JP7075565B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は優れた低温硬化性を有する硬化性樹脂組成物に関するもので、詳細には5℃のような低温でも迅速に硬化することができる、低温硬化可能なエポキシ樹脂組成物に関する。
従来、建材や輸送機のコーティングのような、雰囲気条件が一定でない環境における硬化性樹脂組成物の施工では、例えば冬場の屋外のような低温環境でも問題なく硬化する材料を用いる必要があった。このような材料として例えば、特許文献1~3にはエポキシ樹脂にアクリル官能性基を3つ以上有する化合物とアミン化合物を組み合わせた、低温での反応性を向上させた硬化性樹脂組成物が提案されている。
特開2002-275242号公報 特開2002-256139号公報 特開2012-211244号公報
しかしながら、これらの材料は低温での硬化自体は可能であるものの、完全に硬化しきるまでには十分な時間が必要であり、低温速硬化の観点からは必ずしも十分な性能を示すものでは無かった。
本発明では、前記の課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、硬化剤として特定構造のアミン化合物、及び特定構造のアクリル官能性化合物を含む、エポキシ系の硬化性樹脂組成物を用いることにより、これを実現するに至った。すなわち、本発明の第一の実施態様は、以下(A)~(C)を含んでなる、硬化性樹脂組成物である。
(A)分子中にエポキシ基を1つ以上有する化合物 100質量部に対し
(B)分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する化合物 2~25質量部
(C)マンニッヒ変性アミン化合物 30~75質量部
また本発明は、以下の実施態様も含んだものである。
第二の実施態様は、前記(C)の25℃における粘度が、50~1000mPa・sである、前記第一の実施態様に記載の硬化性樹脂組成物である。
第三の実施態様は、前記(A)がビスフェノール型エポキシ樹脂を含むものである、前記第一または第二の実施態様に記載の硬化性樹脂組成物である。
第四の実施態様は、前記(A)及び(B)を含む組成と前記(C)を含む組成を別梱包とし、使用する際に混合して用いる二液混合タイプの、前記第一乃至第三の実施態様に記載の硬化性樹脂組成物である。
第五の実施態様は、前記硬化性樹脂組成物が、建造物、自動車車輌、船舶、航空機、鉄道車輌、道路、橋梁の床面、壁面または天井面に敷設して用いるものである、前記第一乃至第四の実施態様に記載の硬化性樹脂組成物である。
第六の実施態様は、前記第一乃至第五の実施態様に記載の硬化性樹脂組成物を硬化することにより得られた硬化物である。
本発明では、一般にある程度の温度がないと完全硬化し難いエポキシ樹脂を主成分とする硬化性樹脂組成物においても、前記組み合わせの組成物を用いることで、10℃未満の低温でも24時間以内に硬化できる、低温硬化性に優れた硬化性樹脂組成物を提供することが可能となった。すなわち本発明は、低温での塗工作業が想定される環境条件においても、エポキシ樹脂組成物が備える特性を有した、接着、シール、コーティング、ポッティング等の用途に利用できることを見出し、完成するに至ったものである。
以下より本発明について詳説する。
本発明に使用される(A)は、分子中にエポキシ基を1つ以上有する化合物である。当該(A)は、本発明の硬化性樹脂組成物において、硬化塗膜を形成する主要な成分であって、分子中にエポキシ基を1つ以上有する化合物であれば、その構造については特段の限定無く用いることができる。エポキシ基を1つ有する単官能エポキシ化合物の具体例としては、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2-メチルオクチルグリシジルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、エトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、ブトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、p-ターシャリーブチルフェニルグリシジルエーテル、sec-ブチルフェニルグリシジルエーテル、n-ブチルフェニルグリシジルエーテル、フェニルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル等の化合物を挙げることができる。
エポキシ基を2つ有する二官能エポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、およびこれらを水添したものである水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と2官能イソシアネートを反応させて得られるオキサゾリドン型エポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,2-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,3-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、2,3-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,5-ペンタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4-シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルなどのアルキレングリコール型エポキシ樹脂、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、などのアルキレンオキサイドジオール型エポキシ樹脂、レゾルシンジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、1,6-ジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエーテル、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンのジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等を挙げることができる。
