JP7074267B1 - 半導体装置、電力変換装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

SBDを内蔵したMOSFETにおいて、ショットキー電流密度を増大することができる半導体装置を提供する。半導体装置(101)は、第1導電型のドリフト層(2)と、ドリフト層上の一部のMOS領域(19)に設けられた第2導電型のボディ領域(3)と、ボディ領域上に設けられた第1導電型のソース領域(4)と、ゲートトレンチ(6)内に設けられたゲート絶縁膜(7)と、ゲートトレンチ内に設けられたゲート電極(8)と、ゲート絶縁膜の下方に設けられた第2導電型の第1底部保護領域(15)と、ドリフト層上の一部であってボディ領域が設けられた領域とは異なる領域であるSBD領域(20)に設けられ、ボディ領域よりも浅く形成された第2導電型のウェル領域(10)と、ウェル領域を貫通するショットキートレンチ(11)内に設けられたショットキー電極(12)と、を備える。

Description

本開示は、半導体装置、半導体装置を適用した電力変換装置及び半導体装置の製造方法に関する。
電力用スイッチング素子として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor/金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)等の絶縁ゲート型半導体装置が広く使用されている。絶縁ゲート型半導体装置としては、トレンチゲート型半導体装置について開発が進められている。
このようなトレンチゲート型半導体装置として、ゲート電極が形成されたゲートトレンチと、ショットキー電極が形成されたショットキートレンチとを備え、SBD(ショットキーバリアダイオード)を内蔵したMOSFETがある(例えば、特許文献1参照)。
2019-216224号公報
しかしながら、このような従来の半導体装置では、ゲートトレンチに隣接してボディ領域が形成されるとともに、ショットキートレンチにも隣接してボディ領域が形成されるため、ショットキー界面を形成可能な領域が限られ、ショットキー電流密度を増大させるうえでの制約になっていた。
本開示は、上記した課題を解決するためになされたものであり、ショットキー電流密度を増大することができる半導体装置を得ることを目的とするものである。
本開示の炭化珪素半導体装置は、<11-20>軸方向に0°より大きいオフ角が設けられた(0001)面の主面を有する第1導電型炭化珪素のドリフト層と、ドリフト層上の一部に設けられた第2導電型のボディ領域と、ボディ領域上に設けられた第1導電型のソース領域と、ボディ領域及びソース領域をドリフト層の厚さ方向に貫通し、延伸方向が<11-20>軸方向に平行に形成されているゲートトレンチ内に設けられ、ソース領域に対して、ゲート絶縁膜を介して対向するように設けられたゲート電極と、ゲート絶縁膜の下方に設けられた第2導電型の第1底部保護領域と、ドリフト層上の一部であってボディ領域が設けられた領域とは異なる領域にドリフト層と接して設けられ、ドリフト層の厚さ方向においてボディ領域よりも浅く形成された第2導電型のウェル領域と、ウェル領域をドリフト層の厚さ方向に貫通し、延伸方向が<11-20>軸方向に平行に形成されているショットキートレンチ内に設けられたショットキー電極と、を備え、ショットキートレンチの深さは、ゲートトレンチの深さよりも浅く形成されている。
本開示に係る半導体装置は、SBDを内蔵したMOSFETにおいて、ショットキー電流密度を増大することができるという効果を有する。
実施の形態1の半導体装置の全体構成を示す平面模式図である。 実施の形態1の半導体装置のセル領域のレイアウトを示す平面模式図である。 実施の形態1の半導体装置のセル領域を示す断面模式図である。 実施の形態1の半導体装置の製造方法の各工程を示す第1の図である。 実施の形態1の半導体装置の製造方法の各工程を示す第2の図である。 実施の形態1の半導体装置の製造方法の各工程を示す第3の図である。 実施の形態1の半導体装置の製造方法の各工程を示す第4の図である。 実施の形態1の半導体装置の製造方法の別の例の各工程を示す図である。 実施の形態1の半導体装置の製造方法の各工程を示す第5の図である。 実施の形態1の半導体装置の製造方法の各工程を示す第6の図である。 実施の形態1の半導体装置の製造方法の各工程を示す第7の図である。 実施の形態2の半導体装置のセル領域を示す断面模式図である。 実施の形態2の半導体装置の製造方法の各工程を示す第1の図である。 実施の形態2の半導体装置の製造方法の別の例の各工程を示す図である。 実施の形態2の半導体装置の製造方法の各工程を示す第2の図である。 実施の形態2の半導体装置の製造方法の各工程を示す第3の図である。 実施の形態2の半導体装置の製造方法の各工程を示す第4の図である。 実施の形態3の半導体装置のセル領域のレイアウトを示す平面模式図である。 実施の形態3の半導体装置のセル領域を示す断面模式図である。 実施の形態3の半導体装置の製造方法の各工程を示す図である。 実施の形態3の半導体装置の変形例の製造方法の各工程を示す図である。 実施の形態4の半導体装置のセル領域を示す断面模式図である。 実施の形態4の半導体装置の製造方法の各工程を示す図である。 実施の形態5の電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
以下、図面に基づいて本開示の実施の形態について説明する。なお、図面は模式的に示されたものであり、異なる図面にそれぞれ示されている画像のサイズ及び位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されたものではなく、適宜変更され得る。また、以下の図面において同一又は相当する部分には同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
また、各図面においては、特定の領域や各領域間の境界を示すために破線を図示している場合があるが、これらは説明の便宜上、又は図面の理解を容易にするために記載しているものであって、各実施の形態の内容を何ら限定するものではない。
また、以下の説明では、「上」、「下」、「側」、「底」、「表」及び「裏」などの特定の位置及び方向を意味する用語が用いられる場合があるが、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするため便宜上用いられているものであり、実際に実施される際の方向とは関係しない。
本開示において、構成要素の相互関係を「~上」や「~下」などの用語を用いて表現する場合、構成要素間に介在物が存在することを妨げるものではない。例えば、「A上に設けられたB」と記載している場合、AとBとの間に他の構成要素Cが設けられたものも、設けられていないものも含む。また、本開示において、「~上」や「~下」などの用語を用いて表現する場合、積層構造を念頭に置いた上下の概念も含む。例えば、「溝を覆うA上に設けられたB」と記載している場合、BはAから見た溝面と逆方向に存在することの意味を含み、その意味の範囲内で横方向や斜め方向も含む。
以下の記載では、不純物の導電型に関して、第1導電型をn型、第2導電型をp型とした場合について説明するが、第1導電型をp型、第2導電型をn型としても構わない。また、「不純物濃度」とは各領域における不純物の最高値を示すものとする。また、「n型」との記載は「n型」と記載しているものよりも不純物濃度が低濃度であることを示し、「n型」との記載は「n型」と記載しているものよりも不純物濃度が高濃度であることを示す。同様に、「p型」との記載は「p型」と記載しているものよりも不純物濃度が低濃度であることを示し、「p型」との記載は「p型」と記載しているものよりも不純物濃度が高濃度であることを示す。
以下の記載において、MOSFETのドレインからソースに向けて流れる電流を順方向電流、その方向を順方向、またソースからドレインに向けて流れる電流を還流電流、その方向を逆方向などと呼ぶことにする。なお、「MOS」という用語は、古くは金属/酸化物/半導体の接合構造に用いられており、Metal-Oxide-Semiconductorの頭文字を採ったものとされている。しかしながら特にMOS構造を有する電界効果トランジスタ(以下、単に「MOSトランジスタ」と称する)においては、近年の集積化や製造プロセスの改善などの観点からゲート絶縁膜やゲート電極の材料が改善されている。
例えばMOSトランジスタにおいては、主としてソース・ドレインを自己整合的に形成する観点から、ゲート電極の材料として金属の代わりに多結晶シリコンが採用されてきている。また電気的特性を改善する観点から、ゲート絶縁膜の材料として高誘電率の材料が採用されるが、この材料は必ずしも酸化物には限定されない。
従って「MOS」という用語は必ずしも金属/酸化物/半導体の積層構造のみに限定されて採用されているわけではなく、本明細書でもそのような限定を前提としない。すなわち、技術常識に鑑みて、ここでは「MOS」とはその語源に起因した略語としてのみならず、広く導電体/絶縁体/半導体の積層構造をも含む意義を有する。
実施の形態1.
