JP7074078B2 - 電池システム - Google Patents
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Description
本開示は、電池パックを備える電池システムに関する。
特開2014-230473号公報(特許文献1)は、車両の衝突時にバッテリのセルを放電することができる電源制御装置を開示する。この電源制御装置は、複数のセルと、車両に衝突が起きた際の入力を検出するための加速度センサとを備える。そして、加速度センサによって車両の衝突が検出されると、セル間の電圧を均等化するバランサ回路を用いて各セルの放電が行なわれる(特許文献1参照)。
上記の電源制御装置では、加速度センサによって車両の衝突のような大きな衝撃が検出された場合に、各セルの放電が行なわれる。路面干渉のような、車両衝突に比べて小さい加速度の入力に対しては、放電は行なわれない。放電処理を実行する加速度のレベルに路面干渉時のレベルを含めようとすると、通常走行で起こり得る段差乗り越え時等にも放電処理が実行され得るからである。しかしながら、たとえば、電池パックが車両の床下に配置されるような場合等は、路面等からの電池パックへの衝撃を適切に検出して、必要に応じてセルの放電を行なうことが望ましい。
本開示は、かかる問題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、電池パックへの衝撃を適切に検出可能な電池システムを提供することである。
本開示の電池システムは、電池パックと、導電性の突起状部材と、センサと、制御装置とを備える。電池パックは、複数のセルと、複数のセルを格納するケースとを含む。各セルは、金属製の筐体と、筐体に格納される電極体とを含む。突起状部材は、複数のセルのうちの対象セルの筐体に向けて絶縁部材を介して配置され、電池パックのケースの裏面側に固定される。センサは、対象セルの正極端子及び負極端子のいずれかと突起状部材との間の電位差を測定するように構成される。制御装置は、上記センサによって所定値以上の電位差が測定される場合に、電池パックに外部から荷重が加わったものと判定するように構成される。
この電池システムにおいては、電池パックに外部から荷重が加わることにより電池パックのケースが変形し、ケースの裏面側に固定された導電性の突起状部材が絶縁部材を突き破って対象セルの金属製の筐体に接触すると、突起状部材と対象セルの端子(正極端子又は負極端子)との間に生じる電位差がセンサによって検出される。これにより、車両衝突に比べて加速度入力は小さいけれども電池パックのケースが変形するような衝撃を検出することができる。
本開示の電池システムによれば、電池パックへの衝撃を適切に検出することができる。その結果、電池パックへの衝撃が検出された場合に、セルを放電させたり退避走行を行なったりする等の措置をとることが可能となる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を適宜組合わせることは出願当初から予定されている。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、本開示の実施の形態1に従う電池システムが適用される車両を模式的に示す図である。図1を参照して、車両1は、車体2と、駆動装置3と、電池パック4と、前輪5と、後輪6とを備える。前輪5は、車体2の前後方向Dの中央よりも前方に設けられており、後輪6は前後方向Dの中央よりも後方に設けられている。
図1は、本開示の実施の形態1に従う電池システムが適用される車両を模式的に示す図である。図1を参照して、車両1は、車体2と、駆動装置3と、電池パック4と、前輪5と、後輪6とを備える。前輪5は、車体2の前後方向Dの中央よりも前方に設けられており、後輪6は前後方向Dの中央よりも後方に設けられている。
車体2内には、搭乗空間と、前方収容空間と、後方収容空間とが形成されている。搭乗空間は、運転手などの乗員が搭乗する空間である。前方収容空間は、搭乗空間の前方側に形成されており、前方収容空間には、駆動装置3等が収容されている。後方収容空間は、搭乗空間の後方側に形成されており、後方収容空間には、荷物等が収容される。車体2は、骨格フレームを含み、骨格フレームは、フロアパネル9を含む。フロアパネル9は、車体2の底面を形成する。
駆動装置3は、モータ7と、パワーコントロールユニット(PCU:Power Control Unit)8とを含む。モータ7は、前輪5に機械的に接続されている。PCU8は、モータ7と電池パック4との間に電気的に接続されている。PCU8は、たとえばインバータ及びコンバータを含む。
