JP7072188B2 - 原料ビーズの充填方法と成形体の含水量測定方法および発泡樹脂成形装置 - Google Patents
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Description
更には、出願人は成形後の成形体の正確な含水重量を把握して、常に一定含水量の成形品を得るようにすれば成形品の融着度等を一定値以上に管理できることに着目し、成形条件をコントロールする技術の構築を進めているが、含水重量を把握するには前提として原料ビーズの充填重量を正確に測定する必要があり、その技術の開発が要求されていた。
前記原料ビーズを原料サイロから計量ホッパーを介してキャビティ内に充填するものとし、
原料ビーズをキャビティ内に充填する前の状態の計量ホッパー及び計量ホッパー内の原料ビーズの重量と、原料ビーズをキャビティ内に充填した後の状態の計量ホッパー及び計量ホッパー内に残存する原料ビーズの重量を測定して、
キャビティ内への原料ビーズの充填前後における計量ホッパー及び計量ホッパー内の原料ビーズの重量差からキャビティ内に充填された原料ビーズの重量を算出することにより、
キャビティ内への原料ビーズの供給量を増減するようにフィードバック制御可能としたことを特徴とするものであり、これを請求項1に係る発明とする。
前記原料ビーズの原料サイロと発泡成形機との間に計量ホッパーを設け、
この計量ホッパーには、ホッパー全体の重量を測定するロードセルを取り付け、
原料ビーズをキャビティ内に充填する前の状態の計量ホッパー及び計量ホッパー内の原料ビーズの重量と、原料ビーズを充填した後の状態の計量ホッパー及び計量ホッパー内に残存する原料ビーズの重量の測定値をもとにキャビティ内に充填した原料ビーズの重量を算出する算出手段を設け、キャビティ内への原料ビーズの供給量を増減するようにフィードバック制御可能としたことを特徴とするものが好ましく、これを請求項6に係る発明とする。
図1は、本発明を実施するための発泡樹脂成形装置の一例を示すものであり、図において、1は接離自在な一対の凹型1aと凸型1bを有する発泡樹脂成形機、2は原料ビーズの充填器、3は原料サイロ、4は原料ビーズをキャビティ内へ送入するための空気流をつくるブロアーである。
図示のものでは、3本の計量ホッパー5を支持する下部枠体の四隅にロードセル6が取り付けられており、3本の計量ホッパー全体の重量を測定する構造となっているが、ロードセル6の設置個数や設置位置については任意に設計することができる。
これに対し本発明では、充填した原料ビーズの重量を算出するようにしたので、充填した原料ビーズの正確な重量を把握し、常に正確な重量の原料ビーズを供給することから、原料不足による上隅部が欠けた不良品の発生を防止することができることとなる。
原料サイロ3から原料ビーズを一対の凹凸型1a、1bで形成したキャビティ内に充填し、それを蒸気で加熱発泡して発泡成形体を成形し、冷却処理後に型開きして発泡成形体20を取り出す点は、従来の発泡樹脂成形方法と基本的に同じである。
なお、成形直後の発泡成形体20は、定期的あるいはランダムに抜き取られて、計量計8により重量の測定が行われ、所定範囲内の重量を有しているか否かのチェックが行われることとなる。
以上のように、圧力の設定を所定の範囲に設定するだけでなく、充填器の復動操作によって原料ビーズをキャビティ内に効率よく充填することもできる。
従来は、充填した原料ビーズを体積で管理していて正確な重量がわからなかったため、成形後の成形体の正確な含水重量は把握できなかった。しかし、本発明では原料ビーズの充填重量を正確に測定することから、成形後の成形体の正確な含水重量を算出可能とした。即ち、充填した原料ビーズの重量と、成形直後の成形体の重量の差から成形サイクル中に成形体に付着等した含水重量を正確に算出するのである。
このようにして含水重量を算出した後は、例えば、蒸気圧力と加熱時間等のパラメータを制御することにより、含水量を一定に保ち成形品の融着度を一定以上に維持することができるという効果を発揮する。
例えば、含水量を一定に保つ操作として、含水量が多い場合は、加熱工程での蒸気の供給量を増やすようにパラメータ操作を行い、逆に、含水量が少ない場合は、加熱工程での蒸気の供給量を減らすようにパラメータ操作を行うことで含水量を一定に保つことが可能となる。
1a 凹型
1b 凸型
2 充填器
3 原料サイロ
4 ブロアー
5 計量ホッパー
6 ロードセル
7 算出手段
8 計量計
20 発泡成形体
Claims (6)
- 接離自在な一対の凹凸型で形成したキャビティ内に原料ビーズを充填し、それを蒸気で加熱発泡して発泡成形体を成形し、冷却処理後に型開きして発泡成形体を取り出すようにした発泡樹脂成形方法における原料ビーズの充填方法であって、
前記原料ビーズを原料サイロから計量ホッパーを介してキャビティ内に充填するものとし、
原料ビーズをキャビティ内に充填する前の状態の計量ホッパー及び計量ホッパー内の原料ビーズの重量と、原料ビーズをキャビティ内に充填した後の状態の計量ホッパー及び計量ホッパー内に残存する原料ビーズの重量を測定して、
キャビティ内への原料ビーズの充填前後における計量ホッパー及び計量ホッパー内の原料ビーズの重量差からキャビティ内に充填された原料ビーズの重量を算出することにより、
キャビティ内への原料ビーズの供給量を増減するようにフィードバック制御可能としたことを特徴とする原料ビーズの充填方法。 - ロードセルにより計量ホッパーの重量を測定する請求項1に記載の原料ビーズの充填方法。
- キャビティ内圧力を大気圧以上の圧力に設定するとともに、原料サイロおよび計量ホッパー内を前記キャビティ内圧力プラス0.5kg/cm2未満の範囲に加圧して、その差圧によって原料ビーズを原料サイロからキャビティ内に送入・充填する請求項1または2に記載の原料ビーズの充填方法。
- または、キャビティ内圧力を大気圧からマイナス0.5kg/cm2までの範囲に減圧設定するとともに、原料サイロおよび計量ホッパー内を大気圧以上の圧力として、その差圧によって原料ビーズを原料サイロからキャビティ内に送入・充填する請求項1または2に記載の原料ビーズの充填方法。
- 請求項1~4のいずれかの充填方法を用いて成形された成形体の含水量測定方法であって、測定したキャビティ内に充填した原料ビーズの重量と、成形直後の成形体の重量の差から成形体の含水量を算出することを特徴とする成形体の含水量測定方法。
- 接離自在な一対の凹凸型で形成したキャビティ内に原料ビーズを充填し、それを蒸気で加熱発泡して発泡成形体を成形し、冷却処理後に型開きして発泡成形体を取り出すようにした発泡樹脂成形装置であって、
前記原料ビーズの原料サイロと発泡成形機との間に計量ホッパーを設け、
この計量ホッパーには、ホッパー全体の重量を測定するロードセルを取り付け、
原料ビーズをキャビティ内に充填する前の状態の計量ホッパー及び計量ホッパー内の原料ビーズの重量と、原料ビーズを充填した後の状態の計量ホッパー及び計量ホッパー内に残存する原料ビーズの重量の測定値をもとにキャビティ内に充填した原料ビーズの重量を算出する算出手段を設け、キャビティ内への原料ビーズの供給量を増減するようにフィードバック制御可能としたことを特徴とする発泡樹脂成形装置。
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