実施の形態1の半導体装置について、図1から図12を用いて説明する。
まず、実施の形態1の半導体装置の構成について、図1から図3を用いて説明する。図1は、本実施の形態の半導体装置101全体の上面構成を模式的に示す平面模式図である。図2は、図1に示す領域Xを拡大して示した図であり、半導体装置101におけるMOSFETセルのレイアウトを模式的に示す平面模式図である。図3は、図2のA-A’線での矢視断面図であり、本実施の形態の半導体装置101における活性領域40の一部の断面を示す断面模式図である。なお、図2は、図3に示したボディ領域3と第1底部保護領域15との間におけるある深さでの横方向の断面を上から見た図に相当する。
図1に示すように、半導体装置101は四角形状の外形を有し、その中央部には、「ユニットセル」と呼称されるMOSFETの最小単位構造(MOSFETセル)が複数配置された活性領域40が設けられ、活性領域40の外側は終端領域41で囲まれている。活性領域40には複数のゲートトレンチ6及び複数のショットキートレンチ11が互いに間隔を開けて並列に設けられている。なお、複数のゲートトレンチ6は、活性領域40内に設けられたゲート配線に接続され、ゲート配線はゲートパッドに接続されるが、これらの図示及び説明は省略する。
図2に示すように、ゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11は、平面視においてストライプ状に形成されている。また、平面視において、ゲートトレンチ6の延伸方向とショットキートレンチ11の延伸方向とは、同一の方向となるように形成されている。SBD領域20では、ドリフト層2に露出するショットキートレンチ11の側面に、ショットキー界面22が形成されている。
図1及び図2においては、2つのMOS領域19が1つのSBD領域20を挟んだ構造を示しているが、各領域の配置はこれに限られない。例えば、2つのMOS領域19が2つのSBD領域20を挟む構造でもよいし、MOS領域19のゲートトレンチ6が2本、SBD領域20のショットキートレンチ11が2本、MOS領域19のゲートトレンチ6が1本、SBD領域20のショットキートレンチ11が1本、のような配置が繰り返される構造であってもよく、またこれらの例示に何ら限定されるものではない。
半導体装置101は、図3に示すようなMOSFETセルの構造が、活性領域40において繰り返し周期的に複数設けられている。なお、以下においては、図1に示す領域Xに示される特徴的な構成を各実施の形態及びその変形例として説明し、図1は、各実施の形態及びその変形例において共通とする。
図3に示すように、半導体装置101は、基板1、ドリフト層2、ボディ領域3、ソース領域4、ボディコンタクト領域5、ゲートトレンチ6、ゲート絶縁膜7、ゲート電極8、層間絶縁膜9、ウェル領域10、ショットキートレンチ11、ショットキー電極12、ソース電極13、ドレイン電極14、第1底部保護領域15、及びコンタクト領域17を備えている。
MOS領域19は、ゲートトレンチ6、ゲート絶縁膜7、ゲート電極8、及び層間絶縁膜9を有する。SBD領域20は、ショットキートレンチ11、及びショットキー電極12を有する。また、半導体層21は、ドリフト層2とその上部又は内部に形成された不純物領域である、ボディ領域3、ソース領域4、ボディコンタクト領域5、ウェル領域10及び第1底部保護領域15を含む。
基板1は、n型のSiC(炭化珪素)半導体基板であり、例えば4Hのポリタイプを有する。基板1は、<11-20>軸方向に傾斜するオフ角θを有する(0001)面としてもよい。この場合オフ角θとしては、例えば、10°以下であれば良い。
基板1上には、n型の不純物濃度が基板1よりも低い、n型のドリフト層2が設けられている。ドリフト層2は、半導体材料としてSiC(炭化珪素)が用いられる。ドリフト層2は、半導体層21の大部分を占めており、半導体層21の主要部を構成する。基板1の主面が<11-20>軸方向に傾斜するオフ角θを有する(0001)面である場合、ドリフト層2の主面も同様のオフ角θを有する(0001)面となる。すなわち、ドリフト層2は、<11-20>軸方向に0°より大きいオフ角が設けられた主面を有することになる。
ドリフト層2の上部には、MOS領域19にp型のボディ領域3が設けられている。ボディ領域3は、ゲートトレンチ6に隣接して設けられる。一方、ドリフト層2の上部のうち、SBD領域20には、ボディ領域3が設けられない。ボディ領域3の上部には、n型のソース領域4が選択的に設けられている。ソース領域4は、n型の不純物濃度がドリフト層2よりも高い半導体領域である。また、ボディ領域3の上部には、ソース領域4に隣接して、p型のボディコンタクト領域5が選択的に設けられている。ボディコンタクト領域5は、p型の不純物濃度がボディ領域3よりも高い半導体領域である。つまり、ボディ領域3、ソース領域4及びボディコンタクト領域5は、SBD領域20には設けられず、MOS領域19のみに設けられる。
また、SBD領域20、すなわちドリフト層2の上層部のうちボディ領域3、ソース領域4及びボディコンタクト領域5が設けられた領域とは異なる領域には、p型のウェル領域10が設けられている。ウェル領域10は、p型の不純物濃度がボディ領域3よりも高い半導体領域であり、ショットキートレンチ11に隣接して設けられる。また、ウェル領域10の下面は、ボディ領域3の下面よりも上側、すなわち半導体層21のソース電極13が設けられる側であるおもて面(第1主面)側に設けられる。言い換えれば、ウェル領域10の深さは、ボディ領域3の深さよりも浅く設けられる。
なお、図3では、ウェル領域10の下面が、ボディ領域3の上面並びにソース領域4及びボディコンタクト領域5の下面と同じ位置に設けられる構造を図示しているが、これに限られるものではなく、ウェル領域10の下面は、ボディ領域3の下面よりもソース電極13側に設けられればよい。つまり、ウェル領域10は、ボディ領域3よりも浅く設けられればよい。
MOS領域19には、ボディ領域3をドリフト層2の厚さ方向に貫通するゲートトレンチ6が設けられている。ゲートトレンチ6は、半導体層21の表面からソース領域4、ボディ領域3を貫通してドリフト層2に達するように形成されている。ゲートトレンチ6の底部は、典型的には面をなしているが、先端が細く尖った先細り形状であってもよい。また、ゲートトレンチ6の側面は、典型的には実質的に平行であるが、互いに傾斜しているテーパ形状であってもよい。
ゲートトレンチ6の底部及び側面には、ゲート絶縁膜7が設けられている。また、ゲートトレンチ6内には、ゲート絶縁膜7を介してゲートトレンチ6内を充填するようにゲート電極8が設けられている。ゲート電極8は、ドリフト層2、ボディ領域3、及びソース領域4に対して、ゲート絶縁膜7を介して対向するように設けられる。ゲートトレンチ6上には、ゲート電極8を覆うように層間絶縁膜9が設けられている。
SBD領域20には、ウェル領域10をドリフト層2の厚さ方向に貫通するショットキートレンチ11が設けられている。ショットキートレンチ11は、半導体層21の表面からウェル領域10を貫通してドリフト層2に達するように形成されている。ショットキートレンチ11は、ドリフト層2の厚さ方向における深さがゲートトレンチ6と同じ深さになるように形成されている。ショットキートレンチ11は、ドリフト層2の厚さ方向に直交する方向におけるトレンチ幅が、ゲートトレンチ6と同じ幅になるように形成されている。ショットキートレンチ11の底部は、典型的には面をなしているが、先端が細く尖った先細り形状であってもよい。また、ショットキートレンチ11の側面は、典型的には実質的に平行であるが、互いに傾斜しているテーパ形状であってもよい。
なお、ショットキートレンチ11は、ドリフト層2の厚さ方向における深さがゲートトレンチ6と同じ深さになるように形成されるものに限られない。また、ショットキートレンチ11は、ドリフト層2の厚さ方向に直交する方向におけるトレンチ幅が、ゲートトレンチ6と同じ幅になるように形成されるものに限られない。ゲートトレンチ6とショットキートレンチ11とは、ドリフト層2の厚さ方向における深さが異なっていてもよいし、ドリフト層2の厚さ方向に直交する方向におけるトレンチ幅が異なっていてもよい。これらのトレンチは、どちらのトレンチ幅が太くても細くてもよいし、どちらの深さが深くても浅くてもよく、各半導体装置の仕様によりそれぞれ異なる。
ショットキートレンチ11内には、ショットキー電極12が設けられている。ショットキー電極12は、Ti(チタン)やMo(モリブデン)等の金属から形成される。ショットキー電極12は、ショットキートレンチ11の底部又は側面において、ドリフト層2及びウェル領域10に接しており、これらに電気的に接続されている。
ショットキー電極12は、ショットキートレンチ11の側面において、ドリフト層2とのショットキー接合を形成する。すなわち、ショットキー電極12は、図2に示すように、ショットキートレンチ11の側面及び底面にドリフト層2とのショットキー界面22を形成する。これにより、ショットキートレンチ11の側面及び底面には、ショットキー電極12とドリフト層2との寄生ショットキーバリアダイオード(以下、単にSBDと称する)が形成される。
また、ソース領域4、ボディコンタクト領域5及びウェル領域10の上には、コンタクト領域17が形成されている。コンタクト領域17は、Ni(ニッケル)やTi(チタン)等の金属と半導体層21とのシリサイドであり、ソース領域4、ボディコンタクト領域5及びウェル領域10と接して、これらとオーミックコンタクトを形成する。
層間絶縁膜9、コンタクト領域17、及びショットキー電極12の上には、これらを覆うようにソース電極13が設けられている。ソース電極13は、主成分がAl(アルミニウム)である金属からなる電極である。MOS領域19において、ソース電極13は、コンタクト領域17とともにおもて面側の主電極として機能する。ソース電極13は、コンタクト領域17を介してソース領域4及びボディコンタクト領域5に電気的に接続されている。また、SBD領域20において、ソース電極13は、ショットキー電極12に接続されており、ショットキー電極12とともにSBDのアノード電極を構成する。