電池パック4は、フロアパネル9の下面に設けられている。そして、電池パック4は、蓄えられた電力をPCU8に供給する。PCU8は、電池パック4から供給される電力を受けてモータ7を駆動する。モータ7は、PCU8から供給される電力を用いて、前輪5を回転させる駆動力を発生する。
なお、車両1は、電気自動車であってもよく、また、エンジン(図示せず)をさらに搭載したハイブリッド車両や、ハイブリッド車両において車両外部の充電設備から電池パック4を受電可能な所謂プラグインハイブリッド車両であってもよい。
図2は、電池パック4の外観を示す斜視図である。図2を参照して、電池パック4は、ケース10を含む。ケース10は、ケース本体12と、蓋11とを含む。ケース本体12には、上方に向けて開口する開口部が形成されている。ケース本体12は、たとえばアルミニウム合金などの金属材料で形成されている。ケース本体12は、フロアパネル9に固定されている。蓋11は、ケース本体12の開口部を閉塞するようにケース本体12に取り付けられている。蓋11は、たとえば樹脂などによって形成されており、ケース10の軽量化が図られている。
図3は、蓋11を取り外した状態における電池パック4の内部を示す平面図である。図3を参照して、電池パック4は、ケース本体12と、搭載機器16と、電池ECU(Electronic Control Unit)19と、蓄電ユニット20とを含む。
ケース本体12は、底板と、底板の外周に沿って延びる周壁部とによって形成されている。ケース本体12は、本体部13と、張出部14とを含む。本体部13は、直方体形状に形成されている。張出部14は、本体部13の前端部から前方に突出するように形成されている。張出部14は、本体部13との接続部分から前方に向かうにつれて、車体2の幅方向Wの長さが短くなるように形成されている。
搭載機器16及び電池ECU19は、張出部14内に設けられている。搭載機器16は、冷却装置17と、ジャンクションボックス18とを含む。冷却装置17は、蓄電ユニット20を冷却する装置である。
電池ECU19は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリ(RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory))と、各種信号を入出力するためのI/F装置とを含んで構成される(いずれも図示せず)。CPUは、ROMに格納されているプログラムをRAMに展開して実行する。ROMに格納されているプログラムには、CPUによって実行される処理が記されている。電池ECU19により実行される処理については、後ほど説明する。
蓄電ユニット20は、本体部13内に設けられている。蓄電ユニット20は、複数の蓄電スタック30を含む。本体部13内は、補強部材によって格子状に区切られており、各蓄電スタック30は、格子状に区切られた空間に収容されている。
図4は、蓄電スタック30の構成を模式的に示す平面図である。図4を参照して、蓄電スタック30は、複数のセル32と、2枚のエンドプレート33とを含む。各セル32は、再充電可能に構成された電力貯蔵要素である。複数のセル32は、幅方向W(図3)に積層されている。エンドプレート33は、積層された複数のセル32の両端部に配置されている。そして。図示しない拘束バンドによって、複数のセル32及び2枚のエンドプレート33が積層方向に拘束されている。
図5は、セル32の構成の一例を示す外観図である。図6は、図5に示したセル32の断面図である。なお、図6において、電圧センサ62及び電線64(詳細は後述)については、実際の配置を示したものではなく、電気的な接続関係を示したものである。
図5及び図6を参照して、セル32は、筐体41と、正極外部端子46と、負極外部端子47とを含む。筐体41は、本体42と、蓋43とを含む。本体42の上方は開口しており、その開口部に蓋43が設けられている。蓋43は、本体42の開口部を閉塞するように本体42に溶接されている。本体42及び蓋43は、たとえば、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、ステンレス(SUS)、鉄(Fe)等の金属製部材により形成されている。正極外部端子46及び負極外部端子47は、蓋43の上面に設けられている。蓋43は、注液孔、ガス排出弁、電流遮断機構(CID:Current Interrupt Device)等を備えていてもよい。
セル32は、電極体50と、電解液53と、正極集電端子54と、負極集電端子55とをさらに含む。電極体50、電解液53、正極集電端子54及び負極集電端子55は、筐体41内に収容されている。