エポキシ基を3つ以上有する多官能エポキシ化合物の具体例としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、トリス(p-ヒドロキシフェニル)メタンのトリグリシジルエーテル、テトラキス(p-ヒドロキシフェニル)エタンのテトラグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、グリセリンのトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールのテトラグリシジルエーテルや、またテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン、トリグリシジル-m-アミノフェノール、トリグリシジル-p-アミノフェノール等のグリシジルアミン化合物などを挙げることができる。これらの化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、また2種類以上を混合して用いてもよい。本発明においては、得られる硬化物の耐熱性、機械的特性の観点から、分子内にエポキシ基を2個以上含む化合物を使用するのが好ましく、より好適にはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂から選ばれるビスフェノール型エポキシ樹脂を含むことが望ましい。また必要に応じて、作業性や硬化物の機械特性を調整する目的で前記ビスフェノール型エポキシ樹脂に単官能エポキシ化合物を含ませても良い。
公知の(A)の市販品としては、例えば三菱化学株式会社製のjER828、1001、801、806、807、152、604、630、871、YX8000、YX8034、YX4000、大日本インキ工業株式会社製のエピクロン830、850、830LVP、850CRP、835LV、HP4032D、703、720、726、820、旭電化工業株式会社製のEP4100、EP4000、EP4080,EP4085、EP4088、EPU6、EPU7N、EPR4023、EPR1309、EP4920、日産化学工業株式会社製のTEPIC、信越化学工業株式会社製のKF-101、KF-1001、KF-105、X-22-163B、X-22-9002、ナガセケムテックス株式会社製デナコールEX411、314、201、212、252、ダウケミカル社製品のDER-331、332、334、542等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらの化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、また2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明に使用される(B)は、分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する化合物である。本発明では、アクリルとメタクリルを合わせて(メタ)アクリロイル、(メタ)アクリル等と表記する。当該(B)は、本発明の硬化性樹脂組成物において、反応性希釈剤として作用すると共に、硬化性樹脂組成物の低温硬化性を高める目的で用いられる。すなわち当該化合物は、エポキシ樹脂組成物の硬化剤に用いられるアミン化合物と比較的低温でも付加反応を行うことが知られているものである。本発明においては、低温環境下では後述の(C)マンニッヒ変性ポリアミン化合物が(A)のエポキシ基を1つ以上有する化合物と反応するより先に当該化合物と反応が進み、硬化塗膜の形成に寄与するものと考えられる。
(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとトリレンジイソシアネートの2:1付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートの2:1付加物、ノボラックのグリシジルエーテルのような3官能以上のエポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を付加させたエポキシ(メタ)アクリレート化合物などを挙げることができる。これらの化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、また2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明においては、得られる硬化物の機械的特性や入手容易性の観点から、当該(B)としては分子内に(メタ)アクリロイル基を3個含む化合物を使用するのが好ましく、より好適にはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートであり、特に好適にはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを用いることにより、とりわけ少量で効果的に低温硬化性を発現することができるようになる。
本発明における当該(B)の組成量としては、前記(A)100質量部に対して2~25質量部、より好適には3~20質量部、特に好適には5~18質量部である。前記下限値以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物に対する低温硬化性が付与されることとなり、前記上限値以下であることにより、硬化物の硬度や柔軟性といった機械特性に問題を生じることなく、さらに硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性にも悪影響を生じない。