基板1において、ソース電極13が設けられた面とは反対側の面には、Ni(ニッケル)等の金属を含むドレイン電極14が設けられている。ソース電極13は、基板1(半導体層21)のおもて面(第1主面)側に設けられており、ドレイン電極14は、基板1(半導体層21)のおもて面に対向する裏面(第2主面)側に設けられる。
ゲートトレンチ6(ゲート絶縁膜7)の下方には、ゲートトレンチ6の延伸方向に沿ってp型の第1底部保護領域15が設けられている。第1底部保護領域15は、ゲートトレンチ6の底部に接しており、ゲートトレンチ6の底部全体を覆うように設けられている。
なお、第1底部保護領域15は、ゲートトレンチ6の底部に接して設けられるものに限られず、ドリフト層2内においてゲートトレンチ6の底部よりも下方に離れて設けられていてもよい。
第1底部保護領域15は、ゲートトレンチ6の底部全体を覆うものに限られず、ゲートトレンチ6の底部の少なくとも一部を覆うように設けられていればよい。例えば、第1底部保護領域15は、ゲートトレンチ6の延伸方向(ストライプ形状のときは平面視における長手方向、格子形状のときはゲートトレンチ6ごとに方向が定義される)に沿って間隔をあけて周期的に配置されていてもよいし、延伸方向と直交する断面においてゲートトレンチ6の底部の半分程度を覆うように設けられていてもよい。又は、第1底部保護領域15は、ゲートトレンチ6の幅方向にはみ出すように底部全体を覆うことによって、第1底部保護領域15の幅がゲートトレンチ6の幅よりも大きくなるように構成されていてもよい。
第1底部保護領域15は、ゲートトレンチ6の延伸方向に沿って設けられるものに限られず、ゲートトレンチ6の延伸方向と直交する方向に延伸して複数設けられることによって、延伸方向においてゲートトレンチ6の底部を部分的に周期的に覆っていてもよい。
次に、実施の形態1の半導体装置101における各半導体領域の不純物濃度について説明する。ドリフト層2のn型の不純物濃度は1.0×1014~1.0×1017cm-3であり、半導体装置の耐圧等に基づいて設定する。ボディ領域3のp型の不純物濃度は、1.0×1014~1.0×1018cm-3とする。ソース領域4のn型の不純物濃度は1.0×1018~1.0×1021cm-3とする。ボディコンタクト領域5のp型の不純物濃度は、1.0×1018~1.0×1021cm-3とし、ソース電極13とのコンタクト抵抗を低減するため、ボディ領域3よりもp型の不純物濃度が高濃度となるように設定する。第1底部保護領域15のp型の不純物濃度は、1.0×1014以上、1.0×1020cm-3以下とすることが好ましく、濃度プロファイルは均一でなくてもよい。ウェル領域10のp型の不純物濃度は、1.0×1014~1.0×1020cm-3とし、ボディ領域3よりもp型の不純物濃度が高濃度となるように設定する。
次に、実施の形態1に係る半導体装置101の動作について簡単に説明する。MOS領域19では、ゲート電極8に閾値電圧以上の電圧が印加されている場合、ボディ領域3において導電型が反転し、すなわち、n型のチャネルがゲートトレンチ6の側面に沿って形成される。そうすると、ソース電極13からドレイン電極14までの間に同一導電型(実施の形態1においてはn型)の電流経路が形成されるため、電流が流れることとなる。このようにゲート電極8に閾値電圧以上の電圧が印加された状態が、半導体装置101のオン状態となる。
一方、ゲート電極8に閾値電圧未満の電圧が印加されている場合、ボディ領域3にはチャネルが形成されないため、オン状態の場合のような電流経路が形成されない。そのため、ドレイン電極14とソース電極13との間に電圧を印加したとしても、ドレイン電極14からソース電極13へと電流がほとんど流れない。このようにゲート電極8の電圧が閾値電圧未満の状態が、半導体装置101のオフ状態となる。
そして、半導体装置101は、ゲート電極8に印加する電圧を制御することで、オン状態とオフ状態とが切り換わり動作する。このように、半導体装置101は、MOS領域19において、ゲート電極8、ゲート絶縁膜7、ドリフト層2、ボディ領域3、ソース領域4、ソース電極13、及びドレイン電極14などから構成されるMOSFET構造を有する。
一方、半導体装置101のオフ状態において、SBD領域20におけるSBDに順方向電圧が印加された場合、ショットキー電極12とドレイン電極14間にユニポーラ電流が流れる。さらにバイアスをかけるとボディ領域3や第1底部保護領域15等に形成された寄生pnダイオードにバイポーラ電流が流れ始める。この寄生pnダイオードがバイポーラ動作を始めるまでに得られる電流値が素子の最大ユニポーラ電流となる。
なお、図1及び図2において、ゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11は、その延伸方向が<11-20>軸方向と平行となるように形成されることが望ましい。これは、ゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11の側面が電流経路となるため、半導体層21が<11-20>軸方向に傾斜するオフ角θを有する場合において、各トレンチの向かい合う両側面がオフ角の影響により異なる結晶面となってしまい、両側面において特性に差が出ることを回避するためである。
第1底部保護領域15は、半導体装置101のオフ時において、第1底部保護領域15から伸張する空乏層によりドリフト層2のn型領域の空乏化を促進するとともに、ゲートトレンチ6の底部への電界集中を緩和することによってゲート絶縁膜7に印加される電界を低減し、ゲート絶縁膜7の破壊を防止する。
なお、第1底部保護領域15をMOS領域19のボディ領域3と電気的に接続させて、第1底部保護領域15の電位を固定することにより、ゲートトレンチ6底部の電界集中の更なる緩和を図ることができる。例えば、ゲートトレンチ6の側面に、第1底部保護領域15及びボディ領域3に接する図示しないp型の接続領域を形成してもよい。第1底部保護領域15は、接続領域、ボディ領域3、及びソース領域4を介してソース電極13と電気的に接続されることにより、その電位が接地される。この電気的接続は、例えば、隣接するセルなどを通じて設けられている。接続領域は、例えばp型の不純物濃度が1.0×1014以上、1.0×1020cm-3以下としてもよい。
また、ゲートトレンチ6がライン状に形成されている場合、そのゲートトレンチ6の長手方向の端部の側面に低濃度のp型の接続領域(p--領域)を延在させることで、このp--領域を通してゲートトレンチ6底部の第1底部保護領域15と上方にあるボディ領域3とを電気的に接続させることができる。
ゲートトレンチ6は、格子状に形成されていてもよく、この場合にはゲート電極8の交差部分に、当該ゲート電極8を貫通してゲートトレンチ6底部の第1底部保護領域15とゲート電極8の上層のソース電極13とを接続するコンタクトを設けることで、第1底部保護領域15を、当該コンタクトとソース電極13を通してボディ領域3に電気的に接続できる。
第1底部保護領域15をソース電位に接続することにより、半導体装置101のオフ時に第1底部保護領域15からドリフト層2に向かって空乏層の伸びが促進され、ゲートトレンチ6底面の電界強度を低減できる。また、半導体装置101のオン、オフ動作時には、第1底部保護領域15とドリフト層2により形成されるpn接合の充放電用の電流経路が確保され、ソース電極13へ電荷が引き抜かれるため、空乏層の応答が速くなり、スイッチング損失を低減できる。
次に、実施の形態1に係る半導体装置の製造方法について、図4から図11を用いて説明する。図4から図11は、本実施の形態の半導体装置101の製造方法の各工程を示す図である。
図4に示すように、まず、炭化珪素からなるn型の半導体層21が形成された基板1を用意する。より具体的には、n型の炭化珪素基板である基板1上にn型の半導体層21をエピタキシャル成長法によって形成すればよい。また、半導体層21のn型不純物濃度は、上述したドリフト層2のn型不純物濃度に対応するよう形成する。
そして、図5に示すように、半導体層21(ドリフト層2)内の上層部の一部であるMOS領域19に、p型のボディ領域3をイオン注入により形成し、ボディ領域3の上層部に、n型のソース領域4とp型のボディコンタクト領域5とをイオン注入により選択的に形成する。また、半導体層21(ドリフト層2)の上層部の一部であって、ボディ領域3が設けられた領域とは異なる領域であるSBD領域20に、ボディコンタクト領域5に隣接するようにp型のウェル領域10をイオン注入により形成する。このとき、ウェル領域10は、ボディ領域3よりも浅く形成される。イオン注入は、n型領域を形成する場合にはドナーとして例えばN(窒素)やP(リン)等のイオンを注入し、p型領域を形成する場合にはアクセプタとして例えばAl(アルミニウム)やB(ボロン)等のイオンを注入する。各領域における不純物濃度は、上述した値となるように形成する。なお、ボディコンタクト領域5及びウェル領域10の不純物濃度が同じであれば、ボディコンタクト領域5とウェル領域10とを同時に形成してもよい。
なお、ボディ領域3、ソース領域4、ボディコンタクト領域5、及びウェル領域10を形成する順序は前後してもよく、全て又は一部の領域についてイオン注入に代えてエピタキシャル成長によって形成することとしてもよい。ボディ領域3、ソース領域4、ボディコンタクト領域5、及びウェル領域10をエピタキシャル成長によって形成する場合は、各領域はドリフト層2上に積層される。