電極体50は、正極シートと、負極シートと、セパレータとによって形成されている。電極体50は、巻回型であってもよいし、積層(スタック)型であってもよい。なお、電極体50は、「電極群(Electrode Group)」や「電極集合体又は電極組立体(Electrode Assembly)」等と称される場合もある。
正極シートは、アルミニウムなどの金属箔と、この金属箔の表裏面に形成された正極合材層とを含む。正極合材層は、正極活物質と、バインダ等とを含む。正極シートの金属箔には、正極合材層が形成されていない未塗布部が形成されている。セパレータは、微多孔質樹脂シートや不織布などから形成されている。
負極シートは、銅などの金属箔と、この金属箔の表裏面に形成された負極合材層とを含む。負極合材層は、負極活物質と、バインダ等とを含む。負極活物質としては、炭素質材料などを採用することができる。負極シートの金属箔には、負極合材層が形成されていない未塗布部が形成されている。
電極体50は、正極部51と、負極部52とを含む。正極部51は、正極シートの未塗布部によって形成される。負極部52は、負極シートの未塗布部によって形成される。そして、正極集電端子54は、正極部51と正極外部端子46を接続するように設けられている。負極集電端子55は、負極部52と負極外部端子47とを接続するように設けられている。
電解液53は、たとえば、PC(Propylene Carbonate)とEC(Ethylene Carbonate)との少なくとも一方を含む。電解液53には、添加剤が含まれている。添加剤としては、VA(Viny1Acetate)、ADV(Divinyl Adipate)、及びACM(AllylMethyl Carbonate)の少なくとも1つを含む。
<電池パック4への衝撃の検出>
電池パック4には、電気的エネルギーが蓄えられているため、電池パック4への衝撃を適切に検出することが望まれる。特に、この車両1のように、電池パック4がフロアパネル9の下面に設けられるような場合は、車両1が衝突した場合のような大きな衝撃でなくても、路面等からの電池パック4への衝撃を適切に検出することが望まれる。これにより、電池パック4への衝撃が検出された場合に、セル32を放電させたり車両1を退避走行させたりする等の措置をとることが可能となる。
電池パック4には、電気的エネルギーが蓄えられているため、電池パック4への衝撃を適切に検出することが望まれる。特に、この車両1のように、電池パック4がフロアパネル9の下面に設けられるような場合は、車両1が衝突した場合のような大きな衝撃でなくても、路面等からの電池パック4への衝撃を適切に検出することが望まれる。これにより、電池パック4への衝撃が検出された場合に、セル32を放電させたり車両1を退避走行させたりする等の措置をとることが可能となる。
そこで、この実施の形態1に従う電池システムでは、以下のような検出手法が採用される。図6を参照して、この電池システムは、導電性の突起状部材60と、電圧センサ62とを備える。突起状部材60は、たとえば、セル32の下方(路面側)において、電池パック4のケース本体12の裏面側(ケース10の内側)に絶縁材を介して固定されている。セル32は、ブラケット66によって電池パック4のケース本体12に固定され、セル32とケース本体12との間には空間が設けられており、この空間に突起状部材60が配置されている。
なお、各セル32は、樹脂等の絶縁部材58によって覆われている。この例では、筐体41の本体42は、外面を樹脂枠によって覆われている。これにより、各セル32の筐体41は、隣接するセル32の筐体41と絶縁されている。そして、突起状部材60は、筐体41(本体42)に向けて絶縁部材58を介して配置されている。
突起状部材60は、絶縁部材58よりも硬い金属部材によって形成されている。このような構成により、この例では、路面等から電池パック4に荷重が加わることにより電池パック4のケース本体12が変形した場合に、突起状部材60が絶縁部材58を突き破ってセル32と接触する。
電圧センサ62は、セル32の正極外部端子46と導電性の突起状部材60との間の電位差を測定するように構成される。具体的には、電線64によって、電圧センサ62の一方の端子は正極外部端子46に接続され、他方の端子は突起状部材60に接続されている。この実施の形態1に従う電池システムでは、電圧センサ62の検出値に基づいて、電池パック4への衝撃を検出することができる。
図7は、電池パック4への衝撃に伴なう電圧センサ62の検出値Vの変化を示す図である。図7を参照して、時刻t1において、路面等から電池パック4に荷重が加わることにより電池パック4のケース本体12が変形し、突起状部材60が絶縁部材58を突き破ってセル32に接触したものとする。
