外部から実装基板2に向けて照射する照射ヘッド12と、実装基板2のレーザー光Lが照射された部分の温度をチャンバー10の外部から測定する赤外線センサー13と、ハンダ付け装置全体を制御する制御装置14とを有している。
本発明で使用されるレーザー光Lは、波長が400-1000μmのレーザー光であることが好ましく、より好ましくは、波長が780-1000μmの近赤外光である。
チャンバー10は、図2からも明らかなように、実装基板2が裁置されたテーブル15と、このテーブル15の上面を部分的に覆うカバー16との間に形成された空間である。
カバー16は、下面が開放する四角い箱形をした部品であって、垂直をなす前後及び左右の側面壁16aと、水平をなす上面壁16bとを有し、この上面壁16bの少なくとも一部に透明ガラス17aからなる透過部17を有し、この透過部17を通して照射ヘッド12からレーザー光Lが照射される。
また、カバー16の前後及び左右の側面壁16aの下端部には、シール部材18が固定され、このシール部材18を、テーブル15の上面に形成されたV字形の凹溝19内でテーブル15の上面に押し付けることにより、チャンバー10は外部から密閉された状態になる。しかし、テーブル15の上面の、シール部材18が当接する部分は、平坦面であっても良い。
チャンバー10内に実装基板2を収容したり、チャンバー10内の実装基板2を取り出すときは、不図示の昇降装置でカバー16を鎖線位置まで持ち上げることにより、チャンバー10を開放する。
カバー16の側面壁16aと、透過部17を除く上面壁16bは、鉄やステンレスあるいはアルミニウム合金等の金属で形成することも、硬質の合成樹脂で形成することもできる。
また、透過部17を形成する透明ガラス17aとしては、無水石英ガラスや、白板ガラス、フッ化カルシウムガラス、フッ化マグネシウムガラス等が使用され、レーザー光Lの波長や赤外線センサー13の測定波長等に合わせて最適なガラスが使用される。
チャンバー10の側面壁16aには、入口ポート20と出口ポート21とが形成され、これらの入口ポート20及び出口ポート21を通じてチャンバー10の内部に、窒素ガス等の不活性ガスを供給したり、窒素ガスとギ酸ガスとを混合した混合ガスを供給することにより、ハンダ付け時にチャンバー10を、不活性ガス又は混合ガスの雰囲気にすることができる。この場合、チャンバー10の側面壁16aには、不活性ガス又は混合ガスの濃度を測定するための濃度計が取り付けることができる。
あるいは、一方のポート21を真空ポンプに接続すると共に他方のポート20を閉塞することにより、チャンバー10を減圧することもできる。この場合、チャンバー10の側面壁16aには、真空圧を測定するための圧力計が取り付けられる。
図1に示すように、照射ヘッド12はハウジング24を有し、このハウジング24は、チャンバー10の上面の透過部17に対して垂直な第1光軸B1に沿って上下に延びる第1ハウジング部24aと、第1光軸B1と直交する第2光軸B2に沿って横向きに延びる第2ハウジング部24bとを有している。
第2ハウジング部24bは、レーザー発信器11から出力された円形のレーザー光Lをファイバー25を通じて導入するための入射口26と、入射口26から第2光軸B2方向に広がり角を持って入射されたレーザー光Lを平行光に変換する入射レンズ27とを有している。
一方、第1ハウジング部24aは、入射レンズ27から出射されたレーザー光Lを第1光軸B1に沿う方向に変向させる半透鏡28と、半透鏡28で変向されたレーザー光Lを必要な光径を有する面状のレーザー光Lに変換する照射レンズ29と、照射レンズ29から出射されたレーザー光を照射エリアAL(図5参照)に応じた照射形状に整形する整形プレート30とを有し、この整形プレート30で整形された面状のレーザー光Lが、第1ハウジング24の先端の照射口を通じて、実装基板2上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアALに、実装基板2の真上から照射される。
図示した実施形態では、整形プレート30は矩形の整形孔30aを有し、この整形孔30aにより、照射レンズ29から出射された円形のレーザー光Lを矩形のレーザー光に整形する。
また、半透鏡28は、レーザー発信器11から出力されたレーザー光Lは透過させることなく反射するが、その他の光(可視光)は透過させる性質を有するもので、第1光軸B1及び第2光軸B2に対してそれぞれ45度傾斜する向きに配置されている。