以上を踏まえ、「ドリフト層2の上部にボディ領域3を形成する」とは、上述したイオン注入又はエピタキシャル成長のいずれの製造方法によって形成されるものも含む意味であり、「ボディ領域3がドリフト層2上に設けられる」とは、上述したイオン注入又はエピタキシャル成長のいずれの製造方法によって形成されるかを問わず、最終的に完成する半導体装置101において、ボディ領域3の占める領域が、ドリフト層2の占める領域上に位置することを意味するものとする。また、同様に、「ボディ領域3の上部にソース領域4を形成する」とは、上述したイオン注入又はエピタキシャル成長のいずれの製造方法によって形成されるものも含む意味であり、「ソース領域4がボディ領域3上に設けられる」とは、半導体装置101において、ソース領域4の占める領域が、ボディ領域3の占める領域上に位置することを意味するものとする。その他の領域についても同様である。
次に、図6に示すように、第1のマスク51を用いて、反応性イオンエッチング(RIE)によって、半導体層21の表面からソース領域4及びボディ領域3を貫通してドリフト層2へと達するゲートトレンチ6、並びにウェル領域10を貫通してドリフト層2へと達するショットキートレンチ11を形成する。このとき、ゲートトレンチ6の幅とショットキートレンチ11の幅はそれぞれ異なっていてもよい。また、複数のマスクを利用して、MOS領域19におけるゲートトレンチ6とSBD領域20におけるショットキートレンチ11とを個別のエッチング工程を用いて形成してもよい。この場合、ゲートトレンチ6の深さとショットキートレンチ11の深さはそれぞれ異なっていてもよい。
そして、図7に示すように、第1のマスク51及び第2のマスク52を用いて、半導体層21の表面に対して垂直方向から少し傾斜した斜め方向(例えば、10~50°の傾斜角)にイオン注入を行う。なお、第2のマスク52は、ショットキートレンチ11を覆い、ゲートトレンチ6のみ開口するように設けられたマスクである。このようにして、ゲートトレンチ6の底部にp型のイオン注入を行うことでp型の第1底部保護領域15を形成する。
あるいは、図8に示すように、第1底部保護領域15は、基板1上にn型の第1ドリフト層25をエピタキシャル成長により形成した後、あらかじめ第1ドリフト層25の上層部にイオン注入により選択的に形成、又はエピタキシャル成長によって埋め込み形成することとしてもよい。この場合、第1底部保護領域15の形成後、第1ドリフト層25及び第1底部保護領域15の上に、n型の第2ドリフト層26をエピタキシャル成長により形成した後に、各半導体領域やトレンチを形成することとなる。例えば、ボディ領域3は、第2ドリフト層26の上層部の一部であるMOS領域に形成され、ボディ領域3が形成されないSBD領域にはウェル領域10が形成される。なお、第1ドリフト層25と第2ドリフト層26とを合わせたものが上記のドリフト層2に相当する。
このようにして形成される第1底部保護領域15は、図7に示すように、ゲートトレンチ6の側面よりもドリフト層2側(ドリフト層2の厚さ方向に直交する方向)に張り出している。なお、半導体層21の表面に対して垂直方向にイオン注入を行うことで、第1底部保護領域15の側面がゲートトレンチ6の側面よりもドリフト層2側に張り出していない構成としてもよい。また、第1底部保護領域15は、これを形成するための厚み分だけゲートトレンチ6を余分に深く形成した後、トレンチ内にエピタキシャル成長により形成してもよい。
次に、図9に示すように、レジストマスク等を用いた選択的なエッチング等により第1のマスク51及び第2のマスク52を除去して、半導体層21上に全面的に絶縁膜を形成することで、ゲートトレンチ6内の底部及び側面にゲート絶縁膜7を形成する。その後、SBD領域20上を覆うとともに、MOS領域19において少なくともゲートトレンチ6の上方に開口を有する第3のマスク53を形成する。当該第3のマスク53を用いて、ゲート絶縁膜7を介してゲートトレンチ6を埋め込むように、例えばポリシリコン(Poly-Si)を充填して、ゲート電極8を形成する。
その後、図10に示すように、ゲート電極8を覆うように、層間絶縁膜9を形成する。そして、レジストマスク等を用いた選択的なエッチング等により第3のマスク53を除去した後、ゲートトレンチ6を覆う層間絶縁膜9上に第4のマスク54を形成する。当該第4のマスク54を用いて、層間絶縁膜9とともにゲート絶縁膜7もパターニングして、半導体層21の表面を露出させる。これにより、層間絶縁膜9にコンタクトホールを開口することができる。
次に、図11に示すように、コンタクトホールの開口により露出した半導体層21の表面(ソース領域4、ボディコンタクト領域5及びウェル領域10の表面)に、Ni(ニッケル)等の金属を用いてコンタクト領域17を形成する。コンタクト領域17は、金属と半導体層21とのシリサイドである。
その後、ショットキートレンチ11内の底部及び側面に形成された絶縁膜を除去し、半導体層21の表面を露出させる。そして、露出した半導体層21上にTi(チタン)やMo(モリブデン)等の金属を堆積することで、SBD領域20において、ショットキートレンチ11内にショットキー電極12を形成する。SBD領域20及びMOS領域19において、ショットキー電極12、コンタクト領域17、及び層間絶縁膜9の上に、これらを覆うようにAl(アルミニウム)等の金属を堆積することで、ソース電極13を形成する。そして、基板1の裏面を覆うようにドレイン電極14を形成する。以上の工程により、図1から図3に示す半導体装置101を作製できる。
なお、ゲート絶縁膜7と層間絶縁膜9とは、典型的にはともに酸化膜として形成される。そのため、図9等において、ゲート絶縁膜7のうちゲートトレンチ6の外へ張り出している(半導体層21の表面に乗り出している)部分については、層間絶縁膜9と同一層のようにして記載している。
このように構成された実施の形態1に係る半導体装置101の特徴及び効果について説明する。
半導体装置101は、ユニポーラ型の半導体装置であるMOSFETに、ユニポーラ型の還流ダイオードとしてSBDを逆並列に内蔵させた電力用のスイッチング素子である。そのため、個別のダイオードを外付けして使用する場合に比べてコストを低減できる。
また、半導体装置101は、炭化珪素(SiC)を基板1や半導体層21の母材として用いたMOSFETであるため、SBDを内蔵することにより、寄生pnダイオードによるバイポーラ動作を抑制できる。これは、炭化珪素を用いた半導体装置においては、寄生pnダイオード動作によるキャリアの再結合エネルギーに起因する結晶欠陥の拡張により、素子の信頼性が損なわれることがあるからである。
また、半導体装置101は、素子に形成されたゲートトレンチ6内にゲート電極8を有する、いわゆるトレンチゲート型のMOSFETである。そのため、素子表面にゲート電極8を有するプレーナ型MOSFETに比べ、ゲートトレンチ6の側壁部分にチャネルを形成できる分、チャネル幅密度を向上でき、オン抵抗を低減できる。
さらに、半導体装置101は、トレンチゲート型のMOSFETであり、かつ、SBD領域20におけるショットキートレンチ11内にショットキー電極12を埋め込み、ショットキートレンチ11の側面にショットキー界面22を形成した構造である。そのため、ゲート電極8とショットキー電極12の両者がそれぞれゲートトレンチ6とショットキートレンチ11の内部に形成されるので、トレンチ間距離、すなわち各セルのセルピッチを小さく保ち、高い電流密度を得ることができる。
半導体装置101は、以上のような特徴を有するSBDを内蔵したトレンチゲート型のMOSFETである。このような半導体装置においてショットキー電流密度をさらに向上するためには、半導体装置の活性領域の面積に対して、ショットキー界面、すなわちショットキートレンチ側壁におけるドリフト層に露出した部分の面積を拡大する必要がある。この点、従来の半導体装置では、ゲートトレンチに隣接して形成されるボディ領域がショットキートレンチにも隣接して形成されていたため、ショットキートレンチ側壁におけるドリフト層に露出した部分の面積が限られていた。
そこで、本実施の形態の半導体装置101では、SBD領域20にボディ領域3が形成されず、SBD領域20においてショットキートレンチ11に隣接して設けられたウェル領域10が、MOS領域19のボディ領域3よりも浅く形成されるため、ショットキートレンチ11の深さを従来と同一の深さに形成した場合でもショットキー電流密度を増大することができる効果を奏する。つまり、ショットキートレンチ11がゲートトレンチ6よりも深い若しくは浅い、又は同じ深さであるかを問わず、ショットキートレンチ11の深さを従来の半導体装置から変更しない場合であっても、従来よりもショットキー界面面積を拡大することができ、ショットキー電流密度を増大させることができる。
ここで、ショットキートレンチ側壁におけるドリフト層に露出した部分の面積を拡大するためには、ショットキートレンチをより深く形成することも考えられる。ショットキートレンチを深く形成することで、トレンチ側面に形成されるショットキー界面面積を拡大することができ、ショットキー電流密度を向上することができる。しかしながら、SBDを内蔵したトレンチゲート型のMOSFETである半導体装置では、ショットキートレンチが深いほど底部近辺が高電界となりやすく、底部近辺にショットキー界面が形成されることで、逆方向リーク電流が増大しやすくなる。つまり、逆方向リーク電流を低減するためには、ショットキートレンチをより深く形成することは好ましくないため、ショットキー界面面積を拡大してショットキー電流密度を増大させることの制約となっていた。以上のように、ショットキー電流密度の増大と逆方向リーク電流の低減にはトレードオフの関係があり、このトレードオフを改善することが求められていた。
そこで、本実施の形態の半導体装置101は、SBD領域20にボディ領域3が形成されず、SBD領域20においてショットキートレンチ11に隣接して設けられたウェル領域10が、MOS領域19のボディ領域3よりも浅く形成されるため、ショットキートレンチ11の深さをゲートトレンチ6の深さよりも大きくすることなく、或いはショットキートレンチ11をさらに浅く形成したとしても、ショットキー界面面積を拡大することができる。したがって、SBD領域20においてウェル領域10をMOS領域19のボディ領域3よりも浅く形成することで、ショットキー電流密度と逆方向リーク電流とのトレードオフを改善することができる効果を奏する。また、ショットキートレンチ11の深さをゲートトレンチ6の深さ以下に形成することで、ショットキートレンチ11の底部近辺における逆方向リーク電流を低減することができる。