時刻t1以前は、突起状部材60は、セル32とは絶縁部材58によって絶縁されており、電気的に浮いた状態であるため、電圧センサ62の検出値Vは、ほぼ0Vである。
時刻t1において、突起状部材60が絶縁部材58を突き破ってセル32に接触すると、突起状部材60がセル32の筐体41及び電解液53に電気的に接続される。これにより、正極外部端子46と突起状部材60との間に所定値Vthを超える電位差が発生するので、突起状部材60が絶縁部材58を突き破ってセル32に接触したものと判定することができる。すなわち、時刻t1において、路面等から電池パック4に荷重が加わることにより電池パック4のケース本体12が変形し、セル32に衝撃が加わったことを検知することができる。この電圧センサ62の検出値Vに基づく衝撃検知処理は、電池ECU19によって実行される。
なお、突起状部材60及び電圧センサ62は、必ずしも全てのセル32に対して設けなくてもよい。突起状部材60は、電池パック4への衝撃が懸念される部位の近傍のセル32に対して少なくとも設ければよい。以下では、突起状部材60及び電圧センサ62が設けられるセル32を「対象セル」と称する場合がある。
図8は、電池ECU19により実行される衝撃検知処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、所定の周期毎に繰り返し実行される。
図8を参照して、電池ECU19は、対象セルに設けられた電圧センサ62の検出値Vを取得する(ステップS10)。次いで、電池ECU19は、電圧センサ62の検出値Vが所定値Vth1以上であるか否かを判定する(ステップS20)。
所定値Vth1は、突起状部材60が絶縁部材58を突き破って対象セルに接触したか否かを判定するためのしきい値であり、事前の実験等によって予め設定される。一例として、セル32がリチウムイオン二次電池の場合(充電レベル100%の場合に正極と負極との間の電位差は約4.1V)、所定値Vth1は、たとえば1.5~2.0Vに設定される。
ステップS20において、電圧センサ62の検出値Vが所定値Vth1以上であると判定されると(ステップS20においてYES)、電池ECU19は、電池パック4への荷重入力があったものと判定する(ステップS30)。なお、ステップS20において検出値Vが所定値Vth1よりも小さいと判定されたときは(ステップS20においてNO)、電池ECU19は、ステップS30を実行することなくリターンへと処理を移行する。
図9から図12は、突起状部材60の形状の一例を示す図である。突起状部材60の形状は、図9に示されるように円錐形状であってもよく、図10に示されるように丸棒形状であってもよい。或いは、突起状部材60の形状は、図11に示されるように角形状であってもよく、図12に示されるような先細り形状や角錐形状(図示せず)等であってもよい。
再び図6を参照して、この例では、電圧センサ62は、対象セルの正極外部端子46と突起状部材60との間の電位差を測定するように構成されるものとしたが、対象セルの負極外部端子47と突起状部材60との間に電圧センサ62を接続してもよい。このような構成によっても、突起状部材60が絶縁部材58を突き破って対象セルに接触すると、突起状部材60と負極外部端子47との間に所定値を超える電位差が発生する。したがって、突起状部材60が絶縁部材58を突き破って対象セルに接触したものと判定することができる。
なお、上記では、路面から電池パック4への衝撃を懸念して、突起状部材60は、対象セルの下方において電池パック4のケース本体12の裏面側に配置されるものとしたが、突起状部材60の配置はこれに限定されるものではない。
たとえば、車両の衝突時に電池パック4が撓み、電池パック4の上部が車載機器と干渉することにより電池パック4の上方からの衝撃が懸念される場合には、突起状部材60は、対象セルの上方において電池パック4の蓋11の裏面側に配置してもよい。或いは、車両側方での衝突により電池パック4の側方からの衝撃が懸念される場合には、突起状部材60は、対象セルの側方において電池パック4のケース本体12の裏面側に配置してもよい。
以上のように、この実施の形態1では、電池パック4に外部から荷重が加わることにより電池パック4のケース10が変形し、ケース10の裏面側に固定された導電性の突起状部材60が対象セルの金属製の筐体41に接触すると、突起状部材60と対象セルの端子(正極端子又は負極端子)との間に生じる電位差が電圧センサ62によって検出される。これにより、車両衝突に比べて加速度入力は小さいけれども電池パック4のケース10が変形するような衝撃を検出することができる。