第1ハウジング部24aの上端部には、CCDカメラ31が取り付けられている。このCCDカメラ31は、撮像用の光軸B3を第1光軸B1に一致させた状態で配設されることにより、ハンダ付け時に、ハンダ付け対象である実装基板2を撮像することができるようになっている。CCDカメラ31で撮像された画像は、モニターに表示される。
図中の符号32が付された部品は、結像用のレンズである。
赤外線センサー13は、赤外線サーモグラフィー13aにより構成され、この赤外線サーモグラフィー13aは、チャンバー10の外部に、透過部17に対して測定中心軸を斜めに向けた姿勢で配設されている。そして、この赤外線サーモグラフィー13aで、レーザー光Lが照射されたエリア(照射エリア)ALから放射される赤外光のうち、透過部17の透明ガラス17aを斜めに透過する赤外光を受光することにより、この照射エリアALの温度分布が測定され、測定された温度分布のデータは制御装置14に入力され、この制御装置14により、照射エリアAL内に設定された1つ以上の温度測定点の温度に基づいてレーザー光Lの照射状態が制御される。
具体的には、図5において、照射エリアAL内に1つの温度測定点aが設定されている場合には、この温度測定点aの温度が設定温度(例えば300℃)になるように制御装置14でレーザー光Lの出力が調整されると共に、この温度測定点aの温度が上限温度(例えば350℃)を超えた場合にレーザー光Lの照射が停止される、といった制御が行われる。
従って、この場合の温度測定点aは、ハンダ付け中の実装基板2の温度を設定温度に保つ制御を行うための制御用測定点であると同時に、実装基板2の温度が上限温度を超えないように監視するための監視用測定点でもある。
なお、レーザー光Lの照射が停止される際には、それと同時に警報ブザーを鳴動させたり警報ランプを点灯させたりすることもできる。また、レーザー光Lの出力の調整にはPID制御が用いられる。
一方、照射エリアAL内に複数の温度測定点a,b,cが設定されている場合には、各温度測定点a,b,cがそれぞれ監視用測定点とされると共に、1つの温度測定点aが制御用測定点として兼用され、1つの制御用測定点の温度が設定温度になるようにレーザー光Lの出力が調整されると同時に、複数の監視用測定点のうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光Lの照射が停止される。
なお、以下の説明において、温度測定点と制御用測定点及び監視用測定点とが互いに同一である場合には、温度測定点と同じ符号を制御用測定点及び監視用測定点に付すことがある。
温度測定点を設定する場合は、従来のように、実装基板2と同じ構成を有する温度測定用基板を使用し、この温度測定用基板にレーザー光Lを照射して温度プロファイルを測定し、測定した温度プロファイルに基づいて1つ以上の温度測定点を設定すると共に、その中から1つの制御用測定点を設定するようにする。
図5においては、レーザー光Lを照射する照射エリアALと、赤外線サーモグラフィー13aで温度分布を測定する測定エリアAMとがほぼ同一であるが、それらは必ずしも同一であるとは限らず、状況によっては、照射エリアALが測定エリアAMより大きくても、照射エリアALが測定エリアAMより小さくても構わない。
また、赤外線サーモグラフィー13aの測定波長帯域は3-15μmであり、仕様によって測定波長は異なる。一方、透過部17の透明ガラス17aを透過する赤外光の波長は、透明ガラス17aの素材によって異なる。このため、赤外線サーモグラフィー13aの測定波長は、透明ガラス17aの素材に応じて選択する必要がある。
例えば、透明ガラス17aとして石英ガラスや白板ガラスが使用される場合は、この石英ガラスや白板ガラスが3-4μmの赤外線を通し易いため、3-4μmの測定波長帯域を有する赤外線サーモグラフィー13aが使用され、透明ガラス17aとしてフッ化カルシウムガラスが使用される場合は、同様の理由で3-5.5μm又は8-10.5μmの測定波長帯域を有する赤外線サーモグラフィー13aが使用され、透明ガラス17aとしてフッ化マグネシウムが使用される場合は、同様の理由で3-8μmの測定波長帯域を有する赤外線サーモグラフィー13aが使用される。
次に、本発明に係るハンダ付け装置1を用いて、基板3に電子部品4a-4cを搭載してなる実装基板2をハンダ付けする方法について説明する。