なお、本実施の形態の半導体装置101において、ショットキートレンチ11の深さは、ゲートトレンチ6の深さ以下に形成されることに限られるものではない。半導体装置101において、ショットキー電流密度の増大のほうが逆方向リーク電流の低減よりも重要な場合には、ショットキートレンチ11をゲートトレンチ6よりも深く形成してもよい。ショットキートレンチ11をより深く形成することで、ショットキー界面面積をさらに拡大し、ショットキー電流密度をさらに増大できる効果を奏する。
また、上述したように、トレンチ型のデバイス構造では、半導体装置のオフ状態において高い電圧が印加された際に、トレンチ底部において電界集中が発生することが問題となる。特に、トレンチ型の炭化珪素半導体装置では、SiCが高い絶縁破壊強度を有するため、MOS領域については、ドリフト層内でのアバランシェ破壊よりも先に、トレンチ底部の電界集中に起因するゲート絶縁膜破壊が生じやすい問題があり、SBD領域についてはトレンチ側面及び底面のショットキー界面が高電界となることによる逆方向リーク電流が増大しやすい問題がある。
これに対し、実施の形態1に係る半導体装置101は、MOS領域19において、ゲートトレンチ6の下方に第1底部保護領域15を形成している。第1底部保護領域15の周辺には、空乏層が形成されるため、当該部分の電界強度が低下する。そのため、MOS領域19において、ゲートトレンチ6底部の電界集中に起因するゲート絶縁膜7の絶縁破壊の発生を抑制できる効果を奏する。
また、実施の形態1の半導体装置101は、ドリフト層2が、<11-20>軸方向に0°より大きいオフ角が設けられた主面を有し、ゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11が、<11-20>軸方向に平行に設けられているため、トレンチ側面による特性のばらつきを低減し、半導体装置101の動作を安定させることができる効果を奏する。
さらに、実施の形態1の半導体装置101は、ショットキートレンチ11が貫通するウェル領域10のp型の不純物濃度が、ゲートトレンチ6が貫通するボディ領域3のp型の不純物濃度よりも高いため、オフ時にそれぞれに同じ電圧がかかったとしても、厚さが小さいウェル領域10においてソース電極13側へと伸びる空乏層の延びがボディ領域3よりも小さくなり、パンチスルーの発生を防止できる効果を奏する。
なお、上記の実施の形態1において、ゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11は、平面視においてストライプ状に形成されるものとしたが、これに限られるものではない。例えば、ゲートトレンチ6やショットキートレンチ11のどちらかが格子形状であってもよい。
実施の形態2.
実施の形態2の半導体装置及び半導体装置の製造方法について、図12から図17を用いて説明する。図12は、図2のA-A’線での矢視断面図に対応し、本実施の形態の半導体装置201における活性領域40の一部の断面を示す断面模式図である。また、図13から図17は、本実施の形態の半導体装置201の製造方法の各工程を示す図である。
本実施の形態の半導体装置201は、図12に示すように、ショットキートレンチ11の底面に第2底部保護領域16が形成されている点で、実施の形態1の半導体装置101と異なる。本実施の形態の半導体装置201のその他の構成は、実施の形態1の半導体装置101と同様であるため、以下では半導体装置101と異なる点を中心に説明する。
半導体装置201において、ショットキートレンチ11(ショットキー電極12)の下方には、ショットキートレンチ11の延伸方向に沿ってp型の第2底部保護領域16が設けられている。第2底部保護領域16は、ショットキートレンチ11の底部に接しており、ショットキートレンチ11の底部全体を覆うように設けられている。
なお、第1底部保護領域15と同様に、第2底部保護領域16は、ショットキートレンチ11の底部に接して設けられるものに限られず、ドリフト層2内においてショットキートレンチ11の底部よりも下方に離れて設けられていてもよい。
また、第1底部保護領域15と同様に、第2底部保護領域16は、ショットキートレンチ11の底部全体を覆うものに限られず、ショットキートレンチ11の底部の少なくとも一部を覆うように設けられていればよい。例えば、第2底部保護領域16は、ショットキートレンチ11の延伸方向(ストライプ形状のときは平面視における長手方向、格子形状のときはショットキートレンチ11ごとに方向が定義される)に沿って間隔をあけて周期的に配置されていてもよいし、延伸方向と直交する断面においてショットキートレンチ11の底部の半分程度を覆うように設けられていてもよい。或いは、第2底部保護領域16は、ショットキートレンチ11の幅方向にはみ出すように底部全体を覆うことによって、第2底部保護領域16の幅がショットキートレンチ11の幅よりも大きくなるように構成されていてもよい。
また、第1底部保護領域15と同様に、第2底部保護領域16は、ショットキートレンチ11の延伸方向に沿って設けられるものに限られず、ショットキートレンチ11の延伸方向と直交する方向に延伸して複数設けられることによって、延伸方向においてショットキートレンチ11の底部を部分的に周期的に覆っていてもよい。
次に、半導体装置201の製造方法について、図13から図17を用いて、実施の形態1の半導体装置101の製造方法と異なる点を中心に説明する。
まず、実施の形態1で説明した半導体装置101の製造方法と同様にして、図6に示すようにゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11を形成した後、図13に示すように、第1のマスク51を用いて、半導体層21の表面に対して垂直方向から少し傾斜した斜め方向にイオン注入を行う。このようにして、ゲートトレンチ6の底部にp型のイオン注入を行うことでp型の第1底部保護領域15を形成し、ショットキートレンチ11の底部にp型のイオン注入を行うことでp型の第2底部保護領域16を形成する。
あるいは、図14に示すように、第1底部保護領域15及び第2底部保護領域16は、基板1上にn型の第1ドリフト層25をエピタキシャル成長により形成した後、あらかじめ第1ドリフト層25の上層部にイオン注入により選択的に形成、又はエピタキシャル成長によって埋め込み形成することとしてもよい。この場合、第1底部保護領域15及び第2底部保護領域16の形成後、第1ドリフト層25、及び第1底部保護領域15、及び第2底部保護領域16の上に、n型の第2ドリフト層26をエピタキシャル成長により形成した後に、各半導体領域やトレンチを形成することとなる。例えば、ボディ領域3は、第2ドリフト層26の上層部の一部であるMOS領域に形成され、ボディ領域3が形成されないSBD領域にはウェル領域10が形成される。なお、第1ドリフト層25と第2ドリフト層26とを合わせたものが上記のドリフト層2に相当する。
このようにして形成される第1底部保護領域15及び第2底部保護領域16は、図13に示すように、ゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11の側面よりもドリフト層2側(ドリフト層2の厚さ方向に直交する方向)に張り出している。なお、半導体層21の表面に対して垂直方向にイオン注入を行うことで、第1底部保護領域15及び第2底部保護領域16の側面がゲートトレンチ6の側面よりもドリフト層2側に張り出していない構成としてもよい。また、第1底部保護領域15及び第2底部保護領域16は、これらを形成するための厚み分だけゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11を余分に深く形成した後、トレンチ内にエピタキシャル成長によりそれぞれ形成してもよい。
次に、図15に示すように、レジストマスク等を用いた選択的なエッチング等により第1のマスク51を除去して、半導体層21上に全面的に絶縁膜を形成することで、ゲートトレンチ6内の底部及び側面にゲート絶縁膜7を形成する。その後、実施の形態1で説明した半導体装置101の製造方法と同様にして、ゲート絶縁膜7を介してゲートトレンチ6を埋め込むように、例えばポリシリコン(Poly-Si)を充填して、ゲート電極8を形成する。
その後、図16に示すように、ゲート電極8を覆うように、層間絶縁膜9を形成する。そして、実施の形態1で説明した半導体装置101の製造方法と同様にゲートトレンチ6を覆う層間絶縁膜9上に第4のマスク54を形成する。当該第4のマスク54を用いて、層間絶縁膜9とともにゲート絶縁膜7もパターニングして、半導体層21の表面を露出させ、層間絶縁膜9にコンタクトホールを開口する。
次に、図17に示すように、コンタクトホールの開口により露出した半導体層21の表面(ソース領域4、ボディコンタクト領域5及びウェル領域10の表面)に、Ni(ニッケル)等の金属を用いてコンタクト領域17を形成する。
その後、実施の形態1で説明した半導体装置101の製造方法と同様にして、ショットキートレンチ11内にショットキー電極12を形成し、ショットキー電極12、コンタクト領域17、及び層間絶縁膜9の上に、ソース電極13を形成する。そして、基板1の裏面を覆うようにドレイン電極14を形成する。以上の工程により、図12に示す半導体装置201を作製できる。
このように構成された半導体装置201であっても、実施の形態1の半導体装置101と同様の効果を奏する。さらに、本実施の形態の半導体装置201は、SBD領域20において、ショットキートレンチ11の下方に第2底部保護領域16を形成することで、第2底部保護領域16の周辺に広がる空乏層によりショットキー界面22の電界を低減し、逆方向リーク電流の増大をさらに抑制できる効果を奏する。
実施の形態3.