[実施の形態2]
この実施の形態2では、突起状部材60及び電圧センサ62を用いて電池パック4への衝撃が検出されると、放電処理が実行され得る。放電処理は、電池パック4に含まれる全てのセル32に対して実行するようにしてもよいし(すなわち、電池パック4全体に対して放電処理を実行)、突起状部材60及び電圧センサ62により衝撃が検出された対象セル、或いはさらにその近傍のセル32に対してのみ実行するようにしてもよい。
この実施の形態2では、突起状部材60及び電圧センサ62を用いて電池パック4への衝撃が検出されると、放電処理が実行され得る。放電処理は、電池パック4に含まれる全てのセル32に対して実行するようにしてもよいし(すなわち、電池パック4全体に対して放電処理を実行)、突起状部材60及び電圧センサ62により衝撃が検出された対象セル、或いはさらにその近傍のセル32に対してのみ実行するようにしてもよい。
図13は、実施の形態2において電池ECU19により実行される処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理も、所定の周期毎に繰り返し実行される。
図13を参照して、ステップS110からステップS130の処理は、図8に示したフローチャートのステップS10からステップS30の処理とそれぞれ同じである。そして、この実施の形態2では、ステップS130において、電池パック4への荷重入力があったものと判定されると、電池ECU19は、対象セルの電圧Vcellを取得する(ステップS140)。電圧Vcellは、対象セルの正極(正極外部端子46)と負極(負極外部端子47)との間の電圧である。
そして、電池ECU19は、取得されたセル電圧Vcellが所定値Vbよりも高いか否かを判定する(ステップS150)。所定値Vbは、セル32が圧壊したり衝撃を受けたりしても熱暴走しない電圧レベルに設定され、事前の実験等によって予め設定される。
ステップS150においてセル電圧Vcellが所定値Vbよりも高いと判定されると(ステップS150においてYES)、電池ECU19は、対象セルの放電処理を実行する(ステップS160)。対象セルの放電は、たとえば、対象セルの正極外部端子46と負極外部端子47との間に電気的に接続される図示しない放電回路のリレーを、電池ECU19からの制御信号に従って導通させることにより実行することができる。
一方、ステップS150においてセル電圧Vcellが所定値Vb以下であると判定された場合は(ステップS150においてNO)、電池ECU19は、ステップS160の放電処理を実行することなくリターンへと処理を移行する。
この場合、ステップS130において電池パック4への衝撃は検出されていることから、特に図示しないが、車両1の走行モードを退避走行モードへ移行するようにしてもよい。退避走行モードでは、たとえば、電池パック4の出力電力の上限(Wout)及び/又は入力電力の上限(Win)が通常モードよりも絞られる。
なお、放電処理については、上述のように、電池パック4に含まれる全てのセル32を放電させてもよい。その場合には、電池パック4全体の正極端子と負極端子との間に電気的に接続される放電回路のリレーを、電池ECU19からの制御信号に従って導通させることにより実行することができる。
或いは、対象セルと対象セルに隣接するセル32との3つのセルを放電させるようにしてもよい。図14は、隣接する3つのセルを同時に放電させる放電回路の一例を示す図である。図14を参照して、隣接する3つのセル32A~32Cにおいて、セル32Aの正極外部端子は、セル32Bの負極外部端子とバスバー34によって電気的に接続されている。また、セル32Bの正極外部端子は、セル32Cの負極外部端子とバスバー35によって電気的に接続されている。
この例では、セル32Bが対象セルであり、セル32Bに対して突起状部材60及び電圧センサ62が設けられている(いずれも図示せず)。そして、セル32Bに隣接するセル32Cの正極外部端子46とセル32Aの負極外部端子47との間にリレー38(放電回路)が電気的に接続されている。
そして、対象セル(セル32B)のセル電圧Vcellが所定値Vbよりも高いと判定されると(図13のステップS150においてYES)、電池ECU19は、リレー38をオンにすることにより、対象セル(セル32B)及び対象セルに隣接するセル32A,32Cを放電させる。
以上のように、この実施の形態2では、突起状部材60及び電圧センサ62を用いて電池パック4への衝撃が検出された場合に、対象セルの電圧Vcellが所定値Vbよりも高いと、放電処理が実行される。言い換えると、電池パック4への衝撃が検出されても、対象セルの電圧Vcellが所定値Vb以下であれば、放電処理は実行されない。したがって、退避走行モード等によって最寄りのディーラー等までの走行を継続し得る。