本発明に使用される(C)は、マンニッヒ変性アミン化合物である。マンニッヒ変性ポリアミン化合物とは一般に、アミン化合物と、フェノール類と、アルデヒド類とを縮合させてなる化合物であり、本発明においては前記(B)と組み合わせることで特に良好な低温硬化性を発現するための成分である。当該(C)は、機構は不明であるが前記(B)と特異的に反応することにより、エポキシ樹脂組成物に対して特に優れた低温硬化性をもたらすものであり、当該化合物以外の組合せではこのような格段の作用を発現することができない。本発明において当該(C)は、25℃における粘度が50~1000mPa・sの範囲にあるものが特に好ましいが、特段の制限を設けるものではない。
公知の(C)の市販品としては、例えばAir Products社製品のアンカミン2432(アミン価387)、アンカミン2089M(アミン価368)、アンカミン1637、アンカミン1856、BASF社製品のバーサミンF-20(アミン価400~480)、バーサミンI-368(アミン価370~400)、バーサミンM-1(アミン価375~425)、Hexion社製品のエピキュアー3549、エピキュアー3378、エピキュアー3012、Witco社製品のTL0712(アミン価705)、株式会社ADEKA製品のアデカハードナーEH-342M(アミン価307)、アデカハードナーEH-342M17(アミン価386)、アデカハードナーEH-350(アミン価385)、アデカハードナーEH-351(アミン価306)、アデカハードナーEH-451N、アデカハードナーEH-230、株式会社T&K TOKA製品のフジキュアー5410、三和化学工業株式会社製品のサンマイドW-3000(アミン価340)、サンマイドW-1000(アミン価340)、サンマイドW-500(アミン価280)、サンマイドCX-102(アミン価288)、サンマイドX-963、大都産業株式会社製品のダイトクラールSK-900FB(アミン価385)、ダイトクラールX-9518、ダイトクラールX-9553(アミン価440)、PTIジャパン株式会社製品のハードナーKA-935(アミン価340)、大日本インキ化学工業株式会社製品のラッカマイドV6-221(アミン価420)、ペトロケミカルス株式会社製品のレジコンPH-036等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これら市販品は、それぞれ単独で用いてもよく、また2種類以上を混合して用いてもよい。またこれらの市販品は、JIS-K-7237等で規定されるアミン価が300~500の範囲にあるものを好適に用いることができるが、特段の制限を設けるものでは無い。
本発明における当該(C)の組成量としては、前記(A)100質量部に対して30~75質量部、より好適には33~72質量部、特に好適には36~69質量部である。前記下限値以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物が十分に硬化することができ、前記上限以下であることにより、貯蔵安定性に問題のない硬化性樹脂組成物を提供することができる。
また本発明においては、硬化性樹脂組成物の特性を損なわない範囲において任意の添加成分をさらに含ませることができる。当該成分としては例えば、可塑剤、溶剤、希釈剤、シランカップリング剤等の接着性向上成分、分散剤、レベリング剤、湿潤剤、消泡剤等の界面活性剤、帯電防止剤、表面潤滑剤、防錆剤、防腐剤、粘弾性調整剤、レオロジー調整剤、着色剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤、有機または無機粉体からなる充填剤等を挙げることができる。さらに本発明の硬化性樹脂組成物には、粘弾性の調整等を目的としてとして、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニル樹脂等の高分子材料を含有させてもよい。
本発明の好ましい梱包形態としては、前記(A)と(B)を含む組成を1つの梱包とし、前記(C)を別梱包として、使用時にこれらを混合して用いる、所謂二液混合タイプとして用いるものである。当該別梱包とすることにより、貯蔵中に(A)、(B)と(C)が接触することが無いため、貯蔵安定性が更に向上した硬化性樹脂組成物を提供することができる。またこれら別梱包の二液を混合する際には、従来知られている方法で混合することができ、例えばスタティックミキサー、回転式ミキサー(ダイナミックミキサー)等を用途に応じ適宜選択することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、接着剤、シール剤、コーティング剤、ポッティング剤等、従来エポキシ系の硬化性樹脂組成物が用いられている用途に適用することができるが、特に優れた低温硬化性を有することから、建材や輸送機のコーティングなど、冬場の屋外のような低温環境下で施工するような用途、具体的には建造物、自動車車輌、船舶、航空機、鉄道車輌、道路、橋梁の床面や壁面、天井面の防錆、防水、防汚、表面保護、美観向上等を目的としたコーティング、シール、また骨材等と混合して敷設する樹脂モルタルとして用いることができる。なお本発明では、前記の硬化性樹脂組成物を硬化することにより得られた硬化物も技術範囲に含むものである。
以下、実施例により本発明の効果を詳説するが、これら実施例は本発明の態様の限定を意図するものでは無い。
本発明の硬化性樹脂組成物の特性は、以下方法による実施例にて評価検討を行った。本発明の硬化性樹脂組成物及び比較に用いた硬化性樹脂組成物(合わせて単に「組成物」ともいう)に含まれる構成成分は、以下に示す材料を用いた。また各組成物は、表1に記載した組成比に従い調製した。なお表中に記載の数値は、各成分の組成質量比である。
(A)分子中にエポキシ基を1つ以上有する化合物
・jER828:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量約188、三菱化学株式会社製品
・SR-NPG:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エポキシ当量145、坂本薬品工業株式会社製品
(B)分子中にアクリロイル基を3つ以上有する化合物
・TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート、ダイセル・オルネクス株式会社製品
(B)の比較成分(分子中にアクリロイル基を2つ有する化合物)