実施の形態3の半導体装置及び半導体装置の製造方法について、図18から図21を用いて説明する。図18は、図1に示す領域Xを拡大して示した図であり、半導体装置301におけるMOSFETセルのレイアウトを模式的に示す平面模式図である。図19は、図18のB-B’線での矢視断面図であり、本実施の形態の半導体装置301における活性領域40の一部の断面を示す断面模式図である。なお、図18は、図19に示したボディ領域3と第1底部保護領域15との間におけるある深さでの横方向の断面を上から見た図に相当する。また、図20及び図21は、本実施の形態の半導体装置301の製造方法の工程を示す図である。
本実施の形態の半導体装置301は、図18及び図19に示すように、MOS領域19とSBD領域20において第1低抵抗領域31及び第2低抵抗領域32がそれぞれ形成されている点で、実施の形態2の半導体装置201と異なる。本実施の形態の半導体装置301のその他の構成は、実施の形態2の半導体装置201と同様であるため、以下では半導体装置201と異なる点を中心に説明する。
第1低抵抗領域31は、ゲートトレンチ6の延伸方向において、ゲートトレンチ6に沿って設けられ、n型の不純物濃度がドリフト層2よりも高い、n型の半導体領域である。第1低抵抗領域31は、図18及び図19に示すように、ゲートトレンチ6の側方に設けられている。より詳しくは、図18に示すように、第1低抵抗領域31は、ゲートトレンチ6の延伸方向において、ゲートトレンチ6側面の全領域に接して、ゲートトレンチ6の側面を覆うように形成される。また、第1低抵抗領域31は、図19に示すように、ボディ領域3及び第1底部保護領域15に接するように形成されている。
第2低抵抗領域32は、ショットキートレンチ11の延伸方向において、ショットキートレンチ11に沿って設けられ、n型の不純物濃度がドリフト層2よりも高い、n型の半導体領域である。第2低抵抗領域32は、図18及び図19に示すように、ショットキートレンチ11の側方に設けられている。より詳しくは、第2低抵抗領域32は、ショットキートレンチ11の延伸方向において、ショットキートレンチ11側面の全領域に接して、ショットキートレンチ11の側面を覆うように形成される。また、第2低抵抗領域32は、図19に示すように、ウェル領域10及び第2底部保護領域16に接するように形成されている。
なお、図18及び図19においては、MOS領域19内の第1低抵抗領域31とSBD領域20内の第2低抵抗領域32とが互いに離れている場合を図示しているが、これらは互いに接していてもよい。
また、第1低抵抗領域31は、ゲートトレンチ6の向かい合う両側面にそれぞれ設けられるものに限られず、いずれか一方の側面のみに形成されていてもよい。また、第1低抵抗領域31は、ゲートトレンチ6の延伸方向においてゲートトレンチ6側面の全領域に接するように形成されなくてもよく、一部の領域のみなど部分的に形成されていてもよい。
同様に、第2低抵抗領域32も、ショットキートレンチ11の向かい合う両側面にそれぞれ設けられるものに限られず、いずれか一方の側面のみに形成されていてもよい。また、第2低抵抗領域32は、ショットキートレンチ11の延伸方向においてショットキートレンチ11側面の全領域に接するように形成されなくてもよく、一部の領域のみなど部分的に形成されていてもよい。
第1低抵抗領域31は、ゲートトレンチ6の側面に接して設けられるものに限られず、ドリフト層2内においてゲートトレンチ6の側面から離れた位置に設けられていてもよい。同様に、第2低抵抗領域32も、ショットキートレンチ11の側面に接して設けられるものに限られず、ドリフト層2内においてショットキートレンチ11の側面から離れた位置に設けられていてもよい。
第1低抵抗領域31は、ボディ領域3及び第1底部保護領域15に接して設けられるものに限られず、ドリフト層2内においてこれらの領域から離れた位置に設けられていてもよい。同様に、第2低抵抗領域32も、ウェル領域10及び第2底部保護領域16に接して設けられるものに限られず、ドリフト層2内においてこれらの領域から離れた位置に設けられていてもよい。
なお、本実施の形態では、半導体装置301がゲートトレンチ6側に第1底部保護領域15及び第1低抵抗領域31を有し、ショットキートレンチ11側に第2底部保護領域16及び第2低抵抗領域32を有する場合について説明するが、これに限られるものではなく、実施の形態1に記載の半導体装置101にさらに第1低抵抗領域31のみを設けたもの、すなわち第2底部保護領域16及び第2低抵抗領域32を有しない構成であってもよい。
次に、半導体装置301の製造方法について、図20を用いて、実施の形態2の半導体装置201の製造方法と異なる点を中心に説明する。
まず、実施の形態2で説明した半導体装置201の製造方法と同様にして、図13に示すようにゲートトレンチ6、ショットキートレンチ11、第1底部保護領域15、及び第2底部保護領域16を形成した後、第1のマスク51を形成したまま、もしくは図20に示すように第1のマスク51を除去してから、ゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11の内壁からN(窒素)やP(リン)等の傾斜イオン注入によりn型の第1低抵抗領域31及び第2低抵抗領域32を形成する。ここで、第1低抵抗領域31及び第2低抵抗領域32は、これらの領域におけるn型の不純物濃度がボディ領域3のp型の不純物濃度よりも低くなるように形成する。このようにすることで、ボディ領域3の導電型がn型に反転されないようにすることができる。
なお、ゲートトレンチ6の側面に図示しないp型の接続領域を形成する場合、接続領域におけるp型の不純物濃度が第1低抵抗領域31のn型の不純物濃度よりも高くなるように形成する。このようにすることで、元々第1低抵抗領域31であった領域の導電型をp型に反転させて、接続領域を形成することができる。なお、接続領域は、通常ボディ領域3よりもp型の不純物濃度が高くなるように設定されるため、元々ボディ領域3であった領域においても接続領域が形成されることになる。
このようにすることで、ゲートトレンチ6の側面を覆うように第1低抵抗領域31を、ショットキートレンチ11の側面を覆うように第2低抵抗領域32を、それぞれ形成することができる。その他の部分については、実施の形態2の半導体装置201と同様にして製造することができる。
なお、第2底部保護領域16及び第2低抵抗領域32を有しない構成とする場合には、実施の形態1で説明した半導体装置101の製造方法と同様にして、図7に示すように、ゲートトレンチ6、ショットキートレンチ11、及び第1底部保護領域15を形成した後、第1のマスク51及び第2のマスク52を形成したまま、もしくは図21に示すように第1のマスク51を一部除去してから、ゲートトレンチ6及びショットキートレンチ11の内壁からN(窒素)やP(リン)等の傾斜イオン注入によりn型の第1低抵抗領域31を形成する。その他の部分については、実施の形態1の半導体装置101と同様にして製造することができる。
このように構成された半導体装置301であっても、実施の形態2の半導体装置201と同様の効果を奏する。さらに、本実施の形態の半導体装置301は、第1底部保護領域15に隣接して、ドリフト層2よりもn型の不純物濃度が高い第1低抵抗領域31が形成されているため、第1底部保護領域15周辺の抵抗が低減され、MOSFETのオン抵抗を低減できる。同様に、第2底部保護領域16に隣接して、ドリフト層2よりもn型の不純物濃度が高い第2低抵抗領域32が形成されているため、SBDの動作時に第2底部保護領域16周辺の抵抗が低減され、高いショットキー電流を得ることができる。
さらに、第1底部保護領域15及び第2底部保護領域16の周辺に第1低抵抗領域31及び第2低抵抗領域32が形成されていることにより、第1底部保護領域15及び第2底部保護領域16の周辺のn型の不純物濃度が高くなっている。すなわち、第1底部保護領域15と第1低抵抗領域31とから構成されるpn接合部、及び第2底部保護領域16と第2低抵抗領域32とから構成されるpn接合部は、ドリフト層2とから構成される場合よりもpn接合部のn型領域のポテンシャルが増大する。pn接合部のn型領域のポテンシャルが増大することにより、当該pn接合部からなるボディダイオードのビルトイン電圧も増加するため、ボディダイオードに電流が流れにくくなる
ここで、pn接合からなるボディダイオードがSiC(炭化珪素)から構成されている場合、ボディダイオードには、炭化珪素のバンドギャップから通常3.5V程度で電流が流れる。しかし、pn接合部のn型領域のポテンシャルが高い場合には、その分高いバイアスを印加しなければ、ボディダイオードがオンしない。そのため、ボディダイオードに順方向バイアスが印加された際、第1低抵抗領域31及び第2低抵抗領域32に隣接する第1底部保護領域15及び第2底部保護領域16のpn接合においては、より高い電圧までバイポーラ動作が抑制されることとなる。
一方、SBDは、ショットキー障壁によるバイアスを印加することでオンでき、通常1~2V程度など、pn接合からなるボディダイオードよりも低い電圧でオンする。そのため、順方向バイアス印加時には、まずSBDによるユニポーラ電流であるショットキー電流が流れ始め、より高いバイアスになるとボディダイオードによるバイポーラ電流が流れ始めることとなる。