[変形例]
上記の実施の形態2では、電池パック4への衝撃が検出されても、対象セルの電圧Vcellが所定値Vb以下のときは放電処理を実行しないものとしたが、ステップS130において電池パック4への衝撃が検出された場合に、対象セルの電圧Vcellに拘わらず、放電処理を実行するようにしてもよい。
上記の実施の形態2では、電池パック4への衝撃が検出されても、対象セルの電圧Vcellが所定値Vb以下のときは放電処理を実行しないものとしたが、ステップS130において電池パック4への衝撃が検出された場合に、対象セルの電圧Vcellに拘わらず、放電処理を実行するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態2では、ステップS130において電池パック4への衝撃が検出された場合に、対象セルの電圧Vcellに基づいて放電処理を実行するか否かを判定するものとしたが、電圧Vcellに代えてSOC(State Of Charge)に基づいて放電処理を実行するか否かを判定してもよい。
また、上記では、隣接するセル32の筐体41間で絶縁をとるために、各セル32の筐体41の外面が樹脂枠(絶縁部材58)で覆われているが、そのような樹脂枠に代えて、各セル32を絶縁フィルムで覆ってもよい。特に、各セル32の冷却に液冷方式が採用される場合には、液絡を防止するために各セル32を絶縁フィルムで覆う構成が採用され得る。
突起状部材60の配置は、種々のバリエーションを採り得る。たとえば、図15に示されるように、車両の前後方向Dに並列配置される複数の蓄電スタック30で電池パックが構成されている場合に、全ての蓄電スタック30において、両端のセルの側方(幅方向W)に突起状部材60を配置してもよい。
また、図16に示されるように、図15に示した電池パックの構成において、電池パックの周辺にボディピラー70が設けられている場合には、ボディピラー70から離れた蓄電スタック30(この例では中央の蓄電スタック30)の側方(幅方向W)にのみ突起状部材60を配置してもよい。
また、図17及び図18に示されるように、車両の幅方向Wに並列配置される3つの蓄電スタック30-1,30-2,30-3で電池パックが構成されている場合に、両側の蓄電スタック30-1,30-3の側方(幅方向W)に突起状部材60を配置するとともに、中央の蓄電スタック30-2の上方(下方でもよい)数か所に突起状部材60を配置してもよい。
また、上記では、電池パック4は、フロアパネル9の下面に設けられるものとしたが、電池パック4の配置は、フロアパネル9の下面に限定されるものではない。電池パック4は、フロアパネル9の上面に配置されてもよいし、車両1の後方収容空間において、荷物室の下方に配置されてもよい。
今回開示された各実施の形態は、技術的に矛盾しない範囲で適宜組合わせて実施することも予定されている。そして、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 車体、3 駆動装置、4 電池パック、5 前輪、6 後輪、7 モータ、8 PCU、9 フロアパネル、10 ケース、11 蓋、12 ケース本体、13 本体部、14 張出部、16 搭載機器、17 冷却装置、18 ジャンクションボックス、19 電池ECU、20 蓄電ユニット、30 蓄電スタック、32,32A~32C セル、33 エンドプレート、34,35 バスバー、38 リレー、41 筐体、42 本体、43 蓋、46 正極外部端子、47 負極外部端子、50 電極体、51 正極部、52 負極部、53 電解液、54 正極集電端子、55 負極集電端子、58 絶縁部材、60 突起状部材、62 電圧センサ、64 電線、66 ブラケット、70 ボディピラー。
Claims (1)
- 複数のセルと前記複数のセルを格納するケースとを含む電池パックを備え、
前記複数のセルの各々は、
金属製の筐体と、
前記筐体に格納される電極体とを含み、さらに、
前記複数のセルのうちの対象セルの筐体に向けて絶縁部材を介して配置され、前記ケースの裏面側に固定される導電性の突起状部材と、
前記対象セルの正極端子及び負極端子のいずれかと前記突起状部材との間の電位差を測定するように構成されたセンサと、
前記センサによって所定値以上の電位差が測定される場合に、前記電池パックに外部から荷重が加わったものと判定するように構成された制御装置とを備える、電池システム。
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