先ず、図2に鎖線で示すようにカバー16を持ち上げた状態で、テーブル15上に実装基板2が裁置されると、カバー16が下降してシール部材18がテーブル15に押し付けられることにより、同図に実線で示すように、密閉されたチャンバー10内に実装基板2が収容された状態になる。
次に、チャンバー10内に窒素ガス等の不活性ガスを供給するか、又は、窒素ガスとギ酸ガスとを混合した混合ガスを供給することにより、チャンバー10の内部をガス雰囲気にする。
その後、照射ヘッド12からレーザー光Lが、チャンバー10上面の透過部17の透明ガラス17aを通して、実装基板2上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアALに向けて面状に照射される。そうすると、基板3の電極ランド5と電子部品4a-4cの端子6とが、レーザー光Lにより直接加熱されるか、あるいは、基板3や電子部品4a-4c等を介して間接的に加熱されることにより、電極ランド5又は端子6に付着されたハンダ7が溶融し、溶融したハンダ(溶融ハンダ)7で電極ランド5と端子6とが相互に接合される。
実際のハンダ付け工程では、通常、実装基板2を250±10℃程度に加熱する予備加熱が1-2分間行われ、その後、実装基板2を300℃程度に加熱する本加熱が20秒間程行われる。このため、実装基板2における基板3や電子部品4a-4cの温度は300℃程度まで上昇することになる。
なお、実装基板2上のハンダ付けする領域が、レーザー光Lの照射エリアALより大きい場合は、レーザー光Lを複数回に分けて照射すれば良い。
ハンダ付け時に、レーザー光Lが照射された部分の温度は、チャンバー10の外部に配置された赤外線センサー13即ち赤外線サーモグラフィー13aにより、透過部17の透明ガラス17aを通して測定され、前述したように、照射エリアAL内に設定された温度測定点の温度に基づいて、制御装置14によりレーザー光Lの照射状態が制御される。
即ち、照射エリアAL内に1つの温度測定点aが設定されている場合には、この温度測定点aの温度が設定温度になるようにレーザー光Lの出力が調整されると同時に、この温度測定点aの温度が上限温度を超えた場合にレーザー光Lの照射が停止される。
また、照射エリアAL内に複数の温度測定点a,b,cが設定されている場合には、何れか1つの温度測定点aが制御用測定点とされると共に、各温度測定点a,b,cがそれぞれ監視用測定点とされ、1つの制御用測定点aの温度が設定温度になるようにレーザー光Lの出力が調整されると同時に、複数の監視用測定点a,b,cのうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光Lの照射が停止される。
赤外線サーモグラフィー13aが測定した温度分布及び各温度測定点は、モニターに表示することができる。
かくしてハンダ付け工程中に、実装基板2の温度をチャンバー10の外部に配置した赤外線センサー13により透明ガラス17aを通して常時測定し、測定した温度に基づいてレーザー光Lの照射状態を制御することにより、各実装基板2を常にハンダ付けに適した温度に加熱することができる。
なお、透過部17を形成する透明ガラス17aの表面には、照射ヘッド12から照射されるレーザー光Lの反射を防ぐための被膜がコーティングされていることが望ましい。
ハンダ付けが終了すると、レーザー光Lの照射が停止されると共に、不活性ガス又は混合ガスの供給も停止され、ハンダ付けされた実装基板2は徐冷される。そして、徐冷が終了すると、カバー16が持ち上げられることによりチャンバー10は開放され、ハンダ付けされた実装基板2が取り出される。
続いて、次にハンダ付けする実装基板2がテーブル15上に裁置され、前述した場合と同様の工程を経てそのハンダ付けが行われる。
なお、テーブル15は移動式の搬送テーブルであっても良い。この場合、カバー16が上昇した状態で搬送テーブル15が移動することにより、実装基板2がハンダ付け位置に搬送され、そのあと、カバー16が下降することにより実装基板2がチャンバー10内に収容された状態になり、その状態でハンダ付けが行われる。そして、ハンダ付けが終了すると、カバー16が上昇して搬送テーブル15が移動することにより、ハンダ付けの終了した実装基板2がハンダ付け位置から搬出されると共に、新たな実装基板2がハンダ付け位置に搬送されて来る。
照射ヘッド12から実装基板2に照射される面状のレーザー光Lは、矩形に限らず、照射すべきエリアに合わせて、円形、楕円形、菱形、円形枠形(ドーナツ形)、矩形枠形、菱形枠形等の形状にすることもできる。