したがって、第1底部保護領域15及び第2底部保護領域16の周辺に、ドリフト層2よりもn型の不純物濃度が高い第1低抵抗領域31及び第2低抵抗領域32を形成することで、pn接合部のn型領域のポテンシャルを増大でき、pn接合からなるボディダイオードの動作電圧を増大させることができるので、SBDにおいてより高い最大ユニポーラ電流を得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態4の半導体装置及び半導体装置の製造方法について、図22及び図23を用いて説明する。図22は、図2のA-A’線での矢視断面図に対応し、本実施の形態の半導体装置401における活性領域40の一部の断面を示す断面模式図である。また、図23は、本実施の形態の半導体装置401の製造方法の各工程を示す図である。
本実施の形態の半導体装置201は、図22に示すように、ボディ領域3の下部に電流拡散領域34が形成されている点で、実施の形態2の半導体装置201と異なる。本実施の形態の半導体装置のその他の構成は、実施の形態2の半導体装置201と同様であるため、以下では半導体装置201と異なる点を中心に説明する。
電流拡散領域34は、ボディ領域3の下部に、ボディ領域3の下面に上面が接するように形成されるn型の半導体領域である。電流拡散領域34は、ボディ領域3が形成されているMOS領域19にのみ形成され、SBD領域20には形成されない。電流拡散領域34のn型の不純物濃度は、ドリフト層2のn型の不純物濃度よりも高い。つまり、電流拡散領域34は、ドリフト層2よりも低抵抗である。
次に、半導体装置401の製造方法について、図23を用いて、実施の形態1の半導体装置101の製造方法又は実施の形態2の半導体装置201の製造方法と異なる点を中心に説明する。
まず、実施の形態1で説明した半導体装置101の製造方法と同様にして、図4に示すようにドリフト層2を形成した後に、図23に示すように、ボディ領域3、ソース領域4、ボディコンタクト領域5、ウェル領域10、及び電流拡散領域34を、それぞれイオン注入により形成する。なお、全て又は一部の領域についてイオン注入に代えてエピタキシャル成長によって形成することとしてもよい。
このようにすることで、ボディ領域3の下方にn型の電流拡散領域34を形成することができる。その他の部分については、実施の形態2の半導体装置201と同様にして製造することができる。
このように構成された半導体装置401であっても、実施の形態2の半導体装置201と同様の効果を奏する。さらに、本実施の形態の半導体装置401は、ボディ領域3の底部に電流拡散領域34が形成されているため、ボディ領域3と第1底部保護領域15の間のJFET抵抗を低減することができ、オン抵抗を低下することで損失を減少することができる効果を奏する。
また、本実施の形態の半導体装置401は、還流動作時にボディ領域3近辺にもショットキー電流が流れるので、ボディ領域3とドリフト層2との間のpn接合に電流が流れるバイポーラ動作を抑制することができる効果を奏する。
実施の形態5.
本実施の形態は、上述した実施の形態1から4のいずれかにかかる半導体装置を電力変換装置に適用したものである。本開示は特定の電力変換装置に限定されるものではないが、以下、実施の形態5として、三相のインバータに本開示を適用した場合について説明する。
図24は、本実施の形態にかかる電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
図24に示す電力変換システムは、電源500、電力変換装置600、負荷700から構成される。電源500は、直流電源であり、電力変換装置600に直流電力を供給する。電源500は種々のもので構成することが可能であり、例えば、直流系統、太陽電池、蓄電池で構成することができるし、交流系統に接続された整流回路やAC/DCコンバータで構成することとしてもよい。また、電源500を、直流系統から出力される直流電力を所定の電力に変換するDC/DCコンバータによって構成することとしてもよい。
電力変換装置600は、電源500と負荷700の間に接続された三相のインバータであり、電源500から供給された直流電力を交流電力に変換し、負荷700に交流電力を供給する。電力変換装置600は、図24に示すように、入力される直流電力を交流電力に変換して出力する主変換回路601と、主変換回路601の各スイッチング素子を駆動する駆動信号を出力する駆動回路602と、駆動回路602を制御する制御信号を駆動回路602に出力する制御回路603とを備えている。
負荷700は、電力変換装置600から供給された交流電力によって駆動される三相の電動機である。なお、負荷700は特定の用途に限られるものではなく、各種電気機器に搭載された電動機であり、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、鉄道車両、エレベーター、もしくは、空調機器向けの電動機として用いられる。
以下、電力変換装置600の詳細を説明する。主変換回路601は、スイッチング素子と還流ダイオードを備えており(図示せず)、スイッチング素子がスイッチングすることによって、電源500から供給される直流電力を交流電力に変換し、負荷700に供給する。主変換回路601の具体的な回路構成は種々のものがあるが、本実施の形態にかかる主変換回路601は2レベルの三相フルブリッジ回路であり、6つのスイッチング素子とそれぞれのスイッチング素子に逆並列に接続された6つの還流ダイオードから構成することができる。主変換回路601の各スイッチング素子と各還流ダイオードの少なくともいずれかに、上述した実施の形態1から4のいずれかにかかる半導体装置を適用する。このうち、MOS領域19に配置されたMOSFET構造をスイッチング素子として、SBD領域20に配置されたSBDを還流ダイオードとして、それぞれ使用できる。6つのスイッチング素子は2つのスイッチング素子ごとに直列接続され上下アームを構成し、各上下アームはフルブリッジ回路の各相(U相、V相、W相)を構成する。そして、各上下アームの出力端子、すなわち主変換回路601の3つの出力端子は、負荷700に接続される。
なお、実施の形態1から4にかかる半導体装置は、スイッチング素子と還流ダイオードが1つのチップ内に内蔵された一体構造となっている。そのため、主変換回路601のスイッチング素子としてMOS領域19に配置されたMOSFET構造を用い、還流ダイオードとしてSBD領域20に配置されたSBDを用いることで、スイッチング素子と還流ダイオードが別個に形成された異なる2つ以上のチップを用いるときと比較して、実装面積を縮小できる。
駆動回路602は、主変換回路601のスイッチング素子を駆動する駆動信号を生成し、主変換回路601のスイッチング素子のゲート電極に供給する。具体的には、後述する制御回路603からの制御信号に従い、スイッチング素子をオン状態にする駆動信号とスイッチング素子をオフ状態にする駆動信号とを各スイッチング素子のゲート電極に出力する。スイッチング素子をオン状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以上の電圧信号(オン信号)であり、スイッチング素子をオフ状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以下の電圧信号(オフ信号)となる。
制御回路603は、負荷700に所望の電力が供給されるよう主変換回路601のスイッチング素子を制御する。具体的には、負荷700に供給すべき電力に基づいて主変換回路601の各スイッチング素子がオン状態となるべき時間(オン時間)を算出する。例えば、出力すべき電圧に応じてスイッチング素子のオン時間を変調するPWM制御によって主変換回路601を制御することができる。そして、各時点においてオン状態となるべきスイッチング素子にはオン信号を、オフ状態となるべきスイッチング素子にはオフ信号が出力されるよう、駆動回路602に制御指令(制御信号)を出力する。駆動回路602は、この制御信号に従い、各スイッチング素子のゲート電極にオン信号又はオフ信号を駆動信号として出力する。
本実施の形態に係る電力変換装置では、主変換回路601のスイッチング素子として実施の形態1から4のいずれかにかかる半導体装置を適用するため、バイポーラ劣化が抑制された信頼性の高い半導体装置の使用により、電力変換装置の信頼性向上を実現することができる。また、主変換回路601のスイッチング素子として実施の形態1から4のいずれかにかかる半導体装置を適用することで、実装面積の縮小が可能となるため、装置全体の大きさを小型化することができる。
さらに、実施の形態1から4のいずれの半導体装置も、ショットキー電流密度の増大をすることができる。したがって、本実施の形態に係る電力変換装置は、実施の形態1から4のいずれかにかかる半導体装置を適用することで、装置サイズを大きくすることなく、より大きな還流電流を通電することができる効果を奏する。還流電流を従来と同程度とするのであれば、装置サイズを小型化することができる。また、実施の形態1から4のいずれの半導体装置も、逆方向リーク電流を低減することができる。したがって、本実施の形態に係る電力変換装置は、実施の形態1から4のいずれかにかかる半導体装置を適用することで、耐圧を向上することができ、信頼性を向上することができるという効果を奏する。
本実施の形態では、2レベルの三相インバータに本開示を適用する例を説明したが、本開示は、これに限られるものではなく、種々の電力変換装置に適用することができる。本実施の形態では、2レベルの電力変換装置としたが3レベルやマルチレベルの電力変換装置であっても構わないし、単相負荷に電力を供給する場合には単相のインバータに本開示を適用しても構わない。また、直流負荷等に電力を供給する場合にはDC/DCコンバータやAC/DCコンバータに本開示を適用することも可能である。