・A-DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、新中村化学工業株式会社製品
(C)マンニッヒ変性アミン化合物(粘度はBL型粘度計、ローター#2または3、60rpmで30秒回転後の測定値より算出した値)
・ダイトクラールX-9553:大都産業株式会社製品、アミン価440のマンニッヒ変性アミン化合物、25℃での粘度290mPa・s
・ハードナーKA-935:PTIジャパン株式会社製品、アミン価340のマンニッヒ変性アミン化合物、25℃での粘度700mPa・s
・アデカハードナーEH-451N:株式会社ADEKA製品、アミン価420のマンニッヒ変性アミン化合物、25℃での粘度400mPa・s
・アデカハードナーEH-6019:株式会社ADEKA製品、アミン価430のマンニッヒ変性アミン化合物、25℃での粘度1,200mPa・s
(C)の比較成分
・PH-899:アイカ工業株式会社製品、脂肪族ポリアミン化合物、25℃での粘度85mPa・s
・アンカミン2596:製品、脂環式ポリアミン化合物 、25℃での粘度6500mPa・s
・アンカミド2589:Air Products社製品、ポリアミドアミン化合物、25℃での粘度2,000mPa・s
・アデカハードナーEH-2300:株式会社ADEKA製品、変性脂肪族ポリアミン化合物、25℃での粘度3,000mPa・s
・トーマイドTXS-435:株式会社T&K TOKA製品、変性ポリアミドアミン化合物、25℃での粘度12,000mPa・s
上記(A)は、(B)又はその比較成分と均一に混合したものを本剤として予め用意した。評価を行う際に当該本剤は、所定量の(C)又はその比較成分と均一に混合攪拌したものを調整し、混合後の経過時間が3分未満のものを評価用の組成物として本実施例での評価に供した。
上記手順により調製した評価用の組成物は、以下の条件により特性評価を行った。その結果は表1に併せて示した。
[低温硬化性]
前記評価用の組成物を5℃環境下で200mlのポリカップ容器にて当該容器の半分の高さが埋まる量を目安として調整し、同環境下で16時間静置した。然る後、アルコールで洗浄した指先でその表面を軽く触れた時の触覚、並びに組成物が入ったポリカップを逆さに置いたときの流出状態の目視確認により低温硬化性を評価した。評価基準は、指先にべとつきを感じず、全量が流出するまで24時間以上を要するものを◎、べとつきを感じるが、全量が流出するまで24時間以上を要するものを○、べとつきを感じ、全量が流出するまで2時間以上24時間未満であるものを△、べとつきを感じ、全量が流出するまで2時間未満であるものを×とした。
[硬化速度]
前記低温硬化性評価を行った組成物と同じ要領で組成物を調整し、調製後直ちにポリカップの中央にポリプロピレン製攪拌棒(直径約5mm、長さ約15cm)を垂直に立ててこれをクランプで固定した。然る後前記クランプを外し、前記攪拌棒が倒れずに自立した状態となるまでの時間を測定することにより硬化速度を評価した。当該測定は組成物の調製後は10分単位で測定を行い、自立状態となるまでの時間を表記した。測定時間が60分を経過してからは120,360,720,1440分経過時に測定を行い、1440分経過しても自立しない状態のものはその時点で測定を終了して、結果を×として表記した。
Figure 0007075565000001
実施例1~5の結果より、本発明の硬化性樹脂組成物は所定の組成比で各成分を含有することにより、低温での優れた硬化特性を有していることが確認できた。(C)として比較的粘度が高い材料を用いた実施例5では、若干低温硬化性が低下していることが確認できる。他方で、硬化剤として本発明の(C)に含まれない化合物を用いた比較例1~5では、いずれも硬化特性が不十分なものとなることが確認された。また本発明で特定した範囲から外れる組成比で(C)を含む比較例6では、硬化速度が大幅に低下することが認められた。さらに(B)として、本発明の範囲に含まれない化合物を用いた比較例7では、極めて硬化速度が低下することが認められた。
本発明による硬化性樹脂組成物は、優れた物性を備えたエポキシ樹脂において、非常に良好な低温硬化性を備えるものであって、冬場の屋外のような低温環境においても施工が可能な接着剤、シール剤、コーティング剤、ポッティング剤等を提供できる、極めて有用なものである。

Claims (6)

  1. 以下(A)~(C)を含んでなり、(A)がビスフェノール型エポキシ樹脂およびネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルであり、(B)がトリメチロールプロパントリアクリレートであり、本剤として(A)及び(B)のみを含む組成と硬化剤として(C)のみを含む組成からなる二液混合タイプである硬化性樹脂組成物。
    (A)分子内にエポキシ基を2個以上含む化合物 100質量部に対し
    (B)分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する化合物 2~25質量部
    (C)アミン価が300~500のマンニッヒ変性アミン化合物 30~75質量部
  2. 前記(C)の組成量が前記(A)100質量部に対して39~69質量部である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(C)の25℃における粘度が50~1000mPa・sである請求項1または2のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記本剤と前記硬化剤を使用する際に混合して用いる二液混合タイプである請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 建造物、自動車車輌、船舶、航空機、鉄道車輌、道路または橋梁の床面、壁面若しくは天井面に敷設して用いられる請求項1~4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化することにより得られた硬化物。
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