また、実装基板2上の一部の電子部品に直接レーザー光Lを照射しない場合は、その電子部品をマスクで覆うようにすれば良い。このマスクは、リン青銅のような加工し易い金属で形成することが望ましく、その好ましい厚さは3mm以下である。
前述した実施形態では、赤外線センサー13として赤外線サーモグラフィー13aが使用されているが、赤外線サーモグラフィー13aの代わりに、図1に鎖線で示した赤外線放射温度計13bを使用することもできる。
この放射温度計13bは、金属部分の温度をポイントで測定するものであるため、測定対象が、実装基板2の電極ランド5、電子部品4a-4cの端子6、溶融ハンダのうち、何れかに設定される。本実施形態においては、測定対象が、一つのハンダ付け部位において溶融するハンダ(溶融ハンダ)7に設定されており、このため、放射温度計13bの放射率は、ハンダの主成分である錫の放射率に設定されている。また、放射温度計13bの測定波長は1.5-3.0μmである。
そして、放射温度計13bで測定された溶融ハンダ7の温度に基づいて、制御装置14によりレーザー光Lの出力が制御される。具体的には、図5において、照射エリアAL内に溶融ハンダ7の温度を測定可能な1つの温度測定点dを設定し、この温度測定点dの温度(溶融ハンダの温度)が設定温度になるように制御装置14でレーザー光Lの出力が調整されると同時に、この温度測定点dの温度が上限温度を超えた場合にレーザー光Lの照射が停止される。従って、この時の温度測定点dは、ハンダ付け中の実装基板2の温度を設定温度に保つ制御を行うための制御用測定点であると同時に、実装基板2の温度が上限温度を超えないように監視するための監視用測定点でもある。
また、本発明においては、赤外線センサー13として、赤外線サーモグラフィー13aと放射温度計13bの両方を併用することもできる。この場合、次のような制御が行われる。
即ち、図5に示すように、照射エリアAL内に複数の温度測定点a,b,c,dが設定される。このうち、1つの温度測定点dは、放射温度計13bのための温度測定点であり、残りの温度測定点a,b,cは、赤外線サーモグラフィー13aのための温度測定点である。また、各温度測定点a,b,c,dはそれぞれ監視用測定点であり、このうち温度測定点dは、制御用測定点を兼ねている。
そして、放射温度計13bにより、温度測定点dにおける溶融ハンダの温度が測定され、この溶融ハンダの温度が設定温度になるように制御装置14でレーザー光Lの出力が調整されると共に、この溶融ハンダの温度が上限温度を超えた場合にレーザー光Lの照射が停止される。
また、それと同時に、残りの温度測定点a,b,cの温度が赤外線サーモグラフィー13aにより測定され、何れか1つの温度測定点の温度が上限温度を超えた場合に、レーザー光Lの照射が停止される。
図6は本発明に係るレーザーリフローハンダ付け装置の第2実施形態の要部を示すもので、この第2実施形態のハンダ付け装置1Aが第1実施形態のハンダ付け装置1と相違する点は、赤外線センサー13が、測定用の光軸を水平に向けて配置されている点である。
この場合の赤外線センサー13は、赤外線サーモグラフィー13a又は放射温度計13bである。
このため、照射ヘッド12には、第2の半透鏡33が、第1光軸B1に対して45度傾斜した姿勢で配設されている。この半透鏡33は、波長が400-1000μmのレーザー光L及び可視光は透過させるが、波長が1.5-15μmの赤外光は反射する性質を有するもので、実装基板2から放射される赤外光がこの第2の半透鏡33で横向きに反射され、赤外線センサー13で受光されるようになっている。
第2実施形態のレーザーリフローハンダ付け装置の前記以外の構成は、第1実施形態のレーザーリフローハンダ付け装置の構成と実質的に同じである。
1,1A ハンダ付け装置
2 実装基板
3 基板
4a,4b,4c 電子部品
5 電極ランド
6 端子
7 ハンダ
10 チャンバー
12 照射ヘッド
13 赤外線センサー
13a 赤外線サーモグラフィー
13b 放射温度計
14 制御装置
17 透過部
17a 透明ガラス
L レーザー光
AL 照射エリア
a,b,c,d 温度測定点

Claims (7)

  1. 基板の電極ランドと、基板上に搭載した複数の電子部品の端子とを、電極ランド又は端子に付着させたハンダをレーザー光の照射により溶融させてハンダ付けするレーザーリフローハンダ付け方法であって、