また、本開示を適用した電力変換装置は、上述した負荷が電動機の場合に限定されるものではなく、例えば、放電加工機やレーザー加工機、又は誘導加熱調理器や非接触給電システムの電源装置として用いることもでき、さらには太陽光発電システムや蓄電システム等のパワーコンディショナーとして用いることも可能である。
以上説明した本開示に係る実施の形態1から5においては、半導体材料が炭化珪素である場合について説明したが、その他の半導体材料を用いてもよい。すなわち、基板1、及びドリフト層2、ボディ領域3、ソース領域4、ボディコンタクト領域5などを含む半導体層21は、その他の半導体材料から構成することができる。その他の半導体材料としては、例えば、シリコンと比べてバンドギャップが広い、いわゆるワイドバンドギャップ半導体が挙げられる。炭化珪素以外のワイドバンドギャップ半導体としては、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化アルミニウムガリウム、酸化ガリウム、ダイヤモンドなどが挙げられる。これらのワイドバンドギャップ半導体を用いた場合であっても同様の効果を得ることができる。
なお、本明細書で説明した上記の各実施の形態では、各構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係又は実施の条件等について記載している場合があるが、これらは全ての局面において例示であって、各実施の形態が記載されたものに限られることはない。よって、例示されていない無数の変形例が、各実施の形態の範囲内において想定される。例えば、任意の構成要素を変形する場合、追加する場合又は省略する場合、さらには、少なくとも1つの実施形態における少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれる。
また、矛盾が生じない限り、上記各実施形態において「1つ」備えられるものとして記載された構成要素は、「1つ以上」備えられていても良い。さらに、各構成要素は概念的な単位であって、1つの構成要素が複数の構造物で構成される場合、及び1つの構成要素がある構造物の一部に対応する場合を含む。
また、本明細書における説明は、何れも、従来技術であると認めるものではない。
なお、各実施の形態を、適宜、組み合わせたり、変形や省略することも、本開示の範囲に含まれる。
1 基板、2 ドリフト層、3 ボディ領域、4 ソース領域、5 ボディコンタクト領域、6 ゲートトレンチ、7 ゲート絶縁膜、8 ゲート電極、9 層間絶縁膜、10 ウェル領域、11 ショットキートレンチ、 12 ショットキー電極、13 ソース電極、14 ドレイン電極、15 第1底部保護領域、16 第2底部保護領域、17 コンタクト領域、19 MOS領域、20 SBD領域、21 半導体層、22 ショットキー界面、25 第1ドリフト層、26 第2ドリフト層、31 第1低抵抗領域、32 第2低抵抗領域、34 電流拡散領域、40 活性領域、41 終端領域、
101、201、301、401 半導体装置、
500 電源、600 電力変換装置、601 主変換回路、602 駆動回路、603 制御回路、700 負荷

Claims (9)

  1. <11-20>軸方向に0°より大きいオフ角が設けられた(0001)面の主面を有する第1導電型炭化珪素のドリフト層と、
    前記ドリフト層上の一部に設けられた第2導電型のボディ領域と、
    前記ボディ領域上に設けられた第1導電型のソース領域と、
    前記ボディ領域及び前記ソース領域を前記ドリフト層の厚さ方向に貫通し、延伸方向が<11-20>軸方向に平行に形成されているゲートトレンチ内に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ゲートトレンチ内に設けられ、前記ソース領域に対して、前記ゲート絶縁膜を介して対向するように設けられたゲート電極と、
    前記ゲート絶縁膜の下方に設けられた第2導電型の第1底部保護領域と、
    前記ドリフト層上の一部であって前記ボディ領域が設けられた領域とは異なる領域に前記ドリフト層と接して設けられ、前記ドリフト層の厚さ方向において前記ボディ領域よりも浅く形成された第2導電型のウェル領域と、
    前記ウェル領域を前記ドリフト層の厚さ方向に貫通し、延伸方向が<11-20>軸方向に平行に形成されているショットキートレンチ内に設けられ、前記ショットキートレンチの側面にショットキー界面が形成されたショットキー電極と、
    を備え、
    前記ショットキートレンチの深さは、前記ゲートトレンチの深さよりも浅く形成されている、半導体装置。
  2. 前記ウェル領域の第2導電型の不純物濃度は、前記ボディ領域の第2導電型の不純物濃度よりも高いこと
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記ショットキー電極の下方に設けられた第2導電型の第2底部保護領域をさらに備えること
    を特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記ショットキートレンチの側方に設けられ、第1導電型の不純物濃度が前記ドリフト層よりも高い第1導電型の第2低抵抗領域をさらに備えること
    を特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記ゲートトレンチの側方に設けられ、第1導電型の不純物濃度が前記ドリフト層よりも高い第1導電型の第1低抵抗領域をさらに備えること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記ボディ領域の下方に設けられ、第1導電型の不純物濃度が前記ドリフト層よりも高い第1導電型の電流拡散層をさらに備えること
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体装置を有し、入力される電力を変換して出力する主変換回路と、
    前記半導体装置に駆動信号を出力する駆動回路と、
    前記駆動回路に制御信号を出力する制御回路と、
    を備えた電力変換装置。
  8. <11-20>軸方向に0°より大きいオフ角が設けられた(0001)面の主面を有する第1導電型炭化珪素のドリフト層の上層部の一部に第2導電型のボディ領域を形成する工程と、
    前記ボディ領域の上層部に選択的に第1導電型のソース領域を形成する工程と、
    前記ドリフト層の上層部の一部であって前記ボディ領域が形成された領域と異なる領域に、前記ドリフト層に接するように前記ドリフト層の厚さ方向において前記ボディ領域よりも浅い第2導電型のウェル領域を形成する工程と、
    延伸方向が<11-20>軸方向に平行に、前記ソース領域及び前記ボディ領域を貫通して前記ドリフト層へと達するゲートトレンチを形成する工程と、
    延伸方向が<11-20>軸方向に平行に、前記ウェル領域を貫通して前記ドリフト層へと達し、前記ゲートトレンチの深さよりも浅い深さを有したショットキートレンチを形成する工程と、
    前記ゲートトレンチの下方に第2導電型の第1底部保護領域を形成する工程と、
    前記ゲートトレンチの底部及び側面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲートトレンチを埋め込むようにゲート電極を形成する工程と、
    前記ショットキートレンチ内にショットキー電極を形成する工程と、
    を含む半導体装置の製造方法。
  9. <11-20>軸方向に0°より大きいオフ角が設けられた(0001)面の主面を有する第1導電型炭化珪素の第1ドリフト層の上層部に、第2導電型の第1底部保護領域をイオン注入により選択的に形成する工程と、
    前記第1ドリフト層及び前記第1底部保護領域の上に、第1導電型の第2ドリフト層をエピタキシャル成長により形成する工程と、
    前記第2ドリフト層の上層部の一部に第2導電型のボディ領域を形成する工程と、
    前記ボディ領域の上層部に選択的に第1導電型のソース領域を形成する工程と、
    前記第2ドリフト層の上層部の一部であって前記ボディ領域が形成された領域と異なる領域に、前記第2ドリフト層に接するように前記第2ドリフト層の厚さ方向において前記ボディ領域よりも浅い第2導電型のウェル領域を形成する工程と、
    延伸方向が<11-20>軸方向に平行に、前記ソース領域及び前記ボディ領域を貫通して前記第1底部保護領域へと達するゲートトレンチを形成する工程と、
    延伸方向が<11-20>軸方向に平行に、前記ウェル領域を貫通して前記第2ドリフト層へと達し、前記ゲートトレンチの深さよりも浅い深さを有したショットキートレンチを形成する工程と、
    前記ゲートトレンチの底部及び側面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲートトレンチを埋め込むようにゲート電極を形成する工程と、
    前記ショットキートレンチ内にショットキー電極を形成する工程と、
    を含む半導体装置の製造方法。
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