    室壁の一部に透明ガラスからなる透過部を有するチャンバーの内部に、前記基板上に電子部品を搭載してなる実装基板を収容し、前記チャンバーの外部からレーザー光を、前記透過部の透明ガラスを通して実装基板上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアに照射し、該レーザー光で複数の電子部品を加熱することにより、前記電極ランド又は端子に付着させたハンダを溶融させて電極ランドと端子とをハンダ付けすると共に、前記照射エリア内に、前記実装基板の温度が上限温度を超えないように監視するための複数の監視用測定点と、前記実装基板の温度を設定温度に保つ制御を行うための1つの制御用測定点とを設定し、前記チャンバーの外部に、前記監視用測定点及び制御用測定点の温度を測定するための赤外線センサーを配置し、該赤外線センサーで測定した前記制御用測定点の温度が設定温度になるようにレーザー光の出力を調整すると共に、前記赤外線センサーで測定した複数の監視用測定点のうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光の照射を停止する、
    ことを特徴とするレーザーリフローハンダ付け方法。
  2. 前記赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィーであることを特徴とする請求項1に記載のハンダ付け方法。
  3. 前記赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィー及び放射温度計の両方を含み、
    前記監視用測定点は電子部品に設定され、前記制御用測定点は溶融ハンダに設定され、
    前記放射温度計は前記制御用測定点の温度を測定し、前記赤外線サーモグラフィーは前記監視用測定点の温度を測定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のハンダ付け方法。
  4. 基板の電極ランドと、基板上に搭載した複数の電子部品の端子とを、電極ランド又は端子に付着させたハンダをレーザー光の照射により溶融させてハンダ付けするレーザーリフローハンダ付け装置であって、
    前記レーザーリフローハンダ付け装置は、前記基板上に電子部品を搭載してなる実装基板を収容するためのチャンバーと、チャンバーの外部からレーザー光をチャンバー内部の前記実装基板に照射する照射ヘッドと、前記チャンバーの外部からチャンバー内部の前記実装基板上に設定された温度測定点の温度を測定する赤外線センサーと、ハンダ付け装置全体を制御する制御装置とを有し、
    前記チャンバーは、室壁の一部に透明ガラスからなる透過部を有し、
    前記照射ヘッドは、前記透過部の透明ガラスを通してレーザー光を前記実装基板上の複数のハンダ付け部位を含む照射エリアに照射することにより、前記複数の電子部品をレーザー光で加熱し、
    前記照射エリア内には、前記温度測定点として、前記実装基板の温度が上限温度を超えないように監視するための複数の監視用測定点と、前記実装基板の温度を設定温度に保つ制御を行うための1つの制御用測定点とが設定され、
    前記制御装置は、前記赤外線センサーで測定した前記制御用測定点の温度が設定温度になるようにレーザー光の出力を調整すると共に、前記赤外線センサーで測定した前記複数の監視用測定点のうち何れか1つの監視用測定点の温度が上限温度を超えた場合にレーザー光の照射を停止する、
    ことを特徴とするレーザーリフローハンダ付け装置。
  5. 赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィーであることを特徴とする請求項4に記載のハンダ付け装置。
  6. 赤外線センサーは、赤外線サーモグラフィー及び放射温度計の両方を含み、
    前記監視用測定点は電子部品に設定され、前記制御用測定点は溶融ハンダに設定され、
    放射温度計で制御用測定点の温度を測定し、赤外線サーモグラフィーで監視用測定点の温度を測定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のハンダ付け装置。
  7. 透過部の透明ガラスの表面に、照射ヘッドから基板に照射されるレーザー光の反射を防ぐための被膜がコーティングされていることを特徴とする請求項4から6の何れかに記載のハンダ付け装置。
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